(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の多様な一実施形態について、添付された図面と関連させて記載する。本発明の多様な一実施形態は、多様な変更を加えることができ、さまざまな実施形態を有するが、特定実施形態を図面に例示し、関連する詳細な説明を記載する。しかし、それらは、本発明の多様な一実施形態を、特定の実施形態について限定するものではなく、本発明の多様な一実施形態の思想、及び技術範囲に含まれる全ての変更、及び/または均等物ないし代替物を含むものであると理解しなければならない。図面の説明と係わり、類似した構成要素については、類似する参照符号を付す。
【0022】
本発明の多様な一実施形態において使用される「含む」または「含んでもよい」というような表現は、開示された当該機能、当該動作または当該構成要素などの存在を示し、追加的な1以上の機能、動作または構成要素などを制限するものではない。また、本発明の多様な一実施形態において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらを組み合わせたものが存在するということを指定するものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を事前に排除するものではないということを理解しなければならない。
【0023】
本発明の多様な一実施形態において、「または」のような表現は、共に羅列された単語のいかなるもの、そして全ての組み合わせを含む。例えば、「AまたはB」は、Aを含んでもよく、Bを含んでもよく、またはA及びBのいずれも含んでもよい。
本発明の多様な一実施形態で使用された「第1」、「第2」、「最初」または「2番目」というような表現は、多様な一実施形態の多様な構成要素を修飾することができるが、当該構成要素を限定するものではない。例えば、前記表現は、当該構成要素の順序及び/または重要度などを限定するものではない。前記表現は、一構成要素を他の構成要素と区分するために使用される。例えば、第1ユーザ機器と第2ユーザ機器は、いずれもユーザ機器であり、互いに異なるユーザ機器を示す。例えば、本発明の多様な一実施形態の権利範囲を外れずに、第1構成要素は、第2構成要素と命名され、同様に、第2構成要素も第1構成要素と命名される。
【0024】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」されていたり、「接続されて」いたりすると言及されたときには、ある構成要素が、他の構成要素に直接的に連結されていたり、あるいは接続されていたりもするが、ある構成要素と他の構成要素との間に、新たな他の構成要素が存在することもあるということを理解しなければならない。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いたり、「直接接続されて」いたりすると言及されたときには、ある構成要素と他の構成要素との間に、新たな他の構成要素が存在しないということを理解しなければならないであろう。
【0025】
本発明の多様な一実施形態で使用した用語は、ただ特定の一実施形態について説明するために使用されたものであり、本発明の多様な一実施形態を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
異なって定義されない限り、技術的であったり科学的であったりする用語を含み、ここで使用される全ての用語は、本発明の多様な一実施形態が属する技術分野で当業者によって一般的に理解されるところと同一の意味を有している。一般的に使用される既定義のような用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有すると解釈しなければならず、本発明の多様な一実施形態で明白に定義されない限り、理想的であったり、過度に形式的であったりする意味に解釈されるものではない。
【0026】
図1A及び
図1Bは、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの垂直断面図である。
図1A及び
図1Bを参照すれば、ピクセルPXは、マイクロレンズMLS、第1光電変換部110、第2光電変換部120及び配線層MLを含んでもよい。また、ピクセルPXは、平坦化層PL、絶縁層IL及びカラーフィルタCFをさらに含んでもよい。
【0027】
図示されているように、第1光電変換部110、第2光電変換部120及び配線層MLは、マイクロレンズMLSの下方に順に積層される。このように、複数の光電変換部が積層されたピクセルPX構造を含むイメージセンサを、マルチレイヤ(multi-layer)センサと指称する。マルチレイヤセンサは、ピクセルPXそれぞれが、波長帯域が異なる少なくとも2以上の光に対応する電気的信号を検出することができ、入射される光に対するセンシング感度が上昇する。
一方、
図1A及び
図1Bでは、第1光電変換部110が第2光電変換部120の上方に積層されているように図示されているが、本発明の技術的思想は、それに制限されるものではない。他の実施形態において、第2光電変換部120が第1光電変換部110の上方に積層されたりもする。
【0028】
また、第2光電変換部120が半導体基板SUBに形成され、第1光電変換部110は、半導体基板SUBの上部に積層されるように図示されているが、それは、例示的実施例であり、それに制限されるものではない。第1光電変換部110が半導体基板SUBに形成され、第2光電変換部120が半導体基板SUBの上部に積層されてもよい。または、第1光電変換部110及び第2光電変換部120は、いずれも半導体基板SUBの上部に積層されてもよい。一方、本発明の実施形態によるピクセルPXを含むイメージセンサは、半導体チップに具現される。
【0029】
マイクロレンズMLSを介して光が入射されれば、第1光電変換部110及び第2光電変換部120は、入射される光を電気的信号に変換することができる。第1光電変換部110は、第1波長帯域の光を電気的信号に変換し、第2光電変換部120は、第2波長帯域の光を電気的信号に変換することができる。第1光電変換部110及び第2光電変換部120で変換された電気的信号は、配線層MLに具備される回路領域(図示せず)を介して、電気的信号として出力される。
一方、カラーフィルタCFは、光を、波長によって選択的に透過させることができる。本実施形態においてカラーフィルタCFは、補色フィルタであり、第2波長帯域の光と補色関係にある光の波長帯域を反射させるものであり、第2光電変換部120において、第2波長帯域の光が吸収される。
【0030】
本発明の実施形態によるピクセルPXにおいて、第2光電変換部120の中心軸CXは、マイクロレンズMLSの光軸MLX(以下、光軸とする)と離隔される。このとき、第2光電変換部120の中心軸CXは、第2光電変換部120の重心、または第2光電変換部120の水平断面、例えば、xy平面上の断面の内心を経て、光軸MLXと平行する軸を意味する。言い換えれば、第2光電変換部120は、ピクセルPXの中心からピクセルの端方向、例えば、x1方向またはx2方向に偏向されるように配置されてもよい。
【0031】
図1Aに図示されているように、第2光電変換部120は、1つの光電変換素子を含んでもよい。または、
図1Bに図示されているように、第2光電変換部120は、それぞれの中心軸CXが、光軸MLXと離隔される第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122を含んでもよい。第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、光軸MLXを中心に、互いに離隔配置されてもよい。
図1Bの実施形態において、第2光電変換部120の中心軸CXが、光軸MLXと離隔されるという意味は、第2光電変換部120に含まれる第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122それぞれの中心軸CXが、光軸MLXと離隔されるということを意味する。
【0032】
このように、第2光電変換部120の中心軸CXが、光軸MLXと離隔されるので、第2光電変換部120は、マイクロレンズMLSを介して入射される光のうち、光軸MLXを中心に、右側または左側(例えば、x1方向またはx2方向)のうち一つに入射される光成分を主に感知することができる。それにより、本発明の実施形態によるピクセルPXを含むイメージセンサは、第2光電変換部120から出力される電気的信号を基に、両眼視差映像信号(または、両眼視差映像)を獲得し、それを基に、両眼視差映像信号の位相差を検出し、自動焦点機能を遂行することができる。本発明の実施形態によるピクセルPXを含むイメージセンサは、マルチレイヤセンサに具現されることにより、光に対するセンシング感度を高めながら、正確で早い位相差自動焦点機能(以下、位相差AFという)を遂行することができる。
【0033】
以下、本発明の実施形態によるマルチレイヤセンサ構造のイメージセンサ、及びこのイメージセンサを含む撮像装置について、さらに詳細に説明する。
図2Aないし
図2Cは、位相差AFを遂行する方法について説明するための図である。
図2Aは、合焦状態、
図2Bは、フロントフォーカス状態、
図2Cはバックフォーカス状態を示す。
図2Aないし
図2Cにおいて、ピクセル位置は、行方向及び列方向に配置されるピクセルを含むピクセルアレイPXAにおいて、行方向または列方向によるピクセルの位置を示す。
【0034】
図2Aを参照すれば、合焦状態では、レンズLSを介して、撮像素子、例えば、ピクセルアレイPXAを含むイメージセンサに入射される光信号が、ピクセルアレイPXAの受光面の中心部で焦点が合わされる。かような合焦状態では、前述の本発明の実施形態による少なくとも1つのピクセルPXにおいて、第1光信号IS1及び第2光信号IS2が等しく検出される。それによって、少なくとも1つのピクセルPXで生成される両眼視差映像信号のうち、第1位相差検出信号と第2位相差検出信号との強度Pが同一に検出され、両眼視差映像の位相が同一である。従って、イメージセンサ、またはイメージセンサを含む撮像装置は、第1位相差検出信号と第2位相差検出信号との強度Pが、所定の臨界値以上に検出されれば、合焦状態と判断することができる。
【0035】
図2Bに図示されているように、フロントフォーカス状態では、レンズLSを介してピクセルアレイPXAに入射される光信号が、ピクセルアレイPXAの受光面の中心部で焦点が合わされず、受光面より前で焦点が合わされる。
かようなフロントフォーカス状態では、ピクセルアレイPXAにおいて、光軸から第1方向の領域ALでは、第2光信号IS2が主に検出され、第2位相差検出用信号の強度Pが大きい一方、第1位相差検出用信号の強度Pが小さい。光軸から第2方向の領域ARでは、第1光信号IS1が主に検出され、第1位相差検出用信号の強度Pが大きい一方、第2位相差検出用信号の強度Pは、小さく示される。従って、イメージセンサ、またはイメージセンサを含む撮像装置は、光軸から第1方向のピクセルアレイPXAの領域ALでは、第2位相差検出用信号の強度Pが所定の臨界値以上に検出され、第1位相差検出用信号の強度Pは、所定の臨界値未満に検出され、光軸から第2方向のピクセルアレイPXAの領域ARでは、第1位相差検出用信号の強度Pが所定の臨界値以上に検出され、第2位相差検出用信号の強度Pが所定の臨界値未満に検出されれば、フロントフォーカス状態と判断される。
【0036】
図2Cに図示されているように、バックフォーカス状態では、ピクセルアレイPXAにおいて、光軸から第1方向の領域ALでは、第1光信号IS1が主に検出され、第1位相差検出用信号の強度Pが大きい一方、第2位相差検出用信号の強度Pが小さい。光軸から第2方向の領域ARでは、第2光信号IS2が主に検出され、第2位相差検出用信号の強度Pが大きい一方、第1位相差検出用信号の強度Pは、小さく示される。従って、イメージセンサ、またはイメージセンサを含む撮像装置は、光軸から第1方向のピクセルアレイPXAの領域ALでは、第1位相差検出用信号の強度Pが所定の臨界値以上に検出され、第2位相差検出用信号の強度Pは、所定の臨界値未満に検出され、光軸から第2方向のピクセルアレイPXAの領域ARでは、第2位相差検出用信号の強度Pが所定の臨界値以上に検出され、第1位相差検出用信号の強度Pが所定の臨界値未満に検出されれば、バックフォーカス状態と判断される。
【0037】
図3は、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの垂直断面図である。
図3を参照すれば、イメージセンサ100は、複数のピクセルPXを含み、前記複数のピクセルPXそれぞれは、マイクロレンズMLS、カラーフィルタCF、第1光電変換部110、貫通配線114、ストレージノード115、第2光電変換部120及び配線層MLを含んでもよい。複数のピクセルPXそれぞれは、また平坦化層PL及び絶縁層ILをさらに具備することができる。
【0038】
マイクロレンズMLS、平坦化層PL、カラーフィルタCF、第1光電変換部110、第2光電変換部120及び配線層MLは、マイクロレンズMLSの下方に順に積層される。しかし、それに制限されるものではなく、第1光電変換部110と第2光電変換部120との位置は、変更されてもよい。第1光電変換部110が第2光電変換部120の下方に配置されもする。
カラーフィルタCFは、マイクロレンズMLSを介して入射される光を、波長によって選択的に透過させることができる。カラーフィルタCFは、例えば、補色フィルタであり、第2光電変換部120で吸収される波長の光と補色関係にある光の波長帯域を反射することができる。
【0039】
第1光電変換部110は、第1波長帯域の光を電気的信号に変換することができる。一実施形態において、第1波長帯域の光は、緑色光でもある。しかし、それに制限されるものではなく、多様に変形可能である。第1光電変換部110は、第1波長帯域の光を吸収し、吸収された光信号を電気的信号に変換することができる。一実施形態において、第1光電変換部110は、有機フォトダイオードからなる。
【0040】
第1光電変換部110は、上部電極111、カラー選択層112及び下部電極113を具備することができる。カラー選択層112は、第1波長帯域の光を吸収することができる。吸収された第1波長帯域の光は、前記カラー選択層112内で、上部電極111及び下部電極113を介して流れる電流によって電気的信号に変換され、変換された電気的信号は、下部電極113を介して出力される。下部電極113を介して出力された電気的信号は、貫通配線114を介してストレージノード115に提供され、前記ストレージノード115に仮保存される。
ストレージノード115は、基板SUB内で第2光電変換部120と離隔配置され、貫通配線114を介して、前記第1下部電極113から出力される電気信号を臨時に保存することができる。ストレージノード115も、中心軸が光軸MLXに対して離隔される。
【0041】
第2光電変換部120は、受信される光を電気的信号に変換する。
図1に図示されているように、第2光電変換部120の上部に、カラーフィルタCF及び第1光電変換部110が積層された構造である場合、第2光電変換部120は、カラーフィルタCFを透過した光成分のうち、第1波長帯域の光成分を除いた残りの光を電気的信号に変換することができる。
【0042】
例えば、第2光電変換部120は、第2波長帯域の光、または第3波長帯域の光を電気的信号に変換することができる。例えば、前述のように、第1波長帯域の光が緑色光である場合、第2波長帯域の光は、赤色光または青色光でもある。第3波長帯域の光は、青色光または赤色光でもある。または、第2波長帯域または第3波長帯域の光は、シアン(cyan)光または黄色光でもある。または、第1波長帯域ないし第3波長帯域の光は、シアン、マゼンタ(magenta)または黄色光でもある。しかし、それらは、例示的実施形態であり、それらに制限されるものではない。
【0043】
図1を参照して説明したように、第2光電変換部120の中心軸CXが、光軸MLXに対して離隔される。第2光電変換部120は、無機物フォトダイオードでもあり、例えば、第2光電変換部120は、シリコンフォトダイオードまたは化合物半導体フォトダイオードからなる。しかし、それらに制限されるものではなく、例えば、第2光電変換部120は、有機物フォトダイオードでもある。
第1光電変換部110及び第2光電変換部120で光電変換された電気的信号は、配線層MLに具備されるピクセル回路(pixel circuit)(図示せず)で増幅され、映像信号として出力される。
【0044】
一方、イメージセンサ100は、隣接するように配置される第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2を含んでもよい。このとき、第1ピクセルPX1に含まれる第2光電変換部120の中心軸CXと、第2ピクセルPX2に含まれる第2光電変換部120の中心軸CXは、互いに異なる方向に光軸MLXと離隔される。例えば、第1ピクセルPX1に含まれる第2光電変換部120の中心軸CXは、x1方向に、第2ピクセルPX2に含まれる第2光電変換部120の中心軸CXは、x1方向と相反するx2方向に光軸MLXと離隔される。それにより、第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2に含まれる第2光電変換部120は、互いに異なる方向に入射される光を感知する。例えば、第1ピクセルPX1の第2光電変換部120は、光軸MLXの左側に入射される入射光に係わる第2波長帯域の光信号を、第2ピクセルPX2の第2光電変換部120は、光軸MLXの右側に入射される入射光に係わる第2波長帯域の光信号を感知することができる。それにより、第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2から出力される電気信号は、両眼視差映像信号または両眼視差映像を獲得するための信号として出力される。
【0045】
一方、第1ピクセルPX1の第1カラーフィルタCF1、及び第2ピクセルPX2の第2カラーフィルタCF2は、互いに異なる色を選択的に透過または反射させることができる。例えば、カラーフィルタCFが補色カラーフィルタである場合、第1カラーフィルタCF1は、赤色に対する補色成分を遮断するレッドフィルタであり、第2カラーフィルタCF2は、青色に対する補色成分を遮断する青色フィルタである。しかし、それは、例示的な実施形態であり、それに制限されるものではない。カラーフィルタCFの構成は、多様に変更可能である。
【0046】
図4A及び
図4Bは、本発明の実施形態によるピクセル回路の具現例を示す図である。
図3を参照して説明したように、ピクセルPXは、第1光電変換部110及び第2光電変換部120を具備し、波長帯域が異なる少なくとも2つの光を電気的信号に変換して出力する。第1光電変換部110及び第2光電変換部120から電気信号を受信されて出力信号を発生する少なくとも1以上のピクセル回路が配線層ML(
図3)に含まれる。
前述のように、第1光電変換部110及び第2光電変換部120は、シリコンフォトダイオードまたは化合物半導体フォトダイオードのような無機フォトダイオードPDまたは有機フォトダイオードOPDからなる。無機フォトダイオードPD(以下、フォトダイオードと指称する)及び有機フォトダイオードOPDに係わるピクセル回路は、それぞれ
図4A及び
図4Bのように図示される。
【0047】
図4Aを参照すれば、CMOS(complementary metal-oxide semiconductor)イメージセンサのピクセルアレイが含むそれぞれのピクセル回路は、フォトダイオードPDが変換した電気的信号を増幅する構成要素を具備することができるが、かようなピクセル回路をAPS(active pixel sensor)という。例えば、ピクセルは、フォトダイオードPD、伝達トランジスタTG、リセットトランジスタRS、ソース・フォロワトランジスタSF及び選択トランジスタSXを具備することができる。フォトダイオードPDは、逆方向バイアス状態で、入力光の強度によって、光電流(photocurrent)が線形的に増大するという特徴を有する光感知素子の一種であり、フォトダイオードPDが光に露出され、電気的に外部と遮断される(floating)場合、電子が蓄積される。電子が蓄積されることにより、フォトダイオードPDのカソード(cathode)電圧が低下し、低下した電圧を測定することにより、フォトダイオードPDが吸収した光の強度を感知することができる。かような電子の蓄積は、生成された光電流による充電されたキャパシタの放電過程でも説明される。
【0048】
伝達トランジスタTGは、ゲート電圧によって、フォトダイオードPDをフローティングディフュージョン(FD:floating diffusion)と連結させたり遮断させたりすることができる。フォトダイオードPDが光に応答して電子を蓄積する間、伝達トランジスタのゲートには、伝達トランジスタをターンオフ(turn-off)させることができる電圧が印加され、フォトダイオードPDとフローティングディフュージョンとを電気的に遮断させることができる。フォトダイオードPDが光の吸収を終了すれば、フォトダイオードPDに蓄積された電子による電圧変化を出力するために、伝達トランジスタは、ターンオン(turn-on)され、それによって、フォトダイオードPDのカソードで変化された電圧は、フローティングディフュージョンFDに伝達することができる。
【0049】
フローティングディフュージョンFDに、フォトダイオードPDの電圧が伝達される前に、フローティングディフュージョンFDは、ターンオンされたリセットトランジスタRSによってリセットされる。フローティングディフュージョンFDのリセット電圧は、ソース・フォロワトランジスタSFを経て増幅され、選択トランジスタSXがターンオンされれば、増幅されたリセット電圧は、アナログ電圧として外部に出力される。リード回路は、外部に出力されたフローティングディフュージョンFDのリセット電圧に対応するアナログ電圧を受信される。
【0050】
フローティングディフュージョンFDのリセット電圧に対する出力が完了すれば、リセットトランジスタRSは、ターンオフされ、伝達トランジスタTGがターンオンされつつ、フォトダイオードPDが蓄積した電子による電圧がフローティングディフュージョンFDに伝達される。フローティングディフュージョンFDのリセット電圧と同様に、フローティングディフュージョンFDの変化された電圧は、ソース・フォロワトランジスタSF及び選択トランジスタSXを経て、アナログ電圧VOUTとして外部に出力される。出力されたフローティングディフュージョンFDの電圧変化に対応するアナログ電圧VOUTは、外部のリード回路(図示せず)に伝送される。
【0051】
リード回路は、フローティングディフュージョンFDのリセット電圧と、フォトダイオードPDによる電圧とを受信し、両電圧の差を介して、フォトダイオードPDが感知した光の量を計算することができる。かような動作をCDS(correlated double sampling)といい、前記でのリセット電圧と、フォトダイオードPDによる電圧とを受信する順序は、変更されてもよい。
図4Aにおいてピクセル回路は、NMOSトランジスタを含むように図示されているが、それは例示的なものであり、ピクセル回路は、PMOSトランジスタを含んでもよい。
【0052】
図4Bを参照すれば、ピクセル回路は、有機フォトダイオードOPDを含んでもよい。
図4Aのピクセル回路のフォトダイオードPDを代替することができる有機フォトダイオードOPDは、特定波長の光成分を電気的信号に変換することができる。有機フォトダイオードOPDから出力される電気的信号は、ストレージノードに仮保存される。その後、ピクセル回路は、ストレージノードの電圧を測定することにより、有機フォトダイオードOPDが吸収した光の強度を感知することができる。残りの動作は、前述のフォトダイオードPDが含まれたピクセル回路と同一であり、以下省略する。
【0053】
図5A及び
図5Bは、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの水平断面図である。
図5A及び
図5Bは、
図3に図示されたピクセルの水平断面図を例示的に示し、説明の便宜のために、第2光電変換部120、ストレージノード115及びマイクロレンズMLSを除いた他の構成は省略する。
図5A及び
図5Bに図示されているように、第2光電変換部120は、ピクセルPX内において一方向に偏向されるように配置されてもよい。イメージセンサ100aは、複数のピクセルPXを含んでもよく、行方向、例えば、x1−x2方向に隣接するように配置される第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2の第2光電変換部120は、互いに反対になる方向に偏向されるように配置されてもよい。
【0054】
図5Aを参照すれば、第1ピクセルPX1の第2光電変換部120は、右側(x1方向)に偏向されるように配置され、第2ピクセルPX2の第2光電変換部120は、左側(x2方向)に偏向されるように配置されてもよい。
図3を参照して説明したように、ストレージノード115は、同一平面上(例えば、基板SUB内))において、第2光電変換部120と離隔配置され、ピクセルPXのフィルファクタ(fill factor)を考慮し、第2光電変換部120が配置された後、余分の空間に配置されてもよい。従って、第1ピクセルPX1のストレージノード115は、左側に偏向されるように配置され、第2ピクセルPX2のストレージノード115は、右側に偏向されるように配置されてもよい。
このように、第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2の第2光電変換部120が左右に相反する方向に偏向されるように配置されることにより、左右視差を有する映像信号の獲得が可能である。
【0055】
図5Bを参照すれば、第1ピクセルPX1の第2光電変換部120は、上側(y1方向)に偏向されるように配置され、第2ピクセルPX2の第2光電変換部120は、下側(y2方向)に偏向されるように配置されてもよい。
第1ピクセルPX1のストレージノード115は、下側(y2方向)に偏向されるように配置され、第2ピクセルPX2のストレージノード115は、上側(y1方向)に偏向されるように配置されてもよい。
このように、第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2の第2光電変換部120が上下に相反する方向に偏向されるように配置されることにより、上下視差を有する映像信号の獲得が可能である。
図5A及び
図5Bを参照して説明したように、少なくとも1対のピクセルPX1,PX2から出力される信号を基に、左右視差及び/または上下視差を有する映像信号が獲得される。
【0056】
図6は、
図3、
図5Aのイメージセンサにおいて、第2光電変換部によって出力される映像信号を示す図である。例示的な実施形態として、チェスモザイク(chess mosaic)状に構成されるカラーフィルタの構成による映像信号を示す。ピクセルPXが、赤色信号または青色信号を出力する。ピクセルPX対を基準で、右側に位置したピクセルPXは、右目赤色信号Rrまたは右目青色信号Brを出力し、左側に位置したピクセルPXは、左目赤色信号Rlまたは左目青色信号Blを出力することができる。
【0057】
それにより、赤色及び青色それぞれに対して、左右視差を有する映像を獲得することができる。しかし、それに制限されるものではない。例えば、右目赤色信号Rr及び右目青色信号Brが組み合わされ、左目赤色信号Rl及び左目青色信号Blが組み合わされ、左右視差を有する映像が獲得されもする。
なお、
図6では、ピクセルPXが赤色信号または青色信号を出力するように図示されているが、それに制限されるものではない。カラーフィルタの構成は、多様に変形可能である。また、
図6、及び前述の説明を基に、上下視差を有する映像を獲得する変形が可能であろう。
【0058】
図7Aないし
図7Cは、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの水平断面図である。
図7Aないし
図7Cは、
図3に図示されたピクセルの水平断面図を例示的に示し、説明の便宜のために、第2光電変換部120、ストレージノード115及びマイクロレンズMLSを除いた他の構成は省略する。
図7Aを参照すれば、イメージセンサ100cは、第2光電変換部120が偏向されるように配置された4個のピクセルPX1,PX2,PX3,PX4の組み合わせを含んでもよい。第1ピクセルPX1、第2ピクセルPX2、第3ピクセルPX3及び第4ピクセルPX4の第2光電変換部120は、互いに異なる方向に偏向されるように配置されてもよい。例えば、図示されているように、第2光電変換部120は、対角線に反対になる方向に配置されてもよい。第1ピクセルPX1ないし第4ピクセルPX4に具備される第2光電変換部120は、それぞれ、x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向に偏向配置されてもよい。一実施形態において、x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向は、互いに直交する。かような第2光電変換部120の配置により、上下左右の視差による映像信号を獲得することができる。
【0059】
図7Aに図示されているように、ストレージノード115は、第2光電変換部120の反対になる方向に偏向されるように配置されてもよい。しかし、それは一例であり、それに制限されるものではない。ストレージノード115は、第2光電変換部120と重畳しない限り、さまざまな方向に偏向されるように配置されてもよい。例えば、第1ピクセルPX1のストレージノード115は、x1y1方向を除いた、x1y2方向、y2方向、x2y2方向、x2方向及びx2y1方向に偏向されるように配置されてもよい。
【0060】
図7B及び
図7Cのイメージセンサ100d,100fのピクセルPXの構成は、
図7Aのイメージセンサ100cのピクセルPXの構成と類似している。ただし、第2光電変換部120a及び120b、並びにストレージノード115d及び115の形態において違いがある。
図7Bを参照すれば、第2光電変換部120a及びストレージノード115dは、三角形でもある。また、
図7Cを参照すれば、第2光電変換部120bは、多角形でもある。そのように、第2光電変換部120a及び120b、並びにストレージノード115d及び115の形態を多様化することにより、ピクセルPXのフィルファクタを高めることができる。
【0061】
図8は、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの垂直断面図である。
図8を参照すれば、イメージセンサ200は、複数のピクセルPXを含み、これら複数のピクセルPXそれぞれは、マイクロレンズMLS、カラーフィルタCF、第1光電変換部110、貫通配線114、ストレージノード115、第2光電変換部120及び配線層MLを含んでもよい。また、複数のピクセルPXそれぞれは、平坦化層PL及び絶縁層170をさらに具備することができる。
第2光電変換部120の中心軸CXは、光軸MLXと一方向に離隔される。
【0062】
図8のイメージセンサ200のピクセルPXは、
図3のイメージセンサ100のピクセルPXと類似している。ただし、
図8のピクセルPXにおいて、平坦化層PL、第1光電変換部110、カラーフィルタCF、第2光電変換部120及び配線層MLがマイクロレンズMLSの下方に順に積層される。
それにより、マイクロレンズMLSを介して入射される光のうち第1波長帯域の光が、第1光電変換部110で光電変換され、第1波長帯域の光を除いた残りの波長帯域の光のうち一部波長帯域の光が、カラーフィルタCFを透過することができる。カラーフィルタCFを透過した光成分は、第2光電変換部120で光電変換される。
【0063】
カラーフィルタCFは、例えば、補色フィルタであり、第2光電変換部120で吸収される波長の光と補色関係にある光の波長帯域を反射することができる。例えば、カラーフィルタCFは、第2波長帯域の光または第3波長帯域の光と補色関係にある光の波長帯域が、第2光電変換部120に入射されることを遮断することができる。それにより、第2光電変換部120は、第3波長帯域の光または第2波長帯域の光を光電変換することができる。一実施形態として、第1波長帯域ないし第3波長帯域の光は、緑色、赤色、青色の光でもある。他の例として、第1波長帯域ないし第3波長帯域の光は、緑色、シアン、マゼンタの光でもある。しかし、それらに制限されるものではなく、多様な変形が可能である。
【0064】
図9は、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの垂直断面図である。
図9を参照すれば、イメージセンサ300は、複数のピクセルPXを含み、これら複数のピクセルPXそれぞれは、マイクロレンズMLS、第1光電変換部110、第1貫通配線114、第1ストレージノード115、第2光電変換部120、第3光電変換部130、第3貫通配線134、第3ストレージノード135及び配線層MLを含んでもよい。また、複数のピクセルPXそれぞれは、平坦化層PL及び絶縁層ILをさらに具備することができる。また、複数のピクセルPXそれぞれは、カラーフィルタ(図示せず)をさらに具備することもできる。
【0065】
第1光電変換部110は、第1波長帯域の光を吸収し、電気的信号に変換し、第3光電変換部130は、第3波長帯域の光を吸収して電気的信号に変換することができる。第2光電変換部120は、残りの光を吸収して電気的信号に変換することができる。
図示されているように、第3光電変換部130、第1光電変換部110及び第2光電変換部120がマイクロレンズMLSの下方に順に積層される場合、第2光電変換部120は、マイクロレンズMLSを介して入射される光のうち第1波長帯域及び第3波長帯域の光を除いた残りの光を吸収することができる。例えば、第2光電変換部120は、第2波長帯域の光を電気的信号に変換することができる。一実施形態において、第2波長帯域の光を選択的に吸収するために、マイクロレンズMLSと第2光電変換部120との間にカラーフィルタ(図示せず)が介在されてもよい。
【0066】
一実施形態において、第1光電変換部110及び第3光電変換部130は、有機フォトダイオードを含んでもよい。第1光電変換部110及び第3光電変換部130は、それぞれ上部電極111,131、カラー選択層112,132及び下部電極113,133を含んでもよい。第3光電変換部130に変換された電気的信号は、第3貫通配線134を介して、第3ストレージノード135に保存される。第1光電変換部110に変換された電気的信号は、第1貫通配線114を介して、第1ストレージノード115に保存される。
【0067】
図9において、第1ストレージノード115及び第3ストレージノード135は、基板SUB内において上下に、例えば、z1−z2方向に積層されるように図示されているが、それは、図示の便宜のためのものであり、それに制限されるものではない。第1ストレージノード115及び第3ストレージノード135は、同一水平面上において、離隔配置されてもよい。第1ストレージノード115及び第3ストレージノード135は、y方向またはx1−x2方向に離隔配置されてもよい。
【0068】
第2光電変換部120は、無機フォトダイオードであり、基板SUB内に配置されてもよい。第2光電変換部120の中心軸CXは、光軸MLXと離隔される。隣接するように配置された第1ピクセルPX1と、第2ピクセルPX2との第2光電変換部120の中心軸CXは、互いに異なる方向に光軸MLXと離隔される。それにより、第1ピクセルPX1は、光軸MLXの左側から入射される左側入射光に係わる第2波長帯域の光信号に対応する電気的信号を出力し、第2ピクセルPX2は、光軸MLXの右側から入射される右側入射光に係わる第2波長帯域の光信号に対応する電気的信号を出力することができる。前記それぞれの電気的信号は、配線層MLに具備されるピクセル回路(図示せず)で増幅され、位相差AF遂行に利用される。
【0069】
図9に図示されたピクセルPXは、互いに異なる波長帯域の光を光電変換する第1光電変換部110、第2光電変換部120及び第3光電変換部130を具備することにより、1つのピクセルPXにおいて、少なくとも3つの波長帯域の光信号に対応する電気的信号を出力することができる。また、第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2の第2光電変換部120が互いに異なる方向に偏向されるように配置されることにより、少なくとも1対のピクセルPX1,PX2から出力される電気的信号が、視差映像信号または視差映像として出力される。
【0070】
図10は、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの垂直断面図である。
図10を参照すれば、イメージセンサ400は、複数のピクセルPXを含み、これら複数のピクセルPXそれぞれは、マイクロレンズMLS、カラーフィルタCF、第1光電変換部110、貫通配線114、ストレージノード115、第2光電変換部120及び配線層MLを含んでもよい。また、複数のピクセルPXそれぞれは、平坦化層PL及び絶縁層ILをさらに具備することができる。
【0071】
マイクロレンズMLS、平坦化層PL、カラーフィルタCF、第1光電変換部110、第2光電変換部120及び配線層MLは、マイクロレンズMLSの下方に順に積層される。しかし、それに制限されるものではなく、第1光電変換部110と第2光電変換部120との位置は、変更されてもよい。第1光電変換部110が第2光電変換部120の下方に配置されもする。
【0072】
図10のピクセルPXは、
図3のピクセルPXの構成及び動作と類似している。ただし、ピクセルPXに具備される第2光電変換部120において、
図3のピクセルPXと違いがある。従って、重複する説明は省略し、第2光電変換部120について説明する。
図10を参照すれば、第2光電変換部120は、第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122を含んでもよい。第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、シリコンフォトダイオードまたは化合物半導体フォトダイオードのような無機フォトダイオードでもある。第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、基板SUB内に形成される。
【0073】
第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、光軸MLXを中心に離隔配置されてもよい。それによって、第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、互いに異なる方向から入射される光を主に感知することができる。例えば、第1光電変換素子121は、x2方向、例えば、光軸MLXの左側方向から入射される光を主に感知し、第2光電変換素子122は、x1方向、例えば、光軸MLXの右側方向から入射される光を主に感知することができる。
それにより、第2光電変換部120は、第2波長帯域の光に係わる、少なくとも2つの電気的信号を出力することができ、それに基づいて視差映像信号が獲得される。
一方、イメージセンサ400は、複数のピクセルPX1,PX2を含んでもよい。隣接する第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2は、異種光または同種光に対するカラーフィルタCFを具備することができる。しかし、それに制限されるものではない。一実施形態において、複数のピクセルPXは、カラーフィルタCFを具備しないこともある。
【0074】
第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2にそれぞれ具備される第1光電変換素子121を介して出力される第2波長帯域の光に対応する電気的信号が、第1映像信号(例えば、左目映像信号)を構成し、第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2にそれぞれ具備される第2光電変換素子122を介して出力される電気的信号が、第2映像信号(例えば、右目映像信号)を構成することができる。
【0075】
図11Aないし
図11Gは、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの水平断面図である。
図11Aないし
図11Gは、
図10に図示されたピクセルの水平断面図を例示的に示し、説明の便宜のために、第2光電変換部120の第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122、ストレージノード115及びマイクロレンズMLSを除いた他の構成は省略する。
【0076】
図11Aを参照すれば、イメージセンサ400aのピクセルPX内に、第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122が配置される。第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、左右方向、例えば、x1−x2方向に偏向されるように互いに離隔配置されてもよい。それにより、第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、左右両眼視差映像信号を出力することができる。
【0077】
ストレージノード115は、余裕空間に配置され、y1方向またはy2方向に偏向されるように配置されてもよい。
図11Aにおいて、第1ピクセルPX1のストレージノード115は、y2方向に偏向配置され、第2ピクセルPX2のストレージノード115は、y1方向に偏向配置されるように図示されている。しかし、それは一例であり、第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2のストレージノード115は、同じ方向、例えば、いずれもy1方向にまたはy2方向に偏向配置されてもよい。
【0078】
図11Bを参照すれば、イメージセンサ400bのピクセルPX内に具備される第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、上下方向、例えば、y1−y2方向に偏向されるように互いに離隔配置されてもよい。それにより、第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、上下両眼視差映像信号を出力することができる。
ストレージノード115は、余裕空間に配置され、x1方向またはx2方向に偏向されるように配置されてもよい。
図11Bにおいて、第1ピクセルPX1のストレージノード115は、x2方向に偏向配置され、第2ピクセルPX2のストレージノード115は、x1方向に偏向配置されるように図示されている。しかし、それは一例であり、第1ピクセルPX1及び第2ピクセルPX2のストレージノード115は、同じ方向、例えば、いずれもx1方向にまたはx2方向に偏向配置されてもよい。
【0079】
図11Cのイメージセンサ400cのピクセルPXの構造は、
図11Aのイメージセンサ400aのピクセルPXの構造と類似している。ただし、ストレージノード115の配置において違いがある。
図11Cを参照すれば、ストレージノード115ピクセルPXの対角線方向、例えば、x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向に偏向配置されてもよい。
図11Cに図示されているように、隣接する4つのピクセルPX1ないしPX4のストレージノード115は、4つのピクセルPX1ないしPX4の中心に向けて偏向されるように配置されてもよい。しかし、それは一例であるのみ、ピクセルPXのストレージノード115は、x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向のうち少なくとも1つの方向に配置される。また、ピクセルPXのストレージノード115は、いずれも同一方向に偏向配置されてもよい。
【0080】
図11Dないし
図11Gを参照すれば、イメージセンサ400dのピクセルPXに具備される第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、三角形でもある。また、
図11Gに図示されているように、三角形のエッジ部分が緩くパターニングされもする。
図11Dないし
図11Gには、第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122が左右方向、例えば、x1−x2方向に偏向配置されるように図示されているが、それに制限されるものではない。第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、上下方向、例えば、y1−y2方向に偏向配置され、また一部ピクセルPXの第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、上下方向に偏向配置され、他の一部ピクセルPXの第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、左右方向に偏向配置されもする。
【0081】
一方、ストレージノード115は、x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向のうち少なくとも1つの方向に偏向配置され、
図11E及び
図11Fに図示されているように、ストレージノード115の形態も三角形である。
図11D及び
図11Fに図示されているように、複数のピクセルPXに具備されるそれぞれのストレージノード115は、x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向のうち1つの方向に、いずれも同一方向に偏向されるように配置されてもよい。
【0082】
一実施形態において、
図11Eに図示されているように、第1ピクセルPX1ないし第4ピクセルPX4に具備されるストレージノード115は、互いに異なる方向に偏向されるように配置されてもよい。他の実施形態において、
図11Fに図示されているように、第1ピクセルPX1及び第3ピクセルPX3に含まれるストレージノード115は、下方向に偏向されるように配置され、第2ピクセルPX2及び第4ピクセルPX4に含まれるストレージノード115は、上方向に偏向されるように配置されてもよい。
【0083】
一方、
図11Dないし
図11Gにおいて、第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、三角形であるものを例に挙げて説明したが、それに制限されるものではない。第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122の形態は、ピクセルPXのフィルファクタを高めることができる多様な形態に変形される。また、第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122の形態及び配置方向により、ストレージノード115の形態及び配置方向を多様に変形することが可能である。
【0084】
図12は、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの垂直断面図である。
図12を参照すれば、前記複数のピクセルPXそれぞれは、マイクロレンズMLS、カラーフィルタCF、第1光電変換部110、第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115b、第2光電変換部120、並びに配線層MLを含んでもよい。また、複数のピクセルPXそれぞれは、平坦化層PL及び絶縁層ILをさらに具備することができる。
マイクロレンズMLS、平坦化層PL、カラーフィルタCF、第1光電変換部110、第2光電変換部120及び配線層MLは、マイクロレンズMLSの下方に順に積層される。しかし、それに制限されるものではなく、第1光電変換部110及び第2光電変換部120の位置は変更されてもよい。第1光電変換部110が第2光電変換部120の下方に配置されもする。
【0085】
図12のピクセルPXは、
図10のピクセルPXの構成及び動作と類似している。ただし、ピクセルPXに具備される第1光電変換部110において、
図10のピクセルPXと違いがある。従って、重複説明は省略し、第1光電変換部110について説明する。
図12を参照すれば、第1光電変換部110は、上部電極111、カラー選択層112、第1下部電極113a及び第2下部電極113bを含んでもよい。第1下部電極113a及び第2下部電極113bは、光軸MLXを中心に離隔配置されてもよい。そのように、第1光電変換部110が離隔配置される第1下部電極113a及び第2下部電極113bを含むことにより、第1光電変換部110は、互いに異なる電気的信号を出力する2つの光電変換素子を含むと見ることができる。
【0086】
それぞれのピクセルPXは、第1下部電極113a及び第2下部電極113bに対応する第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bを具備することができる。第1下部電極113aから出力される電気的信号は、第1ストレージノード115aに保存される。第2下部電極113bから出力される電気的信号は、第2ストレージノード115bに保存される。
【0087】
第1下部電極113a及び第2下部電極113bは、互いに異なる方向から入射される光に対応する電気的信号を出力することができる。例えば、第1下部電極は113aは、x2方向、例えば、光軸MLXの左側方向から入射される光に対応する電気的信号を出力し、第2下部電極113bは、x1方向、例えば、光軸MLXの右側方向から入射される光に対応する電気的信号を出力することができる。第1下部電極113a及び第2下部電極113bから出力される2つの電気的信号に基づいて視差映像信号が獲得される。
また、第2光電変換部120が互いに偏向配置される第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122を含むが、第1下部電極113a及び第1光電変換素子121から出力される2つの電気的信号が組み合わされ、第1映像信号(例えば、左目映像信号)を構成し、第2下部電極113b及び第2光電変換素子122から出力される2つの電気的信号が組み合わされ、第2映像信号(例えば、右目映像信号)を構成することができる。
【0088】
図13Aないし
図13Eは、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの水平断面図である。
図13Aないし
図13Eは、
図12に図示されたピクセルの水平断面図を例示的に示し、説明の便宜のために、第2光電変換部120の第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122、第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115b、並びにマイクロレンズMLSを除いた他の構成は、省略する。第1光電変換部110の第1下部電極113a及び第2下部電極113bは、z方向に、第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122の上部に積層される。
【0089】
図13Aを参照すれば、イメージセンサ500aのピクセルPX内に、第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122が配置される。第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、左右方向、例えば、x1−x2方向に偏向されるように互いに離隔配置されてもよい。
第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bは、ピクセルPX内の余裕空間に配置されてもよい。第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bも、x1−x2方向に互いに偏向されるように離隔配置されてもよい。
【0090】
図13Bを参照すれば、第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、上下方向、例えば、y1−y2方向に偏向されるように互いに離隔配置されてもよい。
第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bは、ピクセルPX内の余裕空間に配置されてもよい。第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bも、y1−y2方向に互いに偏向されるように離隔配置されてもよい。
【0091】
図13Cを参照すれば、第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、三角形でもある。また、第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bも三角形である。
第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122は、左右方向、例えば、x1−x2方向に偏向されるように互いに離隔配置されてもよい。
第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bは、ピクセルPX内の余裕空間に配置され、x1−x2方向に偏向されるように互いに離隔配置されてもよい。
一実施形態において、三角形の第1光電変換素子121及び第2光電変換素子122、並びに第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bが、上下方向、例えば、y1−y2方向に偏向されるように互いに離隔配置されることも可能である。
【0092】
図13Dを参照すれば、イメージセンサ500dのピクセルPXは、第1光電変換素子121ないし第4光電変換素子124、及び第1ストレージノード115aないし第4ストレージノード115dを含んでもよい。言い換えれば、
図12のイメージセンサ500において、ピクセルPXは、x1−x2方向及びy方向(すなわち、y1−y2方向)に偏向配置される第1光電変換素子121ないし第4光電変換素子124、及び第1下部電極113aないし第4下部電極113dを含んでもよい。そして、ピクセルPXは、第1下部電極113aないし第4下部電極113dに対応する第1ストレージノード115aないし第4ストレージノード115dを含んでもよい。複数のピクセルPXそれぞれは、第1波長帯域の光に対して4個の電気的信号を出力し、第2波長帯域の光に対しても、4個の電気的信号を出力することができる。それぞれの波長帯域の4個の電気的信号に基づいて、左右上下の視差映像信号が生成される。
【0093】
第1光電変換素子121ないし第4光電変換素子124は、ピクセルPXの対角線方向、例えば、x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向に偏向配置されてもよい。x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向は、互いに直交する方向でもある。
第1ストレージノード115aないし第4ストレージノード115dは、ピクセルPX内の余裕空間に配置され、ピクセルPXの対角線方向、例えば、x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向に偏向配置されてもよい。
【0094】
図13Eを参照すれば、イメージセンサ500eのピクセルPXそれぞれは、第1光電変換素子121ないし第4光電変換素子124、及び第1ストレージノード115aないし第4ストレージノード115dを含んでもよい。
図13Dと同様に、第1光電変換素子121ないし第4光電変換素子124、及び第1ストレージノード115aないし第4ストレージノード115dは、ピクセルPXの対角線方向、例えば、x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向に偏向されるように配置されてもよい。なお、図示されているように、第1光電変換素子121ないし第4光電変換素子124、及び第1ストレージノード115aないし第4ストレージノード115dは、三角形でもある。しかし、それは一例であり、第1光電変換素子121ないし第4光電変換素子124、及び第1ストレージノード115aないし第4ストレージノード115dの形態は、多様に変形可能である。
【0095】
図14は、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの垂直断面図である。
図14を参照すれば、イメージセンサ600に含まれる複数のピクセルPXそれぞれは、マイクロレンズMLS、カラーフィルタCF、第1光電変換部110、第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115b、第2光電変換部120、並びに配線層MLを含んでもよい。また、複数のピクセルPXそれぞれは、平坦化層PL及び絶縁層をさらに具備することができる。
【0096】
マイクロレンズMLS、平坦化層PL、カラーフィルタCF、第1光電変換部110、第2光電変換部120及び配線層MLは、マイクロレンズMLSの下方に順に積層される。しかし、それに制限されるものではなく、第1光電変換部110と第2光電変換部120との位置は、変更されてもよい。第1光電変換部110が第2光電変換部120の下方に配置されもする。
【0097】
図14を参照すれば、第2光電変換部120の中心軸CXは、光軸MLXと一致することができる。第2光電変換部120は、第2波長帯域の光信号を電気的信号に変換して出力することができる。
一方、第1光電変換部110は、上部電極111、カラー選択層112、第1下部電極113a及び第2下部電極113bを含んでもよい。第1下部電極113a及び第2下部電極113bは、光軸MLXを中心に離隔配置されてもよい。そのように、第1光電変換部110が離隔配置される第1下部電極113a及び第2下部電極113bを含むことにより、第1光電変換部110は、互いに異なる電気的信号を出力する2つの光電変換素子を含むと見ることができる。
【0098】
それぞれのピクセルPXは、第1下部電極113a及び第2下部電極113bに対応する貫通配線、並びに第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bを具備することができる。第1下部電極113aから出力される電気的信号は、第1ストレージノード115aに保存される。第2下部電極113bから出力される電気的信号は、第2ストレージノード115bに保存される。
【0099】
第1下部電極113a及び第2下部電極113bは、光軸MLXを中心に互いに異なる方向から入射される光に対応する電気的信号を出力することができる。例えば、第1下部電極は113aは、x2方向、例えば、光軸MLXの左側方向から入射される光に対応する電気的信号を出力し、第2下部電極113bは、x1方向、例えば、光軸MLXの右側方向から入射される光に対応する電気的信号を出力することができる。
第1下部電極113a及び第2下部電極113bから出力される2つの電気的信号に基づいて視差映像信号が獲得される。
【0100】
図15A及び
図15Bは、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの水平断面図である。
図15A及び
図15Bは、
図14に図示されたピクセルの水平断面図を例示的に示し、説明の便宜のために、第1光電変換部110の第1下部電極113a及び第2下部電極113b、それに対応する第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115b、並びにマイクロレンズMLSを図示し、他の構成は省略する。
【0101】
図15Aを参照すれば、イメージセンサ600aのピクセルPX内に、第1下部電極113a及び第2下部電極113bが配置される。第1下部電極113a及び第2下部電極113bは、図示されているように、左右方向、例えば、x1−x2方向に偏向されるように互いに離隔配置されてもよい。他の実施形態において、第1下部電極113a及び第2下部電極113bは、上下方向、例えば、y1−y2方向に偏向されるように互いに離隔配置されてもよい。第2光電変換部120(
図14)は、第1下部電極113a及び第2下部電極113bの下方に配置されてもよい。第2光電変換部120の水平断面の広さは、前記第1下部電極113a及び第2下部電極113bの水平断面の広さの和より大きい。
【0102】
第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bは、ピクセルPX内の余裕空間に配置されてもよい。第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bも、x1−x2方向に互いに偏向されるように離隔配置されてもよい。または、第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bは、y1−y2方向に偏向されるように互いに離隔配置されもする。
【0103】
図15Aでは、第1下部電極113a及び下部電極113b、並びに第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bが四角形であるように図示されているが、それに制限されるものではない。第1下部電極113a及び下部電極113b、または第1ストレージノード115a及び第2ストレージノード115bの形態は、多様に変形可能である。
【0104】
図15Bを参照すれば、イメージセンサ600bのピクセルPXは、第1下部電極113aないし第4下部電極113d、及び第1ストレージノード115aないし第4ストレージノード115dを含んでもよい。言い換えれば、
図14のイメージセンサ600において、ピクセルPXは、x1−x2方向及びy方向(すなわち、y1−y2方向)に偏向配置される第1下部電極113aないし第4下部電極113dを含んでもよい。そして、ピクセルPXは、第1下部電極113aないし第4下部電極113dに対応する第1ストレージノード115aないし第4ストレージノード115dを含んでもよい。複数のピクセルPXそれぞれは、第1波長帯域の光に対して4個の電気的信号を出力し、第2波長帯域の光に対しても、4個の電気的信号を出力することができる。それぞれの波長帯域の4個の電気的信号に基づいて、左右上下の視差映像信号が生成される。
【0105】
また、
図15Bを参照すれば、第1下部電極113aないし第4下部電極113dは、ピクセルPXの対角線方向、例えば、x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向に偏向配置されてもよい。x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向は、互いに直交する方向でもある。
第1ストレージノード115aないし第4ストレージノード115dは、ピクセルPX内の余裕空間に配置され、ピクセルPXの対角線方向、例えば、x1y1方向、x1y2方向、x2y1方向及びx2y2方向に偏向配置されてもよい。
【0106】
図15Bでは、第1下部電極113aないし第4下部電極113d、及び第1ストレージノード115aないし第4ストレージノード115dが四角形であるように図示されているが、それに制限されるものではない。第1下部電極113aないし第4下部電極113d、または第1ストレージノード115aないし第4ストレージノード115dの形態は、多様に変形可能である。
【0107】
図16は、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの垂直断面図である。
図16を参照すれば、イメージセンサ700は、複数のピクセルPXを含み、これら複数のピクセルPXそれぞれは、マイクロレンズMLS、第1光電変換部110、貫通配線114、第1ストレージノード115a、第2ストレージノード115b及び第3ストレージノード135、第2光電変換部120、第3光電変換部130、並びに配線層MLを含んでもよい。複数のピクセルPXそれぞれは、平坦化層PL及び絶縁層ILをさらに具備することができる。また、複数のピクセルPXそれぞれは、カラーフィルタ(図示せず)をさらに具備することもできる。
【0108】
第1光電変換部110は、第1波長帯域の光を吸収し、電気的信号に変換し、第3光電変換部130は、第3波長帯域の光を吸収して電気的信号に変換することができる。第2光電変換部120は、入射光の残りの光成分を吸収し、電気的信号に変換することができる。
図示されているように、第3光電変換部130、第1光電変換部110及び第2光電変換部120がマイクロレンズMLSの下方に順に積層される場合、第2光電変換部120は、マイクロレンズMLSを介して入射される光のうち、第1波長帯域及び第3波長帯域の光を除いた残りの光を吸収することができる。例えば、第2光電変換部120は、第2波長帯域の光を電気的信号に変換することができる。このとき、第2波長帯域の光を選択的に吸収するために、マイクロレンズMLSと第2光電変換部120との間に、カラーフィルタ(図示せず)が介在されてもよい。
【0109】
一実施形態において、第1光電変換部110及び第3光電変換部130は、有機フォトダイオードを含んでもよい。第1光電変換部110及び第3光電変換部130は、それぞれ上部電極111,131、カラー選択層112,132及び下部電極113a,113b,133を含んでもよい。第1光電変換部110及び第3光電変換部130の下部電極113a,113b,133から出力される電気的信号は、対応する貫通配線114を介して、対応するストレージノード115a,115b,135に保存される。
【0110】
一方、第1光電変換部110は、第1下部電極113a及び第2下部電極113bを含んでもよい。第1下部電極113a及び第2下部電極113bは、光軸MLXを中心に離隔配置される。そのように、第1光電変換部110が、離隔配置される第1下部電極113a及び第2下部電極113bを含むことにより、第1光電変換部110は、互いに異なる電気的信号を出力する2つの光電変換素子を含むと見ることができる。
【0111】
第1下部電極113aから出力される電気的信号は、第1ストレージノード115aに保存される。第2下部電極113bから出力される電気的信号は、第2ストレージノード115bに保存される。
第1下部電極113a及び第2下部電極113bは、光軸MLXを中心に互いに異なる方向から入射される光に対応する電気的信号を出力することができる。例えば、第1下部電極113aは、x2方向、例えば、左側方向から入射される光に対応する電気的信号を出力し、第2下部電極113bは、x1方向、例えば、右側方向から入射される光に対応する電気的信号を出力することができる。
第1下部電極113a及び第2下部電極113bから出力される2つの電気的信号に基づいて、視差映像信号が獲得される。
【0112】
図16に図示されたピクセルPXは、互いに異なる波長帯域の光を光電変換する第1光電変換部110、第2光電変換部120及び第3光電変換部130を具備することにより、1つのピクセルPXから、少なくとも3つの波長帯域の光信号に対応する電気的信号を出力することができる。また、第1光電変換部110が偏向されるように配置される2つの下部電極113a,113bを含み、第1下部電極113a及び第2下部電極113bから2つの電気的信号が出力されるが、前記2つの電気的信号に基づいて、視差映像信号が生成される。
【0113】
図17は、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの垂直断面図である。
図17を参照すれば、イメージセンサ700aは、複数のピクセルPXを含み、前記複数のピクセルPXそれぞれは、マイクロレンズMLS、第1光電変換部110、第2光電変換部120、第3光電変換部130、貫通配線114、ストレージノード115a,115b,135a,135b及び配線層MLを含んでもよい。また、複数のピクセルPXそれぞれは、平坦化層PL及び絶縁層IL1,IL2をさらに具備することができる。また、複数のピクセルPXそれぞれは、カラーフィルタ(図示せず)をさらに具備することもできる。
【0114】
図17のピクセルPXは、
図16のピクセルPXと構造及び動作が類似している。ただし、
図17のピクセルPXにおいて、第3光電変換部130の構成が
図16のピクセルPXの第3光電変換部130と異なる。
図17を参照すれば、第3光電変換部130は、上部電極131、カラー選択層132及び下部電極133a,133bを含んでもよい。第1下部電極113a及び第2下部電極113bは、光軸MLXを中心に離隔配置されてもよい。そのように、第3光電変換部130が離隔配置される第1下部電極133a及び第2下部電極133bを含むことにより、第3光電変換部130は、互いに異なる電気的信号を出力する2つの光電変換素子を含むと見ることができる。
【0115】
第3光電変換部130の第1下部電極133a及び第2下部電極133bから出力される電気的信号は、対応するストレージノード135a,135aに保存される。
第1下部電極133a及び第2下部電極133bは、光軸MLXを中心に互いに異なる方向から入射される光に対応する電気的信号を出力することができる。例えば、第1下部電極は113aは、x2方向、例えば、左側方向から入射される光に対応する電気的信号を出力し、第2下部電極113bは、x1方向、例えば、右側方向から入射される光に対応する電気的信号を出力することができる。第1下部電極113a及び第2下部電極113bから出力される2つの電気的信号に基づいて視差映像信号が獲得される。
【0116】
また、第1光電変換部110が互いに偏向配置される第1下部電極113a及び第2下部電極113bを含むが、第1光電変換部110及び第2光電変換部130にそれぞれ具備される第1下部電極113a,133aから出力される2つの電気的信号が組み合わされ、第1映像信号(例えば、左目映像信号)を構成し、第1光電変換部110及び第2光電変換部130にそれぞれ具備される第2下部電極113b,133bから出力される2つの電気的信号が組み合わされ、第2映像信号(例えば、右目映像信号)を構成することができる。
【0117】
図18は、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサが含むピクセルの垂直断面図である。
図18を参照すれば、イメージセンサ700bは、複数のピクセルPXを含み、これら複数のピクセルPXそれぞれは、マイクロレンズMLS、第1光電変換部110、第2光電変換部120a、第3光電変換部130、貫通配線114、ストレージノード115a,115b,125a,135及び配線層MLを含んでもよい。また、複数のピクセルPXそれぞれは、平坦化層PL及び絶縁層IL1,IL2をさらに具備することができる。
第1光電変換部110は、第1波長帯域の光を吸収し、電気的信号に変換し、第2光電変換部120aは、第2波長帯域の光を吸収して電気的信号に変換し、第3光電変換部130は、第3波長帯域の光を吸収して電気的信号に変換することができる。
【0118】
第1光電変換部110、第2光電変換部120a及び第3光電変換部130は、有機フォトダイオードを含んでもよい。第1光電変換部110ないし第3光電変換部130は、それぞれ上部電極111,121a,131、カラー選択層112,122a,132及び下部電極113a,113b,123a,133を含んでもよい。第1光電変換部110及び第3光電変換部130の下部電極113a,113b,133から出力される電気的信号は、対応する貫通配線114を介して、対応するストレージノード115a,115b,125a,135に保存される。ストレージノード115a,115b,125a,135は、基板SUB内に配置されてもよい。
【0119】
一方、第1光電変換部110は、第1下部電極113a及び第2下部電極113bを含んでもよい。第1下部電極113a及び第2下部電極113bは、光軸MLXを中心に離隔配置されてもよい。
第1下部電極113a及び第2下部電極113bは、光軸MLXを中心に互いに異なる方向から入射される光に対応する電気的信号を出力することができる。第1下部電極113a及び第2下部電極113bから出力される2つの電気的信号に基づいて、視差映像信号が獲得される。
【0120】
図18に図示されたピクセルPXは、互いに異なる波長帯域の光を光電変換する第1光電変換部110、第2光電変換部120a及び第3光電変換部130を具備することにより、1つのピクセルPXから、少なくとも3つの波長帯域の光信号に対応する電気的信号を出力することができる。また、第1光電変換部110が偏向されるように配置される2つの下部電極113a,113bを含み、第1下部電極113a及び第2下部電極113bから2つの電気的信号が出力されるが、前記2つの電気的信号に基づいて、視差映像信号が生成される。
【0121】
以上、
図3ないし
図18を参照し、本発明の例示的実施形態によるイメージセンサ、及び前記イメージセンサに含まれるピクセルの具現例について説明した。しかし、本発明の技術的思想は、前述の例に限定されるものではなく、前述の例を基にする多様な変形例が可能であろう。
【0122】
図19A及び
図19Bは、ピクセルアレイ内に焦点ピクセルが配置される例示的実施形態を示す図である。
図1ないし
図18を参照して説明した実施形態によるピクセル、言い換えれば、位相差映像信号を出力するピクセルを焦点ピクセルと指称する。前述の実施形態において、焦点ピクセルは、ピクセルアレイに全体的に配置されるように図示されている。しかし、本発明の技術的思想は、それに制限されるものではない。
図19A及び
図19Bに図示されているように、焦点ピクセルFPXは、ピクセルアレイPXAa内の少なくとも一地点以上に配置される。
【0123】
図19Aを参照すれば、少なくとも1つの焦点ピクセルFPXは、ピクセルアレイPXAaの中央部、または周辺部に配置される。焦点ピクセルFPXが配置される地点以外には、一般ピクセルが配置される。例えば、一般ピクセルは、マルチレイヤ構造でもある。ただし、一般ピクセルGPXは、ピクセル内に含まれる光電変換部の中心軸が光軸と一致する。
図19Bを参照すれば、少なくとも1つの焦点ピクセルFPXは、ピクセルアレイPXAbの行方向、例えば、x1−x2方向、または列方向、例えば、y1−y2方向に配置される。
【0124】
図20Aないし
図20Eは、複数の焦点ピクセルが配置される例を示す図である。
FPXは、焦点ピクセルを示し、GPXは、一般ピクセルを示す。
図20A及び
図20Bに図示されているように、焦点ピクセルFPXは、対角線方向に配置されてもよい。また、
図20C及び
図20Dに図示されているように、焦点ピクセルFPXは、行方向または列方向に配置されてもよい。また、
図20Eに図示されているように、複数個の焦点ピクセルFPXがマトリックス状に配置されてもよい。
かような、焦点ピクセルFPXの配列は、
図19A及び
図19Bに図示されているように、ピクセルアレイPXAa,PXAb内の少なくとも一地点以上に配置されてもよい。
【0125】
図21は、本発明の一実施形態によるデジタル撮像装置1000の例示的な構造を示した図面である。
本発明の一実施形態によるデジタル撮像装置1000は、撮像部1110、イメージセンサ1120、メモリ1130、保存/判読制御部1140、データ保存部1142、プログラム保存部1150、表示駆動部1162、表示部1164、CPU(central processing unit)/DSP(digital signal processor)1170及び操作部1180を含んでもよい。
【0126】
デジタル撮像装置1000の全体動作は、CPU/DSP 1170によって統括される。CPU/DSP 1170は、レンズ駆動部1112、絞り駆動部1115、制御部1122などに、各構成要素の動作のための制御信号を提供する。
CPU/DSP 1170、信号処理部1123、制御部1122及び保存/判読制御部1140は、プロセッサ及びメモリ(図示せず)を含んでもよい。
【0127】
メモリは、不揮発性メモリ、例えば、ROM(read only memory)、PROM(programmable read only memory)、EPROM(electrically programmable read only memory)、EEPROM(electrically erasable and programmable read only memory)、flash memory device、PRAM(phase-change random access memory)、MRAM(magnetoresistive random access memory)、RRAM(登録商標)(resistive random access memory)、FRAM(登録商標)(ferroelectric random access memory)などを含んでもよい。
【0128】
メモリは、コンピュータで判読可能なコード、言い換えれば、プロセッサによって実行され、プロセッサを、特定目的のコンピュータとして設定するコードを含んでもよい。例えば、コードは、CPU/DSP 1170を、レンズ駆動部1112、絞り駆動部1115及び制御部1122を制御する目的のコンピュータとして設定することができる。
メモリ1130、データ保存部1142及びプログラム保存部1150は、揮発性メモリ、例えば、SRAM(static random access memory)、DRAM(dynamic random access memory)などを含んでもよい。
【0129】
撮像部1110は、光を受信する構成要素であり、レンズ1111、レンズ駆動部1112、絞り1113、絞り駆動部1115を含んでもよい。
レンズ1111は、複数のレンズを具備することができる。レンズ1111は、レンズ駆動部1112によってその位置が調節される。レンズ駆動部1112は、CPU/DSP 1170から提供された制御信号によって、レンズ1111の位置を調節する。
絞り1113は、絞り駆動部1115によって、その開閉程度が調節され、ピクセル1118に入射される光量を調節する。
イメージセンサ1120は、入射される光を映像信号に変換することができる。イメージセンサ1120は、ピクセルアレイ1121、制御部1122及び信号処理部1123を含んでもよい。
【0130】
レンズ1111及び絞り1113を透過した光学信号は、ピクセルアレイ1121の受光面に至り、被写体の像を結像する。ピクセルアレイ1121は、光学信号を電気信号に変換するCIS(complementary metal oxide semiconductor image sensor)でもある。かようなピクセルアレイ1121は、制御部1122によって感度などが調節される。制御部1122は、リアルタイムに入力される映像信号によって自動的に生成される制御信号、またはユーザの操作によって手動で入力される制御信号によって、ピクセルアレイ1121を制御することができる。
【0131】
ピクセルアレイ1121の露光時間は、シャッタ(図示せず)によって調節される。シャッタ(図示せず)は、覆いを移動させて光の入射を調節する機械式シャッタと、ピクセルアレイ1121に電気信号を供給して露光を制御する電子式シャッタとがある。
信号処理部1123は、ピクセルアレイ1121から供給されたアナログ信号に対して、ノイズ低減処理、ゲイン調整、波形整形化、アナログ−デジタル変換処理などを行うことができる。また、信号処理部1123は、位相差AFのための信号処理を行うことができる。
【0132】
信号処理部1123によって処理された信号は、メモリ1130を経て、CPU/DSP 1170に入力され、メモリ1130を経ずに、CPU/DSP 1170に入力されもする。ここで、メモリ1130は、デジタル撮像装置1000のメインメモリとして動作し、CPU/DSP 1170が動作中に必要な情報を臨時に保存する。プログラム保存部1150は、デジタル撮像装置1000を駆動する運用システム、応用システムなどのプログラムを保存する。
【0133】
併せて、デジタル撮像装置1000は、その作状態、またはデジタル撮像装置1000で撮影した映像情報を表示するように、表示部1164を含む。表示部1164は、視覚的な情報、及び/または聴覚的な情報をユーザに提供することができる。視覚的な情報を提供するために、表示部1164は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などからなる。また、表示部1164は、タッチ入力を認識することができるタッチスクリーンでもある。
表示駆動部1162は、表示部1164に駆動信号を提供する。
【0134】
CPU/DSP 1170は、入力される撮像信号を処理し、それによって、または外部入力信号によって、各構成部を制御する。CPU/DSP 1170は、入力された撮像信号に対してノイズを低減させ、ガンマ補正(gamma correction)、色フィルタ配列補間(color filter array interpolation)、色マトリックス(color matrix)、色補正(color correction)、色向上(color enhancement)などの画質改善のための映像信号処理を行うことができる。また、画質改善のための映像信号処理を行って生成した映像データを圧縮処理し、映像ファイルを生成することができ、または映像ファイルから映像データを復元することができる。映像の圧縮形式は、可逆形式または非可逆形式による。適切な形式の例として、静止映像の場合、JPEG(Joint Photographic Experts Group)形式やJPEG 2000形式などに変換も可能である。また、動画を記録する場合、MPEG(Moving Picture Experts Group)標準によって、複数のフレームを圧縮して動画ファイルを生成することができる。映像ファイルは、例えば、Exif(exchangeable image file format)標準によって生成される。
【0135】
CPU/DSP 1170から出力されたイメージデータは、メモリ1130を介して、または直接保存/判読制御部1140に入力されるが、保存/判読制御部1140は、ユーザからの信号によって、または自動的に映像データをデータ保存部1142に保存する。また、保存/判読制御部1140は、データ保存部1142に保存された映像ファイルから映像に関するデータを判読し、それをメモリ1130を介して、または他の経路を介して表示駆動部に入力し、表示部1164にイメージが表示されるようにすることもできる。データ保存部1142は、脱着可能なものでもよく、デジタル撮像装置1000に永久装着されたものでもよい。
【0136】
また、CPU/DSP 1170においては、不鮮明処理、色彩処理、ボケ(blurring)処理、エッジ強調処理、映像解釈処理、映像認識処理、映像エフェクト処理なども行うことができる。映像認識処理において、顔認識、場面認識処理などを行うことができる。併せて、CPU/DSP 1170においては、表示部1164にディスプレイするための表示映像信号処理を行うことができる。例えば、輝度レベル調整、色補正、コントラスト調整、輪郭強調調整、画面分割処理、キャラクタ映像などの生成、及び映像の合成処理などを行うことができる。前記CPU/DSP 1170は、外部モニタと連結され、外部モニタにディスプレイされるように設定(または、所定の映像信号処理の遂行)される。CPU/DSP 1170は、外部モニタに映像データを伝送し、外部モニタで当該映像がディスプレイされるようにする。
【0137】
また、CPU/DSP 1170は、プログラム保存部1150に保存されたプログラムを実行したり、別途のモジュールを具備したりし、オートフォーカシング、ズーム変更、焦点変更、自動露出補正などを制御するための制御信号を生成し、絞り駆動部1115、レンズ駆動部1112及び制御部1122に提供し、シャッタ、フラッシュなどデジタル撮像装置1000に具備された構成要素の動作を総括的に制御することができる。
【0138】
操作部1180は、ユーザが制御信号を入力することができるところである。操作部1180は、設定された(または、事前に定められる)時間の間、ピクセルアレイ1121を光に露出させて写真を撮影するようにするシャッタリリース信号を入力するシャッタリリースボタン、電源のオンオフを制御するための制御信号を入力する電源ボタン、入力によって画角を広くしたり、あるいは画角を狭くしたりするズームボタン、モード選択ボタン、その他撮影設定値調節ボタンなど多様な機能ボタンを含んでもよい。操作部1180は、ボタン、キーボード、タッチパッド、タッチスクリーン、遠隔制御器のようにユーザが制御信号を入力することができるいかなる形態によって具現されてもよい。
【0139】
図22は、本発明の一実施形態によるCPU/DSP 1170aの構造と、デジタル撮像装置1000の一部構成要素とを図示した図である。
本発明の一実施形態によるCPU/DSP 1170aは、AF信号抽出部71、撮像信号処理部72、位相差AF処理部73、AFマイコン75及びコーデック76を含んでもよい。また、CPU/DSP 1170aは、コントラストAF処理部74をさらに含んでもよい。ピクセルアレイ1121は、
図1ないし
図20Eを参照して説明したピクセル構造及びピクセル配置を有することができる。
【0140】
撮像信号処理部72、位相差AF処理部73、コーデック76及びコントラストAF処理部74のうち1以上の構成は、メモリ及びプロセッサを含んでもよい。
メモリは、コンピュータで判読可能なコード、言い換えれば、プロセッサによって実行され、プロセッサを、特定の目的のコンピュータとして設定するコードを含んでもよい。例えば、コードは、撮像信号処理部72を、ピクセルアレイ1121から出力されるイメージ信号に対するイメージ処理を行うように設定することができる。
【0141】
撮像信号処理部72は、ピクセルアレイ1121から撮像信号を抽出し、撮像信号に対する信号処理を行う。撮像信号処理部72は、ピクセルアレイ1121から出力され、信号処理部1123において、ノイズ除去、信号振幅調整、アナログ−デジタル変換などの処理が行われた撮像信号を入力され、補間処理、ホワイトバランス処理、ガンマ処理、エッジ強調処理、ノイズ除去処理などを行うことができる。一実施形態において、イメージ処理は、信号処理部1123でも行われる。また、撮像信号処理部72は、ピクセルアレイ1121から出力されたRGB形式の信号に対して、色座標変換処理を行うが、例えば、RGB信号をYCC信号に変換することができる。
位相差AF処理部74は、第1位相差検出用信号及び第2位相差検出用信号を利用して位相差AFを遂行する。位相差AF処理部74は、
図2Aないし
図2Cを参照して説明した方法によって、位相差AFを遂行することができる。
【0142】
一実施形態において、位相差AF処理部73は、合焦いかんを判断するために、第1位相差検出信号と前記第2位相差検出信号との相関(correlation)値を算出することができる。例えば、ピクセル位置による第1位相差検出信号と第2位相差検出信号との相関値を算出し、ピクセルアレイの中心部において、相関値の大きさが臨界値以上に算出されれば、中心部が合焦状態であると判断し、そうではない場合、オートフォーカシング不能状態と判断することができる。
【0143】
コントラストAF処理部74は、撮像信号処理部72で処理された撮像信号を利用して、コントラスト値に基づいたAFを遂行することができる。コントラストAF処理部74は、撮像信号のコントラスト成分に該当する高周波成分を、バンドパスフィルタを利用して抽出することができる。また、コントラストAF処理部74は、抽出されたコントラスト成分に、積分処理などの所定の処理を行ったり設定したりすることができる。例えば、コントラスト成分は、時間によって積分される。コントラストAF処理部74は、コントラスト成分が最大になるように、レンズ1111を駆動することができる。
一例として、コントラストAF処理部74は、YCC信号に変換された撮像信号からY成分、すなわち、輝度成分を利用してコントラストAFを遂行することができる。
【0144】
AFマイコン75は、位相差AF処理部73で算出された位相差AF結果値と、コントラストAF処理部74で算出されたコントラストAF結果値とを利用して、レンズ駆動制御信号を生成し、それをレンズ駆動部1112に出力する。
一方、
図22においては、位相差AFとコントラストAFとを共に遂行する実施形態を図示したが、本発明は、それに限定されるものではなく、位相差AF処理部73で遂行された位相差AF結果のみを利用して、AFを遂行することもできる。
【0145】
図23は、本発明の一実施形態によるイメージセンサの構成を示すブロック図である。
図23に図示されているように、イメージセンサ2100は、ピクセルアレイ2110、コントローラ2130、ロウドライバ2120、ピクセル信号読取り部2140及び信号処理部2150を含んでもよい。ピクセルアレイ2110は、以上で説明された本発明の例示的実施形態によるピクセルを含んでもよい。ピクセルは、有機光電変換部または無機光電変換部を含むマルチレイヤ構造を含み、さらに有機光電変換部だけで積層されたマルチレイヤ構造のピクセルでもある。それを介して、イメージを出力するための単位ピクセルの大きさを小さくすることができ、さらに鮮かなイメージを出力することができるようになる。また、ピクセルは、位相差AFのための視差映像信号が出力可能となる。
【0146】
ピクセルアレイ2110は、二次元的に配列された複数のピクセルを含み、各ピクセルは、光感知素子、例えば、有機光電変換部または無機光電変換部を含んでもよい。光感知素子は、光を吸収して電荷を生成し、生成された電荷による電気的信号(出力電圧)は、ピクセル信号読取り部2140に提供される。ピクセルアレイ2110が含むピクセルは、ロウ(row)単位で、一回に一つずつ出力電圧を提供することができ、それによって、ピクセルアレイ2110の1つのロウに属するピクセルは、ロウドライバ2120が出力する選択信号によって同時に活性化される。選択されたロウに属するピクセルは、吸収した光による出力電圧を、対応するカラムの出力ラインに提供することができる。
【0147】
コントローラ2130、信号処理部2150、ランプ信号生成器2148、相関二重サンプラ(CDS)2142及びアナログ−デジタルコンバータ(ADC)2144のうち少なくとも一つは、プロセッサ及びメモリ(図示せず)を含んでもよい。
メモリは、コンピュータで判読可能なコード、言い換えれば、プロセッサによって実行され、プロセッサを、特定の目的のコンピュータとして設定するコードを含んでもよい。例えば、コードは、信号処理部2150を、バッファ2146から出力されるピクセルデータに対するイメージ処理を行う特定の目的のコンピュータとして設定することができる。
バッファ2146は、揮発性メモリ装置、例えば、SRAM、DRAMなどでもある。
【0148】
コントローラ2130は、ピクセルアレイ2110が光を吸収して電荷を蓄積するようにしたり、蓄積された電荷を臨時に保存したりするようにし、保存された電荷による電気的信号をピクセルアレイ2110の外部に出力させるように、ロウドライバ2120を制御することができる。また、コントローラ2130は、ピクセルアレイ2110が提供する出力電圧を測定するように、ピクセル信号読取り部2140を制御することができる。
【0149】
ピクセル信号読取り部2140は、相関二重サンプラ(CDS)2142、アナログ−デジタルコンバータ(ADC)2144及びバッファ2146を含んでもよい。相関二重サンプラ2142は、ピクセルアレイ2110で提供した出力電圧を、サンプリング及びホールドすることができる。相関二重サンプラ2142は、特定のノイズレベルと、生成された出力電圧によるレベルとを二重にサンプリングし、その差に該当するレベルを出力することができる。また、相関二重サンプラ2142は、ランプ信号生成器2148が生成したランプ信号を入力され、前記ランプ信号を、ピクセルアレイ2110から提供される出力電圧と比較し、比較結果を出力することができる。
アナログ−デジタルコンバータ2144は、相関二重サンプラ2142から受信するレベルに対応するアナログ信号を、デジタル信号に変換することができる。バッファ2146は、デジタル信号をラッチ(latch)することができ、ラッチされた信号は、順次に信号処理部2150またはイメージセンサ2100の外部に出力される。
【0150】
信号処理部2150は、受信されるピクセルデータに対して信号処理を行うことができる。信号処理部2150は、ノイズ低減処理、ゲイン調整、波形整形化処理、補間処理、ホワイトバランス処理、ガンマ処理、エッジ強調処理などを行うことができる。また、信号処理部2150は、位相差AFのための信号処理を行うことができる。信号処理部2150は、イメージセンサ2100に含まれる。しかし、それに制限されるものではない。一実施形態において、信号処理部2150は、イメージセンサ2100外部のプロセッサに具備されもする。
【0151】
図24は、本発明の一実施形態によるシステムを示すブロック図である。システム2200は、イメージデータを必要とするコンピュータシステム、カメラシステム、スキャナ、車両ナビゲーション、ビデオフォン、警備システムまたは動き検出システムのうちいずれか一つでもある。
図24を参照すれば、システム2200は、中央処理装置(CPU)(または、プロセッサ)2210、不揮発性メモリ2220、イメージセンサ2230、入出力装置(I/O)2240及びRAM 2250を含んでもよい。中央処理装置2210は、バス2260を介して、不揮発性メモリ2220、イメージセンサ2230、入出力装置2240及びRAM 2250と通信することができる。イメージセンサ2230は、独立した半導体チップによって具現されもし、中央処理装置2210と結合し、1つの半導体チップによって具現されもする。
図24に図示されたシステムに含まれたイメージセンサ2230は、本発明の例示的実施形態によって以上で説明されたピクセルを含んでもよい。
【0152】
図25は、本発明の一実施形態によるイメージセンサを含む電子システム及びインターフェースを示している。
図25を参照すれば、電子システム3000は、MIPI(mobile industry processor interface)を使用または支援することができるデータ処理装置、例えば、移動電話機、PDA(personal digital assistant)、PMP(portable multimedia player)またはスマートフォンに具現される。電子システム3000は、アプリケーション・プロセッサ3010、イメージセンサ3040及びディスプレイ3050を含んでもよい。
【0153】
アプリケーション・プロセッサ3010に具現されたCSI(camera serial interface)ホスト3012は、カメラシリアル・インターフェース(CSI)を介して、イメージセンサ3040のCSI装置3041とシリアル通信を行うことができる。このとき、例えば、前記CSIホスト3012には、光デシリアライザが具現され、CSI装置3041には、光シリアライザが具現される。
【0154】
アプリケーション・プロセッサ3010に具現されたDSI(display serial interface)ホスト3011は、ディスプレイシリアル・インターフェース(DSI)を介して、ディスプレイ3050のDSI装置3051とシリアル通信することができる。このとき、例えば、DSIホスト3011には、光シリアライザが具現され、DSI装置3051には、光デシリアライザが具現される。
【0155】
電子システム3000は、アプリケーション・プロセッサ3010と通信することができるRF(radio frequency)チップ3060をさらに含んでもよい。電子システム3000のPHY(physical layer)3013と、RFチップ3060のPHY 3061は、MIPI DigRFによってデータをやり取りすることができる。
電子システム3000は、GPS(global position system)3020、ストレージ3070、マイク3080、DRAM 3085及びスピーカ3090をさらに含んでもよく、電子システム3000は、Wimax 3030、WLAN(wireless local area network)3100及びUWB(ultra wideband)3110などを利用して通信することができる。
【0156】
図26は、本発明の実施形態による撮像装置の縦断面図である。
図26を参照すれば、カメラ4000は、ボディ4100、イメージセンサ4200、レンズ部4300、ディスプレイ4400及びビューファインダ4500を含んでもよい。
レンズ部4300は、被写体からの光を集め、光を、ボディ4100内に配置されるイメージセンサ4300に導くための撮像光学系として機能する。レンズ部4300は、複数のレンズからなるレンズ群31を含む。レンズ群31には、焦点調節のためのフォーカスレンズ、及び変倍を行うためのズームレンズを含んでもよい。それぞれ光軸方向に駆動され、変倍や焦点調節を行う。
【0157】
イメージセンサ4200は、光軸に対して垂直方向に配置される。イメージセンサ4200として、複数のピクセルがマトリックス上に、二次元配置されたCMOS(complementary metal-oxide semiconductor)イメージセンサが利用される。イメージセンサ4200は、レンズ部4300を介して受光された被写体の光に対して設定された、あるいは事前に設定された波長成分、例えば、赤色成分、青色成分、緑色成分の波長帯域成分に対して電気信号を生成し、それを映像信号として出力することができる。イメージセンサ4200は、前述の本発明の実施形態による複数のピクセルを含んでもよい。イメージセンサ4200は、位相差AFを遂行するための視差信号を生成することができる。生成された視差信号に基づいて、レンズ部4300のレンズが光軸方向に駆動されることにより、自動焦点調節が行われる。
【0158】
ビューファインダ4500及びディスプレイ4400は、被写体が撮像される映像を表示することができる。ビューファインダ4500は、接眼レンズ(図示せず)を具備することができる。また、ビューファインダ4500は、画像表示が可能なディスプレイパネルを含んでもよい。ユーザは、ビューファインダ4500またはディスプレイ4400を介して撮影される被写体を視認することができる。
【0159】
以上、図面と明細書とによって最適実施例を開示した。ここで、特定の用語が使用されたが、それらは、単に本発明について説明するための目的で使用されたものであり、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用されたものではない。従って、本技術分野の当業者であるならば、それらから多様な変形、及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって定められるものである。