【文献】
SEOK JIN PARK et al.,Highly phenyl-substituted fluorene copolymers for light-emitting diode,MATERIALS SCIENCE AND ENGINEERING C,2004年,vol.24,pages 99-102
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電子デバイスを製造する方法であって、基板を提供することと、請求項6に記載のポリアリーレン樹脂組成物の層を前記基板の表面の上にコーティングすることと、任意の有機溶媒を除去することと、前記ポリアリーレン樹脂を硬化させて誘電材料層を形成することと、を含む、方法。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ポリアリーレン材料の分野に関し、より詳細には、エレクトロニクス用途に使用するためのポリアリーレンオリゴマーに関する。
【0002】
ポリマー材料は、集積回路、マルチチップモジュール、積層回路基板、ディスプレイなどの様々な電子デバイスの製造において絶縁層、下地層などとして使用され得る。エレクトロニクス製作産業は、特定の用途に応じて、誘電率、熱膨張係数、弾性率、エッチング選択性などの誘電材料に対する異なる要件を有する。
【0003】
シリカ、窒化ケイ素及びアルミナなどの様々な無機材料は、電子デバイスの誘電材料として使用されている。これらの無機材料は、通常は蒸着技術によって、一般に薄層に堆積させることができ、水を容易に吸収しないなどの有利な特性を有する。ポリマー誘電材料は、特定の用途において無機誘電材料に優る利点を提供する特性を有することが多く、例えば、スピンコーティング技術などの塗布の容易性、ギャップ充填能力、より低い誘電率、及び破壊なしに特定の応力に耐える能力、すなわちポリマー誘電体は無機誘電材料より脆弱性が低減され得ることなどである。しかしながら、ポリマー誘電体は、しばしば、製作中のプロセス統合に課題を呈する。例えば、集積回路のような特定の用途において、誘電体として二酸化ケイ素を置換するために、ポリマー誘電体は、プロセスのメタライゼーション及びアニーリング工程中のプロセス温度に耐えなければならない。一般に、ポリマー誘電材料は、後続の製造工程のプロセス温度よりも高いガラス転移温度を有さなければならない。また、ポリマー誘電体は、誘電率の増加及び金属導体の潜在的な腐食を引き起こし得る水を吸収してはならない。
【0004】
ポリアリーレンポリマーは、誘電材料としてよく知られており、多くの望ましい特性を有する。例えば、国際特許出願第WO97/10193号は、所定のエチニル置換芳香族化合物及びビスシクロペンタジエノンモノマーから調製される所定のポリアリーレンオリゴマーを開示している。これらのエチニル置換芳香族化合物の芳香環は、CF
3−、CF
3O−、ArO−、ArS−、または(Ar)
2P(=O)−などの所定の置換基で置換されていてもよく、Arは所定の芳香環を意味する。ポリアリーレンオリゴマーは、比較的高い沸点(典型的には≧150℃)を有する有機溶媒中で比較的高温で調製される。しかしながら、このような反応溶媒は、エレクトロニクス産業におけるキャスティング溶媒としては好ましくない選択であり、ポリアリーレンオリゴマーを反応溶媒から沈殿させ、これらのポリマーのフィルムを流延するのに好適なはるかに低い沸点を有する異なる有機溶媒中に溶解させなければならない。このようなポリアリーレンオリゴマーは、エレクトロニクス産業において従来から使用されている有機溶媒への溶解性が制限されているという難点があり、これらのポリマーの使用が制限されている。米国公開特許出願第2016/0060393号は、2つのシクロペンタジエノン部分を含む第1のモノマー、第2のモノマーとしてのエチニル置換芳香族化合物、及び第3のモノマーとして式
【0005】
【化1】
【0006】
のモノエチニル置換化合物(式中、R
2はH、任意に置換されたC
1−10アルキル、任意に置換されたC
7−12アラルキル、任意に置換されたC
6−10アリール、またはR
3であり、R
3は極性部分である。)の反応によって調製される改善された溶解性を有する、極性部分末端ポリアリーレンオリゴマーを開示している。これらの極性部分末端ポリアリーレンオリゴマーは、従来のポリアリーレンオリゴマーと比較して、特定の有機溶媒において改善された溶解性を有するが、いくつかの溶媒における溶解性の改善は、これらのポリアリーレンオリゴマーがエレクトロニクス産業における特定の用途に使用されるのに十分ではない。有機溶媒、特に、エレクトロニクス産業においてポリマーフィルムの流延に使用される有機溶媒、への改善された溶解性を有するポリアリーレンポリマーの必要性が、この産業において依然存在する。
【0007】
Harris et al.,Polym.Prepr.,Am.Chem.Soc.,Div.Polym.Chem.,19(2),394(1978)は、式(I)の化合物
【0008】
【化2】
【0009】
(式中、
【0010】
【化3】
【0011】
または
【0012】
【化4】
【0013】
)、式(II)の化合物(式中、
【0014】
【化5】
【0015】
)、及び1,4−ジエチニルベンゼン(III)を重合させることによって調製されるポリフェニレンを開示している。(I)対(II)対(III)の比は80:20:100または95:5:100であった。これらのポリフェニレンポリマーは、ポリマー中のエトキシカルボニル置換基の重量に非常に一致する365〜550℃の加熱時の重量損失を示す。この参考文献は、そのような初期重量損失の後、これらのポリマーのTGA(熱重量分析)曲線が、フェニル化ポリフェニレン(すなわち、シクロペンタジエノン環にエトキシカルボニル置換基を含有しないポリフェニレン)のTGA曲線に非常に似ていることを示している。すなわち、これらのポリマーを365〜550℃の温度に加熱すると、ポリマーからエトキシカルボニル置換基が本質的に除去される。Harris et al.のポリマーによって示される重量損失は、そのようなポリマーが、ガス放出、フィルム収縮などを最小限に抑えなければならない場合など、多くの用途にとって適切な熱的安定性を欠いていることを示している。したがって、様々な溶媒中での良好な溶解性及び良好な熱的安定性を有するポリフェニレンポリマーの必要性が依然として存在する。
【0016】
本発明は、式(1)のモノマーを提供する。
【0017】
【化6】
【0018】
(式中、各R
1は、独立して、H、C
1−20−アルキル、及び任意に置換されたC
5−30−アリールから選択され、各R
2は、独立して、H、C
1−20−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択され、PGは極性部分であり、各Ar
1は、独立して、任意に置換されたC
5−30−アリールであり、L及びL
1の各々は、独立して、連結基または単化学結合であり、L及びL
1は、同一でも異なっていてもよく、aは0〜3の整数であり、tは1〜4の整数であり、wは1〜4の整数であり、但し、a=0の場合、L
1は、式(1a)を有する。)
【0019】
【化7】
【0020】
(式中、Ar
2は、C
5−30−アリールであり、各R
3は、独立して、H、C
1−20−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択され、L
2、L
3、及びL
4の各々は、独立して、単化学結合または二価の連結基であり、tは1〜4の整数であり、t1は1〜4の整数であり、bは0または1であり、L
2、L
3、及びL
4は同一でも異なっていてもよい。)a=0の場合、Lは二価の連結基であることが好ましい。
【0021】
また、上述の式(1)の1つ以上の第1のシクロペンタジエノンモノマー、及び1つ以上のポリアルキニル置換第2のモノマーを、重合単位として含む、ポリアリーレン樹脂が本発明によって提供される。本発明は、上述のポリアリーレン樹脂及び1つ以上の有機溶媒を含むポリアリーレン樹脂組成物を提供する。
【0022】
また更に、本発明は、電子デバイスを製造する方法であって、基板を提供することと、上述のポリアリーレン樹脂組成物の層を基板の表面の上にコーティングすることと、任意の有機溶媒を除去することと、ポリアリーレン樹脂を硬化させて誘電材料層を形成することと、を含む、方法を提供する。
【0023】
本発明は更に、パターニングされた層を形成する方法であって、(a)電子デバイス基板上にポリアリーレン樹脂組成物の層をコーティングすることと、(b)有機溶媒を除去してポリアリーレン樹脂層を形成することと、(c)ポリアリーレン樹脂層上にフォトレジストの層をコーティングすることと、(d)マスクを介してフォトレジスト層を化学線に露光することと、(e)露光されたフォトレジスト層を現像してレジストパターンを形成することと、(f)パターンをポリアリーレン樹脂層に転写して基板の一部を露出させることと、を含み、ポリアリーレン樹脂組成物が、(A)(i)式(1)の1つ以上の第1のモノマーと、(ii)1つ以上のポリアルキニル置換第2のモノマーと、を重合単位として含む1つ以上のポリアリーレン樹脂と、(B)1つ以上の有機溶媒と、を含む、方法を提供する。
【0024】
【化8】
【0025】
(式中、各R
1は、独立して、H、C
1−20−アルキル、及び任意に置換されたC
5−30−アリールから選択され、各R
2は、独立して、H、C
1−20−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択され、PGは極性部分であり、各Ar
1は、独立して、任意に置換されたC
5−30−アリールであり、L及びL
1の各々は、独立して、連結基または単化学結合であり、L及びL
1は、同一でも異なっていてもよく、aは0〜3の整数であり、tは1〜4の整数であり、wは1〜4の整数であり、但し、a=0の場合、L
1は、式(1a)を有する。)
【0026】
【化9】
【0027】
(式中、Ar
2は、C
5−30−アリールであり、各R
3は、独立して、H、C
1−20−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択され、L
2、L
3、及びL
4の各々は、独立して、単化学結合または二価の連結基であり、tは1〜4の整数であり、t1は1〜4の整数であり、bは0または1であり、L
2、L
3、及びL
4は同一でも異なっていてもよい。)
【0028】
要素が別の要素の「上に」あると言及されている場合、それはその別の要素に直接隣接することができ、または介在要素がそれらの間に存在してもよい。対照的に、要素が別の要素の「上に直接」あると言及されている場合、介在要素は存在しない。本明細書で使用される場合、「及び/または」という用語は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0029】
第1、第2、第3などの用語は、様々な要素、成分、領域、層、及び/またはセクションを説明するために本明細書で使用され得るが、これらの要素、成分、領域、層、及び/またはセクションは、これらの用語によって限定されるべきでないことも理解される。これらの用語は、1つの要素、成分、領域、層、またはセクションを別の要素、成分、領域、層、またはセクションから区別するためにのみ使用される。それ故、以下に論じる第1の要素、成分、領域、層、またはセクションは、本発明の教示から逸脱することなく、第2の要素、成分、領域、層、またはセクションと命名され得る。
【0030】
本明細書全体にわたって、以下の略語は、文脈上明確に示されない限り、以下の意味を有するものとする。℃=セ氏温度、g=グラム、mg=ミリグラム、L=リットル、mL=ミリリットル、Å=オングストローム、nm=ナノメートル、μm=ミクロン=マイクロメートル、mm=ミリメートル、sec.=秒、min.=分、hr.=時間、DI=脱イオン、ca.=およそ、及びDa=ダルトン。他に特定しない限り、「重量%」は、参照組成物の全重量を基準とする重量パーセントを指す。他に特定しない限り、全ての量は重量%であり、全ての比はモル比である。そのような数値範囲が100%までに制約されることが明らかな場合を除いて、全ての数値範囲は両端の値を含み、任意の順序で組み合わせ可能である。冠詞「a」、「an」、及び「the」は、単数形及び複数形を指す。「アルキル」は、特に指定しない限り、直鎖、分枝及び環状アルキルを指す。「アルキル」はアルカンラジカルを指し、アルカンモノラジカル、ジラジカル(アルキレン)、及びより高級なラジカルを含む。「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを指す。他に述べない限り、「アルキル」には「ヘテロアルキル」が含まれる。「ヘテロアルキル」という用語は、例えば、エーテルまたはチオエーテルのように、ラジカル内の1つ以上の炭素原子を置換する1つ以上のヘテロ原子、例えば窒素、酸素、硫黄、リンを有するアルキル基を指す。好ましい一実施形態では、「アルキル」は「ヘテロアルキル」を含まない。任意のアルキルまたはヘテロアルキルについて炭素数が示されていない場合、1〜12個の炭素が考えられる。
【0031】
「芳香族部分」及び「アリール」という用語は交換可能に使用される。「アリール」には、芳香族炭素環及び芳香族複素環が含まれる。「アリール」という用語は、芳香族ラジカルを指し、モノラジカル、ジラジカル(アリーレン)、及びより高級なラジカルを含む。アリール部分は、芳香族炭素環であることが好ましい。本明細書で使用される場合、「任意に置換された」部分は、非置換部分及び置換部分の両方を指し、例えば、「任意に置換されたアリール」は、非置換アリール(または単に「アリール」)及び置換アリールの両方を指す。「置換アリール」は、その水素の1つ以上が、ハロゲン、C
1−6−アルキル、C
1−6−ハロアルキル、フェニル、ハロフェニル、及びフェノキシから、好ましくは、ハロゲン、C
1−6−アルキル、C
1−4−ハロアルキル、フェニル、及びフェノキシから、より好ましくはハロゲン、C
1−6−アルキル、フェニル、及びフェノキシから選択される1つ以上の置換基で置換されたアリール部分を指す。好ましくは、置換アリールは1〜3個の置換基、より好ましくは1または2個の置換基を有する。「置換アルキル」は、その水素の1つ以上がハロゲン、酸素、及び硫黄から選択される1つ以上の置換基で置換された任意のアルキル部分を指す。例示的な置換アルキルには、ケトアルキル、チオケトアルキル、及びイミノアルキルが含まれる。本明細書では、「ポリマー」という用語は、オリゴマーを含む。「オリゴマー」という用語は、二量体、三量体、四量体、及び更なる硬化が可能な他のポリマー材料を指す。「硬化」という用語は、本樹脂の総分子量を増加させる、本オリゴマーから溶解性向上基を除去する、または総分子量の増加と溶解性向上基の除去の両方を行う、重合または縮合などの任意のプロセスを意味する。「硬化性」とは、特定の条件下で硬化することができる任意の材料を指す。本明細書で使用される場合、「ギャップ」は、ポリマー組成物で充填されることが意図される半導体基板上の任意の隙間を指す。本明細書に記載の任意の連結基が単化学結合である場合、そのような化学結合は共有結合である。
【0032】
本発明のシクロペンタジエノンモノマーは2つ以上のシクロペンタジエノン部分を有し、少なくとも1つのシクロペンタジエノン部分が1つ以上の極性部分を有するアリール部分で置換されている。好ましくは、本シクロペンタジエノンモノマーは、2〜4個のシクロペンタジエノン部分、より好ましくは2個または3個、更により好ましくは2個のシクロペンタジエノン部分を有する。好適なシクロペンタジエノンモノマーは、式(1)のものである。
【0033】
【化10】
【0034】
(式中、各R
1は、独立して、H、C
1−20−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリールから選択され、各R
2は、独立して、H、C
1−20−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択され、PGは極性部分であり、各Ar
1は、独立して、任意に置換されたC
5−30−アリールであり、L及びL
1の各々は、独立して、連結基または単化学結合であり、L及びL
1は、同一でも異なっていてもよく、aは0〜3の整数であり、tは1〜4の整数であり、wは1〜4の整数であり、但し、a=0の場合、L
1は、式(1a)を有する。)
【0035】
【化11】
【0036】
(式中、Ar
2は、C
5−30−アリールであり、各R
3は、独立して、H、C
1−20−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択され、L
2、L
3、及びL
4の各々は、独立して、単化学結合または二価の連結基であり、tは上述した通りであり、t1は1〜4の整数であり、bは0または1であり、L
2、L
3、及びL
4は同一でも異なっていてもよい。)好ましくは、a=0、1、または2であり、より好ましくはa=0または1である。各tは、独立して、1〜3の整数、より好ましくは各t=1または2であり、更により好ましくは各t=1であることが好ましい。w=1、2、または3、より好ましくはw=1または2、更により好ましくはw=1であることが好ましい。好ましくは、t1=1、2、または3、より好ましくは1または2、更により好ましくはt1=1である。各R
1は、好ましくは、独立して、任意に置換されたC
5−30−アリール、より好ましくはC
5−30−アリールから選択される。各R
2は、好ましくは、独立して、任意に置換されたC
5−30−アリール及び(PG−L
1)
t−Ar
1−から選択され、より好ましくはC
5−30−アリール、及び(PG−L
1)
t−Ar
1−から選択される。各R
3は、独立して、H、任意に置換されたC
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択され、より好ましくはH、C
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択されることが好ましい。好ましくは、各Ar
1は、独立して、任意に置換されたC
6−30−アリール、より好ましくは任意に置換されたC
6−20−アリール、更により好ましくはC
6−20−アリールからである。Ar
2は、好ましくは、任意に置換されたC
6−30−アリール、より好ましくはC
6−20−アリールである。好ましくは、L及びL
1は異なる。1つの好ましい実施形態では、L
2及びL
4は同一である。別の好ましい実施形態では、L
2、L
3、及びL
4は同一である。更に好ましい実施形態では、L
3は化学結合である。a=0の場合、各R
2は、独立して、H、C
1−20−アルキル、及び任意に置換されたC
5−30−アリールから選択され、より好ましくはH及び任意に置換されたC
5−30−アリールから選択される。
【0037】
式(1)におけるLは、単化学結合または極性部分PGをAr
1に連結するのに好適な任意の二価の連結基である。Lは、単化学結合または1〜40個の炭素原子を有する有機基であり、より好ましくは単化学結合または1〜30個の炭素原子を有する有機基であることが好ましい。Lの有機基は、O、S、N、及びそれらの組み合わせから選択される1個以上のヘテロ原子を任意に含有してもよく、好ましくは0〜10個のヘテロ原子、より好ましくは0〜8個のヘテロ原子を含有する。好ましくは、各Lは、単化学結合、−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)
2−、任意に置換されたC
5−30−アリール、任意に置換されたC
5−30−アリール−O−任意に置換されたC
5−30−アリール、任意に置換されたC
5−30−アリール−任意に置換されたC
5−30−アリール、任意に置換されたC
1−30−アルキル、例えばC
1−30−ケトアルキル、任意に置換されたC
1−10−アルキル−任意に置換されたC
5−30−アリール、例えばC
1−10−ケトアルキル−C
5−30−アリールなどから選択される。より好ましくは、各Lは、独立して、単化学結合、−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)
2−、−C(=O)−C
6H
4−、−C(=O)−C
10H
6−、−C(=O)−C
16H
8−、−CH
2−C
6H
4−、−CH
2−C
10H
6−、−CH
2−C
6H
4−、−C
2H
4−C
6H
4−、−C
6H
4−、−C
6H
4−C
6H
4−、−C
6H
4−O−、−C
6H
4−O−C
6H
4−、−C
10H
6−、−C
16H
8−、C
1−10−アルキル、C
1−10−ケトアルキル、C
1−10−ヘテロアルキル、−C(C
6H
5)H−、−C(C
10H
9)H−、−C(C
6H
5)
2−などであり、更により好ましくは、単化学結合、−O−、−C(=O)−、−CH
2C(=O)−、−CH
2C(=O)CH
2−、−C(=O)−C
6H
4−、−C(=O)−C
10H
6−、−C(=O)−C
16H
8−、−CH
2−C
6H
4−、−CH
2−C
10H
6−、−CH
2−C
6H
4−、−CH
2−C
6H
4−CH
2−、−C
2H
4−C
6H
4−、−C
6H
4−、−C
6H
4−C
6H
4−、−C
6H
4−O−、−C
6H
4−O−C
6H
4−、−C
10H
6−、C
1−10−アルキル、C
1−10−ヘテロアルキル、−C(C
6H
5)H−、及び−C(C
6H
5)
2−であり、更により好ましくはLは単化学結合である。
【0038】
式(1)及び(1a)におけるPGの極性部分は、0〜30個の炭素ならびにO、S、及びNから選択される1つ以上のヘテロ原子を有する、アルコキシを除く任意のヘテロ原子含有有機残基である。例示的な極性部分には、限定されないが、−OR
4、C
1−10−ヒドロキシアルキル、−C(=O)OR
5、−C(=O)N(R
6)
2、−O−C(=O)R
7、−NR
6C(=O)R
8、−N(R
6)
2、−N(R
6)
3+An
−、−NO
2;−S(=O)
2−OR
9、−O−S(=O)
2−R
10、−NR
6−S(=O)
2−R
8、及び−S(=O)
2−N(R
6)
2が含まれる。好ましくは、PGは、−OR
4、C
1−4−ヒドロキシアルキル、−C(=O)OR
5、−C(=O)N(R
6)
2、−O−C(=O)R
7、−S(=O)
2−OR
8、及びS(=O)
2−N(R
6)
2から選択され、より好ましくは−OR
4、C
1−4−ヒドロキシアルキル、−C(=O)OR
5及び−C(=O)N(R
6)
2から選択され、更により好ましくは−OH及び−C(=O)OR
5から選択される。各R
4は、独立して、H、C
1−10−ヒドロキシアルキル、C
1−10−アミノアルキル、C
5−30−アリール、またはMであり、好ましくはH、C
1−10−ヒドロキシアルキル、C
1−10−アミノアルキル、またはMであり、より好ましくはH、C
1−10−ヒドロキシアルキル、またはMである。最も好ましくは、R
4=Hである。各R
5は、独立して、H、C
1−10−アルキル、C
1−10−ヒドロキシアルキル、C
1−10−アミノアルキル、C
5−30−アリール、またはMであり、好ましくはH、C
1−10−ヒドロキシアルキル、またはMである。最も好ましくは,R
5=Hである。各R
6は、独立して、H、C
5−30−アリール、及びC
1−10−アルキルから選択され、好ましくはH及びC
1−10−アルキルから選択される。各R
7は、独立して、H、C
1−10−アルキル、C
1−10−ヒドロキシアルキル、C
5−30−アリール、−O(C
1−10−アルキル)、−O(C
5−10−アリール)、及び−N(R
6)
2から選択され、好ましくはH、C
1−10−ヒドロキシアルキル、C
5−30−アリール、−O(C
1−10−アルキル)、−O(C
5−10−アリール)、及び−N(R
6)
2から選択される。R
8=H、C
1−10−アルキル、C
1−10−ヒドロキシアルキル、C
5−30−アリール、−O(C
1−10−アルキル)、または−NH(C
1−10−アルキル)であり、好ましくはR
8=H、C
1−10−ヒドロキシアルキル、C
5−30−アリール、または−NH(C
1−10−アルキル)である。R
9=H、C
1−10−アルキル、C
5−30−アリール、またはMである。R
10=C
5−30−アリール、C
1−10−アルキル、またはC
1−10−ハロアルキルであり、好ましくはC
5−30−アリール、またはC
1−10−アルキルである。M=アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、またはアンモニウムイオンであり、好ましくはアルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンであり、より好ましくはアンモニウムイオンである。An
−は、ハライド及びC
1−20−カルボキシレートから選択されるアニオンである。
【0039】
式(1)において、L
1が連結基である場合、それは少なくとも2個のシクロペンタジエノン部分を連結する任意の好適な基であり得る。L
1は、単化学結合または1〜60個の炭素原子を有する有機基であり、より好ましくは単化学結合または1〜40個の炭素原子を有する有機基であることが好ましい。L
1の有機基は、O、S、N、及びそれらの組み合わせから選択される1個以上のヘテロ原子を任意に含有してもよく、好ましくは0〜10個のヘテロ原子、より好ましくは0〜8個のヘテロ原子を含有する。L
1のための好ましいヘテロ原子は、O及びNである。L
1の有機基は、脂肪族、芳香族、または脂肪族及び芳香族の組み合わせであり得る。w=1の場合、L
1は、好ましくは単化学結合または二価の連結基である。L
1のための好適な連結基には、限定されないが、任意に置換されたC
1−40−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリール、任意に置換されたC
5−30−アリール−O−任意に置換されたC
5−30−アリール、任意に置換されたC
5−30−アリール−C
1−30−アルキル−任意に置換されたC
5−30−アリール、任意に置換されたC
5−30−アリール−任意に置換されたC
5−30−アリール、前述の任意の組み合わせ、及び式(1a)の連結基が含まれる。
【0040】
【化12】
【0041】
(式中、L、PG、L
2、L
3、L
4、Ar
1、Ar
2、R
1、R
3、t1、及びbは、上記で定義した通りである。)L
1のための例示的な連結基には、限定されないが、−O−、−C
1−30−アルキル−、−C
1−30−ケトアルキル−、C
1−30−ケトアルキル−C
6−30−アリール、C
6−30−アリール、C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール、及びC
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール、及び式(1a)の連結基が含まれる。L
1のための好ましい連結基は、−O−、−C
1−30−ケトアルキル−、−C
1−30−ケトアルキル−C
6−30−アリール、−C
6H
4−、−C
10H
6−、−C
6H
4−C
6H
4−、−C
6H
4−O−C
6H
4−、−C
6H
4−O−C
6H
4−O−C
6H
4−、及び式(1a)の連結基である。L
1は、単化学結合、C
1−30−アルキル、C
1−30−ケトアルキル、C
6−30−アリール、置換されたC
6−30−アリール、C
1−30−ケトアルキル−C
6−30−アリール、C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール、C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール、前述の任意の組み合わせ、及び式(1a)の連結基、より好ましくは、単化学結合、C
1−20−ケトアルキル、C
6−30−アリール、C
1−20−ケトアルキル−C
6−30−アリール、C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール、C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール、前述の任意の組み合わせ、及び式(1a)の連結基から選択されることが好ましい。
【0042】
1つの好ましい実施形態では、L
1は式(1a)を有する。
【0043】
【化13】
【0044】
(式中、各R
1は、独立して、H、C
1−20−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリールから選択され、PGは極性部分であり、Ar
1は、任意に置換されたC
5−30−アリールであり、L、L
2、L
3、及びL
4の各々は、独立して、連結基または単化学結合であり、Ar
2は、C
5−30−アリールであり、各R
3は、独立して、H、C
1−20−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択され、tは1〜4の整数であり、t1は1〜4の整数であり、bは0または1であり、L、L
2、L
3、及びL
4は同一でも異なっていてもよい。)好ましくは、t1=1、2、または3、より好ましくは1または2、更により好ましくはt1=1である。各R
1は、好ましくは、独立して、任意に置換されたC
5−30−アリールから選択され、より好ましくはC
5−30−アリールから選択される。各R
3は、独立して、H、任意に置換されたC
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択され、より好ましくはH、C
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択されることが好ましい。好ましくは、各Ar
1は、独立して、任意に置換されたC
6−30−アリール、より好ましくは任意に置換されたC
6−20−アリール、更により好ましくはC
6−20−アリールからである。Ar
2は、好ましくは、任意に置換されたC
6−30−アリール、より好ましくはC
6−20−アリールである。1つの好ましい実施形態では、L
2及びL
4は同一である。別の好ましい実施形態では、L
2、L
3及びL
4は同一である。更に好ましい実施形態では、L
3は化学結合である。
【0045】
式(1a)において、L
2、L
3、及びL
4の各々のための連結基として、任意の好適な二価の連結基が使用され得る。好適な連結基は、1〜60個の炭素原子を有する、より好ましくは1〜40個の炭素原子を有する、更により好ましくは1〜30個の炭素原子を有する任意の有機基である。L
2、L
3、またはL
4の有機基は、O、S、N、及びそれらの組み合わせから選択される1個以上のヘテロ原子を任意に含有してもよく、好ましくは0〜10個のヘテロ原子、より好ましくは0〜8個のヘテロ原子を含有する。L
2、L
3、及びL
4のいずれかにおける使用のための好ましいヘテロ原子は、O及びNである。L
2、L
3、及びL
4のいずれかの有機基は、脂肪族、芳香族、または脂肪族及び芳香族の組み合わせであり得る。L
2、L
3、及びL
4の各々は、単化学結合または1〜60個の炭素原子を有する有機基から選択され、より好ましくは単化学結合または1〜40個の炭素原子を有する有機基から選択されることが好ましい。L
2、L
3、及びL
4のための好適な連結基には、限定されないが、任意に置換されたC
1−40−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリール、任意に置換されたC
5−30−アリール−O−任意に置換されたC
5−30−アリール、任意に置換されたC
5−30−アリール−C
1−30−アルキル−任意に置換されたC
5−30−アリール、任意に置換されたC
5−30−アリール−任意に置換されたC
5−30−アリール、及び前述の任意の組み合わせが含まれる。L
2、L
3、及びL
4の各々のための例示的な連結基には、限定されないが、−O−、−C
1−30−アルキル−、−C
1−30−ケトアルキル−、−C
1−30−ケトアルキル−C
6−30−アリール−、−C
6−30−アリール−、−C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール−、及び−C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール−が含まれる。L
2、L
3、及びL
4の各々は、単化学結合、−O−、−C
1−30−アルキル−、−C
1−30−ケトアルキル−、−C
1−30−ケトアルキル−C
6−30−アリール−、−C
6−30−アリール−、−C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール−、−C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール−O−C
6−30−アリール−、及び前述の組み合わせから選択されることが好ましい。より好ましくは、L
2、L
3、及びL
4の各々は、単化学結合、−O−、−C
1−20−ケトアルキル−、−C(=O)−C
6H
4−、−C
6H
4−C(=O)−、−C
6H
4−、−C
10H
6−、−C
6H
4−C
6H
4−、−C
10H
6−C
10H
6−、−C
6H
4−O−C
6H
4−、−C
10H
6−O−C
10H
6−、及び−C
6H
4−O−C
6H
4−O−C
6H
4−から選択される。1つの好ましい実施形態では、L
2及びL
4は同一である。別の好ましい実施形態では、L
2、L
3、及びL
4は同一である。更に好ましい実施形態では、L
3は化学結合である。また更に好ましい実施形態では、L
2及びL
4は同一であり、L
3は化学結合である。本明細書で使用される場合、「ケトアルキル」という用語は、モノケト−アルキル、ジケト−アルキルなどのように1つ以上のケト官能基を有するアルキルを含む。
【0046】
式(1)及び(1a)の化合物において有用な例示的な任意に置換されたC
5−30アリール部分には、限定されないが、ピリジル、フェニル、ナフチル、アセナフチル、フルオレニル、カルバゾリル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、コロネニル、テトラセニル、ペンタセニル、テトラフェニル、ベンゾテトラセニル、トリフェニレニル、ペリレニル、トリル、キシリル、ジベンゾチオフェニル、チオキサントニル、インドリル、アクリジニルなどが含まれる。式(1)において、各Ar
1は、独立して、任意の好適な任意に置換されたC
5−30−アリール部分である。好ましくは、各Ar
1は、非置換C
5−30アリールである。好ましくは、Ar
1は、ピリジル、フェニル、ナフチル、フルオレニル、カルバゾリル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、コロネニル、テトラセニル、ペンタセニル、テトラフェニル、トリフェニレニル、ペリレニル、インドリル、アクリジニルから選択され、より好ましくはフェニル、ナフチル、フルオレニル、カルバゾリル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、トリフェニレニル、及びペリレニルから選択される。式(1a)において、Ar
2は、任意の非置換C
5−30アリールであり得る。Ar
2のためのアリール部分には、限定されないが、ピリジル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、コロネニル、テトラセニル、ペンタセニル、テトラフェニル、ベンゾテトラセニル、トリフェニレニル、ペリレニル、ジベンゾチオフェニル、チオキサントニル、インドリル、アクリジニルなどが含まれる。好ましくは、Ar
2は、フェニル、ナフチル、フルオレニル、カルバゾリル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、テトラセニル、ペンタセニル、テトラフェニル、トリフェニレニル、ペリレニル、インドリル、及びアクリジニルから選択され、より好ましくはフェニル、ナフチル、フルオレニル、カルバゾリル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、トリフェニレニル、及びペリレニルから選択される。
【0047】
式(1)の好ましいシクロペンタジエノンモノマーには、式(1b)〜(1k)の化合物が含まれる。
【0048】
【化14】
【0049】
本シクロペンタジエノンモノマーは、従来の方法を使用してベンジル類とベンジルケトンとの縮合などの様々な手順によって調製され得る。例示的な方法は、Kumar et al.Macromolecules,1995, 28,124−130;Ogliaruso et al.,J.Org.Chem.,1965,30,3354;Ogliaruso et al.,J.Org.Chem.,1963,28,2725;及び米国特許番号第4,400,540号に開示されている。特定の例では、本シクロペンタジエンモノマーは、適切に置換された4,4’−オキシジベンジルを、適切に置換されたジフェニルアセトンと反応させることによって、例えば、4,4’−オキシジベンジルをジフェニルアセトンジカルボキシレートと反応させることによって、または4,4’−オキシジベンジルジカルボキシレートをジフェニルアセトンジカルボキシレートと反応させることによって調製され得る。あるいは、本シクロペンタジエンモノマーは、4,4’−オキシジベンジルをジフェニルアセトンと反応させてジフェニレンオキシドビス(トリフェニルシクロペンタジエノン)(DPO−CPD)を作製し、続いてDPO−CPDを無水フタル酸などの好適に置換された芳香族化合物でアシル化することによって調製され得る。
【0050】
本シクロペンタジエノンモノマーは、ポリアリーレン樹脂の調製に特に有用である。本明細書で使用される場合、「ポリアリーレン」及び「ポリアリーレン樹脂」という用語は、交換可能に使用され、ポリマー主鎖に二価以上のアリール部分を有するポリマーを指し、本シクロペンタジエノン第1のモノマー及び1つ以上のポリアルキニル置換第2のモノマーのディールス−アルダー重合によって調製される。そのようなポリアリーレンは、ポリマー主鎖中に1つ以上の二価の連結基を任意に含有し得る。多様なポリアルキニル置換モノマーが、本シクロペンタジエノンモノマーと重合されて本ポリアリーレン樹脂が形成され得る。例えば、国際特許出願第WO97/10193号及び2016年2月29日に出願された米国特許出願第15/056,352号(Gilmore et al.)に開示されているそれらのポリアルキニル置換モノマーである。少なくとも1つのポリアルキニル置換第2のモノマーは式(2)を有することが好ましい。
【0051】
【化15】
【0052】
(式中、各Ar
3及びAr
4は、独立して、C
5−30アリール部分であり、各R
11は、独立して、H、任意に置換されたC
5−30−アリール、及び(PG−L
5)
t2−Ar
5−から選択され、各R
12は、独立して、H、任意に置換されたC
5−30アリール、C
1−20−アルキル、C
1−20−ハロアルキル、C
7−30−アリールアルキル、及び−L
5−PGから選択され、PGは極性部分であり、各Ar
5は、独立して、任意に置換されたC
5−30−アリールであり、L
5は、単化学結合または二価の連結基であり、各L
5は、独立して、単化学結合または二価の連結基である。各Yは、独立して、単化学結合または−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)
2−、−C(=O)−、−(C(R
13)
2)
z−、C
6−30−アリール、及び−(C(R
13)
2)
z1−(C
6−30−アリール)−(C(R
13)
2)
z2−から選択される二価の連結基であり、各R
13は、独立して、H、ヒドロキシ、ハロ、C
1−10−アルキル、C
1−10−ハロアルキル、及び任意に置換されたC
6−30−アリールから選択され、t2=1〜4であり、b1=1〜4であり、各b2=0〜2であり、b1+各b2=2〜6であり、c=0〜4であり、各c1=3〜5であり、d=0〜2であり、z=1〜10であり、b1+c+d=6であり、z1=0〜10であり、z2=0〜10であり、z1+z2=1〜10である。)Ar
1及びAr
2の各々は、独立して、C
6−30−アリールであることが好ましい。好ましくは、R
11は、H、フェニル、及び(PG−L
5)
t2−Ar
5−から選択され、より好ましくはHまたはフェニルである。R
12は、H、C
6−10−アリール、C
1−10−アルキル、またはPGであり、より好ましくはH、フェニル、C
1−10−アルキル、またはPG、より好ましくはH、フェニル、またはPGであることが好ましい。好ましくは、各Yは、独立して、単化学結合または−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)
2−、−C(=O)−、−(C(R
13)
2)
z−、及びC
6−30−アリールから選択される二価の連結基であり、より好ましくは化学結合、−O−、−S−、−S(=O)
2−、−C(=O)−、及び−(C(R
13)
2)
z−から選択される二価の連結基である。b1=1〜2が好ましく、より好ましくは、2である。各b2=0または1であることが好ましい。好ましくは、b1+各b2=2〜4、より好ましくは2または3、更により好ましくは2である。d=0または1が好ましく、より好ましくは0である。b1=2または3及びd=0であることが更に好ましい。好ましくは、z=1〜6、より好ましくは1〜3、更により好ましくはz=1である。好ましくは、z1及びz2の各々は0〜5である。好ましくは、z1+z2=1〜6、より好ましくは2〜6である。式(2)におけるPGは、式(1)において上記で定義した通りである。好ましくは、式(2)における各PGは、独立して、−OR
4、C
1−4−ヒドロキシアルキル、−C(=O)OR
5、及び−C(=O)N(R
6)
2から選択され、更により好ましくは−OH及び−C(=O)OR
5から選択され、またより好ましくは−OH及び−CO
2Hから選択され、R
4、R
5、及びR
6は、式(1)について上記で定義した通りである。
【0053】
式(2)におけるAr
3及び各Ar
4は、独立して、C
6−20−アリール部分であることが好ましい。式(2)におけるAr
3及びAr
4のための好適なアリール部分には、ピリジル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、テトラセニル、ピレニル、ペリレニル、コロネニル、ペンタセニル、トリフェニレニル、テトラフェニル、ベンゾテトラセニル、ビフェニル、及びビナフチルが含まれるがこれらに限定されない。Ar
3及び各Ar
4は、独立して、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、テトラセニル、ペンタセニル、テトラフェニル、トリフェニレニル、及びペリレニルから選択され、より好ましくはフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、及びピレニルから選択されることが好ましい。式(2)において、Ar
5は、好ましくはC
6−30−アリールである。式(2)におけるAr
5のための好適なアリール部分には、ピリジル、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、テトラセニル、ピレニル、ペリレニル、コロネニル、ペンタセニル、トリフェニレニル、テトラフェニル、ベンゾテトラセニル、ビフェニル、及びビナフチルが含まれるがこれらに限定されない。好ましくは、各Ar
5は、独立して、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、及びピレニルから選択される。
【0054】
式(2)におけるL
5は、単化学結合または極性部分PGをAr
5に連結するのに好適な任意の二価の連結基である。L
5は、単化学結合または1〜30個の炭素原子を有する有機基であり、より好ましくは単化学結合または1〜20個の炭素原子を有する有機基であることが好ましい。L
5の有機基は、O、S、N、及びそれらの組み合わせから選択される1個以上のヘテロ原子を任意に含有してもよく、好ましくは0〜10個のヘテロ原子、より好ましくは0〜5個のヘテロ原子を含有する。好ましくは、各L
5は、単化学結合、−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)
2−、任意に置換されたC
5−30−アリール、任意に置換されたC
1−30−アルキル、例えばC
1−30−ケトアルキル、任意に置換されたC
1−10−アルキル−任意に置換されたC
5−30−アリール、例えばC
1−10−ケトアルキル−C
5−30−アリールなどから選択される。より好ましくは、各L
5は、独立して、単化学結合、−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)
2−、−C(=O)−C
6H
4−、−C(=O)−C
10H
6−、−C(=O)−C
16H
8−、−CH
2−C
6H
4−、−CH
2−C
10H
6−、−CH
2−C
6H
4−、−C
2H
4−C
6H
4−、−C
6H
4−、−C
10H
6−、−C
16H
8−、C
1−10−アルキル、C
1−10−ケトアルキル、及びC
1−10−ヘテロアルキルなどであり、更により好ましくは、単化学結合、−O−、−C(=O)−、−CH
2C(=O)−、−CH
2C(=O)CH
2−、−C(=O)−C
6H
4−、−C(=O)−C
10H
6−、−C(=O)−C
16H
8−、−CH
2−C
6H
4−、−CH
2−C
10H
6−、−CH
2−C
6H
4−、−CH
2−C
6H
4−CH
2−、−C
2H
4−C
6H
4−、−C
6H
4−、−C
10H
6−、C
1−10−アルキル、及びC
1−10−ヘテロアルキルであり、またより好ましくはL
5は単化学結合である。
【0055】
好ましいポリアルキニル置換第2のモノマーは、式(2a)及び(2b)のものである。
【0056】
【化16】
【0057】
(式中、Ar
3、R
11、R
12、b1、及びcは、式(2)について上記で定義した通りであり、c1は1または2であり、c2は0〜2であり、n1及びn2の各々は、独立して、0〜4であり、Y
1は、単化学結合、O、S、S(=O)
2、C(=O)、C(CH
3)
2、CF
2、及びC(CF
3)
2である。)式(2b)中の括弧([])は、フェニル環に縮合した芳香族環の数を指すことは、当業者に理解される。したがって、n1(またはn2)=0の場合、芳香族部分はフェニルであり、n1(またはn2)=1の場合、芳香族部分はナフチルであり、n1(またはn2)=2の場合、芳香族部分はアントラセニルまたはフェナントリルであってもよく、n1(またはn2)=3の場合、芳香族部分はテトラセニル、テトラフェニル、トリフェニレニル、またはピレニルであってもよく、n1(またはn2)=4の場合、芳香族部分はペリレニルまたはベンゾテトラセニルであってもよい。式(2a)において、cは好ましくは1〜2であり、より好ましくはc=1である。式(2a)におけるb1は、1または2が好ましく、1がより好ましい。式(2a)及び(2b)において、R
11は、好ましくはH、フェニル、−C
6H
4OH、−C
6H
4C(=O)OH、−CH
2OH、または−C(=O)OHであり、より好ましくはH、フェニル、−C
6H
4OH、または−C
6H
4C(=O)OHであることが好ましい。式(2a)及び(2b)の各々におけるR
12は、好ましくはOH、C
1−6−ヒドロキシアルキル、−C(=O)OH、−C(=O)N(R
13)
2、−S(=O)
2−OH、及びS(=O)
2−N(R
13)
2であり、より好ましくは−OH及び−C(=O)OHである。各R
13は、独立して、H、C
6−10−アリール、及びC
1−20−アルキルから選択され、好ましくはH、及びC
1−20−アルキルから選択される。式(2a)におけるAr
3は、好ましくは、フェニル、ナフチル、アントラセニル、ピレニル、及びペリレニルである。式(2b)において、n1及びn2は、独立して、0、1、2、3、及び4から選択され、より好ましくは0、1、2、及び3から選択され、更により好ましくは1、2、及び3から選択されることが好ましい。n1=n2であることが更に好ましい。式(2b)において、Y
1は、好ましくは、単化学結合、O、S(=O)
2、C(=O)、C(CH
3)
2、CF
2、及びC(CF
3)
2であり、より好ましくは化学結合である。
【0058】
式(2)の特に好ましいポリアルキニル置換第2のモノマーは、式(2c)〜(2g)のモノマーである。
【0059】
【化17】
【0060】
(式中、R
11及びR
12は上述の通りであり、c3=1または2であり、c4、c5、c6、及びc7の各々は、独立して、1〜4である。)好ましくは、c3=1である。c4は1〜3であり、より好ましくは1または2であり、更により好ましくは1であることが好ましい。好ましくは、c5〜c7の各々は、独立して、1〜3、より好ましくは1〜2である。
【0061】
式(2)のポリアルキニル置換第2のモノマーにおいて、任意の2つのアルキニル部分は、互いにオルト、メタ、またはパラの関係、好ましくは互いにメタまたはパラの関係を有し得る。好ましくは、式(2)のモノマーにおけるアルキニル部分は、互いにオルトの関係を有しない。
【0062】
式(2)のポリアルキニル置換第2のモノマーとして有用な化合物は、一般に市販されているか、または当該技術分野において既知の方法で調製され得る。式(2)の好ましいモノマーは、1,3−ジエチニルベンゼン、1,4−ジエチニルベンゼン、4,4’−ジエチニル−1,1’−ビフェニル、3,5−ジエチニル−1,1’−ビフェニル、1,3,5−トリエチニルベンゼン、1,3−ジエチニル−5−(フェニルエチニル)ベンゼン、1,3−ビス(フェニルエチニル)ベンゼン、1,4−ビス(フェニルエチニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(フェニルエチニル)ベンゼン、4,4’−ビス(フェニルエチニル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ジエチニル−ジフェニルエーテル、及びそれらの混合物である。より好ましくは、式(2)のモノマーは、1,3−ジエチニルベンゼン、1,4−ジエチニルベンゼン、1,3,5−トリエチニルベンゼン、4,4’−ジエチニル−1,1’−ビフェニル、1,3−ビス(フェニルエチニル)−ベンゼン、1,4−ビス(フェニルエチニル)ベンゼン、4,4’−ビス(フェニルエチニル)−1,1’−ビフェニル、1,3,5−トリス(フェニルエチニル)ベンゼン、3,5−ビス(フェニルエチニル)安息香酸、3,5−ジエチニルベンゼンスルホン酸、6,6’−ジエチニル−[1,1’−ビナフタレン]−2,2’−ジオール、3,5−ジエチニルフェノール、4,9−ジエチニルピレン−1,6−ジオール、9,10−ジエチニルアントラセン−2,6−ジオール、5,8−ジエチニルペリレン−1,12−ジオール、4,9−ジエチニルピレン−1,6−ジカルボン酸、3,5−ビス(フェニルエチニル)安息香酸、及びそれらの混合物から選択される。更により好ましくは、ポリアルキニル置換第2のモノマーは、1,3−ジエチニルベンゼン、1,4−ジエチニルベンゼン、4,4’−ジエチニル−1,1’−ビフェニル、1,3,5−トリエチニルベンゼン、1,3,5−トリス(フェニルエチニル)ベンゼン、3,5−ビス(フェニルエチニル)安息香酸、3,5−ジエチニルベンゼンスルホン酸、6,6’−ジエチニル−[1,1’−ビナフタレン]−2,2’−ジオール、3,5−ジエチニルフェノール、4,9−ジエチニルピレン−1,6−ジオール、9,10−ジエチニルアントラセン−2,6−ジオール、5,8−ジエチニルペリレン−1,12−ジオール、4,9−ジエチニルピレン−1,6−ジカルボン酸、3,5−ビス(フェニルエチニル)安息香酸、及びそれらの混合物から選択される。
【0063】
本ポリアリーレン樹脂は、式(1)の1つのモノマー、または式(1)の2つ以上のモノマーの混合物で構成され得る。式(2)のモノマーは、好ましい第2のモノマーである。本発明のポリアリーレンポリマーは、式(1)の1つ以上のモノマー及び1つ以上のポリアルキニル置換第2のモノマーの重合単位から構成され、その場合、少なくとも1つのポリアルキニル置換第2のモノマーは式(2)を有することが好ましい。重合単位として式(1)の1つ以上のモノマー及び式(2)の1つ以上のモノマーを含む樹脂の混合物が好ましい。
【0064】
本ポリアリーレン樹脂は、2つ以上のシクロペンタジエノン部分を含む1つ以上のシクロペンタジエノンモノマーを更に含んでよく、そのシクロペンタジエノン部分は極性部分を含まない。そのようなモノマーは、当該技術分野で良く知られており、例えば、米国特許第5,965,679号、第6,288,188号、及び第6,646,081号、ならびに国際公開WO97/10193及びWO2004/073824に記載されているものである。好ましくは、そのような任意のシクロペンタジエノンモノマーは、2〜4個のシクロペンタジエノン部分、より好ましくは2個または3個のシクロペンタジエノン部分、最も好ましくは2個のシクロペンタジエノン部分を含む。任意のシクロペンタジエノンモノマーは、式(3)に示される構造を有することが好ましい。
【0065】
【化18】
【0066】
(式中、各R
15は、独立して、H、C
1−6−アルキル、または任意に置換されたC
5−30−アリールから選択され、Ar
6は、5〜60個の炭素原子を有する芳香族部分である。)好ましくは、各R
15は、独立して、C
3−6−アルキル、フェニル、及び置換フェニルから選択され、より好ましくはR
15はフェニルである。本明細書で使用される場合、「置換フェニル」は、ハロゲン、C
1−10−アルキル、C
5−10−アリールのうちの1つ以上で置換されたフェニル部分を指す。多様な芳香族部分、例えば、米国特許第5,965,679号に記載されているもの、がAr
6としての使用に好適である。Ar
3に有用な例示的な芳香族部分は、式(4)に示される構造を有するものを含む。
【0067】
【化19】
【0068】
(式中、xは1、2、または3から選択される整数であり、yは0、1、または2から選択される整数であり、各Ar
7は、独立して、
【0069】
【化20】
【0070】
から選択され、各R
16は、独立して、ハロゲン、C
1−6−アルキル、C
1−6−ハロアルキル、C
1−6−アルコキシ、C
1−6−ハロアルコキシ、フェニル、及びフェノキシから選択され、c8は0〜4の整数であり、d3及びeの各々は、独立して、0〜3の整数であり、各Zは、独立して、化学結合、O、S、NR
17、PR
17、P(=O)R
17、C(=O)、CR
18R
19、及びSiR
18R
19から選択され、R
17、R
18、及びR
19は、独立して、H、C
1−4−アルキル、C
1−4−ハロアルキル、及びフェニルから選択される。xは1または2が好ましく、1がより好ましい。yは0または1が好ましく、1がより好ましい。好ましくは、各R
16は、独立して、ハロゲン、C
1−4−アルキル、C
1−4−ハロアルキル、C
1−4−アルコキシ、C
1−4−ハロアルコキシ、及びフェニルから選択され、より好ましくはフルオロ、C
1−4−アルキル、C
1−4−フルオロアルキル、C
1−4−アルコキシ、C
1−4−フルオロアルコキシ、及びフェニルから選択される。c8は0〜3、より好ましくは0〜2、更により好ましくは0または1であることが好ましい。d3及びeの各々は、独立して、0〜2であることが好ましく、0または1がより好ましい。式(6)では、d3+e=0〜4、より好ましくは0〜2であることが好ましい。各Zは、好ましくは、独立して、O、S、NR
17、C(=O)、CR
18R
19、及びSiR
18R
19から選択され、より好ましくはO、S、C(=O)、及びCR
18R
19から選択され、更により好ましくはO、C(=O)、及びCR
18R
19から選択される。各R
17、R
18、及びR
19は、独立して、H、C
1−4−アルキル、C
1−4−フルオロアルキル、及びフェニルから選択され、より好ましくはH、C
1−4−アルキル、C
1−2−フルオロアルキル、及びフェニルから選択されることが好ましい。好ましくは、各Ar
7は式(5)を有する。
【0071】
任意に、本ポリアリーレン樹脂を調製するために、1つ以上の末端封鎖モノマーが使用され得る。そのような末端封鎖モノマーは、単一のアルキン部分及び溶解性改善極性基を有し、本ポリマーの一端、好ましくは2つの末端、より好ましくは全末端をキャップするように作用する。好適な末端封鎖モノマーは、米国特許出願公開第2016/0060393号(Gilmore et al.)に開示されているものである。好ましくは、これらの任意の末端封鎖モノマー中に存在する極性部分は、本ポリアリーレンポリマーを硬化させるために使用される条件下で開裂可能である。好適な任意の末端封鎖モノマーは、式(7)のものである。
【0072】
【化21】
【0073】
(式中、R
20は、H、任意に置換されたC
1−10−アルキル、任意に置換されたC
7−12−アラルキル、任意に置換されたC
6−10−アリール、またはR
21であり、R
21は極性部分である。)好適な極性部分は、1〜20個の炭素原子及び−C(=O)−R
22、−C(=O)OR
22、−OH、−NO
2、及び−NR
22R
23(式中、R
22及びR
23は、独立して、H、C
1−10−アルキル、C
7−16−アラルキル、及びC
6−10−アリールから選択される。)から選択される1つ以上の官能基を有する任意のヒドロカルビル部分である。好ましくは、式(7)の極性部分は、−C(=O)−R
22、−C(=O)OR
22、−OH、及び−NR
22R
23から選択され、より好ましくは−C(=O)−R
22、−C(=O)OR
22、及び−OHから選択される。そのような−C(=O)−、−OH、及び−NR
22R
23官能基は、カルボン酸、無水物、アミド、ケトン、エステルなどのような別の官能基の一部であり得る。極性部分は、カルボキシル、C
2−12−脂肪族カルボキシレート、C
1−10−ヒドロキシアルキル、C
6−10−ヒドロキシアリール、C
7−20−アリールカルボン酸、C
8−20−アリールカルボン酸無水物、C
7−20−アリールカルボキシレート、C
7−20−アリールアミド、C
8−20−アリールイミド、アミノ−C
1−10−アルキル、及びC
6−20−アリールアミンから選択されることが好ましい。より好ましくは、式(7)の極性部分は、カルボキシル、C
2−12−脂肪族カルボキシレート、ヒドロキシ−C
1−10−アルキル、ヒドロキシ−C
6−10−アリール、C
7−16−アリールカルボン酸、及びC
8−16−アリールカルボン酸無水物から選択される。例示的な末端封鎖モノマーは、プロピオール酸、アセチレンジカルボン酸、フェニルプロピオール酸、エチニル安息香酸、エチニルフタル酸、プロパルギルアルコール、プロパルギルアミン、2−ブチン−1,4−ジオール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、3−ブチン−1−オール、3−ブチン−2−オール、2−ブチン−1−オール、2−ブチン酸、エチニルフェノール、キシリチルプロピオレート、エチニル無水フタル酸、エチニルフタルイミド、エチニルベンズアミド、2−ブチン−1,4−ジオールジアセテート、3−ブチン−2−オン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、1−エチニルシクロヘキシルアミン、1−エチニルシクロペンタノール、エチニルアニリン、N−(エチニルフェニル)アセトアミド、2−カルバモイル−5−エチニル安息香酸、エチニル−ニトロベンゼン、プロピオールアミド、N−ヒドロキシル−プロピオールアミド、2−アミノブタ−3−イン酸、及びそれらの混合物である。好ましい末端封鎖モノマーは、プロピオール酸、アセチレンジカルボン酸、フェニルプロピオール酸、エチニル安息香酸、エチニルフタル酸、プロパルギルアルコール、2−ブチン−1,4−ジオール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、3−ブチン−1−オール、3−ブチン−2−オール、2−ブチン−1−オール、2−ブチン酸、エチニルフェノール、キシリチルプロピオレート、エチニル無水フタル酸、2−ブチン−1,4−ジオールジアセテート、及びそれらの混合物である。このような末端封鎖モノマーは、一般に市販されているか、または当該技術分野において既知の方法で容易に調製することができる。
【0074】
本発明のポリアリーレン樹脂は、式(1)の1つ以上の第1のモノマー、1つ以上のポリアルキニル置換第2のモノマー、及び任意に1つ以上の追加的モノマー、例えば上記で論じた式(3)及び/または(7)の任意のモノマーを適当な有機溶媒中で反応させることにより調製される。全第1のモノマー(すなわち、2つのシクロペンタジエノン部分を含有するモノマー)の全第2のモノマー(すなわち、2つ以上のアルキン部分を含有するモノマー)に対するモル比は、1.95:1〜1:1.2、好ましくは1.75:1〜1:1.15である。任意の第3のモノマーが使用される場合、全第1のモノマーの全第3のモノマーに対するモル比は、0.1:1〜1:0.1、好ましくは0.25:1〜1:0.25、より好ましくは0.3:1〜1:0.3、またより好ましくは0.5:1〜1:0.5、更により好ましくは0.4:0.6〜0.75:0.25である。任意の末端封鎖モノマーが使用される場合、通常は、全量で、第1のモノマー1モル基準で0.05〜0.25モル、好ましくは0.075〜0.2モル、より好ましくは0.09〜0.125モルが使用される。
【0075】
本樹脂を調製するのに有用な好適な有機溶媒は、C
2−6−アルカンカルボン酸のベンジルエステル、C
2−6−アルカンジカルボン酸のジベンジルエステル、C
2−6−アルカンカルボン酸のテトラヒドロフルフリルエステル、C
2−6−アルカンジカルボン酸のジテトラヒドロフルフリルエステル、C
2−6−アルカンカルボン酸のフェネチルエステル、C
2−6−アルカンジカルボン酸のジフェネチルエステル、芳香族エーテル、芳香族炭化水素、環状炭化水素、カーボネート、及びラクトンである。好ましい芳香族エーテルは、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、C
1−6−アルコキシ置換ベンゼン、及びベンジルC
1−6−アルキルエーテル、より好ましくはC
1−4−アルコキシ置換ベンゼン、及びベンジルC
1−4−アルキルエーテルである。好ましい有機溶媒は、C
2−6−アルカンカルボン酸のベンジルエステル、C
2−6−アルカンジカルボン酸のジベンジルエステル、C
2−6−アルカンカルボン酸のテトラヒドロフルフリルエステル、C
2−6−アルカンジカルボン酸のジテトラヒドロフルフリルエステル、C
2−6−アルカンカルボン酸のフェネチルエステル、C
2−6−アルカンジカルボン酸のジフェネチルエステル、C
1−6−アルコキシ置換ベンゼン、及びベンジルC
1−6−アルキルエーテル、より好ましくは、C
2−6−アルカンカルボン酸のベンジルエステル、C
2−6−アルカンカルボン酸のテトラヒドロフルフリルエステル、C
2−6−アルカンカルボン酸のフェネチルエステル、C
1−4−アルコキシ置換ベンゼン、ベンジルC
1−4−アルキルエーテル、ジベンジルエーテル、カーボネート、及びラクトン、またより好ましくは、C
2−6−アルカンカルボン酸のベンジルエステル、C
2−6−アルカンカルボン酸のテトラヒドロフルフリルエステル、C
1−4−アルコキシ置換ベンゼン、ベンジルC
1−4−アルキルエーテル、カーボネート、及びラクトンである。例示的な有機溶媒には、限定されないが、ベンジルアセテート、ベンジルプロピオネート、テトラヒドロフルフリルアセテート、テトラヒドロフルフリルプロピオネート、テトラヒドロフルフリルブチレート、アニソール、メチルアニソール、ジメチルアニソール、ジメトキシベンゼン、エチルアニソール、エトキシベンゼン、キシレン、メシチレン、クメン、リモネン、ベンジルメチルエーテル、ベンジルエチルエーテル、及びプロピレンカーボネート、好ましくは、ベンジルアセテート、ベンジルプロピオネート、テトラヒドロフルフリルアセテート、テトラヒドロフルフリルプロピオネート、テトラヒドロフルフリルブチレート、アニソール、メチルアニソール、ジメチルアニソール、ジメトキシベンゼン、エチルアニソール、エトキシベンゼン、キシレン、メシチレン、クメン、リモネン、プロピレンカーボネート、及びガンマ−ブチロラクトンが含まれる。
【0076】
本発明の樹脂は、1つ以上の第1のモノマー、1つ以上の第2のモノマー、任意に1つ以上の他のモノマー、及び有機溶媒を、上述したようにそれぞれ、任意の順序で容器内で組み合わせ、混合物を加熱することによって調製され得る。第1のモノマーは、容器内で有機溶媒と混合してもよく、次いで、第2のモノマー及び任意の追加的モノマーを混合物に添加する。一実施形態では、第1のモノマー及び有機溶媒の混合物は、第2のモノマーが添加される前に所望の反応温度に加熱される。第2のモノマーは、発熱の形成を減少させるために、0.25〜48時間、好ましくは1〜6時間などの時間にわたって添加され得るが、好ましくは一度に添加される。第1のモノマー及び有機溶媒の混合物は、第2のモノマー及び任意のモノマーが添加される前に所望の反応温度に加熱され得る。あるいは、第1のモノマー、第2のモノマー、任意の他のモノマー、及び溶媒を容器に添加し、次いで所望の反応温度に加熱し、この温度で所定時間保持して所望のポリマーを提供する。反応混合物を、85〜215℃、好ましくは90〜205℃などの好適な温度で加熱する。第1及び第2のモノマーは、ディールス−アルダー型反応によってポリアリーレンポリマーを作製するために従来使用されていた温度より低い温度で反応し得る。理論に縛られることは望まないが、所定の溶解性向上部分の存在はモノマーを活性化し得ることにより、ディールス−アルダー反応がより低い温度で促進されると考えられる。反応は酸素含有雰囲気下で実施され得るが、不活性雰囲気が好ましい。反応後、得られたポリマーを反応混合物から単離し、適切な溶媒で希釈し、または表面をコーティングするためにそのまま使用し得る。末端水素を有する2つのアルキニル部分及び末端フェニル基を有する1つのアルキニル部分を有する第2のモノマーが本ポリマーを調製するために使用される場合、モノマー反応混合物を90〜130℃の温度で加熱するとオリゴマーを提供し、その場合、実質的に末端水素を有するアルキニル部分のみが第1のモノマーと反応して、1または2つの第3のモノマーを末端封鎖として有する直鎖状オリゴマーを形成する。すなわち、末端フェニル基を有するアルキニル部分は実質的に未反応のままである(そのような基の<10%、好ましくは<5%が反応する)。
【0077】
本ポリアリーレン樹脂は、500〜250000Da(ポリスチレン標準に対するゲルパーミエーションクロマトグラフィによって決定される)、好ましくは1000〜100000Da、より好ましくは3000〜25000Daの重量平均分子量(M
w)などの任意の好適な分子量範囲を有し得る。有機溶媒の選択は、得られる樹脂のM
wを調整するために使用され得る。例えば、有機溶媒としてC
2−6−アルカンカルボン酸のベンジルエステルを使用して同じ反応を実施した場合の比較的低いM
wを有する樹脂と比較して、C
1−6−アルコキシ置換ベンゼンなどの芳香族エーテル溶媒が使用される場合は比較的高いM
wのオリゴマーが得られ得る。本樹脂の分子量は、芳香族エーテル溶媒中であっても、第1のモノマー及び/または任意のモノマーの量を調節することによって制御することもできる。例えば、≦35000のM
wを有する樹脂を得るために、第2のモノマー各1モルについて>1.05モルの第1のモノマーが使用されるべきである。すなわち、全シクロペンタジエノンモノマーの全ポリアルキニル置換モノマーに対するモル比は、1:≧1.05、例えば1:1.075〜1:1.95とすべきである。式(7)のモノマーなどの任意の末端封鎖モノマーは単一のアルキニル部分を有するので、ポリマー鎖の成長を制御するために使用することができる。反応において任意の末端封鎖モノマーの全量を増加させると、一般に、比較的低い重量平均分子量(M
w)を有する樹脂を提供する一方で、任意の末端封鎖モノマーの全量を減少させると、比較的高いM
wを有する樹脂を提供する。
【0078】
理論に縛られることは意図しないが、本ポリアリーレン樹脂は、第1のモノマーのシクロペンタジエノン部分と、第2のモノマーのアルキニル部分及び任意の末端封鎖モノマーのアルキニル部分との加熱下でのディールス−アルダー反応を介して形成されると考えられる。そのようなディールス−アルダー反応の間に、カルボニル架橋種が形成する。そのようなカルボニル架橋種が、オリゴマー中に存在し得ることは、当業者には理解されるであろう。更に加熱すると、カルボニル架橋種は、本質的に芳香族環系に完全に変換される。使用されるモノマーのモル比のため、本樹脂は、反応スキーム1(Aは第1のモノマーであり、Bは第2のモノマーであり、Lは連結基であり、PGは極性部分である。)に図示されるような少なくとも1つの溶解性向上極性部分で置換された、ポリマーからぶら下がった(pendent)、もしくはポリマー主鎖中に、またはその両方にアリーレン環を含有する。本樹脂は、第1のモノマー(及び任意の第3のモノマー)の第2のモノマーに対する特定のモル比に依存して、シクロペンタジエノン及び/またはアルキン部分で終結するポリマー鎖から構成され得る。末端封鎖モノマーが使用される場合、本樹脂は、一般にシクロペンタジエノン部分で終結しないポリマー鎖から構成されることは、当業者に理解される。
【0079】
【化22】
【0080】
本発明のコーティング組成物は、上述の1つ以上のポリアリーレン樹脂及び1つ以上の溶媒を含む。有機反応溶媒中の本樹脂は、フィルムとして直接キャスティングされ、コーティングとして適用され、または非溶媒に注がれて樹脂を沈殿させることができる。水、メタノール、エタノール、及び他の同様の極性液体、例えばグリコールエーテルは、樹脂を沈殿させるために使用され得る典型的な非溶媒である。固体樹脂は、上述の好適な有機溶媒、またはエレクトロニクス産業において典型的に使用される有機溶媒に溶解され、処理され得る。本コーティング組成物において有用な好ましい有機溶媒は、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)、メチル3−メトキシプロピオネート(MMP)、乳酸エチル、酢酸n−ブチル、アニソール、N−メチルピロリドン、ガンマ−ブチロラクトン(GBL)、エトキシベンゼン、ベンジルプロピオネート、ベンジルベンゾエート、プロピレンカーボネート、メチル2−ヒドロキシイソブチレート、シクロヘキサノン、及びこれらの混合物である。有機溶媒の混合物が特に好ましく、例えばアニソール、エトキシベンゼン、PGME、PGMEA、GBL、MMP、酢酸n−ブチル、ベンジルプロピオネート、及びベンジルベンゾエートの1つ以上を含む、1つ以上の追加の有機溶媒と組み合わせた混合物、より好ましくは、アニソール、エトキシベンゼン、PGME、PGMEA、GBL、MMP、酢酸n−ブチル、ベンジルプロピオネート、及びベンジルベンゾエートの2つ以上を含む混合物である。溶媒の混合物が使用される場合、溶媒の比は一般に重要ではなく、99:1〜1:99w/wで変動し得る。本樹脂の主鎖中の溶解性向上極性部分は、そのような溶解性向上部分を有さないポリアリーレン樹脂と比較して、改善された溶解性を提供する。有機反応溶媒中の樹脂の濃度は、有機溶媒の一部を除去することによって、または所望により有機溶媒を更に添加することによって調節できることは、当業者には理解される。
【0081】
任意に、本コーティング組成物は、硬化剤、架橋剤、及び表面レベリング剤から選択される添加剤などの1つ以上の添加剤を更に含み得る。そのような任意の添加剤及びそれらの量の選択は、十分に当業者の能力の範囲内である。硬化剤は、典型的には、全固形分を基準として、0〜20重量%、好ましくは0〜3重量%の量で存在する。架橋剤は、典型的には、全固形分を基準として、0〜30重量%、好ましくは3〜10重量%の量で使用される。表面レベリング剤は、典型的には、全固形分を基準として、0〜5重量%、好ましくは0〜1重量%の量で使用される。そのような任意の添加剤及びそれらの量の選択は、当業者の能力の範囲内である。
【0082】
堆積したポリアリーレン樹脂フィルムの硬化を助けるために、コーティング組成物において硬化剤が任意に使用され得る。硬化剤は、基板の表面上でポリマーの硬化を引き起こす任意の成分である。好ましい硬化剤は、酸及び熱酸発生剤である。好適な酸には、p−トルエンスルホン酸などのアリールスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、及びプロパンスルホン酸などのアルキルスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などのパーフルオロアルキルスルホン酸、及びパーフルオロアリールスルホン酸が含まれるがこれらに限定されない。熱酸発生剤は、熱に暴露されると酸を遊離する任意の化合物である。熱酸発生剤は当該技術分野においてよく知られており、King Industries、Norwalk、Connecticutなどから一般に市販されている。例示的な熱酸発生剤には、限定されないが、アミンでブロックされたドデシルベンゼンスルホン酸などのアミンでブロックされたスルホン酸などのアミンでブロックされた強酸が含まれる。所定の光酸発生剤は、加熱すると酸を遊離することができ、熱酸発生剤として機能し得ることも当業者に理解される。
【0083】
本コーティング組成物は、1つ以上の表面レベリング剤(または界面活性剤)を任意に含み得る。任意の好適な界面活性剤が使用され得るが、そのような界面活性剤は典型的には非イオン性である。例示的な非イオン性界面活性剤は、アルキレンオキシ結合、例えばエチレンオキシ、プロピレンオキシ、またはエチレンオキシ及びプロピレンオキシ結合の組み合わせを含有するものである。
【0084】
一般に、本組成物は、それぞれ上述の、本発明のポリアリーレン樹脂、有機溶媒、及び1つ以上の任意の添加剤を含み、その樹脂は、1〜35%の固形分、好ましくは5〜15%の固形分の量で存在する。そのような組成物は、基板上に樹脂コーティング層を堆積させるために使用され得る。樹脂コーティング層の厚さは、50nm〜500μmで変動し得るが、そのようなコーティングは、特定の用途に応じて、この範囲よりも厚くても薄くてもよい。
【0085】
本発明は、電子デバイスを製造する方法であって、基板を提供することと、上述のポリアリーレン樹脂組成物の層を基板の表面上にコーティングすることと、任意の有機溶媒を除去することと、ポリアリーレン樹脂を硬化させて誘電材料層を形成することと、を含む、方法を提供する。本ポリアリーレン組成物は、スピンコーティング、スロットダイコーティング、ドクターブレーディング、カーテンコーティング、ローラーコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティングなどの任意の好適な手段によって電子デバイス基板上にコーティングされ得る。スピンコーティングが好ましい。典型的なスピンコーティング法では、本組成物を15〜90秒間500〜4000rpmの速度でスピンしている基板に適用して、基板上に芳香族樹脂反応生成物の所望の層を得る。芳香族樹脂層の厚さは、スピン速度、組成物中の固形分含有量などを変えることによって調節され得ることは、当業者に理解される。
【0086】
多様な電子デバイス基板、例えば、マルチチップモジュールなどのパッケージング基板、フラットパネルディスプレイ基板、集積回路基板、有機発光ダイオード(OLED)を含む発光ダイオード(LED)用基板、半導体ウエハ、多結晶シリコン基板などが本発明において使用され得る。そのような基板は、典型的には、シリコン、ポリシリコン、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、シリコンゲルマニウム、ガリウムヒ素、アルミニウム、サファイア、タングステン、チタン、チタン−タングステン、ニッケル、銅、及び金のうちの1つ以上から構成される。好適な基板は、集積回路、光センサ、フラットパネルディスプレイ、光集積回路、及びLEDの製造において使用されるものなどのウエハの形態であり得る。本明細書で使用される場合、「半導体ウエハ」という用語は、「電子デバイス基板」、「半導体基板」、「半導体デバイス」、及び、単チップウエハ、複チップウエハ、様々なレベル用のパッケージ、またははんだ接続を必要とする他のアセンブリを含む、様々なレベルの相互接続のための様々なパッケージを包含することが意図されているそのような基盤は任意の好適なサイズであり得る。好ましいウエハ基板直径は200mm〜300mmであるが、より小さい及びより大きい直径を有するウエハが本発明に従って好適に採用され得る。本明細書で使用される場合、「半導体基板」という用語は、半導体デバイスの能動部分または動作可能部分を任意に含み得る1つ以上の半導体層または構造を有する任意の基板を含む。半導体デバイスは、少なくとも1つのマイクロ電子デバイスがバッチ式で製作されたまたは製作されている半導体基板を指す。
【0087】
任意に、接着促進剤の層は、ポリアリーレン樹脂層の堆積前に、基板表面に適用され得、続いて架橋ポリアリーレンフィルムを形成するために硬化される。接着促進剤の使用が要望される場合、ポリアリーレンフィルム用の任意の好適な接着促進剤、例えば、シラン、好ましくは、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、ヘキサメチルジシラザン[(CH
3)
3Si−NH−Si(CH
3)
3]などのオルガノシラン、または、ガンマ−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノシランカプラー、またはアルミニウムモノエチルアセトアセテートジ−イソプロピレート[((i−C
3H
7O)
2Al(OCOC
2H
5CHCOCH
3))]などのキレート化合物を使用が使用され得る。場合によって、接着促進剤は、0.01〜5重量%の溶液で塗布され、過剰の溶液が除去され、次いでポリアリーレンオリゴマーが塗布される。他の場合、例えば、アルミニウムモノエチルアセトアセテートジ−イソプロピレートのキレート化合物を、基板上にキレート化合物のトルエン溶液を塗布することによって、基板上に組み込むことができ、次いでコーティングされた基板を、空気中で、350℃で30分間焼成し、基板上に非常に薄い(例えば5nm)酸化アルミニウムの接着促進剤層を形成する。酸化アルミニウムを堆積させる他の手段も同様に好適である。あるいは、モノマーの重量基準で、例えば0.05〜5重量%の量の接着促進剤は、重合前にモノマーと混合することができ、追加の層の形成を必要としない。特に、好適な接着促進剤は、Dow Electronic Materials(Marlborough,Massachusetts)で市販されているAP 3000、AP 8000、及びAP 9000Sの名称で販売されているものを含む。
【0088】
基板上にコーティングした後、ポリアリーレン樹脂層を比較的低い温度で任意に焼成し、任意の有機溶媒及び他の比較的揮発性の成分を層から除去する。典型的には、90〜140℃の温度で基板を焼成するが、他の好適な温度が使用され得る。焼成時間は、典型的には、10秒〜10分、好ましくは30秒〜5分であるが、より長いまたはより短い時間を使用してもよい。基板がウエハの場合、そのような焼成工程は、ホットプレート上でウエハを加熱することによって実施され得る。溶媒の除去後、基板表面上に樹脂の層、フィルム、またはコーティングが得られる。
【0089】
下地層として使用する場合、芳香族下地層上に直接コーティングされたフォトレジストまたは他の層などのその後に適用されたコーティング層とフィルムが混ざらないように、ポリアリーレン樹脂を次いで十分に硬化する。ポリアリーレン樹脂下地層は、空気などの酸素含有雰囲気中、または窒素などの不活性雰囲気中、好ましくは酸素含有雰囲気中で硬化され得る。使用される硬化条件は、下地層フィルムの所望の反射防止特性(n及びk値)及びエッチング選択性を依然として維持しながらフォトレジスト層などのその後に適用される有機層と混ざらないように、フィルムを硬化するのに十分なものである。この硬化工程は、好ましくはホットプレート型装置で実施されるが、同等の結果を得るためにオーブン硬化が使用され得る。典型的には、そのような硬化は、≧250℃、好ましくは≧350℃、より好ましくは≧400℃の硬化温度でポリアリーレン樹脂層を加熱することによって実施される。選択される硬化温度は、ポリアリーレン樹脂下地層を硬化させるのに十分であるべきである。そのような硬化工程は、10秒〜10分、好ましくは1〜3分、より好ましくは1〜2分かかり得るが、他の好適な時間が使用され得る。
【0090】
硬化工程が、任意の溶媒の急速な発生及び硬化する副生成物が下地層の品質を妨害しないように実行される場合には、初期焼成工程は必要ではない場合がある。例えば、比較的低温で開始し、次いで≧300℃の温度に徐々に上昇する傾斜焼成は許容可能な結果を与え得る。いくつかの場合では、第1段階が200℃未満のより低い焼成温度であり、第2段階が≧300℃のより高い焼成温度である2段階硬化プロセスを有することが好ましくあり得る。2段階硬化プロセスは、元から存在する基板表面のトポグラフィーの均一な充填及び平坦化、例えば、トレンチ及びビアの充填を促進する。
【0091】
ポリアリーレン樹脂下地層の硬化後、硬化した下地層上に、1つ以上の処理層、例えば、フォトレジスト、シリコン含有層、ハードマスク層、底部反射防止コーティング(またはBARC)層などがコーティングされ得る。例えば、フォトレジストは、スピンコーティングなどによって、シリコン含有層または樹脂下地層上に直接存在する他の中間層の表面上に直接コーティングされてもよく、あるいは、硬化したポリアリーレン樹脂下地層上に直接フォトレジストがコーティングされてもよい。Dow Electronic Materials(Marlborough、Massachusetts)から入手可能なEPIC(商標)ブランドで販売されているものなどの、193nmのリソグラフィで使用されるものなど、多様なフォトレジストが好適に使用され得る。好適なフォトレジストは、ポジ型現像レジストとネガ型現像レジストのいずれかであり得る。コーティングの後、次いで、パターニングされた化学線を使用してフォトレジスト層を画像形成(露光)し、次いで露光されたフォトレジスト層を適切な現像液を使用して現像してパターニングされたフォトレジスト層を提供する。次に、そのパターンは適切なエッチング技術によってフォトレジスト層から下地層に転写される。典型的には、そのようなエッチング工程中にフォトレジストも除去される。次に、パターンを基板及びプラズマエッチングなどの当技術分野で知られている適切なエッチング技術によって除去される下地層に転写する。基板をパターニングした後、従来の技術を使用して下地層を除去する。次いで、電子デバイス基板を従来の手段に従って処理する。
【0092】
硬化したポリアリーレン樹脂下地層は、多層レジストプロセスの底層として使用され得る。そのようなプロセスでは、ポリアリーレン樹脂の層が基板上にコーティングされ、上述のように硬化される。次に、1つ以上の中間層がポリアリーレン樹脂下地層上にコーティングされる。例えば、シリコン含有層またはハードマスク層が、ポリアリーレン樹脂下地層上に直接コーティングされる。例示的なシリコン含有層には、下地層上にスピンコーティングされた後に硬化され得るシリコン−BARC、または化学蒸着(CVD)によって下地層上に堆積され得るSiONまたはSiO
2などの無機シリコン層が含まれる。任意の好適なハードマスクを使用してもよく、任意の好適な技術によって下地層上に堆積させてもよく、必要に応じて硬化する。任意に、有機BARC層をシリコン含有層またはハードマスク層上に直接配置し、適切に硬化させてもよい。次に、フォトレジスト、例えば193nmのリソグラフィで使用されるものを、シリコン含有層上に直接(3層プロセスで)または有機BARC層上に直接(4層プロセスで)コーティングする。次いで、パターニングされた化学線を使用してフォトレジスト層を画像形成(露光)し、次いで露光されたフォトレジスト層を適切な現像液を使用して現像してパターニングされたフォトレジスト層を提供する。次に、プラズマエッチングなどの当該技術分野において知られている適切なエッチング技術によって、そのパターンをフォトレジスト層からその直下の層に転写し、3層プロセスでパターニングされたシリコン含有層及び4層プロセスでパターニングされた有機BARC層がもたらされる。4層プロセスを使用する場合、パターンは、次に、プラズマエッチングなどの適切なパターン転写技術を使用して、有機BARC層からシリコン含有層またはハードマスク層に転写される。シリコン含有層またはハードマスク層をパターニングした後、次いで、O
2またはCF
4プラズマなどの適切なエッチング技術を使用して芳香族樹脂下地層がパターニングされる。任意の残りのパターニングされたフォトレジスト及び有機BARC層は、ポリアリーレン樹脂下地層のエッチング中に除去される。次に、任意の残りのシリコン含有層またはハードマスク層も除去する適切なエッチング技術などによって、パターンを基板に転写し、続いて任意の残りのパターニングされたポリアリーレン樹脂下地層を除去してパターニングされた基板を提供する。
【0093】
本発明のポリアリーレン樹脂はまた、自己整合二重パターニングプロセスで使用され得る。そのようなプロセスでは、上述の芳香族樹脂の層が、スピンコーティングなどによって基板上にコーティングされる。任意の残りの有機溶媒を除去し、ポリアリーレン樹脂層を硬化させてポリアリーレン樹脂下地層を形成する。シリコン含有層などの好適な中間層をポリアリーレン樹脂下地層上にコーティングする。次いで、好適なフォトレジストの層をスピンコーティングなどによって中間層上にコーティングする。次いで、パターニングされた化学線を使用してフォトレジスト層を画像形成(露光)し、次いで露光されたフォトレジスト層を適切な現像液を使用して現像してパターニングされたフォトレジスト層を提供する。次に、適切なエッチング技術によって、そのパターンをフォトレジスト層から中間層及びポリアリーレン樹脂下地層に転写し、基板の一部を露出させる。典型的には、そのようなエッチング工程中にフォトレジストも除去される。次に、コンフォーマルなシリコン含有層を、パターニングされたポリアリーレン樹脂下地層及び基板の露出部分の上に配置する。そのようなシリコン含有層は、典型的には、従来のようにCVDによって堆積されるSiONまたはSiO
2などの無機シリコン層である。そのようなコンフォーマルなコーティングは、基板表面の露出部分上及び下地層の上にシリコン含有層をもたらす。すなわち、そのようなシリコン含有層は、実質的に、下地層のパターンの横及び上を覆う。次に、シリコン含有層を部分的にエッチング(トリミング)して、パターニングされたポリアリーレン樹脂下地層の上面及び基板の一部を露出させる。この部分的エッチング工程の後、基板上のパターンは複数のフィーチャを含み、各フィーチャは、各ポリアリーレン樹脂下地層のフィーチャの横に直接隣接するシリコン含有層を有するポリアリーレン樹脂下地層のラインまたはポストを含む。次に、ポリアリーレン樹脂下地層をエッチングなどによって除去して、ポリアリーレン樹脂下地層パターンの下にある基板表面を露出させ、基板表面上にパターニングされたシリコン含有層を提供するが、その場合、そのようなパターニングされたシリコン含有層はパターニングされたポリアリーレン樹脂下地層と比較して2倍となる(すなわち、2倍のライン及び/またはポスト)。
【0094】
本シクロペンタジエノンモノマーのアリール部分上の極性部分の存在により、シクロペンタジエノン環に直接結合したそのような極性部分を有するシクロペンタジエノンモノマーと比較して改善された熱的安定性が提供される。シクロペンタジエノンモノマーのアリール部分上の極性部分、すなわち、溶解性向上部分の存在により、従来のポリアリーレン樹脂と比較して本ポリアリーレン樹脂の溶解性が大幅に向上し、下地層などの様々なエレクトロニクス用途においてそのような樹脂を使用することが可能となる。本発明のポリアリーレン樹脂は、集積回路の製造に有用な良好な反射防止特性を有する芳香族下地層を形成するのに特に有用である。
【0095】
本発明のポリアリーレン樹脂はまた、集積回路の製造において、平坦化層、ギャップ充填層、及び保護層の形成に有用である。そのような平坦化層、ギャップ充填層、または保護層として使用される場合、シリコン含有層、他の芳香族樹脂層、ハードマスク層などの1つ以上の介在材料層は、典型的には、本ポリアリーレン樹脂の層と任意のフォトレジスト層との間に存在する。典型的には、そのような平坦化層、ギャップ充填層、及び保護層は最終的にパターニングされる。本発明によるギャップ充填プロセスは、(a)充填されるべき複数のギャップを含むレリーフ画像を有する半導体基板をその基板の表面上に提供することと、(b)レリーフ画像の上にギャップ充填組成物を適用することと、(c)ポリアリーレン樹脂を硬化させるための温度でギャップ充填組成物を加熱することと、を含み、ギャップ充填組成物は、(A)(i)式(1)の1つ以上の第1のシクロペンタジエノンモノマーと、(ii)1つ以上のポリアルキニル置換第2のモノマーと、を重合単位として含むポリアリーレン樹脂と、(B)1つ以上の有機溶媒と、を含む。
【0096】
【化23】
【0097】
(式中、各R
1は、独立して、H、C
1−20−アルキル、及び任意に置換されたC
5−30−アリールから選択され、各R
2は、独立して、H、C
1−20−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択され、PGは極性部分であり、各Ar
1は、独立して、任意に置換されたC
5−30−アリールであり、L及びL
1の各々は、独立して、連結基または単化学結合であり、L及びL
1は、同一でも異なっていてもよく、aは0〜3の整数であり、tは1〜4の整数であり、wは1〜4の整数であり、但し、a=0の場合、L
1は、式(1a)を有する。)
【0098】
【化24】
【0099】
(式中、Ar
2は、C
5−30−アリールであり、各R
3は、独立して、H、C
1−20−アルキル、任意に置換されたC
5−30−アリール、及び(PG−L)
t−Ar
1−から選択され、L
2、L
3、及びL
4の各々は、独立して、単化学結合または二価の連結基であり、tは上述した通りであり、t1は1〜4の整数であり、bは0または1であり、L
2、L
3、及びL
4は同一でも異なっていてもよい。)本組成物は、半導体基板における複数のギャップを実質的に充填し、好ましくは充填し、より好ましくは完全に充填する。
【0100】
実施例1:ジフェニルアセトン誘導体合成。250mLの丸底フラスコに、メチル4−(ブロモメチル)ベンゾエート(12.10g、52.83mmol)、p−トルエンスルホニルメチルイソシアニド(5.00g、25.61mmol)、及びテトラブチルアンモニウムヨウ化物(473mg、1.28mmol)を50mLのジクロロメタン中で磁気攪拌して組み合わせた。混合物を0℃に冷却し、次いで40%w/w水酸化ナトリウム水溶液(7.16mL)を急速に攪拌しながら混合物に滴下して添加した。次いで、二相性混合物を室温に温め、4時間急速に攪拌し続け、その後TLC(9:1ヘプタン:酢酸エチル)によるメチル4−(ブロモメチル)ベンゾエートの消費によって反応が完了したことが示された。
【0101】
次に、分液漏斗を使用して2つの相を分離した。有機相を分離して取り置き、水相を20mLのジクロロメタンで2回抽出した。組み合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。この粗濃縮残渣を40mLのジクロロメタンと15mLのテトラヒドロフランとの混合物に溶解させた。急速に攪拌しながら、6Mの塩酸15mLをゆっくりと滴下して添加し、混合物を室温で30分間攪拌した。次に、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウムで急冷した。分液漏斗を使用して2つの相を分離した。有機相を分離して取り置き、水相を20mLのジクロロメタンで2回抽出した。組み合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、10gのシリカゲルで真空中で濃縮した。乾燥した固体を酢酸エチル及びヘプタン(1:20)を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーを介して精製して、NMRによって確認した化合物(8)4.51g(収率54%)を生成し、その化合物を0℃以下で保存した。全体の反応を反応スキーム2に図示する。
【0102】
【化25】
【0103】
実施例2:4,4’−オキシジベンジルメチルエステル誘導体の合成。ウォータージャケット付き凝縮器及び熱電対アダプターが装着された、乾燥した窒素でフラッシュした500mLの三ツ口丸底フラスコに、ビス(4−エチニルフェニル)エーテル(3.427g、15.70mmol)、メチル4−ブロモベンゾエート(8.104g、37.68mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロリド(661mg、0.942mmol)、ヨウ化銅(I)(90mg、0.471mmol)、及び無水トルエン(200mL)を窒素雰囲気下で磁気攪拌して組み合わせた。攪拌しながら、トリエチルアミン(13.13mL、9.533g、94.21mmol)をシリンジを介して滴下して添加した。次に、混合物を80℃に加熱し、2時間攪拌した。その反応は暗赤色の不均一な懸濁液を生成し、懸濁液の凝固を防止するために必要な場合は攪拌を調節して増加させた。ビス(4−エチニルフェニル)エーテル及び観察されたモノカップリングされた中間体の消失について反応をTLCを介してモニターした。完了後、懸濁液を室温に冷却し、次いで真空濾過して、所望の生成物を含有する固体を単離した。固体の全てが深赤色の着色がなくなったように見えるまで、粗固体生成物を真空濾過漏斗上で酢酸エチルですすぎ、過剰の可溶性メチル4−ブロモベンゾエートを除去した。次に、固体を高真空下で乾燥させて9.747gの粗ビス−アセチレン固体(純度78.4%)を生成した後、それを次の工程で直接使用した。
【0104】
ウォータージャケット付き凝縮器及び熱電対アダプターが装着された、乾燥した窒素でフラッシュした250mLの三ツ口丸底フラスコに、前の工程からの3.00gの粗ビス−アセチレン固体、ヨウ素分子(0.123g、0.483mmol、5mol%のアセチレン含有量)、及び無水ジメチルスルホキシド(100mL)を添加した。懸濁液を攪拌しながら140℃に加熱し、その温度で42時間維持した。次に、均質な混合物を室温に冷却し、次いで、室温の脱イオン水にゆっくり滴下して添加することによって沈殿させた。固体を真空濾過を使用して単離した。粗固体をジクロロメタンに溶解させ、2.5gのシリカゲルを添加し、続いて真空中で濃縮して乾燥させた。シリカ担持粗固体を、所望の生成物を精製するために、フラッシュカラムクロマトグラフィーを使用して、15のカラム体積で、1:1のジクロロメタン/ヘプタンから100%のジクロロメタンまでの勾配を使用して精製した。これによりNMRによって確認した化合物(9)600mg(22.6%の収率)を生成した。全体の反応を反応スキーム3に図示する。
【0105】
実施例3:磁気攪拌棒を備えた乾燥した20mLバイアルに、ジフェニルアセトン(90%の純度、80.64mg、0.345mmol)、実施例2からの化合物(9)(95%の純度、100mg、0.173mmol)、及び3mLの無水エタノールを攪拌しながら添加した。攪拌した混合物を含有するキャップをしたバイアルを75℃に加熱して出発材料を溶解させた。次に、1mLのエタノール中の水酸化カリウム(29mg)の溶液を滴下して添加し、バイアルに再度キャップをして、75℃で45分間攪拌しながら維持した。水酸化カリウムを添加すると、溶液はすぐに暗紫色に変わった。その暗色は45分の反応期間を通して持続した。室温に冷却した後、少量の紫色の固体が溶液からバイアルの内面上に沈殿した。反応混合物のTLC(2:1ヘプタン/酢酸エチル)は、開始反応物及びベースライン上の単一スポットを示さなかった。
【0106】
次に、20mLバイアル内で、エタノールで1mLに希釈した反応混合物(100μL)の少量のアリコートを、6Mの塩酸を使用してpH1に酸性化し、暗紫色から淡赤色への劇的な色変化がもたらされた。暗褐色の固体粒子の不均質な懸濁液は、数滴の酸を添加すると、淡赤色の均質な溶液となった。この溶液を次に10mLのジクロロメタンで希釈し、5mLの水(各洗浄)で3回洗浄し、洗浄した有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次いでロータリーエバポレーターで濃縮して乾燥させた。NMRを使用した固体の分析は、生成物の混合物を示した。
【0107】
実施例4:実施例3からの生成物の混合物を1mLの無水酢酸に溶解させ、室温で攪拌しながら濃硫酸(98%)の一滴を添加する。混合物を室温で一晩攪拌する。次に、反応混合物を、0℃に冷却された攪拌水にゆっくりと滴下して添加した。固体の沈殿物(化合物(1b))は、真空濾過を介して単離されることが予想される。
【0108】
【化26】
【0109】
実施例5:化合物(1h)の合成。無水フタル酸(0.015mol、2.27g、1.2当量)を、乾燥した250mLの3ツ口丸底フラスコに入れた。次いで塩化メチレン(50mL)を入れ、その溶液を窒素下で、無水フタル酸の全てが溶解するまで(10分)磁気攪拌棒で攪拌した。次に、ジフェニレンオキシドビス(トリフェニルシクロペンタジエノン)(「DPO−CPD」)モノマー(0.013mol、10g、1当量)を丸底フラスコに入れ、その溶液を窒素下で、固体DPO−CPDモノマーの全てが溶解するまで(30分)攪拌した。最後に、塩化アルミニウム(粒状、0.066mol、8.855g、5.2当量)を10分かけて分けて添加した。次いで暗黒色溶液を室温で24時間攪拌した。次いで反応をHCl溶液(5%、500mL)に注ぎ、12時間攪拌することによって反応を停止させた。次いで暗赤色の沈殿物を濾過し、収集し、乾燥させ(50℃、24時間、減圧)、暗赤色固体(化合物(1h))11.2g(94.18%)を得た。単離された生成物はPGMEに可溶性であった。その構造は、
1H−NMR及びゲル浸透クロマトグラフィーによって確認した。
【0110】
実施例6:化合物(1i)及び(1j)の合成。無水トリメリット酸塩化物(0.006mol、1.345g、1当量)を、乾燥した250mLの3ツ口丸底フラスコに添加した。次いで塩化メチレン(50mL)を入れ、その溶液を窒素下で、無水トリメリット酸塩化物の全てが溶解するまで(10分)磁気攪拌棒で攪拌した。次に、DPO−CPDモノマー(0.006mol、5g、1当量)を丸底フラスコに入れ、その溶液を窒素下で、固体DPO−CPDモノマーの全てが溶解するまで(30分)攪拌した。最後に、塩化アルミニウム(粒状、0.042mol、5.535g、6.5当量)を10分かけて分けて添加した。次いで暗黒色溶液を室温で48時間攪拌した。次いで反応をHCl溶液(5%、500mL)に注ぎ、12時間攪拌することによって反応を停止させた。次いで暗赤色の沈殿物を濾過し、収集し、乾燥させ(50℃、24時間、減圧)、暗赤色固体(化合物(1i))5.6g(89.93%)を得た。単離された生成物混合物はPGMEに可溶性であり、その構造は、
1H−NMR、
13C−NMR、及びゲル浸透クロマトグラフィーによって確認した。
【0111】
実施例7:化合物(1i)及び(1j)の合成。無水トリメリット酸塩化物(0.029mol、6.051g、1.5当量)を、乾燥した500mLの3ツ口丸底フラスコに添加した。次いで塩化メチレン(250mL)を入れ、その溶液を窒素下で、無水トリメリット酸塩化物の全てが溶解するまで(10分)磁気攪拌棒で攪拌した。次に、DPO−CPDモノマー(0.019mol、15g、1当量)を丸底フラスコに入れ、その溶液を窒素下で、固体DPO−CPDモノマーの全てが溶解するまで(30分)攪拌した。最後に、塩化アルミニウム(粒状、0.153mol、20.44g、8当量)を10分かけて分けて添加した。次いで暗黒色溶液を室温で48時間攪拌した。次いで反応をHCl溶液(5%、500mL)に注ぎ、12時間攪拌することによって反応を停止させた。次いで暗赤色の沈殿物を濾過し、収集し、乾燥させ(50℃、24時間、減圧)、暗赤色固体(化合物(1j))16.5g(87.6%)を得た。単離された生成物混合物はPGMEに可溶性であり、その構造は、
1H−NMR、
13C−NMR、及びゲル浸透クロマトグラフィーによって確認した。
【0112】
実施例8:実施例5からの化合物(1h)(0.009mol、8.00g、1当量)をまず250mLの3ツ口丸底フラスコに入れ、続いて1,3,5−トリス(フェニルエチニル)ベンゼン(「TRIS」、0.009mol、3.577g、1.1当量)を添加した。次いでGBL(27.01g)を添加し、反応を30分以内に204℃に加熱した。反応を204℃で10時間保持し、室温に冷却した。次いで、反応を500mLのDI水に注ぎ、1時間攪拌した。褐色固体を濾過し、乾燥させて(70℃、48時間)、10.2gの固体ポリマー1を得た。その固体はPGMEに>10%w/wで可溶性であった。ポリスチレン標準に対するゲル浸透クロマトグラフィーによるポリマー1の分析は、およそ9000Daの重量平均分子量(M
w)を示していた。
【0113】
実施例9:実施例7からの化合物混合物(1i)及び(1j)(0.004mol、3.6g、1当量)をまず100mLの3ツ口丸底フラスコに入れ、続いてTRIS(0.005mol、2.007g、1.43当量)及びGBL(13g)を入れた。反応を30分以内に204℃に加熱し、204℃で合計10時間保持した。次いで、反応を室温に冷却し、250mLの1%HCl溶液に注ぎ、12時間攪拌した。次いで、沈殿物を濾過し、乾燥させ(70℃、48時間)、褐色固体として5.4gのポリマー2を得た。ポリスチレン標準に対するゲル浸透クロマトグラフィーによるポリマー2の分析は、およそ6600DaのM
wを示していた。
【0114】
実施例10:実施例8及び9からのポリマー1及び2の溶解性を、それぞれ、シクロペンタジエノンモノマー上に極性部分を有さない従来のポリアリーレン樹脂(比較ポリマー1)の溶解性と比較した。比較ポリマー1は、DPO−CPDをTRISとおよそ1:1の比で反応させておよそ8000DaのMwを有するポリマーを生成することによって調製した。PGMEA及びPGME(エレクトロニクス産業で使用されている従来の溶媒)における各ポリマーの溶解性は、w/w基準で、ある量の溶媒に溶解するポリマーの量を観察することによって評価した。PGMEA中のポリマーの各々の配合物(5%w/w)に対する溶媒希釈の影響はまた、各配合物を10倍の重量当量のPGME(「1:10PGME」)及び70:30w/wのPGME:PGMEAの混合物(「1:10PP73」)に別々に添加し、得られた希釈液の濁度を測定することによって決定された。Orbeco−Hellige Digital Direct−Reading Turbidimeterを使用して、サンプル溶液を標準の「0」の測定値としてのDIH
2Oと比較して濁度を決定した。表1は、PGME及びPGMEA中のポリマーの各々の溶解性、及び希釈された配合物の相対的濁度を報告している。
【表1】
【0115】
表1におけるデータは、ポリマー1及び2が、比較ポリマー1と比較して、PGMEA及びPGMEの両方において有意な溶解性を示すことを明らかに示している。<1の濁度値は、溶液が視覚的に透明であることを示している。表1におけるデータから分かるように、10倍のPGME及び70:30w/wのPGME:PGMEAの混合物の両方におけるポリマー1及び2の配合物の希釈液は視覚的に透明である一方で、比較ポリマー1の希釈液は有意な濁度を示した。