(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
図1に示すように、カメラ装置1は、スマートフォン400の筐体の背面の角に埋め込まれている。カメラ装置1は、光学素子であるプリズム30及びレンズ体9と、プリズム駆動装置3と、レンズ駆動装置8と、被写体からプリズム30及びレンズ体9を経由して導かれる光を光電変換する画像センサ100と、を有する。
【0014】
以降は、レンズ体9の光軸に沿った光軸方向を適宜X方向という。また、X方向と直交し被写体からの光がプリズム30に入射する一方向を適宜Z方向といい、X方向及びZ方向の両方と直交する方向を適宜Y方向という。また、X方向の、レンズ体9から見てプリズム30のある側を上側と称し、その反対側である画像センサ100側を下側と称する。また、Z方向の、プリズム30から見て被写体の側を前側と称し、その反対側を後側と称する。また、Y方向の一方を左側、他方を右側と称することがある。Z方向がカメラ装置1、プリズム駆動装置3、及びレンズ駆動装置8の厚さ方向であり、後述する固定部の厚さ方向である。
【0015】
図2及び
図4に示すように、カメラ装置1のケース90は、中空な直方体状をなしている。レンズ体9とこれを保持するレンズ駆動装置8、及びプリズム30とこれを保持するプリズム駆動装置3は、X方向に並べて、ケース90内の空間に収められている。プリズム駆動装置3が光学素子駆動装置である。光学素子としては、プリズム30の他、反射鏡等であってもよい。
【0016】
図6に示すように、ケース90の前側の板91には開口911があり、後側の板95には開口951がある。開口911は、レンズ体9が通過でき且つプリズム30の入射面31を露出させることができる。前側の開口911には板912が、後側の開口951には板952が、それぞれ装着され、レンズ体9を前後から覆う。開口911に板912が装着された状態において、開口911の上側の部分からは、プリズム30が前側に露出する。ケース90の下側の開口には、ベース941が嵌め込まれる。ベース941には、画像センサ100が、その受光面をレンズ体9に向けて固定される。また、ケース90の上側の開口には、後述するプリズム駆動装置3の筐体10が嵌め込まれて露出している。
【0017】
レンズ駆動装置8は、レンズ体9を保持すると共に、スマートフォン400の基板から与えられる電気信号によって、レンズ体9をX方向及びY方向に駆動する。
図3に示すように、レンズ駆動装置8は、X方向支持スプリング(不図示)と、X方向駆動磁石及びX方向駆動コイル(不図示)、及びY方向支持スプリング(不図示)と、Y方向駆動磁石及びY方向駆動コイル(不図示)を有する。レンズ駆動装置8のX方向駆動コイル又はY方向駆動コイルに電流が供給されると、X方向駆動コイル又はY方向駆動コイルに電磁力が発生し、X方向スプリング又はY方向スプリングの付勢力に抗って、レンズ体9がX方向又はY方向に移動する。レンズ体9のX方向の移動により焦点調整ができ、レンズ体9のY方向の移動により、Y方向の手振れ補正ができる。
【0018】
プリズム駆動装置3は、プリズム30を保持すると共に、スマートフォン400の基板から与えられる電気信号によって、プリズム30を、Y方向と平行な軸の軸周りに駆動する。これによって、Z方向の手振れ補正ができる。
図6及び
図7に示すように、プリズム駆動装置3は、FPC(Flexible Printed Circuits)80と、コイル64と、筐体10と、支持軸受26及び27と、保持部材40と、支持軸50と、板ばね70とを有する。ケース90を含めて、FPC80と、コイル64と、筐体10と、支持軸受26及び27と、を総称して、固定部と呼ぶ。
【0019】
FPC80は、スマートフォン400の基板からコイル64への電流の供給を中継する役割を果たす部材である。FPC80は、T字状の第1面部81とコの字状の第2面部82とを有する。FPC80の第1面部81は、第2面部82との連結部分においてケース90の後側の板95を間に挟んで折り返されて、ケース90の内部に収容される。即ち、FPC80は、第1面部81と第2面部82によりケース90の後側の板95をZ方向の両側から挟むようにして、ケース90に装着されている。
【0020】
FPC80の第1面部81の前面の一角には、後側に凹んだ凹部83が設けられている。FPC80の第1面部81には、コイル64が固定されている。コイル64は、X方向に延びる2つの直線部とこれらを繋ぐ2つの半円部とを有する。コイル64の2つの半円部のうち一方の半円部は凹部83を跨いでいる。凹部83の外側部分はコイル64の外側にあり、内側部分はコイル64の内側にある。コイル64の外側の端部は、FPC80の第1面部81に接続され、コイル64の内側の端部は、凹部83を介してコイル64の外側に引き出され、FPC80の第1面部81に接続される。
【0021】
ケース90内におけるFPC80の第1面部81を前側から覆う位置には、筐体10がある。筐体10は、Y方向に対向する二つの側板16及び17と、二つの側板16及び17間に介在する上板13及び後板15とを有する。二つの側板16及び17の各々の真中には、真円状の貫通孔165及び175が穿設されている。上板13の中央後部にはZ方向に延びる凹部が設けられており、この凹部には後述する保持部材40の凸部431が収容される。後板15には、コイル64が収容される開口151が穿設されている。貫通孔165には、支持軸受26の小径部261が、貫通孔175には、支持軸受27の小径部271が、それぞれ挿入されて固定される。
【0022】
支持軸受26及び27は、貫通孔165及び175と支持軸50との間に介在し、支持軸50をその支持孔265及び275内で揺動自在に支持し、支持軸50の揺動を補助する部材である。支持軸受26及び27は、貫通孔165及び175と略同じ直径をもった円柱状の小径部261及び271とこれよりも僅かに大きな直径をもった円柱状の大径部262及び272とを有する。支持軸受26及び27には、それぞれ、中心に支持孔265及び275が穿設されている。支持孔265は、支持軸受26の両端面間を貫いており、支持孔275は、支持軸受27の両端面間を貫いている。支持軸受26及び27は、小径部261及び271が貫通孔165及び175に挿入されて筐体10に固定される。
【0023】
筐体10内には、プリズム30、保持部材40、及び支持軸50を一体化したものが収められており、保持部材40が、板ばね70を介して筐体10に支持されている。プリズム30は、入射面31、反射面32、出射面34、及びこれらと直交するY方向の両側面36及び37を有する。プリズム30は、入射面31から反射面32に到るZ方向に平行な光軸と反射面32から出射面34に到るX方向に平行な光軸を有する。被写体からプリズム30の入射面31に入射した光は、反射面32において反射し、出射面34を介してレンズ体9に導かれる。
【0024】
保持部材40は、プリズム30を保持する役割を果たす部材である。保持部材40は、Y方向に延びる直方体からその略半分を占める三角柱状の部分を切り欠いたような形状をしている。即ち、保持部材40は、直角二等辺三角柱状の中実部41と、中実部41のY方向の端部から直角二等辺三角形状をなして延出してY方向に対向する二つの壁部46及び47と、を有する。保持部材40は、Y方向から見て長方形状をなす。壁部46及び47の中実部41との境界部分には、それぞれ、貫通孔465及び475が設けられている。
【0025】
図6に示すように、保持部材40の中実部41における直角三角形の底辺に相当する、前下側方向を向いた端面42は、XY面及びYZ面に対して略45度傾いたテーパ面になっている。端面42において、壁部46及び47との境界部分の互いに離れた各位置には、端面42よりも僅かに隆起した半円状の支持部48が設けられている。支持部48は、プリズム30を載置するためのものである。4つの支持部48の先端は支持面49を形成し、支持面49はプリズム30の反射面32と一致する。支持軸受26及び27の支持孔265及び275の中心は、Y方向から見て一致するとともに支持面49に含まれる。支持面49と端面42は略平行であり、端面42は支持面49を越えて突出しない。
【0026】
中実部41の端面42には、半円状に抉れた凹部425がある。Y方向から見て、壁部46の貫通孔465及び壁部47の貫通孔475は、中実部41の凹部425と重なっている。貫通孔465及び475と凹部425は、端面42のほぼ中央に設けられる。この貫通孔465及び475と凹部425に後述する支持軸50が収容されて固定される。また、端面42には、プリズム30が取り付けられたときに支持軸50周りの重量がバランスするように各々が階段状に凹んだ4つの窪み424が設けられている。
【0027】
図3、
図5(A)に示すように、中実部42の後面45には、磁石61が収容、固定される凹みが設けられている。磁石61は、コイル64と共に、保持部材40を駆動する駆動部としての役割を果たす部材である。磁石61の後側端面は、コイル64と僅かな間隔をあけて対峙している。また、
図3及び
図7に示すように、中実部41の上面43におけるY方向の中央部分は、凸部431として上側に突出している。この凸部431が板ばね70の開口731に嵌め込まれる。
【0028】
支持軸50は、保持部材40を揺動自在に支持する役割を果たす部材である。
図8(A)、及び
図8(B)に示すように、支持軸50は、細長い円柱形からその延伸方向の中央を占める部分を半円柱状に残して切り欠いたような形状をしている。支持軸50の直径は、貫通孔465、475、265、及び275の直径よりも僅かに細い。支持軸50の長さは、保持部材40におけるY方向に対向する壁部46及び47間の間隔よりも長く、ケース90におけるY方向に対向する板96及び97間の間隔よりも短い。
【0029】
支持軸50の両端部は円柱形をなしている。支持軸50の中央部は、第1外周面55と第2外周面52とを有している。第1外周面55は、円柱形の中心Oを通る軸線AXSに沿って両端部の円柱形の外周面と面一をなしている。第1外周面55の中心は軸線AXSと同じ位置にある。第2外周面52は、ほぼ平面である。第2外周面52は、円柱形の外周面よりも内側にあり、軸線AXSを越えて切り欠いた位置に設けてある。第2外周面52とその両端の起立面571及び561との間の境界部は、緩やかに湾曲している。プリズム30は、
図8(C)に示すように、この軸線AXSを越えて切り欠いた位置内に収まるように配置される。
【0030】
支持軸50は、その第2外周面52が保持部材40の端面42の法線方向に向くように、中央部が保持部材40の凹部425に嵌るように支持されている。支持軸50のY方向の両端部は、保持部材40の貫通孔465及び475を通り抜け、支持軸受26及び27の支持孔265及び275の一端から途中まで挿入されている。支持軸50の両端部の円柱形の中心Oと保持部材40の貫通孔465及び475の中心は一致する。
【0031】
図5(B)に示すように、ケース90の板96の内面及び板97の内面は、筐体10を挟んでY方向に対向し、支持軸受26及び27の大径部262及び272の端面に当接している。この板96の内面及び板97の内面は、支持軸受26の支持孔265、及び支持軸受27の支持孔275の他端側を塞いでいる。
【0032】
保持部材40の支持面49上にあるプリズム30の側面36及び37と保持部材40の壁部46及び47との間が、接着固定されている。また、第1外周面55と両端部の円柱形の外周面とで構成される支持軸50の外周面の一部が保持部材40の貫通孔465及び475又は凹部425の少なくとも一方に固定される。貫通孔465内の支持軸50の外周面と貫通孔475の内周面との間、及び貫通孔475内の支持軸50の外周面と貫通孔475の内周面との間に、接着剤が充填されて、保持部材40と支持軸50が固定されている。これにより、保持部材40、プリズム30、及び支持軸50が一体化されている。
【0033】
保持部材40、プリズム30、及び支持軸50が一体化されたものを、Y方向から見ると、支持軸50の第1外周面55の中心Oは、保持部材40の支持面49及びプリズム30の反射面32上にあり、第2外周面52全体が、支持面49及び反射面32よりも第1外周面55側にある。すなわち、端面42と平行になるように組み立てられているので、
図8(C)に示すように、第2外周面52は、保持部材40の支持面49の高さ未満であり、反射面32には接触しない。また、仮に第2外周面52が端面42と非平行であったとしても、第2外周面52は、保持部材40の支持面49の高さ未満となるようにする。これによって、
図8(C)に示すように、プリズム30の反射面32と支持軸50の第2外周面52との間には、隙間GPができる。
【0034】
図5(B)に示すように、支持軸50における支持軸受26及び27の支持孔265及び275内に嵌め入れられている部分において、支持軸50の外周面と支持孔265の内周面との間、及び支持軸50の外周面と支持孔275の内周面との間には、粘弾性を有する樹脂が充填されている。粘弾性を有する樹脂は、いわゆるダンパーゲルである。支持軸50の端面56及び57にも、ダンパーゲルが設けられている。このダンパーゲルにより、板ばね70に支持されることによって保持部材40、プリズム30、及び支持軸50が一体化されたものに発生する振動を早期に収束させることができる。また、ダンパーゲルは通常のいわゆる液体潤滑剤に対して、形状を保ちやすく、支持軸50を支持孔265及び275の中心位置に保ちやすい。また、支持孔265及び275内における支持軸50の端面56及び57と固定部であるケース90の板96及び97との間の空間は、気密状態になる。また、保持部材40、プリズム30、及び保持部材40を一体化したものは、筐体10に対して、揺動し得る。
【0035】
板ばね70は、固定部である筐体10と保持部材40とを連結して保持部材40、プリズム30、及び保持部材40を一体化したものの動きを規制する役割を果たす部材である。板ばね70は、YZ平面に延在して設けられており、すなわち、支持軸50の延伸する方向及び固定体の厚さ方向である筐体10の厚さ方向に延在するように設けられている。すなわち、板ばね70は、コイル64及び磁石61の積層方向に沿って、且つコイル64及び磁石61とは重ならないように設けられている。
図9に示すように、板ばね70は、両端に形成される外側部76及び77と、中央に形成される中央部73と、外側部76及び77と中央部73とを結ぶ腕部760及び770とを有する。2つの腕部760及び770の各々は、曲がりくねった形状を有している。外側部76、中央部73、外側部77は、それぞれZ方向に延びるように、Y方向に並ぶように形成されている。便宜的に、外側部76と中央部73と腕部760とを有する部分及び外側部77と中央部73と腕部770とを有する部分をそれぞれ板ばね片と称する。板ばね70は、中央部73を対称軸として、全体として線対称に形成されている。また、2つの板ばね片はそれぞれ、Y方向及びZ方向で線対称に形成されている。
【0036】
より具体的に説明すると、板ばね70は全体として板体であり、中央部73及び外側部76並びに77も、平らな板体である。中央部73の中心には、矩形状の開口731がある。開口731の寸法は、保持部材40の凸部431の寸法よりやや大きい。腕部760は、中央部73と外側部76の前側の端部同士を結ぶ第1ワイヤ761と、中央部73と外側部76の後側の端部同士を結ぶ第2ワイヤ762とを有し、腕部770は、中央部73と外側部77の前側の端部同士を結ぶ第1ワイヤ771と、中央部73と外側部77の後側の端部同士を結ぶ第2ワイヤ772とを有する。
【0037】
第1ワイヤ761及び771、並びに第2ワイヤ762及び772は、欧文字「S」とその鏡文字を向かい合せ、2つの文字の外側を向いた各端部をY方向に沿って伸ばして中央部73と外側部76及び77の端部に繋げ、内側を向いた端部同士をY方向に沿って伸ばして繋げたような形状を有している。
【0038】
板ばね70は、開口731内に保持部材40の凸部431をはめ込むようにして、保持部材40に固定されている。板ばね70の外側部76及び77は、筐体10の側板16及び17の各々と上板13との交差位置にある突起432に固定されている。板ばね70は、ほぼ平板を保った状態で装着されている。板ばね70により、筐体10内の保持部材40は、その上面43が筐体10の上板13と平行に対峙する位置(以下、この位置を、初期位置という)となるように、保たれる。
【0039】
図3において、FPC80からコイル64に電流が流れると、コイル64と磁石61との間の電磁気的作用により、磁石61にはX方向の駆動力が発生する。磁石61は、支持軸50に対してZ方向後側にずれて配置されているので、磁石61にX方向下側の駆動力が発生すると、保持部材40とその中に保持されているプリズム30は、支持軸50を中心に反時計方向に回転する。その際、板ばね70によって保持部材40と筐体10は連結されているので、磁石61に発生する駆動力と板ばね70の変形に伴う付勢力がバランスする位置まで、プリズム30、保持部材40、及び支持軸50を一体化したものが回転する。これによって、プリズム30からの出射光は初期位置における出射光に対して、反時計方向に回転した方向に出射され、レンズ体9を経由して画像センサ100に到る。コイル64への電流の供給を止めると、板ばね70の復元力により、プリズム30、保持部材40、及び支持軸50を一体化したものが時計方向に回転し、初期位置に戻る。
【0040】
コイル64に逆方向の電流を流した場合、磁石61には、X方向上側の駆動力が発生し、駆動力と付勢力がバランスする位置まで、プリズム30、保持部材40、及び支持軸50を一体化したものが時計方向に回転する。これによって、プリズム30からの出射光は初期位置における出射光に対して、時計方向に回転した方向に出射され、レンズ体9を経由して画像センサ100に到る。コイル64への電流の供給を止めると、プリズム30、保持部材40、及び支持軸50を一体化したものが反時計方向に回転し、初期位置に戻る。
【0041】
図10(A)、(B)に示すように、プリズム30、保持部材40、及び支持軸50を一体化したものが、支持軸50を揺動軸として揺動するとき、板ばね70の中央部73が、外側部76及び77に対して、前後方向に相対移動する。このとき、厳密には、板ばね70の中央部73は支持軸50を中心に円弧状に揺動するので、板ばね70は中央部73と外側部76、77との間で捩れが生じながら変形する。
【0042】
以上が、本実施形態の詳細である。本実施形態によると、次の効果が得られる。
本実施形態では、支持軸50は、支持孔265及び275に嵌め入れる両端部が円柱形をしており、中央部が円柱形の軸線AXSに沿って円柱形の外周面と面一をなす第1外周面55と円柱形の外周面よりも内側にある第2外周面52とを有している。第1外周面55の中心は支持面49上にあるとともに、第2外周面52全体が、支持面49よりも第1外周面55側にある。よって、支持面49に載置されているプリズム30の反射面32を揺動軸である支持軸50の外周面の中心と一致させることができる。従って、本実施形態によると、揺動するのに必要なスペースが小さく、小型化をしやすいプリズム駆動装置3を提供することができる。
【0043】
また、本実施形態では、保持部材40を筐体10に対して揺動自在に支持する支持軸50と、筐体10と保持部材40とを連結する板ばね70と、を備えている。板ばね70は、支持軸50が延在するY方向を含む平面であるYZ平面に延在して設けられている。よって、プリズム30を支持している保持部材40は、板ばね70の弾性力により容易に初期位置に戻ることができる。従って、本実施形態によると、搭載されるプリズム30を容易に初期位置に戻すことができるプリズム駆動装置3を提供することができる。
【0044】
また、本実施形態では、保持部材40を支持する支持軸50と、支持軸50の両端部の位置に配置されて支持軸50をその支持孔265及び275内で揺動自在に支持する固定部としての支持軸受26及び27と、を備えている。支持軸50の外周面と支持軸受26及び27の支持孔265及び275内の内周面との間に、粘弾性を有する樹脂が充填されている。この樹脂によって、衝撃が支持軸50、即ち支持軸50が支持するプリズム30に伝わりにくい。従って、本実施形態によると、衝撃が加わってもプリズム30にその衝撃が伝わりにくいプリズム駆動装置3を提供することができる。
【0045】
また、本実施形態では、保持部材40に固定される支持軸50と、支持軸50をその支持孔265及び275内で揺動自在に支持する固定部である支持軸受26及び27と、を備えている。支持軸50は支持孔265及び275の一端から途中まで嵌め入れられており、固定部であるケース90の板96及び97は支持孔265及び275の他端側を塞いでいる。支持軸受26及び27の支持孔265及び275内における支持軸50と板96及び97との間の空間は、気密状態になり、この空間に空気溜まりができ、この空気溜まりが空気ばねとして作用する。よって、支持軸50が、Y方向に移動しても板96及び97に衝突せず、仮に衝突したとしてもその衝撃は小さなものとなる。従って、本実施形態によると、プリズム30とそれを支持する部材である保持部材40及び支持軸50が支持軸50に沿って移動して他の部分に衝突し難いプリズム駆動装置3を提供することができる。
【0046】
なお、本実施形態において、支持軸受26及び27を設けずに、支持軸50を筐体10の貫通孔165及び175に直に嵌め入れてもよい。この場合、貫通孔165及び175が支持孔265及び275とみなされる。筐体10の2つの側板16及び17とその中心の貫通孔165及び175のY方向の厚さを厚くし、貫通孔165及び175の直径を支持軸50の直径よりも僅かに太くし、貫通孔165及び175内に支持軸50の両端部を挿入し、貫通孔165及び175の内周面と支持軸50の外周面との間に粘弾性を有する樹脂を充填し、側板16及び17の外側面をケース90の板96及び97の内側面に当接させて貫通孔165及び175を塞ぐようにするとよい。
【0047】
また、本実施形態において、板ばね70は、支持軸50の延在方向に沿って、即ちY方向を含む平面に延在して設けられていれば、筐体10の厚さ方向に沿って設けられている必要はない。例えば、端面42と平行な方向に延在するように設けられてもよい。この場合においても、板ばね70の中央部73と外側部76及び77は、常にY方向に並ぶように設けられている。
【0048】
また、本実施形態において、支持軸受26及び27の支持孔265及び275を塞ぐ部材は、ケース90の板96及び97である必要はない。例えば、単に支持孔265及び275を塞ぐだけの部材を支持軸受26及び27に貼り付けるようなものであってもよい。また、支持孔265及び275は、完全に塞がずに、僅かな空気逃げ口を設けてもよい。
【解決手段】プリズム駆動装置3は、保持部材40を支持する支持軸50と、支持軸50の両端部の位置に配置されて支持軸50をその支持孔265及び275内で揺動自在に支持する固定部としての支持軸受26及び27と、を備えている。また、支持軸50の外周面と支持軸受26及び27の支持孔265及び275内の内周面との間に、粘弾性を有する樹脂が充填されている。