【実施例】
【0042】
次に、本発明の実施例について説明する。実施例では、自車にナビゲーション装置300が搭載され、ナビゲーション装置300が上記の表示装置100の機能を実行する場合の一例について説明する。
【0043】
(ナビゲーション装置300のハードウェア構成)
図3は、表示装置の実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3において、ナビゲーション装置300は、CPU301、ROM302、RAM303、磁気ディスクドライブ304、磁気ディスク305、光ディスクドライブ306、光ディスク307、音声I/F(インターフェース)308、マイク309、スピーカ310、入力デバイス311、映像I/F312、ディスプレイ313、通信I/F314、GPSユニット315、各種センサ316、カメラ317、を備えている。各構成部301〜317は、バス320によってそれぞれ接続されている。
【0044】
CPU301は、ナビゲーション装置300の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラム、表示プログラムを含む各種プログラムを記録している。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU301は、RAM303をワークエリアとして使用しながら、ROM302に記録された各種プログラムを実行することによって、ナビゲーション装置300の全体の制御を司る。
【0045】
磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク305としては、例えば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0046】
また、光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御にしたがってデータが読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク307は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。着脱可能な記録媒体として、光ディスク307のほか、MO、メモリカードなどを用いることができる。
【0047】
磁気ディスク305および光ディスク307に記録される情報の一例としては、地図データ、車両情報、道路情報、走行履歴などが挙げられる。地図データは、カーナビゲーションシステムにおいて経路探索するときに用いられ、建物、河川、地表面、エネルギー補給施設などの地物(フィーチャ)を表す背景データ、道路の形状をリンクやノードなどで表す道路形状データなどを含むベクタデータである。
【0048】
音声I/F308は、音声入力用のマイク309および音声出力用のスピーカ310に接続される。マイク309に受音された音声は、音声I/F308内でA/D変換される。マイク309は、例えば、車両のダッシュボード部などに設置され、その数は単数でも複数でもよい。スピーカ310からは、所定の音声信号を音声I/F308内でD/A変換した音声が出力される。
【0049】
入力デバイス311は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス311は、リモコン、キーボード、タッチパネルのうちいずれか一つの形態によって実現されてもよいが、複数の形態によって実現することも可能である。
【0050】
映像I/F312は、ディスプレイ313に接続される。映像I/F312は、具体的には、例えば、ディスプレイ313全体を制御するグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいてディスプレイ313を制御する制御ICなどによって構成される。
【0051】
ディスプレイ313には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。ディスプレイ313としては、例えば、TFT液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどを用いることができる。
【0052】
カメラ317は、車両外部の道路を含む映像を撮影する。映像は静止画あるいは動画のどちらでもよく、例えば、カメラ317によって車両外部を撮影し、撮影した画像をCPU301において画像解析したり、映像I/F312を介して磁気ディスク305や光ディスク307などの記録媒体に出力したりする。
【0053】
通信I/F314は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置300およびCPU301のインターフェースとして機能する。ネットワークとして機能する通信網には、CANやLIN(Local Interconnect Network)などの車内通信網や、公衆回線網や携帯電話網、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、LAN、WANなどがある。通信I/F314は、例えば、公衆回線用接続モジュールやETC(ノンストップ自動料金支払いシステム、登録商標)ユニット、FMチューナー、VICS(Vehicle Information and Communication System:登録商標)/ビーコンレシーバなどである。
【0054】
GPSユニット315は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在地を示す情報を出力する。GPSユニット315の出力情報は、後述する各種センサ316の出力値とともに、CPU301による車両の現在地の算出に際して利用される。現在地を示す情報は、例えば、緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
【0055】
各種センサ316は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサ、傾斜センサなどの、車両の位置や挙動を判断するための情報を出力する。各種センサ316の出力値は、CPU301による車両の現在地の算出や、速度や方位の変化量の算出に用いられる。
【0056】
図3に記載のROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU301が所定のプログラムを実行することによって
図1に示した表示装置100の受付部101〜表示部103の機能を実現する。
【0057】
(第2キーワード生成の概要)
図4は、実施例にかかるナビゲーション装置による検索処理の概要を説明する図である。
図4は、
図1の決定部102の構成例であり、ジオコーダ410の機能についても、CPU301のプログラム実行で得ることができる。
【0058】
ナビゲーション装置300は、検索時、ディスプレイ313上に検索キーワード入力欄400を表示する。ユーザは、検索キーワード入力欄400に所望する検索のキーワード(第1キーワード「×××」KW1)を操作入力する。
【0059】
この検索時、ナビゲーション装置300のジオコーダ410は、ナビゲーション装置300の現在地(緯度経度)をGPSユニット315から取得し、緯度経度に対応する住所情報を第2キーワードとして出力する。これにより、ナビゲーション装置300は、検索キーワード入力欄400上に、検索キーワードKWとして、第1キーワード「×××」KW1と、第2キーワード「□○」KW2とを表示する。
【0060】
第1キーワードKW1と、第2キーワードKW2との間に1文字スペースを入れて表示することで、これら第1キーワードKW1と、第2キーワードKW2とを目視上区別し易くなる。また、第2キーワードKW2は、ユーザが操作入力したものではなく、ナビゲーション装置300が自動生成したものであるため、反転表示させることで、入力が未確定状態としてもよい。ユーザは、第2キーワードKW2のテキスト文字を見て、検索に用いる場合に確定操作するようにしてもよい。
【0061】
そして、ナビゲーション装置300は、ユーザ操作により、検索キーワード入力欄400に表示されている検索キーワードKW(第1キーワードKW1および第2キーワードKW2)に基づく検索処理を実行し、検索結果の一覧420をディスプレイ313上に表示する。
【0062】
(検索処理例)
図5は、実施例にかかるナビゲーション装置が行う検索処理例を示すフローチャートである。ナビゲーション装置300のCPU301(
図1の表示部103)が実行する処理概要を説明する。
【0063】
ナビゲーション装置300は、検索時に、ディスプレイ313上に検索キーワード入力欄400を表示し、ユーザによる所望する検索用のキーワード(第1キーワード)の操作入力を受け付ける(ステップS501)。
【0064】
ユーザによる第1キーワードの入力時、ナビゲーション装置300は、自装置の現在地(緯度経度)をGPSユニット315から取得し、ジオコーダ410へ入力する(ステップS502)。ジオコーダ410は、現在地に対応する住所情報(第2キーワード)を出力する(ステップS503)。
【0065】
この後、ナビゲーション装置300は、目的地あるいは経由地の設定の有無を判断する(ステップS504)。移動体の目的地あるいは目的地の途中の経由地が設定されていれば(ステップS504:Yes)、設定されている目的地や経由地の位置情報(緯度経度)をジオコーダ410へ入力する(ステップS502)。この際、ナビゲーション装置300(ジオコーダ410)は、設定されている目的地や経由地に対応する住所情報(第2キーワード)を出力する(ステップS503)。
【0066】
上記処理によれば、ナビゲーション装置300(ジオコーダ410)は、現在地の住所情報を第2キーワードとして出力する。また、目的地や経由地が設定されていれば、ナビゲーション装置300(ジオコーダ410)現在地の住所情報に加えて、これら目的地や経由地の住所情報についても第2キーワードとして出力する。
【0067】
また、ステップS504において、移動体の目的地あるいは目的地の途中の経由地が設定されていなければ(ステップS504:No)、ナビゲーション装置300は、ステップS505に移行する。また、ステップS503において、現在地に加え、目的地や経由地の住所情報を出力した場合にも、ナビゲーション装置300は、ステップS505に移行する。
【0068】
この後、ステップS505では、ナビゲーション装置300は、検索キーワード入力欄400に検索キーワードの候補を表示する(ステップS505)。検索キーワードは、第1キーワードと第2キーワードとを含んでいる。第2キーワードは、現在地のみ、あるいは現在地と目的地および経由地の住所情報であるため、一つまたは複数の異なる住所情報となり、これに対応して検索キーワードとして複数の候補となる場合がある。
【0069】
検索キーワードが複数となる場合、所定のソート順、第2キーワードについて、例えば、現在地の表示の優先順位を最も高くし、以下は優先順位にしたがい、経由地、目的地として表示する。この他、予めのユーザ設定等に基づき、目的地の表示の優先順位を最も高くしたり、経由地の優先順位を最も高くしてもよい。この際、上述したように、第2キーワードを未確定状態で複数の候補を表示し、候補のなかから決定した第2キーワードを確定表示させることができる。この際、カーソルの移動操作で、複数の候補一覧をスクロールでき、確定表示は、例えば、スペースキーや、かな変換キー等の操作で行うことができる。
【0070】
そして、ユーザ操作により、第2キーワードを確定することで、ナビゲーション装置300は、検索キーワード入力欄400に表示する検索キーワードを確定する(ステップS506)。この後、ユーザによる検索開始のボタン等の選択操作により、ナビゲーション装置300は、検索キーワード入力欄400に表示している検索キーワードを用いた検索処理を実行し(ステップS507)、検索結果をユーザに提示する。
【0071】
(住所の周辺検索の処理例1)
図6は、実施例にかかるナビゲーション装置が行う住所データベースを用いた住所の周辺検索の処理例を説明する図である。ナビゲーション装置300のCPU301(
図1の決定部102の機能、
図4のジオコーダ410を用いた機能)が行う処理例であり、例えば、現在地の位置情報に基づき現在地の周辺の住所情報を出力する処理例を示す。
【0072】
はじめに、現在地の位置情報(例えば、緯度経度「E139.40.35.6N35.32.24.0」)をジオコーダ410に入力すると(ステップS601)、ジオコーダ410は、現在地の位置情報に対応する住所情報「神奈川県川崎市幸区新小倉1」を出力する(ステップS602)。ここで、CPU301は、ジオコーダ410が出力する住所情報のうち1階層上の住所情報「神奈川県川崎市幸区」を抽出し、第2キーワード候補KW2−1に決定する。
【0073】
次に、CPU301は、ステップS602で得た住所情報「神奈川県川崎市幸区」のさらに1階層上(市区・郡町村抽出)の住所情報「神奈川県川崎市」を抽出し(ステップS603)、第2キーワード候補KW2−2に決定する。
【0074】
次に、CPU301は、ステップS603で得た住所情報「神奈川県川崎市」の1階層下の住所情報「神奈川県川崎市○×」を住所データベース610を検索して抽出し(ステップS604)、第2キーワード候補KW2−3に決定する。ステップS604で得た第2キーワード候補KW2−3は、ステップS602で得た第2キーワード候補KW2−1と同階層(兄弟階層)の住所情報である。
【0075】
この後、CPU301は、複数の第2キーワード候補KW2−1〜KW2−3を第2キーワードKW2に決定する。この後、CPU301は、第1キーワードKW1と第2キーワードKW2とからなる検索キーワードKWを検索キーワード入力欄400に表示する。そして、CPU301は、ユーザ操作により、検索キーワードKWによる検索処理を実行する。
【0076】
ここで、検索キーワード入力欄400にはテキストの文字列を複数行表示可能な構成であれば、CPU301は、複数の第2キーワード候補KW2−1〜KW2−3を検索キーワード入力欄400に表示する。
【0077】
しかし、
図6に示すように、検索キーワード入力欄400にはテキストの文字列を1行だけ表示する構成の場合には、CPU301は、複数の第2キーワード候補KW2−1〜KW2−3のうち一つのみ(例えば優先順位が最も高い一つ)だけを検索キーワード入力欄400に表示する。但し、複数の第2キーワード候補KW2−1〜KW2−3が含まれていることを表示する(例えば候補数)。
【0078】
この他、CPU301は、第2キーワードKW2として、複数の第2キーワード候補KW2−1〜KW2−3のうち一つあるいは所定数のみをユーザ選択できるよう表示してもよい。この際、CPU301は、複数の第2キーワード候補KW2−1〜KW2−3に所定の優先順位を付与し、優先順位が高い一つの第2キーワード候補KW2(例えば、現在地を示す第2キーワード候補KW2−1)のみを検索キーワード入力欄400に表示する設定としてもよい。残りの第2キーワード候補KW2−2、KW2−3については、プルダウン表示等により、ユーザ選択が可能なようにしておく。
【0079】
第2キーワード候補KW2−1〜KW2−3の表示の優先順位は、例えば、現在地の表示の優先順位を最も高くし、現在地を中心として距離が近い順の優先順位や、予めのユーザ設定の優先順位等に基づき、ナビゲーションに設定した目的地や経由地へ向かう経路(誘導経路)上で現在地に近い順で表示してもよい。
【0080】
上記の説明では、現在地の住所の周辺検索を例に説明したが、他に目的地や経由地であっても同様にこれら目的地や経由地の住所の周辺検索を行うことができる。
【0081】
そして、住所の周辺検索によって得られた複数の第2キーワード候補KW2−1〜KW2−3は、ユーザ選択によりいずれかが第2キーワードKW2として決定され、第1キーワードKW1とともに検索キーワードKWとして検索キーワード入力欄400に表示される。そして、上述したように、検索キーワード入力欄400に表示された検索キーワードKWに基づく検索を実行することができる。
【0082】
(住所の周辺検索の処理例2)
図7は、実施例にかかるナビゲーション装置が行う地図データを用いた周辺検索例を説明する図である。この処理例では、地図情報(緯度経度がXY軸方向の地図データ)を用いて現在地の住所を取得する例について説明する。
【0083】
図7に示すように、ナビゲーション装置300は、地図データ700上において現在地の位置情報(緯度経度)Pを取得する。そして、地図データ700上の現在地Pを中心として所定の距離(オフセット分)Lだけ全方向(図示の例ではXY軸に沿った東西南北の4方向)に離れた4箇所の位置の緯度経度の住所を取得する。
【0084】
図7の例では、現在地Pの住所が「神奈川県川崎市新小倉」である。現在地Pを中心として、距離(オフセット)Lだけ離れた北方向の位置Onは、「神奈川県川崎市幸区鹿島田」であり、距離Lだけ離れた東方向の位置Oeは、「神奈川県川崎市幸区古川町」であり、距離Lだけ離れた西方向の位置Owは、「神奈川県川崎市幸区南加瀬」である。また、距離Lだけ離れた南方向の位置Osは、「神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町」である。
【0085】
このように、地図データ700上で、現在地Pを中心としてオフセット(距離)Lだけ離れた各位置On,Oe,Ow,Osの住所をそれぞれ取得することにより、現在地P周辺の住所を取得できる。より詳細には、地図データ700上において各位置On,Oe,Ow,Osの位置情報(緯度経度)を取得してジオコーダ410に入力し、ジオコーダ410が出力する住所情報を用いる。
【0086】
そして、
図7に示す例では、現在地Pおよび各位置On,Oe,Owの住所がいずれも「川崎市幸区」であるが、位置Osの住所は「横浜市鶴見区」であり他と異なるが、地図データ700上でオフセットを用いることで簡単に現在地Pの周辺の住所情報を取得することができる。
【0087】
図8Aおよび
図8Bは、実施例にかかるナビゲーション装置が行う地図データを用いた周辺検索のオフセット設定例を示す図である。
図8Aに示すように所定縮尺の地図データ700の表示の際の行政区画(図中太線)の密度が粗な場合には、現在地Pを中心とした各位置On,Oe,Ow,Osのオフセット(距離)L1を比較的大きく設定する。例えば、各位置On,Oe,Ow,Osのうちいずれかが行政区画を超えて他の行政区に位置するオフセット(距離)L1とする。
図8Aの例では、2つの位置Os,Owが現在地Pと異なる行政区に位置している。
【0088】
一方、
図8Bに示すように所定縮尺の地図データ700の表示の際の行政区画(図中太線)の密度が密な場合には、現在地Pを中心とした各位置On,Oe,Ow,Osのオフセット(距離)L2を比較的小さく設定する。例えば、現在地Pに対し、各位置On,Oe,Ow,Os全てが異なる他の行政区に位置することがないオフセット(距離)L2とする。
図8Bの例では、2つの位置On,Owが現在地Pと異なる行政区に位置している。
【0089】
これら
図8A,
図8Bのように地図データ700上の行政区画に応じて現在地Pからのオフセット(距離)Lを変更して設定した周辺検索を行うことにより、現在地Pの住所情報が示す一つの行政区だけではなく、周辺の他の行政区の住所を得ることができるようになる。
【0090】
(住所の周辺検索の処理例3)
図9は、実施例にかかるナビゲーション装置が行う住所データベースおよび地図データを用いた住所の周辺検索の処理例を説明する図である。
図1の決定部102は、ジオコーダ410とキーワード組み合わせ部901とを備える。
図3に示したCPU301がジオコーダ410およびキーワード組み合わせ部901の機能をプログラム実行する。
【0091】
第1キーワードKW1「コンビニ」は、ユーザの操作入力で得られる。キーワード組み合わせ部901は、第2キーワードKW2を、上述した住所データベース610を用いた結果(
図6参照)と、地図データ700を用いた結果(
図7参照)とを組み合わせて得る。
【0092】
キーワード組み合わせ部901は、上述した住所データベース610を用いて現在地の住所を示す第2キーワード候補「川崎市幸区」KW2−1と、第2キーワード候補「川崎市」KW2−2と、第2キーワード候補「川崎市川崎区ほか全6区」KW2−3と、を得る。
【0093】
さらに、組み合わせ部901は、上述した地図データ700を用いて第2キーワード候補「横浜市鶴見区」KW2−Aを得る。なお、この「横浜市鶴見区」は、住所データベース610を用いた第2キーワード候補KW2−1〜KW2−3には含まれていない(
図6参照)。このように、住所データベース610に基づく第2キーワード候補KW2−1〜KW2−3と、地図データ700に基づく第2キーワード候補KW2−Aとをそれぞれ得ることにより、住所データベース610あるいは地図データベース700の一方だけでは得られない第2キーワード候補KW2−Aを得ることができるようになる。これにより、現在地Pの周辺検索の第2キーワード候補を複数決定できるようになる。
【0094】
この処理例においても、上述したように、検索キーワード入力欄400の表示行数に応じて複数の第2キーワード候補KW2−1〜KW2−3,KW2−Aの全部あるいは、一部を優先順位に従いソートして表示することができる。
【0095】
図10は、実施例にかかるナビゲーション装置が行う地図データを用いた周辺検索の他のオフセット設定例を示す図である。第2キーワードKW2は、第1キーワードKW1による検索結果を絞り込むためのキーワードである。このため、現在地Pを中心として東西南北の各方向(N,E,W,S)への距離(オフセット)Lを複数有しても良い。
【0096】
図10の例では、各方向に2つの距離(オフセット)L1,L2を設定している。例えば、北方向では距離L1の位置On1と、距離L2の位置On2となる。これにより、ジオコーダ410に入力される位置情報(緯度経度)は各方向毎に2つずつとなり、対応してジオコーダ410からは各方向毎に2つの住所情報が出力される。
【0097】
これにより、各方向毎に異なる住所情報が出力されることとなり、例えば、北方向の距離L1の位置On1と、距離L2の位置On2とでは、異なる行政区(例えば、異なる区)の住所情報が得られる場合もある。このような場合、第2キーワード候補KW2として新たな候補を得ることができ、絞り込み条件の候補(第2キーワード候補KW2)を増やすことができるようになる。上記例に限らず、各方向に2つ以上複数の距離(オフセット)L1,L2,L3を設定しても良く、絞り込み条件の候補(第2キーワード候補KW2)を増やすことができるようになる。
【0098】
さらには、オフセットLを設定する方向についても、移動体の現在の移動方向に基づき設定してもよい。例えば、移動体の移動方向が北である場合、ナビゲーション装置300は、南を除く北東西(N,E,W)の3方向にそれぞれオフセットLを設定する。これにより、移動体の移動方向に対応した住所情報を第2キーワードとして絞り込み検索し、移動体の移動方向に対応した検索結果を得ることができるようになる。
【0099】
さらには、各方向に対するオフセットLの設定数についても、移動体の現在の移動方向に基づき設定してもよい。例えば、移動体の移動方向が北である場合、ナビゲーション装置300は、進行方向と逆の南(S)方向には、オフセットLを設定しないかあるいは単一の距離L1で設定する。そして、北東西(N,E,W)の3方向に対しては各方向毎に複数のオフセットL1,L2を設定する。これにより、移動体の移動方向に対応した第2キーワード候補の数を増やすことができるようになる。
【0100】
(サーバによる表示処理例)
上記の実施例では、ナビゲーション装置300が検索処理を実行する構成としたが、ナビゲーション装置300、あるいは簡易な表示装置(例えばスマートフォンやサーバ通信型ナビゲーション装置等)を用いても上記同様の検索処理を実行できる。この場合、
図1に示した受付部101の機能を表示装置が有し、決定部102と表示部103の機能をサーバが有する構成とする。
【0101】
表示装置は、現在地を位置検出できるGPS等の機能、インターネット等のネットワークを介してサーバと通信を行う通信部、入力部と表示部等を有すればよく、現在地と、ユーザが操作入力した第1キーワードとをサーバに送信する。サーバでは、表示装置の現在地の位置情報に基づく第2キーワードを生成し、第2キーワードを表示装置に送信する。そして、表示装置は、第1キーワードと第2キーワードからなる検索キーワードを表示部の検索キーワード入力欄400に表示する。
【0102】
そして、検索キーワード入力欄400に表示された検索キーワードに対するユーザ操作により、表示装置あるいはサーバは、検索処理を実行する。検索処理時、表示装置は、通信部を介して所定の検索サーバにアクセスして検索結果を得る構成にもできる。
【0103】
このように、表示装置とサーバからなるシステム構成とした場合においても、上記実施例同様に、ユーザは、所望する検索結果を簡単な操作で得ることができるようになる。
【0104】
以上説明した実施例によれば、ナビゲーション装置は、移動体の現在地(目的地、経由地等)に基づき、第2キーワードを自動生成し、ユーザが操作入力した第1キーワードとともに検索キーワード入力欄に表示する。これにより、ユーザは、検索キーワード入力欄に表示された第2キーワードの表示を目視等で確認した上で検索実行でき、第1キーワードに基づく検索結果を、現在地の住所情報で絞り込むことができ、この際、ユーザによる第2キーワードの操作入力を不要にし、かつ多数の検索結果のなかからユーザが期待する検索結果が得られるようになる。
【0105】
また、現在地は、移動体の移動に基づき常に位置が変化するため、ユーザは、移動中の現在地の情報(位置や住所)を知らない場合が多い。このようにユーザが現在地(目的地、経由地)の住所等を知らない状態であっても、ナビゲーション装置が第2キーワードを自動生成するため、ユーザが期待する検索結果を簡単に得ることができるようになる。
【0106】
さらに、表示装置が自動生成する第2キーワードについて、住所の周辺検索により複数の第2キーワード候補を表示することで、第2キーワードをユーザ選択できるようになる。第2キーワードをユーザ選択できることで、ユーザが期待する検索結果をより精度良く提示できるようになる。
【0107】
なお、本実施の形態で説明した表示方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。