特許第6709215号(P6709215)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6709215
(24)【登録日】2020年5月26日
(45)【発行日】2020年6月10日
(54)【発明の名称】抗TIM−3抗体
(51)【国際特許分類】
   C07K 16/28 20060101AFI20200601BHJP
   C12N 15/13 20060101ALI20200601BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20200601BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20200601BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20200601BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20200601BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20200601BHJP
   C12P 21/08 20060101ALI20200601BHJP
   C12P 21/02 20060101ALI20200601BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20200601BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20200601BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20200601BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20200601BHJP
   A61K 35/17 20150101ALI20200601BHJP
   C12N 5/0783 20100101ALI20200601BHJP
   G01N 33/53 20060101ALI20200601BHJP
   G01N 33/531 20060101ALI20200601BHJP
【FI】
   C07K16/28
   C12N15/13ZNA
   C12N15/63 Z
   C12N1/15
   C12N1/19
   C12N1/21
   C12N5/10
   C12P21/08
   C12P21/02 C
   A61K39/395 D
   A61K39/395 N
   A61K39/395 E
   A61K39/395 T
   A61P35/00
   A61P43/00 105
   A61P31/00
   A61K35/17 Z
   C12N5/0783
   G01N33/53 D
   G01N33/531 A
【請求項の数】21
【全頁数】74
(21)【出願番号】特願2017-522640(P2017-522640)
(86)(22)【出願日】2015年10月27日
(65)【公表番号】特表2017-536111(P2017-536111A)
(43)【公表日】2017年12月7日
(86)【国際出願番号】SG2015050415
(87)【国際公開番号】WO2016068803
(87)【国際公開日】20160506
【審査請求日】2018年10月29日
(31)【優先権主張番号】1419089.6
(32)【優先日】2014年10月27日
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】1419092.0
(32)【優先日】2014年10月27日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】503231882
【氏名又は名称】エージェンシー フォー サイエンス,テクノロジー アンド リサーチ
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100107386
【弁理士】
【氏名又は名称】泉谷 玲子
(72)【発明者】
【氏名】ワン,チェン−イ
(72)【発明者】
【氏名】オー,シュエ・リン・ジャニス
(72)【発明者】
【氏名】ヨー,ショク・ピン
(72)【発明者】
【氏名】ゴー,ユン・ペイ・シャロン
【審査官】 藤澤 雅樹
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/006490(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/155607(WO,A1)
【文献】 特開2014−039558(JP,A)
【文献】 特開2014−162739(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0059106(US,A1)
【文献】 J. Immunol. (2014.5) Vol.193, pp.1525-1530
【文献】 J. Virol. (2009) Vol.83, No.18, pp.9122-9130
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 1/00−19/00
UniProt/GeneSeq
CAplus/REGISTRY(STN)
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
TIM−3に結合可能である抗体または抗原結合性断片であって、
配列番号50の重鎖可変領域配列を含む重鎖可変領域配列、および
配列番号45の軽鎖可変領域配列を含む軽鎖可変領域配列
を含む、前記抗体または抗原結合性断片。
【請求項2】
抗体または抗原結合性断片が細胞傷害性である、請求項1の抗体または抗原結合性断片。
【請求項3】
抗体または抗原結合性断片が、T細胞消耗またはT細胞アネルギーを示すT細胞において、T細胞機能を回復させるために有効である、請求項1または2の抗体または抗原結合性断片。
【請求項4】
TIM−3に結合可能であり、(i)請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗原結合性断片、および(ii)TIM−3以外のターゲットタンパク質に結合可能な抗原結合性ドメインを含む、二重特異性抗体または二重特異性抗原結合性断片である、抗体または抗原結合性断片。
【請求項5】
TIM−3以外のターゲットタンパク質に結合可能である抗原結合性ドメインが、CD3またはCD3ポリペプチドに結合可能である、請求項4の抗体または抗原結合性断片。
【請求項6】
TIM−3に結合した、請求項1〜5のいずれか一項記載の、抗体または抗原結合性断片を含む、in vitro複合体。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片、および少なくとも1つの薬学的に許容されうるキャリアーを含む、組成物。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片をコードする、単離核酸。
【請求項9】
請求項8の単離核酸を含むベクター。
【請求項10】
請求項9のベクターを含む宿主細胞。
【請求項11】
請求項1〜5のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片を作製するための方法であって、抗体または抗原結合性断片をコードするベクターを発現するために適切な条件下で、請求項10の宿主細胞を培養し、そして抗体または抗原結合性断片を回収する工程を含む、前記方法。
【請求項12】
癌、T細胞機能不全障害または感染性疾患の治療において使用するための、請求項7記載の組成物。
【請求項13】
癌、T細胞機能不全障害または感染性疾患の治療において使用するための薬剤製造における、請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片の使用。
【請求項14】
請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片を、TIM−3を発現する細胞に投与する工程を含む、TIM−3を発現する細胞を死滅させる、in vitroの方法。
【請求項15】
請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片を、機能不全T細胞に投与する工程を含む、T細胞機能を増進させる、in vitroの方法。
【請求項16】
TIM−3を含有するかまたは含有すると推測される試料を、請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片と接触させ、そして抗体または抗原結合性断片およびTIM−3の複合体の形成を検出する工程を含む方法。
【請求項17】
in vitroでTIM−3を検出するための、請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片の使用。
【請求項18】
請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片を含む、in vitro診断剤
【請求項19】
T細胞を、請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片と、in vitroまたはex vivoで接触させる、T細胞集団を拡大するための方法。
【請求項20】
T細胞機能不全障害、癌または感染症疾患を有する被験体の治療であって、T細胞集団を拡大させるように、請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片の存在下で、被験体由来の血液試料から得たT細胞を培養し、拡大されたT細胞を収集し、そして治療の必要がある被験体に、拡大されたT細胞を投与する工程を含む、治療方法において使用するための薬剤製造における、請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片の使用。
【請求項21】
請求項1〜5のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片を含む、キメラ抗原受容体(CAR)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、T細胞免疫グロブリンムチン3(TIM−3)に結合する抗体に関する。
【背景技術】
【0002】
T細胞消耗は多くの慢性感染および癌の間に生じるT細胞機能不全状態である。該状態は、劣ったT細胞エフェクター機能、阻害性受容体発現の持続、および機能するエフェクターまたは記憶T細胞のものとは異なる転写状態によって定義される。消耗は、感染および腫瘍の最適な制御を防止する(E John Wherry., Nature Immunology 12, 492−499(2011))。
【0003】
T細胞消耗は、段階的および進行性のT細胞機能喪失によって特徴付けられる。消耗は、慢性リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス感染中によく定義され、そして一般的に、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスおよびヒト免疫不全ウイルス感染を含む多くの慢性感染後に、ならびに腫瘍転移中に起こる、抗原持続状態下で発展する。表現型的および機能的欠陥の漸次的変化が現れる可能性があり、そしてこれらの細胞は原型エフェクター、記憶およびまたアネルギー性T細胞とは異なるため、消耗は均一に機能しなくなった状態ではない。消耗T細胞は、最も一般的には、高度慢性感染中に出現し、そして抗原刺激のレベルおよび期間は該プロセスの決定的な決定要因である(Yiら, Immunology Apr 2010; 129(4):474−481)。
【0004】
循環ヒト腫瘍特異的CD8 T細胞は、細胞傷害性である可能性があり、そしてin vivoでサイトカインを産生する可能性があることから、自己および腫瘍特異的ヒトCD8 T細胞が、ペプチド、不完全フロイントアジュバント(IFA)、およびCpGでのワクチン接種などの強力な免疫療法後、または養子移入後に、機能的反応能に到達する可能性もあることが示される。末梢血と対照的に、転移由来のT細胞は、機能的に不全であり、異常な低サイトカイン産生および阻害性受容体PD−1、CTLA−4、およびTIM−3の上方制御を示す。黒色腫組織から単離されたT細胞は、短期in vitro培養後にIFN−γ産生を回復しうるため、機能的不全は可逆性である。しかし、依然として、この機能障害が、さらなる分子経路、おそらくは動物モデルにおいて定義されるようなT細胞消耗またはアネルギーと似た経路を伴うかどうかを決定する必要がある(Baitschら, J Clin Invest. 2011;121(6):2350−2360)。
【0005】
プログラム細胞死1(PD−1)は、CD279とも称され、ヒトにおいてはPDCD1遺伝子によってコードされるI型膜タンパク質である。該タンパク質は2つのリガンド、PD−L1およびPD−L2を有する。
【0006】
PD−1経路は、T細胞消耗の重要な免疫阻害仲介因子である。この経路の遮断は、T細胞活性化、拡大、ならびにエフェクター機能増進を導きうる。こうしたものとして、PD−1はT細胞反応を負に制御する。PD−1は、慢性疾患状態における消耗T細胞のマーカーとして同定されてきており、そしてPD−1:PD−1L相互作用の遮断は、T細胞機能を部分的に回復することが示されてきている(Sakuishiら, JEM Vol. 207, September 27, 2010, pp2187−2194)。
【0007】
ニボルマブ(BMS−936558)は、2014年7月に、日本において黒色腫の治療のために認可された抗PD−1である。他の抗PD−1抗体は、WO 2010/077634、WO 2006/121168に記載される。
【0008】
T細胞免疫グロブリンムチン3(TIM−3)は、消耗CD8 T細胞上で上方制御されると同定された免疫制御因子である(Sakuishiら, JEM Vol. 207, September 27, 2010, pp2187−2194)。TIM−3は、元来、IFN−γを分泌するTh1およびTc1細胞上で選択的に発現されるとして同定された。TIM−3とそのリガンド、ガレクチン−9の相互作用は、TIM−3 T細胞の細胞死を誘発する。抗TIM−3抗体は、Ngiowら(Cancer Res. 2011 May 15;71(10):3540−51)に、そしてUS8,552,156に記載される。
【0009】
TIM−3およびPD−1はどちらも、T細胞反応の負の制御因子として機能する可能性があり、そしてTIM−3およびPD−1経路を組み合わせてターゲティングすると、いずれかの経路のみをターゲティングするよりも、腫瘍増殖制御により有効である(Sakuishiら, JEM Vol. 207, September 27, 2010, pp2187−2194;およびNgiowら Cancer Res. 2011 May 15;71(10):3540−51)。
【0010】
TIM−3はまた、腫瘍細胞、特に造血起源の腫瘍細胞、例えば急性骨髄性白血病細胞の表面上で発現されうる(Kikushigeら, Cell Stem Cell 2010; 3:7(6)708−17)。したがって、いくつかの場合、TIM−3は特異的抗体によってターゲティング可能な腫瘍関連抗原でありうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】WO 2010/077634
【特許文献2】WO 2006/121168
【特許文献3】US8,552,156
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】E John Wherry., Nature Immunology 12, 492−499(2011)
【非特許文献2】Yiら, Immunology Apr 2010; 129(4):474−481
【非特許文献3】Baitschら, J Clin Invest. 2011;121(6):2350−2360
【非特許文献4】Sakuishiら, JEM Vol. 207, September 27, 2010, pp2187−2194
【非特許文献5】Ngiowら(Cancer Res. 2011 May 15;71(10):3540−51)
【非特許文献6】Kikushigeら, Cell Stem Cell 2010; 3:7(6)708−17
【発明の概要】
【0013】
本発明は、TIM−3に結合する抗体または抗原結合性断片に関する。重鎖および軽鎖ポリペプチドもまた開示する。抗体、抗原結合性断片およびポリペプチドは、単離および/または精製型で提供されてもよく、そして研究、療法および診断において使用するために適した組成物に配合されてもよい。
【0014】
いくつかの態様において、抗体または抗原結合性断片またはポリペプチドは、例えばTIM−3発現細胞、例えばTIM−3発現T細胞または腫瘍細胞に対して、細胞傷害性である。いくつかの態様において、抗体または抗原結合性断片またはポリペプチドは、その細胞傷害性効果のため、癌を治療する際に有用である。適切な癌には、白血病、例えば急性骨髄性白血病が含まれる。
【0015】
いくつかの態様において、抗体または抗原結合性断片またはポリペプチドは、T細胞消耗またはT細胞アネルギーを示すT細胞、例えばCD8 T細胞において、T細胞機能を回復させるために有効であってもよい。
【0016】
本発明の異なる側面は、A3、B10、G6、G7、およびG9と称される抗体に基づく。本発明のさらなる側面は、A11およびA11_glと称される抗体に基づく。
A3
本発明の1つの側面において、抗体または抗原結合性断片を提供し、抗体のアミノ酸配列は、アミノ酸配列i)〜iii)、またはアミノ酸配列iv)〜vi)、または好ましくはアミノ酸配列i)〜vi):
【0017】
【化1】
【0018】
あるいは配列(i)〜(vi)の1またはそれより多くにおいて、1または2または3アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているその変異体を含んでもよい。
本発明のすべての側面と関連して、HC−CDR1:SYYMH(配列番号58)である態様において、この配列は、より大きい配列GYTFTSYYMH(配列番号24)中に含まれてもよい。
【0019】
抗体または抗原結合性断片は、以下のCDR:
【0020】
【化2】
【0021】
を取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を含んでもよい。
抗体または抗原結合性断片は、以下のCDR:
【0022】
【化3】
【0023】
を取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
抗体は、図1または3に示すCDRを取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を含んでもよい。抗体は、図2または3に示すCDRを取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
【0024】
抗体は、配列番号1、6、7、8の1つのアミノ酸配列、あるいは図1に示すアミノ酸配列の1つ、あるいは配列番号1、6、7、8の1つに、または図1に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、少なくとも1つの軽鎖可変領域(V)を含んでもよい。
【0025】
抗体は、配列番号19、24または58、25、26の1つのアミノ酸配列、あるいは図2に示すアミノ酸配列の1つ、あるいは配列番号19、24または58、25、26の1つに、または図2に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、少なくとも1つの重鎖可変領域(V)を含んでもよい。
【0026】
抗体は、配列番号1、6、7、8の1つのアミノ酸配列、あるいは図1に示すアミノ酸配列の1つ(あるいは配列番号1、6、7、8の1つに、または図1に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列)を含む少なくとも1つの軽鎖可変領域、および配列番号19、24または58、25、26の1つのアミノ酸配列、あるいは図2に示すアミノ酸配列の1つ(あるいは配列番号19、24または58、25、26の1つに、または図2に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列)を含む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
【0027】
抗体は、所望によりTIM−3に結合してもよい。抗体は、所望により上述のようなアミノ酸配列構成要素を有してもよい。抗体はIgGであってもよい。1つの態様において、TIM−3に結合した本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片を含む、所望により単離されたin vitro複合体を提供する。
【0028】
本発明の1つの側面において、単離重鎖可変領域ポリペプチドであって、以下のCDR:
【0029】
【化4】
【0030】
を含む、前記重鎖可変領域ポリペプチドを提供する。
本発明の1つの側面において、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖が、GYTFTSYYMH(配列番号24)またはSYYMH(配列番号58)、IINPSGGSTSYAQKFQG(配列番号25)、SPGVVTALFDY(配列番号26)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有するHC−CDR1、HC−CDR2、HC−CDR3を含み、そして
軽鎖が、RASQDIGSYLA(配列番号6)、AASTLQS(配列番号7)、QQSYSSPPT(配列番号8)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有するLC−CDR1、LC−CDR2、LC−CDR3を含む、前記抗体または抗原結合性断片を提供する。
【0031】
いくつかの態様において、配列同一性の度合いは、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つであってもよい。
【0032】
本発明の別の側面において、所望により単離された、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖配列が、重鎖配列:配列番号19に少なくとも85%の配列同一性を有し、そして
軽鎖配列が、軽鎖配列:配列番号1に少なくとも85%の配列同一性を有する
前記抗体または抗原結合性断片を提供する。
【0033】
いくつかの態様において、配列同一性の度合いは、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つであってもよい。
【0034】
いくつかの態様において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、配置HCFR1:HC−CDR1:HCFR2:HC−CDR2:HCFR3:HC−CDR3:HCFR4にしたがって、CDR間の可変領域重鎖フレームワーク配列をさらに含む。フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列由来であってもよい。
【0035】
本発明の1つの側面において、所望により本明細書に記載するような重鎖可変領域ポリペプチドと組み合わされた、単離軽鎖可変領域ポリペプチドであって、以下のCDR:
【0036】
【化5】
【0037】
を含む、前記単離軽鎖可変領域ポリペプチドを提供する。
いくつかの態様において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、配置LCFR1:LC−CDR1:LCFR2:LC−CDR2:LCFR3:LC−CDR3:LCFR4にしたがって、CDR間の可変領域軽鎖フレームワーク配列をさらに含む。フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列由来であってもよい。
【0038】
B10
本発明の1つの側面において、抗体または抗原結合性断片を提供し、抗体のアミノ酸配列は、アミノ酸配列i)〜iii)、またはアミノ酸配列iv)〜vi)、または好ましくはアミノ酸配列i)〜vi):
【0039】
【化6】
【0040】
あるいは配列(i)〜(vi)の1またはそれより多くにおいて、1または2または3アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているその変異体を含んでもよい。
本発明のすべての側面と関連して、HC−CDR1:SSDYYWG(配列番号59)である態様において、この配列は、より大きい配列GGSIGSSDYYWG(配列番号27)中に含まれてもよい。
【0041】
抗体または抗原結合性断片は、以下のCDR:
【0042】
【化7】
【0043】
を取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を含んでもよい。
抗体または抗原結合性断片は、以下のCDR:
【0044】
【化8】
【0045】
を取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
抗体は、図1または3に示すCDRを取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を含んでもよい。抗体は、図2または3に示すCDRを取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
【0046】
抗体は、配列番号2、9、10、11の1つのアミノ酸配列、あるいは図1に示すアミノ酸配列の1つ、あるいは配列番号2、9、10、11の1つに、または図1に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、少なくとも1つの軽鎖可変領域(V)を含んでもよい。
【0047】
抗体は、配列番号20、27または59、28、29の1つのアミノ酸配列、あるいは図2に示すアミノ酸配列の1つ、あるいは配列番号20、27または59、28、29の1つに、または図2に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、少なくとも1つの重鎖可変領域(V)を含んでもよい。
【0048】
抗体は、配列番号2、9、10、11の1つのアミノ酸配列、あるいは図1に示すアミノ酸配列の1つ(あるいは配列番号2、9、10、11の1つに、または図1に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列)を含む少なくとも1つの軽鎖可変領域、および配列番号20、27または59、28、29の1つのアミノ酸配列、あるいは図2に示すアミノ酸配列の1つ(あるいは配列番号20、27または59、28、29の1つに、または図2に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列)を含む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
【0049】
抗体は、所望によりTIM−3に結合してもよい。抗体は、所望により上述のようなアミノ酸配列構成要素を有してもよい。抗体はIgGであってもよい。1つの態様において、TIM−3に結合した本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片を含む、所望により単離されたin vitro複合体を提供する。
【0050】
本発明の1つの側面において、単離重鎖可変領域ポリペプチドであって、以下のCDR:
【0051】
【化9】
【0052】
を含む、前記重鎖可変領域ポリペプチドを提供する。
本発明の1つの側面において、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖が、GGSIGSSDYYWG(配列番号27)またはSSDYYWG(配列番号59)、SIYYSGSTYYNPSLKS(配列番号28)、GEHRGEFDY(配列番号29)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有するHC−CDR1、HC−CDR2、HC−CDR3を含み、そして
軽鎖が、RASQSVGSYLA(配列番号9)、DATNRAT(配列番号10)、QHRRT(配列番号11)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有するLC−CDR1、LC−CDR2、LC−CDR3を含む、前記抗体または抗原結合性断片を提供する。
【0053】
いくつかの態様において、配列同一性の度合いは、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つであってもよい。
【0054】
本発明の別の側面において、所望により単離された、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖配列が、重鎖配列:配列番号20に少なくとも85%の配列同一性を有し、そして
軽鎖配列が、軽鎖配列:配列番号2に少なくとも85%の配列同一性を有する
前記抗体または抗原結合性断片を提供する。
【0055】
いくつかの態様において、配列同一性の度合いは、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つであってもよい。
【0056】
いくつかの態様において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、配置HCFR1:HC−CDR1:HCFR2:HC−CDR2:HCFR3:HC−CDR3:HCFR4にしたがって、CDR間の可変領域重鎖フレームワーク配列をさらに含む。フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列由来であってもよい。
【0057】
本発明の1つの側面において、所望により本明細書に記載するような重鎖可変領域ポリペプチドと組み合わされた、単離軽鎖可変領域ポリペプチドであって、以下のCDR:
【0058】
【化10】
【0059】
を含む、前記単離軽鎖可変領域ポリペプチドを提供する。
いくつかの態様において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、配置LCFR1:LC−CDR1:LCFR2:LC−CDR2:LCFR3:LC−CDR3:LCFR4にしたがって、CDR間の可変領域軽鎖フレームワーク配列をさらに含む。フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列由来であってもよい。
【0060】
G6
本発明の1つの側面において、抗体または抗原結合性断片を提供し、抗体のアミノ酸配列は、アミノ酸配列i)〜iii)、またはアミノ酸配列iv)〜vi)、または好ましくはアミノ酸配列i)〜vi):
【0061】
【化11】
【0062】
あるいは配列(i)〜(vi)の1またはそれより多くにおいて、1または2または3アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているその変異体を含んでもよい。
本発明のすべての側面と関連して、HC−CDR1:SSNWWS(配列番号60)である態様において、この配列は、より大きい配列GGSISSSNWWS(配列番号30)中に含まれてもよい。
【0063】
抗体または抗原結合性断片は、以下のCDR:
【0064】
【化12】
【0065】
を取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を含んでもよい。
抗体または抗原結合性断片は、以下のCDR:
【0066】
【化13】
【0067】
を取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
抗体は、図1または3に示すCDRを取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を含んでもよい。抗体は、図2または3に示すCDRを取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
【0068】
抗体は、配列番号3、12、13、14の1つのアミノ酸配列、あるいは図1に示すアミノ酸配列の1つ、あるいは配列番号3、12、13、14の1つに、または図1に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、少なくとも1つの軽鎖可変領域(V)を含んでもよい。
【0069】
抗体は、配列番号21、30または60、31、32の1つのアミノ酸配列、あるいは図2に示すアミノ酸配列の1つ、あるいは配列番号21、30または60、31、32の1つに、または図2に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、少なくとも1つの重鎖可変領域(V)を含んでもよい。
【0070】
抗体は、配列番号3、12、13、14の1つのアミノ酸配列、あるいは図1に示すアミノ酸配列の1つ(あるいは配列番号3、12、13、14の1つに、または図1に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列)を含む少なくとも1つの軽鎖可変領域、および配列番号21、30または60、31、32の1つのアミノ酸配列、あるいは図2に示すアミノ酸配列の1つ(あるいは配列番号21、30または60、31、32の1つに、または図2に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列)を含む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
【0071】
抗体は、所望によりTIM−3に結合してもよい。抗体は、所望により上述のようなアミノ酸配列構成要素を有してもよい。抗体はIgGであってもよい。1つの態様において、TIM−3に結合した本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片を含む、所望により単離されたin vitro複合体を提供する。
【0072】
本発明の1つの側面において、単離重鎖可変領域ポリペプチドであって、以下のCDR:
【0073】
【化14】
【0074】
を含む、前記重鎖可変領域ポリペプチドを提供する。
本発明の1つの側面において、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖が、GGSISSSNWWS(配列番号30)またはSSNWWS(配列番号60)、EIYHSGSTNYNPSLKS(配列番号31)、VVAVAGTVDY(配列番号32)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有するHC−CDR1、HC−CDR2、HC−CDR3を含み、そして
軽鎖が、RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番号12)、LGSNRAS(配列番号13)、MQGTHWPPT(配列番号14)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有するLC−CDR1、LC−CDR2、LC−CDR3を含む、前記抗体または抗原結合性断片を提供する。
【0075】
いくつかの態様において、配列同一性の度合いは、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つであってもよい。
【0076】
本発明の別の側面において、所望により単離された、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖配列が、重鎖配列:配列番号21に少なくとも85%の配列同一性を有し、そして
軽鎖配列が、軽鎖配列:配列番号3に少なくとも85%の配列同一性を有する
前記抗体または抗原結合性断片を提供する。
【0077】
いくつかの態様において、配列同一性の度合いは、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つであってもよい。
【0078】
いくつかの態様において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、配置HCFR1:HC−CDR1:HCFR2:HC−CDR2:HCFR3:HC−CDR3:HCFR4にしたがって、CDR間の可変領域重鎖フレームワーク配列をさらに含む。フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列由来であってもよい。
【0079】
本発明の1つの側面において、所望により本明細書に記載するような重鎖可変領域ポリペプチドと組み合わされた、単離軽鎖可変領域ポリペプチドであって、以下のCDR:
【0080】
【化15】
【0081】
を含む、前記単離軽鎖可変領域ポリペプチドを提供する。
いくつかの態様において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、配置LCFR1:LC−CDR1:LCFR2:LC−CDR2:LCFR3:LC−CDR3:LCFR4にしたがって、CDR間の可変領域軽鎖フレームワーク配列をさらに含む。フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列由来であってもよい。
【0082】
G7
本発明の1つの側面において、抗体または抗原結合性断片を提供し、抗体のアミノ酸配列は、アミノ酸配列i)〜iii)、またはアミノ酸配列iv)〜vi)、または好ましくはアミノ酸配列i)〜vi):
【0083】
【化16】
【0084】
あるいは配列(i)〜(vi)の1またはそれより多くにおいて、1または2または3アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているその変異体を含んでもよい。
本発明のすべての側面と関連して、HC−CDR1:SYYMH(配列番号58)である態様において、この配列は、より大きい配列GYTFTSYYMH(配列番号24)中に含まれてもよい。
【0085】
抗体または抗原結合性断片は、以下のCDR:
【0086】
【化17】
【0087】
を取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を含んでもよい。
抗体または抗原結合性断片は、以下のCDR:
【0088】
【化18】
【0089】
を取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
抗体は、図1または3に示すCDRを取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を含んでもよい。抗体は、図2または3に示すCDRを取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
【0090】
抗体は、配列番号4、15、16、17の1つのアミノ酸配列、あるいは図1に示すアミノ酸配列の1つ、あるいは配列番号4、15、16、17の1つに、または図1に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、少なくとも1つの軽鎖可変領域(V)を含んでもよい。
【0091】
抗体は、配列番号22、24または58、25、33の1つのアミノ酸配列、あるいは図2に示すアミノ酸配列の1つ、あるいは配列番号22、24または58、25、33の1つに、または図2に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、少なくとも1つの重鎖可変領域(V)を含んでもよい。
【0092】
抗体は、配列番号4、15、16、17の1つのアミノ酸配列、あるいは図1に示すアミノ酸配列の1つ(あるいは配列番号4、15、16、17の1つに、または図1に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列)を含む少なくとも1つの軽鎖可変領域、および配列番号22、24または58、25、33の1つのアミノ酸配列、あるいは図2に示すアミノ酸配列の1つ(あるいは配列番号22、24または58、25、33の1つに、または図2に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列)を含む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
【0093】
抗体は、所望によりTIM−3に結合してもよい。抗体は、所望により上述のようなアミノ酸配列構成要素を有してもよい。抗体はIgGであってもよい。1つの態様において、TIM−3に結合した本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片を含む、所望により単離されたin vitro複合体を提供する。
【0094】
本発明の1つの側面において、単離重鎖可変領域ポリペプチドであって、以下のCDR:
【0095】
【化19】
【0096】
を含む、前記重鎖可変領域ポリペプチドを提供する。
本発明の1つの側面において、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖が、GYTFTSYYMH(配列番号24)またはSYYMH(配列番号58)、IINPSGGSTSYAQKFQG(配列番号25)、DQYSSGWYYYGMDV(配列番号33)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有するHC−CDR1、HC−CDR2、HC−CDR3を含み、そして
軽鎖が、RASQSVSSSYLA(配列番号15)、GASSRAT(配列番号16)、QQYGSSPIT(配列番号17)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有するLC−CDR1、LC−CDR2、LC−CDR3を含む、前記抗体または抗原結合性断片を提供する。
【0097】
いくつかの態様において、配列同一性の度合いは、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つであってもよい。
【0098】
本発明の別の側面において、所望により単離された、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖配列が、重鎖配列:配列番号22に少なくとも85%の配列同一性を有し、そして
軽鎖配列が、軽鎖配列:配列番号4に少なくとも85%の配列同一性を有する
前記抗体または抗原結合性断片を提供する。
【0099】
いくつかの態様において、配列同一性の度合いは、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つであってもよい。
【0100】
いくつかの態様において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、配置HCFR1:HC−CDR1:HCFR2:HC−CDR2:HCFR3:HC−CDR3:HCFR4にしたがって、CDR間の可変領域重鎖フレームワーク配列をさらに含む。フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列由来であってもよい。
【0101】
本発明の1つの側面において、所望により本明細書に記載するような重鎖可変領域ポリペプチドと組み合わされた、単離軽鎖可変領域ポリペプチドであって、以下のCDR:
【0102】
【化20】
【0103】
を含む、前記単離軽鎖可変領域ポリペプチドを提供する。
いくつかの態様において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、配置LCFR1:LC−CDR1:LCFR2:LC−CDR2:LCFR3:LC−CDR3:LCFR4にしたがって、CDR間の可変領域軽鎖フレームワーク配列をさらに含む。フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列由来であってもよい。
【0104】
G9
本発明の1つの側面において、抗体または抗原結合性断片を提供し、抗体のアミノ酸配列は、アミノ酸配列i)〜iii)、またはアミノ酸配列iv)〜vi)、または好ましくはアミノ酸配列i)〜vi):
【0105】
【化21】
【0106】
あるいは配列(i)〜(vi)の1またはそれより多くにおいて、1または2または3アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているその変異体を含んでもよい。
本発明のすべての側面と関連して、HC−CDR1:SYYMH(配列番号58)である態様において、この配列は、より大きい配列GYTFTSYYMH(配列番号24)中に含まれてもよい。
【0107】
抗体または抗原結合性断片は、以下のCDR:
【0108】
【化22】
【0109】
を取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を含んでもよい。
抗体または抗原結合性断片は、以下のCDR:
【0110】
【化23】
【0111】
を取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
抗体は、図1または3に示すCDRを取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を含んでもよい。抗体は、図2または3に示すCDRを取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
【0112】
抗体は、配列番号5、15、16、17の1つのアミノ酸配列、あるいは図1に示すアミノ酸配列の1つ、あるいは配列番号5、15、16、17の1つに、または図1に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、少なくとも1つの軽鎖可変領域(V)を含んでもよい。
【0113】
抗体は、配列番号23、24または58、25、34の1つのアミノ酸配列、あるいは図2に示すアミノ酸配列の1つ、あるいは配列番号23、24または58、25、34の1つに、または図2に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、少なくとも1つの重鎖可変領域(V)を含んでもよい。
【0114】
抗体は、配列番号5、15、16、17の1つのアミノ酸配列、あるいは図1に示すアミノ酸配列の1つ(あるいは配列番号5、15、16、17の1つに、または図1に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列)を含む少なくとも1つの軽鎖可変領域、および配列番号23、24または58、25、34の1つのアミノ酸配列、あるいは図2に示すアミノ酸配列の1つ(あるいは配列番号23、24または58、25、34の1つに、または図2に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列)を含む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
【0115】
抗体は、所望によりTIM−3に結合してもよい。抗体は、所望により上述のようなアミノ酸配列構成要素を有してもよい。抗体はIgGであってもよい。1つの態様において、TIM−3に結合した本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片を含む、所望により単離されたin vitro複合体を提供する。
【0116】
本発明の1つの側面において、単離重鎖可変領域ポリペプチドであって、以下のCDR:
【0117】
【化24】
【0118】
を含む、前記重鎖可変領域ポリペプチドを提供する。
本発明の1つの側面において、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖が、GYTFTSYYMH(配列番号24)またはSYYMH(配列番号58)、IINPSGGSTSYAQKFQG(配列番号25)、DLYSYGFYYYGMDV(配列番号34)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有するHC−CDR1、HC−CDR2、HC−CDR3を含み、そして
軽鎖が、RASQSVSSSYLA(配列番号15)、GASSRAT(配列番号16)、QQYGSSPIT(配列番号17)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有するLC−CDR1、LC−CDR2、LC−CDR3を含む、前記抗体または抗原結合性断片を提供する。
【0119】
いくつかの態様において、配列同一性の度合いは、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つであってもよい。
【0120】
本発明の別の側面において、所望により単離された、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖配列が、重鎖配列:配列番号23に少なくとも85%の配列同一性を有し、そして
軽鎖配列が、軽鎖配列:配列番号5に少なくとも85%の配列同一性を有する
前記抗体または抗原結合性断片を提供する。
【0121】
いくつかの態様において、配列同一性の度合いは、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つであってもよい。
【0122】
いくつかの態様において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、配置HCFR1:HC−CDR1:HCFR2:HC−CDR2:HCFR3:HC−CDR3:HCFR4にしたがって、CDR間の可変領域重鎖フレームワーク配列をさらに含む。フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列由来であってもよい。
【0123】
本発明の1つの側面において、所望により本明細書に記載するような重鎖可変領域ポリペプチドと組み合わされた、単離軽鎖可変領域ポリペプチドであって、以下のCDR:
【0124】
【化25】
【0125】
を含む、前記単離軽鎖可変領域ポリペプチドを提供する。
いくつかの態様において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、配置LCFR1:LC−CDR1:LCFR2:LC−CDR2:LCFR3:LC−CDR3:LCFR4にしたがって、CDR間の可変領域軽鎖フレームワーク配列をさらに含む。フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列由来であってもよい。
【0126】
A11
本発明の1つの側面において、抗体または抗原結合性断片を提供し、抗体のアミノ酸配列は、アミノ酸配列i)〜iii)、またはアミノ酸配列iv)〜vi)、または好ましくはアミノ酸配列i)〜vi):
【0127】
【化26】
【0128】
あるいは配列(i)〜(vi)の1またはそれより多くにおいて、1または2または3アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているその変異体を含んでもよい。
本発明のすべての側面と関連して、HC−CDR1:GYYWS(配列番号61)である態様において、この配列は、より大きい配列GGSFSGYYWS(配列番号52)中に含まれてもよい。
【0129】
抗体または抗原結合性断片は、以下のCDR:
【0130】
【化27】
【0131】
を取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を含んでもよい。
抗体または抗原結合性断片は、以下のCDR:
【0132】
【化28】
【0133】
を取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
抗体は、図1または3に示すCDRを取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を含んでもよい。抗体は、図2または3に示すCDRを取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
【0134】
抗体は、配列番号45、46、47、48、49の1つのアミノ酸配列、あるいは図1に示すアミノ酸配列の1つ、あるいは配列番号45、46、47、48、49の1つに、または図1に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、少なくとも1つの軽鎖可変領域(V)を含んでもよい。
【0135】
抗体は、配列番号50、51、52または61、53、54の1つのアミノ酸配列、あるいは図2に示すアミノ酸配列の1つ、あるいは配列番号50、51、52または61、53、54の1つに、または図2に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、少なくとも1つの重鎖可変領域(V)を含んでもよい。
【0136】
抗体は、配列番号45、46、47、48、49の1つのアミノ酸配列、あるいは図1に示すアミノ酸配列の1つ(あるいは配列番号45、46、47、48、49の1つに、または図1に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列)を含む少なくとも1つの軽鎖可変領域、および配列番号50、51、52または61、53、54の1つのアミノ酸配列、あるいは図2に示すアミノ酸配列の1つ(あるいは配列番号50、51、52または61、53、54の1つに、または図2に示すV鎖アミノ酸配列のアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列)を含む少なくとも1つの重鎖可変領域を含んでもよい。
【0137】
抗体は、所望によりTIM−3に結合してもよい。抗体は、所望により上述のようなアミノ酸配列構成要素を有してもよい。抗体はIgGであってもよい。1つの態様において、TIM−3に結合した本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片を含む、所望により単離されたin vitro複合体を提供する。
【0138】
本発明の1つの側面において、単離重鎖可変領域ポリペプチドであって、以下のCDR:
【0139】
【化29】
【0140】
を含む、前記重鎖可変領域ポリペプチドを提供する。
本発明の1つの側面において、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖が、GGSFSGYYWS(配列番号52)またはGYYWS(配列番号61)、EINHSGSTNYNPSLKS(配列番号53)、GYVAGFDY(配列番号54)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有するHC−CDR1、HC−CDR2、HC−CDR3を含み、そして
軽鎖が、SGSSSNIGNNYVS(配列番号47)、GNNWRPS(配列番号48)、ETWDSSLSAGV(配列番号49)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有するLC−CDR1、LC−CDR2、LC−CDR3を含む、前記抗体または抗原結合性断片を提供する。
【0141】
いくつかの態様において、配列同一性の度合いは、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つであってもよい。
【0142】
本発明の別の側面において、所望により単離された、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖配列が、重鎖配列:配列番号50または51に少なくとも85%の配列同一性を有し、そして
軽鎖配列が、軽鎖配列:配列番号45または46に少なくとも85%の配列同一性を有する
前記抗体または抗原結合性断片を提供する。
【0143】
いくつかの態様において、配列同一性の度合いは、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つであってもよい。
【0144】
いくつかの態様において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、配置HCFR1:HC−CDR1:HCFR2:HC−CDR2:HCFR3:HC−CDR3:HCFR4にしたがって、CDR間の可変領域重鎖フレームワーク配列をさらに含む。フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列由来であってもよい。
【0145】
本発明の1つの側面において、所望により本明細書に記載するような重鎖可変領域ポリペプチドと組み合わされた、単離軽鎖可変領域ポリペプチドであって、以下のCDR:
【0146】
【化30】
【0147】
を含む、前記単離軽鎖可変領域ポリペプチドを提供する。
いくつかの態様において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、配置LCFR1:LC−CDR1:LCFR2:LC−CDR2:LCFR3:LC−CDR3:LCFR4にしたがって、CDR間の可変領域軽鎖フレームワーク配列をさらに含む。フレームワーク配列は、ヒトコンセンサスフレームワーク配列由来であってもよい。
【0148】
いくつかの態様において、抗体または抗原結合性断片は、ヒト定常領域をさらに含んでもよい。例えば、IgG1、IgG2、IgG3およびIgG4の1つより選択されるものである。
【0149】
いくつかの態様において、抗体または抗原結合性断片は、ネズミ定常領域をさらに含んでもよい。例えば、IgG1、IgG2A、IgG2BおよびIgG3の1つより選択されるものである。
【0150】
本発明の別の側面において、TIM−3に結合可能であり、そして二重特異性抗体または二重特異性抗原結合性断片である、所望により単離された、抗体または抗原結合性断片を提供する。いくつかの態様において、二重特異性抗体または二重特異性抗原結合性断片は、本明細書に記載するように、TIM−3に結合可能な抗原結合性断片またはポリペプチドを含み、そしてさらに、別のターゲットタンパク質、例えばTIM−3以外のターゲットタンパク質に結合可能な抗原結合性ドメインを含む。いくつかの態様において、ターゲットタンパク質は細胞表面受容体である。いくつかの態様において、ターゲットタンパク質は免疫細胞、例えばT細胞の細胞表面上に発現される細胞表面受容体である。いくつかの態様において、別のターゲットタンパク質に結合可能な抗原結合性ドメインは、T細胞受容体(TCR)複合体またはその構成要素に結合可能でありうる。いくつかの態様において、抗原結合性ドメインは、CD3またはCD3ポリペプチドに結合可能でありうる。いくつかの態様において、抗原結合性ドメインは、CD3ポリペプチドCD3γ、CD3δ、CD3ζ、またはCD3εの1またはそれより多くに結合可能でありうる。いくつかの態様において、二重特異性抗体は、二重特異性T細胞エンゲージャー抗体である。いくつかの態様において、ターゲットタンパク質は、CD28ファミリーのメンバーであってもよい。いくつかの態様において、CD28ファミリーのメンバーは、PD−1、LAG3、ICOS、CTLA4、BTLAまたはCD28より選択される。
【0151】
本発明の別の側面において、組成物、例えば薬学的組成物または薬剤を提供する。組成物は、本明細書に記載するような抗体、抗原結合性断片またはポリペプチド、および少なくとも1つの薬学的に許容されうるキャリアー、賦形剤、アジュバントまたは希釈剤を含んでもよい。
【0152】
本発明の別の側面において、本明細書に記載するような抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドをコードする単離核酸を提供する。核酸は、配列番号35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、55、56、または57(図4)の1つの配列、あるいは遺伝暗号の結果として縮重しているコード配列を有してもよいし、あるいはこれらに少なくとも70%、所望により、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの同一性を有するヌクレオチド配列を有してもよい。
【0153】
本発明の1つの側面において、本明細書記載の核酸を含むベクターを提供する。本発明の別の側面において、ベクターを含む宿主細胞を提供する。例えば、宿主細胞は、真核、または哺乳動物、例えばチャイニーズハムスター卵巣(CHO)、またはヒトであってもよく、あるいは原核細胞、例えば大腸菌(E. coli)であってもよい。本発明の1つの側面において、本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片またはポリペプチドを作製するための方法であって、抗体または抗原結合性断片またはポリペプチドをコードするベクターを発現するために適切な条件下で、本明細書に記載するような宿主細胞を培養し、そして抗体または抗原結合性断片またはポリペプチドを回収する工程を含む、前記方法を提供する。
【0154】
本発明の別の側面において、療法または医学的治療法において使用するための抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを提供する。本発明の別の側面において、癌またはT細胞機能不全障害の治療において使用するための、本明細書に記載するような抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを提供する。本発明の別の側面において、癌またはT細胞機能不全障害の治療において使用するための薬剤または薬学的組成物製造における、本明細書に記載するような抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドの使用を提供する。
【0155】
別の側面において、TIM−3を発現する細胞を死滅させるin vitroまたはin vivo法であって、本明細書に記載するような抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを、TIM−3を発現する(または過剰発現する)細胞に投与する工程を含む、前記方法を提供する。細胞は、癌細胞、例えば白血病または急性骨髄性白血病細胞、白血球あるいはT細胞であることも可能である。いくつかの態様において、急性骨髄性白血病細胞は、幹細胞であってもよく;例えばいくつかの態様において、急性骨髄性白血病細胞はCD34+であってもよい。
【0156】
本発明の別の側面において、T細胞機能を増進させる方法であって、本明細書に記載するような抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを、機能不全T細胞に投与する工程を含む、前記方法を提供する。方法はin vitroまたはin vivoで実行可能である。
【0157】
本発明の別の側面において、癌またはT細胞機能不全障害または感染性疾患を治療する方法であって、本明細書に記載するような抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを、癌またはT細胞機能不全障害を患う患者に投与する工程を含む、前記方法を提供する。
【0158】
本発明の別の側面において、感染性疾患を治療する方法であって、本明細書に記載するような抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを、感染性疾患を患う患者に投与する工程を含む、前記方法を提供する。
【0159】
本発明の別の側面において、被験体において免疫反応を調節する方法であって、被験体における免疫反応が調節されるように、本明細書に記載するような抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを被験体に投与する工程を含む、前記方法を提供する。
【0160】
本発明の別の側面において、被験体における腫瘍細胞の増殖を阻害する方法であって、本明細書に記載するような抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドの療法的有効量を被験体に投与する工程を含む、前記方法を提供する。
【0161】
本発明の別の側面において、TIM−3を含有するかまたは含有すると推測される試料を、本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片と接触させ、そして抗体または抗原結合性断片およびTIM−3の複合体の形成を検出する工程を含む方法を提供する。
【0162】
本発明の別の側面において、被験体における疾患または状態を診断する方法であって、in vitroで、被験体由来の試料を、本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片と接触させ、そして抗体または抗原結合性断片およびTIM−3の複合体の形成を検出する工程を含む、前記方法を提供する。
【0163】
本発明の側面は、TIM3シグナル伝達の調節因子、例えば抗TIM3抗体または抗TIM3剤での治療のため、患者を選択する方法であって、in vitroで、本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片と、被験体由来の試料を接触させ、そして抗体または抗原結合性断片およびTIM−3の複合体の形成を検出する工程を含む、前記方法である。
【0164】
本発明のさらなる側面において、TIM−3シグナル伝達の調節因子での治療のため、被験体を選択するかまたは層別化する方法であって、in vitroで、本発明記載の抗体または抗原結合性断片と、被験体由来の試料を接触させ、そして抗体または抗原結合性断片およびTIM−3の複合体の形成を検出する工程を含む、前記方法を提供する。
【0165】
本発明のさらなる側面において、in vitroでTIM−3を検出するための本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片の使用を提供する。本発明の別の側面において、in vitro診断剤としての、本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片の使用を提供する。
【0166】
本発明のさらなる側面において、T細胞を、本発明記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドと、in vitroまたはex vivoで接触させる、T細胞集団を拡大するための方法を提供する。
【0167】
本発明のさらなる側面において、T細胞機能不全障害を有する被験体の治療法であって、T細胞集団を拡大させるように、本発明記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドの存在下で、被験体由来の血液試料から得たT細胞を培養し、拡大されたT細胞を収集し、そして治療の必要がある被験体に投与する工程を含む、前記方法を提供する。
【0168】
本発明の方法において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを、本明細書に記載するような組成物として提供してもよい。
いくつかの態様において、抗体は、クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11またはA11_glの1つであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0169】
ここで、付随する図に言及しながら、本発明の原理を例示する態様および実験を論じる。
図1-1】抗TIM−3抗体A3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_gl(ヒトIgG4)の軽鎖可変ドメイン配列。CDRを下線で示し、そして別個に示す。
図1-2】抗TIM−3抗体A3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_gl(ヒトIgG4)の軽鎖可変ドメイン配列。CDRを下線で示し、そして別個に示す。
図1-3】抗TIM−3抗体A3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_gl(ヒトIgG4)の軽鎖可変ドメイン配列。CDRを下線で示し、そして別個に示す。
図2-1】抗TIM−3抗体クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_gl(ヒトIgG4)の重鎖可変ドメイン配列。CDRを下線で示し、そして別個に示す。
図2-2】抗TIM−3抗体クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_gl(ヒトIgG4)の重鎖可変ドメイン配列。CDRを下線で示し、そして別個に示す。
図2-3】抗TIM−3抗体クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_gl(ヒトIgG4)の重鎖可変ドメイン配列。CDRを下線で示し、そして別個に示す。
図3-1】抗TIM−3抗体クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_glの軽鎖および重鎖CDR配列を示す表。
図3-2】抗TIM−3抗体クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_glの軽鎖および重鎖CDR配列を示す表。
図4-1】抗TIM−3抗体クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_glの重鎖および軽鎖可変ドメイン配列のヌクレオチドおよびコードされるアミノ酸配列。
図4-2】抗TIM−3抗体クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_glの重鎖および軽鎖可変ドメイン配列のヌクレオチドおよびコードされるアミノ酸配列。
図4-3】抗TIM−3抗体クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_glの重鎖および軽鎖可変ドメイン配列のヌクレオチドおよびコードされるアミノ酸配列。
図4-4】抗TIM−3抗体クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_glの重鎖および軽鎖可変ドメイン配列のヌクレオチドおよびコードされるアミノ酸配列。
図4-5】抗TIM−3抗体クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_glの重鎖および軽鎖可変ドメイン配列のヌクレオチドおよびコードされるアミノ酸配列。
図4-6】抗TIM−3抗体クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_glの重鎖および軽鎖可変ドメイン配列のヌクレオチドおよびコードされるアミノ酸配列。
図4-7】抗TIM−3抗体クローンA3、B10、G6、G7、G9、A11およびA11_glの重鎖および軽鎖可変ドメイン配列のヌクレオチドおよびコードされるアミノ酸配列。
図5】ELISAによって決定されるような、ヒトおよびネズミTIM−3へのクローンA3、B10、G6、G7、およびG9の結合を示すチャート。
図6】クローンA3、B10、G6、G7、およびG9による、MOLT3細胞表面でのヒトTIM−3:ヒトガレクチン9相互作用のブロッキングを示すチャート。
図7】ヒトTIM−3に対する、クローンA3、B10、G6、G7、およびG9のアフィニティを示す表。
図8】急性骨髄性白血病細胞OCI−AML3(M4)、およびTHP−1(M5)に対する、クローンA3、B10、G6、G7、およびG9の細胞傷害性効果を示すチャート。
図9】ヒトおよびネズミTIM−3へのクローンA11の結合を示すチャート。
図10】ELISAによって決定されるような、クローンA11による、MOLT3細胞表面でのヒトTIM−3:ヒトガレクチン9相互作用のブロッキングを示すチャート。
図11】ヒトTIM−3に対する、クローンA11のアフィニティを示す表。
図12】急性骨髄性白血病細胞OCI−AML3(M4)、およびTHP−1(M5)に対する、クローンA11の細胞傷害性効果を示すチャート。
図13】急性骨髄性白血病(AML)細胞およびPBMCの共培養に対する抗Tim−3、CD3二重特異性抗体の影響を示すチャート。
図14】精製T細胞および急性骨髄性白血病(AML)細胞に対する抗Tim−3、CD3二重特異性抗体の影響を示すチャート。
図15】精製T細胞および急性骨髄性白血病(AML)細胞に対する、抗TIM−3クローンA11−抗CD3二重特異性抗体および抗TIM−3クローンB10−抗CD3二重特異性抗体二重特異性抗体の影響を示すチャート。AML細胞を精製T細胞と1:1の比で混合し、そして抗体を多様な濃度で添加した。24時間インキュベーションした後、溶解を測定した。
図16】AML生検中のCD34+細胞(すなわちAML幹細胞)に対する抗TIM−3クローンA11−抗CD3二重特異性抗体のCD34特異的細胞死滅効果を示すチャート。選択後、CD34+細胞(試料>99% CD34+純度)を1:1の比で精製T細胞と混合し、そして抗体を多様な濃度で添加した。24時間インキュベーションした後、溶解を測定した。
図17】タンデム一本鎖二重特異性抗体形式の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0170】
抗体
本発明記載の抗体は、好ましくは、TIM−3(抗原)、好ましくはヒトまたはアカゲザルTIM−3に、所望により0.1〜2nMの範囲のKで結合する。
【0171】
本発明の任意の側面において、抗体は、好ましくは、TIM−3(例えばヒトまたはアカゲザル)に特異的に結合する。
本発明記載の抗体は、単離型で提供されてもよい。
【0172】
本発明記載の抗体は、以下の特性の少なくとも1つを示してもよい:
a)1μMまたはそれ未満、より好ましくは、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nMまたは≦100pMの1つのKで、ヒトTIM−3に結合する;
b)TIM−3発現細胞、例えばTIM−3発現急性骨髄性白血病細胞に対して細胞傷害性である(抗体依存性細胞仲介性細胞傷害性、ADCC);
c)混合リンパ球反応(MLR)アッセイ(例えばBromelowら J.Immunol Methods, 2001 Jan 1;247(1−2):1−8を参照されたい)においてT細胞増殖を増加させる;
d)MLRアッセイにおいてインターフェロン−ガンマ産生を増加させる;または
e)MLRアッセイにおいてインターロイキン−2(IL−2)分泌を増加させる。
【0173】
「抗体」によって、本発明者らは、その断片または誘導体、あるいは合成抗体または合成抗体断片も含める。
モノクローナル抗体技術に関連した今日の技術を考慮すると、抗体は、大部分の抗原に対して調製可能である。抗原結合部分は、抗体の部分(例えばFab断片)または合成抗体断片(例えば一本鎖Fv断片[ScFv])であってもよい。選択した抗原に対する適切なモノクローナル抗体は、既知の技術、例えば、“Monoclonal Antibodies: A manual of techniques”, H Zola(CRC Press, 1988)に、そして“Monoclonal Hybridoma Antibodies: Techniques and Applications”, J G R Hurrell(CRC Press, 1982)に開示されるものによって調製可能である。キメラ抗体は、Neubergerら(1988, 8th International Biotechnology Symposium Part 2, 792−799)によって論じられる。
【0174】
モノクローナル抗体(mAb)は、本発明の方法において有用であり、そして抗原上の単一のエピトープを特異的にターゲティングする抗体の均質な集団である。
ポリクローナル抗体は、本発明の方法において有用である。単一特異的ポリクローナル抗体が好ましい。当該技術分野に周知の方法を用いて、適切なポリクローナル抗体を調製してもよい。
【0175】
FabおよびFab断片などの、抗体の抗原結合性断片もまた用いて/提供してもよく、遺伝子操作した抗体および抗体断片もまた用いて/提供してもよい。抗体の可変重鎖(V)および可変軽鎖(V)ドメインは、抗原認識に関与し、この事実は、初期のプロテアーゼ消化実験によって最初に認識された。さらなる確認は、齧歯類抗体の「ヒト化」によって見出された。齧歯類起源の可変ドメインを、ヒト起源の定常ドメインに融合させて、生じる抗体が、齧歯類親抗体の抗原特異性を保持するようにしてもよい(Morrisonら(1984) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81, 6851−6855)。
【0176】
抗原特異性は可変ドメインによって与えられ、そして定常ドメインからは独立であることは、すべて1またはそれより多くの可変ドメインを含有する抗体断片の細菌発現を伴う実験から知られる。これらの分子には、Fab様分子(Betterら(1988) Science 240, 1041); Fv分子(Skerraら(1988) Science 240, 1038); VおよびVパートナードメインが柔軟なオリゴペプチドを通じて連結される、一本鎖Fv(ScFv)分子(Birdら(1988) Science 242, 423; Hustonら(1988) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85, 5879);ならびに単離Vドメインを含む単一ドメイン抗体(dAb)(Wardら(1989) Nature 341, 544)が含まれる。特異的結合部位を保持する抗体断片合成に関与する技術の一般的な概説は、Winter & Milstein(1991) Nature 349, 293−299中に見出されるはずである。
【0177】
「ScFv分子」によって、本発明者らは、VおよびVパートナードメインが、例えば柔軟なオリゴペプチドによって、共有結合されている分子を意味する。
Fab、Fv、ScFvおよびdAb抗体断片は、すべて大腸菌において発現可能であり、そして大腸菌から分泌可能であり、したがって、多量の前記断片の容易な産生が可能になる。
【0178】
全抗体、およびF(ab’)断片は「二価」である。「二価」によって、本発明者らは、前記抗体およびF(ab’)断片が2つの抗原結合部位を有することを意味する。対照的に、Fab、Fv、ScFvおよびdAb断片は一価であり、1つの抗原結合部位しか持たない。また、当該技術分野に周知であるようなファージディスプレイ技術を用いて、TIM−3に結合する合成抗体を作製してもよい。
【0179】
本発明の側面には、二重特異性抗体が2種の抗原に結合するように、例えば2つの異なる抗体の2つの異なる断片で構成された、二重特異性抗体が含まれる。抗原の一方はTIM−3であり、二重特異性抗体は、TIM−3に結合する本明細書に記載するような断片を含む。抗体は、任意の望ましい抗原、例えば細胞傷害性細胞に結合し、腫瘍部位にこれらを補充し、そしてターゲティングするために、癌免疫療法において用いられてきているCD3に対するアフィニティを有する異なる断片を含有してもよい。二重特異性抗体を調製するための技術は当該技術分野に周知であり、例えばMueller, Dら, (2010 Biodrugs 24 (2): 89−98)、Wozniak−Knopp Gら, (2010 Protein Eng Des 23 (4): 289−297. Baeuerle, PAら, (2009 Cancer Res 69 (12): 4941−4944)を参照されたい。
【0180】
したがって、本発明は、TIM−3に結合可能であり、そして二重特異性抗体または二重特異性抗原結合性断片である、抗体または抗原結合性断片を提供する。いくつかの態様において、二重特異性抗体または二重特異性抗原結合性断片は単離されていてもよい。
【0181】
いくつかの態様において、二重特異性抗体および二重特異性抗原結合性断片は、本発明記載の抗原結合性断片またはポリペプチドを含む。いくつかの態様において、二重特異性抗体および二重特異性抗原結合性断片は、TIM−3に結合可能な抗原結合性ドメインであって、TIM−3に結合可能な抗原結合性ドメインが本発明記載の抗原結合性断片またはポリペプチドを含むかまたはこれらからなる、前記ドメインを含む。
【0182】
いくつかの態様において、二重特異性抗体および二重特異性抗原結合性断片は、TIM−3に結合可能な抗原結合性ドメイン、および別のターゲットタンパク質に結合可能な抗原結合性ドメインを含む。
【0183】
別のターゲットタンパク質に結合可能な抗原結合性ドメインは、TIM−3以外の別のタンパク質に結合可能であってもよい。いくつかの態様において、ターゲットタンパク質は、細胞表面受容体である。いくつかの態様において、ターゲットタンパク質は、免疫細胞細胞表面上に発現される細胞表面受容体である。いくつかの態様において、ターゲットタンパク質は、T細胞の細胞表面上で発現される細胞表面受容体である。
【0184】
いくつかの態様において、別のターゲットタンパク質に結合可能な抗原結合性ドメインは、T細胞受容体(TCR)複合体またはその構成要素に結合可能でありうる。いくつかの態様において、抗原結合性ドメインは、CD3またはCD3ポリペプチドに結合可能でありうる。いくつかの態様において、抗原結合性ドメインは、CD3ポリペプチドCD3γ、CD3δ、CD3ζ、またはCD3εの1またはそれより多くに結合可能でありうる。いくつかの態様において、二重特異性抗体は、二重特異性T細胞エンゲージャー抗体である。
【0185】
いくつかの態様において、二重特異性抗体または断片は、TIM−3発現細胞に対して、T細胞活性(例えば細胞傷害性活性)を向けることが可能である。すなわち、いくつかの態様において、TIM−3発現細胞に対するT細胞活性(例えば細胞傷害性活性)は、二重特異性抗体または断片の存在下で増加する(例えば二重特異性抗体または断片の非存在下でのTIM−3発現細胞に対する活性に比較して)。TIM−3発現細胞に対するT細胞活性は、当業者に周知の方法によって、例えばTIM−3発現細胞とT細胞をインキュベーションし、そして本明細書に記載するように細胞溶解を測定することによって、in vitroで決定可能である。
【0186】
いくつかの態様において、二重特異性抗体を、本発明記載のTIM−3結合性抗体または抗体断片のVおよびV、ならびにCD3またはCD3ポリペプチドに結合可能な抗体または抗体断片のVおよびVを含む、2つの一本鎖可変断片(scFV)形式の融合タンパク質として提供する。
【0187】
いくつかの態様において、CD3またはCD3ポリペプチドの抗原結合性ドメインは、例えば、抗CD3抗体クローンOKT3(eBioscience)、クローンCD3−12(AbD Serotec)、クローンUCHT1(Southern Biotech) クローンSP7(Thermo Scientific Pierce Antibodies)、クローンSPV−T3b(Thermo Fisher Scientific)、クローンS4.1(7D6)(Thermo Fisher Scientific)、クローンMEM−57(AbD Serotec)、クローン37895(Miltenyi Biotec)、クローンCA−3(Abcam)、クローン4D10A6(Abbiotec)、クローンHIT3a(Abbiotec)、クローンLT3(Source BioScience)、クローンB−B11(MyBioSource.com)、クローン17A2(Novus Biologicals)、クローンBC3(BioLegend)、クローンHAM25−1352(MBL International)、クローンCA−3(Bosterbio)、クローンRBT−CD3(Lifespan BioSciences)、Ham25−1157(Merck Millipore)、クローンCRIS−7(Peninsula Laboratories International)、クローン5B2、クローン2Q1160(Santa Cruz Biotechnology)、クローンM01、クローンB1.1(Abnova Corporation)、クローンEP449E(BioGenex)、クローン6B8D1G5、クローン6B1C12F3(Sino Biological)、クローンCL1297(Atlas Antibodies)、クローンCC23(Creative Diagnostics)、クローンTR66(Enzo Life Sciences)、クローンMEM−92(Cedarlane)、クローンEPR4516(Origene Technologies)、クローン3A12H2(Proteintech Group)、クローン33−2A3(ALPCO)、クローンE272(Biocare Medical)、クローンSP162、クローンMRQ−39(Sigma Aldrich)、またはクローンF7.2.38(Dako)のCDR、軽鎖および重鎖可変ドメインまたは他のCD3もしくはCD3ポリペプチド結合性断片を含んでもよい。
【0188】
いくつかの態様において、ターゲットタンパク質は、CD28ファミリーのメンバーであってもよい。いくつかの態様において、ターゲットタンパク質は、PD−1(CD279)、LAG3(CD223)、ICOS(CD278)、CTLA4(CD152)、BTLA(CD272)またはCD28などのCD28ファミリーのメンバーであってもよい。
【0189】
いくつかの特定の態様において、二重特異性抗体または二重特異性抗原結合性断片は、CD3またはCD3ポリペプチドに結合可能な抗原結合性ドメイン、ならびに本明細書記載のクローンA11またはクローンB10のCDR、軽鎖および重鎖可変ドメインまたは他のTIM−3結合断片を含む、TIM−3に結合可能な抗原結合性ドメインを含む。
【0190】
いくつかの態様において、本発明の二重特異性抗体は、以下の特性の少なくとも1つを示しうる:
a)TIM−3発現細胞、例えばTIM−3発現急性骨髄性白血病細胞の細胞死滅(例えばT細胞仲介性細胞死滅)を増加させるかまたは増進させる(抗体依存性細胞仲介性細胞傷害性、ADCC);
b)TIM−3発現幹細胞、例えばTIM−3発現CD34+急性骨髄性白血病細胞の細胞死滅(例えばT細胞仲介性細胞死滅)を増加させるかまたは増進させる(抗体依存性細胞仲介性細胞傷害性、ADCC);
いくつかの態様において、PD−1に対する抗原結合性ドメインは、例えば抗PD−1抗体クローンJ116、クローンMIH4(eBioscience)、クローン7A11B1(Rockland Immunochemicals Inc.)、クローン192106(R&D Systems)、クローンJ110、クローンJ105(MBL International)、クローン12A7D7、クローン7A11B1(Abbiotec)、クローン#9X21(MyBioSource.com)、クローン4H4D1(Proteintech Group)、クローンD3W4U、クローンD3O4S(Cell Signaling Technology)、クローンRMP1−30、クローンRMP1−14(Merck Millipore)、クローンEH12.2H7(BioLegend)、クローン10B1227(United States Biological)、クローンUMAB198、またはクローンUMAB197(Origene Technologies)のCDR、軽鎖および重鎖可変ドメインまたは他のPD−1結合性断片を含んでもよい。いくつかの態様において、LAG3の抗原結合性ドメインは、例えば抗LAG3抗体クローン17B4(Enzo Life Sciences)、クローン333210(R&D Systems)、またはクローン14L676(United States Biological)のCDR、軽鎖および重鎖可変ドメインまたは他のLAG3結合性断片を含んでもよい。いくつかの態様において、ICOSの抗原結合性ドメインは、例えば抗ICOS抗体クローンISA−3(eBioscience)、クローンSP98(Novus Biologicals)、クローン1G1、クローン3G4(Abnova Corporation)、クローン669222(R&D Systems)、クローンTQ09(Creative Diagnostics)、またはクローンC398.4A(BioLegend)のCDR、軽鎖および重鎖可変ドメインまたは他のICOS結合性断片を含んでもよい。いくつかの態様において、CTLA4の抗原結合性ドメインは、例えば抗CTLA4抗体クローン2F1、クローン1F4(Abnova Corporation)、クローン9H10(EMD Millipore)、クローンBNU3(GeneTex)、クローン1E2、クローンAS32(LifeSpan BioSciences)クローンA3.4H2.H12(Acris Antibodies)、クローン060(Sino Biological)、クローンBU5G3(Creative Diagnostics)、クローンMIH8(MBL International)、クローンA3.6B10.G1、またはクローンL3D10(BioLegend)のCDR、軽鎖および重鎖可変ドメインまたは他のCTLA4結合性断片を含んでもよい。いくつかの態様において、BTLAの抗原結合性ドメインは、例えば抗BTLA抗体クローン1B7、クローン2G8、クローン4C5(Abnova Corporation)、クローン4B8(antibodies−online)、クローンMIH26(Thermo Scientific Pierce Antibodies)、クローンUMAB61(OriGene Technologies)、クローン330104(R&D Systems)、クローン1B4(LifeSpan BioSciences)、クローン440205、クローン5E7(Creative Diagnostics)のCDR、軽鎖および重鎖可変ドメインまたは他のBTLA結合性断片を含んでもよい。いくつかの態様において、CD28の抗原結合性ドメインは、例えば抗CD28抗体クローンCD28.6(eBioscience)、クローンCD28.2、クローンJJ319(Novus Biologicals)、クローン204.12、クローンB−23、クローン10F3(Thermo Scientific Pierce Antibodies)、クローン37407(R&D Systems)、クローン204−12(Abnova Corporation)、クローン15E8(EMD Millipore)、クローン204−12、クローンYTH913.12(AbD Serotec)、クローンB−T3(Acris Antibodies)、クローン9H6E2(Sino Biological)、クローンC28/77(MyBioSource.com)、クローンKOLT−2(ALPCO)、クローン152−2E10(Santa Cruz Biotechnology)、またはクローンXPH−56(Creative Diagnostics)のCDR、軽鎖および重鎖可変ドメインまたは他のCD28結合性断片を含んでもよい。
【0191】
本発明記載の二重特異性抗体の抗原結合性ドメインまたは二重特異性抗原結合性断片は、抗原に結合可能なポリペプチドの任意のドメインであってもよい。いくつかの態様において、抗原結合性ドメインは、ともに抗体の抗原結合性領域または抗原結合性断片を定義する少なくとも3つの軽鎖CDR(すなわちLC−CDR1、LC−CDR2およびLC−CDR3)および3つの重鎖CDR(すなわちHC−CDR1、HC−CDR2およびHC−CDR3)を含む。いくつかの態様において、抗原結合性ドメインは、抗体または抗原結合性断片の軽鎖可変ドメインおよび重鎖可変ドメインを含んでもよい。いくつかの態様において、抗原結合性ドメインは、抗体または抗原結合性断片の軽鎖ポリペプチドおよび重鎖ポリペプチドを含んでもよい。
【0192】
本発明記載の二重特異性抗体および二重特異性抗原結合性断片は、任意の適切な形式、例えば本明細書にその全体が援用されるKontermann MAbs 2012, 4(2): 182−197に記載される形式で提供されてもよい。例えば、二重特異性抗体または二重特異性抗原結合性断片は、二重特異性抗体コンジュゲート(例えばIgG2、F(ab’)またはCovX−Body)、二重特異性IgGまたはIgG様分子(例えばIgG、scFv−Ig、IgG−scFv、scFv−IgG、DVD−Ig、IgG−sVD、sVD−IgG、2イン1−IgG、mAb、またはTandemab共通LC)、非対称二重特異性IgGまたはIgG様分子(例えばkih IgG、kih IgG共通LC、CrossMab、kih IgG−scFab、mAb−Fv、電荷対(charge pair)またはSEED−body)、小分子二重特異性抗体分子(例えばDiabody(Db)、dsDb、DART、scDb、tandAbs、タンデムscFv(taFv)、タンデムdAb/VHH、三重ボディ、三重ヘッド、Fab−scFv、またはF(ab’)−scFv)、二重特異性FcおよびC3融合タンパク質(例えばtaFv−Fc、Di−ディアボディ、scDb−C3、scFv−Fc−scFv、HCAb−VHH、scFv−kih−Fc、またはscFv−kih−C3)、または二重特異性融合タンパク質(例えばscFv−アルブミン、scDb−アルブミン、taFv−毒素、DNL−Fab、DNL−Fab−IgG、DNL−Fab−IgG−サイトカイン)であってもよい。特に、Kontermann MAbs 2012, 4(2): 182−19の図2を参照されたい。
【0193】
当業者は、本発明記載の二重特異性抗体および二重特異性抗原結合性断片を設計し、そして調製することが可能でありうる。
二重特異性抗体を産生するための方法には、例えば還元可能ジスルフィドまたは還元不能チオエーテル結合を用いた、例えば本明細書にその全体が援用されるSegalおよびBast, 2001. 二重特異性抗体の産生。 Current Protocols in Immunology. 14:IV:2.13:2.13.1−2.13.16に記載されるような、抗体または抗体断片の化学的架橋が含まれる。例えば、N−スクシニミジル−3−(−2−ピリジルジチオ)−プロピオネート(SPDP)を用いて、例えばFab断片をヒンジ領域SH基を通じて化学的に架橋して、ジスルフィド連結二重特異性F(ab)ヘテロ二量体を生成してもよい。
【0194】
二重特異性抗体を産生するための他の方法には、抗体産生ハイブリドーマを、例えばポリエチレングリコールで融合させて、例えばD. M.およびBast, B. J. 2001. 二重特異性抗体の産生。 Current Protocols in Immunology. 14:IV:2.13:2.13.1−2.13.16に記載されるような二重特異性抗体を分泌可能なクアドローマ細胞を産生することが含まれる。
【0195】
本発明記載の二重特異性抗体および二重特異性抗原結合性断片はまた、組換え的に、例えばどちらも本明細書にその全内容が援用される、Antibody Engineering: Methods and Protocols, 第2版(Humana Press, 2012), 第40章: Production of Bispecific Antibodies: Diabodies and Tandem scFv(Hornig and Farber−Schwarz)、または French, 二重特異性抗体作製法, Methods Mol. Med. 2000; 40:333−339に記載されるような、抗原結合性分子のためのポリペプチドをコードする核酸構築物からの発現によって産生可能である。
【0196】
例えば、2つの抗原結合性ドメインのための軽鎖および重鎖可変ドメイン(すなわちTIM−3に結合可能な抗原結合性ドメインのための軽鎖および重鎖可変ドメイン、ならびに別のターゲットタンパク質に結合可能な抗原結合性ドメインのための軽鎖および重鎖可変ドメイン)をコードし、そして抗原結合性ドメイン間に適切なリンカーまたは二量体化ドメインをコードする配列を含むDNA構築物を、分子クローニング技術によって調製してもよい。その後、組換え二重特異性抗体を、適切な宿主細胞(例えば哺乳動物宿主細胞)において構築物を発現させる(例えばin vitro)ことによって産生してもよく、そして次いで、発現した組換え二重特異性抗体を所望により精製してもよい。
【0197】
また、本発明記載の抗体、抗原断片またはポリペプチドを用いて、キメラ抗原受容体(CAR;人工T細胞受容体とも称される)を構築してもよく、ここで受容体を組換え技術によって操作して免疫細胞に選択された特異性を移植する。例えば、モノクローナル抗体の特異性をT細胞上に移植してもよく、そして修飾T細胞は、疾患、例えば癌の治療に使用を見出しうる。CARの1つの型は、本発明記載の抗体、抗原断片またはポリペプチドを含むscFvの、適切な受容体足場の膜貫通および内部ドメインへの融合である。CARの生成のための技術は、Pule, Mら(2003 Cytotherapy 5(3):211−26)に記載される。
【0198】
非修飾親抗体に比較して、抗原に対する抗体のアフィニティが改善されている修飾抗体を生成する、アフィニティ成熟プロセスによって抗体を産生してもよい。当該技術分野に知られる方法、例えばMarksら, Rio/Technology 10:779−783(1992); Barbasら Proc Nat. Acad. Sci. USA 91:3809−3813(1994); Schierら Gene 169:147−155(1995); Yeltonら J. Immunol. 155:1994−2004(1995); Jacksonら, J. Immunol. 154(7):331 0−15 9(1995);およびHawkinsら, J. Mol. Biol. 226:889−896(1992)によって、アフィニティ成熟抗体を産生してもよい。
【0199】
本発明記載の抗体は、好ましくはTIM−3に対する特異的結合を示す。ターゲット分子に特異的に結合する抗体は、好ましくは、他のターゲットに結合するよりもより高いアフィニティで、および/またはより長い期間ターゲットに結合する。1つの態様において、非関連ターゲットに対する抗体の結合の度合いは、例えばELISAによってまたはラジオイムノアッセイ(RIA)によって測定されるような、ターゲットに対する抗体の結合の約10%未満である。あるいは、結合特異性は、本発明の抗TIM−3抗体が、別のターゲット分子、例えばTIM−3ファミリーの別のメンバーに対する抗体のKよりも少なくとも0.1桁分(すなわち0.1x10、式中、nは桁を示す整数である)高いKで、TIM−3に結合する結合アフィニティの観点から、反映されうる。これは、所望により、少なくとも0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.5、または2.0の1つであってもよい。
【0200】
本発明記載の抗体は、好ましくは、≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nMまたは≦100pMの1つの解離定数(K)を有する。抗体のそのターゲットに対する結合アフィニティは、しばしば、解離定数(K)の観点で記載される。結合アフィニティは、当該技術分野に知られる方法によって、例えば、表面プラズモン共鳴(SPR)、または抗体のFab型および抗原分子で行う放射標識抗原結合アッセイ(RIA)によって、測定可能である。
【0201】
本発明記載の抗体は、結合する抗原の生物学的活性を阻害するかまたは減少させる「アンタゴニスト」抗体であることも可能である。TIM−3のブロッキングは、TIM−3によって仲介される免疫阻害シグナル伝達経路を阻害することによって、T細胞機能の回復を補助する。
【0202】
いくつかの側面において、抗体は、クローンA3またはA3の変異体である。A3は、以下のCDR配列を含む:
【0203】
【化31】
【0204】
CDR配列はKabat定義によって決定される。
いくつかの側面において、抗体は、クローンB10またはB10の変異体である。B10は、以下のCDR配列を含む:
【0205】
【化32】
【0206】
CDR配列はKabat定義によって決定される。
いくつかの側面において、抗体は、クローンG6またはG6の変異体である。G6は、以下のCDR配列を含む:
【0207】
【化33】
【0208】
CDR配列はKabat定義によって決定される。
いくつかの側面において、抗体は、クローンG7またはG7の変異体である。G7は、以下のCDR配列を含む:
【0209】
【化34】
【0210】
CDR配列はKabat定義によって決定される。
いくつかの側面において、抗体は、クローンG9またはG9の変異体である。G9は、以下のCDR配列を含む:
【0211】
【化35】
【0212】
CDR配列はKabat定義によって決定される。
いくつかの側面において、抗体は、クローンA11またはクローンA11_gl、あるいはクローンA11またはクローンA11_glの変異体である。A11およびA11_glは、各々、以下のCDR配列を含む:
【0213】
【化36】
【0214】
CDR配列はKabat定義によって決定される。
本発明記載の抗体は、それぞれ、A3、B10、G6、G7、G9、A11、A11_glの1つのCDR、あるいは配列番号6、7、8、24または58、25、26または9、10、11、27または59、28、29または12、13、14、30または60、31、32または15、16、17、24または58、25、33または15、16、17、24または58、25、34、or 47、48、49、52または61、53、54の1つを含んでもよい。本発明記載の抗体において、6つのCDR配列の1つまたは2つまたは3つまたは4つは多様であってもよい。変異体は、6つのCDR配列の1つまたは2つにおいて、1つまたは2つのアミノ酸置換を有してもよい。
【0215】
抗TIM−3クローンのVおよびV鎖のアミノ酸配列を図1および2に示す。コードヌクレオチド配列を図4に示す。
軽鎖および重鎖CDRはまた、いくつかの異なるフレームワーク領域と組み合わせて特に有用でありうる。したがって、LC−CDR1−3またはHC−CDR1−3を有する軽鎖および/または重鎖は、代替フレームワーク領域を所持してもよい。適切なフレームワーク領域は、当該技術分野に周知であり、そして例えば、本明細書に援用されるM. Lefranc & G. Lefranc (2001) ”The Immunoglobulin FactsBook”, Academic Pressに記載される。
【0216】
本明細書において、抗体は、配列番号1、2、3、4、5、19、20、21、22、23、45、46、50、51のVおよび/またはVアミノ酸配列の1またはそれより多く、あるいは図1および2に示すアミノ酸配列の1つに高い割合の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むVおよび/またはVL鎖を有してもよい。
【0217】
例えば、本発明記載の抗体には、TIM−3に結合し、そして配列番号1、2、3、4、5、19、20、21、22、23、45、46、50、51の1つのVまたはV鎖アミノ酸配列に、あるいは図1および2に示すアミノ酸配列の1つに、少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の1つの配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、V鎖を有する抗体が含まれる。
【0218】
本発明記載の抗体は、検出可能に標識されるか、または少なくとも検出可能であってもよい。例えば、抗体を、放射性原子または着色分子または蛍光分子または任意の他の方法で容易に検出可能な分子で標識してもよい。適切な検出可能分子には、蛍光タンパク質、ルシフェラーゼ、酵素基質、および放射標識が含まれる。結合部分を直接検出可能標識で標識してもよいし、または間接的に標識してもよい。例えば、結合部分は、それ自体標識されている別の抗体によって検出可能な、非標識抗体であってもよい。あるいは、第二の抗体が該抗体に結合したビオチンを有してもよく、そしてビオチンに対する標識ストレプトアビジンの結合を用いて、第一の抗体を間接的に標識する。
【0219】
検出法
本明細書記載の抗体または抗原結合性断片を、TIM−3に対する抗体または抗原結合性断片の結合を伴う方法で用いてもよい。こうした方法は、抗体または抗原結合性断片およびTIM−3の結合した複合体の検出を伴うことも可能である。こうしたものとして、1つの態様において、TIM−3を含有するかまたは含有すると推測される試料を、本明細書に記載するような抗体または抗原結合性断片と接触させ、そして抗体または抗原結合性断片およびTIM−3の複合体の形成を検出する工程を含む方法を提供する。
【0220】
サンドイッチアッセイ、例えばELISAなどのイムノアッセイを含む適切な方法形式は、当該技術分野に周知である。該方法は、抗体または抗原結合性断片、またはTIM−3、あるいは両方を、検出可能標識、例えば蛍光、発光または放射標識で標識することを伴ってもよい。
【0221】
この種の方法は、TIM−3の検出およびまたは定量化を必要とする疾患または状態の診断法の基礎を提供しうる。こうした方法を、in vitroで、患者試料に対して、または患者試料のプロセシング後に行ってもよい。試料をひとたび収集したら、診断のin vitro法が実行されるために、患者が居合わせる必要はなく、そしてしたがって、方法は、ヒトまたは動物の身体に対して行わないものであることも可能である。
【0222】
こうした方法は、患者試料に存在するTIM−3の量を決定することを伴ってもよい。該方法は、診断に到達するプロセスの一部として、標準または参照値に対して、決定した量を比較する工程をさらに含んでもよい。他の診断試験を、本明細書に記載するものと組み合わせて用いて、診断または予後診断の正確さを増進するか、あるいは本明細書に記載する試験を用いることによって得られる結果を確認してもよい。
【0223】
患者試料に存在するTIM−3のレベルは、患者が抗TIM−3抗体での治療に反応しうることを示しうる。試料中の高レベルのTIM−3の存在を用いて、抗TIM−3抗体での治療のために患者を選択することも可能である。したがって、本発明の抗体を用いて、抗TIM−3療法を用いた治療のための患者を選択することも可能である。
【0224】
TIM−3の試料における検出を、患者におけるT細胞機能不全障害または癌性状態の診断、癌性状態の素因の診断の目的のために、あるいは癌性状態の予後を提供する(予言する)ために、用いてもよい。診断または予後は、存在する(以前診断された)良性または悪性であってもよい癌性状態に関連することも可能であり、推測される癌性状態に関連することも可能であり、あるいは患者における癌性状態(以前未診断であってもよい)に関してスクリーニングすることに関連することも可能である。
【0225】
1つの態様において、T細胞消耗の度合いおよび疾患状態の重症度を示すために、CD8+ T細胞上のTIM−3発現レベルを検出してもよい。いくつかの場合、T細胞または腫瘍細胞上のTIM−3発現レベルを用いて、TIM3シグナル伝達の調節因子、例えば抗TIM3抗体または抗TIM3剤で治療するため、患者を選択することも可能である。
【0226】
任意の組織または体液から試料を採取してもよい。試料は:ある量の血液;フィブリン塊および血球を除去した後に得られる、血液の液体部分を含んでもよい、個体の血液由来のある量の血清;組織試料または生検;あるいは前記個体から単離された細胞を含んでもよいし、またはこれらに由来してもよい。
【0227】
本発明記載の方法は、好ましくはin vitroで行われる。用語「in vitro」は、培養中の細胞を用いた実験を含むよう意図され、一方、用語「in vivo」は、損なわれていない(intact)多細胞生物を用いた実験を含むよう意図される。
【0228】
療法適用
本発明記載の抗体、抗原結合性断片およびポリペプチド、ならびにこうした剤を含む組成物を、医学的治療の方法において使用するために提供してもよい。治療を、治療を必要とする疾患または状態を有する被験体に提供してもよい。疾患または状態は、癌に関連するT細胞機能不全障害、癌、または感染性疾患を含む、T細胞機能不全障害の1つであってもよい。
【0229】
T細胞機能不全障害は、正常T細胞機能が損なわれて、例えば外因性病原体、例えば微生物、細菌およびウイルスによる感染によって生じる、あるいはある型の癌におけるもの(例えば腫瘍関連抗原の型)などのある疾患状態にある宿主によって生成される、病原性抗原に対する被験体の免疫反応の下方制御を引き起こす疾患または状態であってもよい。
【0230】
T細胞機能不全障害は、T細胞消耗またはT細胞アネルギーを含んでもよい。T細胞消耗は、CD8 T細胞が、増殖できないか、または抗原刺激に反応してT細胞エフェクター機能、例えば細胞傷害性およびサイトカイン(例えばIFNγ)分泌を発揮できない状態を含む。消耗T細胞はまた、TIM−3の持続上方制御によって特徴付けられることも可能であり、この場合、TIM−3:ガレクチン9相互作用の遮断はT細胞消耗を逆転させ、そして抗原特異的T細胞反応を回復させることも可能である。
【0231】
T細胞機能不全障害は、感染として、または感染に対する有効な免疫反応を開始することが出来ない状態として現れることも可能である。感染は、慢性、持続性、不顕性または緩慢であってもよく、そして細菌、ウイルス、真菌または寄生虫感染の結果であってもよい。こうしたものとして、細菌、ウイルスまたは真菌感染を有する患者に、治療を提供してもよい。細菌感染の例には、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)での感染が含まれる。ウイルス感染の例には、HIV、B型肝炎またはC型肝炎での感染が含まれる。
【0232】
T細胞機能不全障害は、癌、例えば腫瘍免疫エスケープと関連してもよい。多くのヒト腫瘍は、T細胞によって認識され、そして免疫反応を誘導可能な腫瘍関連抗原を発現する。しかし、免疫回避は一般的であり、そしてガレクチン9を含む多くの可溶性因子によって仲介されると考えられる。こうしたものとして、TIM−3およびガレクチン9の相互作用のブロッキングは、腫瘍細胞に対するこの負の免疫制御シグナルを阻害し、そして腫瘍特異的CD8 T細胞免疫を増進させることも可能である。
【0233】
T細胞機能不全障害、例えばT細胞消耗の徴候がない場合、癌もまた、治療可能である。本発明記載の抗体は、TIM−3発現細胞、例えばT細胞、例えば消耗したT細胞または癌細胞、例えば急性骨髄性白血病細胞に対して細胞傷害性であることも可能である。こうしたものとして、本明細書記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、抗体依存性細胞仲介性細胞傷害性(ADCC)または補体依存性細胞傷害性(CDC)を伴う方法、あるいはターゲット細胞、例えばCAR細胞を死滅させるように免疫エフェクター機能を補充する任意の方法において、またはCD3をターゲティングする二重特異性抗体で有用でありうる。
【0234】
本発明記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドの使用は、被験体がTIM−3シグナル伝達を抑制し、そして限定された障害、回避または腫瘍免疫エスケープの誘導を伴って、有効な免疫反応を開始することを可能にするか、または可能にする可能性もある。こうした治療において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドは、腫瘍免疫エスケープの発展の防止を伴う癌の治療を提供可能である。
【0235】
治療は、T細胞機能不全障害の防止、例えば感染の防止、あるいは癌の発展または進行の防止を目的としてもよい。こうしたものとして、抗体、抗原結合性断片およびポリペプチドを用いて、薬学的組成物または薬剤を配合して、そして被験体を疾患状態の発展に対して予防的に治療してもよい。これは、疾患状態の症状の開始前に行ってもよく、そして/または感染または癌発展のリスクがより高いと見なされる被験体に対して行ってもよい。
【0236】
治療は、ワクチン、例えばT細胞ワクチンとの併用療法を含んでもよく、これは、同時、別個または連続療法を伴ってもよいし、あるいは単一組成物中のワクチンおよび抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドの組み合わせ投与であってもよい。この背景において、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを、ワクチンに対するアジュバントとして提供してもよい。消耗T細胞の限定された増殖能は、T細胞免疫療法の失敗の主な理由とされてきており、そしてT細胞消耗をブロッキングするかまたは逆転させることが可能な剤の組み合わせは、T細胞免疫療法の有効性を改善するための潜在的な戦略である(Barberら, Nature Vol 439, No.9 p682−687 Feb 2006)。
【0237】
抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドの投与は、好ましくは、「療法的有効量」であり、これは、個体に利益を示すために十分な量である。投与する実際の量、ならびに投与速度および時間経過は、治療する疾患の性質および重症度に応じるであろう。治療の処方、例えば投薬量の決定等は、開業医および他の医師の責任の範囲内であり、そして典型的には、治療しようとする障害、個々の患者の状態、送達部位、投与法、および医師に知られる他の要因が考慮されるであろう。上述の技術およびプロトコルの例は、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 第20版, 2000, Lippincott, Williams & Wilkins刊行に見出されうる。
【0238】
薬学的に有用な組成物および薬剤の配合
本発明記載の抗体、抗原結合性断片およびポリペプチドは、臨床的使用のための薬学的組成物として配合可能であり、そして薬学的に許容されうるキャリアー、希釈剤、賦形剤またはアジュバントを含んでもよい。
【0239】
本発明にしたがって、薬学的に有用な組成物の産生のためにも方法を提供し、こうした産生法は:本明細書に記載するような抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを単離し;そして/または本発明に記載するような単離抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを、薬学的に許容されうるキャリアー、アジュバント、賦形剤または希釈剤と混合する工程より選択される1またはそれより多い工程を含んでもよい。
【0240】
例えば、本発明のさらなる側面は、T細胞機能不全障害の治療において使用するための薬剤または薬学的組成物を配合するかまたは産生する方法であって、本明細書に記載するような抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを、薬学的に許容されうるキャリアー、アジュバント、賦形剤または希釈剤と混合することによって、薬学的組成物または薬剤を配合する工程を含む、前記方法に関する。
【0241】
感染
感染は、いかなる感染または感染性疾患、例えば細菌、ウイルス、真菌、または寄生虫感染であってもよい。いくつかの態様において、慢性/持続性感染、例えばこうした感染がT細胞機能不全またはT細胞消耗に関連する場合の感染を治療することが特に望ましい可能性もある。
【0242】
T細胞消耗が、多くの慢性感染(ウイルス、細菌および寄生虫感染を含む)中に、ならびに癌において(Wherry Nature Immunology Vol. 12, No.6, p492−499, June 2011)生じるT細胞機能不全状態であることがよく確立されている。
【0243】
TIM−3発現は、慢性感染を有する患者において、重要な病因形成上の役割を果たすことが報告されてきている(例えば、Golden−Mason L,ら, J Virol. 2009;83(18):9122−9130によって報告されるとおり)。
【0244】
治療可能な細菌感染の例には、バチルス属(Bacillus)種、百日咳菌(Bordetella pertussis)、クロストリジウム属(Clostridium)種、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)種、コレラ菌(Vibrio chloerae)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)種、ストレプトコッカス属(Streptococcus)種、エシェリキア属(Escherichia)、クレブシエラ属(Klebsiella)、プロテウス属(Proteus)、エルシニア属(Yersinia)、エルウィナ属(Erwina)、サルモネラ属(Salmonella)、リステリア属(Listeria)種、ヘリコバクター・ピロリ、ミコバクテリア(例えば結核菌(Mycobacterium tuberculosis))および緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)が含まれる。例えば、細菌感染は、敗血症または結核であってもよい。
【0245】
Yaoら(樹状細胞上のPD−1は、細菌感染に対する生得的免疫を妨害する。 Blood 113(23):5811−5818 Jun 4 2009)は、リステリア菌(Listeria monocytogenes)による感染に対する生得的免疫反応中、DC機能の負の制御におけるPD−1を確立した。Brahmamdamら(抗PD−1抗体の遅延された投与は、免疫機能不全を逆転させ、そして敗血症中の生存を改善する。 Journal of Leukocyte Biology vo.88, no.2 233−240, August 2010)は、敗血症の24時間後に投与された抗PD−1抗体が、リンパ球およびDCの敗血症誘導性枯渇を防止し、Bcl−xLを増加させ、アポトーシスをブロッキングし、そして生存を改善させることを報告した。Tim3:ガレクチン−9相互作用は、T細胞消耗を仲介し、そして結核菌による感染に対する生得的および獲得免疫反応を仲介すると報告されてきている(Jayaramanら, The Journal of Immunology 2012, 188, 70.6)。
【0246】
治療可能なウイルス感染の例には、インフルエンザウイルス、麻疹ウイルス、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、単純ヘルペスウイルスおよびヒトパピローマウイルスが含まれる。
【0247】
慢性ウイルス感染、例えばHCV、HBV、およびHIVによって引き起こされるものは、一般的に、免疫クリアランスを逃れる機構を伴う。PD−1およびTIM−3の発現は、C型肝炎ウイルス(HCV)に対するT細胞反応欠損と相関すると同定されてきている(McMahanら, The Journal of Clinical Investigation Vol. 120, No. 12 p4546−4557, December 2010)。McMahanら(上記)は、HCVにおいて、ウイルス持続の発展に先だって、HCV特異的CTL上にTIM−3およびPD−1の二重発現レベルがあり、予後情報を提供することを見出した。Barberら(Nature Vol 439, No. 9 p682−687 Feb 2006)は、PD−1が慢性ウイルス感染中に上方制御されていると報告した。彼らは、LCMVに感染したマウスにおいて、PD−1/PD−L1阻害経路の遮断が、CD8 T細胞に対して有益な効果を有し、これらの細胞が増殖を経て、サイトカインを分泌し、感染細胞を死滅させ、そしてウイルス負荷を減少させる能力を回復させると報告した。PD−1はまた、HIV感染においても上方制御される(Saidら, Nature Medicine Vol. 16, No.4 p452−460 April 2010)。慢性ウイルス感染の動物モデルにおいて、PD−1およびPD−L1の間の相互作用をブロッキングすると、ウイルスクリアランスおよびT細胞機能の改善に寄与した(Saidら、上記)。
【0248】
治療可能な真菌感染の例には、アルテルナリア属(Alternaria)種、アスペルギルス属(Aspergillus)種、カンジダ属(Candida)種およびヒストプラズマ属(Histoplasma)種による感染が含まれる。真菌感染は、真菌敗血症またはヒストプラズマ症であることも可能である。
【0249】
Changら(負の共刺激分子PD−1およびCTLA−4の遮断は、原発性および続発性真菌敗血症において生存を改善する。 Critical Care 2013, 17:R85)は、抗PD1抗体が原発性および続発性真菌敗血症において生存を改善する際に非常に有効であると報告した。Lazar−Molnarら(PD−1/PD−L共刺激経路は、病原性真菌ヒストプラズマ・カプスラーツム(Histoplasma capsulatum)に対する宿主耐性に決定的な影響を及ぼす PNAS vol. 105, no.7, p2658−2663, 19 Feb 2008)は、抗PD−1抗体がヒストプラズマ・カプスラーツムに感染したマウスの生存を有意に増加させることを報告した。こうしたものとして、真菌感染を仲介する際のT細胞消耗の重要性がよく確立されている。治療可能な寄生虫感染の例には、プラスモジウム属種(例えば熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、ネズミマラリア原虫(Plasmodium yoeli)、卵形マラリア原虫(Plasmodium ovale)、三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)、またはプラスモジウム・シャバウディ・シャバウディ(Plasmodium chabaudi chabaudi))による感染が含まれる。寄生虫感染は、例えばマラリア、リーシュマニア症およびトキソプラズマ症であってもよい。
【0250】
ヒトが熱帯熱マラリア原虫に感染すると、PD−1のより高い発現が生じ、そしてマウスではT細胞消耗が生じることが示されてきている(Butlerら, Nature Immunology Vol.13, No.12, p 188−195 2012年2月)。抗PD−L1および抗LAG−3モノクローナル抗体を用いてin vivoでPD−L1およびLAG−3を遮断すると、マウスにおいて、CD4 T細胞機能の回復、いくつかの濾胞ヘルパーT細胞、胚中心B細胞および形質芽細胞の増幅、防御抗体の増進および血液段階マラリアの迅速な一掃に寄与した。これはまた、慢性感染の発展も遮断することも示された(Butlerら、上記)。
【0251】

癌は、任意の望ましくない細胞増殖(または望ましくない細胞増殖によって現れる任意の疾患)、新生物または腫瘍、あるいは望ましくない細胞増殖、新生物または腫瘍に対するリスクまたは素因の増加であることも可能である。癌は、良性または悪性であってもよく、そして原発性または続発性(転移性)であってもよい。新生物または腫瘍は、細胞の任意の異常な成長または増殖であってもよく、そして任意の組織に位置していてもよい。組織の例には、副腎、副腎髄質、肛門、虫垂、膀胱、血液、骨、骨髄、脳、乳房、盲腸、中枢神経系(脳を含むまたは除く)、小脳、子宮頸部、結腸、十二指腸、子宮内膜、上皮細胞(例えば腎上皮)、胆嚢、食道、グリア細胞、心臓、回腸、空腸、腎臓、涙腺、喉頭、肝臓、肺、リンパ、リンパ節、リンパ芽球、上顎骨、縦隔、腸間膜、子宮筋、上咽頭、網(omentume)、口腔、卵巣、膵臓、耳下腺、末梢神経系、腹膜、胸膜、前立腺、唾液腺、S状結腸、皮膚、小腸、柔組織、脾臓、胃、精巣、胸腺、甲状腺、舌、扁桃腺、気管、子宮、外陰部、白血球が含まれる。
【0252】
治療されうる腫瘍は、神経系または非神経系腫瘍であってもよい。神経系腫瘍は、中枢または末梢神経系のいずれから生じてもよく、例えば神経膠腫、髄芽腫、髄膜腫、神経線維腫、上衣腫、シュワン腫、神経線維肉腫、星状細胞腫および乏突起神経膠腫であってもよい。非神経系癌/腫瘍は、任意の他の非神経組織で生じてもよく、例には、黒色腫、中皮腫、リンパ腫、骨髄腫、白血病、非ホジキンリンパ腫(NHL)、ホジキンリンパ腫、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、肝細胞腫、類表皮癌、前立腺癌、乳癌、肺癌、結腸癌、卵巣癌、膵臓癌、胸腺癌、NSCLC、血液学的癌および肉腫が含まれる。
【0253】
養子T細胞移入療法
養子T細胞移入療法は、一般的に、典型的には血液試料を抜き取り、そこから白血球を分離し、in vitroまたはex vivoで拡大し、そして同じ被験体または異なる被験体のいずれかに戻すことによって、白血球が被験体から除去されるプロセスを指す。治療は、典型的には、被験体において必要とされるT細胞集団の活性型の量/濃度を増加させることを目的とする。こうした治療は、T細胞消耗を経験している被験体において有益でありうる。
【0254】
T細胞消耗機構を遮断するかまたは逆転させることが可能な抗体は、T細胞活性を増進させ、そしてT細胞拡大を促進する手段を提供する。
したがって、本発明のさらなる側面において、T細胞を、in vitroまたはex vivoで、本発明記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドと接触させる、T細胞集団を拡大するための方法を提供する。
【0255】
該方法は、所望により、以下の工程:被験体から血液試料を採取する工程;血液試料からT細胞を単離する工程;in vitroまたはex vivo細胞培養中でT細胞を培養し(ここで該細胞を抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドと接触させてもよい)、T細胞の拡大集団を収集する工程;T細胞をアジュバント、希釈剤、またはキャリアーと混合する工程;拡大T細胞を被験体に投与する工程の1またはそれより多くを含んでもよい。
【0256】
したがって、本発明のいくつかの側面において、T細胞機能不全障害を有する被験体の治療法であって、治療が必要な被験体から血液試料を得て、T細胞集団が拡大されるように、本発明記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドの存在下で、血液試料から得たT細胞を培養し、拡大されたT細胞を収集し、そして拡大されたT細胞を、治療が必要な被験体に投与する工程を含む、前記治療法を提供する。
【0257】
治療が必要な被験体からT細胞を得てもよく、そして単離し、そして/または精製してもよい。これらはCD4および/またはCD8 T細胞集団であってもよい。T細胞は、T細胞消耗を経験している集団に相当してもよく、そして所望によりTIM−3の上方制御された発現を有してもよい。
【0258】
培養中、T細胞が望ましい細胞数に拡大することを可能にする条件下で、そしてそれに適した期間、T細胞を、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドと接触させてもよい。適切な期間の後、T細胞を採取し、所望により濃縮してもよく、そして適切なキャリアー、アジュバントまたは希釈剤と混合し、そして被験体の体内に戻してもよい。被験体は、こうした療法の1またはそれより多い周期を経てもよい。
【0259】
T細胞拡大法は、当該技術分野に周知であり、例えばKalamaszら, J Immunother 2004 Sep−Oct; 27(5):405−18; Montesら, Clin Exp Immunol 2005 Nov;142(2):292−302; WoelflおよびGreenburg Nature Protocols 9 p950−966 27 March 2014; TrickettおよびKwan Journal of Immunological Methods Vol. 275, Issues 1−2, 1 April 2003, p251−255; Butlerら PLoSONE 7(1) 12 Jan 2012に記載されるものがある。
【0260】
同時または連続投与
治療しようとする状態に応じて、組成物を単独で、あるいは他の治療と組み合わせて、同時にまたは連続して投与してもよい。
【0261】
本明細書において、本発明の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチド、および抗感染剤または化学療法剤(療法剤)を同時にまたは連続して投与してもよい。
いくつかの態様において、本発明の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドでの治療には、化学療法が付随してもよい。
【0262】
同時投与は、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドおよび療法剤の一緒の投与、例えば両方の剤を含有する薬学的組成物(組み合わせ調製物)、あるいは互いの直後の、そして所望により同じ投与経路を通じた、例えば同じ動脈、静脈または他の血管への投与を指す。
【0263】
連続投与は、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドまたは療法剤の1つの投与に続く、所定の時間間隔後の他の剤の別個の投与を指す。2つの剤が同じ経路で投与される必要はないが、いくつかの態様ではこれに当てはまる。時間間隔は、任意の時間間隔であってもよい。
【0264】
抗感染剤
感染治療において、本発明の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを、上述のように、抗感染剤と組み合わせて投与してもよい。抗感染剤は、感染の原因となる微生物またはウイルスに対する作用を有することが知られる剤であってもよい。
【0265】
適切な抗感染剤には、抗生物質(例えばペニシリン、セファロスポリン、リファマイシン、リピアルマイシン、キノロン、スルホンアミド、マクロライド、リンコサミド、テトラサイクリン、環状リポペプチド、グリシルサイクリン、オキサゾリジノン、およびリピアルマイシン)、抗ウイルス剤(例えば逆転写酵素阻害剤、インテグラーゼ阻害剤、転写因子阻害剤、アンチセンスおよびsiRNA剤およびプロテアーゼ阻害剤)、抗真菌剤(例えばポリエン、イミジアゾール、トリアゾール、チアゾール、アリルアミン、およびエキノキャンディン)、および抗寄生虫剤(例えば抗線虫剤、抗条虫剤、抗吸虫剤、抗アメーバ剤および抗原生動物剤)が含まれる。
【0266】
化学療法
化学療法は、薬剤または電離放射線(例えばX線またはγ線を用いた放射療法)での癌の治療を指す。好ましい態様において、化学療法は、薬剤での治療を指す。薬剤は、化学実体、例えば小分子薬剤、抗生物質、DNA挿入剤、タンパク質阻害剤(例えばキナーゼ阻害剤)、あるいは生物学的剤、例えば抗体、抗体断片、核酸またはペプチドアプタマー、核酸(例えばDNA、RNA)、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質であってもよい。薬剤を、薬学的組成物または薬剤として配合してもよい。配合物は、1またはそれより多い薬剤(例えば1またはそれより多い活性剤)を1またはそれより多い薬学的に許容されうる希釈剤、賦形剤またはキャリアーと一緒に含んでもよい。
【0267】
治療は、1より多い薬剤の投与を伴ってもよい。治療しようとする状態に応じて、薬剤は、単独で、あるいは他の治療と組み合わせて同時にまたは連続して投与されてもよい。例えば、化学療法は、2つの薬剤の投与を伴う併用療法であってもよく、これらの1つまたはそれより多くが、癌を治療するよう意図されてもよい。
【0268】
化学療法は、1またはそれより多い投与経路、例えば非経口、静脈内注射、経口、皮下、皮内または腫瘍内経路によって投与されてもよい。
化学療法は治療措置にしたがって投与されてもよい。治療措置は、医者または医師によって準備されることが可能であり、そして治療を必要とする患者に合わせてあつらえることも可能である、化学療法投与のあらかじめ決定されたタイムテーブル、計画、スキームまたはスケジュールであってもよい。
【0269】
治療措置は:患者に投与する化学療法のタイプ;各薬剤または放射線の用量;投与間の時間間隔;各治療の長さ;あるとすれば任意の治療休止日の数および性質等の1またはそれより多くを指してもよい。併用療法に関して、各薬剤をどのように投与するかを示す単一の治療措置を提供してもよい。
【0270】
化学療法薬剤および生物製剤は以下から選択してもよい:
・アルキル化剤、例えばシスプラチン、カルボプラチン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド;
・プリンまたはピリミジン代謝拮抗剤、例えばアザチオプリンまたはメルカプトプリン;
・アルカロイドおよびテルペノイド、例えばビンカアルカロイド(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン)、ポドフィロトキシン、エトポシド、テニポシド、タキサン、例えばパクリタキセル(タキソールTM)、ドセタキセル;
・トポイソメラーゼ阻害剤、例えばI型トポイソメラーゼ阻害剤、カンプトテシン、イリノテカンおよびトポテカン、またはII型トポイソメラーゼ阻害剤、アムサクリン、エトポシド、リン酸エトポシド、テニポシド;
・抗腫瘍抗生物質(例えばアントラサイクリン抗生物質)、例えばダクチノマイシン、ドキソルビシン(アドリアマイシンTM)、エピルビシン、ブレオマイシン、ラパマイシン;
・抗体に基づく剤、例えば抗PD−1抗体、抗PD−L1、抗CTLA−4、抗LAG−3、抗4−1BB、抗GITR、抗CD27、抗BLTA、抗OX40、抗VEGF、抗TNFα、抗IL−2、抗GpIIb/IIIa、抗CD52、抗CD20、抗RSV、抗HER2/neu(erbB2)、抗TNF受容体、抗EGFR抗体、モノクローナル抗体または抗体断片、例には:セツキシマブ、パニツムマブ、インフリキシマブ、バシリキシマブ、ベバシズマブ(アバスチン(登録商標))、アブシキシマブ、ダクリズマブ、ゲムツズマブ、アレムツズマブ、リツキシマブ(マブテラ(登録商標))、パリビズマブ、トラスツズマブ、エタネルセプト、アダリムマブ、ニモツズマブが含まれる
・EGFR阻害剤、例えばエルロチニブ、セツキシマブおよびゲフィチニブ
・抗血管新生剤、例えばベバシズマブ(アバスチン(登録商標))
・抗癌ワクチン、例えばシプルーセル−T(プロベンジ(登録商標))。
【0271】
1つの態様において、化学療法剤は、抗PD−1または抗PD−L1、抗CTLA−4、抗LAG3、抗4−1BB、抗GITR、抗CD27、抗BLTA、抗OX40、抗VEGF、抗TNFα、抗IL−2、抗GpIIb/IIIa、抗CD52、抗CD20、抗RSV、抗HER2/neu(erbB2)、抗TNF受容体、抗EGFR抗体である。いくつかの態様において、化学療法剤は、免疫チェックポイント阻害剤または共刺激分子である。
【0272】
さらなる化学療法薬剤は:13−シス−レチノイン酸、2−クロロデオキシアデノシン、5−アザシチジン5−フルオロウラシル、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、アブラキサン、アキュタン(登録商標)、アクチノマイシン−D、アドリアマイシン(登録商標)、アドルシル(登録商標)、アフィニトール(登録商標)、アグリリン(登録商標)、Ala−コート(登録商標)、アルデスロイキン、アレムツズマブ、ALIMTA、アリトレチノイン、アルカバン−AQ(登録商標)、アルケラン(登録商標)、オールトランスレチノイン酸、アルファインターフェロン、アルトレタミン、アメトプテリン、アミフォスチン、アミノグルテチミド、アナグレリド、アナンドロン(登録商標)、アナストロゾール、アラビノシルシトシン、アラネスプ(登録商標)、アレジア(登録商標)、アリミデックス(登録商標)、アロマシン(登録商標)、アラノン(登録商標)、亜ヒ酸、アスパラギナーゼ、ATRA アバスチン(登録商標)、アザシチジン、BCG、BCNU、ベンダムスチン、ベバシズマス、ベキサロテン、BEXXAR(登録商標)、ビカルタミド、BiCNU、ブレノキサン(登録商標)、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ブスルファン、ブスルフェックス(登録商標)、カルシウムロイコボリン、カンパス(登録商標)、カンプトサル(登録商標)、カンプトテシン−11、カペシタビン、カラックTM、カルボプラチン、カルムスチン、カソデックス(登録商標)、CC−5013、CCI−779、CCNU、CDDP、CeeNU、セルビジン(登録商標)、セツキシマブ、クロラムブシル、シスプラチン、シトロボルム因子、クラドリビン、コルチゾン、コスメゲン(登録商標)、CPT−11、シクロホスファミド、シタドレン(登録商標)、シタラビン シトサール−U(登録商標)、シトキサン(登録商標)、ダコゲン、ダクチノマイシン、ダルベポエチンアルファ、ダサチニブ、ダウノマイシン、ダウノルビシン、ダウノルビシン塩酸、ダウノルビシン・リポソーマル、ダウノキソーム(登録商標)、デカドロン、デシタビン、デルタ−コルテフ(登録商標)、デルタゾン(登録商標)、デニロイキン、ディフチトックス、デポシトTM、デキサメタゾン、酢酸デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、デキサゾン、デクスラゾキサン、DHAD、DIC、ジオデックス、ドセタキセル、ドキシル(登録商標)、ドキソルビシン、ドキソルビシン・リポソーマル、ドロキシアTM、DTIC、DTIC−Dome(登録商標)、デュラロン(登録商標)、エリガードTM、エレンスTM、エロキサチンTM、エルスパー(登録商標)、エンシット(登録商標)、エピルビシン、エポエチンアルファ、エルビタックス、エルロチニブ、エルウィニアL−アスパラギナーゼ、エストラムスチン、エチオールエトポフォス(登録商標)、エトポシド、リン酸エトポシド、ユーレキシン(登録商標)、エベロリムス、エビスタ(登録商標)、エキセメスタン、ファスロデックス(登録商標)、フェマラ(登録商標)、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルダラ(登録商標)、フルダラビン、フルオロプレックス(登録商標)、フルオロウラシル、フロキシメステロン、フルタミド、フォリン酸、FUDR(登録商標)、フルベストラント、ゲフィチニブ、ゲムシタビン、ゲムツヅマブ・オゾガマイシン、グリーベックTM、グリアデル(登録商標)ウェーハ、ゴセレリン、顆粒球コロニー刺激因子、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ハーセプチン(登録商標)、ヘキサドロール、ヘキサレン(登録商標)、ヘキサメチルメラミン、HMM、ヒカムチン(登録商標)、ヒドレア(登録商標)、酢酸ヒドロコルト(登録商標)、ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、リン酸ヒドロコルトン、ヒドロキシ尿素、イブリツモマブ、イブリツモマブ・チウキセタン、イダマイシン(登録商標)、イダルビシン、イフェックス(登録商標)、IFN−アルファ、イホスファミド、IL−11、IL−2、メシル酸イマチニブ、イミダゾールカルボキサミド、インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ−2b(PEGコンジュゲート)、インターロイキン−2、インターロイキン−11、イントロンA(登録商標)(インターフェロンアルファ−2b)、イレッサ(登録商標)、イリノテカン、イソトレチノイン、イキサベピロン、イキセンプラTM、キドロラーゼ、ラナコート(登録商標)、ラパチニブ、L−アスパラギナーゼ、LCR、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、ロイケラン、ロイカインTM、リュープロリド、リューロクリスチン、リュースタチンTM、リポソーマルAra−C、液体プレド(登録商標)、ロムスチン、L−PAM、L−サルコリシン、リュプロン(登録商標)、リュプロンデポ(登録商標)、マツラン(登録商標)、マキシデックス、メクロレタミン、メクロレタミン塩酸、メドラロン(登録商標)、メドロール(登録商標)、メゲース(登録商標)、メゲストロール、酢酸メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メスナ、メスネックスTM、メトトレキセート、メトトレキセートナトリウム、メチルプレドニゾロン、メチコルテン(登録商標)、マイトマイシン、マイトマイシン−C、ミトキサントロン、M−プレドニゾール(登録商標)、MTC、MTX、ムスターゲン(登録商標)、ムスチン、ムタマイシン(登録商標)、ミレラン(登録商標)、ミロセルTM、ミロターグ(登録商標)、ナベルビン(登録商標)、ネララビン、ネオサール(登録商標)、ニューラスタTM、ニューメガ(登録商標)、ニューポゲン(登録商標)、ネキサバール(登録商標)、ニランドロン(登録商標)、ニルタミド、ニペント(登録商標)、ナイトロジェンマスタード、ノバルデックス(登録商標)、ノバントロン(登録商標)、オクトレオチド、酢酸オクトレオチド、オンコスパー(登録商標)、オンコビン(登録商標)、オンタック(登録商標)、オンキサルTM、オプレベルキン、オラプレッド(登録商標)、オラゾン(登録商標)、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセルタンパク質結合型、パミドロネート、パニツムマブ、パンレチン(登録商標)、パラプラチン(登録商標)、ペディアプレド(登録商標)、PEGインターフェロン、ペガスパルガーゼ、ペグフィルグラスティム、PEG−イントロンTM、PEG−L−アスパラギナーゼ、PEMETREXED、ペントスタチン、フェニルアラニンマスタード、プラチノール(登録商標)、プラチノール−AQ(登録商標)、プレドニゾロン、プレドニゾン、プレロン(登録商標)、プロカルバジン、PROCRIT(登録商標)、プロロイキン(登録商標)、カルムスチンインプラントプリネトール(登録商標)を含むプロリフプロスパン20、ラロキシフェン、レブリミド(登録商標)、リューマトレックス(登録商標)、リツキサン(登録商標)、リツキシマブ、ロフェロン−A(登録商標)(インターフェロンアルファ−2a)、リューベックス(登録商標)、ルビドマイシン塩酸、サンドスタチン(登録商標)、サンドスタチンLAR(登録商標)、サルグラモスチン、ソリュ−コルテフ(登録商標)、ソリュ−メドロール(登録商標)、ソラフェニブ、SPRYCELTM、STI−571、ストレプトゾシン、SU11248、スニチニブ、スーテント(登録商標)、タモキシフェン、タルセバ(登録商標)、タルグレチン(登録商標)、タキソール(登録商標)、タキソテール(登録商標)、テモダール(登録商標)、テモゾロミド、テムシロリムス、テニポシド、TESPA、サリドマイド、タロミド(登録商標)、テラシス(登録商標)、チオグアニン、チオグアニンタブロイド(登録商標)、チオホスホアミド、チオプレックス(登録商標)、チオテパ、TICE(登録商標)、トポサール(登録商標)、トポテカン、トレミフェン、トリセル(登録商標)、トシツモマブ、トラスツズマブ、トレアンダ(登録商標)、トレチノイン、トレキサールTM、トリセノックス(登録商標)、TSPA、TYKERB(登録商標)、VCR、ベシチビックスTM、ベルバン(登録商標)、ベルケード(登録商標)、ベペシド(登録商標)、ベサノイド(登録商標)、ビアデュルTM、ビダザ(登録商標)、ビンブラスチン、硫酸ビンブラスチン、ビンカサールPfs(登録商標)、ビンクリスチン、ビノレルビン、酒石酸ビノレルビン、VLB、VM−26、ボリノスタット、VP−16、ヴモン(登録商標)、キセロダ(登録商標)、ザノサール(登録商標)、ゼバリンTM、ジネカード(登録商標)、ゾラデックス(登録商標)、ゾレドロン酸、ゾリンザ、ゾメタ(登録商標)より選択されてもよい。
【0273】
投与経路
本発明の側面にしたがった抗体、抗原結合性断片、ポリペプチドおよび他の療法剤、薬剤および薬学的組成物を、限定されるわけではないが、非経口、静脈内、動脈内、筋内、皮下、皮内、腫瘍内および経口を含む、いくつかの経路による投与のために配合してもよい。抗体、抗原結合性断片、ポリペプチドおよび他の療法剤は、液体または固体型で配合可能である。ヒトまたは動物の体の選択した領域への注射による投与のため、液体配合物を配合してもよい。
【0274】
投薬措置
抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドの多数回の用量を提供してもよい。用量の1つまたはそれより多くまたは各々には、別の療法剤の同時または連続投与が付随していてもよい。
【0275】
多数回用量は、あらかじめ決定した時間間隔によって分かれていてもよく、これは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、または31日、あるいは1、2、3、4、5または6ヶ月であってもよい。例えば、用量を、7、14、21または28日ごとに1回投与してもよい(プラスまたはマイナス3、2、または1日)。
【0276】
キット
本発明のいくつかの側面において、部分のキットを提供する。いくつかの態様において、キットは、あらかじめ決定された量の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを有する少なくとも1つの容器を有してもよい。キットは、薬剤または薬学的組成物の形で、抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを提供してもよく、そして明記する疾患または状態を治療するため、患者に投与するための使用説明書とともに提供されてもよい。抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを、腫瘍へのまたは血液への注射または注入に適切であるように配合してもよい。
【0277】
いくつかの態様において、キットはさらに、あらかじめ決定した量の別の療法剤(例えば抗感染剤または化学療法剤)を有する少なくとも1つの容器を含んでもよい。こうした態様において、キットはまた、2つの薬剤または薬学的組成物が特定の疾患または状態に対する組み合わせ治療を提供するように、これらを同時にまたは別個に投与可能であるように、第二の薬剤または薬学的組成物も含んでもよい。療法剤はまた、腫瘍または血液への注射または注入に適切であるように配合してもよい。
【0278】
被験体
治療しようとする被験体は、任意の動物またはヒトであってもよい。被験体は好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトである。被験体は、非ヒト哺乳動物であってもよいが、より好ましくはヒトである。被験体は男性または女性であってもよい。被験体は患者であってもよい。被験体は治療が必要な疾患または状態を有すると診断されていてもよいし、あるいはこうした疾患または状態を有すると推測されていてもよい。
【0279】
タンパク質発現
細胞において本発明記載のポリペプチドを産生するために適した分子生物学技術は、当該技術分野に周知であり、例えば、Sambrookら, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, ニューヨーク:Cold Spring Harbor Press, 1989に示されるものがある。
【0280】
ポリペプチドはヌクレオチド配列から発現されてもよい。ヌクレオチド配列は、細胞中に存在するベクターに含有されてもよいし、または細胞のゲノム内に取り込まれていてもよい。
【0281】
「ベクター」は、本明細書において、細胞内に外因性遺伝物質をトランスファーするためのビヒクルとして用いられるオリゴヌクレオチド分子(DNAまたはRNA)である。ベクターは、細胞において、遺伝物質を発現させるための発現ベクターであることも可能である。こうしたベクターには、発現しようとする遺伝子配列をコードするヌクレオチド配列に機能可能であるように連結されたプロモーター配列が含まれることも可能である。ベクターにはまた、末端コドンおよび発現エンハンサーも含まれることも可能である。当該技術分野に知られる任意の適切なベクター、プロモーター、エンハンサーおよび終結コドンを用いて、本発明記載のベクターからポリペプチドを発現させることも可能である。適切なベクターには、プラスミド、バイナリーベクター、ウイルスベクターおよび人工染色体(例えば酵母人工染色体)が含まれる。
【0282】
本明細書において、用語「機能可能であるように連結される」には、選択されたヌクレオチド配列および制御ヌクレオチド配列(例えばプロモーターおよび/またはエンハンサー)が、制御配列の影響または調節下で、ヌクレオチド配列の発現を達成するような方式で、共有連結される(それによって発現カセットを形成する)状況が含まれうる。したがって、制御配列がヌクレオチド配列の転写を達成可能であるならば、制御配列は、選択されたヌクレオチド配列に、機能可能であるように連結されている。適切な場合、生じた転写物は、次いで、望ましいタンパク質またはポリペプチドに翻訳されることも可能である。
【0283】
本発明記載のペプチドを産生するため、ポリペプチドの発現に適した任意の細胞が使用可能である。細胞は、原核細胞または真核細胞であることも可能である。適切な原核細胞には大腸菌が含まれる。真核細胞の例には、酵母細胞、植物細胞、昆虫細胞または哺乳動物細胞が含まれる。いくつかの場合、ある原核細胞は、真核細胞と同じ翻訳後修飾を可能にしないため、細胞は原核細胞ではない。さらに、真核細胞では非常に高い発現レベルが可能であり、そして適切なタグを用いると、真核細胞からタンパク質を精製することがより容易でありうる。培地へのタンパク質の分泌を増進させる特定のプラスミドもまた、利用可能である。
【0284】
関心対象のポリペプチドを産生する方法は、ポリペプチドを発現するように修飾された細胞の培養または発酵を伴うことも可能である。培養または発酵は、栄養素、空気/酸素および/または増殖因子の適切な供給を提供されるバイオリアクター中で実行可能である。細胞から、培地/発酵ブロスを分配し、タンパク質内容物を抽出し、そして個々のタンパク質を分離して、分泌されたポリペプチドを単離することによって、分泌されたタンパク質を収集することも可能である。培養、発酵および分離技術は、当業者に周知である。
【0285】
バイオリアクターには、その中で細胞を培養可能である1またはそれより多い容器が含まれる。バイオリアクター中の培養は、連続して生じてもよく、リアクター内への反応物の連続流動、およびリアクターからの培養細胞の連続流動が伴う。あるいは、培養はバッチで生じてもよい。バイオリアクターは、培養中の細胞のために最適な条件が提供されるように、pH、酸素、容器内へのおよび容器外への流速、および容器内の攪拌などの環境条件を監視し、そして調節する。
【0286】
関心対象のポリペプチドを発現する細胞の培養後、好ましくはそのポリペプチドを単離する。当該技術分野に知られる、細胞培養からポリペプチド/タンパク質を分離するための任意の適切な方法が使用可能である。培養から関心対象のポリペプチド/タンパク質を単離するため、まず、関心対象のポリペプチド/タンパク質を含有する培地から、培養された細胞を分離する必要がある可能性もある。関心対象のポリペプチド/タンパク質が細胞から分泌される場合、分泌されたポリペプチド/タンパク質を含有する培地から、遠心分離によって細胞を分離することも可能である。関心対象のポリペプチド/タンパク質が細胞内に集積する場合、遠心分離前に、例えば超音波、迅速凍結融解または浸透圧溶解を用いて、細胞を破壊する必要があるであろう。遠心分離は、培養細胞を含有するペレット、または培養細胞の細胞破片、ならびに培地および関心対象のポリペプチド/タンパク質を含有する上清を生じるであろう。
【0287】
次いで、他のタンパク質および非タンパク質構成要素も含有しうる上清または培地から、関心対象のポリペプチド/タンパク質を単離することが望ましい可能性もある。上清または培地からポリペプチド/タンパク質構成要素を分離するための一般的なアプローチは、沈殿による。異なる溶解度のポリペプチド/タンパク質は、硫酸アンモニウムなどの沈殿剤の異なる濃度で沈殿する。例えば、低濃度の沈殿剤では、水溶性タンパク質が抽出される。したがって、増加する濃度の沈殿剤を添加することによって、異なる溶解度のタンパク質が区別可能である。続いて、透析を用いて、分離されたタンパク質から硫酸アンモニウムを除去することも可能である。
【0288】
異なるポリペプチド/タンパク質を区別するための他の方法が当該技術分野に知られ、例えばイオン交換クロマトグラフィおよびサイズクロマトグラフィがある。これらを沈殿の代替法として用いてもよいし、または沈殿に続いて行ってもよい。
【0289】
関心対象のポリペプチド/タンパク質が、ひとたび培養から単離されたら、タンパク質を濃縮する必要がある可能性もある。関心対象のタンパク質を濃縮するためのいくつかの方法が当該技術分野に知られ、例えば限外濾過または凍結乾燥がある。
【0290】
配列同一性
アミノ酸またはヌクレオチド配列同一性パーセントを決定する目的のための整列を、当業者に知られる多様な方式で達成してもよく、例えば公的に入手可能なコンピュータソフトウェア、例えばClustalW 1.82. T−coffeeまたはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアを用いてもよい。こうしたソフトウェアを用いる場合、好ましくは、デフォルトパラメータ、例えばギャップペナルティおよび伸長ペナルティに関するものを用いる。ClustalW 1.82のデフォルトパラメータは:タンパク質ギャップ・オープンペナルティ=10.0、タンパク質ギャップ伸長ペナルティ=0.2、タンパク質マトリックス=Gonnet、タンパク質/DNA ENDGAP=−1、タンパク質/DNA GAPDIST=4である。
【0291】
本発明には、記載する側面および好ましい特徴の組み合わせが含まれるが、こうした組み合わせが明らかに許容されえないかまたは明らかに回避される場合を除く。
本明細書に用いるセクション見出しは、構成上の目的のみのためであり、そして記載する主題を限定するとは意図されないものとする。
【0292】
本発明の側面および態様はここで、例として、付随する図を参照しながら例示されるであろう。さらなる側面および態様は、当業者には明らかであろう。本文書に言及するすべての文書が本明細書に援用される。
【0293】
本明細書全体にわたって、続く請求項を含めて、背景が別であることを必要としない限り、単語「含む」、ならびに変形、例えば「含む」および「含んでいる」は、言及する整数または工程、あるいは整数または工程群の包含を意味するが、いかなる他の整数または工程、あるいは整数または工程群も排除しないことが理解されるであろう。
【0294】
本明細書および付随する請求項において、単数形「a」、「an」、および「the」には、背景が明らかに別のように示さない限り、複数の指示対象が含まれることに留意しなければならない。範囲は、本明細書において、「約」1つの特定の値から、そして/または「約」別の特定の値までとして表されることも可能である。こうした範囲を示した場合、別の態様には、1つの特定の値から、そして/または他の特定の値までが含まれる。同様に、値を近似値で表した場合、先行する「約」を使用することによって、特定の値が別の態様を形成することが理解されるであろう。
【実施例】
【0295】
抗ヒトTIM−3抗体の単離
3周期のバイオパニングプロセスにおいて、in vitro選択を介してヒト抗体ファージディスプレイライブラリーから、抗TIM−3抗体を単離した。
【0296】
基本的に、ストレプトアビジン−磁気ビーズを、ビオチン化ヒトTIM−3でコーティングし、そして磁気ソーティングを用いて、抗TIM−3特異的ファージをつり上げるために、該ビーズを用いた。潜在的な抗ビオチン抗体を除去するためのいくつかの工程を、選択プロセスに付加した。
【0297】
HB2151細胞における小規模誘導後、ELISAによってFab抗体をスクリーニングした。簡潔には、ELISAプレートを、ヒトFcにカップリングしたヒトTim−3でコーティングし、そしてカゼイン溶液でブロッキングした。PBS Tween−20で徹底的に洗浄した後、誘導プレート由来のFab含有上清を、PBS中の7%ミルクの存在下で、ELISAプレート内にトランスファーした。室温で90分間攪拌および徹底的に洗浄した後、HRPにカップリングしたヤギ抗ヒトFab抗体を添加した。1時間後、プレートを洗浄し、そしてTMB基質を添加した。1M HClで反応を停止し、そして670nmの参照で、450nmで光学密度を測定した。>0.1の吸光度を生じる抗体を陽性として選択した。最初のクローン性スクリーニングを、DNAフィンガープリンティングによって行い;次いで、クローン性を配列決定によって確認した。
【0298】
ヒトTIM−3に対する結合およびマウスTIM−3に対する交差反応性
ヒトまたはマウスTIM−3のいずれかに対する結合を、抗原としてヒトFcにカップリングしたヒトまたはマウスTIM−3いずれかを用いて、上述のようなELISAによって評価した。ヒトFcに対する非特異的結合もまた、陰性対照抗原としてヒトFcを用いて評価した(図5および9)。
【0299】
in vitroでのTIM−3/ガレクチン−9相互作用のブロッキング
フィコエリトリンにカップリングしたヒトTIM−3を、FACS緩衝液中の多様な濃度の抗体と、室温で30分間プレインキュベーションした。こうしたプレミックスを次いで、96ウェルプレート中にあらかじめプレーティングされたガレクチン−9発現MOLT3細胞に添加し、そして抗CD16/CD32抗体の存在下で、固定/透過緩衝液中で固定/透過処理した。プレミックスの存在下で4℃で30分間インキュベーションし、そして透過/洗浄緩衝液中で3回洗浄した後、細胞をPBS中に再懸濁し、そしてフローサイトメトリーによって分析した(図6および10)。
【0300】
フィコエリトリンで染色された細胞の比率を用いて、抗体がTIM−3/ガレクチン−9相互作用をブロッキングする能力を測定した:
平均MFI陰性対照−MFI試験抗体
___________________ %
平均MFI陰性対照
単離抗TIM−3抗体のアフィニティ
ヒトTIM−3に対する抗体のアフィニティを表面プラズモン共鳴によって測定した。
【0301】
簡潔には、ヒトFcにカップリングしたヒトTIM−3を、Proteоn XPR36バイオアナライザー(Biorad)に適合したセンサーチップ上に固定した。次いで、抗体を流動としてチップ上に適用した。各候補Fabに関して、会合/解離速度を記録し、そしてアフィニティ(K)を計算した(図7および11)。
【0302】
in vitro機能活性:抗体依存性細胞傷害性(ADCC)
フレンチ・アメリカン・ブリティッシュ分類系にしたがって、疾患が生じる細胞のタイプおよびその成熟度に応じて、急性骨髄性白血病(AML)をM0〜M7と称される8つの異なるサブタイプに分ける。M3細胞を除いて、すべてのAML細胞株はTIM−3を発現する。
【0303】
TIM−3発現AML細胞を死滅させる能力に関して、AML細胞株に対して、抗TIM−3抗体を試験した。基本的に、RPMI、10%FBS中、そして10μg/mLの抗体の存在下で、AML細胞をNK細胞と共培養した(1:1比)。37℃4時間後、細胞を採取し、そしてフローサイトメトリーアッセイにおいて、カルセインAM染色を用いて、細胞の死亡/生存比を測定した(図8および12)。
【0304】
次いで、IgG1として発現させたA11を用いて、一方でT細胞とエンゲージ可能であり(CD3に対する特異性)、そしてもう一方でTIM−3をターゲティング可能である、二重特異性抗体を構築した。該二重特異性抗体は、融合タンパク質として2つの一本鎖可変断片(scFv)を含む。scFvの一方は、クローンA11のVおよびV配列を含み(すなわち配列番号45および50)、そしてもう一方のscFvは、抗CD3抗体クローンのVおよびV配列を含む。
【0305】
タンデム一本鎖二重特異性抗体の形式を図17に示す。
同様のプロトコルにしたがって、AML細胞およびPBMC(PBMC/AML比20:1)の共培養に対して、二重特異性抗体を10μg/mLで試験した(図13)。
【0306】
次いで、同じプロトコルにしたがって、抗TIM−3クローンA11−抗CD3二重特異性抗体を、精製T細胞およびAML幹細胞(1:1比)を用いたアッセイにおいて試験した。
【0307】
操作
クローンA11をさらに操作した;その配列を生殖系列様フレームワークに復帰させて、クローンA11_glを生じた(修飾は軽鎖可変ドメイン中のみ)。
【0308】
患者由来の急性骨髄性白血病細胞の二重特異性抗TIM−3抗CD3抗体による特異的死滅
抗CD3を含むタンデム一本鎖二重特異性形式の抗TIM−3クローンA11(抗TIM−3クローンA11−抗CD3二重特異性抗体)を試験して、急性骨髄性白血病(AML)患者生検から得たAML細胞を死滅させる能力を評価した。
【0309】
簡潔には、精製T細胞を、3ラインの化学療法治療に不応性の患者から得たAML細胞と、1:1の比で混合した。二重特異性抗体を多様な濃度で添加し、そして混合物を24時間インキュベーションした。インキュベーション後、AML細胞の溶解を測定した。
【0310】
結果を図15に示す。抗TIM−3クローンA11−抗CD3二重特異性抗体は、化学療法不応性患者由来のAML細胞をex vivoで死滅させる際に強力であることが立証された。
【0311】
タンデム一本鎖Fv形式の抗TIM−3クローンB10−抗CD3二重特異性抗体もまた構築し、そして試験し、そしてこれは高濃度で死滅を示した(図15)。
クローンA11−抗CD3二重特異性抗体を、次いで、AML幹細胞、すなわち高レベルのCD34を発現するAML生検内の細胞に対して試験した。選択後、CD34+細胞(試料>99% CD34+純度)を精製T細胞と1:1比で混合し、そして抗体を多様な濃度で添加した。24時間インキュベーションした後、溶解を測定した。
【0312】
結果を図16に示す。抗TIM−3クローンA11−抗CD3二重特異性抗体はAML幹細胞をex vivoで死滅させる能力を示した。
非限定的に、本発明は以下の態様を含む。
[態様1]
TIM−3に結合可能であり、所望により単離されており、アミノ酸配列i)〜vi):
【化1】
を有する抗体または抗原結合性断片、あるいは配列(i)〜(vi)の1またはそれより多くにおいて、1または2または3アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているその変異体である、前記抗体または抗原結合性断片。
[態様2]
以下のCDR:
【化2】
を取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を有する、態様1の抗体または抗原結合性断片。
[態様3]
以下のCDR:
【化3】
を取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を有する、態様1または2の抗体または抗原結合性断片。
[態様4]
抗体が細胞傷害性である、態様1〜3のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片。
[態様5]
抗体が、T細胞消耗またはT細胞アネルギーを示すT細胞において、T細胞機能を回復させるために有効である、態様1〜4のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片。
[態様6]
TIM−3に結合した、態様1〜5のいずれか一項記載の、抗体または抗原結合性断片を含む、所望により単離された、in vitro複合体。
[態様7]
以下のCDR:
【化4】
を含む、単離軽鎖可変領域ポリペプチド。
[態様8]
以下のCDR:
【化5】
を含む、単離重鎖可変領域ポリペプチド。
[態様9]
態様8記載の重鎖可変領域ポリペプチドと組み合わされた、態様7の単離軽鎖可変領域ポリペプチド。
[態様10]
TIM−3に結合可能であり、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖が、SYYMH(配列番号58)またはGYTFTSYYMH(配列番号24)、IINPSGGSTSYAQKFQG(配列番号25)、SPGVVTALFDY(配列番号26)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有する、HC−CDR1、HC−CDR2、HC−CDR3を含み、そして
軽鎖が、RASQDIGSYLA(配列番号6)、AASTLQS(配列番号7)、QQSYSSPPT(配列番号8)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有する、LC−CDR1、LC−CDR2、LC−CDR3を含む、前記抗体または抗原結合性断片。
[態様11]
TIM−3に結合可能であり、所望により単離され、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖配列が、重鎖配列:配列番号19に少なくとも85%の配列同一性を有し、そして
軽鎖配列が、軽鎖配列:配列番号1に少なくとも85%の配列同一性を有する
前記抗体または抗原結合性断片。
[態様12]
TIM−3に結合可能であり、所望により単離されており、アミノ酸配列i)〜vi):
【化6】
を有する抗体または抗原結合性断片、あるいは配列(i)〜(vi)の1またはそれより多くにおいて、1または2または3アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているその変異体である、前記抗体または抗原結合性断片。
[態様13]
以下のCDR:
【化7】
を取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を有する、態様12の抗体または抗原結合性断片。
[態様14]
以下のCDR:
【化8】
を取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を有する、態様12または13の抗体または抗原結合性断片。
[態様15]
抗体が細胞傷害性である、態様12〜14のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片。
[態様16]
抗体が、T細胞消耗またはT細胞アネルギーを示すT細胞において、T細胞機能を回復させるために有効である、態様12〜15のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片。
[態様17]
TIM−3に結合した、態様12〜16のいずれか一項記載の、抗体または抗原結合性断片を含む、所望により単離された、in vitro複合体。
[態様18]
以下のCDR:
【化9】
を含む、単離軽鎖可変領域ポリペプチド。
[態様19]
以下のCDR:
【化10】
を含む、単離重鎖可変領域ポリペプチド。
[態様20]
態様19記載の重鎖可変領域ポリペプチドと組み合わされた、態様18の単離軽鎖可変領域ポリペプチド。
[態様21]
TIM−3に結合可能であり、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖が、SSDYYWG(配列番号59)またはGGSIGSSDYYWG(配列番号27)、SIYYSGSTYYNPSLKS(配列番号28)、GEHRGEFDY(配列番号29)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有する、HC−CDR1、HC−CDR2、HC−CDR3を含み、そして
軽鎖が、RASQSVGSYLA(配列番号9)、DATNRAT(配列番号10)、QHRRT(配列番号11)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有する、LC−CDR1、LC−CDR2、LC−CDR3を含む、前記抗体または抗原結合性断片。
[態様22]
TIM−3に結合可能であり、所望により単離され、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖配列が、重鎖配列:配列番号20に少なくとも85%の配列同一性を有し、そして
軽鎖配列が、軽鎖配列:配列番号2に少なくとも85%の配列同一性を有する
前記抗体または抗原結合性断片。
[態様23]
TIM−3に結合可能であり、所望により単離されており、アミノ酸配列i)〜vi):
【化11】
を有する抗体または抗原結合性断片、あるいは配列(i)〜(vi)の1またはそれより多くにおいて、1または2または3アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているその変異体である、前記抗体または抗原結合性断片。
[態様24]
以下のCDR:
【化12】
を取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を有する、態様23の抗体または抗原結合性断片。
[態様25]
以下のCDR:
【化13】
を取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を有する、態様23または24の抗体または抗原結合性断片。
[態様26]
抗体が細胞傷害性である、態様23〜25のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片。
[態様27]
抗体が、T細胞消耗またはT細胞アネルギーを示すT細胞において、T細胞機能を回復させるために有効である、態様23〜26のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片。
[態様28]
TIM−3に結合した、態様23〜27のいずれか一項記載の、抗体または抗原結合性断片を含む、所望により単離された、in vitro複合体。
[態様29]
以下のCDR:
【化14】
を含む、単離軽鎖可変領域ポリペプチド。
[態様30]
以下のCDR:
【化15】
を含む、単離重鎖可変領域ポリペプチド。
[態様31]
態様30記載の重鎖可変領域ポリペプチドと組み合わされた、態様29の単離軽鎖可変領域ポリペプチド。
[態様32]
TIM−3に結合可能であり、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖が、SSNWWS(配列番号60)またはGGSISSSNWWS(配列番号30)、EIYHSGSTNYNPSLKS(配列番号31)、VVAVAGTVDY(配列番号32)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有する、HC−CDR1、HC−CDR2、HC−CDR3を含み、そして
軽鎖が、RSSQSLLHSNGYNYLD(配列番号12)、LGSNRAS(配列番号13)、MQGTHWPPT(配列番号14)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有する、LC−CDR1、LC−CDR2、LC−CDR3を含む、前記抗体または抗原結合性断片。
[態様33]
TIM−3に結合可能であり、所望により単離され、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖配列が、重鎖配列:配列番号21に少なくとも85%の配列同一性を有し、そして
軽鎖配列が、軽鎖配列:配列番号3に少なくとも85%の配列同一性を有する
前記抗体または抗原結合性断片。
[態様34]
TIM−3に結合可能であり、所望により単離されており、アミノ酸配列i)〜vi):
【化16】
を有する抗体または抗原結合性断片、あるいは配列(i)〜(vi)の1またはそれより多くにおいて、1または2または3アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているその変異体である、前記抗体または抗原結合性断片。
[態様35]
以下のCDR:
【化17】
を取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を有する、態様34の抗体または抗原結合性断片。
[態様36]
以下のCDR:
【化18】
を取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を有する、態様34または35の抗体または抗原結合性断片。
[態様37]
抗体が細胞傷害性である、態様34〜36のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片。
[態様38]
抗体が、T細胞消耗またはT細胞アネルギーを示すT細胞において、T細胞機能を回復させるために有効である、態様34〜37のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片。
[態様39]
TIM−3に結合した、態様34〜38のいずれか一項記載の、抗体または抗原結合性断片を含む、所望により単離された、in vitro複合体。
[態様40]
以下のCDR:
【化19】
を含む、単離軽鎖可変領域ポリペプチド。
[態様41]
以下のCDR:
【化20】
を含む、単離重鎖可変領域ポリペプチド。
[態様42]
態様41記載の重鎖可変領域ポリペプチドと組み合わされた、態様40の単離軽鎖可変領域ポリペプチド。
[態様43]
TIM−3に結合可能であり、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖が、SYYMH(配列番号58)またはGYTFTSYYMH(配列番号24)、IINPSGGSTSYAQKFQG(配列番号25)、DQYSSGWYYYGMDV(配列番号33)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有する、HC−CDR1、HC−CDR2、HC−CDR3を含み、そして
軽鎖が、RASQSVSSSYLA(配列番号15)、GASSRAT(配列番号16)、QQYGSSPIT(配列番号17)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有する、LC−CDR1、LC−CDR2、LC−CDR3を含む、前記抗体または抗原結合性断片。
[態様44]
TIM−3に結合可能であり、所望により単離され、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖配列が、重鎖配列:配列番号22に少なくとも85%の配列同一性を有し、そして
軽鎖配列が、軽鎖配列:配列番号4に少なくとも85%の配列同一性を有する
前記抗体または抗原結合性断片。
[態様45]
TIM−3に結合可能であり、所望により単離されており、アミノ酸配列i)〜vi):
【化21】
を有する抗体または抗原結合性断片、あるいは配列(i)〜(vi)の1またはそれより多くにおいて、1または2または3アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているその変異体である、前記抗体または抗原結合性断片。
[態様46]
以下のCDR:
【化22】
を取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を有する、態様45の抗体または抗原結合性断片。
[態様47]
以下のCDR:
【化23】
を取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を有する、態様45または46の抗体または抗原結合性断片。
[態様48]
抗体が細胞傷害性である、態様45〜47のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片。
[態様49]
抗体が、T細胞消耗またはT細胞アネルギーを示すT細胞において、T細胞機能を回復させるために有効である、態様45〜48のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片。
[態様50]
TIM−3に結合した、態様45〜49のいずれか一項記載の、抗体または抗原結合性断片を含む、所望により単離された、in vitro複合体。
[態様51]
以下のCDR:
【化24】
を含む、単離軽鎖可変領域ポリペプチド。
[態様52]
以下のCDR:
【化25】
を含む、単離重鎖可変領域ポリペプチド。
[態様53]
態様52記載の重鎖可変領域ポリペプチドと組み合わされた、態様51の単離軽鎖可変領域ポリペプチド。
[態様54]
TIM−3に結合可能であり、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖が、SYYMH(配列番号58)またはGYTFTSYYMH(配列番号24)、IINPSGGSTSYAQKFQG(配列番号25)、DLYSYGFYYYGMDV(配列番号34)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有する、HC−CDR1、HC−CDR2、HC−CDR3を含み、そして
軽鎖が、RASQSVSSSYLA(配列番号15)、GASSRAT(配列番号16)、QQYGSSPIT(配列番号17)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有する、LC−CDR1、LC−CDR2、LC−CDR3を含む、前記抗体または抗原結合性断片。
[態様55]
TIM−3に結合可能であり、所望により単離され、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖配列が、重鎖配列:配列番号23に少なくとも85%の配列同一性を有し、そして
軽鎖配列が、軽鎖配列:配列番号5に少なくとも85%の配列同一性を有する
前記抗体または抗原結合性断片。
[態様56]
TIM−3に結合可能であり、所望により単離されており、アミノ酸配列i)〜vi):
【化26】
を有する抗体または抗原結合性断片、あるいは配列(i)〜(vi)の1またはそれより多くにおいて、1または2または3アミノ酸が別のアミノ酸で置換されているその変異体である、前記抗体または抗原結合性断片。
[態様57]
以下のCDR:
【化27】
を取り込む少なくとも1つの軽鎖可変領域を有する、態様1の抗体または抗原結合性断片。
[態様58]
以下のCDR:
【化28】
を取り込む少なくとも1つの重鎖可変領域を有する、態様1または2の抗体または抗原結合性断片。
[態様59]
抗体が細胞傷害性である、態様1〜3のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片。
[態様60]
抗体が、T細胞消耗またはT細胞アネルギーを示すT細胞において、T細胞機能を回復させるために有効である、態様1〜4のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片。
[態様61]
TIM−3に結合した、態様1〜5のいずれか一項記載の、抗体または抗原結合性断片を含む、所望により単離された、in vitro複合体。
[態様62]
以下のCDR:
【化29】
を含む、単離軽鎖可変領域ポリペプチド。
[態様63]
以下のCDR:
【化30】
を含む、単離重鎖可変領域ポリペプチド。
[態様64]
態様8記載の重鎖可変領域ポリペプチドと組み合わされた、態様7の単離軽鎖可変領域ポリペプチド。
[態様65]
TIM−3に結合可能であり、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖が、GYYWS(配列番号61)またはGGSFSGYYWS(配列番号52)、EINHSGSTNYNPSLKS(配列番号53)、GYVAGFDY(配列番号54)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有する、HC−CDR1、HC−CDR2、HC−CDR3を含み、そして
軽鎖が、SGSSSNIGNNYVS(配列番号47)、GNNWRPS(配列番号48)、ETWDSSLSAGV(配列番号49)に、それぞれ、少なくとも85%の全体の配列同一性を有する、LC−CDR1、LC−CDR2、LC−CDR3を含む、前記抗体または抗原結合性断片。
[態様66]
TIM−3に結合可能であり、所望により単離され、重鎖および軽鎖可変領域配列を含む抗体または抗原結合性断片であって:
重鎖配列が、重鎖配列:配列番号50または51に少なくとも85%の配列同一性を有し、そして
軽鎖配列が、軽鎖配列:配列番号45または46に少なくとも85%の配列同一性を有する
前記抗体または抗原結合性断片。
[態様67]
TIM−3に結合可能であり、(i)態様1〜66のいずれか一項に記載の抗原結合性断片またはポリペプチド、および(ii)TIM−3以外のターゲットタンパク質に結合可能な抗原結合性ドメインを含む、二重特異性抗体または二重特異性抗原結合性断片である、所望により単離された、抗体または抗原結合性断片。
[態様68]
TIM−3以外のターゲットタンパク質に結合可能である抗原結合性ドメインが、CD3またはCD3ポリペプチドに結合可能である、態様67の抗体または抗原結合性断片。
[態様69]
態様1〜68のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片またはポリペプチド、および少なくとも1つの薬学的に許容されうるキャリアーを含む、組成物。
[態様70]
態様1〜68のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片またはポリペプチドをコードする、単離核酸。
[態様71]
態様70のいずれか1つの核酸を含むベクター。
[態様72]
態様71のベクターを含む宿主細胞。
[態様73]
態様1〜68のいずれか一項の抗体または抗原結合性断片またはポリペプチドを作製するための方法であって、抗体または抗原結合性断片またはポリペプチドをコードするベクターを発現するために適切な条件下で、態様72の宿主細胞を培養し、そして抗体または抗原結合性断片またはポリペプチドを回収する工程を含む、前記方法。
[態様74]
療法または医学的治療法において使用するための、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチド。
[態様75]
癌またはT細胞機能不全障害の治療において使用するための、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチド。
[態様76]
癌の治療において使用するための、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチド。
[態様77]
感染性疾患の治療において使用するための、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチド。
[態様78]
癌またはT細胞機能不全障害の治療において使用するための薬剤製造における、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドの使用。
[態様79]
癌の治療において使用するための薬剤製造における、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドの使用。
[態様80]
感染性疾患の治療において使用するための薬剤製造における、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドの使用。
[態様81]
態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを、TIM−3を発現する細胞に投与する工程を含む、TIM−3を発現する細胞を死滅させる、in vitroまたはin vivoの方法。
[態様82]
態様1〜686のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを、機能不全T細胞に投与する工程を含む、T細胞機能を増進させる、in vitroまたはin vivoの方法。
[態様83]
癌またはT細胞機能不全障害を患う患者に、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを投与する工程を含む、癌またはT細胞機能不全障害を治療する方法。
[態様84]
癌を患う患者に、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを投与する工程を含む、癌を治療する方法。
[態様85]
感染性疾患を患う患者に、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドを投与する工程を含む、感染性疾患を治療する方法。
[態様86]
TIM−3を含有するかまたは含有すると推測される試料を、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片と接触させ、そして抗体または抗原結合性断片およびTIM−3の複合体の形成を検出する工程を含む方法。
[態様87]
被験体における疾患または状態を診断する方法であって、in vitroで、被験体由来の試料を、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片と接触させ、そして抗体または抗原結合性断片およびTIM−3の複合体の形成を検出する工程を含む、前記方法。
[態様88]
TIM−3シグナル伝達の調節因子での治療のため、被験体を選択するかまたは層別化する方法であって、in vitroで、被験体由来の試料を、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片と接触させ、そして抗体または抗原結合性断片およびTIM−3の複合体の形成を検出する工程を含む、前記方法。
[態様89]
in vitroでTIM−3を検出するための、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片の使用。
[態様90]
in vitro診断剤としての、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体または抗原結合性断片の使用。
[態様91]
T細胞を、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドと、in vitroまたはex vivoで接触させる、T細胞集団を拡大するための方法。
[態様92]
T細胞機能不全障害を有する被験体の治療法であって、T細胞集団を拡大させるように、態様1〜68のいずれか一項記載の抗体、抗原結合性断片またはポリペプチドの存在下で、被験体由来の血液試料から得たT細胞を培養し、拡大されたT細胞を収集し、そして治療の必要がある被験体に、拡大されたT細胞を投与する工程を含む、前記方法。
図1-1】
図1-2】
図1-3】
図2-1】
図2-2】
図2-3】
図3-1】
図3-2】
図4-1】
図4-2】
図4-3】
図4-4】
図4-5】
図4-6】
図4-7】
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17