(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6709910
(24)【登録日】2020年5月28日
(45)【発行日】2020年6月17日
(54)【発明の名称】システム管理装置及びシステム管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20120101AFI20200608BHJP
G06F 8/60 20180101ALI20200608BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06F8/60
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-203241(P2016-203241)
(22)【出願日】2016年10月17日
(65)【公開番号】特開2018-67024(P2018-67024A)
(43)【公開日】2018年4月26日
【審査請求日】2019年4月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】514079354
【氏名又は名称】株式会社クロスビート
(74)【代理人】
【識別番号】100166545
【弁理士】
【氏名又は名称】折坂 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】篠田 仁太郎
(72)【発明者】
【氏名】篠田 孝枝
(72)【発明者】
【氏名】小野 美由紀
【審査官】
松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2015/136643(WO,A1)
【文献】
国際公開第2011/158322(WO,A1)
【文献】
特開2002−366736(JP,A)
【文献】
特表2004−536381(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0153869(US,A1)
【文献】
特開2007−323245(JP,A)
【文献】
特開平07−152809(JP,A)
【文献】
特開2012−242983(JP,A)
【文献】
特開2004−295538(JP,A)
【文献】
特開2005−004366(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/00 − 8/38
G06F 8/60 − 8/77
G06F 9/44 − 9/445
G06F 9/451
G06F 11/07
G06F 11/28 −11/36
G06F 15/00
G06Q 10/00 −99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の管理対象のハードウェアの仕様を記憶する第1記憶手段と、
管理対象のシステムと当該システムを構成又は利用する前記管理対象のハードウェアとの対応付けを記憶する第2記憶手段と、
前記管理対象のシステムを構成又は利用するハードウェアの要件を記憶する第3記憶手段と、
判定対象とする前記管理対象のハードウェアを特定する情報が入力される入力手段と、
前記入力手段に入力された情報に基づき判定対象とされた前記管理対象のハードウェアの仕様を前記第1記憶手段を参照して特定するとともに、当該ハードウェアに対応付けがされた前記管理対象のシステムを前記第2記憶手段を参照して特定する特定手段と、
判定対象とされた前記管理対象のハードウェアに対応付けがされた前記管理対象のシステムについて、当該システムを構成又は利用するハードウェアの要件を前記第3記憶手段を参照して特定し、判定対象とされた前記管理対象のハードウェアの仕様が当該要件を満たすか否かを判定して判定結果を出力する判定手段と、
を備えるシステム管理装置。
【請求項2】
前記第1記憶手段は、前記管理対象のハードウェアにインストールされているソフトウェアの構成を更に記憶し、
前記第3記憶手段は、前記管理対象のシステムを構成又は利用するハードウェアにインストールされるソフトウェアの要件を更に記憶し、
前記特定手段は、判定対象とされた前記管理対象のハードウェアにインストールされているソフトウェアの構成を更に特定し、
前記判定手段は、判定対象とされた前記管理対象のハードウェアに対応付けがされた前記管理対象のシステムについて、当該システムを構成又は利用するハードウェアにインストールされるソフトウェアの要件を前記第3記憶手段を参照して更に特定し、判定対象とされた前記管理対象のハードウェアにインストールされているソフトウェアの構成が当該要件を満たすか否かを更に判定する
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム管理装置。
【請求項3】
前記第1記憶手段に記憶された複数の前記管理対象のハードウェアの仕様及び当該ハードウェアにインストールされているソフトウェアの構成の変更の有無を監視し、変更が検出された場合に、変更が検出された前記管理対象のハードウェアを特定する情報を前記入力手段に入力する監視手段を更に備えることを特徴とする請求項2に記載のシステム管理装置。
【請求項4】
複数の管理対象のハードウェアの仕様及び当該ハードウェアにインストールされているソフトウェアの構成を記憶する第1記憶手段と、
管理対象のシステムと当該システムを構成又は利用する前記管理対象のハードウェアとの対応付けを記憶する第2記憶手段と、
前記管理対象のシステムを構成又は利用するハードウェアの要件及び当該ハードウェアにインストールされているソフトウェアの要件を記憶する第3記憶手段と、
判定対象とする前記管理対象のハードウェアを特定する情報が入力される入力手段と、
を用い、コンピュータを、
前記入力手段に入力された情報に基づき判定対象とされた前記管理対象のハードウェアの仕様及び当該ハードウェアにインストールされているソフトウェアの構成を前記第1記憶手段を参照して特定するとともに、当該ハードウェアに対応付けがされた前記管理対象のシステムを前記第2記憶手段を参照して特定する特定手段と、
判定対象とされた前記管理対象のハードウェアに対応付けがされた前記管理対象のシステムについて、当該システムを構成又は利用するハードウェアの要件及び当該ハードウェアにインストールされるソフトウェアの要件を前記第3記憶手段を参照して特定し、判定対象とされた前記管理対象のハードウェアの仕様及び当該ハードウェアにインストールされているソフトウェアの構成が当該要件を満たすか否かを判定して判定結果を出力する判定手段と、
して機能させるためのシステム管理プログラム。
【請求項5】
コンピュータを更に、前記第1記憶手段に記憶された複数の前記管理対象のハードウェアの仕様及び当該ハードウェアにインストールされているソフトウェアの構成の変更の有無を監視し、変更が検出された場合に、変更が検出された前記管理対象のハードウェアを特定する情報を前記入力手段に入力する監視手段として機能させることを特徴とする請求項4に記載のシステム管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組織の中に存在する様々な業務システムを管理するシステム管理装置及びシステム管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の企業は、サーバ装置やサーバ装置を利用するクライアント端末をはじめとするハードウェアや、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションをはじめとするソフトウェアなどの多数のIT資産を保有しており、その管理が共通の課題となっている。IT資産管理システムは、このようなIT資産を適切に管理し、コンプライアンスの徹底、IT投資の最適化などを図ることを目的としたシステムである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
IT資産管理システムは、具体的には例えば、組織内のネットワーク上のハードウェアの仕様や設定及びソフトウェアのインストール情報などの現況情報を収集する現況情報収集機能、ハードウェアやソフトウェア及び保有ライセンスのあるべき状態を管理し現況情報収集機能により収集した情報と照合してあるべき状態との齟齬を特定する機能、ソフトウェア毎に利用可能なユーザを制限する機能、及びソフトウェアやパッチを配布する機能などを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−015845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ある程度の規模の組織では、さまざまな用途の業務システムが導入され、それらのシステムは一般的には組織全体のIT資産を管理する統括部署が管理している。統括部署が自ら管理する業務システムに関しては、システムを構成するサーバ装置やシステムを利用するクライアント端末などのハードウェアを交換した際や、サーバやクライアントにインストールされたOSやアプリケーションなどのソフトウェアをバージョンアップした際などにトラブルが生じても、当該業務システムを構成するハードウェアやソフトウェアの要件は当該部署において把握しているのが通常であるため、IT資産管理システムにより把握される対象のハードウェアや当該ハードウェアにインストールにされているソフトウェアの現況と対比するなどして、速やかに復旧作業に取り掛かることができる。
【0006】
一方、組織の規模が大きくなると各部署において個別に業務システムを構築している場合がある。このような場合に、システムを構成又は利用するハードウェアの交換やソフトウェアのバージョンアップの際にトラブルが生じると、各部署で自己解決できなければ最終的には統括部署が対応せざるを得ない。しかし、このような業務システムを構成するハードウェアやソフトウェアの現況や要件は、現状のIT資産管理システムでは管理されていないため、これらの情報の把握には手間を要し、復旧作業の速やかな着手への大きな支障となっている。
【0007】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、システムを構成するハードウェア及びソフトウェアの現況及び要件の管理を可能とするとともに、システムを構成する任意のハードウェアについて要件を満たしているか否かを容易に判定することを可能とするシステム管理装置及びシステム管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るシステム管理装置は、複数の管理対象のサーバ装置及びクライアント端末(以下「ハードウェア」という)の仕様を記憶する第1記憶手段と、管理対象のシステムと当該システムを構成又は利用する管理対象のハードウェアとの対応付けを記憶する第2記憶手段と、管理対象のシステムを構成又は利用するハードウェアの要件を記憶する第3記憶手段と、判定対象とする管理対象のハードウェアを特定する情報が入力される入力手段と、入力手段に入力された情報に基づき判定対象とされた管理対象のハードウェアの仕様を第1記憶手段を参照して特定するとともに、当該ハードウェアに対応付けがされた管理対象のシステムを第2記憶手段を参照して特定する特定手段と、判定対象とされた管理対象のハードウェアに対応付けがされた管理対象のシステムについて、当該システムを構成又は利用するハードウェアの要件を第3記憶手段を参照して特定し、判定対象とされた管理対象のハードウェアの仕様が当該要件を満たすか否かを判定して判定結果を出力する判定手段と、を備える。
【0009】
これにより、システムを構成するハードウェアの現況及び要件の管理が可能となるとともに、判定対象のハードウェアが要件を満たしているか否かを容易に判定することが可能となる。そのため、例えばハードウェアを交換する際に、新たなハードウェアの仕様で第1記憶手段に記憶された情報を更新した上で本発明のシステム管理装置を実行することで、新たな端末が要件を満たすものであるか否かを容易に確認することができる。また、既にハードウェアが交換され、トラブルが生じている場合にも新たなハードウェアの仕様で第1記憶手段に記憶された情報を更新した上で本発明のシステム管理装置を実行することで、新たなハードウェアが要件を満たさずにトラブルの原因になっていたか否かを確認することができる。
【0010】
第1記憶手段が、管理対象のハードウェアにインストールされているソフトウェアの構成を更に記憶し、第3記憶手段が、管理対象のシステムを構成又は利用するハードウェアにインストールされるソフトウェアの要件を更に記憶し、特定手段が、判定対象とされた管理対象のハードウェアにインストールされているソフトウェアの構成を更に特定し、判定手段が、判定対象とされた管理対象のハードウェアに対応付けがされた管理対象のシステムについて、当該システムを構成又は利用するハードウェアにインストールされるソフトウェアの要件を第3記憶手段を参照して更に特定し、判定対象とされた管理対象のハードウェアにインストールされているソフトウェアの構成が当該要件を満たすか否かを更に判定するように構成してもよい。
【0011】
これにより、システムを構成するハードウェア及びソフトウェアの現況及び要件の管理が可能となるとともに、判定対象のハードウェアにインストールされたソフトウェアについても要件を満たしているか否かを容易に判定することが可能となる。そのため、例えばインストールされたソフトウェアをバージョンアップする際に、第1記憶手段に記憶されたソフトウェアのバージョンの情報を更新した上で本発明のシステム管理装置を実行することで、バージョンアップされたソフトウェアが要件を満たすものであるか否かを容易に確認することができる。また、既にソフトウェアがバージョンアップされ、トラブルが生じている場合にも新たなソフトウェアのバージョンで第1記憶手段に記憶された情報を更新した上で本発明のシステム管理装置を実行することで、新たなソフトウェアのバージョンが要件を満たさずにトラブルの原因になっていたか否かを確認することができる。
【0012】
また、第1記憶手段に記憶された複数の管理対象のハードウェアの仕様及び当該ハードウェアにインストールされているソフトウェアの構成の変更の有無を監視し、変更が検出された場合に、変更が検出された管理対象のハードウェアを特定する情報を入力手段に入力する監視手段を更に備えてもよい。
【0013】
これにより、システムを構成するハードウェア及びソフトウェアの現況に変化が生じた場合に、変化後の仕様及び構成がシステムの要件を満たすか否かを自動的に判定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明のシステム管理装置の導入態様を示す図である。
【
図2】本発明のシステム管理装置の構成の一例を示す図である。
【
図3】本発明のシステム管理装置の機能ブロック図である。
【
図4】各記憶手段に記憶される情報の相関関係を示す図である。
【
図5】本発明のシステム管理装置の別の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、実施形態に係るシステム管理装置1の導入態様を示す図である。システム管理装置1は、ネットワーク3を介して管理対象の複数のハードウェア2と接続される。ネットワーク3は、無線でも有線でもよいし、LANでもWANでもよい。
【0016】
システムを正常に動作させ所定の機能を実現するには、システムを構成するハードウェアの仕様やソフトウェアのバージョンなどがシステムの要件を満たしている必要がある。システム管理装置1は、管理対象の複数のハードウェア2の現況や各ハードウェア2にインストールされたソフトウェアの現況を管理するとともに、管理対象のシステム5とシステム5を構成するハードウェア2との対応付け情報と、システム5を構成するハードウェアやソフトウェアの要件を管理し、システム5を構成するハードウェア2やハードウェア2にインストールされているソフトウェアの現況と、システム5のハードウェアや当該ハードウェアにインストールされるソフトウェアの要件とを照合することで、システム5を構成するハードウェア2が要件を満たすか否かを判定する装置である。
【0017】
図2は、システム管理装置1の構成の一例を示す図である。システム管理装置1はコンピュータであり、CPU11、ROM12、RAM13、入力部14、表示部15、記憶部16、及び通信部17を備える。システム管理装置1は、必ずしも1つのコンピュータにより実現する必要はなく、例えば、情報の記憶蓄積を主として担うコンピュータであるデータベースサーバと情報の入出力を主として担うコンピュータであるWebサーバとを組み合わせて実現してもよい。
【0018】
CPU11は、ROM12や記憶部16に記憶されたプログラムを実行し、システム管理装置1の機能を実現する。ROM12はコンピュータを動作させるための基本的なプログラムなどを記憶する不揮発性メモリである。RAM13はCPU11のワークエリアを提供する揮発性メモリである。入力部14は、キーボードやポインティングデバイス等の入力デバイスであって、利用者等が入力した情報をCPU11に提供する。表示部15は、LCDなどのディスプレイを備え、CPU11の制御に従い各種の情報を表示する表示手段である。記憶部16は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体であり、CPU11が実行する各種プログラムや実行に用いるテーブルなどの各種ファイルを記憶する。通信部17は、ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、CPU11の制御に従い、必要に応じてネットワーク3に接続されたハードウェア2と通信する。
【0019】
図3は、システム管理装置1の機能ブロック図である。システム管理装置1は、機能ブロックとして、第1記憶手段21、第2記憶手段22、第3記憶手段23、入力手段24、特定手段25、及び判定手段26を備える。
【0020】
図2に示すシステム管理装置1の構成においては、第1記憶手段21、第2記憶手段22、及び第3記憶手段23の機能を記憶部16が担う。
【0021】
第1記憶手段21は、複数の管理対象のハードウェア2の仕様を記憶する。第2記憶手段22は、管理対象のシステム5と、システム5を構成するサーバ装置及びシステム5を利用するクライアント端末であるハードウェア2との対応付けを記憶する。第3記憶手段23は、システム5を構成又は利用するハードウェアの要件を記憶する。
図4に各記憶手段に記憶される情報の相関関係を示す。
【0022】
第3記憶手段23が記憶する、システム5を構成するサーバ装置のハードウェア要件は、例えば、CPU名、コア数、物理数、ソケット数、メモリ容量、及びディスク容量などであり、クライアント端末のハードウェア要件としては、例えば、CPU名、メモリ容量、及びディスク容量などである。複数のサーバ装置がある場合には、システム5の要求に応じ、要件はサーバ装置ごとに異なっていても構わない。また、クライアント端末の要件についても、システム5の要求に応じ、端末ごとに異なっていても構わない。
【0023】
第1記憶手段21が仕様を記憶するハードウェア2は、管理対象であるシステム5を構成するものには限定されず、システム5を構成しないハードウェア2については記憶する仕様項目は任意である。一方、管理対象のシステム5を構成するハードウェア2については、システム5を構成するハードウェアの要件に対応する仕様項目を記憶しておく必要がある。既存のIT資産管理システムが管理する情報が、第1記憶手段21に記憶させておくべきハードウェア2の情報を網羅している場合には、第1記憶手段21を既存のIT資産管理システムで代替してもよい。
【0024】
入力手段24には、判定対象とする管理対象のハードウェア2を特定する情報が入力される。情報の態様は、判定対象とする管理対象のハードウェア2を特定することができるものであれば文字、数字、記号など任意である。入力の態様も、キーボード、マウス、タッチパネルなど任意である。
図2に示すシステム管理装置1の構成においては、入力手段24の機能は入力部14が担う。
【0025】
特定手段25は、入力手段24に入力された情報に基づき判定対象とされた管理対象のハードウェア2の仕様を第1記憶手段21を参照して特定するとともに、当該ハードウェア2に対応付けがされた管理対象のシステム5を第2記憶手段22を参照して特定する。
【0026】
特定手段25の機能は、例えば、特定手段25の機能が記述されたプログラムを記憶部16に記憶しておき、これをCPU11に読み込んで実行することにより実現される。具体的には例えば、判定対象のハードウェア2を特定する情報を入力するためのインタフェースを表示部15に表示し、利用者が入力部14から入力した情報から特定された判定対象のハードウェア2について、記憶部16(第1記憶手段21)を参照して仕様を特定するとともに、記憶部16(第2記憶手段22)を参照して当該ハードウェア2に対応付けがされたシステム5を特定する。対応付けがされたシステム5が複数ある場合は、そのすべてを特定する。特定結果はRAM13などに記憶する。
【0027】
判定手段26は、判定対象とされた管理対象のハードウェア2に対応付けがされた管理対象のシステム5について、当該システム5を構成又は利用するハードウェアの要件を第3記憶手段23を参照して特定し、判定対象とされた管理対象のハードウェア2の仕様が当該要件を満たすか否かを判定して判定結果を出力する。
【0028】
判定手段26の機能は、例えば、特定手段25の機能が記述されたプログラムを記憶部16に記憶しておき、これをCPU11に読み込んで実行することにより実現される。具体的には例えば、特定手段25における判定結果をRAM13から読み出し、まず、判定対象とされた管理対象のハードウェア2に対応付けがされた管理対象のシステム5について、当該システム5を構成又は利用するハードウェアの要件を第3記憶手段23を参照して特定する。対応付けがされたシステム5が複数ある場合は、各システム5についてハードウェアの要件を特定する。そして、判定対象とされた管理対象のハードウェア2の仕様が当該要件を満たすか否かを判定して判定結果を出力する。判定結果の出力内容は任意であり、例えば、単に要件を満たすか否かであってもよいし、満たしていない場合はどのシステムのどの項目についてどのように満たしていないかまで含めてもよい。また、出力態様も任意であり、例えば、単に記憶部16に記憶してもよいし、表示部15に表示してもよい。
【0029】
以上説明したシステム管理装置1によれば、システム5を構成するハードウェア2の現況及び要件の管理が可能となるとともに、判定対象のハードウェア2の現況が要件を満たしているか否かを容易に判定することが可能となる。そのため、例えばハードウェア2を交換する際に、新たなハードウェア2の仕様で第1記憶手段21に記憶された情報を更新した上でシステム管理装置1を実行することで、新たな端末が要件を満たすものであるか否かを容易に確認することができる。また、既にハードウェア2が交換され、トラブルが生じている場合にも新たなハードウェア2の仕様で第1記憶手段21に記憶された情報を更新した上でシステム管理装置1を実行することで、新たなハードウェア2が要件を満たさずにトラブルの原因になっていたか否かを確認することができる。
【0030】
システム5を構成するハードウェア2に加え、ハードウェア2にインストールされるソフトウェアの現況及び要件の管理を可能とするともに、判定対象のハードウェア2にインストールされたソフトウェアの現況についても要件を満たしているか否かを容易に判定することを可能とするためには、第1記憶手段21、第3記憶手段23、特定手段25、及び判定手段26を次のように構成すればよい。
【0031】
第1記憶手段21は、管理対象のハードウェア2にインストールされているソフトウェアの構成を更に記憶する。
【0032】
第3記憶手段23は、管理対象のシステム5を構成又は利用するハードウェア2にインストールされるソフトウェアの要件を更に記憶する。
【0033】
第3記憶手段23が記憶する、システム5を構成するサーバ装置にインストールされるソフトウェアの要件は、例えば、OS名、OSエディション、OSバージョン、及びミドルウェアやデータベースソフトなどシステムを構成するソフトウェアの内容などである。また、クライアント端末にインストールされるソフトウェアの要件は、例えば、OS名、OSエディション、OSバージョン、ブラウザ名、ブラウザバージョン、及びクライアント側でシステムを構成するソフトウェアの内容などである。複数のサーバ装置がある場合には、システム5の要求に応じ、要件はサーバ装置ごとに異なっていても構わない。また、クライアント端末の要件についても、システム5の要求に応じ、端末ごとに異なっていても構わない。
【0034】
第1記憶手段21がインストールされたソフトウェアの構成を記憶するハードウェア2は、管理対象であるシステム5を構成するものには限定されず、システム5を構成しないハードウェア2については記憶する構成項目は任意である。一方、管理対象のシステム5を構成するハードウェア2については、システム5を構成するハードウェアにインストールされるソフトウェアの要件に対応する構成項目を記憶しておく必要がある。既存のIT資産管理システムが管理する情報が、第1記憶手段21に記憶させておくべきハードウェア2にインストールされるソフトウェアの情報を網羅している場合には、第1記憶手段21を既存のIT資産管理システムで代替してもよい。
【0035】
特定手段25は、判定対象とされた管理対象のハードウェア2にインストールされているソフトウェアの構成を第1記憶手段22を参照して更に特定する。
【0036】
判定手段26は、判定対象とされた管理対象のハードウェア2に対応付けがされた管理対象のシステム5について、当該システム5を構成又は利用するハードウェアにインストールされるソフトウェアの要件を第3記憶手段23を参照して更に特定し、判定対象とされた管理対象のハードウェア2にインストールされているソフトウェアの構成が当該要件を満たすか否かを更に判定する。
【0037】
以上のように構成することで、システム5を構成するハードウェア2及びソフトウェアの現況及び要件の管理が可能となるとともに、判定対象のハードウェア2にインストールされたソフトウェアについても要件を満たしているか否かを容易に判定することが可能となる。そのため、例えばインストールされたソフトウェアをバージョンアップする際に、第1記憶手段21に記憶されたソフトウェアのバージョンの情報を更新した上でシステム管理装置1を実行することで、バージョンアップされたソフトウェアが要件を満たすものであるか否かを容易に確認することができる。また、既にソフトウェアがバージョンアップされ、トラブルが生じている場合にも新たなソフトウェアのバージョンで第1記憶手段21に記憶された情報を更新した上でシステム管理装置1を実行することで、新たなソフトウェアのバージョンが要件を満たさずにトラブルの原因になっていたか否かを確認することができる。
【0038】
なお、第1記憶手段21に記憶された複数の管理対象のハードウェア2の仕様及び当該ハードウェア2にインストールされているソフトウェアの構成の変更の有無を監視し、変更が検出された場合に、変更が検出された管理対象のハードウェア2を特定する情報を入力手段24に入力する監視手段27を更に備えてもよい。
図5は、監視手段27を含むシステム管理装置100の機能ブロック図である。
【0039】
監視手段27の機能は、例えば、監視手段27の機能が記述されたプログラムを記憶部16に記憶しておき、これをCPU11に読み込んで実行することにより実現される。具体的には例えば、まず、第1記憶手段21に仕様及びインストールされたソフトウェアの構成が記憶された複数の管理対象のハードウェア2に、通信部17及びネットワーク3を介して逐次アクセスし、各ハードウェア2の仕様及びインストールされたソフトウェアの構成の最新情報を取得して、例えばRAM13に記憶する。そして、RAM13に記憶された最新情報と第1記憶手段21に記憶された情報とを照合し、変更が検出された場合に、変更が検出された管理対象のハードウェア2を特定する情報を入力手段24に入力する。
【0040】
これにより、システム5を構成するハードウェア2及びインストールされているソフトウェアの現況に変化が生じた場合、変化後の仕様及び構成がシステムの要件を満たすか否かを自動的に判定することが可能となる。
【0041】
なお、各ハードウェア2にアクセスするためのアドレスなどの接続情報は、例えば、第1記憶手段21で各ハードウェア2の仕様等とセットで管理するとよい。また、ハードウェア2の仕様やインストールされたソフトウェアの構成の変更が検出された場合には、取得された最新情報により、第1記憶手段21で記憶していた情報を更新するようにしてもよい。
【0042】
また、第1記憶手段21に仕様及びインストールされたソフトウェアの構成が記憶された管理対象のハードウェア2が、いずれの管理対象のシステム5の構成要素でもない場合が想定されるが、その場合には例えば、当該ハードウェア2に対応付けがされた管理対象のシステム5が特定手段25において特定できないため、その段階でエラー情報などを判定手段26から出力するように構成すればよい。
【0043】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【符号の説明】
【0044】
1、100 システム管理装置
2 ハードウェア
3 ネットワーク
5 システム
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 入力部
15 表示部
16 記憶部
17 通信部
21 第1記憶手段
22 第2記憶手段
23 第3記憶手段
24 入力手段
25 特定手段
26 判定手段
27 監視手段