(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検出部が複数の前記ユーザによる前記動作を検出した場合に、前記判定部は、前記取得部が取得した複数の前記ユーザの前記特徴情報に基づいて複数の前記ユーザのうち1人を選択し、選択した1人の前記ユーザに前記機器の制御を許可する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の機器制御装置。
前記画像中に複数の前記ユーザが存在する場合に、複数の前記ユーザのうち第1のユーザの前記特徴情報に基づいて、前記機器の制御を前記第1のユーザとは異なる第2のユーザに許可する、
請求項1から9のいずれか一項に記載の機器制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る機器制御システムSの模式図である。機器制御システムSは、機器制御装置としての制御サーバ1と、様々な情報を取得する1つ又は複数のセンサ装置2と、制御サーバ1によって制御される1つ又は複数の機器3と、通信を仲介するゲートウェイ4と、を含む。機器制御システムSは、その他のサーバ、端末等の機器を含んでもよい。
【0025】
機器3は、制御サーバ1からの制御信号を受けることによって、オン、オフ、調節等の制御がなされる被制御機器である。機器3として、照明、空調機器、AV機器等、任意の機器を用いることができる。機器3は、制御サーバ1による制御だけでなく、ユーザによる操作によって作動してもよい。機器3は、通信モジュールを有しており、有線通信又は無線通信によってゲートウェイ4を介して制御サーバ1と通信する。
【0026】
センサ装置2は、画像、音声、温度等の情報を測定して取得する。センサ装置2は、情報の取得に必要な各種のセンサを有する。センサ装置2は機器3に内蔵されてもよく、あるいは独立して設置されてもよい。センサ装置2は、通信モジュールを有しており、有線通信又は無線通信によってゲートウェイ4を介して制御サーバ1と通信する。
【0027】
ゲートウェイ4は、センサ装置2、機器3及び制御サーバ1の間で授受される信号に対してプロトコル変換等の処理を行って通信可能にする中継装置である。ゲートウェイ4は、有線接続又は無線接続によってセンサ装置2及び機器3のそれぞれに接続され、またローカルエリアネットワーク、インターネット等の任意のネットワークNを介して制御サーバ1に接続される。
【0028】
制御サーバ1は、センサ装置2、機器3及びゲートウェイ4が設置されている建物の外部において、有線通信又は無線通信によってネットワークNに接続される。制御サーバ1は、単一のコンピュータ、又はコンピュータ資源の集合であるクラウドによって構成される。制御サーバ1は、センサ装置2が測定した情報を示す信号を、ゲートウェイ4を介して受信する。次に制御サーバ1は、センサ装置2からの情報に基づいて、制御対象の機器3及び制御内容を判定する。そして制御サーバ1は、制御内容を示す信号を、ゲートウェイ4を介して機器3へ送信する。
【0029】
[ユーザの動作の説明]
図2(a)、
図2(b)は、本実施形態に係る制御サーバ1が検出するユーザの動作を示す模式図である。ユーザの動作は、特定動作及び調整動作を含む。特定動作(第1の動作)は制御対象の機器3を指定する動作であり、調整動作(第2の動作)は制御内容を指定する動作である。
【0030】
図2(a)の例では、特定動作は制御対象の機器3に向けて指を差す行為であり、調整動作は特定動作の後に手を開く行為(すなわち手をパーの形にすること)である。これにより、制御サーバ1は、指差し方向(すなわち指の延長線上)に位置する機器3を制御対象として選択し、手を開く行為に対応する制御内容(例えば機器3をオンにすること)を決定する。
【0031】
調整動作は、特定動作の後に手の形状を変化させたり、手を動かしたりする行為である。
図2(b)の例では、特定動作はユーザが特定のソファ上に寝る行為であり、調整動作は特定動作の後に手を握る行為(すなわち手をグーの形にすること)である。これにより、制御サーバ1は、ソファに関連付けられた機器3(例えばソファの上方に位置する照明)を制御対象として選択し、手を握る行為に対応する制御内容(例えば機器3をオフにすること)を決定する。
【0032】
図2(a)、
図2(b)に示したユーザの動作は一例であり、制御サーバ1はユーザを撮像して得られた画像から判定可能な所定の動作を検出するように構成される。ユーザの動作として、特定動作及び調整動作の2つの動作に限らず、制御対象及び制御内容を同時に指定する1つの動作を用いてもよく、あるいは3つ以上の動作を組み合わせて用いてもよい。
【0033】
[制御データベースDの説明]
図3は、本実施形態に係る制御サーバ1で用いられる制御データベースDを示す模式図である。制御データベースDは、ユーザの動作から制御対象の機器3及び制御内容を決定するための情報である。制御データベースDは、機器番号D1、位置情報D2、特定動作D3及び調整動作D4を関連付けて記憶する。
【0034】
機器番号D1は、機器3を識別するための番号である。機器番号D1は、例えば登録された機器3の通し番号でもよく、機器3に予め付与されたMAC(Media Access Control)アドレス等でもよい。
【0035】
位置情報D2は、機器3の位置を示す情報であり、例えば建物の所定の点を基準とした3次元座標X、Y、Zで表される。機器3の位置は、ユーザによって指差しの動作が行われた際に、指差し方向に位置する機器3を特定するために使用される。機器3の位置は、例えばセンサ装置2によって機器3を撮像して得られた画像から制御サーバ1が推定する。あるいは、ユーザが携帯端末のアプリケーション等を用いて各機器3の位置を制御サーバ1に設定してもよい。この場合には、例えばユーザはアプリケーション上で座標情報を入力する、あるいはアプリケーションに表示された建物内のマップにマークをつけることによって、機器3の位置を制御サーバ1に設定する。本実施形態では3次元座標を用いているが、高さ方向の座標を除いて2次元座標を用いてもよい。この場合には、高さを区別せずに水平方向の位置によって機器3が特定される。
【0036】
特定動作D3は、制御対象の機器3を指定する動作を示す情報である。特定動作D3として、例えば
図2(a)に示した指を差すこと、
図2(b)に示した特定の場所で特定の動作をすること等を用いることができる。1つの機器3(機器番号D1)に対して、複数の特定動作D3が設定されてもよい。
【0037】
調整動作D4は、制御内容を指定する動作を示す情報である。調整動作D4として、例えば
図2(a)に示した手を開くこと、
図2(b)に示した手を握ることのほか、手を特定の形状にして特定の方向に動かすこと等を用いることができる。調整動作D4が指定する制御内容として、オン、オフ、調節等、機器3が実行可能ないずれかの作動を用いることができる。1つの機器3(機器番号D1)に対して、複数の調整動作D4が設定されてもよい。
【0038】
各機器3に対する特定動作D3及び調整動作D4は、予め制御サーバ1に設定されてもよい。あるいはユーザが携帯端末のアプリケーション等を用いて各機器3に対する任意の特定動作D3及び調整動作D4を制御サーバ1に設定してもよい。
【0039】
図3に示した制御データベースDは一例であり、制御データベースDの内容及び形式は、本実施形態に係る機器制御方法で利用可能である限り任意に設定される。
図3において、制御データベースDは視認性のために文字列の表で表されているが、制御サーバ1が解釈可能な任意のデータ形式(ファイル形式)で表されてもよく、例えばバイナリデータ又はテキストデータでよい。制御データベースDは制御サーバ1の内部に記憶されてもよく、制御サーバ1の外部の記憶装置に記憶されてもよい。
【0040】
[機器制御システムSの構成]
図4は、本実施形態に係る機器制御システムSのブロック図である。
図4において、矢印は主なデータの流れを示しており、
図4に示したもの以外のデータの流れがあってよい。
図4において、各ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、
図4に示すブロックは単一の装置内に実装されてよく、あるいは複数の装置内に別れて実装されてよい。ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてよい。
【0041】
センサ装置2は、画像センサ21と、距離センサ22と、音声センサ23と、温度センサ24と、を有する。画像センサ21は、撮像した画像を示す情報を出力する撮像素子を有するカメラである。距離センサ22は、例えば赤外線や超音波を被写体(ユーザ)に照射することによって測定した距離を示す情報を出力するセンサである。距離センサ22は、複数の方向に対して距離の測定を行い、いずれの方向への距離であるかを特定できるように構成されることが望ましい。距離センサ22を省略し、制御サーバ1は画像センサ21によって撮像された画像からユーザへの距離を算出してもよい。この場合には、制御サーバ1は、複数の画像センサ21によって複数の方向から撮像された画像から、ユーザの位置を推定する。
【0042】
音声センサ23は、周囲から取得した音声を示す情報を出力するマイクロフォンである。音声センサ23は、例えば複数の指向性マイクロフォンを搭載し、いずれの方向からの音声であるかを特定できるように構成されることが望ましい。温度センサ24は、周囲から取得した温度を示す情報を出力するセンサである。温度センサ24は、例えば複数の放射温度計を搭載し、いずれの方向の温度であるかを特定できるように構成されることが望ましい。センサ21〜24からのアナログ信号のデジタルデータへの変換は、各センサ内で行われてもよく、制御サーバ1によって行われてもよい。
【0043】
制御サーバ1は、制御部11と、通信部12と、記憶部13と、を有する。制御部11は、動作検出部111と、特徴情報取得部112と、ユーザ判定部113と、機器制御部114とを有する。
【0044】
通信部12は、ゲートウェイ4を介してセンサ装置2及び機器3との間で通信をするための通信インターフェースである。通信部12は、センサ装置2及び機器3から受信した通信信号に所定の処理を行ってデータを取得し、取得したデータを制御部11に入力する。また、通信部12は、制御部11から入力されたデータに所定の処理を行って通信信号を生成し、生成した通信信号をセンサ装置2及び機器3に送信する。
【0045】
記憶部13は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部13は、制御部11が実行するプログラムを予め記憶している。
【0046】
制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部13に記憶されたプログラムを実行することにより、動作検出部111、特徴情報取得部112、ユーザ判定部113及び機器制御部114として機能する。制御部11の機能の少なくとも一部は、電気回路によって実行されてもよい。また、制御部11の機能の少なくとも一部は、ネットワーク経由で実行されるプログラムによって実行されてもよい。
【0047】
本実施形態に係る機器制御システムSは、
図4に示す具体的な構成に限定されない。例えば制御サーバ1は、1つの装置に限られず、2つ以上の物理的に分離した装置が有線又は無線で接続されることにより構成されてもよい。
【0048】
動作検出部111は、センサ装置2によって撮像された画像が示すユーザの動作に基づいて、制御対象の機器3及び制御内容を決定する。具体的には、まず動作検出部111は、通信部12を介してセンサ装置2からの情報を受信する。動作検出部111は、受信した情報からセンサ装置2の画像センサ21によって撮像された画像を取得する。動作検出部111は、取得した画像に対して3次元認識の画像解析技術を適用し、ユーザの動作及び位置を検出する。3次元認識の画像解析技術として、公知の技術を用いることができる。制御データベースDに含まれるいずれかの特定動作(すなわち特定動作D3)に合致する動作が検出されるまで、動作検出部111は動作の検出を繰り返す。
【0049】
指差しの特定動作が検出された場合に、動作検出部111は、制御データベースDにおける各機器3の位置情報D2から、検出されたユーザの位置を起点とした指の延長線上に位置する機器3(すなわち機器番号D1)を制御対象として決定する。その他の特定動作(
図3におけるソファに寝ること等)が検出された場合に、動作検出部111は、制御データベースDにおいて該特定動作に関連付けられている機器3を制御対象として決定する。
【0050】
制御対象が決定された後、動作検出部111は、次のフレーム(あるいは所定時間後)の画像を取得して、同様に3次元認識の画像解析技術を適用し、ユーザの動作を検出する。制御データベースDに含まれるいずれかの調整動作(すなわち調整動作D4)に合致する動作が検出されるまで、動作検出部111は動作の検出を繰り返す。特定動作が検出された後、所定時間経過しても調整動作が検出されない場合には、動作検出部111は特定動作の検出に戻る。調整動作が検出された場合に、動作検出部111は、制御データベースDにおいて該調整動作が指定する内容(オン、オフ、調節等)を制御内容として決定する。
【0051】
動作の誤検出を抑制するために、動作検出部111は、同一の動作が所定時間継続された場合に、該動作に合致する特定動作又は調整動作を検出してもよい。
【0052】
動作検出部111がユーザの動作に関連付けられた制御対象及び制御内容を決定した場合に、特徴情報取得部112は、センサ装置2からの画像、距離、音声及び温度を、通信部12を介して受信してユーザの特徴情報として取得する。
【0053】
ユーザ判定部113は、特徴情報取得部112が取得した特徴情報に基づいて、動作検出部111が決定した制御対象及び制御内容の実行を、動作を行ったユーザに許可するか否か判定する。具体的には、ユーザ判定部113は、特徴情報から抽出したユーザの顔、声、体の大きさ、体温及び過去の動きのパラメータを用いて、制御の許可又は拒否を判定する。
【0054】
ユーザの顔を用いた判定を行うために、記憶部13には、動作による制御を許可するユーザの顔情報が予め記憶される。記憶部13に記憶される顔情報は、顔画像でもよく、顔画像から算出された特徴量でもよい。ユーザ判定部113は、人物認識技術を用いて、特徴情報取得部112が取得した特徴情報が示す画像から、動作検出部111が動作を検出したユーザの顔領域を特定し、記憶部13に予め登録された各ユーザの顔情報と比較する。人物認識技術として、公知の技術を用いることができる。そしてユーザ判定部113は、画像中の顔領域が記憶部13に予め登録されたいずれかのユーザの顔情報に合致する場合に制御を許可し、そうでない場合に制御を拒否する。
【0055】
別の方法として、ユーザ判定部113は、人物認識技術によって、画像中の顔領域から年齢を推定し、推定した年齢が所定の範囲内(例えば所定値以上)である場合に制御を許可し、そうでない場合に制御を拒否してもよい。人物認識技術として、公知の技術を用いることができる。
【0056】
ユーザの声を用いた判定を行うために、記憶部13には、動作による制御を許可するユーザの声情報が予め記憶される。記憶部13に記憶される声情報は、音声データでもよく、声から算出された特徴量(声紋)でもよい。ユーザ判定部113は、特徴情報が示す複数の方向の音声のうち、動作検出部111が動作を検出したユーザが位置する方向の音声を、ユーザの声と推定する。次にユーザ判定部113は、音声分析技術を用いて、推定したユーザの声を、記憶部13に予め登録された各ユーザの声情報と比較する。音声分析技術として、公知の技術を用いることができる。そしてユーザ判定部113は、推定したユーザの声が記憶部13に予め登録されたいずれかのユーザの声情報に合致する場合に制御を許可し、そうでない場合に制御を拒否する。
【0057】
別の方法として、ユーザ判定部113は、音声分析技術によって、音声から年齢を推定し、推定した年齢が所定の範囲内(例えば所定値以上)である場合に制御を許可し、そうでない場合に制御を拒否してもよい。音声分析技術として、公知の技術を用いることができる。
【0058】
ユーザの体の大きさを用いた判定を行うために、ユーザ判定部113は、人体検出技術を用いて、特徴情報取得部112が取得した特徴情報が示す画像から、動作検出部111が動作を検出したユーザの人体領域を特定し、さらにセンサ装置2から特定した人体領域までの距離を特徴情報取得部112が取得した特徴情報が示す距離から特定する。人体検出技術として、公知の技術を用いることができる。
【0059】
具体的には、ユーザ判定部113は、特徴情報が示す複数の方向の距離のうち、動作検出部111が動作を検出したユーザが位置する方向の距離を、人体領域までの距離として特定する。そしてユーザ判定部113は、特定した人体領域の画像中の大きさと、特定した距離とから、3次元空間におけるユーザの実際の大きさを推定する。ユーザの大きさとして、ユーザの体全体の大きさ(例えば身長)、あるいはユーザの体の一部(例えば手の平)の大きさを用いることができる。ユーザ判定部113は、推定したユーザの大きさ(例えば身長又は手の平の大きさ)が所定の範囲内(例えば所定値以上)である場合に制御を許可し、そうでない場合に制御を拒否する。
【0060】
ユーザの体温を用いた判定を行うために、ユーザ判定部113は、特徴情報取得部112が取得した特徴情報が示す温度から、動作検出部111が動作を検出したユーザの体温(皮膚温)を推定する。具体的には、ユーザ判定部113は、特徴情報が示す複数の方向の温度のうち、動作検出部111が動作を検出したユーザが位置する方向の温度を、ユーザの体温と推定する。そしてユーザ判定部113は、推定したユーザの体温が所定の範囲内(例えば所定値以下)である場合に制御を許可し、そうでない場合に制御を拒否する。
【0061】
ユーザの過去の動きを用いた判定を行うために、記憶部13には、特徴情報取得部112が取得した特徴情報が示す画像中のユーザの過去の所定時間内の動き(移動)が記憶される。ユーザの動きとして、上述の人体検出技術を用いて検出された人体の時系列の位置を用いることができる。ユーザ判定部113は、動作検出部111が動作を検出したユーザの過去の所定時間内の動きを記憶部13から取得し、動きの速さ及び方向を算出する。そしてユーザ判定部113は、算出したユーザの動きの速さ及び方向が所定の条件(例えば速さが所定値以下、かつ方向が水平方向)を満たす場合に制御を許可し、そうでない場合に制御を拒否する。
【0062】
ユーザが座ったり立ったりすることによって、ユーザの見かけの身長は変化する。ユーザ判定部113は、ユーザの身長を適切に判定するために、ユーザの過去の動きを用いてもよい。この場合には、ユーザ判定部113は、動作検出部111が動作を検出したユーザの過去の所定時間内の動きを記憶部13から取得し、該動き(例えば同じ位置で上下方向に動いたこと)からユーザが座ったこと又は立ったことを判定する。そしてユーザ判定部113は、ユーザが座っていると判定する場合には、画像から推定した見かけの身長を大きく(例えば1.5倍に)補正する。
【0063】
ユーザ判定部113は、上述のユーザの顔、声、体の大きさ、体温及び過去の動きのパラメータの全てが条件を満たす場合に制御の許可を判定してもよく、それらのパラメータのうち一部が条件を満たす場合に制御の許可を判定してもよい。制御の許可の判定のためにより多くの条件を用いるほど、誤検出を抑止する精度が向上するため好ましい。
【0064】
機器制御部114は、ユーザ判定部113がユーザによる制御を許可することを判定した場合に、動作検出部111によって決定された制御内容に従って制御を行うための制御信号を生成し、通信部12を介して動作検出部111によって決定された制御対象の機器3に送信する。
【0065】
機器3は、ゲートウェイ4を介して制御サーバ1から受信した制御信号に従って、オン、オフ、調節等の所定の作動を行う。
【0066】
このように、本実施形態に係る制御サーバ1は、動作(ジェスチャ)を行ったユーザの特徴情報に基づいて、動作による機器3の制御を許可するか否か判定するため、例えば子どもの動作によって意図しない制御が行われることを抑制することができる。
【0067】
センサ装置2から制御サーバ1へ画像を常時送信すると通信負荷が大きいため、センサ装置2は、画像から所定の動作(特定動作及び調整動作)に近い動作を検出した場合にのみ、制御サーバ1への画像の送信を開始してもよい。この場合には、センサ装置2は動作検知ソフトウェアを実行するコンピュータとして構成され、特定動作及び調整動作に近い動作を予め登録する。センサ装置2は、該動作検知ソフトウェアを用いて、画像センサ21が撮像した画像から予め登録された動作を検知した場合に、制御サーバ1への画像の送信を開始する。これにより、センサ装置2から制御サーバ1へ送信されるデータの通信量を低減することができる。
【0068】
[機器制御方法のフローチャート]
図5は、本実施形態に係る機器制御方法のフローチャートを示す図である。
図5のフローチャートは、例えばユーザが制御サーバ1に対して所定の開始操作を行うことによって開始される。
【0069】
まず動作検出部111は、センサ装置2によって撮像された画像からユーザの動作(すなわち上述の特定動作及び調整動作)を検出し、検出した動作に基づいて制御対象の機器3及び制御内容を決定する(S1)。
【0070】
ステップS1で動作検出部111が動作を検出しない場合に(S2のNO)、制御サーバ1はステップS1に戻って処理を繰り返す。ステップS1で動作検出部111が動作を検出した場合に(S2のYES)、制御サーバ1は
図6で後述するユーザ判定処理を実行する(S3)。
【0071】
ステップS3のユーザ判定処理で制御が許可された場合に(S4のYES)、機器制御部114は、S1で動作に基づいて決定された制御内容に従って制御を行うための制御信号を生成し、S1で動作に基づいて決定された制御対象の機器3に通信部12を介して送信する(S5)。ステップS3のユーザ判定処理で制御が拒否された場合に(S4のNO)、制御サーバ1はステップS5を行わずに次に進む。
【0072】
所定の終了条件(例えばユーザが制御サーバ1に対して所定の終了操作を行うこと)が満たされない場合に(S6のNO)、制御サーバ1はステップS1に戻って処理を繰り返す。所定の終了条件が満たされる場合に(S6のYES)、制御サーバ1は処理を終了する。
【0073】
[ユーザ判定処理のフローチャート]
図6は、本実施形態に係るユーザ判定処理のフローチャートを示す図である。
図6のフローチャートは、
図5の機器制御方法のステップS3で実行される。
【0074】
特徴情報取得部112は、センサ装置2からの画像、距離、音声及び温度を、通信部12を介して受信してユーザの特徴情報として取得する(S31)。ユーザ判定部113は、ステップS31で特徴情報取得部112が取得した特徴情報から抽出したユーザの顔、声、体の大きさ、体温及び過去の動きのパラメータがそれぞれ所定の条件を満たすか否かを判定する(S32)。
【0075】
ステップS32で特徴情報から抽出したユーザの顔、声、体の大きさ、体温及び過去の動きのパラメータのうち少なくとも1つが所定の条件を満たすとユーザ判定部113が判定した場合に(S33のYES)、ユーザ判定部113は、ユーザに対して制御を許可することを判定する(S34)。
【0076】
ステップS32で特徴情報から抽出したユーザの顔、声、体の大きさ、体温及び過去の動きのパラメータがいずれも所定の条件を満たさないとユーザ判定部113が判定した場合に(S33のNO)、ユーザ判定部113は、ユーザに対して制御を拒否することを判定する(S35)。
【0077】
ステップS32において、ユーザ判定部113はユーザの特徴情報から抽出される顔、声、体の大きさ、体温及び過去の動きのパラメータのうち少なくとも1つが条件を満たす場合に制御を許可するが、該パラメータの全てが条件を満たす場合に制御を許可してもよい。これらに限られず、制御の許可に必要な条件は制御サーバ1に任意に設定される。
【0078】
ステップS34で制御の許可が判定された後、又はステップS35で制御の拒否が判定された後、制御サーバ1は
図5のフローチャートに戻る。
【0079】
[第1の実施形態の効果]
子供は、手を上げる、走る、跳ねる等の多彩な動きを行うことが多い。本実施形態に係る制御サーバ1は、子供と大人を区別可能なユーザの特徴情報を用いて、ユーザの動作による制御の可否を判定する。
【0080】
子供の顔と大人の顔とはしわ等によって区別できることから、制御サーバ1はユーザの顔によって子供及び大人を区別する。また、子供の声は大人の声よりも高い傾向があることから、制御サーバ1はユーザの声によって子供及び大人を区別する。また、子供の体は大人の体よりも小さい傾向があることから、制御サーバ1はユーザの体の大きさ(例えば身長や手の平の大きさ)によって子供及び大人を区別する。また、子供の体温(皮膚温)は大人の体温よりも高い傾向があることから、制御サーバ1はユーザの体温によって子供及び大人を区別する。また、子供は走ったり跳ねたりする傾向があることから、制御サーバ1はユーザの過去の動き(速さ及び方向)によって子供及び大人を区別する。
【0081】
そして制御サーバ1は、大人と推定されるユーザが行った動作による機器の制御を許可し、子供と推定されるユーザが行った動作による機器の制御を拒否する。このような構成により、子供が行う様々な動作を機器の制御の動作として誤検出することを抑制できる。
【0082】
また、制御サーバ1は、子供と大人の区別に限らず、顔や声が登録済のユーザか否かを判別することによって、未登録のユーザが行った動作を誤検出して機器の制御を行うことを抑制できる。
【0083】
[第1の実施形態の変形例]
上述の機器制御方法では、制御サーバ1は常に動作の検出を行っているが、特定の開始音声を検出したことをトリガとして動作の検出を開始してもよい。この場合には、センサ装置2は、マイクロフォン等の音声センサを備える。まず制御サーバ1は、開始音声が検出される前には動作の検出を行わず、開始音声の検出を開始する。制御サーバ1は、センサ装置2の音声センサから取得した音声から、所定の開始音声を検出する。開始音声は、例えば「OK」、「Hi」等の制御サーバ1に記憶された音声である。また、開始音声は、ユーザが制御サーバ1に予め録音した音声でもよい。
【0084】
例えば制御サーバ1は、センサ装置2の音声センサから取得した音声に対して音声認識技術を適用し、該音声に開始音声に対応する言語が含まれている場合に、開始音声を検出してもよい。音声認識技術として、公知の技術を用いることができる。また、制御サーバ1は、センサ装置2の音声センサから取得した音声の周波数スペクトルに、予め録音された開始音声の周波数スペクトルの所定の割合以上が含まれている場合に、開始音声を検出してもよい。所定の割合は、開始音声と一致していると考えられる程度の割合であり、例えば90%である。また、制御サーバ1は、センサ装置2の音声センサから取得した音声の周波数スペクトルのパターンと、予め録音された開始音声の周波数スペクトルのパターンとの相関度が所定値以上である場合に、開始音声を検出してもよい。
【0085】
そして制御サーバ1は、開始音声を検出した場合に、動作の検出を開始して上述の機器制御方法を行う。制御サーバ1は、開始音声が検出された時点から所定の時間が経過した場合に、動作の検出を停止し、再び開始音声の検出を行う。
【0086】
このような構成により、制御サーバ1は、開始音声を検出した後の所定期間のみ、画像からの動作の検出を行う。そのため、制御サーバ1の処理負荷及び通信負荷を軽減することができる。
【0087】
(第2の実施形態)
第1の実施形態において制御サーバ1は建物の外部に配置され、ネットワークNを介してセンサ装置2及び機器3と通信する。そのため、ネットワークNの通信状況によっては動作の検出及び機器の制御の実行に時間が掛かるおそれがある。また、センサ装置2から制御サーバ1へ画像を常時送信すると通信負荷が大きい。それに対して、本実施形態では、建物の外部に配置された制御サーバ1−1に加えて、建物内に制御サーバ1−2を設ける。建物内に制御サーバ1−2を設けることによって、動作の検出及び機器の制御の実行に掛かる時間を短縮できる。これにより、直接機器のスイッチやリモコンに触れて操作を行うことと比較して、時間を掛けずに手間を削減できるため、ユーザにとっての利便性が向上する。
【0088】
図7は、本実施形態に係る機器制御システムSの模式図である。機器制御システムSは、第1の実施形態と同様のセンサ装置2、機器3及びゲートウェイ4に加えて、建物外においてネットワークNに接続されている制御サーバ1−1、及び建物内においてゲートウェイ4とネットワークNとの間に接続されている制御サーバ1−2を含む。制御サーバ1−1及び制御サーバ1−2は、それぞれ
図4の制御サーバ1と同様の構成を有する。
【0089】
本実施形態では、建物内の制御サーバ1−2及び建物外の制御サーバ1−1の間で処理やデータを調整することによって、動作検出の速度及び精度のバランスをとる。例えば建物内の制御サーバ1−2において計算量の小さい動作検出処理を行い、建物外の制御サーバ1−1において計算量の大きい動作検出処理を行う。あるいは例えば建物内の制御サーバ1−2の記憶部13に少ない量の制御データベースDを記憶し、建物外の制御サーバ1−1の記憶部13に多い量の制御データベースDを記憶する。
【0090】
まず建物内の制御サーバ1−2は、センサ装置2からの情報に基づいて動作の検出を行う。そして制御サーバ1−2が動作を検出できなかった場合に、制御サーバ1−2は建物外の制御サーバ1−1にセンサ装置2からの情報を転送し、制御サーバ1−1は、センサ装置2からの情報に基づいて動作の検出を行う。制御サーバ1−2及び制御サーバ1−1のどちらか一方は、検出した動作に基づいて機器3の制御を行う。
【0091】
[第2の実施形態の効果]
一般的に、建物内の制御サーバ1−2はネットワークNを介さないため通信負荷が掛からないが、設置スペースや設置コストによって機器構成に制約がある。一方、建物外の制御サーバ1−1は高度な機器構成を備えることができるため高速に処理を行えるが、通信負荷が掛かる。そこで本実施形態に係る機器制御システムSは、建物内の制御サーバ1−2で簡易的な動作検出を行い、建物外の制御サーバ1−1で複雑な動作検出を行う。このような構成によって、動作検出の精度を維持しつつも動作検出の速度を向上できる。
【0092】
(第3の実施形態)
本実施形態は、ユーザの顔、声、体の大きさ、体温及び過去の動き等のユーザ自身の情報に加えて、ユーザのいる場所、ユーザが所持するデバイス及びユーザが動作を行った時間等のユーザをとりまく環境の情報を用いて、ユーザによる制御の可否を判定する。それ以外の構成及び処理は、第1の実施形態と同様である。
【0093】
図8は、本実施形態に係る機器制御システムSのブロック図である。センサ装置2は、第1の実施形態と同様の画像センサ21、距離センサ22、音声センサ23及び温度センサ24に加えて、位置測定部25及び近距離通信部26を有する。
【0094】
位置測定部25は、ユーザの位置を測定する。ユーザの位置は、例えばユーザのいる部屋を示す情報である。位置測定部25は、センサ装置2自身の位置及び建物の部屋割を示すマップを予め記憶する。そして位置測定部25は、画像センサ21が撮像した画像及び距離センサ22が測定した距離から、センサ装置2自身の位置を基準としたユーザの位置を推定することによって、ユーザがマップ上のどの部屋にいるかを特定する。あるいは位置測定部25は、複数の画像センサ21によって複数の方向から撮像された画像から、ユーザの位置を推定してもよい。位置測定部25は、ユーザの位置を示す情報を出力する。
【0095】
近距離通信部26は、ユーザの所持するデバイスとの間で近距離通信を行うためのアンテナ等を有する通信インターフェースである。近距離通信は、例えばBluetooth(登録商標)である。ユーザの所持するデバイスは、例えば近距離通信機能を有する腕時計である。近距離通信部26は、ユーザの所持するデバイスを識別する情報を予め記憶する。近距離通信部26は、ユーザの所持するデバイスに対して近距離通信を試行し、近距離通信の可否を示す情報を出力する。
【0096】
特徴情報取得部112は、センサ装置2から、画像、距離、音声及び温度に加えて、ユーザの位置及び近距離通信の可否を、特徴情報として取得する。また、特徴情報取得部112は、動作検出部111が動作を検出した時間を、特徴情報として取得する。
【0097】
ユーザ判定部113は、第1の実施形態と同様のユーザの顔、声、体の大きさ、体温及び過去の動きのパラメータに加えて、特徴情報から抽出したユーザの位置、近距離通信の可否、及びユーザが動作を行った時間のパラメータを用いて、制御の許可又は拒否を判定する。
【0098】
ユーザの位置を用いた判定を行うために、記憶部13には、建物内の位置(例えば部屋)ごとの判定基準が予め記憶される。そしてユーザ判定部113は、記憶部13に記憶された位置ごとの判定基準に従って、特徴情報取得部112が取得した特徴情報が示すユーザの位置に対応する判定基準を設定する。例えばユーザ判定部113は、居間では身長が小さいユーザによる制御を許可し、書斎では身長が小さいユーザによる制御を拒否する。このような構成により、例えば子供の動作による制御の可否を部屋ごとに設定することができる。
【0099】
ユーザが所持するデバイスを用いた判定を行うために、ユーザ判定部113は、特徴情報取得部112が取得した特徴情報が示す近距離通信の可否から、動作を行ったユーザがデバイスを所持しているか否かを判定する。具体的には、ユーザ判定部113は、近距離通信が可能な場合にユーザがデバイスを所持していると判定し、そうでない場合にデバイスを所持していないと判定する。そしてユーザ判定部113は、ユーザがデバイスを所持していると判定した場合に制御を許可し、そうでない場合に制御を拒否する。このような構成により、特定のデバイスを身に着けているユーザに動作による制御を許可することができる。
【0100】
ユーザが動作を行った時間を用いた判定を行うために、記憶部13には、時間帯ごとの判定基準が予め記憶される。そしてユーザ判定部113は、記憶部13に記憶された時間帯ごとの判定基準に従って、特徴情報取得部112が取得した特徴情報が示すユーザが動作を行った時間に対応する判定基準を設定する。例えばユーザ判定部113は、昼間には身長が小さいユーザによる制御を許可し、夜間には身長が小さいユーザによる制御を拒否する。このような構成により、例えば子供の動作による制御の可否を時間帯ごとに設定することができる。
【0101】
ユーザ判定部113は、ユーザのいる場所、ユーザが所持するデバイス及びユーザが動作を行った時間等のユーザをとりまく環境の情報のみに用いて制御の可否を判定してもよく、環境の情報をユーザの顔、声、体の大きさ、体温及び過去の動き等のユーザ自身の情報と組み合わせて制御の可否を判定してもよい。
【0102】
[第3の実施形態の効果]
本実施形態では、ユーザをとりまく環境に基づいて動作による制御の可否を判定することによって、第1の実施形態と同様の効果を奏する。さらに、顔や身長のようなユーザ自身の情報に、位置や時間のような環境の情報を組み合わせることによって、より細かい制御可否の判定を行うことができる。
【0103】
(第4の実施形態)
本実施形態は、複数のユーザの動作が同時に検出された場合に、ユーザの特徴情報に基づいて優先度を決定し、該優先度に従っていずれかのユーザの動作による制御を行う。これにより、例えば大人と子供が同時に動作を行った場合に、大人の動作を優先して制御を許可することができる。なお、ここでの同時とは、実質的に同時であることを含む。
【0104】
複数のユーザの動作が同時に行われた場合に、動作検出部111は、それぞれのユーザの動作及び位置を検出する。そして動作検出部111は、それぞれのユーザの動作に関連付けられた制御対象及び制御内容を決定する。
【0105】
特徴情報取得部112は、通信部12を介してセンサ装置2からの情報を受信し、該情報が示す画像、距離、音声及び温度を、特徴情報として取得する。特徴情報には複数の方向の距離、音声及び温度の一又は複数の情報が含まれており、画像中のいずれのユーザに係る情報であるか特定可能である。
【0106】
ユーザ判定部113は、特徴情報取得部112が取得した複数のユーザの特徴情報に基づいて、動作検出部111が決定した制御対象及び制御内容の実行をいずれのユーザに許可するか判定する。具体的には、ユーザ判定部113は、複数のユーザのそれぞれについて特徴情報から顔、声、体の大きさ、体温及び過去の動きのパラメータを抽出し、それらが条件を満たすか否かに基づいて優先度を決定する。各パラメータに適用する条件は、第1の実施形態と同様である。優先度は、例えば条件を満たすパラメータが多いほど高く、少ないほど低く設定される。また、パラメータの種類ごとに優先度への貢献が異なるように(例えば顔の条件を満たす場合には体温の条件を満たす場合よりも優先度が高いように)設定されてもよい。ここに示した優先度は一例であり、ユーザによって任意に優先度が設定されてもよい。
【0107】
そしてユーザ判定部113は、複数のユーザのうち最も優先度が高い1人のユーザを選択し、選択した1人のユーザの動作による制御を許可し、他のユーザの動作による制御を拒否する。
【0108】
[第4の実施形態の効果]
本実施形態では、複数のユーザによる動作が同時に行われた場合であっても、特徴情報に基づいて決定された優先度に従っていずれかのユーザを選択することによって、機器の制御を円滑に行うことができる。
【0109】
(第5の実施形態)
第1の実施形態は動作を行ったユーザ自身の特徴情報に基づいて動作による制御の可否を判定するのに対して、本実施形態は動作を行った第1のユーザの近傍にいる第2のユーザの特徴情報に基づいて該動作による制御の可否を判定する。これにより、いわゆるペアレンタルコントロールのように、例えば子供単独の動作による制御を拒否し、大人が同伴している子供の動作による制御を許可することができる。
【0110】
動作検出部111は、センサ装置2が撮像する画像中に第1のユーザ及び第2のユーザが存在する場合に、第1のユーザの動作及び位置を検出し、第1のユーザの動作に関連付けられた制御対象及び制御内容を決定する。特徴情報取得部112は、センサ装置2からの画像、距離、音声及び温度を、通信部12を介して受信して特徴情報として取得する。特徴情報には複数の方向の距離、音声及び温度の一又は複数の情報が含まれており、第1のユーザの近傍にいる第2のユーザに係る情報を特定可能である。
【0111】
ユーザ判定部113は、特徴情報取得部112が取得した特徴情報のうち、第1のユーザの近傍にいる第2のユーザの特徴情報に基づいて、動作検出部111が決定した制御対象及び制御内容の実行を第1のユーザに許可するか否かを判定する。すなわち、ユーザ判定部113は、動作を行った第1のユーザではなく、その近傍に位置する第2のユーザの顔、声、体の大きさ、体温及び過去の動きのパラメータを抽出し、一又は複数のパラメータが条件を満たすか否かを判定する。各パラメータに適用する条件は、第1の実施形態と同様である。そしてユーザ判定部113は、第2のユーザのパラメータが条件を満たす場合に、第1のユーザの動作による制御を許可する。
【0112】
[第5の実施形態の効果]
本実施形態では、動作を行った第1のユーザの近傍に位置する第2のユーザの特徴情報に基づいて制御の可否を判定するため、第1のユーザ自身が条件を満たしていなくとも動作による制御を許可することができる。
【0113】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【0114】
制御サーバ1の制御部11(プロセッサ)は、
図5、6に示す機器制御方法に含まれる各ステップ(工程)の主体となる。すなわち、制御部11は、
図5、6に示す機器制御方法を実行するための機器制御プログラムを記憶部13から読み出し、該機器制御プログラムを実行して制御サーバ1の各部を制御することによって、
図5、6に示す機器制御方法を実行する。
図5、6に示す機器制御方法に含まれるステップは一部省略されてもよく、ステップ間の順番が変更されてもよく、複数のステップが並行して行われてもよい。