特許第6708962号(P6708962)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6708962
(24)【登録日】2020年5月26日
(45)【発行日】2020年6月10日
(54)【発明の名称】半導体記憶装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G11C 29/02 20060101AFI20200601BHJP
   G11C 16/30 20060101ALI20200601BHJP
   G11C 5/14 20060101ALI20200601BHJP
   H01L 27/10 20060101ALI20200601BHJP
【FI】
   G11C29/02 140
   G11C16/30
   G11C5/14 420
   H01L27/10 481
【請求項の数】7
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2016-151230(P2016-151230)
(22)【出願日】2016年8月1日
(65)【公開番号】特開2018-22541(P2018-22541A)
(43)【公開日】2018年2月8日
【審査請求日】2019年5月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】315002243
【氏名又は名称】ユナイテッド・セミコンダクター・ジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100119987
【弁理士】
【氏名又は名称】伊坪 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100135976
【弁理士】
【氏名又は名称】宮本 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】竹内 淳
(72)【発明者】
【氏名】鳥井 智史
【審査官】 堀田 和義
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−176830(JP,A)
【文献】 特開平6−251593(JP,A)
【文献】 特開2005−197411(JP,A)
【文献】 特開2005−339590(JP,A)
【文献】 特表2010−514196(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 29/02
G11C 16/30
G11C 5/14
H01L 27/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレイ状に配置され、それぞれがメモリ素子と、第1方向に延伸する複数のビット線の何れか1つと前記メモリ素子との間を選択信号に応じて接続する選択スイッチとを有する複数のメモリセルと、
前記第1方向と直交する第2方向に配列される前記複数のメモリセル毎に、何れか1つを選択する前記選択信号を出力する第1選択回路と、
前記複数のビット線のうちの何れか1つを選択する第2選択回路と、
前記複数のビット線のうちの少なくとも1つのビット線において、前記複数のメモリセルのうちの前記ビット線に接続されたすべてのメモリセルが前記選択信号で選択されていない状態で、前記ビット線に流れるリーク電流の大きさが基準電流値以下であるか否かを判定するリーク電流判定回路と、
前記複数のメモリセルのバックゲートにバックゲート電圧を印加可能なバックゲート電圧供給回路と、
前記バックゲート電圧を示すバックゲート電圧情報を1つ又は2つ以上記憶するバックゲート電圧記憶回路と、
を有する半導体記憶装置。
【請求項2】
前記半導体記憶装置の温度を検出する温度センサと、
前記温度センサが検出した温度に応じて、前記バックゲート電圧記憶回路に記憶される2つ以上の前記バックゲート電圧の何れか1つを選択し、前記バックゲート電圧供給回路に出力するバックゲート電圧選択回路と、
を更に有する、請求項1に記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記リーク電流判定回路は、複数の前記ビット線に流れるリーク電流を一括して検出する、請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記複数のメモリセルは、ウェルが分離された複数のセクタに配置され、
前記バックゲート電圧供給回路は、前記複数のセクタ毎に前記バックゲート電圧を供給する、請求項1〜3の何れか一項に記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記複数のメモリセルは、前記複数のビット線が延伸する前記第1方向に沿って分離された複数のウェルに形成され、
前記バックゲート電圧供給回路は、前記複数のウェル毎に前記バックゲート電圧を供給する、請求項1〜3の何れか一項に記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
アレイ状に配置され、それぞれがメモリ素子と、前記メモリ素子と第1方向に延伸する複数のビット線の何れか1つとの間を選択信号に応じて接続する選択スイッチとを有する複数のメモリセルを含む半導体記憶装置の制御方法であって、
前記複数のビット線のうちの少なくとも1つのビット線において、前記複数のメモリセルのうちの前記ビット線に接続されたすべてのメモリセルが前記選択信号で選択されていない状態で、前記ビット線に流れるリーク電流を検出し、
前記リーク電流の大きさが所定の基準電流値以下となるバックゲート電圧を決定し、
前記バックゲート電圧を示すバックゲート電圧情報を記憶し、
前記メモリセルのバックゲートに前記バックゲート電圧を出力する、
ことを含む半導体記憶装置の制御方法。
【請求項7】
前記リーク電流の大きさが所定の上限電流値以上であるか否かを判定し、
前記リーク電流の大きさが所定の上限電流値以上であると判定されたビット線を、前記バックゲート電圧を決定するビット線から除外する、
ことを更に含む請求項6に記載の半導体記憶装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体記憶装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
NANDセル等の複数の不揮発性メモリセルに記憶されたデータをビット線に流れる電流を介して読み出す不揮発性メモリが知られている。このような不揮発性メモリにおいて、メモリセルが形成されたウェルに印加されるバックゲート電圧を所定の値に制御して、メモリセルからデータを読み出すときにビット線に流れるリーク電流を抑制することが知られている(例えば、特許文献1〜3を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2010−514196号公報
【特許文献2】国際公開第2006/059375号
【特許文献3】特開2013−84318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ビット線に流れるリーク電流は、半導体記憶装置の製造条件等に依存するため、バックゲート電圧を所定の値に制御する場合、所望の大きさ以上のリーク電流がビット線に流れて、マクロセルからデータが読み出せないおそれがある。
【0005】
一実施形態では、ビット線に流れるリーク電流の大きさを所定値以下に抑制可能な半導体記憶装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの態様では、半導体記憶装置は、アレイ状に配置された複数のメモリセルと、行方向に配列される複数のメモリセル毎に、何れか1つを選択する第1選択回路と、ビット線の何れか1つを選択する第2選択回路とを有する。また、半導体記憶装置は、リーク電流判定回路と、バックゲート電圧記憶回路と、バックゲート電圧供給回路とを更に有する。リーク電流判定回路は、接続されているすべてのメモリセルが非選択状態であるビット線に流れるリーク電流の大きさが基準電流値以下であるか否かを判定する。バックゲート電圧記憶回路はバックゲート電圧を示すバックゲート電圧情報を1つ又は2つ以上記憶し、バックゲート電圧供給回路は複数のメモリセルのバックゲートにバックゲート電圧を印加可能である。
【発明の効果】
【0007】
一実施形態では、ビット線に流れるリーク電流の大きさを所定値以下に抑制することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る半導体記憶装置の回路ブロック図である。
図2図1に示すメモリコアの内部回路ブロック図である。
図3】(a)は図1に示す第1セクタのより詳細な内部回路ブロック図であり、(b)は(a)に示すメモリセルの内部回路ブロック図であり、(c)は(a)に示すコラムスイッチの内部回路ブロック図である。
図4図1に示すリーク電流判定回路の内部回路図である。
図5図4に示すリーク電流判定回路の動作を示すタイミングチャートである。
図6図1に示すバックゲート電圧供給回路の内部回路図である。
図7図1に示す半導体記憶装置のバックバックゲート電圧を設定するバックゲート電圧設定装置のブロック図である。
図8図7に示すバックゲート電圧設定装置によるバックゲート電圧設定処理のフローチャートである。
図9図8に示すバックゲート電圧判定処理の一例を説明するための図である。
図10】第2実施形態に係る半導体記憶装置の回路ブロック図である。
図11図10に示すメモリコアの内部回路ブロック図である。
図12図10に示す半導体記憶装置のバックバックゲート電圧を設定するバックゲート電圧設定装置のブロック図である。
図13図12に示すバックゲート電圧設定装置によるバックゲート電圧設定処理のフローチャートである。
図14】第3実施形態に係る半導体記憶装置の回路ブロック図である。
図15図14に示すメモリコアの内部回路ブロック図である。
図16図15に示す第1セクタのより詳細な内部回路ブロック図である。
図17図14に示す半導体記憶装置のバックバックゲート電圧を設定するバックゲート電圧設定装置のブロック図である。
図18図17に示すバックゲート電圧設定装置によるバックゲート電圧設定処理のフローチャートである。
図19】第4実施形態に係る半導体記憶装置の回路ブロック図である。
図20図19に示すメモリコアの内部回路ブロック図である。
図21図20に示すコラムスイッチの内部回路ブロック図である。
図22図19に示す半導体記憶装置のバックバックゲート電圧を設定するバックゲート電圧設定装置のブロック図である。
図23図22に示すバックゲート電圧設定装置によるバックゲート電圧設定処理のフローチャートである。
図24】実施形態に係る半導体記憶装置が有するマクロセルの第1変形例を示す図である。
図25】実施形態に係る半導体記憶装置が有するマクロセルの第2変形例を示す図である。
図26図25に示す第1セクタのより詳細な内部回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下図面を参照して、半導体記憶装置及びその制御方法について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明との均等物に及ぶ点に留意されたい。実施形態に係る半導体記憶装置は、選択信号で選択されていないメモリセルに接続されたビット線に流れるリーク電流の大きさを判定するリーク電流判定回路と、バックゲート電圧を示すバックゲート電圧情報を記憶するバックゲート電圧記憶回路とを有する。この半導体記憶装置は、リーク電流が所定値以下になるバックゲート電圧情報を記憶し、記憶したバックゲート電圧情報に対応するバックゲート電圧をメモリセルのバックゲートに印加することで、ビット線に流れるリーク電流を所定値以下に抑制可能にする。
【0010】
(第1実施形態に係る半導体記憶装置)
図1は、第1実施形態に係る半導体記憶装置の回路ブロック図である。
【0011】
半導体記憶装置1は、コマンド生成回路10と、内部電圧生成回路11と、メモリコア制御回路12と、アドレス生成回路13と、データ入出力回路14と、メモリコア15とを有する。
【0012】
コマンド生成回路10は、チップイネールブ信号CEX、ライトイネーブル信号WEX等の種々のコマンド信号の入力に応じて、種々の制御信号及びモード信号を生成して、内部電圧生成回路11、メモリコア制御回路12及びアドレス生成回路13に出力する。内部電圧生成回路11は、コマンド生成回路10から入力される制御信号及びモード信号に応じて内部電源電圧を生成して、生成した内部電源電圧をメモリコア15に供給する。メモリコア制御回路12は、コマンド生成回路10から入力される制御信号及びモード信号に応じて種々のメモリコア制御信号MCntを、メモリコア15に出力する。アドレス生成回路13は、コマンド生成回路10から入力される制御信号及びモード信号、並びに外部から入力されるアドレス信号に応じて、ロウアドレス信号RA及びコラムアドレス信号CAをメモリコアに出力する。データ入出力回路14は、外部から入力される入力データ信号をメモリコア15に出力すると共に、メモリコア15から入力された出力データ信号を外部に出力する。
【0013】
図2は、メモリコア15の内部回路ブロック図である。
【0014】
メモリコア15は、第1セクタ21と、第2セクタ22と、GBLセレクタ23と、アンプ回路24と、リーク電流判定回路25と、バックゲート電圧記憶回路26と、バックゲート電圧供給回路27とを有する。第1セクタ21及び第2セクタ22は、互いに同一の構成要素を有し、且つ独立にデータの消去が可能なブロックであり、互いに分離したNウェルに形成される。メモリコア15は、第1セクタ21及び第2セクタ22の2つのセクタを有するが、実施形態に係る半導体記憶装置では、メモリコアは1つ又は3つ以上のセクタを有してもよい。
【0015】
第1セクタ21及び第2セクタ22のそれぞれは、ロウデコーダ31と、コラムスイッチ32と、Nウェルに形成される不図示のメモリセルがアレイ状に配置されるメモリセルアレイ33とを有する。ロウデコーダ31は、ロウアドレス信号RAに応じたロウ選択信号SG0〜SG2によって、メモリセルアレイ33に配置される不図示のメモリセルを行ごとに1つ選択する。コラムスイッチ32は、コラムアドレス信号CAに応じてメモリセルアレイ33に配置される不図示のメモリセルに接続されるビット線BL0〜BL3の何れか1つを選択する。
【0016】
GBLセレクタ23は、第1セクタ21及び第2セクタ22と複数のグローバルビット配線GBLを介して接続される。GBLセレクタ23は、メモリコア制御信号MCnt及びコラムアドレス信号CAに応じてグローバルビット配線GBLよりも配線数が少ないメインビット線MBLとの間でデータを入出力する。
【0017】
アンプ回路24は、不図示のリードアンプ及びライトアンプを含み、不図示のメモリセルに書き込むデータ及び不図示のメモリセルから読み出すデータを増幅する。
【0018】
リーク電流判定回路25は、メインビット線MBLに接続される共に、基準電流Ib及び電流印加指示信号BCが入力される。リーク電流判定回路25は、基準電流Ibの大きさと、メインビット線MBLを介して入力されるビット線BL0〜BL3のそれぞれに流れるリーク電流の大きさとの比較結果を示す出力信号OUTを出力する。
【0019】
バックゲート電圧記憶回路26は、レジスタを含む。バックゲート電圧記憶回路26は、メモリセルアレイ33に配置される不図示のメモリセルが形成されるNウェルに印加されるバックゲート電圧を示すバックゲート電圧情報を、設定信号SETの入力に応じて記憶する。バックゲート電圧記憶回路26はバックゲート電圧情報が決定される前は、外部から入力されるバックゲート電圧情報信号に対応するバックゲート電圧情報をバックゲート電圧供給回路27に出力する。また、バックゲート電圧情報が決定された後は、この半導体記憶装置の一部の領域または外部の不揮発記憶装置等の所定の不揮発記憶領域にバックゲート電圧情報は保存される。所定の不揮発記憶領域に保存されたバックゲート電圧情報はバックゲート電圧記憶回路26に半導体記憶装置の起動時に転送され、バックゲート電圧記憶回路26はバックゲート電圧情報をバックゲート電圧供給回路27に出力する。
【0020】
バックゲート電圧供給回路27は、バックゲート電圧記憶回路26から入力されるバックゲート電圧情報に対応するバックゲート電圧をメモリセルアレイ33に配置される不図示のメモリセルが形成されるNウェルに印加する。
【0021】
図3(a)は第1セクタ21のより詳細な内部回路ブロック図であり、図3(b)は図3(a)に示すメモリセルの内部回路ブロック図であり、図3(c)は図3(a)に示すコラムスイッチの内部回路ブロック図である。
【0022】
ロウデコーダ31は、ロウアドレス信号RA及びメモリコア制御信号MCntに応じて、ロウ選択信号SG0〜SG2及びセル制御信号CG0をメモリセルアレイ33に配置されるメモリセルMCに出力する。
【0023】
コラムスイッチ32は、コラムアドレス信号CA及びメモリコア制御信号MCntに応じて、ビット線BL0〜BL3の何れか1つを選択して、グローバルビット線GBLに接続する。
【0024】
メモリセルアレイ33には、3行4列の12個のマクロセルMCがアレイ状に配置される。メモリセルアレイ33には、メモリセルMCが3行4列で配置されるが、実施形態に係る半導体記憶装置では、メモリセルMCは、4行以上配置されてもよく、5行以上配置されてもよい。
【0025】
メモリセルMCは、それぞれがNウェルに形成された選択トランジスタM1と、選択トランジスタM1に直列接続された不揮発性メモリトランジスタM2とを有する。選択トランジスタM1及び選択トランジスタM1が形成されるNウェルには、バックゲート電圧VNWが印加される。選択トランジスタM1は、ゲートにロウ選択信号SGが入力され、ソースが不揮発性メモリトランジスタM2のドレインに接続され、且つドレインがビット線BLに接続されたp型MOSトランジスタである。ここで、ロウ選択信号SGはロウ選択信号SG0〜SG2の何れか1つを示し、ビット線BLはビット線BL0〜BL3の何れか1つを示す。選択トランジスタM1は、ロウ選択信号SGに対応する信号値が「0」であるときにオンして不揮発性メモリトランジスタM2に記憶されるデータに応じた電流をビット線BLに流す。選択トランジスタM1は、ロウ選択信号SGに対応する信号値が「1」であるときにオフする。
【0026】
不揮発性メモリトランジスタM2は、ゲートにセル制御信号CG0が入力され、ソースにソース電圧SRCが印加される。不揮発性メモリトランジスタM2は、信号値「1」が記憶されるとき、選択トランジスタM1がオンしたときに比較的小さな電流を出力し、信号値「0」が記憶されるとき、選択トランジスタM1がオンしたときに比較的大きな電流を出力する。
【0027】
図4は、リーク電流判定回路25の内部回路図である。
【0028】
リーク電流判定回路25は、第1リークトランジスタ41〜第8リークトランジスタ48を有する。第1リークトランジスタ41は、ゲートに電流印加指示信号BCが入力され、ソースが第2リークトランジスタ42のドレインが接続され、ドレインがメインビットラインMBLに接続される。第1リークトランジスタ41は、電流印加指示信号BCが入力されるときにオンして、ロウ選択信号SGでオフされた選択トランジスタM1が接続されるビット線に流れるリーク電流Ilkを流す。第2リークトランジスタ42及び第3リークトランジスタ43はカレントミラー回路を形成し、第1リークトランジスタ41がオンするときに流れるリーク電流Ilkを第3リークトランジスタ43のソースとドレインとの間に流す。
【0029】
第4リークトランジスタ44及び第5リークトランジスタ45はカレントミラー回路を形成する。第6リークトランジスタ46は、ゲートに電流印加指示信号BCが入力され、ソースが第5リークトランジスタ45のドレインが接続され、第7リークトランジスタ47のドレインが接続される。第6リークトランジスタ46は、ゲートに電流印加指示信号BCが入力されるときに、第4リークトランジスタ44のドレインに入力される基準電流Ibを第3リークトランジスタ43のソースとドレインとの間に流す。第7リークトランジスタ47及び第8リークトランジスタ48はカレントミラー回路を形成する。
【0030】
リーク電流判定回路25は、第1リークトランジスタ41及び第6リークトランジスタ46のゲートに信号値「1」の電流印加指示信号BCが入力されるとき、リーク電流Ilkの大きさと基準電流Ibの大きさとを比較する。リーク電流判定回路25は、リーク電流Ilkの大きさと基準電流Ibの大きさとを比較した比較結果を示す出力信号OUTを出力する。リーク電流Ilkの大きさが基準電流Ibの大きさより大きいときに出力信号OUTの信号値は「0」になり、リーク電流Ilkの大きさが基準電流Ibの大きさより小さいときに出力信号OUTの信号値は「1」になる。また、リーク電流Ilkの大きさが基準電流Ibの大きさと等しいときに出力信号OUTの信号値は中間電位になる。
【0031】
図5は、リーク電流判定回路25の動作を示すタイミングチャートである。図5において、選択されたビット線BLに接続されるメモリセルMCの選択トランジスタM1に入力されるロウ選択信号SGに対応する信号値は「1」であり、不揮発性メモリトランジスタM2に入力されるセル制御信号CGはソース電圧SRCと同じ電圧である。メモリトランジスタM2に記憶される信号値は、リークが大きい状態にするために「0」が望ましい。
【0032】
矢印Aで示す時点で、電流印加指示信号BCに対応する信号値が「0」から「1」に遷移することに応じて、出力信号OUTの信号値は遷移する。リーク電流Ilkの大きさが基準電流Ibの大きさより大きいときに、出力信号OUTの信号値は、若干変化するものの「0」を維持する。一方、リーク電流Ilkの大きさが基準電流Ibの大きさより小さいときに、出力信号OUTの信号値は、「0」から「1」に遷移する。
【0033】
図6は、バックゲート電圧供給回路27の内部回路図である。
【0034】
バックゲート電圧供給回路27は、電圧生成オペアンプ51と、電圧生成トランジスタ52と、電圧生成抵抗53と、電圧生成選択回路54とを有する定電圧生成回路である。
【0035】
電圧生成オペアンプ51は、一方の入力端子に電圧生成基準電圧VREFが入力され、他方の入力端子に電圧生成選択回路54の出力端子が接続され、出力端子に電圧生成トランジスタ52のゲートが接続される。電圧生成トランジスタ52は、p型MOSトランジスタであり、ソースに電圧生成用電源VEXTが印加され、ドレインに電圧生成抵抗53の一端及び出力端子が接続される。電圧生成用電源電圧VEXTは、メモリセルアレイ33のNウェルに所望のバックゲート電夏VNWを供給可能な電圧である。電圧生成抵抗53の他端は接地される。電圧生成抵抗53は、抵抗値がRtotalである抵抗素子である。電圧生成選択回路54は、バックゲート電圧記憶回路26に記憶されるバックゲート電圧情報を示すバックゲート電圧信号が入力され、バックゲート電圧情報に応じて電圧生成抵抗53の抵抗値Rtotalの部分抵抗値Rsを取得する。
【0036】
バックゲート電圧VNWは、電圧生成基準電圧VREF、電圧生成抵抗53の抵抗値Rtotal、及び電圧生成選択回路54が取得した部分抵抗値Rsから、
VNW = VREF × Rtotal/Rs
で示される。
【0037】
(第1実施形態に係る半導体記憶装置のバックバックゲート電圧を設定するバックゲート電圧設定装置)
図7は、半導体記憶装置1のバックバックゲート電圧を設定するバックゲート電圧設定装置のブロック図である。図7に示すバックゲート電圧設定装置は、一例では半導体記憶装置1の出荷時に半導体記憶装置1の動作等をテストするテスタである。
【0038】
バックゲート電圧設定装置101は、入力部111と、出力部112と、記憶部113と、信号入出力部114と、処理部120とを有する。
【0039】
入力部111は、データの入力が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル、キーボード等である。作業者は、入力部111を用いて、文字、数字、記号等を入力することができる。入力部111は、作業者により操作されると、その操作に対応する信号を生成する。そして、生成された信号は、作業者の指示として、処理部120に供給される。
【0040】
出力部112は、映像や画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等である。出力部112は、処理部120から供給された映像データに応じた映像や、画像データに応じた画像等を表示する。また、出力部112は、紙などの表示媒体に、映像、画像又は文字等を印刷する出力装置であってもよい。
【0041】
記憶部113は、例えば、半導体記憶装置、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、又は光ディスク装置のうちの少なくとも一つを備える。記憶部113は、処理部120での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。アプリケーションプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部113にインストールされてもよい。
【0042】
また、記憶部113は、バックゲート電圧設定装置101の処理で使用される種々のデータを記憶する。さらに、記憶部113は、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶してもよい。
【0043】
信号入出力部114は、半導体記憶装置1にチップイネーブル信号CEX及びアドレス信号等の入力信号を入力すると共に、半導体記憶装置1から出力される出力信号OUT等の出力信号が入力される。
【0044】
処理部120は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部120は、バックゲート電圧設定装置101の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部120は、記憶部113に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部120は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
【0045】
処理部120は、アドレス設定部121と、バックゲート電圧判定部122と、終了判定部123と、バックゲート電圧決定部124と、バックゲート電圧設定部125とを有する。これらの各部は、処理部120が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとしてバックゲート電圧設定装置101に実装されてもよい。
【0046】
図8は、バックゲート電圧設定装置101によるバックゲート電圧設定処理のフローチャートである。図8に示すバックゲート電圧設定処理は、予め記憶部113に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部120により、バックゲート電圧設定装置101の各要素と協働して実行される。
【0047】
まず、アドレス設定部121は、第1セクタ21のビット線BL0のリーク電流Ilkを検出するように、ロウアドレス信号RA、コラムアドレス信号CA及び不図示のテスト信号を含むメモリコア 制御信号MCntを設定する(S101)。具体的には、アドレス設定部121は、第1セクタ21のビット線BL0に接続されるすべてのメモリセルMCを選択しないようにロウアドレス信号RA及び及びメモリコア制御信号MCntを設定する。また、アドレス設定部121は、第1セクタ21のビット線BL0をメインビット線MBLに接続するようにコラムアドレス信号CAを設定する。
【0048】
次いで、バックゲート電圧判定部122は、第1セクタ21のビット線BL0のリーク電流Ilkの大きさが基準電流Ibの大きさよりも小さくなるバックゲート電圧を決定する(S102)。具体的には、バックゲート電圧判定部122は、電流印加指示信号BCに対応する信号値を「1」にし且つ基準電流Ibを入力した状態で、バックゲート電圧情報信号を変化させながら、出力信号OUTの変化の有無を判定する。
【0049】
図9は、バックゲート電圧判定処理の一例を説明するための図である。
【0050】
バックゲート電圧判定部122は、バックゲート電圧を徐々に上昇させるようにバックゲート電圧情報信号を変化させながら、出力信号OUTに対応する信号値が「0」から「1」に変化するバックゲート電圧を検索する。矢印Aで示す電圧までバックゲート電圧が上昇すると、リーク電流Ilkの大きさは基準電流Ibの大きさより小さくなり、リーク電流判定回路25の出力信号OUTは、「0」から「1」に遷移する。バックゲート電圧判定部122は、出力信号OUTに対応する信号値が「0」から「1」に遷移した直後のバックゲート電圧を、第1セクタ21のビット線BL0のリーク電流Ilkの大きさが基準電流Ibの大きさよりも小さくなるバックゲート電圧として決定する。バックゲート電圧判定部122は、決定したバックゲート電圧に対応するバックゲート電圧情報を記憶部113に記憶する。
【0051】
次いで、終了判定部123は、第2セクタ22のビット線BL3までの全てのビット線BLについて、バックゲート電圧を決定する処理を実行したか否かを判定する(S103)。アドレス設定部121、バックゲート電圧判定部122及び終了判定部123は、全てのビット線BLについてバックゲート電圧決定処理が実行されたと判定される(S103−YES)まで、S101〜S103の処理を繰り返す。
【0052】
バックゲート電圧決定部124は、全てのビット線BLについてバックゲート電圧決定処理が実行されたと判定される(S103−YES)と、メモリセルMCの動作時にNウェルに印加されるバックゲート電圧を決定する(S104)。具体的には、バックゲート電圧決定部124は、第1セクタ21のビット線BL0〜第2セクタ22のビット線BL3のそれぞれにおいて決定されたバックゲート電圧の最大値をメモリセルMCの動作時に印加するバックゲート電圧に決定する。
【0053】
そして、バックゲート電圧設定部125は、S104の処理で決定されたバックゲート電圧を示すバックゲート電圧情報信号BGV及び設定信号SETをバックゲート電圧記憶回路26に出力して、バックゲート電圧を設定する。。また、バックゲート電圧設定部155は、決定されたバックゲート電圧情報を所定の不揮発記憶領域に保存する(S105)。
【0054】
(第2実施形態に係る半導体記憶装置)
図10は、第2実施形態に係る半導体記憶装置の回路ブロック図である。
【0055】
半導体記憶装置2は、メモリコア16がメモリコア15の代わりに配置されることが半導体記憶装置1と相違する。メモリコア16以外の半導体記憶装置2の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された半導体記憶装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0056】
図11は、メモリコア16の内部回路ブロック図である。
【0057】
メモリコア16は、低温バックゲート電圧記憶回路61、高温バックゲート電圧記憶回路62、温度センサ63及びバックゲート電圧選択回路64がバックゲート電圧記憶回路26の代わりに配置されることがメモリコア15と相違する。低温バックゲート電圧記憶回路61、温度センサ63及びバックゲート電圧選択回路64以外のメモリコア16の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたメモリコア15の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0058】
低温バックゲート電圧記憶回路61は、レジスタを含む。低温バックゲート電圧記憶回路61は、メモリセルMCが形成されるNウェルに印加される低温バックゲート電圧を示す低温バックゲート電圧情報を、設定信号SETの入力に応じて記憶する。低温バックゲート電圧記憶回路61は、低温バックゲート電圧情報が決定される前は、外部から入力される低温バックゲート電圧情報信号に対応する低温バックゲート電圧情報をバックゲート電圧選択回路64に出力する。また、バックゲート電圧情報が決定された後は、この半導体記憶装置の一部の領域または外部の不揮発記憶装置等の所定の不揮発記憶領域に低温バックゲート電圧情報は保存される。所定の不揮発記憶領域に保存された低温バックゲート電圧情報は低温バックゲート電圧記憶回路61に半導体記憶装置の起動時に転送され、低温バックゲート電圧記憶回路61は低温バックゲート電圧情報をバックゲート電圧選択回路64に出力する。
【0059】
高温バックゲート電圧記憶回路62は、レジスタを含む。高温バックゲート電圧記憶回路62は、メモリセルMCが形成されるNウェルに印加される高温バックゲート電圧を示す高温バックゲート電圧情報を、設定信号SETの入力に応じて記憶する。高温バックゲート電圧は、高温バックゲート電圧よりも高い電圧である。高温バックゲート電圧記憶回路62は、設定信号SETが入力される前は、外部から入力される高温バックゲート電圧情報信号に対応する高温バックゲート電圧情報をバックゲート電圧選択回路64に出力する。また、また、バックゲート電圧情報が決定された後は、この半導体記憶装置の一部の領域または外部の不揮発記憶装置等の所定の不揮発記憶領域に高温バックゲート電圧情報は保存される。所定の不揮発記憶領域に保存された高温バックゲート電圧情報は高温バックゲート電圧記憶回路62に半導体記憶装置の起動時に転送され、高温バックゲート電圧記憶回路62は高温バックゲート電圧情報をバックゲート電圧選択回路64に出力する。
【0060】
温度センサ63は、温度の変化に応じて両端間の電圧が変化するPN接合部と、PN接合部の両端間の電圧と温度基準電圧とを比較するコンパレータとを有する。温度センサ63は、PN接合部の温度が所定のしきい値温度未満のときに信号値「0」を示す温度選択信号を出力し、PN接合部の温度が所定のしきい値温度以上のときに信号値「1」を示す温度選択信号を出力する。
【0061】
バックゲート電圧選択回路64は、信号値「0」を示す温度選択信号が入力されるとき、低温バックゲート電圧記憶回路61から入力される低温バックゲート電圧情報信号をバックゲート電圧供給回路27に出力する。また、バックゲート電圧選択回路64は、信号値「1」を示す温度選択信号が入力されるとき、高温バックゲート電圧記憶回路62から入力される高温バックゲート電圧情報信号をバックゲート電圧供給回路27に出力する。
【0062】
(第2実施形態に係る半導体記憶装置のバックバックゲート電圧を設定するバックゲート電圧設定装置)
図12は、半導体記憶装置2のバックバックゲート電圧を設定するバックゲート電圧設定装置のブロック図である。図12に示すバックゲート電圧設定装置は、一例では半導体記憶装置2の出荷時に半導体記憶装置2の動作等をテストするテスタである。
【0063】
バックゲート電圧設定装置102は、処理部130が処理部120の代わりに配置されることがバックゲート電圧設定装置101と相違する。処理部130以外のバックゲート電圧設定装置102の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたバックゲート電圧設定装置101の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0064】
処理部130は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部130は、バックゲート電圧設定装置102の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部130は、記憶部113に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部130は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
【0065】
処理部130は、アドレス設定部131と、バックゲート電圧判定部132と、終了判定部133と、バックゲート電圧決定部134と、バックゲート電圧設定部135とを有する。これらの各部は、処理部130が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとしてバックゲート電圧設定装置102に実装されてもよい。
【0066】
図13は、バックゲート電圧設定装置102によるバックゲート電圧設定処理のフローチャートである。図13に示すバックゲート電圧設定処理は、予め記憶部113に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部130により、バックゲート電圧設定装置102の各要素と協働して実行される。
【0067】
まず、アドレス設定部131は、半導体記憶装置2の温度を第1温度に設定する(S201)。S202〜S205の処理は、S101〜S104の処理と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。S205の処理に次いで、バックゲート電圧設定部135は、S205の処理で決定された低温バックゲート電圧を示すバックゲート電圧情報信号BGV及び設定信号SETを低温バックゲート電圧記憶回路61に出力して、低温バックゲート電圧を設定する。また、バックゲート電圧設定部135は、決定された低温バックゲート電圧情報を所定の不揮発記憶領域に保存する(S206)。
【0068】
次いで、アドレス設定部131は、半導体記憶装置2の温度を第1温度よりも高い対2温度に設定する(S207)。S207〜S211の処理は、S101〜S104の処理と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。S211の処理に次いで、バックゲート電圧設定部135は、S211の処理で決定された高温バックゲート電圧を示す高温バックゲート電圧情報信号BGV及び設定信号SETを高温バックゲート電圧記憶回路62に出力して、高温バックゲート電圧を設定する。また、バックゲート電圧設定部135は、決定された高温バックゲート電圧情報を所定の不揮発記憶領域に保存する(S212)。
【0069】
(第3実施形態に係る半導体記憶装置)
図14は、第3実施形態に係る半導体記憶装置の回路ブロック図である。
【0070】
半導体記憶装置3は、メモリコア17がメモリコア15の代わりに配置されることが半導体記憶装置1と相違する。メモリコア17以外の半導体記憶装置3の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された半導体記憶装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0071】
図15は、メモリコア17の内部回路ブロック図である。
【0072】
メモリコア17は、第1セクタ71及び第2セクタ72が第1セクタ21及び第2セクタ22の代わりに配置されることがメモリコア15と相違する。第1セクタ71及び第2セクタ72以外のメモリコア17の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたメモリコア15の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。第1セクタ71及び第2セクタ72は、互いに同一の構成要素を有し、且つ独立にデータの消去が可能なブロックであり、互いに分離したNウェルに形成される。第1セクタ71及び第2セクタ72は、ロウデコーダ73、コラムスイッチ74及びメモリセルアレイ75がロウデコーダ31、コラムスイッチ32及びメモリセルアレイ33の代わりに配置されることが半導体記憶装置1と相違する。
【0073】
図16は、第1セクタ71のより詳細な内部回路ブロック図である。
【0074】
ロウデコーダ73は、ロウアドレス信号RA及びメモリコア制御信号MCntに応じて、ロウ選択信号SG0〜SG2及びセル制御信号CG0をメモリセルアレイ75に配置されるメモリセルMCに出力する。コラムスイッチ74は、コラムアドレス信号CA及びメモリコア制御信号MCntに応じて、ビット線BL0〜BL4の何れか1つを選択して、グローバルビット線GBLに接続する。
【0075】
メモリセルアレイ75には、15個のマクロセルMCは、行方向に3つずつ配置され且つ列方向に5つずつ配置されるようにアレイ状に配置される。ビット線BL4に接続される3つのマクロセルMCは、予備のマクロセルである。ビット線BL4に接続されるマクロセルMCは、ビット線BL0〜BL3の何れかのリーク電流が上限電流値以上であると判定されたときに、リーク電流が上限電流値であるとされたビット線に接続されたマクロセルMCのアドレスが代替的に割り当てられる。
【0076】
(第3実施形態に係る半導体記憶装置のバックバックゲート電圧を設定するバックゲート電圧設定装置)
図17は、半導体記憶装置3のバックバックゲート電圧を設定するバックゲート電圧設定装置のブロック図である。図17に示すバックゲート電圧設定装置は、一例では半導体記憶装置3の出荷時に半導体記憶装置3の動作等をテストするテスタである。
【0077】
バックゲート電圧設定装置103は、処理部140が処理部120の代わりに配置されることがバックゲート電圧設定装置101と相違する。処理部140以外のバックゲート電圧設定装置103の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたバックゲート電圧設定装置101の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0078】
処理部140は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部140は、バックゲート電圧設定装置103の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部140は、記憶部113に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部140は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
【0079】
処理部140は、アドレス設定部141と、リーク電流判定部142と、バックゲート電圧判定部143と、終了判定部144と、バックゲート電圧決定部145と、バックゲート電圧設定部146とを有する。これらの各部は、処理部140が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとしてバックゲート電圧設定装置103に実装されてもよい。
【0080】
図18は、バックゲート電圧設定装置103によるバックゲート電圧設定処理のフローチャートである。図18に示すバックゲート電圧設定処理は、予め記憶部113に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部140により、バックゲート電圧設定装置103の各要素と協働して実行される。
【0081】
まず、アドレス設定部141は、第1セクタ21のビット線BL0のリーク電流Ilkを検出するように、ロウアドレス信号RA、コラムアドレス信号CA及びメモリコア制御信号MCntを設定する(S301)。具体的には、アドレス設定部141は、第1セクタ21のビット線BL0に接続されるすべてのメモリセルMCを選択しないようにロウアドレス信号RAを設定する。また、アドレス設定部141は、第1セクタ21のビット線BL0をメインビット線MBLに接続するようにコラムアドレス信号CA及びメモリコア制御信号MCntを設定する。
【0082】
次いで、リーク電流判定部142は、第1セクタ71のビット線BL0のリーク電流Ilkの大きさが所定の上限電流値以上であるか否かを判定する(S302)。リーク電流判定部142は、上限電流を基準電流Ibの代わりにリーク電流判定回路25に入力して、第1セクタ71のビット線BL0のリーク電流Ilkの大きさが上限電流値以上であるか否かを判定する。
【0083】
リーク電流判定部142は、ビット線BL0のリーク電流Ilkの大きさが上限電流値以上であると判定すると、ビット線BL0に接続されたメモリセルMCのアドレスをビット線BL4に接続されたメモリセルMCのアドレスに切り換える(S303)。リーク電流判定部142は、ビット線BL0に接続されたメモリセルMCのアドレスを切り換えることで、ビット線BL0をバックゲート電圧判定処理を実行するビット線から除外する。
【0084】
リーク電流判定部142は、全てのビット線BLについてリーク電流Ilkの大きさと上限電流値との比較処理が実行されたと判定する(S304−YES)まで、S301〜S304の処理を繰り返す。全てのビット線BLについて比較処理が実行されたと判定される(S304−YES)と、アドレス設定部141は、第1セクタ21のビット線BL0のリーク電流Ilkを再度検出するように、アドレスを設定する(S305)。S305〜S309の処理は、S101〜S105の処理と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0085】
(第4実施形態に係る半導体記憶装置)
図19は、第4実施形態に係る半導体記憶装置の回路ブロック図である。
【0086】
半導体記憶装置4は、メモリコア18がメモリコア15の代わりに配置されることが半導体記憶装置1と相違する。メモリコア18以外の半導体記憶装置4の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された半導体記憶装置1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0087】
図20は、メモリコア18の内部回路ブロック図である。
【0088】
メモリコア18は、リーク電流判定回路80がリーク電流判定回路25の代わりに配置されることがメモリコア15と相違する。また、メモリコア18は、コラムスイッチ81がコラムスイッチ32の代わりに配置されることがメモリコア15と相違する。リーク電流判定回路80及びコラムスイッチ81以外のメモリコア18の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたメモリコア15の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0089】
リーク電流判定回路80は、ビット選択信号BSL、基準電流Ib_2及び電流印加指示信号BCが入力される。ビット選択信号BSLは、ビット線BL0及びBL1、又はビット線BL2及びBL3の何れかを選択する。基準電流Ib_2の電流値は、基準電流Ibの電流値の2倍又は基準電流Ibの電流値の2倍未満の電流値である。リーク電流判定回路80は、ビット線BL0及びBL1、又はビット線BL2及びBL3の何れか2つのビット線に流れるリーク電流と、基準電流IbL_2との比較結果を示す出力信号OUTを出力する。
【0090】
図21は、コラムスイッチ81の内部回路ブロック図である。
【0091】
コラムスイッチ81は、メモリコア制御信号MCntに含まれるテスト信号tes4、コラムアドレス信号CA及びメモリコア制御信号MCntに応じて、ビット線BL0〜BL3の何れかを選択して、グローバルビット線GBLに接続する。具体的には、コラムスイッチ81は、テスト信号tes4に対応する信号値が「H」のとき、バックゲート電圧設定処理を実行する。コラムスイッチ81は、バックゲート電圧設定処理を実行するとき、ビット線BL0及びBL1の双方をグローバルビット線GBL0に接続し、ビット線BL2及びBL3の双方をグローバルビット線GBL0に接続する。コラムスイッチ81は、テスト信号tes4に対応する信号値が「L」のとき、通常の読み出し処理及び書き込み処理を実行するために、ビット線BL0〜BL3のそれぞれを所定のグローバルビット線GLに接続する。
【0092】
(第4実施形態に係る半導体記憶装置のバックバックゲート電圧を設定するバックゲート電圧設定装置)
図22は、半導体記憶装置4のバックバックゲート電圧を設定するバックゲート電圧設定装置のブロック図である。図22に示すバックゲート電圧設定装置は、一例では半導体記憶装置4の出荷時に半導体記憶装置4の動作等をテストするテスタである。
【0093】
バックゲート電圧設定装置104は、処理部150が処理部120の代わりに配置されることがバックゲート電圧設定装置101と相違する。処理部150以外のバックゲート電圧設定装置104の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたバックゲート電圧設定装置101の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0094】
処理部150は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部150は、バックゲート電圧設定装置104の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部150は、記憶部113に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部150は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
【0095】
処理部150は、アドレス設定部151と、バックゲート電圧判定部152と、終了判定部153と、バックゲート電圧決定部154と、バックゲート電圧設定部155とを有する。これらの各部は、処理部150が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとしてバックゲート電圧設定装置104に実装されてもよい。
【0096】
図23は、バックゲート電圧設定装置104によるバックゲート電圧設定処理のフローチャートである。図23に示すバックゲート電圧設定処理は、予め記憶部113に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部150により、バックゲート電圧設定装置104の各要素と協働して実行される。
【0097】
まず、アドレス設定部151は、第1セクタ21のビット線BL0及びBL1のリーク電流Ilkを検出するように、ロウアドレス信号RA、コラムアドレス信号CA及びメモリコア制御信号MCntを設定する(S401)。具体的には、アドレス設定部131は、第1セクタ21のビット線BL0及びBL1に接続されるすべてのメモリセルMCを選択しないようにロウアドレス信号RA及びメモリコア制御信号MCntを設定する。次いで、アドレス設定部151は、ビット線BL0及びBL1を選択することを示すビット選択信号BSLを出力して、リーク電流判定回路80にビット線BL0及びBL1を選択する(S402)。
【0098】
次いで、バックゲート電圧判定部152は、第1セクタ21のビット線BL0及びBL1のリーク電流Ilkの合計の大きさが基準電流Ib_2の大きさよりも小さくなるバックゲート電圧を決定する(S403)。
【0099】
次いで、終了判定部153は、第2セクタ22のビット線BL3までの全てのビット線BLについて、バックゲート電圧を決定する処理を実行したか否かを判定する(S405)。アドレス設定部151、バックゲート電圧判定部152及び終了判定部153は、全てのビット線BLについてバックゲート電圧決定処理が実行されたと判定される(S405−YES)まで、S401〜S405の処理を繰り返す。
【0100】
バックゲート電圧決定部154は、全てのビット線BLについてバックゲート電圧決定処理が実行されたと判定される(S405−YES)と、メモリセルMCの動作時に印加されるバックゲート電圧を決定する(S406)。具体的には、バックゲート電圧決定部154は、第1セクタ21のビット線BL0〜第2セクタ22のビット線BL3のそれぞれの対において決定されたバックゲート電圧の最大値をメモリセルMCの動作時に印加するバックゲート電圧に決定する。
【0101】
そして、バックゲート電圧設定部155は、バックゲート電圧を設定する(S407)。バックゲート電圧設定部155は、S406の処理で決定されたバックゲート電圧を示すバックゲート電圧情報信号BGV及び設定信号SETをバックゲート電圧記憶回路26に出力してバックゲート電圧を設定する。また、バックゲート電圧設定部155は、決定されたそれぞれのバックゲート電圧情報を所定の不揮発記憶領域に保存する。
【0102】
(実施形態に係る半導体記憶装置の作用効果)
半導体記憶装置1〜4は、リーク電流が基準電流値以下になるバックゲート電圧情報を決定し且つ記憶する。半導体記憶装置1〜4は、記憶したバックゲート電圧情報に対応するバックゲート電圧をメモリセルのバックゲートに印加することで、ビット線に流れるリーク電流を所定値以下に抑制可能にする。
【0103】
また、半導体記憶装置2は、温度センサが検出した半導体記憶装置2の温度の変動に応じて、メモリセルに印加するバックゲート電圧を切り換えることで、半導体記憶装置2の温度に適したバックゲート電圧を選択することができる。ビット線BLのリーク電流は温度が上昇するに従って上昇するため、リーク電流を所定値以下に抑制するために、高温では、バックゲート電圧は高く設定する。一方、選択トランジスタM1のオン電流はバックゲート電圧が上昇するに従って減少するため、低温では、バックゲート電圧は低く設定する。
【0104】
また、半導体記憶装置3は、リーク電流が上限電流値以上であると判定されたビット線に接続されたマクロセルのアドレスを予備のビット線に接続されたマクロセルに代替的に割り当てる。半導体記憶装置3は、リーク電流が上限電流値以上であると判定されたビット線を除外することで、リーク電流が基準電流値以下になるバックゲート電圧を判定するときに、何等かの原因でリーク電流が大きいビット線を判定対象が外すことができる。半導体記憶装置3は、リーク電流が大きいビット線を判定対象が外すことでバックゲート電圧決定処理の処理時間を短縮することが可能である。
【0105】
また、半導体記憶装置4は、複数のビット線に流れるリーク電流を一括して検出して、バックゲート電圧を決定することで、バックゲート電圧決定処理の処理時間を短縮することが可能である。
【0106】
(実施形態に係る半導体記憶装置の変形例)
半導体記憶装置1〜4では、マクロセルMCは不揮発性メモリトランジスタM1を有するフラッシュメモリであるが、実施形態に係る半導体記憶装置は、シングルエンドのSRAM及びDRAM等の他のメモリセルであってもよい。
【0107】
また、半導体記憶装置1〜4では、複数のセクタに配置されるマクロセルMCに単一のバックゲート電圧が印加される。しかしながら、実施形態に係る半導体記憶装置では、複数のセクタのそれぞれに配置されるマクロセルMC毎に異なるバックゲート電圧が印加されてもよい。
【0108】
図24は、実施形態に係る半導体記憶装置が有するマクロセルの第1変形例を示す図である。
【0109】
メモリコア19は、バックゲート電圧記憶回路126及び226並びにバックゲート電圧供給回路127及び227がバックゲート電圧記憶回路26及びバックゲート電圧供給回路227の代わりに配置されることがメモリコア15と相違する。バックゲート電圧記憶回路126及び226並びにバックゲート電圧供給回路127及び227以外のメモリコア19の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたメモリコア15の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0110】
バックゲート電圧記憶回路126は、レジスタを含む。バックゲート電圧記憶回路126は、第1セクタ21のメモリセルアレイ33に配置されるメモリセルMCが形成されるNウェルに印加されるバックゲート電圧を示すバックゲート電圧情報を、設定信号SETの入力に応じて記憶する。バックゲート電圧記憶回路126はバックゲート電圧情報が決定される前は、外部から入力されるバックゲート電圧情報信号に対応するバックゲート電圧情報をバックゲート電圧供給回路127に出力する。また、バックゲート電圧情報が決定された後は、この半導体記憶装置の一部の領域または外部の不揮発記憶装置等の所定の不揮発記憶領域にバックゲート電圧情報は保存される。所定の不揮発記憶領域に保存されたバックゲート電圧情報はバックゲート電圧記憶回路126に半導体記憶装置の起動時に転送され、バックゲート電圧記憶回路126はバックゲート電圧情報をバックゲート電圧供給回路127に出力する。
【0111】
バックゲート電圧供給回路127は、バックゲート電圧記憶回路126から入力されるバックゲート電圧情報に対応するバックゲート電圧を第1セクタ21のメモリセルアレイ33に配置される不図示のメモリセルが形成されるNウェルに印加する。
【0112】
バックゲート電圧供給回路127は、バックゲート電圧記憶回路126から入力されるバックゲート電圧情報に対応するバックゲート電圧を第1セクタ21のメモリセルアレイ33に配置される不図示のメモリセルが形成されるNウェルに印加する。
【0113】
バックゲート電圧記憶回路226は、レジスタを含む。バックゲート電圧記憶回路226は、第2セクタ22のメモリセルアレイに配置されるメモリセルMCが形成されるNウェルに印加されるバックゲート電圧を示すバックゲート電圧情報を、設定信号SETの入力に応じて記憶する。バックゲート電圧記憶回路226はバックゲート電圧情報が決定される前は、外部から入力されるバックゲート電圧情報信号に対応するバックゲート電圧情報をバックゲート電圧供給回路227に出力する。また、バックゲート電圧情報が決定された後は、この半導体記憶装置の一部の領域または外部の不揮発記憶装置等の所定の不揮発記憶領域にバックゲート電圧情報は保存される。所定の不揮発記憶領域に保存されたバックゲート電圧情報はバックゲート電圧記憶回路226に半導体記憶装置の起動時に転送され、バックゲート電圧記憶回路226はバックゲート電圧情報をバックゲート電圧供給回路227に出力する。
【0114】
バックゲート電圧供給回路227は、バックゲート電圧記憶回路226から入力されるバックゲート電圧情報に対応するバックゲート電圧を第2セクタ22のメモリセルアレイ33に配置される不図示のメモリセルが形成されるNウェルに印加する。
【0115】
また、半導体記憶装置1〜4では、セクタに配置されるマクロセルMCに単一のバックゲート電圧が印加される。しかしながら、実施形態に係る半導体記憶装置では、セクタ内に配置されるマクロセルMC毎に異なるバックゲート電圧が印加されてもよい。
【0116】
図25は、実施形態に係る半導体記憶装置が有するマクロセルの第2変形例を示す図である。図25では、説明を簡明にするために、第2セクタにバックゲート電圧を供給するバック電圧供給回路及びバック電圧記憶回路の記載は省略している。
【0117】
メモリコア20は、第1セクタ91及び第2セクタ92が第1セクタ21及び第2セクタ22の代わりに配置されることがメモリコア15と相違する。また、メモリコア20は、バックゲート電圧記憶回路326〜626並びにバックゲート電圧供給回路327〜627がバックゲート電圧記憶回路26及びバックゲート電圧供給回路227の代わりに配置されることがメモリコア15と相違する。第1セクタ91、第2セクタ92、バックゲート電圧記憶回路326〜626及びバックゲート電圧供給回路327〜627以外のメモリコア20の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたメモリコア15の構成要素の構成及び機能と同一である。第1セクタ91、第2セクタ92、バックゲート電圧記憶回路326〜626及びバックゲート電圧供給回路327〜627以外のメモリコア20の構成要素の構成及び機能は、ここでは詳細な説明は省略する。第1セクタ91及び第2セクタ92は、メモリセルアレイ93がメモリセルアレイ33の代わりに配置されることが第1セクタ21及び第2セクタ22と相違する。第1セクタ91及び第2セクタ92以外の第1セクタ91及び第2セクタ92の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された第1セクタ21及び第2セクタ22の構成要素の構成及び機能と同一であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0118】
バックゲート電圧記憶回路326〜626の構成及び機能は、バックゲート電圧記憶回路26と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。また、バックゲート電圧供給回路327〜627の構成及び機能は、バックゲート電圧供給回路27と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0119】
図26は、第1セクタ91のより詳細な内部回路ブロック図である。
【0120】
メモリセルアレイ93は、Nウェル910〜N913の4つのNウェルが形成される。Nウェル910には、ビット線BL0に接続される3つのマクロセルMCが形成され、Nウェル911には、ビット線BL1に接続される3つのマクロセルMCが形成される。また、Nウェル912には、ビット線BL2に接続される3つのマクロセルMCが形成され、Nウェル913には、ビット線BL3に接続される3つのマクロセルMCが形成される。Nウェル910には、バックゲート電圧供給回路327からバックゲート電圧VNW0が印加され、Nウェル911には、バックゲート電圧供給回路427からバックゲート電圧VNW1が印加される。また、Nウェル912には、バックゲート電圧供給回路527からバックゲート電圧VNW2が印加され、Nウェル913には、バックゲート電圧供給回路627からバックゲート電圧VNW3が印加される。
【0121】
また、半導体記憶装置2は、2つのバックゲート電圧記憶回路を有するが、実施形態に係る半導体記憶装置では、温度に応じて3つ以上のバックゲート電圧記憶回路を有してもよい。実施形態に係る半導体記憶装置は、温度に応じて3つ以上のバックゲート電圧記憶回路を有することで、温度に応じて高精度にバックゲート電圧を制御できる。
【符号の説明】
【0122】
1〜4 半導体記憶装置
15〜20 メモリコア
25 リーク電流判定回路
26 バックゲート電圧記憶回路
27 バックゲート電圧供給回路
31 ロウデコーダ(第1選択回路)
32 コラムスイッチ(第2選択回路)
33 メモリセルアレイ
MC メモリセル
M1 選択トランジスタ(選択スイッチ)
M2 不揮発性メモリトランジスタ(メモリ素子)
図1
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