(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記スイッチング層は、金属酸化物、遷移金属酸化物、希土類の金属酸化物、非金属酸化物、高誘電体、無機絶縁体、有機材料、シリケート、ナイトライド、オキシナイトライド、カルコゲニド、硫化物、セレン化物、テルル化物からなる材料のいずれか1つの材料を含む、請求項7に記載の抵抗性スイッチングデバイス。
前記金属酸化物は、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化タングステン、酸化ガドリウム、酸化イットリウム、酸化エルビウム、酸化テルビウム、酸化イッテルビウム、酸化アルミニウムまたはそれらの混合物を含み、前記非金属酸化物は、酸化ケイ素を含み、前記シリケートは、ハフニウムシリケートを含み、前記ナイトライドは、ナイトライドハフニウムケイ素を含み、前記オキシナイトライドは、オキシナイトライドハフニウムケイ素を含み、前記硫化物は、硫化ゲルマニウムを含み、前記セレン化物は、セレン化ゲルマニウムを含み、前記テルル化物は、テルル化ゲルマニウムを含み、前記有機材料は、アモルファスカーボンを含む、請求項1または8に記載の抵抗性スイッチングデバイス。
前記スイッチング層は、ハフニウム、ジルコニウム、チタン、タングステン、ガドリニウム、イットリウム、エルビウム、テルビウム、イッテルビウム、アルミニウム、シリコン、ゲルマニウム、硫黄、セレン、テルル、窒素、酸素、炭素からなるリストから選択された元素を含む、請求項7に記載の抵抗性スイッチングデバイス。
【発明を実施するための形態】
【0011】
様々な実施形態の製造および利用を以下で詳細に説明する。しかしながら、本発明が、幅広い特定の状況で実施可能な、多くの適用可能な発明の概念を提供することを理解すべきである。説明される特定の実施形態は、本発明を製造し使用する特定の方法についての単に説明的なものであり、本発明の範囲を限定しない。
【0012】
図1A〜
図1Cを含む
図1は、本発明の一実施形態に従った抵抗性スイッチングデバイスを示しており、
図1Aは断面図を示し、
図1Bおよび
図1Cは抵抗性スイッチングデバイスの動作を示す。
【0013】
様々な実施形態において、抵抗性スイッチングデバイス11は、第1の電極層120、スイッチング層130、中間電極層140、および第2の電極層150を含む。第1の電極層120は、不活性電極とすることができ、また、拡散バリア/接着促進層(adhesion promoting layer)内に囲まれ得る。様々な実施形態において、第1の電極層120は、タングステン、プラチナ、ルテニウム、タンタル、窒化チタン、窒化タンタル、チタン‐タングステン(TiW)、モリブデン、金、ニッケル、コバルト、イリジウム、およびその合成物等を含むことができる。その他の実施形態では、第1の電極120は、インジウムスズ酸化物、酸化タングステン、酸化チタン等などの導電性酸化物を含むことができる。更に別の実施形態では、第1の電極120は、導電性ポリマーを含むことができる。更に別の実施形態では、第1の電極120は、タングステンシリサイドなどの金属シリサイドを含むことができる。
【0014】
一実施形態において、スイッチング層130は、金属酸化物を含むことができる。スイッチング層130は、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化タングステン等などの遷移金属酸化物を含むことができる。別の実施形態においては、スイッチング層130は、酸化ガドリニウム、酸化イットリウム、酸化エルビウム、酸化テルビウム、酸化イッテルビウムなどの希土類の金属酸化物を含むことができる。別の実施形態においては、スイッチング層130は、酸化アルミニウムなどの金属酸化物を含むことができる。一実施形態において、スイッチング層130は、酸化ケイ素などの非金属酸化物を含むことができる。スイッチング層130は、1つまたは複数の実施形態においては、銅、銀、金、または亜鉛などの電気化学的な元素を含まなくてもよい。1つまたは複数の実施形態においては、スイッチング層130は0.01%よりも少ない銅、銀、金、および亜鉛を含む。
【0015】
その他の実施形態では、スイッチング層130は、無機絶縁体を含むことができる。更に別の実施形態では、スイッチング層130は、硫化ゲルマニウム、セレン化ゲルマニウム、またはテルル化ゲルマニウムなどの、相転移材料とすることのできないカルコゲニド材料を含むことができる。更なる実施例において、スイッチング層130は、窒化ハフニウムシリケートまたはオキシナイトライドハフニウムケイ素(HfSiON; hafnium silicon oxynitride)、ハフニウムシリケート(HfSiO
4)等のなどのシリケートといった、高k(high-k)誘電体層を含むことができる。更に別の実施形態では、スイッチング層130は、アモルファスカーボンなどの有機物層を含むことができる。
【0016】
抵抗性スイッチングデバイスは、スイッチング層130上に配置され、且つこれと接触する中間電極層140を更に含む。スイッチング層130は、様々な実施形態において、電界が加えられたときの中間電極層140との相互作用によりコンダクタンスを変化できる。しかしながら、様々な実施形態において、スイッチング層130は相変化合金(結晶質に対する非結晶質、またはその逆)ではなく、それゆえ、相変態のために電極を加熱する(または冷却する)必要がない。
【0017】
第2の電極層150は、中間電極層140上に配置され、且つこれと接触する。様々な実施形態において、第2の電極層150は、タングステン、プラチナ、ルテニウム、タンタル、窒化チタン、窒化タンタル、チタン‐タングステン(TiW)、モリブデン、金、ニッケル、コバルト、イリジウム、およびそれらの合成物等を含むことができる。
【0018】
一実施形態において、スイッチング層130は酸化ガドリニウムを含み、中間電極層140はテルル化チタン(titan telluride)を含み、第2の電極層150は窒化チタンを含む。別の特定の実施形態においては、スイッチング層130は酸化アルミニウムを含むことができ、中間電極層140は、テルル化チタンを含むことができ、第2の電極層150は窒化チタンを含むことができる。
【0019】
一実施形態において、中間電極層140は導電性アモルファス層を含む。アモルファス層(非晶質層)は、様々な実施形態において均一性を改善するのに使用できる。例えば、薄い多結晶層は、わずかな粒子(grain)のみを有することができる。結晶粒界(grain boundary)の位置、粒度分布(grain size distribution)、粒子の形状の変異や、粒子に関する地面境界(ground boundary)での様々な原子の偏析の変異等は、スイッチング動作の電気的特性の変異となることがある。対照的に、アモルファス層は、一貫した電気的な機能をもたらすことができる。加えて、アモルファス層を使用する追加の電気的な利点があり得る。中間電極層140は、アモルファス状態でチタンおよびテルルを含むことができる。特に、中間電極層140は、特有の結晶構造および格子間隔を有する特定の相を持たなくてもよい。
【0020】
中間電極層140および第2の電極層150は、1つまたは複数の実施形態において、銅、銀、金、または亜鉛などの電気化学的な元素を含まなくてもよい。1つまたは複数の実施形態において、スイッチング層130、中間電極層140および第2の電極層150は、わずかな量の銅、銀、金、または亜鉛を含み、この結果、それらは電気的な機能を提供しないか、またはその機能を妨害する。1つまたは複数の実施形態において、スイッチング層130および中間電極層140は、0.01%よりも少ない銅、銀、金、および亜鉛を含み、また一実施形態においては0.001%よりも少ないそれらを含む。従って、別の実施形態においては、これは1ppmよりも少ないことができ、別の代案においては0.1ppmから1000ppmとすることができる。1つまたは複数の実施形態において、第2の電極層150は、5%よりも少ない銅、銀、金、および亜鉛を含むことができ、また一実施形態においては、1%よりも少ないそれらを含むことができる。
【0021】
抵抗性スイッチングデバイス11の動作を
図1Bおよび
図1Cを使用して説明する。
【0022】
抵抗性スイッチングデバイス11は少なくとも2つの抵抗状態を有する。抵抗性スイッチングデバイス11の状態は、スイッチング層130および/または中間電極140の抵抗と共に変調できる。例えば、プログラム動作の後に、スイッチング層130は低い抵抗(オン状態)を有することができ、消去動作の後に、スイッチング層130は高い抵抗(オフ状態)を有することができる。
【0023】
プログラミング動作は、静電圧または動的パルスを使用して達成できる。通常、プログラミングは、第1のノード1と第2のノード2の間に電位差を与えるプログラミングパルスを使用して実行される。
【0024】
図1Bを参照すると、メモリセルの動作は、原子およびその他の欠陥のナノスケールの移動および転位または再配列(rearrangement)を含む。例として、
図1Bに示すように、正の電圧が第1のノード1および第2のノード2間に印加される場合、正電荷(イオン)を有する原子またはその他の欠陥は、スイッチング層130における電界が原因で負電極へ移動でき、結果としてプログラム電流の流れになる。あるいは、負電荷(イオン)を有する原子またはその他の欠陥は、正電極へ移動できる。
【0025】
原子または欠陥のこうした再配列の程度により、再配列が準安定となる。すなわち、電位が取り除かれると、原子またはその他の欠陥は戻ることができない。これは、プログラム電圧が取り除かれた後であっても、スイッチング層130のコンダクタンスの変化になり得る。スイッチング層130の挙動のこのような変化は、第1のノード1および第2のノード2間に読出し電圧を印加することによって測定できる。従って、抵抗性スイッチングデバイスは不揮発性メモリとして使用できる。対照的に、スイッチング層130のコンダクタンスの変化が一時的な場合、すなわち、プログラム電圧が取り除かれた後に、コンダクタンスが即座にニュートラル状態に戻る場合、抵抗性スイッチングデバイスは、スイッチングデバイスとして、例えば、アクセスデバイス、揮発性メモリデバイスとして使用できる。
【0026】
同様に、
図1Cに示すように、消去動作は、静的な電圧または動的パルスを使用して達成できる。通常、消去は、第1のノード1と第2のノード2の間に電位差(プログラムパルスと反対)を加える消去パルスを使用して実行される。閾値よりも高い負電圧が第1のノード1および第2のノード2間に印加される場合、原子またはその他の欠陥の前の再配列が反転され、または、デバイスの抵抗を増加させるように少なくとも変更される。
【0027】
図2は、本発明の一実施形態に従った反転構造を有する抵抗性スイッチングデバイスを表す。
【0028】
この実施形態は、電極の順番が反対であることを除いて
図1と類似している。この実施形態において、第2の電極層150は、スイッチング層130の下に配置された中間電極層140の下に配置される。従って、第1の電極層120は、スイッチング層130の上部にある。第2の電極層150は、それゆえ、この実施形態において底部電極として形成される。
【0029】
図3は、本発明の一実施形態に従った、半導体基板に集積された抵抗性スイッチングデバイスを表す。
【0030】
図3を参照すると、抵抗性スイッチングデバイスは基板100上に配置される。抵抗性スイッチングデバイスは、基板100上に形成されたメタライゼーションレベル内に配置される。様々な集積スキームにおいて、メタライゼーション層内の抵抗性スイッチングデバイスの位置は異なってもよい。例として、一実施形態においては、抵抗性スイッチングデバイスは、第1の金属レベルおよび第2の金属レベル上に形成できる。
【0031】
図3に示すように、1つまたは複数の実施形態において、複数の金属ライン25のうちの少なくとも1つと、複数のビア15のうちの少なくとも1つとが、基板100上の第1の絶縁層10内に配置される。基板100は、バルクシリコン基板または絶縁体上シリコン基板を含むことができる。様々な実施形態において、基板100は、Si、Ge、SiGe、GaN、または他の半導体材料を含むことができる。1つまたは複数の実施形態において、基板100は、例えば、トランジスタやダイオードなどのアクセスデバイスをその内部に製造できる、任意のその他の適切な半導体を含むことができる。更に別の実施形態では、基板100はプラスチック材を含むことができる。
【0032】
様々な実施形態において、上述したように、抵抗性スイッチングデバイは、第1の電極層120、スイッチング層130、中間電極層140、第2の電極層150を含む。第1の電極層120は、第2の絶縁層20内に配置された複数の金属ライン25のうちの金属ラインに結合できる。第2の絶縁層20は、第1の絶縁層10と同じ材料とすることができ、または、異なる誘電性材料とすることができる。
【0033】
第1の電極層120は、バリア層110と、バリア層110内に配置された充填物質(fill material)115を含むことができる。共に、バリア層110および充填物質115は、第1の電極層120を形成する。一実施形態においては、タングステン(W)が充填物質115として使用できる。別の実施形態においては、タンタル(Ta)が充填物質115として使用できる。別の実施形態においては、充填物質115は、二酸化ケイ素または窒化ケイ素などの絶縁材料を含むことができる。更に別の実施形態では、充填物質は、
図2の反転されたセル構造におけるような中間電極材料を含むことができる。
【0034】
バリア層110は、複数の金属ライン25のうちの下層の金属ラインから金属原子が拡散するのを防ぐように設計される。更に、バリア層110は、第3の絶縁層30との接着を促進するように構成できる。一実施形態において、バリア層110は、複数の金属ライン25の下層の金属ラインからの銅拡散を防ぐように窒化タンタルを含むことができる。代替的な実施形態においては、バリア層110は、窒化チタンを含むことができる。その他の実施形態では、バリア層110は、半導体製造におけるバリアとして使用されるルテニウム、窒化タングステン、および半導体産業においてバリアとして使用されるその他の適切な材料を含むことができる。
【0035】
第1の電極層120は、一実施形態においては、第3の絶縁層30内に組み込むことができる。スイッチング層130、中間電極層140および第2の電極層150は、一実施形態においては、第4の絶縁層40内に形成できる。実施形態によっては、第4の絶縁層40は複数の層を含むことができ、また、層間の誘電体層によって離間された複数のエッチ停止層(etch stop liner)を含むことができる。代替的な実施形態においては、スイッチング層130、中間電極層140および第2の電極層150は、ブランケット層として堆積され、また、第4の絶縁層40は、ブランケット層をパターニングした後に堆積され得る。
【0036】
様々な実施形態において、中間電極層140は、テルルまたはセレンなどの元素を含む。更なる実施例において、中間電極層140は、テルルおよびチタンを含む。一実施形態において、テルルおよびチタンのストイキオメトリ(stoichiometry)は、中間電極層140の厚みに匹敵するチタンテルル化結晶(titan telluride crystal)の形成を防ぐように維持される。その他の実施形態において、テルルおよびチタンのストイキオメトリは、中間電極層140の厚みよりもはるかに小さなチタンテルル化結晶(titan telluride crystal)の形成を防ぐように維持される。更に別のより具体的な実施形態において、テルルおよびチタンのストイキオメトリは、アモルファスのチタンテルル化層(tian telluride layer)を達成するように維持される。特に、中間電極層140におけるテルルの原子百分率は、一実施形態においては25%から67%の間であり、別の実施形態においては20%から70%の間である。
【0037】
更なる例として、テルルなどの反応性の素子の反応性をいっそう高めるために、中間電極層140はアモルファス状態で形成される。長距離秩序の欠如は、テルルをスイッチング層130と効率的に相互作用することを可能にし、また、同一の基板100上に形成された種々のデバイス11の変動(variation)を最小化できる。
【0038】
更に、中間電極層140の厚さが制御される。例えば、中間電極層140の厚さは、1つまたは複数の実施形態においては、100nmよりも少ない。1つまたは複数の実施形態において、中間電極層140の厚さは約2nm〜約30nmである。これは、効果的に第2の電極層150における欠陥を最小化するのにも役立ち得る。
【0039】
図4は、本発明の一実施形態に従った、半導体基板に集積された抵抗性スイッチングデバイスを示す。
【0040】
図4は、本発明の一実施形態に従った、逆直列で結合された抵抗性スイッチングデバイスを示す。一実施形態において、抵抗性スイッチングデバイス11は、別の抵抗性スイッチングデバイス12に逆直列で結合される。従って、2つの抵抗性スイッチングデバイスのうちの1つは、動作中に常に逆バイアスの状態にある。
【0041】
しかしながら、別の実施形態においては、2つの抵抗性スイッチングデバイスは、直列に結合できる。更に別の実施形態においては、2つの抵抗性スイッチングデバイスは、並列または逆並列に結合できる。更なる実施形態においては、2つの抵抗性スイッチングデバイスのうちの1つは、電流‐電圧特性においてヒステリシスのないアクセスデバイスとすることができる。
【0042】
図4に示された実施形態において、第1の電極層120、スイッチング層130、中間電極層140および第2の電極層150は、先の実施形態におけるように積み重ねられる。更に、この実施形態は、第2のスイッチング層180、中間電極層170および第3の電極層160を含む。第3の電極層160は、第2のスイッチング層180の下にある第2の中間電極層170の下に形成される。
【0043】
図5は、本発明の一実施形態に従った、並列に結合された2つの抵抗性スイッチングデバイスを示す。
【0044】
一実施形態においては、第1の電極層120および第3の電極層160が形成され、且つ、複数の金属ライン25の共通の金属ラインに結合され得る。中間電極層140および第2の中間電極層170は、それぞれ第1の電極層120および第3の電極層160上に形成できる。共通の第2の電極層150は、第1の電極層120および第3の電極層160の上方に形成できる。
【0045】
1つまたは複数の実施形態において、
図4および
図5では、スイッチング層130および第2のスイッチング層180は、酸化ガドリニウム、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、およびそれらの化合物などの金属酸化物を含む。更に、中間電極層140および第2の中間電極層170は、テルルまたはセレンなどの反応性の素子を含む。更なる実施例において、中間電極層140および第2の中間電極層170は、テルルおよびチタンを含む。様々な実施形態において、中間電極層140および第2の中間電極層170におけるテルルの原子百分率は、25%から67%の間であり、一実施形態においては約33%から約65%の間である。
【0046】
1つまたは複数の実施形態において、中間電極層140および第2の中間電極層170は、アモルファス状態にある。様々な実施形態において、中間電極層140および第2の中間電極層170の厚みは、1つまたは複数の実施形態においては、100nmよりも少ない。1つまたは複数の実施形態において、中間電極層140および第2の中間電極層170の厚みは、約2nmから約30nmである。
【0047】
図6A〜
図6Fを含む
図6は、本発明の一実施形態に従った、様々な製造段階の間の抵抗性スイッチングデバイスの断面図を示す。
【0048】
図6Aを参照すると、基板100は従来の処理法を用いて処理されている。例えば、活性領域は、基板100内部に形成できる。活性領域は、トランジスタ、ダイオードおよびその他のデバイスなどのデバイス領域を含むことができる。活性領域を形成した後、金属化層(metalization layer)が基板100の上に形成される。例えば、複数のビア15および複数の金属ライン25は、
図6Aに示すように形成できる。
【0049】
様々な実施形態において、底部電極は、第3の誘電体層30内に形成され、第3の誘電体層30は、窒化ケイ素、酸化ケイ素等を含むことができ、且つ、約10nmから約1000nmとすることができ、一例においては約30nmから約50nmとすることができる。1つまたは複数の実施形態において、第3の誘電体層30は、化学蒸着(chemical vapor deposition)プロセスまたはプラズマ促進化学蒸着(plasma enhanced chemical vapor deposition)プロセスを用いて堆積できる。第3の誘電体層30は、物理蒸着法(PVD;physical vapor deposition)を用いて堆積できるが、別の実施形態においては、他の堆積技法を使用できる。
図6Aに示すように、開口部31は、基板100に形成される第3の絶縁層内に形成される。
【0050】
図6Bを参照すると、バリア層110が開口部31内に堆積される。様々な実施形態において、バリア層110は、スパッタリング、物理蒸着法などの蒸着プロセス、化学蒸着およびその他の適切なプロセスを使用して堆積できる。バリア層110は、窒化チタン、窒化タンタルなどの拡散防止材料でもある不活性材料を含むことができる。
【0051】
次に、充填物質115が、開口部31内に堆積される。充填物質115は、様々な実施形態において複数のプロセスを用いて堆積できる。例えば、充填物質115の薄層は、バリア層110との良好な接着を確保するように、まず、物理蒸着法(PVD)プロセスを用いて堆積できる。次に、化学蒸着プロセスが開口部31を充填物質115で充填するために使用できる。充填物質115は、一実施形態においては、タングステンやタンタルなどの不活性材料を含むことができる。充填物質115は必要に応じて平坦化でき、第3の絶縁層の上面上の残りのバリア層110は、例えばウェットエッチングを用いて除去される。
【0052】
図6Cを参照すると、第4の絶縁層40は、第3の絶縁層30の上に堆積される。第4の絶縁層40は、スイッチング層130のための開口を形成するようにパターニングされ、スイッチング層130はこの開口内に堆積できる。様々な実施形態において、スイッチング層130は、酸化ガドリニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物を含む。代替的な実施形態においては、スイッチング層130は、NiO
x、TiO
x、Ta
2O
5、CuO
x、WO
x、CoO、SrZrO
3、(Ba,Sr)TiO
3、SrTiO
3、SiO
2を含む。一実施形態において、スイッチング層130は、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化タングステンなどの遷移金属酸化物を含む。別の実施形態においては、スイッチング層130は、酸化ガドリニウム、酸化イットリウム、酸化エルビウム、酸化テルビウム、酸化イッテルビウムなどの希土類の金属酸化物を含むことができる。別の実施形態においては、スイッチング層130は、酸化アルミニウムなどの金属酸化物を含むことができる。スイッチング層130は、原子層堆積プロセス、化学蒸着、物理蒸着法、高密度プラズマプロセス、およびその他の適切な堆積プロセスを用いて堆積できる。実施形態によっては、スイッチング層130は、例えば、元素金属の層を形成する堆積プロセスと、それに続く、元素金属を金属酸化物に参加するための酸化ステップなどの、複数のステップで形成できる。様々な実施形態において、スイッチング層130は、約1nmから約20nmの厚みとすることができる。
【0053】
図6Dを参照すると、中間電極層140は、スイッチング層130上に形成される。様々な実施形態においては、中間電極層140は、テルルおよび/またはセレンなどの反応性の素子を含むことができる。一実施形態において、セレンよりもテルルが選択され得る。
【0054】
1つまたは複数の実施形態において、中間電極層140は、反応性の素子(テルル)および現代の周期表のIV族(Ti、Hf、Zr)からの金属を含む。一実施形態において、反応性の素子および第4族金属は、別個のターゲット材、例えば、反応性の素子を含む第1のターゲットおよび第4族金属を含む第2のターゲットを用いて同時スパッタリングされる。一実施形態において、同時スパッタリングは、堆積の間に反応性の素子および第4族金属を含むアモルファス層を生成でき、アモルファス層を形成するための個々のアニール処理を省く。更なる実施形態では、反応性の素子および第4族金属を含む共通のターゲット材は、スパッタリングプロセスのためのソースとして使用できる。それゆえ、この実施形態では、スパッタリングプロセスは、共通のターゲットからの反応性の素子(テルル)およびIV族(Ti、Hf、Zr)の金属を含む中間電極層140を堆積する。別の実施形態においては、反応性の素子および第4族金属は、化学蒸着、高密度プラズマ化学蒸着、電気化学堆積(electrochemical deposition)などの蒸着プロセス、および分子線エピタキシーなどのその他のタイプの物理蒸着法を用いて堆積される。
【0055】
更なる実施例において、ハフニウム、ジルコニウム、および/またはその他の遷移金属もしくは希土類金属などの元素が中間電極層140に加えられて、アモルファス相の安定性を上昇させる。様々な実施形態において、これらの元素の添加は、複数の元素を含むターゲットを用いた別個の元素ターゲットの同時スパッタリングにより、または、更にシーケンシャルな別な層のスパッタリングと、それに続く固相アモルファス化を誘導するためのアニーリングにより達成できる。
【0056】
一実施形態において、中間電極層140は、原子層堆積プロセスを用いて堆積される。反応性の素子(RE)の薄い層は、第4族金属(G4)に続いて堆積できる。反応性の素子の薄い層および第4族金属の薄い層は、様々な実施形態において、純元素の層(pure elemental layer)や合金、それらの化合物とすることができる。例えば、反応性の素子(RE)の0.1nmの層は、第4族金属の0.1nmの層に続いて堆積できる。プロセスは、(RE‐G4)
nを含む超格子スタックを形成するように、何度も(n回)繰り返すことができる。反応性の素子(RE)の薄い膜は、後続の処理の間、例えば、後続のアニール処理の間に、第4族金属(G4)の薄い膜と混合される。
【0057】
1つまたは複数の実施形態において、中間電極層140は、長距離の秩序のないアモルファス状態で堆積される。中間電極層140のアモルファス状態を使用すると、電気特性がデバイス間でより均一になる。アモルファス状態の反応性により、スイッチング層130との相互作用を可能にでき、こうした相互作用は、デバイスの動作中に増強される。様々な実施形態において、中間電極層140は、約100nmよりも少ない厚さを有することができ、一実施形態においては、約2nmから約30nmの厚さとすることができる。様々な実施形態において、中間電極層140は約2nmから約100nmである。
【0058】
様々な実施形態において、中間電極層140およびスイッチング層130は、銅、銀、金、亜鉛などの電気化学的に活性の金属を含まなくてもよい。
【0059】
次に
図6Eを参照すると、第2の電極層150は、中間電極層140上に形成される。様々な実施形態において、第2の電極層150は、不活性材料を含む。1つまたは複数の実施形態において、第2の電極層150は、銅、銀、金、亜鉛などの電気化学的に活性金属を含まなくてもよい。一実施形態において、第2の電極層150は金属ニトリドを含む。一実施形態において、第2の電極層150は窒化チタンを含む。様々な実施形態において、第2の電極層150は、中間電極層140の反応性の素子(テルルまたはセレン)と不活性である。後続の処理は、従来の処理に従うことができる。しかしながら、様々な実施形態において、後続の処理は、中間電極層140の結晶化を防ぐように、例えば400℃よりも低い低温で実行される。
【0060】
図6Fは、処理中に中間電極層140がスイッチング層130と相互作用する代替的な実施形態を示す。例えば、一実施形態において、中間電極層140におけるテルル原子は、スイッチング層130と相互作用でき、前に堆積したスイッチング層130を変更する。図示するように、テルル原子142および任意の4族元素は、中間電極層140とスイッチング層130の間の界面に含ませることができる。更に、テルル原子142および選択的な4族元素は、スイッチング層130に含ませることができる。別の実施形態においては、中間電極層140は、例えば
図6Eと
図6Fの組み合わせのように、完全に分離できない。中間電極層140は、スイッチング層130から酸素原子を引き出すことができ、スイッチング層から引き出される酸素原子の量は、中間電極層140のストイキオメトリおよび/または微細構造に依存し得る。
【0061】
図7A〜
図7Dを含む
図7は、本発明の代替的な実施形態に従った、中間電極層を形成する間の抵抗性スイッチングデバイスの断面図を示す。
【0062】
一実施形態において、中間電極層は、複数の層として形成できる。例として、
図7Aに示した一実施形態では、第1の中間層138が堆積され、その後に第2の中間層139が堆積される。第1の中間層138は、反応性の素子(テルルまたはセレン)を含むことができ、第2の中間層139は、第4族金属(チタン、ジルコニウム、ハフニウム)を含むことができる。第1の中間層138および第2の中間層139は、処理の間に混合できる。あるいは、第1の中間層138および第2の中間層139の一部のみが混合できる。更なる実施形態においては、第1の中間層138および第2の中間層139は混合されて、後続のアニール段階の間に、例えば、400℃よりも低いアニール処理の後に、アモルファス層を形成できる。一実施形態において、チタンおよびテルル層は、連続して堆積できる。チタンおよびテルル層の連続的な堆積と、それに続く熱アニールは、結果的にアモルファスTi
xTe
1‐x層となる固体のアモルファス化(solid state amorphization)を誘導できる。後続の処理は、
図6に示すように続けられ得る。
【0063】
別の実施形態においては、第1の中間層138および第2の中間層139は、
図7Bに示すように堆積され、積層を連続的に形成する。第1の中間層138および第2の中間層139の厚さは、堆積の電力密度(deposition power density)および時間によって変動し得る。あるいは、1つまたは複数の実施形態において、1の中間層138および第2の中間層139は、所望の全厚に到達するまで多くのサイクルで堆積できる。
【0064】
1つまたは複数の実施形態において、最終的な層構造がアニールされて、混合膜が形成され、これにより中間電極層140が形成される。中間電極層140の成分は、それゆえ、1つ1つの層の厚みを、すなわち、第1の中間層138および第2の中間層139の厚みを変化させることにより変更できる。一実施形態において、第1の中間層138は純テルルの層を含み、第2の中間層139は純チタンの層を含む。チタンおよびテルルの厚みは、一実施形態においては、約30%から約70%のチタン成分を得るように変更できる。
【0065】
一例として、一実施形態において、第1の中間層138および第2の中間層139は、プラズマ蒸着(PVD;plasma vapor deposition)プロセスにおいて堆積できる。例えばテルルを含む第1の中間層138は、0.09W/cm
2から0.26W/cm
2の範囲の電力を使用して堆積できる。第1の中間層138の厚みは、一実施形態においては、0.5nmから5nmの範囲とすることができる。別の例として、チタンを含むことのできる第2の中間層139は、0.37W/cm
2から0.9W/cm
2の範囲のPVD電力を使用して堆積できる。第2の中間層139の厚さは、一実施形態においては、1nmから5nmの範囲とすることができる。こうして形成される中間電極層140の最終的な厚さは、1つまたは複数の実施形態においては1.5nmから50nm、一実施形態においては約2nmから約30nm、および、様々な実施形態においては、100nmよりも少ない範囲とすることができる。
【0066】
アニール温度は、様々な実施形態においては100℃から600℃、一実施形態においては約200℃から約300℃の範囲とすることができる。アニール時間は、様々な実施形態においては1分から60分、一実施形態においては、約1分から20分の範囲とすることができる。アニール雰囲気は、様々な実施形態において、真空状態、窒素、および/またはアルゴンとすることができる。
【0067】
別の実施形態においては、
図7Cに示すように、反応性の素子および第4族金属を含む第1の中間層138が堆積できる。第1の中間層138には、アモルファス化プロセス135を施すことができる。例えば、一実施形態において、第1の中間層138には、第1の中間層138をアモルファス化するようにアルゴンなどの大量の不活性注入を施すことができる。これにより、堆積中に形成された多結晶体の分解が促進される。
【0068】
更なる実施形態において、第1の中間層138は、単一元素を有して堆積でき、例えば、第4族金属の層が堆積できる。反応性の素子が第4族金属層へ注入される。あるいは、第1の中間層138は、反応性の素子の層として堆積でき、第4族金属は、第1の中間層138へ注入される。有利に、注入プロセスは、前に堆積された、多結晶であり得る第1の中間層138をアモルファス化できる。
【0069】
図7Dは、本発明の一実施形態に従った、拡散バリア層が中間電極層上に堆積される更なる実施形態を示す。この実施形態において、追加の拡散バリア層141が、中間電極層140上および中間電極層140と第2の電極層150の間に堆積される。拡散バリア層141は、テルルなどの反応性の素子が中間電極層140から拡散するのを防止し、同様に、銅、銀、金、亜鉛などの金属が金属ラインおよび他のソースから拡散するのを防止するのを促進できる。実施例によっては、第2の電極層150が、このような汚染する原子の移動を防止できないこともある。このような実施例においては、追加の拡散バリア層141が堆積される。拡散バリア層141は、様々な実施形態において、金属窒化物を含むことができ、例えば、窒化チタンを拡散バリア層141をとして使用できる。
【0070】
図8A〜
図8Cを含む
図8は、本発明の一実施形態に従った、様々な製造段階の間の抵抗性スイッチングデバイスの断面図を示す。
【0071】
本発明の様々な実施形態は、
図1〜
図7に示した構造における変形形態を含む。例えば、この実施形態においては、スイッチング層および底部電極は、同じビアホール内に形成される。
図8Aに示すように、第1の電極層120は、部分的に開口部を充填するように形成できる。次に、
図8Bに示すように、金属酸化物層とすることのできるスイッチング層130が堆積される。後続の処理には、
図8Cに示すように、中間電極層140および第2の電極層150の形成が続く。
【0072】
図9A〜
図9Cを含む
図9は、本発明の一実施形態に従った、様々な製造段階の間の抵抗性スイッチングデバイスの断面図を示す。
【0073】
図9は、本発明の一実施形態に従った抵抗性スイッチングデバイスのスタックを形成する方法を示す。様々な実施形態において、抵抗性スイッチングデバイスのスタックは、共通の電極を増強するように形成できる。例えば、
図9Aに示すように、スイッチング層130および中間電極層140は、先の実施形態におけるように、第1の電極層120上に形成できる。
【0074】
図9Bを参照すると、第2の電極層150は中間電極層140の上に形成される。第2の中間層170および第2のスイッチング層180は、第4の絶縁層40内の第2の電極層150上に形成される。実施形態によっては、第4の絶縁層40は、複数の絶縁層を含むことができる。第3の電極層160は、第5の絶縁層45の内部に、且つ第2のスイッチング層180上に形成できる。
【0075】
一実施形態において、第2の電極層150は、窒化チタン(TiN)層とすることができる。別の実施形態においては、第2の電極層150は、TiN/W/TiNを含む3層スタックを含むことができる。第3の電極層160は、一実施形態においては、タングステンを含むことができる。
【0076】
図10Aおよび
図10Bを含む
図10は、本発明の実施形態に従ったクロスポイントデイバスアレイ(cross-point device array)を示す。
図10Aは上面図を示し、
図10Bは断面図を示す。
【0077】
図10は、例えばスタックされたアレイ(stacked array)としてのクロスポイントデイバスアレイを示す。アレイにおける各セルは、2端子アクセスデバイス210およびメモリデバイス220(
図10Bも参照)を備えることができる。メモリデバイス220は、様々な実施形態において、フラッシュメモリ、相転移メモリ、抵抗性メモリ、磁気メモリ、強誘電体メモリなどを含むことができる。
【0078】
1つまたは複数の実施形態において、クロスポイントデイバスアレイは、メモリアレイとすることができる。代替的な実施形態では、このようなアレイは、論理デバイスを形成するのにも使用できる。クロスポイントデイバスアレイにおける各メモリデバイス220は、第1の複数のライン(例えば、第1の垂直線201、第2の垂直線202および第3の垂直線203)と第2の複数のライン((例えば、第1の水平線211、第2の水平線212、第3の水平線213)の間に結合される。第1の複数の線および第2の複数の線は、一実施形態においては、互いに垂直であり得る。第1の複数の線は、第2の複数の線のすぐ上のメタルレベルか、またはすぐ下のメタルレベルであり得る。
【0079】
各メモリデバイス220は、第1のメタルレベルにある第1の複数の線のうちの線と、第1のメタルレベルの垂直方向に上または下のメタルレベルにある第2の複数のラインのうちの線との間に結合できる。例えば、アクセスデバイス210の1つと、メモリデバイス220の1つとは、第1の垂直線201および第2の水平線211の間に結合される。
【0080】
様々な実施形態において、メモリデバイス220は、本発明の様々な実施形態において説明したように、酸化スイッチング層および中間電極層を有する抵抗性スイッチングデバイスを含む。一実施形態において、アクセスデバイス210は、本発明の様々な実施形態において説明したように、デバイス酸化スイッチング層および中間電極層を有する抵抗性スイッチングデバイスを含む。様々な実施形態において、メモリデバイス220および/またはアクセスデバイス210は、様々な実施形態において説明した抵抗性スイッチングデバイスを用いて実施される。
【0082】
メモリセルアレイ500は、上述した様々な実施形態を実施するメモリデバイスを用いて形成できる。メモリデバイス220は、様々な実施形態において説明したように形成できる。
図11Aに示した一実施形態においては、メモリセルアレイ500は、トランジスタベースのアクセスデバイス520およびメモリデバイス220を含むメモリセル510から形成できる。
【0083】
アクセスデバイス520は、メモリデバイス220と、ビットラインドライバ540により駆動されるビットライン(BL)との間に結合できる。アクセスデバイスは、ワードラインドライバ530によってワードラインを介して活性化され得る。メモリデバイス220は、セレクトラインドライバ550に更に結合されたセレクトラインに結合される。
【0084】
図11Bは対応するメモリアレイを示し、そこでは、メモリセル510が、行および列に配置され、且つ、複数のワードライン(例えば、WL1、WL2)、複数のビットライン(例えば、BL1、BL2、BL3)および複数のセレクトライン(例えば、SL1、SL2)に結合されている。
【0085】
図12は、本発明の実施形態を用いたシステムを示す。
【0086】
様々な実施形態において説明されたデバイスアレイは、1つまたは複数の実施形態において、様々なタイプのメモリを形成するのに使用できる。1つまたは複数の実施形態において、本発明において説明された実施形態は、システムオンチップアーキテクチャ内のスタンドアローン型メモリまたは埋め込まれたメモリであり得る。
【0087】
本発明の実施形態は、プロセッサ610、周辺デバイス(PER)620、システム制御部630、システムバス640、ランダムアクセスメモリ(RAM)650、リードオンリメモリ(ROM)660、1回プログラム可能メモリ(OTP)670、入力/出力(I/O)デバイス680を備えることのできる、システムの一部とすることができる。
【0088】
システムの様々な構成要素は、システムバス640を介して通信できる。PER620などの周辺デバイスは、ディスプレイ、キーボード、マウス、センサ、カメラなどを含め、様々なタイプのデバイスを含むことができる。I/O680などのI/Oデバイスは、有線通信または無線通信を受信するための送信機および受信機を含むことができる。
【0089】
様々な実施形態において、PER620、RAM650、ROM660、OTP670、および/またはI/O680は、本発明の様々な実施形態において説明したようなメモリセルを含むことができる。更に、プロセッサ610、システム制御部630は、本発明の様々な実施形態において説明したように、例えば、埋め込まれたメモリとしての抵抗性スイッチングデバイスも含むことができる。
【0090】
本発明を例示的な実施形態を参照して説明してきたが、こうした説明は、限定的な意味で解釈されることを意図していない。本発明の例示的な実施形態およびその他の実施形態の様々な修正および結合は、説明を参照することで当業者に明らかとなろう。例として、
図1〜
図9で説明された実施形態は、代替的な実施形態において互いに組み合わせることができる。それゆえ、添付の特許請求の範囲は、あらゆるそのような修正形態または実施形態を包含することが意図される。
【0091】
本発明およびその利点を詳細に説明してきたが、様々な変更、置換および代替物が添付の特許請求の範囲により規定される本発明の精神および範囲から逸脱することなく実現できることを理解すべきである。例えば、本願で説明した多くの特徴、機能、プロセスおよび材料が、本発明の範囲にありながら変更できることが、当業者にたやすく理解されよう。
【0092】
更に、本願の範囲は、本明細書で説明した、プロセス、マシン、製造、物質組成特許、手段、方法及びステップに関して特定の実施形態に限定されることを意図していない。本願で説明した対応する実施形態と実質的に同様の機能を実行し、または実質的に同様の結果を実質的に実現する、既存または将来開発されるプロセス、マシン製造、物質組成特許、手段、方法ステップを本発明の開示から当業者は容易に理解するであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、このようなプロセス、マシン、製造、物質組成特許、手段、方法またはステップに含まれるものと理解される。
【0093】
原出願の当初明細書には以下の請求項が開示されている。
(請求項1) 第1の電位ノードに結合され、基板上に配置される第1の電極と、前記第1の電極上に配置されるスイッチング層と、前記スイッチング層上に配置される導電性アモルファス層と、前記導電性アモルファス層上に配置され、かつ第2の電位ノードに結合される第2の電極とを含む、抵抗性スイッチングデバイス。
(請求項2)前記導電性アモルファス層が、テルルおよび第IV族元素を含み、前記第IV族元素が、チタン、ジルコニウム、および/またはハフニウムを含む、請求項1に記載のデバイス。
(請求項3)前記導電性アモルファス層におけるテルル原子の数に対する第IV族元素の原子の数の比が、0.5:1から3:1の間である、請求項2に記載のデバイス。
(請求項4)前記導電性アモルファス層におけるテルル原子の数に対する第IV族元素原子の数の比が、0.5:1から2:1の間である、請求項2に記載のデバイス。
(請求項5) 前記導電性アモルファス層におけるテルル原子の数に対する第IV族元素原子の数の比が、0.55:1から1.5:1の間である、請求項2に記載のデバイス。
(請求項6) 前記スイッチング層が、酸化ガドリニウム、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、またはそれらの混合物を含む、請求項2に記載のデバイス。
(請求項7) 前記導電性アモルファス層が、0.01%よりも少ない銅および銀を含み、前記第2の電極が、5%よりも少ない銅および銀を含み、前記スイッチング層が、0.01%よりも少ない銅および銀を含む、請求項1に記載のデバイス。
(請求項8) 前記第1の電極が、タングステンおよび/またはタンタルを含み、前記第2の電極が、窒化チタンを含む、請求項1に記載のデバイス。
(請求項9) 前記第2の電極が、銅、銀、金、亜鉛およびテルルに対する拡散バリアを含む、請求項1に記載のデバイス。
(請求項10) 第2の電極上に配置され、且つ前記第2の電極と接触する第3の電極を更に含む、請求項9に記載のデバイス。
(請求項11) 前記導電性アモルファス層は、セレンおよび第IV族元素を含む、請求項1に記載のデバイス。
(請求項12) 第1の電位ノードに結合され、基板上に配置される第1の電極と、前記第1の電極上に配置され、0.01%よりも少ない銅および銀を含む酸化物スイッチング層と、前記酸化物スイッチング層上に配置され、第2の電位ノードに結合される第2の電極と、前記酸化物スイッチング層と前記第2の電極の間の界面とを有し、当該界面はテルルを含み、前記第2の電極が5%よりも少ない銅および銀を含む、抵抗性スイッチングデバイス。
(請求項13) 前記第2の電極がテルルのための拡散バリアを含む、請求項12に記載のデバイス。
(請求項14) 前記第1の電極がタングステンおよび/またはタンタルを含み、前記酸化物スイッチング層が、酸化ガドリニウム、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、またはそれらの混合物を含む、請求項12に記載のデバイス。
(請求項15) 前記第2の電極が窒化チタンを含む、請求項12に記載のデバイス。
(請求項16) 前記第2の電極が前記界面にチタン層を含む、請求項15に記載のデバイス。
(請求項17) 前記第2の電極がテルルを含む、請求項12に記載のデバイス。
(請求項18) 第1の電位ノードに結合される第1の電極と、前記第1の電極上に配置される金属酸化物層と、前記金属酸化物層上に配置され、且つ前記金属酸化物層と接触し、0.01%よりも少ない銅および銀を含む、テルル層と、前記テルル層上に配置され、且つ前記テルル層と接触する第2の電極であって、当該第2の電極は第2の電位ノードに結合され、かつ5%よりも少ない銅および銀を含む、前記第2の電極とを含む、金属酸化物抵抗性スイッチングデバイス。
(請求項19) 前記テルル層が、チタン、ジルコニウム、および/またはハフニウムを含む、請求項18に記載のデバイス。
(請求項20) 前記テルル層における、原子百分率によるテルルの総量が、25%から70%である、請求項18に記載のデバイス。
(請求項21) 前記第2の電極上に配置され、且つ前記第2の電極と接触する第3の電極を更に含む、請求項18に記載のデバイス。
(請求項22) 前記テルル層がアモルファスである、請求項18に記載のデバイス。
(請求項23) 前記第2の電極が銅および銀に対する拡散バリアである、請求項18に記載のデバイス。
(請求項24) 抵抗性スイッチングデバイスを形成する方法であって、基板上に第1の絶縁層を形成し、前記第1の絶縁層内に第1の電極を形成し、前記第1の電極上に金属酸化物層を形成し、前記金属酸化物層上に前記金属酸化物層と接触するテルル層を形成し、当該テルル層は0.01%よりも少ない銅および銀を含み、前記テルル層上に配置され、且つ前記テルル層と接触する第2の電極を形成し、当該第2の電極は第2の電位ノードに結合される、方法。
(請求項25) 前記第2の電極が5%よりも少ない銅および銀を含み、前記第2の電極が銅および銀に対する拡散バリアである、請求項24に記載の方法。
(請求項26) 前記第2の電極上に第3の電極を形成することを更に含む、請求項24に記載の方法。
(請求項27) 前記テルル層が、チタン、ジルコニウム、および/またはハフニウムを含む、請求項24に記載の方法。
(請求項28) 前記テルル層における原子百分率によるテルルの総量が、25%から70%である、請求項24に記載の方法。
(請求項29) テルル層を形成することが、テルルを第IV族元素と同時スパッタリングすることを含み、前記第IV族元素が、チタン、ジルコニウムまたはハフニウムを含む、請求項24に記載の方法。
(請求項30) 前記同時スパッタリングが、前記テルルおよび前記第IV族元素のための異なるソースを使用する、請求項29に記載の方法。
(請求項31) テルル層を形成することが、前記テルルおよび第IV族元素のための共通のソースを使用してスパッタリングすることを含む、請求項24に記載の方法。
(請求項32) テルル層を形成することが、アモルファス層を堆積することを含む、請求項24に記載の方法。
(請求項33) テルル層を形成することが、結晶層を堆積することと、打ち込みを用いて前記結晶層をアモルファス化することを含む、請求項24に記載の方法。
(請求項34) テルル層を形成することが、テルルを含む層と、第IV族元素を含む層とを堆積することを含む、請求項24に記載の方法。
(請求項35) 前記テルル層をアニールして、テルルおよび第IV族元素を含むアモルファス層を形成することを更に含む、請求項34に記載の方法。
(請求項36) 第1の端子および第1の電位ノードに結合された第2の端子を有し、基板上に配置されるアクセスデバイスと、抵抗スイッチングメモリデバイスであって、前記第1の端子に結合され、前記基板上に配置される第1の電極と、前記第1の電極上に配置され、0.01%よりも少ない銅および銀を含むスイッチング層と、前記スイッチング層上に配置され、テルルを含み、且つ0.01%よりも少ない銅および銀を含む第1の導電層と、前記第1の導電層上に配置され、且つ第2の電位ノードに結合され、さらに5%よりも少ない銅および銀を含む第2の電極と、を含む、抵抗スイッチングメモリデバイスとを含む、メモリセル。
(請求項37) 前記アクセスデバイスがトランジスタを含む、請求項36に記載のメモリセル。
(請求項38) 前記アクセスデバイスが抵抗性スイッチングデバイスを含み、当該抵抗性スイッチングデバイスが、前記基板上に配置された底部電極と、前記底部電極上に配置され、0.01%よりも少ない銅および銀を含む金属酸化物層と、前記金属酸化物層上に配置され、テルルを含み、且つ0.01%よりも少ない銅および銀を含む第2の導電層と、前記第2の導電層上に配置され、5%よりも少ない銅および銀を含む上部電極とを含む、請求項36に記載のメモリセル。
(請求項39) 前記第1の導電層がアモルファス層であり、前記第2の導電層がアモルファス層である、請求項38に記載のメモリセル。
(請求項40) 前記第1の導電層が、チタン、ジルコニウムまたはハフニウムを含む、請求項36に記載のメモリセル。
(請求項41) 前記スイッチング層が、酸化ガドリニウム、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素またはその混合物を含む、請求項36に記載のメモリセル。
(請求項42) 前記第2の電極が銅および銀に対する拡散バリアである、請求項36に記載のメモリセル。