特許第6714716号(P6714716)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6714716
(24)【登録日】2020年6月9日
(45)【発行日】2020年6月24日
(54)【発明の名称】傾き耐性のある距離センサ
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/245 20060101AFI20200615BHJP
【FI】
   G01D5/245 110B
   G01D5/245 110R
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-547881(P2018-547881)
(86)(22)【出願日】2017年1月18日
(65)【公表番号】特表2019-507884(P2019-507884A)
(43)【公表日】2019年3月22日
(86)【国際出願番号】EP2017050988
(87)【国際公開番号】WO2017153074
(87)【国際公開日】20170914
【審査請求日】2018年11月9日
(31)【優先権主張番号】102016204016.2
(32)【優先日】2016年3月11日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ファビアン ウーターメーレン
(72)【発明者】
【氏名】ダヨ オシヌビ
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ライディヒ
【審査官】 吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−327940(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102004033083(DE,A1)
【文献】 特開2013−246051(JP,A)
【文献】 実開平1−58110(JP,U)
【文献】 特開2006−194720(JP,A)
【文献】 特開2015−1375(JP,A)
【文献】 特開平7−324948(JP,A)
【文献】 特開2001−165603(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 5/00−5/252
G01B 7/00−7/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定経路(M)に沿って延在する導電性の少なくとも1つの測定トラック素子(20a,20b)を備えた誘導素子(14)と、
前記少なくとも1つの測定トラック素子(20a,20b)に沿って前記誘導素子(14)に対して相対的に可動であるセンサ素子(12)と、
を備えた距離センサ(10)であって、
前記センサ素子(12)は、少なくとも1つの測定コイル(24a,24b)を備えており、前記少なくとも1つの測定コイル(24a,24b)は、前記少なくとも1つの測定トラック素子(20a,20b)と重畳するように配置されており、
前記少なくとも1つの測定コイル(24a,24b)の誘導が、前記測定経路(M)上における前記測定コイル(24a,24b)の位置(y)に依存するように、前記少なくとも1つの測定コイル(24a,24b)と前記少なくとも1つの測定トラック素子(20a,20b)との重畳が前記測定経路(M)に沿って変化する、距離センサ(10)において、
前記誘導素子(14)は、2つの導電性の補正トラック素子(20c,20d)を備えており、前記2つの導電性の補正トラック素子(20c,20d)は、前記測定経路(M)を基準として相並んで配置されており、
前記センサ素子(12)は、2つの補正コイル(24c,24d)を備えており、前記2つの補正コイル(24c,24d)は、前記測定経路(M)を基準として相並んで、両方の前記補正トラック素子(20c,20d)のうちそれぞれ1つの補正トラック素子と重畳するように配置されており、前記補正コイル(24c,24d)と前記補正トラック素子(20c,20d)との重畳は、前記測定経路(M)に沿って一定であり、
1つの補正トラック素子(20c,20d)と1つの測定トラック素子(20a,20b)とが、相並んで延在し、かつ、1つの導電性のトラックから形成されており、
及び/又は、
1つの測定コイル(24a,24b)と1つの補正コイル(24c,24d)とが、前記測定経路(M)に沿って互いに連続して配置されている、
ことを特徴とする距離センサ(10)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの測定トラック素子(20a,20b)は、前記測定経路(M)に沿って、可変の幅を有し、
及び/又は、
両方の前記補正トラック素子(20c,20d)は、前記測定経路(M)に沿って、一定の幅を有する、
請求項1に記載の距離センサ(10)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの測定トラック素子(20a,20b)は、両方の前記補正トラック素子(20c,20d)の間に配置されており、
及び/又は、
前記少なくとも1つの測定コイル(24a,24b)は、両方の前記補正コイル(24c,24d)の間に配置されている、
請求項1又は2に記載の距離センサ(10)。
【請求項4】
前記誘導素子(14)は、2つの導電性の測定トラック素子(20a,20b)を備えており、
前記2つの導電性の測定トラック素子(20a,20b)は、前記測定経路(M)を基準として前記測定経路(M)に沿って相並んで配置されており、
前記センサ素子(12)は、2つの測定コイル(24a,24b)を備えており、前記2つの測定コイル(24a,24b)は、前記測定経路(M)を基準として相並んで両方の前記導電性の測定トラック素子(20a,20b)と重畳するように配置されている、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の距離センサ(10)。
【請求項5】
両方の前記測定トラック素子(20a,20b)は、部分的に同形に成形されており、測定経路位置(y)を基準として相互にシフトした測定信号が各前記測定コイル(24a,24b)に誘導されるように、前記測定トラック素子(20a,20b)は、相互にずらして配置されている、
請求項4に記載の距離センサ(10)。
【請求項6】
1つの測定コイル(24a,24b)は、前記測定経路を基準として相並んで離隔して配置された2つの部分コイル(26)から形成されており、前記2つの部分コイル(26)は、2つの測定トラック素子(20a,20b)と重畳するように配置されており、
1つの補正コイル(24c,24d)は、前記測定経路(M)を基準として両方の前記部分コイル(26)の間に配置されており、かつ、前記補正コイル(24c,24d)は、1つの補正トラック素子(20c,20d)と重畳するように配置されており、前記補正トラック素子(20c,20d)は、両方の前記測定トラック素子(20a,20b)の間に配置されており、
及び/又は、
1つの補正トラック素子(20c,20d)の両側面に2つの測定トラック素子(20a,20b)が設けられており、かつ、前記補正トラック素子(20c,20d)と前記測定トラック素子(20a,20b)とは、1つの導電性のトラックから形成されている、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の距離センサ(10)。
【請求項7】
前記距離センサは、リニア距離センサ(10a)であり、前記誘導素子(14)は、線形の測定経路(M)に沿って配置されている、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の距離センサ(10)。
【請求項8】
前記距離センサは回転角度センサ(10b)であり、前記誘導素子(14)は、回転軸(A)の周囲のシャフト(16’)に配置されている、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の距離センサ(10)。
【請求項9】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の距離センサ(10)のセンサ素子(12)と誘導素子(14)との相対位置(y)を求めるための方法であって、
両方の前記補正コイル(24c,24d)の2つの補正周波数信号を測定するステップと、
各補正コイル(24c,24d)から前記誘導素子(14)までの距離を、各補正周波数信号から求めるステップと、
前記少なくとも1つの測定コイル(24a,24b)から前記誘導素子(14)までの距離を、両方の前記補正コイル(24c,24d)の前記距離から求めるステップと、
前記少なくとも1つの測定コイル(24a,24b)の少なくとも1つの測定周波数信号を測定するステップと、
前記少なくとも1つの測定周波数信号を、各測定コイル(24a,24b)の求められた前記距離に基づいて補正するステップと、
補正された前記少なくとも1つの測定周波数信号から前記相対位置(y)を求めるステップと、
を有する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術分野
本発明は、距離センサと、当該距離センサを用いて相対位置を求めるための方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術
渦電流原理に基づく回転角度センサが公知である。その測定信号は、導電性のトラックと重畳するように配置された測定コイルを備えた振動回路の周波数変化とすることができる。この導電性のトラックは、測定コイルと当該導電性のトラックとの重畳が測定経路に沿って変化するように、測定経路に沿って幅を変化させる。測定コイルは、導電性のトラックに渦電流を誘導し、これによって測定コイルのインダクタンス変化が生じる。
【0003】
かかる回転角度センサは、例えば独国特許出願公開第102004033083号明細書(DE102004033083A1)に記載されている。
【0004】
公差に対してロバストな構成を達成するためには、通常、大抵は同一の幾何学的形態を有するが測定対象物の周縁に沿ってずれて配置された複数の測定コイルと複数の導電性のトラックとを使用する必要がある。
【0005】
測定方向における運動(例えばx軸まわりの回転等)の他、公差に起因して変位が生じて測定コイルと導電性のトラックとの間の距離変化(即ち、x方向及びz方向における運動)が生じることがあり得る。さらに、y軸まわりの傾きもあり得る。傾き及び距離変化は、当該測定方法にとって特に重大となり得る。というのも、渦電流現象は高い距離依存性を示すからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第102004033083号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明の開示
発明の利点
本発明の実施形態は、公差に対してロバストな距離センサを実現することができるという利点を奏する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態の思想は、特に、以下説明する思想及び認識に基づくとみなすことができる。
【0009】
本発明の一側面は距離センサに関する。距離センサは、真っ直ぐな測定経路に沿って2つの部品の相対位置を求めることができるリニア距離センサとすることができる。距離センサは、回転軸まわりの2つの部品相互間の相対回転を測定可能な回転角度センサとすることもできる。
【0010】
本発明の一実施形態においては、距離センサは、測定経路に沿って延在する導電性の少なくとも1つの測定トラック素子を備えた誘導素子と、少なくとも1つの測定トラック素子に沿って誘導素子に対して相対移動可能なセンサ素子とを備えており、センサ素子は少なくとも1つの測定コイルを備えており、測定コイルは少なくとも1つの測定トラック素子と重畳するように配置されており、少なくとも1つの測定コイルの誘導が、測定経路上における当該測定コイルの位置に依存するように、少なくとも1つの測定コイルと少なくとも1つの測定トラック素子との重畳が当該測定経路に沿って変化する。
【0011】
さらに、誘導素子は2つの導電性の補正トラック素子を備えており、補正トラック素子は測定経路を基準として相並んで配置されており、センサ素子は2つの補正コイルを備えており、補正コイルは測定経路を基準として相並んで、両方の補正トラック素子のうちそれぞれ1つの補正トラック素子と重畳するように配置されており、補正コイルと補正トラック素子との重畳は、測定経路に沿って一定である。
【0012】
誘導素子は、例えば、(例えばフレキシブル)プリント配線板とすることができ、このプリント配線板上に測定トラック素子及び補正トラック素子が1つ又は複数の導体路として設けられている。このプリント配線板は、移動を測定する対象である部品に配置することができる。また、測定対象の部品が導電性である場合には、誘導素子をこの測定対象の部品によって直接実現することもできる。測定トラック素子は、例えば、かかる部品の凸部とすることができる。さらに、補正トラック素子をこの部品によって直接実現することができる。
【0013】
1つ又は複数の測定トラック素子及び補正トラック素子はそれぞれ、複数の互いに分離されている導電性のトラックによって構成することができる。また、測定トラック素子及び/又は補正トラック素子のうち1つ又は複数を1つの導電性のトラックのみによって実現することもできる。1つ又は2つの測定トラック素子を、例えば1つの導電性のトラックの縁辺によって実現することができる。補正トラックを導電性のトラックの中央によって実現することができる。
【0014】
コイルごと(測定コイル及び/又は補正コイルごと)にそれぞれ1つの導電性のトラックを誘導素子と重畳するように設け、各導電性のトラックが各測定トラック素子を実現することができる。また、複数のトラック素子(測定トラック素子及び/又は補正トラック素子)を1つの導電性のトラックのみによって実現することもできる。
【0015】
センサ素子は、測定コイル及び/又は補正コイルを平面コイルとして設けたプリント配線板とすることができる。センサ素子は、他の部品を備えることもでき、例えば、コイルに交流電流を誘導することができ、及び/又は、コイル内の交流電圧の周波数を測定することができる制御部等を備えることもできる。
【0016】
補正コイルの基礎面は、測定コイルの基礎面と実質的に一致することができる。また、補正コイルの面積を、(1つ又は複数の)測定コイルの面積より小さくすることもできる。
【0017】
誘導素子とセンサ素子とは相互に相対移動可能である。例えば、センサ素子に対して相対回転可能な軸に誘導素子を配置することができる。また、測定経路の方向において相互に可動の複数の部品にセンサ素子と誘導素子とを固定することもできる。
【0018】
補正コイルによって、センサ素子に対する誘導素子の相対的な傾きを補償することができ、また、距離センサの両方の素子の相対的な距離変化を補償することもできる。
【0019】
(1つ又は複数の)測定コイルと補正コイルとに交流電圧が印加され、この交流電圧が、各対応する(1つ又は複数の)測定トラック素子と補正トラック素子とに渦電流を誘導して、各コイル(測定コイル又は補正コイル)のインダクタンスを変化させる。これらの各コイルをそれぞれ1つの振動回路に接続することができ、各振動回路の周波数は、各インダクタンスによって変化する。この周波数を各コイルの測定信号として処理することができる。
【0020】
例えば、1つ又は複数の測定トラック素子の幅が測定経路に沿って変化し得るので、対応する測定コイルのインダクタンスが変化し、これによって、その周波数も変化する。よって、この周波数から測定経路における測定コイルの位置を推定することができる。
【0021】
しかし、測定信号は、さらに測定コイルから測定トラック素子までの距離(即ち、z方向における距離)にも依存するので、傾き又は距離変化によって測定信号が変化し得るが、これは補正コイルを用いて補正することができる。
【0022】
補正コイルは、測定経路を基準として相並んで配置されている。即ち、測定経路がy方向に延在する場合、補正コイルは、x方向において相並んで配置されている。補正コイルと、対応する補正トラック素子との重畳は、測定経路上における位置には依存しないので、補正コイルから補正トラック素子までの距離を、補正コイルの測定信号(即ち、補正コイルのインダクタンスによって生成された交流電圧の周波数)から推定することができる。各補正コイルについて求められた距離と、距離センサの既知の幾何学的形態(例えば、補正コイル相互間の距離、及び、補正コイルから1つ又は複数の測定コイルまでの距離等)とに基づいて、(1つ又は複数の)測定コイルから各測定トラック素子までの距離を推定することができる。この距離を用いて、例えば、測定コイルの周波数を補正することができる。全体的に、公差が測定結果に及ぼす影響をほぼ相殺することができる。
【0023】
かかる距離センサによって測定精度を向上することができる。というのも、距離補正及び傾き補正を行うことができるからである。さらに、組付公差を大きくすることができるので、距離センサを低コストで製造することができる。
【0024】
本発明の一実施形態においては、測定トラック素子は、測定経路に沿って可変の幅を有する。例えば、測定トラック素子は、測定経路を基準として正弦波形の測定信号が得られるように幅を変化することができる。経路に正弦波形で依存する周波数は、(例えば、逆三角関数を適用することによって)特に簡単に処理することができる。
【0025】
本発明の一実施形態においては、両方の補正トラック素子は、測定経路に沿って一定の幅を有する。補正トラック素子の幅は、対応する補正コイルの幅より大きくすることができる。例えば、測定経路に沿って常において補正コイルを補正トラック素子が完全に覆うことができる。
【0026】
本発明の一実施形態においては、少なくとも1つの測定トラック素子は、両方の補正トラック素子の間に配置されている。補正トラック素子がx方向において(即ち、y方向の測定経路に対して直交する方向において)測定トラック素子の外側に配置されると、x方向における補正コイル間の距離が大きくなり、これによって、補正精度が向上する。
【0027】
本発明の一実施形態においては、少なくとも1つの測定コイルは、両方の補正コイルの間に配置されている。補正コイルをx方向において1つ又は複数の測定コイルの隣に配置すると、y方向において、即ち、測定経路の方向において、センサ素子を、特に短く抑制することができる。全体として、可能な限り最小の構造によってx方向の距離を最大にすることができる。
【0028】
本発明の一実施形態においては、誘導素子は、2つの導電性の測定トラック素子を備えており、これら2つの測定トラック素子は、測定経路を基準として測定経路に沿って相並んで配置されており、かつ、センサ素子は2つの測定コイルを備えており、これら2つの測定コイルは、測定経路を基準として相並んで両方の導電性のトラックと重畳するように配置されている。換言すると、距離センサは、x方向に相並んで設けられた2つの測定コイルを備えることができる。
【0029】
本発明の一実施形態においては、両方の測定トラック素子が、部分的に同形に成形されており、測定経路位置を基準として相互にシフトした信号が各測定コイルに誘導されるように、測定トラック素子が相互にずらして配置されている。例えば、両方の測定トラック素子の形状を、一方の測定コイルが測定経路に沿って正弦波形の測定信号を生成し、かつ、他方の測定コイルが余弦波形の信号(即ち、正弦信号を90°シフトしたもの)を生成する形状とすることができる。その商から、逆正接関数を用いて変位位置を計算することができる。
【0030】
本発明の一実施形態においては、補正トラック素子と測定トラック素子とは、相並んで延在し、かつ、1つの導電性のトラックから形成されている。測定トラック素子と補正トラック素子とを同一の導電パターン部によって誘導素子上に実現することができる。その際には、対応する測定コイルと、対応する補正コイルとを、測定経路に沿って互いに連続して配置することができる。かかる場合には、補正コイルの面積を測定コイルの面積より小さくすることができる。例えば、補正コイルが、導電性のトラックのうち、可変の幅を有しない部分のみを覆うことが可能である。
【0031】
本発明の一実施形態においては、1つの測定コイルは、測定経路を基準として相並んで離隔して配置された2つの部分コイルから形成されており、これら2つの部分コイルは、2つの測定トラック素子と重畳するように配置されている。補正コイルは、測定経路を基準として(即ち、x方向を基準として)両方の部分コイルの間に配置することができる。その際には、補正コイルを、y方向即ち測定経路に沿って両方の部分コイルから離隔することができる。この補正コイルは、両方の測定トラック素子の間に配置された補正トラック素子と重畳するように配置することができる。
【0032】
相並んで配置された2つの測定コイルを、上述のようにしてそれぞれ2つの部分コイルに分割することができる。さらに、この測定コイルごとに1つの補正コイルを設け、x方向を基準として補正コイルを両方の部分コイルの間に配置することもできる。かかる構成により、例えば、特にコンパクトな誘導素子を実現することができる。というのも、測定コイルと補正コイルとの各組み合わせに対して設けなければならない導電性のトラックは1つずつのみとなるからである(この1つの導電性のトラックは、縁辺において2つの測定トラック素子を実現し、かつ、中央において補正トラック素子を実現する)。
【0033】
かかる場合、補正コイルの面積及び/又はx方向における寸法は、測定コイルの面積及び/又はx方向における寸法より小さくなる。というのも、測定コイルは、導電性のトラックの全幅(両方の測定トラック素子及び補正トラック素子)を覆うからである。補正コイルは、省スペースでセンサ素子に統合することができる。
【0034】
本発明の一実施形態においては、補正トラック素子の両側面に2つの測定トラック素子が設けられており、補正トラック素子と測定トラック素子とは、1つの導電性のトラックから形成されている。
【0035】
両方の測定トラック素子(導電性のトラックの縁辺)と補正トラック素子(導電性のトラックの中央)とから構成された導電性のトラックは、補正トラック素子の幅と等しい最小幅を有することができる。例えば、この最小幅は、補正コイルの幅より約30%大きくすることができる。
【0036】
本発明の一実施形態においては、距離センサは、リニア距離センサである。例えば、誘導素子を、線形の測定経路に沿って配置することができる。かかるリニア距離センサによって、例えば、2輪車の上下方向弾性たわみを測定することができる。さらに、かかるリニア距離センサをブレーキシステムにおいて使用することもできる。また、かかるリニア距離センサを用いて、オートマチックトランスミッションのギア位置を測定することもできる。
【0037】
本発明の一実施形態においては、距離センサは、回転角度センサである。例えば、回転軸を中心とするシャフトに誘導素子を配置することができる。かかる回転角度センサは、カムシャフト位置を測定するために使用することができる。また、かかる回転角度センサを用いて、可変バルブ位置調整機構用の偏心軸の角度を求めることもできる。また、かかる回転角度センサを電動自動車用の電気モータ用のロータ位置センサとして使用することもできる。
【0038】
本発明の他の一側面は、上記又は下記の構成の距離センサのセンサ素子と誘導素子との相対位置を求めるための方法に関する。例えば、本方法は、制御部によって実施することができ、この制御部は、センサ素子上に配置することもできる。
【0039】
本発明の一実施形態においては、本方法は、両方の補正コイルの2つの補正周波数信号を測定するステップと、各補正コイルから誘導素子までの距離を、各補正周波数信号から求めるステップと、少なくとも1つの測定コイルから誘導素子までの距離を、両方の補正コイルの前記距離から求めるステップと、少なくとも1つの測定コイルの少なくとも1つの測定周波数信号を測定するステップと、少なくとも1つの測定周波数信号を、各測定コイルの求められた距離に基づいて補正するステップと、補正された少なくとも1つの測定周波数信号から相対位置を求めるステップと、を有する。
【0040】
本方法を実施するアルゴリズムであって、制御部にコンピュータプログラムとして実装可能なアルゴリズムが必要とする計算能力は小さくなり、標準的なマイクロコントローラを用いて実現することができる。
【0041】
図面の簡単な説明
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図面及び明細書は、双方ともに、本発明を限定するものと解釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明の一実施形態のリニア距離センサを示す概略図である。
図2】本発明の一実施形態の回転角度センサを示す概略図である。
図3】本発明の一実施形態の距離センサ用の誘導素子を示す概略図である。
図4】本発明の一実施形態の距離センサの概略的な断面図である。
図5】本発明の一実施形態の距離センサ用の誘導素子を示す概略図である。
図6】本発明の一実施形態の距離センサ用の誘導素子を示す概略図である。
図7】本発明の一実施形態の距離センサの概略的な断面図である。
図8】誘導素子とコイルとの間の距離に対する周波数の依存性を示すグラフである。
図9】測定経路に対する周波数の依存性を示すグラフである。
【0043】
図面は、単に概略的に示しているだけであり、実寸の比率通りではない。図面において、同一の符号は、同一の、又は、同一作用の構成を示している。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明の実施形態
図1は、リニア距離センサ10aの形態の距離センサ10を示しており、これは、センサ素子12と誘導素子14とを備えている。センサ素子12と誘導素子14とは、測定経路Mに沿って相互に相対移動可能になっている。センサ素子12及び誘導素子14の構成については、図3乃至図9を参照してさらに詳細に説明する。
【0045】
誘導素子14は、例えば、プリント配線板とすることができ、これは、センサ素子12までの相対位置を測定する対象の部品16に取り付けられる。また、誘導素子14を導電性の部品16のパターン部として実現することもできる。
【0046】
プリント配線板17を含み得るセンサ素子12には制御部18を設けることができ、この制御部18は、以下においてさらに説明するように、測定経路Mにおけるセンサ素子12の変位位置を、センサ素子12に存在するコイルから求めることができる。
【0047】
同図及びそれ以降の図において、測定経路Mの向きは、y方向に沿った向きであるのに対し、幅方向は、x方向によって定義される。センサ素子12と誘導素子14との距離は、z方向において測定されるものである。
【0048】
図2は、回転角度センサ10bの形態の距離センサ10を示しており、これは、センサ素子12と誘導素子14とを備えている。センサ素子12と誘導素子14とは、軸Aの周囲に相互に相対回転可能になっている。誘導素子は、シャフト16’に巻回されているので、これにより、センサ素子12と誘導素子14とは、(曲線の)測定経路Mに沿って相互に可動になっている。
【0049】
センサ素子12及び誘導素子14は、(シャフト16’から仮想的に展開した場合に)図1の構成と全く同一の構成とすることができる。例えば、誘導素子14をフレキシブルプリント配線板とすることができ、及び/又は、シャフト16’が導電性である場合には、シャフト16’の表面をパターニングすることによって誘導素子14を実現することができる。
【0050】
図1においては、軸Aの向きは、x方向である。測定経路Mは、シャフト16’が回転し、かつ、センサ素子12が固定しているとの前提の下で、(局所的に)y方向に延在する。
【0051】
図3は、例えば、(フレキシブル)プリント配線板22を備えた誘導素子14を示しており、プリント配線板22上には、複数の導電性のトラック素子20a,20b,20c,20dがメタライジング層又は導体路として設けられている。また、トラック20a,20b,20c,20dを導電性の部品16,16’の凸部又は凹部として形成することもできる。
【0052】
リニア距離センサ10aの場合、誘導素子14は、フラット形である。回転角度センサ10bの場合、誘導素子14は、曲げられて円又は部分円(360°のうち一部のみを検出する場合)にされている。
【0053】
トラック素子20a乃至20dは、2つの測定トラック素子20a,20bと2つの補正トラック素子20c,20dとに分かれている。両方の測定トラック素子20a,20bは、相並んで、及び/又は、測定経路Mの方向(即ちy方向)に延在する。さらに、測定トラック素子20a,20bは、両方の補正トラック素子20c,20dの間に延在し、両方の補正トラック素子20c,20dも、測定経路の方向に延在する。
【0054】
さらに、各トラック素子20a,20b,20c,20dには、当該各トラック素子に対応するコイル24a,24b,24c,24dが重畳するように設けられている。測定トラック素子20a,20bには、それぞれ測定コイル24a,24bが重畳するように設けられている。補正トラック素子20c,20dには、それぞれ補正コイル24c,24dが重畳するように設けられている。測定コイル24a,24bと補正コイル24c,24dとは、(x方向に)相並んで配置されており、測定コイル24a,24bは、両方の補正コイル24c,24dの内側に配置されている。さらに、全てのコイル24a,24b,24c,24dを同一の大きさとすることができ、又は、同一の面積とすることができる。
【0055】
測定トラック素子20a,20bは、シャフト16’が回転し又は部品16が移動すると、対応する測定コイルの重畳が変化するようにパターニングされている。このとき、各測定トラック素子20a,20bのx方向の幅は、対応する測定コイル24a,24bの重畳がy方向において又は測定経路に沿って変化するように、y方向において変化する。このようにして各測定コイル24a,24bは、測定経路M上における各測定コイル24a,24bの位置に実質的に依存する測定信号を生成する。
【0056】
各測定トラック素子20a,20bの縁辺の一部を(x方向に、又は、x方向とは反対方向に)外側に向かって曲げて、周期的に繰り返す弧状のパターンを形成することができる。また、測定経路に対して平行に延在する中心軸を基準として、各測定トラック素子20a,20bを鏡像対称性とすることもできる。
【0057】
両方の測定トラック素子20a,20bは、部分的に同形に成形されているものの、測定コイル24a,24bにおいて異なる測定信号が生成されるように、測定経路Mに沿って相互にずらすことができる。図示のように、測定トラック素子20a,20bを半周期ずらすことができ、これによって最大限に異なる測定信号が得られる。
【0058】
補正トラック素子20c,20dは、パターニングする必要はなく、回転/移動又は測定経路に依存しない幾何学的形態を有することができる。補正コイル24c,24dだけは、測定経路に沿って補正トラック素子20c,20dとの間に等しい重畳を常に有しなければならない(例えば、完全な重畳)。このようにして補正コイル24c,24dは、測定経路に依存しない測定信号であって、各補正コイル24c,24dから誘導素子14までの(z方向の)距離に依存する測定信号を生成する。
【0059】
補正コイル24c,24dに対して別々の補正トラック素子20c,20dを設けずに、導電性の部品16,16’の面全体に補正コイル24c,24dを配置することができる。
【0060】
図4は、(回転角度センサ10bの形態の)距離センサ10の断面図であり、当該断面図には、誘導素子14に対するセンサ素子12の傾きが示されている。コイル24a乃至24dの距離は、公称距離znomから偏差しており、これは、測定コイル24a,24bの測定信号に誤差が生じる原因となるが、この測定信号は、補正コイル24c,24dの測定信号によって補正することができる。
【0061】
図5及び図6は、誘導素子14の他の実施形態を示しており、両実施形態においては、補正トラック素子20c,20dと測定トラック素子20a,20bとは互いに統合されている。
【0062】
図3においては、補正トラック素子20c,20d及び測定トラック素子20a,20bは、それぞれ別々の導電性のトラックによって(即ち、他のトラックから分離されたトラックによって)実現される。図5及び図6においては、図3の測定トラック素子20a,20bと同一の形状を有する導電性のトラックが、それぞれ2つの測定トラック素子20a(又は20b)と1つの補正トラック素子20c(又は20d)とに区分される。これは、コイル24a乃至24dの配置によって区分され、両方の測定トラック素子20a(又は20b)及び1つの補正トラック素子20c(又は20d)を互いに接続することができ、又は、1つのメタライジング層によって実現可能であることを理解することができる。また、測定トラック素子20a(又は20b)及び補正トラック素子20c(又は20d)を互いに分離することも可能である。
【0063】
図3と全く同様に、各測定トラック素子20a,20bの縁辺の一部を(x方向に、又は、x方向とは反対方向に)外側に向かって曲げて、周期的に繰り返す弧状のパターンを形成することができる。縁辺の他の部分は直線状であってもよいし、測定経路に対して平行に延在してもよい。
【0064】
全体的に、測定トラック素子20a(又は20b)と補正トラック素子20c(又は20d)とから構成されたトラックの幅は、測定経路に沿って最小幅と最大幅との間で周期的に変化することができる。この最小幅は、補正トラック素子20c(又は20d)の幅とすることができる。
【0065】
図5においては、測定コイル24a(又は24b)は、幅方向(x方向)において、対応する測定トラック素子20a(又は20b)と補正トラック素子20c(又は20d)とを完全に覆う。測定コイル24a(又は24b)は、対応するトラック素子から構成されたトラックの最大幅と全く同一の幅とすることができる。
【0066】
補正コイル24c(又は24d)は、幅方向(x方向)においては、補正トラック素子20c(又は20d)のみを覆う。補正コイル24c(又は24d)は、対応するトラック素子から構成されたトラックの最大幅と全く同一の幅、又は、当該最大幅より若干狭い幅とすることができる。
【0067】
測定コイル24a,24bは、x方向において相並んで配置されている。補正コイルも、x方向において相並んで配置されている。補正コイルは、y方向又は測定経路Mの方向において測定コイル24a,24bから離隔されている。
【0068】
コイル24a乃至24dの配置及び補正コイル24c,24dの形状が図5と全く同一である図6においては、各測定コイル24a,24bは、それぞれ2つの部分コイル26に区分されている。各部分コイル26の幅は、対応する測定トラック素子20a又は20bの最大幅とほぼ等しい。このようにして、測定コイル24a,24bから出力される測定信号の範囲を拡大することができる。特に、図4の構成よりも最小測定信号が減少する。
【0069】
図7は、図6に示されたコイル構成と誘導素子14とを備えたリニア距離センサの形態の距離センサ10の断面図である。図4と同様に、コイル24a乃至24dの距離は、傾きに起因して公称距離znomから偏差し得ることが示されている。
【0070】
図7にはさらに、測定トラック素子20a,20bと補正トラック素子20c,20dとを、プリント配線板22の、センサ素子12とは反対側の面に配置することができることも示されている。また、測定トラック素子20a,20bと補正トラック素子20c,20dとを、プリント配線板22のセンサ素子12側の面に配置することもできる。
【0071】
リニア距離センサ10a及び回転角度センサ10bは双方とも、図3図5又は図6と同様の構成を有し得るようにすることができる。
【0072】
図8及び図9を参照して、誘導素子14を基準としてセンサ素子12が測定経路Mのどの位置に存在するかを求めるために制御部18が実行することができる方法を説明する。
【0073】
測定コイル24a,24b及び補正コイル24c,24dはそれぞれ、制御部18によって励振される1つの振動回路に接続することができる。各振動回路の周波数は、各コイル24a乃至24dのインダクタンスに依存し、各インダクタンスは、各コイルと、各コイルに対して設けられたトラック素子20a乃至20dとの重畳に依存する。この周波数は、制御部18によって測定信号として検出される。
【0074】
最初に、制御部は実行時に、両方の補正コイル24c,24dの周波数を測定し、これらの周波数に基づいて、誘導素子14と各補正コイル24c,24dとの間の距離z,z図4図7参照)を推定することができる。図8は、コイル24a乃至24dの周波数と、当該コイル24a乃至24dから誘導素子14までの距離との関係を示すグラフである。この関係は、例えば、制御部18において補間し、又は、テーブルとして記憶することができ、この関係から、制御部18は、周波数から距離を算出することができる(また、その逆も可能である)。
【0075】
距離センサ10の既知の幾何学的形態と、特に、x方向におけるコイル24a乃至24dの位置とから、距離z,zから距離z,zを求めることができる。これは、補正コイル24c,24dが測定コイル24a,24bの外側に相並んで配置されている図4の実施形態においては、線形補間によって行うことができる。図7の実施形態においては、これらの距離を同一に扱うことができる(z=zかつz=z)。というのも、補正コイル24c,24dは、x方向において、測定コイル24a,24bと同一位置に配置されているからである。
【0076】
距離z,zを用いて、制御部は、測定コイルの測定された周波数を都度補正することができる。
【0077】
図9は、傾きが無い場合(即ち、較正された場合)に測定コイル24a,24bによって生成される測定コイル24a,24bの測定信号を示すグラフである。
【0078】
同図においては、fは、重畳が生じない場合(例えば、誘導素子14が離隔している場合)に生成される最小周波数である。最小周波数fは、コイルの幾何学的形態と共振容量とに依存し(距離及び誘導素子14には依存しない)、較正によって求めることができる。
【0079】
min(znom1,2)は、重畳が最小である場合(公称距離znom1,2である場合)の周波数であり、fmax(znom1,2)は、重畳が最大である場合(公称距離znom1,2である場合)の周波数である。第1の補正コイル24aの公称距離znom1及び第2の補正コイル24bの公称距離znom2は、設計及び個体ばらつきによって定義されたものであり、較正によって求めることができる。較正の際に全測定領域を網羅することにより、制御部は、各測定コイル24a,24bの最小周波数fmin(znom1,2)と最大周波数fmax(znom1,2)とを求めることができる。
【0080】
補正コイル24c,24dを用いて求められた測定コイル24a,24bの距離z,zから、制御部18は、この距離の場合において、最大の重畳fmax(za,b)である場合の各測定コイル24a,24bの(補正された)周波数を求めることができる。これは、図8に示されている関係を利用して行うことができる。
【0081】
このようにして、上述の補正された最大周波数fmax(za,b)を用いて、例えば、次式
cor1,2=(fm1,2_)/(fmax(za,b)−f)・fmax(znom1,2
に従って線形補正を行うことにより、測定コイルの測定された周波数fm1,2を補正することができる。
【0082】
その後、この補正された周波数fcor1,2から、制御部18は、測定経路上における位置yを求めることができる。例えば、測定トラック素子20a,20bは、測定経路Mにわたって正弦波形の測定信号が得られる形状とすることができる。さらに、90°シフトした測定信号が得られるように、測定トラック素子20a,20bを測定経路Mの方向に相互にずらすこともできる。その後、
y=arctan(fcor1/fcor2
を用いて、補正された周波数fcor1,2から変位位置又は回転角度yを算出することができる。上述の補正によって、この結果は、較正時点において同等の結果と一致することとなる。
【0083】
最後に、例えば、「有する」、「備える」等の用語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、また、例えば、「1つの」等の用語は複数を排除するものではないことに留意すべきである。請求項において記載した符号は、本発明を限定するものとみなすべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9