(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の自動注射器装置状態から前記第2の自動注射器装置状態に前記自動注射器を前記固定体に対して移動させることが、前記アクチュエータを前記注射器本体に対して移動させることをさらに含む、請求項1に記載の自動注射器装置。
前記固定連結部が、ストラップ、クリップ、チェーン、ケーブル、ランヤード、フックまたはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の自動注射器装置。
前記固定体が、前記第1の自動注射器装置状態において前記自動注射器の少なくとも一部を内部に収容する自動注射器レセプタクルを含み、前記レセプタクルが、筐体、パッケージ、バッグ、ポーチ、ポケット、ベルト、容器、ホルスタ、クレードル、キット、衣類、またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の自動注射器装置。
前記注射器本体が、前記有益薬剤の少なくとも第1の成分を貯蔵するための第1の区画と、前記第1の成分とは別個の前記有益薬剤の少なくとも第2の成分を貯蔵するための少なくとも第2の区画とを備え、
前記自動注射器を前記固定体に対して移動させることによって、前記アクチュエータに作動的に接続された圧縮パネルで前記第1の区画を加圧することにより、前記自動注射器装置を、前記第1の自動注射器装置状態から、前記第1の自動注射器装置状態と前記第2の自動注射器装置状態との間の状態である混合自動注射器装置状態であって、前記第1の区画と前記少なくとも第2の区画が、互いに流体連通すると共に前記取り付け具とは流体連通しないように併合された混合自動注射器装置状態に遷移可能である、
請求項1に記載の自動注射器装置。
前記自動注射器が、開放されたときに前記注射器本体内にガス圧力を供給して前記有益薬剤を放出する圧縮ガス源をさらに備え、前記圧縮ガス源が、前記第1の自動注射器装置状態において閉じており、前記圧縮ガス源が、前記第1の自動注射器装置状態から前記第2の自動注射器装置状態への遷移のための前記アクチュエータの前記自動注射器に対する移動に起因して前記圧縮ガス源に対して移動した穿刺要素によって、前記自動注射器装置が前記第1の自動注射器装置状態から前記第2の自動注射器装置状態に遷移したときに開かれる、請求項1に記載の自動注射器装置。
【図面の簡単な説明】
【0014】
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図1a】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の第1の構成およびその自動注射器の動作シーケンス構成を示す図である。
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図1b】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の第1の構成およびその自動注射器の動作シーケンス構成を示す図である。
【
図1c】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の第1の構成およびその自動注射器の動作シーケンス構成を示す図である。
【
図1d】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の第1の構成およびその自動注射器の動作シーケンス構成を示す図である。
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図1e】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の第1の構成およびその自動注射器の動作シーケンス構成を示す図である。
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図1f】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の第1の構成およびその自動注射器の動作シーケンス構成を示す図である。
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図2a】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の再構成構成を示す図である。
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図2b】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の再構成構成を示す図である。
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図2c】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の再構成構成を示す図である。
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図2d】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の再構成構成を示す図である。
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図2e】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の再構成構成を示す図である。
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図3a】本明細書に記載の様々な実施形態による固定連結部を備える自動注射器装置を示す図である。
【
図3b】本明細書に記載の様々な実施形態による固定連結部を備える自動注射器装置を示す図である。
【
図3c】本明細書に記載の様々な実施形態による固定連結部を備える自動注射器装置を示す図である。
【
図3d】本明細書に記載の様々な実施形態による固定連結部を備える自動注射器装置を示す図である。
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図4a】本明細書に記載の様々な実施形態によるレセプタクルを備える自動注射器装置を示す図である。
【
図4b】本明細書に記載の様々な実施形態によるレセプタクルを備える自動注射器装置を示す図である。
【
図4c】本明細書に記載の様々な実施形態によるレセプタクルを備える自動注射器装置を示す図である。
【
図5a】本明細書に記載の様々な実施形態による同時注射のための自動注射器を示す図である。
【
図5b】本明細書に記載の様々な実施形態による同時注射のための自動注射器を示す図である。
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図6a】本明細書に記載の様々な実施形態によるキャップおよびチューブパッケージを備える自動注射器の構成を示す図である。
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図6b】本明細書に記載の様々な実施形態によるキャップおよびチューブパッケージを備える自動注射器の構成を示す図である。
【
図6c】本明細書に記載の様々な実施形態によるキャップおよびチューブパッケージを備える自動注射器の構成を示す図である。
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図7】本明細書に記載された様々な実施形態による触覚的かつ視覚的に識別可能な装飾エンドピースを備えた自動注射器を示す図である。
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図8】本明細書に記載された様々な実施形態による別の触覚的かつ視覚的に識別可能な装飾エンドピースを備えた自動注射器を示す図である。
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図9】本明細書に記載された様々な実施形態によるまた別の触覚的かつ視覚的に識別可能な装飾エンドピースを備えた自動注射器を示す図である。
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図10】本明細書に記載された様々な実施形態によるなお別の触覚的かつ視覚的に識別可能な装飾エンドピースを備えた自動注射器を示す図である。
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図11a】本明細書に記載の様々な実施形態による、片手操作のために構成されている固定連結部およびレセプタクルを備える自動注射器装置を示す図である。
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図11b】本明細書に記載の様々な実施形態による、片手操作のために構成されている固定連結部およびレセプタクルを備える自動注射器装置を示す図である。
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図11c】本明細書に記載の様々な実施形態による、片手操作のために構成されている固定連結部およびレセプタクルを備える自動注射器装置を示す図である。
【
図11d】本明細書に記載の様々な実施形態による、片手操作のために構成されている固定連結部およびレセプタクルを備える自動注射器装置を示す図である。
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図11e】本明細書に記載の様々な実施形態による、片手操作のために構成されている固定連結部およびレセプタクルを備える自動注射器装置を示す図である。
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図11f】本明細書に記載の様々な実施形態による、片手操作のために構成されている固定連結部およびレセプタクルを備える自動注射器装置を示す図である。
【
図12a】本明細書に記載された様々な実施形態による、捩じり外して作動可能にするように構成されたキャップを備えるレセプタクルを示す図である。
【
図12b】本明細書に記載された様々な実施形態による、捩じり外して作動可能にするように構成されたキャップを備えるレセプタクルを示す図である。
【
図13a】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
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図13b】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図13c】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図13d】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図13e】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図13f】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図13g】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図13h】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図13i】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図13j】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図13k】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図13l】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図13m】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図13n】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器装置および詳細な動作シーケンスステップを示す図である。
【
図14a】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の2つの製造プロセスオプションを示す図である。
【
図14b】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の2つの製造プロセスオプションを示す図である。
【
図14c】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の2つの製造プロセスオプションを示す図である。
【
図14d】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の2つの製造プロセスオプションを示す図である。
【
図14e】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の2つの製造プロセスオプションを示す図である。
【
図14f】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の2つの製造プロセスオプションを示す図である。
【
図15a】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の作動機構の構成を示す図である。
【
図15b】本明細書に記載の様々な実施形態による自動注射器の作動機構の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0029]
図1a〜
図1fは、その構成および動作の基本原理を教示する、本開示の自動注射器100の、当該自動注射器の構成および動作の基本原理を教示する、簡略化した構成を示す。
図1aおよび
図1bは、ともに自動注射器100の外殻を画定する、シェル102(以下、単独または他の自動注射器要素と組み合わされる、自動注射器ハウジングまたは自動注射器本体と称されることがある)と、針ハウジング101とを備える自動注射器100の構成を示す。自動注射器100は、針ポート103を備える近位端(以後、注射端部と称されることがある)101と、自動注射器100が注射手順中に手によって把持され得る遠位端102とを備える、概して細長い円筒形状を有する。移動可能なピストンアセンブリ(投与アセンブリとも称される)120は、自動注射器の内部容積を圧力チャンバ104と無菌針ハウジング105とに分離する。投与アセンブリ120は、ピストン121、圧力チャンバ104内で、当該ピストンの遠位端に接合された有益薬剤パッケージアセンブリ130、および、針ハウジング105内で、当該有益薬剤パッケージアセンブリの近位端に結合された移動可能な針アセンブリ140を備える。針アセンブリ140は、近位鋭利端部および遠位鋭利端部を備える針141と、針ハブ142とを含み、以下の図で詳述するように、第1の使用前位置と第2の注射位置との間で移動可能である。パッケージアセンブリ130は、第1の可撓性壁131と、それらの壁の周縁に沿って持続的にシールするように接合された第2の壁132とを備える。第1のパッケージ壁131および第2のパッケージ壁132は、パッケージを横切ってさらに接合されて、第2の区画135に隣接する第1の区画134を画定する第1の脆弱シール136を形成する。第2の脆弱シール137は、区画134〜135とピストン121に結合された取り付け具138との間を分離する。第1の区画134および第2の区画135は、少なくとも1つの有益薬剤または当該有益薬剤の成分で充填することができる。取り付け具138は、針141の遠位鋭利端部に対向する膜部分139を含む。ばね114が、ピストンアセンブリを圧力チャンバ104に向かって付勢する。使用時まで針141を無菌状態に維持するために、接着剤ラベル115が針ポート103の上をシールする。
図1cは、第1の脆弱シール136を破壊することによって第1の区画134および第2の区画135が
併合された自動注射器100の構成を示し、第1の区画134内の少なくとも第1の有益薬剤成分と、第2の区画134内の第2の成分を混合および/または相互作用させることが可能となっている。パッケージ130は、3つ以上の
併合できる区画を備えてもよい。
図1dは、パッケージアセンブリ130の第2の脆弱シール(
図1aの137)が破裂して、有益薬剤と取り付け具138との間の流体連通が確立されている自動注射器100の構成を示している。
図1dは、自動注射器本体内の圧力チャンバ104に圧力が導入される自動注射器100の注射構成を示す。圧力は、開いたときに自動注射器本体内に圧力を発生させる圧力源から導入される。圧力が第1の閾値を超えると、圧力によりピストンはばね113の力に打ち勝ち、針アセンブリ120を近位端101に向かって変位させる。針アセンブリ140は、針ハブ142が針ハウジング112の底部に止まるまで、ピストンとともに移動する。自動注射器100の使用中、この構成では、近位端101が被験者の注射部位に対して押し下げられ、それによって、針141の近位端が被験者に挿入されている間、自動注射器は遠位端102に保持される。圧力チャンバ104の加圧機構の構成を以下の図に示す。
図1eにおいて、ピストンアセンブリ120は、針アセンブリ140が固定されている間に、近位端101に向かって変位し続け、針142の後端が取り付け具138の膜(
図1bの139)を突き刺し、それによって、パッケージアセンブリ130と針141との間の流体連通が確立される。圧力チャンバ104内の圧力は、第1の壁131を崩壊させ、有益薬剤を針141を通して送達する。圧力チャンバ104内の圧力は、抽出装置(図示せず)を通してガスを放出することによって徐々に減少する。
図1fは、圧力チャンバ104内の圧力が、針が針ハウジング112に再び隠蔽されるまで、ばね113が自動注射器100の遠位端102に向かって針アセンブリ120を変位させることができる程度に低下した後の自動注射器100の構成を示す。
【0016】
[0030]
図2aは、ともに自動注射器200の外面を形成するシェル102および針ハウジング112を備える自動注射器本体を含む自動注射器200の構成を示す。ピストンアセンブリ120が、自動注射器本体(以下、自動注射器ハウジングと称され得る)内に配置され、遠位側のパッケージアセンブリ130を収容するピストン121と、近位側の針アセンブリ140とを備える。作動アセンブリ210が、圧力チャンバ104内に配置され、支持構造213を備え、支持構造213は、穿刺ピン212に対向する位置に加圧カートリッジ211を整列させて保持する。支持構造213は、パッケージアセンブリ130の区画を
併合させるように操作するための圧縮パネル214をさらに収容する。
図2bは、第1の自動注射器状態(以下、「使用前構成」と称され得る)における自動注射器200の断面を示す。圧縮パネル214は、第1の側において第1の区画134に対向し、第2の側においてカム221に寄りかかっている。カム221はシェル102に固定されている。ラッチ機構222も、シェル102に固定されている。ピン212の鋭利端部は、加圧カートリッジ211の穿刺可能領域に面しており、当該ピンの軸線に沿って自由に動く。しかし、この構成では、ピン212に軸方向の力を加えることができず、したがって、カートリッジ211の偶発的な穿刺は不可能である。
図2cは、シェル102が針ハウジング112から外方に延伸され、カム221が圧縮パネル214を押すようにされている第2の自動注射器状態および混合自動注射器状態を示しており、それによって圧縮パネル214は、パッケージ130を押し下げてパッケージの区画を
併合させ、取り付け具138との流体連通を確立する。支持構造213は、ピン212が上方に移動するのを阻止し、一方でラッチ機構222はシェル102とともに移動し、ピン212の軸にわたって摺動し、ピン212の戻り止め隆起部215と係合する。この時点で、ピン212はシェル102に保持される。シェル102のスロット231は、ストラップまたは他のデバイスのような固定連結部(本明細書において後に固定連結部と称されることがある)を接続することを可能にして、シェル102を延伸位置に引っ張るのを容易にする。
図2dにおいて、シェル102は下方に移動され、加圧カートリッジ211の穿刺可能領域を穿刺するピン212に沿って搬送され、それにより圧力チャンバ104が加圧される。加圧キャニスタ211は、二酸化炭素、窒素、アルゴン、または他の気体もしくは超臨界流体を含んでもよい。圧力チャンバ104内の圧力が第1の閾値を超えると、その圧力がピストン112に加える力がばね113の力を克服し、ピストン112を近位の注射端部101に向かって移動させる。針アセンブリ140は、針ハウジング101の床によって停止されるまでピストン121とともに移動し、その点において針141は完全に伸びる。この時点で針アセンブリ140が静止している状態で、圧力チャンバ104内の圧力はピストン121を下方に移動させ続け、針アセンブリ140とピストン121との間の相対運動を生じ、針141の遠位端部にパッケージアセンブリ130を穿刺させて、有益薬剤との流体連通を確立させる。圧力チャンバ104が依然として加圧された状態で、有益薬剤がパッケージ130から圧搾され、針141を介して被験者に投与される。1つの構成では、圧縮パネル214に対するカム221の位置、および戻り止め隆起部215に対するラッチ222の位置は、針ハウジング112の第1の移動が、デバイス200を、混合自動注射器200状態に変化させるようなものであり、この注射器200状態では、パッケージ130の区画は
併合され、その後の第2の移動が、デバイス200を第3の自動注射器状態に移動させる(本明細書において後に作動可能構成と称される)。この構成は、有益薬剤が混合から一定時間後にのみ注射のために準備される場合に特に有益であり、それによって、混合中にデバイスを安全で作動可能でない状態に保つことができる。
図2eは、製造構成における自動注射器200を示す。針ハウジング101のアセンブリは滅菌され、充填部位において充填するために準備される。パッケージアセンブリ130内の特別なアクセス領域233が、充填機械がパッケージを充填し、続いてアクセス領域233と区画134、135とを接続するチャネル232をシールすることを可能にする。充填が完了すると、アクセス領域233を取り外すことができ、シェル102が針ハウジングアセンブリ250に設置される。
図2a〜
図2dの構成の一態様によれば、自動注射器200は、(a)注射端部101を有する注射器ハウジング102と、(b)注射器ハウジング102内に配置されている、ピストンアセンブリ120、作動アセンブリ210、および針ハウジング112を備える投与アセンブリ230とを備え、投与アセンブリ230は、投与アセンブリ230内に収容された有益薬剤が放出されることが可能である注射端部101に近接する送達端部231を有し、
図2a〜
図2bに示す自動注射器200状態にあるとき、投与アセンブリ230が、有益薬剤を放出し得ない状態となり、
図2cに示す自動注射器200状態にあるとき、投与アセンブリ230は、有益薬剤を放出することを可能にされる。投与アセンブリ230は、有益薬剤の少なくとも第1の成分を貯蔵するための第1の区画134と、第1の成分とは別個の有益薬剤の少なくとも第2の成分を貯蔵するための少なくとも第2の区画135とを備える。
図2cに示す自動注射器状態では、第1の区画134と少なくとも第2の区画135とは
併合されている。
【0017】
[0031]
図3aは、シェル302を備える自動注射器ハウジングを備える、第1の自動注射器状態(以下、自動注射器300の使用前構成と称され得る)の自動注射器装置330および自動注射器300を示している。取り外し可能キャップ311の形態のアクチュエータが、投与アセンブリ310の近位端部と接合され、針ハウジング310に無菌シールを提供する。キャップ311は、バックル313で終端するストラップ312を含む固定連結部に接合されている。キャップ311は、投与アセンブリ310の外径とシェル302の内径との間の隙間内に到達し、投与アセンブリ310(
図3aには示されていない)の外径の円周凹部に嵌合する戻り止めアーム(
図3aには示されていない)を備え、それによって、
図3bに示すように、ストラップ312が引っ張られると、ストラップは、投与アセンブリ310をシェル302から引き離し、それによって自動注射器300を第2の自動注射器に移動させる(以下、自動注射器300作動可能構成と称され得る)。次に、
図3dに示すように、キャップ311が完全に取り外されるまで、
図3cに示すように、戻り留め歯314を投与アセンブリ310の凹部315から外すことができる。
図3dは、被験者に対して投与アセンブリ310を押し下げることによって作動させる準備ができたときのデバイスを示す。1つの構成では、自動注射器300は、自動注射器本体302内に収容され、注射前に混合する必要がある少なくとも2つの有益薬剤成分を備え、混合動作は、
図3bに示すように、キャップ311が混合自動注射器装置状態へ移動されると開始され、その後、
図3cに示すようにキャップ311が取り外されると、デバイスは第2の移動を受けて作動可能にされる。バックル313は、自動注射器の搬送レセプタクル(図示せず)を含む任意の固定体に、またはユーザの衣服のような固定体の近傍に取り付けることができる。
【0018】
[0032]
図3a〜
図3dの構成の一態様によれば、自動注射器装置330は、(a)有益薬剤を収容する注射器本体302を備える自動注射器300と、(b)自動注射器300に移動可能に接続されたアクチュエータ311であって、アクチュエータは、固定体に接続されるように適合されている固定連結部320を備える、アクチュエータとを備え、第1の自動注射器装置330状態にあるときに、自動注射器300が、有益薬剤を放出し得ない状態となり、第1の自動注射器装置330状態から自動注射器300を固定体に対して移動した状態に対応する第2の自動注射器装置330状態にあるときには、自動注射器300は有益薬剤を放出することを可能にされる。
図3aに示す第1の自動注射器装置330状態から
図3bに示す第2の自動注射器装置330状態にアクチュエータを移動させることは、アクチュエータ311を注射器ハウジング302に対して移動させることを含む。1つの構成では、第2の自動注射器装置330状態において、アクチュエータ311が自動注射器300から分離されるように、
図3b〜
図3dに示すシーケンスステップが組み合わされる。1つの構成では、固定連結部320は、ストラップ、クリップ、チェーン、ケーブル、ランヤード(吊紐)、フックまたはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。1つの構成では、アクチュエータ311はキャップを含む。1つの構成では、
図3aに示す第1の自動注射器装置330状態で、キャップは、自動注射器300の少なくとも一部を周囲環境から隔離する。1つの構成では、固定体は、第1の自動注射器装置状態で、自動注射器の少なくとも一部が内部に収容される自動注射器レセプタクルを含み、レセプタクルは、筐体、パッケージ、バッグ、ポーチ、ポケット、ベルト、容器、ホルスタ、クレードル、キット、衣類、またはそれらの任意の組み合わせを含む。第1の自動注射器装置状態から第2の自動注射器装置状態に自動注射器装置330を移動させるための、固定体に対するアクチュエータ311の相対移動は、直線運動を含む。1つの構成では、注射器本体302は、有益薬剤の少なくとも第1の成分を貯蔵するための第1の区画と、第1の成分とは別個の有益薬剤の少なくとも第2の成分を貯蔵するための少なくとも第2の区画とを含む。第1の自動注射器装置330状態から自動注射器300を固定体に対して移動した状態に対応する混合自動注射器装置状態にあるとき、第1の区画と少なくとも第2の区画が
併合され、自動注射器300が有益薬剤を放出し得ない状態となる。1つの構成では、自動注射器装置330を第1の自動注射器装置330状態から混合自動注射器装置330状態に遷移させることは、固定体に対する自動注射器300の第1の移動を含み、自動注射器装置330を混合自動注射器装置330状態から第2の自動注射器装置330状態に遷移させることは、固定体に対する自動注射器300の第2の移動を含む。1つの構成では、混合自動注射器装置330状態と第2の自動注射器装置状態330は同じである。1つの構成では、アクチュエータ311は、第2の自動注射器装置330状態で自動注射器300から分離されている。1つの構成では、自動注射器300は、第2の自動注射器装置330状態でレセプタクルから取り外されている。1つの構成では、自動注射器は、開放されたときに有益薬剤を放出するために注射器本体302内にガス圧力を提供する圧縮ガス源をさらに備え、圧縮ガス源は、第1の自動注射器装置330状態では開くことが不可能であり、圧縮ガス源は第2の自動注射器装置330状態で開くことが可能である。自動注射器装置330の一態様によれば、注射器本体302は、注射器本体302に向かって移動されたときに自動注射器300を作動させて有益薬剤を放出させる投与アセンブリ310の送達端部である、本体から延伸する作動部材317を備え、アクチュエータ311は、
図3aに示す第1の自動注射器装置330状態で、作動部材317が注射器本体302に向かって移動するのを妨げる。作動部材317は、有益薬剤が放出される送達端部318を含む。
【0019】
[0033]自動注射器装置330の一態様によれば、自動注射器300は、(a)注射端部301を有する注射器ハウジング302と、(b)注射器ハウジング302内に配置された投与アセンブリ310であって、投与アセンブリ310は、それを通じて投与アセンブリ310内に収容されている有益薬剤が放出されることが可能である、注射端部301に近接する送達端部318を有する、投与アセンブリ310と、(c)投与アセンブリ310に移動可能に接続されたアクチュエータ311とを備え、
図3aに示す第1の自動注射器300状態にあるとき、アクチュエータ311は、投与アセンブリ310に結合され、それによって、送達端部318が、被験者に適用され得ない状態となり、投与アセンブリ310が、有益薬剤を放出し得ない状態となり、第1の自動注射器300状態からアクチュエータ311を操作した状態に対応する、
図3bに示す第2の自動注射器300状態にあるとき、投与アセンブリ310は、有益薬剤を放出することを可能にされ、その後、自動注射器300は、
図3dに示す、アクチュエータ311が自動注射器から分離された第3の自動注射器300状態に移動可能になる。第1の自動注射器300状態から第2の自動注射器300状態にアクチュエータ311を操作することは、アクチュエータを注射器ハウジング302に対して移動させることを含む。アクチュエータ311は、投与アセンブリ311の送達端部318に移動可能に接続されるが、アクチュエータ311を、注射端部301の反対の端部のような、他の位置において投与アセンブリに接続することができることは、当業者には明らかであろう。1つの構成では、投与アセンブリ310は、有益薬剤の少なくとも第1の成分を貯蔵するための第1の区画と、第1の成分とは別個の有益薬剤の少なくとも第2の成分を貯蔵するための少なくとも第2の区画とを備える。第2の自動注射器状態では、第1の区画と少なくとも第2の区画とは
併合されている。
【0020】
[0034]
図4aおよび
図4bは、クレードルまたはホルスタ411の形態の搬送レセプタクルに入れ子にされた自動注射器300を示す。クレードルは、保護カバー412を備え、人の腕、ベルト、脚、またはパッケージ、バッグなどにストラップで固定することができる。クレードル411は、自動注射器300をクレードル411から片手で取り外すことができるように構成されている。自動注射器は、自動注射器300を作動のために保持すべきであるのと実質的に同じ手で把持してシェル(自動注射器ハウジングとも称される)302を保持することによって取り外すことができるので、自動注射器300は、単一の動作で、片手で、シェル302と実質的に同様の手による把持で、搬送レセプタクル311から取り外し、作動可能化のためにストラップ312から引き抜き、注射部位に押し下げることができる。
【0021】
[0035]自動注射器装置400の一態様によれば、自動注射器装置400は、(a)有益薬剤を収容する注射器本体302を備える自動注射器300と、(b)自動注射器300に移動可能に接続されたアクチュエータ311であって、アクチュエータ311は、ホルスタ411を備える固定体410に接続される固定連結部320を備える、アクチュエータとを備え、
図4aおよび
図4bに示す第1の自動注射器装置400状態にあるときに、自動注射器が、有益薬剤を放出し得ない状態となり、
図4cに示すように、第1の自動注射器装置400状態から自動注射器300を固定体410に対して移動した状態に対応する第2の自動注射器装置400状態にあるときには、自動注射器300は有益薬剤を放出することを可能にされる。第1の自動注射器装置400状態から第2の自動注射器装置400状態にアクチュエータ311を移動させることは、アクチュエータ311を注射器本体302に対して移動させることを含む。1つの構成では、アクチュエータ311は、第2の自動注射器装置400状態で自動注射器300から分離されている。1つの構成では、固定連結部320は、ストラップ、クリップ、チェーン、ケーブル、ランヤード、フックまたはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。アクチュエータ311はキャップを備え、1つの構成では、第1の自動注射器装置400状態で、キャップは、自動注射器300の少なくとも一部を周囲環境から隔離する。固定体410は、第1の自動注射器装置400状態で、自動注射器300の少なくとも一部が内部に収容される自動注射器レセプタクルを備える。いくつかの構成では、レセプタクルは、筐体、パッケージ、バッグ、ポーチ、ポケット、ベルト、容器、ホルスタ、クレードル、キット、衣類、またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。第1の自動注射器装置400状態から第2の自動注射器装置400状態への、固定体410に対する自動注射器300の相対移動は、直線運動を含む。1つの構成では、注射器本体302は、有益薬剤の少なくとも第1の成分を貯蔵するための第1の区画と、第1の成分とは別個の有益薬剤の少なくとも第2の成分を貯蔵するための少なくとも第2の区画とを含む。第1の自動注射器装置400状態から自動注射器300を固定体410に対して移動した状態に対応する混合自動注射器装置400状態にあるとき、第1の区画と少なくとも第2の区画が
併合され、自動注射器300が有益薬剤を放出し得ない状態となる。1つの構成では、自動注射器装置400を第1の自動注射器装置400状態から混合自動注射器装置400状態に遷移させることは、固定体410に対する自動注射器300の第1の移動を含み、自動注射器装置を混合自動注射器装置400から第2の自動注射器装置400状態に遷移させることは、固定体410に対する自動注射器300の第2の移動を含む。1つの構成では、混合自動注射器装置400状態と第2の自動注射器装置400状態は同じである。1つの構成では、アクチュエータ311は、第2の自動注射器装置400状態で自動注射器300から分離されている。1つの構成では、自動注射器300は、第2の自動注射器装置400状態でレセプタクル400から取り外されている。1つの構成では、自動注射器300は、開放されたときに有益薬剤を放出するために注射器本体302内にガス圧力を提供する圧縮ガス源をさらに備え、圧縮ガス源は、第1の自動注射器装置400状態では開くことが不可能であり、圧縮ガス源は第2の自動注射器装置400状態で開くことが可能である。1つの構成では、注射器本体302は、注射器本体302に向かって移動されたときに自動注射器を作動させて有益薬剤を放出させる、本体から延伸する作動部材を備え、アクチュエータ311は、第1の自動注射器装置400状態で、作動部材が注射器本体302に向かって移動するのを妨げる。1つの構成では、作動部材は、有益薬剤が放出される注射端部を備える。
【0022】
[0036]自動注射器装置400の一態様によれば、自動注射器300は、(a)注射端部301を有する注射器ハウジング302と、(b)注射器ハウジング内に配置された投与アセンブリであって、投与アセンブリは、それを通じて投与アセンブリ内に収容されている有益薬剤が放出されることが可能である、注射端部に近接する送達端部を有する、投与アセンブリと、(c)投与アセンブリに移動可能に接続されたアクチュエータ311とを備え、第1の自動注射器300状態にあるとき、アクチュエータ311は、投与アセンブリ310に結合され、それによって、送達端部が、被験者に適用され得ない状態となり、投与アセンブリが、有益薬剤を放出し得ない状態となり、第1の自動注射器300状態からアクチュエータ311を操作した状態に対応する第2の自動注射器300状態にあるとき、投与アセンブリは、有益薬剤を放出することを可能にされ、その後、自動注射器300は、アクチュエータ311が自動注射器から分離された第3の自動注射器300状態に移動可能になる。第1の自動注射器300状態から第2の自動注射器300状態にアクチュエータ311を操作することは、アクチュエータ311を注射器ハウジングに対して移動させることを含む。アクチュエータ311は、投与アセンブリの送達端部に移動可能に接続される。1つの構成では、投与アセンブリは、有益薬剤の少なくとも第1の成分を貯蔵するための第1の区画と、第1の成分とは別個の有益薬剤の少なくとも第2の成分を貯蔵するための少なくとも第2の区画とを備える。第2の自動注射器300状態では、第1の区画と少なくとも第2の区画とは
併合されている。
【0023】
[0037]
図5aおよび
図5bは、ピストン513が、第1の針141aに対向する第1の有益薬剤パッケージアセンブリ130aおよび第2の針141bに対向する第2の有益薬剤パッケージアセンブリ130bを収容する自動注射器500の別の構成を示す。各有益薬剤パッケージアセンブリおよび針アセンブリセットは、前の図で説明した自動注射器装置100、200、300と同じように動作可能であり、それによって、動作モードまたは製品500の複雑さを変更することなく自動注射器500から2回の注射を同時に行うことができる。
図5aは、作動可能構成の自動注射器500を示し、
図5bは、自動注射器500が作動したときの自動注射器500を示す。1つの構成では、有益薬剤パッケージアセンブリ130aおよび130bの少なくとも1つは、作動可能化ステップにおいてまたはその前に
併合される2つ以上の区画を備える。
【0024】
[0038]
図5a〜
図5bの1つの態様によれば、自動注射器500は、少なくとも第1の有益薬剤および第2の有益薬剤を患者に送達するように適合されており、(a)注射端部512を備える自動注射器本体511と、(b)自動注射器本体511内に配置されて、圧力チャンバ514を形成するピストン513であって、ピストン513は、使用前位置から展開位置まで移動可能である、ピストン513と、(c)ピストン153に接続されている第1の投与デバイス141aと連通可能な第1の有益薬剤と、(d)ピストン153に接続されている第2の投与デバイス141bと連通可能な第2の有益薬剤とを備え、圧力チャンバ514に圧力が加えられると、ピストン513が移動して、注射端部512を通じて第1の投与デバイス141aおよび第2の投与デバイス141bが展開され、第1の有益薬剤および第2の有益薬剤が、それぞれの投与デバイスを介して投与される。
【0025】
[0039]
図6a〜
図6cは、有益薬剤を被験者に投与するように作動可能な自動注射器600の別の構成を示す。
図6aは、第1の自動注射器状態(本明細書において、後に使用前構成と称されることがある)での自動注射器600を示す。投与アセンブリ620(キャリッジアセンブリとも称される)は、パッケージアセンブリ630、ピストン621、および針アセンブリ640を備える。パッケージアセンブリ630は、折り畳み可能なチューブを備える。ピストン621は、ピストンコア構成要素626とピストンスカート構成要素627とを備え、それらの構成要素は横方向の隆起部および溝部ジョイントを介してともに係止される。このジョイントは、デバイス600が作動した後に圧力チャンバ605からの圧力を欠乏させるためにその間に形成されている抽出通路628を除いて、実質的に液密シールである。抽出通路628は、使用前にバクテリアおよび汚染が無菌針チャンバ604に到達することを防止する蛇行性の経路(迷路など)として形成される。ばね613は、ピストンコア626を圧力チャンバ605に向けて付勢する。別の構成では、抽出通路は、たとえば、内向きの突出部(リブなど)であって、ピストン621が進行中にその突出部に到達するときに、針ハウジング601の壁から外れて、その壁に対するピストンスカート627のシールを中断する、突出部を設けることによって、ピストンが移動されるときにのみ開くように構成されている。
図6bは、カートリッジ691が破裂し、第1の圧力閾値を超えた後に作動したときのデバイス600を示しており、圧力チャンバ605内の圧力がピストンアセンブリ621をデバイス600の近位端部に向かって押し下げている。圧力チャンバ605内の加圧ガスは、抽出通路628を介して欠乏している。ピストンスカート627の基部は、針ハウジング601の壁から内側に向いた戻り止め隆起部619に係止されている。
図6cは、圧力チャンバ内の圧力が第2閾値を下回った後の自動注射器600を示しており、ここで、ばね613は、ピストンスカート627からピストンコア626を解放し、ピストンコア626を、(スカート627を除いて)投与アセンブリ620に沿って搬送して、圧力チャンバ605に向かって後退させることができている。ピストンスカート627は、底部位置に係止されたままである。ピストンコア626をスカート627から分離することにより、圧力チャンバ605の圧力は、針ハウジング601の開口部618を通って瞬間的に放出され、投与アセンブリ620の急激な後退を可能にする。開口部618は、この開口部618を通じてピストンスカート627を見ることによって、自動注射器600が操作されたことの検査を可能にする。
【0026】
[0040]
図7は、注射端部73と、注射端部71とは反対側の遠位端部71とを備える、細長い形状を有する自動注射器本体を備える、第1の有益薬剤を被験者に送達するための自動注射器70を示す。遠位端部は、触覚的に識別可能な三角形の形状を有する。自動注射器70は、少なくとも第2の自動注射器に格納されるか、またはそれに隣接して搬送されることを意図することができ、遠位端部71の形状によって、ユーザは、自動注射器70を、異なる遠位端部形状を有する第2の有益薬剤を送達するための少なくとも第2の自動注射器から触覚的に区別することが可能である。自動注射器70は、自動注射器70の触覚認識に対応する自動注射器の視覚認識を可能にする三角形の図案72をさらに備える。エンドピース71はまた、遠位端部71の色によって他の自動注射器から区別されてもよい。自動注射器70。1つの構成では、注射端部73は、自動注射器70を他の自動注射器から区別することを可能にする、触覚的な、図形的なまたは色の特徴を備える。一実施形態では、注射端部の識別特徴の少なくとも1つは、遠位端部の識別特徴と相関する。1つの構成では、注射端部73は、識別機能を表すキャップを備える。遠位端部71は、自動注射器70本体の上に取り付けられたキャップであってもよい。
【0027】
[0041]
図8、
図9および
図10は、異なる形状の遠位端部を有する自動注射器を示す。
図7は、三角形の形状を備える装飾エンドピース71を備える自動注射器70を示す。エンドピース71は、端部ピース72の三角形に似た、印刷された、積み重ねられた、またはエンボス加工された三角形図案72をさらに備える。似ている。
図8は、尖った形状を備える装飾エンドピース81を備える自動注射器80を示している。
図9は、丸みを帯びた形状を備える装飾エンドピース91を備える自動注射器90を示している。
図9の遠位端部は、遠位端部91の球形に相関する円形状の図案92を含む。
図10は、マイナスドライバヘッド形状を備える装飾エンドピース1001を備える自動注射器1000を示す。当業者には、対応する装飾形状および図案を自動注射器70、80、90および1000の反対側の端部73、83、93および1003にそれぞれ適用することができることは明らかであろう。自動注射器70、80、90および1000の一態様によれば、注射端部73、83、93、および1003と、注射端部に対向する遠位端部71、81、91、および1001とを備える概して細長い本体を備える、少なくとも第2の有益薬剤を送達するための第2の自動注射器に隣接して搬送されるまたは格納されるように意図されている少なくとも第1の有益薬剤を送達するための第1の自動注射器、前記端部の少なくとも1つは、第2の自動注射器の少なくとも1つの端部から触覚的に識別可能な形状を有する。
図7、
図8、
図9および
図10の別の態様によれば、各々が、注射端部73、83、93および1003ならびに注射端部に対向する遠位端部71、81、91、および1001を備える、概して細長い本体を備える少なくとも第1の自動注射器および第2の自動注射器のセット、前記端部のうちの少なくとも1つはある形状を備え、第1の自動注射器の前記形状は少なくとも第2の自動注射器の形状から触覚的に区別可能である。第1の自動注射器の端部は、少なくとも第2の自動注射器と、色、色パターン、および図案の少なくとも1つによって区別することができる。自動注射器の1つの構成では、注射端部および遠位端部の少なくとも1つはキャップを備え、形状がキャップ内にある。装飾形状は、ドーム、円形、三角形、正方形、マイナスドライバヘッド、プラスドライバヘッド、星形、チェスルーク駒形、コーン、または前者の組み合わせもしくは混合のうちの少なくとも1つとすることができる。形状と図案は実質的に同じ形状を表す。いくつかの構成では、装飾形状は、くぼみ、首部、凹部、貫通孔、または前者の混合もしくは組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの構成では、形状は、円周方向、長手方向、または放射状のパターン、または上記の組み合わせもしくは混合に配置された、くぼみ、凹部、溝、ノッチ、または前者の組み合わせもしくは混合の少なくとも1つを含む。
【0028】
[0042]
図11a〜
図11fは、操作者が有益薬剤を被験者に送達するように作動可能な自動注射器装置1110を示し、当該構成は、注射端部1114を備える自動注射器本体1111(以下、自動注射器ハウジング1111と称され得る)とを備える自動注射器1115と、使用前に自動注射器本体1111の少なくとも一部分を内部に収容するためのホルスタの形態のレセプタクル1112を備える固定体とを備える。レセプタクル1112は、ベルト、衣服、所持品、バッグ、パッケージに取り付けられるか、または他の様態で接合され得る。
図11aおよび
図11bは、自動注射器本体1111がホルスタ1112の近くに着座し、ベルトまたは他の衣服もしくは所持品に装着されたときに、偶発的な衝撃または干渉から実質的に保護される第1の構成にある、自動注射器装置1110を示す。
図11cおよび
図11dは、自動注射器本体1111がホルスタ1112から離れるように傾けられて、操作者がしっかりと手で把持してアクセスすることを可能にする、自動注射器本体1111へのアクセスが可能にされている第2の構成における自動注射器装置1110を示す。この構成は、自動注射器本体1111が、レセプタクル1112に対して、自動注射器本体1111が物理的干渉(たとえば、偶発的および意図しない操作)から実質的に保護される、
図11aおよび
図11bに示す第1の構成から、自動注射器本体1111の操作者が手で把持することを容易にするために自動注射器本体1111が部分的に取り外され、レセプタクル1112から大きく延伸されている第2の位置に操作可能であるようなものである。本開示の1つの態様によれば、自動注射器は、使用前構成から作動まで手の再配置を回避して片手で操作可能であり、それにより、誤ってデバイスを落としたり、または、作動のためにデバイスの向きが分からなくなるような危険が低減する。第2の構成では、デバイスは、作動のための位置で自信をもって手で把持することができる。1つの構成では、自動注射器1115は、作動が無効にされている第1の自動注射器状態(使用前構成と称されてもよい)から、作動が可能にされている第2の自動注射器状態(また、作動可能構成と称されてもよい)に、自動注射器本体1111とレセプタクル1112との間の相対移動によって、操作可能である。この構成は、第2の構成が、第1の自動注射器状態から第2の自動注射器状態へのデバイスの操作者による操作を容易にするようなものである。1つの構成では、第1の構成および第2の構成において、デバイス1110の作動が無効にされる。固定体1112は、ホルスタ様式に限定されず、特定の用途、搬送または貯蔵における考慮事項に適合させることができ、パッケージ、バッグ、ポーチ、ポケット、容器、クレードル、クロージャー、およびキャップ、または上記の任意の組み合わせを含む異なる形態および様式であってもよい。一実施形態では、固定体1112からの自動注射器1115の移動は、軸方向移動を含む。
図11a〜
図11fは、自動注射器1115の操作を容易にするために、固定体1112と自動注射器1115との間を連通する固定連結部1113を備えるアクチュエータ1116をさらに示す。アクチュエータ1116は、自動注射器本体1111から延伸し、自動注射器の注射端部を覆うキャップの形態である。
図11eおよび
図11fにおいて、デバイス1111は、固定連結部1113を介して固定体1112に接続されたままであるアクチュエータ1116から自動注射器1115を引き離すことによって作動可能にされる。固定連結部1113の形態は、この図に示すものに限定されず、少なくとも筐体、ストラップ、クリップ、チェーン、ケーブル、ランヤード、または前者の組み合わせを含むことができる。一実施形態では、第1の構成において、自動注射器1115は、第1の自動注射器状態にあり、第2の構成に最初に移動することなく、第2の自動注射器状態(作動可能構成)に移動させることができない。
【0029】
[0043]
図11a〜
図11fの1つの態様によれば、自動注射器装置1110は、操作者によって有益薬剤を被験者に送達するように作動可能である。自動注射器装置1110は、(a)注射端部1114を備える自動注射器本体1111を備える自動注射器1115と、(b)使用前に自動注射器の少なくとも一部を内部に収容するためのレセプタクルを備える固定体1112とを備える。その構成は、自動注射器1115が固定体1112に対して、物理的干渉(偶発的および意図しない操作のような)から実質的に保護される第1の位置から、自動注射器本体1111の操作者の手による把持を容易にするために自動注射器1115が固定体1112に対して大きく延伸される第2の位置に操作可能であるようなものである。自動注射器装置1115は、作動が無効にされる第1の自動注射器1115状態(使用前構成)から、作動が有効にされる第2の自動注射器1115状態(作動可能構成)にさらに操作可能であり、この構成は、第2の構成が、第1の自動注射器状態から第2の自動注射器状態への自動注射器1115の操作者の操作を容易にするようなものである。1つの構成では、第1の構成および第2の構成において、自動注射器1115の作動が無効にされる。1つの構成では、自動注射器1115は、固定体1112から分離されるとき、第1の自動注射器状態(使用前構成)から第2の自動注射器状態(作動可能構成)に移動される。
【0030】
[0044]
図11e〜
図11fの一態様によれば、自動注射器1110構成は、(a)有益薬剤を収容する注射器本体1111を備える自動注射器1115と、(b)自動注射器1115に移動可能に接続されたアクチュエータ1116であって、アクチュエータは、固定体1112に接続されるように適合されている固定連結部1113を備える、アクチュエータとを備え、第1の自動注射器装置1110状態にあるときに、自動注射器1115が、有益薬剤を放出し得ない状態となり、第1の自動注射器装置1110状態から自動注射器1115を固定体1112に対して移動した状態に対応する第2の自動注射器装置1110状態にあるときには、自動注射器1115は有益薬剤を放出することを可能にされる。第1の自動注射器装置状態1110から第2の自動注射器装置1110状態に自動注射器1115を移動させることは、アクチュエータ1116を注射器ハウジング1112に対して移動させることを含む。1つの構成では、第2の自動注射器装置1110状態では、アクチュエータ1116は自動注射器1115から分離されている。1つの構成では、固定連結部1113は、ストラップ、クリップ、チェーン、ケーブル、ランヤード、フックまたはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。アクチュエータ1113はキャップを備え、1つの構成では、第1の自動注射器装置1110状態で、キャップ1113は、自動注射器1115の少なくとも一部を周囲環境から隔離する。固定体1120は、第1の自動注射器装置1110状態で、自動注射器1115の少なくとも一部が内部に収容される、ホルスタの形態の自動注射器レセプタクルを備える。いくつかの構成では、レセプタクル1112は、筐体、パッケージ、バッグ、ポーチ、ポケット、ベルト、容器、ホルスタ、クレードル、キット、衣類、またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。1つの構成では、注射器本体1111は、有益薬剤の少なくとも第1の成分を貯蔵するための第1の区画と、第1の成分とは別個の有益薬剤の少なくとも第2の成分を貯蔵するための少なくとも第2の区画とを含む。第1の自動注射器装置1110状態から自動注射器1115を固定体1112に対して移動した状態に対応する混合自動注射器装置状態にあるとき、第1の区画と少なくとも第2の区画が
併合され、自動注射器1115が有益薬剤を放出し得ない状態となる。1つの構成では、自動注射器装置1110を第1の自動注射器装置状態から混合自動注射器装置状態に遷移させることは、固定体1112に対する自動注射器1115の第1の移動を含み、自動注射器装置1110を混合自動注射器装置から第2の自動注射器装置状態に遷移させることは、固定体1112に対する自動注射器1115の第2の移動を含む。1つの構成では、混合自動注射器装置1110状態と第2の自動注射器装置1110状態は同じである。1つの構成では、アクチュエータ1116は、第2の自動注射器装置1110状態で自動注射器1115から分離されている。1つの構成では、自動注射器1115は、第2の自動注射器装置1110状態でレセプタクルから取り外されている。1つの構成では、自動注射器1115は、開放されたときに有益薬剤を放出するために注射器本体1111内にガス圧力を提供する圧縮ガス源をさらに備え、圧縮ガス源は、第1の自動注射器装置1110状態では開くことが不可能であり、圧縮ガス源は第2の自動注射器装置1110状態で開くことが可能である。注射器本体1111は、注射器本体1111に向かって移動されたときに自動注射器1115を作動させて有益薬剤を放出する、当該本体から延伸する作動部材1117を備え、アクチュエータ1116は、第1の自動注射器装置1110状態において、作動部材1117が注射器本体1111に向かって移動するのを妨げる。作動部材は、有益薬剤が放出される注射端部1119を含む。
【0031】
[0045]自動注射器装置1110の一態様によれば、自動注射器1115は、(a)注射端部1114を有する注射器ハウジング1111と、(b)注射器ハウジング内に配置された投与アセンブリ1121であって、投与アセンブリ1121は、投与アセンブリ1121内に収容された有益薬剤が放出されることが可能である注射端部1114に近接する送達端部1119を有する、投与アセンブリ1121と、(c)投与アセンブリ1121に移動可能に接続されたアクチュエータ1116とを備え、第1の自動注射器1115状態にあるとき、アクチュエータ1116は投与アセンブリ1121に結合され、それによって、送達端部1119が被験者に適用され得ない状態となり、投与アセンブリ1121が、有益薬剤を放出し得ない状態となり、アクチュエータ1116を第1の自動注射器1115状態から操作した状態に対応する第2の自動注射器1115状態にあるとき、投与アセンブリ1121は有益薬剤を放出することを可能にされ、その後、自動注射器1115はアクチュエータ1116が自動注射1115から分離された第3の自動注射器1115状態に移動可能である。第1の自動注射器1115状態から第2の自動注射器1115状態へのアクチュエータ1116の操作は、アクチュエータ1116を注射器ハウジングに対して移動させることを含む。1つの構成では、投与アセンブリ1121は、有益薬剤の少なくとも第1の成分を貯蔵するための第1の区画と、第1の成分とは別個の有益薬剤の少なくとも第2の成分を貯蔵するための少なくとも第2の区画とを備える。第2の自動注射器1115状態では、第1の区画と少なくとも第2の区画とは
併合されている。
【0032】
[0046]
図12aおよび
図12bは、(a)注射端部1226を備える自動注射器本体1221と、(b)
図12aに示す第1の自動注射器状態(使用前構成)において、注射端部1226に取り付けられるアクチュエータ1222とを備える自動注射器1210を備える、被験者に有益薬剤を投与するように作動可能な自動注射器装置1220を示す。自動注射器装置1220は、作動が無効にされている第1の自動注射器状態(使用前構成)から、作動が有効にされている第2の自動注射器状態(作動可能構成)に移動可能である。自動注射器本体1221は、螺旋傾斜台1225を備え、アクチュエータ1222は、往復螺旋傾斜台1223を備え、それによって、第1の自動注射器1210状態にあるとき、キャップが反時計方向に回転すると、自動注射器1210は、第1の自動注射器1210状態から第2の自動注射器1210状態に移動され、その後、
図12bに示すように、自動注射器1210は、アクチュエータ1222から分離される。アクチュエータ1222は、たとえば、ストラップまたはバンド(すなわち固定連結部)を貫通穴1229に通すことによって固定体に接合することができ、それによって、自動注射器1210を固定体に対して回転させると、自動注射器1210が第1の自動注射器状態から第2の自動注射器状態に移動する。固定体は、衣類、パッケージ、バッグ、ポーチ、キット、容器、筐体、これらの組み合わせ、または自動注射器が接続する必要があり得る他の物体であってもよい。自動注射器装置1220の一態様によれば、自動注射器1210は、(a)注射端部1211を有する注射器ハウジング1221と、(b)注射器ハウジング1221内に配置された投与アセンブリ1212であって、投与アセンブリ1212は、投与アセンブリ1212内に収容された有益薬剤が放出されることが可能である注射端部1211に近接する送出端部1213を有する、投与アセンブリ1212と、(c)投与アセンブリ1212に移動可能に接続されたアクチュエータ1222とを備え、第1の自動注射器1210状態にあるとき、アクチュエータ1222は投与アセンブリ1212に結合され、それによって、送達端部1213が被験者に適用され得ない状態となり、投与アセンブリ1212が、有益薬剤を放出し得ない状態となり、第1の自動注射器1210状態からアクチュエータ1116を操作した状態に対応する第2の自動注射器1210状態にあるとき、投与アセンブリ1212は有益薬剤を放出することを可能にされ、その後、自動注射器1210はアクチュエータ1222が自動注射1210から分離された第3の自動注射器1210状態に移動可能である。第1の自動注射器1210状態から第2の自動注射器1210状態にアクチュエータ1116を操作することは、アクチュエータ1222を注射器ハウジング1221に対して移動させることを含む。1つの構成では、投与アセンブリ1212は、有益薬剤の少なくとも第1の成分を貯蔵するための第1の区画と、第1の成分とは別個の有益薬剤の少なくとも第2の成分を貯蔵するための少なくとも第2の区画とを備える。第2の自動注射器1210状態では、第1の区画と少なくとも第2の区画とは
併合されている。
【0033】
[0047]
図13a〜
図13nは、本開示の自動注射器1300をいくつかの動作シーケンス構成で示す。自動注射器1300は、有益薬剤を被験者に投与するために作動可能である。自動注射器1300は、(a)注射端部1307を有する注射器ハウジング1301(自動注射器本体1301とも称される)と、(b)注射器ハウジング1301内に配置された投与アセンブリ1310であって、投与アセンブリ1310は、投与アセンブリ1310内に収容された有益薬剤が放出されることが可能である注射端部1307に近接する送達端部1316を有する、投与アセンブリ1310と、(c)投与アセンブリ1310に移動可能に接続されたアクチュエータ1302(キャップ1302または無菌キャップ1302とも称される)とを備え、第1の自動注射器1300状態にあるとき、アクチュエータ1302は投与アセンブリ1310に結合され、それによって、送達端部1316が被験者に適用され得ない状態となり、投与アセンブリ1310が、有益薬剤を放出し得ない状態となり、第1の自動注射器1300状態からアクチュエータ1302を操作した状態に対応する第2の自動注射器1300状態にあるとき、投与アセンブリ1310は有益薬剤を放出することを可能にされ、その後、自動注射器1300はアクチュエータ1302が自動注射1300から分離された第3の自動注射器1300状態に移動可能である。第1の自動注射器1300状態から第2の自動注射器1300状態にアクチュエータ1302を操作することは、アクチュエータ1302を注射器ハウジング1301に対して移動させることを含む。1つの構成では、投与アセンブリ1310は、有益薬剤の少なくとも第1の成分を貯蔵するための第1の区画と、第1の成分とは別個の有益薬剤の少なくとも第2の成分を貯蔵するための少なくとも第2の区画とを備える。第2の自動注射器1300状態では、第1の区画と少なくとも第2の区画とは
併合されている。
【0034】
[0048]
図13aおよび
図13bは、第1の自動注射器状態(使用前構成とも称される)における自動注射器1300の縦断面を示す。自動注射器1300は、無菌キャップ1302によって無菌的に保護された注射端部1307を含む注射器ハウジング1301(自動注射器ハウジング1301または自動注射器本体1301とも称される)を備え、装飾端部片1303が、注射端部1307の反対側の遠位端部1304に接合される。投与アセンブリ1310は、以下に説明するように、それぞれ第1の自動注射器状態、第2の自動注射器状態、および第3の自動状態に対応する、使用前位置と、作動可能位置と、作動位置との間で、自動注射器本体1301内で軸方向に移動可能である。投与アセンブリ1310は、キャリッジ1311、ピストンアセンブリ1330、針アセンブリ1360および有益薬剤パッケージ1333を備える。投与アセンブリ1310は、Oリングシール1313およびワイパシール1312を介して自動注射器本体に対して気密にシールされる。ワイパシールは、投与アセンブリ1310が本体1301に対して移動するにつれてより低い摩擦力を提供し、O−リングがシール表面に対して長時間圧縮されるときに生じることがある粘着を回避する。ピストンアセンブリ1330は、キャリッジ1311内に移動可能に配置され、自動注射器本体1310の内部容積を圧力チャンバ1305と無菌針ハウジング1306とに分割する。ピストンアセンブリ1330は、ピストンコア1331と、液密に移動可能に接合されたピストンワイパシール1332とを備える。ピストンワイパシール1332は、針ハウジング壁1306と流体密に移動可能にシールされている。チューブの形態の有益薬剤パッケージ1333が、圧力チャンバ1305内に配置され、チューブの噴出口が膜1334に対向するように、ピストンコア1331の遠位端部に接合される。有益薬剤パッケージ1333は、有益薬剤の少なくとも1つの成分を格納する区画と、パッケージ1333をピストンコア1331に接合するためのコネクタとを備える。1つの構成では、パッケージ1333は、有益薬剤を無菌的にシールするための膜1335を備える。ピストンコア1331は、ばね1351を備える付勢機構1350によって軸方向に付勢されて、キャリッジ1311から突出する内周隆起部であるストッパ1314に着座する。針アセンブリ1360は、針ハウジング1306内に配置され、ピストンコア1331の近位端部に移動可能に接合される。針アセンブリ1360は、近位の皮下傾斜先端部1363、および、有益薬剤パッケージ1333内に穿刺するように構成された遠位鋭利先端部1364を有する皮下針1361と、針ハブ1362とを備える。針ハブ1362は、ピストンコア1331に対して針アセンブリ1360を軸方向に移動させるのに相当の力が必要となるように、ピストンコア1331内の空孔内に移動可能に配置される。針アセンブリ1360をピストンコア1331に対して移動させるのに必要な力は、干渉機構および摩擦を含むいくつかの手段によって較正することができる。近位針先端部1363は、投与アセンブリ1310内の送達端部1316の開口に対向する針当接部1315に受け入れられる。この使用前構成では、針は自動注射器本体内に隠され、無菌キャップ1302によって無菌シール針ハウジング1306内で無菌状態に維持される。無菌キャップ内周隆起部1308は、キャリッジ1311のキャップ戻り止め隆起部1317をシールする。キャップ1302の縁部は自動注射器本体内に閉じ込められ、キャップ周縁隆起部1308が拡張してキャリッジ1311のキャップ戻り止め隆起部1317から外れるのを防止する。金属カートリッジ1321の形態の圧縮ガス源が、圧力チャンバ1305内の自動注射器本体1301の遠位端部において支持され、注射端部1307に向けられた破裂可能な膜1322を備える。キャリッジ1311の遠位端部には、作動可能化機構1370が移動可能に接合されている。作動可能化機構1370は、(
図13bおよび後の
図14aに明確に示されるように)穿刺要素がカートリッジ膜1322と位置合わせされていない使用前位置から、後続の図面に示されている作動可能位置に、ねじりばね1373によって付勢される穿刺アーム1371および穿刺要素1372を備える。穿刺アーム突起1374は、カートリッジ1321に寄りかかっており、穿刺要素1371がカートリッジ膜1322と整列するのを防止する。この作動可能化機構の構成は、穿刺要素1372が自動注射器本体に加えられる力にかかわらずカートリッジ1321を穿刺することができないので、その機構の固有の安全性にとって有利である。アクチュエータ1302は、自動注射器本体1301を、ランヤード、チェーン、リング、ストラップ、または当技術分野で知られている他の形態のアタッチメントなどの固定連結部に引っ掛けるための貫通路1318を含む。1つの構成では、アクチュエータ1302は、自動注射器本体1301の少なくとも一部が格納または運搬のために収容されるレセプタクルに接続するように構成される。自動注射器1300のためのレセプタクルの形態は、ホルスタ、ブラケット、クレードル、筐体、パッケージ、バッグ、ポケット、財布、チューブおよび上記の組み合わせであり得るが、これらに限定されない。
【0035】
[0049]1つの構成では、圧縮ガス源は、少なくとも部分的に自動注射器本体の外側にある。そのような一例では、ガスはホースによって圧力チャンバ1305に供給される。自動注射器本体1301には、圧力チャンバ1305への圧力の導入を制御するためのバルブまたは穿刺可能な膜を収容することができる。
【0036】
[0050]キャリッジは、ねじ山、ねじ、溶接、接着、または
図14cに示す構成のような当技術分野で知られている他の手段によって接合された部品のアセンブリから形成することができる。
【0037】
[0051]
図13cおよび
図13dは、第2の自動注射器状態(作動可能構成とも称される)における自動注射器1300の縦断面を示す。投与アセンブリ1310は、自動注射器本体1301に対して、使用前位置から作動可能位置に、注射端部1307に向かって軸方向に移動され、その時点で、穿刺アーム突起1374(図示せず)は、ガスカートリッジ1321の側面から分離し、ねじりばね1373が穿刺アーム1371を、穿刺要素1372がカートリッジ膜1322と対面する位置にある作動可能付位置に移動させることが可能になる。作動可能化機構の同様の構成が
図15aおよび
図15bに示されており、この作動可能化機構の動作原理をさらに明確にすることができる。キャップ1302の縁部は、自動注射器本体1301の後ろから外され、自動注射器本体が半径方向に拡張し、キャリッジ1311のキャップ戻り止め隆起部1317から取り外されることを可能にする。投与アセンブリ1310は、キャップ1302を自動注射器本体1301から引き離すことによって、使用前位置から作動可能位置まで操作することができる。いくつかの構成では、キャップ1302は固定連結部または固定体に取り付けられ、それによって、使用前構成から作動可能構成への移動は、自動注射器本体を手のひらで把持し、自動注射器本体を固定連結部または固定体に対して片手で動かすだけで達成することができる。
【0038】
[0052]
図13eおよび
図13fは、キャップ1302が取り外され、自動注射器1300が注射準備状態にある第3の自動注射器状態にある自動注射器1300の断面図を示す。使用表示窓1319は、キャップ1302が取り外されたときに露出される。いくつかの構成では、キャップ1302は固定連結部またはレセプタクルに接続され、自動注射器本体1301を手のひらで把持し、自動注射器本体を固定連結部またはレセプタクルに対して移動させるだけで取り外される。1つの構成では、自動注射器1300は、単一の連続動作で、
図13a〜
図13bに示す第1の自動注射器状態(使用前構成)から、
図13e〜
図13fに示すような第3の自動注射器状態(キャップ1302を取り外した作動可能構成)に移動される。したがって、キャップ302が固定連結部または固定体に接続されている構成では、自動注射器1300は、自動注射器を片手操作で固定連結部または固定体から分離することによって、第1の自動注射器状態から、注射の準備ができている第3の自動注射器状態に移動され、これは、本開示の独特の特徴である。
【0039】
[0053]
図13gおよび
図13hは、自動注射器1300の縦断面を提示し、有益薬剤を放出するために作動されるときのデバイスのスナップショットを示す。投与アセンブリ1310は、自動注射器本体1301に対して当該本体の遠位端部に向かって移動され、穿刺要素がカートリッジ膜1322を穿刺するようにし、それによって圧力源1321が開き、圧縮ガスが圧力チャンバ1305を充填することが可能になる。いくつかのタイプのガスを、窒素、アルゴンおよび二酸化炭素を含む気相または二相の形態でカートリッジ1321内に装填することができる。第1の自動注射器状態から第2の自動注射器状態および第3の自動注射器状態に自動注射器1300を移動させるために把持するのと実質的に同じ手の手のひらに自動注射器本体1301を把持し、注射端部1307を被験者の標的注射部位に押し付けることによって、投与アセンブリ1310を作動可能位置から作動位置に移動することができる。1つの構成では、自動注射器1300を作動させるために自動注射器本体1301を手のひらに把持することは、自動注射器本体を使用前構成から作動可能構成に移動させるのに使用される手のひらの把持と実質的に同じであり、したがって、
図13e〜
図13fの説明で説明した構成と組み合わせて、この構成では、自動注射器1300は、手のひら把持を変更することなく、使用前構成から作動に片手で操作することができ、これは、デバイス1300の動作を単純化し、ユーザエラーの余地を減少させる、本開示の独特の特徴である。
【0040】
[0054]
図13iおよび
図13jは、自動注射器1300の縦断面を提示し、カートリッジ1321が穿刺され、圧力チャンバ1305が加圧された直後の作動位置におけるデバイスのスナップショットを示す。圧力チャンバ1305の圧力が第1の閾値を超えると、圧力は、予め負荷を加えられている付勢ばね1351の力に打ち勝つ力をピストンアセンブリ1330に及ぼし、それによってピストンアセンブリ1330がパッケージ1333および針アセンブリ1360とともに、注射端部1307に向かって移動し、同時に、針1361が、送達端部1316の開口を通って延伸する。針1306は、針ハブ1362が針当接部1315によって停止されると、その延伸位置に達する。パッケージ1333は依然として針と連通しておらず、針1361が完全に延伸した位置に達する前に有益薬剤が注射されることを防止する。圧力チャンバ1305の圧力がピストンアセンブリを注射端部1307に向かって押し続けると、
図13k〜
図13lに示すように、針アセンブリ1360とピストンアセンブリ1303との間の相対移動が開始される。
【0041】
[0055]
図13kおよび
図13lは、注射中の自動注射器1300の縦断面を提示する。圧力チャンバ1305内の圧力が、ピストンアセンブリ1330を注射端部1307に向かって移動させ続けている。この時点で、針アセンブリ1360が静止した状態で、ピストンアセンブリ1330は針アセンブリ1360に対して移動し、それによって針1364の後端部がピストンコア膜1334およびチューブ膜1335を穿刺し、パッケージ1333と針1361との間の流体連通が確立され、有益薬剤が投与されることが可能にされる。圧力チャンバ1305内の圧力はパッケージ1333を圧縮して有益薬剤が送達される。当業者には明らかであるように、いくつかのパッケージが、それらのパッケージがピストンコア1331への適切な接続を提供し、それらのパッケージの容積がそれらのパッケージの壁の少なくとも1つに圧力を加えることによって欠乏することができる限り、チューブに加えて、この自動注射器1300に対して実際に適用可能である。そのようなパッケージは、金属チューブ、積層チューブ、プラスチックチューブ、成形チューブ、押出材から作られたチューブ、ブロー成形パッケージ、ブローフィルシールパッケージ、ブリスターパッケージ、ポーチ、小袋、バッグ、射出成形パッケージ、およびピストンバレル構成、ならびに前者の組み合わせを含むが、これらには限定されない。自動注射器のある構成では、パッケージ膜1335およびピストンコア膜1334の1つが省略されている。これらの膜1335、1334の目的は、針ハウジング1306およびパッケージ1333を無菌状態に維持することであるが、自動注射器1300の特定の製造手順では、
図14の説明で示されるように、ピストンコア1331およびパッケージ1333は、有益薬剤を充填する前に、かつ、針ハウジング1306を滅菌する前に接合され、したがって、1つの膜が針ハウジング1306およびパッケージ1333の無菌シールを提供することができる。1つの構成では、穿刺要素は針1364の遠位端部以外のものである。1つの構成では、針1361は針ハブ1362で終端し、穿刺要素は、針ハブ1362の突出した延伸部として、または針ハブ1362に接合されて当該針ハブの遠位端部から延伸する別個の部分としてのいずれかで、針ハブ1362の遠位端部から延伸する。ピストンアセンブリ1330が最終的な作動位置に達すると、ピストンワイパが抽出孔1309の下に位置し、圧縮ガスが圧力チャンバ1305から放出される。有益薬剤投与のための十分な時間を可能にするために、延伸位置にある針1361の滞留時間を制御するために圧力抽出が使用される。この構成は、針1361が完全に延伸されて、a)針の挿入を強制する最大圧力が得られ、b)伸長位置に滞留する針の正確なタイミングが保証されるまで、圧力抽出が起こり得ないので特に有益である。
図13a〜
図13bにさらに明瞭に示されているように、いくつかのサイズの抽出孔1309が針ハウジング1306の壁に埋め込まれている。これらの抽出孔1309は、所望の抽出速度、すなわち所望の滞留時間を達成するために、所望の抽出孔1309を開いたままシールすることができる。バルブ、迷路などを含む他の制御可能な抽出通路を、圧力チャンバを通気するために実装することができる。抽出孔1309は、デバイス1300の使用前に針ハウジング1305の汚染を防止するために、Tyvek通気性ラミネートなどのフィルタ1381で覆われている。ここで、ピストンワイパシール1332が、使用表示窓1319に表示されており、針1361が完全に延伸し、有益薬剤の投与が行われていることを示している。
【0042】
[0056]
図13mおよび
図13nは、針1361が後退した後の自動注射器1300の縦断面図を提示する。圧力チャンバ内の圧力が第2の閾値圧力値を下回ると、ばね1351がピストンコア1331を注射端部1307から外方に移動し、針ハウジング1306の壁と摩擦と、ワイパシールリップ1383の内方突出部1382との干渉との組み合わせに起因して作動位置に保持されているピストンワイパシール1332から分離する。ピストンコアが後進を開始するとすぐに、ピストンコア1331とピストンワイパシールとの間のシールが破られ、圧力チャンバ1305内の圧力が周囲の圧力まで急激に低下する。圧力チャンバ1305内に圧力がなく、シール摩擦力が相殺されないことによって、ばね1351の力は、ピストンアセンブリ1360とともにピストンコア1331を急激に使用前位置に後退させる。これは、a)緩慢な針の後退は被験者に不快感を引き起こす可能性があるため、また、b)急激な針の後退が、注射が完了したことを使用者/操作者に触覚的に確認することを可能にするため、また、c)急激な針の後退は、デバイス1300が被検体から取り除かれた後に針1361の暴露の機会が低減するため、特に有利である。
【0043】
[0057]
図13a〜
図13nの構成の一態様によれば、自動注射器1300は、有益薬剤を収容する注射器本体1301と、自動注射器1300に移動可能に接続されたアクチュエータ1302であって、アクチュエータ1302は、固定体に接続されるように適合されている固定連結部に接続されるように適合されている、アクチュエータとを備え、
図13a〜
図13bに対応する第1の自動注射器1300状態にあるときに、自動注射器が、有益薬剤を放出し得ない状態となり、自動注射器1300を第1の自動注射器1300状態から固定体に対して移動した、
図13c〜
図13dに対応する第2の自動注射器1300状態にあるときには、自動注射器1300は有益薬剤を放出することを可能にされる。第1の自動注射器状態から第2の自動注射器状態に自動注射器1300を移動させることは、アクチュエータ1302を注射器ハウジング1301に対して移動させることを含む。1つの構成では、第2の自動注射器1300状態では、アクチュエータ1302は自動注射器1301から分離されている。1つの構成では、固定連結部は、ストラップ、クリップ、チェーン、ケーブル、ランヤード、フックまたはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む。1つの構成では、注射器本体1301は、有益薬剤の少なくとも第1の成分を貯蔵するための第1の区画と、第1の成分とは別個の有益薬剤の少なくとも第2の成分を貯蔵するための少なくとも第2の区画とを含む。第1の自動注射器状態から自動注射器を固定体に対して移動した状態に対応する混合自動注射器状態にあるとき、第1の区画と少なくとも第2の区画が
併合され、自動注射器1300が有益薬剤を放出し得ない状態となる。1つの構成では、自動注射器1300を第1の自動注射器状態から混合自動注射器状態に遷移させることは、固定体に対する自動注射器1300の第1の移動を含み、自動注射器1300を混合自動注射器状態から第2の自動注射器状態に遷移させることは、固定体に対する自動注射器1300の第2の移動を含む。1つの構成では、混合自動注射器状態と第2の自動注射器状態は同じである。1つの構成では、アクチュエータ1302は、第2の自動注射器状態で自動注射器1300から分離されている。1つの構成では、自動注射器1300は、第2の自動注射器状態で固定体から取り外されている。
図13a〜
図13nの構成の一態様によれば、投与アセンブリ1310の送達端部1316が、自動注射器本体1301から延伸する作動部材として機能し、注射器本体1301に向かって移動されると、作動部剤は、自動注射器1300を作動させて有益薬剤を放出させ、アクチュエータ1302は、第1の自動注射器状態において作動部材が注射器本体1301に向かって移動するのを妨げる。
【0044】
[0058]
図13a〜
図13mの構成の一態様によれば、自動注射器1300は、(a)注射端部1307を備える自動注射器本体1311と、(b)針アセンブリ1360であって、針アセンブリが自動注射器本体1311内に隠されている使用前位置から、針1361の皮下先端部が自動注射器本体1307から延伸する展開位置に移動可能な、針アセンブリ1360と、(c)針アセンブリ1360を使用前位置に付勢するように構成されている付勢機構1350と、(d)圧力チャンバ1305(圧力カプセル1305とも称される)と、(e)開放されたときに圧力カプセルを通気する圧力解放バルブとを備える。圧力チャンバ1305内の圧縮ガス圧力が第1の閾値圧力値を超えると、針アセンブリ1360が展開位置に移動し、圧力チャンバ1305内の圧力が第2の閾値圧力値を下回ると、圧力開放バルブが開く。自動注射器1300は、圧力チャンバ1305内の圧力を徐々に欠乏させるように構成された圧力抽出通路1309をさらに備える。圧力解放バルブは、圧力チャンバ1305内の圧力を瞬間的に欠乏させるように構成されている。圧力解放バルブが開くと、針アセンブリの少なくとも一部が急激に自動注射器本体1311に向かって後退する。針アセンブリ1360は、針1361を使用前位置から展開位置まで操作する移動可能なピストン1330に接合され、圧力解放バルブはピストン1330に組み込まれる。付勢機構1350は、解放バルブを操作して開くように構成される。針アセンブリ1360は、圧力解放バルブに組み込まれている。ピストンアセンブリ1330は、第1の部分(すなわちピストンコア1331)と第2の部分(すなわちピストンシール1332)とを備え、針アセンブリ1360はピストンの第1の部分1331に接合され、付勢機構1350は、注射端部1307とピストンの第1の部分1331との間に配置されているばね1351であり、それによって、付勢機構1350は、ピストンの第1の部分1331をピストンの第2の部分1332に対して移動させることによって、解放バルブを操作して開放する。ピストンの第1の部分1331は、圧力開放バルブが開かれたときに針1361を使用前位置に向かって後退させる。ピストンの第2の部分1332は、ピストン1330が展開位置に移動したことを視覚的に示すことを可能にする。抽出通路は、圧力解放バルブの開放のタイミングを制御する。
【0045】
[0059]
図13a〜
図13mの構成の一態様によれば、自動注射器1300は、(a)注射端部1307を備える自動注射器本体1311と、(b)圧縮ガス源1321と、(c)針アセンブリ1360と、(d)針付勢機構1350と、(e)較正済み圧力抽出通路1309と、圧力解放バルブとを備え、圧力源1321、抽出通路1309、および解放バルブの組み合わせによって生成される圧力プロファイルは、(f)針1361を、針が自動注射器本体1311内に実質的に隠されている使用前位置から、注射端部1307を通じて延伸するように展開すること、(g)針1361を展開位置において、注射を送達所定の時間だけ保持すること、および(h)針1361を使用前位置に後退させることから成るシーケンスをもたらす。
【0046】
[0060]
図13a〜
図13mの配置の一態様によれば、自動注射器1300は、(a)注射端部1307を備える本体1311と、(b)使用前位置から展開位置に移動可能な針アセンブリ1360と、(c)使用前位置から展開位置に移動可能なインジケータ1332とを備え、針アセンブリ1360が使用前位置から展開位置に移動されると、インジケータ1332は、使用前位置から展開位置に移動され、針アセンブリ1360が展開位置から取り外されるとき、インジケータ1332は展開位置に留まる。針アセンブリ1360およびインジケータ1332は、ピストン1330によって展開位置に移動される。ピストンアセンブリ1330は、少なくとも第1の部分1331および第2の部分1332を備え、針アセンブリ1360は、ピストンの第1の部分1331に接合され、ピストンの第2の部分1332は、インジケータを備える。自動注射器本体1311は、少なくとも1つの表示窓1319を備え、インジケータ1332は、表示窓に、展開位置にあるときを示す。展開位置において、インジケータ1332は、針1361が展開されたことを示す。1つの構成では、展開位置において、インジケータ1332は、自動注射器1300が使用されたことを示す。
【0047】
[0061]
図14a〜
図14fは、本開示の自動注射器1400デバイスの別の構成を示す。この構成の機能は、
図13a〜
図13nに示した自動注射器1300の機能と同じであるが、投与アセンブリ1411および自動注射器本体1401の構成は、以下説明する特定の製造プロセスを可能にするように構成されている。
図14aおよび
図14eは、針ハウジング1421と、ピストンアセンブリ1430であって、パッケージ1433が当該ピストンアセンブリの遠位側で接合されており、針アセンブリ1460が当該ピストンアセンブリの近位側で接合されている、ピストンアセンブリ1430とを備える、無菌アセンブリを示している。針アセンブリ1460は、針ハウジング1421内に無菌的に封入されている。無菌アセンブリ1420は、滅菌前に有益薬剤充填部位および充填機器に提供し、無菌性を維持するために適切に包装することができる。パッケージ1433は、有益薬剤を充填することを可能にするために当該パッケージの遠位側1433で開いており、その後、パッケージ1434の遠位端部はシールされる。この充填工程は、好ましくは無菌状態で行われるが、パッケージ1433が一旦シールされると、無菌アセンブリ1420は、無菌性を必要とする全ての構成要素(すなわち、針1461、有益薬剤、および被験者と接触することになるデバイスの表面)が無菌的にシールされるため、制御された充填環境から外れることができる。
図14bおよび
図14fは、パッケージ1433がピストンアセンブリ1430に接合される前に充填される、デバイス1400の別の充填プロセス手法を示す。無菌アセンブリ1420は、適切なパッケージングでファイリング部位に無菌供給することができる。ピストンコア膜1434は、パッケージ1433が無菌アセンブリ1420に接合されていないとき、針ハウジング1421内の針1461に無菌シールを提供する。
図14cは、自動注射器本体1401と、投与アセンブリ1412の遠位部分と、作動可能化機構1470とを備える圧力チャンバアセンブリ1440を示す。いくつかの構成では、圧力チャンバアセンブリ1440は無菌である必要はなく、既に充填された無菌アセンブリ1420が制御された環境から出た後、当該無菌アセンブリと接合することができる。
図14dは、組み立てられたデバイス1400を示しており、圧力チャンバ1440は、針ハウジング1421の遠位端部の雌ねじを投与アセンブリ1412の遠位部分の雄ねじと結合して、完全な投与アセンブリ1411を形成することによって、無菌アセンブリ1420と接合される。
【0048】
[0062]
図15aおよび
図15bは、
図13a〜
図13nのデバイス1300に示すものと同様の作動可能化機構を示す。穿刺アーム1571は、カートリッジ穿刺要素1572を備え、ねじりばね1573によってカートリッジ1521に向かって付勢されている。
図15aは、突出部1574がカートリッジ1521側に寄りかかって、穿刺アームがカートリッジ1521に向かって移動することが防止されている、第1の自動注射器状態(使用前構成)に対応する安全状態にある作動可能化機構を示す。
図15bは、投与アセンブリ1521がカートリッジ1521に対して軸方向に移動されており、それによって、突出部1574がカートリッジ1521に対してもはや傾いておらず、穿刺アーム1571を、カートリッジ穿刺要素1522がカートリッジ1521の穿刺可能膜1522と対面する作動可能位置に移動させることが可能にされる、第2の自動注射器状態および第3の自動注射器状態(作動可能構成)に対応する作動可能状態にある作動可能化機構を示す。次の作動ステップにおいて、カートリッジ1521は穿刺アーム1571に向かって軸方向に移動され、穿刺要素1522がカートリッジ膜1522を貫通する。
【0049】
[0063]上記の図および構成は、一例として提供されており、本開示の一般性を限定することを意図するものではない。