(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6717967
(24)【登録日】2020年6月15日
(45)【発行日】2020年7月8日
(54)【発明の名称】吹き付け具の操作を監視し改善するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G05B 19/418 20060101AFI20200629BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
【請求項の数】23
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-547481(P2018-547481)
(86)(22)【出願日】2017年3月1日
(65)【公表番号】特表2019-509570(P2019-509570A)
(43)【公表日】2019年4月4日
(86)【国際出願番号】US2017020174
(87)【国際公開番号】WO2017155759
(87)【国際公開日】20170914
【審査請求日】2018年11月6日
(31)【優先権主張番号】62/305,507
(32)【優先日】2016年3月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/444,011
(32)【優先日】2017年2月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515198670
【氏名又は名称】カーライル フルイド テクノロジーズ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】チャールズ ジョン スコット
【審査官】
藤井 浩介
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−208822(JP,A)
【文献】
特開2013−151043(JP,A)
【文献】
特開2009−099100(JP,A)
【文献】
特開2014−018712(JP,A)
【文献】
特開2004−066343(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
B05B 5/00−5/16;12/00−12/14;
13/00−13/06
B05D 1/00−7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手動工具データシステムであって、
1つ以上の手動工具の少なくとも1つの操作パラメータを監視するように構成される手動工具データ監視システムと、
前記1つ以上の手動工具の前記少なくとも1つの操作パラメータに対応するデータを取得するように構成される手動工具データ取得システムと、
前記手動工具データ取得システムによって取得された前記データを分析するように構成される手動工具データ分析システムと、
前記手動工具データ分析システムによって分析された前記データに基づいてメッセージを生成するように構成される手動工具メッセージングシステムであって、前記メッセージは、前記1つ以上の手動工具の操作者に対して推奨される動作変更を含む、手動工具メッセージングシステムと、
操作者に対して推奨される動作変更に基づいて、または、前記手動工具データ分析システムによって分析された前記データに基づいて、前記1つ以上の手動工具の動作を第1の動作状態から第2の動作状態に調整するように構成される手動工具オーバーライド制御装置と、
を具備する手動工具データシステムを、具備するシステム。
【請求項2】
前記手動工具データシステムは手動吹き付け具データシステムを具備し、前記1つ以上の手動工具は少なくとも1つの手動吹き付け具、流体源、空気源、及びこれらの任意の組み合わせを具備する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの操作パラメータは、空気流量、流体流量、空気圧、流体圧、材料の割合、回転式噴霧吹き付け具の速度、またはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記手動工具メッセージングシステムは、推奨される動作変更を操作者に送信するように構成され、かつ、前記手動工具メッセージングシステムが前記推奨される動作変更を操作者に送信してから所定時間内に操作者が前記推奨される動作変更を実行しなかった場合に、手動工具オーバーライド制御装置は、前記1つ以上の手動工具の動作を、前記第1の動作状態から前記第2の動作状態に調整するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記所定時間は、少なくとも5秒の時間を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記手動工具メッセージングシステムは、推奨される動作変更を操作者に送信するように構成され、かつ、前記手動工具メッセージングシステムが前記推奨される動作変更を操作者に送信してから所定時間内に操作者が前記推奨される動作変更を実行しなかった場合に、手動工具オーバーライド制御装置は、前記1つ以上の手動工具を無効化するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記手動工具データ監視システム、前記手動工具データ取得システム、前記手動工具データ分析システム及び前記手動工具メッセージングシステムは、プロセッサ及びメモリを有する1つ以上のサーバに配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記手動工具データシステムは、前記1つ以上の手動工具による作業の対象である製品に対応する識別データを獲得するように構成されるスキャナ又はリーダを具備する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記手動工具データシステムは、前記1つ以上の手動工具による作業の対象である製品に対応するデータ、前記1つ以上の手動工具の前記少なくとも1つの操作パラメータに関連するデータ、操作者情報、あるいはその任意の組み合わせを入力するように構成される取り込み端末を具備する、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記手動工具データシステムは、前記1つ以上の手動工具を監視するように構成される1つ以上のセンサを具備する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つ以上のセンサは、前記1つ以上の手動工具上の1つ以上の手動入力装置を監視するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記1つ以上の手動入力装置は、前記1つ以上の手動工具の少なくとも1つのバルブに結合される手動トリガを具備し、前記少なくとも1つの操作パラメータは、前記少なくとも1つのバルブを通る流量を含み、前記手動工具オーバーライド制御装置は、操作者に対して推奨される動作変更に基づいて、前記少なくとも1つのバルブの位置の制御を介して、前記少なくとも1つのバルブを通る流量を調整する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記手動工具データ監視システムは、環境条件を監視するように構成され、前記環境条件は、温度、圧力、湿度、風速、空気の質、汚染物質レベル、または、これらの任意の組み合わせを含み、前記手動工具データ取得システムは、前記環境条件に対応するデータを取得するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記手動工具データシステムは、前記1つ以上の手動工具に結合されるか連動する支援機器を監視するように構成される1つ以上のセンサを具備する、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記1つ以上の手動工具の少なくとも1つの工具を具備する、請求項1に記載のシステムであって、前記少なくとも1つの工具は、
噴霧塗布器に結合された少なくとも1つの流路、及び前記吹き付け具の動作を制御するように構成される少なくとも1つの手動入力装置、を有する吹き付け具と、
前記吹き付け具に結合されたセンサと、
前記センサに結合された通信回路と、を具備する、システム。
【請求項16】
前記吹き付け具に結合されたスキャナを具備する、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記通信回路は、無線通信回路を含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記センサは前記少なくとも1つの手動入力装置に結合される、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記少なくとも1つの手動入力装置は、前記吹き付け具の少なくとも1つのバルブに結合されるトリガを具備し、前記トリガは、前記少なくとも1つのバルブの位置を調整することによって、前記吹き付け具による吹き付けを可能にしたり、調整したり、不可能にしたりするように構成され、前記センサは前記少なくとも1つのバルブの位置を検出するように構成される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記センサは、流量センサ、圧力センサ、加速度計、速度センサ、方向センサあるいはその組み合わせを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項21】
前記センサは、前記吹き付け具による吹き付けの対象物体に対する前記吹き付け具の位置又は距離を検出するように構成される位置センサを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項22】
前記手動工具データシステムは、前記通信回路を介して前記吹き付け具に通信可能に結合されるサーバを備え、
前記サーバは、前記センサから追加のデータを取得し、前記追加のデータを分析し、1つ以上の出力を前記吹き付け具に提供するように構成される、請求項15に記載のシステム。
【請求項23】
1つ以上の手動工具の少なくとも1つの操作パラメータを手動工具データ監視システムによって監視するステップと、
前記1つ以上の手動工具の前記少なくとも1つの操作パラメータに対応するデータを手動工具データ取得システムによって取得するステップと、
前記手動工具データ取得システムによって取得された前記データを手動工具データ分析システムによって分析するステップと、
前記手動工具データ分析システムによって分析された前記データに基づいて手動工具メッセージングシステムを介してメッセージを生成するステップであって、前記メッセージは、前記1つ以上の手動工具の操作者に対して推奨される動作変更を含む、生成するステップと、
操作者に対して推奨される動作変更に基づいて、または、前記手動工具データ分析システムによって分析された前記データに基づいて、前記1つ以上の手動工具の手動操作をオーバーライドして、前記1つ以上の手動工具の動作を第1の動作状態から第2の動作状態に調整するステップと、を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2016年3月8日に出願された米国仮特許出願第62,305,507号「吹き付け具の操作を監視し改善するシステム及び方法(SYSTEM AND METHOD FOR MONITORING AND IMPROVING OPERATION OF SPRAY TOOL)」の優先権と利益を主張する。この米国仮特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本開示は、サービス工場をはじめとする設備で使用される、ユーザが操作する吹き付け具などの手動工具に概ね関する。
【0003】
このセクションは、以下に記載する本開示のさまざまな態様に関連し得る技術のさまざまな態様を読者に伝えることを意図する。この考察は、本開示のさまざまな態様のさらに良好な理解を容易にするための背景情報を読者に提供するのに役立つと考えられる。このため、このような記載は、従来技術の承認としてではなく、この観点から読まれるべきであることを理解されたい。
【0004】
塗装工場又は吹き付けサービス工場などのサービス工場は、顧客のための仕事を達成するために同時に作業する多数の工程と吹き付け具操作者を採用することがある。多くの場合、さまざまな操作者によって実施される工程には、経験を通じてしか学ぶことのできないレベルの技術と専門知識が必要であるが、この貴重な知識を受け渡すための操作者間のコミュニケーションはほとんどない。コミュニケーションの欠如は、一貫性のない品質、一貫性のない原材料の使用、1つの仕事又は1人の操作者あたりの一貫性のないコスト及び訓練と改善の機会の喪失をもたらす可能性がある。多くの場合、数量的用語で操作中に技術や専門知識を伝達することも困難である。さらに、複数の工具(例えば、吹き付け具)が多数の操作者によって同時に使用されることがあるため、その状態と、サービス又は保守の必要性とを追跡することは煩雑であり、困難である。
【発明の概要】
【0005】
最初に請求された開示の範囲に相応する特定の実施形態が以下に要約される。このような実施形態は、特許請求された開示の範囲を限定することを意図するものではなく、むしろこのような実施形態は、開示の可能な形態の簡単な要約を提供することを意図しているにすぎない。実際、本開示は、以下に示す実施形態と類似していてもよいし、異なっていてもよいさまざまな形態を包含することがある。
【0006】
一実施形態では、システムは、1つ以上の手動工具を監視するように構成される手動工具データ監視システムと、1つ以上の手動工具の1つ以上の操作パラメータに対応するデータを取得するように構成される手動工具データ取得システムと、手動工具データ取得システムによって取得されたデータを分析するように構成される手動工具データ分析システムと、手動工具データ分析システムによって分析されたデータに基づいてメッセージを生成するように構成される手動工具メッセージングシステムと、を有する、手動工具データシステムを含む。
【0007】
別の実施形態では、システムが、噴霧塗布器に結合された少なくとも1つの流路、及び吹き付け具の動作を制御するように構成される少なくとも1つの手動入力装置、を有する吹き付け具と、吹き付け具に結合されたセンサと、センサに結合された通信回路と、を備える。
【0008】
別の実施形態では、方法が、1つ以上の手動工具を手動工具データ監視システムによって監視するステップと、1つ以上の手動工具の1つ以上の操作パラメータに対応するデータを手動工具データ取得システムによって取得するステップと、手動工具データ取得システムによって取得されたデータを手動工具データ分析システムによって分析するステップと、手動工具データ分析システムによって分析されたデータに基づいて手動工具メッセージングシステムを介してメッセージを生成するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示のこれまでに挙げた特徴、態様及び利点をはじめとする特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明を、添付の図面を参照して読むと、さらに明確に理解されるであろう。添付図面では全体にわたって、類似する符号が類似する部品を表す。
【
図1】集中型サーバを介して接続された複数の吹き付けシステムを有するプロセス通信システムの一実施形態のブロック図。
【
図2】
図1のプロセス通信システムの一実施形態のブロック図。
【
図3】
図1のプロセス通信システムによって使用され得る方法のフローチャート。
【
図4】
図1のプロセス通信システムによって使用され得る別の方法のフローチャート。
【
図5】
図1のプロセス通信システムによって使用され得るさらに別の方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の1つ以上の特定の実施形態を説明する。このような実施形態の簡潔な説明を提供するために、実際の実施の全特徴が本明細書に記載されていないことがある。どのようなエンジニアリングや設計プロジェクトでもそうした実際の実施を開発するには、システム関連やビジネス関連の制約の遵守など、開発者の具体的な目標を達成するための実施ごとに多数の決定を行う必要があることを理解する必要がある。この目標は実施ごとに異なる可能性がある。さらに、そのような開発努力は、複雑で時間がかかるが、それにもかかわらず、本開示の恩恵を受ける当業者にとって設計、製作及び製造を実施するにあたっての日常的な事業であることを理解されたい。
【0011】
本開示のさまざまな実施形態の要素を導入する場合、冠詞「a」、「an」、「the」及び「said」は、1つ又は複数の要素が存在することを意味することが意図されている。「具備する(comprising)」、「含む(including)」及び「有する(having)」という用語は、包括的であり、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味することが意図される。操作パラメータ及び/又は環境条件のいずれの例も、開示された実施形態の他のパラメータ/条件を排除するものではない。
【0012】
以下で詳細に考察するように、開示された実施形態は、工具(例えば、人間の操作者によって操作される手動工具)のさまざまなパラメータを監視し、監視されたデータを入力(例えば、センサフィードバック及び/又は操作者入力)として収集し、収集されたデータを分析し、出力を提供するシステム及び方法を含む。開示された実施形態では、さまざまな工具、工具の操作者及び設備又は設備から離れた場所にいる人員と情報をやり取りする中央サーバ又は計算装置を有する有線ネットワーク及び/又は無線ネットワークなどのネットワークを使用することがある。開示された実施形態では、リアルタイム又は実質的にリアルタイムで、連続的又は実質的に連続的に、高いサンプリングレートにて(例えば、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10秒以下の間隔で取得されたデータ)、データ収集、データ分析及び/又は出力の生成、あるいはその任意の組み合わせを監視することがある。いくつかの実施形態では、データ分析及び/又は出力の生成は、設定された時間遅延(例えば、1、2、3、4、5、10、15、20又は30分の遅延)にて、定期的に(例えば、毎時間、毎日、毎週、毎月及び/又は毎年)、あるいはその任意の組み合わせにて、実施されることがある。一般に、開示された実施形態は、とりわけ、工具の改善された使用、原材料の改善された使用、操作者間の知識と経験の共有の改善、コストの低減と収益性の向上、操作者効率、性能及び品質の改善を促進する。
【0013】
図1〜
図5の以下の考察では、説明の目的のために吹き付けシステム及び吹き付け具を参照する。しかし、開示された実施形態は、任意の種類の工具(例えば、手動工具)と共に使用されてもよい。手動工具は、電動工具(例えば電動モータ駆動工具)、空気圧工具(例えば、空気圧作動工具)、油圧工具(例えば、油圧駆動工具)、あるいはその任意の組合せなどのハンドヘルド工具及び/又は携帯工具を含んでもよい。手動工具は、材料の除去(例えば、切断、磨耗、溶融など)、材料の追加(例えば、噴霧、被覆など)、あるいは対象物体の材料の変更(例えば、部品ごとの加工)。例えば、手動工具は、吹き付け具などの噴霧塗布器、ドリル、トルク工具、インパクトレンチ、切削工具(例えば、マイターソー、テーブルソー、円形鋸、往復鋸、ジグソー及び/又はルータ)、あるいはその任意の組み合わせを含んでもよい。吹き付け具は、(例えば、粉体塗装材料を塗布する)粉体塗装吹き付け具、(例えば、液体塗装材料を塗布する)液体塗装吹き付け具、静電吹き付け具、回転式噴霧吹き付け具(例えば、回転式ベルカップ吹き付け具)、(例えば、気体なしで被覆材を霧化する)無気式又は油圧式噴霧吹き付け具、(例えば、空気のような気体の助けを借りて被覆材を霧化する)エアーアシスト式又は空圧式噴霧吹き付け具、(例えば、吹き付け具の上方に配置され、吹き付け具に結合された重力供給容器を有する)重力供給吹き付け具、(例えば、吹き付け具の下方に配置され、吹き付け具に結合されたサイフォン供給容器を有する)サイフォン供給吹き付け具、あるいはその任意の組み合わせを含んでもよい。例えば、被覆材は、透明塗装材料、着色塗料をはじめとする表面仕上げ材料を含み得る。いくつかの実施形態では、手動工具は、接着剤、発泡材料、封止材、エポキシ材料又は多成分材料、プラスチック、エラストマー又はゴム、プラズマ、火炎、あるいはその任意の組み合わせを塗布する材料塗布器又は吹き付け具を含み得る。吹き付け具はこのほか、化学薬品をはじめとする流体を塗布するために使用されてもよい。このような工具の各々は、以下で詳細に説明するシステムによって監視され得る多数の手動入力装置(例えば、1つ以上のトリガ、ボタン、スイッチ、ノブ、ダイヤル又はユーザインターフェース)を含み得る。このような工具の各々はこのほか、以下に詳細に説明するシステムによって監視され得るさまざまな構成要素(例えば、アクチュエータ、バルブ、駆動部、モータ、流体流路、タンク、電子機器など)を含み得る。しかし、考察の目的のために、システムは吹き付けシステム及び吹き付け具の文脈内で以下に説明されるが、本明細書の全記載事項は上記の工具のいずれにも適用可能である。
【0014】
監視されたか追跡されたデータは、流体流れパラメータ(例えば、流量、圧力及び/又は速度)、原料の材料特性(例えば、材料組成、一緒に混合された材料の比率、粘度、密度及び/又は温度)、電気的パラメータ(例えば、電圧、電流及び/又は接地)、工具特性(例えば、仕様、モデル番号、シリアル番号及び/又は他の固有の識別子)、支援機器情報又は補助機器情報(例えば、仕様、モデル番号、シリアル番号及び/又は他の固有の識別子)、工具の位置情報(例えば、相対的な位置、移動、移動の方向、加速度及び/又はその任意の変化)、電動部品、モータ又は工具の特性(例えば、回転速度、回転加速度又は減速度、トルク、線速度、線形加速度又は減速度、高、中又は低などの動作設定など)、工具の操作上の慣習(例えば、工具を使用する特定の操作者、使用中の工具設定、使用時間の持続時間、特定の使用時間のタイムスタンプ、使用頻度及び/又はトリガ、ボタン又はスイッチなどの制御の作動回数)、あるいはその任意の組み合わせを含み得る。監視されたか追跡されたデータはこのほか、工具を使用する操作者に関する操作者情報、例えば操作者名、識別番号をはじめとする固有の識別子、年齢、経験年数、勤続年数、専門認証、専門訓練、教育学位をはじめとする操作者情報を含み得る。操作者情報は、操作者によって入力されてもよく、及び/又は、例えば、操作者識別子を打ち込むか、操作者識別子(例えば、バーコード、無線周波数識別タグ、スマートタグなど)を走査するスキャナ又はリーダを使用するか、あるいはその任意の組み合わせによって、入力操作者識別子に基づいてデータベースから読み出されてもよい。例えば、操作者識別子は、従業員識別カード、運転免許証などに配置されてもよい。操作者の識別情報を入力すると、他のあらゆる操作者情報を、特定の操作者による工具の操作に関連付けることができる。監視されたか追跡されたデータはこのほか、部品番号、モデル番号、仕様をはじめとする固有の識別子などの対象物体(例えば、作業対象の部品)に関する情報も含み得る。対象物体データは、操作者によって入力されてもよく、及び/又は、例えば、識別子を打ち込むか、識別子(例えば、バーコード、無線周波数識別タグ、スマートタグなど)を走査するか、あるいはその任意の組み合わせによって入力識別子に基づいてデータベースから読み出されてもよい。識別子を入力すると、対象物体に関する他のあらゆる情報を、特定の操作者による工具の操作と関連付けることができる。監視されるデータはこのほか、空気中の温度、圧力、湿度、風速、空気質、汚染物質レベル(例えば、煙、二酸化炭素、塵埃又は塗料などの粒子状物質)、あるいはその任意の組み合わせのような環境条件を含み得る。上記の監視されたデータの各々は、上記のように、任意の1つ以上のタイプの工具に関連してもよい。しかし、考察の目的のために、システムは吹き付けシステム及び吹き付け具の文脈内で以下に説明されるが、本明細書の全記載事項は上記の工具のいずれにも適用可能である。
【0015】
上記のように、監視されたか収集されたデータは、さまざまな方法で処理され、分析され得る。例えば、開示された実施形態では、種々の操作者、種々の工具、作業中の種々の部品又は構成要素、種々の環境条件、工具及び関連機器の種々の動作設定、種々の作業物質、あるいはさまざまなパラメータのいずれかの間のデータを分析し比較してもよい。開示された実施形態では、データを分析し、基本データ、閾値(例えば、上限閾値及び下限閾値)、コンピュータモデル、知識ベースのデータ、工具の効率的な動作のための特定の基準、特定のタスク又はジョブの効率的な実施のための特定の基準、あるいはその任意の組み合わせとデータを比較し得る。開示された実施形態では、データを分析し、経験レベルの高い操作者と低い操作者との間、効率性、品質出力又は能力の高い操作者と低い操作者との間、一定時間あたり、1タスクあたり、あるいは作業中の1部品あたりのコスト又は利益の高い操作者と低い操作者との間、トレーニング、認定又は教育の高い操作者と低い操作者との間及び/又はデータの相違に起因する可能性がある他の相違点を持つ操作者の間の傾向又は差異を識別し得る。このようにして、開示された実施形態は、操作者、管理者をはじめとする人員、工具及び関連機器などへの適切な出力を識別するのを助けることができる。
【0016】
出力は、レポート、警報、警告、サービス又はメンテナンスの推奨、操作者改善メッセージ、工具及び関連機器の1つ以上の操作パラメータを変更するための制御信号、あるいはその任意の組み合わせのようなさまざまな物理的出力又は電子的出力を含み得る。例えば、出力は、リアルタイムで、吹き付け具の動作中に、あるいは特定のタスクの完了後に提供されてもよい。出力は、電子的又は物理的に操作者に提供されて、効率、性能及び品質を向上させ、コストを削減し、原料の過度の使用を低減し、不適切又は不完全な工具の使用を修正し、特定のタスクの不適切又は不完全な実施を修正するのを支援してもよい。例えば、開示された実施形態は、工具の移動が速過ぎるか遅過ぎる、工具が使用する原料が多すぎるか少なすぎる、工具の位置が対象物体から遠すぎるか近すぎる、工具が使用している原料の組成又は比率(例えば、硬化剤対樹脂比、ガス対液体比、ガス対固体比など)が不適切である、などという警告、警報又はメッセージを工具の操作者に送信してもよい。出力は、理解されているように、工具のタイプ、タスク又はプロジェクト、原材料をはじめとするパラメータに応じて変化し得る。しかし、考察の目的のために、システムは吹き付けシステム及び吹き付け具の文脈内で以下に説明されるが、本明細書の全記載事項は上記の工具のいずれにも適用可能である。
【0017】
図1〜
図5を参照して以下に記載される特定の実施形態では、システム及び方法は、サービス工場(例えば、自動車修理工場、塗装工場など)内で使用されて、塗装サービスの品質を統一して制御し、同一工場又は別の工場の操作者にフィードバックを提供してもよい。このため、各サービス工場は、吹き付けプロセスに関するパラメータ、慣習をはじめとする情報を収集するために、さまざまな工場内システム(吹き付け具、塗料混合器、気候制御システム、中央部品取り込みキオスクなど)と通信する吹き付けシステムを備えてもよい。このため、吹き付けシステムは、工場内及び工場相互の接続性を提供するために集中型サーバを介して通信してもよい。さらに、さまざまな操作者によって提供されるサービスの品質及び一貫性を改善し、操作者にフィードバックを提供するために、吹き付け具の詳細な操作パラメータ及び条件を取得し分析してもよい。さらに、取得され分析された情報は、予防保守のために使用されてもよい。以下の考察では、吹き付けシステムは、車両の修理及びサービスのためのサービス工場の文脈内で導入されているが、開示された実施形態は、任意の適切な工具及び設備を備えた任意のサービス工場又は設備で使用されてもよい。
【0018】
図1は、プロセス通信システム10の一実施形態のブロック図である。このシステムは、上記で紹介され、以下でさらに考察される全特徴を含み得る。プロセス通信システム10はこのほか、手動工具データシステム(例えば、手動吹き付け具データシステム)、吹き付け具監視システム、吹き付け具データ取得システム、吹き付け具プロセス制御分析改善システム、吹き付け具広告システム及び吹き付け具運用管理システムとして記載されるか、このようなシステムを含んでもよい。プロセス通信システム10は、工具(例えば、人間の操作者によって操作される吹き付け具などの手動工具)のさまざまなパラメータを監視し、監視されたデータを入力(例えば、センサフィードバック及び/又は操作者入力)として収集し、収集されたデータを分析し、出力を提供するように構成されてもよい。
【0019】
プロセス通信システム10は、ネットワーク又は通信システム11(例えば、有線及び/又は無線のネットワーク又は通信システム)を介してプロセス通信システム10の1つ以上のスプレーシステム14、構成要素及びサブシステムと接続及び/又は通信する1つ以上のサーバ12を備える。さらに、上記で考察したように、吹き付けシステム14は、開示された実施形態と共に使用する可能性のある工具システムの一例に過ぎず、任意の工具システムをプロセス通信システム10にて使用してもよいことを理解されたい。サーバ12は、プロセス通信システム10の吹き付けシステム14によって監視され、収集され、処理され、分析される情報を保存し分配するためのプロセッサ16及びデータ記憶装置18を含み得る。プロセッサ16は、プロセス通信システム10のオペレーティングシステム、プログラム、ユーザ‐アプリケーション間インタフェースをはじめとする任意の機能を実行するための処理能力を備えてもよい。プロセッサ16は、1つ以上の「汎用」マイクロプロセッサ、1つ以上の専用マイクロプロセッサ又はASICS、あるいはそのような処理部品のいくつかの組み合わせのような1つ以上のマイクロプロセッサを含み得る。例えば、プロセッサ16は、1つ以上の縮小命令セット(RISC)プロセッサのほか、グラフィックプロセッサ、ビデオプロセッサ、オーディオプロセッサなども含み得る。各吹き付けシステム14は、以下で理解されるように、データ及び命令を転送するためにサーバ12に通信可能に結合されてもよい。記憶装置18は、吹き付けシステム14によって収集された情報のほか、吹き付けシステム14によって収集され、続いてプロセッサ16によって処理/分析される情報、例えば吹き付け具の使用、実際の動作条件及びパラメータ及び推奨される動作条件及びパラメータ、ならびに保守の更新に関する情報を保存するように構成される揮発性メモリ又は不揮発性メモリを含み得る。サーバ12はこのほか、以下で理解されるように、吹き付けシステム14の構成要素又はサブシステムと相互作用するように構成されてもよい。
【0020】
図示の実施形態では、1つ以上のサーバ12が、手動工具データ監視システム、手動工具データ取得システム、手動工具データ分析システム、手動工具メッセージングシステム及び手動工具制御及び/又はオーバーライドシステムを含むハードウェア命令及び/又はソフトウェア命令を含む。手動工具データの監視システム、取得システム、分析システム、メッセージングシステム及び/又はオーバライドシステムは、共通のサーバ又は複数の異なるサーバ上に配置されてもよい。手動工具データ監視システムは、以下でさらに詳細に説明するように、吹き付け具及び関連機器のさまざまな操作パラメータなど、吹き付けシステム14のさまざまなセンサフィードバックを監視するように構成される。手動工具データ取得システムは、センサからのデータを取得して保存するように構成される。手動工具データ分析システムは、監視され取得されたデータを処理及び分析し、傾向、問題、操作者改善のための領域、サービス又は保守のための領域、ベースライン又は閾値からの偏差、あるいはその任意の組み合わせを識別するように構成される。手動工具メッセージングシステムは、吹き付け具の操作者にさまざまなメッセージ(例えば、警告、警報、推奨動作変更、アドバイス、知識ベースのデータなど)を生成するように構成される。手動工具制御及び/又はオーバーライドシステムは、手動工具メッセージングシステムによってメッセージを補充及び/又は交換し、吹き付け具を無効にするか、吹き付け具の操作パラメータを変更して品質及び性能を改善するように構成される。いくつかの実施形態では、手動工具制御及び/又はオーバーライドシステムは、吹き付け具が一般に手動制御で操作される場合、制御機能が限定されたものであってもよい。しかし、手動工具制御及び/又はオーバーライドシステムは、流体供給システム、動力源(例えば、電源)を無効にし、及び/又は操作者がメッセージに応答して任意の手動調整を実施しない場合に、バルブを閉めることにより流れを止めるように構成される。いくつかの実施形態では、吹き付け具は、操作者が未だ手動で吹き付け具を動作させている間に、流量、回転速度などの特定のパラメータに関して遠隔にオーバーライドされ制御されるように構成されてもよい。
【0021】
各吹き付けシステム14は、吹き付けプロセスに関する情報が取り込み端末20を介して両方向に伝達されるように、サーバ12に通信可能に結合された取り込み端末20に通信可能に結合される。特定の実施形態では、取り込み端末20を使用して、製品、部品、プロジェクト、顧客、あるいはその任意の組み合わせをサーバ12に取り込んでもよい(例えば、吹き付け被覆ジョブ、車両識別番号{VIN}など)。特定の実施形態では、取り込み端末20は、部品又は製品(例えば、バーコード、VIN、RFIDタグ、スマートタグなど)の識別情報を走査するか読み取るように構成されたスキャナ又はリーダユニット21を備えるか、同スキャナ又はリーダユニットと結合されるか、無線通信してもよい。取り込み端末20は、例えば、サービス工場の作業領域に配置されるか吹き付け具操作者がアクセスに便利な工場の所定位置に配置されるコンピュータを備えてもよい。いくつかの実施形態では、取り込み端末20は、タブレットコンピュータ、スマートフォン、ラップトップなどのパーソナル電子デバイス(PED)を備えてもよい。取り込み端末20に加えて、プロセス通信システム10は、インターネットから(有線又は無線で)情報(例えば、吹き付けシステム14によって処理された情報)をダウンロードしたりアップロードするように構成されたインターネットインターフェース22(例えば、ウェブポータル又はユーザインターフェース)を備えてもよい。例えば、有資格者が、いつでもウェブインターフェースを介して情報を取得するか入力してもよい。さらに、推奨される吹き付け具の操作手順、使用法、条件、保守の更新に関する情報をはじめとする吹き付けシステム及びサービスに関する情報は、インターネットインターフェース22を介して有資格者(authorized personnel)に伝達されてもよい。さらに、取り込み端末20は、各サービス工場内からサーバ12に接続され得る任意のローカルエリアネットワークデバイスであってもよい。ローカルエリアネットワークデバイスは、サーバ12に無線接続するパーソナル電子デバイス(PED)であってもよい。有資格者は、サービス工場内のどこからでもサーバ12と対話するためにPEDを使用することができる。例えば、塗装技術者/操作者は、サービス工場内の任意の場所でPEDを使用して、訓練、プロセス改善及び予防保守目的のために、吹き付け具の動作条件及び使用に関する情報を検索してもよい。
【0022】
図2は、
図1に示す吹き付けシステム14の一実施形態のブロック図である。吹き付けシステム14は、プロセッサ34及びメモリ36を有するコントローラ32を介してサーバ12に接続することができる。プロセッサ34は、サーバ12から命令を受信し、及び/又は有線ネットワーク又は無線ネットワーク又は通信システム11を介して吹き付けシステム14のさまざまな構成要素及びサブシステムと通信することができる。サーバ12及びコントローラ32はそれぞれ、有線及び/又は無線の通信回路のような通信回路を備える。メモリ36は、サーバ12によって通信される情報と、吹き付けシステム14のさまざまな構成要素及びサブシステムによって収集される情報とを保存することができる。
【0023】
吹き付けシステム14は、サービスのために提出された物体40(例えば、車両)上に被覆材の噴霧を塗布するように構成された少なくとも1つの吹き付け具38を備える。上記で考察したように、吹き付け具38は、(例えば、粉体被覆材を塗布する)粉体被覆吹き付け具、(例えば、液体被覆材を塗布する)液体被覆吹き付け具、静電吹き付け具、回転式噴霧吹き付け具(例えば、回転式ベルカップ吹き付け具)、(例えば、気体を用いずに被覆材を霧化する)無気式又は油圧式の噴霧吹き付け具、(例えば、空気のような気体の助けを借りて被覆材を霧化する)エアアシスト式又は空圧式の噴霧吹き付け具、(吹き付け具の上方に配置され、吹き付け具に結合される重力供給容器を有する)重力供給吹き付け具、(例えば、吹き付け具の下方に配置され、吹き付け具に結合されたサイフォン供給容器を有する)サイフォン供給吹き付け具、あるいはその任意の組み合わせを備えてもよい。いくつかの実施形態では、被覆材は、流体供給源(例えば、容器)を吹き付け具38に流体連結する前に予め混合される。さらに、いくつかの実施形態では、被覆材は、吹き付け具38の動作中、例えば吹き付け具38から離れて、あるいは直接吹き付け具38にて混合される。この考察は流体及び塗料に対するものであるが、吹き付けシステム14は、任意の適切な液体材料、粉体材料、発泡体、接着剤、封止剤、硬化剤、ラッカー、染料、ワックス、プラズマ、火炎又は表面処理を塗布するように構成されてもよい。
【0024】
図示された実施形態では、吹き付け具38は、ホース44を介して流体源42(例えば、塗料混合器及び/又は供給システム)と接続され、ホース48を介して空気源46と接続されてもよい。流体源42は、1つ以上の流体供給源46(例えば、容器、タンク、ポンプ、バルブ、圧力調整器、流量制御器など)と、1つ以上の通信回路48(例えば、有線通信回路及び/又は無線通信回路)と、1つ以上のセンサ50とを備える。タンクは、混合を容易にする攪拌機を有する混合タンクと、混合タンク内で混合するための異なる材料を供給するように構成された複数の供給タンクとを含み得る。例えば、混合タンクは、硬化剤と樹脂、複数の色の塗料及び/又は任意の異なる材料を所望の比率で混合して、所望の塗料組成を達成するように構成されてもよい。重力供給吹き付け具38では、タンクは、被覆材が重力を介して吹き付け具38に流入するように、吹き付け具38の頂部に結合されてもよい。サイフォン供給吹き付け具38では、タンクは、空気流によって生成された真空が吹き付け具38内に被覆材を吸引するように、吹き付け具38の底部に結合されてもよい。このような構成のそれぞれでは、センサ50は、動作データを監視し、コントローラ32、サーバ12及び/又は吹き付け具38にフィードバックを提供するために、各構成要素に結合されてもよい。センサ50は、流体流れパラメータ(例えば、流量、圧力及び/又は速度)、原料の材料特性(例えば、材料組成、一緒に混合される材料の比、粘度、密度及び/又は温度)、流体使用量(例えば、体積、時間など)、タンク内の物質のレベル、流体流れの問題、あるいはその任意の組み合わせのような有益な情報を、本明細書で開示される任意の他のパラメータと共に検出してもよい。例えば、センサ50は、異なる原料(例えば、異なる液体、粉体のような固体、樹脂、硬化剤、染料など)の流量及び/又は比率を検出してもよい。別の例では、センサ50は、構成要素の磨耗、ノイズ及び/又は問題を示す振動、操作パラメータの傾向、あるいはその任意の組み合わせを検出してもよい。
【0025】
同じように、空気源46(をはじめとする任意の気体源)は、1つ以上の空気供給源52(例えば、圧縮空気タンク、容器、圧縮機、バルブ、圧力調整器、流れ制御器など)、1つ以上の通信回路54(例えば、有線通信回路及び/又は無線通信回路)と、1つ以上のセンサ56とを備え得る。センサ56は、空気流パラメータ(例えば、流量、圧力及び/又は速度)、空気使用量(例えば、体積、時間など)、温度、空気流の問題、あるいはその任意の組み合わせなどの有用な情報を、本明細書に開示される任意の他のパラメータと共に検出してもよい。例えば、センサ56は、構成要素の摩耗、ノイズ及び/又は問題を示す振動、操作パラメータの傾向、あるいはその任意の組み合わせを検出してもよい。
【0026】
最後に、吹き付け具38は、1つ以上のスキャナ又はリーダ57と、1つ以上の手動入力装置又は制御装置58と、1つ以上の吹き付け機構又は塗布器60と、1つ以上の通信回路62(例えば、有線通信回路及び/又は無線通信回路)と、1つ以上のセンサ64と、1つ以上のユーザ知覚可能出力66とを備え得る。スキャナ又はリーダ57は、光学リーダ、カメラ、RFIDリーダ、スマートタグリーダ、バーコードスキャナをはじめとして、パーツから情報を取得するために使用される任意の適切なスキャナ又はリーダを備え得る。例えば、スキャナ又はリーダ57は、上記で考察したスキャナ21を補充するか交換してもよい。スキャナ又はリーダ57は、収集され分析されたデータを特定の部品又は製品に関連付けられるように、吹き付け被覆作業を開始する前に部品又は製品を識別するために使用してもよい。
【0027】
手動入力装置又は制御装置58は、噴霧塗布器への流体の流入を可能にしたり不可能にしたりするために、1つ以上のバルブを開閉するように構成され得るフロー制御アクチュエータ又はトリガを備え得る。バルブは、液体流バルブ、粉体流バルブ及び1つ以上の気体流バルブ(例えば、成形空気バルブ及び噴霧空気バルブ)を含み得る。このようなバルブは、アクチュエータ又はトリガによって同時又は連続的に開閉され、それによって噴霧塗布器にて噴霧を発生させてもよい。手動入力装置又は制御装置58はこのほか、噴霧空気バルブ用噴霧空気バルブ調節器、整形空気バルブ用整形空気バルブ調節器及び流体バルブ用流体バルブ調節器(例えば、液体被覆材又は粉体被覆材)のような1つ以上のバルブ調整器を備え得る。このようなバルブ調整器は、操作者が、吹き付け具38を通過するさまざまな流れの比率、例えば被覆材流れに対する噴霧空気流れの比率、被覆材流れに対する成形空気流れの比率及び成形空気流れに対する噴霧空気流れの比率を手動で調整できるようにする。手動入力装置又は制御装置58はこのほか、回転式噴霧器(例えば、回転式ベルカップ)のための速度調整器、静電吹き付け具38の静電アセンブリのための電圧調整器、あるいはその任意の組み合わせを備え得る。噴霧塗布器60は、回転式噴霧器(例えば、回転式ベルカップ)、無気式又は油圧式噴霧器、(例えば空気噴霧ジェット及び/又は空気成形ジェットを有する)エアアシスト式又は空圧式噴霧器、あるいはその任意の組み合わせを備え得る。センサ64は、各バルブ、バルブ調整器、流路、噴霧器、手動入力装置又は制御装置(例えば、トリガ)58、噴霧塗布器(例えば、噴霧器)60、あるいはその任意の組み合わせに結合された1つ以上のセンサを含み得る。センサ64はこのほか、ハンドル、頭部又は先端部、側壁、あるいはその任意の組み合わせのような吹き付け具38の他の部品又は位置に結合されてもよい。このため、以下で考察するように、センサ64は、吹き付け具38(例えば、ハンドル上のタッチセンサ)、位置データ(例えば、頭部又は先端部上の位置センサ)、移動データ(例えば、加速度計、速度センサ、方向センサ)、あるいはその任意の組み合わせの処理を感知してもよい。
【0028】
上記で考察したように、センサ64は、吹き付け具38の使用に関するさまざまな操作パラメータを検出することができる。例えば、センサ64は、流体流れパラメータ(例えば、流量、圧力及び/又は速度)、原料の材料特性(例えば、材料組成、一緒に混合される材料の比率、粘度、密度及び/又は温度)、原料の使用量(例えば、気体、液体及び/又は粉体などの固体の使用量及び使用時間)、電気的パラメータ(例えば、静電気系及び/又はモータ駆動回転式ベルカップの電圧、電流及び/又は接地)、吹き付け具38の位置情報及び移動情報(例えば、吹き付け具38と対象物体40との間の相対位置、移動、移動の方向、加速及び/又はその任意の変化)、吹き付け具38の動力部品、モータ又は駆動装置の特性(例えば、回転速度、回転加速度又は回転減速度、トルク、線速度、線形加速度又は線形減速度、高、中又は低などの動作設定)、吹き付け具38の操作上の慣習(例えば、工具を使用する特定の操作者、使用中の工具設定、使用時間の持続時間、特定の使用時間のタイムスタンプ、使用頻度及び/又はトリガ、ボタン又はスイッチのような制御装置の動作回数)、あるいはその任意の組み合わせに対応するデータを監視して収集してもよい。センサ64はこのほか、本明細書に開示される他のパラメータと共に、空気流の問題、流体流れの問題、部品の問題又は摩耗、あるいはその任意の組み合わせに対応するデータを監視して収集してもよい。例えば、センサ64は、構成要素の摩耗、ノイズ及び/又は問題を示す振動、操作パラメータの傾向、あるいはその任意の組み合わせを検出してもよい。
【0029】
ユーザ知覚可能出力66は、警告、警報、メッセージ又は制御情報を吹き付け具38の操作者に提供するように構成されてもよい。例えば、出力66は、音声出力(例えば、ビープ音、音声メッセージなどを生成するスピーカ又は音声装置)、振動出力(例えば、振動機構)、視覚出力(例えば、1つ以上の色付きライト、LED、テキスト表示、グラフィカルユーザインターフェースなど)、あるいはその任意の組み合わせを含み得る。出力66は、以下で理解されるように、監視されたデータの分析、知識ベースのデータ、履歴データ、コンピュータモデル及び/又は特定の操作閾値(例えば、使用する材料が多すぎるか少なすぎる、トリガを引く動作が重すぎるか軽すぎる、電圧が高すぎるか低すぎる、吹き付け具38と対象物体40との間の距離が遠すぎるか近すぎる、吹き付け具38の動きが速すぎるか遅すぎる、など)に基づいて、サーバ12から吹き付け具38の操作者に警告、警報又はメッセージ(例えば、命令、示唆又は勧告)を伝達するように構成されてもよい。例えば、出力66は、吹き付け具38と物体40との間の距離が近すぎるか遠すぎる場合には、点灯及び/又は点滅してもよい。例えば、出力66は、流体使用量が過剰である場合には、振動してもよい。さらに別の例では、出力66は、プロセス改善又は保守更新に関連してサーバ12によって指示されたメッセージを表示してもよい。
【0030】
このように、操作者/技術者は、サーバ12によって生成されたフィードバックに基づいて吹き付け具38を操作しながら訓練されてもよい。例えば、操作者/技術者は、吹き付け具38の動作が決定された最適条件から逸脱する(例えば、操作者がトリガをあまりにも頻繁に引く、操作者が対象物体40に近すぎたり遠すぎたりする、など)たびに警告されるか注意喚起されてもよい。同じ工場又は異なる工場の操作者は、サーバ12によって提供されるフィードバックから、人とコミュニケーションをとることを必要とせずにお互いの経験から学習してもよい。さらに、操作者/技術者は、予防保守の目的で、吹き付け具38の使用に関する最新の更新を有することができる(例えば、吹き付けシステム14の構成要素/サブシステムは累積使用に基づくサービスのためのものである)。
【0031】
吹き付けシステム14は、サービス工場内の環境条件(例えば、温度、湿度、空気中に浮遊している粒子/汚れなど)に関する有用な情報を検出するセンサ68(例えば、温度計、気圧計、湿度計など)を備え得る。さらに、吹き付けシステム14はこのほか、サービス工場内の環境条件を調整するための気候制御システム70を含み得る。例えば、気候制御システム70は、1つ又は複数のファン、空調ユニット、加湿器、空気ろ過システム、掃除機などを備え得る。別の実施形態では、サーバ12は、検出された環境条件に従ってプロセス改善のための命令を調整し、及び/又は気候制御システム70を介して環境条件を調節してもよい。
【0032】
図3は、本開示の一態様によるプロセス通信システム10を動作させるための方法80の実施形態を示すフローチャートである。図示されているように、方法80は、上記で詳細に考察したセンサフィードバック及びパラメータのいずれかなど、さまざまなセンサからのデータを受信するステップを含む(ブロック82)。ブロック82によって表される動作に従ってデータを受信するステップは、例えば、流体流量、流体使用量、空気流量、空気使用量、吹き付け具38と対象物体40との間の距離、吹き付け具38の動作、吹き付け具38のさまざまな動作設定、トリガを引く動作の持続時間、トリガを引く動作の頻度、環境条件、あるいはその任意の組み合わせを、
図2のセンサ50、56、64及び68から取得する。収集されたデータは、サービス工場に局部的に保存(例えば、
図2のコントローラ32のメモリ36に保存)され、
図2のサーバ12の記憶装置18にアップロードされてもよい。サーバ12は、吹き付けシステム14に対して現場又は現場外に配置されてもよい。
【0033】
図示された方法80はこのほか、センサからのデータを処理して分析するステップを含む(ブロック84)。上記のように、サービス工場で実施される工程(例えば、吹き付け工程)の仕上げの品質には、多くの要因が影響する可能性がある。例えば、さまざまな操作者がさまざまな技術及び専門知識を有し、一部の操作者が他の操作者よりも経験が豊富であることがある。例えば、多数の操作者によって複数の工具及び装置が同時に使用される場合があるため、工具及び装置の使用法、状態及び保守の更新を追跡することは困難である。しかし、このような技術や専門知識及び保守の更新に関する情報を通信するか伝達する機会が常にあるわけではない。
【0034】
本実施形態によれば、吹き付け具の動作中に上記のセンサによって収集されたデータによって、上記の要因のすべてを定量化し得る。収集されたデータは、
図2のコントローラ32及び/又はサーバ12で処理され分析される。一例では、センサからのデータを処理し分析するステップは、さまざまなカテゴリ及び機能(例えば、同一のサービス工場及び/又はさまざまなサービス工場でのさまざまな操作者による吹き付け具動作条件に関するデータ、工具/機器の使用及び保守の更新に関するデータ、など)を体系化するステップであってもよい。一例では、センサからのデータを処理して分析するステップは、吹き付け具の動作状態(例えば、
図2のセンサ50、56、64及び68を介して収集されたさまざまなデータ)と噴霧/塗装仕上げ品質との間の相関を明らかにするステップであってもよい。例えば、センサからのデータを処理して分析するステップは、品質(例えば、仕上がり外観、仕上がり均一性、不合格部品、返品、顧客の苦情など)と、操作者、吹き付け具38の動作設定、環境条件、原材料、あるいはその任意の組み合わせとを相関させるステップを含んでもよい。このような相関は、工程の制御及び改善のための統計的アプローチ(例えば、サポートベクトルマシン)を使用して開発されてもよい。別の例では、センサからのデータを処理して分析するステップは、
図2の吹き付けシステム14の任意の構成要素が、保守、サービス、交換、補充又は更新を必要としているかどうかを判定するステップを含み得る。例えば、データは、吹き付け具38及び関連機器の特定の構成要素の磨耗、損傷又は性能低下を示す衰退傾向を示してもよい。別の例では、データは、基本データ、コンピュータモデルをはじめとする閾値と比較して実質的な偏差を示し、それによってサービス、保守などの必要性を示してもよい。別の例では、センサからのデータを処理して分析するステップは、操作者ごと、タスクごと、製品ごと、部品ごと、プロジェクト全体ごと、サービス工場ごと、操作者の組又はチームごとのコスト(例えば、金銭的コスト、労務コスト、材料コストなど)、あるいはその任意の組み合わせを計算するステップを含んでもよい。別の例では、センサからのデータを処理して分析するステップは、使用量(例えば、空気使用量、塗料使用量、電力使用量及び時間使用量)と、操作者、吹き付け具38の動作設定、環境条件、原材料、あるいはその任意の組み合わせとを相関させるステップを含んでもよい。この使用量は、他の演算子、基本データ、履歴データ、コンピュータモデルなどとの比較に基づく改善の必要性を示してもよい。
【0035】
図示の方法80はこのほか、要求に応じて分析データを出力するステップを含む(ブロック86)。例えば、有資格者を、処理され分析されたデータをセンサから取得/ダウンロードするために、いつでもプロセス通信システム10に接続してもよい。特定の実施形態では、センサからの処理され分析されたデータは、作業者を訓練し、関連工具/機器を維持するためのプロセス改善スタンドポイントからの有用なフィードバックであり得る。これは、塗装/サービス工場又は塗装工場とサービス工場の全体的な操作及びプロセス品質管理を改善することができる。例えば、操作者は、吹き付け具の動作条件と噴霧仕上げ品質との間の分析された相関関係を検索し、この情報を用いて噴霧の実践を改善してもよい。例えば、操作者が、保守の更新を検索し、吹き付けシステムの特定の構成要素を交換し、塗料混合器を補充する時間であると判断してもよい。
【0036】
図4は、本開示の一態様によるプロセス通信システム10を動作させるための方法100の実施形態を示すフローチャートである。方法100は、方法80で説明したのと同じように、センサからデータを受信するステップ(ブロック102)と、センサからのデータを処理し分析するステップ(ブロック104)とを含む。さらに、方法100は、有資格者からの入力を処理し分析するステップを含んでもよい(ブロック104)。例えば、ある状況では、有資格者(操作者、管理者、保守技術者など)が、吹き付けシステムに関する入力及び/又はさらに良好な吹き付け/塗装仕上げ品質を達成する方法に関する提案を提供することを望む場合がある。そのような入力及び/又は示唆はこのほか、センサから収集されたデータに加えて処理及び分析されてもよい。
【0037】
図示された方法100はこのほか、吹き付けシステムを制御するステップを含む(ブロック106)。場合によっては、プロセス通信システム10は、センサからの処理され分析されたデータ及び/又は有資格者からの入力に基づいて、操作者を迂回し、吹き付けシステムの1つ又は複数の構成要素、例えば、吹き付け具38、流体源42、空気源46又は気候制御システム70を制御するのに有利であろうことを明らかにしてもよい。例えば、プロセス通信システム10は、サービス工場で温度設定、湿度設定などを変更することを決定してもよい。例えば、プロセス通信システム10は、吹き付け具38が不適正又は不完全な方法で操作されており、これにより、吹き付け/塗装の仕上げ品質の劣化、作業者の過度な使用時間、原料の過剰な使用、あるいはその任意の組み合わせがもたらされると判断してもよい。このため、プロセス通信システム10は、操作者を迂回して、吹き付け具38、流体源42、空気源46又は任意の関連機器を制御する(例えば、無効化、流量の変更、材料比の変更、回転式噴霧器の速度など)。
【0038】
図5は、本開示の一態様によるプロセス通信システム10を動作させる方法120の実施形態を示すフローチャートである。方法120は、方法100で示したものと同じように、センサからデータを受信するステップ(ブロック122)と、センサからのデータ及び/又は有資格者からの入力を処理し分析するステップ(ブロック124)とを含む。さらに、方法120は、吹き付けシステムを制御するステップ(ブロック128)の前にデータに基づいてフィードバックを提供するステップ(ブロック126)を含む。上記のように、本開示は、塗装者/操作者の訓練及び工程の改善に使用され得る。場合によっては、プロセス通信システムは、吹き付け具38を介して現場で表示を出力することによって、処理/分析されたデータに基づいてフィードバックを提供してもよい。例えば、操作者は、吹き付け具38を操作している間に、吹き付け具38の出力66から、吹き付け具38が対象物体40に近すぎるか遠すぎるかを示す表示を受け取ってもよい。別の例として、出力66は、流量(例えば、空気、液体及び/又は粉体のような固体)が高すぎるか低すぎること、吹き付け具のトリガが頻繁に引かれていること、空気圧が高すぎるか低すぎること、回転式噴霧器の回転速度が高すぎるか低すぎること、静電システムの電圧が高すぎるか低すぎること、吹き付け具38の移動速度が速すぎるか、遅すぎるか、あまりにも不規則であること、吹き付け具38の移動距離が短すぎるか長すぎること、被覆材の粘度が高すぎるか低すぎること、あるいはその任意の組み合わせを示してもよい。現場フィードバックに基づいて、操作者が、それに応じて調整を実施し、分析されたデータに基づいてプロセス通信システム10によって示唆された条件で吹き付け具38を操作することを学習することができる。
【0039】
図示されているように、方法120はこのほか、吹き付けシステムを制御するステップ(ブロック128)を含み得る。このステップは、方法100に記載したものと同じように実施されてもよい。場合によっては、操作者が時間内に動作条件を調整できないことがある。このため、プロセス通信システムは、操作者を迂回し、操作者に警告を送信するわずかな遅延(例えば、5、10、15、20又は30秒)と同時又はその後に、操作者及び吹き付けシステムの1つ又は複数の構成要素を制御することを判定してもよい。例えば、操作者が、出力66から、吹き付け具38が対象物40に近すぎるが、吹き付け具38を予め設定された時間内に正確に位置決めすることができないことを示す表示を受け取った場合、次にプロセス通信システム10は、その問題に対処する行動をとることができる(例えば、吹き付け具38及び関連する機器を使用不能にすることができる)。さらに例を挙げると、操作者が、出力66から、吹き付け具38が許容できない流量(例えば、空気、液体又は粉体)を受けているが所定の時間内に問題を修正できないという表示を受け取ると、次にプロセス通信システム10は、その問題に対処するための制御行動をとることができる(例えば、可能であれば流量を自動的に調整するか吹き付け具38及び関連機器を使用不可にすることができる)。
【0040】
本明細書に開示されたシステム及び方法は、吹き付けサービス工場での時間及び工程の改善に利益をもたらす。プロセス通信システムが、工場内及び工場間の吹き付けシステムと連携したプロセス制御及び改善情報へのアクセスを従業員に提供し、その結果、従業員は技術的な操作の詳細及び保守の更新の基準を効率的にやり取りする。
【0041】
本発明はさまざまな修正及び代替形態を受け入れることができるが、特定の実施形態は、図面に例として示されており、本明細書にて詳細に説明されている。しかし、本発明は開示された特定の形態に限定されることを意図するものではないことを理解されたい。むしろ、本発明は、以下の添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の主旨及び範囲内にあるあらゆる改変、等価物及び代替物を包含するものである。