【実施例】
【0032】
以下に、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
【0033】
[実施例1] サナギタケ菌糸体の培養方法
サナギタケ菌糸体の培養方法は、以下のとおりである。
1.サナギタケの菌株の保存方法
試験管(18mmφ)に、常法通りに調製したポテトデキストロース寒天培地を充填し、寒天を固化させて斜面培地とした。接種用鈎を用い、サナギタケの約5乃至8mm長の菌糸塊を斜面培地中央部に接種した。その後、24乃至27℃にて3乃至5週間、培養した。培養後の菌株を、室温又は10℃の冷蔵庫内で保存した。
【0034】
なお、菌糸塊は、天然のサナギタケ(Cordyceps militaris FT26K3及びCordyceps militaris KT16514)の各々から純粋分離したものに由来する保存用菌株であり、これらがサナギタケであることは、それぞれ、
図1−1乃至1−4及び
図2−1乃至2−7に示すとおりである。
【0035】
2.接種用種菌の培養方法
500mL容の三角フラスコに、下記組成の溶液150mLを入れ、常法通り、121℃にて15分間殺菌した。溶液温度が25℃以下となった後、Cordyceps militaris FT26K3の保存用菌株から約5乃至8mm長の菌糸塊をこの溶液に接種した。別に、同様に準備したフラスコ内の溶液に、Cordyceps militaris KT16514の保存用菌株から約5乃至8mm長の菌糸塊を接種した。培養液を120rpmで攪拌しながら、24乃至27℃で7日間培養し、一次接種用種菌を得た。さらに、一次接種用種菌の培養に使用したものと同じ溶液1500mLを5L容の三角フラスコに入れ、常法通り殺菌した。冷却後に、この溶液に一次接種用種菌二種を全量接種した。24乃至27℃で7乃至10日間培養し、液体培養用及び固体培養用種菌を得た。
【0036】
【表1】
【0037】
3.大量培養方法
3−1.液体培養方法
500L容の発酵槽に、下記組成の溶液400Lを入れ、常法通り殺菌した。溶液温度が25℃以下となった後、2.と同様の方法で調製した接種用種菌3Lを接種した。25℃、通気量0.5VVM(1分あたり、単位体積当たりの通気用量)で21日間培養し、液体培養物を得た。
【0038】
【表2】
【0039】
3−2.固体培養方法
(1)サナギ培地を使用する方法
下記組成の培地800gを培養器に入れ、常法通り殺菌した。培地温度が25℃以下となった後、2.と同様の方法で調製した接種用種菌10mlを接種し、24℃で30日間培養し、固体培養物(A)を得た。
【0040】
【表3】
【0041】
(2)大豆培地を使用する方法
下記組成の培地1000gを培養器に入れ、常法通り殺菌した。培地温度が25℃以下となった後、2.と同様の方法で調製した接種用種菌10mlを接種し、24℃で30日間培養し、固体培養物(B)を得た。
【0042】
【表4】
【0043】
[実施例2] マウスへの投与用試料の調製方法
マウスへの投与用試料は、次のようにして調製した。
1.サナギタケ菌糸体培養エキス末(マウス投与試験記号:CM−A)の調製方法
固体培養物(A)70kg、85%エタノール90L、液体培養物70L及び水道水50Lを抽出用容器に入れ、55乃至58℃に60分間保持し、その後92〜95℃に60分間保持した。抽出用容器の内容物が60℃以下となったら、その内容物を圧搾濾過に供した。濾液を、固形分濃度が13重量%となるまで濃縮し、得られた濃縮液に、クエン酸1kgを添加し、マルトデキストリン6kgを添加溶解し、全量120Lの凍結乾燥用原料を得た。この原料を、常法通り凍結乾燥し、得られた凍結乾燥品を粉砕した。その後、防湿のためにマルトデキストリン粉末を添加し、以下の表に示す分析値のサナギタケ菌糸体培養エキス末(マウス投与試験記号:CM−A)を得た。
【0044】
【表5】
【0045】
2.サナギタケ菌糸体培養蛋白粉末(マウス投与試験記号:CM−B)の調製方法
固体培養物(B)を、121℃にて20分間殺菌し、凍結乾燥用原料を得た。この原料を、常法通り凍結乾燥し、得られた凍結乾燥品を粉砕した。以下の表に示す分析値のサナギタケ菌糸体培養蛋白粉末(マウス投与試験記号:CM−B)を得た。
【0046】
【表6】
【0047】
[実施例3] マウスへのサナギタケ菌糸体培養エキス末(CM−A)及びサナギタケ菌糸体培養蛋白粉末(CM−B)の投与試験(その1)
マウスにCM−A又はCM−Bを投与し、これらの安全性を調べるとともに、血中成分及びエリスロポエチンの濃度等への影響を調べた。
【0048】
1.実験条件
(1)使用動物:ICR雄マウス
60匹のICR雄マウスを7週令にて購入し、1週間の予備飼育後に42匹を実験に使用した。
【0049】
(2)試料の投与量及び投与方法
試料(CM−A又はCM−B)を0.3mLの蒸留水に分散、溶解させ、マウス用の胃ゾンデを用いて経口投与した。対照群には、蒸留水0.3mLを同様に経口投与した。投与回数は、1日1回で連続した6日間とした。試料の投与量は、1回につき、マウスの体重1kg当たり200mg、400mg又は800mgとした。即ち、表7に示す投与群について実験を行った。
【0050】
【表7】
【0051】
(3)マウスの解剖及び血液試料の採取
試料の最終投与の24時間後に、動物用吸入麻酔剤「イソフル」(イソフルラン:DSファーマアニマルヘルス(株)製)の過剰吸入による安楽死を実施した。安楽死後直ちに、腹部大静脈よりへパリン加採血を実施した。得られたヘパリン加全血の一部を遠心分離に供し、ヘパリン加血漿を得た。この血漿は、分離後直ちに−30℃にて凍結保存した。
【0052】
(4)検討方法及びその結果
(4−1)安全性試験
(4−1−1)マウス体重の変動(試験期間中の体重測定)
試験期間中、試料投与前の空腹時(午後2時〜4時)に、マウスの体重を測定した。結果を表8に示す。
6日目体重は、試験開始前に比べ、対照群では約3.5重量%増加していた。CM−A投与群では、投与量によって異なるが、4.0乃至5.8重量%増加していた。CM−B投与群では、投与量によって異なるが、1.6乃至4.8重量%増加していた。しかし、体重に関し、試験期間中を通じて、いずれの投与群についても、対照群に対して統計上の有意差はなかった。
【0053】
【表8】
【0054】
(4−1−2)試験期間中のマウスの運動性及び食欲の観察と、解剖前のマウス外観の検査
試験期間中、マウスの運動性及び食欲を観察したが、全てのマウスについて異常は見られなかった。安楽死後にマウス外観を検査したが、全てのマウスについて、体毛の汚れや下痢などの異常は見られなかった。
【0055】
(4−1−3)解剖時における臓器の目視検査
安楽死後に開腹を行い、各臓器の位置、形状、出血の有無、癒着の有無を目視検査したが、全てのマウスについて、これらの検査項目に異常は見られなかった。
【0056】
(4−1−4)解剖直前の体重及び解剖時の臓器重量の測定
解剖直前に、マウスの体重を測定した。また、摘出した肝臓、腎臓、脾臓、胸腺及び精巣の各々について、重量を測定した。結果を表9に示す。
【0057】
体重: いずれの投与群も、対照群に対して統計上の有意差はなかった。
肝臓重量: いずれの投与群も、対照群に対して統計上の有意差はなかった。
腎臓重量: 各群の平均値を比較すると、いずれの投与群も対照群よりも重かった。しかし、個体差が大きく、対照群に対して有意に重いと判定できたのは、CM−A200mg/kg−体重/回投与群(危険率:1%未満)及びCM−A800mg/kg−体重/回投与群(危険率:5%未満)のみであった。
脾臓重量: 対照群に対して、重量が増加している群と減少している群とがあり、特定の傾向はみられなかった。但し、CM−B800mg/kg−体重/回投与群については、危険率5%未満で重量が増加していた。
胸腺重量: 対照群に対して、重量が増加している群と減少している群とがあり、特定の傾向はみられず、また、統計的な有意差のある投与群もなかった。
精巣重量: 対照群に対して、重量が増加している群と減少している群とがあり、特定の傾向はみられず、また、統計的な有意差のある投与群もなかった。
以上より、CM−A投与群及びCM−B投与群のいずれも、腎臓重量については増加傾向が見られたが、安全性が危惧されるような異常は見られなかったといえる。
【0058】
【表9】
【0059】
(4−2)血液検査
安楽死後直ちに採血したヘパリン加全血を使用して、白血球数、赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値及び血小板数を、自動血球測定装置(シスメックス(株)製、pocH−100i)を用いて測定した。結果を表10に示す。
【0060】
白血球数: 各群の平均値を比較すると、いずれの投与群も対照群よりも多かった。対照群に対して有意に多いと判定できたのは、CM−A200mg/kg−体重/回投与群(危険率:5%未満)、並びにCM−B200mg/kg−体重/回投与群(危険率:1%未満)、CM−B400mg/kg−体重/回投与群(危険率:5%未満)及びCM−B800mg/kg−体重/回投与群(危険率:5%未満)であった。
赤血球数: 対照群に対して、赤血球数が増加している群と減少している群とがあり、特定の傾向はみられなかった。但し、CM−A800mg/kg−体重/回投与群については、危険率5%未満で赤血球数が増加していた。
ヘモグロビン濃度: ヘモグロビン濃度は、対照群と同等又は対照群より若干増加している傾向にあった。但し、CM−A800mg/kg−体重/回投与群については、危険率5%未満でヘモグロビン濃度が増加していた。
ヘマトクリット値: 対照群に対して、ヘマトクリット値が増加している群と減少している群とがあり、特定の傾向はみられなかった。但し、CM−A800mg/kg−体重/回投与群については、危険率1%未満でヘマトクリット値が増加していた。
血小板数: CM−A投与群では、対照群と同等又は対照群より若干減少している傾向にあった。一方、CM−B投与群では、対照群より若干増加している傾向にあり、特にCM−B800mg/kg−体重/回投与群については、危険率5%未満で血小板数が増加していた。
以上より、CM−A及びCM−Bのいずれも、経口摂取されると白血球数を増加させる傾向にあったといえる。
【0061】
【表10】
【0062】
(4−3)血漿エリスロポエチン濃度の測定
Mouse Erythropoietin Quantikine ELISA Kit(R&D Systems, Cat. No. MEP00B, Lot. No. P144663)を使用して、解剖時に採取し、分離したマウスへパリン加血漿について、エリスロポエチン濃度を測定した。結果を表11並びに
図3及び4に示す。
【0063】
いずれの投与群も、対照群に比べて高いエリスロポエチン濃度を示した。中でも、CM−A200mg/kg−体重/回投与群及びCM−B800mg/kg−体重/回投与群については、危険率1%未満で、対照群よりも有意に高いエリスロポエチン濃度を示した。
以上より、CM−A又はCM−Bが経口摂取されると、エリスロポエチン濃度が高まる傾向にあることが分かった。なお、念のためにCM−A及びCM−Bの各々についてエリスロポエチン濃度を測定したが、エリスロポエチンは検出されなかった。
【0064】
【表11】
【0065】
(4−4)マウス腎臓の組織学的検討
腎臓重量に有意な増加が認められたCM−A投与群(0mg/kg−体重/回(対照)、200mg/kg−体重/回、400mg/kg−体重/回及び800mg/kg−体重/回)の腎臓組織標本(各4個)を作製し、腎肥大の組織学的な検討を行なった。(株)新組織科学研究所に、マウス腎臓の病理組織学的検査を依頼した。HE染色によって作製した腎臓組織標本を顕微鏡下で観察した。
【0066】
400mg/kg−体重/回投与群及び800mg/kg−体重/回投与群については、各々、4標本中1標本について、近位尿細管に微細な空胞変性がみられた。空胞変性が、400mg/kg−体重/回投与群及び800mg/kg−体重/回投与群では200mg/kg−体重/回投与群ほどエリスロポエチン濃度が高くならなかった原因であるかもしれない。よって、より少量のCM−Aを投与した場合のエリスロポエチン濃度の変化について、追試を行う必要があると考えた。
【0067】
[実施例4] マウスへのCM−Aの投与試験(その2)
マウスにCM−Aを投与し、これらの安全性を調べるとともに、血中成分及びエリスロポエチンの濃度等への影響を調べた。
【0068】
1.実験条件
(1)使用動物:ICR雄マウス
36匹のICR雄マウスを8週令にて購入し、3日間の予備飼育後に実験に使用した。
【0069】
(2)試料の投与量及び投与方法
試料(CM−A)を0.2mLの蒸留水に分散、溶解させ、マウス用の胃ゾンデを用いて経口投与した。対照群には、蒸留水0.2mLを同様に経口投与した。投与回数は、1日1回で連続した6日間とした。但し、200mg/kg−体重での投与のみ、6日間の投与のほかに、1日1回で連続した3日間の投与も実施した。試料の投与量は、1回につき、マウスの体重1kg当たり25mg、50mg、100mg又は200mgとした。
即ち、表12に示す投与群について実験を行った。
【0070】
【表12】
【0071】
(3)マウスの解剖及び血液試料の採取
試料の最終投与の24時間後に、動物用吸入麻酔剤「イソフル」(イソフルラン:DSファーマアニマルヘルス(株)製)の過剰吸入による安楽死を実施した。安楽死後直ちに、腹部大静脈よりへパリン加採血を実施した。得られたヘパリン加全血の一部を遠心分離に供し、ヘパリン加血漿を得た。この血漿は、分離後直ちに−30℃にて凍結保存した。
【0072】
(4)検討方法及びその結果
検討方法は、実施例3に記載のものと同様のものについては記載を省略して結果のみを記載し、方法が異なるものについては以下に記載した。
【0073】
(4−1)安全性試験
(4−1−1)マウス体重の変動(投与期間中の体重測定)
結果を表13に示す。
6日目体重は、試験開始前に比べ、対照群では約5.3重量%増加していた。CM−A投与群では、投与量によって異なるが、3.9乃至5.6重量%増加していた。しかし、体重に関し、試験期間中を通じて、いずれの投与群についても、対照群に対して統計上の有意差はなかった。
【0074】
【表13】
【0075】
(4−1−2)試験期間中のマウスの運動性及び食欲の観察と、解剖前のマウス外観の検査
試験期間中のマウスの運動性及び食欲については、全てのマウスに異常は見られなかった。安楽死後のマウス外観の検査においても、全てのマウスについて、体毛の汚れや下痢などの異常は見られなかった。
【0076】
(4−1−3)解剖時における臓器の目視検査
全てのマウスについて、各臓器の位置、形状、出血の有無、癒着の有無の目視検査で異常は見られなかった。
【0077】
(4−1−4)解剖直前の体重及び解剖時の臓器重量の測定
解剖時の臓器重量として、肝臓重量、腎臓重量、脾臓重量、胸腺重量及び精巣重量に加え、精巣周囲(腹腔内)脂肪重量も測定した。なお、この測定は、CM−Aを200mg/kg−体重/回で3回(連続した3日間)投与した群についても実施した。結果を表14及び表15に示す。表14は、臓器の測定された絶対重量を示し、表15は、体重10g当たりの臓器の相対重量を示す。
【0078】
体重: いずれの投与群も、また絶対重量も相対重量も、対照群に対して統計上の有意差はなかった。
肝臓重量: いずれの投与群も、また絶対重量も相対重量も、対照群よりも重かった。中でも、絶対重量については25mg/kg−体重/回投与群(危険率:1%未満)が、並びに相対重量については25mg/kg−体重/回投与群(危険率:5%未満)及び50mg/kg−体重/回投与群(危険率:5%未満)が、対照群に対して有意に重くなっていた。
腎臓重量: 25mg/kg−体重/回投与群を除き、いずれの投与群も対照群よりも重かった。しかし、対照群に対して有意に重いと判定できたのは、200mg/kg−体重/回投与群(3回)の相対重量(危険率:5%未満)のみであった。
脾臓重量: 200mg/kg−体重/回投与群(6回)は、絶対重量も相対重量も、対照群に対して有意に増加していた。これら以外は、対照群とほぼ同等であった。
胸腺重量: 対照群に対して、重量が増加している群と減少している群とがあり、特定の傾向はみられず、また、統計的に有意差のある投与群もなかった。
精巣重量: 6回投与群はいずれも、また絶対重量も相対重量も、対照群に対して有意に減少していた。200mg/kg−体重/回投与群(3回)は、絶対重量も相対重量も、対照群とほぼ同等であった。
精巣周囲脂肪重量: 6回投与群はいずれも、また絶対重量も相対重量も、対照群に対して増加傾向にあったが、統計的に有意差のある投与群はなかった。また、200mg/kg−体重/回投与群(3回)は、絶対重量も相対重量も、最も増加量が大きかったが、対照群との間に有意差はなかった。
以上より、CM−Aを経口投与することで、肝臓重量については増加傾向が見られ、胸腺重量については減少傾向が見られたが、安全性が危惧されるような異常は見られなかったといえる。
【0079】
【表14】
【0080】
【表15】
【0081】
(4−2)血液検査
結果を表16に示す。
白血球数: 各群の平均値を比較すると、いずれの投与群も対照群よりも多かった。対照群に対して有意に多いと判定できたのは、いずれも6回投与群で、25mg/kg−体重/回投与群(危険率:5%未満)、100mg/kg−体重/回投与群(危険率:5%未満)及び200mg/kg−体重/回投与群(危険率:5%未満)であった。
赤血球数: 各群の平均値を比較すると、いずれの投与群も対照群よりも多かった。しかし、対照群に対して有意に多いと判定できたのは、100mg/kg−体重/回投与群(6回)のみであった。
ヘモグロビン濃度: 各群の平均値を比較すると、ヘモグロビン濃度は、6回投与群ではいずれの投与群も、対照群よりも若干高い値を示した。200mg/kg−体重/回投与群(3回)は、対照群よりも若干低い値を示した。しかし、いずれの投与群も、対照群に対して有意差はなかった。
ヘマトクリット値: 対照群に対して、ヘマトクリット値が増加している群と減少している群とがあり、特定の傾向はみられなかった。但し、100mg/kg−体重/回投与群(6回)については、危険率5%未満でヘマトクリット値が増加していた。
血小板数: 対照群に対して、ヘマトクリット値が増加している群と減少している群とがあり、特定の傾向はみられなかった。
以上より、CM−Aは、経口摂取されると白血球数を増加させる傾向にあったといえる。
【0082】
【表16】
【0083】
(4−3)血漿エリスロポエチン濃度の測定
結果を表17及び
図5に示す。
6回投与群では、25mg/kg−体重/回投与群、50mg/kg−体重/回投与群及び100mg/kg−体重/回投与群について、並びに200mg/kg−体重/回投与群(3回)について、対照群よりも高いエリスロポエチン濃度を示した。200mg/kg−体重/回投与群(6回)は、対照群とほぼ同等のエリスロポエチン濃度であった。なお、対照群に対して有意に高いエリスロポエチン濃度を示したのは、25mg/kg−体重/回投与群(6回)及び200mg/kg−体重/回投与群(3回)のみであった。
以上より、CM−Aが経口摂取されると、エリスロポエチン濃度が高まる傾向にあることが分かった。なお、念のためにCM−Aについてエリスロポエチン濃度を測定したが、エリスロポエチンは検出されなかった。
【0084】
【表17】