(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6719195
(24)【登録日】2020年6月18日
(45)【発行日】2020年7月8日
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
D06F 33/48 20200101AFI20200629BHJP
【FI】
D06F33/48
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-225256(P2015-225256)
(22)【出願日】2015年11月18日
(65)【公開番号】特開2017-93475(P2017-93475A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2018年8月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098660
【弁理士】
【氏名又は名称】戸田 裕二
(72)【発明者】
【氏名】法月 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】岩路 善尚
(72)【発明者】
【氏名】中津川 潤之介
【審査官】
岩谷 一臣
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−106571(JP,A)
【文献】
特開2011−062346(JP,A)
【文献】
特開2000−262032(JP,A)
【文献】
特開平11−065679(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/203542(WO,A1)
【文献】
特開2001−170389(JP,A)
【文献】
特開2012−148033(JP,A)
【文献】
特開2012−245330(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F33/00−33/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内において衣類を収容する洗濯槽と、
前記洗濯槽を内包する外槽と、
前記洗濯槽を回転駆動する駆動機構と、
前記駆動機構を制御する主回路と、
前記外槽を前記筐体に弾性支持する防振支持機構と、
前記防振支持機構に結線された昇圧回生回路と、を有し、
前記防振支持機構はバネとリニア発電機とで構成され、
前記リニア発電機は巻線を備える固定子と、永久磁石を備える可動子と、を有し、
前記昇圧回生回路は、可変抵抗を有し、
前記昇圧回生回路で前記リニア発電機において発電した交流電流を整流すると共に昇圧処理して、前記主回路に通電することにより、前記洗濯槽の回転による前記リニア発電機の磁束の変化に応じて前記可変抵抗を制御して回生することを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
請求項1に記載の洗濯機において、
前記洗濯槽の振動に応じて前記抵抗を制御することで、前記防振支持機構の減衰率を可変させることを特徴とする洗濯機。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の洗濯機において、
前記昇圧回生回路の個数が、リニア発電機の個数よりも少ないことを特徴とする洗濯機。
【請求項4】
請求項3に記載の洗濯機において、
各々の前記リニア発電機のコイル巻数が異なっていることを特徴とする洗濯機。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の洗濯機において、
各々の前記リニア発電機の磁石の種類が異なっていることを特徴とする洗濯機。
【請求項6】
請求項2に記載の洗濯機において、
前記外槽の振動を検出する振動検出部を有し、
前記洗濯槽の振動は、前記振動検出部で検出した信号を用いることを特徴とする洗濯機。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の洗濯機において、
前記リニア発電機により発電された電力を蓄える蓄電装置を備えることを特徴とする洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗濯機に関するもで,エネルギー効率の改善および低振動化の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年,温室効果ガスによる地球温暖化を抑制するために,化石燃料消費量の抑制や設備運用方法の改善・効率化等が促進されている。また,一般家庭においても光熱費削減を目的とした省エネルギー化の意識が向上し,エネルギー効率のより高い家庭用電気製品がよく好まれる。
【0003】
洗濯機,例えばドラム式洗濯乾燥機は,略水平もしくは前方(衣類投入口)を上に向けて傾斜させた洗濯槽内に衣類を投入して洗い,すすぎ,脱水,乾燥を行う。洗い,すすぎ,乾燥時にはドラムを低速で回転させ,ドラム下方に溜まった衣類を持ちあげて,ドラム上方から落下させるタンブリング動作を行う。このタンブリング動作により衣類に機械的な力を与えて洗浄を行っている。脱水時には洗濯槽を高速に回転させ,回転による遠心力の力で衣類から水分を衣類の外に押し出す遠心脱水を行う。
【0004】
洗濯機は衣類の偏りにより回転アンバランスが発生する。特に脱水時に水を含んだ衣類が偏りによる回転アンバランスは,振動・騒音の発生源となり問題となっている。その対策として洗濯機,中でもドラム式洗濯機はバネとダンパを組み合わせたサスペンションで洗濯槽を弾性支持し,防振対策を行っている。
【0005】
さらなる対策として洗濯槽の振動に応じ,サスペンションの減衰率を可変制御して制振制御する技術が開発されている。例えば特開2012-245330号(特許文献1)はオイルダンパ内に磁性体を挿入し,外部コイルから磁場を発生することでダンパの減衰力を制御している。さらにオイルダンパ内の磁性体の振動により発電も可能なであることが示されている。また,特開2011-106571号(特許文献2)はリニアアクチュエータをモータとして適用し,さらにとバネを組み合わせ,洗濯槽の振動をアクティブ制御する技術が示されている。また運転状況によってはリニアモータを用いて振動エネルギーから発電し,電気エネルギーを回収可能であることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012-245330号
【特許文献2】特開2011-106571号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の従来技術を適用した洗濯機の問題点を説明し,本発明が解決しようとする課題について述べる。
【0008】
先ず特許文献1の場合,外部コイルからの磁場によってダンパ内の磁性体の流動性が変化するため,可変ダンパにはなる。しかし,ダンパの減衰力は磁場のOn-Offによる2段階切替レベルや,強中弱レベルの大雑把な制御となり,脱水時に短時間で高速まで回転する洗濯槽の振動を制御するには不十分であった。一方,発電能力に関してはシリンダ壁を介して外部コイルと磁性体が配置されているため,極間が広くなり,低効率の発電しかできない。
【0009】
次に,特許文献2の場合,商用交流電源から直流電源を生成して,振動を相殺するようにベクトル制御してリニアモータを能動的に制御している。具体的には制振対象物に位置センサを設置し,演算回路で速度と加速度を算出し,その情報をリニアモータの制御にフィードバックする複雑な回路構成とモータ構成となっている。そのため,システムのコストは高額となり,一般耐久消費財である洗濯機への適用は不向きである。
【0010】
さらに,従来技術はいずれも振動により発電も可能としているが,得られる交流電流は商用電源(100V,50Hzまたは60Hz)と異なる特性の電気であるにもかかわらず,その電気をどのように変換して洗濯機で活用するのか,具体的な開示は一切示されていない。
【0011】
そこで、本発明の目的は、低コストかつ高エネルギー効率の洗濯機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明
の洗濯機ではその一例として、筐体と、前記筐体内において衣類を収容する洗濯槽と、前記洗濯槽を内包する外槽と、前記洗濯槽を回転駆動する駆動機構と、前記駆動機構を制御する主回路と、前記外槽を前記筐体に弾性支持する防振支持機構と、前記防振支持機構に結線された昇圧回生回路と、を有し、前記防振支持機構はバネとリニア発電機とで構成され、前記リニア発電機は巻線を備える固定子と、永久磁石を備える可動子と
、を有し、
前記昇圧回生回路は、可変抵抗を有し、前記昇圧回生回路で前記リニア発電機において発電した交流電流を整流すると共に昇圧処理して、前記主回路に通電することにより、
前記洗濯槽の回転による前記リニア発電機の
磁束の変化に応じて前記可変抵抗を制御して回生する
構成とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば,低コストかつ高エネルギー効率の洗濯機を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施例1に係る洗濯機を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施例1に係る洗濯機を示す右側面断面図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る洗濯機の防振支持機構を示す図である。
【
図4】本発明の実施例1に係る洗濯機のリニア発電機を示す図である。
【
図5】本発明の実施例1に係る洗濯機の結線図である。
【
図6】本発明の実施例1に係る洗濯機の回転数と振動を示すグラフである。
【
図7】本発明の実施例2に係る洗濯機の結線図である。
【
図8】本発明の実施例3に係る洗濯機の結線図(その1)である。
【
図9】本発明の実施例3に係る洗濯機の結線図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下,本発明を実施するための形態の例について,添付図面を参照しながら説明する。なお,各図において共通の構成要素には,同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0016】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1に係る洗濯機を示す斜視図である。
図2は本発明の実施例1に係る洗濯機を示す右側断面図である。実施例では洗濯機としてドラム式洗濯乾燥機に適用した例を説明する。
【0017】
洗濯機の外郭を構成する筐体1は,ベース1aに上に取り付けられており,左右の側板1b,前面カバー1c,背面カバー(図示せず),上面カバー1d,下部前面カバー1eで構成し,箱形状となっている。
【0018】
ドア2は前面カバー1cの略中央部に設けた衣類を出し入れするための投入口を塞ぐものである。
【0019】
筐体1の上部中央に設けた操作・表示パネル3は,電気スイッチ4,操作スイッチ5,表示器6を備える。
【0020】
図2に示す洗濯槽7は回転可能に支持されており,その外周壁および底壁に通水および,通風のための多数の貫通孔を有し,前側端部に衣類を出し入れするための開口部7aを設けてある。洗濯槽7の内側には軸方向に伸びるリフタ7bが複数設けてあり,洗濯,乾燥時に洗濯槽7を回転すると,衣類はリフタ7bと遠心力で外周壁に沿って持ち上がり,重力で落下するような動きを繰り返す。洗濯槽7の回転中心軸は,水平または開口部7a側が高くなるように傾斜している。
【0021】
円柱状の外槽8は,水槽8aと槽カバー8bで構成している。外槽8は洗濯槽7を同軸上に内包し,後側端面の外側中央に駆動機構9(モータ)が取り付けられている。駆動機構9の回転軸は外槽8を貫通し,洗濯槽7と結合している。
【0022】
外槽8の底面最下部には排水口8cが設けてあり,排水ホース10が接続している。排水ホース10の途中には排水弁(図示せず)が設けてあり,排水弁を閉じて給水することで外槽8に水をため,排水弁を開いて外槽8内の水を機外へ排出する。外槽8の下部には振動検出装置8dを設けており,外槽8の振動を測定している。測定した振動とあらかじめ設定した閾値を比較し,振幅が大きい時は洗濯槽7の回転を停止し安全な動作を行う。
【0023】
送風ユニット11は筐体1の上部に配置しており,送風用のファンやヒータ(いずれも図示せず),が組込まれている。発熱したヒータにファンで風を送り,洗濯槽7に温風を吹き付けることで乾燥を行う。
【0024】
外槽8は,下側をベース1aに固定された左右一対の防振支持機構12によって防振支持している。
図3に防振支持機構12の拡大図を示す。防振支持機構12はバネ13とリニア発電機14で構成される。ここで,弾性部はバネに限定されるものではなく,弾性を有する部材であればゴムや油圧を利用する機構などを適用してもよい。
【0025】
図4にリニア発電機14の拡大図を示す。リニア発電機14は固定子15と可動子16とから構成される。固定子15はコア17(電磁鋼板の積層体)に巻線18を備え,通電することで電磁石となる。可動子16は金属板19に永久磁石20が添付または勘合している。可動子16の一端は外槽8に,もう一端はバネ13と固定する。これにより可動子16は外槽8の振動によって往復運動し,リニア発電機14は発電する。
【0026】
図5に実施例1における結線図を示す。リニア発電機14は昇圧回生回路21と結線されており,その先には駆動機構9を制御する主回路22と結線している。昇圧回生回路21は整流回路23,昇圧回路24,抵抗回路25からなっている。リニア発電機14の可動子16は外槽8の振動で受動的に往復運動するため,一般的なモータの制御に必要な位置センサもインバータも結線されていない。さらに,昇圧回生回路21は安価な素子を組み合わせたものであり,低コストで生産できる。一般に駆動機構9は商用電源(100V)よりも高電圧な200-300Vで駆動している。よって主回路22へ通電するには,昇圧回生回路21はリニア発電機で発電された電力を整流し,さらに例えば200-300Vまで昇圧して回生している。
【0027】
次に,防振支持機構12の減衰率制御と昇圧回生回路21の抵抗制御の関係について述べる。ここで(リニア発電機)=(オイルダンパ)と仮定する。バネとオイルダンパとからなる防振支持機構の場合,減衰率を可変するには,オイルダンパの粘性係数Cを可変すればよい。オイルダンパの運動方程式は式(1)となる。次に,リニア発電機の推力の運動方程式は式(2)となる。リニア発電機を昇圧回生回路21に適用するには(1)と(2)が等価であり,式(3)となる。つまり,リニア発電機の磁束の変化に応じて抵抗Rを制御すれば減衰率を可変できる。具体的には,外槽8の振動によるリニア発電機14内の可動子16の運動に応じて,昇圧回生回路21の抵抗回路25を制御すれば減衰率を可変できる。
【0028】
【数1】
……(1)
ここに,F
D:ダンパの力(N),C:粘性係数(Ns/m)。
【0029】
【数2】
……(2)
ここに,F
L:リニア発電機の受ける力(N),Ke:モータ定数(N/A),I:電流(A),
V:電圧(V),R(抵抗),φ:リニア発電機の磁束(T)。
【0031】
次に,粘性係数を変化させた時の制振制御の効果について述べる。
図6は1Kgのアンバランス時の外槽8の回転数と振動(変位)の一例である。従来品はバネ+オイルダンパの構成であり,オイルダンパの粘性係数C=400で一定である。最大振幅幅は約20mmであり,振動は回転に対し複数のモードで振動している。スタート直後に揺れ始め50回転ほどで一旦減少するものの,100回転あたりで急峻に変化し最大振幅となり,再度減少後,150-200回転にかけて増加し,400回転あたりまで10mm程度の振動後,500回転以上では約5mmの振動をしている。可変制御するには回転数に応じ,粘性抵抗Cを制御すればよいことがわかる。さらに,振動を精度よく制御するには粘性係数Cも複数または随時変化させることが重要であることがわかる。
【0032】
本実施例では、リニア発電機14の往復運動によって発電した電力を、昇圧回生回路21で整流すると共に、昇圧して、主回路22へ回生させている。これにより、例えば、商用電源(100V,50Hzまたは60Hz)を用いる場合であっても、異なる電気特性のリニア発電機14の往復運動によって発電した電力を回生させることが可能となる。また、リニア発電機14は、能動的に振動を抑制するモータ制御(可動子が伸長する制御)ではないため、低コストで生産できる。
【0033】
また、本実施例は,回転数に応じリニア発電機14の粘性係数Cを2000~0(Ns/m)へ減少する様に,昇圧回生回路21内に可変抵抗器を配置して抵抗値を変化させた。外槽8の回転数の検知は駆動機構9を制御する主回路22で検知している信号を流用でき,センサを増やさず低コストで簡単に制御が出来る。昇圧回生回路21の抵抗値を制御した結果,波形の形状は変化している。特に100回あたりの最大振幅は約10mmと半減するとともに,500回転以上では振幅1mmに制御できた。制振制御の有効性が可能であることを確認した。なお,ここでは制振制御に回転数を用いたが,振動検出装置8dの信号を活用してもよい。抵抗値の変化は可変抵抗器に限らず同様の効果がある素子ならばよい。
【0034】
(実施例2)
実施例2について
図6を用いて説明する。実施例2と実施例1の違いは,昇圧回生回路21の通電先である。実施例2では昇圧回生回路21から操作表示パネル3に結線し通電している。上で述べたように,主回路22に通電するには200V以上に昇圧しなければならない。一方で制振効果目的に,昇圧回生回路21の抵抗値を制御すると,場合によって低圧の発電しかできない場合がある。低圧の電圧を200V以上まで昇圧するにはシステム効率が悪い。そのため,洗濯機内で比較的低圧で駆動している操作パネル3(なかでも表示器6)へ通電している。表示器6は液晶パネルやランプの点灯といったものであり,その素子は電球やLEDである。そのため数Vの発電エネルギーでも有効的にエネルギーを回生できる。場合によっては昇圧回路23を省略することも可能である。なお,ここでは操作パネル3へ通電したが,洗濯機内には送風ユニット11や給水システム,アラーム,タイマーなど,様々な電圧値で駆動するシステムを有しており,発電エネルギーに応じて最適のシステムに通電すればよい。さらに,発電時にリアルタイムで通電するのではなく,コンデンサや小型電池などの蓄電システムに充電後,洗濯機の運転モードに合わせて放電しても問題ない。
【0035】
(実施例3)
図8に実施例3に係る洗濯機の結線図を示す。洗濯機は
に示した通り,複数個の防振支持機構12で外槽8を支持している。実施例3では,防振支持機構12と昇圧回生回路21の個数が異なっている場合である。具体的には1つの昇圧回生回路21に2つの防振支持機構12を制御した。つまり1つの昇圧回生回路21に2つのリニア発電機14を結線している。これにより昇圧回生回路21を省略でき,システムの低コスト化が可能である。
【0036】
図9に実施例3に係る洗濯機の結線図(その2)を示す。2つのリニア発電機の電圧が大きく異なる場合は,昇圧回生回路21内の素子を適宜組換えることで制御することが可能である。なお,ここに示した回路図は一例であり限定するものでない。
【0037】
(実施例4)
実施例4は防振支持機構12の減衰率(リニア発電機14の粘性係数)を左右で異ならせている。例えば
図1,
図2において,洗濯槽7が左回転する場合,左の防振支持機構12の減衰率を大きくした方が振動は少なくなる。実施例1と2に記載の防振支持機構12はリニア発電機14の個数と昇圧回生回路21の個数が同数のため,左右それぞれの昇圧回生回路21の抵抗値を制御すればよい。実施例3の様に,1つの昇圧回生回路21で複数のリニア発電機14を制御する場合,リニア発電機14内の巻線18の巻数を異ならせたり,異なる磁気特性(残留磁束密度)の永久磁石20を適用することで制御可能である。これは式(3)中の磁束の変化dφを左右で異ならせることで,同一の抵抗値Rでも左右のリニア発電機14の粘性係数Cを変化させている。
【符号の説明】
【0038】
1 筐体
1a ベース
1b 左右の側板
1c 前面カバー
1d 上面カバー
1e 下部前面カバー
2 ドア
3 操作・表示パネル
4 電気スイッチ
5 操作スイッチ
6 表示器
7 洗濯槽
7a 開口部
7b リフタ
8 外槽
8a 水槽
8b 槽カバー
8c 排水口
8d 振動検出装置
9 駆動機構
10 排水ホース
11 送風ユニット
12 防振支持機構
13 バネ
14 リニア発電機
15 固定子
16 可動子
17 コア
18 巻線
19 金属板
20 永久磁石
21 昇圧回生回路
22 主回路
22-3 操作表示パネル回路
23 整流回路
24 昇圧回路
25 抵抗回路