(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1方向に間隔をあけて配置され、かつ、内部を冷媒が流れる熱交換部と、前記熱交換部から第1方向と交差する方向へ延び、前記熱交換部内と連通する第1配管部と、前記熱交換部から前記第1配管部と反対側へ延び、前記熱交換部内と連通する第2配管部と、を備えた複数の冷却器と、前記第1方向に隣接する前記熱交換部間に配置されて前記熱交換部に接触する発熱部品と、を有する組立体と、
前記第1方向に延び、前記冷媒が流れる第1流路を構成する第1流路構成部と、弾性材料で形成され、前記第1配管部が挿入される第1挿入口が複数設けられ、前記第1配管部内と前記第1流路を連通させる第1接続部と、を備えた第1マニホールドと、
前記第1方向に延び、前記冷媒が流れる第2流路を構成する第2流路構成部と、弾性材料で形成され、前記第2配管部が挿入される第2挿入口が複数設けられ、前記第2配管部内と前記第2流路を連通させる第2接続部と、を備えた第2マニホールドと、
を備える冷却構造。
前記流量調整手段は、前記第1流路に設けられ、前記冷媒の流れ方向上流側よりも下流側で前記第1流路の流路面積を小さくする面積縮小部である、請求項3に記載の冷却構造。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の冷却構造では、ヘッダに形成された凹部が変形することで、各半導体モジュールの厚みが異なっていても、隣接する冷却チューブ間に半導体モジュールを配置することができる。しかし、複数の冷却チューブと複数の半導体モジュールを組み立てて組立体とした場合、製造誤差により、各冷却チューブの端部の位置が定位置とならない(ばらつきが生じる)ことがある。この場合、ヘッダに形成された複数の挿入口と、各冷却チューブの端部の位置が合わず、挿入し難いなどの不具合が生じることがある。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮して、隣接する冷却器間に発熱部品を配置した組立体とマニホールドが接続される構成において、各冷却器の配管部の位置にばらつきがある場合でも組立体とマニホールドの接続が容易な冷却構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様の冷却構造は、第1方向に間隔をあけて配置され、かつ、内部を冷媒が流れる熱交換部と、前記熱交換部から第1方向と交差する方向へ延び、前記熱交換部内と連通する第1配管部と、前記熱交換部から前記第1配管部と反対側へ延び、前記熱交換部内と連通する第2配管部と、を備えた複数の冷却器と、前記第1方向に隣接する前記熱交換部間に配置されて前記熱交換部に接触する発熱部品と、を有する組立体と、前記第1方向に延び、前記冷媒が流れる第1流路を構成する第1流路構成部と、弾性材料で形成され、前記第1配管部が挿入される第1挿入口が複数設けられ、前記第1配管部内と前記第1流路を連通させる第1接続部と、を備えた第1マニホールドと、前記第1方向に延び、前記冷媒が流れる第2流路を構成する第2流路構成部と、弾性材料で形成され、前記第2配管部が挿入される第2挿入口が複数設けられ、前記第2配管部内と前記第2流路を連通させる第2接続部と、を備えた第2マニホールドと、を備えている。
【0007】
第1態様の冷却構造では、組立体の各冷却器の第1配管部を第1マニホールドの第1接続部に設けられた複数の第1挿入口にそれぞれ挿入することで、第1配管部内と第1流路が連通する。また、組立体の各冷却器の第2配管部を第2マニホールドの第2接続部に設けられた複数の第2挿入口にそれぞれ挿入することで、第2配管部内と第2流路が連通する。この連通状態で、例えば、第1マニホールドに冷媒を供給すると、冷媒が第1流路から冷却器の第1配管部内を通して熱交換部内に流れ込む。そして、熱交換部内に流れ込んだ冷媒は、冷却器の熱交換部から第2配管部内を通して第2流路に流れ込み、第2マニホールドから排出される。上記のように冷媒が流れることで、冷却器の熱交換部を介して発熱部品と冷媒との間で熱交換が行われ、発熱部品が冷却される。
【0008】
ここで、上記冷却構造では、第1マニホールドの第1接続部を弾性材料で形成しているため、第1挿入口が弾性変形可能である。このため、上記冷却構造では、第1挿入口が弾性変形できない構成と比べて、組立体を構成する各冷却器の第1配管部の位置にばらつきがある場合でも各冷却器の第1配管部を第1挿入口に対して容易に挿入することができる。
同様に、上記冷却構造では、第2マニホールドの第2接続部を弾性材料で形成しているため、第2挿入口が弾性変形可能である。このため、上記冷却構造では、第2挿入口が弾性変形できない構成と比べて、組立体を構成する各冷却器の第2配管部の位置にばらつきがある場合でも各冷却器の第2配管部を第2挿入口に対して容易に挿入することができる。
以上のように上記冷却構造では、各冷却器の配管部の位置にばらつきがある場合でも組立体とマニホールドとの接続を容易に行うことができる。
【0009】
本発明の第2態様の冷却構造は、第1態様の冷却構造において、前記第1流路構成部と前記第1接続部とが弾性材料によって一体成形され、前記第2流路構成部と前記第2接続部とが弾性材料によって一体成形されている。
【0010】
第2態様の冷却構造では、第1流路構成部と第1接続部を弾性材料の一体成形品としていることから、例えば、第1流路構成部と第1接続部を別体(別部品)とする構成と比べて、部品数及び第1流路構成部と第1接続部を組み付けるための工程などを削減することができる。
同様に、上記冷却構造では、第2流路構成部と第2接続部を弾性材料の一体成形品としていることから、例えば、第2流路構成部と第2接続部を別体(別部品)とする構成と比べて、部品数及び第2流路構成部と第2接続部を組み付けるための工程などを削減することができる。
【0011】
本発明の第3態様の冷却構造は、第1態様又は第2態様の冷却構造において、前記第1マニホールドは、前記冷却器よりも前記冷媒の流れ方向上流側に配置され、前記第1流路には、前記冷媒の流れ方向上流側よりも下流側で前記冷媒の流量を減らすための流量調整手段が設けられている。
【0012】
第3態様の冷却構造では、冷却器よりも冷媒の流れ方向上流側に第1マニホールドが配置されている。すなわち、冷媒は、第1マニホールド、冷却器、第2マニホールドの順で流れるように構成されている。ここで、上記冷却構造では、第1マニホールドの第1流路に、冷媒の流れ方向上流側よりも下流側で冷媒の流量を減らすための流量調整手段を設けている。このため、冷媒の流れ方向上流側に位置する冷却器には、冷媒の流れ方向下流側に位置する冷却器よりも多くの冷媒が流れ込む。すなわち、上記冷却構造では、第1流路に流量調整手段が設けられない構成と比べて、冷媒の流れ方向上流側に位置する冷却器に接触する発熱部品を、冷媒の流れ方向下流側に位置する冷却器に接する発熱部品よりも早期に冷却することができる。例えば、冷媒の流れ方向上流側に位置する冷却器に接触する発熱部品の発熱量が、冷媒の流れ方向下流側に位置する冷却器に接する発熱部品の発熱量よりも高い場合、上記冷却構造を適用することで、冷媒の流れ方向上流側に位置する冷却器に接触する発熱部品と冷媒の流れ方向下流側に位置する冷却器に接触する発熱部品を効率よく冷却することができる。
【0013】
本発明の第4態様の冷却構造は、第3態様の冷却構造において、前記流量調整手段は、前記第1流路に設けられ、前記冷媒の流れ方向上流側よりも下流側で前記第1流路の流路面積を小さくする面積縮小部である。
【0014】
第4態様の冷却構造では、第1流路に設けられた面積縮小部によって冷媒の流れ方向上流側よりも下流側で第1流路の流路面積が小さくなる。上記冷却構造では、第1流路に流路面積を小さくする面積縮小部を設ける簡単な構成で第1流路において冷媒の流れ方向上流側よりも下流側で冷媒の流量を減らすことができる。
【0015】
本発明の第5態様の冷却構造は、第3態様の冷却構造において、前記流量調整手段は、前記第1流路に設けられ、前記第1流路の開放面積を調整する調整弁である。
【0016】
第5態様の冷却構造では、第1流路に設けられた調整弁によって第1流路の開放面積が減少するように調整されると、冷媒の流れ方向上流側よりも下流側で冷媒の流量が減少する。上記冷却構造では、調整弁で第1流路の開放面積を調整できるため、冷媒の流れ方向上流側に位置する冷却器に接触する発熱部品の発熱量と冷媒の流れ方向下流側に位置する冷却器に接触する発熱部品の発熱量に応じて第1流路を流れる冷媒の流量を、冷媒の流れ方向上流側と下流側で適正に調整可能となる。
【0017】
本発明の第6態様の冷却構造は、第1態様〜第5態様のいずれか一態様の冷却構造において、前記第1配管部の外周には、周方向に沿って円環状の第1突部が管軸方向に間隔をあけて複数設けられ、前記第2配管部の外周には、周方向に沿って円環状の第2突部が管軸方向に間隔をあけて複数設けられ、前記第1接続部は、前記第1挿入口の周囲に形成された第1凹部と、前記第1挿入口の内周面に形成され、前記第1突部が嵌合する第1嵌合部と、を備え、前記第2接続部は、前記第2挿入口の周囲に形成された第2凹部と、前記第2挿入口の内周面に形成され、前記第2突部が嵌合する第2嵌合部と、を備えている。
【0018】
第6態様の冷却構造では、第1配管部の外周に円環状の第1突部が管軸方向に間隔をあけて複数設けられ、第1挿入口の内周面に第1突部が嵌合する第1嵌合部が形成されている。このため、第1突部が第1嵌合部に嵌合するまで第1配管部を第1挿入口に挿入することで、第1配管部と第1挿入口を確実に接続することができる。これにより、上記冷却構造では、例えば、第1配管部の外周に第1突部を設けず、第1挿入口の内周面に第1嵌合部を設けない構成と比べて、第1配管部と第1挿入口との間のシール性が向上する。また、第1配管部を第1挿入口に挿入した状態では、第1突部が第1嵌合部に嵌合するため、第1配管部が第1挿入口から抜け出るのを効果的に抑制することができる。さらに、第1接続部の第1挿入口の周囲に第1凹部を形成しているため、例えば、第1挿入口の周囲に第1凹部を形成しない構成と比べて、第1配管部の挿入による第1挿入口の弾性変形を第1凹部で吸収することができる。このため、第1配管部と第1挿入口との間のシール性がさらに向上する。
同様に、上記冷却構造では、第2配管部の外周に円環状の第2突部が管軸方向に間隔をあけて複数設けられ、第2挿入口の内周面に第2突部が嵌合する第2嵌合部が形成されている。このため、第2突部が第2嵌合部に嵌合するまで第2配管部を第2挿入口に挿入することで、第2配管部と第2挿入口を確実に接続することができる。これにより、上記冷却構造では、例えば、第2配管部の外周に第2突部を設けず、第2挿入口の内周面に第2嵌合部を設けない構成と比べて、第2配管部と第2挿入口との間のシール性が向上する。また、第2配管部を第2挿入口に挿入した状態では、第2突部が第2嵌合部に嵌合するため、第2配管部が第2挿入口から抜け出るのを効果的に抑制することができる。さらに、第2接続部の第2挿入口の周囲に第2凹部を形成しているため、例えば、第2挿入口の周囲に第2凹部を形成しない構成と比べて、第2配管部の挿入による第2挿入口の弾性変形を第2凹部で吸収することができる。このため、第2配管部と第2挿入口との間のシール性がさらに向上する。
【0019】
本発明の第7態様の冷却構造は、第1態様〜第6態様のいずれか一態様の冷却構造において、前記第1マニホールドは、前記冷却器よりも前記冷媒の流れ方向上流側に配置され、前記第1流路には、前記第1配管部に流入する前記冷媒の流れを乱すための乱流促進体が設けられている。
【0020】
第7態様の冷却構造では、冷却器よりも冷媒の流れ方向上流側に第1マニホールドが配置されている。すなわち、冷媒は、第1マニホールド、冷却器、第2マニホールドの順で流れるように構成されている。ここで、上記冷却構造では、第1マニホールドの第1流路に、第1配管部に流入する冷媒の流れを乱すための乱流促進体を設けているため、第1配管部から熱交換部内へ流れ込む冷媒に乱流が生じるのが促進される。このように上記冷却構造では、第1流路に乱流促進体を設けているため、例えば、第1流路に乱流促進体を設けない構成と比べて、熱交換部内を流れる冷媒に乱流が生じるのが促進され、熱交換部内の冷媒と発熱部品との間の熱交換が効果的に行われる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、隣接する冷却器間に発熱部品を配置した組立体とマニホールドが接続される構成において、各冷却器の配管部の位置にばらつきがある場合でも組立体とマニホールドの接続が容易な冷却構造を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら本発明に係る一実施形態の冷却構造について説明する。なお、各図において適宜図示される矢印X、矢印Y、矢印Zは、冷却構造が適用された冷却装置の装置幅方向、装置奥行き方向、装置厚さ方向をそれぞれ示しており、矢印Z方向を上下方向として説明する。
【0024】
(第1実施形態)
図1には、第1実施形態(以下、本実施形態)の冷却構造22が適用された冷却装置20が示されている。この冷却装置20は、例えば、CPUや電力用半導体素子などの発熱部品(冷却対象物)36を冷却するために用いられる。具体的には、冷却装置20は、後述する組立体30を構成する発熱部品36の熱を冷却器32内の冷媒に伝達することにより、発熱部品36を冷却するものである。
【0025】
図1に示されるように、本実施形態の冷却装置20は、冷却構造22を構成する組立体30、入側マニホールド40及び出側マニホールド50と、入側マニホールド40に冷媒Lを供給するための供給パイプ24(
図1では二点鎖線で示す)と、出側マニホールド50から冷媒Lを排出するための排出パイプ26(
図1では二点鎖線で示す)と、を備えている。
【0026】
本実施形態の冷却構造22は、前述のように、組立体30と、入側マニホールド40と、出側マニホールド50とを備えている。
【0027】
(組立体30)
図1及び
図2に示されるように、組立体30は、第1方向(本実施形態では、装置奥行き方向と同じ方向)に間隔をあけて配置された複数の冷却器32と、第1方向に隣接する冷却器32の後述する熱交換部33間に配置されて熱交換部33に接触する発熱部品36と、を有する。言い換えると、組立体30は、複数の冷却器32と、複数の発熱部品36とを第1方向(本実施形態では、装置奥行き方向)に交互に重ねて形成されている。
【0028】
冷却器32は、内部を冷媒Lが流れる前述の熱交換部33と、熱交換部33から第1方向と交差する方向へ延びる入側配管部34と、熱交換部33から入側配管部34と反対側へ延びる出側配管部35と、を備えている。
【0029】
熱交換部33は、略板状とされており、内部が冷媒Lの流路を構成している。また、熱交換部33の内部には、冷却性能を高めるために図示しないフィン(例えば、コルゲートフィン)などが設けられている。また、熱交換部33の板面である伝熱面33Aに発熱部品36が接触している。
【0030】
入側配管部34は、円筒状とされ、熱交換部33内と連通している。また、入側配管部34は、入側マニホールド40の後述する入側挿入口48に挿入可能とされている。入側配管部34が入側マニホールド40の入側挿入口48に挿入された状態では、入側マニホールド40から冷媒Lが入側配管部34を介して熱交換部33内へ流れ込むようになっている。
【0031】
出側配管部35は、円筒状とされ、熱交換部33内と連通している。また、出側配管部35は、出側マニホールド50の後述する出側挿入口58に挿入可能とされている。出側配管部35が出側マニホールド50の出側挿入口58に挿入された状態では、熱交換部33内の冷媒Lが出側配管部35を介して出側マニホールド50に流れ出るようになっている。
【0032】
また、本実施形態の冷却器32は、金属材料(例えば、アルミニウム、銅)を用いた一体成形品である。
【0033】
発熱部品36は、冷却器32の熱交換部33の伝熱面33Aに接触した状態で該伝熱面33Aに固定されている。具体的には、発熱部品36の厚み方向の両面が、第1方向に隣接する熱交換部33にそれぞれ固定されている。この構成により、発熱部品36は、隣接する冷却器32の熱交換部33によって、厚み方向の両面側から冷却される。なお、発熱部品36と冷却器32の熱交換部33との固定は、伝熱性の観点から、例えば、ろう付けや機械的接合(ねじなどの締結部材を用いた接合)によって行われることが好ましい。
【0034】
(入側マニホールド40)
図3〜
図6に示されるように、入側マニホールド40は、冷媒Lが流れる入側流路44を構成する入側流路構成部42と、入側配管部34が挿入される入側挿入口48が複数設けられる入側接続部46と、を備えている。なお、本実施形態の入側マニホールド40は、本発明の第1マニホールドの一例である。また、本実施形態の入側流路構成部42、入側流路44、入側接続部46、入側挿入口48は、それぞれ本発明の第1流路構成部、第1流路、第1接続部、第1挿入口の一例である。
【0035】
図3及び
図6に示されるように、入側流路構成部42は、第1方向である装置奥行き方向を長手方向とする略直方体状とされ、内部に第1方向に延びる入側流路44が形成されている。この入側流路44は、一端が入側流路構成部42の長手方向の一端部に開口し、他端が入側流路構成部42内で終端している。なお、入側流路44の一端は、入側流路44と供給パイプ24を接続するための接続口44Aを構成している。
【0036】
入側接続部46は、入側流路構成部42に第1方向と直交する方向(入側流路構成部42の短手方向)に隣接して形成されており、入側挿入口48が第1方向に間隔をあけて複数設けられている。この入側挿入口48は、
図4及び
図5に示されるように、入側接続部46に設けられた円孔(断面円形の貫通孔)であり、入側流路44に連通している。すなわち、入側接続部46の入側挿入口48に冷却器32の入側配管部34を挿入することで、入側配管部34内と入側流路44とが連通するようになっている。また、入側配管部34を入側挿入口48に挿入した状態では、入側挿入口48の内周面に入側配管部34の外周面が密着するように構成されており、入側挿入口48と入側配管部34との間のシール性が確保されている。
【0037】
また、入側流路構成部42と入側接続部46は、同一の弾性材料(例えば、ゴム、シール性に優れた樹脂)の一体成形品とされている。なお、本発明は上記構成に限定されず、入側流路構成部42と入側接続部46とを異なる弾性材料の一体成形品としてもよいし、入側流路構成部42を弾性材料で形成し、入側流路構成部42を金属材料で形成する構成としてもよい。
【0038】
また、入側マニホールド40は、入側流路構成部42の下面に第1方向に間隔をあけて複数の脚部49を備えている。本実施形態では、入側マニホールド40が入側流路構成部42、入側接続部46及び脚部49を含めて、弾性材料の一体成形品とされている。なお、本発明は上記構成に限定されず、入側流路構成部42及び入側接続部46と、脚部49とを異なる弾性材料の一体成形品としてもよいし、入側流路構成部42及び入側接続部46を弾性材料で形成し、脚部49を金属材料で形成する構成としてもよい。
【0039】
(出側マニホールド50)
図3に示されるように、出側マニホールド50は、冷媒Lが流れる出側流路54を構成する出側流路構成部52と、出側配管部35が挿入される出側挿入口58が複数設けられる出側接続部56と、を備えている。なお、本実施形態の出側マニホールド50は、本発明の第2マニホールドの一例である。また、本実施形態の出側流路構成部52、出側流路54、出側接続部56、出側挿入口58は、それぞれ本発明の第2流路構成部、第2流路、第2接続部、第2挿入口の一例である。
【0040】
図1及び
図3に示されるように、出側流路構成部52は、第1方向である装置奥行き方向を長手方向とする略直方体状とされ、内部に第1方向に延びる出側流路54が形成されている。この出側流路54は、一端が出側流路構成部52の長手方向の一端部に開口し、他端が出側流路構成部52内で終端している。なお、出側流路54の一端は、出側流路54と排出パイプ26を接続するための接続口54Aを構成している。
【0041】
出側接続部56は、出側流路構成部52に第1方向と直交する方向(出側流路構成部52の短手方向)に隣接して形成されており、出側挿入口58が第1方向に間隔をあけて複数設けられている。この出側挿入口58は、
図3に示されるように、出側接続部56に設けられた円孔(断面円形の貫通孔)であり、出側流路54に連通している。すなわち、出側接続部56の出側挿入口58に冷却器32の出側配管部35を挿入することで、出側配管部35内と出側流路54とが連通するようになっている。また、出側配管部35を出側挿入口58に挿入した状態では、出側挿入口58の内周面に出側配管部35の外周面が密着するように構成されており、出側挿入口58と出側配管部35との間のシール性が確保されている。
【0042】
また、出側流路構成部52と出側接続部56は、同一の弾性材料(例えば、ゴム、シール性に優れた樹脂)の一体成形品とされている。なお、本発明は上記構成に限定されず、出側流路構成部52と出側接続部56とを異なる弾性材料の一体成形品としてもよいし、出側流路構成部52を弾性材料で形成し、出側流路構成部52を金属材料で形成する構成としてもよい。
【0043】
また、出側マニホールド50は、出側流路構成部52の下面に第1方向に間隔をあけて複数の脚部59を備えている。本実施形態では、出側マニホールド50が出側流路構成部52、出側接続部56及び脚部59を含めて、弾性材料の一体成形品とされている。なお、本発明は上記構成に限定されず、出側流路構成部52及び出側接続部56と、脚部59とを異なる弾性材料の一体成形品としてもよいし、出側流路構成部52及び出側接続部56を弾性材料で形成し、脚部59を金属材料で形成する構成としてもよい。
【0044】
次に、本実施形態の冷却構造22の作用効果について説明する。
冷却構造22では、組立体30を構成する各冷却器32の入側配管部34を入側マニホールド40の入側接続部46に設けられた複数の入側挿入口48にそれぞれ挿入することで、入側配管部34内と入側流路44が連通する。また、組立体30を構成する各冷却器32の出側配管部35を出側マニホールド50の出側接続部56に設けられた複数の出側挿入口58にそれぞれ挿入することで、出側配管部35内と出側流路54が連通する。この連通状態で、
図3に示されるように、供給パイプ24から入側マニホールド40の入側流路44に冷媒Lを供給すると、冷媒Lが入側流路44から冷却器32の入側配管部34内を通して熱交換部33内に流れ込む。そして、熱交換部33内に流れ込んだ冷媒Lは、熱交換部33から出側配管部35内を通して出側流路54に流れ込み、出側マニホールド50から排出される。上記のように冷媒Lが流れることで、冷却器32の熱交換部33を介して発熱部品36と冷媒Lとの間で熱交換が行われ、発熱部品36が冷却される。
【0045】
ここで、上記冷却構造22では、入側マニホールド40の入側接続部46を弾性材料で形成しているため、入側挿入口48が弾性変形可能である。このため、冷却構造22では、入側挿入口48が弾性変形できない構成と比べて、組立体30を構成する各冷却器32の入側配管部34の位置にばらつきがある場合でも各冷却器32の入側配管部34を入側挿入口48に対して容易に挿入することができる。
同様に、上記冷却構造22では、出側マニホールド50の出側接続部56を弾性材料で形成しているため、出側挿入口58が弾性変形可能である。このため、上記冷却構造22では、出側挿入口58が弾性変形できない構成と比べて、組立体30を構成する各冷却器32の出側配管部35の位置にばらつきがある場合でも各冷却器32の出側配管部35を出側挿入口58に対して容易に挿入することができる。
以上のように上記冷却構造22では、各冷却器32の配管部(入側配管部34及び出側配管部35を含む)の位置にばらつきがある場合でも組立体30とマニホールド(入側マニホールド40及び出側マニホールド50を含む)との接続を容易に行うことができる。
【0046】
また、冷却構造22では、入側流路構成部42と入側接続部46を弾性材料の一体成形品としていることから、例えば、入側流路構成部42と入側接続部46を別体(別部品)とする構成と比べて、部品数及び入側流路構成部42と入側接続部46を組み付けるための工程などを削減することができる。
同様に、上記冷却構造では、出側流路構成部52と出側接続部56を弾性材料の一体成形品としていることから、例えば、出側流路構成部52と出側接続部56を別体(別部品)とする構成と比べて、部品数及び出側流路構成部52と出側接続部56を組み付けるための工程などを削減することができる。
【0047】
(第2実施形態)
図7及び
図8には、第2実施形態の冷却構造62が示されている。本実施形態の冷却構造62は、冷却器64の入側配管部66及び出側配管部68の構成と、入側マニホールド70の入側接続部72の構成と、出側マニホールド80の出側接続部82の構成が第1実施形態の冷却構造22と異なり、それ以外の構成が冷却構造22と同一のため、冷却構造22と同一の構成についてはその説明を省略する。また、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付す。
【0048】
図8に示されるように、冷却器64を構成する円筒状の入側配管部66の外周には、周方向(円周方向)に沿って円環状の突部67が管軸方向に間隔をあけて複数(本実施形態では2つ)設けられている。これらの突部67は、入側配管部66の内周を管径方向外側に押し出して形成されている。
【0049】
また、冷却器64を構成する円筒状の出側配管部68の外周には、周方向(円周方向)に沿って円環状の突部69が管軸方向に間隔をあけて複数(本実施形態では2つ)設けられている。これらの突部69は、出側配管部68の内周を管径方向外側に押し出して形成されている。
【0050】
図7及び
図8に示されるように、入側マニホールド70を構成する入側接続部72に形成された入側挿入口74の周囲には、凹部76が形成されている。具体的には、
図7に示されるように、凹部76は、入側挿入口74の周囲に等間隔で複数(本実施形態では4つ)形成されている。この凹部76により、入側挿入口74は、略円筒状に形成されている。
【0051】
また、入側挿入口74の内周面には、突部67が嵌合する嵌合部78が形成されている。具体的には、嵌合部78は、入側配管部66の奥側(先端側と反対側)に設けられた突部67が嵌合した状態で、入側配管部66の先端側に設けられた突部67が入側流路44内に位置するように、入側挿入口74の内周面に形成されている。
【0052】
一方、出側マニホールド80を構成する出側接続部82に形成された出側挿入口84の周囲には、凹部86が形成されている。具体的には、
図7に示されるように、凹部86は、出側挿入口84の周囲に等間隔で複数(本実施形態では4つ)形成されている。この凹部86により、出側挿入口84は、略円筒状に形成されている。
【0053】
また、出側挿入口84の内周面には、突部69が嵌合する嵌合部88が形成されている。具体的には、嵌合部88は、出側配管部68の奥側(先端側と反対側)に設けられた突部69が嵌合した状態で、出側配管部68の先端側に設けられた突部69が出側流路54内に位置するように、出側挿入口84の内周面に形成されている。
【0054】
次に、本実施形態の冷却構造62の作用効果について説明する。なお、第1実施形態で得られる作用効果と同様の作用効果についてはその説明を適宜省略する。
【0055】
本実施形態の冷却構造62では、入側配管部66の外周に円環状の突部67が管軸方向に間隔をあけて複数設けられ、入側挿入口74の内周面に突部67が嵌合する嵌合部78が形成されている。このため、突部67が嵌合部78に嵌合するまで入側配管部66を入側挿入口74に挿入することで、入側配管部66と入側挿入口74を確実に接続することができる。これにより、冷却構造62では、例えば、入側配管部66の外周に突部67を設けず、入側挿入口74の内周面に嵌合部78を設けない構成と比べて、入側配管部66と入側挿入口74との間のシール性が向上する。また、入側配管部66を入側挿入口74に挿入した状態では、突部67が嵌合部78に嵌合するため、入側配管部66が入側挿入口74から抜け出るのを効果的に抑制することができる。特に、本実施形態では、入側配管部66の先端側に設けられた突部67が入側流路44内に位置しているため、この突部67が入側挿入口74の入側流路44側の開口縁部に引っ掛かり、入側配管部66が入側挿入口74から抜け出るのをさらに効果的に抑制することができる。また、入側接続部72の入側挿入口74の周囲に凹部76を形成しているため、例えば、入側挿入口74の周囲に凹部76を形成しない構成と比べて、入側配管部66の挿入による入側挿入口74の弾性変形を凹部76で吸収することができる。このため、入側配管部66と入側挿入口74との間のシール性がさらに向上する。
【0056】
同様に、上記冷却構造62では、出側配管部68の外周に円環状の突部69が管軸方向に間隔をあけて複数設けられ、出側挿入口84の内周面に突部69が嵌合する嵌合部88が形成されている。このため、突部69が嵌合部88に嵌合するまで出側配管部68を出側挿入口84に挿入することで、出側配管部68と出側挿入口84を確実に接続することができる。これにより、冷却構造62では、例えば、出側配管部68の外周に突部69を設けず、出側挿入口84の内周面に嵌合部88を設けない構成と比べて、出側配管部68と出側挿入口84との間のシール性が向上する。また、出側配管部68を出側挿入口84に挿入した状態では、突部69が嵌合部88に嵌合するため、出側配管部68が出側挿入口84から抜け出るのを効果的に抑制することができる。特に、本実施形態では、出側配管部68の先端側に設けられた突部69が出側流路54内に位置しているため、この突部69が出側挿入口84の出側流路54側の開口縁部に引っ掛かり、出側配管部68が出側挿入口84から抜け出るのをさらに効果的に抑制することができる。また、出側接続部82の出側挿入口84の周囲に凹部86を形成しているため、例えば、出側挿入口84の周囲に凹部86を形成しない構成と比べて、出側配管部68の挿入による出側挿入口84の弾性変形を凹部86で吸収することができる。このため、出側配管部68と出側挿入口84との間のシール性がさらに向上する。
【0057】
第2実施形態の入側マニホールド70では、嵌合部78が、入側配管部66の奥側に設けられた突部67が嵌合した状態で、入側配管部66の先端側に設けられた突部67が入側流路44内に位置するように、入側挿入口74の内周面に形成されているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、
図9及び
図10に示す変形例の入側マニホールド92のように、入側配管部66に設けられた複数(2つ)の突部67が嵌合する嵌合部93が入側挿入口74の内周面に複数(2つ)形成されていてもよい。この構成とすることで、入側配管部66を入側挿入口74に挿入した状態において、入側配管部66の管軸方向の移動を抑制することができる。これにより、入側配管部66と入側挿入口74との間のシール性を確保することができる。また、変形例の入側マニホールド92では、入側挿入口74の内周面の嵌合部93間に円環状の窪み部94を形成している。この窪み部94により入側挿入口74が拡径方向に弾性変形しやすくなっている。このため、入側配管部66を入側挿入口74に挿入しやすくなっている。また、
図11及び
図12に示す他の変形例の入側マニホールド102のように、入側挿入口74の嵌合部78と入側流路44の開口との間に円環状の窪み部104を形成してもよい。さらに、
図13及び
図14示すさらに他の変形例の入側マニホールド112のように、入側挿入口74の入側流路44の開口周囲に周方向に間隔をあけて凹部114を形成してもよい。このように凹部114を形成することで、入側配管部66に作用する抜去方向の力に対し、入側挿入口74の入側流路44の開口縁部の少なくとも一部が縮径方向に変形可能となり、入側配管部66の先端側の突部67の抜けがより効果的に抑制される。
【0058】
また、第2実施形態の出側マニホールド80では、嵌合部88が、出側配管部68の奥側に設けられた突部69が嵌合した状態で、出側配管部68の先端側に設けられた突部69が出側流路54内に位置するように、出側挿入口84の内周面に形成されているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、
図9及び
図10に示す変形例の出側マニホールド96のように、出側配管部68に設けられた複数(2つ)の突部69が嵌合する嵌合部97が出側挿入口84の内周面に複数(2つ)形成されていてもよい。この構成とすることで、出側配管部68を出側挿入口84に挿入した状態において、出側配管部68の管軸方向の移動を抑制することができる。これにより、出側配管部68と出側挿入口84との間のシール性を確保することができる。また、変形例の出側マニホールド96では、出側挿入口84の内周面の嵌合部97間に円環状の窪み部98を形成している。この窪み部98により出側挿入口84が拡径方向に弾性変形しやすくなっている。このため、出側配管部68を出側挿入口84に挿入しやすくなっている。また、
図11及び
図12に示す他の変形例の出側マニホールド106のように、出側挿入口84の嵌合部88と出側流路54の開口との間に円環状の窪み部108を形成してもよい。さらに、
図13及び
図14示すさらに他の変形例の出側マニホールド116のように、出側挿入口84の出側流路54の開口周囲に周方向に間隔をあけて凹部118を形成してもよい。このように凹部118を形成することで、出側配管部68に作用する抜去方向の力に対し、出側挿入口84の出側流路54の開口縁部の少なくとも一部が縮径方向に変形可能となり、出側配管部68の先端側の突部69の抜けがより効果的に抑制される。
【0059】
(第3実施形態)
図15には、第3実施形態の冷却構造122が示されている。本実施形態の冷却構造122は、入側マニホールド124の入側流路構成部126の構成が第1実施形態の冷却構造22と異なり、それ以外の構成が冷却構造22と同一のため、冷却構造22と同一の構成についてはその説明を省略する。また、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付す。
【0060】
図15に示されるように、入側流路128には、冷媒Lの流れ方向上流側よりも下流側で冷媒Lの流量を減らすための流量調整手段の一例としての面積縮小部130が設けられている。この面積縮小部130は、冷媒Lの流れ方向上流側よりも下流側で入側流路128の流路面積を小さくするように入側流路128の壁面から隆起した部分である。
【0061】
次に、本実施形態の冷却構造122の作用効果について説明する。なお、第1実施形態で得られる作用効果と同様の作用効果についてはその説明を適宜省略する。
【0062】
本実施形態の冷却構造122では、入側マニホールド124の入側流路128に、冷媒の流れ方向上流側よりも下流側で冷媒Lの流量を減らすための面積縮小部130を設けている。このため、冷媒Lの流れ方向上流側に位置する冷却器32には、冷媒Lの流れ方向下流側に位置する冷却器32よりも多くの冷媒Lが流れ込む。すなわち、上記冷却構造122では、入側流路128に面積縮小部130が設けられない構成と比べて、冷媒Lの流れ方向上流側に位置する冷却器32の熱交換部33に接触する発熱部品36を、冷媒Lの流れ方向下流側に位置する冷却器32の熱交換部33に接する発熱部品36よりも早期に冷却することができる。例えば、冷媒Lの流れ方向上流側に位置する冷却器32の熱交換部33に接触する発熱部品36の発熱量が、冷媒Lの流れ方向下流側に位置する冷却器32の熱交換部33に接する発熱部品36の発熱量よりも高い場合、冷却構造122を適用することで、冷媒Lの流れ方向上流側に位置する冷却器32に流れる冷媒Lの流量を冷媒Lの流れ方向下流側に位置する冷却器32に流れる流量よりも多くできる。このため、冷媒Lの流れ方向上流側に位置する冷却器32の熱交換部33に接触する発熱部品36と、冷媒Lの流れ方向下流側に位置する冷却器32の熱交換部33に接触する発熱部品36を効率よく冷却することができる。
【0063】
また、上記冷却構造122では、入側流路128に設けられた面積縮小部130によって冷媒Lの流れ方向上流側よりも下流側で入側流路128の流路面積が小さくなる。上記冷却構造122では、入側流路128に流路面積を小さくする面積縮小部130を設ける簡単な構成で入側流路128において冷媒Lの流れ方向上流側よりも下流側で冷媒Lの流量を減らすことができる。
【0064】
第3実施形態では、入側マニホールド124の入側流路128に面積縮小部130を設ける構成としているが本発明はこの構成に限定されない。例えば、
図16に示す変形例の入側マニホールド132のように入側流路134に流量調整手段の一例としての調整弁136を設けてもよい。この調整弁136は、冷媒Lの流れ方向上流側に位置する発熱部品36の発熱量と下流側に位置する発熱部品36の発熱量に応じて入側流路128の開放面積を調整するようになっている。なお、調整弁136は、図示しない制御装置によって制御されており、この制御装置には各発熱部品36の発熱量が送信されるようになっている。上記構成では、調整弁136で入側流路128の開放面積を調整できるため、冷媒Lの流れ方向上流側に位置する冷却器32の熱交換部33に接触する発熱部品36の発熱量と冷媒Lの流れ方向下流側に位置する冷却器32の熱交換部33に接触する発熱部品36の発熱量に応じて入側流路134を流れる冷媒Lの流量を、冷媒Lの流れ方向上流側と下流側で適正に調整可能となる。
また、前述の変形例では、入側マニホールド132に調整弁136を設ける構成としているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、
図17に示す変形例の出側マニホールド138のように出側流路140に流量調整手段の一例としての調整弁142を設けてもよい。上記構成では、入側流路128に調整弁136を設けた構成と同様の作用効果が得られる。
【0065】
第3実施形態の入側マニホールド124及び変形例の入側マニホールド132、出側マニホールド138の各構成については、第1実施形態、第2実施形態及び後述する第5実施形態に適用してもよい。
【0066】
(第4実施形態)
図18には、第4実施形態の冷却構造152が示されている。本実施形態の冷却構造152は、出側マニホールド154の出側挿入口156の構成が第1実施形態の冷却構造22と異なり、それ以外の構成が冷却構造22と同一のため、冷却構造22と同一の構成についてはその説明を省略する。また、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付す。
【0067】
図18に示されるように、出側マニホールド154の各出側挿入口156には、それぞれサーモスタット158が設けられている。このサーモスタット158は、冷却器32において発熱部品36と熱交換をした冷媒Lの温度が所定の温度以上のときに、出側挿入口156を開放するように構成されている。
【0068】
次に、本実施形態の冷却構造152の作用効果について説明する。なお、第1実施形態で得られる作用効果と同様の作用効果についてはその説明を適宜省略する。
【0069】
本実施形態の冷却構造152では、冷却器32において発熱部品36と熱交換をした冷媒Lの温度が所定の温度以上になるとサーモスタット158が出側挿入口156を開放する。このため、各発熱部品36の発熱量に差がある場合に、発熱量が高い発熱部品36を冷却する冷却器32の出側配管部35に対応する出側挿入口156に設けられたサーモスタット158が開放され、発熱量が低い発熱部品36を冷却する冷却器32の出側配管部35に対応する出側挿入口156に設けられたサーモスタット158が閉鎖状態となる。これにより、発熱量が高い発熱部品36に対応する冷却器32にはより多くの冷媒Lが流れるため、発熱量が高い発熱部品36を効果的に冷却することができる。
【0070】
第4実施形態では、出側マニホールド154の各出側挿入口156にそれぞれサーモスタット158を設ける構成としているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、出側マニホールド154の各出側挿入口156にそれぞれ出側挿入口156の流量を調整する調整弁を設ける構成としてもよい。この調整弁は、各発熱部品36の発熱量に応じて対応する出側挿入口156の流量を調整するように構成されている。
【0071】
第4実施形態の出側マニホールド154の構成については、第1実施形態、第2実施形態及び後述する第5実施形態に適用してもよい。
【0072】
(第5実施形態)
図19には、第5実施形態の冷却構造162が示されている。本実施形態の冷却構造162は、入側マニホールド164の入側流路構成部166の構成が第1実施形態の冷却構造22と異なり、それ以外の構成が冷却構造22と同一のため、冷却構造22と同一の構成についてはその説明を省略する。また、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付す。
【0073】
図19に示されるように、入側マニホールド164の入側流路構成部166には入側流路168が設けられている。この入側流路168には、入側挿入口48を通して入側配管部34に流入する冷媒Lの流れを乱すための乱流促進体170が設けられている。具体的には、入側流路168の各入側挿入口48に対応する位置に乱流促進体170がそれぞれ設けられている。
【0074】
次に、本実施形態の冷却構造162の作用効果について説明する。なお、第1実施形態で得られる作用効果と同様の作用効果についてはその説明を適宜省略する。
【0075】
本実施形態の冷却構造162では、入側マニホールド164の入側流路168に、入側配管部34に流入する冷媒Lの流れを乱すための乱流促進体170を設けているため、入側配管部34から熱交換部33内へ流れ込む冷媒Lに乱流が生じるのが促進される。このように冷却構造162では、入側流路168に乱流促進体170を設けているため、例えば、入側流路168に乱流促進体170を設けない構成と比べて、熱交換部33内を流れる冷媒Lに乱流が生じるのが促進され、熱交換部33内の冷媒Lと発熱部品36との間の熱交換が効果的に行われる。
【0076】
第5実施形態の入側マニホールド164の構成(乱流促進体170)については、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態及び第4実施形態に適用してもよい。
【0077】
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。