(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記通電制御部は、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量を目標代謝量と一致させるべく、前記発熱部材における前記通電状態を制御するように設けられた、請求項1〜9のいずれか1つに記載の加温装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、実施形態に対して適用可能な各種の変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中に挿入されると当該実施形態の理解が妨げられるおそれがあるため、当該実施形態の説明の後にまとめて記載する。
【0013】
(システムの全体構成)
図1は、車両10における運転席に乗員Pが登場した場合の、乗員Pの足P1の周辺の構成を、概略的に示す。「上」、「下」、「前」、及び「後」の概念は、
図1にて矢印で示した通りである。また、
図1においては、図示の簡略化のため、乗員Pにおける左右一対の足P1のうち、右側の足P1が示されているものとする。
【0014】
図1を参照すると、フロアパネル11の上には、フロアカーペット12が載置されている。フロアカーペット12の上には、フロアマット13が載置されている。
【0015】
車両10には、フットレスト14と、ペダル15と、座席16と、ナビゲーション装置17とが備えられている。フットレスト14は、乗員Pの足P1を載置可能に構成されている。ペダル15は、アクセルペダル又はブレーキペダルであって、運転席である座席16に着座した乗員Pの足P1によって操作されるように設けられている。
【0016】
ナビゲーション装置17は、車両10の車室内に配置されている。また、車両10の車室内には、乗員Pによって持ち込まれたスマートフォン等の携帯端末20を一時的に固定するための不図示のホルダが設けられている。ナビゲーション装置17及び携帯端末20は、乗員Pに対して種々の情報を表示するとともに、乗員Pによる各種操作を受け付けるように構成されている。乗員Pによる各種操作は、例えば、乗員Pの名前、性別、年齢、等の個人情報を入力する操作である。また、携帯端末20は、ナビゲーション装置17との間で、TransferJet(登録商標)等の近距離無線通信により情報を送受信可能に構成されている。なお、
図1においては、図示の便宜上、ナビゲーション装置17及び携帯端末20は、実際とは異なる位置に図示されている。
【0017】
乗員Pの足P1を覆う靴30は、アウトソール31と、ヒール部32と、甲部33と、インソール34とを有している。アウトソール31は、合成ゴム等によって略平板状に形成されている。ヒール部32は、合成ゴム等によって略ブロック状に形成されている。ヒール部32は、アウトソール31の長手方向における一端部、即ち、足P1の踵P2に対応する位置に、接着等により固定されている。
【0018】
靴30の甲部33は、足甲P3を覆うように設けられている。甲部33は、合成皮革等によって形成されている。甲部33の下端部は、アウトソール31の外縁部に、接着又は縫製等によって固定されている。
【0019】
足載置部としてのインソール34は、発泡性合成樹脂等によって形成されている。インソール34は、アウトソール31と甲部33とによって囲まれた靴30の内部空間における底部に配置されている。具体的には、インソール34は、乗員Pが履いた場合に足裏P4と接触しつつ対向するように、アウトソール31の上に載置されている。
【0020】
インソール34は、低荷重部35と高荷重部36とを有している。低荷重部35は、高荷重部36よりも厚肉に形成された部分であって、土踏まずP5に対応する位置に設けられている。高荷重部36は、足裏P4における土踏まずP5以外の部分に対応する部分であって、略均一な厚さに形成されている。インソール34の表面である上面37は、乗員Pの足P1が載置される面であって、乗員Pの足裏P4と密着するように設けられている。インソール34の裏面である底面38は、アウトソール31と密着するように設けられている。
【0021】
加温装置40は、使用状態にて、使用者である乗員Pの足裏P4を加温するように構成されている。「使用状態」とは、乗員Pが靴30を履くことでインソール34が足裏P4と対向し、且つ、靴30がフロアマット13の上における所定領域に当接した状態をいうものとする。「所定領域」の意義については後述する。
【0022】
本実施形態においては、加温装置40は、支持体としての靴30、より具体的にはインソール34に支持されている。加温装置40は、発熱部材41と、生体センサ42と、温度センサ43と、測定電極44と、メイン制御部45と、内部通信部46と、メモリ部47と、バッテリ48と、無線受電部49とを備えている。
【0023】
発熱部材41は、使用状態にて通電により発熱することで、足裏P4を加温するように構成されている。具体的には、発熱部材41は、周知のフレキシブル抵抗器であって、合成樹脂製のフィルム上に抵抗体薄膜を設けることによって形成されている。発熱部材41は、左右一対の足P1の双方に対応して設けられている。
【0024】
本実施形態においては、発熱部材41は、高荷重部36における足先部P6に対応する部分に、固定的に支持されている。「足先部P6」とは、足P1における先端側であって、足指と拇指球と小指球とによって囲まれた領域をいうものとする。また、発熱部材41は、インソール34における上面37側に設けられている。具体的には、発熱部材41は、インソール34における上面37と面一となることで、足裏P4と直接接触するように配置されている。
【0025】
生体センサ42は、インソール34に固定的に支持されている。生体センサ42は、使用状態にて乗員Pの足P1の皮膚と対向することで、体温以外の生体情報に対応する出力を発生するように構成されている。具体的には、本実施形態においては、生体センサ42は、血流センサであって、レーザ光のドップラー効果に基づいて血流量を測定可能な構成を有している。生体センサ42は、足裏P4における土踏まずP5に対向するように、低荷重部35における上面37側に設けられている。また、生体センサ42は、左右一対の足P1のうちの一方、具体的には右の足P1に対応して設けられている。
【0026】
温度センサ43は、インソール34に固定的に支持されている。温度センサ43は、靴30内の温度、具体的には、足裏P4の表面温度に対応する出力を発生するように構成されている。温度センサ43は、足先部P6に対応する位置に設けられている。また、左右一対の足P1のうちの一方、具体的には右の足P1に対応して設けられている。
【0027】
測定電極44は、足裏P4の踵P2に密着するように、上面37側にてインソール34に固定的に支持されている。測定電極44は、乗員Pの基礎代謝量に関連するパラメータである生体電気インピーダンスを取得するために、左右一対の足P1の双方に対応して設けられている。
【0028】
メイン制御部45は、左右一対の足P1のうちの一方、具体的には右の足P1に対応して設けられている。メイン制御部45は、CPU、ROM、RAM、及び不揮発性RAMを備えた、いわゆるマイコンチップであって、加温装置40の全体の動作制御を実行するように構成されている。不揮発性RAMは、例えば、フラッシュROM等である。
【0029】
メイン制御部45は、CPUがROM又は不揮発性RAMからプログラムを読み出して実行することで、各種の制御動作を実現可能に構成されている。また、ROM又は不揮発性RAMには、プログラムの実行の際に用いられる各種のデータが、あらかじめ格納されている。各種のデータには、例えば、初期値、ルックアップテーブル、等が含まれている。メイン制御部45は、低荷重部35に固定的に支持されている。メイン制御部45の詳細な機能構成については後述する。
【0030】
内部通信部46は、低荷重部35における底面38側にて、インソール34に固定的に支持されている。内部通信部46は、加温装置40にて取得又は生成した情報を外部機器に向けて送信するとともに、外部機器から各種の情報を受信するように設けられている。具体的には、本実施形態においては、内部通信部46は、車両10との間でTransferJet(登録商標)等の近距離無線通信により情報を送受信可能に構成されている。
【0031】
内部通信部46は、メモリ部47を有している。メモリ部47は、不揮発性RAMであって、内部通信部46による送受信情報を書換可能に保存するように構成されている。
【0032】
バッテリ48は、発熱部材41、生体センサ42、温度センサ43、測定電極44、メイン制御部45、内部通信部46、及びメモリ部47に駆動電源を供給するように設けられている。バッテリ48は、低荷重部35の内部に埋設されている。
【0033】
本実施形態においては、バッテリ48は、リチウムイオン電池等の二次電池であって、無線受電部49を介して充電可能に設けられている。無線受電部49は、ワイヤレス給電機構における受電側コイルであって、底面38側にて高荷重部36に固定的に支持されている。具体的には、無線受電部49は、使用状態にてフロアマット13に最も近接するように、足先部P6に対応する位置に設けられている。
【0034】
車両側システムである外部システム50には、無線給電部51が設けられている。無線給電部51は、ワイヤレス給電機構における給電側コイルであって、電磁誘導により無線受電部49に電力を供給するように構成されている。具体的には、本実施形態においては、無線給電部51は、使用状態にて靴30のアウトソール31を挟んで無線受電部49と上下方向に対向するように、上面側にてフロアマット13に固定的に支持されている。即ち、加温装置40は、車両10側に設けられた無線給電部51を介して給電されることで動作するように構成されている。
【0035】
外部システム50は、無線給電部51の他に、検知スイッチ52と、外部通信部53と、荷重センサ54と、カメラ55と、電子制御装置56とを備えている。以下、外部システム50に備えられた各部の構成について説明する。なお、
図1においては、図示の便宜上、カメラ55及び電子制御装置56は、実際とは異なる位置に図示されている。
【0036】
検知スイッチ52は、使用状態の成立と不成立とを判別できるように、上面側にてフロアマット13に固定的に支持されている。即ち、検知スイッチ52は、加温装置40を備えた靴30を履いた乗員Pが車両10に搭乗して靴30がフロアマット13における所定領域に当接した場合に、出力がOFFからONに切り替わるように構成されている。「所定領域」は、無線受電部49と無線給電部51との間の電力授受が可能であり、且つ内部通信部46と外部通信部53との間の近距離無線通信が可能な領域である。具体的には、本実施形態においては、検知スイッチ52は、押釦スイッチであって、上方から所定値以上の荷重が印加された場合にON信号を出力し、荷重が所定値未満の場合にOFF信号を出力するように構成されている。
【0037】
外部通信部53は、上面側にてフロアマット13に固定的に支持されている。外部通信部53は、内部通信部46との間で近距離無線通信により情報を送受信可能に構成されている。即ち、外部通信部53は、使用状態にて内部通信部46と上下方向に対向する位置に配置されている。
【0038】
荷重センサ54は、座席16に埋設されている。荷重センサ54は、着座センサを兼ねる感圧センサであって、座席16に着座した乗員Pの体重に対応した出力を発生するように構成されている。乗員Pの体重は、乗員Pの基礎代謝量に関連するパラメータである。
【0039】
カメラ55は、車両10の車室内装部(例えばルームミラー)に装着されている。カメラ55は、座席16に着座した乗員Pを撮影可能に設けられている。具体的には、カメラ55は、CCD又はCMOS等のイメージセンサを備えていて、電子制御装置56により乗員Pの外見的特徴を認識可能な程度の解像度を有している。CCDはCharge Coupled Deviceの略である。CMOSはComplementary MOSの略である。乗員Pの外見的特徴は、例えば、顔、座高、等である。座高は、身長に関連するパラメータである。身長は、乗員Pの基礎代謝量に関連するパラメータである。
【0040】
電子制御装置56は、電源部57と、外部制御部58と、通信制御部59とを備えている。電源部57は、無線給電部51、検知スイッチ52、外部通信部53、荷重センサ54、カメラ55、外部制御部58、及び通信制御部59に駆動電源を供給するように設けられている。即ち、電源部57は、外部制御部58の制御下で、無線給電部51に電源供給を行うように構成されている。
【0041】
外部制御部58は、メイン制御部45と同様の、いわゆるマイコンチップであって、CPU、ROM、RAM、及び不揮発性RAMを備えている。外部制御部58は、外部システム50の全体の動作制御を実行するように構成されている。
【0042】
具体的には、例えば、外部制御部58は、検知スイッチ52の出力に基づいて、使用状態が成立しているか不成立であるかを判定するようになっている。また、外部制御部58は、荷重センサ54の出力に基づいて、座席16に着座した乗員Pの体重を推定するようになっている。
【0043】
また、外部制御部58は、カメラ55によって取得された画像を処理することで、乗員Pの座高を取得するとともに、取得した座高に基づいて乗員Pの身長を推定するようになっている。即ち、外部制御部58は、取得された座高から、標準的な身長を推定することが可能である。また、外部制御部58は、カメラ55によって取得された画像を処理して顔認識することで、乗員Pの人物特定を行うようになっている。また、外部制御部58は、無線給電部51に供給する電流量を制御するようになっている。
【0044】
通信制御部59は、内部通信部46と外部通信部53との間での近距離無線通信を制御するように設けられている。即ち、通信制御部59は、検知スイッチ52の出力に基づいて使用状態の成立を外部制御部58が判定した場合に、内部通信部46と外部通信部53との間での近距離無線通信を開始させるようになっている。また、通信制御部59は、検知スイッチ52の出力に基づいて使用状態の不成立を外部制御部58が判定した場合に、内部通信部46と外部通信部53との間での近距離無線通信を終了させるようになっている。
【0045】
(メイン制御部の機能構成)
図2に示されているように、メイン制御部45は、機能上の構成として、代謝量取得部451と、パラメータ取得部452と、目標値取得部453と、通電制御部454とを備えている。上記の通り、メイン制御部45は、低荷重部35に固定的に支持されている。したがって、代謝量取得部451、パラメータ取得部452、目標値取得部453、及び通電制御部454は、低荷重部35に固定的に支持されている。
【0046】
代謝量取得部451は、生体センサ42の出力信号を受信するように設けられている。即ち、代謝量取得部451は、生体センサ42の出力に基づいて、乗員Pの生体情報である血流量を取得するようになっている。また、代謝量取得部451は、取得した血流量に基づいて、乗員Pにおける代謝量を取得するようになっている。さらに、代謝量取得部451は、内部通信部46、外部通信部53、及び電子制御装置56を介して、ナビゲーション装置17及び/又は携帯端末20に、取得した血流量及び代謝量を送信するようになっている。
【0047】
パラメータ取得部452は、乗員Pにおける基礎代謝量に関連するパラメータを取得するように設けられている。具体的には、パラメータ取得部452は、測定電極44を用いて、乗員Pの生体電気インピーダンスを取得するようになっている。また、パラメータ取得部452は、内部通信部46及び外部通信部53を介して、乗員Pにおける外見的特徴、性別、体重、等の各種データを、電子制御装置56から受信するようになっている。
【0048】
目標値取得部453は、パラメータ取得部452によって取得されたパラメータに基づいて、目標代謝量を取得するように設けられている。具体的には、目標値取得部453は、パラメータ取得部452によって取得されたパラメータに基づいて、乗員Pにおける基礎代謝量を推定するようになっている。また、目標値取得部453は、推定した基礎代謝量に基づいて、目標代謝量を算出するようになっている。
【0049】
通電制御部454は、代謝量取得部451により取得された代謝量に基づいて、発熱部材41における通電状態を制御するように設けられている。具体的には、通電制御部454は、温度センサ43の出力により取得された温度と、代謝量取得部451により取得された代謝量と、目標値取得部453により取得された目標代謝量とに基づいて、発熱部材41における発熱状態を制御するようになっている。
【0050】
即ち、通電制御部454は、代謝量取得部451により取得された代謝量を目標代謝量と一致させるための目標温度を算出し、温度センサ43の出力により取得された温度と目標温度とを用いたフィードバック制御により、発熱部材41における発熱量を制御するようになっている。また、通電制御部454は、内部通信部46及び外部通信部53を介して、電子制御装置56との間で各種の情報を授受することができるようになっている。
【0051】
(効果)
以下、本実施形態の構成による動作及び効果について、
図1及び
図2を参照しつつ説明する。
【0052】
靴30を履いた乗員Pが車両10に搭乗して座席16に着座することで、靴30がフロアマット13における所定領域に当接した状態が実現すると、検知スイッチ52の出力がONとなる。すると、電子制御装置56における外部制御部58は、使用状態の成立を判定する。
【0053】
外部制御部58は、使用状態の成立を判定すると、通信制御部59を制御して、内部通信部46と外部通信部53との間での近距離無線通信を開始させる。すると、使用状態の成立が、電子制御装置56から、外部通信部53及び内部通信部46を介して、メイン制御部45における通電制御部454に伝達される。これにより、加温装置40において、発熱部材41に対する通電が可能となる。
【0054】
一方、靴30を履いた乗員Pが車両10から降車すると、検知スイッチ52の出力がOFFとなる。すると、電子制御装置56における外部制御部58は、使用状態の不成立を判定する。使用状態の不成立は、電子制御装置56から、外部通信部53及び内部通信部46を介して、メイン制御部45における通電制御部454に伝達される。これにより、内部通信部46と外部通信部53との間での近距離無線通信が終了する。また、加温装置40において、発熱部材41に対する通電が不可能となる。
【0055】
ところで、足裏に刺激を与えることで、体全体の血行がよくなることが知られている。また、足先部P6は、足P1における血流の末端部であり、血流が滞りやすい部分である。このため、足裏P4における足先部P6を加温することで、末端部である足先部P6における血流改善、及び乗員Pの体全体の血行促進、等の効果が期待される。
【0056】
この点、本実施形態の構成においては、使用状態にて、発熱部材41は、乗員Pの足P1における足裏P4と対向する。この使用状態にて、発熱部材41は、メイン制御部45の制御下で通電により発熱することで、足裏P4を加温する。一方、生体センサ42は、使用状態にて乗員Pの足P1の皮膚と対向することで、乗員Pの体温以外の生体情報(例えば血流状態)に対応する出力を発生する。これにより、乗員Pの、体温とは異なる生体情報が取得される。取得された生体情報は、発熱部材41における通電状態を制御するために利用され得る。したがって、かかる構成によれば、乗員Pの生体情報に即した、適切な加温状態が実現され得る。
【0057】
具体的には、本実施形態においては、血流センサである生体センサ42は、車両10の乗員Pにおける足P1の血流量に対応した出力を発生する。これにより、代謝量取得部451にて、乗員Pの足P1における血流量が取得される。取得された血流量は、発熱部材41における通電状態を制御するために利用され得る。したがって、本実施形態によれば、車両10の乗員Pにおける足P1の血流状態に即した、適切な加温状態が実現され得る。
【0058】
本実施形態の構成による動作及び効果について、細部の構成に着目しつつ、より詳細に説明する。
【0059】
本実施形態において、生体センサ42は、足P1が載置されるインソール34に固定的に支持されている。かかる構成においては、生体センサ42は、使用状態にて乗員Pの足裏P4と対向することで、乗員Pの生体情報に対応する出力を発生する。したがって、かかる構成によれば、生体情報を簡易に取得することができる。
【0060】
本実施形態において、加温装置40は、代謝量取得部451と通電制御部454とを備えている。代謝量取得部451は、生体センサ42の出力により取得された生体情報に基づいて、乗員Pにおける代謝量を取得する。通電制御部454は、代謝量取得部451により取得された代謝量に基づいて、発熱部材41における通電状態を制御する。したがって、かかる構成によれば、乗員Pの代謝量に即した適切な加温状態が実現され得る。
【0061】
なお、代謝量取得部451は、例えば、血流量と代謝量との関係を示すルックアップテーブルと、生体センサ42の出力により取得された血流量とに基づいて、代謝量を取得し得る。このルックアップテーブルは、実験等により得られた血流量と代謝量との関係に基づいて作成されたものであって、メイン制御部45のROM又は不揮発性RAMに予め格納され得る。あるいは、例えば、代謝量取得部451は、血流量を含む複数の検出値と所定の計算式とに基づいて、代謝量を算出し得る。この算出式も、メイン制御部45のROM又は不揮発性RAMに予め格納され得る。
【0062】
上記の通り、足裏に刺激を与えることで、血行がよくなり、代謝が促進されることが知られている。このため、足裏P4における足先部P6を加温することで、乗員Pにおける代謝促進等の効果が期待される。但し、乗員Pに対する代謝促進効果に関しては、乗員Pの個体差、即ち、性別、年齢、体格、基礎体力、等の差を考慮する必要がある。
【0063】
この点、本実施形態において、加温装置40は、パラメータ取得部452と目標値取得部453とを備えている。パラメータ取得部452は、使用状態にて、乗員Pにおける基礎代謝量に関連するパラメータを取得する。目標値取得部453は、パラメータ取得部452によって取得されたパラメータに基づいて、目標代謝量を取得する。通電制御部454は、代謝量取得部451により取得された代謝量が目標代謝量と一致するように、発熱部材41における通電状態を制御する。
【0064】
具体的には、パラメータ取得部452は、乗員Pの性別及び年齢を取得する。
【0065】
乗員Pの性別及び年齢が、ナビゲーション装置17又は携帯端末20にて入力される場合がある。この場合、電子制御装置56は、ナビゲーション装置17又は携帯端末20の操作により入力された乗員Pの性別及び年齢を、パラメータ取得部452に送信する。
【0066】
あるいは、乗員Pの性別及び年齢が、ナビゲーション装置17又は外部制御部58にて、カメラ55を用いた画像認識結果に関連付けられつつ格納される場合がある。この場合、電子制御装置56は、カメラ55によって取得された画像を外部制御部58によって処理して顔認識することで、乗員Pの人物特定を行う。また、電子制御装置56は、人物特定結果に対応する乗員Pの性別及び年齢を読み出して、パラメータ取得部452に送信する。即ち、この場合、パラメータ取得部452におけるパラメータの取得に際して、乗員Pによる入力操作の手間が、良好に省略され得る。
【0067】
あるいは、乗員Pの性別及び年齢が、携帯端末20に予め格納されている場合がある。この場合、電子制御装置56は、乗員Pの性別及び年齢を、乗員Pによって車両10における車室内に持ち込まれた携帯端末20から読み出して、パラメータ取得部452に送信する。この場合も、パラメータ取得部452におけるパラメータの取得に際して、乗員Pによる入力操作の手間が、良好に省略され得る。
【0068】
また、パラメータ取得部452は、測定電極44を用いて、乗員Pの生体電気インピーダンスを取得する。また、パラメータ取得部452は、荷重センサ54の出力に基づいて外部制御部58により推定された乗員Pの体重を、外部制御部58から取得する。また、パラメータ取得部452は、カメラ55を用いた画像認識結果に基づいて外部制御部58により推定された乗員Pの身長を、外部制御部58から取得する。この場合も、パラメータ取得部452におけるパラメータの取得に際して、乗員Pによる入力操作の手間が、良好に省略され得る。
【0069】
目標値取得部453は、パラメータ取得部452によって取得されたパラメータに基づいて、乗員Pにおける基礎代謝量を推定する。具体的には、目標値取得部453は、パラメータ取得部452によって取得された、身長、体重、及び生体電気インピーダンスに基づいて、除脂肪量を算出する。また、目標値取得部453は、算出した除脂肪量と、パラメータ取得部452によって取得された年齢及び性別に基づいて、乗員Pにおける基礎代謝量を推定する。基礎代謝量の推定方法については周知である。このため、本明細書においては、基礎代謝量の推定方法の詳細については、説明を省略する。
【0070】
基礎代謝量は、安静状態にて、生命を維持するために消費される、必要最小限のエネルギー代謝量である。故に、車両10に搭乗中の乗員Pの代謝量は、必然的に、基礎代謝量よりも大きな値となる。具体的には、睡眠時の身体活動強度は約0.9METSであり、ほぼ基礎代謝量に対応する。一方、自動車の非運転乗車時の身体活動強度は1.0METSであり、自動車運転時の身体活動強度は1.5〜2.0METSである。METSはMetabolic Equivalentsの略である。
【0071】
基礎代謝量が低下すると、肥満しやすい体質になる等の悪影響が懸念される。このため、基礎代謝量を向上させることが、健康志向の観点から好ましい。但し、周知の通り、基礎代謝量の向上のためには、骨格筋量の増加等の体質改善が必要となる。このような体質改善は、毎日の生活の中に身体活動負荷を継続的に取り入れることによって達成され得る。
【0072】
この点、上記の通り、本実施形態の構成によれば、発熱部材41によって乗員Pの足裏P4を刺激することで、車両10の運転中に、乗員Pの代謝量を上昇させることが可能である。上昇後の乗員Pの代謝量は、基礎代謝量よりも大きな値であって、且つ、1.5〜2.0METSに相当する値のうちで乗員Pに過度な負担を与えない範囲で可及的に大きな値となることが好ましい。
【0073】
そこで、本実施形態においては、目標値取得部453は、推定した基礎代謝量に基づいて、目標代謝量を算出する。具体的には、例えば、目標値取得部453は、推定した基礎代謝量に所定係数を乗じることで、目標代謝量を算出する。所定係数は、例えば、初期値が1.5であり、学習機能により適宜変更され得る。
【0074】
また、通電制御部454は、代謝量取得部451により取得された代謝量を目標代謝量と一致させるための目標温度を算出する。さらに、通電制御部454は、温度センサ43の出力により取得された温度と目標温度とを用いたフィードバック制御により、発熱部材41における発熱量を制御する。
【0075】
本実施形態の構成によれば、車両10を運転中の乗員Pの代謝量を、乗員Pの基礎代謝量に基づいた適度な値に上昇させることで、乗員Pの代謝を良好に促進することができる。したがって、乗員Pの基礎代謝能力の向上が、良好に図られ得る。
【0076】
本実施形態において、加温装置40は、温度センサ43を備えている。温度センサ43は、足裏P4の表面温度に対応する出力を発生する。かかる構成においては、通電制御部454は、温度センサ43の出力により取得された温度と、代謝量取得部451により取得された代謝量とに基づいて、発熱部材41における通電状態を制御する。したがって、かかる構成によれば、乗員Pの代謝量に即した適切な加温状態が実現され得る。
【0077】
本実施形態において、温度センサ43は、インソール34に固定的に支持されている。かかる構成においては、温度センサ43は、使用状態にて足裏P4と対向することで、足裏P4の温度に対応する出力を発生する。即ち、通電制御部454は、温度センサ43の出力により取得された足裏P4の温度と、代謝量取得部451により取得された代謝量とに基づいて、発熱部材41における通電状態を制御する。したがって、かかる構成によれば、乗員Pにおける、足裏P4の温度と代謝量とに即した、適切な加温状態が実現され得る。
【0078】
本実施形態において、加温装置40は、内部通信部46を備えている。かかる構成においては、内部通信部46は、加温装置40側にて取得又は生成した情報を、外部通信部53を介して、ナビゲーション装置17及び/又は携帯端末20に向けて送信する。これにより、ナビゲーション装置17及び/又は携帯端末20は、受信した情報に基づいた各種の処理を実行することが可能となる。
【0079】
具体的には、例えば、ナビゲーション装置17及び/又は携帯端末20は、加温装置40側にて取得された血流量に基づいて、乗員Pにおける血流状態に関する表示を行うことが可能である。あるいは、例えば、ナビゲーション装置17及び/又は携帯端末20は、加温装置40側にて取得された代謝量に基づいて、乗員Pにおける代謝状態に関する表示を行うことが可能である。
【0080】
本実施形態において、内部通信部46は、情報を書換可能に保存するメモリ部47を有している。かかる構成においては、メモリ部47は、加温装置40側にて取得又は生成した情報を、書換可能に保存する。したがって、かかる構成によれば、ナビゲーション装置17及び/又は携帯端末20における電源遮断等が生じても、電源復帰後のナビゲーション装置17及び/又は携帯端末20に対して、情報を良好に送信することが可能となる。また、ナビゲーション装置17及び/又は携帯端末20から受信した情報を、使用状態不成立時においても良好に保持することが可能となる。
【0081】
本実施形態において、メイン制御部45、内部通信部46、及びバッテリ48は、乗員Pの足P1における土踏まずP5に対応する低荷重部35に固定的に支持されている。即ち、メイン制御部45、内部通信部46、及びバッテリ48は、インソール34にて乗員Pの足裏P4による大きな荷重が印加される高荷重部36には設けられていない。
【0082】
したがって、かかる構成によれば、加温装置40における、優れた装着感及び/又は耐久性が得られる。具体的には、メイン制御部45、内部通信部46、及びバッテリ48をインソール34に内蔵させるに際して、履き心地が害されることが、可及的に抑制され得る。また、高荷重の印加による加温装置40の故障の発生が、可及的に抑制され得る。
【0083】
本実施形態において、加温装置40は、車両10側に設けられた無線給電部51を介して給電されることで動作する。かかる構成によれば、乗員Pの足P1に対向する加温装置40側の構成を可及的に簡略化することで、優れた装着感及び/又は耐久性が得られる。
【0084】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。故に、上記実施形態に対しては、適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施形態との相違点を主として説明する。また、上記実施形態と変形例とにおいて、互いに同一又は均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の変形例の説明において、上記実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾又は特段の追加説明なき限り、上記実施形態における説明が適宜援用され得る。
【0085】
本発明は、上記の実施形態にて示された具体的構成に限定されない。例えば、上記実施形態において、フロアカーペット12は、省略され得る。
【0086】
ナビゲーション装置17又は携帯端末20における、乗員Pに対する各種情報の伝達機能は、乗員Pの五感に訴える態様であれば、特段の限定はない。例えば、文字による表示、図形による表示、色による表示、音声による報知、振動による報知、等のうちの、少なくとも1つが、適宜選択され得る。
【0087】
加温装置40は、運転席以外の座席16においても動作するように構成され得る。即ち、加温装置40は、乗客用座席の搭乗者、即ち助手席又は後部座席の乗員Pに対しても、良好に適用され得る。
【0088】
加温装置40の全部又は一部は、靴30のアウトソール31に設けられていてもよい。特に、加温装置40にバッテリ48が設けられる場合、バッテリ48はヒール部32に埋設され得る。あるいは、加温装置40の全部又は一部は、靴30のアウトソール31とインソール34との間に配置されたミッドソールに設けられていてもよい。
【0089】
加温装置40は、靴30ではなく、フロアマット13に設けられていてもよい、この場合、上記実施形態にてインソール34に固定的に支持されていた各部が、フロアマット13側に取り込まれる。また、この場合、使用状態は、乗員Pの足P1が、フロアマット13における所定領域に載置された状態に該当する。同様に、加温装置40は、フットレスト14又はペダル15に設けられていてもよい。
【0090】
発熱部材41は、外部(例えばフロアマット13)に設けられた誘導加熱コイルによって加熱されるように構成されていてもよい。
【0091】
発熱部材41は、高荷重部36における、足先部P6に対応する部分以外の部分にも設けられ得る。あるいは、発熱部材41は、他の構成要素と干渉しない範囲内において、低荷重部35にも設けられ得る。
【0092】
生体センサ42は、血流量を測定するものに限定されない。即ち、生体センサ42は、心拍数、血中酸素濃度、発汗量、等の生体情報を取得するものであってもよい。血流量、心拍数、及び血中酸素濃度は、周知の通り、生体内に向けて光を照射する発光ダイオードと透過光又は反射光を受信する受光素子とを用いた光学的手法により、非侵襲的に取得され得る。また、異なる複数の生体情報に対応して、複数の生体センサ42が設けられていてもよい。即ち、生体センサ42の種類及び個数については、特段の限定はない。
【0093】
生体センサ42及び/又は温度センサ43は、左右一対の足P1の双方に対応して設けられていてもよい。メイン制御部45、内部通信部46、及びメモリ部47についても同様である。
【0094】
生体センサ42及び/又は温度センサ43は、靴30の甲部33に設けられていてもよい。
【0096】
測定電極44は、省略され得る。この場合、基礎代謝量は、体重、身長、年齢、及び性別に基づいて、所定の計算式を用いて算出され得る。
【0097】
具体的には、例えば、基礎代謝量BEEは、体重WT[kg]、身長HT[cm]、年齢AG、及び性別に基づいて、下記のハリス・ベネディクト式を用いて算出され得る。下記の式中、M1〜M4及びF1〜F4は定数であって、M1=66.4730、M2=13.7516、M3=5.0033、M4=6.7550、F1=655.0955、F2=9.5634、F3=1.8496、F4=4.6756である。
男性:BEE=M1+M2・WT+M3・HT−M4・AG
女性:BEE=F1+F2・WT+F3・HT−F4・AG
【0098】
加温装置40は、左の足P1の加温状態と、右の足P1の加温状態とを、別々に制御可能に構成されていてもよい。この場合、発熱部材41、生体センサ42、温度センサ43、測定電極44、メイン制御部45、内部通信部46、メモリ部47、バッテリ48、及び無線受電部49は、左右一対の足P1の双方に対応して設けられる。
【0099】
乗員Pの性別及び年齢は、カメラ55によって取得された画像を処理することによって推定され得る。
【0100】
メイン制御部45は、ナビゲーション装置17又は携帯端末20に設けられていてもよい。
【0101】
通電制御部454は、生体センサ42を用いて取得された乗員Pの足P1における血流量と、年齢及び性別に基づいて設定された血流量目標値とに基づいて、発熱部材41における通電状態を制御するようになっていてもよい。
【0102】
ナビゲーション装置17と携帯端末20との間の近距離無線通信は、NFC、EFIR等であってもよい。同様に、内部通信部46と外部通信部53との間の近距離無線通信は、NFC、EFIR等であってもよい。NFCはNear Field Communicationの略である。EFIRはExtremely Fast Infrared communicationの略である。ナビゲーション装置17と携帯端末20との間の近距離無線通信方式と、内部通信部46と外部通信部53との間の近距離無線通信方式とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0103】
メモリ部47は、内部通信部46とは別個に設けられていてもよい。あるいは、メモリ部47の機能は、メイン制御部45における不揮発性RAMに代替され得る。バッテリ48は、省略され得る。
【0104】
無線受電部49と無線給電部51との間のワイヤレス給電方式は、電磁誘導方式に限定されない。即ち、磁気共鳴方式等の他の方式も利用可能である。
【0105】
無線給電部51、検知スイッチ52、及び外部通信部53は、フットレスト14に設けられていてもよい。あるいは、無線給電部51、検知スイッチ52、及び外部通信部53は、ペダル15に設けられていてもよい。あるいは、無線給電部51、検知スイッチ52、及び外部通信部53は、フロアマット13及びフットレスト14に設けられていてもよい。あるいは、無線給電部51、検知スイッチ52、及び外部通信部53は、フロアマット13及びペダル15に設けられていてもよい。あるいは、無線給電部51、検知スイッチ52、及び外部通信部53は、フロアマット13、フットレスト14、及びペダル15に設けられていてもよい。
【0106】
無線給電部51、検知スイッチ52、及び外部通信部53は、フロアパネル11又はフロアカーペット12に設けられていてもよい。この場合、フロアマット13は省略され得る。
【0107】
検知スイッチ52の構成も、押釦スイッチに限定されない。具体的には、例えば、検知スイッチ52は、圧電式スイッチ、静電容量式スイッチ、等の感圧スイッチであってもよい。
【0108】
電子制御装置56は、ナビゲーション装置17又は携帯端末20に設けられていてもよい。
【0109】
乗員Pの足P1は、素足に限定されない。即ち、例えば、足P1に、靴下等が着用されていてもよい。この場合、例えば、靴下等に開口部及び/又は導電部等を設けたり、靴下等の材質を選択したりすることで、靴下等を着用状態であっても、体温を含む生体情報を良好に取得することか可能である。また、本発明の、乗員Pに対する機能及び効果は、血行促進及び代謝促進に限定されない。即ち、例えば、頸肩腕症候群(即ち肩こり等)の改善、腰痛改善、メタボリック症候群の改善、美容向上、体調管理、等の効果も期待され得る。
【0110】
変形例も、上記の例示に限定されない。また、複数の変形例が、互いに組み合わされ得る。さらに、上記の実施形態の全部又は一部と、変形例の全部又は一部とが、互いに組み合わされ得る。
【0111】
(まとめ)
下記の各観点は、実施形態及び変形例を含む上記の開示の全部又は一部に対応するものである。なお、下記の各観点のうち、特許請求の範囲に記載されていないものは、単なる出願時の経済的事情等により、暫定的に特許請求の範囲に記載されていないにすぎない。審査の過程において、明細書の開示に基づいて、特許請求の範囲に新たな請求項を設けたり、既存の請求項に限定事項を追加したりすることは、しばしば行われることである。故に、下記の各観点のうち、特許請求の範囲に記載されていないものは、単に特許請求の範囲に記載されていないことをもって、権利化が放棄されたものであると判断されてはならない。
【0112】
[1]第1の観点によれば、使用者の足裏を加温するように構成された加温装置(40)は、
前記足裏と対向する使用状態にて通電により発熱することで、前記足裏を加温するように構成された、発熱部材(41)と、
前記発熱部材が前記足裏と対向する前記使用状態にて前記使用者の足の皮膚と対向することで、前記使用者における体温以外の生体情報に対応する出力を発生するように構成された、生体センサ(42)と、
を備えている。
【0113】
かかる構成においては、前記加温装置は、前記使用状態にて、前記発熱部材が前記足裏と対向する。前記使用状態にて、前記発熱部材は、通電により発熱することで、前記足裏を加温する。前記生体センサは、前記使用状態にて前記使用者の前記足の前記皮膚と対向することで、前記生体情報に対応する前記出力を発生する。これにより、前記体温とは異なる前記生体情報を取得することが可能となる。取得された前記生体情報は、前記発熱部材における通電状態を制御するために利用され得る。したがって、かかる構成によれば、前記使用者の前記生体情報に即した、適切な加温状態が実現され得る。
【0114】
[2]第2の観点によれば、第1の観点に係る加温装置において、前記生体センサは血流センサを含む。かかる構成においては、前記血流センサは、前記使用者の血流状態に対応した出力を発生する。即ち、前記血流センサを用いて、前記使用者の前記血流状態が取得される。取得された前記血流状態は、前記発熱部材における前記通電状態を制御するために利用され得る。したがって、かかる構成によれば、前記使用者における血流状態に即した、適切な加温状態が実現され得る。
【0115】
[3]第3の観点によれば、第1及び第2の観点に係る加温装置は、前記使用状態にて前記足裏と対向する足載置部(34)を有する支持体(30)を備えている。また、かかる加温装置において、前記足載置部は、土踏まずに対応する低荷重部(35)と、前記土踏まず以外の部分に対応する高荷重部(36)とを有する。また、前記生体センサは、前記支持体に固定的に支持されている。また、前記発熱部材は、前記高荷重部における少なくとも足先部に対応する部分に固定的に支持されている。
【0116】
かかる構成においては、前記使用状態にて、前記発熱部材は、前記使用者の前記足における、少なくとも前記足先部と対向する。したがって、かかる構成によれば、前記足における血流の末端部が、良好に加温される。
【0117】
[4]第4の観点によれば、第3の観点に係る加温装置において、前記生体センサは、前記足載置部に固定的に支持されている。かかる構成においては、前記生体センサは、前記使用状態にて前記使用者の前記足裏と対向することで、前記生体情報に対応する出力を発生する。かかる構成によれば、前記生体情報を簡易に取得することができる。
【0118】
[5]第5の観点によれば、第3及び第4の観点に係る加温装置は、代謝量取得部(451)と通電制御部(454)とを備えている。前記代謝量取得部は、前記生体センサの前記出力により取得された前記生体情報に基づいて、前記使用者における代謝量を取得するように設けられている。前記通電制御部は、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量に基づいて、前記発熱部材における通電状態を制御するように設けられている。
【0119】
かかる構成においては、前記代謝量取得部は、前記生体センサの前記出力により取得された前記生体情報に基づいて、前記使用者における前記代謝量を取得する。前記通電制御部は、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量に基づいて、前記発熱部材における前記通電状態を制御する。したがって、かかる構成によれば、前記使用者の前記代謝量に即した適切な加温状態が実現され得る。
【0120】
[6]第6の観点によれば、第5の観点に係る加温装置は、温度に対応する出力を発生するように構成された温度センサ(43)を備えている。また、かかる加温装置において、前記通電制御部は、前記温度センサの前記出力により取得された前記温度と、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量とに基づいて、前記発熱部材における前記通電状態を制御するように設けられている。
【0121】
かかる構成においては、前記温度センサは、前記温度、例えば、前記使用者の体温に関連する温度に対応する出力を発生する。前記通電制御部は、前記温度センサの前記出力により取得された前記温度と、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量とに基づいて、前記発熱部材における前記通電状態を制御する。したがって、かかる構成によれば、前記使用者の前記代謝量等に即した適切な加温状態が実現され得る。
【0122】
[7]第7の観点によれば、第6の観点に係る加温装置において、前記温度センサは、前記足載置部に固定的に支持されている。かかる構成においては、前記温度センサは、前記使用状態にて前記足裏と対向することで、前記足裏の前記温度に対応する出力を発生する。即ち、前記通電制御部は、前記温度センサの前記出力により取得された前記足裏の前記温度と、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量とに基づいて、前記発熱部材における前記通電状態を制御する。したがって、かかる構成によれば、前記使用者における、前記足裏の前記温度と前記代謝量とに即した、適切な加温状態が実現され得る。
【0123】
[8]第8の観点によれば、第5〜第7の観点に係る加温装置は、前記加温装置側にて取得又は生成した情報を外部機器(20)に向けて送信するように設けられた通信部(46)を備えている。かかる構成においては、前記通信部は、前記加温装置側にて取得又は生成した前記情報を、前記外部機器に向けて送信する。これにより、前記外部機器は、受信した前記情報に基づいた各種の処理を実行することが可能となる。
【0124】
具体的には、例えば、前記外部機器は、前記生体センサを用いて取得された前記生体情報、前記代謝量取得部によって取得された前記代謝量、等を受信して、前記使用者に表示することが可能である。あるいは、例えば、前記外部機器は、受信した前記生体情報に基づいて、前記代謝量を取得したり、前記通電状態を制御したりすることが可能である。
【0125】
[9]第9の観点によれば、第8の観点に係る加温装置において、前記通信部は、前記情報を書換可能に保存するメモリ部(47)を有している。かかる構成においては、前記メモリ部は、前記加温装置側にて取得又は生成した前記情報を、書換可能に保存する。したがって、かかる構成によれば、前記外部機器における電源遮断等が生じても、電源復帰後の前記外部機器に対して、前記情報を良好に送信することが可能となる。
【0126】
[10]第10の観点によれば、第8及び第9の観点に係る加温装置において、前記通信部は、前記低荷重部に固定的に支持されている。かかる構成によれば、前記使用状態にて前記通信部に高荷重が印加されることによる不具合の発生が、良好に抑制され得る。この不具合は、例えば、装着感の悪化である。あるいは、この不具合は、例えば、前記通信部を構成する素子の故障である。
【0127】
[11]第11の観点によれば、第5〜第10の観点に係る加温装置において、前記通電制御部は、前記低荷重部に固定的に支持されている。かかる構成によれば、前記使用状態にて前記通電制御部に高荷重が印加されることによる不具合の発生が、良好に抑制され得る。この不具合は、例えば、装着感の悪化である。あるいは、この不具合は、例えば、前記通電制御部を構成する素子の故障である。
【0128】
[12]第12の観点によれば、第5〜第7の観点に係る加温装置において、前記通電制御部は、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量を目標代謝量と一致させるべく、前記発熱部材における前記通電状態を制御するように設けられている。
【0129】
かかる構成においては、前記通電制御部は、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量が前記目標代謝量と一致するように、前記発熱部材における前記通電状態を制御する。即ち、かかる構成においては、前記使用者における前記代謝量が前記目標代謝量と一致するように、前記発熱部材における前記通電状態が制御される。したがって、かかる構成によれば、前記使用者における代謝促進が、良好に図られ得る。
【0130】
[13]第13の観点によれば、第12の観点に係る加温装置は、パラメータ取得部(452)と目標値取得部(453)とを備えている。前記パラメータ取得部は、前記使用者における基礎代謝量に関連するパラメータを取得するように設けられている。前記目標値取得部は、前記パラメータ取得部によって取得された前記パラメータに基づいて、前記目標代謝量を取得するように設けられている。
【0131】
かかる構成においては、前記パラメータ取得部は、前記使用者における前記基礎代謝量に関連する前記パラメータを取得する。前記目標値取得部は、前記パラメータ取得部によって取得された前記パラメータに基づいて、前記目標代謝量を取得する。前記通電制御部は、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量が前記目標代謝量と一致するように、前記発熱部材における前記通電状態を制御する。
【0132】
上記の通り、前記パラメータは、前記使用者における前記基礎代謝量に関連する。故に、前記目標代謝量は、前記使用者における前記基礎代謝量に関連した値となる。前記発熱部材における前記通電状態は、前記使用者における前記代謝量が前記目標代謝量と一致するように制御される。したがって、かかる構成によれば、前記使用者における基礎代謝能力の向上が、良好に図られ得る。
【0133】
[14]第14の観点によれば、第13の観点に係る加温装置において、前記パラメータ取得部は、車両(10)に設けられたカメラ(55)及び/又は荷重センサ(54)を含む。かかる構成においては、前記カメラ及び/又は前記荷重センサを用いて、前記パラメータが取得される。したがって、かかる構成によれば、前記目標代謝量の取得に際して、前記使用者による入力操作の手間が、良好に省略され得る。
【0134】
[15]第15の観点によれば、使用者である車両(10)の乗員の足裏を加温するように構成された加温装置(40)は、
前記足裏と対向する使用状態にて通電により発熱することで、前記足裏を加温するように構成された、発熱部材(41)と、
前記発熱部材が前記足裏と対向する前記使用状態にて前記使用者の足の皮膚と対向することで、前記使用者における体温以外の生体情報に対応する出力を発生するように構成された、生体センサ(42)と、
を備え、
前記車両側に設けられた無線給電部(51)を介して給電されることで動作するように構成されている。
【0135】
かかる構成においては、前記使用状態にて、前記発熱部材は、前記車両の前記乗員である前記使用者の前記足裏と対向する。前記使用状態にて、前記発熱部材は、通電により発熱することで、前記足裏を加温する。前記生体センサを用いて取得された、前記体温とは異なる前記生体情報は、前記発熱部材における通電状態を制御するために利用され得る。したがって、かかる構成によれば、前記使用者の前記生体情報に即した、適切な加温状態が実現され得る。
【0136】
また、前記加温装置は、前記使用状態にて、前記車両側に設けられた前記無線給電部を介して給電されることで動作する。具体的には、例えば、前記無線給電部は、前記発熱部材に誘導電流を印加するように設けられた誘導コイルを備え得る。あるいは、例えば、前記無線給電部は、前記発熱部材を含む前記加温装置の各部に電源電力を供給する二次電池を充電するように構成され得る。かかる構成によれば、前記使用者の前記足に対向する前記加温装置側の構成を可及的に簡略化することで、優れた装着感及び/又は耐久性が得られる。
【0137】
前記使用者は、前記車両の前記乗員である。具体的には、前記車両における複数の前記乗員のうちの少なくとも1名が、前記使用者に該当し得る。即ち、前記使用者は、前記車両の運転者に限定されない。したがって、前記使用者は、例えば、前記車両における乗客用座席の搭乗者であり得る。
【0138】
[16]第16の観点によれば、第15の観点に係る加温装置において、前記生体センサは血流センサを含む。かかる構成においては、前記血流センサは、前記車両の前記乗員である前記使用者の血流状態に対応した出力を発生する。即ち、前記血流センサを用いて、前記使用者の前記血流状態が取得される。取得された前記血流状態は、前記発熱部材における前記通電状態を制御するために利用され得る。したがって、かかる構成によれば、前記車両の前記乗員である前記使用者の前記血流状態に即した、適切な加温状態が実現され得る。
【0139】
[17]第17の観点によれば、第15及び第16の観点に係る加温装置は、前記使用状態にて前記足裏と対向する足載置部(34)を有する支持体(30)を備えている。また、かかる加温装置において、前記足載置部は、土踏まずに対応する低荷重部(35)と、前記土踏まず以外の部分に対応する高荷重部(36)とを有する。また、前記生体センサは、前記支持体に固定的に支持されている。また、前記発熱部材は、前記高荷重部における少なくとも足先部に対応する部分に固定的に支持されている。
【0140】
かかる構成においては、前記使用状態にて、前記発熱部材は、前記使用者の前記足における、少なくとも前記足先部と対向する。したがって、かかる構成によれば、前記車両の前記乗員である前記使用者の前記足における血流の末端部が、良好に加温される。
【0141】
[18]第18の観点によれば、第17の観点に係る加温装置において、前記生体センサは、前記足載置部に固定的に支持されている。かかる構成においては、前記生体センサは、前記使用状態にて前記使用者の前記足裏と対向することで、前記生体情報に対応する出力を発生する。かかる構成によれば、前記車両の前記乗員である前記使用者の前記生体情報を簡易に取得することができる。
【0142】
[19]第19の観点によれば、第17及び第18の観点に係る加温装置は、代謝量取得部(451)と通電制御部(454)とを備えている。前記代謝量取得部は、前記生体センサの前記出力により取得された前記生体情報に基づいて、前記使用者における代謝量を取得するように設けられている。前記通電制御部は、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量に基づいて、前記発熱部材における通電状態を制御するように設けられている。
【0143】
前記代謝量取得部は、前記車両、前記支持体、又は外部機器(20)に設けられ得る。具体的には、例えば、前記代謝量取得部は、前記足載置部における前記低荷重部に設けられ得る。前記通電制御部は、前記車両、前記支持体、又は前記外部機器に設けられ得る。具体的には、例えば、前記通電制御部は、前記足載置部における前記低荷重部に設けられ得る。
【0144】
かかる構成においては、前記代謝量取得部は、前記生体センサの前記出力により取得された前記生体情報に基づいて、前記使用者における前記代謝量を取得する。前記通電制御部は、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量に基づいて、前記発熱部材における前記通電状態を制御する。したがって、かかる構成によれば、前記車両の前記乗員である前記使用者の前記代謝量に即した適切な加温状態が実現され得る。
【0145】
[20]第20の観点によれば、第19の観点に係る加温装置は、温度に対応する出力を発生するように構成された温度センサ(43)を備えている。また、かかる加温装置において、前記通電制御部は、前記温度センサの前記出力により取得された前記温度と、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量とに基づいて、前記発熱部材における前記通電状態を制御するように設けられている。
【0146】
かかる構成においては、前記温度センサは、前記温度、例えば、前記使用者の体温に関連する温度に対応する出力を発生する。前記通電制御部は、前記温度センサの前記出力により取得された前記温度と、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量とに基づいて、前記発熱部材における前記通電状態を制御する。したがって、かかる構成によれば、前記車両の前記乗員である前記使用者の前記代謝量に即した適切な加温状態が実現され得る。
【0147】
[21]第21の観点によれば、第20の観点に係る加温装置において、前記温度センサは、前記足載置部に固定的に支持されている。かかる構成においては、前記温度センサは、前記使用状態にて前記足裏と対向することで、前記足裏の前記温度に対応する出力を発生する。即ち、前記通電制御部は、前記温度センサの前記出力により取得された前記足裏の前記温度と、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量とに基づいて、前記発熱部材における前記通電状態を制御する。したがって、かかる構成によれば、前記車両の前記乗員である前記使用者における、前記足裏の前記温度と前記代謝量とに即した、適切な加温状態が実現され得る。
【0148】
[22]第22の観点によれば、第19〜第21の観点に係る加温装置は、前記加温装置側にて取得又は生成した情報を前記車両又は外部機器(20)に向けて送信するように設けられた通信部(46)を備えている。かかる構成においては、前記通信部は、前記加温装置側にて取得又は生成した前記情報を、前記車両又は前記外部機器に向けて送信する。これにより、前記車両又は前記外部機器は、受信した前記情報に基づいた各種の処理を実行することが可能となる。
【0149】
具体的には、例えば、前記車両又は前記外部機器は、前記生体センサを用いて取得された前記生体情報を受信して、前記車両の前記乗員である前記使用者に表示することが可能である。あるいは、例えば、前記車両又は前記外部機器は、受信した前記生体情報に基づいて、前記代謝量を取得したり、前記通電状態を制御したりすることが可能である。
【0150】
[23]第23の観点によれば、第22の観点に係る加温装置において、前記通信部は、前記情報を書換可能に保存するメモリ部(47)を有している。かかる構成においては、前記メモリ部は、前記加温装置側にて取得又は生成した前記情報を、書換可能に保存する。したがって、かかる構成によれば、前記車両又は前記外部機器における電源遮断等が生じても、電源復帰後の前記車両又は前記外部機器に対して、前記情報を良好に送信することが可能となる。
【0151】
[24]第24の観点によれば、第22及び第23の観点に係る加温装置において、前記通信部は、前記低荷重部に固定的に支持されている。かかる構成によれば、前記使用状態にて前記通信部に高荷重が印加されることによる不具合の発生が、良好に抑制され得る。この不具合は、例えば、装着感の悪化である。あるいは、この不具合は、例えば、前記通信部を構成する素子の故障である。
【0152】
[25]第25の観点によれば、第19〜第24の観点に係る加温装置において、前記通電制御部は、前記低荷重部に固定的に支持されている。かかる構成によれば、前記使用状態にて前記通電制御部に高荷重が印加されることによる不具合の発生が、良好に抑制され得る。この不具合は、例えば、装着感の悪化である。あるいは、この不具合は、例えば、前記通電制御部を構成する素子の故障である。
【0153】
[26]第26の観点によれば、第19〜第21の観点に係る加温装置において、前記通電制御部は、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量を目標代謝量と一致させるべく、前記発熱部材における前記通電状態を制御するように設けられている。
【0154】
かかる構成においては、前記通電制御部は、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量が前記目標代謝量と一致するように、前記発熱部材における前記通電状態を制御する。即ち、かかる構成においては、前記使用者における前記代謝量が前記目標代謝量と一致するように、前記発熱部材における前記通電状態が制御される。したがって、かかる構成によれば、前記車両の前記乗員である前記使用者における代謝促進が、良好に図られ得る。
【0155】
[27]第27の観点によれば、第26の観点に係る加温装置は、パラメータ取得部(452)と目標値取得部(453)とを備えている。前記パラメータ取得部は、前記使用者における基礎代謝量に関連するパラメータを取得するように設けられている。前記目標値取得部は、前記パラメータ取得部によって取得された前記パラメータに基づいて、前記目標代謝量を取得するように設けられている。
【0156】
前記パラメータ取得部は、前記車両、前記支持体、又は前記外部機器に設けられ得る。具体的には、例えば、前記パラメータ取得部は、前記足載置部における前記低荷重部に設けられ得る。前記目標値取得部は、前記車両、前記支持体、又は前記外部機器に設けられ得る。具体的には、例えば、前記目標値取得部は、前記足載置部における前記低荷重部に設けられ得る。
【0157】
かかる構成においては、前記パラメータ取得部は、前記車両の前記乗員である前記使用者における前記基礎代謝量に関連する前記パラメータを取得する。前記目標値取得部は、前記パラメータ取得部によって取得された前記パラメータに基づいて、前記目標代謝量を取得する。前記通電制御部は、前記代謝量取得部により取得された前記代謝量が前記目標代謝量と一致するように、前記発熱部材における前記通電状態を制御する。
【0158】
上記の通り、前記パラメータは、前記使用者における前記基礎代謝量に関連する。故に、前記目標代謝量は、前記使用者における前記基礎代謝量に関連した値となる。前記発熱部材における前記通電状態は、前記使用者における前記代謝量が前記目標代謝量と一致するように制御される。したがって、かかる構成によれば、前記車両の前記乗員である前記使用者における基礎代謝能力の向上が、良好に図られ得る。
【0159】
[28]第28の観点によれば、第27の観点に係る加温装置において、前記パラメータ取得部は、前記車両に設けられたカメラ(55)及び/又は荷重センサ(54)を含む。かかる構成においては、前記カメラ及び/又は前記荷重センサを用いて、前記パラメータが取得される。したがって、かかる構成によれば、前記目標代謝量の取得に際して、前記車両の前記乗員である前記使用者による入力操作の手間が、良好に省略され得る。