【文献】
荻野茂喜,二次元コード電子チケットと携帯電話による自動ゲート,月刊バーコード,日本工業出版株式会社,2003年 5月 2日,第16巻, 第6号,p.6-9
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本願にかかる端末プログラムおよび表示制御方法を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ説明する。なお、この実施形態により本願にかかる端末プログラムおよび表示制御方法が限定されるものではない。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0013】
〔1.表示制御処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態にかかる表示制御処理の一例について説明する。
図1は、実施形態にかかる表示制御処理の一例を示す図である。実施形態にかかる表示制御処理は、
図1に示す端末装置10によって行われる。
【0014】
まず、
図1に示すシステム構成について説明する。
図1の例では、表示制御システム1は、端末装置10と、配信装置100とを含む。端末装置10、配信装置100は、ネットワークを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示す表示制御システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の配信装置100が含まれてもよい。
【0015】
また、表示制御システム1は、所定のイベント(サービスの一例)が行われるイベント会場(所定の施設の一例)を含む所定のエリアである全体エリアAR内において構築されるシステムである。以下では、かかるイベント会場を「会場H」とする。また、全体エリアARとは、例えば、会場Hを中心とした半径「5km」以内、といったものである。
【0016】
ここで、実施形態にかかる表示制御処理が行われる前提について説明する。現在、イベントやコンサートのチケットとしては、紙媒体のチケットが主流であるが、インターネットの普及に伴い、利便性の高さから紙媒体のチケットから電子チケットへと移行しつつある。例えば、チケットを販売する販売業者は、チケットを申込み、支払いを完了した利用者の端末装置に、電子チケットを配信する。かかる電子チケットは、メール形式で配信される場合もあるし、専用のアカウントでログインしたログイン先のページに表示される場合もある。
【0017】
以下、イベント会場を例に説明すると、利用者は、例えば、自身の端末装置の表示画面に表示された電子チケットを、イベント会場の入り口に設置される専用のリーダーに読み取らせることで認証を行わせ、認証が得られた場合には、イベント会場への入場を許可される(チェックインが完了する)。
【0018】
このようなことから、電子チケットは、紙媒体チケットに較べて、紛失してしまう可能性が低く、劣化もしない。また、紙媒体チケットの場合、イベント会場への入場の許可、不許可の判断は、例えば、入り口に居る係員によるチケットの目視確認によって行われるが、必ずしも精度が高いとはいえず、利用者が順番待ちする待ち時間も長くなる。これに対して、電子チケットでは、上記のように認証を機械的に行うことができるため、スムーズな入場を実現することができる。
【0019】
以上ように紙媒体チケットに較べて、電子チケットには有利な点があるが、一方で、紙媒体チケットの利用を望む声もある。紙媒体チケットの場合、例えば、入場の際、一部が切り取られるが残りは「半券」として利用者の手元に残る。「半券」には、イベントの開催日時、イベント専用のロゴマーク、イベント出演者等といったイベントを特徴付ける情報が記載されていることが多い。このため、イベントに参加した証拠あるいは思い出に「半券」が欲しい、という利用者や、「半券」を収集している利用者も少なくない。つまり、このような利用者は、効率を求めた電子チケットよりも、あえて紙媒体チケットの利用を望む。
【0020】
したがって、実施形態にかかる端末プログラムは、電子チケットを利用する場合であっても、このような利用者の要望にも応えることができるような表示制御を利用者の端末装置10に実行させるものである。具体的には、実施形態にかかる端末プログラムは、所定の施設におけるサービスを利用者に提供するための認証が得られた場合に、当該所定の施設におけるサービスに関連するコンテンツを取得する取得手順と、取得手順により取得されたコンテンツをカメラ機能によって端末装置10の表示画面に表示される映像に重ねて表示させる表示制御手順とを端末装置10に実行させる。つまり、実施形態にかかる端末プログラムは、端末装置10において実行されるアプリケーションプログラムである。以下、かかる端末プログラムを「カメラアプリAP」と表記する場合がある。
【0021】
なお、所定の施設におけるサービスを利用者に提供するための認証とは、かかる利用者が所定の施設におけるサービスの提供を受ける権利を有しているか否かを認証するものである。また、所定の施設におけるサービスを利用者に提供するための認証は、かかる利用者が所定の施設に入場する権利を有しているか否かを認証する、といった概念を含む。また、所定の施設におけるサービスとは、所定の施設にて提供されるサービス、あるいは、所定の施設にて実行されるサービスと解することができるものである。
【0022】
端末装置10は、利用者によって利用される情報処理装置であり、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等であってもよい。また、端末装置10には、撮像するデバイスであるカメラ部13(カメラ機能の一例)が内蔵されている。カメラ部13は、レンズから取り込んだ映像を静止画像として写真撮影したり、動画撮影することができる。例えば、端末装置10には、利用者の操作に応じてカメラ部13を制御可能にするアプリケーションが標準アプリとして予めインストールされているが、上記カメラアプリAPは、この標準アプリとは異なるものである。
【0023】
また、配信装置100は、電子チケットを介して利用者の認証を行うとともに、カメラアプリAPがインストールされた端末装置10からの要求に応じて、各種コンテンツを配信するサーバ装置である。以下では、実施形態にかかる表示制御処理の一例について説明する。実施形態にかかる表示制御処理は、カメラアプリAPがインストールされた端末装置10によって行われる。また、以下の実施形態では、所定の施設の一例として、イベントXが行われるイベント会場である会場Hを用いる。したがって、かかるイベントXは、所定の施設で提供されるサービスの一例である。また、イベントXでは、会場Hへの入場チケットとして電子チケットが利用されるものとする。
【0024】
まず、
図1に示す端末装置10の利用者を利用者U1とすると、利用者U1は、イベントXに参加するために、予め電子チケットCKを購入済みである。したがって、利用者U1は、端末装置10を操作することで、自由に電子チケットCKを表示させることができる。
【0025】
利用者U1は、会場Hへ入場するための受付として、入り口でチケットの提示を求められる。利用者U1は、
図1に示すように、端末装置10の表示画面に相当する表示部12に自身の電子チケットCKを表示させることで、電子チケットCKを提示する(ステップS1)。
図1の例では、電子チケットCKは、QRコード(登録商標)化されており、かかるQRコードには、利用者U1に関する情報である利用者情報(例えば、住所、氏名、年齢、識別情報、パスワード)等が暗号化されて含まれる。
【0026】
利用者U1は、このQRコード化された電子チケットCKを入り口に設置された専用のリーダーにかざす。リーダーは、QRコードを読み取って、QRコード内の利用者情報を配信装置100に送信する(ステップS2)。
【0027】
配信装置100は、リーダーを介して端末装置10から利用者情報を受信すると、電子チケットCKがイベントXに対応したものであるか、また、電子チケットCKの所有者が利用者U1であるかといったことを確認するための認証処理を行う(ステップS3)。配信装置100は、利用者U1の利用者情報を予め正解データとして所定の記憶部内に有する。このような正解データは、インターネット上からのチケット申込みの際に、申込情報として利用者U1に入力されたものである。
【0028】
したがって、配信装置100は、QRコードに含まれる利用者情報と、正解データとしての利用者情報とを照合し、両者が一致した場合には、利用者U1の認証を得る。認証が得られると、配信装置100は、認証が得られた旨の通知として、受付完了ページP1を端末装置10に配信する(ステップS4)。具体的には、配信装置100は、カメラアプリAPを含む受付完了ページP1を端末装置10に配信する。
【0029】
利用者U1は、カメラアプリAPを利用したい場合には、受付完了ページP1からダウンロードしたカメラアプリAPを、端末装置10にインストールする。これまで説明してきたように、認証が得られない限り、利用者U1はカメラアプリAPを入手することはできない。したがって、端末装置10は、カメラアプリAPがインストールされた時点で、利用者U1が認証済みであることを認識する。
【0030】
このような状態において、利用者U1がカメラアプリAPを起動したとする(ステップS5)。かかる場合、端末装置10は、カメラアプリAPの制御に従って、会場Hで行われるイベントXに関連するコンテンツを配信装置100から取得する(ステップS6)。本実施形態では、端末装置10は、画像コンテンツを取得するものとするが、動画コンテンツであってもよい。
【0031】
コンテンツを取得する取得処理について一例を示す。例えば、端末装置10は、GPS機能を用いて、利用者U1の現在位置を示す位置情報を取得する。利用者U1の現在位置を示す位置情報は、端末装置10の現在位置を示す位置情報と言い換えることができる。
【0032】
そして、端末装置10は、取得した位置情報に基づいて、会場Hを含む所定エリア内に利用者U1が位置するか否かを判定する。
図1の例では、端末装置10は、取得した位置情報に基づいて、全体エリアAR内に利用者U1が位置するか否かを判定する。端末装置10は、全体エリアAR内に利用者U1が位置すると判定した場合には、配信装置100に対して、コンテンツの取得要求(以下、「コンテンツ要求」と表記する)を送信する。
【0033】
配信装置100は、コンテンツ要求を受信すると、受信したコンテンツ要求に応じたコンテンツを自装置内の記憶部から抽出する。そして、配信装置100は、抽出したコンテンツを端末装置10に配信する。
【0034】
例えば、端末装置10は、配信装置100からコンテンツC1を取得したとする。かかる場合、端末装置10は、カメラアプリAPの制御に従って、コンテンツC1をカメラ部13によって表示部12に表示される映像(例えば、利用者U1がこれから写真撮影しようとする映像)に重ねて表示させる(ステップS7)。また、このような状態において、端末装置10は、利用者U1から写真撮影する操作を受け付けると、現在、表示部12に表示されている映像であってコンテンツC1が上に重ねて表示された映像を写真撮影する。つまり、利用者U1は、端末装置10を用いて、コンテンツC1が上に表示された状態の写真(画像データ)を取得することができる(ステップS8)。
【0035】
以上、説明してきた通り、実施形態にかかる端末装置10は、カメラアプリAPの制御に従って、利用者に対して所定の施設を利用するための認証が得られた場合に、当該所定の施設で提供されるサービスに関連するコンテンツを取得する。そして、端末装置10は、取得したコンテンツをカメラ機能によって前記利用者の端末装置の表示画面に表示される映像に重ねて表示させる。このようなことから、実施形態にかかるコンテンツは、「フォトフレーム」等ともよばれる。
【0036】
これにより、実施形態にかかる端末装置10は、サービスを受ける施設において写真撮影する場合に、そのサービスに関連するコンテンツも写真の中に収められるようにすることができる。この結果、例えば、サービスを受けるための認証に、紙媒体チケットではなく電子チケットが利用される場合であっても、端末装置10は、写真の中にサービスを受けた証拠や思い出を残させることができるため、半券の代わりとすることができる。
【0037】
なお、上記例では、認証済みの利用者が施設を含む所定エリア内に位置していれば、端末装置10が、施設で提供されるサービスに関連するコンテンツを取得する例を示した。しかし、端末装置10は、利用者の認証が得られていれば、以下のバリエーションによって示される取得処理を行うこともできる。
【0038】
例えば、端末装置10は、カメラアプリAPの制御に従って、上記所定エリア内における利用者の位置に応じたコンテンツを取得してもよい。また、端末装置10は、カメラアプリAPの制御に従って、時刻に応じたコンテンツを取得してもよい。また、端末装置10は、カメラアプリAPの制御に従って、チケットの種別に応じたコンテンツを取得してもよい。また、端末装置10は、カメラアプリAPの制御に従って、施設で提供されるサービスのスポンサーに関連するコンテンツを取得してもよい。また、端末装置10は、カメラアプリAPの制御に従って、施設で提供されるサービスに関連する人物、または、キャラクターを含むコンテンツを取得してもよい。これら取得処理のバリエーションについては、後ほど詳しく説明する。
【0039】
〔2.配信装置の構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態にかかる配信装置100について説明する。
図2は、実施形態にかかる配信装置100の構成例を示す図である。
図2に示すように、配信装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0040】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0041】
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、通常コンテンツ記憶部121と、位置対応コンテンツ記憶部122と、時間対応コンテンツ記憶部123と、スポンサーコンテンツ記憶部124と、出演者コンテンツ記憶部125とを有する。
【0042】
(通常コンテンツ記憶部121について)
通常コンテンツ記憶部121は、所定の施設におけるサービスを利用者に提供するための認証が得られている場合に、その利用者に提供されるコンテンツを記憶する。また、通常コンテンツ記憶部121は、所定の施設を含む所定エリア内に認証済みの利用者が位置する場合に、その利用者に提供されるコンテンツを記憶する。
図1の例を用いると、通常コンテンツ記憶部121は、会場Hを含む全体エリアAR内に位置する利用者であって認証済みの利用者に提供されるコンテンツを記憶する。
【0043】
ここで、
図3に実施形態にかかる通常コンテンツ記憶部121の一例を示す。
図3の例では、通常コンテンツ記憶部121は、「コンテンツID」、「コンテンツ」、「有効期限」といった項目を有する。「コンテンツID」は、コンテンツを識別する識別情報を示す。
【0044】
「コンテンツ」は、実際に提供されるコンテンツそのもの、すなわちコンテンツデータを示す。
図3の例では、「コンテンツ」として概念的な記号を用いているが、実際には、「コンテンツ」は、画像コンテンツ(画像データ)や、動画コンテンツ(動画データ)である。例えば、コンテンツデータDA1がイベントのロゴマークであれば、コンテンツデータDA1には、「イベントロゴマーク(A)」といったコンテンツを特徴付ける見出しであるテキストデータも含まれる。なお、
図1でも示したが、以下の実施形態では、各コンテンツを区別して表記する場合、コンテンツIDを用いることにする。例えば、コンテンツID「C1」によって識別されるコンテンツ(コンテンツデータDA1)を「コンテンツC1」と表記する。
【0045】
「有効期限」は、コンテンツがカメラ映像に重ねて表示される表示可能な期限を示す。「有効期限」は、配信装置100によって配信される配信可能な期限、端末装置10内に保存される保存可能な期限といった概念も含むものとする。
図3では、「有効期限」として、各コンテンツに「2016年9月17日〜2016年9月20日」が対応付けられている例を示す。
【0046】
なお、通常コンテンツ記憶部121に格納される各コンテンツは、サービスを提供する提供主から配信装置100に対して入稿される。
図1の例を用いると、コンテンツC1〜C3は、イベントXの主催者から配信装置100に対して入稿される。
【0047】
(位置対応コンテンツ記憶部122について)
位置対応コンテンツ記憶部122は、所定の施設を含む所定エリア内にさらに複数のエリアが含まれる場合における、この複数のエリアそれぞれに対応するコンテンツを記憶する記憶部である。具体的には、位置対応コンテンツ記憶部122は、上記複数のエリアのうち、利用者が位置するエリアに応じて当該利用者に提供されるコンテンツを記憶する。
図1の例を用いると、位置対応コンテンツ記憶部122は、全体エリアAR内に含まれる複数のエリアであるエリアAR1〜AR3のうち、利用者が位置するエリアに応じて当該利用者に提供されるコンテンツを記憶する。
【0048】
ここで、
図4に実施形態にかかる位置対応コンテンツ記憶部122の一例を示す。
図4の例では、位置対応コンテンツ記憶部122は、「エリアID」、「エリア範囲」、「コンテンツID」、「コンテンツ」、「有効期限」といった項目を有する。以下、各項目について、
図1の例に則して説明する。
【0049】
「エリアID」は、全体エリアARに含まれる複数のエリアのうち、各エリアを識別する識別情報を示す。例えば、エリアID「AR1」によって識別されるエリアであるエリアAR1は、全体エリアARに含まれる複数のエリアのうちの1つである。
【0050】
「エリア範囲」は、対応する「エリアID」によって識別されるエリアの範囲を示す。例えば、エリア範囲「P11」は、エリアAR1の範囲を示す位置情報である。なお、
図4の例では、エリア範囲として概念的な記号を用いているが、実際には、例えば、座標が記憶される。
【0051】
「コンテンツID」は、コンテンツを識別する識別情報を示す。「コンテンツ」は、実際に提供されるコンテンツそのもの、すなわちコンテンツデータを示す。
図4の例では、「コンテンツ」として概念的な記号を用いているが、実際には、「コンテンツ」は、画像コンテンツ(画像データ)や、動画コンテンツ(動画データ)である。また、
図3の例と同様に、コンテンツデータには、コンテンツを特徴付ける見出しであるテキストデータも含まれる。
【0052】
「有効期限」は、コンテンツがカメラ映像に重ねて表示される表示可能な期限を示す。「有効期限」は、配信装置100によって配信される配信可能な期限、端末装置10内に保存される保存可能な期限といった概念も含むものとする。
図4では、「有効期限」として、各コンテンツに「2016年9月17日〜2016年9月19日」が対応付けられている例を示す。例えば、この期間は、イベントXが開催される開催期間に対応する。なお、位置対応コンテンツ記憶部122に格納される各コンテンツも、例えば、イベントXの主催者から配信装置100に対して入稿される。
【0053】
(時間対応コンテンツ記憶部123について)
時間対応コンテンツ記憶部123は、時刻に応じたコンテンツを記憶する記憶部である。
図1の例を用いると、時間対応コンテンツ記憶部123は、会場Hで開催されるイベントXのスケジュールに応じて利用者に提供されるコンテンツを記憶する。
【0054】
ここで、
図5に実施形態にかかる時間対応コンテンツ記憶部123の一例を示す。
図5の例では、時間対応コンテンツ記憶部123は、「時間帯」、「コンテンツID」、「コンテンツ」、「有効期限」といった項目を有する。
【0055】
「時間帯」は、イベントXのスケジュールに合わせて設定された時間帯を示す。「コンテンツID」、「コンテンツ」、「有効期限」については、これまでと同様であるため説明を省略する。
【0056】
例えば、
図5の例では、時間帯「10時〜12時」の間に、利用者に提供されるコンテンツとしてコンテンツC31が記憶されている例を示す。時間対応コンテンツ記憶部123に格納される各コンテンツも、例えば、イベントXの主催者から配信装置100に対して入稿される。
【0057】
(スポンサーコンテンツ記憶部124について)
スポンサーコンテンツ記憶部124は、所定の施設で提供されるサービスのスポンサーに関連するコンテンツを記憶する記憶部である。
図1の例を用いると、スポンサーコンテンツ記憶部124は、イベントXのスポンサーから入稿されたコンテンツを記憶する。
【0058】
ここで、
図6に実施形態にかかるスポンサーコンテンツ記憶部124の一例を示す。
図6の例では、スポンサーコンテンツ記憶部124は、「スポンサーID」、「コンテンツID」、「スポンサー名」、「コンテンツ」、「有効期限」といった項目を有する。
【0059】
「スポンサーID」は、イベントXのスポンサーを識別する識別情報を示す。「スポンサー名」は、イベントXのスポンサーの名称を示す。「コンテンツID」、「コンテンツ」、「有効期限」については、これまでと同様であるため説明を省略する。
【0060】
例えば、
図6の例では、スポンサーID「SP1」によって識別されるスポンサー(名称:スポンサーNA1)によって、コンテンツC41が入稿されている例を示す。なお、このように、スポンサーから入稿されるコンテンツは、広告コンテンツといえる。
【0061】
(出演者コンテンツ記憶部125について)
出演者コンテンツ記憶部125は、所定の施設で提供されるサービスに関連する人物、または、キャラクターを含むコンテンツを記憶する記憶部である。
図1の例を用いると、出演者コンテンツ記憶部125は、イベントXに出演する出演者(例えば、アーティスト等)の画像含むコンテンツを記憶する。
【0062】
ここで、
図7に実施形態にかかる出演者コンテンツ記憶部125の一例を示す。
図7の例では、出演者コンテンツ記憶部125は、「出演者ID」、「出演者データ」、「コンテンツID」、「コンテンツ」、「有効期限」といった項目を有する。
【0063】
「出演者ID」は、イベントXに出演する出演者を識別する識別情報を示す。「出演者データ」は、イベントXに出演する出演者に関する情報(例えば、個人名、グループ名、キャラクター名等)を示す。「コンテンツID」、「コンテンツ」、「有効期限」については、これまでと同様であるため説明を省略する。
【0064】
例えば、
図7の例では、出演者ID「A1」によって識別される出演者の画像を含むコンテンツC51が入稿されている例を示す。なお、出演者コンテンツ記憶部125に格納される各コンテンツも、例えば、イベントXの主催者から配信装置100に対して入稿される。
【0065】
なお、これまで説明してきた各記憶部は、端末装置10にも保持されてよい。例えば、端末装置10は、カメラアプリAPがインストールされた時点で、配信装置100にアクセスし、各記憶部に格納されるコンテンツを取得し、取得したコンテンツを自装置内に格納しておいてもよい。かかる場合、端末装置10は、記憶部120を有する。
【0066】
(制御部130について)
図3に戻り、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、配信装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0067】
図3に示すように、制御部130は、入稿受付部131と、認証部132と、要求受付部133と、配信部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0068】
(入稿受付部131について)
入稿受付部131は、コンテンツの入稿を受け付ける。また、入稿受付部131は、受け付けたコンテンツに対して識別情報を払い出し、払い出した識別情報にコンテンツを対応付けて記憶部120に格納する。例えば、入稿受付部131は、イベントXの主催者から入稿されたコンテンツを、通常コンテンツ記憶部121、位置対応コンテンツ記憶部122、時間対応コンテンツ記憶部123、または、出演者コンテンツ記憶部125のうち、対応する記憶部に格納する。また、入稿受付部131は、イベントXの主催者から入稿されたコンテンツをスポンサーコンテンツ記憶部124に格納する。
【0069】
(認証部132)
認証部132は、利用者に対して認証を行う。具体的には、認証部132は、所定の施設におけるサービスを利用者に提供するための認証を、かかる利用者に対して行う。この点について、
図1の例を用いて説明する。
【0070】
例えば、利用者U1が、会場Hに設置された専用のリーダーに、QRコード化された電子チケットCKかざしたとする。かかる場合、認証部132は、リーダーを介して、利用者U1の端末装置10から、QRコード内に含まれる利用者情報を受信する。そして、認証部132は、電子チケットCKがイベントXに対応したものであるか、また、電子チケットCKの所有者が利用者U1であるかといったことを確認するための認証処理を行う。具体的には、認証部132は、QRコードに含まれる利用者情報と、予め有している正解データとしての利用者情報とを照合し、両者が一致するか否かを判定する。そして、認証部132は、一致すると判定した場合に、利用者U1の認証を得る。
【0071】
(要求受付部133について)
要求受付部133は、端末装置10からコンテンツ要求を受け付ける。例えば、要求受付部133は、利用者の現在位置を示す位置情報を含むコンテンツ要求を受け付ける。
【0072】
(配信部134について)
配信部134は、端末装置10にコンテンツを配信する。例えば、配信装置134は、要求受付部133によってコンテンツ要求が受け付けられた場合に、記憶部120からコンテンツを抽出する。例えば、配信装置134は、要求受付部133によってコンテンツ要求が受け付けられた場合に、要求送信元の利用者の位置情報および現在時刻に基づいて、通常コンテンツ記憶部121、位置対応コンテンツ記憶部122、時間対応コンテンツ123、スポンサーコンテンツ記憶部124、出演者コンテンツ記憶部125からコンテンツを抽出する。そして、配信部134は、抽出したコンテンツを端末装置10に配信する。
【0073】
また、配信部134は、認証部132によって認証が得られた場合に、実施形態にかかる端末プログラムである「カメラアプリAP」を配信する。例えば、配信部134は、認証部132によって認証が得られた場合に、受付完了を通知するための受付完了ページP1であってカメラアプリAPをダウンロード可能な受付完了ページP1を端末装置10に配信する。
【0074】
〔3.端末装置の構成〕
次に、
図8を用いて、実施形態にかかる端末装置10について説明する。
図8は、実施形態にかかる端末装置10の構成例を示す図である。
図8に示すように、端末装置10は、通信部11と、表示部12と、カメラ部13とを有する。
【0075】
(通信部11について)
通信部11は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部11は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、配信装置100との間で情報の送受信を行う。
【0076】
(表示部12について)
表示部12は、各種情報を表示する表示デバイスであり、いわゆる表示画面に相当する。例えば、表示部12には、タッチパネルが採用される。また、表示部12は、例えば、カメラ部13によってレンズから取り込まれた映像を表示する。また、表示部12は、後述する表示制御部14dによる制御に従って各種情報を表示する。
【0077】
(カメラ部13について)
カメラ部13は、撮像素子を内蔵し、画像や動画を撮像するデバイスである。撮像素子は、CCD(Charge Coupled Device)、COMS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)など何れでもよい。例えば、カメラ部13は、レンズから取り込んだ映像であって表示部12に現在表示されている映像を静止画像として写真撮影したり、動画撮影することができる。
【0078】
(アプリ制御部14について)
アプリ制御部14は、端末装置10内で「カメラアプリAP」を実行することにより、端末装置10内で実現される制御部である。アプリ制御部14は、CPUやMPU等によって、端末装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、アプリ制御部14は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0079】
図8に示すように、アプリ制御部14は、検知部14aと、位置情報取得部14bと、コンテンツ取得部14cと、表示制御部14dと、送信部14eとを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、アプリ制御部14の内部構成は、
図8に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、アプリ制御部14が有する各処理部の接続関係は、
図8に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0080】
(検知部14aについて)
検知部14aは、端末装置10に対する利用者の操作(利用者操作)を検知する。例えば、端末装置10にタッチパネルが採用されている場合、検知部14aは、端末装置10に対する利用者の操作を検知する。また、検知部14aは、カメラアプリAP介して、カメラ部13を制御する利用者操作を検知する。
【0081】
(位置情報取得部14b)
位置情報取得部14bは、位置情報を取得する。具体的には、位置情報取得部14bは、GPS機能を用いて、端末装置10の現在位置を示す位置情報を取得する。例えば、位置情報取得部14bは、カメラアプリAPが起動されたことが検知された場合に、位置情報を取得する。また、位置情報取得部14bは、定期的に位置情報を取得してもよい。
【0082】
(コンテンツ取得部14cについて)
コンテンツ取得部14cは、利用者に対する認証が得られた場合に、当該所定の施設で提供されるサービスに関連するコンテンツを取得する。例えば、コンテンツ取得部14cは、認証として端末装置10に表示される電子チケットである二次元バーコード(QRコード)を読み取ることによる認証が得られた場合に、コンテンツを取得する。また、コンテンツ取得部14cは、認証が得られている状態において、検知部14aよってカメラ機能を起動する操作、すなわちカメラアプリAPを起動する操作が検知された場合に、コンテンツを取得する。また、コンテンツ取得部14cは、所定の期間中にのみ表示可能なコンテンツ(有効期限が定められているコンテンツ)を取得する。以下では、コンテンツ取得部14cによるコンテンツの取得処理を複数のパターンに分けて説明する。
【0083】
(第1のパターン)
コンテンツ取得部14cは、所定の施設を含む所定エリア内に利用者が位置する場合に、コンテンツを取得する。この点について、
図1の例を用いて説明する。
図1の例では、コンテンツ取得部14cは、会場Hを含む全体エリアAR内に利用者が位置する場合に、配信装置100からコンテンツを取得する。まず、対象とする利用者を利用者U1とし、利用者U1は認証済みであるものとする。また、利用者U1は、端末装置10にカメラアプリAPをインストール済みであるものとする。
【0084】
このような状態において、検知部14aがカメラアプリAPを起動する利用者操作を検知したとする。かかる場合、コンテンツ取得部14cは、位置情報取得部14bによって取得された利用者U1の位置情報を含むコンテンツ要求を配信装置100に送信する。
【0085】
配信装置100の要求受付部133によってコンテンツ要求が受け付けられると、配信部134は、コンテンツ要求に含まれる位置情報に基づいて、会場Hを含む全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定する。配信部134は、会場Hを含む全体エリアAR内に利用者U1が位置していると判定した場合には、通常コンテンツ記憶部121からコンテンツを抽出する。
【0086】
ここで、通常コンテンツ記憶部121が
図3の状態である場合、配信部134は、現在日時が有効期限「2016年9月17日〜2016年9月20日」に含まれるか否かを判定する。配信部134は、現在日時が有効期限「2016年9月17日〜2016年9月20日」に含まれると判定すると、通常コンテンツ記憶部121からコンテンツC1〜C3を抽出する。そして、配信部134は、コンテンツC1〜C3を端末装置10に配信する。以上のようにして、コンテンツ取得部14cは、配信装置100からコンテンツC1〜C3を取得する。
【0087】
なお、端末装置10は、例えば、
図3に示す通常コンテンツ記憶部121を有してもよい。端末装置10が通常コンテンツ記憶部121を有している場合には、コンテンツ取得部14cは、配信装置100からコンテンツを取得するのではなく、端末装置10内の通常コンテンツ記憶部121からコンテンツを取得する。かかる場合、コンテンツ取得部14cは、配信部134と同様に、利用者U1の位置情報に基づいて、コンテンツを取得する。すなわち、コンテンツ取得部14cは、認証済みの利用者U1がカメラアプリAPを起動した場合に、全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定するとともに、現在が有効期限内であるか否かを判定する。そして、コンテンツ取得部14cは、全体エリアAR内に利用者U1が位置し、有効期限内であれば、コンテンツC1〜C3を取得する。
【0088】
また、コンテンツ取得部14cは、全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定し位置していると判定した場合に、利用者U1の位置情報を含むコンテンツ要求を配信装置100に送信することで、配信装置100からコンテンツ取得してもよい。
【0089】
(第2のパターン)
コンテンツ取得部14cは、所定の施設を含む所定エリア内において利用者が位置する位置情報に応じたコンテンツを取得する。この点について、
図1の例を用いて説明する。例えば、会場Hを含む全体エリアAR内には、さらに複数のエリアであるAR1〜AR3が含まれるものとする。したがって、
図1の例では、コンテンツ取得部14cは、全体エリアAR内に含まれる複数のエリアであるAR1〜AR3のうち、利用者が位置するエリアに応じたコンテンツを取得する。第1のパターンと同様、対象とする利用者を利用者U1とし、利用者U1は認証済みであるものとする。また、利用者U1は、端末装置10にカメラアプリAPをインストール済みであるものとする。
【0090】
このような状態において、検知部14aがカメラアプリAPを起動する利用者操作を検知したとする。かかる場合、コンテンツ取得部14cは、位置情報取得部14bによって取得された利用者U1の位置情報を含むコンテンツ要求を配信装置100に送信する。
【0091】
要求受付部133によってコンテンツ要求が受け付けられると、配信部134は、コンテンツ要求に含まれる位置情報と、位置対応コンテンツ記憶部122に記憶される「エリア範囲」とに基づいて、利用者U1がエリアAR1〜AR3のいずれかに位置するか否かを判定する。例えば、配信部134は、利用者U1がエリアAR1内に位置すると判定した場合には、位置対応コンテンツ記憶部122から、エリアAR1に対応するコンテンツを抽出する。
【0092】
ここで、位置対応コンテンツ記憶部122が
図4の状態である場合、配信部134は、現在日時が有効期限「2016年9月17日〜2016年9月20日」に含まれるか否かを判定する。配信部134は、現在日時が有効期限「2016年9月17日〜2016年9月20日」に含まれると判定すると、位置対応コンテンツ記憶部122から、エリアAR1に対応付けられるコンテンツC11を抽出する。そして、配信部134は、コンテンツC11を端末装置10に配信する。以上のようにして、コンテンツ取得部14cは、配信装置100からコンテンツC11を取得する。
【0093】
なお、端末装置10は、例えば、
図4に示す位置対応コンテンツ記憶部122を有してもよい。端末装置10が位置対応コンテンツ記憶部122を有している場合には、コンテンツ取得部14cは、配信装置100からコンテンツを取得するのではなく、端末装置10内の位置対応コンテンツ記憶部122からコンテンツを取得する。かかる場合、コンテンツ取得部14cは、利用者U1の位置情報と「エリア範囲」とに基づいて、コンテンツを取得する。すなわち、コンテンツ取得部14cは、認証済みの利用者U1がカメラアプリAPを起動した場合に、利用者U1がエリアAR1〜AR3のいずれかに位置するか否かを判定するとともに、現在が有効期限内であるか否かを判定する。そして、コンテンツ取得部14cは、利用者U1がエリアAR1〜AR3のいずれかに位置し、有効期限内であれば、エリアAR1〜AR3のうち利用者U1が位置するエリアに対応付けられるコンテンツを取得する。
【0094】
また、コンテンツ取得部14cは、利用者U1がエリアAR1〜AR3のいずれかに位置するか否かを判定し、いずれかのエリアに位置すると判定した場合には、利用者U1が位置するエリアに関する情報を含むコンテンツ要求を配信装置100に送信することで、配信装置100からコンテンツ取得してもよい。
【0095】
(第3のパターン)
コンテンツ取得部14cは、認証が得られている状態においてカメラ機能を起動する操作が検知された時刻情報に応じたコンテンツを取得する。コンテンツ取得部14cは、認証が得られている状態において、所定の施設を含む所定エリア内に利用者が位置する場合に、カメラ機能を起動する操作が検知された時刻情報に応じたコンテンツを取得する。この点について、
図1の例を用いて説明する。
図1の例では、コンテンツ取得部14cは、会場Hを含む全体エリアAR内に認証済みの利用者が位置する場合に、カメラアプリAPを介して、カメラ部13を制御する利用者操作が検知された時刻情報に応じたコンテンツを取得する。
【0096】
例えば、検知部14aがカメラアプリAPを起動する利用者操作を検知したとする。かかる場合、コンテンツ取得部14cは、位置情報取得部14bによって取得された利用者U1の位置情報と、カメラアプリAPが起動された時間を示す時刻情報を含むコンテンツ要求を配信装置100に送信する。カメラアプリAPを起動された時間は、「10時30分」であったものとする。
【0097】
要求受付部133によってコンテンツ要求が受け付けられると、配信部134は、コンテンツ要求に含まれる位置情報を含む全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定する。配信部134は、会場Hを含む全体エリアAR内に利用者U1が位置していると判定した場合には、時間対応コンテンツ記憶部123から、コンテンツ要求に含まれる時刻情報に対応するコンテンツを抽出する。
【0098】
ここで、時間対応コンテンツ記憶部123が
図5の状態である場合、配信部134は、現在日時が有効期限「2016年9月17日〜2016年9月20日」に含まれるか否かを判定する。配信部134は、現在日時が有効期限「2016年9月17日〜2016年9月20日」に含まれると判定すると、時間対応コンテンツ記憶部123から、時間帯「10:00〜12:00」に対応付けられるコンテンツC31を抽出する。そして、配信部134は、コンテンツC31を端末装置10に配信する。以上のようにして、コンテンツ取得部14cは、配信装置100からコンテンツC31を取得する。
【0099】
なお、端末装置10は、例えば、
図5に示す時間対応コンテンツ記憶部123を有してもよい。端末装置10が時間対応コンテンツ記憶部123を有している場合には、コンテンツ取得部14cは、配信装置100からコンテンツを取得するのではなく、端末装置10内の時間対応コンテンツ記憶部123からコンテンツを取得する。かかる場合、コンテンツ取得部14cは、利用者U1の位置情報と、カメラアプリAPが起動され時刻とに基づいて、コンテンツを取得する。すなわち、コンテンツ取得部14cは、認証済みの利用者U1がカメラアプリAPを起動した場合に、全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定するとともに、現在が有効期限内であるか否かを判定する。そして、コンテンツ取得部14cは、全体エリアAR内に利用者U1が位置し、かつ、有効期限内であれば、時間帯「10:00〜12:00」に対応付けられるコンテンツC31を取得する。
【0100】
(第4のパターン)
コンテンツ取得部14cは、所定の施設で提供されるサービスのスポンサーに関連するコンテンツを取得する。この点について、
図1の例を用いて説明する。
図1の例では、コンテンツ取得部14cは、会場Hを含む全体エリアAR内に認証済みの利用者が位置する場合に、スポンサーに関連するコンテンツを取得する。まず、対象とする利用者を利用者U1とし、利用者U1は認証済みであるものとする。また、利用者U1は、端末装置10にカメラアプリAPをインストール済みであるものとする。
【0101】
このような状態において、検知部14aがカメラアプリAPを起動する利用者操作を検知したとする。かかる場合、コンテンツ取得部14cは、位置情報取得部14bによって取得された利用者U1の位置情報を含むコンテンツ要求を配信装置100に送信する。
【0102】
配信装置100の要求受付部133によってコンテンツ要求が受け付けられると、配信部134は、コンテンツ要求に含まれる位置情報に基づいて、会場Hを含む全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定する。配信部134は、会場Hを含む全体エリアAR内に利用者U1が位置していると判定した場合には、スポンサーコンテンツ記憶部124からコンテンツを抽出する。
【0103】
ここで、スポンサーコンテンツ記憶部124が
図6の状態である場合、配信部134は、現在日時が有効期限「2016年9月17日〜2016年9月20日」に含まれるか否かを判定する。配信部134は、現在日時が有効期限「2016年9月17日〜2016年9月20日」に含まれると判定すると、スポンサーコンテンツ記憶部124から、コンテンツC41〜C44を抽出する。そして、配信部134は、コンテンツC41〜C44を端末装置10に配信する。以上のようにして、コンテンツ取得部14cは、配信装置100からコンテンツC41〜C44を取得する。
【0104】
なお、端末装置10は、例えば、
図6に示すスポンサーコンテンツ記憶部124を有してもよい。端末装置10がスポンサーコンテンツ記憶部124を有している場合には、コンテンツ取得部14cは、配信装置100からコンテンツを取得するのではなく、端末装置10内のスポンサーコンテンツ記憶部124からコンテンツを取得する。かかる場合、コンテンツ取得部14cは、利用者U1の位置情報とに基づいて、コンテンツを取得する。すなわち、コンテンツ取得部14cは、認証済みの利用者U1がカメラアプリAPを起動した場合に、全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定するとともに、現在が有効期限内であるか否かを判定する。そして、コンテンツ取得部14cは、全体エリアAR内に利用者U1が位置し、有効期限内であれば、コンテンツC41〜C44を取得する。
【0105】
また、スポンサーコンテンツ記憶部124に記憶されるコンテンツにも、
図4に示す「エリア範囲」や
図5に示す「時間帯」が対応付けられることで、コンテンツ取得部14cは、利用者の位置情報に応じたスポンサーコンテンツや、時間帯に応じたスポンサーコンテンツを取得するように構成されてもよい。
【0106】
(第5のパターン)
コンテンツ取得部14cは、所定の施設で提供されるサービスに関連する人物、または、キャラクターを含むコンテンツを取得する。この点について、
図1の例を用いて説明する。
図1の例では、コンテンツ取得部14cは、会場Hを含む全体エリアAR内に認証済みの利用者が位置する場合に、イベントXに関連する人物、または、キャラクターを含むコンテンツを取得する。イベントXに関連する人物、または、キャラクターとは、例えば、イベントXに出演する出演者(例えば、アーティストやマスコットキャラクター)を含むコンテンツを取得する。まず、対象とする利用者を利用者U1とし、利用者U1は認証済みであるものとする。また、利用者U1は、端末装置10にカメラアプリAPをインストール済みであるものとする。
【0107】
このような状態において、検知部14aがカメラアプリAPを起動する利用者操作を検知したとする。かかる場合、コンテンツ取得部14cは、位置情報取得部14bによって取得された利用者U1の位置情報を含むコンテンツ要求を配信装置100に送信する。
【0108】
配信装置100の要求受付部133によってコンテンツ要求が受け付けられると、配信部134は、コンテンツ要求に含まれる位置情報に基づいて、会場Hを含む全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定する。配信部134は、会場Hを含む全体エリアAR内に利用者U1が位置していると判定した場合には、出演者コンテンツ記憶部125からコンテンツC51〜C54を抽出する。
【0109】
ここで、出演者コンテンツ記憶部125が
図7の状態である場合、配信部134は、現在日時が有効期限「2016年9月17日〜2016年9月20日」に含まれるか否かを判定する。配信部134は、現在日時が有効期限「2016年9月17日〜2016年9月20日」に含まれると判定すると、出演者コンテンツ記憶部125から、コンテンツC51〜C54を抽出する。そして、配信部134は、コンテンツC51〜C54を端末装置10に配信する。以上のようにして、コンテンツ取得部14cは、配信装置100からコンテンツC51〜C54を取得する。
【0110】
なお、端末装置10は、例えば、
図7に示す出演者コンテンツ記憶部125を有してもよい。端末装置10が出演者コンテンツ記憶部125を有している場合には、コンテンツ取得部14cは、配信装置100からコンテンツを取得するのではなく、端末装置10内の出演者コンテンツ記憶部125からコンテンツを取得する。すなわち、コンテンツ取得部14cは、認証済みの利用者U1がカメラアプリAPを起動した場合に、全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定するとともに、現在が有効期限内であるか否かを判定する。そして、コンテンツ取得部14cは、全体エリアAR内に利用者U1が位置し、有効期限内であれば、コンテンツC51〜C54を取得する。
【0111】
また、出演者コンテンツ記憶部125に記憶されるコンテンツにも、
図4に示す「エリア範囲」や
図5に示す「時間帯」が対応付けられることで、コンテンツ取得部14cは、利用者の位置情報に応じた出演者コンテンツや、時間帯に応じた出演者コンテンツを取得するように構成されてもよい。
【0112】
また、コンテンツ取得部14cは、利用者が認証済みであれば、かかる利用者が所定の施設を含む所定エリア内に位置していなくてもコンテンツを取得することで、コンテンツが表示部12に表示されるようにしてもよい。例えば、コンテンツ取得部14cは、利用者U1が認証済みであれば、利用者U1が会場Hを含む全体エリアAR内に位置していなくてもコンテンツを取得することで、かかるコンテンツを後述する表示制御部14dに表示させてよい。これにより、利用者U1は、イベントX終了後、有効期限内であれば、例えば、自宅においてもコンテンツが重ねて表示されるような写真を得ることができる。
【0113】
(表示制御部14dについて)
表示制御部14dは、コンテンツ取得部14cにより取得されたコンテンツをカメラ部13によって表示部12に表示される映像に重ねて表示させる。例えば、表示制御部14dは、コンテンツ取得部14cにより取得されたコンテンツを、利用者の操作に応じて制御可能な状態で表示部12に表示される映像に重ねて表示させる。
【0114】
利用者の操作に応じて制御可能な状態とは、例えば、表示部12に対するピンチイン、ピンチアウト操作に応じてコンテンツのサイズを拡大、縮小可能な状態を示す。また、利用者の操作に応じて制御可能な状態とは、例えば、表示部12に対するスライド操作に応じてコンテンツを移動可能な状態を示す。
【0115】
ここで、
図9に、表示部12に表示される映像にコンテンツが重ねて表示される場合の表示態様の一例を示す。
図9(a)では、利用者U1の位置情報に応じて取得されたコンテンツC11が現在の映像に重ねて表示されている。例えば、エリアAR1がVIP客が入場することのできるエリアであった場合、表示制御部14dは、そのことを証明する態様(VIPのロゴマークを含む)のコンテンツであるコンテンツC11を、現在の映像に重ねて表示させる。
【0116】
また、
図9(b)では、位置情報に応じて取得されたコンテンツC31が現在の映像に重ねて表示されている。例えば、カメラアプリAPが起動された時間「10時30分」はイベントXが開始される時間帯であった場合、表示制御部14dは、そのことを証明する態様(スタートのロゴマークを含む)のコンテンツであるコンテンツC31を、現在の映像に重ねて表示させる。また、
図9(c)では、イベントXのスポンサーであるスポンサーSP1によって入稿されたコンテンツC41が現在の映像に重ねて表示されている。
【0117】
また、表示制御部14dは、コンテンツ取得部14cにより取得されたコンテンツのうち、利用者によって指定されたコンテンツを表示部12に表示される映像に重ねて表示させてもよい。上記例でも示したように、コンテンツ取得部14cは、1回のコンテンツ要求で複数のコンテンツを取得する場合がある。例えば、コンテンツ取得部14cは、第1のパターン〜第5のパターンで示した取得処理を、それぞれ適宜組み合わせて行うことができ、かかる場合、コンテンツ取得部14cは複数のコンテンツを取得する。
【0118】
このような場合、表示制御部14dは、例えば、コンテンツ取得部14cにより取得された各コンテンツに対応付けられる見出しを選択可能な状態で表示部12に表示させる。つまり、表示制御部14dは、コンテンツ取得部14cにより取得された各コンテンツのうち、映像に重ねて表示させたいコンテンツを見出しの中から選択させる。そして、表示制御部14dは、選択された見出しに対応するコンテンツを表示部12に表示される映像に重ねて表示させる。
【0119】
なお、表示制御部14dは、見出しを表示させるのではなく、コンテンツ取得部14cにより取得された各コンテンツそのものを一覧表示させることで、一覧表示させたコンテンツの中から、重ねて表示させたいコンテンツを選択させてもよい。
【0120】
(送信部14eについて)
送信部14eは、カメラ部13によって撮影された撮像情報(写真)であって表示制御部14dによってコンテンツが重ねられた撮像情報をソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)を提供するサーバ装置に送信する。例えば、送信部14eは、所定のSNSを提供するサーバ装置と連携することにより、利用者の操作に応じて、表示制御部14dによってコンテンツが重ねられた写真を送信する。
【0121】
これにより、実施形態にかかる端末装置10は、例えば、イベントXそのもの、あるいは、イベントXの出演者、あるいは、イベントXのスポンサーに関する情報をSNS利用者に対して、効果的に拡散させることができる。
【0122】
〔4.処理手順〕
次に、
図10を用いて、実施形態にかかる端末装置10が、カメラアプリAPの制御に従って実行する表示制御処理の手順について説明する。
図10は、実施形態にかかる端末装置10による表示制御手順を示すフローチャートである。
【0123】
まず、端末装置10は、所定の施設におけるサービスを利用者に提供をするための認証が、当該利用者に対して得られているか否かを判定する(ステップS101)。端末装置10は、認証が得られていないと判定した場合には(ステップS101;No)、認証が得られるまで待機する。一方、端末装置10は、認証が得られたと判定した場合には(ステップS101;Yes)、次に、利用者がカメラアプリAPを起動したか否かを判定する(ステップS102)。端末装置10は、利用者がカメラアプリAPを起動していないと判定した場合には(ステップS102;No)、利用者がカメラアプリAPを起動するまで待機する。
【0124】
一方、端末装置10は、利用者がカメラアプリAPを起動したと判定した場合には(ステップS102;Yes)、所定の施設で提供されるサービスに関連するコンテンツを取得する(ステップS103)。次に、端末装置10は、取得したコンテンツをカメラ機能によって表示画面に表示される映像に重ねて表示させる(ステップS104)。
【0125】
〔5.変形例〕
実施形態にかかる端末装置10は、上記実施例以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、他の実施形態について説明する。
【0126】
〔5−1.コンテンツ取得(1)〕
上記実施形態では、コンテンツ取得部14cが、位置、時間、出演者等に応じたコンテンツ取得する例を示した。しかし、コンテンツ取得部14cは、利用者に対して認証が得られていれば、利用者の属性情報に応じたコンテンツを取得してもよい。利用者の属性情報とは、利用者の年齢、性別、趣味嗜好等である。また、利用者の属性情報として性別を例に挙げると、配信装置100は、例えば、
図2に示す各記憶部において、利用者の性別がさらに対応付けられた状態でコンテンツを記憶している。例えば、出演者コンテンツ記憶部125では、性別「女性」に対して、男性アーティストや女性向けキャラクターが中心に対応付け得られる場合がある。
【0127】
例えば、コンテンツ取得部14cは、利用者U1の位置情報および属性情報「女性」を含むコンテンツ要求を配信装置100に送信することで、利用者U1が全体エリアARに位置する場合には、属性情報「女性」が対応付けられたコンテンツを配信装置100から取得する。
【0128】
〔5−2.コンテンツ取得(2)〕
コンテンツ取得部14cは、利用者に対して認証が得られていれば、利用者の購買履歴に応じたコンテンツを取得してもよい。例えば、会場Hでは、様々なグッズが販売されている場合がある。したがって、コンテンツ取得部14cは、利用者がこのグッズを購入していれば、グッズ購入者にのみ提供されるコンテンツを取得してもよい。
【0129】
例えば、利用者U1が、会場Hにおいて、端末装置10を介して電子マネー利用によりグッズを購入したとする。かかる場合、アプリ制御部14は、利用者U1がグッズを購入した旨の情報を配信装置100に送信する。このようにして、配信装置100には、各利用者が会場Hにて何を購入したかといった購入履歴が利用者毎に蓄積される。また、配信装置100は、
図2では付図示であるが、例えば、会場Hにて販売される商品を購入した購入者にのみ提供されるコンテンツを格納した記憶部を有する。
【0130】
このような状態において、検知部14aがカメラアプリAPを起動する利用者操作を検知したとする。かかる場合、コンテンツ取得部14cは、位置情報取得部14bによって取得された利用者U1の位置情報を含むコンテンツ要求を配信装置100に送信する。
【0131】
配信装置100の要求受付部133によってコンテンツ要求が受け付けられると、配信部134は、コンテンツ要求に含まれる位置情報に基づいて、会場Hを含む全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定する。また、配信部134は、利用者U1が会場Hにて販売される商品を購入済みであるか否かを判定する。配信部134は、会場Hを含む全体エリアAR内に利用者U1が位置し、商品を購入済みであると判定した場合には、上記購入者にのみ提供されるコンテンツを格納した記憶部からコンテンツを抽出し端末装置10に配信する。
【0132】
なお、これまで説明してきたように、コンテンツ取得部14cが、判定処理を行うことで自装置内の記憶部からコンテンツを取得してもよい。具体的には、コンテンツ取得部14cは、認証済みの利用者U1がカメラアプリAPを起動した場合に、全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定するとともに、現在が有効期限内であるか否かを判定する。また、コンテンツ取得部14cは、利用者U1が会場Hにて販売される商品を購入済みであるか否かを判定する。そして、コンテンツ取得部14cは、判定結果に応じて、自装置内の記憶部からコンテンツを取得する。
【0133】
〔5−3.コンテンツ取得(3)〕
また、コンテンツ取得部14cは、認証の際に用いられた電子チケットの種別に応じたコンテンツを取得してもよい。電子チケットの種別としては、例えば、一般客用のチェットや、特別客(VIP)用のチケット等がある。配信装置100は、
図2では付図示であるが、例えば、上記のような電子チケットの種別毎にコンテンツを格納した記憶部を有する。また、配信装置100は、各利用者がどのような種別のチケットを購入したかといったチケット情報を利用者毎に蓄積しているものとする。
【0134】
このような状態において、検知部14aがカメラアプリAPを起動する利用者操作を検知したとする。かかる場合、コンテンツ取得部14cは、位置情報取得部14bによって取得された利用者U1の位置情報を含むコンテンツ要求を配信装置100に送信する。
【0135】
要求受付部133によってコンテンツ要求が受け付けられると、配信部134は、コンテンツ要求に含まれる位置情報に基づいて、会場Hを含む全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定する。また、配信部134は、利用者U1が購入済みの電子チケットの種別を特定する。配信部134は、会場Hを含む全体エリアAR内に利用者U1が位置すると判定した場合には、利用者U1の電子チケットの種別に応じたコンテンツを抽出し端末装置10に配信する。
【0136】
なお、これまで説明してきたように、コンテンツ取得部14cが、判定処理を行うことで自装置内の記憶部からコンテンツを取得してもよい。具体的には、コンテンツ取得部14cは、認証済みの利用者U1がカメラアプリAPを起動した場合に、全体エリアAR内に利用者U1が位置しているか否かを判定するとともに、現在が有効期限内であるか否かを判定する。また、コンテンツ取得部14cは、利用者U1の電子チケットの種別を特定する。そして、コンテンツ取得部14cは、判定結果に応じて、自装置内の記憶部から、利用者U1の電子チケットの種別に応じたコンテンツを取得する。
【0137】
〔5−4.端末プログラムについて〕
上記実施形態では、端末プログラムは、利用者の認証が得られた後に、所定のウェブページからダウンロードされるものとして説明した。しかしながら、実施形態にかかる端末プログラムは、電子チケットの申込みから購入、そして購入された電子チケットが利用されまでにかかる一連の処理を実現するアプリケーション(例えば、「電子チケット購入アプリ」)が有する一機能として実現されてもよい。
【0138】
かかる場合、実施形態にかかる端末プログラムを含む電子チケット購入アプリは、電子チケットを購入するために、購入前に予めダウンロードされる。したがって、実施形態にかかる端末プログラムは、必ずしも、
図1に示したように認証後にダウンロードされるものに限定されない。
【0139】
〔6.ハードウェア構成〕
また、端末装置10は、例えば
図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図11は、端末装置10の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0140】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0141】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを通信網50を介して他の機器へ送信する。
【0142】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0143】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0144】
例えば、コンピュータ1000が端末装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、アプリ制御部14の機能を実現する。また、端末装置10が、記憶部120を有する場合、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0145】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0146】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0147】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0148】
〔8.効果〕
実施形態にかかる端末プログラムは、所定の施設におけるサービスを利用者に提供するための認証が得られた場合に、当該所定の施設におけるサービスに関連するコンテンツを取得する取得手順(コンテンツ取得部14c)と、取得手順により取得されたコンテンツをカメラ機能によって端末装置10の表示画面に表示される映像に重ねて表示させる表示制御手順(表示制御手部14d)とを端末装置10に実行させる。
【0149】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、サービスを受ける施設において写真撮影する場合に、そのサービスに関連するコンテンツも写真の中に収められるようにすることができる。
【0150】
また、取得手順は、認証として端末装置に表示される電子チケットである二次元バーコードを読み取ることによる認証が得られた場合に、コンテンツを取得する。
【0151】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、紙媒体チケットではなく電子チケットが利用される場合であっても、写真の中にサービスを受けた証拠や思い出を残させることができるため、かかる写真を半券の代わりとすることができる。
【0152】
また、取得手順は、認証が得られている状態においてカメラ機能を起動する操作が検知された場合に、コンテンツを取得する。
【0153】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、認証が得られていない状態でコンテンツが提供されてしまうことを防止することができる。
【0154】
また、取得手順は、コンテンツとして、所定の期間中にのみ表示可能なコンテンツを取得する。
【0155】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、例えば、所定の施設で提供されるサービスとして所定のイベントが開催されている開催期間中のみ、そのイベントに関するコンテンツを利用者に提供することができる。
【0156】
また、取得手順は、所定の施設を含む所定エリア内に利用者が位置する場合に、コンテンツを取得する。
【0157】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、例えば、所定の施設で提供されるサービスとして所定のイベントに利用者が参加した証拠となるコンテンツを利用者に提供することができる。
【0158】
また、取得手順は、コンテンツとして、所定の施設を含む所定エリア内において利用者が位置する位置情報に応じたコンテンツを取得する。
【0159】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、例えば、所定の施設で提供されるサービスとして所定のイベントに利用者が参加した証拠となるコンテンツを利用者に提供することができる。また、端末プログラムは、例えば、所定のイベントが開催される会場のうち、どのエリアに利用者がいたか、どのエリアで開催されるイベントに参加していたかといった証拠となるコンテンツを利用者に提供することができる。
【0160】
また、取得手順は、コンテンツとして、認証が得られている状態においてカメラ機能を起動する操作が検知された時刻情報に応じたコンテンツを取得する。
【0161】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、例えば、所定の施設で提供されるサービスとして所定のイベントが開催されるスケジュールに応じたコンテンツを利用者に提供することができる。
【0162】
また、取得手順は、認証の際に用いられた電子チケットの種別に応じたコンテンツを取得する。
【0163】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、例えば、所定の施設で提供されるサービスとして所定のイベントにおいて、利用者がどのような種別のチケットで参加していたかといった証拠となるコンテンツを利用者に提供することができる。
【0164】
取得手順は、コンテンツとして、所定の施設におけるサービスのスポンサーに関連するコンテンツを取得する。
【0165】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、例えば、所定の施設で提供されるサービスとして所定のイベントに協賛するスポンサーの広告を利用者に提供することができるため、広告効果を高めることができる。
【0166】
また、取得手順は、コンテンツとして、所定の施設におけるサービスに関連する人物、または、キャラクターを含むコンテンツを取得する。
【0167】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、例えば、所定の施設で提供されるサービスとして所定のイベントの出演者を含む写真撮影を行わせることができるため、例えば、キャラクターとの写真撮影のための待ち時間を削減することができる。
【0168】
また、取得手順は、コンテンツとして、利用者の属性情報に応じたコンテンツを取得する。
【0169】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、利用者が好みそうなコンテンツを優先的に提供することができる。
【0170】
また、表示制御手順は、取得手順により取得されたコンテンツを利用者の操作に応じて制御可能な状態で、端末装置の表示画面に表示される映像に重ねて表示させる。
【0171】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、例えば、利用者の好む態様のコンテンツを写真の中に収めることができる。
【0172】
また、表示制御手順は、取得手順により取得されたコンテンツのうち、利用者によって指定されたコンテンツを端末装置の表示画面に表示される映像に重ねて表示させる。
【0173】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、コンテンツが複数存在する場合に、利用者の望むコンテンツを写真の中に収めることができる。
【0174】
また、取得手順は、所定の施設として、所定のイベントが行われるイベント会場におけるサービスを利用者に提供するための認証が得られた場合に、当該所定のイベントに関連するコンテンツを取得する。
【0175】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、イベントが行われるイベント会場において写真撮影する場合に、そのイベントに関連するコンテンツも写真の中に収められるようにすることができる。
【0176】
実施形態にかかる端末プログラムは、端末装置に対して、カメラ機能によって撮影された撮像情報であって表示制御手順によって前記コンテンツが重ねられた撮像情報をソーシャルネットワーキングサービスを提供するサーバ装置に送信する送信手順をさらに実行させる。
【0177】
これにより、実施形態にかかる端末プログラムは、コンテンツを効果的に拡散させることができる。
【0178】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0179】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、認証部は、認証手段や認証回路に読み替えることができる。