(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の磁性ユニットと前記第2の磁性ユニットとの間の衝撃を低減させるように前記第1の磁性ユニット及び前記第2の磁性ユニットのうちの少なくともいずれか一方に配設される緩衝ユニットを更に備える
請求項1乃至請求項6のうちのいずれか一項に記載の扉装置。
前記封止ユニットは、前記開口部の周縁に沿って形成されて前記第1の磁性ユニット及び前記第2の磁性ユニットの周縁の内側及び外側のうちの少なくともいずれか一方の位置に配置される
請求項10に記載のグローブボックス。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、開閉され易く、且つ、チャンバーの内部を安定的に密閉することのできる扉装置及びグローブボックスを提供することである。
【0007】
また、本発明の他の目的は、装備のメンテナンスが容易になる扉装置及びグローブボックスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために案出された本発明に係る扉装置は、内部空間を有し、片面に開口部が形成されたチャンバーに配設される扉装置であって、前記開口部を覆うカバーユニットと、前記カバーユニット又は前記チャンバーに配設される第1の磁性ユニットと、前記第1の磁性ユニットと向かい合うように前記チャンバー又は前記カバーユニットに配設され、極性が変更可能であり、前記第1の磁性ユニットと分離自在に結合される第2の磁性ユニットと、を備えることを特徴とする。
【0009】
好ましくは、前記第1の磁性ユニットは固定され、前記第2の磁性ユニットは極性の位置が変更可能である。
【0010】
また、好ましくは、前記第2の磁性ユニットは、前記チャンバー又は前記カバーユニットに配設される支持部材及び前記支持部材の内部に回転自在に配設される磁石部材を備える。
【0011】
更に、好ましくは、前記第2の磁性ユニットは、電磁石及び前記電磁石に電流を供給する電源供給器を備える。
【0012】
更にまた、好ましくは、前記扉装置は、前記カバーユニットの位置を感知する位置感知ユニットと、前記位置感知ユニットと連結され、前記電源供給器の作動を制御する制御ユニットと、を更に備える。
【0013】
更にまた、好ましくは、前記第1の磁性ユニットは、金属部材及び磁石のうちの少なくともいずれか一方を備える。
【0014】
更にまた、好ましくは、前記扉装置は、前記第1の磁性ユニットと前記第2の磁性ユニットとの間の衝撃を低減させるように前記第1の磁性ユニット及び前記第2の磁性ユニットのうちの少なくともいずれか一方に配設される緩衝ユニットを更に備える。
【0015】
更にまた、好ましくは、前記チャンバーは、前記開口部の周縁を取り囲む第1の鍔部及び前記第1の鍔部の周縁を取り囲む第2の鍔部を備え、前記カバーユニットは、前記開口部を覆う第1のカバー及び前記第1のカバーに連結されて前記第1のカバーと前記第1の鍔部との間の隙間を覆い、前記第2の鍔部と接触可能な第2のカバーを備える。
【0016】
更にまた、好ましくは、前記扉装置は、前記チャンバーと前記カバーユニットとの間の隙間を遮断するように前記カバーユニットに配設され、前記チャンバーと接触可能な封止ユニットを更に備える。
【0017】
更にまた、好ましくは、前記封止ユニットは、前記第1のカバーに配設される第1の封止部材及び前記第2のカバーに配設される第2の封止部材のうちの少なくともいずれか一方を備える。
【0018】
上記の目的を達成するために案出された本発明に係るグローブボックスは、内部空間を有し、片面に開口部が形成されるチャンバーと、前記チャンバーの内部に不活性ガスを供給するように配設されるガス供給器と、磁気力により前記開口部を開閉するように配設される扉と、を備えることを特徴とする。
【0019】
好ましくは、前記扉は、前記開口部を覆うカバーユニットと、前記カバーユニット又は前記チャンバーに配設される第1の磁性ユニットと、前記第1の磁性ユニットと向かい合うように前記チャンバー又は前記カバーユニットに配設され、前記第1の磁性ユニットと向かい合う部分の極性が変更可能な第2の磁性ユニットと、を備える。
【0020】
また、好ましくは、前記第1の磁性ユニット及び前記第2の磁性ユニットは複数配備されて、前記開口部の周縁に沿って配置される。
【0021】
更に、好ましくは、前記扉は、前記チャンバーと接触可能なように前記カバーユニットに配設され、前記開口部の周縁に沿って形成されて前記第1の磁性ユニット及び前記第2の磁性ユニットの周縁の内側及び外側のうちの少なくともいずれか一方の位置に配置される封止ユニットを更に備える。
【0022】
更にまた、好ましくは、前記封止ユニットは、少なくとも一部が前記カバーユニットの外側に突出され、前記扉は、前記封止ユニットを前記チャンバーに密着するように配設される付勢ユニットを更に備える。
【0023】
更にまた、好ましくは、前記付勢ユニットは、前記カバーユニットに配設される第1の磁性体及び前記チャンバーに配設される第2の磁性体を備え、前記封止ユニットは、前記第1の磁性体と前記第2の磁性体との間に介装される。
【0024】
更にまた、好ましくは、前記グローブボックスは、前記チャンバーの内部の酸素濃度を測定するように配設される酸素測定器と、前記酸素測定器の測定結果に基づいて前記第2の磁性ユニットの極性が変更可能な制御器と、を更に備える。
【0025】
更にまた、好ましくは、前記グローブボックスは、前記チャンバーの内部に酸素含有ガスを供給するように配設される酸素供給器を更に備える。
【0026】
更にまた、好ましくは、前記グローブボックスは、前記チャンバーに出入り口が配備され、前記出入り口を開閉するように配設されるゲートと、前記出入り口を介して基板を搬送するように前記チャンバーの内部に配設される搬送器と、を更に備える。
【発明の効果】
【0027】
本発明の実施の形態によれば、チャンバー又はチャンバーの開口部を開閉するカバーユニットに極性の方向が変更可能な磁性ユニットが配備される。このため、磁性ユニットの極性を変更してチャンバーにカバーユニットを取り付けたり、チャンバーからカバーユニットを取り外したりできる。したがって、磁性ユニットの作動を制御して速やかに且つ手軽にボックスの開口部を開閉することができる。
【0028】
また、チャンバー及びカバーユニットが磁性ユニットの磁気力により互いに密着されてチャンバーとカバーユニットとの間の隙間を遮断することができる。このため、チャンバーの内部のガスが外部に流出したり、チャンバーの外部のガスがチャンバーの内部に流入したりすることを抑制又は防止することができる。
【0029】
更に、クランプユニットを使用するときよりもカバーユニットに加えられる衝撃を低減させることができる。したがって、カバーユニットの寿命を向上させることができ、装備のメンテナンスが容易になる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る扉装置及びグローブボックスについて詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下に開示される実施の形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態に具体化され、単にこれらの実施の形態は本発明の開示を完全たるものにし、通常の知識を有する者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものである。本発明の実施の形態に係る扉装置及びグローブボックスについて説明するに当たって、同じ構成要素に対しては同じ参照符号を附し、本発明の実施の形態に係る扉装置及びグローブボックスについて詳細に説明するために図面は誇張されていてもよく、図中、同じ参照符号は、同じ構成要素を示す。
【0032】
図1は、本発明の実施の形態に係るグローブボックスの外形を概念的に示す斜視図である。以下では、本発明の実施の形態に係るグローブボックスについて説明する。
【0033】
図1を参照すると、グローブボックス1000は、チャンバー200と、ガス供給器と、扉とを備える。また、グローブボックス1000は、ガス排出器と、酸素測定器と、制御器と、搬送器とを更に備えていてもよい。
【0034】
チャンバー200は、矩形筒状に形成されていてもよく、内部に空間を有している。チャンバー200の片面(例えば、上面)の少なくとも一部は、開放されて開口部が形成されていてもよい。開口部は、チャンバー200の平面形状に倣って矩形状に形成されていてもよい。
【0035】
また、チャンバー200は、開口部の周縁を取り囲む第1の鍔部210及び第1の鍔部210の外周縁を取り囲む第2の鍔部220を備えていてもよい。第1の鍔部210及び第2の鍔部220の上下方向の位置は、互いに異なっていてもよく、第1の鍔部210及び第2の鍔部220の上下方向の位置の違いにより段差が形成されていてもよい。例えば、第1の鍔部210が第2の鍔部220よりも高い個所に位置していてもよい。つまり、第1の鍔部210及び第2の鍔部220は、高さが互いに異なる面であってもよい。逆に、第2の鍔部220が第1の鍔部210よりも高い個所に位置していてもよい。
【0036】
チャンバー200の側面には、基板が出入り可能な複数の出入り口が形成されていてもよい。つまり、開口部が形成された面とは異なる面に出入り口が形成されていてもよい。チャンバー200は、出入り口を介して基板を処理する他の装置と内部が連通されていてもよい。このとき、複数のゲートが出入り口に配備されて、各々の出入り口を開閉してもよい。例えば、ゲートは、ゲート弁であってもよい。したがって、ゲートの作動を制御して、チャンバー200の内部と他の装置の内部とを連通したり遮断したりできる。しかしながら、チャンバー200の構造及び形状はこれに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0037】
扉は、チャンバー200の開口部を開閉する役割を果たす。扉は、磁気力によりチャンバー200の開口部を開閉するものであってもよい。このため、扉は、チャンバー200の内部のガスが外部に流出したり、外部のガスがチャンバー200の内部に流入したりすることを抑制又は防止することができる。
【0038】
図2は、本発明の実施の形態に係るグローブボックスの外形を概念的に示す断面図であり、
図3は、本発明の実施の形態に係る第1の磁性ユニット及び第2の磁性ユニットの作動構造を示す図である。以下では、本発明の実施の形態に係る扉装置の構造について詳細に説明する。
【0039】
図2及び
図3を参照すると、扉装置100は、内部空間を有し、片面に開口部が形成されたチャンバー200に配設される扉装置である。扉装置100は、カバーユニット110と、第1の磁性ユニット120と、第2の磁性ユニット150とを備える。また、扉装置100は、ヒンジユニット130と、封止ユニット140と、位置感知ユニット170と、緩衝ユニット(図示せず)とを更に備えていてもよい。このとき、扉装置100は、本発明の実施の形態に係るグローブボックス1000に配備される扉であってもよい。
【0040】
カバーユニット110は、チャンバー200の開口部を開閉する役割を果たす。カバーユニット110は、チャンバー200の開口部を覆う第1のカバー111と、該第1のカバー111に連結されて第1のカバー111と第1の鍔部210との間の隙間を覆い、第2の鍔部220と接触可能な第2のカバー112とを備えていてもよい。
【0041】
第1のカバー111は、チャンバー200の開口部を覆う役割を果たす。第1のカバー111は、チャンバー200の開口部の形状に倣って矩形のプレート状に形成されていてもよい。第1のカバー111の面積は、開口部の面積よりも大きく形成されていてもよい。このため、第1のカバー111を開口部の上に位置させると、第1のカバー111がチャンバー200の開口部を覆って開口部が閉鎖される。しかしながら、第1のカバー111の形状は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0042】
第2のカバー112は、第1のカバー111と第1の鍔部210との間の隙間を覆う役割を果たす。第2のカバー112は、第1のカバー111又は第1の鍔部210の周縁の形状に倣って矩形のリング状に形成されていてもよく、第1のカバー111の下部に連結されていてもよい。つまり、第2のカバー112は、第1のカバー111に連結されて下側に突出するものであってもよく、開口部の周縁を取り囲むものであってもよい。
【0043】
また、第2のカバー112の上下方向の長さは、第1の鍔部210の上下方向の長さ以上であってもよく、第2のカバー112の下面は、第2の鍔部220の上面と接触していてもよい。したがって、第2のカバー112を第2の鍔部220の上に載置すれば、第1のカバー111がチャンバー200の開口部を覆うことができ、第1のカバー111と第1の鍔部210との間の隙間は第2のカバー112が覆うことができる。しかしながら、第2のカバー112の構造及び形状は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0044】
このとき、カバーユニット110に取っ手(図示せず)が配備されていてもよい。例えば、取っ手は、第1のカバー111の上面と、第2のカバー112の上面及び第2のカバー112の側面のうちの少なくともいずれか一つに配設されていてもよい。その場合、作業者が取っ手を用いてカバーユニット110を開閉することができる。
【0045】
更に、カバーユニット110には、静電気除去部材(図示せず)が配備されていてもよい。静電気除去部材は、伝導性繊維により形成される電線であってもよく、一方の端が第1のカバー111、第2のカバー112及び取っ手のうちの少なくともいずれか一つと連結され、他方の端が接地されていてもよい。これによると、作業者がカバーユニット110を開閉するときに静電気が発生することを防ぐことができる。しかしながら、カバーユニット110の構造及び形状は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0046】
ヒンジユニット130は、
図2に示すように、カバーユニット110をチャンバー200に回動自在に連結する役割を果たす。ヒンジユニット130は、プレート131と、カバーユニット110及びプレート131の一方の側を回転自在に連結する第1のヒンジ132と、チャンバー200及びプレート131の他方の側を回転自在に連結する第2のヒンジ133とを備えていてもよい。
【0047】
プレート131は、矩形の板状に形成されてもよく、上側及び下側に突出部が形成されていてもよい。プレート131は、一つ又は複数配備されていてもよい。プレート131は、第1のカバー111の延長方向又は延長方向と交差する方向に延設されてもよく、複数が並べて配置されていてもよい。しかしながら、プレート131の構造及び形状はこれに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0048】
第1のヒンジ132は、プレート131に回転自在に連結され、且つ、第2のカバー112に固定されていてもよい。例えば、第1のヒンジ132は、プレート131の上側の突出部を回転自在に貫通する回転軸を備えていてもよい。回転軸は、第2のカバー112の側面に取りつけられていてもよい。これにより、カバーユニット110は、第1のヒンジ132を中心として上下方向に回動することができる。このため、カバーユニット110を上側に回動させると、チャンバー200の開口部が開放され、カバーユニット110を下側に回動させると、チャンバー200の開口部がカバーユニット110により覆われて閉鎖される。しかしながら、第1のヒンジ132の構造は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0049】
第2のヒンジ133は、プレート131に回転自在に連結され、且つ、チャンバー200に固定されていてもよい。例えば、第2のヒンジ133は、プレート131の下側の突出部を回転自在に貫通する回転軸を備えていてもよい。回転軸は、チャンバー200の側面に取り付けられていてもよい。これにより、プレート131は、第2のヒンジ133を中心として上下方向に回動することができる。このため、プレート131を回動させると、カバーユニット110も共に回動させることができる。しかしながら、第2のヒンジ133の構造は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0050】
このように、カバーユニット110及びチャンバー200は、二重のヒンジ構造を有するヒンジユニット130により連結されていてもよい。これにより、カバーユニット110は、ヒンジユニット130によって二重に回動することができるので、カバーユニット110を開閉するときにチャンバー200の鍔部と干渉が生じることを抑制又は防止することができる。このため、カバーユニット110が開閉され易く、カバーユニット110及びチャンバー200の鍔部が衝突して損傷されることを抑制又は防止することができる。しかしながら、ヒンジユニット130の構造は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0051】
第1の磁性ユニット120は、カバーユニット110又はチャンバー200に配設されていてもよい。例えば、第1の磁性ユニット120は、第1のカバー111の下面に配設されていてもよい。第1の磁性ユニット120は、鉄成分を含有する金属部材及び磁石(又は、永久磁石)のうちの少なくともいずれか一方を備えていてもよい。このため、第1の磁性ユニット120は、第2の磁性ユニット150と磁気力により結合されたり分離されたりする。
【0052】
また、第1の磁性ユニット120は、開口部の周縁の形状に倣って矩形のリング状に形成されていてもよく、複数のプレート状に形成されて開口部の周縁に沿って配置されていてもよい。第1の磁性ユニット120が磁石である場合、第1の磁性ユニット120の極性の位置、すなわち、N極及びS極の位置は固定される。しかしながら、第1の磁性ユニット120の構造、形状及び配設位置は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0053】
第2の磁性ユニット150は、チャンバー200又はカバーユニット110に配設されて第1の磁性ユニット120と向かい合うように配置されていてもよい。すなわち、第1の磁性ユニット120がカバーユニット110に配設されると、第2の磁性ユニット150はチャンバー200に配設され、第1の磁性ユニット120がチャンバー200に配設されると、第2の磁性ユニット150はカバーユニット110に配設されていてもよい。例えば、第2の磁性ユニット150は、第1の鍔部210の上面に配設されて第1の磁性ユニット120と向かい合うように配置されていてもよく、磁気力により第1の磁性ユニット120と分離自在に結合されていてもよい。
【0054】
また、第2の磁性ユニット150は、チャンバー200又はカバーユニット110に配設される支持部材151及び支持部材151の内部に回転自在に配設される磁石部材152を備えていてもよい。第2の磁性ユニット150は、N極及びS極の位置を変更することができる。したがって、第2の磁性ユニット150の極性の位置を変更して第2の磁性ユニット150を第1の磁性ユニット120に結合させたり、第2の磁性ユニット150から第1の磁性ユニット120を分離させたりすることができる。
【0055】
このとき、第1の磁性ユニット120及び第2の磁性ユニット150は、複数配備されて開口部の周縁に沿って配置されていてもよい。第1の磁性ユニット120及び第2の磁性ユニット150の長さよりもチャンバー200の周縁の長さの方が更に大きい場合、第1の磁性ユニット120及び第2の磁性ユニット150を複数備えていてもよい。第1の磁性ユニット120及び第2の磁性ユニット150の引力により、第1の磁性ユニット120(又は、第2の磁性ユニット150)同士が互いに離隔されていても、カバーユニット110及びチャンバー200が密着されて遮断される。第1の磁性ユニット120(又は、第2の磁性ユニット150)の間には、ヒンジユニット130などの他の部材が介装されていてもよい。
【0056】
更に、第1の磁性ユニット120及び第2の磁性ユニット150は、開口部の角部には配設されなくてもよい。すなわち、第1の磁性ユニット120及び第2の磁性ユニット150は、延長方向が折れ曲がる個所に配設されなくてもよい。このため、第2の磁性ユニット150に配備される磁石部材151が一方向にのみ延設可能であるため、磁石部材151を回転させて極性の位置を変更することが容易になる。しかしながら、本発明はこれに何等限定されるものではなく、第1の磁性ユニット120及び第2の磁性ユニット150は一つずつ配備されて開口部の周縁に沿って形成されていてもよい。
【0057】
支持部材151は、磁石部材152を支持する役割を果たす。例えば、支持部材151は、第1の鍔部210の上面に配設されていてもよい。支持部材151の内部は中空状に形成されていてもよく、磁石部材152が支持部材151の内部に嵌入して回転するものであってもよい。支持部材151は、一つ又は複数配備されて開口部の周縁に沿って配置される。
【0058】
磁石部材151と第1の磁性ユニット120の極性が異なって引力が及ぼされる場合、支持部材151の上面は第1の磁性ユニット120の下面と接触し、磁気力により結合される。しかしながら、支持部材151の構造、形状及び配設位置は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0059】
磁石部材152は、磁気力を有する永久磁石であってもよい。磁石部材152は、円形の棒状に形成されていてもよく、支持部材151の内部に配設されて回転するものであってもよい。すなわち、磁石部材152は、回転によりN極及びS極の位置が変わってもよい。磁石部材152は、複数配備されて開口部の周縁を取り囲むように配置されていてもよい。しかしながら、磁石部材152の構造及び形状は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0060】
また、磁石部材152を回転させるように磁石部材152にレバー(図示せず)が配設されていてもよい。レバーは棒状に形成されていてもよく、磁石部材152と共に回転するものであってもよい。レバーは、磁石部材152の延長方向と交差する方向に延設され、一方の端が磁石部材152に連結され、他方の端がカバーユニット110を貫通していてもよい。このとき、カバーユニット110にはレバーが貫通可能な貫通口(図示せず)が形成されていてもよい。貫通口は、レバーが上下方向に回動可能な経路を形成する。したがって、作業者によりレバーの他方の端が一方の端を中心として上下に回動させられると、磁石部材152が回転可能になり、磁石部材152が回転しながら極性の位置が変わる。このため、カバーユニット110とチャンバー200が、結合されたり分離されたりする。
【0061】
或いは、磁石部材152が駆動器(図示せず)と連結されていてもよい。駆動器は、モーターやロータリーシリンダーであってもよい。駆動器は、チャンバー200やカバーユニット110に配設されていてもよい。駆動器は、磁石部材152の回転中心軸と連結されていてもよい。このため、駆動器の作動により、磁石部材152を、中心軸を基準として回転させることができる。これにより、磁石部材152のS極及びN極の位置が変更可能になる。このとき、駆動器は、一つ又は複数配備されて、複数の第2の磁性ユニット150に配備される磁石部材152のうちの少なくともいずれか一つと連結されていてもよい。制御器500は、駆動器の作動を制御してチャンバーの開口部200を選択的に開閉してもよい。しかしながら、磁石部材152を回転させる方法は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0062】
例えば、第1の磁性ユニット120が金属部材である場合、磁石部材152は、80〜120°の角度で回転してもよい。例えば、磁石部材152のN極及びS極が水平を保つ場合、磁石部材152は、第1の磁性ユニット120と結合されていてもよい。このとき、チャンバー200の内部の圧力が外部の圧力よりも高いため、磁石部材152を回転させると、第1の磁性ユニット120と磁石部材152との間の結合力が弱くなり、チャンバー200の内部の圧力によってカバーユニット110が上側に移動することとなる。したがって、磁石部材152を回転させてチャンバー200の開口部を開放することができる。
【0063】
或いは、第1の磁性ユニット120が永久磁石である場合、第1の磁性ユニット120が固定されて第1の磁性ユニット120の極性の位置は変わらない。第2の磁性ユニット150は、180°以上の角度で回転可能である。したがって、第2の磁性ユニット150を回転させて第2の磁性ユニットの上面の極性を第1の磁性ユニット120の下面の極性と異ならせると、第1の磁性ユニット120と第2の磁性ユニット150の磁気力により、第1の磁性ユニット120は、第2の磁性ユニット150にくっつく。このため、カバーユニット110がチャンバー200の開口部を覆うこととなり、チャンバー200の内部を密閉することができる。
【0064】
逆に、第2の磁性ユニット150を回転させて第1の磁性ユニット120及び第2の磁性ユニット150の向かい合う部分の極性を同じにすると、第1の磁性ユニット120と第2の磁性ユニット150が互いに反発することとなる。このため、カバーユニット110が上側に移動することとなり、チャンバー200の開口部を開放することができる。したがって、第2の磁性ユニット150を回転させてチャンバー200の開口部を開閉することができる。
【0065】
緩衝ユニット(図示せず)は、第1の磁性ユニット120と第2の磁性ユニット150との間の衝撃を低減させるように第1の磁性ユニット120及び第2の磁性ユニット150のうちの少なくともいずれか一方に配設されていてもよい。緩衝ユニットは、第1の磁性ユニット120よりも下側に更に突出していてもよく、第2の磁性ユニット150よりも上側に更に突出していてもよい。緩衝ユニットは、第1の磁性ユニット120又は第2の磁性ユニット150の周縁を取り囲むように形成されていてもよい。例えば、緩衝ユニットが第1の磁性ユニット120の周縁を取り囲む場合、緩衝ユニットは第1の磁性ユニット120よりも下側に更に突出していてもよく、弾性力を有して収縮されたり伸張されたりする。
【0066】
このため、第1の磁性ユニット120及び第2の磁性ユニット150の向かい合う部分の極性が互いに異なって互いに引き合う場合、まず、緩衝ユニットが第1の鍔部210の上面又は第2の磁性ユニット150の上面に接触されて圧縮された後に、第1の磁性ユニット120と第2の磁性ユニット150とが互いに接触可能になる。したがって、緩衝ユニットが圧縮されることにより、第1の磁性ユニット120と第2の磁性ユニット150が接触して衝撃が生じることを抑制又は防止することができる。しかしながら、緩衝ユニットの構造、形状及び配設位置は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0067】
図4は、本発明の実施の形態に係る扉装置の構造を示す図であり、
図5は、本発明の実施の形態に係る付勢ユニットの作動構造を示す図である。以下では、本発明の実施の形態に係る封止ユニット及び付勢ユニットについて説明する。
【0068】
図4を参照すると、封止ユニット140は、チャンバー200とカバーユニット110との間の隙間を遮断する役割を果たす。封止ユニット140は、開口部の周縁に沿って形成されて第1の磁性ユニット120及び第2の磁性ユニット150の周縁の内側及び外側のうちの少なくともいずれか一方に配置されていてもよい。
【0069】
また、封止ユニット140は、カバーユニット110に配設されて、少なくとも一部がカバーユニット110の外側に突出していてもよい。このとき、封止ユニット140は、弾性力を有して伸張したり収縮したりする。したがって、カバーユニット110を閉じるとき、封止ユニット140がカバーユニット110よりも先にチャンバー200と接触し、封止ユニット140が収縮しながらカバーユニット110がチャンバー200と接触する。したがって、封止ユニット140は、カバーユニット110とチャンバー200との間の衝撃を低減させ、カバーユニット110とチャンバー200との間を効率よく遮断することができる。封止ユニット140は、第1のカバー111に配設される第1の封止部材141及び第2のカバー112に配設される第2の封止部材142のうちの少なくともいずれか一方を備えていてもよい。
【0070】
図4(a)に示すように、第1の封止部材141のみ配備される場合、第1の封止部材141は、第1のカバー111の第1の鍔部210と向かい合う個所に配設されていてもよく、第1の鍔部210の上面と接触していてもよい。例えば、第1の封止部材141の下部には、第1のカバー111の少なくとも一部が嵌入可能な溝が形成されていてもよく、第1の封止部材141は、第1のカバー111に形成された溝に嵌設されていてもよい。第1の封止部材141は、Oリングの役割を果たしてもよく、第1のカバー111と第1の鍔部210との間の隙間を遮断するものであってもよい。
【0071】
また、第1の封止部材141は、第1のカバー111の下面よりも下側に突出していてもよく、弾性力を有していてもよい。このとき、第1のカバー111の下部に第1の磁性ユニット120が配設される場合、第1の封止部材141は、第1の磁性ユニット120の下面よりも下側に突出していてもよい。このため、第1のカバー111を第1の鍔部210に密着させれば、第1の封止部材141は、第1のカバー111と第1の鍔部210との間において圧縮可能になる。したがって、第1のカバー111は、第1の鍔部210に接触可能になる。或いは、第1の磁性ユニット120は、第1の鍔部210に配設された第2の磁性ユニット150と接触可能になる。第1の封止部材141は、第1のカバー111と第1の鍔部210との間の全ての隙間を遮断し、チャンバー200の内部が密閉可能になる。しかしながら、第1の封止部材141の構造及び位置は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0072】
図4(b)に示すように、第2の封止部材142のみ配備される場合、第2の封止部材142は、第2のカバー112の第2の鍔部220と向かい合う個所に配設されていてもよく、第2の鍔部220の上面と接触するものであってもよい。例えば、第2の封止部材142の下部には、第2のカバー112の少なくとも一部が嵌入可能な溝が形成されていてもよく、第2の封止部材142は、第2のカバー112に形成された溝に嵌設されていてもよい。第2の封止部材142は、Oリングの役割を果たしてもよく、第2のカバー112と第2の鍔部220との間の隙間を遮断するものであってもよい。
【0073】
また、第2の封止部材142は、第2のカバー112の下面よりも下側に突出していてもよく、弾性力を有していてもよい。このため、第2のカバー112を第2の鍔部220に密着させれば、第2の封止部材142は、第2のカバー112と第2の鍔部220との間において圧縮可能になる。したがって、第2のカバー112が第2の鍔部220に接触可能になり、第2の封止部材142が第2のカバー112と第2の鍔部220との間の全ての隙間を遮断し、チャンバー200の内部が密閉可能になる。しかしながら、第2の封止部材142の構造及び位置は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0074】
図4(c)に示すように、第1の封止部材141及び第2の封止部材142が両方とも配備されていてもよい。このため、第1のカバー111と第1の鍔部210との間の隙間が第1の封止部材141により1次的に遮断され、第2のカバー112と第2の鍔部220との間の隙間が第2の封止部材142により2次的に遮断可能である。すなわち、チャンバー200の内部が二重に密閉されて外部のガスがチャンバー200の内部に流入したり、チャンバー200の内部のガスが外部に流出したりすることを効率よく防ぐことができる。しかしながら、カバーユニット110の構造及び構成要素もまた、これに何等限定されるものではなく、種々に組み合わせ可能である。
【0075】
付勢ユニット190は、
図5に示すように、封止ユニット140を付勢してチャンバー200に密着させる役割を果たす。付勢ユニット190は、カバーユニット110に配設される第1の磁性体191及びチャンバー200に配設される第2の磁性体192を備えていてもよい。
【0076】
第1の磁性体191は、カバーユニット110に配設されていてもよい。例えば、第1の磁性体191は、カバーユニット110の第1の封止部材141が嵌入可能な溝内に配設されていてもよい。第1の磁性体191は、磁気力を有する磁石や電磁石であってもよい。或いは、第2の磁性体192が磁気力を有する材質により製作される場合、第1の磁性体191は、磁石がくっつく性質を有する金属により製作されていてもよい。
【0077】
第2の磁性体192は、チャンバー200に配設されていてもよい。第2の磁性体192は、封止ユニット140と向かい合うように配置されていてもよい。この場合、カバーユニット110が閉じられると、第1の磁性体191と第2の磁性体192との間に封止ユニット140が介装されることとなる。すなわち、第1の磁性体191と封止ユニット140と第2の磁性体192とは、上下方向に同一線上に位置していてもよい。第2の磁性体192は、磁気力を有する磁石や電磁石であってもよい。或いは、第1の磁性体191が磁気力を有する材質により製作される場合、第2の磁性体192は、磁石がくっつく性質を有する金属により製作されていてもよい。
【0078】
カバーユニット110が閉じられて第1の磁性体191と第2の磁性体192とが近接すれば、第1の磁性体191及び第2の磁性体192が磁気力により互いに引き合わされる。このため、封止ユニット140が第1の磁性体191と第2の磁性体192との間において圧着可能であり、カバーユニット110がチャンバー200に安定的に閉じられる。なお、封止ユニット140が圧着されながら、第1の磁性ユニット120及び第2の磁性ユニット150が互いに安定的にくっつく。
【0079】
このとき、第1の磁性体191と第2の磁性体192とが離隔されているため、第1の磁性ユニット120と第2の磁性ユニット150との間に発生する力よりも、第1の磁性体191と第2の磁性体192との間に発生する力の方が更に小さい。したがって、第1の磁性ユニット120と第2の磁性ユニット150との間に互いに反発する力が及ぼされるとき、カバーユニット110がチャンバー200の開口部を安定的に開放することができる。しかしながら、付勢ユニット190が封止ユニット140を付勢する方法は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0080】
図6は、本発明の他の実施の形態に係る扉装置の構造を示す図である。以下では、本発明の他の実施の形態に係る第2の磁性ユニット150の構造について説明する。
【0081】
図6を参照すると、本発明の他の実施の形態に係る第2の磁性ユニット150は、電磁石155及び電磁石155に電源を供給する電源供給器(図示せず)を備えていてもよい。
【0082】
電磁石155は、電源が供給されれば、磁気力を発生させる。また、電磁石155は、供給される電流の方向に応じて極性が変わる。電磁石155は、一つ又は複数配備されて開口部の周縁に沿って配設されていてもよい。例えば、電磁石155は、第1の鍔部210の上面に配設されていてもよく、上面が第1のカバー111の下面に配設された第1の磁性ユニット120と向かい合うように配置されていてもよい。しかしながら、電磁石155の配設位置は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0083】
電源供給器は、電磁石155と連結されて電磁石155に電源を供給する役割を果たす。したがって、電源供給器が電磁石155に電源を供給すれば、電磁石155が磁気力を有し、電源の供給を中断すれば、電磁石155の磁気力が無くなる。すなわち、電源供給器は、電磁石155のスイッチの役割を果たす。このため、カバーユニット110がチャンバー200を密閉させるときには、電磁石155に電源を供給し、チャンバー200を開放するときには、電磁石155への電源の供給を中断することができる。なお、電源供給器は、供給する電流の方向を変えて電磁石155の極性の位置を変えてもよい。
【0084】
一方、第1の磁性ユニット120は、磁石であってもよい。例えば、第1の磁性ユニット120の電磁石155と向かい合う面がN極であってもよい。このため、電磁石155の極性を変更して電磁石155が第1の磁性ユニット120とは異なる極性を有すれば、電磁石155が第1の磁性ユニット120にくっつき、チャンバー200の内部が密閉可能になる。逆に、電磁石155の極性を変更して電磁石155が第1の磁性ユニット120と同じ極性を有すれば、電磁石155及び第1の磁性ユニット120の向かい合う面の極性が同じになり、容易に分離することができる。
【0085】
或いは、第1の磁性ユニット120は、金属部材であってもよい。このため、カバーユニット110をチャンバー200に取り付けるときには、電源供給器が電磁石155に電流を供給することにより、電磁石155に磁気力を備えさせる。逆に、カバーユニット110をチャンバー200から取り外すときには、電源供給器が電磁石155に電流を供給することを中断することにより、電磁石155の磁気力を失わせる。これにより、カバーユニット110は、チャンバー200の開口部を容易に開閉することができる。
【0086】
或いは、第1の磁性ユニット120は、電磁石であってもよい。したがって、チャンバー200の内部を密閉させるときには、第1の磁性ユニット120及び電磁石155の極性を異ならせることにより、カバーユニット110をチャンバー200に取り付けることができ、チャンバー200の内部を開放するときには、第1の磁性ユニット120及び電磁石155の極性を同じにすることにより、カバーユニット110をチャンバー200から取り外すことができる。このため、第1の磁性ユニット120及び電磁石155の極性を変更して自動的にチャンバー200の内部を開閉することができる。
【0087】
しかしながら、第1の磁性ユニット120の極性の位置及び電磁石の配設位置は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。また、電磁石155が第1のカバー111に配設される場合、第1の磁性ユニット120は、第1の鍔部210の第2の磁性ユニット150と接触される個所に配設されていてもよい。更に、磁石部材152又は電磁石155の周縁の少なくとも一部には、後述する緩衝ユニット122bが配設されていてもよい。このため、磁気力によりカバーユニット110とチャンバー200とが接触するときに衝撃が発生することを抑制又は防止することができる。一方、第2の磁性ユニット150は、第2のカバー112又は第2の鍔部220に配設されていてもよい。
【0088】
位置感知ユニット170は、カバーユニット110の位置を感知する役割を果たす。例えば、位置感知ユニット170は、接触センサーであってもよく、カバーユニット110の下面に配設されてチャンバー200の上面と接触するものであってもよい。或いは、位置感知ユニット170がチャンバー200の上面に配設されてカバーユニット110の下面と接触するものであってもよい。したがって、カバーユニット110又はチャンバー200が位置感知ユニット170と接触すると、位置感知ユニット170は、カバーユニット110がチャンバー200の開口部を覆っていることを感知することができる。逆に、カバーユニット110又はチャンバー200が位置感知ユニット170と接触しなければ、位置感知ユニット170は、カバーユニット110がチャンバー200の開口部を覆っていないことを感知することができる。しかしながら、位置感知ユニット170がカバーユニット110の位置を感知する方法は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0089】
このとき、制御
ユニット160は、位置感知ユニット170と連結され、第2の磁性ユニット150の作動を制御してもよい。すなわち、制御
ユニット160は、カバーユニット110の位置に応じて第2の磁性ユニット150の作動を制御して、カバーユニット110をチャンバー200に密着させたり離間させたりしてもよい。例えば、作業者がカバーユニット110を下側に回動させてカバーユニット110をチャンバー200に接触させる場合、制御
ユニット160は電磁石155に電源を供給してもよい。これにより、自動的にカバーユニット110がチャンバー200に密着された状態を保つことができる。
【0090】
逆に、作業者がカバーユニット110を上側に回動させてカバーユニット110をチャンバー200から取り外す場合、制御ユニット160は、電磁石のN極及びS極の位置を変えたり、電源の供給を中断したりしてもよい。これにより、カバーユニット110がチャンバー200の開口部を開放した状態を保つことができる。
【0091】
一方、制御
ユニット160は、作業者がカバーユニット110を開閉しようとすることを感知してもよい。例えば、カバーユニット110に加えられる作業者の力を感知してもよい。このため、取っ手に作業者の力が加えられる場合に、制御
ユニット160は、電磁石のN極及びS極の位置を変えたり、電源の供給を中断したりすることができる。これにより、作業者は、カバーユニット110を容易に開放することができる。
【0092】
図7は、本発明の実施の形態に係るグローブボックスの構造を示す図であり、
図8は、本発明の実施の形態に係るグローブボックスの構造を示す平面図である。以下では、本発明の実施の形態に係るガス排出器と、酸素測定器及び制御器について説明する。
【0093】
図8を参照すると、ガス供給器310は、チャンバー200の内部に不活性ガス(例えば、N
2ガス)を供給する役割を果たす。このため、チャンバー200の内部のガス雰囲気が外部のガスの雰囲気とは異なる。ガス供給器310は、供給ライン311及び供給弁312を備えていてもよい。
【0094】
供給ライン311は、不活性ガスが移動する経路を形成する。供給ライン311の一方の端は、不活性ガスが貯留されたタンク(図示せず)と連結され、他方の端は、チャンバー200の上部と連結される。このため、タンクに貯留された不活性ガスが供給ライン311を介してチャンバー200の内部に供給可能である。したがって、チャンバー200の内部に不活性ガスが満たされ得る。
【0095】
供給弁312は、供給ライン311に配設される。供給弁312は、供給ライン311に形成された不活性ガスの移動経路を開閉する役割を果たす。このため、供給弁312の作動を制御して、チャンバー200に供給される不活性ガスの量を調節することができる。しかしながら、ガス供給器310の構造は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0096】
ガス排出器320は、チャンバー200の内部のガスを外部に排出する役割を果たす。このため、チャンバー200の内部の空気が除去されて、チャンバー200の内部が不活性ガスによってのみ満たされ得る。或いは、チャンバー200の内部の不活性ガスが除去されてもよい。ガス排出器320は、排出ライン321及び排出弁322を備えていてもよい。
【0097】
排出ライン321は、ガスが移動する経路を形成する。排出ライン321の一方の端は排気ポンプ(図示せず)と連結され、他方の端はチャンバー200の下部と連結される。このため、チャンバー200の内部の不活性ガスや空気などが排出ライン321を介してチャンバー200の外部に排出可能である。
【0098】
排出弁322は、排出ライン321に配設される。排出弁322は、排出ライン321に形成されたガスの移動経路を開閉する役割を果たす。このため、排出弁322の作動を制御して、チャンバー200の内部のガスを除去する作業を選択的に行うことができる。しかしながら、ガス排出器320の構造は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0099】
搬送器600は、チャンバー200の内部空間に配設される。例えば、搬送器600は、基板を搬送する搬送ロボットであってもよい。このため、搬送器600は、チャンバー200に形成された出入り口230を介して基板を搬送することができる。例えば、基板を処理するいずれか一つの装置51から引き渡された基板が搬送器600によりチャンバー200の内部に進入し、搬送器600はチャンバー200と連通される基板を処理する他の装置52に基板を引き渡してもよい。チャンバー200の内部が不活性ガスにより満たされているので、基板を搬送しながら基板が汚れることを防ぐことができる。このとき、チャンバー200に配備されるゲート240が搬送器600と一緒に作動して、基板を搬送する作業を行うことができる。しかしながら、チャンバー200の内部には、搬送器600ではなく、他の工程を行う装備が配設されていてもよい。
【0100】
酸素測定器420は、チャンバー200に配設されていてもよい。酸素測定器420は、酸素濃度を測定するセンサーであってもよい。このため、酸素測定器420を介してチャンバー200の内部の酸素濃度をモニターリングすることができる。
【0101】
酸素供給器410は、チャンバー200の内部に酸素含有ガスを供給する役割を果たす。このため、チャンバー200の内部の酸素濃度を上げることができる。酸素供給器410は、酸素ライン411及び制御弁412を備えていてもよい。
【0102】
酸素ライン411は、酸素含有ガスが移動する経路を形成する。酸素ライン411の一方の端は酸素含有ガスが貯留された酸素タンク(図示せず)と連結され、他方の端はチャンバー200と連結される。このため、酸素タンクに貯留されたガスが酸素ライン411を介してチャンバー200の内部に供給可能である。したがって、チャンバー200の内部に酸素含有ガスが満たされ得る。
【0103】
制御弁412は、酸素ライン411に配設される。制御弁412は、酸素ライン411に形成された酸素含有ガスの移動経路を開閉する役割を果たす。このため、制御弁412の作動を制御して、チャンバー200に供給される酸素含有ガスの量を調節することができる。しかしながら、酸素供給器410の構造は、これに何等限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0104】
制御器500は、酸素測定器420の測定結果に基づいて、第2の磁性ユニットの極性を変更してもよい。チャンバー200の内部の酸素濃度が20%未満である場合、作業者がチャンバー200の内部を開放すれば、作業者が窒息する事故が起こる虞がある。このため、作業者がチャンバー200の扉装置100の作動を制御してチャンバー200の内部を開放しようとする場合、制御器500は、チャンバー200の内部の酸素濃度に応じて選択的に扉装置100を開放することができる。
【0105】
例えば、制御器500は、酸素測定器420において測定される測定値と、予め設定された濃度値と、を比較してもよい。このため、測定値が予め設定された濃度値よりも小さければ、扉装置100が作業者により開放されないように制御することができる。測定値が予め設定された濃度値以上であれば、制御器500は、扉装置100が作業者により開放可能なように制御することができる。
【0106】
また、制御器500は、酸素供給器410の作動を制御してもよい。すなわち、作業者が扉装置100を開放しようとするとき、測定値が予め設定された濃度値よりも小さければ、制御器500は、酸素供給器410の作動を制御してチャンバー200の内部に酸素含有ガスを供給することができる。このため、チャンバー200の内部の酸素濃度が上がって作業者が扉装置100を開放するとき、窒息する事故が起こることを防ぐことができる。一方、チャンバー200は、内部の装備が損傷された場合には修理やメンテナンス作業を行うために開放されてもよく、それ以外の場合には内部が密閉されてもよい。
【0107】
このように、チャンバー200又はチャンバー200の開口部を開閉するカバーユニット110に極性の位置が変更可能な第2の磁性ユニット150が配備される。このため、第2の磁性ユニット150の極性を変更して、チャンバー200にカバーユニット110を取り付けたり、チャンバー200からカバーユニット110を取り外したりすることができる。したがって、第2の磁性ユニット150の作動を制御して迅速且つ手軽にチャンバー200の開口部を開閉することができる。
【0108】
更に、チャンバー200及びカバーユニット110が第2の磁性ユニット150の磁気力により互いに密着されながらチャンバー200とカバーユニット110との間の隙間を遮断するようにしてもよい。このため、チャンバー200の内部のガスが外部に流出したり、チャンバー200の外部のガスがボックスの内部に流入したりすることを抑制又は防止することができる。
【0109】
更にまた、クランプユニットを使用するときよりもカバーユニット110に加えられる衝撃を低減させることができる。したがって、カバーユニット110の寿命を向上させることができ、装備のメンテナンスが容易になる。
【0110】
このように、本発明の詳細な説明の欄においては具体的な実施の形態について説明したが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内において種々に変形可能である。よって、本発明の範囲は説明された実施の形態に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけではなく、この特許請求の範囲と均等なものによって定められるべきである。