(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記弁体が開放位置から閉塞位置に移動するときに、前記封止部の前記第2面の先端部分が前記弁体側挟持面に最初に当接するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の通気弁。
前記弁体が開放位置から閉塞位置に向けて移動し、前記封止部が弾性変形して前記本体側挟持面に当接する際、前記封止部の前記第1面の先端部分が前記本体側挟持面に先立って当接し、前記先端部分よりも基端側で前記第1面と前記本体側挟持面との間に隙間が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の通気弁。
互いに対向する前記本体側挟持面及び前記弁体側挟持面は、ともに前記通気口が延在する平面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の通気弁。
配管材が配管された配管構造であって、前記配管材内の負圧を解消するように、請求項1から6のいずれか一項に記載の通気弁が前記配管材の開口部に連結されたことを特徴とする配管構造。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の通気弁では、パッキンが弁体に一体的に取着されている。このような従来の通気弁では、パッキンの弁座に対する当たりが一様でない場合、パッキンが弁座に接触しない箇所が生じることがあった。例えば、弁体に均一な力が付加されない、弁軸の延伸精度が低いなどの要因で、弁体の開放位置から閉塞位置への移動が軸方向から傾斜し、傾いた姿勢の弁体が弁座に当接する場合、パッキンと弁座とが接触しない箇所が部分的に生じる。その結果、通気弁による閉塞が不十分となることがあった。あるいは、弁座表面に微小な凹凸や起伏があった場合にも、パッキンと弁座との間に隙間が生じ易い。すなわち、従来の通気弁では、パッキンの弁座に対する当たりが一様でない場合、パッキンと弁座との間に隙間が生じ、通気口の閉塞が不十分になる虞があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、より確実に通気口を閉塞することが可能な通気弁及び配管構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の通気弁は、通気口を有する通気弁本体と、
前記通気口を開閉可能に前記通気弁本体に可動式に支持された弁体と、
前記通気弁本体内部の通気口周縁に設けられた本体側挟持面と、前記本体側挟持面に対向するように前記弁体に設けられた弁体側挟持面との間に配置され、前記弁体が閉塞位置に移動したときに前記本体側挟持面及び前記弁体側挟持面に挟圧されることにより、前記通気口を封止するように構成されたパッキンと、を備え、
前記パッキンは、前記通気弁本体に固定された固定部と、前記固定部に隣接する基端から先端にかけて延在し、前記本体側挟持面及び前記弁体側挟持面に挟圧されて弾性変形する封止部とを備え、
前記封止部は、前記本体側挟持面に対向する第1面、及び、前記弁体側挟持面に対向する第2面を有し、
前記封止部の原形状の径方向に沿って切断した断面視において、前記弁体が開放位置にあるとき、前記封止部の前記第2面は、略直線形状を有するとともに、先端に向かうにつれて前記弁体側挟持面との間の距離が小さくなるように前記弁体側挟持面に対して傾斜していることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の通気弁は、請求項1に記載の通気弁において、前記弁体が開放位置から閉塞位置に移動するときに、前記封止部の前記第2面の先端部分が前記弁体側挟持面に最初に当接するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の通気弁は、請求項1又は2に記載の通気弁において、前記弁体が開放位置から閉塞位置に向けて移動し、前記封止部が弾性変形して前記本体側挟持面に当接する際、前記封止部の前記第1面の先端部分が前記本体側挟持面に先立って当接し、前記先端部分よりも基端側で前記第1面と前記本体側挟持面との間に隙間が形成されることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の通気弁は、請求項1から3のいずれかに記載の通気弁において、互いに対向する前記本体側挟持面及び前記弁体側挟持面は、ともに前記通気口が延在する平面に対して傾斜していることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の通気弁は、請求項1から4のいずれかに記載の通気弁において、前記封止部の前記第1面と前記本体側挟持面とが前記封止部の基端において所定の距離で離隔していることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の通気弁は、請求項1から5のいずれかに記載の通気弁において、前記本体側挟持面には、前記封止部と前記本体側挟持面との間に介在する突条部が突設されていることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の配管構造は、配管材が配管された配管構造であって、前記配管材内の負圧を解消するように、請求項1から6のいずれか一項に記載の通気弁が前記配管材の開口部に連結されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の通気弁によれば、封止部の原形状の径方向に沿って切断した断面視において、封止部の略直線形状の第2面は、先端に向かうにつれて弁体側挟持面との間の距離が小さくなるように弁体側挟持面に対して傾斜している。そのため、弁体が開放位置から閉塞位置に移動するときに、封止部の第2面の少なくとも基端よりも先端側に位置する一部分が弁体側挟持面に優先して当接する。そして、弁体側挟持面に封止部の先端側の当接部分が押圧されることで、封止部の第1面の該当接部分が本体側挟持面に先立って当接し、封止部の当接部分が優先的に圧潰するように弾性変形する。これにより、封止部の当接部分から徐々に圧接領域が増えるように封止部を押し潰すことが可能である。すなわち、本体側挟持面と弁体側挟持面とでより効率的に封止部を圧潰させることが可能となり、より確実に通気口を閉塞することが可能となる。したがって、本発明の通気弁によれば、より確実に通気口を閉塞することが可能である。
【0015】
請求項2に記載の通気弁によれば、請求項1の発明の効果に加えて、弁体が開放位置から閉塞位置に移動するときに、封止部の第2面の先端部分が弁体側挟持面に最初に当接する。そして、弁体側挟持面に封止部の先端部分が押圧されることで、封止部の第1面の先端部分が本体側挟持面に先立って当接し、封止部の先端部分が優先的に圧潰するように弾性変形する。これにより、封止部の先端部分から徐々に圧接領域が増えるように封止部を押し潰すことが可能である。すなわち、本体側挟持面と弁体側挟持面とでより効率的に封止部を圧潰させることが可能となり、より確実に通気口を閉塞することが可能となる。
【0016】
請求項3に記載の通気弁によれば、請求項1又は2の発明の効果に加えて、封止部が弾性変形して本体側挟持面に当接する際、封止部の第1面の先端部分が本体側挟持面に先立って当接することから、封止部の先端部分が優先的に圧潰するように弾性変形する。このとき、先端部分よりも基端側に形成された隙間が封止部の基端側への弾性変形を許容する空間となる。これにより、封止部の先端部分から徐々に基端側に圧接領域が増えるように封止部を押し潰すことが可能である。すなわち、本体側挟持面及び弁体側挟持面でより効率的に封止部を圧潰させることが可能となり、より確実に通気口を閉塞することが可能となる。
【0017】
請求項4に記載の通気弁によれば、請求項1から3のいずれかの発明の効果に加えて、互いに対向する本体側挟持面及び弁体側挟持面が通気口が延在する平面に対してともに傾斜していることにより、傾斜した通気路が形成され、空気の流通が効率的となる。
【0018】
請求項5に記載の通気弁によれば、請求項1から4のいずれかの発明の効果に加えて、封止部の第1面と本体側挟持面とが封止部の基端において所定の距離で離隔していることにより、封止部が本体側挟持面側に傾動変形する際、封止部の基端側を本体側挟持面に当接させることなく、封止部の先端部分を優先的に本体側挟持面に当接させることが可能となる。すなわち、封止部の第1面の先端部分が本体側挟持面に先立って当接し、封止部の先端部分が優先的に圧潰するように弾性変形する。これにより、封止部の先端部分から徐々に圧接領域が増えるように封止部を押し潰すことが可能である。すなわち、本体側挟持面と弁体側挟持面とでより効率的に封止部を圧潰させることが可能となり、より確実に通気口を閉塞することが可能となる。
【0019】
請求項6に記載の通気弁によれば、請求項1から5のいずれかの発明の効果に加えて、封止部に接触するように本体側挟持面に設けられた突条部は、弁体が閉塞位置から開放位置に移動する際、封止部が本体側挟持面に付着することを防止し、封止部の原形状への弾性復帰を補助する。
【0020】
請求項7に記載の配管構造によれば、請求項1から6のいずれかに記載の通気弁の効果を配管構造として発揮することができる。すなわち、本発明の配管構造は、通気弁によって配管材の開口部を確実に閉塞することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。また、本発明における上下左右の方向は、相対的な位置を示す概念にすぎず、これらを入れ替えて適用可能であることは言うまでもない。
【0023】
本実施形態の一実施形態の配管構造10は、排水管(配管材)が配設された排水系の配管構造である。そして、配管構造10には、外部に開口して配管材11の内外に連通する連通路を形成する中空の筒部13が設けられ、連通路を閉塞するべく該筒部13の開口部に通気弁100が装着される(
図9参照)。しかしながら、本実施形態は、本発明の一例にすぎず、その用途、構成を限定するものではないことは言うまでもない。以下、図面に沿って、本実施形態の通気弁100の構成を説明する。
【0024】
図1(a),(b)は、本発明の一実施形態の通気弁100の斜視図である。
図2(a)〜(d)は、該通気弁100の平面図、正面図、側面図及び底面図である。
図3(a)〜(d)は、説明の便宜上、カバー体140を省略した該通気弁100の平面図、正面図、側面図及び底面図である。
図4は、該通気弁100のA−A横断面図である。
図5,
図6は、該通気弁100の径方向に沿って切断したB−B断面図及びC−C断面図である。
【0025】
通気弁100は、配管材の円筒状の筒部の開口部に固定され、配管材内の圧力変動に応じて連通路を選択的に閉塞及び連通させるように構成されている。
図1,
図2に示すとおり、通気弁100は、配管材の開口部に取り付けられる通気弁本体110と、該通気弁本体110に軸方向に対して可動式に支持された弁体120と、通気弁本体110内部に固定され、弁体120に密着可能に配置されたパッキン130と、該弁体120を保護するように通気弁本体110の通気孔110a側の端部に取り付けられたカバー体140と、を備える。
【0026】
通気弁本体110は、その両端が開放されたとともに、軸方向に沿って延びる円筒形状を有する。つまり、通気弁本体110は、上端(配管材の外部側)に外気を配管材内部に取り入れるための通気口110aを有し、下端(配管材の内部側)に配管材に接続される接続口110bを有している。通気口110a及び接続口110bは、軸方向に対して垂直な平面上に延在している。そして、通気弁本体110の通気口110aと接続口110bとの間の空間に、弁体120を可動式に収容するための弁体収容空間110cが設けられている。
【0027】
また、通気弁本体110は、弁体収容空間110cを包囲する周壁111と、該周壁111の上端に連結され、通気口110aの開口周縁面を形成する上壁111と、該上壁111から立設した立壁113とを備えてなる。
【0028】
周壁111は、配管材の筒部に内挿され、筒部の内周面に沿うように軸方向に延びる外周面を有する。また、該周壁111の下方側の開口端面によって、下方を向いた接続口110bが形成されている。そして、
図5及び
図6に示すように、周壁111の接続口110b近傍には、周方向に延びる凹溝111aが形成されている。この凹溝111aには、環状のゴムからなる止水部材118が収容されている。該止水部材118は、周壁111外周面から僅かに突出しており、通気弁100の装着時に配管材筒部の内周面に潰れて密着し、通気弁本体110と配管材との間を止水するように機能する。
【0029】
上壁112は、所定の径で開口する通気口110aの周囲で上方を向くように環帯状に延在している。また、上壁112の通気弁本体110内側の通気口110a周縁には、本体側挟持面115が設けられている。すなわち、
図5及び
図6に示すように、通気弁本体110内側の上壁112の開口周縁面には、弁体120に対向するように、環帯状の本体側挟持面115が定められている。本体側挟持面115は、断面視において、軸方向に対して外周側が下がるように傾斜して直状に延在し、斜め下方向(径方向内側且つ軸方向下側)を向いている。さらに、本体側挟持面115には、周方向に沿って微小に突出する突条部115aが形成されている(
図13参照)。
【0030】
また、上壁112上面には、
図3及び
図4に示すように、等間隔で径方向中心に向かって延びる3本の梁状部112aが形成されている。これら梁状部112aによって、通気口110aの中心に本体側磁石保持部117が支持されている。また、
図5及び
図6に示すように、該本体側磁石保持部117には、上下に貫通し、弁体120の弁軸123を挿通する軸孔117aが設けられている。そして、該本体側磁石保持部117において、環状の本体側磁石117bが軸孔117aの周囲の溝に嵌着されて保持されている。該本体側磁石117bは、ネオジム磁石等の永久磁石からなり、後述する弁体側磁石124aに斥力を作用するように機能する。
【0031】
立壁113は、互いに対向するように一対で該上壁111の径方向略中央から立設している。この一対の立壁113は、平面視において、径方向内側に凹曲面を向けるように円弧形状を有する。つまり、周壁111の外周面、上壁112の内周縁及び立壁113の外側面が(異なる径の)同心円上に位置している。立壁113の外側面は、周壁111の外周面から径方向内側に後退した位置にある。各立壁113の外側面には、ビス150を受けるためビス受け部114が形成されている。各ビス受け部114は止水部材118よりも軸方向上側(配管材の外部側)に配置されている。また、ビス受け部114は、径方向外方を向くとともに凹状に湾曲した凹曲面を備える。このビス受け部114の凹曲面と周壁111外周面との(平面視上の)距離は、ビス150径以下に定められている。そして、ビス受け部114の凹曲面の曲率半径は、ビス150の(谷部の)軸径に対応していることが好ましい。さらに、立壁113の上端には、カバー体140を嵌合式に固定するための連結片113aが上方に突出するように設けられている。
【0032】
そして、通気弁本体110内部には、該本体側挟持面115を覆うようにパッキン130が取り付けられている。パッキン130は、中央に開口を有する弾性変形可能なゴム又は軟質の合成樹脂からなる環状体である。
図7(a)〜(e)は、通気弁100のパッキン130の斜視図、平面図、側面図、底面図及びD−D断面図である。
図7に示すように、パッキン130は、内周側に位置する封止部131と、その外周側に位置し、通気弁本体110に固定される固定部138とからなる。封止部131は、固定部138に隣接する基端131aから先端131b(開口の内周端)にかけて延在している。封止部131は、径方向に沿って切断した断面視において、軸方向に対して外周側が下がるように傾斜して略直線状に延在し、斜め上方を向いた直状の第1面132(上面)及び斜め下方を向いた直状の第2面133(下面)を有している。これら第1面132及び第2面は互いに平行である。そして、
図5及び
図6に示すように、パッキン130の封止部131が、通気弁本体110の内壁面から径方向内側に延び出て、本体側挟持面115を覆っている。他方、パッキン130の固定部138が、通気弁本体110の内壁面(周壁111,上壁112)の内部に埋め込まれて固定されている。すなわち、パッキン130の封止部131の基端131a及び先端131bがそれぞれ固定端及び自由端となる。後述するように、封止部131は、本体側挟持面115に対して近接又は離隔するように弾性変形可能である。
【0033】
弁体120は、通気弁本体110の弁体収容空間110cに収容され、軸方向に沿って移動するように通気弁本体110に支持されている。弁体120は、平面視円形のカップ状に形成された弁体本体121と、該弁体本体121の中心から上方に延びる弁軸123と、該弁軸123の上端に形成された弁体側磁石保持部124とを備える。
【0034】
そして、弁体本体121の外周側の上面には、弁体側挟持面122が形成されている。
図5及び
図6に示すように、弁体側挟持面122は、径方向に沿って切断した断面視において、軸方向に対して外周側が下がるように傾斜して直状に延在し、斜め上方向(径方向外側且つ軸方向上側)を向いている。すなわち、弁体側挟持面122は、パッキン130を挟んで通気弁本体110の本体側挟持面115に対向している。そして、弁体側挟持面122及び本体側挟持面115が互いに対向するように通気口110aが延在する平面に対して傾斜している。
【0035】
弁軸123は、
図4から
図6に示すとおり、通気口110aの中心軸上に配置され、通気弁本体110の本体側磁石保持部117の軸孔117aを貫通している。そして、弁軸123の上端には、本体側磁石保持部117の上方に位置し、軸孔117aの径よりも大きく拡径した弁体側磁石保持部124が設けられている。弁体側磁石保持部124は、内部に弁体側磁石124aを保持している。該弁体側磁石124aは、ネオジム磁石等の永久磁石からなる。該弁体側磁石124aは、本体側磁石117bに対して互いに反発するように配置されている。つまり、本体側磁石117b及び弁体側磁石124aの対向する磁極が同じである。そして、本体側磁石117b及び弁体側磁石124aの間に磁気的斥力(反発力)が生じ、磁力によって弁体120が上方に浮き上がるように付勢されている。その結果、弁体本体121の弁体側挟持面122が、パッキン130に圧接して、通気口110aを閉塞している。これに対し、(一般に、配管材内部が負圧になった際)磁力を超える下方向の力が弁体120に対して付加されると、軸方向に沿って弁体120が下方に移動し、弁体側挟持面122がパッキン130から離隔して通気口110aが開放される。このとき、弁軸123が軸孔117aを移動することから、弁体120の軸方向の移動が本体側磁石保持部117によって安定的にガイドされる。
【0036】
カバー体140は、通気弁本体110内部及び弁体120を保護又は防塵するために、通気口110aを上方から覆うように構成されている。該カバー体140は平面視円形状を有している。該カバー体140の外周側には、2つのスリット状の連結孔141が穿設されている。また、カバー体140の外周縁における該2つの連結孔141の径方向外側には、2つの切り欠き部142が平面略視矩形状にそれぞれ切り欠き形成されている。そして、該連結孔141に通気弁本体110の連結片113aが嵌合することにより、カバー体140が通気弁本体110に着脱可能に嵌着されている。また、各切り欠き部142内には、C字状のビス保持部143が形成されている。そして、
図1及び
図2に示すように、2本のビス150が2つのビス保持部143にそれぞれ保持されている。後述するとおり、2本のビス150は、通気弁100を配管材筒部に固定する際、ビス保持部143から取り外される。
【0037】
図8は、本実施形態の通気弁100の分解斜視図である。
図8に示すとおり、通気弁本体100は、上部分割体110−1と下部分割体110−2とを組み合わせてなる。上部分割体110−1は、下端に雌ねじ部を有し、下部分割体110−2は上端に雄ネジ部を有し、上部分割体110−1及び下部分割体110−2が互いに螺合可能である。そして、パッキン130を上部分割体110−1及び下部分割体110−2の間に挟み込むようにして、上部分割体110−1及び下部分割体110−2を螺合することにより、パッキン130の固定部138が壁内に埋め込まれるように固定されて、通気弁本体110が構築される。さらに、弁体120の弁軸123を下方から通気弁本体110の軸孔117aに挿入し、該弁軸123の上端に弁体側磁石保持部124を螺着又は接着することにより、弁体120が通気弁本体110によって脱落防止に支持される。そして、カバー体140の連結孔141に対して、通気弁本体110の立壁113先端から上方に延び出る連結片113aを挿入することにより、カバー体140が通気弁本体110に着脱自在に嵌着される。こうして、通気弁100が構築される。なお、本実施形態の上部分割体110−1、下部分割体110−2、弁体120及びカバー体140は、硬質の合成樹脂材料を成形してなるが、本発明はこれに限定されず、当業者であれば、その材質は任意に選択可能である。
【0038】
図9は、本実施形態の配管構造10の分解斜視図である。
図9に示すように、本実施形態では、2本の排水管11が三方に分岐した排水管継手12を介して接続されている。排水管継手12は、3つの接続口を有し、そのうちの2つの接続口に2本の排水管11が接続され、1つの接続口が上方に開口している。すなわち、(排水管の一種である)排水管継手12には、外部に開口し、配管材(排水管11又は排水系)の内外に連通する連通路を形成するように軸方向に延びる筒部13が設けられている。この中空の筒部13には、連通路を選択的に閉塞するべく、通気弁100が装着される。
図10に示すように、該通気弁100は、筒部13に押し込まれるとともに、選択的にビス150によって筒部13に固定され得る。なお、排水管、排水管継手、排水系は、本明細書では配管材として総称される。
【0039】
図11は、通気弁100を筒部13に固定した配管構造10の断面図である。
図11に示すとおり、配管構造10の排水管11の内部が常圧又は正圧であり、通気弁100の弁体120が通気口110aを密閉し、通気弁100によって排水管11の内外に連通する連通路が閉塞されている。また、止水部材118が筒部13内周面に圧接して潰れ、通気弁本体110の周壁111外周面と筒部13内周面とが止水されている。このように排水管11が負圧でない閉塞状態では、磁力による付勢力が、弁体120に作用する開放方向の力を上回り、弁体120が通気口110aを定常的に閉塞している。そして、該配管構造10では、排水管11の下流から漂う悪臭が室内へ漏れ出ないようにするとともに、排水管11下流側から這い上がってくる害虫の侵入をも防いでいる。
【0040】
そして、定常的な閉塞状態から排水管11内の負圧が大きくなると、該排水管11に連通する通気弁本体110内の弁体収容空間110cも同様に負圧になる。これにより、弁体120(及び通気口110a)を介した通気弁本体110の内外で圧力差が生じ、この圧力差が弁体120を開放方向に移動させるように作用する。そして、弁体120に作用する開放方向の力が、磁石117b、124a間の斥力を上回ると、弁体120が軸方向に沿って開放位置に向けて移動を開始する。この弁体120の移動に伴って弁体側磁石保持部124が軸方向に沿って本体側磁石保持部117に近接移動する。そして、
図12に示すように、弁体120が十分に開放した開放位置に到達して、通気口110aを介して外気を吸入する。該弁体120が開放位置にあるとき、パッキン130が通気弁本体110の内部に取着されていることから、パッキン130の表面が外部にほとんど露出していない。つまり、弁体本体の上面にパッキンが取着されている場合と比べて、パッキンが外部に露出される割合が非常に少ないことから、パッキン130への汚水等の付着が効果的に軽減される。また、開放状態において、本体側磁石保持部117及び弁体側挟持面122が軸方向から斜めに傾斜していることから、傾斜した通気路が形成され、空気の流通が効率的となる。さらに、パッキン130が弁体120でなく、通気弁本体110に取り付けられていることにより、弁体120が相対的に軽量となる。これにより、弁体120の初動が早くなったり、弁体120の微小な動作が可能になるなど、弁体120の動作が軽快となる。その結果として、排水管11内の負圧がより確実且つ迅速に解消される。
【0041】
排水管11内の負圧が解消されると、負圧に起因する弁体120に作用する力がなくなり、本体側磁石保持部117及び弁体側磁石保持部124の斥力によって、弁体120が
図11で示した閉塞位置に復帰する。
【0042】
続いて、上述した弁体120の一連の開閉動作におけるパッキン130の作用を詳細に説明する。特には、
図13乃至
図16を参照にして、通気弁100が開放状態から閉塞状態に変移する際、本体側挟持面115及び弁体側挟持面122に狭圧されて変形するパッキン130の形態について段階的に説明する。
図13は、通気弁100の開放状態(又は弁体120がパッキン130に当接する前段階)の通気弁100の部分拡大端面図である。
図14は、弁体120がパッキン130に当接し、パッキン130が屈折変形する前の中間段階1の部分拡大端面図である。
図15は、弁体120がパッキン130に当接し、屈折変形したパッキン130が圧潰する前の中間段階2の部分拡大端面図である。
図16は、通気弁100閉塞状態のパッキン130の部分拡大端面図である。
【0043】
図13の開放状態では、本体側挟持面115及び弁体側挟持面122が互いに離隔し、通気口110aが開放されている。このとき、パッキン130(封止部131)は原形状を有し、本体側挟持面115を下方から覆っている。この封止部131の原形状において、封止部131の第1面132は、本体側挟持面115に対向するとともに、径方向外側(基端131a)から径方向内側(先端131b)に向かうにつれて本体側挟持面115との間の距離が大きくなるように本体側挟持面115から離隔している。また、封止部131の第2面133は、径方向外側(基端131a)から径方向内側(先端131b)に向かうにつれて弁体側挟持面115との間の距離が小さくなるように、弁体側挟持面131に対して傾斜している。そして、封止部131の基端131aにおいて、圧接時に基端131aで第1面132が本体側挟持面115に接しない(隙間135を形成する)ように、第1面132と本体側挟持面115とが所定距離で離隔している。ここで言う「距離」とは、軸方向に沿った第1面(第2面)と本体側挟持面(弁体側挟持面)との間の直線距離である。換言すると、封止部131は、全体に亘って本体側挟持面115に接触することなく、その自由端(先端131b)が弁体側挟持面122側に寄るように、(互いに対向する)弁体側挟持面122及び本体側挟持面115に対して傾斜している。なお、本実施形態では、本体側挟持面115に対する第1面132の傾斜角度は、約4度である。他方、弁体側挟持面122に対する第2面133の傾斜角度は、約5度である。そして、パッキン130の封止部131は、固定端(基端131a)を支点として折れ曲がるように弾性変形可能である。
【0044】
図13の開放状態において弁体120に付加された開放方向への力が解消され、磁力によって弁体120が軸方向に沿って上方に移動すると、弁体120の弁体側挟持面122がパッキン130の封止部131の第2面133に近接して、弁体側挟持面122及び第2面133が当接する。
図14に示すように、封止部131の先端131bにおける第2面133と弁体側挟持面122との間の距離が最小となることから、封止部131の第2面133先端縁の角134が弁体側挟持面122に最初に当接する。
【0045】
弁体側挟持面122が軸方向に沿ってさらに上方に移動すると、
図15に示すように、封止部131が本体側挟持面115側に傾動又は屈曲するように弾性変形し、封止部131の第1面132が本体側挟持面115(又は突条部115a)に当接する。特には、弁体側挟持面122に押圧された封止部131の第1面132の先端部分が本体側挟持面115に(他の箇所よりも)先立って当接し、封止部131の先端部分が優先的に挟圧され得る。そして、封止部131の接触部分よりも基端側には、隙間135が形成されている。このとき、封止部131には、弁体側挟持面122側への弾性復帰力が発生していることから、弁体側挟持面122が第2面133によって下方に付勢される。それ故、弁体に均一な力が付加されずに移動方向が軸方向から傾いたり、弁軸123に多少の傾き(精度不足)があったり、弁体側挟持面122に多少の歪み(凹凸)があったとしても、パッキン130の第2面133が弁体側挟持面122の形状に沿って弾性変形し、弁体側挟持面122の周方向全体に亘って接触し得る。なお、この
図15の段階では、パッキン130が傾動変形しているが、未だ押し潰されていない。
【0046】
図15の状態から本体側挟持面115及び弁体側挟持面122がパッキン130の封止部131を押圧することにより、第1面132が本体側挟持面115に圧接するとともに、第2面133が弁体側挟持面122に圧接する。封止部131は、弁体120が強く閉まるにつれて、パッキン130の端縁(先端131a付近)から徐々に弁体側挟持部122との圧接領域(又は当接範囲)が拡がるように押し潰される。すなわち、封止部131の第1面132の先端部分が本体側挟持面115に先立って当接したことから、封止部131の先端部分が優先的に圧潰するように弾性変形し、そこを中心に(両挟持部との)圧接領域が先端側及び基端側の両側に拡がっていく。このとき、隙間135が封止部131の基端側への弾性変形を許容する空間となり、且つ、封止部131の先端131b側の空間(通気口110a)が封止部131の先端側への弾性変形を許容する空間となる。それ故、パッキン130の挟圧に従って、封止部131の圧接領域が隙間135を基端側に後退させるように基端側に徐々に拡がっていくとともに、封止部131の先端部分が徐々に圧接されていく。
【0047】
その結果、
図16に示すように、弁体120が静止した状態で、封止部131が原形状と比べて潰されるように弾性変形している。また、封止部131の第1面132に突条部115aが食い込んでいる。すなわち、本体側挟持面115及び弁体側挟持面122に封止部131が挟圧されたことにより、封止部131の(特に当たりが強い)先端部分を境として、封止部131の肉部が先端側空間(通気口110a)及び後端側空間(隙間135)の両方に逃げるようにして効果的に押し潰されている。
図15と比べて隙間135が大幅に小さくなったが、隙間135が完全になくなってもよい。これにより、封止部131と両挟持面115,122の接触面積を十分に確保し、封止部131は両挟持面115,122に効率的に圧接している。すなわち、通気弁100の閉塞状態では、より確実な形態で、弁体120によって通気口110aが閉塞されている。
【0048】
なお、本体側挟持面115に対する第1面132の傾斜角度は、約0〜10度程度であることが好ましい。すなわち、本体側挟持面115及び第1面132が離隔していれば、互いに平行(傾斜角度が0度)であってもよい。また、傾斜角度が10度よりも大きいと、隙間135が大きくなりすぎて、接触面積の確保が十分にできなくなる虞がある。しかしながら、上記範囲は、好適な範囲を示すものにすぎず、本発明の技術的範囲は、上記範囲に限定されるものではない。他方、弁体側挟持面122に対する第2面133の傾斜角度は、弁体120が開放位置から閉塞位置に移動するときに、第2面133の先端部分又は基端よりも先端側の一部分が弁体側挟持面に優先的に当接することができるように、任意に定められ得る。
【0049】
そして、
図16の閉塞状態から弁体120が
図13の開放位置へと移動すると、弁体側挟持面122がパッキン130の封止部131の第2面133から離隔するとともに、封止部131が弾性復帰しつつ第1面132が本体側挟持面115から離隔する。このとき、本体側挟持面115に突出形成された突条部115aは、封止部131の第1面132を本体側挟持面115から遠ざけるように作用する。つまり、突条部115aは、封止部131が本体側挟持面115に付着することを防止し、弁体120が閉塞位置から開放位置に移動したときに、封止部131の原形状への弾性復帰を補助する。突条部115aは、封止部131の中央から先端側に当接するように形成されることが好ましい。突条部115aが基端付近に配置すると、封止部131に確実に当接できなくなる虞があるからである。なお、突条部115aは、主に封止部131を原形状へと弾性復帰させるものであることから、該突条部115aが省略されても、封止部131は
図14乃至
図16とほぼ同様の挙動をとり得る。
【0050】
以下、本発明に係る一実施形態の通気弁100における作用効果について説明する。
【0051】
本実施形態の通気弁100によれば、封止部131の略直線形状の第1面132は、先端に向かうにつれて本体側挟持面115との間の距離が大きくなるように本体側挟持面115から離隔している。また、封止部131の略直線形状の第2面133は、先端に向かうにつれて弁体側挟持面122との間の距離が小さくなるように弁体側挟持面122に対して傾斜している。すなわち、弁体120が開放位置から閉塞位置へと移動し、弁体側挟持面122が封止部131に当接すると、封止部131が本体側挟持面122側に傾動するように弾性変形する。このとき、封止部131には、弁体側挟持面122側への弾性復帰力が発生していることから、弁体側挟持面122が第2面133によって弁体120の進行方向と反対側に付勢される。それ故、パッキン130の第2面133が弁体側挟持面122の形状に沿って弾性変形し、弁体側挟持面122の周方向全体に亘ってより確実に接触し得る。また、弁体120が開放位置から閉塞位置に向けて移動する際、封止部131の第2面133の先端縁(先端部分)が弁体側挟持面122に最初に当接し、弾性変形した封止部131の第1面132の先端部分が本体側挟持面122に先立って当接することから、封止部131の先端部分が優先的に圧潰するように弾性変形する。このとき、封止部131の先端部分よりも基端側に形成された隙間135が封止部131の基端131a側への弾性変形を許容する。これにより、封止部131の先端部分から徐々に基端131a側に圧接領域が増えるように封止部131を押し潰すことが可能となる。したがって、本体側挟持面115と弁体側挟持面122とでより効率的に封止部131を圧潰させることが可能となり、より確実に弁体120で通気口110aを閉塞することが可能となる。
【0052】
[変形例]
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形例を取り得る。以下、本発明の変形例を説明する。なお、各変形例において、三桁で示される構成要素において下二桁が共通する構成要素は、説明がない限り、同一又は類似の特徴を有し、その説明を一部省略する。
【0053】
(1)本発明のパッキンの形状は上記実施形態に限定されない。例えば、パッキンの封止部の第1面と第2面とは平行でなくてもよい。
図17の通気弁200は、上記実施形態のパッキン130と異なる形状のパッキン230を有する。パッキン230は、先端側が薄くなるように構成されている。すなわち、パッキン230は、通気弁本体210に固定された固定部238と、該固定部238に隣接する基端231aから先端にかけて延在し、本体側挟持面215及び弁体側挟持面222に挟圧されて弾性変形する封止部231とを備える。封止部231は、本体側挟持面215に対向する第1面232、及び、弁体側挟持面222に対向する第2面233を有する。封止部231の原形状の径方向に沿って切断した断面視において、封止部231の第1面232及び第2面233は、略直線形状を有する。該封止部231は、弁体220が開放位置にあるときに、第1面232が本体側挟持面215に略平行であるとともに、先端に向かうにつれて第2面233と弁体側挟持面222との間の距離が小さくなるように該第2面233が弁体側挟持面222に対して傾斜するように形成されている。当該形態において、封止部231の第2面233の先端部分が弁体側挟持面222に最初に当接することから、上記実施形態の通気弁100と同質の効果を発揮することができる。
【0054】
(2)本発明のパッキンの形状は上記実施形態に限定されない。例えば、パッキンの封止部の第2面の先端縁に角が形成されていなくてもよい。
図18の通気弁300は、上記実施形態のパッキン130と異なる形状のパッキン330を有する。パッキン330の封止部331の第2面333の先端縁が湾曲しており、角が形成されていない。しかしながら、このような形態であっても、封止部331の第2面333の先端に近い部分(これも先端部分に含まれる)が弁体側挟持面322に最初に当接することから、上記実施形態の通気弁100と同質の効果を発揮することができる。
【0055】
(3)上記実施形態では、パッキンの封止部は、その先端縁が本体側挟持面の内周縁にほぼ合致又は近接するように配置されている。しかしながら、パッキンの封止部の先端縁が本体側挟持面の端縁から径方向内側に延び出ていてもよい。このような場合、弁体が開放位置に移動するときに、パッキンの封止部と本体側挟持面とが最初に当接する箇所が先端縁から基端側の部分となる。その際、当該最初に当接する箇所が、先端縁を含まなくとも、「先端部分」として定められる。あるいは、パッキンの封止部の先端縁が、本体側挟持面の端縁から基端側に後退してもよい。
【0056】
(4)上記実施形態では、パッキンの封止部の基端において、第1面と本体側挟持面が所定距離で離隔しているが、本発明において必須の要件ではない。すなわち、第1面と本体側挟持面が離隔していなくても、先端に向かうにつれて第1面と本体側挟持面との間の距離が大きくなるように本体側挟持面から離隔していれば、本発明の課題を解決可能である。また、第1面と本体側挟持面が離隔していない場合、封止部が弾性変形して本体側挟持面に当接する際、封止部の第1面の先端部分が本体側挟持面に先立って当接すると、先端部分よりも基端側で第1面と本体側挟持面との間に(第1面と本体側挟持面が離隔した場合よりも小さいが)隙間が形成され得る。
【0057】
(5)本発明の通気弁は、ビス及びビス受け部を介して筒部に配管材の固定されるが、上記実施形態の構成に限定されることはない。すなわち、通気弁の配管材への固定又は装着の形式は、当業者であれば任意に選択可能である。例えば、配管材の開口部に通気弁の周壁をただ単に嵌合させるだけでもよい。
【0058】
(6)本実施形態では、通気弁の弁体は、磁石の斥力によって閉塞方向に付勢されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、弁体の付勢は、本発明の技術的範囲の下で、バネ等の他の機構によって行われてもよい。
【0059】
(7)本実施形態の通気弁では、通気口が中心に設けられた円形の開口として構成されたが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、通気口及び弁体の形状を環状(ドーナツ状)とした通気弁であっても、本発明の技術的思想を採用することができる。すなわち、当業者であれば、本発明の技術的範囲の下で、通気弁の構成を任意に変更又は修正可能である。
【0060】
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。すなわち、本発明の技術的範囲の下で、本実施形態の一部の構成が省略又は修正されてもよく、あるいは、他の構成が追加されてもよい。