(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前端(128、1128)を有し、相手コネクタ(102、1102)を受け取るように構成されたキャビティ(106、1106)を前記前端に画定するハウジング(110、1110)であって、ハードストップ面(230、1250)を画定する第1の突出部(232、1232)を含むハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられ、前記ハウジングに対して延長位置と挿入位置との間で可動であるコネクタ位置保証(CPA)要素(118、1118)であって、前記CPA要素(118、1118)は、前記挿入位置で、前記CPA要素が前記延長位置にあるときより、前記ハウジングの前記前端に近接して配置され、前記CPA要素は、ベース(190、1190)、および前記ベースから前記ハウジングの前記前端(128、1128)の方へ延びる第1のビーム(192、1192)を含み、前記第1のビームは、前記相手コネクタが前記キャビティ内へ装入されるとき、前記相手コネクタによって係合され、阻止位置から解放位置へ撓むように構成される、CPA要素とを備え、
前記CPA要素の前記第1のビームが前記阻止位置にあるとき、前記延長位置から前記挿入位置への前記CPA要素の動きは、前記第1の突出部の前記ハードストップ面が前記CPA要素の前記第1のビームに当接することによって機械的に阻止され、
前記CPA要素の前記第1のビームが、前記相手コネクタによって前記解放位置へ動くとき、前記第1のビームは、前記第1の突出部の前記ハードストップ面を通り越し、前記CPA要素が前記延長位置から前記挿入位置へ動くことを可能にし、
前記第1のビームは、前記第1のビームの遠位端(200、1200)に位置する第1のフィンガ(206、1206)を有し、前記遠位端は、前記第1の突出部の前記ハードストップ面に当接するように構成され、前記第1のフィンガは、前記キャビティ内に受け取られたときは前記相手コネクタによって係合され、前記相手コネクタが前記キャビティ内へ装入されたときは前記阻止位置から前記解放位置へ撓む、
電気コネクタ(104、1104)。
前記CPA要素(118、1118)は、前記ベース(190、1190)から延びて前記ハウジングのプラットホーム(180、1180)に係合する保持ラッチ(214、1214)を含み、前記保持ラッチは、前記延長位置にあるときは第1の戻り止め(280、1280)内に受け取られ、前記保持ラッチは、前記挿入位置にあるときは第2の戻り止め(282、1282)内に受け取られる、請求項1に記載の電気コネクタ(104、1104)。
前記ハウジング(110、1110)の前記キャビティ(106、1106)は、前記相手コネクタ(102、1102)が嵌合軸(112、1112)に沿って前記キャビティ内へ装入されるように、前記嵌合軸に沿って方向付けられており、前記CPA要素(118、1118)は、前記延長位置と前記挿入位置との間で前記嵌合軸に対して平行に可動であり、前記CPA要素の前記第1のビーム(192、1192)は、前記嵌合軸に対して概して横方向に前記阻止位置から前記解放位置へ撓む、請求項1に記載の電気コネクタ(104、1104)。
前記CPA要素(118、1118)は、前記ベース(190、1190)から前記ハウジング(110、1110)の前記前端(128、1128)の方へ延びる第2のビーム(194、1194)をさらに含み、前記第1のビームおよび前記第2のビームは、間隙(196、1196)によって互いに隔置され、前記相手コネクタ(102、1102)のタブ(124、1124)が、前記相手コネクタが前記キャビティ(106、1106)内に受け取られるとき、前記間隙内へ少なくとも部分的に受け取られるように構成され、前記タブは、前記第1のビームおよび前記第2のビームに係合して、前記第1のビームおよび前記第2のビームを横方向外方へ互いに離れる方に撓ませる、請求項1に記載の電気コネクタ(104、1104)。
前記ハウジング(110、1110)は、前記キャビティ(106、1106)を画定する本体(178、1178)と、支柱(136、1136)の周りで前記本体に対して旋回可能である結合レバー(120、1120)とをさらに含み、前記結合レバーは、前記相手コネクタが完全嵌合位置にあるとき、前記相手コネクタ(102、1102)のキャッチ(122、1122)に係合して、前記相手コネクタを前記ハウジングに固定する掛止面(121、1121)を含んでいる、請求項1に記載の電気コネクタ(104、1104)。
前記CPA要素(118、1118)は、前記結合レバー(120、1120)と前記ハウジング(110、1110)の前記本体(178、1178)のプラットホーム(180、1180)との間に配置され、前記CPA要素は、前記プラットホームに沿って前記延長位置と前記挿入位置との間で摺動可能であり、前記第1のビーム(192、1192)は、前記阻止位置および前記解放位置の両方で前記プラットホームに係合する、請求項7に記載の電気コネクタ(104、1104)。
前記ハウジング(110、1110)は、前記キャビティ(106、1106)を少なくとも部分的に画定するプラットホーム(180、1180)を含み、前記CPA要素(118、1118)は、前記プラットホームに沿って摺動可能であり、前記第1の突出部(232、1232)は、前記プラットホームから垂直方向上方へ延びるポストである、請求項1に記載の電気コネクタ(104、1104)。
前記第1のビーム(192、1192)は、前記第1のビームをプラットホーム(180、1180)に対して予圧するように捩じれている、請求項1に記載の電気コネクタ(104、1104)。
前記第1のフィンガ(206)のスロット(222)が、前記第1の突出部(232)と位置合わせされ、前記解放位置で前記第1の突出部を受け取り、前記第1のフィンガの前記遠位端(200)が前記第1の突出部を越えて前記延長位置から前記挿入位置へ動くことを可能にする、請求項1に記載の電気コネクタ(104)。
前記第1のフィンガ(1206)の先端(1208)が、前記第1の突出部(1232)の外側を前記解放位置へ撓み、前記先端は、前記第1の突出部を通り越して、前記CPA要素(1118)が前記延長位置から前記挿入位置へ動くことを可能にする、請求項1に記載の電気コネクタ(1104)。
前記第1のフィンガ(1206)は、前記CPA要素(1118)が前記延長位置と前記挿入位置との間で動くとき、前記第1の突出部(1232)の外側を完全に進む、請求項1に記載の電気コネクタ(1104)。
前記第1の突出部(1232)は、前縁部(1238)、後縁部(1240)、内縁部(1242)、および外縁部(1244)を含み、前記第1のフィンガ(1206)は、前記阻止位置で前記後縁部に当接し、前記第1のフィンガは、前記CPA要素(1118)が前記延長位置と前記挿入位置との間で動くとき、前記外縁部に沿って進む、請求項1に記載の電気コネクタ(1104)。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に記載する1つまたは複数の実施形態は、コネクタ位置保証(CPA)レバーを含む電気コネクタを有するコネクタシステムを提供する。CPA要素は、延長位置と挿入位置との間で可動である。たとえば、CPA要素は、延長位置と挿入位置との間で前後に動かすことができる。挿入位置で、CPA要素は、CPA要素が延長位置にあるときより、電気コネクタの前方嵌合端に近接することができる。本明細書に記載する実施形態では、CPA要素は、相手電気コネクタが電気コネクタのハウジングに対して完全嵌合位置に到達したことに応答したときのみ、延長位置から挿入位置へ可動になるように構成される。したがって、CPA要素は、相手電気コネクタが電気コネクタと完全に嵌合されるまで、挿入位置へ動くことが制限される。
相手コネクタが、電気コネクタのハウジングに対して完全嵌合位置に着いた後、CPA要素は、挿入位置へ動くことが制限解除されまたは可能にされる。CPA要素は、CPA要素を挿入位置に向かう方向へ押したり引いたりする人間の操作者またはロボット機械によって動かすことができる。CPA要素は、コネクタシステムを組み立てる操作者またはロボット機械に感覚(たとえば、触覚、視覚、聴覚など)フィードバックを提供することによって、電気コネクタが互いに完全に嵌合されていることを検証するために使用されるコネクタ位置保証機構である。したがって、相手コネクタが電気コネクタのハウジング内へ装入された後、CPA要素が挿入位置へ動くのを操作者が見、感じ、かつ/または聞いたとき、相手コネクタが電気コネクタに対して完全に装着されたという保証が操作者に提供される。
【0009】
一実施形態では、CPA要素はまた、電気コネクタに相手コネクタを結合する結合機構を支持する2次ロック機構を提供する。たとえば、電気コネクタは、支柱の周りで旋回する結合レバーを含むことができる。結合レバーは、相手コネクタが完全に装着されたときに相手コネクタのキャッチに係合してコネクタを嵌合および/または結合状態で保持するように構成された掛止面を、支柱の一方の側に含む。CPA要素が挿入位置へ動かされたとき(コネクタが嵌合されているときのみに行われる)、CPA要素の位置決めにより、掛止面を相手コネクタのキャッチから係合解除するはずの結合レバーの旋回を制限および/または防止することができる。したがって、CPA要素が挿入位置にあるとき、CPA要素は、結合機構を支持し、相手コネクタが電気コネクタから嵌合解除または結合解除される可能性を防止し、または少なくとも抑制する。一実施形態では、CPA要素は、挿入位置から延長位置へ動かされると、結合レバーを相手コネクタのキャッチから切り離し、コネクタを嵌合解除することを可能にするように構成される。
【0010】
図1は、一実施形態によって形成されたコネクタシステム100の斜視図である。コネクタシステム100は、第1の電気コネクタ102および第2の電気コネクタ104を含む。図示の実施形態では、第1の電気コネクタ102はオスコネクタであり、第2の電気コネクタ104はメスコネクタであり、したがって嵌合動作中、第1の電気コネクタ102の一部分が、第2の電気コネクタ104のキャビティ106内に受け取られる。より具体的には、第1のコネクタ102のオスハウジング108の一部分(たとえば、ノーズコーン)が、第2のコネクタ104のメスハウジング110によって画定されたキャビティ106内に受け取られる。
図1では嵌合解除された状態で示されているが、第1のコネクタ102および第2のコネクタ104は、嵌合軸112に沿って嵌合することができる状態である。本明細書では、第1の電気コネクタ102をオスコネクタ102または相手コネクタ102と呼び、第2の電気コネクタ104をメスコネクタ104または単にコネクタ104と呼ぶ。
【0011】
コネクタシステム100は、自動車業界、家庭用電気機器業界、航空機業界などの様々な業界にわたって多数の適用分野で、2つ以上のデバイスおよび/または電気構成要素を電気的に結合するために使用することができる。たとえば、自動車業界では、電気コネクタ102、104は、無線周波通信のために、アンテナをコントローラおよび/または処理デバイスに電気的に接続するためなどに使用することができる。
【0012】
オスコネクタ102およびメスコネクタ104はそれぞれ、異なる電気構成要素に電気的に接続されて、対応する電気構成要素間に導電経路を提供する。図示の実施形態では、オスコネクタ102およびメスコネクタ104は、同軸ケーブルなどの対応する導電ケーブルまたはワイヤ114、116に電気的に接続される。代替実施形態では、オスコネクタ102および/またはメスコネクタ104は、対応する回路基板に取り付けることができる(たとえば、エッジマウント)。ケーブル114は、オスコネクタ102の電気コンタクト(図示せず)に電気的に終端される(たとえば、圧着、はんだ付けなど)。ケーブル116は、メスコネクタ104の電気コンタクト(たとえば、中心コンタクト150および外側コンタクト152)に電気的に終端される。オスコネクタ102の電気コンタクトは、コネクタ102、104が嵌合されるとき、メスコネクタ104の電気コンタクト150、152に係合する。コネクタ102、104を通ってケーブル114とケーブル116との間で、電力、制御メッセージ、データなどを伝える様々な電気信号を伝送することができる。
【0013】
図示の実施形態では、オスコネクタ102およびメスコネクタ104はどちらも、一列に並んだ形状を有する。たとえば、オスコネクタ102がキャビティ106内へ装入される嵌合軸112は、オスコネクタ102から出るケーブル114およびメスコネクタ104から出るケーブル116の向きに対して略平行である。代替実施形態では、オスコネクタ102および/またはメスコネクタ104は、直角または他の角度の形状を有することもできる。
【0014】
メスコネクタ104のメスハウジング110は、前端128と後端130との間に延びる。前端128は、オスコネクタ102の方を向いている嵌合端である。キャビティ106は、メスハウジング110を通って前端128と後端130との間に少なくとも部分的に延びる。キャビティ106は、前端128で開いている。メスコネクタ104は、メスハウジング110に取り付けられたCPA要素118を含む。CPA要素118は、キャビティ106内にまたはキャビティ106と一列に並んで位置するのではなく、キャビティ106の径方向外方に配置される。メスコネクタ104の図示の向きで、CPA要素118は、キャビティ106の上に配置されている。CPA要素118は、メスハウジング110に対して延長位置と挿入位置との間で可動である。
図1で、CPA要素118は延長位置にある。
CPA要素118は、作動経路内で延長位置と挿入位置との間を線形に動くように構成される。一実施形態では、CPA要素118の作動経路は、嵌合軸112に対して平行である。挿入位置では、CPA要素118は、CPA要素118が延長位置にあるときより、メスハウジング110の前端128に近接している。CPA要素118は、オスコネクタ102がメスコネクタ104に対して完全嵌合位置にある(または実質上近接している)ときのみ、延長位置から挿入位置へ可動になるように構成されるため、CPA要素118は、オスコネクタ102およびメスコネクタ104が互いに適切に嵌合されているかどうかを示すコネクタ位置保証を提供する。
本明細書では、オスコネクタ102の完全嵌合位置は、オスコネクタ102がメスコネクタ104に適切に電気的に接続され、結合機構がロックされて、オスコネクタ102およびメスコネクタ104が結合状態で保持される適切な嵌合位置を指す。したがって、オスコネクタ102がメスコネクタ104のキャビティ106内に完全に装着されていない場合、CPA要素118は、延長位置から挿入位置へ動くことが阻止される。
【0015】
メスハウジング110は、結合レバー120を含む。結合レバー120は、ハウジング110に取り付けられており、ハウジング110に対して支柱136の周りで旋回可能である。結合レバー120は、メスコネクタ104をオスコネクタ102に選択的にロックするメスコネクタ104の結合機構を画定する。たとえば、結合レバー120は、オスコネクタ102のキャッチ122に係合してメスハウジング110をオスハウジング108に固定するように構成された掛止面121を含む。掛止面121とキャッチ122との間の係合は、通常の使用に付随するコネクタ102、104を引き離す力を吸収してそれに耐えるように設計される。結合レバー120は、キャビティ106に対して径方向外方へ旋回するように構成される。
結合レバー120は、オスコネクタ102がキャビティ106内へ装入されるとき、オスハウジング108との係合に応答して旋回することができ、それにより掛止面121に近接している結合レバー120の第1の端部154が持ち上げられる。追加または別法として、結合レバー120は、以下でより詳細に説明するように、結合レバー120のボタン区分145の押下によって旋回することができる。ボタン区分145は、結合レバー120の反対側の第2の端部156に近接して配置され、支柱136は、掛止面121とボタン区分145との間に配置される。
【0016】
オスハウジング108は、嵌合端132と後端134との間に延びる。オスハウジング108は、嵌合端132はキャビティ106内に受け取られるが、後端134はキャビティ106に入らないように、キャビティ106内に装入される。図示の実施形態では、オスハウジング108は、略円筒形の形状を有するノーズコーン109を含む。ノーズコーン109は、ノーズコーン109の外面126から突出するタブ124を含む。タブ124は、結合レバー120に係合するように構成される。タブ124は、キャッチ122を画定する。キャッチ122は、ハウジング108の後端134の方を向いているタブ124の背面である。タブ124は、オスコネクタ102が装着されるとき、結合レバー120を旋回させることができる。
たとえば、タブ124の頂面138は、オスコネクタ102が嵌合軸112に沿って完全装着位置の方へ動くとき、結合レバー120に係合して結合レバー120の旋回を徐々に増大させる斜面140を画定することができる。完全装着位置で、タブ124のキャッチ122は、メスハウジング110の掛止面121に係合して、オスコネクタ102をメスコネクタ104に固定する。ノーズコーン109は、任意選択で、外面126から突出する少なくとも1つのキー突条142を含むことができる。各キー突条142は、キャビティ106の周辺部に沿って位置する対応するキー溝144内に受け取られて、嵌合中にノーズコーン109がメスハウジング110と適切に位置合わせされることを確実にするように構成される。
【0017】
任意選択で、コネクタシステム100内のオスコネクタ102およびメスコネクタ104は、FAKRA標準コネクタなどの標準化されたコネクタとすることができる。FAKRAは、ドイツ標準化機構内の自動車標準化委員会であり、自動車分野における国際標準化の利益を代表する。FAKRA標準は、適切なコネクタの取付けのためのキーイングおよび色コーディングに基づくシステムを提供する。たとえば、オスハウジング108のキー突条142およびメスハウジング110のキー溝144は、各コネクタ102、104と1つまたは複数の特有の相手コネクタとの嵌合性を制限するように所望のFAKRA使用に従って設計された機構とすることができる。
【0018】
図2は、一実施形態によるメスコネクタ104の部分分解図である。メスコネクタ104は、ハウジングアセンブリ146およびコンタクトアセンブリ148を含む。図示の実施形態では、ハウジングアセンブリ146は分解されており、コンタクトアセンブリ148はそのままである。ハウジングアセンブリ146は、メスハウジング110、CPA要素118、および保持クリップ162を含む。保持クリップ162は任意選択である。図示の実施形態では、ハウジング110は、単一の一体化された構成要素である。代替実施形態では、ハウジング110は、結合レバー120を含む上部ハウジング部材およびキャビティ106を画定する下部ハウジング部材など、複数の個別の部材からなるアセンブリとすることができる。
【0019】
コンタクトアセンブリ148は、中心コンタクト150と、中心コンタクト150を取り囲む誘電体151と、誘電体151を取り囲む外側コンタクト152とを含む同軸コンタクトアセンブリとすることができる。誘電体151は、中心コンタクトと外側コンタクト152との間に電気的絶縁を提供する。コンタクトアセンブリ148は、ケーブル116の外側ジャケット160の周りに圧着されたフェルール158によって、ケーブル116に終端される。フェルール158はまた、ケーブル116のケーブル編組161の周りに圧着することもできる。コンタクトアセンブリ148はまた、外側コンタクト152を取り囲むキャビティインサート164を含む。キャビティインサート164は、外側コンタクト152に対する電気的絶縁を提供するために、誘電体材料から構成される。キャビティインサート164はまた、コンタクトアセンブリ148をハウジング110に対して定位置で固定するために、キャビティ106の内側でハウジング110と境界面を接するように構成される。
【0020】
コネクタ104は、後端130を通ってコンタクトアセンブリ148をメスハウジング110のキャビティ106内へ挿入することによって組み立てられる。コンタクトアセンブリ148の接触区分167は、キャビティインサート164からケーブル116に対するコンタクトアセンブリ148の遠位端166へ延びる。接触区分167は、中心コンタクト150、誘電体151、および外側コンタクト152のうち、オスコネクタ102がキャビティ106内へ完全に装入されるときにオスコネクタ102(
図1に示す)の対応する構成要素に係合してコネクタ102、104を電気的に接続するように構成された区分を含む。
【0021】
任意選択の保持クリップ162は、ハウジング110の側面開口171を通ってメスハウジング110内へ挿入することができる。保持クリップ162は、コンタクトアセンブリ148に続いて、コンタクトアセンブリ148をハウジング110に固定するために、ハウジング110内に装入されるように構成される。たとえば、保持クリップ162の脚部168は、キャビティインサート164の1つまたは複数のフランジ169に係合して、キャビティ106内でコンタクトアセンブリ148の軸方向位置を固定することができる。
【0022】
ハウジング110およびCPA要素118の構成および詳細は、以下で個々に説明する。これらの構成要素の相互操作性は、後続の図を参照して説明する。一実施形態では、ハウジング110およびCPA要素118は、プラスチックなどの1つまたは複数の誘電体材料から構成される。ハウジング110およびCPA要素118は、電気絶縁性である。ハウジング110およびCPA要素118の1つまたは複数の誘電体材料は、同じである必要はない。ハウジング110およびCPA要素118は、射出成形などの成形プロセスを介して形成することができる。代替実施形態では、ハウジング110および/またはCPA要素118は、少なくとも部分的に導電性金属材料から形成することができる。
【0023】
メスハウジング110は、結合レバー120と、キャビティ106を画定する本体178とを含む。本体178は、底壁170と、第1の側壁172と、反対側の第2の側壁174とを含む。底壁170とは反対側のハウジング110の頂端176は、少なくとも部分的に開いている。本明細書では、「上」、「下」、「前」、「後」、「第1」、および「第2」などの相対的または空間的な用語は、メスコネクタ104の参照する要素を区別するためだけに使用されており、重力の方向および/またはオスコネクタ102(
図1に示す)を含むメスコネクタ104の周囲環境に対する特定の位置または向きを必要とするものではない。底壁170、第1の側壁172、および第2の側壁174はすべて、キャビティ106のそれぞれの部分を画定する。
ハウジング110の本体178は、キャビティ106を少なくとも部分的に画定するプラットホーム180をさらに含む。プラットホーム180は、キャビティ106とハウジング110の頂端176との間に配置される。プラットホーム180は、頂面184および底面186を含む。頂面184は、ハウジング110の頂端176の方を向いており、底面186は、キャビティ106の一部分を画定する。図示の実施形態では、プラットホーム180は、プラットホーム180を通って頂面184と底面186との間に延びるチャネル182を画定する。チャネル182は、ハウジング110の前端128から長手方向後方へ延びる。チャネル182は、オスハウジング108がキャビティ106に入ったとき、オスハウジング108(
図1)のタブ124(
図1に示す)を収容するように構成される。
【0024】
結合レバー120は、プラットホーム180とハウジング110の頂端176との間に配置される。結合レバー120は、支柱136を介してハウジング110に取り付けられる。図示の実施形態では、支柱136は、円筒形の棒であるが、他の実施形態では、支柱136は、他の形状を有することができる。支柱136は、ハウジング110の側壁172、174間に延び、側壁172、174に取り付けられる。支柱136は、プラットホーム180から隔置された場所において、プラットホーム180とハウジング110の頂端176との間で、側壁172、174に取り付けられる。任意選択で、側壁172、174間に完全に延びる単一の棒である代わりに、支柱136は、結合レバー120から第1の側壁172へ延びる第1の棒と、結合レバー120から第2の側壁174へ延びる第2の棒とを含むことができる。
一実施形態では、結合レバー120は、プラットホーム180から隔置されており、プラットホーム180に係合しない。結合レバー120は、長さにわたってハウジング110に沿って前端128と後端130との間に延びる。たとえば、結合レバー120の第1の端部154は、前端128に近接しており、結合レバー120の第2の端部156は、後端130に近接している。
【0025】
結合レバー120は、頂面202と、反対側の底面204とを有する。底面204は、キャビティ106の方を向いている。結合レバー120は、任意選択で、結合レバー120を通って頂面202と底面204との間に延びるインジケータ窓188を画定する。インジケータ窓188は、CPA要素118が挿入位置にあるか否かを判定するために使用することができる。たとえば、CPA要素118は、CPA要素118が挿入位置にあるときは、インジケータ窓188を通して見ることができるが、CPA要素118が延長位置にあるとき、または延長位置と挿入位置との間の中間位置にあるときは、窓188を通して見ることができない。
【0026】
CPA要素118は、ベース190と、ベース190から延びる第1のビーム192および第2のビーム194とを含む。図示の実施形態では、2つのビーム192、194が示されているが、他の実施形態では、CPA要素118は、1つのビームのみまたは3つ以上のビームを含むこともできる。ベース190は、1つまたは複数の段が付けられた表面を有することができる隆起部210を含む。隆起部210は、操作者がCPA要素118を延長位置と挿入位置との間で動かすためにCPA要素118を把持または他の形でつかむための接触場所を提供する球状のつまみのような接触部分211を含むことができる。図示の実施形態では、ベース190は、隆起部210とビーム192、194との間に延びる中間部212をさらに含み、したがってビーム192、194は、中間部212から延びる。中間部212は、隆起部210に対して低減された高さを有する。任意選択で、中間部212の少なくとも大部分は平面である。
【0027】
第1のビーム192および第2のビーム194は、互いに対して平行に、ベース190から概略的に同じ方向に延びる。ビーム192、194は、互いに隔置され、互いの間に横方向の間隙196を画定する。ビーム192、194は、互いを鏡のように反映した同一または少なくとも類似の形状を有する。たとえば、ビーム192、194はそれぞれ、ベース190からそれぞれのビーム192、194の遠位端200へ延びるアーム198を含む。アーム198は、平面とすることができる。たとえば、各アームは、2つの両側の広い平面と、これらの平面間に延びる2つの縁面とを含むことができる。ビーム192、194は、広い平面に対して平行である面に沿って撓むように構成される。一実施形態では、両方のビーム192、194のうちの少なくとも一部分は、他方のビーム192、194の方へ延びる。
たとえば、図示の実施形態では、各ビーム192、194は、それぞれのアーム198の内縁面208から突出するフィンガ206を含む。ビーム192、194のフィンガ206は、遠位端200に近接して位置することができる。フィンガ206は、様々なサイズおよび/または形状の突出部とすることができる。たとえば、フィンガ206は、湾曲したまたは線形の表面を有する突起、返し、リップ、レッジ、戻り止めなどとすることができる。第1のビーム192のフィンガ206は、間隙196を横切って第2のビーム194のフィンガ206の方へ延びる。したがって、第1のビーム192と第2のビーム194との間の間隙196の幅は、フィンガ206から隔置された場所におけるアーム198間の間隙196の幅に対して、フィンガ206間で低減される。
【0028】
一実施形態では、CPA要素118はまた、側面保持ラッチ214を含む。側面保持ラッチ214は、片持ちビーム式であり、ベース190の中間部212から横方向外方へ延びる。一方の側面保持ラッチ214は、CPA要素118の左側216から延び、他方の側面保持ラッチ214は、CPA要素118の反対の右側218から延びる。保持ラッチ214は、メスハウジング110に係合してCPA要素118をハウジング110で保持するように構成される。
【0029】
図3は、一実施形態によるCPA要素118の底面斜視図である。CPA要素118は、その底面220に沿って実質上平面である。たとえば、CPA要素118は、プラットホーム180(
図2)の頂面184(
図2に示す)に係合し、延長位置と挿入位置との間の作動経路に沿って、頂面184に沿って摺動するように構成することができる。一実施形態では、第1のビーム192および第2のビーム194はそれぞれ、それぞれのビーム192、194の長さに沿って遠位端200からベース190の方へ延びるスロット222を画定する。スロット222は、底面220に沿って開いているが、CPA要素118の反対の頂面224からは閉じている。別法として、スロット222は、頂面224および底面220の両方に沿って開くこともできる。
遠位端200は、それぞれのスロット222に対する開口226を画定する。後述するように、スロット222はそれぞれ、CPA要素118が延長位置から挿入位置へ動くとき、メスハウジング110(
図1)の対応する突出部232(
図4に示す)を受け取るように構成される。代替実施形態では、ビーム192、194の一方のみが、スロット222を含む。別の代替実施形態では、ビーム192、194はどちらも、スロット222を画定しない。
【0030】
図4は、一実施形態による組み立てられた状態にあるメスコネクタ104の上面斜視図である。コンタクトアセンブリ148は、ハウジングアセンブリ146のキャビティ106内に装入されている。
図4で、メスハウジング110は、
図2に示す線1−1および2−2に沿って断面が示されている。CPA要素118および保持クリップ162はどちらも、ハウジング110に取り付けられている。メスコネクタ104は、垂直または仰角軸191、横軸193、および嵌合軸112に対して方向付けられている。軸191、193、112は、相互に直交している。仰角軸191が、重力に対して略平行に延びているように見えるが、軸191、193、112は、重力に対していかなる特定の向きも有する必要がないことが理解される。
【0031】
図示の実施形態では、CPA要素118は延長位置に位置する。CPA要素118は、オスコネクタ102(
図1に示す)がメスハウジング110のキャビティ106内に完全に装入されたことに応答して、ハウジング110に対して挿入位置(
図8および
図9に示す)へ動くように構成される。CPA要素118は、嵌合軸112に対して平行である作動経路に沿って線形に動く。挿入位置にあるCPA要素118は、CPA要素118が延長位置にあるときより、ハウジング110の前端128に近接している。たとえば、延長位置で、ベース190の接触部分211は、ハウジング110の後端130を越えて少なくとも部分的に延びることができるが、CPA要素118が挿入位置にあるとき、接触部分211は、任意選択で、後端130を越えて延びない。第1のビーム192および第2のビーム194は、ベース190から前端128の方へ延びる。図示の実施形態では、第1のビーム192は、結合レバー120によって実質上覆われており、したがって第1のビーム192のフィンガ206が、第1のビーム192のうち唯一の見える構成要素である。
【0032】
一実施形態では、CPA要素118は、結合レバー120とプラットホーム180との間に配置される。たとえば、CPA要素118の底面220(
図3に示す)は、プラットホーム180の頂面184に係合し、作動経路に沿って、頂面184に沿って摺動する。CPA要素118のビーム192、194は、CPA要素118の延長位置および挿入位置の両方で、頂面184に係合することができる。第1のビーム192は、チャネル182の一方の側(たとえば、左側)で頂面184に沿って延び、第2のビーム194は、チャネル182の反対側(たとえば、右側)で頂面184に沿って延びる。
【0033】
ビーム192、194は、ビーム192、194の阻止位置とビーム192、194の解放位置との間で撓むことができる。たとえば、CPA要素118が延長位置にあり、ビーム192、194が阻止位置にあるとき、ビーム192、194の一方または両方が、ハウジング110から延びる対応する突出部232に当接するように構成される。突出部232は、CPA要素118が延長位置から挿入位置へ動くのを機械的に阻止する。したがって、突出部232は、対応するビーム192、194の経路内に位置する。突出部232は、ハウジング110に固定される。突出部232は、CPA要素118が延長位置にあるときは、対応するビーム192、194に当接することができ、またはCPA要素118が挿入位置へ動こうとしているとき(オスコネクタ102がメスコネクタ104に完全に嵌合されていないとき)は、突出部232だけがビーム192、194に接触するように、対応するビーム192、194から少なくともわずかに隔置することができる。
【0034】
図5は、
図4に示すメスコネクタ104の一部分の拡大斜視図である。一実施形態では、突出部232は、プラットホーム180の頂面184から延びる。別法として、突出部232は、結合レバー120の底面204、ハウジング110の側壁172、174の一方などから延びることができる。図示の実施形態では、突出部232は、頂面184から(仰角軸191に沿って)垂直方向に延びるポストである。ポスト232は、円筒形とすることができ、対応するビーム192、194に当接する(たとえば、直接接触する)ように構成された湾曲しているハードストップ面230を画定することができる。他の実施形態では、突出部232は、ビーム192、194が阻止位置にあるときにCPA要素118が挿入位置へ動くことを阻止するハードストップ面を含む、直方体、返し、突起など、他の形状およびサイズを有することができる。
図示の実施形態では、1つの突出部232のみを見ることができる。突出部232は、チャネル182とハウジング110の第1の側壁172との間に位置するプラットホーム180の右側区分234に配置されている。突出部232は、第2のビーム194に当接するように構成される。任意選択で、ハウジング110は、チャネル182と第2の側壁174との間に位置するプラットホーム180の左側区分236に配置された第2の突出部232B(
図6に示す)をさらに含むことができる。第2の突出部232Bは、第1のビーム192に当接するように構成される。第2の突出部232Bは、第2のビーム194に当接する第1の突出部232Aに同一または少なくとも類似のものとすることができる。
【0035】
一実施形態では、ビーム194の遠位端200は、右側区分234から延びる突出部232に当接するように構成される。たとえば、ビーム194が阻止位置にあるとき、遠位端200のうち開口226に隣接している部分が、突出部232に係合する。したがって、ビーム194が阻止位置にあるとき、ビーム194のスロット222(
図3に示す)への開口226は、突出部232と位置合わせされない。代替実施形態では、ビーム194のうち突出部232に係合する部分は、遠位端200から隔置することができる。
【0036】
一実施形態では、ビーム192、194は、オスコネクタ102がキャビティ106内へ装入されるときにオスコネクタ102(
図1に示す)によって係合されるように構成される。オスコネクタ102は、ビーム192、194を阻止位置から解放位置へ撓ませる。一実施形態では、ビーム192、194は、阻止位置で、静止しているまたは付勢されていない状態とすることができ、オスコネクタ102により、ビーム192、194は付勢された離脱状態になり、解放位置に到達する。解放位置で、ビーム192、194は、突出部232のハードストップ面230を通り越し、それによりCPA要素118を延長位置から挿入位置へ動かすことが可能になる。
オスコネクタ102は、オスコネクタ102がメスコネクタ104に対して完全嵌合位置に到達したことに応答して、ビーム192、194を解放位置へ撓ませる。ビーム192、194は、オスコネクタ102がメスコネクタ104に完全に嵌合されるまで、解放位置を実現せず、したがってオスコネクタ102およびメスコネクタ104が完全に嵌合されるまで、CPA要素118を挿入位置へ動かすことはできない。
【0037】
一実施形態では、CPA要素118のビーム192、194は、オスコネクタ102(
図1)のタブ124(
図1に示す)によって係合されて撓むように構成される。タブ124は、プラットホーム180のチャネル182を通って、少なくとも部分的にビーム192、194間の間隙196内へ突出する。タブ124は、ビーム192、194をチャネル182に対して横方向外方へ撓ませ、したがってビーム192、194は、互いに離れる方へ撓む。ビーム192、194は、概して横軸193に沿って撓むように構成することができる(ただし、ビーム192、194の撓みは弧を描きまたは湾曲しており、線形でないことが認識される)。したがって、ビーム192、194は、タブ124が嵌合軸112に沿って動くとき、嵌合軸112に対して略横断方向に撓む。
図示の実施形態では、ビーム192、194のアーム198は、チャネル182から横方向に隔置されており、フィンガ206は、アーム198からチャネル182の対応する左側縁部238および右側縁部240を越えて延び、チャネル182と位置合わせされている。したがって、フィンガ206は、横方向に延びて、チャネル182と位置合わせされる。オスコネクタ102がキャビティ106内に受け取られるとき、タブ124は、チャネル182を通って突出し、ビーム192、194のフィンガ206に係合して、ビーム192、194を阻止位置から解放位置へ撓ませる。
【0038】
図6は、一実施形態による
図2に示す線1−1に沿って切り取った組み立てられたハウジングアセンブリ146の断面図である。
図6で、CPA要素118は延長位置にある。
図6は、第1のビーム192の遠位端200に当接して挿入位置へのCPA要素118の動きを阻止する第2の突出部232Bを示す。CPA要素118は、プラットホーム180の頂面184に係合し、頂面184に沿って摺動する。図示の実施形態に示すように、結合レバー120は、プラットホーム180から垂直方向に隔置されており、プラットホーム180に係合していない。CPA要素118は、結合レバー120とプラットホーム180との間に配置される。
【0039】
掛止面121は、支柱136の一方の側で、支柱136と前端128との間に配置される。一実施形態では、結合レバー120の掛止面121は、結合レバー120を通って画定される開口242の前壁である後向き表面である。結合レバー120のボタン区分145は、支柱136の反対側で、支柱136と後端130との間に配置される。ボタン区分145は、キャビティ106の方に向かう方向244に押下されて、結合レバー120を旋回させ、キャビティ106から離れる方に向かう方向246に掛止面121を持ち上げるように構成される。たとえば、図示の向きで、ボタン区分145は、垂直方向下方の方向244に押され、掛止面121は、垂直方向上方の方向246に持ち上げられる。結合レバー120の旋回を使用して、オスコネクタ102(
図1)のキャッチ122(
図1に示す)を選択的に解放することができ、オスコネクタ102をメスコネクタ104から嵌合解除しまたは切り離すことが可能になる。
【0040】
一実施形態では、ベース190は、接触部分211に近接している台座部分248を含む。任意選択で、台座部分248は、接触部分211によって画定することができる。台座部分248は、ベース190の中間部212より垂直方向に高い。図示のように、CPA要素118が延長位置にあるとき、ベース190の台座部分248は、結合レバー120の後方へ配置される。結合レバー120のボタン区分145は、ベース190の中間部212の上に延び、間隙250によって中間部212から垂直方向に隔置される。間隙250は、掛止面121をオスコネクタ102(
図1)のキャッチ122(
図1)の上に持ち上げるのに十分な距離にわたってボタン区分145を方向244に押下することを可能にするのに十分な大きさである。
CPA要素118が挿入方向252に挿入位置へ動くとき、ベース190の台座部分248は、
図9に示すように、ボタン区分145の下に延びる。台座部分248は高く、したがって間隙250は低減される。ボタン区分145を押下することで、レバー120の底面204が台座部分248の頂面254に係合し、それにより掛止面121をキャッチ122から切り離すのに必要な程度に、結合レバー120が旋回することが阻止される。したがって、挿入位置にあるCPA要素118は、CPA要素118が延長位置へ動くまで、オスコネクタ102およびメスコネクタ104が互いに結合解除される可能性を防止しまたは少なくとも抑制する2次ロックを提供するように構成される。
【0041】
図7は、オスコネクタ102およびメスコネクタ104の完全嵌合状態にあるコネクタシステム100の一部分の斜視図である。オスコネクタ102がキャビティ106(
図1に示す)内へ装入されるとき、タブ124は、結合レバー120の第1の端部154に係合することができる。たとえば、タブ124の斜面140は、第1の端部154に係合し、斜面140が第1の端部154を持ち上げるにつれて、支柱136の周りでレバー120を旋回させる。完全嵌合位置に到達すると、レバー120の掛止面121は、タブ124のキャッチ122に係合して、オスコネクタ102をメスコネクタ104に固定するように構成される。
【0042】
オスコネクタ102が嵌合軸112に沿って動くことで、タブ124は、ビーム192、194間の間隙196内へ少なくとも部分的に延びる。タブ124の前縁部256(
図1に示す)が、ビーム192、194のフィンガ206に係合し、ビーム192、194を外方へ撓ませる。たとえば、第2のビーム194は、撓み方向258に外方へ撓む。ビーム194は、アーム198の長さに沿って、かつ/またはアーム198とベース190との間の交差部で、撓むことができる。一実施形態では、ビーム194のフィンガ206は、導入斜面260を有する。タブ124の前縁部256は、斜面260に係合して、斜面260に沿って摺動し、引っ掛かりなくビーム194の撓み量を徐々に増大させる。ビーム192のフィンガ206は、ビーム194のフィンガ206と同一または少なくとも同様の形状とすることができる。オスコネクタ102が完全嵌合位置に着いた後、ビーム192、194は、解放位置に到達する。タブ124がキャッチ122と掛止面121との間の相互作用によって定位置で保持されるとき、タブ124は、ビーム192、194を解放位置で保持する。
【0043】
解放位置で、タブ124がビーム192、194を撓んだ状態で保持するため、ビーム192、194は、対応する突出部232を迂回することが可能である。一実施形態では、ビーム194が解放位置にあるとき、ビーム194の遠位端200にある開口226は、突出部232と位置合わせされる。したがって、CPA要素118が挿入位置へ動くとき、突出部232は開口226を通ってビーム194のスロット222(
図3に示す)内に受け取られるため、ビーム194は、突出部232を迂回することが可能である。代替実施形態では、ビーム194は、解放位置にあるビーム194が、突出部232を受け取るスロット222を画定するのではなく、突出部232から横方向に隔置されるような形状とすることもできる。
【0044】
図7で、CPA要素118はまだ延長位置にあるが、CPA要素118は、挿入位置へ動くことを阻止されない。延長位置で、結合レバー120の頂面202を上から見たとき、CPA要素118は、インジケータ窓188を通して見ることができない。たとえば、
図7で、結合レバー120が断面で示されているが、インジケータ窓188を頂面202の上から見ると、プラットホーム180のうちビーム192、194間の部分が見えるはずであり、窓188を通してCPA要素118は見えないはずである。
【0045】
図8は、CPA要素118が挿入位置にある、オスコネクタ102およびメスコネクタ104の完全嵌合状態にあるコネクタシステム100の一部分の斜視図である。
図7を参照して説明したように、オスコネクタ102がメスコネクタ104に完全に嵌合された後、CPA要素118は、挿入位置へ動かすことが可能であり、ビーム192、194は、解放位置へ撓む。CPA要素118が人間の操作者またはロボットによってメスハウジング110およびタブ124に対して挿入方向252へ動かされるとき、ビーム194のフィンガ206は、タブ124の側壁262に係合し、側壁262に沿って摺動する。ビーム194は、撓んだ状態のままであり、したがってビーム194は、ビーム194の弾性的な付勢のため、タブ124に対して力を加える。
【0046】
一実施形態では、フィンガ206は、斜面260の後方にフック面264を含む。CPA要素118が挿入位置に近づくと、フック面264は、タブ124の後縁部266に係合することができる。たとえば、フィンガ206の頂点268が後縁部266を越えて延びるとき、ビーム194に付勢することで、ビーム194は、撓んでいない状態の方へ弾性的に戻り、したがってビーム194は、他方のビーム192の方へ動く(逆も同様である)。頂点268は、斜面260とフック面264との間に配置される。フック面264は、タブ124の後縁部266に係合して、CPA要素118が挿入位置に到達したという感覚的な指示を提供する。たとえば、フック面264と後縁部266との間の係合は、触覚または聴覚による指示を提供することができる。フック面264は、CPA要素118が挿入位置から延長方向270に延長位置の方へ意図せず摺動することを制限するソフトストップを提供することができる。フック面264はまた、任意選択で、タブ124を後方へ押しやってオスコネクタ102を完全嵌合位置で保持すること、および/またはオスコネクタ102を実質上完全嵌合位置から絶対完全嵌合位置へ引き込むことができる。
【0047】
図8に示すように、CPA要素118が挿入位置にあるとき、CPA要素118は、結合レバー120のインジケータ窓188を通して見ることができる。たとえば、インジケータ窓188を通して、ベース190の一部分を見ることができる。CPA要素118は、別個のまたは認識可能な色またはパターンを有することができ、したがって人間の操作者またはロボットは、窓188の中のCPA要素118を、ハウジング110のプラットホーム180(CPA要素118が延長位置にあるときに窓188を通して見ることができる)から区別することが可能である。
【0048】
図9は、CPA要素118が挿入位置にある、メスコネクタ104(
図1に示す)のハウジングアセンブリ146の一部分の断面図である。挿入位置で、ベース190の台座部分248は、ボタン区分145の下に延びる。台座部分248の頂面254は、レバー120の底面204に係合し、掛止面121(
図7に示す)をキャッチ122(
図7)から切り離すのに必要な程度に、結合レバー120が旋回することを機械的に阻止するように構成される。したがって、挿入位置にあるCPA要素118は、CPA要素118が延長位置へ戻るまで、オスコネクタ102およびメスコネクタ104が互いに結合解除される可能性を防止しまたは少なくとも抑制する2次ロックを提供するように構成される。
【0049】
図8をさらに参照すると、オスコネクタ102をメスコネクタ104から後に切り離すために、CPA要素118は、接触部分211の前壁272に係合し、フック面264およびタブ124の後縁部266の相互作用によって提供されるソフトストップに打ち勝つのに十分な力で、CPA要素118の接触部分211を延長方向270に押したり引いたりすることによって、延長方向270に動くように構成される。
【0050】
図8に示すように、CPA要素118の側面保持ラッチ214は、ハウジング110の側面窓274内に延びる。保持ラッチ214の遠位自由端276が、側面窓274の後壁278に当接して、CPA要素118がハウジング110から結合解除されるほどCPA要素118が延長方向270に遠くに引っ張られすぎることを防止するように構成される。側面窓274は、任意選択で、第1の戻り止め280および第2の戻り止め282を含む。ラッチ214の自由端276は、CPA要素118が延長位置にあるときは第1の戻り止め280内に受け取られ、CPA要素118が挿入位置にあるときは第2の戻り止め282内に受け取られるように構成された突起284を含む。突起284が戻り止め280、282に対して動くことで、CPA要素118を動かしている操作者またはロボットに、感覚フィードバック(たとえば、触覚、視覚、および/または聴覚)を提供することができる。
【0051】
図10は、一実施形態によって形成されたコネクタシステム1100の斜視図である。コネクタシステム1100は、第1の電気コネクタ1102および第2の電気コネクタ1104を含む。図示の実施形態では、嵌合動作中、第1の電気コネクタ1102の一部分が、第2の電気コネクタ1104のキャビティ1106内に受け取られる。より具体的には、第1のコネクタ1102のオスハウジング1108の一部分(たとえば、ノーズコーン)が、第2のコネクタ1104のメスハウジング1110によって画定されたキャビティ1106内に受け取られる。
図10では嵌合解除された状態で示されているが、第1のコネクタ1102および第2のコネクタ1104は、嵌合軸1112に沿って嵌合することができる状態である。
【0052】
図示の実施形態では、オスコネクタ1102およびメスコネクタ1104は、同軸ケーブルなどの対応する導電ケーブルまたはワイヤ1114、1116に電気的に接続される。ケーブル1116は、メスコネクタ1104の電気コンタクト(たとえば、中心コンタクト1150および外側コンタクト1152)に電気的に終端される。オスコネクタ1102の電気コンタクトは、コネクタ1102、1104が嵌合されるとき、メスコネクタ1104の電気コンタクト1150、1152に係合する。
【0053】
メスコネクタ1104のメスハウジング1110は、前端1128と後端1130との間に延びる。前端1128は、オスコネクタ1102の方を向いている嵌合端である。キャビティ1106は、メスハウジング1110を通って前端1128と後端1130との間に少なくとも部分的に延びる。キャビティ1106は、前端1128で開いている。メスコネクタ1104は、メスハウジング1110に取り付けられたCPA要素1118を含む。CPA要素1118は、キャビティ1106内にまたはキャビティ1106と一列に並んで位置するのではなく、キャビティ1106の外方に配置される。メスコネクタ1104の図示の向きで、CPA要素1118は、キャビティ1106の上に配置されている。CPA要素1118は、メスハウジング1110に対して延長位置と挿入位置との間で可動である。
図10で、CPA要素1118は延長位置にある。一実施形態では、CPA要素1118の作動経路は、嵌合軸1112に対して平行である。挿入位置で、CPA要素1118は、CPA要素1118が延長位置にあるときより、メスハウジング1110の前端1128に近接している。
【0054】
メスハウジング1110は、結合レバーまたはラッチ1120を含む。ラッチ1120は、ハウジング1110に取り付けられており、ハウジング1110に対して支柱1136の周りで旋回可能である。ラッチ1120は、メスコネクタ1104をオスコネクタ1102に選択的にロックするメスコネクタ1104の結合機構を画定する。たとえば、ラッチ1120は、オスコネクタ1102のキャッチ1122に係合してメスハウジング1110をオスハウジング1108に固定するように構成された掛止面1121を含む。ラッチ1120は、キャビティ1106に対して径方向外方へ旋回するように構成される。
ラッチ1120は、オスコネクタ1102がキャビティ1106内へ装入されるとき、オスハウジング1108との係合に応答して旋回することができ、それにより掛止面1121に近接しているラッチ1120の第1の端部またはラッチ端1154が持ち上げられる。追加または別法として、ラッチ1120は、ラッチ1120のボタン区分1145の押下によって旋回することができる。ボタン区分1145は、ラッチ1120の反対側の第2の端部1156に近接して配置され、支柱1136は、掛止面1121とボタン区分1145との間に配置される。
【0055】
オスハウジング1108は、嵌合端1132と後端1134との間に延びる。オスハウジング1108は、嵌合端1132はキャビティ1106内に受け取られるが、後端1134はキャビティ1106に入らないように、キャビティ1106内に装入される。図示の実施形態では、オスハウジング1108は、略円筒形の形状を有するノーズコーン1109を含む。ノーズコーン1109は、ノーズコーン1109の外面1126から突出するタブ1124を含む。タブ1124は、ラッチ1120に係合するように構成される。タブ1124は、キャッチ1122を画定する。キャッチ1122は、ハウジング1108の後端1134の方を向いているタブ1124の背面である。タブ1124は、オスコネクタ1102が装着されるとき、ラッチ1120を旋回させることができる。
たとえば、タブ1124の頂面1138は、オスコネクタ1102が嵌合軸1112に沿って完全装着位置の方へ動くとき、ラッチ1120に係合してラッチ1120の旋回を徐々に増大させる斜面1140を画定することができる。完全装着位置で、タブ1124のキャッチ1122は、メスハウジング1110の掛止面1121に係合して、オスコネクタ1102をメスコネクタ1104に固定する。ノーズコーン1109は、任意選択で、外面1126から突出する少なくとも1つのキー突条1142を含むことができる。各キー突条1142は、キャビティ1106の周辺部に沿って位置する対応するキー溝1144内に受け取られて、嵌合中にノーズコーン1109がメスハウジング1110と適切に位置合わせされることを確実にするように構成される。
【0056】
図11は、一実施形態によるメスコネクタ1104の部分分解図である。メスコネクタ1104は、ハウジングアセンブリ1146およびコンタクトアセンブリ1148を含む。図示の実施形態では、ハウジングアセンブリ1146は分解されており、コンタクトアセンブリ1148はそのままである。ハウジングアセンブリ1146は、メスハウジング1110、CPA要素1118、および保持クリップ1162を含む。保持クリップ1162は任意選択である。図示の実施形態では、ハウジング1110は、単一の一体化された構成要素である。代替実施形態では、ハウジング1110は、ラッチ1120を含む上部ハウジング部材およびキャビティ1106を画定する下部ハウジング部材など、複数の個別の部材からなるアセンブリとすることができる。
【0057】
コンタクトアセンブリ1148は、中心コンタクト1150と、中心コンタクト1150を取り囲む誘電体1151と、誘電体1151を取り囲む外側コンタクト1152とを含む同軸コンタクトアセンブリとすることができる。コンタクトアセンブリ1148は、ケーブル1116の外側ジャケット1160の周りに圧着されたフェルール1158によって、ケーブル1116に終端される。フェルール1158はまた、ケーブル1116のケーブル編組1161の周りに圧着することもできる。コンタクトアセンブリ1148はまた、外側コンタクト1152を取り囲むキャビティインサート1164を含む。
【0058】
メスハウジング1110は、ラッチ1120と、キャビティ1106を画定する本体1178とを含む。本体1178は、底壁1170と、第1の側壁1172と、反対側の第2の側壁1174とを含む。底壁1170とは反対側のハウジング1110の上壁1176は、少なくとも部分的に開いている。底壁1170、第1の側壁1172、および第2の側壁1174はすべて、キャビティ1106のそれぞれの部分を画定する。上壁1176は、キャビティ1106を少なくとも部分的に画定するプラットホーム1180を画定する。上壁1176は、上壁1176を通って延びるチャネル1182を画定する。チャネル1182は、ハウジング1110の前端1128で開いており、前端1128から長手方向後方へ延びる。チャネル1182は、オスハウジング1108(
図10)のタブ1124(
図10に示す)を収容するように構成される。
【0059】
CPA要素1118は、ベース1190と、ベース1190から前方へ延びる第1のビーム1192および第2のビーム1194とを含む。ベース1190は、略平面とすることができる。図示の実施形態では、2つのビーム1192、1194が示されているが、他の実施形態では、CPA要素1118は、1つのビームのみまたは3つ以上のビームを含むこともできる。CPA要素1118は、ベース1190の後端に隆起部1210を含む。隆起部1210は、CPA要素1118を延長位置と挿入位置との間で押したり引いたりするために使用される。第1のビーム1192および第2のビーム1194は、互いに対して略平行に、ベース1190から概略的に同じ方向に延びる。第1のビーム1192および第2のビーム1194は、互いにかつベース1190と略共平面とすることができる。ビーム1192、1194は、互いに隔置され、互いの間に横方向の間隙1196を画定する。ビーム1192、1194は、互いに類似のものとすることができ、同様の構成要素は、同じ参照番号を使用して呼ぶことができる。
【0060】
第1のビーム1192および第2のビーム1194は、互いを鏡のように反映した同一または少なくとも類似の形状を有することができる。たとえば、ビーム1192、1194はそれぞれ、ベース1190からそれぞれのビーム1192、1194の遠位端または前端1200へ延びるアーム1198を含む。第1および第2のアーム1198は、略平面とすることができる。たとえば、各アーム1198は、2つの両側の広い平面と、これらの平面間に延びる2つの縁面とを含むことができる。ビーム1192、1194は、広い平面に対して平行である面に沿って撓むように構成される。例示的な実施形態では、遠位端1200は、以下でさらに詳細に説明するように、CPA要素1118がハウジング1110に対して前方へ動くことを阻止するために使用される当接壁1202を遠位端1200に画定する垂直壁とすることができる。当接壁1202は、アーム1198の両側の縁面と広い面との間に位置する、開口またはスロットなどのない中実の壁とすることができる。
【0061】
一実施形態では、両方のビーム1192、1194のうちの少なくとも一部分は、他方のビーム1192、1194の方へ延びる。たとえば、図示の実施形態では、各ビーム1192、1194は、それぞれのアーム1198の内縁部から内方へ突出するフィンガ1206を含む。ビーム1192、1194のフィンガ1206は、遠位端1200に近接して位置することができる。フィンガ1206は、様々なサイズおよび/または形状の突出部とすることができる。たとえば、フィンガ1206は、湾曲したまたは線形の表面を有する突起、返し、リップ、レッジ、戻り止めなどとすることができる。例示的な実施形態では、フィンガ1206は、間隙1196の方を向いているフィンガ1206の内縁部に、先端1208を有する。
フィンガ1206は、先細りさせることができ、先端1208は、アーム1198に位置するフィンガ1206の根本またはベースより細くなっている。第1のビーム1192のフィンガ1206は、間隙1196を横切って第2のビーム1194のフィンガ1206の方へ延びる。したがって、第1のビーム1192と第2のビーム1194との間の間隙1196の幅は、フィンガ1206から隔置された場所におけるアーム1198間の間隙1196の幅に対して、フィンガ1206間で低減される。
【0062】
一実施形態では、CPA要素1118はまた、保持ラッチ1214を含む。保持ラッチ1214は、ベース1190から片持ちビーム式であり、ベース1190の下に延びる。保持ラッチ1214は、ベース1190の両側に設けられる。保持ラッチ1214は、ハウジング1110の上壁1176内に位置する溝または戻り止め1218内に受け取られるように構成された遠位端1216を有する。保持ラッチ1214は、異なる延長位置および挿入位置で異なる戻り止め1218内に受け取られるように構成される。
【0063】
組立て中、コンタクトアセンブリ1148は、後端1130などを通ってキャビティ1106内へ装入される。保持クリップ1162は、ハウジング1110内へ装入されて、ハウジング1110内でコンタクトアセンブリ1148を保持する。CPA要素1118は、ラッチ1120の下など、プラットホーム1180に沿って、ハウジング1110の頂端に結合される。
【0064】
図12は、一実施形態による組み立てられた状態にあるメスコネクタ1104の上面斜視部分断面図である。
図13は、メスコネクタ1104の一部分の正面図である。コンタクトアセンブリ1148は、ハウジングアセンブリ1146のキャビティ1106内に装入されている。CPA要素1118および保持クリップ1162はどちらも、ハウジング1110に取り付けられている。図示の実施形態では、CPA要素1118は延長位置にある。
【0065】
CPA要素1118は、オスコネクタ1102(
図10に示す)がメスハウジング1110のキャビティ1106内に完全に装入されたことに応答して、ハウジング1110に対して挿入位置へ動くように構成される。CPA要素1118は、嵌合軸に対して平行である作動経路に沿って線形に動くように構成される。第1のビーム1192および第2のビーム1194は、ベース1190の前端1213から前端1128の方へ前方に延びる。
【0066】
一実施形態では、CPA要素1118は、ラッチ1120と上壁1176との間に配置される。たとえば、CPA要素1118の底面は、プラットホーム1180に係合し、作動経路に沿って、プラットホーム1180に沿って摺動する。CPA要素1118のビーム1192、1194は、CPA要素1118の延長位置および挿入位置の両方で、プラットホーム1180に係合することができる。例示的な実施形態では、ビーム1192、1194は、ビーム1192、1194がオスコネクタ1102のタブ1124によって撓んでいるときなど、ビーム1192、1194がプラットホーム1180に対して下方へ押し付けられたままであることを確実にするために、プラットホーム1180に対して予圧されている。
様々な実施形態では、ビーム1192、1194は、ビーム1192、1194を上壁1176に対して予圧するために、互いの方へ内方に捩じれまたは回転している。ビーム1192、1194の予圧により、内部の付勢力または予圧力が生じ、ビーム1192、1194の先端1208が下方へ保持される。予圧力は、ビーム1192、1194がタブ1124によって撓んだときに、ビーム1192、1194がプラットホーム1180から持ち上げられるのに耐えるためなど、タブ1124がビーム1192、1194間に装着されているときに、タブ1124に対してビーム1192、1194を保持する。第1のビーム1192は、チャネル1182の一方の側(たとえば、左側)でプラットホーム1180に沿って延び、第2のビーム1194は、チャネル1182の他方の側(たとえば、右側)でプラットホーム1180に沿って延びる。
【0067】
ビーム1192、1194は、ビーム1192、1194の阻止位置とビーム1192、1194の解放位置との間で撓むことができる。たとえば、CPA要素1118が延長位置にあり、ビーム1192、1194が阻止位置にあるとき、ビーム1192、1194の一方または両方が、ハウジング1110の上壁1176から延びる対応する突出部またはポスト1232に当接するように構成される。ビーム1192、1194の前端1200に位置する当接壁1202は、ポスト1232の後向き表面によって画定されるポスト1232のハードストップ面1230に当接する。ポスト1232は、CPA要素1118が延長位置から挿入位置へ動くのを機械的に阻止する。したがって、ポスト1232は、対応するビーム1192、1194の経路内にあり、CPA要素1118が延長位置から前方へ動くことを阻止する。ビーム1192、1194は、オスコネクタ1102のタブ1124などによって、阻止位置から解放位置へ撓ませることができる。解放位置で、ビーム1192、1194は、ポスト1232を通り越して通過することが可能である。
【0068】
阻止位置で、フィンガ1206などのビーム1192、1194の前端1200に位置する当接壁1202は、ポスト1232に当接し、ポスト1232は、CPA要素1118が前方へ動くことを阻止する。一実施形態では、ポスト1232は、チャネル1182の両側1234、1236で、プラットホーム1180から上方へ延びる。例示的な実施形態では、ポスト1232は、長方形の複雑な形状を有するが、代替実施形態では、ポスト1232は、円筒形の形状などの均一の形状を有することができる。各ポスト1232は、前縁部1238、後縁部1240、内縁部1242、および外縁部1244を有する。後縁部1240は、ハードストップ面1230を画定する。内縁部1242は、チャネル1182の方を向いている。外縁部1244は、概して、チャネル1182から離れる方を向いている。
図示の実施形態では、前縁部1238および後縁部1240は湾曲している。内縁部1242は、略平面でありかつ垂直方向であり、チャネル1182と位置合わせすることができる。外縁部1244は、前縁部1238および後縁部1240へ遷移する平面部および中間部を有することができる。任意選択で、縁部1238、1240、1242、1244は、CPA要素1118が延長位置と設置位置との間で移送されるとき、フィンガ1206がポスト1232に沿って動くのを容易にするような形状である。たとえば、縁部1238、1240、1242、1244は、ビーム1192、1194がタブ1124によって外方へ押されるとき、ポスト1232の表面に沿って先端1208を容易に移送することを促し、移送中に引っ掛かりまたは損傷によってビーム1192、1194に大きすぎる圧力が作用するのを低減させるように、湾曲または傾斜している。
代替実施形態では、ポスト1232は、他の表面または縁部を有する他の形状を有することもできる。たとえば、ポスト1232は、ビーム1192、1194が阻止位置にあるときにCPA要素1118が挿入位置へ動くことを阻止するハードストップ面を含む、直方体、返し、突起など、他の形状およびサイズを有することができる。
【0069】
一実施形態では、ビーム1192、1194は、オスコネクタ1102がキャビティ1106内へ装入されるときにオスコネクタ1102(
図10に示す)によって係合されるように構成される。たとえば、タブ1124(
図10に示す)は、ビーム1192、1194のフィンガ1206に係合してビーム1192、1194を撓ませるように構成される。オスコネクタ1102は、ビーム1192、1194を阻止位置から解放位置へ撓ませる。一実施形態では、ビーム1192、1194は、阻止位置で、静止しているまたは付勢されていない状態とすることができ、オスコネクタ1102により、ビーム1192、1194は付勢された離脱状態になり、解放位置に到達する。解放位置で、ビーム1192、1194は、ポスト1232のハードストップ面を通り越し、それによりCPA要素1118を延長位置から挿入位置へ動かすことが可能になる。
オスコネクタ1102は、オスコネクタ1102がメスコネクタ1104に対して完全嵌合位置に到達したことに応答して、ビーム1192、1194を解放位置へ撓ませる。ビーム1192、1194は、オスコネクタ1102がメスコネクタ1104に完全に嵌合されるまで、解放位置を実現せず、したがってオスコネクタ1102およびメスコネクタ1104が完全に嵌合されるまで、CPA要素1118を挿入位置へ動かすことはできない。
【0070】
フィンガ1206の先端1208は、前縁部1250、後縁部1252、および下縁部1254を含む。前縁部1250は、相手コネクタ1102がキャビティ1106内へ装入されるとき、相手コネクタ1102に係合するように構成される。たとえば、前縁部1250は、相手コネクタ1102のタブ1124に係合するように構成される。先端1208の前縁部1250は、フィンガ1206の前端1200に対して切り取られており、したがって前縁部1250は、前端1200と平面ではなく、前端1200に対して平行ではない。図示の実施形態では、前縁部1250は、概して内方および前方を向いており、概して下方を向くことができる。下縁部1254は、相手コネクタ1102がキャビティ1106内へ装入されるとき、タブ1124などの相手コネクタ1102に係合するように構成される。
下縁部1254は、フィンガ1206の底部に対して切り取られており、したがって下縁部1254は、底部と平面ではなく、底部に対して平行ではない。下縁部1254は、間隙1196から離れて概して下方および外方を向くことができる。後縁部1252は、CPA要素1118が挿入位置へ動くとき、ポスト1232の前縁部1238に係合するように構成される。先端1208の後縁部1240は、斜面1256を含む。ポスト1232の前縁部1238は、斜面1256に対して相補形の角度で傾斜させることができる。斜面1256は、CPA要素1118が挿入位置から延長位置へ後方に動くとき、アーム1198をポスト1232の前縁部1238に対して外方へ押すことができる。後縁部1252は、後縁部1252が非垂直になるように切り取ることができる。たとえば、後縁部1252は、概して後向きおよび下向きにすることができる。
【0071】
図14は、オスコネクタ1102およびメスコネクタ1104の完全嵌合状態にあるコネクタシステムの斜視部分断面図である。
図15は、完全嵌合状態にあるコネクタシステム1100の一部分の拡大部分断面図である。
図16は、延長位置にあるCPA要素1118を示す、完全嵌合状態にあるコネクタシステム1100の斜視図である。
図17は、延長位置にあるCPA要素1118を示す、完全嵌合状態にあるコネクタシステム1100の一部分の側面図である。
図14および
図15は、延長位置にあるCPA要素および解放位置にあるビーム1192、1194を示す。
【0072】
オスコネクタ1102がキャビティ1106内へ装入されるとき、タブ1124は、ラッチ1120のラッチ端1154に係合することができる。たとえば、タブ1124の斜面1140は、ラッチ端1154に係合し、斜面1140がラッチ端1154を持ち上げると、支柱1136の周りでラッチ1120を旋回させる。完全嵌合位置に到達すると、ラッチ1120の掛止面1121は、タブ1124のキャッチ1122に係合してオスコネクタ1102をメスコネクタ1104に固定するように構成される。
【0073】
一実施形態では、CPA要素1118のビーム1192、1194は、オスコネクタ1102(
図10)のタブ1124(
図10に示す)によって係合されて撓むように構成される。タブ1124は、上壁1176のチャネル1182を通って、少なくとも部分的にビーム1192、1194間の間隙1196内へ突出する。タブ1124は、ビーム1192、1194をチャネル1182に対して横方向外方へ撓ませ、したがってビーム1192、1194は、互いに離れる方へ撓む。図示の実施形態では、ビーム1192、1194のアーム1198は、チャネル1182から横方向に隔置され、フィンガ1206は、アーム1198からチャネル1182の上へ延びる。オスコネクタ1102がキャビティ1106内に受け取られるとき、タブ1124は、チャネル1182を通って突出し、ビーム1192、1194のフィンガ1206に係合して、ビーム1192、1194を阻止位置から解放位置へ撓ませる。
【0074】
オスコネクタ1102が嵌合軸に沿って動くことで、タブ1124は、ビーム1192、1194間の間隙1196内へ少なくとも部分的に延びる。斜面1140によって画定されるタブ1124の前縁部1260が、ビーム1192、1194のフィンガ1206に係合し、ビーム1192、1194を外方へ撓ませる。一実施形態では、ビーム1192、1194のフィンガ1206は、フィンガ1206の斜面1256を画定する導入前縁部1250を有する。タブ1124の前縁部1260は、前縁部1250に係合して、前縁部1250に沿って摺動し、引っ掛かりなくビーム1192、1194の撓み量を徐々に増大させる。オスコネクタ1102が完全嵌合位置に着いた後、ビーム1192、1194は、解放位置に到達する。たとえば、フィンガ1206の先端1208の内縁部1262が、タブ1124の前縁部1260を通り越し、タブ1124の側面1264、1266に係合する。タブ1124がキャッチ1122と掛止面1121との間の相互作用によって定位置で保持されるとき、タブ1124は、ビーム1192、1194を解放位置で保持する。
【0075】
解放位置で、タブ1124がビーム1192、1194を撓んだ状態で保持するため、ビーム1192、1194は、対応するポスト1232を迂回することが可能である。たとえば、フィンガ1206の先端1208は、ポスト1232の後縁部1240によって画定されるハードストップ面の外側に動かして、フィンガ1206がポスト1232を迂回することを可能にすることができる。フィンガ1206の先端1208は、CPA要素1118が延長位置から挿入位置へ前方に摺動すると、ポスト1232に沿って進むことができる。たとえば、フィンガ1206の傾斜した前縁部1250は、ポスト1232の湾曲または傾斜した後縁部1240に係合し、後縁部1240に沿って進むことができ、それによりフィンガ1206の先端1208の内縁部1262は、後縁部1240を通り越し、外縁部1244に沿って進み始め、最終的に前縁部1238を通り越すことができる。
【0076】
一実施形態では、延長位置で、CPA要素1118の保持ラッチ1214は、ハウジング1110の上壁1176内の後方戻り止め1218内に受け取られる。保持ラッチ1214は、CPA要素1118を延長位置で保持するためのある程度の保持力を提供する。ビーム1192、1194がポスト1232を通り越した後、CPA要素1118を挿入位置へ動かすために、保持力に打ち勝つことができる。例示的な実施形態では、ハウジング1110は、保持ラッチ1214の後方に、CPA要素1118が延長位置を越えて後方へ動くのを止めるハードストップ1270を含む。
【0077】
延長位置で、CPA要素1118のラッチブロック1272は、ラッチ1120の後方に位置決めされる。ラッチブロック1272がラッチ1120の後方で非阻止位置にあるとき、ラッチ1120を下方へ押すことが可能である。
【0078】
図18は、挿入位置にあるCPA要素1118を示す、オスコネクタ1102およびメスコネクタ1104の完全嵌合状態にあるコネクタシステム1100の斜視図である。
図19は、挿入位置にあるCPA要素1118を示す、完全嵌合状態にあるコネクタシステム1100の一部分の側面図である。
図14および
図15を参照して説明したように、オスコネクタ1102がメスコネクタ1104に完全に嵌合された後、CPA要素1118は、挿入位置へ動かすことが可能であり、ビーム1192、1194は、解放位置へ撓む。CPA要素1118が人間の操作者またはロボットによってメスハウジング1110およびタブ1124に対して挿入方向(たとえば、前方)へ動かされるとき、ビーム1192、1194のフィンガ1206は、ポスト1232の外縁部1244に係合し、外縁部1244に沿って摺動する。
CPA要素1118が挿入位置へ動くとき、ビーム1192、1194は、撓んだ状態のままであり、ビーム1192、1194は、外縁部1244に沿って進む。フィンガ1206がポスト1232を通り越し、ポスト1232の前方に着いた後、フィンガ1206は、ポスト1232の前縁部1238の周りに再び閉じる。CPA要素1118が挿入位置に近づくにつれて、先端1208は、ポスト1232の周りに閉じ、ポスト1232の前縁部1238に係合する。
【0079】
挿入位置で、フィンガ1206は、ポスト1232の前方に位置する。フィンガ1206の後縁部1252は、ポスト1232の前縁部1238に係合する。後縁部1252は、タブ1124の前方に位置し、タブ1124を阻止する。ビーム1192、1194がポスト1232を通り越した後、ビーム1192、1194に付勢することで、ビーム1192、1194は、撓んでいない状態の方へ弾性的に戻り、したがってビーム1192、1194は、互いの方へ動く。フィンガ1206は、CPA要素1118が挿入位置から延長方向に延長位置の方へ意図せず摺動することを制限するソフトストップを提供する。フィンガ1206はまた、任意選択で、タブ1124を後方へ押しやってオスコネクタ1102を完全嵌合位置で保持すること、および/またはオスコネクタ1102を実質上完全嵌合位置から絶対完全嵌合位置へ引き込むことができる。
【0080】
例示的な実施形態では、挿入位置で、CPA要素1118の保持ラッチ1214は、ハウジング1110の上壁1176内の前方戻り止め1218内に受け取られる。保持ラッチ1214は、CPA要素1118を挿入位置で保持するためのある程度の保持力を提供する。CPA要素1118を再び延長位置へ動かすために、保持力に打ち勝つことができる。例示的な実施形態では、ハウジング1110は、隆起部1210の前方に、CPA要素1118が挿入位置を越えて前方へ動くのを止めるハードストップ1274を含む。
【0081】
挿入位置で、CPA要素1118のラッチブロック1272は、ラッチ1120の作動を阻止するために、ラッチ1120の下に位置決めされる。たとえば、ラッチブロック1272は、掛止面1121をタブ1124のキャッチ1122から切り離すのに必要な程度に、ラッチ1120が旋回することを機械的に阻止するために、ボタン区分1145の下に位置決めされる。したがって、挿入位置にあるCPA要素1118は、CPA要素1118が延長位置に戻るまで、オスコネクタ1102およびメスコネクタ1104が互いに結合解除される可能性を防止しまたは少なくとも抑制する2次ロックを提供するように構成される。
【0082】
オスコネクタ1102をメスコネクタ1104から後に切り離すために、CPA要素1118は、つめ1214によって提供されるソフトストップおよび/またはポスト1232の前方に位置するフィンガ1206によって提供されるソフトストップに打ち勝つのに十分な力で、隆起部1210を押したり引いたりすることなどによって、設置位置から延長位置へ後方に動くように構成される。CPA要素1118が後方へ動くとき、後縁部1252に位置する斜面1256は、ポスト1232の前縁部1238に押し付けられる。ポスト1232の前縁部1238の傾斜により、ビーム1192、1194は外方へ撓む。たとえば、前縁部1238は、アーム1198を外方へ押すように、斜面1256に対して相補形の角度で傾斜させることができる。
【0083】
図20A〜20Fは、例示的な実施形態によってCPA要素1118を延長位置(
図20A)から挿入位置(
図20F)へ動かす挿入シーケンスを示す。
図20Aは、延長位置にあるCPA要素1118および阻止位置にあるビーム1194を示す。前端1200に位置する当接壁1202は、ポスト1232の後縁部1240に係合する。ポスト1232は、CPA要素1118が設置位置の方へ前方に動くことを阻止する。ビーム1194が解放位置へ動くまで、CPA要素1118は、前方へ動くことが阻止される。
【0084】
図20Bは、電気コネクタ1104内へ装入されている相手コネクタ1102を示す。タブ1124は、チャネル1182内に受け取られた状態で示されている。相手コネクタ1102が電気コネクタ1104に嵌合されるとき、タブ1124は、嵌合方向に後方へ動かされる。
図20Bは、タブ1124がまだビーム1194に係合していないまたはビーム1194を撓ませていないときに電気コネクタ1104と部分的に嵌合された相手コネクタ1102を示す。
【0085】
図20Cは、電気コネクタ1104と完全に嵌合された相手コネクタ1102を示す。完全に嵌合されたとき、タブ1124は、ビーム1194に係合し、ビーム1194を解放位置へ外方に撓ませる。タブ1124が嵌合方向に前進すると、斜面1140は、フィンガ1206の前縁部1250に係合する。前縁部1250は傾斜しているため、タブ1124は、フィンガ1206に沿って摺動し、フィンガ1206は解放位置へ外方に動かされる。解放位置で、フィンガ1206の前縁部1250は、ポスト1232の後縁部1240と位置合わせされ、後縁部1240に当接する。当接壁1202は、ポスト1232に当接しなくなり、ポスト1232の側面などへポスト1232を通り越す。
【0086】
図20Dは、延長位置から挿入位置へ前進しているCPA要素1118を示す。CPA要素1118は、前方へ押されて、ポスト1232に沿って摺動する。ポスト1232の湾曲した後縁部1240およびフィンガ1206の傾斜した前縁部1250により、引っ掛かりなく相対的な動きが可能になる。ポスト1232は、ビーム1194をタブ1124から離れてさらに外方へ撓ませる。フィンガ1206の先端1208の内縁部1262は、ポスト1232の外縁部1244に沿って進む。
【0087】
図20Eは、延長位置から挿入位置へ前進しているCPA要素1118を示す。
図20Eは、ポスト1232の外縁部1244を通り越してポスト1232の前縁部1238に沿って摺動し始めたフィンガ1206の先端1208を示す。フィンガ1206の後縁部1252は、ポスト1232の前縁部1238に係合する。CPA要素1118が挿入位置の方へ引き続き前進すると、ビーム1194は内方へ後退することが可能である。CPA要素1118が挿入位置に近づくと、先端1208は、ポスト1232の周りに閉じ、ポスト1232の前縁部1238に係合する。
【0088】
図20Fは、挿入位置にあるCPA要素1118を示す。挿入位置で、フィンガ1206は、ポスト1232の前方に位置する。フィンガ1206の後縁部1252は、ポスト1232の前縁部1238に係合する。後縁部1252は、タブ1124の前方に位置し、タブ1124を阻止する。ビーム1194に付勢することで、ビーム1194は、撓んでいない状態の方へ弾性的に戻り、したがってビーム1194は、チャネル1182の方へ内方に動く。フィンガ1206は、CPA要素1118が挿入位置から延長方向に延長位置の方へ意図せず摺動することを制限するソフトストップを提供する。フィンガ1206はまた、任意選択で、タブ1124を後方へ押しやってオスコネクタ1102を完全嵌合位置で保持すること、および/またはオスコネクタ1102を実質上完全嵌合位置から絶対完全嵌合位置へ引き込むことができる。
【0089】
CPA要素1118を延長位置へ後に戻すために、CPA要素1118は、CPA要素1118とハウジング1110との間の保持力に打ち勝つのに十分な力で、CPA要素1118を押したり引いたりすることなどによって、設置位置から延長位置へ後方に動くように構成される。CPA要素1118が後方へ動くとき、フィンガ1206の後縁部1252に位置する斜面1256は、ポスト1232の前縁部1238に押し付けられる。ポスト1232の前縁部1238の傾斜により、先端1208がポスト1232の後方に着くまで、ビーム1194は外方へ撓み、外縁部1244に沿って摺動する。そのような位置で、タブ1124は、ビーム1194が阻止位置へ完全に戻るのを止めるはずであるが、オスコネクタ1102が取り外された後、ビーム1194は阻止位置(
図20A)へ戻るはずである。
【0090】
上記の説明は、限定ではなく例示を意図するものであることを理解されたい。たとえば、前述の実施形態(および/またはそれらの態様)は、互いに組み合わせて使用することができる。加えて、特定の状況または材料を本発明の教示に適合させるために、その範囲から逸脱することなく、多くの修正を加えることができる。本明細書に記載する寸法、材料のタイプ、様々な構成要素の向き、ならびに様々な構成要素の数および位置は、特定の実施形態のパラメータを定義することを意図するものであり、何ら限定的ではなく、単に例示的な実施形態である。特許請求の範囲の精神および範囲内の多くの他の実施形態および修正形態は、上記の説明を読めば、当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲に与えられる完全な均等物の範囲とともに決定されるべきである。