(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プロセッサは、解析すべき信号として前記観察時間窓の範囲内で前記オーディオ信号をさらに取り出して、前記解析すべき信号の全信号エネルギー値を時間領域で計算し、前記エネルギー値は、前記全信号エネルギー値であることを特徴とする、請求項1に記載の補助装置。
前記プロセッサは、解析すべき信号として前記観察時間窓の範囲内で前記オーディオ信号をさらに取り出し、前記解析すべき信号を周波数領域信号に変換して、前記周波数領域信号の全信号エネルギー値を特定の周波数帯域で計算し、前記エネルギー値は、前記全信号エネルギー値であることを特徴とする、請求項1に記載の補助装置。
前記プロセッサに電気的に接続された表示パネルおよびスピーカをさらに備え、前記プロセッサは、前記表示パネルまたは前記スピーカに前記制御信号をさらに伝送して、前記表示パネルに操作指示画像を表示させる、または前記スピーカに操作指示信号を発生させることを特徴とする、請求項7に記載の豆焙煎装置。
前記プロセッサは、解析すべき信号として前記観察時間窓の範囲内で前記オーディオ信号をさらに取り出して、前記解析すべき信号の全信号エネルギー値を時間領域で計算し、前記エネルギー値は、前記全信号エネルギー値であることを特徴とする、請求項7に記載の豆焙煎装置。
前記プロセッサは、解析すべき信号として前記観察時間窓の範囲内で前記オーディオ信号をさらに取り出し、前記解析すべき信号を周波数領域信号に変換して、前記周波数領域信号の全信号エネルギー値を特定の周波数帯域で計算し、前記エネルギー値は、前記全信号エネルギー値であることを特徴とする、請求項7に記載の豆焙煎装置。
排出ポートと、排出ポート制御要素とをさらに備え、前記排出ポート制御要素は、前記プロセッサに電気的に接続され、前記プロセッサは、前記排出ポート制御要素に前記制御信号をさらに伝送して、前記排出ポート制御要素に前記排出ポートを開けさせて、前記チャンバ内部にある複数のコーヒー豆を排出させることを特徴とする、請求項7に記載の豆焙煎装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の記述で、本発明の実施形態を参照して本発明について説明する。しかしながら、これらの実施形態は、これらの実施形態で記述されるどんな環境、適用例、または特定の実装形態にも本発明を限定することを意図しない。したがって、これらの実施形態の記述は、本発明の範囲を限定するためではなく例示するためだけのものである。以下の実施形態および添付図面では、本発明に関係のない要素は説明から省略されていることを認識されたい。
【0011】
図1は、本発明の第1の実施形態による豆焙煎用補助装置1の概略図である。豆焙煎用補助装置1は、マイクロホン11およびプロセッサ13を備える。プロセッサ13は、マイクロホン11に電気的に接続される。マイクロホン11は、同じ機能を持つ任意のオーディオ受信機器であってもよい。
豆焙煎用補助装置1を豆焙煎機器に隣接して配置して(たとえば、豆焙煎機器のチャンバの側面に、または最上部もしくは底部に配置する)、豆焙煎処理中にチャンバの内側で音(すなわち、コーヒー豆の焙煎処理中に発生する音)を検知する。
【0012】
この実施形態では、マイクロホン11は、オーディオ信号102を発生させるためにサンプルレートに従って音を連続的に検知し、検知した音をアナログ信号からデジタル信号に変換する。
たとえば、
図2に示すように、オーディオ信号102を時間領域で表現してもよく、図中、水平軸は時間であり、垂直軸は振幅である。さらに、いくつかの実施形態では、マイクロホン11は、
図3に示すように、音を検知した後、発生したアナログ信号に対して雑音低減を最初に遂行して環境内の不要な干渉雑音をフィルタ処理し、次いで、アナログ信号をデジタル信号に変換してオーディオ信号102を発生させるハイ・パス・フィルタをさらに備えてもよい。
【0013】
しかしながら、当業者が認識するように、前述の雑音低減はまた、ソフトウェアを介してプロセッサ13により実装されてもよい。たとえば、雑音低減が遂行されていないオーディオ信号102を受信した後、プロセッサ13は、オーディオ信号102を、最初にハイ・パス・フィルタを通過させてもよく、これは、周波数領域の式で表現した場合、以下のように表現されてもよい。
H(z)=1−a×z
−1
式中、H(z)は、フィルタ処理関数であり、zは、周波数領域の離散点であり、0.9〜1の範囲にわたる。さらに、ハイ・パス・フィルタを時間領域の式で表現する場合、以下のように表現してもよい。
s’(n)=s(n)−a×s(n−1)
式中、s’(n)は、フィルタ処理後の時間領域の離散値であり、s(n)は、フィルタ処理前の時間領域の離散値であり、nは、時間領域の離散点であり、0.9〜1の範囲にわたる。
【0014】
したがって、雑音低減がハードウェアを介して遂行されるか、ソフトウェアを介して遂行されるかを問わず、プロセッサ13は、
図3に示すようなオーディオ信号102を得ることが可能である。
次に、プロセッサ13は、観察時間窓に基づきオーディオ信号102を解析する。観察時間窓は、異なる時間セグメントでオーディオ信号102のN個のサンプル値を取り出すために使用する観察時間単位であることを認識されたい。ここで、Nは256または512であってもよく、各観察時間窓の範囲に含まれる時間は、約20ミリ秒(ms)〜約30msである。換言すれば、観察時間窓は、時間が経過するにつれて、オーディオ信号102の異なる時間セグメントの値を取り出す。本発明では、オーディオ信号102から取り出された各時間セグメントをオーディオフレームと呼ぶ。
【0015】
たとえば、
図4Aに示すように、オーディオフレームA1、A2、・・・、Anは、観察時間窓に基づき時間軸上で順に取り出された、オーディオ信号102の異なる時間セグメントの値を備える。
オーディオ信号102のサンプルレートは8キロヘルツ(kHz)であると仮定され、オーディオフレームA1、A2、…、Anはそれぞれ256個のサンプル点からなり、このとき、各オーディオフレームに対応する時間長は32ms、すなわち、(256×1000)/8000である。したがって、例示するための一例としてオーディオフレームA1およびオーディオフレームA2を取り上げると、隣接するオーディオフレームが互いに重ならない場合、オーディオフレームA1は、0ms〜31msの間のオーディオ信号102の値を備え、オーディオフレームA2は、32ms〜63msの間のオーディオ信号102の値を備える。
【0016】
2つの隣接するオーディオフレーム間の変化が過大であることに起因してプロセッサ13がオーディオ信号102の変化を判断する精度が低下するのを防止するために、
図4Bに示すように、隣接するオーディオフレーム間に部分的に重なった区域が存在してもよい(たとえば、重なった区域はM個のサンプル点を備える)。
一般の音声識別のために使用するオーディオのサンプルレートが約8kHzまたは約16kHzである場合については、Nの値は、一般に256または512に設定され、各観察時間窓の範囲に含まれる時間は、約20ms〜約30msであり、Mの値は、通常Nの1/2または1/3に設定される。
【0017】
その後、各時点の観察時間窓に従って、プロセッサ13は、観察時間窓の範囲内でオーディオ信号102のエネルギー値(たとえば、全振幅の値)を判断する。換言すれば、オーディオフレームの各々のエネルギー値について、プロセッサ13は、解析すべき信号として観察時間窓の範囲内でオーディオ信号102を取り出して、解析すべき信号の全信号エネルギー値を時間領域で計算し、オーディオフレームのエネルギー値として全信号エネルギー値を得る。
その後、プロセッサ13は、オーディオフレームのエネルギー値がしきい値を超えたと判断するとき、オーディオフレームに対応する特有の時点(たとえば、ハゼ開始時点およびハゼ終了時点のうち一方)を示す制御信号を発生させる。
【0018】
たとえば、
図4Bに示すように、プロセッサ13は、各フレーム内のエネルギー値を順に計算し、かつオーディオフレームAp1でエネルギー値が第1のしきい値を最初に超えたと判断するとき、1ハゼの開始を示す、対応する制御信号を発生させる。1ハゼの開始後、後続のオーディオフレームの全エネルギーは徐々に増大し、プロセッサ13は、オーディオフレームAp2で全振幅エネルギーが第2のしきい値を最初に超えた判断するとき、1ハゼの集中段階を示す、対応する制御信号を発生させる。
次に、1ハゼの集中段階後、後続のオーディオフレームの全エネルギーは徐々に低減し、プロセッサ13は、オーディオフレームAp3で全振幅エネルギーが第3のしきい値以下であると判断したとき、1ハゼの終了を示す、対応する制御信号を発生させる。
【0019】
さらに、1ハゼの終了後、コーヒー豆を依然として連続して焙煎する場合、後続のオーディオフレームの全エネルギーは、コーヒー豆が2ハゼの段階に接近するとき、再度徐々に増大する。したがって、プロセッサ13は、1ハゼの開始、1ハゼの集中段階、および1ハゼの終了の時点を判断する、前述の手法に基づき、2ハゼの開始、2ハゼの集中段階、および2ハゼの終了の時点を判断してもよい。当業者は、1ハゼの開始、1ハゼの集中段階、および1ハゼの終了の時点を判断する上記に基づき、2ハゼの開始、2ハゼの集中段階、および2ハゼの終了の時点を判断する方法を認識するので、この方法について、本明細書ではさらに記述しない。
さらに、当業者が認識するように、前述の第2のしきい値は、第1のしきい値および第3のしきい値よりも確実に大きく、実際の設計に応じて、第3のしきい値を第1のしきい値と同じとなるように設定してもよい。さらに、本発明は、1ハゼの集中段階に関するしきい値(すなわち、第2のしきい値)を設定する必要がない場合があり、その代わりに、すでに判断した1ハゼの開始および1ハゼの集中段階の時点に従って、1ハゼの集中段階の時点を推論してもよい。
【0020】
さらに、一実施形態では、豆焙煎用補助装置1は、プロセッサ13に電気的に接続されたスピーカ(図示せず)をさらに備えてもよく、プロセッサ13は、発生させた制御信号をスピーカに伝送してもよく、その結果、スピーカは操作指示信号を発生させる。このようにして、豆焙煎用補助装置1が焙煎段階(すなわち、1ハゼの開始、1ハゼの集中段階、1ハゼの終了、2ハゼの開始、2ハゼの集中段階、2ハゼの終了など)を判断するとき、ユーザは、操作指示信号に従って豆を取り出す時点を決定してもよい。
【0021】
さらに、一実施形態では、豆焙煎用補助装置1は、プロセッサ13に電気的に接続された表示パネル(図示せず)をさらに備え、プロセッサ13は、発生させた制御信号を表示パネルに伝送してもよく、その結果、表示パネルは操作指示画像を表示する。このようにして、豆焙煎用補助装置1が焙煎段階を判断したとき、ユーザは、操作指示画像に従って豆を取り出す時点を決定してもよい。
【0022】
さらに、一実施形態では、豆焙煎用補助装置1は、プロセッサ13に電気的に接続されたトランシーバ(図示せず)をさらに備えてもよく、プロセッサ13は、発生させた制御信号をトランシーバに伝送してもよく、その結果、トランシーバは、受信した制御信号に従ってユーザ装置に操作指示メッセージを伝送する。
たとえば、ユーザ装置はスマートホンであってもよく、焙煎用補助装置1の製造業者は、スマートホンにインストールできるアプリケーションを設計してもよい。したがって、ユーザのスマートホンにアプリケーションをインストールした後、スマートホンを焙煎用補助装置1に直接(無線技術によって)または間接的に(ローカル・エリア・ネットワーク、またはインターネットなどを介して)接続してもよく、その結果、スマートホンは、豆焙煎用補助装置1から操作指示メッセージを受信できる。このようにして、豆焙煎用補助装置1が焙煎段階を判断したとき、ユーザは、焙煎段階についてただちに通知され、豆を取り出す時点を決定してもよい。
【0023】
さらに、一実施形態では、豆焙煎用補助装置1は、プロセッサ13に電気的に接続されたトランシーバ(図示せず)をさらに備えてもよく、プロセッサ13は、発生させた制御信号をトランシーバに伝送してもよく、その結果、トランシーバは、豆焙煎装置に別の制御信号をさらに伝送して、豆焙煎装置が操作(たとえば、豆を取り出す操作)を自動的に遂行できるようにする。
たとえば、ユーザ装置は、豆焙煎装置が豆を取り出す操作を自動的に遂行するように、1ハゼが終了したと判断した後、制御信号を発生させるように豆焙煎用補助装置1を設定してもよい。
【0024】
本発明の第2の実施形態に関する
図5A〜
図5Cをさらに参照されたい。
第1の実施形態と異なり、プロセッサ13は、この実施形態では、各オーディオフレーム内のオーディオ信号102を時間領域から周波数領域に変換し、各オーディオフレームのエネルギー値を周波数領域で解析する。
【0025】
具体的には、プロセッサ13は、解析すべき信号として観察時間窓の範囲内のオーディオ信号102をさらに取り出し、解析すべき信号を周波数領域信号に変換して、特定の周波数帯域で周波数領域信号の全信号エネルギー値を計算する。換言すれば、プロセッサ13は、各オーディオフレームに対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform、FFT)を遂行して、オーディオフレームを周波数領域信号に変換し、特定の周波数帯域で周波数領域信号の全信号エネルギー値を計算し、フレームのエネルギー値として全信号エネルギー値を得る。
【0026】
たとえば、
図5Aは、オーディオフレーム内のオーディオ信号102を周波数領域の周波数領域信号に変換したスペクトログラムを示し、そこでは、水平軸は周波数(単位:ヘルツ(Hz))であり、垂直軸は振幅の値(単位:デシベル(dB))である。プロセッサ13は、特定の周波数帯域(たとえば、5kHz〜10kHz)内の周波数領域信号の全信号エネルギー値を計算し、オーディオフレームのエネルギー値として全信号エネルギー値を得てもよい。
プロセッサ13は、特定の周波数帯域内の各オーディオフレームの全信号エネルギー値を計算し、エネルギー値をしきい値と比較し、エネルギー値がしきい値を超えたとき、制御信号を発生させる。前述の第1の実施形態に基づき、当業者は、周波数領域信号を計算することにより得たエネルギー値に基づき、焙煎段階に対応するしきい値を設定することにより焙煎段階の時点を判断する方法を認識しているため、本明細書ではさらに記述しない。
【0027】
以下は、本発明で特定の周波数帯域およびしきい値を判断する方法について記述する。
最初に、プロセッサ13は、最初の豆焙煎段階(豆焙煎の最初の段階)でマイクロホン11が検知し発生させたオーディオ信号を環境オーディオ信号として得て、この段階の間のオーディオフレームを周波数領域に変換して、環境オーディオ周波数信号を得る。
図5Bにはそのスペクトログラムを示す。
次に、コーヒー豆の1ハゼの開始から1ハゼの集中段階までの間隔の範囲内の時間フレームに対応するスペクトログラム(たとえば、
図5A)を
図5Bのスペクトログラムと重ね合わせて、
図5Cに示すような重ね合わせスペクトログラムを生成する。
図5Cでは、濃い灰色の部分は、1ハゼの開始から1ハゼの集中段階までの間隔の範囲内のオーディオ周波数信号のスペクトログラム(すなわち、
図5A)に対応し、薄い灰色の部分は、環境オーディオ周波数信号のスペクトログラム(すなわち、
図5B)に対応し、黒い部分は、濃い灰色の部分と薄い灰色の部分の間で重なり合った部分である。
図5Cに従って、プロセッサ13は、異なる周波数帯域でオーディオ周波数信号と環境オーディオ信号の間のエネルギー値の差(すなわち、濃い灰色の部分)を計算し、明白なエネルギー差を有する周波数帯域(たとえば、5kHz周辺)を判断し、それに応じて、異なる焙煎段階に対応するしきい値を設定してもよい。
【0028】
特定の周波数帯域およびしきい値を判断する上述の処理は、プロセッサ13が、明白なエネルギー差を有する周波数帯域をより正確に識別して、異なる焙煎段階に対応するしきい値を設定してもよいように、ユーザが介在して、機械学習を通して、特定の時点(たとえば、1ハゼの開始、1ハゼの集中段階、1ハゼの終了、2ハゼの開始、2ハゼの集中段階、2ハゼの終了など)にラベルを付けることにより実装されてもよい。
たとえば、豆焙煎用補助装置1は、プロセッサ13に電気的に接続されたトランシーバ(図示せず)をさらに備えてもよく、プロセッサ13は、トランシーバを介してユーザ装置からフィードバック信号を受信して、エネルギー値およびしきい値を計算するための特定の周波数帯域を調節してもよい。
【0029】
さらに、一実施形態では、プロセッサ13は、最初に各オーディオフレームの左端信号と右端信号の連続性を高めるために、各オーディオフレームとハミング窓を積算し、その後、各オーディオフレーム内のオーディオ信号102に対して高速フーリエ変換(FFT)操作を遂行してもよい。したがって、プロセッサ13は、ハミング窓と積算された、各オーディオフレームのオーディオ信号102に対して高速フーリエ変換(FFT)操作を遂行する。ハミング窓は、当業者に周知であるため、本明細書ではさらに記述しない。
【0030】
本発明の豆焙煎用補助装置1によって、ユーザは、制御信号に従って焙煎段階の時点(たとえば、1ハゼの開始、1ハゼの集中段階、1ハゼの終了、2ハゼの開始、2ハゼの集中段階、2ハゼの終了など)に関する情報を記録し、その情報に従って適切な操作(たとえば、防火ダンパを開ける、温度を調節する、火を消す、豆を取り出す操作を遂行するなど)をリアルタイムで遂行してもよい。
さらに、ユーザは、情報およびユーザフィードバック情報に従ってさまざまな種類のコーヒー豆の焙煎曲線グラフをさらにプロットして、次の豆焙煎のために補助基準として豆焙煎に関係がある情報(たとえば、豆の焙煎時間、焙煎温度、焙煎段階など)を記録してもよい。この情報に従って、異なる種類のコーヒー豆のための自動焙煎処理を設計し、基準としてクラウドデータベースを介して他のユーザと共有できる。
【0031】
上記から分かるように、本発明の豆焙煎用補助装置1は、豆焙煎機器のチャンバの内側で音を検知し、かつ検知した音を解析することにより、制御信号を発生させ、さまざまな操作指示手法でコーヒー豆の現在の焙煎段階について焙煎者に通知する。
従来の技術と異なり、豆焙煎用補助装置1は、人間が介在することなくコーヒー豆の焙煎段階を正確に判断し、人為的干渉の影響を低減して、焙煎者が焙煎処理中にコーヒー豆の焙煎段階をリアルタイムで学習する助けになる可能性があり、焙煎者は、長い間、豆焙煎機器のそばで待つ必要なしに、豆焙煎装置の焙煎情報を受信できる。さらに、本発明の豆焙煎用補助装置1は、自動焙煎をさらに達成し、焙煎者が設定した焙煎段階に応じて豆を取り出す操作を遂行してもよい。
【0032】
本発明の第3の実施形態は、
図6に示すような豆焙煎装置である。第1の実施形態と異なり、第1の実施形態の豆焙煎用補助装置1は、第3の実施形態では豆焙煎装置3の中に一体化される。具体的には、豆焙煎装置3は、マイクロホン31と、プロセッサ33と、チャンバ35とを備え、プロセッサ33は、マイクロホン31に電気的に接続される。
【0033】
同様に、マイクロホン31は、チャンバ35の内側で音を検知して、オーディオ信号102を発生させる。マイクロホン31からオーディオ信号102を受信した後、プロセッサ33は、観察時間窓に基づき、ある時点にオーディオ信号のエネルギー値がしきい値を超えたと判断して、制御信号を発生させる。
同様に、マイクロホン31は、音を検知した後に発生させたアナログ信号に対して雑音低減を最初に遂行して環境内の不要な干渉雑音をフィルタ処理し、次いで、アナログ信号をデジタル信号に変換してオーディオ信号102を発生させるハイ・パス・フィルタをさらに備えてもよい。さらに、同じくソフトウェアによって、プロセッサ33が雑音低減を達成してもよい。
【0034】
一実施形態では、豆焙煎装置3は、プロセッサ33に電気的に接続されたスピーカ(図示せず)をさらに備え、プロセッサ33は、発生させた制御信号をスピーカに伝送してもよく、その結果、スピーカは操作指示信号を発生させる。
このようにして、豆焙煎装置3が、焙煎段階(たとえば、1ハゼの開始、1ハゼの集中段階、1ハゼの終了、2ハゼの開始、2ハゼの集中段階、2ハゼの終了など)を判断したとき、ユーザは、操作指示信号に従って、豆を取り出す時点を決定してもよい。
【0035】
さらに、一実施形態では、豆焙煎装置3は、プロセッサ33に電気的に接続された表示パネル(図示せず)をさらに備え、プロセッサ33は、発生させた制御信号を表示パネルに伝送してもよく、その結果、表示パネルは操作指示画像を表示する。このようにして、豆焙煎装置3が焙煎段階を判断したとき、ユーザは、操作指示画像に従って豆を取り出す時点を決定してもよい。
【0036】
一実施形態では、豆焙煎装置3は、プロセッサに電気的に接続されたトランシーバ(図示せず)をさらに備えてもよく、プロセッサ33は、発生させた制御信号をトランシーバに伝送し、その結果、トランシーバは、受信した制御信号に従ってユーザ装置に操作指示メッセージを伝送する。このようにして、豆焙煎用豆焙煎装置3が焙煎段階を判断したとき、ユーザは、焙煎段階についてただちに通知され、豆を取り出す時点を決定してもよい。
【0037】
一実施形態では、プロセッサ33は、解析すべき信号として観察時間窓の範囲内でオーディオ信号102を取り出して、解析すべき信号の全信号エネルギー値を時間領域で計算する。したがって、プロセッサ33は、観察時間窓に基づき取り出したオーディオ信号のエネルギー値として全信号エネルギー値を得る。
【0038】
一実施形態では、プロセッサ33は、解析すべき信号として観察時間窓の範囲内でオーディオ信号を取り出し、解析すべき信号を周波数領域信号に変換して、特定の周波数帯域で周波数領域信号の全信号エネルギー値を計算する。したがって、プロセッサ33は、観察時間窓に基づき取り出したオーディオ信号のエネルギー値として全信号エネルギー値を得る。
【0039】
他の実施形態では、豆焙煎装置3は、排出ポートと、排出ポート制御要素とをさらに備える。排出ポート制御要素は、プロセッサ33に電気的に接続される。プロセッサ33は、排出ポート制御要素が排出ポートを開けて、チャンバ35の内部にある複数のコーヒー豆を排出するように、排出ポート制御要素に制御信号をさらに伝送する。
【0040】
前述の操作に加えて、この実施形態のプロセッサ33はまた、前述の実施形態で記述した操作をすべて実行し、前述の実施形態で記述したプロセッサ13の、対応する機能をすべて有することが可能である。当業者は、前述の実施形態の説明に基づき、この実施形態がこれらの操作をどのように実行し、これらの機能をどのように有するかを容易に認識できるので、本明細書ではさらに記述しない。
【0041】
上記によれば、本発明は、豆焙煎装置のチャンバの内側で音を検知し、かつ音を解析することにより、制御信号を発生させ、さまざまな操作指示手法でコーヒー豆の現在の焙煎段階について焙煎者に通知する豆焙煎用補助機構を提供する。従来の技術と異なり、本発明の豆焙煎用補助機構は、人間が介在することなくコーヒー豆の焙煎段階を正確に判断し、人為的干渉の影響を低減して、焙煎者が焙煎処理中にコーヒー豆の焙煎段階をリアルタイムで学習する助けになることが可能であり、焙煎者が、長い間、豆焙煎装置のそばで待つ必要なしに、豆焙煎装置の焙煎情報を受信できる。さらに、本発明の豆焙煎用補助機構は、自動焙煎をさらに達成し、焙煎者が設定した焙煎段階に応じて豆を取り出す操作を遂行してもよい。
【0042】
上記の発明は、詳細な技術的内容およびその創意に富む特徴に関係がある。当業者は、本発明の特性から逸脱することなく、記述するような本発明および本発明の示唆に基づき、さまざまな修正形態および置換形態を続行してもよい。そのような修正形態および置換形態については上記で完全に開示されているわけではないが、添付の以下の特許請求の範囲に実質的に包含されている。