(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係るスイッチ及び照明器具の実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態1によって本発明が限定されるものではない。
【0013】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1に係るスイッチ1の斜視図である。なお、また、
図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
【0014】
<スイッチ1の概要>
本実施の形態1に係るスイッチ1は、照明器具に設けられたスイッチであり、例えば、照明器具の点検用のスイッチである。スイッチ1は、図示省略の照明器具の電源装置等の外部機器に接続し、外部機器への電気供給状態を制御する。
【0015】
スイッチ1は、本体10と蓋部20により外郭が形成されている。本体10からは、スイッチ1のON、OFFを操作する外側操作部40のつまみ部41が突き出している。また、スイッチ1の側面の一部には開口が形成されており、この側面の開口の内側には接続端子34が配置されている。この接続端子34は電線等を介して外部機器に電気的に接続する。
【0016】
<スイッチ1の構成説明>
図2は、本実施の形態1に係るスイッチ1の分解斜視図である。
図3は、本実施の形態1に係るスイッチ1の長手方向に平行な断面図である。
図4は、本実施の形態1に係るスイッチ1の本体10の内部構造の説明図である。
図5は、本実施の形態1に係るスイッチ1のスイッチ基板30の説明図である。
図6は、本実施の形態1に係るスイッチ1の本体10にスイッチ基板30を配置した状態の説明図である。
図7は、本実施の形態1に係るスイッチ1の内側操作部50の説明図である。
【0017】
スイッチ1は、開口を有する略箱形状の本体10と、本体10の開口を塞ぐ蓋部20と、本体10の内側に設けられスイッチ1に接続された外部機器のON、OFFを制御するスイッチ基板30とを備えている。また、スイッチ1は、一部が本体10から突き出した外側操作部40と、外側操作部40に連動して動き、スイッチ基板30に力を加える内側操作部50と、内側操作部50を付勢する弾性部材60とを備えている。外側操作部40及び内側操作部50が操作部に対応する。
【0018】
(本体10)
本体10は、一面が開口した略箱形状をしている筐体である。本体10内には、スイッチ基板30、外側操作部40の一部、内側操作部50及び弾性部材60が収容されている。
【0019】
本体10は、側面部12a〜12dと、平面部11とを有している。本体10は、側面部12aから12d及び平面部11が接続されて、略箱形状をなしている。なお、以下の説明では、側面部12a〜12dを側面部12と総称することもある。各側面部12及び平面部11は板状部材である。
【0020】
側面部12aは側面部12bに直交するように接続されている。側面部12aも後述するように基板支持部としての機能を有する。側面部12aの側方には、スイッチ基板30に実装された接続端子34と導通する配線等が通る接続用開口12aaが形成されている。側面部12bは側面部12dに直交するように接続されており、側面部12cと向かい合って対をなす部分である。側面部12bの外側表面には、蓋部20と係合する蓋用凸部17が2つ形成されている。側面部12bは長手方向の断面視形状がクランク状となっている。側面部12cは側面部12a及び側面部12dに直交するように接続されている。側面部12dは側面部12b及び側面部12cに直交するように接続されている。側面部12dは弾性部材60の一方が取り付けられており、弾性部材60の弾性力を受ける。平面部11の内表面の周縁部には、側面部12a〜12dが接続されている。平面部11は、側面部12dとの接続側の端部がテーパー状に形成され、側面部12aとの接続側の端部もテーパー状に形成されている。平面部11には、外側操作部40が挿入される操作用開口11aが形成されている。
【0021】
本体10の内側には、第1基板支持部13と、第2基板支持部14と、基板積載部15と、スイッチ支持部16とが形成されている。
【0022】
第1基板支持部13は、側面部12bの内側面寄りの位置及び側面部12cの内側面寄りの位置にそれぞれ形成された凸状部である。第1基板支持部13は、本体10内におけるスイッチ基板30の動きを一定範囲内に規制する機能を有する。第1基板支持部13は、一定程度であれば、スイッチ基板30のz1方向及びz2方向のスライド移動を許容する構成となっている。また、第1基板支持部13は、一定程度であれば、x−z面内におけるスイッチ基板30の回転移動を許容する構成となっている。
一方の第1基板支持部13は、側面部12cとの接続位置からz2方向に突出形成されている。他方の第1基板支持部13は、側面部12bとの接続位置からz1方向に突出形成されている。第1基板支持部13は、y1方向に平行に直線状に延びるように形成されている。すなわち、第1基板支持部13は、y2方向において、本体10の開口した一面側から平面部11側にかけて延びるように形成されている。なお、第1基板支持部13は、y2方向において、直線状に連続的に延びるものとして説明したが、それに限定されるものではなく、例えば、所々が途切れていてもよい。
第1基板支持部13は、x1に平行な方向の配置が、第2基板支持部14と側面部12aとの間となっている。なお、x1に平行な方向の配置において、側面部12cの第1基板支持部13の配置と側面部12bの第1基板支持部13の配置とは同じではなく、ずれている。
なお、第1基板支持部13は側面部12b及び側面部12cに1つずつ形成されているが、複数ずつ形成されていてもよい。
【0023】
第2基板支持部14は、側面部12bの内側面寄りの位置及び側面部12cの内側面寄りの位置にそれぞれ形成されている。第2基板支持部14及び側面部12aは、本体10内におけるスイッチ基板30の動きを一定範囲内に規制する機能を有する。しかし、第2基板支持部14及び側面部12aは、一定程度であれば、スイッチ基板30のx1方向及びx2方向のスライド移動を許容する構成となっている。また、第2基板支持部14及び側面部12aは、一定程度であれば、x−z面内におけるスイッチ基板30の回転移動を許容する構成となっている。
一方の第2基板支持部14は、x−z断面において側面部12cに接続され、z2方向に突出する直線部14aと、直線部14aの接続部分からx1方向に突出し、スイッチ基板30との接触部分となる接触部14bとを備えている。他方の第2基板支持部14は、x−z断面において側面部12bに接続され、z1方向に突出する直線部14aと、直線部14aの接続部分からx1方向に突出し、スイッチ基板30との接触部分となる接触部14bとを備えている。このように、第2基板支持部14は断面視形状がL字状である。第2基板支持部14は、y2方向において、本体10の開口した一面側から平面部11側にかけて延びるように形成されている。なお、第2基板支持部14は、y2方向において、直線状に連続的に延びるものとして説明したが、それに限定されるものではなく、例えば、所々が途切れていてもよい。
第2基板支持部14は、x1に平行な方向の配置において、第1基板支持部13と側面部12dとの間に配置されている。
【0024】
基板積載部15は、側面部12bの内側面寄りの位置及び側面部12cの内側面寄りの位置にそれぞれ形成されており、スイッチ基板30が載置される部分である。側面部12cの基板積載部15は、第2基板支持部14の接触部14bと、側面部12cと、平面部11とに接続されている。なお、基板積載部15は、第2基板支持部14の接触部14bに接続されていなくてもよく、接触部14bとの間に隙間が形成されていてもよい。また、基板積載部15は、側面部12c及び平面部11の両方に接続されている必要はなく、これらのうちの一方に接続されていればよい。基板積載部15は、平面部11からの高さが、第2基板支持部14よりも低い。つまり、基板積載部15は、高さ方向の幅(y2方向の幅)が第2基板支持部14よりも小さくなっており、第2基板支持部14との接続位置に段差部が形成されている。
一方の基板積載部15は、x1方向に延びる第1積載部15aと、一端が第1積載部15aに直交するように接続され、他端が側面部12cに接続された複数の第2積載部15bとを備えている。なお、複数の第2積載部15bの間には第1基板支持部13が配置されている。他方の基板積載部15も、第1積載部15a及び第2積載部15bを備えているが、第2積載部15bの数は単数である。なお、他方の第2積載部15bと側面部12bのうち第2積載部15bと平行な面との間には第1基板支持部13が配置されている。また、他方の基板積載部15及び他方の第2基板支持部14によって囲われた空間が形成されている。すなわち、他方の基板積載部15及び他方の第2基板支持部14は、後述する光源33が配置される光源配置部Bが形成されている。
一方の基板積載部15及び他方の基板積載部15には、凸部15a1が第1積載部15aに形成されている。一方の凸部15a1はz2方向に突出し、他方の凸部15a1はz1方向に突出し、互いが近づくように形成されている。凸部15a1は、弾性部材60によって付勢された内側操作部50と接触し、内側操作部50がx1方向に移動しすぎないように規制している。
【0025】
スイッチ支持部16は、一端が平面部11に接続され、他端がスイッチ基板30に対向するように配置されている。また、スイッチ支持部16は、一方の基板積載部15と他方の基板積載部15との間に配置されている。スイッチ支持部16はy1方向に平行に延びるように形成されている。スイッチ支持部16は、本体10と同体であるものとして説明するが、それに限定されるものではなく、別体であってもよい。つまり、スイッチ支持部16は本体10内に固定されていればよい。スイッチ支持部16は、スイッチ基板30が本体10に設けられている状態においてスイッチ端子32の端面32bと接触する。この端面32bは、スイッチ部32aの反対側に形成されている。
スイッチ支持部16は、スイッチ端子32の端面32bと接触し、スイッチ端子32が配置される配置面16aが形成されている。スイッチ支持部16は、x1に平行な方向の配置が、接触部14bと第1基板支持部13との間であり、また、操作用開口11aと凸部15a1との間である。
【0026】
(蓋部20)
蓋部20は、
図2及び
図3に示すように、本体10の開口を塞ぐ蓋本体部21と、蓋用凸部17と係合する蓋側係合部22と、を備えている。蓋本体部21は、スイッチ1の外表面の一部を構成する第1面及び第1面の反対側に形成された第2面が形成されている。第2面には、本体10内に配置されたスイッチ基板30を保持する蓋側基板保持部21aが形成されている。蓋側基板保持部21aは、基板積載部15とともに、スイッチ基板30のy1方向及びy2方向の動きを一定範囲内に規制する機能を有する。蓋側係合部22は、蓋本体部21の周縁部に形成されている。
【0027】
(スイッチ基板30)
スイッチ基板30は、
図5に示すように、基板31と、プッシュ式のスイッチ端子32と、モニタ用ランプとなる光源33と、図示しない電線等を介して外部機器と接続する接続端子34と、を備えている。スイッチ基板30は、スイッチ端子32、光源33及び接続端子34が実装された面が本体10の内側にくるように、本体10に配置される。スイッチ基板30は、本体10の基板積載部15と、蓋部20の蓋側基板保持部21aとにより挟まれ、y1方向及びy2方向の動きが一定範囲内に規制されている。なお、本体10の基板積載部15と蓋部20の蓋側基板保持部21aとの対向間隔を基板31と同等に設定し、本体10の基板積載部15及び蓋部20の蓋側基板保持部21aで基板31を保持していてもよい。
【0028】
基板31は、板状部材であり、第2基板支持部14に向かい合う周縁部31a1〜31a4と、一方の第1基板支持部13及び他方の第1基板支持部13が配置される複数の切欠部31bとを備えている。
切欠部31bは、周縁部31a1(第1周縁部)及び周縁部31a2(第2周縁部)のそれぞれに形成されている。
周縁部31a1は、側面部12cに沿って配置されており、一方の第1基板支持部13に対向する。周縁部31a2は、側面部12bに沿って配置されており、他方の第1基板支持部13に対向する。周縁部31a3(第3周縁部)は、第2基板支持部14(一方の第2基板支持部)の対向している。周縁部31a4(第4周縁部)は、側面部12a(他方の第2基板支持部)に対向している。周縁部31a1及び周縁部31a2と、周縁部31a3及び周縁部31a4とは直交するように交差している。
基板31は、周縁部31a1と周縁部31a2との間の幅が、一方の第1基板支持部13と他方の第1基板支持部13との間隔よりも小さく構成されている。また、スイッチ基板は、周縁部31a3と周縁部31a4との間の幅が、一方の第2基板支持部14と他方の第2基板支持部(側面部12a)との間隔よりも小さく構成されている。このため、後述するように、基板31と、側面部12a、第1基板支持部13及び第2基板支持部14との間には隙間A(間隔)が形成される。
スイッチ端子32は、x2方向が押込方向となっているスイッチ部32aとスイッチ部32aの配置側とは反対側に形成されたスイッチ端子32とを備えている。スイッチ部32aは、押込方向が基板31と平行になるように基板31に実装され、また、x1方向の延長上に接続端子34がくるように基板31に実装される。スイッチ端子32はスイッチ支持部16の配置面16aと接触する。スイッチ端子32は、スイッチ基板30が本体10に取り付けられた状態において、一方の基板積載部15の第1積載部15aと他方の基板積載部15の第1積載部15aとの間に配置されている。
光源33は、外部機器の状態を表示するものである。なお、この外部機器は例えば、非常用光源ユニットの蓄電池であり、蓄電池が正常に充電を行われているかどうか及び点検結果等を表示する。光源33は、光源配置部Bに配置される。ここで、本体10は、光透過性を有している。このため、光源33が発光することで、本体10の主に平面部11に光が照射され、スイッチ1の平面部11が面発光する。
接続端子34は、スイッチ基板30が本体10に取り付けられた状態において、本体10の接続用開口12aaの位置に配置されている。
【0029】
(外側操作部40)
外側操作部40は、一部が本体10の内側に配置され、他部が本体10の外側に配置され、第1の方向に移動自在に本体10に設けられている。なお、第1の方向とは、y1方向及びy2方向である。具体的には、外側操作部40は、
図2に示すように、本体10の外側に配置されたつまみ部41と、本体10内に配置された摺動部42とを備えている。そして、外側操作部40は、y2方向へ引っ張ることができるように本体10に設けられている。つまみ部41の一端部には引掛開口41aが形成されおり、フック状の突起等を引っ掛けることができる。つまみ部41の他端部には摺動部42が設けられている。
摺動部42は、x1方向に向かうにしたがってy2方向に下がる傾斜面42aが形成されている。傾斜面42aは、後述する内側操作部50の摺動受部52aに接触し、対向するように配置されている。傾斜面42aと呼称する。
【0030】
(内側操作部50)
内側操作部50は、
図7に示すように2つの角状の筒部が並設した形状を有している。すなわち、内側操作部50は、一方の筒部としてのスイッチ収容部51と、他方の筒部としての操作部収容部52とを有している。内側操作部50は、第2の方向に移動自在に設けられている。なお、第2の方向とは、x1方向及びx2方向である。内側操作部50は外側操作部40の移動に連動して本体10内を移動し、スイッチ端子32のスイッチ部32aを操作する。
【0031】
スイッチ収容部51の内側には、スイッチ端子32及びスイッチ支持部16が配置される。また、このスイッチ収容部51のスイッチ端子32のスイッチ部32aと対面する箇所にスイッチ押込面51aが形成されている。スイッチ押込面51aはスイッチ収容部51の内側面の一部を構成している。スイッチ押込面51aは内側操作部50の一端側と他端側との間に形成されている。
【0032】
操作部収容部52には外側操作部40の一部である摺動部42が配置される。操作部収容部52は、
図7に示すように、x1方向に向かうにしたがってy2方向に傾斜する摺動受部52aが形成されている。つまり、摺動受部52aは、操作部収容部52の内側面の一部であり、傾斜面が形成されている。摺動受部52aは内側操作部50の一端側に形成されている。この摺動受部52aは、外側操作部40の摺動部42が摺動し、且つ、外側操作部40の摺動部42を保持する機能を有する。摺動受部52aの傾斜面は、外側操作部40の傾斜面42aと平行である。なお、摺動受部52aの傾斜面は、外側操作部40の傾斜面42aと平行であることに限定されない。例えば、摺動受部52aの傾斜面及び外側操作部40の傾斜面42aのうちの少なくとも一方は曲面であってもよい。摺動受部52aの傾斜面が第2傾斜面と呼称する。
【0033】
操作部収容部52の一端には、弾性部材60を保持する弾性部材保持部52bが形成されている。弾性部材保持部52bは、z1方向に平行な幅の中央部に配置されている。摺動受部52aは、この弾性部材保持部52bを挟んだ両側に形成されている。つまり、摺動受部52aは内側操作部50に一対形成されている。なお、摺動受部52aは一対形成されている必要はなく、片方であってもよい。
【0034】
内側操作部50は、一方の基板積載部15と他方の基板積載部15との間に配置されている。これにより、基板積載部15は内側操作部50が可動するときのガイドとなる。
内側操作部50は、スイッチ押込面51aの形成面の反対側に形成された端面51bを有している。端面51bはx1方向において凸部15a1と対向する。端面51bは内側操作部50の他端に形成されている。端面51bは、外側操作部40が操作されていない状態では、弾性部材60が内側操作部50をx1方向に付勢し、凸部15a1と接触している。これにより、内側操作部50のx1方向に平行な移動範囲を制限している。
【0035】
(弾性部材60)
弾性部材60は、
図2及び
図3に示すように、例えば、コイルバネで構成することができる。弾性部材60は側面部12dと内側操作部50の一端側との間に配置されている。弾性部材60は、内側操作部50をx1方向に付勢する機能を有する。また、弾性部材60は、外側操作部40の操作者に適度な操作感を与える機能を有する。弾性部材60は、一端が側面部12dに取り付けられ、他端が内側操作部50の弾性部材保持部52bに取り付けられている。なお、弾性部材60は、コイルバネに限定されるものではなく、ゴム等で構成することもできる。
【0036】
[動作説明]
スイッチ1のON、OFF機構に関して、
図8を用いて説明を行う。
図8は、本実施の形態1に係るスイッチ1のON、OFF動作の説明図である。
図8(a)では内側操作部50が第1の位置であり、スイッチ1がOFF状態である。
図8(b)では内側操作部50が第2の位置であり、スイッチ1がON状態である。
【0037】
まず、スイッチ1がOFF状態に関して説明を行う。スイッチ1は
図8(a)の状態である。スイッチ1はOFF状態が通常の状態となる。スイッチ1がOFF状態のときの各部の特徴は下記のようになる。
【0038】
(1)弾性部材60は、側面部12d側へ弾性変形可能な状態であり、内側操作部50の側面部12d側への移動を抑制している状態である。この弾性部材60の弾性変形可能な状態とは、力が負荷されておらず弾性変形していない状態でもよく、内側操作部50を側面部12a側へ押し込んでいる状態でもよい。
(2)内側操作部50は、弾性部材60に移動が抑制され、凸部15a1に保持されている。
(3)外側操作部40は、摺動部42が内側操作部50の摺動受部52aと接触している。また、つまみ部41は、本体10の操作用開口11aから外側へ突出して配置されている。
(4)スイッチ基板30の基板31は、本体10の基板積載部15と蓋部20の蓋側基板保持部21aとにより挟持されている。
(5)スイッチ端子32は、スイッチ端子32が本体10のスイッチ支持部16に接触している。
(6)基板31の周縁部と本体10の第1基板支持部13及び第2基板支持部14とは、全長で接触するのではなく、隙間Aが設けられている。詳細は後述するが、隙間Aを設けることでスイッチ端子32への負荷を軽減する、スイッチ端子32の動作不良を防ぐ、等の効果がある。
【0039】
次に、スイッチ1をOFF状態からON状態にする。
図8(a)の状態から、つまみ部41をY2方向へ引っ張ることで、
図8(b)の状態になり、スイッチ1はON状態になる。スイッチ1がON状態のときの各部の特徴は下記のようになる。
【0040】
(1)外側操作部40の摺動部42は、つまみ部41をY2方向に引っ張ったときに、内側操作部50の摺動受部52aを摺動しながらY2方向へ移動する。このとき、内側操作部50はx2(側面部12d)方向へ押され移動する。
(2)内側操作部50は、摺動部42が摺動受部52aを摺動しながらY2方向へ移動することによりx2方向へ押され移動する。このとき、スイッチ端子32のスイッチ部32aはスイッチ押込面51aに押し込まれるとともに、弾性部材60は弾性部材保持部52bと側面部12dとの対向間隔が狭まって圧縮するように弾性変形する。
(3)外側操作部40の摺動部42と、内側操作部50の摺動受部52aとは、傾斜面が形成されている。このため、外側操作部40をY2方向に引っ張る力を、内側操作部50をX2方向へ押す力にすることができる。
(4)外側操作部40のつまみ部41の引っ張り状態を解除すると、弾性部材60の弾性変形状態も解除され、内側操作部50はx2方向と反対方向であるx1(側面部12a)側へ押され移動し、外側操作部40はy2方向と反対方向に押され移動し、スイッチ1は
図8(a)の状態であるOFF状態になる。
【0041】
[本体10とスイッチ基板30の隙間について]
基板31は、周縁部31a1と、周縁部31a2と、周縁部31a3と、周縁部31a4とを有している。周縁部31a1と周縁部31a2とが対向し、周縁部31a3と周縁部31a4とが対向している。さらに、周縁部31a1及び周縁部31a2と、周縁部31a3及び周縁部31a4とは直交している。周縁部31a1及び周縁部31a2にはそれぞれ切欠部31bが形成されている。
【0042】
図9Aは、本実施の形態1に係るスイッチ1のスイッチ基板30がx2方向にずれた状態を示す説明図である。
図9Bは、本実施の形態1に係るスイッチ1のスイッチ基板30がx1方向にずれた状態を示す説明図である。
周縁部31a3は複数の第2基板支持部14と対向し、基板31の位置に応じて第2基板支持部14と接触したり、隙間A3(第3隙間)が形成されたりする。また、周縁部31a4は支持部としての側面部12aに対向し、基板31の位置に応じて側面部12aと接触したり、隙間A4(第4隙間)が形成されたりする。
図9Aに示す隙間A3と
図9Bに示す隙間A4とは同じ大きさである。なお、隙間A3と隙間A4のx1方向の大きさの和は一定である。
ここで、
図9Aでは、第2基板支持部14と周縁部31a3とが接触している。
図9Bでは、支持部としての側面部12aと周縁部31a4とが接触している。
図9A及び
図9Bは、スイッチ基板30のスイッチ端子32の実装位置がx1方向又はx2方向にずれた状態を想定している。つまり、この実装位置のずれがあっても、最大で第2基板支持部14又は側面部12aに接触するまで、基板31はx1方向又はx2方向に移動することができる。
【0043】
図9Cは、本実施の形態1に係るスイッチ1のスイッチ基板30がz1方向にずれた状態を示す説明図である。
図9Dは、本実施の形態1に係るスイッチ1のスイッチ基板30がz2方向にずれた状態を示す説明図である。
周縁部31a1及び周縁部31a2は、それぞれの第1基板支持部13と対向し、基板31の位置に応じて第1基板支持部13と接触したり、隙間A1(第1隙間)及び隙間A2(第2隙間)が形成されたりする。
図9Cに示す隙間A1と
図9Dに示す隙間A2とは同じ大きさである。なお、隙間A1と隙間A2のz1方向の大きさの和は一定である。
ここで、
図9Cでは、一方の第1基板支持部13と周縁部31a1のうちの切欠部31bの形成部分とが接触している。
図9Dでは、他方の第1基板支持部13と周縁部31a2のうちの切欠部31bの部分とが接触している。
図9C及び
図9Dは、スイッチ基板30のスイッチ端子32の実装位置がz1方向又はz2方向にずれた状態を想定している。この実装位置のずれがあっても、最大で第1基板支持部13に接触するまで基板31はz1方向又はz2方向に移動することができる。
【0044】
図9Eは、本実施の形態1に係るスイッチ1のスイッチ基板30がスイッチ端子32を中心として第1の回転方向に回転させた状態を示す説明図である。
図9Fは、本実施の形態1に係るスイッチ1のスイッチ基板30がスイッチ端子32を中心として第1の回転方向とは反対の第2の回転方向に回転させた状態を示す説明図である。
図9E及び
図9Fでは、スイッチ基板30のスイッチ端子32の実装位置が、y1方向を軸として回転方向にずれた状態を想定している。この実装位置のずれがあっても、最大で第2基板支持部14等に接触するまで基板31は回転することができる。
【0045】
なお、以下の説明において、隙間A1〜A4を総称して隙間Aとも称する。
スイッチ基板30は、スイッチ端子32が本体10のスイッチ支持部16に接触して位置決めされた状態で本体10内に固定されている。つまり、スイッチ1では、スイッチ基板30の配置位置の基準を、スイッチ端子32を用いて出しており、基板31の周縁部を用いて出しているわけではない。ここで、スイッチ端子32を用いてスイッチ基板30の配置位置の基準を出すことで、内側操作部50が移動してきたときに、スイッチ1が損傷することを回避しながら、より確実にスイッチ部32aを押し込むことができる。
【0046】
逆に、基板31でスイッチ基板30の配置位置の基準を出すと、次のような不具合がある。つまり、スイッチ部32aが規定位置よりも接続端子34の近くに配置され、内側操作部50が移動したときにスイッチ端子32に必要以上に力が負荷され、スイッチ端子32、若しくは基板31におけるスイッチ端子32の実装部分が損傷する。また、スイッチ部32aが規定位置よりも接続端子34から離れた側に配置され、内側操作部50が移動したときにスイッチ端子32への押し込み量が少なく、スイッチ1が機能を果たすことができない。
【0047】
また、基板31の周縁部31a1〜31a4と本体10(第1基板支持部13、第2基板支持部14及び側面部12a)との間に一定の大きさの隙間Aが確保されていないと、スイッチ基板30が動けなくなってしまう。したがって、隙間Aが形成されていないと、スイッチ基板30の配置位置の基準を、スイッチ端子32を用いて出すことができなくなってしまう。そこで、スイッチ1には、基板31の周縁部31a1〜31a4と本体10(第1基板支持部13、第2基板支持部14及び側面部12a)との間に隙間Aが形成されている。したがって、スイッチ基板30は、x−z面内で移動させることができるため、スイッチ支持部16で容易にスイッチ部32aの位置決めができ、スイッチ基板30のバラツキによる不具合を抑制して、スイッチ1の操作確実性を向上させることができる。
【0048】
[本実施の形態1に係るスイッチ1の有する効果]
本実施の形態1に係るスイッチ1のスイッチ基板30は、スイッチ端子32が本体10のスイッチ支持部16に接触して位置決めされた状態で本体10内に固定されている。また、スイッチ1は、スイッチ基板30と本体10との間には隙間Aが確保されるように構成されている。したがって、スイッチ基板30の実装バラツキによる不具合(スイッチ1の損傷及びスイッチ1が機能しない)を抑制して、スイッチ1の操作性確実性が低減することを抑制することができる。
【0049】
本実施の形態1に係るスイッチ1は、外側操作部40の一部(摺動部42)からx1方向に間隔をもってスイッチ部32aが配置されている。つまり、外側操作部40の移動方向であるy1方向の延長上にスイッチ部32aが配置されていない分、スイッチ1の薄型化を実現することができる。ここで、外側操作部40の移動方向はy1方向及びy2方向であり、スイッチ部32aの押込方向であるx2方向に対して交差している。しかし、スイッチ1は、内側操作部50が本体10内に配置されており、外側操作部40のy1方向及びy2方向の動きを、x1方向及びx2方向に変換することができる。このため、外側操作部40の一部(摺動部42)からx1方向に間隔をもってスイッチ部32aが配置されていても、スイッチ1のON、OFFができる。
【0050】
本実施の形態1に係るスイッチ1は、外側操作部40及び内側操作部50に傾斜面が形成されているので、外側操作部40のy2方向の動きに連動して滑らかに内側操作部50がx1方向に動き、スイッチ1のON、OFFの切り替えが行いやすい。
【0051】
[変形例1]
図10Aは、本実施の形態1に係るスイッチ1の外側操作部40及び内側操作部50の変形例1である。また、変形例1に係る外側操作部40の摺動部42tは、傾斜面ではなく、丸棒状に形成されている。つまり、摺動部42tのy1方向に平行な断面は円形状である。摺動部42はつまみ部41を境について両側に形成されている。変形例1に係る内側操作部50の摺動受部52atは、摺動受部52aと同様に傾斜面が形成されているが、摺動受部52aよりもz1方向の幅が小さくなっており、レール状の斜面となっている。このように、摺動部42tを丸棒状に形成し、また、摺動受部52atがレール状の斜面となっているので、摺動部42tと摺動受部52atとの摺動抵抗を抑制しやすくなっている。このため、変形例1では、実施の形態1に係るスイッチ1と同様の効果を得ることができることに加え、つまみ部41の引っ張りがより容易になるという効果を得ることができる。
【0052】
[変形例2]
図10Bは、本実施の形態1に係るスイッチ1の外側操作部40及び内側操作部50の変形例2である。実施の形態1では、スイッチ1は引っ張ることによりON、OFFの切り替えを行う構造を備えていた。高所に設置された照明器具にスイッチ1が設けられる場合には、実施の形態1で説明したように、プル式のスイッチ1の方が操作は良いと考えられる。しかし、スイッチ1をプッシュ式にしたい場合もある。その場合には、実施の形態1で説明した外側操作部40及び内側操作部50の傾斜面の向きをy−z面を基準として対称にするとよい。
図10Bにおいて、プッシュ式のスイッチ1の一例を示す。
【0053】
変形例2では、摺動部42sにはx2方向に向かうにしたがってy2方向に下がる傾斜面が形成されている。また、摺動受部52asにも、x2方向に向かうにしたがってy2方向に下がる傾斜面が形成されている。変形例2でも、実施の形態1に係るスイッチ1と同様の効果を得ることができる。
【0054】
[変形例3]
図10Cは、本実施の形態1に係るスイッチ1の外側操作部40の変形例3である。実施の形態1では、内側操作部50が必須構成となっていたが、それに限定されるものではない。変形例3では、内側操作部50が設けられていない態様である。また、変形例3ではプル式ではなくプッシュ式である。
【0055】
本体10には、摺動部42uが摺動するガイド部42u1が形成されている。ガイド部42u1はy1方向に延びるように形成されている。ガイド部42u1は外側操作部40がy1方向及びy2方向に動きやすいようにガイドする機能を有する。
【0056】
変形例3ではスイッチ部32aの向きが実施の形態1のときとは逆である。つまり、スイッチ部32aは押込方向がx1方向である。また、スイッチ部32aは、実施の形態1よりも、摺動部42uの位置が摺動部42u寄りである。また、弾性部材60の位置が側面部12dではなく、蓋本体部21となっている。弾性部材60は一端が蓋本体部21に接続され、他端が摺動部42uの蓋本体部21に対向する端面に接続されている。さらに、摺動部42uには突出部42u2が形成されている。
図10Cに示す状態から外側操作部40をy1方向に移動させると、突出部42u2とスイッチ部32aとが接触し、スイッチ部32aが押し込まれる。
【0057】
本実施の形態1に係るスイッチ1は、スイッチ部32aを有するスイッチ端子32が板状の基板31に実装されたスイッチ基板30と、スイッチ部32aを押圧する操作部と、操作部及びスイッチ基板30が配設される空間を有する箱形状であり、スイッチ基板30の板状の側方との間に間隔(隙間A)を設けるように側面を設けた本体10と、本体10に設けられ、スイッチ端子32のスイッチ部32aの反対の面と接触するスイッチ支持部16とを備えている。なお、本実施の形態1において、操作部は、外側操作部40及び内側操作部50に対応し、スイッチ基板30の側方はスイッチ基板30の周縁部31a1〜31a4に対応している。上述の構成を備えているため、スイッチ基板30の実装バラツキによる不具合(スイッチ1の損傷及びスイッチ1が機能しない)を抑制して、スイッチ1の操作性確実性が低減することを抑制することができる。
【0058】
本体10は、スイッチ基板30のスイッチ端子32が実装された実装面と対向する面に、スイッチ基板30が載置される載置部を有し、載置部は、スイッチ基板30の実装面の反対側である背面に対向する本体10の底面(蓋部20)とで、スイッチ基板30を挟む。
なお、本実施の形態1において、載置部は、基板積載部15に対応する。載置部及びスイッチ基板30を挟む構成を備えていることで、スイッチ基板30が本体10内で動いてしまうことを防止することができる。
【0059】
本体10の側面には基板31を支持する支持部が形成されている。なお、本実施の形態1において、支持部は、第1基板支持部13、第2基板支持部14及び側面部12aである。これにより、スイッチ基板30を、x−z面内における規定範囲に配置することができる。
【0060】
なお、本実施の形態1では、スイッチ部32aの押込方向と外側操作部40の操作方向とが直交するように交差する場合について説明したが、それに限定されるものではない。例えば、第1傾斜面及び第2傾斜面の角度やつまみ部41の形成方向を変えることで、外側操作部40の操作方向が、スイッチ部32aの押込方向に対して直交以外の角度をなしていても、外側操作部40を引っ張ることができ、スイッチ1のON、OFFができる。
【0061】
また、本実施の形態1では、第1基板支持部13及び第2基板支持部14を備えた態様について説明したが、それに限定されるものではない。第1基板支持部13及び第2基板支持部14を設ける代わりに、側面部12a〜12dを第1基板支持部13及び第2基板支持部14として機能させてもよい。例えば、本実施の形態1で説明したものより基板31の形状を大きく形成し、基板31の周縁部と側面部12a〜12dとの間に隙間Aを設けるようにしてもよい。なお、基板31は、側面部12a〜12dの全てに対して、隙間Aが形成されている必要はない。
【0062】
実施の形態2.
本実施の形態2では実施の形態1及び変形例1〜3で説明したスイッチ1を備えた照明器具について説明する。なお、本実施の形態2では実施の形態1及び変形例1〜3と共通する構成については同一符号を付して説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0063】
図11は、本実施の形態2に係るスイッチを備えた照明器具100の斜視図である。
図12は、本実施の形態2に係るスイッチを備えた照明器具100の分解斜視図である。
【0064】
照明器具100は、器具本体101と、照明ユニット102とを備えた、天井等に取り付けられるトラフ型照明器具である。
器具本体101は、本体110と、非常用光源ユニット120とを備えている。
【0065】
図13は、本実施の形態2に係るスイッチ1を備えた照明器具100の点灯装置等の説明図である。
図14は、本実施の形態2に係るスイッチ1を備えた照明器具100の照明ユニット102の分解斜視図である。
図15は、本実施の形態2に係るスイッチ1を備えた照明器具100の器具本体101の斜視図である。
図16は、
図15に示す器具本体101について、非常用光源ユニット120を分解した状態で示した斜視図である。
図17は、
図15に示す器具本体101について、
図16とは異なる方向から見た斜視図である。
なお、
図15及び
図16では係止部140を省略している。
【0066】
(本体110)
本体110は、基部111と、側板部112と、本体凹部113と、端板部114と、係止部140とを備えている。
【0067】
基部111の周縁には、側板部112及び端板部114が設けられている。そして、基部111、側板部112及び端板部114によって凹状の本体凹部113が形成されている。本体凹部113には照明ユニット102が配置される。
なお、側板部112には切欠部112a及び切欠部112bが形成されている。切欠部112a及び切欠部112bには配線が通される。また、切欠部112bは蓄電池126を非常用光源ユニット120に取り付けやすいように形成されている。
係止部140は照明ユニット102を係止して、照明ユニット102を本体110に取り付けるのに用いられる。
【0068】
(照明ユニット102)
照明ユニット102は、カバー103等と、点灯装置106と、連結部107とを備えている。
【0069】
カバー103等には、カバー103と、基板104と、フレーム105とが含まれる。
カバー103は、光源蓋部103Aと、下面部103Bと、着脱部103Cとを備えている。カバー103は円弧形状であり、光を拡散させることができる。光源蓋部103Aは下面部103Bの長手方向の両端部にそれぞれ取り付けられる。着脱部103Cは、後述する取付部105Bに取り付けられる。
基板104は、例えば、発光素子等が実装されている。基板104は短辺104A及び長辺104Bを有する矩形状である。
フレーム105には、基板104が固定される。フレーム105は、下面105Aと、取付部105Bと、上面105Cとを備えている。下面105Aには基板104が固定される。取付部105Bはカバー103の着脱部103Cが取り付けられる。上面105Cには点灯装置106が配置される。
【0070】
点灯装置106は、点灯装置本体106aと、接続部106bとを備えている。なお、接続部106bは、配線106baと、コネクタ106bbとを備えている。
【0071】
連結部107は、フレーム105の上面105C上に配置されている。連結部107は
図13(c)に示すように上面105Cに固定される基部107aと、基部107aから立ち上がるように配置された立上部107bと、立上部107bに形成された開口部107baとを有している。開口部107baには係止部140が挿入されて照明ユニット102が本体110に固定される。
【0072】
(非常用光源ユニット120)
非常用光源ユニット120は、スイッチ1と、ユニット外郭部121Uと、非常用光源部123と、固定部124と、光源設置台部125と、蓄電池126と、蓄電池側接続部127と、非常用点灯装置128とを備えている。非常用光源ユニット120は、本体110に取り付けられる。
【0073】
スイッチ1は、光源設置台部125内に取り付けられる。スイッチ1を操作することで非常用光源部123の点灯状態を制御できるようになっている。
【0074】
ユニット外郭部121Uは、底面部122Aと外郭部121からなる箱形状であり、本体110側の側面に蓄電池126が出し入れ可能な蓄電池用開口122Cを有している。
底面部122Aは、箱形状の底面にあたり蓄電池126を収容する蓄電池収容部122Bを備えている。蓄電池収容部122Bは蓄電池用開口122Cと連通する。
外郭部121は、向かい合う一対の側面部121Aと、下面部121Bと、内側面部121Dと、テーパー面が形成された側面部121Cとを備えている。下面部121Bには非常用光源部123が臨む開口部121Baと、外側操作部40のつまみ部41が挿入される操作部用開口部121Bbと、モニタ用開口部121Bcとが形成されている。外郭部121は、例えば、金属等の不燃材で構成される。
【0075】
モニタ用開口部121Bcはスイッチ1内に配置された光源33の下側に形成されている。光源33の点灯動作はモニタ用開口部121Bcを介して確認できる。光源33は、例えば、蓄電池126が適切に充電されている場合には点灯し、充電されていない場合には消灯し、蓄電池126の交換時期が近づいている場合には点滅する。
【0076】
内側面部121Dには蓄電池126を非常用光源ユニット120内に収容できるように切欠部121Daが形成されている。内側面部121Dは本体110の側板部112側に設けられ、切欠部121Daが側板部112の形成された切り欠きとともに蓄電池用開口122Cを形成している。
【0077】
非常用光源部123は、発光素子等が実装された基板123Aと、基板123Aの下側に配置されたリング状のソケット部123Bと、カバー部123Cとを備えている。
固定部124は非常用光源部123を光源設置台部125の下面に固定するのに用いられる。
【0078】
蓄電池126は、正常に供給されている状態では、非常用点灯装置128により充電され、停電などにより商用電力からの電力供給が停止されると、非常用点灯装置128の電力により非常用光源部123を点灯させる。蓄電池126は、略直方体形状をした蓄電池本体126Aと、蓄電池側接続部127とを有している。蓄電池側接続部127は、蓄電池側電線127aと蓄電池側コネクタ127bを有している。
【0079】
非常用点灯装置128は、図示しない電線により商用電源などの外部電源が正常に供給されている状態では、商用電源からの電力により蓄電池126を充電する。停電などにより商用電力からの電力供給が停止されると、蓄電池126からの電力により非常用光源部123を点灯させる。非常用点灯装置128は、電源側本体128Aと、電源側接続部128Bとを備えている。電源側接続部128Bは電源側配線128Baと電源側コネクタ128Bbとを備えている。電源側接続部128Bは電源側コネクタ128Bbが蓄電池側接続部127の蓄電池側コネクタ127bと接続する。
【0080】
照明器具100は、外側操作部40を引っ張ると、非常用点灯装置128から蓄電池126へ電力を供給して蓄電していた第1の状態から、蓄電池126から光源33(
図5及び
図6参照)へ電力を供給して光源33を点灯させる第2の状態へ切り換えられる。
光源33の点灯確認ができれば、蓄電池126に蓄電されているということを確認できる。なお、第2の状態から第1の状態へ再び戻る条件としては、再度、外側操作部40を引っ張る動作を採用してもよいし、予め定められた時間が経過したことを採用してもよい。
非常用点灯装置128は、商用電源等の外部電源が正常に供給されている状態では、商用電源からの電力により蓄電池126を充電する。停電等により商用電力から非常用点灯装置128への電力供給が停止されると、蓄電池126からの電力により非常用光源部123を点灯させる。
【0081】
本実施の形態2では、非常用光源ユニット120は、薄型化されたスイッチ1を用いることで、非常用光源ユニット120の大型化を抑制することができる。
【0082】
また、スイッチ1は、光源33が本体10の内側で発光しており、本体10の平面部11を主として面発光している。スイッチをユニット外郭部121Uの内側に配置したときに光源が点光源であると、斜め方向から確認したり、スイッチの設置位置が所定の位置から多少のズレが発生するとモニタ用開口部121Bcから見え難く、視認性が悪くなってしまうが、スイッチ1は光源33により面発光することで、斜め方向からの確認・ズレが発生じたときにも視認性を確保することができる。
【0083】
図18は、
図11〜
図17で説明した非常用光源ユニット120とは異なる非常用光源ユニット120tの説明図であり、単独で天井などに形成された埋め込み孔に取り付けられる。
非常用光源ユニット120tは円筒状をなしており、下部開口部から非常用光源部123tが臨んでいる。また、非常用光源ユニット120tの下部には外側操作部40が突き出る開口121tが形成されている。
【0084】
[本実施の形態2に係るスイッチ1を備えた照明器具100の有する効果]
本実施の形態2でも実施の形態1で説明した効果と同様の効果を得ることができる。薄型化できるスイッチ1を備えているので、照明器具100の大型化も抑制することができる。