特許第6714966号(P6714966)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6714966ビデオゲーム処理装置、及びビデオゲーム処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6714966
(24)【登録日】2020年6月10日
(45)【発行日】2020年7月1日
(54)【発明の名称】ビデオゲーム処理装置、及びビデオゲーム処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/47 20140101AFI20200622BHJP
   A63F 13/335 20140101ALI20200622BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20200622BHJP
   A63F 13/795 20140101ALI20200622BHJP
【FI】
   A63F13/47
   A63F13/335
   A63F13/55
   A63F13/795
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-31573(P2013-31573)
(22)【出願日】2013年2月20日
(65)【公開番号】特開2014-158632(P2014-158632A)
(43)【公開日】2014年9月4日
【審査請求日】2016年2月18日
【審判番号】不服2018-13810(P2018-13810/J1)
【審判請求日】2018年10月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】308033283
【氏名又は名称】株式会社スクウェア・エニックス
(74)【代理人】
【識別番号】100114720
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100128749
【弁理士】
【氏名又は名称】海田 浩明
(74)【代理人】
【識別番号】100184583
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 侑士
(74)【代理人】
【識別番号】100188662
【弁理士】
【氏名又は名称】浅見 浩二
(72)【発明者】
【氏名】板倉 裕一
【合議体】
【審判長】 吉村 尚
【審判官】 塚本 丈二
【審判官】 藤本 義仁
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−19351(JP,A)
【文献】 特開2011−152215(JP,A)
【文献】 特開2001−239059(JP,A)
【文献】 特開2010−227459(JP,A)
【文献】 特開2012−232186(JP,A)
【文献】 特開2002−346229(JP,A)
【文献】 特開2007−208652(JP,A)
【文献】 Gueed,“PSP「俺の屍を越えてゆけ」,ゲームの進行方法や戦闘システム,キャラクターの情報が公開に。スクリーンショットもどっさり到着”,[online],2011.05.26,Aetas株式会社,4gamer.net,[2017年2月24日検索],インターネット<URL:http://www.4gamer.net/games/130/G013082/20110518031/>
【文献】 “シャイニング・フォース クロス”,「電撃アーケードゲーム Vol.19 電撃PlayStation 8/11号増刊」,アスキー・メディアワークス,2010年6月30日,第16巻,第23号,通巻527号,p.138
【文献】 “ソールトリガー”,「週刊ファミ通 2012 9/20」,株式会社エンターブレイン,2012年9月6日,第27巻,第38号,通巻1240号,p.238
【文献】 “ゾイド −鋼の絆−”,「ファミ通GREE Vol.8 週刊ファミ通2012年12月27日増刊号」,株式会社エンターブレイン,2012年11月22日,第8巻,p.56
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 5/04
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレイヤそれぞれに対応するプレイヤキャラクタそれぞれにより敵キャラクタが探索され、探索された敵キャラクタとバトルが実行されるビデオゲームであり、前記複数のプレイヤがそれぞれ遊戯するビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、
前記複数のプレイヤのうちの一のプレイヤに対応する一のプレイヤキャラクタが前記敵キャラクタに遭遇したときに、前記バトルの内容、結果および報酬のうち少なくとも何れか1つに及ぼす効果を示すバトル効果を決定する決定手段と、
該決定手段により決定された前記バトル効果の内容前記一のプレイヤの表示画面に表示する表示手段と、
該表示手段により内容が表示され前記バトル効果を前記バトルに反映させる反映手段とを含み、
前記一のプレイヤキャラクタが前記敵キャラクタに遭遇したことで前記バトル効果が決定し、当該バトル効果が反映された前記バトルは、当該一のプレイヤキャラクタに対応する前記一のプレイヤが仲間を募集することで、複数のプレイヤそれぞれが操作する複数のプレイヤキャラクタが参加可能であり、
前記表示手段は、前記一のプレイヤキャラクタとは異なる他のプレイヤキャラクタに対応するプレイヤがわかるように前記決定手段により決定された前記バトル効果の内容当該他プレイヤの表示画面に表示する
ことを特徴とするビデオゲーム処理装置。
【請求項2】
前記決定手段により決定されたバトル効果の選択演出を実行するバトル効果選択演出実行手段と、
前記反映手段により前記バトル効果が反映されたバトルを実行する実行手段とを含む
請求項1記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項3】
前記反映手段は、前記一のプレイヤキャラクタの仲間となった他のプレイヤキャラクタに対しても前記バトル効果を反映させる
請求項1または請求項2記載のビデオゲーム処理装置。
【請求項4】
複数のプレイヤそれぞれに対応するプレイヤキャラクタそれぞれにより敵キャラクタが探索され、探索された敵キャラクタとバトルが実行されるビデオゲームであり、前記複数のプレイヤがそれぞれ遊戯するビデオゲームの進行を制御する機能をコンピュータに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記複数のプレイヤのうちの一のプレイヤに対応する一のプレイヤキャラクタが前記敵キャラクタに遭遇したときに、前記バトルの内容、結果および報酬のうち少なくとも何れか1つに及ぼす効果を示すバトル効果を決定する決定機能と、
該決定機能により決定された前記前記バトル効果の内容前記一のプレイヤの表示画面に表示する表示機能と、
該表示機能により内容が表示され前記バトル効果を前記バトルに反映させる反映機能とを実現させ、
前記一のプレイヤキャラクタが前記敵キャラクタに遭遇したことで前記バトル効果が決定し、当該バトル効果が反映された前記バトルは、当該一のプレイヤキャラクタに対応する前記一のプレイヤが仲間を募集することで、複数のプレイヤそれぞれが操作する複数のプレイヤキャラクタが参加可能であり、
前記表示機能では、前記一のプレイヤキャラクタとは異なる他のプレイヤキャラクタに対応するプレイヤがわかるように前記決定機能により決定した前記バトル効果の内容当該他プレイヤの表示画面に表示する機能を
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤキャラクタにより敵キャラクタが探索され、探索された敵キャラクタとバトルが実行されるビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置、及びビデオゲーム処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレイヤにより敵を攻撃する仕様のビデオゲームは多数提案されている。例えば、このようなビデオゲームには、プレイヤによる操作タイミングの一致度により、敵キャラクタに与えるダメージを増減させる効果をプレイヤキャラクタに対して与えるものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−321362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような仕様のビデオゲームは、大きなダメージを与える効果をプレイヤキャラクタに与えるためには、相応の熟練度を必要とするため、難度の高いゲーム操作を原因としてゲームから離れてしまうユーザがいた。すなわち、より分かりやすい形で、かつ、より容易な操作で特定の効果をプレイヤキャラクタに与えるビデオゲームが望まれていた。
【0005】
本発明は、より分かりやすい形で、かつ、より容易な操作で特定の効果をプレイヤキャラクタに与えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のビデオゲーム処理装置は、プレイヤキャラクタそれぞれにより敵キャラクタが探索され、探索された敵キャラクタとバトルが実行されるビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置であって、前記プレイヤキャラクタが前記敵キャラクタに遭遇したときに、前記バトルの内容、結果および報酬のうち少なくとも何れか1つに及ぼす効果を示すバトル効果の選択演出を実行するバトル効果選択演出実行手段と、該バトル効果選択演出実行手段により実行された前記バトル効果選択演出の選択結果を表示画面に表示する選択結果表示手段と、該選択結果表示手段により表示される前記選択結果に対応するバトル効果を前記バトルに反映するとともに、前記バトルを開始するバトル開始手段とを含むことを特徴とする。
【0007】
上記の構成としたことで、より分かりやすい形で、かつ、より容易な操作で特定の効果をプレイヤキャラクタに与えることができるようになる。
【0008】
前記プレイヤキャラクタが前記敵キャラクタに遭遇したときに、前記選択演出を実行する前に、前記バトル効果を決定するバトル効果決定手段を含み、前記バトル効果選択演出実行手段は、前記バトル効果決定手段により決定された前記バトル効果を示す前記選択結果が選択される演出を実行する構成とされていてもよい。
【0009】
さらに、本発明のビデオゲーム処理プログラムは、プレイヤキャラクタそれぞれにより敵キャラクタが探索され、探索された敵キャラクタとバトルが実行されるビデオゲームの進行を制御する機能をコンピュータに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、前記コンピュータに、前記プレイヤキャラクタが前記敵キャラクタに遭遇したときに、前記バトルの内容、結果および報酬のうち少なくとも何れか1つに及ぼす効果を示すバトル効果の選択演出を実行するバトル効果選択演出実行機能と、該バトル効果選択演出実行手段により実行された前記バトル効果選択演出の選択結果を表示画面に表示する選択結果表示機能と、該選択結果表示手段により表示される前記選択結果に対応するバトル効果を前記バトルに反映するとともに、前記バトルを開始するバトル開始機能とを実現させるためのものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、より分かりやすい形で、かつ、より容易な操作で特定の効果をプレイヤキャラクタに与えることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】ビデオゲーム処理システムの構成の例を示すブロック図である。
図2】ビデオゲーム処理サーバの構成の例を示すブロック図である。
図3】ルーレット情報の格納状態の例を示す説明図である。
図4】バトル処理の例を示すフローチャートである。
図5】プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したときの表示画面の例を示す画面図である。
図6】ルーレット出現演出が実行されたときの表示画面の例を示す画面図である。
図7】ルーレット演出が実行されたときの表示画面の例を示す画面図である。
図8】バトル効果発動演出が実行されたときの表示画面の例を示す画面図である。
図9】バトル準備ページの例を示す説明図である。
図10】バトル状況ページの例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態の例について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム処理システム100の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、ビデオゲーム処理システム100は、ビデオゲーム処理サーバ10と、複数のユーザ(プレイヤ)がそれぞれ使用するユーザ端末21〜2N(Nは任意の整数)とを含む。なお、ビデオゲーム処理システム100の構成はこれに限定されず、単一のユーザ端末を複数のユーザが使用する構成としてもよいし、複数のサーバを備える構成としてもよい。
【0014】
ビデオゲーム処理サーバ10と複数のユーザ端末21〜2Nは、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク30に接続されている。なお、図示しないが、複数のユーザ端末21〜2Nは、通信業者によって管理される基地局と無線通信回線によるデータ通信を行うことによって、通信ネットワーク30と接続する。
【0015】
ビデオゲーム処理システム100は、複数のプレイヤがそれぞれ仮想空間や仮想エリアで遊戯するビデオゲーム(例えば、いわゆるオンラインゲームやソーシャルゲーム(SNS(Social Networking Service)で提供されるゲーム))の進行を制御するための各種機能を有する。
【0016】
ビデオゲーム処理サーバ10は、ビデオゲーム処理システム100の管理者によって管理され、ユーザ端末21〜2Nに対してビデオゲームに関する情報を提供するための各種の機能を有する。
【0017】
ビデオゲーム処理サーバ10は、WWWサーバなどの情報処理装置によって構成され、各種情報を格納する記憶媒体を備える。なお、ビデオゲーム処理システム100においては、複数のユーザ端末21〜2Nそれぞれにかかる処理負荷を軽減させるといった観点から、ビデオゲームに関する情報はビデオゲーム処理サーバ10が管理することが好ましい。ただし、ビデオゲームに関する情報の一部を複数のユーザ端末21〜2Nそれぞれが管理する構成としてもよい。
【0018】
図2は、ビデオゲーム処理サーバ10の構成の例を示すブロック図である。図2に示すように、ビデオゲーム処理サーバ10は、制御部11と、通信部12と、ビデオゲーム情報記憶部13とを含む。
【0019】
制御部11は、CPUやROMなどを含み、ビデオゲーム情報記憶部16に記憶された制御プログラムに従ってビデオゲーム処理サーバ10全体の制御を行うための機能を有する。
【0020】
通信部12は、インターネット等の通信ネットワーク30を介して、複数のユーザ端末21〜2Nとの間で通信を行うための機能を有する。
【0021】
ビデオゲーム情報記憶部13は、例えばデータベース装置によって構成され、ビデオゲーム処理システム100がその進行を制御するビデオゲームに関する各種情報や、ビデオゲーム用の制御プログラムなどの各種のデータが格納される記憶媒体である。
【0022】
ビデオゲーム情報記憶部13は、ルーレット情報記憶部13aを含む(図2参照)。
【0023】
ルーレット情報記憶部13aは、ルーレット演出により表示されるルーレット情報を記憶する記憶媒体である。図3は、ルーレット情報記憶部13aにおけるルーレット情報の格納状態の例を示す説明図である。図3に示すように、ルーレット情報は、例えば、カテゴリと、ユーザに視覚的に認識させるためのアイコンと、バトルに反映させる効果内容と、当選率とを含む情報である。なお、ルーレット情報記憶部13aは、技の名称を含むように構成されていてもよい。
【0024】
ここでカテゴリとは、効果内容の分類を示す。本例におけるカテゴリには、攻撃、召喚獣、回復、および討伐報酬が含まれる。
【0025】
ここで効果内容とは、バトルの内容、結果および報酬などのバトルに関連する事項に対して及ぼす効果(以下、バトル効果と呼ぶ場合がある。)の内容を示す。例えば、バトル内容・結果に対して及ぼす効果には、「攻撃2倍」や、「召喚獣ゲージ3倍」や、「HPを全回復」などが含まれる。また、バトルの報酬に対して及ぼす効果には、「獲得スコア2倍」や「報酬カード獲得率7倍」などが含まれる。
【0026】
複数のユーザ端末21〜2Nは、それぞれ、ビデオゲームを行うユーザ(プレイヤ)によって管理され、例えば携帯電話端末やPDA(Personal
Digital Assistants)、携帯型ゲーム装置などのネットワーク配信型のゲームを行うことが可能な携帯通信端末によって構成される。複数のユーザ端末21〜2Nは、それぞれ、通信ネットワーク30に接続し、ビデオゲーム処理サーバ10との通信を行うことによりビデオゲームを実行するためのハードウェア(例えば、ゲーム画面を表示する表示装置や音声出力装置など)およびソフトウェアを備える。なお、複数のユーザ端末21〜2Nは、ビデオゲーム処理サーバ10を介さずに直接通信を行うこともできる構成とされていてもよい。
【0027】
次に、本例のビデオゲーム処理システム100の動作について説明する。なお、本発明に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。
【0028】
図4は、ビデオゲーム処理システム100におけるビデオゲーム処理サーバ10(サーバ10)が実行するバトル処理の例を示すフローチャートである。バトル処理では、敵キャラクタとプレイヤ(あるいはプレイヤキャラクタ)とのバトルに関連する処理が行われる。なお、図4に示す処理の一部をユーザ端末21〜2Nが実行するようにしてもよい。
【0029】
バトル処理において、先ず、サーバ10は、敵キャラクタと遭遇したか否かを判定する(ステップS101)。敵キャラクタと遭遇していないと判定したとき(ステップS101のN)には、サーバ10は、敵キャラクタと遭遇したか否かを判定する処理に戻る。
【0030】
一方で、敵キャラクタと遭遇したと判定したとき(ステップS101のY)には、サーバ10は、バトル効果の抽選(決定)を行う。図5は、プレイヤキャラクタが敵キャラクタと遭遇したときの表示画面の例を示す画面図である。図5に示すように、表示画面40には、「敵キャラクタ発見!」というコメント401と、敵キャラクタ402とが表示される。
【0031】
なお、本例におけるサーバ10は、敵キャラクタと遭遇したことに応じてバトル効果の抽選を行うように構成されているが、遭遇した敵キャラクタがバトル効果の抽選を実行させる敵キャラクタであるか否かを判定し、バトル効果の抽選を実行させる敵キャラクタである場合にバトル効果の抽選を行うように構成されていてもよい。
【0032】
バトル効果の抽選を行うと、サーバ10は、ルーレット演出が出現することを示唆するルーレット出現演出を実行する(ステップS103)。図6は、ルーレット演出が出現することを示唆するルーレット出現演出が実行されたときの表示画面の例を示す画面図である。図6に示すように、表示画面40には、敵キャラクタ402と水晶403とが表示される。本例では、画面中央に水晶601が出現する構成としているが、水晶403以外の画像が出現する構成としてもよいし、表示画面40の中央以外の位置に出現する構成としてもよい。
【0033】
ルーレット出現演出が実行されると、サーバ10は、ルーレット演出(バトル効果選択演出)を開始する(ステップS104)。図7は、ルーレット演出が実行されたときの表示画面の例を示す画面図である。図7に示すように、表示画面40には、敵キャラクタ402と、「ルーレット開始!」というコメント404と、複数のアイコンから形成されるアイコン群405と、ユーザからのタップ操作可能に配設されたストップボタン406とが表示される。アイコン群405は、所定の並び順に並べられたアイコンの集まりであって、ステップS102で抽選したバトル効果に対応するアイコンが必ず含まれるように構成される。アイコン群405を構成するアイコンは、所定の個数のアイコンが表示画面40に表示されている状態をキープするように左右いずれかの方向に移動しながらループする。すなわち、右に向かってアイコンが移動する場合を例にすると、右端に位置するアイコンが表示画面40の右縁へと消えていくとともに、表示画面40の左縁からアイコンが出現してくるようにアイコン群405は構成される。
【0034】
ルーレット演出を開始すると、サーバ10は、ユーザからのストップボタン406のタップ操作(ストップ操作)を受け付けた否かを判定する(ステップS105)。ユーザからストップ操作を受け付けていないと判定したとき(ステップS105のN)には、サーバ10は、再度ストップ操作を受け付けた否かを判定する処理に戻る。
【0035】
一方で、ストップ操作を受け付けたと判定したとき(ステップS105のY)には、ステップS102で抽選したバトル効果に対応するアイコンを抽選結果として表示する(ステップS106)。このとき、ストップ操作を受け付けることにより、移動しているアイコンが停止するが、あらかじめバトル効果に対応するアイコンが選択されるように処理が実行されるため、ルーレットの止まり方は毎回異なる。つまり、ルーレットの停止態様には、惰性が多い場合と、惰性が少ない場合とがある。
【0036】
抽選結果を表示すると、サーバ10は、バトル効果が発動したことを示すバトル効果発動演出を実行する(ステップS107)。図8は、バトル効果発動演出が実行されたときの表示画面の例を示す画面図である。図8に示すように、表示画面40には、敵キャラクタ402とともに、「効果発動 攻撃力2倍!」というコメント407と、抽選結果を示す抽選結果アイコン408と、バトル効果が発動されたことによる効果の詳細などを説明するコメント409とが表示される。
【0037】
バトル効果発動演出を実行すると、サーバ10は、ユーザの表示画面にバトル準備ページ50を表示する(ステップS107)。図9は、バトル準備ページの例を示す説明図である。図9に示すように、バトル準備ページ50には、バトル効果が発動していることを示す発動状態コメント501と、敵キャラクタとの戦闘を開始するバトル状況ページに移行するための「手配モンスター戦闘準備」ボタン502と、敵キャラクタに対して仲間を集めて戦いを挑むための「呼びかける」ボタン503とが表示される。「手配モンスター戦闘準備」ボタン502は、バトルを開始するためのバトル状況ページに移行するためのボタンである。
【0038】
バトル準備ページ50を表示すると、サーバ10は、敵キャラクタとのバトルを開始するためのバトル状況ページに移行するか否かの判定を行う(ステップS109)。すなわち、サーバ10は、バトル準備ページ50が表示されているときに、「手配モンスター戦闘準備」ボタン502がユーザによりタップされたか否かを判定する。バトル状況ページに移行しないと判定したとき(ステップS109のN)は、再度バトル状況ページに移行するか否かの判定を行う。
【0039】
一方で、バトル状況ページに移行すると判定したとき(ステップS109のY)には、サーバ10は、バトル状況ページ60を表示する(ステップS110)。図10は、バトル状況ページの例を示す説明図である。図10に示すように、バトル状況ページ60には、バトル効果が発動していることを示す発動状態コメント601と、バトルを開始するための「バトル開始!」ボタン602が表示される。
【0040】
バトル状況ページ60を表示すると、サーバ10は、バトルを開始するか否かの判定を行う(ステップS111)。すなわち、サーバ10は、ユーザにより「バトル開始!」ボタン601がタップされたか否かを判定する。バトルが開始しないと判定したとき(ステップS111のN)には、再度バトルを開始するか否かの判定を行う。
【0041】
一方で、バトルを開始すると判定したときには、サーバ10は、バトルを開始するとともに、バトルが終了するか否かの判定を行う(ステップS112)。バトルを終了しないと判定したとき(ステップS112のN)には、再度バトルを終了するか否かの判定を行う。一方で、バトルを終了すると判定したときには、サーバ10は、バトルを終了して、バトル処理を終了する。
【0042】
以上に説明したように、上述した実施の形態においては、プレイヤキャラクタそれぞれにより敵キャラクタが探索され、探索された敵キャラクタとバトルが実行されるビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理装置(例えば、ビデオゲーム処理サーバ10、またはビデオゲーム処理システム100。以下同じ。)が、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇したときに、バトルの内容、結果および報酬のうち少なくとも何れか1つに及ぼす効果(例えば、バトル効果)の選択演出(例えば、ルーレット演出)を実行し、実行した選択演出の選択結果(例えば、抽選結果アイコン)を表示画面(例えば、表示画面40)に表示し(ステップS106)、表示した選択結果に対応するバトル効果をバトルに反映するとともにバトルを開始する(例えば、ステップS111)構成としたことで、より分かりやすい形で、かつ、より容易な操作で特定の効果をプレイヤキャラクタに与えることができるようになる。すなわち、ユーザの趣向性が向上することとなる。
【0043】
また、上述した実施の形態においては、ビデオゲーム処理装置が、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに遭遇したときに、選択演出(例えばルーレット演出)を実行する前に、バトルの内容、結果および報酬のうち少なくとも何れか1つに及ぼす効果(例えば、バトル効果)を決定し、決定したバトル効果に対応する選択結果が選択される演出を実行する構成としているので、ことが可能となる。
【0044】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、ルーレット演出(選択演出)におけるアイコン群は、決定したバトル効果に対応するアイコンを他のアイコンよりも多く含むように構成されていてもよい。また、ルーレット演出(選択演出)におけるアイコン群は、決定したバトル効果に対応するアイコンを他のアイコンよりも少なくするように構成されていてもよい。
【0045】
また、上述した実施形態では特に言及していないが、バトル効果を決定する処理は、ルーレット演出でストップボタンが押されたタイミングで決定する構成としてもよい。すなわち、サーバは、予めバトル効果を決定することなくルーレット演出を実行する構成としてもよい。
【0046】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、プレイヤキャラクタのみが高価の対象となのではなく、仲間となったプレイヤキャラクタに対しても同じバトル効果が上乗せされる構成としてもよい。さらに言えば、自分がどのバトル効果を有しているかについて他のプレイヤキャラクタからわかるように表示される構成としてもよい。
【0047】
また、上述した実施の形態におけるバトル効果選択選出は、ルーレットによりアイコンが選択・決定されるように構成されているが、ルーレットに限らず、スクラッチなどにより選択・決定されるように構成されていてもよい。
【0048】
なお、ビデオゲーム処理システム100の構成は上述した構成に限定されず、例えばユーザ端末が実行する処理として説明した処理の一部または全部をサーバ10が実行する構成としてもよいし、サーバ10が実行する処理として説明した処理の一部または全部を複数のユーザ端末21〜2Nの何れか(例えば、ユーザ端末21)が実行する構成としてもよい。また、サーバ10が備える記憶部の一部または全部をユーザ端末21〜2Nが備える構成としてもよい。すなわち、ビデオゲーム処理システム100におけるユーザ端末21とビデオゲーム処理サーバ10のどちらか一方が備える機能の一部または全部を、他の一方が備える構成とされていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明によれば、より分かりやすい形で、かつ、より容易な操作で特定の効果をプレイヤキャラクタに与えることに有用である。
【符号の説明】
【0050】
10 ビデオゲーム処理サーバ
11 制御部
12 通信部
13 ビデオゲーム情報記憶部
13a ルーレット情報記憶部
21〜2N ユーザ端末
30 通信ネットワーク
100 ビデオゲーム処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10