(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の実施形態に係る入力装置および表示装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
[1.入力装置の概要]
まず、本発明の実施形態に係る入力装置の概要について
図1を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る入力装置10の概要を説明する図である。
【0014】
図1には、X軸、Y軸、およびZ軸を含む3次元の直交座標系が示されている。かかる3次元の直交座標系は、他の図面でも示される場合がある。
図1に示すZ軸の正方向および負方向は、それぞれ、
図1の紙面に対して手前側および奥側に対応する。
【0015】
入力装置10は、例えば、カーナビゲーションシステムに搭載される車載用のタッチパネルに含まれる位置入力装置である。入力装置10は、操作部11と、第1の振動素子13aと、第2の振動素子13bとを備える。
【0016】
操作部11は、操作面11aを有する。操作部11は、例えば、タッチパッドである。操作面11aは、操作部11の略中央に設けられる略矩形の面である。
【0017】
第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの各々は、操作部11を振動させる。第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの各々は、例えば、圧電アクチュエータである。第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bは、操作面11aを挟むように、かつ、操作面11aの略矩形の短辺方向、すなわち、Y方向に延びるように、設けられる。
【0018】
例えば、ユーザの指が、操作面11aに対して接触操作を行うと、入力装置10は、操作面11aに対するユーザの接触操作を検出する。それによって、入力装置10は、ユーザからの入力操作を受け付ける。
【0019】
また、入力装置10は、検出されたユーザの接触操作に基づいて第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの振動を制御する。それによって、入力装置10は、ユーザの接触操作に応じて、操作部11の振動を制御することができる。その結果、入力装置10は、ユーザの接触操作に応じた触感をユーザに与えることができる。
【0020】
操作部11は、さらに、第1の領域11bと、第2の領域11cおよび11dとを有する。第1の領域11bは、操作面11aを有する。第2の領域11cおよび11dの各々は、第1の領域11bの周辺に設けられ第1の領域11bの剛性よりも高い剛性を備える。
【0021】
第1の領域11bは、たとえば、操作面11aを含み、第1の振動素子13aと第2の振動素子13bとの間に挟まれた略矩形の領域である。第1の領域11bは、第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bによって振動させられる。
【0022】
第2の領域11cおよび11dの各々は、第1の領域11bの周辺に設けられた略矩形の領域である。第2の領域11cおよび11dの各々の略矩形の長辺は、第1の領域の略矩形の長辺方向と略平行な方向、すなわち、X軸方向に設けられる。
【0023】
ここで、操作部11を振動させる際に発生するノイズを低減するために操作部11を構成する振動板の厚さを低減する場合には、操作部11の剛性が低減される。この場合においても、操作部11は、第1の領域11bの剛性よりも高い剛性を備える第2の領域11cおよび11dを備えることによって、操作部11に剛性を付与することが可能となる。それによって、操作部11の振動を安定化させることが可能となる。
【0024】
このように、入力装置10によれば、操作部11を振動させる際に発生するノイズを低減すると共に操作部11の振動を安定化させることが可能となる。
【0025】
次に、入力装置10を含む本発明の実施形態に係る表示装置について
図2を用いて説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る表示装置1の構成を説明する図である。
【0026】
[2.表示装置1]
表示装置1は、例えば、車両に搭載されるカーナビゲーションシステム用のモニター、スマートフォンまたはタブレット端末に用いられるタッチパネルである。表示装置1は、入力装置10と、表示部20とを備える。
【0027】
[2.1.入力装置10]
入力装置10は、例えば、タッチパネルに含まれる位置入力装置である。入力装置10は、ユーザからの入力操作を受け付け、ユーザからの入力操作に応じた信号を表示部20へ出力する。入力装置10は、操作部11と、制御部12と、振動部13と、記憶部14とを備える。
【0028】
[2.1.1.操作部11]
操作部11は、例えば、タッチパネルに用いられるタッチパッドである。タッチパッドは、例えば、静電容量の変化によってユーザの接触操作を受け付ける平板状のセンサーを有する。
【0029】
操作部11は、ユーザの接触操作を受け付ける操作面11aを有する。例えば、ユーザが指またはタッチペンのようなポインティングデバイスを用いて操作面11a上で接触操作を行うと、操作部11は、操作面11aに対するユーザの接触操作に応じた信号を制御部12へ出力する。なお、かかる操作部11の構成については、別途詳述する。
【0030】
[2.1.2.制御部12]
制御部12は、入力装置10に含まれる各部を制御する。制御部12は、操作部11の操作面11aを介して受け付けたユーザの接触操作に応じた信号に基づいて、記憶部14に対するデータの読み出しまたは書き込みを実行し、信号を振動部13および表示部20に出力する。制御部12は、例えば、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)である。制御部12は、検出部12aと、振動制御部12bと、表示制御部12cとを備える。
【0031】
[2.1.2.1.検出部12a]
検出部12aは、操作部11から出力された信号に基づいて、操作部11の操作面11aに対するユーザの接触操作を検出する。検出部12aは、操作面11aに対するユーザの接触操作を検出すると、ユーザの接触操作の検出結果に応じた信号を振動制御部12bおよび表示制御部12cへ出力する。
【0032】
[2.1.2.2.振動制御部12b]
振動制御部12bは、検出部12aから出力された信号、すなわち、検出部12aによって検出された接触操作に基づいて、振動部13に含まれる第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの振動を制御する。
【0033】
振動制御部12bは、第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの振動に対応する電圧信号を振動部13へ出力する。
【0034】
振動制御部12bは、例えば、超音波周波数帯で第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bを振動させることができる。この場合には、ユーザの指と操作面11aとの間に空気層が形成され、ユーザの指と操作面11aとの間の摩擦力が低減する。その結果、ユーザは、ユーザの指と操作面11aとの間の低減された摩擦力によって、操作面11aのより滑らかな触感を得ることが可能となる。
【0035】
例えば、検出部12aが、操作面11aに対するユーザの指の押圧または移動を検出すると、振動制御部12bは、超音波周波数帯で第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの振動を制御することができる。それによって、ユーザの指と操作面11aとの間の摩擦力を制御することができる。その結果、入力装置10は、操作面11aに対するユーザの触感を制御することが可能となる。
【0036】
なお、振動制御部12bは、超音波周波数帯で第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bを振動させるとしたが、振動制御部12bは、超音波周波数帯よりも低い周波数で第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bを振動させてもよい。この場合には、入力装置10は、ユーザに振動の触感を与えることが可能となる。
【0037】
[2.1.2.3.表示制御部12c]
表示制御部12cは、検出部12aから出力された信号に基づいて、表示部20に表示させる情報に対応する信号を出力する。
【0038】
[2.1.3.振動部13]
振動部13は、操作部11を振動させる少なくとも1つの振動素子、例えば、第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bを備える。
【0039】
第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの各々は、例えば、圧電素子(ピエゾ素子)で構成された圧電アクチュエータである。この場合には、第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの各々は、制御部12から出力された電圧信号に基づいて伸縮することで操作部11を振動させる。
【0040】
第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの各々は、操作部11と接触するように設けられる。第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bは、第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bによって発生させられる波が重なり合って定常波を形成するように設けられる。例えば、第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの各々は、
図1に示すように、操作面11aを挟むように、かつ、操作部11を振動させる波の伝播方向と垂直な方向に延びるように、設けられる。
【0041】
振動部13が、操作面11aを挟むように設けられた第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bを含むとしたが、振動部13に含まれる振動素子の個数および配置は、特に限定されない。例えば、振動部13に含まれる振動素子の個数は、一個であってもよい。また、例えば、操作面11aの両端部の各々に二個の振動素子を配置してもよく、操作面11aの片方の端部のみに二個の振動素子を配置してもよい。
【0042】
また、第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの各々が圧電アクチュエータであるとしたが、第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの各々は、圧電アクチュエータに限定されない。例えば、第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの各々は、超音波周波数で操作部11を振動させることが可能な素子であってもよい。
【0043】
[2.1.4.記憶部14]
記憶部14は、入力装置10に含まれる各部によって実行される処理に必要な情報および/または入力装置10に含まれる各部によって実行される処理の結果を記憶する。
【0044】
記憶部14は、例えば、ユーザの接触操作に関するデータならびにユーザの接触操作に関するデータと関連付けられた振動素子の制御データおよび表示部20に表示する情報を記憶する。表示部20に表示する情報は、例えば、地図など車両のナビゲーションを行うための画像またはテレビもしくはインターネットの動画もしくは静止画のような画像データであってもよい。
【0045】
記憶部14は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、もしくはフラッシュメモリのような半導体メモリ素子、ハードディスク、または光ディスクのような記憶デバイスである。
【0046】
[2.2.表示部20]
表示部20は、表示制御部12cから出力された信号に基づいて、すなわち、入力装置10に含まれる検出部12aによって検出された接触操作に基づいて、情報を表示する。表示部20は、たとえば液晶ディスプレイである。表示部20は、ユーザに情報を提示する。
【0047】
図3は、表示部20の第1の配置例を説明する図である。
図3に示す例においては、表示部20は、入力装置10と一体的に設けられる。入力装置10および表示部20は、入力装置10に含まれる操作部11の操作面11aが表示部20の表示領域と対向するように、配置される。操作部11の操作面11aは、光透過性の材料で形成される。この場合には、ユーザは、表示部20の表示領域に表示された情報を、操作面11aを介して視認することができる。
【0048】
図4は、表示部20の第2の配置例を説明する図である。
図4に示す例においては、表示部20は、入力装置10と別個に設けられる。入力装置10は、表示部20と有線または無線で通信するように構成される。入力装置10および表示部20は、入力装置10に含まれる操作部11の操作面11aにおける特定の位置が、表示部20の表示領域における特定の位置と対応するように、構成される。
【0049】
[3.1.操作部11の第1の構成例]
次に、
図1に示す操作部11の第1の構成例について
図5Aおよび
図5Bを用いて説明する。
図5Aは、操作部11の第1の構成例を説明する平面図である。
図5Bは、操作部11の第1の構成例を説明する側面図である。
図5Aに示すZ軸の正方向および負方向は、それぞれ、
図5Aの紙面に対して奥側および手前側に対応する。
【0050】
図5Aおよび
図5Bに示す操作部11の構成要素のうち、
図1に示す操作部11の構成要素と同一または類似の構成要素については、
図1に示す符号と同一の符号を付与し、その説明を省略または簡略化することにする。また、
図5Aおよび
図5Bに示す例では、説明の便宜上、第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bも図示している。
【0051】
図5Aおよび
図5Bに示す操作部11は、操作面11aを有する。第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bの各々は、操作部11を振動させる。第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bによって発生させられた操作部11を振動させる波は、操作面11aの略矩形の長辺方向、すなわち、X軸方向に伝播する。
【0052】
操作部11は、第1の領域11bと、第2の領域11cおよび11dとを有する。第1の領域11bは、操作面11aを有する。
【0053】
第2の領域11cおよび11dの各々は、第1の領域11bの周辺に設けられ第1の領域11bの剛性よりも高い剛性を備える。これにより、操作部11を振動させる際に発生するノイズを低減すると共に操作部11の振動を安定化させることが可能となる。
【0054】
図5Aおよび
図5Bに示す操作部11においては、第2の領域11cおよび11dの各々は、操作部11を振動させる波の伝播方向に沿って延びる形状を有する。例えば、第2の領域11cおよび11dの各々は、第1の領域11bを振動させる波の伝播方向、すなわち、X軸方向に沿って延びる略矩形の形状を有する。
【0055】
この場合には、第2の領域11cおよび11dが、操作部11を振動させる波の伝播を阻害することを防止することが可能となる。それによって、操作部11の振動をより安定化させることが可能となる。
【0056】
なお、第2の領域11cおよび11dの各々のサイズは、振動板11eの振動を安定化させるように振動板11eに剛性を付与することができる限り、特に限定されない。例えば、X軸方向に沿った第2の領域11cおよび11dの各々の長さは、第1の振動素子13aと第2の振動素子13bとの間の距離よりも大きくても小さくてもよい。
【0057】
ただし、第2の領域11cおよび11dの各々は、一個の領域であることが好ましい。この場合には、第2の領域11cおよび11dの各々をより簡便に操作部11に配置することが可能となる。
【0058】
図5Aおよび
図5Bに示す操作部11においては、第2の領域11cおよび11dは、第1の領域11bを間に挟む位置に設けられる。例えば、第2の領域11cおよび11dが第1の領域11bに対して略対称的に設けられる。
【0059】
この場合には、第2の領域11cおよび11dは、操作部11に対して略対称的に剛性を付与することが可能となる。それによって、操作部11の振動をより安定化させることが可能となる。
【0060】
図5Aおよび
図5Bに示す操作部11において、操作部11は、操作面11aを有する振動板11eを備える。第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bは、振動板11eを振動させる。
【0061】
第1の領域11bは、振動板11e上の領域である。第2の領域11cは、振動板11eの一側面に第1の補強部材101aを貼り付けることによって形成される。第2の領域11dは、振動板11eの一側面に第2の補強部材101bを貼り付けることによって形成される。
【0062】
第1の補強部材101aおよび第2の補強部材101bの各々は、例えば、X軸方向に長辺を有する略短冊状の部材である。第1の補強部材101aおよび第2の補強部材101bの各々は、例えば、接着剤または粘着テープによって振動板11eの一側面に貼り付けられる。
【0063】
この場合には、振動板11eの一面に第1の補強部材101aおよび第2の補強部材101bを貼り付けることによって、第1の領域11bの剛性よりも高い剛性を備える第2の領域11cおよび11dを簡便に形成することができる。
【0064】
第1の補強部材101aおよび第2の補強部材101bの各々の材質は、特に限定されない。第1の補強部材101aおよび第2の補強部材101bの各々の材質は、例えば、ステンレス鋼のような金属、ガラス、またはセラミックであってもよい。
【0065】
ただし、操作部11が、静電容量の変化によって位置検出を行うタッチパッドである場合等には、第1の補強部材101aおよび第2の補強部材101bの各々の材質は、好ましくは、導電体である金属ではなく、ガラスまたはセラミックである。
【0066】
この場合には、第1の補強部材101aおよび第2の補強部材101bが、操作面11aに対するユーザの接触操作を受け付ける操作部11の動作に及ぼす影響を低減することができる。
【0067】
振動板11eの材質としては、例えば、ガラス、有機ガラス、またはポリカーボネートのような透過性を有する材料を用いてもよい。しかしながら、振動板11eの材質は、透過性を有する材料に限定されない。振動板11eの材質としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、またはシリコーンゴムを用いてもよい。
【0068】
[3.2.操作部11の第2の構成例]
次に、
図1に示す操作部11の第2の構成例について
図6Aおよび
図6Bを用いて説明する。
図6Aは、操作部11の第2の構成例を説明する平面図である。
図6Bは、操作部11の第2の構成例を説明する側面図である。また、
図5Aおよび
図5Bに示す例と同様に、
図6Aおよび
図6Bに示す例では、説明の便宜上、第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bも図示している。
【0069】
図6Aおよび
図6Bに示す操作部11の構成要素のうち、
図5Aおよび
図5Bに示す操作部11の構成要素と同一または類似の構成要素については、
図5Aおよび
図5Bに示す符号と同一の符号を付与し、その説明を省略または簡略化することにする。
図6Aおよび
図6Bに示す操作部11は、操作部11に含まれる第2の領域11cおよび11dの構成の点で、
図5Aおよび
図5Bに示す操作部11と相違する。
【0070】
図6Aおよび
図6Bに示す操作部11は、操作面11aを有する振動板11eを備え、第2の領域11cおよび11dの各々における振動板11eの厚さは、第1の領域11bにおける振動板11eの厚さよりも大きい。例えば、振動板11eは、第2の領域11cにおける第1の凸部102aおよび第2の領域11dにおける第2の凸部102bを有する。
【0071】
このように、第2の領域11cは、第1の領域11bにおける振動板11eの厚さより大きい厚さを有する第1の凸部102aによって形成される。第2の領域11dは、第1の領域11bにおける振動板11eの厚さより大きい厚さを有する第2の凸部102bによって形成される。
【0072】
この場合には、振動板11eとして、第2の領域11cおよび11dの各々を第1の領域11bと一体的に形成することができる。例えば、振動板11eの少なくとも一面に補強部材を設けることなく、操作部11に第2の領域11cおよび11dを形成することができる。
【0073】
第1の凸部102aおよび第2の凸部102bを有する振動板11eを形成するために、例えば、研削、研磨、機械的エッチング、または化学的エッチングの手段によって、振動板11eを形成するための平板を加工してもよい。例えば、振動板11eを形成するための平板を、第1の凸部102aおよび第2の凸部102bに対応する部分以外の部分の厚さ、例えば、中央部分の厚さ、を低減するように、加工してもよい。
【0074】
なお、操作部11の第2の構成例における振動板11eの材質としては、操作部11の第1の構成例における振動板11eの材質を用いることができる。
【0075】
[3.3.操作部11の第3の構成例]
次に、
図1に示す操作部11の第3の構成例について
図7Aおよび
図7Bを用いて説明する。
図7Aは、操作部11の第3の構成例を説明する平面図である。
図7Bは、操作部11の第3の構成例を説明する側面図である。また、
図5Aおよび
図5Bに示す例と同様に、
図7Aおよび
図7Bに示す例では、説明の便宜上、第1の振動素子13aおよび第2の振動素子13bも図示している。
【0076】
図7Aおよび
図7Bに示す操作部11の構成要素のうち、
図5Aおよび
図5Bに示す操作部11の構成要素と同一または類似の構成要素については、
図5Aおよび
図5Bに示す符号と同一の符号を付与し、その説明を省略または簡略化することにする。
図7Aおよび
図7Bに示す操作部11は、操作部11に含まれる第2の領域11cおよび11dの構成の点で、
図5Aおよび
図5Bに示す操作部11と相違する。
【0077】
図7Aおよび
図7Bに示す操作部11は、操作面11aを有する振動板11eを備え、第2の領域11cは、振動板11eの上面、側面、および下面に第1の補強部材103aをはめ込むことによって形成される。第2の領域11dは、振動板11eの上面、側面、および下面に第2の補強部材103bをはめ込むことによって形成される。
【0078】
第1の補強部材103aおよび第2の補強部材103bの各々は、
図7Bに示すようにYZ平面において略コの字型の断面を有する部材である。第1の補強部材103aおよび第2の補強部材103bの各々は、略コの字型の断面を有する部材の凹部に振動板11eの周辺部分を挿入することによって、振動板11eの上面、側面、および下面にはめ込まれる。
【0079】
なお、操作部11の第3の構成例における振動板11e、第1の補強部材103aおよび第2の補強部材103bの材質としては、操作部11の第1の構成例における振動板11e、第1の補強部材103aおよび第2の補強部材103bの材質を用いることができる。
【0080】
この場合には、振動板11eの上面、側面、および下面に第1の補強部材103aおよび第2の補強部材103bをはめ込むことによって、第1の領域11bの剛性よりも高い剛性を備える第2の領域11cおよび11dをさらに簡便に形成することができる。
【0081】
なお、操作部11の第2の領域11cおよび11dの各々の構成は、上述したものに限定されるものではない。例えば、第2の領域11cおよび11dの各々は、振動板11eの表面に凹部を設けると共に振動板11eの表面に設けられた凹部に補強部材を埋め込むことによって形成されてもよい。この場合には、振動板11eの表面に設けられた凹部によって補強部材をより容易に位置決めすることが可能となる。
【0082】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。