(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明に係る荷重検知センサユニットの好適な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、理解の容易のため、それぞれの図のスケールと、以下の説明に記載のスケールとが異なる場合がある。
【0034】
(1)第1実施形態
図1は第1実施形態の荷重検知センサの構成を示す分解図であり、
図2は荷重検知センサの構成を示す断面図である。
図1、
図2に示すように、荷重検知センサ5Aは、第1電極シート6と第2電極シート7とスペーサ8と環状部材9と接着層10とを主な構成要素として備える。なお、接着層10は、便宜上、
図1では省略されている。
【0035】
第1電極シート6は、第1絶縁シート61及び第1電極62を有する。第1絶縁シート61は、可撓性を有する樹脂製の絶縁シートとされる。第1絶縁シート61の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)又はポリエチレンナフタレート(PEN)等の樹脂が挙げられる。
【0036】
第1電極62は、荷重検知センサ5AのスイッチSW(
図2)を構成する一方のスイッチ素子であり、例えば略円形の金属印刷層とされる。この第1電極62は、第1絶縁シート61の一方の表面上に配置され、第1配線63を介して一対の端子の一方と電気的に接続される。
【0037】
第2電極シート7は、第2絶縁シート71及び第2電極72を有する。第2絶縁シート71は、第1電極シート6よりも押圧部PP(
図2)側に配置され、可撓性を有するフィルム状の絶縁シートとされる。押圧部PPは、荷重検知センサ5AのスイッチSW(
図2)を押圧するものであり、例えば荷重検知センサ5Aとは異なる他の部材に固定される。
図2では、押圧部PPの先端は平面形状とされているが、凸状の曲面形状とされても良い。また、押圧部PPの先端は第2電極シート7の第2絶縁シート71と非接触とされるが、接触していても良い。第2絶縁シート71の材料としては、第1絶縁シート61と同様に、PET、PI又はPEN等の樹脂が挙げられる。また、第2絶縁シート71の材料と第1絶縁シート61の材料とは同じであっても異なっていても良い。
【0038】
第2電極72は、荷重検知センサ5AのスイッチSW(
図2)を構成する他方のスイッチ素子であり、例えば略円形の金属印刷層とされる。この第2電極72は、第2絶縁シート71の一方の表面上に配置され、第2配線73を介して一対の端子の他方と電気的に接続される。なお、第2電極72の大きさは、本実施形態では第1電極62と同じ大きさとされる。
【0039】
スペーサ8は、第1電極シート6と第2電極シート7との間に介在され、可撓性を有する樹脂製の絶縁シートとされる。スペーサ8の材料としては、第1絶縁シート61及び第2絶縁シート71と同様に、PET、PI又はPEN等の樹脂が挙げられる。なお、スペーサ8の材料と第1絶縁シート61又は第2絶縁シート71の材料とは同じであっても異なっていても良い。
【0040】
また、スペーサ8は、スペーサ8の一方の面側から他方の面側にわたって貫通する開口81を有する。開口81の周縁形状は、例えば略円形であり、開口81は、その直径が第1電極62及び第2電極72の直径よりも大きくなるように形成される。
【0041】
さらに、スペーサ8は、開口81内の空間と荷重検知センサ5Aの外部の空間とを連通するスリット82を有する。このスリット82は、スペーサ8を第1電極シート6及び第2電極シート7と重ね合わせたときに、エアベントとなる。エアベントは、開口81内の空気を荷重検知センサ5Aの外部に抜くための通路である。
【0042】
環状部材9は、スペーサ8の開口81内に配置される環状の部材である。環状部材9の外径はスペーサ8の開口81の直径よりも小さく、環状部材9の内径は第1電極62及び第2電極72の直径よりも大きくされる。環状部材9の高さは、第1絶縁シート61とスペーサ8との間の接着層10の厚さと、第2絶縁シート71とスペーサ8との間の接着層10の厚さと、スペーサ8の厚さとの合計と同程度とされる。なお、環状部材9は、第1電極シート6のシート面を平面視した場合に、環状部材9と第1電極62及び第2電極72とは重ならない。
【0043】
このような環状部材9の材料としては、例えば、第1絶縁シート61、第2絶縁シート71、スペーサ8と同様に、PET、PI又はPEN等の樹脂が挙げられる。なお、環状部材9の材料と、スペーサ8、第1絶縁シート61又は第2絶縁シート71の材料とは同じであっても異なっていても良い。但し、スペーサ8や接着層10の膨張により環状部材9との高さが変化することを低減するためには、スペーサ8と環状部材9とが同じ材料とされることが好ましい。
【0044】
また、環状部材9は、スペーサ8の開口81内のうち環状部材9の内側すなわち環状部材9の開口内の空気を抜くための通気口91を有する。本実施形態では、通気口91は、環状部材9の高さ方向の一端から他端までにわたって切り込まれるスリットとされているが、環状部材の外周面から内周面までにわたって貫通する貫通孔であっても良い。なお、本実施形態の環状部材9の場合、通気口91によって環状部材9の周方向の一部が途切れている。この環状部材9の周方向に沿った途切れ部位の長さは、その途切れ部位を含む環状部材9の周方向全体の長さの1/5以下であることが好ましい。また、本実施形態では、途切れ部位が1箇所であるが、複数箇所あっても良い。但し、途切れ部位が複数箇所である場合、環状部材9の周方向に沿った途切れ部位の合計の長さは、各箇所の途切れ部位を含む環状部材9の周方向全体の長さの1/3以下であることが好ましい。このように、環状部材9は、輪のような形で延在する限り、1箇所又は断続的に途切れている場合も含まれる。但し、環状部材9が複数の部材に分かれることで組み立て工数が増えることを抑制する観点や、環状部材9が複数の部材に分かれることで振動等で環状部材が偏って配置され荷重が変化することを抑制する観点から、途切れている箇所は、1箇所以下であることが好ましい。
【0045】
接着層10は、第1電極シート6の第1絶縁シート61とスペーサ8との間、及び、第2電極シート7の第2絶縁シート71とスペーサ8との間の双方に配置される。この接着層10は、第1絶縁シート61,第2絶縁シート71とスペーサ8とを貼り合わす限り特に限定されない。例えば、粘着剤、接着剤、PETや不織布などの基材の両面に粘着剤や接着剤を設けて構成される両面テープ等が挙げられる。接着層10の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂や光硬化樹脂等が挙げられる。なお、上記の粘着剤としては、例えば、シリコン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、アクリル系粘着剤等が挙げられる。このような接着層10は、第1絶縁シート61,第2絶縁シート71とスペーサ8との間の面全体にわたって配置されていても良く、第1絶縁シート61,第2絶縁シート71とスペーサ8との間の複数の部位に散在して配置されていても良い。また、環状部材9の弾性率が接着層10の弾性率より大きいことが好ましい。
【0046】
以上の構成要素を組み合わせることで荷重検知センサ5Aが構成される。すなわち、スペーサ8の開口81内に環状部材9が配置された状態で、スペーサ8の一方の面側に第1電極シート6が接着層10で接着され、スペーサ8の他方の面側に第2電極シート7が接着層10で接着されることで荷重検知センサ5Aが構成される。
【0047】
この荷重検知センサ5Aでは、環状部材9は、スペーサ8の開口81の一方の開口面側に露出している第1絶縁シート61と、その開口81の他方の開口面側に露出している第2絶縁シート71との双方に接する。具体的には、環状部材9の一方の端部が第1絶縁シート61における開口81から露出する内周部分と接し、当該環状部材9の他方の端部が第2絶縁シート71における開口81から露出する内周部分と接する。従って、環状部材9は、第1絶縁シート61の開口81から露出する内周部分と第2絶縁シート71の開口81から露出する内周部分とを支え得る。但し、環状部材9は、スペーサ8の開口81の一方の開口面側に露出している第1絶縁シート61と、その開口81の他方の開口面側に露出している第2絶縁シート71との双方に非接着とされる。
【0048】
また、荷重検知センサ5Aでは、環状部材9の外周面は、スペーサ8と離間された状態で配置され、環状部材9の通気口91は、スペーサ8のスリット82を通じて、荷重検知センサ5Aの外部と連通する。なお、環状部材9の外周面の一部だけがスペーサ8と接していても良い。つまり、環状部材9の外周面は、少なくともスペーサ8の一部と離間されていれば良い。
【0049】
さらに、荷重検知センサ5Aでは、環状部材9における一方の開口端の内側に第1電極62が位置し、環状部材9における他方の開口端の内側に第2電極72が位置する。この環状部材9の内側を介して第1電極62と第2電極72とが互いに対向してスイッチSWを構成する。
【0050】
次に、本実施形態の荷重検知センサ5Aによる荷重の検知について説明する。
【0051】
図3は、荷重検知センサ5Aのオン状態を示す図である。押圧部PPは、荷重を受けて下方に移動することで、第2電極シート7の第2絶縁シート71のうちスペーサ8側の面とは反対側の面に接触し、当該第2絶縁シート71を押圧する。第2絶縁シート71は押圧部PPの押圧により環状部材9の内側に入り込むように撓むことで、第2電極72が第1電極62に接触して、荷重検知センサ5AのスイッチSWはオン状態となる。このとき、第2電極72と第1電極62とに電気的に接続される図示されない車両用制御ユニットにより荷重が検知される。
【0052】
なお、第2絶縁シート71が撓むとき、環状部材9の内側の空気は環状部材9の通気口91を介して環状部材9の外側に排出され、スペーサ8の開口81内の空気はスリット82を介して排出される。従って、第1絶縁シート61及び第2絶縁シート71の撓みが環状部材9の内側及びスペーサ8の開口81内の空気によって抑制されるといったことが回避され、荷重検知センサ5AのスイッチSWは適切にオン状態となる。
【0053】
以上のとおり、本実施形態の荷重検知センサ5Aは、第1電極62を有する第1電極シート6と、第1電極62と対向する第2電極72を有する第2電極シート7と、第1電極シート6と第2電極シート7との間に介在され、第1電極62と第2電極72との間に開口81を有するスペーサ8とを備える。また、荷重検知センサ5Aは、スペーサ8の開口81内に配置される環状部材9と、スペーサ8と第1電極シート6との間及びスペーサ8と第2電極シート7との間に配置される接着層10とを備える。
【0054】
このような荷重検知センサ5Aでは、スペーサ8の開口81内に環状部材9が配置されるため、第1電極シート6の開口81から露出する内周部分と第2電極シート7の開口81から露出する内周部分とが環状部材9に支えられる。この環状部材9は、スペーサ8の開口81に露出する第1電極シート6及びスペーサ8の開口81に露出する第2電極シート7の双方に非接着とされている。
【0055】
このため、第1電極シート6及び第2電極シート7の少なくとも一方にでも環状部材9が接着層10で接着される場合に比べると、接着層の温度変化による影響を受けなくなる。
【0056】
すなわち、接着層10は、高温環境下では軟化し、低温環境下では硬質化し易い傾向にある。このため、環状部材9がない場合には、スペーサ8の開口81のエッジ部分おける接着層10が温度環境に応じて変化してそのスペーサ8の開口81に入り込むように撓む第1電極シート6及び第2電極シート7の撓み方が変化する。この撓み方の変化によって第1電極62と第2電極72とが接触するために必要な荷重が変化する。これに対し、本実施形態では、スペーサ8の開口81内に配置される環状部材9は非接着とされるため、環状部材9の開口のエッジ部分では接着層10による温度環境の変化が生じない。このため、第2電極シート7が押圧されて環状部材9の内側に入り込むように撓む撓み方が概ね変化しない。従って、第1電極シート6及び第2電極シート7の少なくとも一方にでも環状部材9が接着層で接着される場合に比べると、第1電極62と第2電極72とが接触するために必要な荷重の変化を抑止できる。
【0057】
また、環状部材9があることで、接着層10に荷重が加わりにくくなり、接着層10がクリープ変形しづらく、仮に荷重検知センサ5Aが長期的に押圧されることで接着層10がクリープ変形しても、第1電極シート6と第2電極シート7との間の距離は環状部材9により概ね一定に保持される。この結果、クリープ変形に伴って第1電極62と第2電極72とが接触するために必要な荷重が変化することを低減し得る。
【0058】
こうして、適切に荷重を検知することができる荷重検知センサ5Aが実現される。
【0059】
また、本実施形態の環状部材9は、スペーサ8の開口81に露出する第1電極シート6及びスペーサ8の開口81に露出する第2電極シート7の双方と接している。
【0060】
このため、スペーサ8の開口81に露出する第1電極シート6及びスペーサ8の開口81に露出する第2電極シート7と環状部材9との間に隙間がないので、当該第1電極シート6及び第2電極シート7を環状部材9がより安定して支えることができる。従って、第1電極62と第2電極72とが接触するために必要な荷重の変化をより一段と低減することができる。
【0061】
また、本実施形態の環状部材9の外周面は、スペーサ8と離間されている。このため、荷重検知センサ5Aが高温環境下に存在することでスペーサ8と第1電極シート6との間の接着層10及びスペーサ8と第2電極シート7との間の接着層10が軟化して開口81に流動したとしても、環状部材9とスペーサ8との隙間に収めることができる。従って、軟化した接着層10が環状部材9と第1電極シート6や第2電極シート7との間に流動することを回避することができる。この結果、第1電極62と第2電極72とが接触するために必要な荷重の変化をより一段と低減することができる。
【0062】
また、本実施形態の環状部材9は、スペーサ8の開口81内における環状部材9の内側の空気を抜くための通気口91を有している。このため、第2電極シート7が環状部材9の内側に入り込むように撓んで、第1電極62と第2電極72とが接触するときに、環状部材9の内側の空気が通気口91から排出される。従って、第2電極シート7の撓みが環状部材9の内側の空気によって抑制されるといったことが回避され、荷重検知センサが誤検知することを抑止することができる。
【0063】
なお、環状部材9とスペーサ8とが同じ材料とされた場合、荷重検知センサ5Aが高温環境下に存在することに起因する環状部材9とスペーサ8との膨張が同程度となる。このため、第1電極シート6と第2電極シート7との間の距離は概ね一定に保持される。従って、環状部材9とスペーサ8とが同じ材料とされた場合には、熱膨張に起因して電極間の距離が変化することが低減される。この結果、荷重の変化をより一段と低減することができる。
【0064】
また、環状部材9は、第1電極シート6のシート面を平面視した場合に、環状部材9と第1電極62及び第2電極72とは重ならない。このようにすれば、環状部材9が第1電極62及び第2電極72と重なる場合に比べて、当該第1電極62及び第2電極72にダメージを与え難くすることが可能である。
【0065】
環状部材9の高さは、第1絶縁シート61とスペーサ8との間の接着層10の厚さと、第2絶縁シート71とスペーサ8との間の接着層10の厚さと、スペーサ8の厚さとの合計と同程度とされる。
【0066】
このようにした場合、環状部材9が第1絶縁シート61と第2絶縁シート71と非接着であっても、スペーサ8の開口81内で環状部材9が移動することが抑制される。また、荷重検知センサ5Aに荷重が加わっていない無荷重下で、接着層10により接着されるスペーサと電極シートとを剥がす方向に応力が生じることを抑止し得る。
【0067】
(2)第2実施形態
次に、第2実施形態として荷重検知センサユニットを説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
【0068】
図4は第2実施形態の荷重検知センサユニットの構成を示す分解図であり、
図5は荷重検知センサユニットが座席装置のSばねに取り付けられた様子を示す断面図である。なお、
図5では、便宜上、荷重検知センサ5Bが断面で示されていない。
図4、
図5に示すように、荷重検知センサユニット100は、サポートプレート2、上部ケース4及び荷重検知センサ5Bを主な構成要素として備える。
【0069】
サポートプレート2は、荷重検知センサ5Bが載置される載置部21と、当該載置部21に連結される一対のフック部22とを有している。載置部21は、幅の広いメインブロック載置部21mと、メインブロック載置部21mから延在しメインブロック載置部21mよりも狭い幅とされるテールブロック載置部21tとを含む。本実施形態では、上記フック部22はメインブロック載置部21mに連結している。また、本実施形態では、載置部21及び一対のフック部22は金属板を曲げ加工することで一体に成型されている。なお、サポートプレート2の板厚は例えば0.8mmとされる。
【0070】
メインブロック載置部21mのシートクッションSCに対向される側の面には、荷重検知センサ5Bのメインブロック50mが配置される。また、メインブロック載置部21mには、
図4に示すようにサポートプレート2を貫通する複数の円形の貫通孔20Hが形成され、さらに、概ね矩形の複数のケース止用開口24が形成されている。
【0071】
なお、
図5に示すように、メインブロック載置部21mは、車両の座席装置における座席フレームの開口に並べて張り渡される複数のSばねBNのうち互いに対向する2本のSばねBNの間に配置可能な程度の大きさとされる。なお、SばねBNは、S状に蛇行するばねである。
【0072】
また、テールブロック載置部21tは、概ね矩形の形状をしており、メインブロック載置部21mを平面視する場合に、一対のフック部22を結ぶ方向と概ね垂直な方向に延在する。このテールブロック載置部21tのシートクッションSCに対向される側の面には、荷重検知センサ5Bのテールブロック50tが配置される。なお、本実施形態では、テールブロック載置部21tの延在方向に垂直な方向の幅は、荷重検知センサ5Bのテールブロック50tの幅よりも小さくされ、テールブロック載置部21tの延在方向の長さは、荷重検知センサ5Bのテールブロック50tの長さよりも小さくされる。
【0073】
上部ケース4は、載置部21のメインブロック載置部21mに載置されるメインブロック50mを覆ってメインブロック50mのスイッチSWなどを保護する部材である。また、上部ケース4は、
図5に示すように、シートクッションSCに押圧されることで荷重検知センサ5BのスイッチSWを押圧する押圧部材でもある。
【0074】
この上部ケース4は、頂壁45及び枠壁48を有する。本実施形態では頂壁45は概ね矩形とされる板状の部材である。また、上部ケース4の枠壁48は複数に分割されて、頂壁45の外周に沿って頂壁45に接続されている。複数に分割されている枠壁48の各間において、フック片47が頂壁45に接続されている。それぞれのフック片47は、サポートプレート2のメインブロック載置部21mにおけるケース止用開口24に嵌め込まれる構成とされる。それぞれのフック片47がケース止用開口24に嵌め込まれることで、サポートプレート2と上部ケース4とのメインブロック載置部21mの載置面方向における相対的な移動が規制される。
【0075】
上部ケース4の頂壁45には、サポートプレート2の載置部21に対向される側の底面から突出する押圧部46が設けられている。この押圧部46の先端は平面形状とされる。なお、押圧部46の先端は凸状の曲面形状とされても良い。本実施形態の場合、載置部21に載置される荷重検知センサ5Bを上部ケース4が覆い各ケース止用開口24に対応するフック片47が嵌め込まれた状態では、押圧部46の先端は荷重検知センサ5Bと接触しているが、接触していなくても良い。
【0076】
上部ケース4の頂壁45における上面45Sは、
図5に示すように、一対のSばねBNに荷重検知センサユニット100が取り付けられた状態では、シートクッションSCの下面と離間しているが、接触していても良い。この上面45Sは平面形状とされる。上面45SはシートクッションSCからの押圧を受ける受圧面であり、当該上面45Sの面積は押圧部46における荷重検知センサ5BのスイッチSWと接触する部分の面積よりも大きくされている。
【0077】
なお、上部ケース4は、シートクッションSCよりも硬質な材料から形成されている。従って、上部ケース4の一部である押圧部46もシートクッションSCよりも硬質な材料から形成されている。一般的にシートクッションSCは発泡されたウレタン樹脂からなるため、このような上部ケース4の材料としては、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(PA)、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。
【0078】
荷重検知センサ5Bは、上記のように、概ね矩形のメインブロック50mと、メインブロック50mに接続されメインブロック50mよりも幅の狭いテールブロック50tとを有する。メインブロック50mにはスイッチSWが設けられている。メインブロック50mの各頂点付近には、貫通孔50Hが形成されている。これら貫通孔50Hは、サポートプレート2の載置部21に形成される複数の貫通孔20Hと重なる位置関係で形成される。テールブロック50tは、メインブロック50mに連結され、メインブロック50mから離れるように延在する。
【0079】
図6は第2実施形態における荷重検知センサの分解図であり、
図7は第2実施形態における荷重検知センサの断面図である。
図6、
図7に示すように、本実施形態における荷重検知センサ5Bは、第1電極シート56と第2電極シート57とスペーサ58と環状部材59と接着層10とを主な構成要素として備える。なお、接着層10は、便宜上、
図6では省略されている。
【0080】
第1電極シート56は、第1絶縁シート56sと、第1電極56eと、第1端子56cとを有する。
【0081】
第1絶縁シート56sは、可撓性を有する樹脂製の絶縁シートとされる。この第1絶縁シート56sは、メインブロック56mと、メインブロック56mに接続されるテールブロック56tとから成る。テールブロック56tの形状は、メインブロック56mと反対側の先端部位がテールブロック56tの他の部位よりも狭い幅となっている。また、メインブロック56mには貫通孔56Hが形成されている。なお、貫通孔56Hは、上記荷重検知センサ5Bの貫通孔50Hの一部である。このような第1絶縁シート56sの材料としては、PET、PI又はPEN等の樹脂が挙げられる。
【0082】
第1電極56eは、メインブロック56mの概ね中央における一方の面上に設けられている。第1電極56eは、導体の層からなり、例えば略円形の金属印刷層とされる。第1端子56cは、導体の層からなり、例えば略四角形の金属層とされる。第1端子56cは、テールブロック56tの上記先端部位における第1電極56eが設けられている側の面上に設けられている。また、第1電極56eと第1端子56cとは第1配線56wを介して互いに電気的に接続されている。
【0083】
第2電極シート57は、第2絶縁シート57sと、金属板60と、金属用接着層70と、第2電極57eと、第2端子57cとを有する。上記第1実施形態の第2電極シート7は、第2絶縁シート71の1層で構成されていたのに対し、本実施形態の第2電極シート57は、第2絶縁シート57sと金属板60との2層で構成されている。
【0084】
第2絶縁シート57sは、第1電極シート56よりもシートクッションSC(
図4)側に配置され、第1絶縁シート56sと同様に樹脂製の絶縁シートとされる。本実施形態の場合、第2絶縁シート57sの厚さは、第1絶縁シート56sの厚さよりも小さくされ、金属板60の厚さ未満とされる。また、第2絶縁シート57sは、第1絶縁シート56sのメインブロック56mと同じ形状のメインブロック57mと、メインブロック57mに接続され第1絶縁シート56sのテールブロック56tと先端部位以外の形状が同じ形状のテールブロック57tとから成る。テールブロック57tの先端部位はテールブロック57tの他の部位よりも狭い幅とされており、第1絶縁シート56sと第2絶縁シート57sとを重ねたときに、第1絶縁シート56sのテールブロック56tにおける先端部位と第2絶縁シート57sのテールブロック57tにおける先端部位とが互いに重ならないようにされている。また、メインブロック57mには貫通孔57Hが形成されている。なお、貫通孔57Hは、第1絶縁シート56sの貫通孔56Hと同様に、上記荷重検知センサ5Bの貫通孔50Hの一部である。このような第2絶縁シート57sの材料としてはPET、PI又はPEN等の樹脂が挙げられ、第2絶縁シート57sの材料と第1絶縁シート56sの材料とは同じであっても異なっていても良い。
【0085】
金属板60は、金属用接着層70により第2絶縁シート57sの一方の面に貼り付けられる。本実施形態では、金属板60は、第2絶縁シート57sの一部であるメインブロック57mのシートクッションSC側の面に貼り付けられる。この金属板60には貫通孔60Hが形成されている。なお、貫通孔60Hは、上記荷重検知センサ5Bの貫通孔50Hの一部である。このような金属板60の材料としては、特に限定するものではないが、例えば銅やステンレス等が挙げられる。
【0086】
金属用接着層70は、第2絶縁シート57sのメインブロック57mと金属板60との間に配置される。この金属用接着層70は、第2絶縁シート57sと金属板60とを貼り合わす限り特に限定されない。例えば、粘着剤、接着剤、PETや不織布などの基材の両面に接着層を設けて構成される両面テープ等が挙げられる。金属用接着層70の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂や光硬化樹脂等が挙げられる。なお、金属用接着層70の材料と、接着層10の材料とは同じであっても異なっていても良い。ここで、金属用接着層70のガラス転移点Tgとしては、85℃以上であることが好ましい。ガラス転移点Tgが、85℃以上であることで、炎天下の自動車の車内の様に高温になる環境においても、流動しづらいため、金属用接着層70の流動による着座の誤検知を抑制することができる。なお、金属用接着層70は、第2絶縁シート57sと金属板60とを貼り合わす限り、第2絶縁シート57sと金属板60との間の面全体にわたって配置されていても良く、第2絶縁シート57sと金属板60との間の複数の部位に散在して配置されていても良い。
【0087】
第2電極57eは、第1電極56eと同様の構成とされ、第2絶縁シート57sのメインブロック57mの概ね中央における一方の面上に設けられている。また、第2電極57eが設けられる位置は、第1電極シート56と第2電極シート57とを重ねたときに第1電極56eと重なる位置とされる。第2端子57cは、第1端子56cと同様の構成とされ、テールブロック57tの上記先端部位における第2電極57eが設けられている側の面上に設けられている。また、上記のように、第1絶縁シート56sと第2絶縁シート57sとを重ねるとき、それぞれの絶縁シートの先端部位が互いに重ならないため、第1端子56c及び第2端子57cは、第1絶縁シート56sと第2絶縁シート57sとの間に位置せずに露出する。また、第2電極57eと第2端子57cとは第2配線57wを介して互いに電気的に接続されている。
【0088】
スペーサ58は、第1電極シート56及び第2電極シート57の間に配置され、可撓性を有する樹脂製の絶縁シートとされる。このスペーサ58は、メインブロック58mと、メインブロック58mに接続されるテールブロック58tとから成る。メインブロック58mは、外形が第1絶縁シート56s、第2絶縁シート57sのメインブロック56m,57mの外形と同様とされる。テールブロック58tは、第1絶縁シート56s、第2絶縁シート57sのテールブロック56t,57tにおける幅が狭い先端部位を除く形状とされる。このスペーサ58には、第1絶縁シート56s、第2絶縁シート57sと同様にして貫通孔58Hが形成されている。なお、貫通孔58Hは、上記荷重検知センサ5Bの貫通孔50Hの一部である。このようなスペーサ58の材料としては、第1絶縁シート56s及び第2絶縁シート57sと同様に、PET、PI又はPEN等の樹脂が挙げられる。なお、スペーサ58の材料は、第1絶縁シート56s又は第2絶縁シート57sの材料と同じであっても異なっていても良い。
【0089】
また、スペーサ58のメインブロック58mは、スペーサ58の一方の面側から他方の面側にわたって貫通する開口58cを有する。この開口58cを介して第1電極56eと第2電極57eとが互いに対向する。開口58cの周縁形状は、例えば略円形であり、開口58cは、その直径が第1電極56e及び第2電極57eの直径よりも小さくなるように形成される。
【0090】
上記第1実施形態のスペーサ8の開口81は、その直径が第1電極62及び第2電極72の直径よりも大きくなるように形成された。これに対し、本実施形態のスペーサ58の開口58cは、その直径が第1電極56e及び第2電極57eの直径よりも小さくなるように形成される。従って、本実施形態の開口58cは、スペーサ58を第1電極シート56及び第2電極シート57と重ね合わせた場合、スペーサ58の開口58cは第1電極56e及び第2電極57e周縁の内側に位置する。
【0091】
さらに、スペーサ58は、開口58c内の空間と荷重検知センサ5Bの外部の空間とを連通するスリット58bを有する。このスリット58bは、第1電極シート56、スペーサ58、第2電極シート57をそれぞれ重ねたときに、エアベントとなる。エアベントは、開口58c内の空気を荷重検知センサ5Bの外部に抜くための通路である。
【0092】
環状部材59は、スペーサ58の開口58c内に配置される環状の部材である。環状部材59の外径はスペーサ58の開口58cの直径よりも小さく、第1電極56e及び第2電極57eの直径よりも小さくされる。
【0093】
上記第1実施形態の環状部材9の内径は、第1電極62及び第2電極72の直径よりも大きくされたのに対し、本実施形態の環状部材59の内径及び外径は、ともに、第1電極56e及び第2電極57eの直径よりも小さくされる。従って、
図8に示すように、スペーサ58を第1電極シート56及び第2電極シート57と重ね合わせ、第2電極シート57のメインブロック57mのシート面を平面視した場合、本実施形態の環状部材59と第2電極57eとは重なる。また、
図7に示すように、環状部材59の高さと第1電極56eの厚さと第2電極57eの厚さとの合計は、第1絶縁シート61及びスペーサ8の間の接着層10の厚さと第2絶縁シート71及びスペーサ8の間の接着層10の厚さとスペーサ8の厚さとの合計と同程度とされる。なお、環状部材59の弾性率は、上記第1実施形態と同様に、接着層10の弾性率より大きいことが好ましい。
【0094】
このような環状部材59の材料としては、第1絶縁シート56s、第2絶縁シート57s、スペーサ58と同様に、PET、PI又はPEN等の樹脂が挙げられる。なお、環状部材59の材料と、スペーサ58、第1絶縁シート56s又は第2絶縁シート57sの材料とは同じであっても異なっていても良い。但し、スペーサ58の膨張により環状部材59との高さが変化することを低減するためには、少なくともスペーサ58と環状部材59とが同じ材料とされることが好ましい。
【0095】
また、環状部材59は、スペーサ58内の開口58c内のうち環状部材59の内側の空気を抜くための通気口59bを有する。通気口59bは、本実施形態では、環状部材59の高さ方向の一端から他端までにわたって切り込まれるスリットとされているが、環状部材の外周面から内周面までにわたって貫通する貫通孔であっても良い。なお、第1実施形態の環状部材9と同様に、本実施形態の環状部材59は、輪のような形で延在する限り、1箇所又は断続的に途切れている場合も含まれる。但し、途切れている箇所は、1箇所以下であることが好ましい。
【0096】
以上の構成要素を組み合わせることで荷重検知センサ5Bが構成される。すなわち、スペーサ58の開口58c内に環状部材59が配置された状態で、スペーサ58の一方の面側に第1電極シート56が接着層10で接着され、スペーサ58の他方の面側に第2電極シート57が接着層10で接着されることで荷重検知センサ5Bが構成される。
【0097】
この荷重検知センサ5Bでは、それぞれの貫通孔56H,57H,58Hが互いに重なり、貫通孔50Hとなる。また、スペーサ58の開口58cの一方の開口面側に露出している第1電極シート56の第1電極56eと、その開口58cの他方の開口面側に露出している第2電極シート57の第2電極57eとが互いに対向してスイッチSWを構成する。
【0098】
さらに、これら第1電極56e及び第2電極57eの双方に環状部材59が接する。具体的には、環状部材59の一方の端部が開口58cの内周に沿って第1電極シート56の第1電極56eと接し、当該環状部材59の他方の端部が開口58cの内周に沿って第2電極シート57の第2電極57eと接する。従って、環状部材59は、第1電極シート56と第2電極シート57とを支え得る。但し、環状部材59は、第1電極シート56の第1電極56eと接しているが、当該第1電極56eと非接着とされる。同様に、環状部材59は、第2電極シート57の第2電極57eと接しているが、当該第2電極57eと非接着とされる。
【0099】
また、荷重検知センサ5Bでは、環状部材59の外周面は、スペーサ58と離間された状態で配置され、環状部材59の通気口59bは、スペーサ58のスリット58bを通じて、荷重検知センサ5Bの外部と連通する。なお、環状部材59の外周面の一部がスペーサ58と接していても良い。つまり、環状部材59の外周面は、少なくともスペーサ58の一部と離間されていれば良い。
【0100】
このような荷重検知センサ5Bの第1端子56c及び第2端子57cには、不図示の制御装置に接続される信号ケーブル19がそれぞれ接続される。第1端子56c及び第2端子57cとそれぞれの信号ケーブル19とは導電性ペーストやはんだ付け等により接続される。
【0101】
以上の構成の荷重検知センサ5Bは、
図4に示すように、サポートプレート2に配置される。具体的には、スイッチSWを有する荷重検知センサ5Bのメインブロック50mがサポートプレート2のメインブロック載置部21m上に配置され、荷重検知センサ5Bのテールブロック50tがサポートプレート2のテールブロック載置部21t上に配置される。また、テールブロック50tに設けられる第1端子56c及び第2端子57cはテールブロック載置部21tからはみ出た状態とされる。従って、第1端子56c及び第2端子57cは、サポートプレート2と重ならない領域に位置する。そして、荷重検知センサ5Bの第1端子56c、第2端子57cに接続されるそれぞれの信号ケーブル19はサポートプレート2から離れるように導出される。
【0102】
このように、荷重検知センサ5Bがサポートプレート2上に配置された状態で、信号ケーブル19が接続された第1端子56c及び第2端子57cを含むテールブロック50tの端部は、保護樹脂18により被覆されている。なお、保護樹脂18は、例えば、ポリアミド系、ポリイミド系、オレフィン系、ウレタン系、アクリル系等の熱可塑性樹脂や光硬化樹脂等の樹脂から成る。
【0103】
また、上記のように、サポートプレート2に載置される荷重検知センサ5Bを上部ケース4が覆いそれぞれのケース止用開口24にそれぞれのフック片47が嵌め込まれた状態では、押圧部46は、荷重検知センサ5Bの金属板60のうちスイッチSWと重なる位置に先端が接触する。また、この状態では、各リブ49は、荷重検知センサ5Bの貫通孔50H及びサポートプレート2の貫通孔20Hに挿通される。従って、サポートプレート2と第1絶縁シート56sとが接着されていない状態であっても、荷重検知センサ5BのスイッチSWと上部ケース4の押圧部46との相対的な移動が規制される。すなわち、リブ49は、サポートプレート2の面方向おける荷重検知センサ5Bとサポートプレート2との相対的な移動を規制する移動規制部材と理解できる。
【0104】
次に、本実施形態の荷重検知センサユニット100による荷重の検知について説明する。
【0105】
図9は、荷重検知センサユニットのオン状態を示す図である。座席装置に人が着座すると、シートクッションSCの下面が下方に移動し、シートクッションSCの下面は、上部ケース4の上面45Sに接触して、上面45Sを押圧する。そして、さらにシートクッションSCの下面が下方に移動すると、
図9に示すように、押圧部46の先端が、荷重検知センサ5Bにおける第2電極シート57の金属板60を押圧し、金属板60の撓みにより、第2絶縁シート57sのメインブロック57mが環状部材59の内側に入り込むように撓む。このため、第2電極57eは第1電極56eに接触して、荷重検知センサ5BのスイッチSWはオン状態となる。そして、信号ケーブル19に接続される図示せぬ車両用制御ユニットにより着座が検知される。このとき、本実施形態では、第1絶縁シート56sのメインブロック56mのサポートプレート側の面はサポートプレート2に接着されていないため、少なくともスイッチSWの周辺部分は金属板60の撓み方に追随するように変形することができるので、スイッチSWがオンし易い。
【0106】
なお、第2電極シート57が撓むとき、環状部材59の開口及びスペーサ58の開口58cの空気はスリット58bを介して排出される。従って、第1電極シート56及び第2電極シート57の撓みが環状部材59の開口及びスペーサ58の開口58c内の空気によって抑制されるといったことが回避され、荷重検知センサ5AのスイッチSWは適切にオン状態となる。
【0107】
以上のとおり、本実施形態の荷重検知センサ5Bは、第1電極56eを有する第1電極シート56と、第1電極56eと対向する第2電極57eを有する第2電極シート57と、第1電極シート56と第2電極シート57との間に介在され、第1電極56eと第2電極57eとの間に開口58cを有するスペーサ58とを備える。また、荷重検知センサ5Bは、スペーサ58の開口58c内に配置される環状部材59と、スペーサ58と第1電極シート56との間及びスペーサ58と第2電極シート57との間に配置される接着層10とを備える。
【0108】
このような荷重検知センサ5Bでは、スペーサ8の開口81内に環状部材59が配置されるため、第1電極シート56の開口81から露出する内周部分と第2電極シート57の開口81から露出する内周部分とが環状部材59に支えられる。この環状部材59は、スペーサ58の開口58cに露出する第1電極シート56及びスペーサ58の開口58cに露出する第2電極シート57の双方に非接着とされている。
【0109】
このため、第1電極シート56及び第2電極シート57の少なくとも一方に環状部材59が接着層10で接着される場合に比べると、接着層の温度変化による影響を受けることを抑制できる。
【0110】
すなわち、接着層10は、高温環境下では軟化し、低温環境下では硬質化し易い傾向にある。このため、環状部材59がない場合には、スペーサ58の開口58cのエッジ部分おける接着層10が温度環境に応じて変化してそのスペーサ58の開口58cに入り込むように撓む第1電極シート56及び第2電極シート57の撓み方が変化する。この撓み方の変化によって第1電極56eと第2電極57eとが接触するために必要な荷重が変化する。これに対し、本実施形態では、スペーサ58の開口58c内に配置される環状部材59は非接着とされるため、環状部材59の開口のエッジ部分では接着層10による温度環境の変化が生じない。このため、第2電極シート57が押圧されて環状部材59の開口に入り込むように撓む撓み方が概ね変化しない。従って、第1電極シート56及び第2電極シート57の少なくとも一方に環状部材59が接着層で接着される場合に比べると、第1電極56eと第2電極57eとが接触するために必要な荷重の変化を抑止できる。
【0111】
また、環状部材59があることで、接着層10に荷重が加わりにくくなり、接着層10がクリープ変形しづらく、仮に荷重検知センサ5Bが長期的に押圧されることで接着層10がクリープ変形しても、第1電極シート56と第2電極シート57との間の距離は環状部材59により概ね一定に保持することができる。この結果、クリープ変形に伴って第1電極56eと第2電極57eとが接触するために必要な荷重の変化が低減される。
【0112】
このように本実施形態の荷重検知センサ5Bによれば、上記第1実施形態の荷重検知センサ5Aと同様に、適切に荷重を検知することができる。
【0113】
また、本実施形態の環状部材59は、上記第1実施形態と同様に、スペーサ58の開口58cに露出する第1電極シート56及びスペーサ58の開口58cに露出する第2電極シート57の双方に接している。
【0114】
このため、スペーサ58の開口58cに露出する第1電極シート56及びスペーサ58の開口58cに露出する第2電極シート57と環状部材59との間に隙間がないので、当該第1電極シート56及び第2電極シート57を環状部材59がより安定して支えることができる。従って、第1電極56eと第2電極57eとが接触するために必要な荷重の変化をより一段と低減することができる。
【0115】
また、本実施形態の環状部材59の外周面は、上記第1実施形態と同様に、スペーサ58と離間されている。このため、荷重検知センサ5Bが高温環境下に存在することでスペーサ58と第1電極シート56との間の接着層10及びスペーサ58と第2電極シート57との間の接着層10が軟化して開口58cに流動したとしても、環状部材59とスペーサ58との隙間に収めることができる。従って、軟化した接着層10が環状部材59と第1電極シート56及び第2電極シート57との間に流動することが回避される。この結果、第1電極56eと第2電極57eとが接触するために必要な荷重の変化をより一段と低減することができる。
【0116】
また、本実施形態の環状部材59は、上記第1実施形態と同様に、スペーサ8の開口81内のうち環状部材59の内側の空気を抜くための通気口59bを有している。このため、第2電極シート57が環状部材59の内側に入り込むように撓んで、第1電極56eと第2電極57eとが接触するときに、スペーサ8の開口81内のうち環状部材59の内側の空気が通気口59bから排出される。従って、第2電極シート57の撓みがスペーサ8の開口81内の空気によって抑制されるといったことが回避され、荷重検知センサ5Bが誤検知することを抑止することができる。
【0117】
ところで、上記のように、上記第1実施形態のスペーサ8の開口81は、その直径が第1電極62及び第2電極72の直径よりも大きく形成されたのに対し、本実施形態のスペーサ58の開口58cは、その直径が第1電極56e及び第2電極57eの直径よりも小さく形成される。このため、本実施形態のスペーサ58の開口58cは第1電極56e及び第2電極57e周縁の内側に位置する。また、スペーサ58の開口58cに露出する第1電極シート56のうちの第1電極56eと、当該開口58cに露出する第2電極シート57のうちの第2電極57eとに環状部材59が非接着の状態で接する。従って、本実施形態の荷重検知センサ5Bでは、第1電極シート56のシート面を平面視した場合に、環状部材59と第1電極56e及び第2電極57eとは重なる。第1電極56e及び第2電極57eは、第1配線56w、第2配線57wと接続されていないダミー電極を有し、そのダミー電極が環状部材59と重なっていても良い。
【0118】
第1電極56e及び第2電極57eとの間に環状部材59が介在する。このため、第1電極56e及び第2電極57e自体の厚さにばらつきがあったとしても、環状部材59によって、第1電極56eとび第2電極57eとの間の距離は概ね一定に保持される。従って、複数の荷重検知センサ5Bにおける第1電極56eと第2電極57eとの間の距離のばらつきを環状部材59によって低減することができる。この結果、複数の荷重検知センサ5B間において第1電極56eと第2電極57eとが接触するために必要な荷重のばらつきが低減され得る。
【0119】
また、スペーサ58の厚さと接着層10の厚さとの合計は、環状部材59の高さと第1電極56eの厚さと第2電極57eの厚さとの合計と同程度とされる。
【0120】
このため、環状部材59が第1電極シート56及び第2電極シート57と非接着であっても、スペーサ58の開口58c内で環状部材59が移動することが抑制される。また、荷重検知センサ5Bに荷重が加わっていない無荷重下で、接着層10により接着されるスペーサ58と第1電極シート56及び第2電極シート57とを剥がす方向に応力が生じることを抑止し得る。
【0121】
また、本実施形態では、第2電極シート57は金属板60を有し、金属板60は金属用接着層70を介して樹脂製の第2絶縁シート57sと接着される。金属は、樹脂に比べて環境温度の変化に応じて可撓性が変化し難いため、クリープが生じ難く押し癖もつき難い傾向にある。しかし、本実施形態では、金属板60は金属用接着層70を介して樹脂製の第2絶縁シート57sと接着されているので、第2電極シート57の押圧が解除され、非押圧時の位置にまで金属板60が戻るときに、当該位置にまで金属板60が樹脂製の第2絶縁シート57sを戻すことができる。従って、荷重検知センサ5Bの周りの環境温度が変化する場合であっても、樹脂製の第2絶縁シート57sに押し癖がつき難くなり、当該押し癖に起因して着座等に応じて加わる荷重の誤検知を抑制することができる。この結果、着座等に応じて加わる荷重を適切に検知することができる。なお、環状部材59と併用されることで、更に適切に着座等に応じて加わる荷重を適切に検知することが可能となる。
【0122】
また、本実施形態では、第2絶縁シート57sの厚さが金属板60の厚さ未満とされているため、当該第2絶縁シート57sの厚さが金属板60の厚さ以上である場合に比べて、樹脂である第2絶縁シート57sの変形量を小さくすることができる。つまり、第2絶縁シート57sがなく金属板60のみで第2電極シートが構成される場合に近づくことになる。従って、第1電極56eと第2電極57eとが接触するために必要な荷重が温度変化によりばらつくことを低減できる。
【0123】
また、本実施形態では、第2絶縁シート57sの厚さは、第1絶縁シート56sの厚さ未満とされる。このため、荷重検知センサ5Bをより薄くしながらも温度変化による荷重の誤検知を抑制することができる。
【0124】
(3)第3実施形態
次に、第3実施形態として荷重検知センサユニットを説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
【0125】
図10は、第3実施形態の荷重検知センサを示す断面図である。
図10に示すように、本実施形態の荷重検知センサ5Cは、第1実施形態における第2電極シート7の第2絶縁シート71に代えて金属シート101を採用した点で相違する。
【0126】
金属シート101は、可撓性を有する薄厚の金属シートとされ、接着層10によりスペーサ8と接着される。金属シート101の材料としては、金属である限り特に限定するものではないが、例えば銅やステンレスなどが挙げられる。
【0127】
本実施形態の場合、この金属シート101においてスペーサ8の開口81を介して第1電極62と対向する部位が第2電極72とされる。すなわち、金属シート101の一部が第2電極72を兼ねている。なお、例えば、金属シート101と同じ材料又は異なる材料の金属層が、第2電極72として、金属シート101においてスペーサ8の開口81を介して第1電極62と対向する部位に配置されても良い。
【0128】
このような荷重検知センサ5Cであっても、第1実施形態の荷重検知センサ5A及び第2実施形態の荷重検知センサ5Bについて上述した効果と同様の効果を有する。さらに、本実施形態では、第2絶縁シート71に代えて金属シート101が採用される。
【0129】
上記のように、金属は、樹脂に比べて環境温度の変化に応じて可撓性が変化し難いため、クリープが生じ難く押し癖もつき難い傾向にある。従って、この荷重検知センサ5Cでは、クリープや押し癖に起因して着座等に応じて加わる荷重の誤検知を抑制することができ、この結果、着座等に応じて加わる荷重を適切に検知することができる。
【0130】
(4)第4実施形態
次に、第4実施形態として荷重検知センサユニットを説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
【0131】
図11は第4実施形態の荷重検知センサの構成を示す分解図であり、
図12は荷重検知センサを第2電極シート側から平面視した様子を示す図である。
図11、
図12に示すように、本実施形態の荷重検知センサ5Dは、第1電極シート66と第2電極シート67とスペーサ68と複数の環状部材9A〜9Dと連通部材80と接着層10とを主な構成要素として備える。なお、接着層10は、便宜上、
図11では省略されている。
【0132】
第1電極シート66は、第1絶縁シート66sと、第1電極66e1〜66e4と、第1端子66c1と、第2端子66c2とを有する。
【0133】
第1絶縁シート66sは、可撓性を有する樹脂製の絶縁シートとされ、例えばH型形状とされる。この第1絶縁シート66sは、第1メインブロックB1と、第2メインブロックB2と、第1メインブロックB1及び第2メインブロックB2を連結する連結ブロックB3と、連結ブロックから延在するテールブロックB4とからなる。第1メインブロックB1及び第2メインブロックB2は、帯状のブロックとされる。連結ブロックB3は、第1メインブロックB1及び第2メインブロックB2における長手方向の中間部位同士を連結する帯状のブロックとされる。テールブロックB4は、連結ブロックB3よりも小さく、当該連結ブロックB3における長手方向の中間部位の端部から突出する略矩形状のブロックとされる。このような第1絶縁シート56sの材料としては、PET、PI又はPEN等の樹脂が挙げられる。
【0134】
第1電極66e1〜66e4は、導体の層からなり、例えば略円形の金属印刷層とされる。第1電極66e1及び第1電極66e2は第1メインブロックB1の一方の表面上に配置され、本実施形態では、同一直線状に並ぶ状態とされる。第1電極66e3及び第1電極66e4は、第2メインブロックB2のうち第1電極66e1及び第1電極66e2が配置されている面と同じ表面上に配置され、本実施形態では、同一直線状に並ぶ状態とされる。
【0135】
第1端子66c1及び第2端子66c2は、導体の層からなり、例えば略四角形の金属シートとされる。第1端子66c1及び第2端子66c2は、テールブロックB4のうち第1電極66e1〜66e4が配置されている面と同じ表面上に配置される。
【0136】
第1電極66e1と第1電極66e2とは第1配線66w1により電気的に接続され第1電極66e3及び第1電極66e4とは第1配線66w2により電気的に接続される。また、第1配線66w1と第1端子66c1とは第1配線66w3により電気的に接続され、第1配線66w2と第2端子66c2とは第1配線66w4により電気的に接続される。
【0137】
第2電極シート67は、第2絶縁シート67sと、複数の第2電極67e1〜67e4とを有する。
【0138】
第2絶縁シート67sは、可撓性を有するフィルム状の絶縁シートとされ、例えばH型形状とされる。本実施形態の場合、第2絶縁シート67sは、第1メインブロックB11と、第2メインブロックB12と、第1メインブロックB11及び第2メインブロックB12連結する連結ブロックB13とからなる。第1メインブロックB11は第1絶縁シート66sにおける第1メインブロックB1と同形同大とされ、第2メインブロックB12は第1絶縁シート66sにおける第2メインブロックB2と同形同大とされる。連結ブロックB13は第1絶縁シート66sにおける連結ブロックB3と同形同大とされる。このような第2絶縁シート67sの材料としては、第1絶縁シート66sと同様に、PET、PI又はPEN等の樹脂が挙げられる。なお、第2絶縁シート67sの材料は、第1絶縁シート66sの材料と同じであっても異なっていても良い。
【0139】
また、第2絶縁シート67sは、第2絶縁シート67sの一方の面側から他方の面側にわたって貫通する空気抜き口67opを有する。この空気抜き口67opは、環状部材9A〜9Dの開口内の空気を荷重検知センサ5Dの外部に抜くための開口であり、第2電極シート67のシート面を平面視した場合に、第2電極67e1〜67e4と重ならない位置に設けられる。例えば、空気抜き口67opは、連結ブロックB3に設けられる。
【0140】
第2電極67e1〜67e4は、導体の層からなり、例えば略円形の金属印刷層とされる。第2電極67e1及び第2電極67e2は第1メインブロックB11の一方の表面上に配置され、第2電極67e3及び第2電極67e4は第2メインブロックB12のうち第2電極67e1及び67e2が配置されている面と同じ表面上に配置される。本実施形態の場合、第2電極67e1〜67e4の大きさは第1電極66e1〜66e4と同じ大きさとされる。また、第2電極67e1及び67e2の配置位置は第1メインブロックB1に対する第1電極66e1及び66e2の配置位置と相対的に同じ位置とされ、第2電極67e3及び67e4の配置位置は第2メインブロックB2に対する第1電極66e3及び66e4の配置位置と相対的に同じ位置とされる。
【0141】
第2電極67e1と第2電極67e2とは第2配線67w1により電気的に接続され、第2電極67e3と第2電極67e4とは第2配線67w2により電気的に接続され、当該第2配線67w1と第2配線67w2とは第2配線67w3により電気的に接続される。
【0142】
スペーサ68は、第1電極シート66及び第2電極シート67の間に配置され、可撓性を有する樹脂製の絶縁シートとされる。本実施形態の場合、スペーサ68は、例えばH型形状とされ、第1メインブロックB21と、第2メインブロックB22と、第1メインブロックB21及び第2メインブロックB22を連結する連結ブロックB23とからなる。第1メインブロックB21は第1絶縁シート66sにおける第1メインブロックB1と同形同大とされ、第2メインブロックB22は第1絶縁シート66sにおける第2メインブロックB2と同形同大とされる。連結ブロックB23は第1絶縁シート66sにおける連結ブロックB3と同形同大とされる。このようなスペーサ68の材料としては、第1絶縁シート66s及び第2絶縁シート67sと同様に、PET、PI又はPEN等の樹脂が挙げられる。このようなスペーサ68の材料は、第1絶縁シート66s又は第2絶縁シート67sの材料と同じであっても異なっていても良い。
【0143】
また、スペーサ68の第1メインブロックB21は、スペーサ68の一方の面側から他方の面側にわたって貫通する開口68A及び68Bを有する。開口68Aを介して第1電極66e1と第2電極67e1とが互いに対向し、開口68Bを介して第1電極66e2と第2電極67e2とが互いに対向する。同様に、スペーサ68の第2メインブロックB22は、スペーサ68の一方の面側から他方の面側にわたって貫通する開口68C及び68Dを有する。開口68Cを介して第1電極66e3と第2電極67e3とが互いに対向し、開口68Dを介して第1電極66e4と第2電極67e4とが互いに対向する。開口68A〜68Dの周縁形状は、例えば略円形であり、開口68A〜68Dの直径は、第1電極66e1〜66e4の直径よりも大きく形成されている。従って、本実施形態の開口68A〜68Dは、スペーサ68を第1電極シート66及び第2電極シート67と重ね合わせて、スペーサ68を平面視する場合に、対応する第1電極66e1〜66e4周縁の外側に位置する。
【0144】
さらに、スペーサ68は、各開口68A〜68Dに接続され、それぞれの開口68A〜68Dを連通するスリット68bを有する。このスリット68bは、スペーサ68の縁に開口することなく、当該縁の内側に位置している。本実施形態の場合、スリット68bの形状は、例えばH型形状とされる。
【0145】
環状部材9A〜9Dは、それぞれ、上記第1実施形態の環状部材9と同じ構成とされ、通気口91A〜91Dを有する。
【0146】
連通部材80は、それぞれの環状部材9A〜9Dの通気口91A〜91Dと、第2電極シート67に設けられる空気抜き口67opとを連通する部材であり、スペーサ68のスリット68b内に配置される。この連通部材80は、スリット68bと同様の例えばH型形状とされ、それぞれの環状部材9A〜9Dの通気口91A〜91Dを介して各環状部材9A〜9Dと接続される。なお、連通部材80は、一体成形により環状部材9A〜9Dのそれぞれに接続されていても良く、所定の固定具により環状部材9A〜9Dのそれぞれに接続されていても良い。また、本実施形態では、連通部材80は、一対の平板を平行に配置し、当該平板間が環状部材9A〜9Dと空気抜き口67opとを連通する通路とされているが、溝状又は管状の通路とされていても良い。
【0147】
このような連通部材80がスペーサ68のスリット68b内に配置された状態で、当該スペーサ68を第1電極シート66及び第2電極シート67と重ね合わせた場合、第2電極シート67の第2絶縁シート67sに設けられる空気抜き口67opと連通部材80とは連通する。従って、環状部材9A〜9Dの開口は、連通部材80を通じて、空気抜き口67opと連通する。すなわち、連通部材80はエアベントとなる。
【0148】
以上の構成要素を組み合わせることで荷重検知センサ5Dが構成される。すなわち、スペーサ68の各開口68A〜68D内に対応する環状部材9A〜9Dが配置され、スペーサ68のスリット68b内に連通部材80が配置される。この状態で、スペーサ68の一方の面側に第1電極シート66が接着層10で接着され、スペーサ68の他方の面側に第2電極シート67が接着層10で接着されることで荷重検知センサ5Dが構成される。
【0149】
この荷重検知センサ5Dでは、環状部材9A〜9Dは、スペーサ68の開口68A〜68Dの一方の開口面側に露出している第1絶縁シート66sと、その開口68A〜68Dの他方の開口面側に露出している第2絶縁シート67sとの双方に非接着の状態で接する。また上記のように、環状部材9A〜9Dの開口68A〜68Dは、連通部材80を通じて、第2電極シート67の第2絶縁シート67sに設けられる空気抜き口67opと連通し、荷重検知センサ5Dの外部と連通する。
【0150】
さらに、荷重検知センサ5Dでは、環状部材9A〜9Dにおける一方の開口端の内側に第1電極66e1〜66e4が位置し、環状部材9における他方の開口端の内側に第2電極67e1〜67e4が位置する。この環状部材9A〜9Dの開口68A〜68Dを介して第1電極66e1〜66e4と第2電極67e1〜67e4とが互いに対向してそれぞれスイッチSW1〜SW4を構成する。
【0151】
以上のとおり、上記の荷重検知センサ5Dであっても、第1実施形態の荷重検知センサ5A及び第2実施形態の荷重検知センサ5Bについて上述した効果と同様の効果を有する。さらに、本実施形態では、第1電極と第2電極とを組とするスイッチを複数有し、スイッチSW1〜SW4ごとにスペーサ68の開口68A〜68Dと、環状部材9A〜9Dとが設けられる。また、スペーサ68は、各開口68A〜68Dを連通するスリット68bを有し、第2電極シート67は、空気抜き口67opを有する。そして本実施形態の荷重検知センサ5Dには、スリット68b内に配置され、各環状部材9A〜9Dと空気抜き口67opとを連通する連通部材80が備えられる。
【0152】
この荷重検知センサ5Dでは、第2電極シート67が環状部材9Aの内側に入り込むように撓んで、第1電極66e1と第2電極67e1とが接触するときに、スペーサ68の開口68A〜68D内のうち環状部材9Aの内側の空気は連通部材80を通じて空気抜き口67opから荷重検知センサ5Dの外部に排出される。同様に、第2電極シート67が環状部材9B〜9Dの内側に入り込むように撓んだときに、スペーサ68の開口68A〜68D内のうち環状部材9B〜9Dの内側の空気は連通部材80を通じて空気抜き口67opから荷重検知センサ5Dの外部に排出される。
【0153】
従って、第2電極シート67の撓みがスペーサ68の開口68A〜68D内のうち環状部材9A〜9Dの内側の空気によって抑制されるといったことが回避され、荷重検知センサ5Dが誤検知することを抑止することができる。
【0154】
(5)第5実施形態
次に、第5実施形態として荷重検知センサユニットを説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
【0155】
図13は、第5実施形態の荷重検知センサの構成を示す分解図である。
図13に示すように、本実施形態の荷重検知センサ5Eでは、第2電極67e1〜67e4それぞれに空気排出用スリット67s1〜67s4が設けられる。また、本実施形態の環状部材9A〜9Dではそれぞれ通気口91A〜91Dが省略され、当該環状部材9A〜9Dは途切れることなく輪状に延在している。
【0156】
また、本実施形態の荷重検知センサ5Eでは、第4実施形態の第2配線67w1〜67w3に代えて互いに離間して隣り合う一対の配線PW1〜PW3が備えられる。また、本実施形態の荷重検知センサ5Eでは、第4実施形態の連通部材80に代えて連通路形成部材85が備えられる。
【0157】
一対の配線PW1〜PW3は、それぞれ、互いに離間して隣り合う状態で、第2電極シート67の一面上に配置される。一対の配線PW1の一方の端部は、第2電極67e1と電気的に接続され、環状部材9Aの内側に位置される。一対の配線PW1の他方の端部は、第2電極67e2と電気的に接続され、環状部材9Bの内側に位置される。一対の配線PW2の一方の端部は、第2電極67e3と電気的に接続され、環状部材9Cの内側に位置される。一対の配線PW2の他方の端部は、第2電極67e4と電気的に接続され、環状部材9Dの内側に位置される。一対の配線PW3は、一対の配線PW1の一方とそれに隣り合う一対の配線PW2の一方とを電気的に接続している。
図13に示す例では、これら一対の配線PW1〜PW3は、平行に配置されているが、互いに離間して隣り合う関係にあれば平行でなくても良い。
【0158】
連通路形成部材85は、例えばH型形状の板材でなり、それぞれの環状部材9A〜9Dと接続される。
図14は、
図13のX−Xでの荷重検知センサ5Eの断面を示す図である。
図14に示すように、連通路形成部材85は、スペーサ68を第1電極シート66及び第2電極シート67と重ね合わせた場合に、一対の配線PW1に当接され、これにより第2電極シート67の一面とは反対側から一対の配線PW1間の隙間ARを閉じる。同様に、連通路形成部材85は、スペーサ68を第1電極シート66及び第2電極シート67と重ね合わせた場合に、一対の配線PW2,PW3にも当接され、これにより第2電極シート67の一面とは反対側から一対の配線PW2,PW3間の隙間ARを閉じる。なお、連通路形成部材85は、一対の配線PW1〜PW3、第1電極シート66及び第2電極シート67に非接着とされる。
【0159】
従って、連通路形成部材85は、スペーサ68を第1電極シート66及び第2電極シート67と重ね合わせた場合には、一対の配線PW1〜PW3間の隙間を、環状部材9A〜9Dの内側に位置する第2電極67e1〜67e4の空気排出用スリット67s1〜67s4のそれぞれと空気抜き口67opとを連通する連通路として形成する。
【0160】
このため、本実施形態の荷重検知センサ5Eでは、第2電極シート67が環状部材9Aの内側に入り込むように撓んで、第1電極66e1と第2電極67e1とが接触するときに、スペーサ68の開口68A〜68D内のうち環状部材9Aの内側の空気は、第2電極67e1の空気排出用スリット67s1に流れる。そして、連通路形成部材85によって形成される一対の配線PW1,PW3間の隙間ARに流入し、その隙間ARを通じて空気抜き口67opから荷重検知センサの外部に排出される。
【0161】
従って、本実施形態の荷重検知センサ5Eでは、上記第4実施形態と同様に、第2電極シート67の撓みがスペーサ68の開口68A〜68D内のうち環状部材9A〜9Dの内側の空気によって抑制されるといったことが回避され、荷重検知センサ5Eが誤検知することを抑止することができる。これに加えて、本実施形態では、環状部材9A〜9Dそれぞれに通気口91A〜91Dが設けられなくても良いので、環状部材9A〜9D自体の耐久性が向上する。従って、環状部材9A〜9Dは、第1電極シート66と第2電極シート67とをより安定して支えることができる。この結果、第1電極66e1〜66e4と第2電極67e1〜67e4とが接触するために必要な荷重の変化を抑止できる。
【0162】
また、本実施形態の荷重検知センサ5Eでは、連通路形成部材85自体が一対の配線PW1〜PW3、第1電極シート66及び第2電極シート67と非接着である。このため、連通路形成部材85によって形成される一対の配線PW1,PW3間の隙間ARに接着層で埋めてしまうことを回避できる。また、連通路形成部材85自体が一対の配線PW1〜PW3や第1電極シート66と非接着で第1電極シート66と第2電極シート67とを支えることが可能であるため、第1電極シート66及び第2電極シートとスペーサ68との間の接着層10を低減することができる。
【0163】
(6)第6実施形態
次に、第6実施形態として荷重検知センサユニットを説明する。なお、上記において説明した構成と同様の構成については同一の符号を付し、特に説明する場合を除き、重複する説明は省略する。
【0164】
図15は、第6実施形態の荷重検知センサの構成を示す分解図である。
図15に示すように、本実施形態における荷重検知センサ5Fは、第1電極シート110と第2電極シート120とスペーサ130と嵌め込み部材140とを主な構成要素として備える。
【0165】
第1電極シート110は、第1絶縁シート110sと、第1導電層110eとを有する。
【0166】
第1絶縁シート110sは、可撓性を有する樹脂製の絶縁シートとされる。この第1絶縁シート110sは、メインブロック110mと、メインブロック110mに接続されるテールブロック110tとから成る。テールブロック110tは、メインブロック110mよりも幅の狭い形状とされる。また、メインブロック110mの中央付近には空気抜き口110hが形成されている。このような第1絶縁シート110sの材料としては、PET、PI又はPEN等の樹脂が挙げられる。
【0167】
第1導電層110eは、第1電極111と、第1端子113と、第1配線112とを有し、第1絶縁シート110sの一方の面上に設けられている。
図15では、理解し易いように、第1導電層110eと第1絶縁シート110sとを分解して記載し、第1絶縁シート110sに第1導電層110eの配置位置が破線で示されている。
【0168】
第1電極111は、メインブロック110mの端部側に設けられている。第1電極111は、導体の層からなり、例えば金属印刷層とされる。本実施形態の第1電極111は、概ね円形の中央電極部111pと中央電極部111pの外周を囲み概ね円形のリング状の外側電極部111rとから成り、中央電極部111pと外側電極部111rとの間に隙間111sが形成されている。第1端子113は、導体の層からなり、例えば略四角形の金属層とされる。第1端子113は、テールブロック110tに設けられている。また、第1電極111と第1端子113とは第1配線112を介して互いに電気的に接続されている。
【0169】
第1配線112は、互いに離間した一対の配線を含み形成されている。これら一対の配線間にスリット状の隙間112sが形成されている。また、これら一対の配線は概ねリング状に形成されたリング部112rで接続されている。リング部112rにより、開口112hが形成されており、開口112hは、隙間112sに連通されている。一対の配線を有する第1配線112は、第1電極111の中央電極部111pまで延在しており、隙間112sも中央電極部111pまで延在している。
【0170】
図15において破線で示すように、第1導電層110eが第1絶縁シート110sの一方の面上に配置された状態で、第1導電層110eの開口112hと第1絶縁シート110sの空気抜き口110hとが重なる。つまり、第1電極シート110を平面視すると、第1配線112のリング部112rが第1絶縁シート110sの空気抜き口110hを囲む。
【0171】
第2電極シート120は、第2絶縁シート120sと、第2導電層120eとを有する。
【0172】
第2絶縁シート120sは、第1絶縁シート110sと同様に樹脂製の絶縁シートとされる。また、第2絶縁シート120sは、第1絶縁シート110sのメインブロック110mと同じ形状のメインブロック120mと、メインブロック120mに接続され第1絶縁シート110sのテールブロック110tと同じ形状のテールブロック120tとから成る。ただし、第1絶縁シート110sと第2絶縁シート120sとを重ねたときに、第1絶縁シート110sのテールブロック110tと第2絶縁シート120sのテールブロック120tとが互いに重ならないようにされている。第2絶縁シート120sの材料としては第1絶縁シート110sの材料と同じ材料が挙げられ、第2絶縁シート120sの材料と第1絶縁シート110sの材料とは同じであっても異なっていても良い。
【0173】
第2導電層120eは、第2電極121と、第2端子123と、第2配線122とを有し、第2絶縁シート120sの一方の面上に設けられている。第2絶縁シート120sの一方の面は、第1導電層110eが設けられる第1絶縁シート110sの一方の面と対向する面である。
図15では、理解し易いように、第1電極シート110と同様に第2導電層120eと第2絶縁シート120sとを分解して記載し、第2絶縁シート120sに第2導電層120eの配置位置が破線で示されている。
【0174】
第2電極121は、メインブロック120mの端部側に設けられており、第1電極シート110と第2電極シート120とが重ねあわされたときに第1電極111と互いに対向する。第2電極121は、第1電極111と同様の導体の層からなる。本実施形態の第2電極121は、第1電極111と同様に、概ね円形の中央電極部121pと中央電極部121pの外周を囲み概ね円形のリング状の外側電極部121rとから成り、中央電極部121pと外側電極部121rとの間にスリット121sが形成されている。第2端子123は、導体の層からなり、例えば略四角形の金属層とされる。第2端子123は、テールブロック120tに設けられている。また、第2電極121と第2端子123とは第2配線122を介して互いに電気的に接続されている。第2配線122は、中央電極部121pまで延在している。
【0175】
スペーサ130は、第1電極シート110及び第2電極シート120の間に配置され、可撓性を有する樹脂製の絶縁シートとされる。このスペーサ130は、外形が第1絶縁シート110s、第2絶縁シート120sのメインブロック120mの外形と同様とされる。このようなスペーサ130の材料としては、第1絶縁シート110s及び第2絶縁シート120sと同様の材料を挙げることができる。なお、スペーサ130の材料は、第1絶縁シート110s又は第2絶縁シート120sの材料と同じであっても異なっていても良い。スペーサ130の両面には、第1絶縁シート110sと第2絶縁シート120sとに接着される不図示の接着層が配置されている。
【0176】
また、このスペーサ130には、開口130hが形成されている。この開口130hは、概ね円形の開口である第1開口部131と、第1開口部131に接続され、概ね長方形のスリットである第2開口部132とから成る。こうして、開口130hは、円形の開口と、この開口に接続されるスリットから成り、概ね鍵穴形状とされる。
【0177】
嵌め込み部材140は、スペーサ130の開口130hに嵌め込まれる部材である。嵌め込み部材140は、環状部材141と、環状部材141に接続される連通路形成部材142とから成り、環状部材141と連通路形成部材142とが一体となっている。
【0178】
環状部材141は、リング状に形成され、開口140hを環状部材141が囲む。環状部材141の外形は、開口130hの第1開口部131と同様に円形とされ、その外径は、第1開口部131に嵌め込み可能なように第1開口部131の直径よりも僅かに小さくされる。また、環状部材141の内径は、第1電極111の中央電極部111p及び第2電極121の中央電極部121pよりも大きくされる。
【0179】
連通路形成部材142は、スペーサ130の開口130hにおける第2開口部132と概ね同じ形状とされる。ただし、連通路形成部材142は、第2開口部132に嵌め込み可能なように、第2開口部132よりも僅かに小さく形成されている。
【0180】
このような嵌め込み部材140の材料としては、第1絶縁シート110s、第2絶縁シート120s、スペーサ130と同様の材料と挙げることができる。なお、嵌め込み部材140の材料と、スペーサ130、第1絶縁シート110s及び第2絶縁シート120sの材料とは同じであっても異なっていても良い。但し、スペーサ130の膨張により、スペーサ130の高さと嵌め込み部材140との高さとが相対的に変化することを低減するために、スペーサ130と嵌め込み部材140とが同じ材料とされることが好ましい。また、嵌め込み部材140の両面には接着層が配置されていない。
【0181】
嵌め込み部材140がスペーサ130の開口130hに嵌め込まれ、第1電極シート110とスペーサ130と第2電極シート120とが重ね合わされ、環状部材141を平面視すると、環状部材141の開口140hの内側に第1電極111の中央電極部111pと第2電極121の中央電極部121pとが位置する。また、第1電極シート110の第1配線112の一対の配線から成る部位は、リング部112rまで連通路形成部材142に接している。従って、第5実施形態と同様に本実施形態でも、第1配線112の一対の配線と第1絶縁シート110sと連通路形成部材142とで、通風路が形成される。上記のように、嵌め込み部材140の両面には接着層が配置されていないため、この通風路が接着剤により埋まることが抑制されている。また、上記のように一対の配線から成る第1配線112の間の隙間112sは、第1電極111の中央電極部111pまで延在する。従って、隙間112sは、開口140hと連通する。さらに、上記のように、第1配線112のリング部112rが第1絶縁シート110sの空気抜き口110hを囲む。従って、空気抜き口110hと隙間112sとは連通する。こうして、開口140hと空気抜き口110hとが通風路で連通する。
【0182】
従って、本実施形態の荷重検知センサ5Fでは、第1電極シート110及び第2電極シート120の少なくとも一方が環状部材141の開口140hの内側に入り込むように撓んで、第1電極111と第2電極121とが接触するときに、環状部材141の開口140hの空気は、隙間112sを挟む第1配線112と第1絶縁シート110sと連通路形成部材142とにより形成される通風路を介して空気抜き口110hから荷重検知センサ5Fの外部に排出される。
【0183】
従って、本実施形態の荷重検知センサ5Fでは、上記第4実施形態、第5実施形態と同様に、第1電極シート110及び第2電極シート120の少なくとも一方の撓みが環状部材141の開口140hの内側の空気によって抑制されることが抑制され、荷重検知センサ5Eが誤検知することを抑止することができる。
【0184】
(7)変形例
上記実施形態では、接着層10が第1電極シートとスペーサとの間、及び、第2電極シートとスペーサとの間の双方に配置されたが、いずれか一方だけに配置されていても良い。なお、第1電極シート又は第2電極シートとスペーサとの間の一方に接着層が配置されない場合、例えば、第1電極シート又は第2電極シートに硬化性樹脂を設けて硬化させることによりスペーサを形成し、第1電極シート又は第2電極シートにスペーサを直接接合することができる。なお、第1電極シート又は第2電極シートに硬化性樹脂を設けて硬化させることにより環状部材を形成し、第1電極シート又は第2電極シートに環状部材を直接接合することもできる。
【0185】
上記実施形態では、環状部材が第1電極シート及び第2電極シートの双方と接していたが、第1電極シート又は第2電極シートの一方だけと接していても良い。要するに、環状部材は、第1電極シート及び第2電極シートの少なくとも一方と接していれば良い。
【0186】
上記実施形態では、第1電極シートのシートが可撓性を有する樹脂製の絶縁シートとされたが、例えば、可撓性を有しない基板とされていても良く、金属シートとされていても良く、絶縁シートと金属シートとの2層で構成されていても良い。
【0187】
本発明の荷重検知センサは、荷重を検知すべき検知対象物に対する荷重の有無を検知する限り利用可能性を有する。例えば、介護用ベッドのシートクッションの下方に荷重検知センサを配置する形態が挙げられる。このような形態であっても、荷重検知センサが荷重を検知でき、当該荷重検知センサの検知結果に基づいて、シートクッション上に人が存在しているかを示す情報を得ることができる。また、電子機器のスイッチとして用いられ、荷重の有無を検知してもよい。
【実施例】
【0188】
次に、上記実施形態に関する実施例・比較例を挙げて実験した内容について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例・比較例に限定されるものではない。
【0189】
比較例1の荷重検知センサと、実施例1の荷重検知センサと、実施例2の荷重検知センサとを用意し、それぞれの荷重検知センサに対して異なる気温環境下で荷重を与える実験を行った。
【0190】
比較例1の荷重検知センサとして、上記第1実施形態における荷重検知センサ5Aのうち環状部材9を省略した構成の荷重検知センサを用意した。実施例1の荷重検知センサとして、上記第1実施形態の第2電極シート7を上記第2実施形態の第2絶縁シート57sと金属板60との2層で構成しその他の構成要素を上記第1実施形態と同じ構成要素とする荷重検知センサを用意した。実施例2の荷重検知センサとして、上記第3実施形態の荷重検知センサ5Cに相当する荷重検知センサを用意した。
【0191】
比較例1の荷重検知センサ、実施例1の荷重検知センサ、実施例2の荷重検知センサそれぞれの第1絶縁シートはPETから成る厚さ75μmのシートとし、スペーサはPETから成る厚さ50μmのシートとした。接着層は、第1絶縁シート側を厚さ25μmのアクリル系接着層とし、第2絶縁シート側を厚さ25μmのアクリル系接着層とした。また、比較例1の荷重検知センサ、実施例1の荷重検知センサそれぞれの第2絶縁シートは、PETから成る厚さ100μmのシートとした。また、実施例1の荷重検知センサ、実施例2の荷重検知センサそれぞれの金属板はSUS301から成る厚さ0.1mmのシートとし、当該金属板と絶縁シートとの間の接着層は厚さ24μmのアクリル系接着層とした。
【0192】
さらに、比較例1の荷重検知センサ、実施例1の荷重検知センサ、実施例2の荷重検知センサそれぞれのスペーサの直径、及び、実施例1の荷重検知センサ、実施例2の荷重検知センサそれぞれの環状部材の内径と材質は
図16に示す。なお、
図16に示すスペーサの開口径はスペーサの直径を意味し、
図16に示すリング径は環状部材の内径を意味し、
図16に示すリング材質は環状部材の材質を意味する。
【0193】
(実験1)
−40℃、25℃、85℃のそれぞれの気温環境下に比較例の荷重検知センサと実施例1の荷重検知センサと実施例2の荷重検知センサとを配置し、当該荷重検知センサを第2電極シート側から押圧して一対の電極が接触した時点で加わっている荷重(オン荷重)を測定した。なお、
図16では、25℃の気温環境で測定されたオン荷重に対して、−40℃の気温環境で測定されたオン荷重及び85℃の気温環境で測定されたオン荷重の増減をパーセントで表している。
【0194】
図16に示すように、環状部材がない比較例1に比べ、当該環状部材を設けた実施例1及び実施例2のほうが、常温を基準として−40℃に変化しても85℃に変化しても、その温度でのオン荷重のばらつきが小さくなっている。すなわち、環状部材があれば、常温より高温になっても低温になっても、当該常温環境下と同等に荷重を検知することができることが分かった。
【0195】
(実験2)
80℃の気温環境下に比較例1の荷重検知センサと実施例1の荷重検知センサと実施例2の荷重検知センサとを配置し、当該荷重センサを20Nの圧力で第2電極シート側から144時間だけ押圧した。その後、常温でのオン荷重を測定し、当該押圧前に測定した常温でのオン荷重に対する変化率を、高温定荷重試験後のオン荷重変化率として得た。この結果を
図16に示す。
【0196】
図16に示すように、環状部材がない比較例1に比べ、当該環状部材を設けた実施例1及び実施例2のほうが、高温環境下で長期的に押圧され続けても、オン荷重の変化率は小さくなっている。すなわち、環状部材があれば、高温環境下で長期的に押圧され続けても、常温環境下と同等に荷重を検知することができることが分かった。
【0197】
また、比較例2の荷重検知センサと、実施例3の荷重検知センサを用意し、それぞれの荷重検知センサに対して異なる気温環境下で荷重を与える実験を行った。
【0198】
比較例2の荷重検知センサとして、上記第1実施形態における荷重検知センサ5Aのうち環状部材9を省略した構成の荷重検知センサを用意した。実施例3の荷重検知センサとして、上記第1実施形態の荷重検知センサ5Aに相当する荷重検知センサを用意した。
【0199】
比較例2の荷重検知センサ、実施例3の荷重検知センサそれぞれの第1絶縁シートはPETから成る厚さ100μmのシートとし、スペーサはPETから成る厚さ50μmのシートとした。比較例2の荷重検知センサ、実施例3の荷重検知センサそれぞれの接着層は、第1絶縁シート側を厚さ25μmのアクリル系接着層とし、第2絶縁シート側を厚さ25μmのアクリル系接着層とした。比較例2の荷重検知センサ、実施例3の荷重検知センサそれぞれの第2絶縁シートは、PETから成る厚さ100μmのシートとした。
【0200】
さらに、比較例2の荷重検知センサ、実施例3の荷重検知センサそれぞれのスペーサの直径、及び、環状部材の内径と材質は
図17に示す。
図17に示すスペーサの開口径はスペーサの直径を意味し、
図16に示すリング径は環状部材の内径を意味し、
図16に示すリング材質は環状部材の材質を意味する。なお、環状部材の外径は11mmとし、環状部材の高さは100μmとしている。
【0201】
−40℃、25℃、85℃のそれぞれの気温環境下に比較例2の荷重検知センサと実施例3の荷重検知センサとを配置し、当該荷重検知センサを第2電極シート側から押圧して一対の電極が接触した時点で加わっている荷重(オン荷重)を測定した。なお、
図17では、25℃の気温環境で測定されたオン荷重に対して、−40℃の気温環境で測定されたオン荷重及び85℃の気温環境で測定されたオン荷重の増減をパーセントで表している。
【0202】
図17に示すように、環状部材がない比較例2に比べ、当該環状部材を設けた実施例3のほうが、常温を基準として−40℃に変化しても85℃に変化しても、その温度でのオン荷重のばらつきが小さくなっている。すなわち、環状部材があれば、常温より高温になっても低温になっても、当該常温環境下と同等に荷重を検知することができることが分かった。