(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1から
図5を参照しながら、一実施形態に係る、
風雨に関する情報提供システム1を例示として説明する。
【0014】
図1は、この発明の一実施形態に係る
風雨に関する情報提供システム1の構成を示す図である。
図2は、
図1に示した
風雨に関する情報提供システム1でのユーザ端末40で表示される表示例である。
図3は、
図1に示した
風雨に関する情報提供システム1での情報提示のフローを説明する図である。
図4は、
図1に示した
風雨に関する情報提供システム1での情報提示の一例を示す図である。
図5は、
図1に示した
風雨に関する情報提供システム1での情報提示例の一部拡大図である。
【0015】
無人飛翔体は、遠隔操作や自動操縦によって飛行する小型の飛翔体であり、複数の回転翼を備える。無人飛翔体は、一般的に、ジャイロセンサ、加速度センサ、気圧センサあるいはGPSセンサなどの各種センサと、フライトコントローラとを搭載している。無人飛翔体では、これらの各種センサとフライトコントローラとによって、機体の傾きや動きや現在位置が判断されて、機体の自動制御がなされている。
【0016】
各種センサやフライトコントローラを搭載した無人飛翔体は、雨や風の影響を受けやすいため、飛行予定日の選択が重要である。
風雨に関する情報提供システム1は、無人飛翔体の飛行予定日が、飛行に適しているか否かの判断を支援するためのものである。
【0017】
図1に示すように、
風雨に関する情報提供システム1は、気象データ提供サーバ10と、飛行支援装置20と、ユーザ端末40と、これらを有線または無線で接続する通信ネットワーク(例えばインターネット)3とを備える。
【0018】
気象データ提供サーバ10は、外部の気象データ提供機関(気象庁、日本気象協会、および、その他の民間の気象予報機関など)のサーバである。気象データ提供サーバ10は、各種の気象データをデータベース12に格納しているとともに、
飛行支援装置20からの要求に応じて、各種の気象データの中から必要な気象データを適宜に提供する。気象データ提供サーバ10は、過去データおよび予測データを無償または有償で提供するサーバである。
【0019】
飛行支援装置20は、例えば、
風雨に関する情報提供システム1を運営する運営主体に設置されており、運営主体の管理者によって管理されている。
飛行支援装置20は、外部の気象データ提供サーバ10からのデータを取得する入力部23と、各種の演算を行うとともに各種の制御を行う制御部21と、各種のデータを格納する記憶部22と、各種の情報を出力する出力部24とを備える。
【0020】
入力部23は、通信手段を有して、気象データ提供サーバ10から各種データを入力するためのインターフェイスである。入力部23は、気象データ提供サーバ10から、予測対象の地点および日にちにおける降水量および風速に関する予測データを取得する予測データ取得部として働く。それとともに、入力部23は、予測対象の地点および日にちに対応する過去の降水日数および平均風速に関する過去データを取得する過去データ取得部として働く。
【0021】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)である。制御部21は、入力部23での入力動作と、記憶部22に対する書き込み及び読み出しの動作と、出力部24からの出力動作とを制御する。制御部21は、降水量に関する予測データについての偏差値を降水量予測指数として算出するとともに、風速に関する予測データについての偏差値を風速予測指数として算出する演算部として働く。
【0022】
制御部21は、過去の降水日数についての偏差値を降水日過去指数として算出するとともに、過去の平均風速についての偏差値を風速過去指数として算出する演算部として働く。制御部21は、降水量予測指数および降水日過去指数を合算することによって降水スコアを算出するとともに、風速予測指数および風速過去指数を合算することによって風速スコアを算出する演算部として働く。制御部21は、降水スコアおよび風速スコアのそれぞれを複数のランクに区分けする演算部として働く。
【0023】
制御部21は、降水スコアと風速スコアとの平均を取ることによって総合スコアを算出する演算部として働く。制御部21は、総合スコアを複数のランクに区分けする演算部として働く。
【0024】
記憶部22は、各種のデータや情報の書き込みおよび読出しが可能なメモリである。記憶部22は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメインメモリ(主記憶装置)、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)やフラッシュメモリなどの補助記憶装置などから構成されている。記憶部22のROMには、制御部21が各種の演算処理を実行するためのプログラムが格納される。記憶部22の補助記憶装置には、例えば、降水量および風速に関する予測データ、過去の降水日数および平均風速に関する過去データ、降水量予測指数、風速予測指数、降水日過去指数、風速過去指数、降水スコア、風速スコアおよび総合スコアが格納される。
【0025】
出力部24は、通信手段を有して、記憶部22に格納された各種の情報を外部のユーザ端末に出力するためのインターフェイスである。出力部24は、降水量予測指数および過去の降水日数を雨の情報として提示するとともに、風速予測指数および過去の平均風速を風の情報として提示する提示部として働く。出力部24は、降水スコアのランクを雨の情報として提示するとともに、風速スコアのランクを風の情報として提示する提示部として働く。出力部24は、総合スコアのランクを風雨の情報として提示する提示部として働く。出力部24は、雨の情報、風の情報または風雨の情報を月めくりのカレンダー形式で提示する提示部として働く。出力部24は、雨の情報、風の情報または風雨の情報を色付きで提示する提示部として働く。
【0026】
ユーザ端末40は、コンピュータ、スマートフォンやタブレット端末や携帯電話端末のようなモバイル端末、ウェアラブル端末などの通信可能な端末である。ユーザ端末40は、キーボードやタッチパネルや音声入力のような入力操作部と、
飛行支援装置20から出力された各種の情報などを表示させるための表示部42と、外部と通信する通信手段とを備える。表示部42は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどからなる。
【0027】
図2に示すように、ユーザ端末40の表示部42には、この
風雨に関する情報提供システム1を利用するために必要な情報や、雨の情報、風の情報または風雨の情報が提示(すなわち表示)される。
図2(A)では、例えば、すでに入会しているユーザに対してログインするためのユーザIDやパスワードの入力を求めたり、新規の入会を促したりする画面が表示される。
図2(B)では、例えば、新規入会を希望するユーザに対して、ユーザの属性情報の入力を促す画面が表示される。
図2(C)では、例えば、予測対象の地点の選択画面と、
図4に示すような雨の情報、風の情報または風雨の情報とが表示される。
図2(D)では、例えば、管理者用の情報や、ユーザの登録情報変更に関する情報が表示される。
【0028】
次に、
図3から
図5を参照しながら、
飛行支援装置20における処理について説明する。
【0029】
初期値を少しだけずらして何通りも計算した結果を統計的に処理して全体の傾向をつかむ手法は、アンサンブル予報として気象庁などから提供されている。アンサンブル予報では、各々の初期値で計算した結果をメンバーと言い、週間アンサンブル予報では27メンバーで、1ヶ月アンサンブル予報では50メンバーで計算している。1ヶ月アンサンブル予報では、50メンバーのアンサンブル予測データを平均したアンサンブル平均を算出することによって得られた平均的な気象状態の予測が、気象庁などから提供されている。
【0030】
これに対して、本発明では、各日にちに対して所定メンバー数のアンサンブル予測データを基にして偏差値を算出して、指数化している。すなわち、1ヶ月の降水量については、表1に示すように、各日にちに対して、予測降水量(mm)の50メンバーのアンサンブル予測データの平均および標準偏差を基にして偏差値を算出して、当該偏差値を降水量予測指数としている。
【0032】
表1に例示した1ヶ月分の降水量に関する50メンバーのアンサンブル予測データは、気象庁などの気象データ提供サーバ10から提供されている。したがって、ステップS1では、
飛行支援装置20の制御部21は、各日にちについてのアンサンブル予測データを気象データ提供サーバ10から取得して、記憶部22に格納するように制御する。制御部21は、各日にちについて、予測降水量(mm)の50メンバーのアンサンブル予測データの合計値(例えば1日目の105.2など)を算出する。制御部21は、平均(例えば130.8)および標準偏差(例えば66.9)を算出するとともに、各日にちについて、偏差値を算出する。制御部21は、当該偏差値を降水量予測指数として記憶部22に格納する(ステップS1(A))。
【0033】
ところで、毎年、ある特定の日に特定の天気が現れやすいことが昔から知られており、前記特定の日は、気象特異日と言われている。諸説があってはっきりとした理由が分かっていないものの、気象特異日が存在するのも現実である。そこで、予測対象の地点および日にちに対応する過去データ(降水日および平均風速に関する10年間の過去データ)が、飛行予定の適否の判断に適用される。
【0035】
表2に示した過去の降水日数に関する10年間の過去データは、気象庁などの気象データ提供サーバ10から提供されている。したがって、
飛行支援装置20の制御部21は、各日にちについての降水日数の過去データを気象データ提供サーバ10から取得して、記憶部22に格納するように制御する。制御部21は、過去の降水日数について、平均(例えば2.8)および標準偏差(例えば1.5)を算出するとともに、各日にちについて、偏差値を算出する。制御部21は、当該偏差値を降水日過去指数として記憶部22に格納する(ステップS1(B))。
【0036】
このように、ステップS1では、制御部21は、降水量予測指数に関するステップS1(A)と降水日過去指数に関するステップS1(B)とを実行するように制御するが、ステップS1(A)およびステップS1(B)の順番は上記の逆であってもよい。
【0038】
表3に示すように、降水スコアは、上記降水量予測指数および上記降水日過去指数を合算することによって算出される。
【0040】
表4に示すように、降水スコアの最大値(125.0)から降水スコアの最小値(75.8)を差し引いた差分の10%(4.9)をレンジとして、ランク1(75.8〜80.7)からランク10(120.1〜125.0)の10個のランクが作成される。
【0042】
表5に示すように、各日にちについての降水スコアが、ランク1(75.8〜80.7)からランク10(120.1〜125.0)にそれぞれ区分けされる。
【0043】
このように、ステップS3では、制御部21は、各日にちについての降水スコアを算出するとともに、当該降水スコアを、1から10の10段階のランクに区分けし、区分けしたランク結果を記憶部22に格納する。
【0044】
同様に、風速についても、表6に示すように、各日にちに対して予測風速(m/s)の50メンバーのアンサンブル予測データの平均および標準偏差を基にして偏差値を算出して、当該偏差値を風速予測指数としている。
【0046】
表6に示した各日にちでの1000hPaの等圧面高度での予測風速に関する50メンバーのアンサンブル予測データは、気象庁などの気象データ提供サーバ10から提供されている。したがって、ステップS5では、
飛行支援装置20の制御部21は、各日にちについてのアンサンブル予測データを気象データ提供サーバ10から取得して、記憶部22に格納するように制御する。制御部21は、各日にちについて、予測風速(m/s)の50メンバーのアンサンブル予測データの合計値(例えば1日目の233.6など)を算出する。制御部21は、平均(例えば174.9)および標準偏差(例えば27.2)を算出するとともに、各日にちについて、偏差値を算出する。制御部21は、当該偏差値を風速予測指数として記憶部22に格納する(ステップS5(A))。
【0048】
過去の降水量と同様に、表7に示した過去の平均風速(例えば地上10mの高さ)に関する10年間の過去データは、気象庁などの気象データ提供サーバ10から提供されている。したがって、
飛行支援装置20の制御部21は、各日にちについての平均風速の過去データを気象データ提供サーバ10から取得して、記憶部22に格納するように制御する。制御部21は、過去の平均風速について、平均(例えば2.6)および標準偏差(例えば0.37)を算出するとともに、各日にちについて、偏差値を算出する。制御部21は、当該偏差値を風速過去指数として記憶部22に格納する(ステップS5(B))。
【0049】
このように、ステップS5では、制御部21は、風速予測指数に関するステップS5(A)と風速過去指数に関するステップS5(B)とを実行するように制御するが、ステップS5(A)およびステップS5(B)の順番は上記の逆であってもよい。
【0051】
表8に示すように、風速スコアは、上記風速予測指数および上記風速過去指数を合算することによって算出される。
【0053】
表9に示すように、風速スコアの最大値(128.1)から風速スコアの最小値(77.4)を差し引いた差分の10%(5.1)をレンジとして、ランク1(77.4〜82.4)からランク10(123.0〜128.1)の10個のランクが作成される。
【0055】
表10に示すように、各日にちについての風速スコアが、ランク1(77.4〜82.4)からランク10(123.0〜128.1)にそれぞれ区分けされる。
【0056】
このように、ステップS7では、制御部21は、各日にちについての風速スコアを算出するとともに、当該風速スコアを、1から10の10段階のランクに区分けし、区分けしたランク結果を記憶部22に格納する。
【0058】
表11に示すように、各日にちについて、降水スコアのランクと風速スコアのランクとの平均を取ることによって総合スコアが算出され、総合スコアが1から10の10段階のランクに区分けされる。
【0059】
したがって、ステップS10では、制御部21は、各日にちについて、ステップS3で得られた降水スコアのランクと、ステップS7で得られた風速スコアのランクとの平均を取ることによって総合スコアを算出する。そして、制御部21は、総合スコアを1から10の10段階のランクに区分けし、区分けしたランク結果を記憶部22に格納する。記憶部22に格納されたランク結果は、提示部として働く出力部24によって、風雨の情報として提示される。当該構成によれば、風雨に関する総合情報を簡潔に提供できる。
【0060】
ユーザ端末40の表示部42では、例えば、
図4に示すように、1ランクを示す「1」の数字から10ランクを示す「10」の数字が、〇△×□年▽◎月での風雨に関する総合情報として、月めくりのカレンダー形式で提示(すなわち表示)される。当該構成によれば、1ヶ月単位での風雨に関する総合情報を一つの表示画面で提供できる。
【0061】
カレンダーの日にち欄31には、ランクの具体的な数字に加えて、ランクの数字に対応した様々な背景部を表示することができる。日にち欄31での様々な背景部は、風雨に関する総合情報(ランク結果)に関連付けた色付きにすることができる。該構成によれば、風雨に関する総合情報(ランク結果)を、視覚的に分かりやすく提供できる。
【0062】
日にち欄31での様々な背景部は、風雨に関する総合情報(ランク結果)に関連付けた、色(白黒も含む)や濃淡や明暗を連続した階調で変化させた配色、例えば10段階で変化させたグラデーションにすることができる。当該構成によれば、風雨に関する総合情報(ランク結果)を、視覚的に分かりやすくて自然な視認性を提供できる。
【0063】
また、
図4および
図5に示すように、総合スコアの基礎になった、雨の情報としての過去の降水日数および降水量予測指数の数字と、風の情報としての過去の平均風速および風速予測指数の数字とを、総合スコアの数字よりも小さく、雨の欄32と風の欄33とにそれぞれ提示(すなわち表示)することができる。当該構成によれば、1から10のランクで区分けされた総合スコアの根拠を具体的に提供できる。
【0064】
さらにまた、雨の欄32において横軸に過去の降水日数を対応させるとともに縦軸に降水量予測指数を対応させて、過去の降水日数および降水量予測指数のデータと、当該データに対応するポイントとを、散布図的に表示することもできる。同様に、風の欄33において横軸に過去の平均風速を対応させるとともに縦軸に風速予測指数を対応させて、過去の平均風速および風速予測指数のデータと、データに対応するポイントとを、散布図的に表示することもできる。当該構成によれば、1から10のランクで区分けされた総合スコアの根拠を具体的に且つ直感的に提供できる。
【0065】
次に、
風雨に関する情報提供システム1での情報提示の他の例を、
図6を参照しながら説明する。
【0066】
無人飛翔体においては、防水タイプのものも市販されているが、非常に高価であるため、多くの無人飛翔体は非防水タイプのものである。非防水タイプの無人飛翔体を雨中で飛行させると、各種センサやフライトコントローラがダメージを受けてしまう。また、小型の無人飛翔体は、機体が軽いため、風の影響を受け易い一方で、大型の無人飛翔体は、風の影響を受けにくい。
【0067】
上記のように、無人飛翔体には様々なタイプのものがあるため、飛行予定の無人飛翔体によっては、必要とされる情報が、雨の情報または風の情報のどちらか一方で十分であることがある。そのため、
図6に示した他の例に係る
風雨に関する情報提供システム1は、雨の情報と風の情報とを別個の独立した形で提示する。すなわち、ユーザ端末40の表示部42には、雨の情報としての降水スコアを雨の欄32に提示(すなわち表示)するとともに、風の情報としての風速スコアを風の欄33に提示(すなわち表示)する。当該構成によれば、必要とされる雨の情報および風の情報を適宜に提供できる。
【0068】
図6に示した他の例においても、雨の欄32での背景部および風の欄33での背景部は、別個の独立したグラデーションで提示(すなわち表示)することができる。雨の情報としての過去の降水日数および降水量予測指数の数字と、風の情報としての過去の平均風速および風速予測指数の数字とを、総合スコアの数字よりも小さく、雨の欄32と風の欄33とにそれぞれ提示(すなわち表示)することができる。
【0069】
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は、上記実施形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
【0070】
上記実施形態では、50メンバーのアンサンブル予測データを基にした1ヶ月単位での情報を提示しているが、27メンバーのアンサンブル予測データを基にした1週間単位での情報を提示することもできる。
【0071】
上記実施形態では、雨の情報や風の情報や風雨の情報を、ユーザ端末40の表示部42に表示することによって提示しているが、降水スコアや風速スコアや総合スコアのランク数字を、ユーザ端末40のスピーカから音声で知らせることによって提示する態様にすることもできる。
【0072】
また、降水量予測指数などの各種指数の算出の基になったメンバー数および過去データ数、降水スコアなどのランクの区分け数は、あくまでも例示であって、上記以外の数量にすることもできる。
【0073】
この発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
【0074】
この発明の一態様に係る
風雨に関する情報提供システム1は、
予測対象の地点および日にちにおける降水量および風速に関する予測データを取得する予測データ取得部23と、
前記予測対象の地点および日にちに対応する過去の降水日数および平均風速に関する過去データを取得する過去データ取得部23と、
前記降水量に関する前記予測データについての偏差値を降水量予測指数として算出するとともに、前記風速に関する前記予測データについての偏差値を風速予測指数として算出する演算部21と、
前記予測データ、前記過去データ、前記降水量予測指数および前記風速予測指数を格納する記憶部22と、
前記降水量予測指数および前記過去の降水日数を雨の情報として提示するとともに、前記風速予測指数および前記過去の平均風速を風の情報として提示する提示部24とを備えることを特徴とする。
【0075】
上記構成によれば、雨および風に関する予測データおよび過去データをそれぞれ適切に処理することによって、降水量予測指数および過去の降水日数が雨の情報として提示されるとともに、風速予測指数および過去の平均風速が風の情報として提示されるので、
無人飛翔体の飛行予定日が、
飛行に適しているか否かの判断を支援できる。
【0076】
また、一実施形態の
風雨に関する情報提供システム1では、
前記演算部21は、前記過去の降水日数についての偏差値を降水日過去指数として算出するとともに、前記過去の平均風速についての偏差値を風速過去指数として算出し、前記降水量予測指数および前記降水日過去指数を合算することによって降水スコアを算出するとともに、前記風速予測指数および前記風速過去指数を合算することによって風速スコアを算出し、前記降水スコアおよび前記風速スコアのそれぞれを複数のランクに区分けし、
前記提示部24は、前記降水スコアのランクを前記雨の情報として提示するとともに、前記風速スコアのランクを前記風の情報として提示する。
【0077】
上記実施形態によれば、必要とされる雨の情報および風の情報を適宜に提供するので、
飛行に適しているか否かの判断を適切に支援できる。
【0078】
また、一実施形態の
風雨に関する情報提供システム1では、
前記演算部21は、前記降水スコアと前記風速スコアとの平均を取ることによって総合スコアを算出し、前記総合スコアを複数のランクに区分けし、
前記提示部24は、前記総合スコアのランクを風雨の情報として提示する。
【0079】
上記実施形態によれば、当該構成によれば、風雨に関する総合情報を簡潔に提供するので、
飛行に適しているか否かの判断を適切に支援できる。
【0080】
また、一実施形態の
風雨に関する情報提供システム1では、
前記提示部24は、前記情報を月めくりのカレンダー形式で提示する。
【0081】
上記実施形態によれば、1ヶ月単位での情報を一つの表示画面で提供するので、
飛行に適しているか否かの判断を適切に支援できる。
【0082】
また、一実施形態の
風雨に関する情報提供システム1では、
前記提示部24は、前記情報に関連付けた色付きで提示する。
【0083】
上記実施形態によれば、情報を視覚的に分かりやすく提供するので、
飛行に適しているか否かの判断を適切に支援できる。
【0084】
また、一実施形態の
風雨に関する情報提供システム1では、
前記予測データは、アンサンブル予報によって得られる。
【0085】
上記実施形態によれば、長期予測でも比較的精度の良い予測データを利用できるので、
飛行に適しているか否かの判断を適切に支援できる。