(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記段鼻カバーの上端部後面および前記横巾木の前端部のいずれか一方に連結片が形成され、その連結片を介して前記段鼻カバーが前記横巾木の前端部に連結されている請求項2または3に記載の階段用巾木。
前記縦巾木カバーの裏面に設けられた嵌合部が前記縦巾木ベースの前面に設けられた被嵌合部に嵌合されて、前記縦巾木カバーが前記縦巾木ベースに取り付けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の階段用巾木。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に示す従来の階段用巾木の取付構造においては、横巾木や縦巾木の切り口を斜めにカットするものであるため、加工が困難である。このため加工精度の低下を来すおそれがあり、組付誤差や組付精度等の影響も相まって、横巾木および縦巾木の接合部間等に隙間が生じることがあり、美観が損なわれてしまうという課題があった。
【0007】
また階段の段板前端部としての段鼻は蹴込板よりも前方に突出しているため、縦巾木には段鼻を収容するための切欠凹部を形成するのが通例であるが、そうすると形状が複雑になってしまう。そのため巾木を製作する際の加工が困難になるとともに、加工数も増加するため、コストの増大を来すという課題もあった。
【0008】
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、良好な美観を確実に得ることができるとともに、コストも削減することができる階段用巾木および階段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、以下の手段を備えるものである。
【0010】
[1]段板および蹴込板が交互に配置される階段本体における壁面との間の入隅部に沿って組み付けられる階段用巾木であって、
段板の上面に配置される横巾木と、
蹴込板の前面に配置される縦巾木とを備え、
前記縦巾木は、蹴込板の前面に上下方向に沿って配置される縦巾木ベースと、前記縦巾木ベースの前面を覆うように取り付けられて上下方向に沿って配置される縦巾木カバーとを備え、
前記縦巾木ベースの上端が段板における段鼻の下面側に配置されるとともに、前記縦巾木カバーの上端が段鼻の前端よりも前方に配置され、
前記縦巾木カバーの上端に段鼻カバーが設けられ、その段鼻カバーが段鼻の前面側に配置されていることを特徴とする階段用巾木。
【0011】
[2]前記段鼻カバーが前記縦巾木カバーに対し別体に形成されて、その段鼻カバーが前記縦巾木カバーに取り付けられている前項1に記載の階段用巾木。
【0012】
[3]前記段鼻カバーの下端部および縦巾木カバーの上端部のいずれか一方に差込片が形成されるとともに、残り一方に差込孔が形成され、
前記差込片が前記差込孔に差し込まれて、前記段鼻カバーが前記縦巾木に取り付けられている前項2に記載の階段用巾木。
【0013】
[4]前記段鼻カバーの上端部後面および前記横巾木の前端部のいずれか一方に連結片が形成され、その連結片を介して前記段鼻カバーが前記横巾木の前端部に連結されている前項2または3に記載の階段用巾木。
【0014】
[5]前記縦巾木カバーの裏面に設けられた嵌合部が前記縦巾木ベースの前面に設けられた被嵌合部に嵌合されて、前記縦巾木カバーが前記縦巾木ベースに取り付けられている前項1〜4のいずれか1項に記載の階段用巾木。
【0015】
[6]前記縦巾木カバーの前記縦巾木ベースに対する嵌合量が調整可能に構成されている前項5に記載の階段用巾木。
【0016】
[7]前記縦巾木ベースは、壁面側に配置される外側板部と、その外側板部に対し内側に配置される内側板部とを備え、
前記外側板部の後端縁が前記内側板部の後端縁に対し前方に配置されている前項1〜6のいずれか1項に記載の階段用巾木。
【0017】
[8]前記縦巾木ベースにおける蹴込板の前面に対向する端縁に緩衝材が設けられ、その緩衝材が蹴込板の前面に弾性接触するように配置されている前項1〜7のいずれか1項に記載の階段用巾木。
【0018】
[9]前記縦巾木カバーにおける壁面に対応する端縁に緩衝材が設けられ、その緩衝材が壁面に弾性接触するように配置されている前項1〜8のいずれか1項に記載の階段用巾木。
【0019】
[10]前記横巾木は、段板の上面に前後方向に沿って取り付けられる横巾木ベースと、その横巾木ベースの上面を覆うように取り付けられて前後方向に沿って配置される横巾木カバーとを備えている前項1〜9のいずれか1項に記載の階段用巾木。
【0020】
[11]前記横巾木カバーの下面に設けられた嵌合部が前記横巾木ベースの上面に設けられた被嵌合部に嵌合されて、前記横巾木カバーが前記横巾木ベースに取り付けられている前項10に記載の階段用巾木。
【0021】
[12]前記横巾木カバーの断面形状と前記縦巾木カバーの断面形状とが同一に形成されている前項10または11に記載の階段用巾木。
【0022】
[13]前記横巾木カバーにおける壁面に対向する端縁に緩衝材が設けられ、その緩衝材が壁面に弾性接触するように配置されている前項10〜12のいずれか1項に記載の階段用巾木。
【0023】
[14]前記横巾木カバーにおける段板の上面に対応する端縁に緩衝材が設けられ、その緩衝材が段板の上面に弾性接触するように配置されている前項10〜13のいずれか1項に記載の階段用巾木。
【0024】
[15]段板および蹴込板が交互に配置される階段本体と、
前記階段本体における壁面との間の入隅部に沿って組み付けられる階段用巾木とを備え、
前記階段用巾木が前項1〜14のいずれか1項に記載の階段用巾木によって構成されていることを特徴とする階段。
【発明の効果】
【0025】
発明[1]の階段用巾木によれば、縦巾木を蹴込板の前面に沿って配置される縦巾木ベースと、その縦巾木ベースの前面に沿って組み付けられる縦巾木カバーとによって構成し、縦巾木カバーの上端に段鼻の前面側を覆うように段鼻カバーが設けられているため、縦巾木ベースや縦巾木カバーおよび横巾木等の巾木構成部品を適宜縦横に突き合わせるように接合していくだけで組み付けることができ、各巾木構成部品の接合部間等に隙間が形成されるのを有効に防止でき、良好な美観を得ることができる。さらに巾木構成部品に切欠凹部等の複雑な加工を施す必要がなく、巾木構成部品をそれぞれ簡素な形状に形成できるため、巾木製作を容易に行えてコストを削減することができる。
【0026】
発明[2]の階段用巾木によれば、縦巾木カバーに対し段鼻カバーを別体に形成しているため、これらの部品をより簡素な形状に形成でき、巾木製作をより簡単に行えてコストをより削減することができる。
【0027】
発明[3]の階段用巾木によれば、差込片を差込孔に差し込むだけで簡単に段鼻カバーを縦巾木に組み付けることができる。
【0028】
発明[4]の階段用巾木によれば、連結片を介して段鼻カバーを横巾木に対し確実に連結することができる。
【0029】
発明[5]の階段用巾木によれば、縦巾木カバーを縦巾木ベースに嵌め込むだけで簡単に組み付けることができる。
【0030】
発明[6]の階段用巾木によれば、縦巾木カバーの縦巾木ベースに対する嵌合量を調整することよって、縦巾木の前後寸法を変更することができ、縦巾木の前後寸法を段鼻の突出寸法に合わせて簡単に調整することができる。
【0031】
発明[7]の階段用巾木によれば、壁面に対する蹴込板の水平角が鈍角であっても、縦巾木の内側板部の後端縁を蹴込板前面に確実に密着させることができるため、回り階段にも不具合なく適用することができる。
【0032】
発明[8]の階段用巾木によれば、縦巾木ベースを蹴込板前面に緩衝材を介して接触させるようにしているため、縦巾木ベースの接触による蹴込板前面へのキズ付き等の不具合が生じるのを防止することができる。
【0033】
発明[9]の階段用巾木によれば、縦巾木カバーを壁面に緩衝材を介して接触させるようにしているため、縦巾木カバーの接触による壁面へのキズ付き等の不具合が生じるのを防止することができる。
【0034】
発明[10]の階段用巾木によれば、横巾木を横巾木ベースおよび横巾木カバーの2部品によって構成しているため、これらの部品をより簡素な形状に形成でき、巾木製作を一層簡単に行えてコストを一層削減することができる。
【0035】
発明[11]の階段用巾木によれば、横巾木カバーを横巾木ベースに嵌め込むだけで簡単に組み付けることができる。
【0036】
発明[12]の階段用巾木によれば、部品の共通化を図ることができ、より一層コストの削減を図ることができる。
【0037】
発明[13]の階段用巾木によれば、横巾木カバーを壁面に緩衝材を介して接触させるようにしているため、横巾木カバーの接触による壁面へのキズ付き等の不具合が生じるのを防止することができる。
【0038】
発明[14]の階段用巾木によれば、横巾木カバーを段板の上面に緩衝材を介して接触させるようにしているため、横巾木カバーの接触による段板の上面へのキズ付き等の不具合が生じるのを防止することができる。
【0039】
発明[15]の階段によれば、上記発明[1]〜[14]の巾木と同様の効果を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1この発明の実施形態である階段用巾木Hが適用された階段を説明するための斜視図である。同図に示すように本実施形態の階段は、段板51および蹴込板55が斜め方向に沿って交互に配置されている。段板51はその側端縁が室内の壁面(屋内壁面)5に接するようにして、斜め方向に所定の間隔おきに水平に配置されるとともに、蹴込板55はその側端縁が室内の壁面(屋内壁面)5に接するようにして、段板51の各間において垂直に配置されている。さらに屋内壁面5と段板51および蹴込板55との間の入隅部に沿って階段用巾木Hが組み付けられている。
【0042】
なお本明細書において、階段という場合、段板51、蹴込板55およびひな段側板と、幅木Hとを含むものである。さらに階段本体という場合には、段板51、蹴込板55およびひな段側板によって構成される部分であり、巾木Hを含まない。
【0043】
また本明細書においては平面視において階段を降りる方向を「前方」とし、階段を昇る方向を「後方」として説明する。さらに段板51の裏面側は段板51の下面側に相当し、蹴込板55の裏面側は蹴込板55の後面側に相当する。
【0044】
階段用巾木Hは、蹴込板55の前面に沿って配置される縦巾木1と、段板51の上面に沿って配置される横巾木2とを備え、縦巾木1には、段板51の段鼻52周辺に配置される段鼻カバー3が取り付けられている。なお本明細書では各巾木Hにおいて、屋内壁面5に対向する側(接触する側)を「外側」または「非露出面側」とし、階段幅方向内側に対向する側を「内側」または「露出面側」として説明する。
【0045】
図1〜
図3に示すように縦巾木1は、硬質合成樹脂の成形品によって構成される縦巾木ベース11と、硬質合成樹脂の成形品によって構成される縦巾木カバー15とを備えている。
【0046】
縦巾木ベース11は、長さ方向に直交する断面(水平断面)が長さ方向のいずれの位置においても同じ形状に形成されている。この縦巾木ベース11は、外側(非露出面側)に配置される帯板状の外側板部111と、内側(露出面側)に配置される帯板状の内側板部112と、内外両板部111,112間にその間を連結するように配置される連結部113とを一体に備えた水平断面略H字状に形成されている。
【0047】
内外両板部111,112は互いに平行に配置されており、内側板部112の後端縁が外側板部111の後端縁よりも後方に伸びるように形成されて、外側板部111の後端縁が内側板部112の後端縁に対し前方に配置されている。さらに縦巾木ベース11の内側板部112の後端縁には、エラストマーによって構成される緩衝材114が取り付けられている。この緩衝材114は後述するように蹴込板55の前面に弾性接触することによって、蹴込板前面との当たりをやわらげてキズ付き等を防止するとともに、蹴込板前面に隙間なく密着できるようにしている。なお本実施形態においては、縦巾木ベース11の内側板部112の後端縁が、縦巾木ベース11における壁面に対応する端縁に相当するものである。
【0048】
また縦巾木ベース11における内外両板部111,112の前部は、互いに近接するように凹陥形成されて狭幅部115,115がそれぞれ形成されており、両狭幅部115,115間が嵌合雌部(嵌合凹部)として構成されている。さらに両狭幅部115,115の対向面には係合凹凸部116,116が前後方向に並んで複数形成されている。本実施形態においては両狭幅部115,115間の嵌合凹部が被嵌合部として構成されている。
【0049】
また縦巾木ベース11における内外両板部111,112の前端縁は互いに遠ざかる方向に屈曲形成されており、そのうち外側板部111の前端縁には、エラストマーによって構成される緩衝材119が取り付けられている。この緩衝材119は後述するように屋内壁面5に弾性接触して屋内壁面5との当たりをやわらげてキズ付き等を防止するようにしている。
【0050】
縦巾木カバー15は、上記縦巾木ベース11の前端縁に沿って取り付けられるものであり、長さ方向に直交する断面(水平断面)が長さ方向のいずれの位置においても同じ形状に形成されている。この縦巾木カバー15は、外壁部が前側板部151と内側板部152とを一体に有する水平断面L字状に形成されている。前側板部151の外側端縁および内側板部152の後端縁には、エラストマーによってそれぞれ構成される緩衝材153,154がそれぞれ取り付けられている。前側板部151の緩衝材153は屋内壁面5に弾性接触することによって、屋内壁面5との当たりをやわらげてキズ付き等を防止するとともに、屋内壁面5に隙間なく密着できるようにしている。本実施形態においては、縦巾木カバー15の前側板部151の外側端縁が、縦巾木カバー15における壁面に対応する端縁に相当するものである。
【0051】
なお内側板部152の緩衝材154は、縦巾木カバー15としては特に必要なものではないが、その有用性については後に説明する。
【0052】
縦巾木カバー15における前側板部151の裏面側(後面側)には、後方に伸びかつ互いに平行な一対の嵌合片155,155が一体に形成されている。この一対の嵌合片155,155が嵌合雄部(嵌合凸部)として構成されている。本実施形態においてはこの嵌合凸部が嵌合部として構成されている。
【0053】
一対の嵌合片155,155の各外面には、上記縦巾木ベース11における狭幅部115の係合凹凸部116に対応して、係合凹凸部156,156が前後方向に並んで複数形成されている。
【0054】
そして縦巾木カバー15を縦巾木ベース11に組み付けるには、縦巾木カバー15の一対の嵌合片155,155を縦巾木ベース11の両狭幅部115,115間に嵌め込む。これにより縦巾木カバー15側の係合凹凸部156,156が縦巾木ベース11側の対応する係合凹凸部116,116に係合することによって不用意な抜け止めが図られて、縦巾木カバー15が縦巾木ベース11の前端縁(前面側)を覆うように配置された状態に固定されて、縦巾木1が組み立てられる。
【0055】
ここで本実施形態においては、縦巾木カバー15の縦巾木ベース11に対する嵌合量を調整することができ、それにより縦巾木1の前後寸法(幅寸法)を調整することができる。すなわち縦巾木ベース11および縦巾木カバー15の各係合凹凸部116,156は、前後方向に並んで複数形成されているため、係合凹凸部116,156が形成されている範囲内であれば、前後方向のいずれの位置でも両係合凹凸部116,156同士を係合することができる。従って縦巾木カバー15の嵌合片155における縦巾木ベース11の狭幅部115に対する嵌合量が少なくても、両係合凹凸部116,156同士を係合できるとともに、嵌合量が多くとも、両係合凹凸部116,156同士を係合できて、縦巾木カバー15を横巾木カバー11に確実に固定することができる。このように嵌合量の調整によって縦巾木1の前後寸法を調整することができる。
【0056】
本実施形態において縦巾木ベース11と縦巾木カバー15とが組み付けられて形成される縦巾木1は、その長さ寸法が蹴込板55の高さ寸法(上下に隣り合う段板51において下側の段板51の上面から上側の段板51の下面までの寸法)に対応して形成されている。
【0057】
なお縦巾木カバー15における一対の嵌合片155,155の先端には内方(互いに対向する方向)に突出するようにフック157,157が形成されている。このフック157,157は縦巾木カバー15としては特に必要ではないが、その有用性については後に説明する。
【0058】
図1、
図4および
図5に示すように横巾木2は、硬質合成樹脂の成形品によって構成される横巾木ベース21と、硬質合成樹脂の成形品によって構成される横巾木カバー25とを備えている。
【0059】
横巾木ベース21は、長さ方向(前後方向)に直交する断面(垂直断面)が長さ方向のいずれの位置においても同じ形状に形成されている。この横巾木ベース21は、帯板状のベース板部211と、ベース板部211の上面中央に上方に突出状に一体に形成され、かつ長さ方向に連続して配置される嵌合凸部(嵌合雄部)212とを備えている。本実施形態においてはこの嵌合凸部212が被嵌合部として構成されている。
【0060】
また嵌合凸部212の上端には径寸法が大きい抜け止め部213が一体に形成されている。
【0061】
横巾木ベース21の上面に沿って取り付けられる横巾木カバー25は、上記縦巾木カバー15と同じ断面形状を備え、実質的に同じ構成を備えるものであり、本実施形態では両カバー15,25を1種のベース部品(兼用ベース部品)を用いて製作するようにしている。
【0062】
すなわち横巾木カバー25には、縦巾木カバー15の前側板部151、内側板部152および緩衝材153,154にそれぞれ相当する上側板部251、内側板部252および緩衝材253,254がそれぞれ形成されている。さらに横巾木カバー25には、縦巾木カバー15の一対の嵌合片155、係合凹凸部156およびフック157にそれぞれ相当する一対の嵌合片255、係合凹凸部256およびフック257がそれぞれ形成されている。本実施形態においては横巾木カバー25における一対の嵌合片155,155間が嵌合雌部(嵌合凹部)として構成され、この嵌合凹部が嵌合部として構成されている。
【0063】
ここで横巾木カバー25の上側板部251の外側端縁は、横巾木カバー25における屋内壁面に対向する端縁に相当するものであり、その端縁に取り付けられる緩衝材253は屋内壁面5に弾性接触することによって、屋内壁面5との当たりをやわらげてキズ付き等を防止するとともに、屋内壁面と隙間なく密着できるようにしている。さらに横巾木カバー25の内側板部252の下端縁は、横巾木カバー25における段板上面に対応する端縁に相当し、その端縁に取り付けられる緩衝材254は段板上面に弾性接触することによって、段板上面との当たりを和らげてキズ付き等を防止するとともに、段板上面と隙間なく密着できるようにしている。
【0064】
横巾木カバー25を横巾木ベース21に組み付けるには、横巾木カバー25の一対の嵌合片255,255を横巾木ベース21の嵌合凸部212に外嵌する。これにより横巾木ベース21の抜け止め部213が横巾木カバー25のフック257に係合することによって不用意な抜け止めが図られて、横巾木カバー25が横巾木ベース21の上面を覆うように配置された状態で固定されて、横巾木2が組み立てられる。
【0065】
本実施形態において、横巾木2における横巾木カバー25の長さ寸法は、上側に隣接する縦巾木1の下端前端位置から段板51の前端位置までの寸法に対応して形成されている。さらに横巾木ベース15は、その前端位置が横巾木カバー25の前端位置よりも後方に配置されるように構成されており、長さ寸法が横巾木カバー25の長さ寸法よりも少し短い寸法に形成されている。
【0066】
ここで本実施形態においては既述した通り、縦巾木カバー15と横巾木カバー25とは実質的に同じ構成を有しており、両カバー15,25を1つの部材をベースにそれぞれ形成することが可能である。そして両カバー15,25のベースとなる兼用ベース部材を例えば、縦巾木カバー15として利用した場合には既述した通り、縦巾木カバー15としては内側板部152の緩衝材154と、フック157,157とは不要であるが、兼用ベース部材を横巾木カバー25として利用した場合には、縦巾木カバー15の緩衝材154に相当する横巾木カバー25の緩衝材254は、段板51の上面に弾性接触する緩衝部材として機能するとともに、縦巾木カバー15のフック157に相当する横巾木カバー25のフック257は既述した通り、抜け止め部材として機能する。また横巾木カバー25の係合凹凸部256は不要であるが、この係合凹凸部256に相当する縦巾木カバー15の係合凹凸部156は既述した通り、抜け止め部材として機能する。このように縦巾木カバー15または横巾木カバー25をそれぞれ単独部材として捉えた場合には、各カバー15,25毎には不要な部位が存在するものの、両カバー15,25を1つの部材によって兼用するという観点から見ると、各カバー15,25の全ての部位が必要となり、有効性を備えるものである。
【0067】
図6〜
図8に示すように段鼻カバー3は硬質合成樹脂の一体成形品によって構成されている。段鼻カバー3は、縦巾木1の前側板部151および内側板部152に対応する前側板部31および内側板部32と、横巾木2の上側板部251に対応する上側板部33とを備え、周囲6方向のうち、前側板部31によって前方がカバーされ、内側板部32によって内方がカバーされ、上側板部33によって上方がカバーされるようになっている。
【0068】
さらに段鼻カバー3における前側板部31の裏面側下端部には下方に突出するように差込片34が一体に形成されている。この差込片34はその断面外周形状が、縦巾木カバー15の一対の嵌合片155,155の断面内周形状に対応して形成されており、一対の嵌合片155,155間にその上端開口部から適合状態に差込可能に構成されている。本実施形態においては、縦巾木カバー15における一対の嵌合片155,155間の上端部が差込孔として構成されている。
【0069】
また段鼻カバー3における前側板部31の裏面側上端部には後方に突出するように連結片35が一体に形成されている。この連結片35は断面形状が横巾木ベース21の断面形状に対応して形成されており、横巾木ベース21のベース板部211、嵌合凸部212および抜け止め部213に対応してベース板部351、嵌合凸部352および抜け止め部353が一体に形成されている。この連結片35は横巾木ベース21と同様に横巾木カバー25の前端部を取り付けることができるようになっている。すなわち横巾木カバー25の一対の嵌合片255,255を連結片35の嵌合凸部352に外嵌する。こにより連結片35の抜け止め部353が横巾木カバー25のフック257に係合することによって不用意な抜け止めが図られて、横巾木カバー25が段鼻カバー3における連結片35のベース板部351の上面を覆うように配置された状態で横巾木カバー25の前端部が段鼻カバー3の連結片35に組み付けられるようになっている。
【0070】
この段鼻カバー3はその長さ寸法が段板51の段鼻52の高さ寸法(厚さ寸法)に対応して形成されている。
【0071】
なお本実施形態においては、段鼻カバー3は縦巾木1の構成部位の一部として捉えるようにしているが、それだけに限られず、本発明においては、段鼻カバーを縦巾木とは異なる構成部位として捉えるようにしても良い。
【0072】
以上のように構成された本実施形態の階段用巾木Hは以下のようにして階段本体に組み付けられるものである。
【0073】
例えば縦巾木1の縦巾木ベース11を階段本体における所定の蹴込板55の前面と屋内壁面5との入隅部に取り付ける。すなわち縦巾木ベース11における外側板部111の外面を両面テープを介して屋内壁面5に接着固定する。このとき縦巾木ベース11における内側板部112の後端縁の緩衝材114を蹴込板55の前面に弾性接触させることにより、内側板部112の後端縁を蹴込板55の前面に隙間なく密着させる。この取付状態においては縦巾木ベース11は下側の段板51の上面から上側の段板51における段鼻52の下面にかけて適合した状態に配置される。
【0074】
なお縦巾木ベース11を固着具例えば、フィニッシュネイル等の釘やビス等で固定する場合には、縦巾木ベース11の外側板部111の内面側から固着具を打ち込んで屋内壁面5に固定するようにすれば良い。
【0075】
次に縦巾木ベース11に縦巾木カバー15を取り付ける。すなわち縦巾木カバー15の一対の嵌合片155,155を縦巾木ベース11の両狭幅部115,115間に嵌め込んで、縦巾木カバー15側の係合凹凸部156,156を縦巾木ベース11側の対応する係合凹凸部116,116に係合させることにより、縦巾木カバー15を縦巾木ベース11の前端縁を覆うよう配置する。このとき縦巾木カバー15の前側板部151の緩衝材153を屋内壁面5に弾性接触させることにより、前側板部151の外側端縁を屋内壁面5に隙間なく密着させる。この組付状態においては縦巾木カバー15の上端開口部が段鼻52の前端面よりも前方に配置されている。
【0076】
次に段鼻カバー3を縦巾木1に取り付ける。すなわち段鼻カバー3の差込片34を縦巾木カバー15の上端開口部から一対の嵌合片155,155間に適合状態に差し込むことにより、段鼻カバー3を縦巾木1の上端に取り付ける。この取付状態においては段鼻カバー3の前側板部31および内側板部32の各下端部が、縦巾木カバー15の前側板部151および下側板部152の各上端部を覆うように配置されるとともに、段鼻カバー3の連結片35が段板51における段鼻52の前端部上面に沿うように配置されている。
【0077】
次に上記段鼻カバー3の連結片35よりも後方において、横巾木2の横巾木ベース21を段板51の上面側縁部に両面テープを介して接着固定する。このとき横巾木ベース21の嵌合凸部212を段鼻カバー3の連結片35における嵌合凸部352に対応させて配置する。
【0078】
なお横巾木ベース21や段鼻カバー3の連結片35を、釘やビス等の固着具で固定する場合には、横巾木ベース21のベース板部211および段鼻カバー3の連結片35の上面側から固着具を打ち込んで段板51に固定するようにすれば良い。
【0079】
次に横巾木ベース21および段鼻カバー3の連結片35に横巾木カバー25を取り付ける。すなわち横巾木カバー35の一対の嵌合片255,255の前端部を除く所要部分を横巾木ベース21の嵌合凸部212に外嵌するとともに、一対の嵌合片255,255の前端部を段鼻カバー3の嵌合凸部352に外嵌する。こうして一対の嵌合片255,255のフック257,257を、対応する嵌合凸部212,352の抜け止め部213,353に係合して抜け止めを図った状態で、横巾木カバー25を横巾木ベース21および段鼻カバー3の連結片35を覆うように配置する。このとき横巾木カバー25における上側板部251の緩衝材253を屋内壁面5に弾性接触させることにより、上側板部251の外側端縁を屋内壁面5に隙間なく密着させるとともに、横巾木カバー25における内側板部251の緩衝材254を段板51の上面に弾性接触させることにより、内側板部251の下端縁を段板51の上面に隙間なく密着させる。
【0080】
以下同様にして、縦巾木1(縦巾木ベース11および縦巾木カバー15、段鼻カバー3、横巾木2(横巾木ベース21および横巾木カバー25)を階段本体の所定領域全域に組み付けることにより巾木組付作業が完了し、階段が組み立てられるものである。
【0081】
なお本実施形態において、巾木Hの組付手順は特に限定されるものではない。例えば階段本体の下側から順次組み付けるようにしても良いし、階段本体の上側から順次組み付けるようにしても良い。さらに縦巾木1を先に全て組み付けた後、段鼻カバー3や横巾木2を順次組み付けるようにしても良い。
【0082】
以上のように本実施形態における階段用巾木Hにおいては、縦巾木1を蹴込板55の前面に配置される縦巾木ベース11と、縦巾木ベース11の前端縁に沿って組み付けられる縦巾木カバー15とによって構成し、縦巾木ベース11の上端部に段鼻52の前面側を覆うように段鼻カバー3を取り付けるとともに、段鼻カバー3の後端部において段板51の上面に沿って横巾木2を組み付けるようにしている。このため巾木Hを構成する部品すなわち、縦巾木ベース11、縦巾木カバー15、横巾木ベース21、横巾木カバー25および段鼻カバー3を適宜縦横に突き合わせて接合するだけで組み付けることができる。このため本実施形態の幅木Hにおいては、従来のように縦巾木と横巾木とを留め接ぎによって斜めに突き合わせて接合する場合と比較して、巾木Hの構成部品11,15,21,25,3の接合部間に隙間が形成されるのを有効に防止できるとともに、これらの構成部品11,15,21,25,3と階段本体や屋内壁面5との間に隙間が形成されるのも有効に防止でき、良好な美観を得ることができる。
【0083】
さらに本実施形態の階段用巾木Hにおいては、縦巾木1の前端縁に設けられる縦巾木カバー15の上端部に段鼻カバー3を取り付けて段鼻52を覆うようにしているため、従来のように縦巾木に段鼻52を収めるための切欠凹部を形成する必要がなく、巾木Hの各構成部品をそれぞれ簡素な形状に形成することができ、巾木製作作業を容易に行えるとともに、コストも削減することができる。
【0084】
また本実施形態の階段用巾木Hによれば、縦巾木1における縦巾木カバー15の縦巾木ベース11に対する嵌合量を調整することによって、縦巾木1の前後寸法(幅寸法)を自在に変更することができる。このため階段本体における段鼻52の突出寸法にかかわらず、あらゆる種類の階段に適用することができる。例えば本実施形態の巾木Hを段鼻52の突出寸法が小さい階段に適用するような場合には、縦巾木カバー15の縦巾木ベース11に対する嵌合量を多くすることによって、縦巾木1全体の前後寸法を、突出量が小さい段鼻52に合わせて短く設定することができる。逆に段鼻52の突出寸法が大きい階段に適用するような場合には、縦巾木カバー15の縦巾木ベース11に対する嵌合量を少なくすることによって、縦巾木1全体の前後寸法を、突出量が大きい段鼻52に合わせて長く設定することができる。このように本実施形態の巾木Hは段鼻55の突出量にかかわらず、あらゆる種類の階段に適用できるため、汎用性を向上できて巾木製品としての価値をより一層高めることができる。
【0085】
また本実施形態の巾木Hにおいては、縦巾木カバー15および横巾木カバー25を縦巾木ベース11および横巾木ベース21に嵌合して組み付けるようにしているため、これらの組付作業を簡単かつスムーズに行うことができ、巾木組付作業を効率良く行うことができる。さらに段鼻カバー3の差込片34を縦巾木1に差し込むだけで簡単に組み付けることができるため、巾木組付作業を一層効率良く行うことができる。
【0086】
また本実施形態においては、横巾木2を横巾木ベース21と横巾木カバー25とにより構成して、その横巾木カバー25を縦巾木1における縦巾木カバー15と同じ断面形状に形成して実質的に同じ構成としているため、構成部品の共通化を図ることができ、巾木Hの製作を一層容易に行うことができる。
【0087】
また本実施形態においては、縦巾木ベース11の内側板部112の後端縁、縦巾木カバー15の前側板部151の外側端縁、横巾木カバー25の上側板部251の外側端縁および内側板部252の下端縁に緩衝材114,153,253,254を取り付けて、これらの緩衝材114,153,253,254を屋内壁面5や段板51の上面に弾性密着しているため、縦巾木ベース11、縦巾木カバー15、横巾木ベース21および横巾木カバー25の各構成部品が直接接触することによって屋内壁面5や段板51の上面(表面)、蹴込板55の前面(表面)にキズ付き等の不具合が発生するのを有効に防止できる上、各構成部品が屋内壁面5や段板51に隙間なく密着し、良好な仕上がり具合を得ることができ、美観をより一層向上させることができる。
【0088】
ところで本実施形態の階段用巾木Hにおいては、縦巾木1のベース11における外側板部111の後端縁を内側板部112の後端縁よりも前方に配置しているため、廻り階段の外側にも不具合なく適用することができる。例えば
図9に示すように3段廻りの90°の回り階段の外側においては同図(a)に示すように、2段目の段板51(蹴込板55)および屋内壁面(階段室側面)5間の角度(段板角度)が60°と最も狭い鋭角となり、同図(b)に示すように3段目の段板51(蹴込板)55および屋内壁面5間の角度が120°と最も広い鈍角となる。この場合仮に、縦巾木ベース11の外側板部111および内側板部112の後端縁位置を同じにしていると、段板角度が鋭角の場合には(同図(a)参照)、縦巾木ベース11の外側板部111の後端縁が蹴込板55に接触せず、内側板部112を蹴込板55に密着させることができるが、段板角度が鈍角の場合には(同図(b)参照)、縦巾木ベース11の外側板部111の後端縁が蹴込板55に干渉してしまい、内側板部112の後端縁を蹴込板55に密着させることができず、隙間が形成されて美観を損なうおそれがある。そこで本実施形態のように縦巾木ベース11の外側板部111の後端縁を内側板部112の後端縁よりも前方に配置しておくと、同図(b)に示すように段板角度が鈍角であっても、外側板部111の後端縁が蹴込板55に干渉せず、内側板部112の後端縁を蹴込板55に隙間なく密着できて良好な美観を維持することができる。
【0089】
また
図10に示すように5段廻りの180°の廻り階段の外側においては同図(a)に示すように2段目の段板角度が54°と最も狭い鋭角となり、同図(b)に示すように5段目の段板角度が126°と最も広い鈍角となる。この場合であっても上記と同様、本実施形態においては縦巾木ベース11の外側板部111の後端縁を内側板部112の後端縁よりも前方に配置しているため、内側板部112の後端縁を蹴込板55に隙間なく密着できて良好な美観を得ることができる。
【0090】
なお本実施形態の階段用巾木Hにおいて、巾木Hを廻り階段に適用する場合、縦巾木1の前後方向が段板51の前端縁に対し斜めに配置されるため、直階段に適用する場合と比較して縦巾木1の前後長さを長くする必要がある。一方、本実施形態において縦巾木1は既述した通り縦巾木カバー15の縦巾木ベース11に対する嵌合量を調整することによって前後寸法を自在に調整できるため、縦巾木1の前後長さを廻り階段に合わせて適切に調整できる。従って本実施形態の階段用巾木Hは、廻り階段に対しても何ら工夫することなくそのまま適用でき、汎用性を一段と向上させることができる。
【0091】
ここで一般家屋で採用される廻り階段では
図10(b)に示すように5段廻り階段の5段目の段板角度の126°が最も広くなっている。従って本実施形態における縦巾木ベース11では
図2に示すように平面視において外側板部111の後端縁および内側板部112の後端縁を結ぶ線分Lと、平面視で外側板部111の伸びる方向との角度θが、廻り階段の段板角度に相当する角度となり、この角度θが上記段板角度の最大値である126°よりも広く設定することによって、どのような構成の廻り階段に適用することができる。従って本実施形態においては上記角度θを126°以上に設定するのが良く、より好ましくは少し余裕を持たせて上記角度θを130°以上に設定するのが良い。
【0092】
なお上記実施形態においては、段鼻カバー3を縦巾木1の縦巾木カバー15に対し別体に形成しているが、それだけに限られず、本発明においては、段鼻カバー3を縦巾木カバー15に一体に形成するようにしても良い。
【0093】
さらに上記実施形態においては、縦巾木1を縦巾木ベース11および縦巾木カバー15の2つの部材によって構成しているが、それだけに限られず、本発明においては、縦巾木1を3つ以上の部材によって構成するようにしても良い。
【0094】
さらに上記実施形態においては、横巾木2を横巾木ベース21および横巾木カバー25の2つの部材によって構成しているが、それだけに限られず、本発明においては、横巾木2を1つまたは3つ以上の部材によって構成するようにしても良い。
【0095】
また上記実施形態においては、段鼻カバー3に差込片34を形成し、縦巾木カバー1の上端部に差込孔を形成するようにしているが、それだけに限られず、本発明においては、縦巾木カバーの上端に差込片を形成し、段鼻カバー3の下端部に差込孔を形成して、当該差込片を差込孔に差し込むことにより、段鼻カバーを縦巾木カバーに取り付けるようにしても良い。
【0096】
さらに上記実施形態においては、段鼻カバー3に連結片35を形成し、その連結片35を介して段鼻カバー3を横巾木2に連結固定するようにしているが、それだけに限られず、本発明においては、横巾木2の前端に連結片を形成し、その連結片を介して段鼻カバーを横巾木に連結固定するようにしても良い。
【0097】
また上記実施形態においては、縦巾木1の縦巾木ベース11に被嵌合部として嵌合凹部(狭幅部115)を形成し、縦巾木カバー15に嵌合部として嵌合凸部(嵌合片155)を形成しているが、それだけに限られず、本発明においては、縦巾木ベース側に被嵌合部として嵌合凸部(嵌合雄部)を形成し、縦巾木カバー側に嵌合部として嵌合凹部(嵌合雌部)を形成するようにしても良い。
【0098】
さらに上記実施形態においては、横巾木2の横巾木ベース21に被嵌合部として嵌合凸部212を形成し、横巾木カバー25に嵌合部としての嵌合凹部(嵌合片255)を形成しているが、それだけに限られず、本発明においては、横巾木ベース側に被嵌合部として嵌合凹部(嵌合雌部)を形成し、横巾木カバー側に嵌合部として嵌合凸部(嵌合雄部)を形成するようにしても良い。
【0099】
また上記実施形態においては、巾木Hを構成する縦巾木ベース11、縦巾木カバー15、横巾木ベース21、横巾木カバー25および段鼻カバー3等の各構成部品を硬質合成樹脂によって形成するようにしているが、巾木Hの各構成部品の素材は特に限定されるものではなく、どのような素材で形成するようにしも良い。例えば各構成部品の素材として、金属製、ゴム製、エラストマー製のものを採用しても良く、これらの複合材を使用しても良い。さらに各構成部品を互いに異なる素材によって構成するようにしても良い。