(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
アニオン界面活性剤(A)が、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルスルホン酸、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、オレフィンの炭素数が8以上22以下であるオレフィンスルホン酸、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸、及びこれらの塩から選ばれる一種以上である、請求項1又は2記載の土木建設材料用起泡剤組成物。
界面活性助剤(B)が、炭素数8以上22以下の一価アルコール、及び炭素数8以上22以下の脂肪酸から選ばれる一種以上の化合物である、請求項1〜4の何れか1項記載の土木建設材料用起泡剤組成物。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<土木建設材料用起泡剤組成物>
〔(A)成分〕
(A)成分は、アニオン界面活性剤である。前記アニオン界面活性剤は、水溶性であることが好ましい。ここで、水溶性であるとは、25℃の水100gに対する溶解度が1.0g以上であることをいう。前記溶解度は、溶解性向上の観点及び、効率良く界面活性能を発現する観点から、好ましくは2g以上、より好ましくは3g以上である。(A)成分としては、起泡性向上の観点から、例えば、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアニオン界面活性剤が挙げられる。
前記炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアニオン界面活性剤としては、起泡性向上、入手性の観点から、例えば、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルスルホン酸、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、オレフィンの炭素数が8以上22以下であるオレフィンスルホン酸、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸、及びこれらの塩から選ばれる一種以上が挙げられる。
前記炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアニオン界面活性剤としては、起泡性向上、入手性の観点から、好ましくは、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、オレフィンの炭素数が8以上22以下であるオレフィンスルホン酸、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル、及びこれらの塩から選ばれる一種以上が挙げられる。
これらアニオン界面活性剤の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩などが挙げられる。
【0010】
炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル(以下、AESともいう)は、起泡性向上、水溶性の観点から、平均付加モル数が0.5以上50以下のオキシアルキレン基を有するものが好ましい。オキシアルキレン基は、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、これらのブロック及び/又はランダム付加したもの挙げられるが、水溶性の観点から、オキシエチレン基が好ましい。
前記AESのアルキル基又はアルケニル基の炭素数は、水溶性及び細かい気泡を形成させる観点から、8以上22以下であり、好ましくは10以上、より好ましくは12以上、そして、好ましくは16以下、より好ましくは14以下である。
前記AESのオキシアルキレン基の平均付加モル数は、安定な気泡を形成させる観点から、0.5以上50以下であり、好ましくは1以上、そして、好ましくは25以下、より好ましくは15以下、更に好ましくは10以下、より更に好ましくは5以下、より更に好ましくは3以下である。
【0011】
炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸(以下、エーテルカルボン酸ともいう)は、起泡性向上、水溶性の観点から、平均付加モル数が0.5以上50以下のオキシアルキレン基を有するものが好ましい。オキシアルキレン基は、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、これらのブロック及び/又はランダム付加したもの挙げられるが、水溶性の観点から、オキシエチレン基が好ましい。
前記エーテルカルボン酸のアルキル基又はアルケニル基の炭素数は、水溶性及び細かい気泡を形成させる観点から、8以上22以下であり、好ましくは10以上、より好ましくは12以上、そして、好ましくは22以下、より好ましくは18以下である。
前記エーテルカルボン酸のオキシアルキレン基の平均付加モル数は、安定な気泡を形成させる観点から、0.5以上50以下であり、好ましくは1以上、そして、好ましくは25以下、より好ましくは15以下、更に好ましくは10以下、より更に好ましくは5以下、より更に好ましくは1以下である。
【0012】
(A)成分は、水溶性、耐硬水性、起泡性、安全性の観点から、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル又はその塩がより好ましい。
【0013】
〔(B)成分〕
(B)成分は、界面活性助剤である。前記界面活性助剤とは、それ自身の界面活性能は低いが、前記(A)成分と併用した場合に、(A)成分の界面活性能を向上させるものをいう。
(B)成分としては、例えば、炭素数8以上22以下の炭化水素誘導体が挙げられる。ここで、炭化水素の誘導体としては、高級アルコール、高級脂肪酸などが挙げられる。
(B)成分は、安定な気泡を形成させる観点から、水不溶性又は水難溶性であることが好ましい。ここで、水不溶性又は水難溶性であるとは、25℃の水100gに対する溶解度が0.1g以下であることをいう。前記溶解度は、効率良く界面活性能を向上させる観点から、好ましくは0.05g以下、より好ましくは0.01g以下である。
また、(B)成分の融点は、安定な気泡を形成させる観点から、後述する(C)成分の融点よりも高いことが好ましい。(B)成分の融点は、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは15℃以上である。
【0014】
(B)成分としては、安定な気泡を形成させる観点から、好ましくは、炭素数8以上22以下の一価アルコール、及び炭素数8以上22以下の脂肪酸から選ばれる一種以上の化合物が挙げられる。
前記一価アルコール又は前記脂肪酸の炭素数は、水不溶解性、気泡安定性、安全性、気泡膜の剛性向上の観点から、8以上22以下であり、好ましくは10以上、より好ましくは12以上、そして、好ましくは16以下、より好ましくは14以下である。
炭素数8以上22以下の一価アルコールとしては、オクタノール、デカノール、ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノールなどが挙げられるが、より安定な気泡を形成させる観点から、より好ましくは、デカノール、ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノールである。これらは、2種以上を併用してもよい。
また、炭素数8以上22以下の脂肪酸としては、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸などが挙げられる。これらは、2種以上を併用してもよい。
【0015】
(B)成分は、水不溶解性、気泡安定性、(A)成分との相性、製品液性の観点から、炭素数8以上、更に10以上、更に12以上、そして、22以下、更に16以下、更に14以下の一価アルコールが好ましい。
【0016】
〔(C)成分〕
(C)成分は、水不溶性又は水難溶性ノニオン界面活性剤である。(C)成分について、水不溶性又は水難溶性であるとは、25℃の水100gに対する溶解度が0.1g以下であることをいう。前記溶解度は、効率良く界面活性能を向上させる観点から、好ましくは0.05g以下、より好ましくは0.01g以下である。
また、(C)成分の融点は、安定な気泡を形成させる観点から、前述した(B)成分の融点よりも低いことが好ましい。(C)成分の融点は、好ましくは5℃未満、より好ましくは3℃以下である。
【0017】
(C)成分である水不溶性又は水難溶性ノニオン界面活性剤としては、例えば、炭素数5以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するノニオン界面活性剤が挙げられる。炭素数5以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリエーテル化合物及び/又はポリオールが挙げられる。
【0018】
炭素数5以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリエーテル化合物としては、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリ(プロピレン/エチレン)グリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリ(プロピレン/エチレン)グリコール脂肪酸エステルが挙げられる。
気泡安定性の向上、気泡の剛性向上の観点からも、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリエーテル化合物は好ましい。
【0019】
ポリエーテル化合物は、炭素数8以上、そして、22以下、好ましくは18以下のアルキル基を1つ有し、オキシアルキレン基の平均付加モル数が1以上、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、そして、10以下、好ましくは8以下、より好ましくは7以下であるものが好ましい。水不溶解向上の観点から、オキシアルキレン基としてオキシプロピレン基を多く含むポリエーテル化合物が好ましい。具体的には、オキシプロピレン基の平均付加モル数/全オキシアルキレン基の平均付加モル数の割合が、50%以上であることが好ましい。
オキシプロピレン基を有するポリエーテル化合物としては、安定な気泡を形成させる観点から、炭素数8以上22以下のアルキル基を1つ有するポリプロピレングリコールモノアルキルエーテルが好ましく、炭素数8以上22以下のアルキル基を1つ有し、オキシプロピレンの平均付加モル数が1以上10以下であるポリプロピレングリコールモノアルキルエーテルがより好ましい。
【0020】
また、炭素数5以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオールとしては、例えば、グリセリルエーテル、1,2−ドデカンジオール、1,2−テトラデカンジオールなどの1,2−ジオール類、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、ショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらのうち、気泡安定性の向上、気泡の剛性向上の観点から、好ましくは炭素数5以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するグリセリルエーテル、より好ましくは炭素数5以上22以下のアルキル基を有するグリセリルエーテル、更に好ましくは炭素数5以上22以下のアルキル基を1つ有するアルキルモノグリセリルエーテルである。
【0021】
ポリオール、なかでもグリセリルエーテルに結合するアルキル基又はアルケニル基の炭素数は、水不溶解性向上の観点から、5以上、好ましくは8以上であり、配合安定性の観点から、22以下、好ましくは18以下である。
【0022】
(C)成分としては、気泡安定性の向上、気泡の剛性向上の観点から、炭素数8以上22以下のアルキル基を1つ有し、オキシプロピレンの平均付加モル数が1以上10以下であるポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、及び炭素数5以上22以下のアルキル基を1つ有するアルキルモノグリセリルエーテルから選ばれる1種以上の水不溶性又は水難溶性ノニオン界面活性剤が好ましい。
(C)成分としては、気泡安定性の向上、気泡の剛性向上の観点から、炭素数5以上22以下のアルキル基を1つ有するアルキルモノグリセリルエーテルから選ばれる1種以上の水不溶性又は水難溶性ノニオン界面活性剤がより好ましい。
【0023】
特許文献2では、高級アルコールなどの疎水膜剤を水溶性溶剤で水に可溶化しているが、水溶性溶剤は水溶性であるがゆえに、水共存系の製品中では疎水性の高い高級アルコールなどの溶解力が乏しく、可溶化させるためには製品中に多量の添加が必要となり、気泡発生時に肝心の泡安定性を損ねてしまう問題があった。
一方、本発明で使用する(C)成分は、分子中に疎水基と親水基を有しており、水にも油にも溶解しにくい性質を有するため、(A)成分及び(B)成分を含む系に配合した場合、ミセル界面に配列しやすく、(B)成分を安定に配合することができ、更に、起泡性及び気泡の剛性を高める効果を有するものである。
【0024】
〔組成等〕
本発明の土木建設材料用起泡剤組成物は、(A)成分を、十分な起泡性を得る観点から、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計を100質量%として、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは75質量%以上、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは93質量%以下、更に好ましくは90質量%以下、含有する。
【0025】
本発明の土木建設材料用起泡剤組成物は、(B)成分を、気泡安定性の観点から、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計を100質量%として、好ましくは2.5質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、そして、好ましくは20質量%以下、より好ましくは16質量%以下、更に好ましくは13質量%以下、含有する。
【0026】
本発明の土木建設材料用起泡剤組成物は、(C)成分を、増泡性及び(B)成分の溶解性の観点から、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計を100質量%として、好ましくは2.5質量%以上、より好ましくは3質量%以上、更に好ましくは5質量%以上、そして、好ましくは20質量%以下、より好ましくは16質量%以下、更に好ましくは13質量%以下、含有する。
【0027】
本発明の土木建設材料用起泡剤組成物は、気泡安定性の観点から、(A)成分と(B)成分との質量比(B)/(A)が、好ましくは0.03以上、より好ましくは0.06以上、更に好ましくは0.08以上、そして、好ましくは0.20以下、より好ましくは0.18以下、更に好ましくは0.15以下である。
【0028】
本発明の土木建設材料用起泡剤組成物は、水を含有することが好ましい。本発明の土木建設材料用起泡剤組成物として、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する土木建設材料用起泡剤組成物が挙げられる。本発明の土木建設材料用起泡剤組成物は、水を、好ましくは30質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは85質量%以下含有する。(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する土木建設材料用起泡剤組成物では、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の合計の含有量は、5質量%以上70質量%以下とすることができる。
(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する本発明の土木建設材料用起泡剤組成物を調製する場合、(B)成分の水への溶解性の観点から、(A)成分を予め水に溶解した後に、(B)成分及び(C)成分と混合する事が好ましい。
【0029】
本発明の土木建設材料用起泡剤組成物は、任意に、増粘剤、キレート剤、重金属捕捉剤、界面活性剤、防錆剤、防腐剤、着色剤、香料、消泡剤、溶剤、分散剤、凝集剤、水溶性ポリマー、などを含有することができる。これらは、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分に該当しないものが用いられる。
【0030】
本発明の土木建設材料用起泡剤組成物が対象とする土木建設材料としては、軽量ミルク(気泡ミルク、エアミルク)、軽量モルタル(気泡モルタル、エアーモルタル)、軽量コンクリート(気泡コンクリート、エアーコンクリート)、裏込め充填材、中込め充填材、建築用コンクリートブロック、ALC(軽量気泡コンクリート)、グラウト材、セラミックス多孔体、レンガ、耐火物、軽量盛土、ポンプ圧送用モルタルなどが挙げられる。これらの土木建設材料において、気泡の混合による、軽量化、流動性向上、断熱性、耐熱性、粘性付与、流動性制御、といった機能の付与が期待される。
【0031】
本発明の起泡剤組成物は、例えば、水硬性組成物用起泡剤組成物とすることができる。具体的には、本発明の起泡剤組成物は、石膏スラリー用起泡剤組成物とすることができる。石膏スラリー用起泡剤組成物などの水硬性組成物用起泡剤組成物では、(A)成分は、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステルが好ましい。
【0032】
また、本発明の起泡剤組成物は、例えば、軽量ミルク(気泡ミルク、エアミルク)、軽量モルタル(気泡モルタル、エアーモルタル)、軽量コンクリート(気泡コンクリート、エアーコンクリート)などの、軽量水硬性組成物用起泡剤組成物とすることができる。
水硬性組成物用起泡剤組成物の場合、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を合計で、0.05質量%以上2.0質量%以下の濃度(固形分換算)で含有する水溶液として用いるのが好ましい。該水溶液における(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の合計の含有量は、より好ましくは0.1質量%以上、そして、より好ましくは1.5質量%以下、より更に好ましくは1.0質量%以下である。
水硬性組成物の製造方法は、このような起泡剤組成物を発泡させ、泡沫として水硬性物質を配合して配合・軽量化する方法が均一な気泡が連行する事から好ましい。起泡剤組成物又は起泡剤の希釈水溶液として、直接セメントや石膏を水硬性物質としたペースト、スラリー、モルタル、コンクリートに練り込んでもよい。本発明の起泡剤組成物を水硬性組成物に添加する方法については限定するものではなく、また起泡剤組成物の希釈水溶液を泡沫化させる方法についても限定するものではない。また本発明の起泡剤組成物を用いた水硬性組成物としては、セメント、石膏類又はこれらの混合物を含有するものが好適であり、例えば、軽量化セメントペースト、軽量モルタル、軽量コンクリート、石膏ボード等が挙げられる。これら水硬性組成物の密度(見掛け密度)は0.5〜2(g/cm
3)であることが好ましい。
【0033】
本発明により、本発明の土木建設材料用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて得られた泡沫、及び水硬性組成物を含有する、土木建設材料用気泡含有水硬性組成物が提供される。
また、本発明により、水硬性粉体、水、アニオン界面活性剤(A)、界面活性助剤(B)、及び水不溶性又は水難溶性ノニオン界面活性剤(C)を含有する、土木建設材料用気泡含有水硬性組成物が提供される。
これらの土木建設材料用気泡含有水硬性組成物は、水/水硬性粉体の質量比が、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.15以上、そして、好ましくは1.0以下、より好ましくは0.8以下である。水硬性粉体は、セメント、石膏などが挙げられ、セメントを含むことが好ましい。土木建設材料用気泡含有水硬性組成物は、細骨材及び/又は粗骨材を含有することができる。これらの土木建設材料用気泡含有水硬性組成物は、当業界で公知の混和剤や混和材を含有することができる。
【0034】
本発明は、次の工程1及び工程2を含む、土木建設材料用気泡含有水硬性組成物の製造方法を提供する。
<工程1>
本発明の土木建設材料用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて泡沫を得る工程。
<工程2>
工程1で得られた泡沫と、水硬性粉体及び水とを含有する水硬性組成物とを混合する工程。
この製造方法により前記した土木建設材料用気泡含有水硬性組成物を調製できる。工程1では、前記液体組成物の発泡倍率は、水硬性組成物の用途などにもよるが、好ましくは5倍以上、より好ましくは10倍以上、そして、好ましくは100倍以下、より好ましくは80倍以下である。工程2では、水硬性組成物の用途などにもよるが、泡沫を、水硬性組成物に対して、好ましくは5体積%以上、より好ましくは10体積%以上、そして、好ましくは100体積%以下、より好ましくは80体積%以下、混合する。この製造方法では、工程1及び/又は工程2で、当業界で公知の混和剤や混和材を混合することができる。
【0035】
また、本発明は、水硬性粉体、水、アニオン界面活性剤(A)、界面活性助剤(B)、及び水不溶性又は水難溶性ノニオン界面活性剤(C)を混合して気泡を含む水硬性組成物を調製する、土木建設材料用気泡含有水硬性組成物の製造方法を提供する。この製造方法により前記した土木建設材料用気泡含有水硬性組成物を調製できる。
【0036】
本発明により、本発明の土木建設材料用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて得られた泡沫、及び石膏を含有する、土木建設材料用気泡含有石膏スラリーが提供される。
また、本発明により、石膏、水、アニオン界面活性剤(A)、界面活性助剤(B)、及び水不溶性又は水難溶性ノニオン界面活性剤(C)を含有する、土木建設材料用気泡含有石膏スラリーが提供される。
これらの土木建設材料用気泡含有石膏スラリーは、水/石膏の質量比が、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、そして、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。この土木建設材料用気泡含有石膏スラリーは、石膏ボード用として好適である。
【0037】
石膏は、高品質の中和石膏、りん酸の副産物であるりん酸石膏、火力発電で発生する排煙脱硫石膏、さまざまな不純物や粘土を含む天然石膏、それらの混合物などのいずれの石膏も用いることが出来る。
石膏が含む粘土は、層状構造をもった含水珪酸塩鉱物(以降、粘土鉱物と呼ぶ)を主体としたものであり、この粘土中に微粒の鉱物として含まれる粘土鉱物としては、カオリン鉱物(カオリナイト、ディッカイト及びナクライト)、蛇紋石(リザーダイト、アンチゴライト、クリソタイル)、雲母粘土鉱物(イライト、セリサイト、海緑石、セラドナイト)、クロライト、バーミキュライト、スメクタイト(モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト)が挙げられる。
【0038】
石膏は、無水石膏、半水石膏、二水石膏などがある。原料石膏としては、天然石膏または中和石膏もしくは副産石膏などの化学石膏を単独で、あるいはそれらの二種以上を混合したものが使用できる。主な化学石膏としてはリン酸石膏、フッ酸石膏、チタン石膏または排煙脱硫石膏などが例示される。また、原料石膏には、リサイクル石膏を含んでもよい。リサイクル石膏は、石膏ボードメーカーで自家発生する廃石膏ボード、新築時及び解体時に発生する廃石膏ボード等から回収されるリサイクル石膏であればいずれでも良い。本発明はこれらのいずれの原料石膏に対しても好適に用いることができ、また種々の割合でブレンドされたものに対しても優れた効果が得られる。
本発明では、石膏ボード用等に使用される添加剤を使用できる。そのような添加剤としては汎用減水剤、消泡剤、整泡剤、硬化調整剤、撥水剤、接着剤、遅延剤などがあり、更に強化繊維としてガラス繊維、炭素繊維、古紙、バージンパルプ等を添加する、或いは、軽量骨材であるパーライト、発泡スチール等とともに石膏ボードを作製することも行なわれる。
【0039】
本発明は、次の工程1及び工程2を含む、土木建設材料用気泡含有石膏スラリーの製造方法を提供する。
<工程1>
本発明の土木建設材料用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて泡沫を得る工程。
<工程2>
工程1で得られた泡沫と、石膏及び水とを含有する石膏スラリーとを混合する工程。
この製造方法により前記した土木建設材料用石膏スラリーを調製できる。工程1、工程2は、前記した前記した土木建設材料用気泡含有水硬性組成物の製造方法に準じて行うことができる。
【0040】
また、本発明の起泡剤組成物は、例えば、気泡シールド工法用起泡剤組成物とすることができる。気泡シールド工法用起泡剤組成物では、(A)成分は、炭素数8以上22以下のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステルが好ましい。
気泡シールド工法用起泡剤組成物の場合、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を合計で、0.05質量%以上2.0質量%以下の濃度(固形分換算)で含有する水溶液として用いるのが好ましい。該水溶液における(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の合計の含有量は、より好ましくは0.1質量%以上、そして、より好ましくは1.5質量%以下、より更に好ましくは1.0質量%以下である。
【0041】
本発明の気泡シールド工法用起泡剤組成物は、シールド工法実施時の掘削面(掘削土壁)に気泡を注入して使用する。気泡を注入する方法としては、例えば、ポンプにより圧力をかけた状態で、ノズルから噴射する方法を適用することができるが、特定の工法に限定されるものではない。
【0042】
以下、本発明の気泡シールド工法用起泡剤組成物の具体的な使用方法を説明する。
本発明の起泡剤組成物、好ましくは前記濃度で(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含有する水溶液を調製し、発泡させる。
次に、発泡させた気泡を掘削面(掘削土壁)、シールドマシンチャンバー内又はスクリュウコンベア内に吹付け、掘削土砂と混練させて掘削する。
気泡を発生させる方法としては、(A)成分、(B)成分及び(C)成分(成分が粉末の場合は、予め任意の濃度に水で溶解しておく。)と水を、各々の専用ポンプにて起泡剤組成物混合タンクに移送し、起泡剤組成物タンクにて任意の濃度に希釈された希釈水溶液を調製する。次に、配管の中に抵抗となるもの(一般的によく使用されるものは、ビーズ状、ドーナツ状、円柱状又は金たわし状の物)を入れ、その抵抗となる物の入った配管(一般的に発泡筒という)に圧縮空気と前記にて作製された希釈水溶液を同時に流し乱流を作り、発泡させる。
吹き付ける方法としては、例えば、ポンプにより圧力をかけた状態で、シールドマシン注入口から掘削面、チャンバ内又はスクリュウコンベア等に噴射する方法を適用することができる。
本発明の気泡シールド工法用起泡剤組成物を使用するときは、予め調製した本発明の起泡剤組成物を、作業現場において、水で例えば、好ましくは10倍以上、より好ましくは20以上、更に好ましくは50以上、そして、好ましくは500倍以下、より好ましくは400倍以下、更に好ましくは200倍以下に希釈して使用することができる。この場合、希釈倍率を考慮して、希釈後の水溶液中の(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計含有量が所定の範囲となるように、起泡剤中の各成分の濃度を高濃度(例えば10〜500倍濃度)としておく。
また、必要に応じて施工現場にて(A)成分と(B)成分と(C)成分と水とを混合して調製した起泡剤組成物を、発泡させる起泡剤の水溶液として使用することもできる。
前記水溶液中の(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計濃度は、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.25質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上、更により好ましくは0.5質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは2質量%以下、より更に好ましくは1質量%以下である。この濃度は、本発明で用いる、他の起泡剤組成物の水溶液に適用してよい。また、本発明で用いる、他の起泡剤組成物の水溶液の濃度を、前記水溶液に適用してよい。
使用時の発泡倍率は、土砂を効果的に流動化させるための泡安定性を確保する観点から、好ましくは5倍以上、そして、好ましくは30倍以下、より好ましくは20倍以下である。なお発泡倍率とは、気泡剤組成物の希釈水溶液の容積に対する空気容積の比率を意味し、例えば、発泡倍率10倍とは、水溶液1容積に対して空気9容積を混練発泡して10容積になることを意味する。ここでいう空気の容積は、掘削する地山に作用する圧力下での容積である。よって、ボイルの法則(PV=P’V’)に則り、大気圧下から供給する空気量は、圧力に応じて変化する。
【0043】
また、本発明の気泡シールド工法では、泡の注入率は、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上、そして、好ましくは50%以下、より好ましくは30%以下である。ここで「注入率」とは、掘削する地山容積1に対する泡の注入容積を意味し、注入率15%とは、地山容積1に対して泡0.15容積を注入することを意味する。
【0044】
本発明の更なる例を以下に示す。以下の発明には、本発明の土木建設材料用起泡剤組成物、土木建設材料用気泡含有水硬性組成物及びその製造方法、並びに、本発明の土木建設材料用気泡含有石膏スラリー及びその製造方法で述べた事項を、そのまま、あるいはそれぞれの分野で適切な範囲で修正して、適用することができる。
【0045】
本発明は、本発明の土木建設材料用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて得られた泡沫、及び土壌を含有する、土木建設材料用気泡含有土壌組成物を提供する。
【0046】
本発明は、土壌、水、アニオン界面活性剤(A)、界面活性助剤(B)、及び水不溶性又は水難溶性ノニオン界面活性剤(C)を含有する、土木建設材料用気泡含有土壌組成物を提供する。
【0047】
本発明は、次の工程1及び工程2を含む、土木建設材料用気泡含有土壌組成物の製造方法を提供する。
<工程1>
本発明の土木建設材料用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて泡沫を得る工程。
<工程2>
工程1で得られた泡沫と土壌とを混練する工程。
【0048】
本発明は、アニオン界面活性剤(A)、界面活性助剤(B)、及び水不溶性又は水難溶性ノニオン界面活性剤(C)を混合する、土木建設材料用起泡剤組成物の製造方法を提供する。
【0049】
本発明は、アニオン界面活性剤(A)、界面活性助剤(B)、及び水不溶性又は水難溶性ノニオン界面活性剤(C)を含有する組成物の、土木建設材料用起泡剤組成物としての使用を提供する。
【0050】
本発明は、アニオン界面活性剤(A)と水とから土木建設材料用泡沫を製造する際に、アニオン界面活性剤(A)と共に界面活性助剤(B)、及び水不溶性又は水難溶性ノニオン界面活性剤(C)を用いる、土木建設材料用泡沫の安定化方法を提供する。
【0051】
本発明は、本発明の土木建設材料用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて得られた泡沫を供給して地盤を掘削する、掘削方法を提供する。
【0052】
本発明は、本発明の土木建設材料用起泡剤組成物と水とを含有する液体組成物を起泡させて得られた泡沫を供給して地盤を掘削し、掘削土と泡沫との混合物を掘削場所から搬出した後、前記混合物に消泡剤を添加して前記混合物の体積を低減する、掘削土の処理方法を提供する。
【実施例】
【0053】
<実施例1及び比較例1>
(1)起泡剤組成物の調製
表1に示す(A)成分、(B)成分、(C)成分を、これらの合計含有量が20質量%となるように、表2の質量比で水と70℃で混合した。その後、70℃を保ちながら1時間撹拌し、均一化を確認後、室温(20℃)に冷却して起泡剤組成物を得た。
表1−1中、POEはポリオキシエチレンの略であり、カッコ内の数字はオキシエチレン基の平均付加モル数である。
表1−1の(A)成分は、全て、25℃の水に100gに対する溶解度が1.0g以上であった。
表1−2の(B)成分は、全て、25℃の水に100gに対する溶解度が0.1g以下であり、融点が5℃以上であった。
また、表1−3のC−1〜C−4は、全て、25℃の水に100gに対する溶解度が0.1g以下であり、融点が5℃未満であった。
また、表1−3のC’−1は、25℃の水に対して任意の割合で混合した。なお、表1−3では、(C)成分に該当しないC’−1も便宜的に(C)成分の欄に示した。
【0054】
(2)外観の評価
得られた起泡剤組成物を、室温(20℃)で24時間静置後、外観を目視により確認し、以下の基準で評価した。結果を表2に示した。
均一:含有成分の分層や析出物の浮上や沈降が無く、目視でどの部分も同じように見えている状態。濁っている場合も含む。
分離あり:析出物の浮上や沈降が生じており、目視で不均一であることがわかり、均一な採取が出来ないような状態。
【0055】
(3)泡安定性の評価
(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計含有量が20質量%(残部は水)の起泡剤組成物1質量部と水99質量部とからなる起泡剤組成物の希釈水溶液を、ポンプ式泡吐出容器(ビオレu泡ハンドソープ(花王株式会社)の容器、実測値より発泡倍率12倍)を用いて発泡させた。発生させた気泡200mLを、ふた付きメスシリンダーに充填した後に静置し、60分後の排液量d[mL]を測定し、下記の式により泡安定度を求め、泡安定性を評価した。泡安定度の値は、高いほど泡の安定性に優れることを意味する。試験は周囲温度20℃で行った。結果を表2に示した。
泡安定度=(1−d/16.7)×100[%]
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
表2の結果より、本発明の起泡剤組成物は、起泡性と製剤の安定性に優れることがわかる。
【0059】
<実施例2及び比較例2>
実施例1及び比較例1で調製した起泡剤組成物を、エアミルクに使用した場合の効果を評価した。
容器に、表3に示した材料の内、水と普通ポルトランドセメントを投入後、ハンドミキサーで撹拌し、均一になったことを確認後、起泡剤組成物を加え、更に1分間攪拌混合してエアミルクを調製した。エアミルクの密度とフロー値を下記の方法で測定した。また、エアミルクの表面の沈降状態を、以下の方法で評価した。結果を表4に示した。
【0060】
(1)密度
内容量400cm
3のステンレスカップにエアミルクを充填して、質量から密度を計算した。
(2)フロー値
内径8cm、高さ8cmのシリンダーにエアミルクを入れ、引き抜き後の直径を測定した。
(3)表面の沈降
エアミルクを、内径5cm、高さ10cmの強度測定供試体用の型に入れ、20℃、24時間後のエアミルクの状態を観察した。
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
表4の結果より、本発明の起泡剤組成物を用いることで、安定な泡が導入されるためエアミルクに適度なフローと密度が付与され、設計通りの施工が可能なエアミルクを得られることがわかる。
【0064】
<実施例3及び比較例3>
(1)石膏スラリーの製造
減水剤を加えた水を、焼き石膏と二水石膏の混合物に加え、ハンドミキサーの高速で10秒間撹拌した。その後、泡沫を表5の量で石膏スラリーに加え、ハンドミキサーの高速で20秒間撹拌した。
ここで、減水剤は、マイテイ150(花王株式会社)を用いた。
また、石膏スラリーの配合は、表5の通りとした。
また、泡沫は、表6の組成の起泡剤組成物を表7の濃度で含有する水溶液300mLを、1Lの容器に入れて1分間振とうして製造した。
表6の(A)成分は、全て、25℃の水に100gに対する溶解度が1.0g以上であった。
表6の(B)成分は、全て、25℃の水に100gに対する溶解度が0.1g以下であり、融点が5℃以上であった。
表6の(C)成分は、全て、25℃の水に100gに対する溶解度が0.1g以下であり、融点が5℃未満であった。なお、表6の(C)成分のカッコ内の数字は、オキシプロピレン基の平均付加モル数である。
【0065】
(2)評価
得られた石膏スラリーを直径5cm、高さ10cmの円柱供試体用の型枠に投入した。室温で30分静置後、60℃で4時間乾燥させ、硬化後の供試体質量を測定し、密度を算出した。密度が小さいほど硬化体中の気泡の混入量が多いこと、つまり硬化中の気泡の消失が少ないことを意味する。結果を表7に示した。
【0066】
【表5】
【0067】
【表6】
【0068】
【表7】
【0069】
<実施例4>
(1)モルタルの製造
下記の材料を用いて表8の配合A又は配合Bのモルタルを調製した。
<材料>
セメント:普通ポルトランドセメント(密度3.16g/cm
3)
混和材:シリカフューム(密度2.2g/cm
3)
細骨材(普通砂):君津産陸砂(表乾密度2.61g/cm
3)
細骨材(軽量骨材):人工軽量骨材(真密度0.69g/cm
3、平均粒径250μm)
混和剤:高性能AE減水剤 マイテイ21VS(花王株式会社製)
起泡剤組成物:実施例1で調製した一部の起泡剤組成物
【0070】
水結合材比(W/B)は20%とした。水結合材比(W/B)は、水(W)と結合材(B)の質量比であり、結合材は普通ポルトランドセメントとシリカフュームである。細骨材は、普通砂及び軽量骨材とした。起泡剤組成物の添加量は表9の通りとした。表9の起泡剤組成物の添加量は、結合材に対する起泡剤組成物中の(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計の質量%である。また、起泡剤組成物は、練り水の一部として配合した。
【0071】
配合材料の練り混ぜは、公転自転型モルタルミキサーを用いた。セメントとシリカフュームを30秒空練りした後、練り水を加え120秒練り、細骨材を投入した後、さらに120秒練り、気泡を含有するモルタルを調製した。
【0072】
(2)評価
JIS A 1108に則り、モルタルを型枠に採り、24時間後に脱型し、硬化体の空気量、比重、及び強度を測定した。結果を表9に示した。
硬化体の空気量は、比重からの計算で求めた。
硬化体の比重は、供試体の気中質量と体積から計算した。
硬化体の強度は、圧縮試験機で測定を行った。
【0073】
【表8】
【0074】
【表9】