(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記操作部は、ユーザーによる操作に基づいて、前記ファイルの原稿画像に含まれる文字列を指定し、当該指定した文字列の表示形態を指定する表示形態指定指示を受け付け、
前記第1制御部は、前記操作部に受け付けられた表示形態指定指示に従って、前記ファイルに含まれる原稿画像から前記表示形態指定指示により指定された文字列を検索し、当該検索した文字列に対して前記指定された表示形態を付与した上で、前記ファイルの原稿画像を記録紙別に集約させてなる印刷データを生成する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態にかかる通信システムにおける画像形成装置及び画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【0014】
本実施形態の通信システムSyは、画像形成装置30と、画像形成装置30にネットワークを通じて接続されるパーソナルコンピューター(以下、PC)10を備える。
【0015】
通信システムSyにおいて、PC10は、例えば、パーソナルコンピューターなどの画像処理装置である。PC10は、制御ユニット11と、表示部12と、操作部13と、記憶部14と、通信部15とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信を可能とされている。PC10は、画像処理装置の一実施形態である。
【0016】
表示部12は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイなどから構成される。
【0017】
操作部13は、キーボードやマウスであり、ユーザーにより操作されて、アプリケーションプログラムの実行に必要な入力指示や種々の情報等を入力する。
【0018】
記憶部14は、HDDなどの大容量の記憶装置である。
【0019】
通信部15は、通信モジュールを備える通信インターフェイスであり、ネットワークを通じて画像形成装置30との間でデータ通信を行う。また、通信部15は、特許請求の範囲における「第1通信部」に相当する。
【0020】
制御ユニット11は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、CPU(Central Processing Unit)、MPU、又はASIC等である。この制御ユニット11は、上記ROM又は記憶部14に記憶されている画像処理プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部21、表示制御部23、及び通信制御部24として機能する。なお、制御ユニット11の上記の各構成は、画像処理プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。また、制御部21は、特許請求の範囲における「第1制御部」に相当する。
【0021】
制御部21は、PC10の全体的な動作制御を司る。また、制御部21は、アプリケーションプログラムを実行して、プリンタードライバーPDとして機能する。
【0022】
表示制御部23は、表示部12を制御するものであり、各種表示画面やGUIなどを表示部12の画面に表示する。
【0023】
通信制御部24は、通信部15の通信動作を制御する機能を有する。通信部15は、通信制御部24による制御のもと、画像形成装置30との間でデータを送受信する。
【0024】
一方、画像形成装置30は、制御ユニット31と、表示部32と、操作部34と、タッチパネル35と、通信部36と、画像読取部37と、画像形成部38と、記憶部39とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信を可能とされている。
【0025】
画像読取部37は、原稿搬送部と、原稿搬送部により搬送される原稿の画像又はコンタクトガラスに載置された原稿の画像を光学的に読み取るスキャナーとを有するADF(Auto Document Feeder)であって、原稿画像を示す画像データを生成する。
【0026】
画像形成部38は、感光体ドラム、感光体ドラムの表面を均一帯電させる帯電装置、感光体ドラムの表面を露光して、感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する露光装置、感光体ドラムの表面の静電潜像をトナー像に現像する現像装置、及び感光体ドラムの表面のトナー像(画像)を記録紙に転写する転写装置等を備え、画像読取部37により生成された画像データあるいは画像処理装置10から受信した画像データによって示される画像を記録紙に印刷する。
【0027】
表示部32は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイなどから構成される。
【0028】
表示部32の画面には、タッチパネル35が配置されている。タッチパネル35は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチパネルであって、該タッチパネル35に対するユーザーの指などの接触(タッチ)をその接触位置とともに検知し、表示部32の画面上のGUIなどに対するユーザーの指示を入力する。従って、タッチパネル35は、表示部32の画面に対するユーザー操作が入力される操作部としての役割を果たす。
【0029】
操作部34は、例えば、表示部32の初期画面を呼び出すメニューキー、スタートキーなどを備え、ユーザーから画像形成動作実行指示や原稿読取動作実行指示等の指示を受け付ける。操作部34は、更に、メニューを呼び出すメニューキー、メニューを構成するGUIにおけるフォーカスを移動させる矢印キー、メニューを構成するGUIに対して確定操作を行う決定キー、スタートキーなどを備えている。
【0030】
通信部36は、通信モジュールを備える通信インターフェイスであり、ネットワークを通じてPC10との間でデータ通信を行う。また、通信部36は、特許請求の範囲における「第2通信部」に相当する。
【0031】
記憶部39は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などの大容量の記憶装置であって、画像データ等を記憶する。
【0032】
制御ユニット31は、プロセッサー、RAM、及びROMなどから構成される。プロセッサーは、CPU、MPU、又はASIC等である。この制御ユニット31は、上記ROM又は記憶部39に記憶されているプログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部41、表示制御部43、及び通信制御部44として機能する。なお、制御ユニット31の上記の各構成は、プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。また、制御部41は、特許請求の範囲における「第2制御部」に相当する。
【0033】
制御部41は、画像形成装置30の全体的な動作制御を司る。
【0034】
表示制御部43は、表示部32を制御して、GUIなどを表示部32に表示させる。
【0035】
通信制御部44は、通信部36による通信動作を制御する機能を有する。通信部36は、通信制御部44による制御のもと、ネットワークを通じてPC10との間でデータを送受信する。
【0036】
このような構成の通信システムSyにおいて、PC10及び画像形成装置30は、既知の通信プロトコルに従って、データ通信を相互に行う。
【0037】
例えば、PC10では、ユーザーが、操作部13を操作して、テキスト、図形、写真などから構成される原稿画像を含むファイルを、各ファイルに対応するそれぞれのアプリケーションを起動させて開く指示を入力すると、第1制御部21が、対応するアプリケーションを起動して当該ファイルを開く。更に、ユーザーが、操作部13を操作して、プリンタードライバー(アプリケーションプログラム)を起動する指示を入力すると、制御部21は、プリンタードライバーPDを起動させる。そして、プリンタードライバーPDは、そのファイルから原稿画像を読み出して、原稿画像を示す印刷データを、画像形成装置3
0に対応するデータ形式で生成し、通信制御部24を通じて、当該印刷データを通信部15から画像形成装置30へと送信する。
【0038】
画像形成装置30では、印刷データが通信部36で受信されて通信制御部34を通じて制御部41に入力される。制御部41は、その印刷データを用いて、画像形成部38により原稿画像を記録紙に形成させる。
【0039】
これにより、例えば
図2(A)、(B)に示すように1枚の記録紙Kに1頁の原稿画像Gが印刷され、あるいは複数の記録紙Kに各頁に対応するそれぞれの原稿画像Gが印刷される。
【0040】
また、PC10では、ユーザーによる操作部13の操作による指示で、ファイル形式が同一又は異なる複数のファイルを開いている状態において、上記プリンタードライバーPDが起動しているとき、操作部12は、当該各ファイルに含まれる頁単位の原稿画像を、この時点で開いている異なるファイルからそれぞれに指定して、当該指定した複数の原稿画像を、印刷に用いられる記録紙別に集約する集約指示を、ユーザーによる操作に基づいて当該ユーザーから受け付ける。
【0041】
複数のファイル形式としては、テキスト形式、PDF(Portable Document Format)形式、JPEG形式、或いは、各種のアプリケーションに応じたそれぞれのファイル形式、例えば、各種のワードプロセッサー用の各ファイル形式、各種の表計算ソフト用の各ファイル形式、等である。
【0042】
プリンタードライバーPDは、ファイル形式が同一又は異なる複数のファイルを開いている状態で、ユーザーによる操作部13の操作に基づいて上記集約指示を受け付けると、この集約指示により指定された各ファイルに含まれる頁単位の原稿画像を、当該各ファイルからそれぞれに読み出して、当該読み出した複数の原稿画像を記録紙別に集約してレイアウトしてなる画像データを生成する。プリンタードライバーPDは、更に、当該画像データを、画像形成装置30に対応するデータ形式からなる印刷データに変換する。通信制御部24は、当該印刷データを通信部15から画像形成装置30へ送信させる。
【0043】
画像形成装置30では、印刷データが通信部36で受信されると、通信制御部44を通じて制御部41に入力され、制御部41は、画像形成部38により、当該印刷データが示す集約画像を記録紙に形成させる。
【0044】
上記集約指示は、例えば、
図3(A)に示すように1枚の記録紙Kに複数のファイルのそれぞれの原稿画像Gにより2頁分の原稿画像Gを1枚の記録紙に集約(2in1と称す)すること、
図3(B)に示すように、複数のファイルのそれぞれの原稿画像Gを、複数の記録紙K毎に異なるレイアウトの集約、具体的には、第1頁目の記録紙には2in1の集約、第2頁目の記録紙には4頁分の原稿画像Gを1枚の記録紙に集約(4in1と称す)、第3頁目の記録紙には3頁分の原稿画像Gを1枚の記録紙に集約(3in1と称す)、といったものである。
【0045】
また、PC10では、操作部13は、ファイル形式が同一又は異なる複数のファイルを開いている状態において、ユーザーによる操作に基づいて、ファイル形式が同一又は異なる複数のファイルのそれぞれに含まれる原稿画像Gが有する文字列を指定し、当該指定した文字列の表示形態を指定する表示形態指定指示を受け付ける。このとき、プリンタードライバーPDは、上記複数のファイルに含まれる原稿画像Gから、指定された文字列を検索し、この検索した任意の文字列が、指定された表示形態とされるように原稿画像Gを編集する。
【0046】
具体的には、プリンタードライバーPDは、原稿画像Gにおいて文字が文字コードで表されていれば、文字コードに基づいて文字列を検索して抽出する。また、プリンタードライバーPDは、原稿画像Gにおいて文字が画像データで表されていれば、原稿画像Gに対するOCR処理を行って当該文字を示す画像を文字コードに変換し、当該文字コードに基づいて文字列を検索して抽出する。そして、プリンタードライバーPDは、抽出した任意の文字列に対して、上記指示により指定された表示形態(例えば、文字の色、文字サイズ、又は文字太さ等)を付与し、原稿画像Gを当該表示形態からなる文字列を含む画像に変更して、当該変更後の原稿画像Gを示す画像データを生成する。プリンタードライバーPDにより生成された当該画像データは、画像形成装置30に対応したデータ形式の印刷データに変換され、当該印刷データは、通信制御部24を通じて、通信部15から画像形成装置30へと送信される。
【0047】
なお、操作部13は、1つのファイルのみが開いている状態においては、ユーザーによる操作に基づいて、当該1つのファイルに含まれる原稿画像Gが有する文字列の表示形態を指定する表示形態指定指示を受け付け、プリンタードライバーPDは、当該1つのファイルに含まれる原稿画像Gから、指定された文字列を検索し、この検索した任意の文字列が、指定された表示形態とされるように原稿画像Gを編集する。
【0048】
画像形成装置30では、印刷データが通信部36で受信されて通信制御部44を通じて制御部41に入力される。制御部41は、当該印刷データを用いた記録紙に対する画像形成を、画像形成部38に行わせる。
【0049】
これにより、
図4に示すように記録紙Kには、例えば原稿画像Gにおける任意の文字列T「あいうえお」がその指示された表示形態の一例としての赤色で印刷される。
【0050】
次に、原稿画像Gを記録紙に集約させてレイアウトしたり、原稿画像Gのテキストに含まれる任意の文字列に対して色を付与したりするための処理手順を、
図5A、
図5Bに示すフローチャートなどを参照して説明する。
【0051】
まず、ユーザーが、操作部13を操作して、ファイル形式が同一又は異なる複数の任意のファイルを印刷対象として選択する。制御部41は、任意のファイルが選択されると、この選択された複数の任意のファイルに対応するアプリケーションを起動させ、当該アプリケーションにより、記憶部34に記憶されている各ファイルを開く。この状態で、制御部21が、ユーザーによる操作部13の操作に基づいて、開いているいずれかのファイルが指定された上で、プリンタードライバーPDの起動指示を受け付けると、制御部21は、当該指定されたファイルを開いているアプリケーション上で、プリンタードライバーPDとしての機能実行を開始する(S101)。プリンタードライバーPDは、表示制御部43を通じて、
図6に例を示す印刷設定画面51を表示部32に表示させる(S102)。
【0052】
この印刷設定画面51には、プリンター名を表示するプリンター名ボックス52、印刷部数を指定する指示を受け付けるための印刷部数ボックス53、1枚の記録紙に複数の原稿画像を集約してレイアウトする集約指示を受け付けるための集約キー58、原稿画像における文字列を検索して表示形態(以下では、文字色の場合を例にして説明する)を指定するときに操作される文字列検索キー60、プレビュー画面61などが表示されている。プレビュー画面61には、上記指定されて開いているファイルに含まれる原稿画像Gが頁単位でプレビュー表示される。
【0053】
ここで、例えばユーザーが、操作部13を操作して、文字列検索キー60を指示すると、プリンタードライバーPDは、文字列を検索して表示形態を変更する処理を実行する表示形態変更指示を受け付け(S103でYES)、表示制御部23を通じて、
図7に例を示す文字列検索用のポップアップ画面74を表示部32に表示させる。
【0054】
このポップアップ画面74には、検索対象となる文字列が入力される文字列ボックス75、文字列の色が入力される色ボックス76、OKキー77、キャンセルキー78などが表示される。例えばユーザーが、操作部13を操作して、任意の文字列を文字列ボックス75に入力すると共に、ユーザー所望の色(予め設定された複数色から1つの色を選択)を示す情報を色ボックス76に入力して、OKキー77を指示すると、プリンタードライバーPDは、当該入力された内容を受け付け、ユーザーにより選択されて開いている上記複数の任意のファイルに含まれる全ての原稿画像Gから、文字列ボックス75に入力された任意の文字列を検索して抽出し、この抽出した任意の文字列が、色ボックス76に入力された色で表示されてなる画像を生成して、上記複数の任意のファイルに含まれる全ての原稿画像Gを、当該生成した画像(ボックス76に入力された色で表示されてなる画像)を示す内容に変更する画像処理を行う(S104)。プリンタードライバーPDは、この画像処理後、ポップアップ画面74を非表示とする。
【0055】
そして、ユーザーが、操作部13を操作して、印刷設定画面51の印刷キー63を指示すると、プリンタードライバーPDは、上記複数の任意のファイルに含まれる上記変更後の原稿画像Gを画像形成装置30に印刷させる指示を受け付け(S105でYES)、ユーザーにより選択されて開いている上記複数の任意のファイルについての上記画像処理後の画像を示す画像データを、画像形成装置30に対応するデータ形式からなる印刷データに変換し、通信制御部24を通じて、当該印刷データを通信部15から画像形成装置30へと送信する(S106)。
【0056】
尚、文字列検索キー60が指示されることなく、印刷キー63が指示された場合は、プリンタードライバーPDは、S104の処理を行うことなく、ユーザーにより選択されて開いている上記複数の任意のファイルに含まれる全ての原稿画像Gを示す画像データから、画像形成装置30に対応するデータ形式でなる印刷データを生成し、当該印刷データを、通信制御部24を通じて、通信部15から画像形成装置30へと送信する。
【0057】
画像形成装置30では、印刷データが通信部36で受信されて通信制御部44を通じて制御部41に入力され、制御部41は、その印刷データを用いて、画像形成部38により記録紙への画像形成を行わせる。
【0058】
また、プリンタードライバーPDは、S105で印刷指示を受け付けていない場合(S105でNO)、ユーザーによる操作部13を通じて印刷設定画面51の集約キー58が操作されると、集約処理を開始する指示を受け付ける(S107でYES)。これに伴い、プリンタードライバーPDは、集約処理の詳細設定を受け付けるための組み合わせ設定画面81(
図8に例を示す)を、表示制御部23により表示部32に表示させる(S108)。
【0059】
表示制御部23は、組み合わせ設定画面81に、集約処理の対象とする各ファイルの頁単位からなる原稿画像Gの指定を受け付けるための一覧表82、ユーザーにより選択されて開いている上記複数の任意のファイルの全てを集約処理の対象とする否かの指定を受け付けるためのチェックボックス64、1枚の記録紙に集約される原稿画像の頁数の指定を受け付けるための頁数ボックス65、原稿画像Gにおける任意の領域の指定を受け付けるための領域設定キー84、一覧表82により指定されて集約処理の対象となる原稿画像Gをファイル別に表示するファイル表示欄85、プレビューキー86、印刷キー87などを表示させる。なお、プリンタードライバーPDは、チェックボックス64の操作によりユーザーから、ユーザーにより選択されて開いている上記複数の任意のファイルの全てを集約処理の対象とすることが指定されている場合には、当該複数の任意のファイルの全てを集約処理の対象として受け付ける。なお、
図8の組み合わせ設定画面81には、ユーザーにより選択されて開いている上記複数の任意のファイルが2つである場合を示している。
【0060】
ここで、表示制御部23による表示制御で、一覧表82には、ユーザーにより選択されて開いている上記複数の任意のファイルのファイル名が表示されると共に、ファイル名別に、集約処理の対象とする原稿画像Gの指定を受け付けるための頁指定欄82Aが表示されている。ユーザーは、操作部13を操作して、集約処理の対象としたい原稿画像Gを示す頁指定欄82Aにチェックを入れて指定する。プリンタードライバーPDは、当該指定された各原稿画像Gを、集約処理の対象として受け付ける。
【0061】
プリンタードライバーPDは、表示制御部23により、一覧表82に基づいてユーザーにより指定された各原稿画像Gを上記複数の任意のファイルから読み出して、各頁の原稿画像Gをファイル別にそれぞれのファイル表示欄85に表示させる。表示制御部23は、各ファイル内において頁順に原稿画像Gをファイル表示欄85に表示させる。なお、プリンタードライバーPDは、S104において、原稿画像Gの文字列の表示形態を付加する画像処理が行われている場合は、当該画像処理後の原稿画像Gを上記複数の任意のファイルから読み出して表示させる(当該画像処理が行われていない場合は、当該画像処理が行われていない原稿画像Gを表示させる)。
【0062】
ファイル表示欄85の側端には、スクロールバー85Aが表示されており、表示制御部23は、当該スクロールバー85Aのユーザーによる操作に応じて、各ファイルの全ての頁の原稿画像Gを、ファイル表示欄85においてスクロール表示させる。
【0063】
続いて、ファイル表示欄85に原稿画像Gが表示されている状態で、領域設定キー84を操作して領域指定指示を入力し、タッチパネル35によりファイル表示欄85における原稿画像G内の2点を指定すると、プリンタードライバーPDは、当該2点を結ぶ線を対角線とする矩形領域を集約処理の対象とする領域指定指示を受け付け(S112でYES)、プリンタードライバーPDは、当該矩形領域部分の原稿画像Gのみが残るように、原稿画像Gをトリミングする(S113)。
【0064】
また、ユーザーが、操作部13によりプレビューキー86を操作すると、プリンタードライバーPDは、プレビューの指示を受け付け(S114でYES)、表示制御部43を通じて、
図9に例を示すプレビュー画面91を表示部32に表示させる(S115)。
【0065】
プリンタードライバーPDは、表示制御部23により、プレビュー画面91にレイアウト表示欄92を表示させる。プリンタードライバーPDは、ファイル表示欄85の表示時に生成した各原稿画像Gの画像を用いて、レイアウト表示欄92に、頁数ボックス65の操作で受け付けられた、原稿画像Gの指定、及び、1枚の記録紙に集約される原稿画像の頁数に従って、各ファイル内の原稿画像Gを記録紙K上に集約させた画像を生成して表示させる。表示制御部23は、ユーザーによるレイアウト表示欄92の側端に表示されるスクロールバー92Aの操作に従って、各ファイルについて、原稿画像Gが記録紙K上に集約された全ての記録紙Kについての画像をスクロール表示させる。なお、この時点では、プリンタードライバーPDは、各ファイルにおける頁番号順に各原稿画像Gを並べて、頁数ボックス65の操作で受け付けられた原稿画像Gの指定及び集約時の原稿画像の頁数に従って、原稿画像Gを記録紙K上に集約させた画像を生成する。
【0066】
例えば、頁数ボックス65で、例えば1枚の記録紙K当たりの原稿画像Gの頁数として2×2で「4」が指定されているならば、プリンタードライバーPDは、記録紙K毎に、記録紙Kに対して4頁分の原稿画像Gを、各ファイルにおける頁番号順に並べて集約させてレイアウトし、表示制御部43を通じて、
図9に示すように、このように原稿画像Gが集約された状態を示す記録紙Kの画像をレイアウト表示欄92に表示部32に表示させる。そして、ユーザーによるレイアウト表示欄92の側端に表示されるスクロールバー92Aの操作に従って、プリンタードライバーPDは、表示制御部43を通じて、
図10に示すように、レイアウト表示欄92に、各ファイルについての2枚目以降の記録紙Kについてのレイアウトを表示部32に表示させる。
【0067】
また、設定画面81の頁指定欄66は、ユーザーから、頁数ボックス65で指定された頁数での集約処理の対象とするのが記録紙の何枚目の頁であるかを指定する指示を受け付けるためのものである。タッチパネルを介したユーザーによる頁指定欄66の操作により、頁指定欄66に頁指定が入力されると、プリンタードライバーPDは、当該入力された頁が、この時点で頁数ボックス65に指定されている頁数での集約処理の対象とされるものとして受け付ける。プリンタードライバーPDは、頁指定欄66で指定された記録紙の頁毎に、頁数ボックス65に指定されている頁数での集約処理を行う。
【0068】
また、プレビュー画面91の表示時に、プリンタードライバーPDは、タッチパネル35により、ユーザーによる表示画面へのドラッグ操作によって、記録紙K上に集約して表示されている任意の原稿画像Gを指定して、当該原稿画像Gを別の記録紙K上における任意の領域に移動させることによって、指定された原稿画像Gを上記任意の領域に移動させる指示を受け付ける。例えば、ユーザーが、指を表示画面にタッチさせて、記録紙K上に集約して表示されている任意の原稿画像Gに対してロングタップを行い、
図10に示すように、当該原稿画像Gをタッチアンドホールドして指定し、別の記録紙K上における任意の領域に移動させて、この位置で表示画面から指を離すと、プリンタードライバーPDは、当該指定された原稿画像Gを上記任意の領域に移動させる指示を受け付ける。
【0069】
プリンタードライバーPDは、当該操作により、上記指定された原稿画像Gを別の記録紙K上の上記任意の領域に移動させる指示を受け付けると(S116でYES)、プレビュー画面91上で、当該指定された原稿画像Gを上記任意の領域に移動させた新たな記録紙Kの画像を生成し(S117)、当該画像を表示部12に表示させる(
図11)。すなわち、プリンタードライバーPDは、上記新たな記録紙Kの画像として、上記指定された原稿画像Gが配置されていた記録紙Kから上記指定された原稿画像Gが除去された記録紙Kの画像KG1と、上記任意の領域を有する上記別の記録紙Kの画像であって当該任意の領域に上記指定された原稿画像Gが追加された記録紙Kの画像KG2とを生成する。そして、プリンタードライバーPDは、レイアウト表示欄92の表示時に生成した、各ファイル内の原稿画像Gを記録紙K上に集約させた画像のうち、上記指定された原稿画像Gが配置されていた記録紙Kを示す画像を上記画像KG1に入れ替え、上記任意の領域を有する上記別の記録紙Kを示す画像を上記画像KG2に入れ替える。
【0070】
これにより、ユーザーは、プレビュー画面91に表示されている、各記録紙K上に配置されている原稿画像Gのレイアウトを変更して、
図11に示すように、任意の原稿画像Gを元の記録紙Kから他の記録紙Kに移動させて配置できる。
【0071】
この後、ユーザーが、操作部13によりプレビュー画面91の右上の印刷キー94を操作すると、プリンタードライバーPDは、印刷指示を受け付け(S118でYES)、上記入れ替え後における各ファイル内の原稿画像Gを記録紙K上に集約させた画像G5についての画像データを生成して、更に当該画像データを画像形成装置30に対応したデータ形式でなる印刷データに変換し、この印刷データを、通信制御部24を通じて、通信部15から画像形成装置30へと送信する(S119)。
【0072】
画像形成装置30では、印刷データが通信部36で受信されて通信制御部44を通じて制御部41に入力され、制御部41は、当該印刷データを用いて、画像形成部38により印刷を行わせる。これにより、
図12に示すように記録紙K毎に、各原稿画像Gが記録紙Kに集約レイアウトされて印刷される。
【0073】
なお、上記実施形態では、ユーザーにより選択されて開かれている複数の任意のファイルが、表示形態の変更処理及び集約処理の対象とされているが、プリンタードライバーPDは、ユーザーにより選択されたファイルが単数であり1つの任意のファイルのみが開かれている場合、或いは、設定画面81におけるユーザーによるチェックボックス64の操作により、ユーザーにより選択されて開いている上記複数の任意のファイルの全てを集約処理の対象としない指示、すなわち、プリンタードライバーPDの起動時に開いている上記指定されたファイルのみを集約処理の対象として指定する指示を受け付けた場合は、当該1つのファイルのみを表示形態の変更処理及び集約処理の対象とする。
【0074】
この場合、プリンタードライバーPDは、表示制御部23により、設定画面81には、当該1つのファイルに含まれる各頁の画像のみを表示させ、プレビュー画面91のレイアウト表示欄92には、当該1つのファイルに含まれる各頁の原稿画像Gを記録紙K上に集約して配置した状態を示す画像を表示させる。プリンタードライバーPDは、プレビュー画面91のレイアウト表示欄92に表示させている、当該1つの任意のファイルに含まれる記録紙Kの各頁間で、1つの頁において原稿画像Gの指定を受け付け、当該原稿画像Gを他の頁における任意の領域に移動させる指示を受け付け、当該受け付けた内容に従って、当該指定された原稿画像Gを上記任意の領域に移動させた新たな記録紙Kの画像を生成する。これにより、1つの任意のファイルに含まれる記録紙Kの各頁間で原稿画像Gを移動させる集約処理が可能になる。
【0075】
なお、別の実施形態として、操作部13は、上記抽出された文字列を含む原稿画像Gのみを記録紙別の集約処理の対象とする指示をユーザーから受け付け、この指示が操作部13に受け付けられたときは、制御部21は、当該上記抽出された文字列を含む原稿画像Gのみを記録紙別に集約する、すなわち、文字列に対する表示形態を付与する処理の対象とされる原稿画像Gのみを記録紙別に集約するようにしてもよい。この場合、ユーザーは、表示形態を付与する処理が行われた原稿画像Gのみが集約されて印刷された記録紙を得ることができる。
【0076】
更には、操作部13は、上記検索した前記文字列が多く含まれる原稿画像Gの順に、各原稿画像Gを記録紙別に集約する指示をユーザーから受け付け、この指示が操作部13に受け付けられたときは、制御部21は、当該検索した文字列が多く含まれる原稿画像の順に、各原稿画像Gを記録紙別に集約するようにしてもよい。
【0077】
また、上記実施形態では、プリンタードライバーPDは、原稿画像Gに含まれる文字列に対して上記表示形態として文字色を付与しているが、この文字色に代えて、文字列のサイズ、又は文字列の文字太さ、或いは、これらの組み合わせを、表示形態として付与するようにしてもよい。
【0078】
また、プリンタードライバーPDは、S106又はS119で生成した印刷データを、例えばprn形式等のデータ形式にすることにより、新たなファイルを生成して、当該新たなファイルを記憶部14に記憶させて残しておくのが好ましい。これにより、制御部21は、記憶部14から当該新たなファイルを読み出して、当該新たなファイルをPC10からネットワークを通じて他の画像形成装置に転送し、他の画像形成装置側で当該新たなファイルの印刷データに基づいて印刷を行わせることが可能になる。
【0079】
また、
図1乃至
図12を用いて説明した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。