特許第6718423号(P6718423)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6718423服装品の光学的外観を可逆的に修正する装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6718423
(24)【登録日】2020年6月16日
(45)【発行日】2020年7月8日
(54)【発明の名称】服装品の光学的外観を可逆的に修正する装置および方法
(51)【国際特許分類】
   A43D 8/16 20060101AFI20200629BHJP
【FI】
   A43D8/16
【請求項の数】24
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-212335(P2017-212335)
(22)【出願日】2017年11月2日
(65)【公開番号】特開2018-94396(P2018-94396A)
(43)【公開日】2018年6月21日
【審査請求日】2018年2月8日
(31)【優先権主張番号】10 2016 221 669.4
(32)【優先日】2016年11月4日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510204998
【氏名又は名称】アディダス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100114409
【弁理士】
【氏名又は名称】古橋 伸茂
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ヒル
(72)【発明者】
【氏名】クレメンツ ポール ディクマンズ
【審査官】 岩谷 一臣
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−077787(JP,A)
【文献】 特開平05−247775(JP,A)
【文献】 特開2013−168056(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43D8/00−8/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
服装品の外観を可逆的に修正する装置であって、
a.服装品の位置を決定する手段と、
b.色、画像、および/または模様を服装品に投影する手段と、
c.服装品の形状を修正する手段とを含み、
前記形状を修正する手段が、服装品に取付けおよび服装品から取り外し可能な少なくとも1つの構成要素含み、
前記少なくとも1つの構成要素が識別チップを含み、前記識別チップは、前記装置が前記少なくとも1つの構成要素のタイプを決定することを可能にする情報を含み、かつ/あるいは、前記少なくとも1つの構成要素が、その構成要素の位置および/または配向を検知するために使用可能なセンサ検知可能なマーカを含む、装置。
【請求項2】
服装品の外観を可逆的に修正する装置であって、
a.服装品の位置を決定する手段と、
b.色、画像、および/または模様を服装品に投影する手段と、
c.服装品の形状を修正する手段とを含み、
前記形状を修正する手段が、服装品に取付けおよび服装品から取り外し可能な少なくとも1つの構成要素含み、
前記少なくとも1つの構成要素が、グリッド上に位置し、このグリッドは前記装置の視覚認識システムによって観察することができ、この視覚認識システムが、前記少なくとも1つの構成要素がグリッドから取り除かれたことを検知するように構成される、装置。
【請求項3】
服装品の形状が修正されたときに、投影する手段が、修正された形状に従って色、画像、および/または模様の投影を適応させるように構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
色、画像、および/または模様を服装品に投影することが、様々な色、画像、および/または模様を服装品の様々な領域に投影することを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
服装品が靴であり、前記少なくとも1つの構成要素が、
ヒール、
ヒールキャップ、
クオーター、
トップピース、
スロート、
爪革、
ウェルト、
サイドケージ、
トゥキャップ、
トップライン、
靴紐、
舌革、
ソール
のうちの1つまたは複数を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
服装品の位置を修正する手段、
入力コマンドを受け取る手段、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
位置を決定する手段が、服装品の位置の変化を決定するように構成され、投影する手段が、決定した服装品の位置の変化に従って投影を適応させるように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
服装品の位置の変化を決定すること、および/または投影を適応させることが、実時間で実行される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
位置を決定する手段が、
位置および/または位置の変化を画像認識に基づいて決定するように構成されたカメラ、
奥行きセンサ、
マーカ式追跡システム、のうちの少なくとも1つを含み、このマーカ式追跡システムが、服装品に取り付けられた少なくとも1つのセンサ検知可能なマーカと、服装品の位置および/または位置の変化を検知するために使用可能な1つまたは複数のセンサとを含む、請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
服装品の位置を修正する手段が、ロボットアームであり、および/または服装品の修正位置が、ロボットアームによって決定される、請求項6から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
ロボットアームが、服装品の位置をさらに決定する力モーメントセンサを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
入力コマンドを受け取る手段が、投影する手段および/または服装品の位置を修正する手段を制御するように構成される、請求項6から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
入力コマンドを受け取る手段が、服装品自体の表面の少なくとも1つの領域であり、および/または入力コマンドを受け取る手段が、ジェスチャ認識システムであり、および/または入力コマンドがユーザによって提供される、請求項6から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
服装品の光学的外観を可逆的に修正する方法であって、
a.服装品の位置を決定するステップと、
b.色、画像、および/または模様を服装品に投影するステップと、
c.服装品の形状を修正するステップとを含み、
前記形状を修正するステップが、少なくとも1つの構成要素を服装品に取り付けるステップ、および/または少なくとも1つの構成要素を服装品から取り外すステップを含み、
前記少なくとも1つの構成要素が服装品に取付けおよび服装品から取り外し可能な構成要素であり、
記少なくとも1つの構成要素が識別チップを含み、前記識別チップは、前記装置が前記少なくとも1つの構成要素のタイプを決定することを可能にする情報を含み、かつ/あるいは、前記少なくとも1つの構成要素が、その構成要素の位置および/または配向を検知するために使用可能なセンサ検知可能なマーカを含む、方法。
【請求項15】
服装品の光学的外観を可逆的に修正する方法であって、
a.服装品の位置を決定するステップと、
b.色、画像、および/または模様を服装品に投影するステップと、
c.服装品の形状を修正するステップとを含み、
前記形状を修正するステップが、少なくとも1つの構成要素を服装品に取り付けるステップ、および/または少なくとも1つの構成要素を服装品から取り外すステップを含み、
前記少なくとも1つの構成要素が服装品に取付けおよび服装品から取り外し可能な構成要素であり、
前記少なくとも1つの構成要素が、グリッド上に位置し、このグリッドは前記装置の視覚認識システムによって観察することができ、この視覚認識システムが、前記少なくとも1つの構成要素がグリッドから取り除かれたことを検知するように構成される、方法。
【請求項16】
服装品の形状が修正されたときに、色、画像、および/または模様の投影を、修正された形状に従って適応させる、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
色、画像、および/または模様を服装品に投影するステップが、様々な色、画像、および/または模様を服装品の様々な領域に投影するステップを含む、請求項14から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
服装品が、靴である、請求項14から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
服装品の位置を修正するステップ、
入力コマンドを受け取るステップ、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項14から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
位置を決定するステップが、服装品の位置の変化を決定するステップを含み、
投影するステップが、決定した服装品の位置の変化に従って投影を適応させるステップを含む、請求項14から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
服装品の位置の変化を決定するステップ、および/または投影を適応させるステップが、実時間で実行される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
入力コマンドを受け取るステップによって、この方法が、投影を修正し、および/または服装品の位置を修正する、請求項19から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
入力コマンドが、服装品自体の少なくとも1つの領域に入力され、および/または入力コマンドが、ジェスチャ認識システムによって検知可能であり、および/または入力コマンドが、ユーザによって提供される、請求項19から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
請求項14から23のいずれか一項に記載の方法を実行する命令を含むコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、服装品の光学的外観を可逆的に修正する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、服装品に個別のデザインを与えることは、顧客満足を得る上で重要な要素である。したがって、可能な限り早い段階で服装品のデザインプロセスに顧客を関わらせることによって顧客が独自のユニークな服装品デザインを開発できるようにするために、業界では多くの努力がなされている。
【0003】
一般的な手法は、例えば3Dモデリングソフトウェアでデザイン案を視覚的にモデリングすることを可能にするコンピュータ支援方法を使用することである。次いで、これらのモデルに色、テクスチャ、模様、画像などを与えて、その服装品の現実に近い印象を生み出すことができる。しかし、コンピュータスクリーン上で服装品のデザインを有意に評価することは困難である。一方で、対応する3Dモデリングソフトウェアを制御するのに、高度なコンピュータ技術が必要である。また一方で、コンピュータスクリーンは、服装品の近似的な印象しか提供することができない。
【0004】
服装品を製造する前にその服装品のより現実に近い印象を顧客および服装品デザイナに提供するためには、その服装品の現実の試作品を生成しなければならない。しかし、このような試作品は、デザインの変更が望ましい場合に修正することが困難であるか、あるいは不可能であるので、通常は自由度がない。
【0005】
したがって、服装品の3Dモデル上にデザインを投影し、その投影を変更することによって服装品の外観を変更する方法およびシステムが開発されている。
【0006】
このような投影方法および装置は、オンライン記事「Mirror Mirror」、http://mid.kaist.ac.kr/projects/mirror/、最終閲覧日2016年8月3日、に開示されている。
【0007】
靴の表面に色を投影する、さらに別の投影方法および装置は、オンライン記事「Projection−Based Augmented Reality FIW!」、http://www.augmented.org/blog/2012/06/projection−based−augmented−reality−ftw/、最終閲覧日2016年8月4日、に開示されている。
【0008】
しかし、上記に記載したシステムでは、依然としてデザイナおよび/または顧客が服装品の全体的なデザインを自由に修正し、その最終的な外観の現実的な印象を得る自由度に関して大きな制限がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】「Mirror Mirror」、http://mid.kaist.ac.kr/projects/mirror/、最終閲覧日2016年8月3日
【非特許文献2】「Projection−Based Augmented Reality FIW!」、http://www.augmented.org/blog/2012/06/projection−based−augmented−reality−ftw/、最終閲覧日2016年8月4日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の基本的な目的は、服装品の外観を可逆的に修正する改良された装置、およびそれに対応する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の問題は、請求項1に記載の装置、請求項16に記載の方法、および請求項26に記載のコンピュータプログラムによって少なくとも部分的には解決される。
【0012】
本発明の1つの態様によれば、服装品の外観を可逆的に修正する装置が提供される。この装置は、服装品の位置を決定する手段と、色、画像、および/または模様を服装品に投影する手段と、服装品、特にその表面の形状を修正する手段とを含むことができる。
【0013】
投影を変更するだけでなく、出願人は、服装品の形状、特に表面の修正を可能にすることにより、デザインプロセス全体をさらに改善することができることを発見した。服装品は、例えば、複数の接続可能な個別の要素で構成することができる、基本的に単色の物理的3Dモデルとして提供することができる。一実施形態では、服装品は、白色または基本的に単色の衣料品とすることができる。服装品の調整可能な形状を有することにより、限られた時間で多数の異なるデザインの全体を評価することが容易になる。新たなデザイン案のそれぞれについて、新たな形状に基づいてゼロから新たな物理的3Dモデルを生成するステップを省略することができる。その代わりに、服装品の形状を、例えば物理的3D(基本)モデルにさらに別の要素を取り付け、それによりその形状を変化させることによって修正することができる。さらに、既に取り付けられている要素を、再度取り外すこともできる。このような変更の後で、色、模様、テクスチャ、画像などを、再度服装品の修正した形状に投影することができる。
【0014】
服装品の初期位置は、自動的に決定することができる。その後、決定した位置に従うように投影を調整し、色、テクスチャ、模様、画像などの高品質の投影を生じることができる。投影によって、服装品のみを照明する(その周囲環境は照明しない)ことができる。これにより、照明される服装品の印象の質をさらに改善し、基本的に現実的な外観を生じることができる。
【0015】
記載する装置は、靴など野服装品のデザインを評価するのに適しているが、この装置は、一般に、スポーツ装具など他の物理的オブジェクトのデザインを評価するために使用することもできる。
【0016】
形状を修正する手段は、服装品に取付け可能な少なくとも1つの構成要素、および/または服装品から取外し可能な少なくとも1つの構成要素を含むことができる。この実施形態では、個々の構成要素を柔軟に服装品に取り付ける、または服装品から取り外して、服装品の形状を修正することができる。例えば、ストライプまたは機能要素などの装飾要素を、服装品に取り付けることができる。さらに、既に取り付けられている構成要素を取り外し、例えば他の構成要素で置き換えることもできる。これにより、服装品をゼロから再構築することなく、服装品の形状を修正することができるようになる可能性がある。
【0017】
服装品の形状を修正するときには、投影する手段は、色、画像、および/または模様の投影を、その修正した形状に従って適応させることができる。色、画像、および/または模様を服装品に投影することは、様々な色、画像、および/または模様を服装品の様々な領域に投影することを含むことがある。
【0018】
構成要素を服装品に取り付ける、または服装品から取り外すと、服装品の表面に新たな領域が生じることがある。服装品の任意の領域は、個別の色、模様、または画像で照明することができる。さらに、新たな領域は、既存の領域を2つ以上の新たな領域に分割することによって画定することもできる。さらに、既存の複数の領域をマージして、1つの新たな領域を形成することもできる。
【0019】
さらに、服装品は、靴とすることができ、靴に取付け可能な、または靴から取外し可能な少なくとも1つの構成要素は、ヒール、ヒールキャップ、クオーター、トップピース、スロート、爪革、ウェルト、サイドケージ、トゥキャップ、トップライン、靴紐、舌革、およびソールのうちの1つまたは複数を含み得る。これらの構成要素の全ては、外観に対して決定的な影響を及ぼし、ひいては靴のデザインに影響を及ぼす。
【0020】
さらに、服装品に取付け可能および/または服装品から取外し可能なこの少なくとも1つの構成要素は、識別チップを含むことがある。識別チップは、装置がこの少なくとも1つの構成要素のタイプを決定することを可能にする情報を含むことができる。これに加えて、または別法として、この少なくとも1つの構成要素は、構成要素の位置および/または配向を検知するために使用可能なセンサ検知可能なマーカを含むことができる。
【0021】
構成要素が服装品に取り付けられると、服装品の形状が拡張され(または構成要素が取り外されたときには縮小され)ることがあり、したがって変化する可能性がある。そのような場合には、構成した服装品を作成し、装置は、この構成した服装品の新たな形状を決定して、この構成した服装品の表面上への投影を調整し、その投影を新たな形状に一致させなければならない。ただし、画像解析型の手法も、服装品または構成要素を識別するのに適していることがある。
【0022】
さらに、少なくとも1つの構成要素をグリッド上に位置付けることもでき、このグリッドは、視覚認識システムによって観察することができ、この視覚認識システムは、この少なくとも1つの構成要素がグリッドから取り除かれたことを検知するように構成することができる。
【0023】
1つまたは複数の構成要素をグリッド上に配置することもできる。グリッドは、装置に取り付けることができ、適当な視覚認識システムによって観察することができる。1つまたは複数の構成要素を1つまたは複数の服装品に適用するために選択し、そのためにグリッドから取り除くと、装置は、グリッドから構成要素が取り除かれたことを視覚認識システムによって検知することができ、したがって、取り除かれた構成要素が服装品に適用されるように意図されていることを知る。
【0024】
さらに、この装置は、服装品の位置を修正する手段、および/または入力コマンドを受け取る手段を含むことができる。
【0025】
例えば形状および/または投影が変化したときには、その結果を評価して、それが顧客または服装品デザイナの予想に合致するかどうかを判定しなければならず、様々な視点から服装品を考慮することが望ましいことがある。したがって、服装品を移動させることができ、顧客またはデザイナはその元の位置に留まっていることができる。
【0026】
さらに詳細には、位置の変更は、1つまたは複数の軸に沿った並進移動、あるいは1つまたは複数の回転軸に沿った服装品の回転を含む可能性がある。さらに、並進移動と回転が同時に適用されることもある。
【0027】
服装品の位置の変更を、装置に適用される入力コマンドによって制御して、顧客または服装品デザイナが服装品を様々な方向から評価しているときに1箇所に静止していることができるようにすることもできる。
【0028】
位置を決定する手段は、服装品の位置の変化を決定するように構成することができ、投影する手段は、決定した服装品の位置の変化に従って投影を適応させるように構成することができる。
【0029】
服装品を移動させたときに投影を調整することができるように、位置の変化を決定することができる。検出した位置の変化は、次いで、例えばレーザデバイスまたはビーム形成デバイスあるいはその他の任意のタイプの適当なプロジェクタなどの投影する手段に通信することができ、この投影する手段が、次いで、投影を調整して、その新たな位置において移動した服装品の表面上に投影を生じることができる。さらに、各プロジェクタが服装品の特定の領域に対して投影することができるように、複数のプロジェクタを使用することもできる。
【0030】
投影の調整は、任意の方向への1つまたは複数の並進移動の距離を考慮し、1つまたは複数の回転の確度および方向を考慮することによって実現することができる。服装品の位置の変化の決定、および/または投影の適応は、実時間で実行することができる。
【0031】
顧客または服装品デザイナの視点からの適当な印象を維持するために、服装品の移動中にも、位置の変化の決定を実行して、投影の適応の遅れが人間の目に認識できない、または少なくともほぼ認識できないようにすることができる。「実時間」という用語は、許容差を含むことが分かっている。したがって、位置の変化を決定し、投影を適応させるプロセスにわずかな遅延があっても、依然として見ている人にとっては基本的に現実のような印象が生成されることを生じることができるので、見ている人は、単に服装品の照明されたモデルではなく、最終的に製造された服装品が移動しているように思うことができる。
【0032】
位置を決定する手段は、位置および/または位置の変化を画像認識に基づいて決定するように構成されたカメラ、好ましくは光ミキシングセンサである奥行きセンサ、ならびにマーカ式追跡システムのうちの少なくとも1つを含むことができ、このマーカ式追跡システムは、服装品および/または構成要素に取り付けられた少なくとも1つのセンサ検知可能なマーカと、服装品および/または構成要素の位置および/または位置の変化を検知するために使用可能な1つまたは複数のセンサとを含む。
【0033】
カメラを使用することにより、画像に基づく認識アルゴリズムを使用して、服装品および/または構成要素の位置または位置の変化を決定することが可能になる。奥行きセンサを使用すると、放射光を決定することができ、対応するアルゴリズムを使用して、服装品および/または構成要素の位置または位置の変化を決定することができる。
【0034】
服装品は、1つまたは複数のセンサ検知可能なマーカを含むことができる。このようなマーカは、市販の位置追跡システムのマーカとすることができる。また、様々な種類のチップまたはマーカの組合せを、服装品または構成要素内、および/あるいは服装品または構成要素上に含めることもできる。その場合には、1つのタイプのチップを使用して、服装品および/または構成要素の位置および配向を決定し、他のタイプのチップを使用して、服装品および/または構成要素のタイプを識別することもできる。
【0035】
服装品および/または構成要素が位置追跡システムのセンサ検知可能なマーカを含むときには、この装置は、前述の画像認識または放射光測定を使用することなく、服装品(または複数の構成要素で構成された服装品)の位置および配向を決定することができる。これにより、不十分な照明条件であるときの位置決定を改善することができる。
【0036】
さらに、カメラによる位置決定、奥行きセンサによる位置決定、およびセンサによる位置決定を組み合わせることもできる。この2つの手法を組み合わせることにより、位置決定の精度をさらに改善することができ、それにより服装品に適用される投影の改善につながることもある。
【0037】
服装品の位置を修正する手段は、ロボットアームとすることもでき、その場合には、服装品の修正位置は、ロボットアームによって決定することができる。ロボットアームは、服装品の位置をさらに決定する力モーメントセンサを含むことができる。
【0038】
服装品を手作業で移動させてその位置を変化させる代わりに、ロボットアームを使用することができる。ロボットアームは、服装品を掴むように構成することができる人間の手に類似したデバイスを含むことができる。次いで、ロボットアームは、顧客または服装品デザイナによって提供される移動コマンドに応答する、または服装品を既定の経路に沿って移動させることによって、服装品の位置を修正することができる。位置を修正するためにロボットアームを使用することにより、服装品を安定して見ることができる。
【0039】
例えばロボットアームに1つまたは複数の力モーメントセンサを設けることにより、服装品の位置の変化の決定をさらに改善することができる。
【0040】
さらに、入力コマンドを受け取る上述の手段は、投影する手段および/または服装品の位置を修正する手段を制御するように構成することができる。
【0041】
ロボットアームに関連して上述のように既定の経路に沿って服装品の位置を変化させるだけでなく、顧客または服装品デザイナは、服装品に適用される投影を制御および変更することもできる。これは、服装品に投影される色、画像、および/または模様を変更する、または変化させることを含むことがある。さらに、コントラストおよび彩度、またはその他の任意の色関連パラメータを修正することもできる。
【0042】
入力コマンドを受け取る手段は、服装品自体の表面の少なくとも1つの領域とすることもできる。これに加えて、または別法として、入力コマンドを受け取る手段は、ジェスチャ認識システムであることもある。特に、入力コマンドは、ユーザが提供することができる。
【0043】
入力コマンドを入力するための直感的な方法を提供するために、服装品を入力デバイスとして使用することができる。例えば、顧客またはデザイナが特定の領域を特定の色で照明したい場合には、彼は、その領域に指で触れればよい。すると、装置は、このジェスチャを認識することができ、それに応答して、その領域の投影色を変更することができる。同様にして、投影される画像および/または模様を変更することもできる。
【0044】
上述のアクションを実行するのに適している可能性があるジェスチャには、多くの異なるタイプがある。例えば、服装品の領域は、タッチセンシティブであることもある。この場合には、領域は、一般的なタッチスクリーンと同様の挙動を示すことができる。これは、例えば、ロボットアームの上述した力モーメントセンサによって実現することができる。さらに詳細には、ロボットアームが保持している服装品のある領域に圧力が印加されると、それにより生じる力(例えば回転力)がロボットアームに伝達され、次いで、ロボットアームが、力モーメントセンサによって、その圧力が印加された服装品の領域を決定することができる。ただし、タッチレスジェスチャ認識を使用することもできる。顧客またはデザイナが自分の指を特定の領域に向けて動かす、または特定の領域に触れたときに、上述のカメラによる画像認識および/または奥行きセンサを使用して、その指が特定の領域を指している、または特定の領域に触れたと決定することができる。これに応答して、上述したアクションのうちの1つまたは複数を実行することができる。ただし、指さす、または触れるジェスチャ以外にも、手を振るなど他のジェスチャが、装置を制御するのに適していることもある。
【0045】
本発明の別の態様によれば、服装品の外観を可逆的に修正する方法が提供される。この方法は、服装品の位置を決定するステップと、色、画像、および/または模様を服装品に投影するステップと、服装品、特にその表面の形状を修正するステップとを含むことができる。さらに、この方法は、服装品が、投影された色、画像、および/または模様を含む材料で構成されているという光学的印象を提供することができる。
【0046】
形状を修正するステップは、少なくとも1つの構成要素を服装品に取り付けるステップ、および/または少なくとも1つの構成要素を服装品から取り外すステップを含むことができる。
【0047】
服装品の形状が修正されたときに、色、画像、および/または模様の投影を、修正された形状に従って適応させることができる。
【0048】
色、画像、および/または模様を服装品に投影するステップは、様々な色、画像、および/または模様を服装品の様々な領域に投影するステップを含むことができる。
【0049】
服装品は、靴とすることができる。
【0050】
この方法は、服装品の位置を修正するステップ、および入力コマンドを受け取るステップのうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
【0051】
位置を決定するステップは、服装品の位置の変化を決定するステップを含むことができ、投影するステップは、決定した服装品の位置の変化に従って投影を適応させるステップを含むことができる。
【0052】
服装品の位置の変化を決定するステップ、および/または投影を適応させるステップは、実時間で実行することができる。
【0053】
入力コマンドを受け取るステップによって、この方法は、投影を修正し、および/または服装品の位置を修正することができる。
【0054】
入力コマンドは、服装品自体の少なくとも1つの領域に入力することもでき、および/または入力コマンドは、ジェスチャ認識システムによって検知可能であることもあり、および/または入力コマンドは、ユーザによって提供される。
【0055】
この方法は、上述した装置と関連して実行することができるので、上記の装置に関連して既に上記で述べたのと同じ態様の利点を有することができる。
【0056】
本発明のさらに別の態様は、上述した方法のうちのいずれかを実行する命令を含むコンピュータプログラムに関する。
【0057】
本発明は、以下の実施形態を含む。
【0058】
[1]服装品の外観を可逆的に修正する装置であって、
a.服装品の位置を決定する手段と、
b.色、画像、および/または模様を服装品に投影する手段と、
c.服装品、特にその表面の形状を修正する手段とを含む、装置。
【0059】
[2]形状を修正する手段が、服装品に取付け可能な少なくとも1つの構成要素、および/または服装品から取外し可能な少なくとも1つの構成要素を含む、[1]に記載の装置。
【0060】
[3]服装品の形状が修正されたときに、投影する手段が、修正された形状に従って色、画像、および/または模様の投影を適応させるように構成される、[1]または[2]に記載の装置。
【0061】
[4]色、画像、および/または模様を服装品に投影することが、様々な色、画像、および/または模様を服装品の様々な領域に投影することを含む、[1]から[3]のいずれか一項に記載の装置。
【0062】
[5]服装品が靴であり、靴に取付け可能な、または靴から取外し可能な少なくとも1つの構成要素が、
ヒール、
ヒールキャップ、
クオーター、
トップピース、
スロート、
爪革、
ウェルト、
サイドケージ、
トゥキャップ、
トップライン、
靴紐、
舌革
ソール
のうちの1つまたは複数を含む、[2]から[4]のいずれか一項に記載の装置。
【0063】
[6]服装品に取付け可能および/または服装品から取外し可能なこの少なくとも1つの構成要素が、識別チップを含み、識別チップが、装置がこの少なくとも1つの構成要素のタイプを決定することを可能にする情報を含み、かつ/あるいはこの少なくとも1つの構成要素が、その構成要素の位置および/または配向を検知するために使用可能なセンサ検知可能なマーカを含む、[2]から[5]のいずれか一項に記載の装置。
【0064】
[7]少なくとも1つの構成要素が、グリッド上に位置し、このグリッドが、この装置の視覚認識システムによって観察することができ、この視覚認識システムが、この少なくとも1つの構成要素がグリッドから取り除かれたことを検知するように構成される、[2]から[6]のいずれか一項に記載の装置。
【0065】
[8]服装品の位置を修正する手段、
入力コマンドを受け取る手段、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、[1]から[7]のいずれか一項に記載の装置。
【0066】
[9]位置を決定する手段が、服装品の位置の変化を決定するように構成され、投影する手段が、決定した服装品の位置の変化に従って投影を適応させるように構成される、[1]から[8]のいずれか一項に記載の装置。
【0067】
[10]服装品の位置の変化を決定すること、および/または投影を適応させることが、実時間で実行される、[9]に記載の装置。
【0068】
[11]位置を決定する手段が、
位置および/または位置の変化を画像認識に基づいて決定するように構成されたカメラ、
好ましくは光ミキシングセンサである奥行きセンサ、
マーカ式追跡システム、のうちの少なくとも1つを含み、このマーカ式追跡システムが、服装品に取り付けられた少なくとも1つのセンサ検知可能なマーカと、服装品の位置および/または位置の変化を検知するために使用可能な1つまたは複数のセンサとを含む、[9]または[10]に記載の装置。
【0069】
[12]服装品の位置を修正する手段が、ロボットアームであり、および/または服装品の修正位置が、ロボットアームによって決定される、[8]から[11]のいずれか一項に記載の装置。
【0070】
[13]ロボットアームが、服装品の位置をさらに決定する力モーメントセンサを含む、[12]に記載の装置。
【0071】
[14]入力コマンドを受け取る手段が、投影する手段および/または服装品の位置を修正する手段を制御するように構成される、[8]から[13]のいずれか一項に記載の装置。
【0072】
[15]入力コマンドを受け取る手段が、服装品自体の表面の少なくとも1つの領域であり、および/または入力コマンドを受け取る手段が、ジェスチャ認識システムであり、および/または入力コマンドがユーザによって提供される、[8]から[14]のいずれか一項に記載の装置。
【0073】
[16]服装品の光学的外観を可逆的に修正する方法であって、
a.服装品の位置を決定するステップと、
b.色、画像、および/または模様を服装品に投影するステップと、
c.服装品、特にその表面の形状を修正するステップとを含む、方法。
【0074】
[17]形状を修正するステップが、少なくとも1つの構成要素を服装品に取り付けるステップ、および/または少なくとも1つの構成要素を服装品から取り外すステップを含む、[16]に記載の方法。
【0075】
[18]服装品の形状が修正されたときに、色、画像、および/または模様の投影を、修正された形状に従って適応させる、[16]または[17]に記載の方法。
【0076】
[19]色、画像、および/または模様を服装品に投影するステップが、様々な色、画像、および/または模様を服装品の様々な領域に投影するステップを含む、[16]から[18]のいずれか一項に記載の方法。
【0077】
[20]服装品が、靴である、[16]から[19]のいずれか一項に記載の方法。
【0078】
[21]服装品の位置を修正するステップ、
入力コマンドを受け取るステップ、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、[16]から[20]のいずれか一項に記載の方法。
【0079】
[22]位置を決定するステップが、服装品の位置の変化を決定するステップを含み、
投影するステップが、決定した服装品の位置の変化に従って投影を適応させるステップを含む、[16]から[21]のいずれか一項に記載の方法。
【0080】
[23]服装品の位置の変化を決定するステップ、および/または投影を適応させるステップが、実時間(リアルタイム)で実行される、[22]に記載の方法。
【0081】
[24]入力コマンドを受け取るステップによって、この方法が、投影を修正し、および/または服装品の位置を修正する、[21]から[23]のいずれか一項に記載の方法。
【0082】
[25]入力コマンドが、服装品自体の少なくとも1つの領域に入力され、および/または入力コマンドが、ジェスチャ認識システムによって検知可能であり、および/または入力コマンドが、ユーザによって提供される、[21]から[24]のいずれか一項に記載の方法。
【0083】
[26][16]から[25]のいずれか一項に記載の方法を実行する命令を含むコンピュータプログラム。
【0084】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0085】
図1】本発明のいくつかの実施形態による装置を示す図である。
図2】本発明のいくつかの実施形態による服装品を示す図である。
図3】本発明のいくつかの実施形態による服装品を示す図である。
図4】本発明のいくつかの実施形態による服装品および構成要素を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0086】
以下、図面を参照して本発明の実施形態および変形形態について詳細に説明する。
【0087】
図1は、本発明のいくつかの実施形態による装置1を示す図である。装置1は、服装品を移動させることができる特定の領域を取り囲むフレーム構造12を含む。服装品には、位置追跡センサ8によって追跡することができるセンサ検知可能なマーカ4が添付される。さらに、1つまたは複数のカメラ6をフレーム構造12の周りに配置して、画像認識によって服装品の位置を決定することができる。服装品の位置を修正するために、ロボットアーム10を設けることができる。プロジェクタ14を使用して、色、画像、および/または模様を含む投影を服装品の表面上に施すことができる。装置1は、ユーザインタフェース18によって制御することができる。さらに、上述した全てのデバイスの相互作用を調整するために、コンピューティングシステム(図示せず)を装置1に含めて、特定の計算を可能にし、ユーザインタフェース18からユーザ入力を受信し、装置1のデバイス間の通信を可能にすることができる。
【0088】
図1から分かるように、単一のプロジェクタ14が、服装品の上方に配置されている。ただし、複数のプロジェクタ14を使用して服装品を照明することも可能である。複数のプロジェクタ14を使用するときには、フレーム構造12内部の服装品を異なる方向から同時に照明することができる。これにより、複数の人が、フレーム構造12内の様々な位置から同時に服装品のデザインを評価することが可能になる可能性がある。さらに、複数のプロジェクタを使用するときには、各プロジェクタが、それぞれ服装品の特定の領域に投影を生じることもできる。
【0089】
服装品は、実質的にはいかなる服装品であってもよい。しかし、一般には、例えばスポーツ装具および靴2など任意の物理的オブジェクトを、装置1と関連して使用することができる。以下では、服装品は、図2から図4に示す靴2の物理的モデルであるものと仮定する。
【0090】
過去においては、例えば新しい靴を開発するとき、または顧客が個々に靴の外観をカスタマイズしたいと思うときには、その靴の多数の現実の物理的モデルを設計し、製造し、評価しなければならなかった。表面デザインまたは形状が顧客または服装品デザイナの希望に対応していないために不適当と考えられるときには、靴2の完成した物理的モデルに表面デザインまたは形状の変更を組み込むことが不可能であったため、その物理的モデル全体を廃棄しなければならないことが多かった。したがって、靴の表面デザインまたは形状の所望の変更の全てについて、靴2の新たな物理的モデルを製造しなければならなかった。
【0091】
これらの問題を克服するために、装置1を使用して、靴の形状および表面デザインを含むデザインを評価することができる。デザインを評価できるようになる前に、靴2の物理的モデルを生成しなければならない。これは、例えば、3Dプリンタによって行うことができる。このようなプリンタは、靴2の基本的に単色の3次元物理的モデルを生成することができる。ただし、3D印刷の他にも、鋳造または成形など、靴2の物理的モデルを生成するその他の任意の適当な方法も適当であることがある。次いで、複数の表面デザインを、プロジェクタ14によって1つずつ次々に表面靴2に適用することができる。表面デザインを靴2の3次元物理的モデル上に投影することにより、多数の色デザインまたは模様デザインを短時間で評価することが可能になる。これは、複数の投影は、靴2の物理的モデル自体を修正しなくても靴2の物理的モデルに適用することができるからである。
【0092】
靴は、例えばヒール、ソール、またはクオーターなどで形成される、いくつかの領域20を含む。所望のデザインは、前記領域20のそれぞれについて特定の色、画像、および/または模様を規定することがある。したがって、装置1の1つまたは複数のプロジェクタ14は、靴2の物理的モデルの表面の第1の領域20に第1の色を投影し、靴2の物理的モデルの第2の領域20には第2の色を投影することもできる。一般に、異なる領域20の数は無制限である。したがって、様々な色、画像、および/または模様を備えた複数の領域20を含むカラフルな服装品をデザインすることができる。
【0093】
靴2の物理的モデルの表面上に投影するデザインの変更がその表面の1つまたは複数の領域20の色にしか影響を及ぼさないこともあるが、別のデザイン案では、靴の形状の変更を提供することもある。したがって、靴の構成要素16が交換可能である靴2の物理的モデルを生成することができる。さらに、装飾要素など、さらに別の部分を靴2の物理的モデルに取り付けることもできる。これらの構成要素16は、後に靴2の物理的モデルから再度取り除くこともできる。取付け可能かつ取外し可能な構成要素16は、3Dプリンタによって生成することもできるし、その他の任意の適当な手段または方法で生成することもできる。構成要素16は、複数のヒール、クオーター、装飾要素、ソール、トゥキャップ、スロートなどを含むことがある。各構成要素16は、異なる形状を有することができる。次いで、これらの構成要素16を使用して、特定のデザイン案の仕様に従って靴2の物理的モデルを構成することができる。このモジュール式原理によれば、個々の構成要素16を組み合わせることによって、複数の異なる形状の靴2の物理的モデルを生成することができる。さらに、その靴の最終的な基本形状を既に含んでいる靴2の物理的モデルの基本部分を生成することもでき、その後、この基本部分に装飾要素を添付するだけでよい。
【0094】
各構成要素16は、装置1のもう1つのプロジェクタ14によって、1つまたは複数の色、1つまたは複数の画像、および/あるいは1つまたは複数の模様で照明される1つまたは複数の領域20を含むことができる。例えば、1つの色を靴2の物理的モデルのヒール部分に投影し、靴2の物理的モデルのクオーターには模様を投影することもできる。さらに、靴2の物理的モデルの側部に画像を投影することもできる。このような画像は、例えば、有名なアスリートの肖像、数字、ロゴ、レタリングなどを示すことがある。模様は、幾何学的形状を含むこともできるし、あるいは革またはプラスチックなど異なる生地の外観をシミュレートするために使用することもできる。したがって、様々な材料の外観も、装置1でシミュレートすることができる。
【0095】
靴2の物理的モデルの構成が完了したら、センサ検知可能なマーカ4を、靴2の物理的モデルに組み込む、または取り付けることができる。さらに、NFCチップなどの識別チップを、靴2の物理的モデルに組み込む、または取り付けて、靴2のモデルタイプを識別できるようにすることができる。次いで、靴2の物理的モデルを、フレーム構造12、装置1内に配置することができる。次いで、装置1は、靴2の物理的モデルのセンサ検知可能なマーカ4を検知することができる位置追跡センサ8によって、靴2の物理的モデルの位置および配向を決定することができる。位置追跡センサ8は、3次元空間内でマーカ4の位置および配向を決定および追跡することができる位置追跡システムに属することがある。この3次元空間は、フレーム構造12によって形成することもできる。センサ検知可能なマーカ4の位置および配向は、靴2の物理的モデルの位置および配向に対応する。靴2の物理的モデルの位置および配向が両方とも決定されたら、1つまたは複数のプロジェクタ14を、靴2の物理的モデルの領域20の表面上に所望の色、画像、および/または模様を投影するように構成することができる。
【0096】
さらに、各構成要素16がそれ自体のセンサ検知可能なマーカ4を含んで、装置1のセンサ8が靴2の物理的モデルを形成する各構成要素16の位置および/または配向を個別に決定できるようにすることもできる。次いで、個別に追跡される各構成要素16の位置および配向の情報を使用して、構成した靴2の物理的モデルの形状をカバーするように投影を調整することができる。
【0097】
各構成要素16は、それ自体のNFCチップを含むこともできる。読取り装置を靴2に組み込んで、それぞれのNFCチップを読取り、どの構成要素が靴に取り付けられているかを識別することができる。次いで、靴2は、任意の適当な通信手段によって、検知した1つまたは複数の構成要素16を装置に通信することができる。
【0098】
これに加えて、または別法として、1つまたは複数の構成要素16を、選択のためにグリッド17上に配置することもできる。グリッド17は、装置1上、または装置1の付近に位置することができる。グリッド17は、1つまたは複数のカメラ6、あるいはその他の任意の視覚認識システムによって観察することができる。1つまたは複数の構成要素16を靴2の物理的モデルに適用するために選択し、そのためにグリッド17から取り除くと、装置1は、グリッド17から1つまたは複数の構成要素16が取り除かれたことを検知することができ、したがって、取り除かれた1つまたは複数の構成要素16が靴2の物理的モデルに取り付けられるように意図されていることを知る。この1つまたは複数の構成要素16は、例えば、手作業によって取り除くことができる。各構成要素16は、それを適用することができる靴2の物理的モデル上の所定の位置を有することができる。1つまたは複数の構成要素16がグリッド17から取り除かれて靴2の物理的モデルに適用されたと決定すると、装置1は、プロジェクタ14に、それに応じて靴2の物理的モデル上の投影を調整するように命令して、靴2に適用される1つまたは複数の構成要素16が正しく照明されるようにすることができる。
【0099】
位置追跡システムを使用してマーカ4の位置および配向を決定および追跡するだけでなく、好ましくはフレーム構造12の周りに配置される1つまたは複数のカメラ6を利用して、靴2の物理的モデルの位置および配向、あるいは1つまたは複数の構成要素16の位置および配向を決定することも可能である。さらに、光ミキシングセンサまたはMicrosoft社製の制御装置Kinect(登録商標)などの奥行きセンサを使用して、靴2の物理的モデルの位置および配向、あるいは1つまたは複数の構成要素16の位置および配向を決定することもできる。ただし、位置および配向を決定するための上述したデバイスのうちの2つ以上を組み合わせて結合することもでき、したがってそれらを同時に使用することもできる。次いで、例えばフィルタリングアルゴリズムを適用して、これらのデバイスのうちの1つによって提供される最も正確な位置値を決定することができる。
【0100】
特に、カメラ6または奥行きセンサは、靴2の物理的モデルに追加された任意の構成要素16の存在を検知することができることもある。
【0101】
靴2の物理的モデルおよび/または構成要素16の位置が決定された後で、靴2の物理的モデルをフレーム構造12内で移動させることもできる。次いで、位置および配向が変化することがある。この場合、領域20が依然として現在評価中のデザインに従って照明されるように1つまたは複数のプロジェクタ14の対応する調整を行うことができるようにするために、位置および配向の継続的な再検知を必要となることがある。したがって、上述のデバイス(カメラ6、位置追跡システム、および奥行きセンサ)は、位置の変化の検知を基本的に実時間で実行するように構成することができる。
【0102】
靴2の物理的モデルの様々な領域20に正確な投影を提供するためには、1つまたは複数のプロジェクタ14が、靴2の物理的モデルの形状ならびに位置および/または配向に従って構成されることが必要である。
【0103】
したがって、例えばNFCチップなど、上述の識別チップは、靴2の物理的モデルのタイプを装置1に提供することができる。さらに詳細には、各構成要素16が、個別の識別チップを含むこともできる。この場合には、靴2の物理的モデルがフレーム構造12内に位置付けられたときに、装置1は、使用されている全ての構成要素16のタイプを検知することができる。次いで、装置1のコンピューティングデバイスが、各タイプの構成要素16についての形状関連情報をデータベースから受信することができる。構成要素16の形状関連情報は、大きさ、および靴2の物理的モデル上で構成要素16を位置付けることができる場所、ならびにデフォルト色などその他の外観関連情報を含み得る。次いで、装置1のコンピューティングデバイスは、構成要素16の形状関連情報を、靴2の物理的モデルの仮想3Dワイヤフレームモデルと結合することができることもある。さらに詳細には、コンピューティングデバイスは、その後に靴2の物理的オブジェクト上の投影を調整するために必要な計算の基礎として使用することができる1つの仮想オブジェクトをコンピューティングデバイス内に形成するように、形状関連情報と靴2の仮想3Dワイヤフレームモデルとをマージすることができる。
【0104】
さらに詳細には、構成要素16の形状関連情報は、構成要素16の幾何学的形状を表す3Dワイヤフレームデータを含むことがある。さらに、靴2の物理的モデルも、仮想3Dワイヤフレームモデルで表すことができる。この場合、構成要素16および靴2の物理的モデルの両方の仮想3Dワイヤフレームモデル、ならびに構成要素16を取り付けることができる場所に関する情報を考慮することにより、コンピューティングデバイスは、様々な構成要素16の仮想3Dワイヤフレームモデルを靴2の仮想3Dワイヤフレームモデルと結合して、構成全体の1つの一様な3Dワイヤフレームモデルを形成することが可能になる。例えば、靴2の物理的モデルは、ソールと、アッパー部分と、そのうちの一方が内側に適用され、もう一方が靴の外側に適用される2つの装飾要素とからなる。
【0105】
この靴2の物理的モデルを装置1のフレーム構造12内に配置すると、全ての構成要素16を、その中に含まれる識別チップによって検知することができる。ただし、識別は、形状検出アルゴリズムを用いて1つまたは複数のカメラ6によって実行することもできる。次いで、コンピューティングデバイスは、形状関連情報と、構成要素16を取り付けることができる場所に関する情報とを取り出すことができる。ソールは、一般に靴2の物理的モデルの底部に配置される可能性があり、アッパー部分は、一般にソールの上に配置される。さらに、構成要素16が2つの装飾要素の取り付けられ得る場所に関する情報は、これらの特定のタイプを靴2の物理的モデルの内側および外側にしか配置されないことがあることを規定することがある。この情報に基づいて、装置1のコンピューティングデバイスは、この4つの構成要素16の対応する3Dワイヤフレームモデルをマージして、靴2の物理的モデルの一様な3Dワイヤフレームモデルを形成することができることがある。さらに、構成要素16の3Dワイヤフレームモデルは、対応する構成要素16の表面上の1つまたは複数の領域20を規定することもある。したがって、3Dワイヤフレームモデルは、全体的な形状、ならびに靴2の物理的モデルの表面上の様々な領域20を規定する。次いで、このような3Dワイヤフレームモデルを使用して、装置1の1つまたは複数のプロジェクタ14の投影を計算することができる。これは、上述のように靴2の物理的モデルの位置および配向を決定することによって行うことができる。次いで、この情報を靴2の物理的モデルの一様な3Dワイヤフレームモデルと結合して、コンピューティングデバイスが、靴2の物理的モデルの表面にどのように投影を適用しなければならないかを計算できるようにする。この計算の結果により、次いで、装置1の1つまたは複数のプロジェクタ14を正確に構成することが可能になる。その結果として、1つまたは複数のプロジェクタ14は、所望の色、画像、および/または模様を、靴2の物理的モデルの表面の対応する領域20に投影することができる。このような投影は、見ている人が現実の靴を見ていると思ってしまうような現実に近い印象を生じることができる。
【0106】
さらに、この手法は、デザインを評価するプロセス中に靴2の物理的モデルの構成要素16を交換することを可能にすることがある。詳細には、顧客または服装品デザイナは、装置1のフレーム構造12内に位置付けられている間に、靴2の物理的モデルの構成要素16の取付けおよび/または取外しを行うことができる。識別チップを検知するセンサおよび/またはカメラ6は、靴2の物理的モデルの形状の任意の変化を実時間で検知することができる。したがって、表面上への投影は、実時間で調整することができる。例えば装飾要素を靴2の物理的モデルに取り付ける、または靴2の物理的モデルから取り除くと、1つまたは複数の新たな領域20が生じることになる。これに応答して、1つまたは複数のプロジェクタ14は、投影を直ちに調整することができ、その1つまたは複数の新たな領域20に適当な色、画像、および/または模様を投影することになる。したがって、装置1は、顧客および服装品デザイナが、投影を中断することなく、靴2の物理的モデルの形状のシームレスな調整を実行することを可能にする。
【0107】
靴2の物理的モデルの形状の変更の他に、評価プロセス中に靴2の物理的モデルの表面の領域20の色、画像、および/または模様を調整する好都合な方法を提供することも望ましい。
【0108】
領域20の色、画像、および/またはデザインを選択する1つの方法は、装置1のユーザインタフェース18を使用するものであることがある。ユーザインタフェース18は、靴2の物理的モデルの写真をスクリーン上に示すことができる。このスクリーンは、タッチスクリーンであってもよい。その場合には、顧客または服装品デザイナは、タッチスクリーン上の対応する領域20に触れることにより、靴2の物理的モデルの領域20を選択することができる。次いで、顧客または服装品デザイナは、スクリーン上に示されるメニューから、この領域20上に投影する色、画像、および/または模様をさらに選択することができる。これにより、1つまたは複数のプロジェクタ14に、それに応じて投影を調整させることができる。投影を調整するプロセスは、実時間で実行することもできる。
【0109】
タッチスクリーンの他に、例えばマウス、キーボードなど、その他の任意の適当な入力デバイスを使用することもできる。
【0110】
領域20の様々な色、画像、および/または模様を選択する別の方法は、この領域20に指で触れるものである。装置1は、この場合、このジェスチャを認識することができ、それに応答して、領域20の色、画像、および/または模様を変更することができる。
【0111】
色、画像、およびジェスチャの上述の変更を実行するのに適している可能性があるジェスチャには、多くの異なるタイプがある。例えば、靴2の物理的モデルの領域20は、タッチセンシティブであることもある。この場合には、領域20は、一般的なタッチスクリーンと同様の挙動を示すことができる。これは、タッチセンシティブセンサを各構成要素16の表面に組み込むことによって実現することができる。ただし、タッチレスジェスチャ認識を使用することもできる。顧客またはデザイナが自分の指を特定の領域20に向けて動かす、または特定の領域20に触れたときに、上述のカメラによる画像認識および/または奥行きセンサを使用して、その指が特定の領域20を指している、または特定の領域20に触れたと決定することができる。これに応答して、上述したアクションのうちの1つまたは複数を実行することができる。ただし、指さす、または触れるジェスチャ以外にも、手を振るなど他のジェスチャが、装置1を制御するのに適していることもある。例えば、靴2の物理的モデルを振ることによって投影をリセットすることもできる。その場合、靴2の物理的モデルの各領域20に単色の投影が適用されるようにすることもできる。さらに、リセットすることで、元のデザインが投影されるようにすることもできる。
【0112】
以下、色、画像、および/または模様の選択についてさらに詳細に説明する。
【0113】
靴2の物理的モデルの特定の領域20に適用される上述のジェスチャは、既定のセットの項目内で循環することを可能にすることもある。セットは、色セット、画像セット、模様セット、および混合セットの、4つのタイプが存在する可能性がある。
【0114】
色セットは、複数の色を含むことができる。画像セットは、有名アスリートの写真など、複数の画像を含むことができる。模様セットは、複数の異なる模様を含むことができる。混合セットは、色、画像、および/または模様を含むことができる。これらのセットは、顧客またはデザイナが、例えば装置1のユーザインタフェース18を使用して既定または修正することができる。さらに、領域20ごとに複数のセットを規定することもできる。
【0115】
ある色セットが予め選択されていると仮定すると、顧客またはデザイナが上述のようにジェスチャを実行したときに、対応する領域20の色が青から緑に変化することがある。この領域20に再度触れると、色が緑から黄色に変化することがある。同様にして、ユーザは、その他のタイプのセット内で循環することもできる。同じ方法を使用して、画像セットおよび模様セット内で循環することもできる。
【0116】
ただし、顧客は、異なるタイプのセット内で循環することもできる。第1のタイプのジェスチャによってあるセットの項目内の循環を実行し、第2のタイプのジェスチャによってセット間の循環を実行することもできる。第2のタイプによるジェスチャが検知されたときには、特定の領域20への投影は変化せず、新たなセットが起動されるだけである。次いで、第1のタイプのジェスチャが実行されると、起動されたセットの項目内で循環する。
【0117】
このような機構により、顧客または服装品デザイナは、装置1のユーザインタフェース18を使用することなく、特定の領域20への投影を迅速に変更することができる。
【0118】
靴2の物理的モデルの形状およびそれへの投影を修正するだけでなく、靴2の物理的モデルの位置および/または配向も修正することができる。これは、靴2の物理的モデルを把持し、それを装置1のフレーム構造12内で自由に動かすことによって手作業で行うことができる。
【0119】
靴2の物理的モデルの位置は、さらに、靴2の物理的モデルをその上に配置することができる回転可能および/または傾斜可能なプラットフォームによって修正することもできる。このようなプラットフォームは、装置1のフレーム構造12内に位置することができる。プラットフォームは、装置1のユーザインタフェース18を使用して対応するコマンドを入力することによって制御することができる。
【0120】
プラットフォームを使用する代わりに、ロボットアーム10を使用して、靴2の物理的モデルの位置を修正することもできる。ロボットアーム10は、靴2の物理的モデルを掴むように構成することができる人間の手に類似したデバイスを含むことができる。次いで、ロボットアーム10は、ユーザによって提供される移動コマンドに応答する、または靴2の物理的モデルを既定の経路に沿って移動させることによって、靴2の物理的モデルの位置を修正することができる。
【0121】
既定の経路は、靴2の物理的モデルの全体的なデザインを十分に評価するために必要な最も重要な位置を含むことができる。例えば、ロボットアーム10は、最初に靴2の物理的モデルを持ち上げ、次いで顧客または服装品デザイナが靴2の物理的モデルの正面を見ることができるように回転させることができる。次いで、ロボットアーム10は、特定の期間この位置に留まることができる。その後、ロボットアーム10は、靴2の物理的モデルを次の位置に移動させることができる。次いで、ロボットアーム10は、再び、特定の期間この位置に留まることができる。既定の経路に沿った全ての既定の位置に一度到達するまで、これらのステップを繰り返すことができる。
【0122】
位置を修正するために上述のロボットアーム10またはプラットフォームを使用することにより、服装品を安定して見ることができる。これと比較して、服装品を顧客または服装品デザイナが手で保持するときには、人間の手は、全く動かずに正確に1つの位置に留まることができないので、服装品が常にわずかに揺れている可能性がある。
【0123】
さらに、ロボットアーム10は、靴2の物理的モデルの位置の変更の決定をさらに改善することができる1つまたは複数の力モーメントセンサを使用することができる。このセンサによって収集される位置情報は、装置1のコンピューティングデバイスに通信することができる。力モーメントセンサ情報は、単独で使用することもできるし、あるいは位置追跡システム、1つもしくは複数のカメラ6、および/または奥行きセンサによって提供される位置情報と組み合わせて使用することもできる。
【0124】
さらに、ロボットアーム10は、力モーメントセンサを使用して、圧力が印加される靴2の領域を決定することもできる。圧力により力が生じ、この力が例えば回転力などとしてロボットアーム10に伝達されることがある。次いで、ロボットアームは、力モーメントセンサによって、圧力が印加された靴2の領域を決定することができる。したがって、力モーメントセンサを使用して、ユーザがその領域に触れることによって選択した靴2の領域を決定する機構を実装することができる。
【0125】
ロボットアーム10またはプラットフォーム以外にも、靴2の物理的モデルの位置を押す、引く、持ち上げる、回転させる、および/または下降させることができるその他の任意の手段が、位置を修正するのに適している。
【0126】
デザインが完全に評価され、顧客または服装品デザイナの希望を満たしているときには、靴2の物理的モデルを形成する1つまたは複数の構成要素16や、1つまたは複数の領域について選択された色、画像、および/または模様を含むデザインの構成を、データベースに記憶することができる。記憶するプロセスは、装置1のユーザインタフェース18を使用して開始することができる。次いで、この構成を使用して、評価したデザインに従って靴の製造プロセスを制御することができる。
【0127】
本発明の上述した態様のうちの1つまたは複数は、ハードウェア、ソフトウェア、あるいはハードウェアまたはソフトウェアの組合せとして実施することができる。さらに、上述した態様のうちの1つまたは複数は、装置または方法として実施することもできる。
【符号の説明】
【0128】
1 装置
2 靴
6 カメラ
8 位置追跡センサ
10 ロボットアーム
12 フレーム構造
14 プロジェクタ
16 構成要素
17 グリッド
18 ユーザインタフェース
20 領域
図1
図2
図3
図4