(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記光源は複数の発光素子を有し、複数の前記発光素子は、前記制御部により前記貯蔵室内の環境を変化させる動作に応じて、異なるタイミングで点灯される請求項1に記載の冷蔵庫。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて、本発明の実施するための形態(以下、実施形態と称する)を説明する。
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係わる冷蔵庫の全体を示す正面図である。
図2は、
図1に示す冷蔵庫1の冷蔵室2の左側の扉7と右側の扉8を開けた状態を示す正面図である。
【0010】
図1と
図2に示す冷蔵庫1は、本体
(冷蔵庫本体)1Aを有している。この冷蔵庫1の本体1Aは、外側側板からなる外箱と、内側側板からなる内箱を有し、その外箱と内箱の間には、断熱材が配置されている断熱性を有するキャビネットにより構成されている。
【0011】
図1に示すように、本体1Aには、上から順に冷蔵区画としての冷蔵室2、野菜室3が設けられ、この野菜室3の下には、冷凍区画としての製氷室4と上冷凍室5が左右の並べて設けられ、最下部には冷凍区画としての下冷凍室6が設けられている。
【0012】
図1に示すように、冷蔵室2の前面には、冷蔵室2の前面開口部を開閉する左右の扉7,8が設けられている。左右の扉7,8は、観音開き式扉であり、左側の扉7の左端部が、図示しないヒンジにより、本体1Aに対して回動可能に取り付けられている。同様にして、右側の扉8の右端部が、図示しないヒンジにより、本体1Aに対して回動可能に取り付けられている。野菜室3、製氷室4、上冷凍室5、下冷凍室6の各前面には、各前面開口部を開閉する引出し式の扉9,10,11,12が設けられている。
【0013】
図2に示すように、冷蔵室2の左側の扉7と右側の扉8を開放すると、冷蔵室2内には、複数の棚板13,14と、貯蔵室20が配置されている。
【0014】
この貯蔵室20は、透明
または半透明のプラスチック製の容器20Rを有している。貯蔵室20のチルド用の容器20Rは、冷蔵室2の下部の棚板14の下に配置されていて、チルド用の容器20Rは棚板14に格納された状態から引出し式で手前(
図2の紙面垂直方向)に引き出すことができる。貯蔵室20内には、収納物として例えば肉や魚等の生鮮食品や、乳製品や加工食品等を収納して、例えば収納物を急速チルド(急速冷蔵)して保存することができる。
【0015】
図2に示すように、菌または臭いを感知するための菌または臭いの感知装置25と、気圧感知装置30と、光源40が、例えば貯蔵室20に配置されている。これらの菌または臭いの感知装置25と気圧感知装置30と光源40は、貯蔵室20を構成する棚板14の天井内面15側に配置されている。
【0016】
図2に示す菌または臭いの感知装置25は、貯蔵室20内の菌または臭いを感知することができる。気圧感知装置30は、減圧装置としての真空ポンプを作動して、貯蔵室20内が減圧されて、貯蔵室20内の気圧が大気圧よりも減圧されたことを感知することができる。
【0017】
図3は、
図2に示す貯蔵室20と、その周辺部分を示す一部切り欠き部分を有する冷蔵庫1の側面図である。
図3では、貯蔵室20とその周辺部分の構造例が、冷蔵庫1の一部を切り欠くことで示されている。
【0018】
図3に示すように、光源40は、例えば貯蔵室20の後側で、しかも棚板14の天井内面15に配置されている。この光源40の構造例は後で説明する。
【0019】
本体1Aの下冷凍室6の背面位置には、機械室22が設けられており、この機械室22には、圧縮機23が配置されている。本体1Aの背面位置には、野菜室3の後側に、冷蔵用冷気循環ファン31と、冷蔵室・野菜室用冷却器32と、送風ダクト33が配置されている。
【0020】
この他に、図示しないが、本体1Aの背面位置には、製氷室4と上冷凍室5と下冷凍室6の後側に、冷凍用冷気循環ファンと、冷凍室用冷却器と、送風ダクトが配置されている。
図3に示す冷蔵室・野菜室用冷却器31と冷凍用冷却器は、圧縮機23から供給される冷媒によって冷却される。冷蔵室2と野菜室3は、冷蔵用冷気循環ファン31と、冷蔵室・野菜室用冷却器32と、送風ダクト33により、それぞれ所定の設定温度に冷却して保持される。
【0021】
図3に示すように、脱臭除菌成分発生手段50が、送風ダクト33側に配置されている。この脱臭除菌成分発生手段50は、貯蔵室20の後側で、冷蔵室・野菜室用冷却器32と貯蔵室20との間の位置に配置されている。
【0022】
脱臭除菌成分発生手段50は、貯蔵室20内の環境を変化させる庫内環境変更手段の一例である。
【0023】
脱臭除菌成分発生手段50としては、例えば脱臭と除菌の機能を発揮することができる静電霧化装置を採用できる。あるいは、この脱臭除菌成分発生手段50としては、好ましくは光触媒を備え、この光触媒が、光源40から可視光を受けると、空気中の細菌と臭い成分を、強力に分解除去する可視光応答型光触媒を用いている。脱臭除菌成分発生手段50は、庫内の菌の増殖と臭いの移りを抑えることで、貯蔵室20内で抗菌・脱臭機能を発揮して、庫内を清潔に保つことができる。
【0024】
図4は、
図2と
図3に示す光源40の好ましい構造例を示している。
【0025】
図4(A)は、光源40の正面図であり、
図4(B)は、光源40の断面図である。
図4に示すように、光源40は、例えば基板40Aと、この基板40Aに間隔をおいて配列された発光素子41,42,43を備える。発光素子41,42,43は、好ましくはLED(発光ダイオード)素子を用いており、例えば発光素子41,43は白色光を発生し、発光素子42は青色光を発生する。
【0026】
ただし、
図4に示す光源40の構造は、一例であり、発光素子の数や発光色は、任意に選択できる。例えば、別の光源40の例では、
図4(C)に示すように、発光素子41A,42A,43Aは、好ましくはLED(発光ダイオード)素子を用いており、例えば発光素子41Aは赤色光(R)を発生し、発光素子42Aは緑色光(G)を発生し、発光素子43Aは青色光(B)を発生するようにしても良い。
【0027】
このように、光源40の発光素子41,42,43(41A,42A,43A)は、異なる色調(発光色)をそれぞれ有していることから、使用者は、光源40の発光素子41,42,43(41A,42A,43A)の発光の有無により、光源40の発する色調を変えることで、使用者は、
図2と
図3に示す貯蔵室20内に生じる環境の変化を、分かり易く目視で認識できる。また、光源40の発光素子41,42,43(41A,42A,43A)の発光の順番を設定することで、所定のパターンで行うこともできる。
【0028】
図5は、
図1に示す冷蔵庫1のN−N線における水平断面図である。
【0029】
図5に示すように、左側の扉7と右側の扉8は開いている状態を示している。左側の扉7の内側には、光源60が配置され、右側の扉8の内側には、別の光源61が配置されている。これらの光源60,61は、発光素子として例えばLEDを用いているが、特に限定されない。光源60,61としては、例えば
図4に示すような光源40と同じ構造を採用することができる。
【0030】
図5に例示するように、左側の扉7と右側の扉8が開くと、光源60が照明光L1を発生するとともに、光源61が照明光L2を発生する。これらの照明光L1,L2は、ともに本体1A内の貯蔵室20を照射するようになっている。
【0031】
店頭に冷蔵庫1が展示で置かれた状態では、冷蔵庫1は、販売促進のために、顧客に対して、冷蔵庫1は店頭展示モードで動作させることができる。この冷蔵庫1の店頭展示モードによる店頭展示動作の際には、
図5に示すように、左右の扉7,8を開けると、光源60,61が発生する照明光L1、L2は、貯蔵室20を照明する。この際、光源60,61の色調、または点灯パターンが、切り替えられるようになっている。
【0032】
図6は、
図1に示す冷蔵庫1の制御部100と、この制御部100に接続された電気的な構成要素の接続例を示しているブロック図である。
【0033】
図6に示す制御部100は、好ましくは
図1に示す本体1Aに配置されている。制御部100は、冷蔵用冷気循環ファン31(以下、ファン31という)と、光源40と、左側の扉7の照明用の光源60と右側の扉8の照明用の光源61と、菌または臭いの感知装置25と、気圧感知装置30と、色調指定部
(指定部)70と、色調切替有無指定部
(切替有無指定部)80と、減圧装置としての真空ポンプ77に電気的に接続されている。光源40と左側の扉7の照明用の光源60と右側の扉8の照明用の光源61は、点灯することで、貯蔵部20を照明することができる。
【0034】
店頭に冷蔵庫1が置かれた状態で動作する店頭展示モードの際に、例えば、庫内環境変更手段である脱臭除菌成分発生手段50が脱臭と除菌の機能を発揮した場合や、庫内環境変更手段である減圧装置としての真空ポンプ77が
図2に示す貯蔵室20内を減圧して、貯蔵室20内の気圧が大気圧よりも下回った場合には、貯蔵室20内の環境を変化させる動作しているときである。このような店頭に冷蔵庫1が置かれた状態で動作する店頭展示モードの際には、制御部100は、模擬で、光源40の発光素子41,42,43は、制御部100の指令により、模擬で光の色調、または点灯パターンを切り替えることができる。
【0035】
また、真空ポンプ77が
図2に示す貯蔵室20内を減圧する際に、野菜室3の引出し容器の蓋には、好ましくは蓋開閉センサが設けられていて、蓋が開いてこの蓋開閉センサがオンされたときには、光源40の発光素子41,42,43は、制御部100の指令により、光の色調、または点灯パターンを切り替えることができるようにしても良い。そして、蓋が閉じると、この蓋開閉センサがオフになり、発光素子41,42,43は、元の状態に戻るようになっている。
【0036】
あるいは、別の例としては、店頭に冷蔵庫1が置かれた状態で動作する店頭展示モードではなく、使用者が、台所で冷蔵庫1を使用する場合に、脱臭除菌成分発生手段50が脱臭と除菌の機能を発揮した場合や、減圧装置である真空ポンプ77が
図2に示す貯蔵室20内を減圧して、貯蔵室20内の気圧が大気圧よりも下回った場合には、
図4に示す光源40の発光素子41,42,43は、制御部100の指令により、光の色調、または点灯パターンを切り替えることができる。すなわち、制御部100は、発光素子41,42,43の1つまたは複数を選択的に点灯させることで光の色調を変えたり、発光素子41,42,43の1つまたは複数の点灯するタイミングを変えることで、所定のパターンで点灯できる。
【0037】
また、
図6に示す光源40と、左側の扉7の照明用の光源60と右側の扉8の照明用の光源61は、制御部100の指令により、店頭に冷蔵庫1が展示で置かれた状態では、冷蔵庫1は、販売促進のために、顧客に対して、店頭展示モードで動作させることができる。
【0038】
この冷蔵庫1の店頭展示モードによる店頭展示動作の際には、制御部100は、光源40のLED40,41,42の1つまたは複数を選択的に点灯させることで光の色調を変えたり、あるいはLED40,41,42の点灯パターンを変えることができる。また、光源60,61を点灯するタイミングを変えることで、所定の点灯パターンで点灯ができる。左右の扉7,8の光源60,61の種類としては、発光素子としてLEDやそれ以外の構造のものを使用できる。
【0039】
図6に示す菌または臭いの感知装置25は、上述したように、貯蔵室20内の菌または臭いを感知して、貯蔵室20内の菌または臭いが、予め定めた基準値以下の際には、感知装置25は感知信号Rを制御部100に送る。これにより、制御部100は、光源40の色調、または点灯パターンを切り替えることができる。
【0040】
また、
図6に示す減圧装置としての真空ポンプ77は、制御部100の指令により、冷蔵室2と貯蔵室20内は、減圧環境にすることができる。気圧感知装置30は、上述したように、貯蔵室20内が減圧装置により減圧されて、冷蔵室2と貯蔵室20内の気圧が大気圧よりも減圧されたことを感知すると、気圧感知装置30は感知信号Gを制御部100に送る。これにより、制御部100は、光源40の色調、または点灯パターンを切り替えることができる。
【0041】
冷蔵庫1を店頭に展示した状態で、顧客に対して機能を分かり易くアピールするために、
図6に示す制御部100は、光源40と光源60,61は、店頭展示モードで動作させることができる。
【0042】
この店頭展示モードでは、色調指定部70では、使用者(店頭展示担当者)が押して指定することで、制御部100に対して、光源40の色調を任意に指定することができる。これにより、使用者は、光源40の色調を、顧客自身と使用者(店頭展示担当者)が認識し易い色調にすることで、認識効果が向上する。
【0043】
また、光源40の色調を切り替える必要性があるかどうかを、店頭展示モードでは、使用者が色調切替有無指定部80を押して指定することで、制御部100に対して、光源40の色調を切り替える必要性の有無を指定可能である。これにより、顧客や使用者(店頭展示担当者)が、光源40の色調の切り替えが煩わしいと感じる場合には、色調切替有無指定部80は、制御部100に対して、光源40の色調の切り替え動作を停止(禁止)させることができる。
【0044】
次に、上述した冷蔵庫1の動作例を説明する。
【0045】
<冷蔵庫1を店頭で展示する際に行う店頭展示モードでの動作例>
図7は、冷蔵庫1が店頭に展示で置かれた状態で、販売促進のために、使用者(店頭展示担当者)が、顧客に対する冷蔵庫1の特徴をアピールする際に、冷蔵庫1を店頭展示モードで動作させる例を示すフロー図である。
【0046】
図7に示すフロー図を参照して説明する店頭展示モード例では、この店頭に置かれた冷蔵庫1の制御部100が、例えば貯蔵室20内の環境を変化させる庫内環境変更手段としての例えば、貯蔵室20のファン31の回転と停止動作を行うことで「急速チルド」のデモンストレーション演出を行うことができる。この「急速チルド」のデモンストレーション演出を行うのは、貯蔵室20内の環境を変化させる動作している一例であるので、制御部100は、模擬で光源40の光の色調、または点灯パターンを切り替えることができる。
【0047】
図7に示すステップS1からステップS4までは、貯蔵室20内を「急速チルド」のデモンストレーション演出例を示している。この
「急速チルド」とは、速鮮チルドともいい、食品を凍らせないマイナス冷気をパワフルに送り込んで冷却し、凍結や乾燥から守りながら食品を素早く冷やして、鮮度を保つモードである。
【0048】
図7に示すステップS1からS4のように、貯蔵室20内を急速チルドする際にファン31を最大で回転する動作とファン31の回転を停止する動作は、貯蔵室20内の環境を変化させる庫内環境変更手段に相当する。
【0049】
「急速チルド」のデモンストレーション演出例におけるステップS1では、顧客が、
図2に示すように、店頭展示されている冷蔵庫1の左側の扉7と右側の扉8の少なくとも一方を開けると、
図6に示す制御部100は、貯蔵室20と冷蔵室2のために、ファン31を所定時間だけ最大で回転させる。このファン31を最大で回転させる所定時間の範囲は、例えば3秒乃至11秒であり、一例としては11秒である。この際には、
図6の光源40の発光素子41,43が白色発光して、白色照明点灯しているが、発光素子42は青色発光して、青色照明点滅する。青色発光の発光素子42は、例えば1秒点灯した後、1秒消灯する動作を、繰り返す。
【0050】
次に、ステップS1に続きステップS2では、
図6に示す制御部100は、ファン31の回転を停止させる。このファン31を停止させる所定時間の範囲は、例えば2秒乃至5秒であり、一例としては5秒である。この際には、
図6の光源40の発光素子41,43が白色発光して、白色照明点灯し、発光素子42は青色発光して、青色照明点灯する。
【0051】
次に、ステップS3では、再び
図6に示す制御部100は、貯蔵室20と冷蔵室2のために、再びファン31を最大で所定時間回転させる。このファン31を最大で回転させる所定時間の範囲は、例えば3秒乃至11秒であり、一例としては11秒である。この際には、
図6の光源40の発光素子41,43が白色発光して、白色照明点灯しているが、発光素子42は青色発光して、青色照明点滅する。青色照明の発光素子42は、例えば1秒点灯した後、1秒消灯する動作を、繰り返す。
【0052】
次に、ステップS4では、
図6に示す制御部100は、ファン31の回転を再び停止させる。このファン31を停止させる所定時間の範囲は、例えば2秒乃至5秒であり、一例としては5秒である。この際には、
図6の光源40の発光素子41,43が白色発光して、白色照明点灯し、発光素子42は青色発光して、青色照明点灯する。
【0053】
次に、
図7に示すステップS5からステップS8は、扉7,8の光源60,61による貯蔵部20に対するフロントブライト照明のデモンストレーション演出例を示している。
図5に示すように、左右の扉7,8が開いた状態で、
図6に示す制御部100が、扉照明である光源60,61の照明光L1、L2を、所定のパターンで点滅させる。これにより、貯蔵室20を前側から、フロントブライト照明をして、冷蔵庫1を見に来た顧客に対するデモンストレーション演出の効果をさらに上げることができる。
【0054】
図7のステップS5では、
図6に示す制御部100は、光源60,61が例えば2秒間消灯し、ステップS6では、光源60,61が例えば5秒間点灯する。そして、ステップS7では、制御部100は、光源60,61が再び例えば2秒間消灯し、ステップS8では、光源60,61が再び例えば5秒間点灯する。
【0055】
以上説明したようにして、
図5に示す扉照明である光源60,61が発生する照明光L1、L2を用いて、貯蔵室20を前側から、所定のパターンで点滅することで貯蔵室20のためのフロントブライト照明をするデモンストレーション演出が終了して、顧客が左右の扉7,8を閉じると、制御部100は、光源40と光源60,61を消灯する。
【0056】
また、ステップS1からステップS8のデモンストレーション演出を実行している際に、顧客がデモンストレーション演出の途中で、左右の扉7,8を閉じてしまうと、制御部100は、このデモンストレーション演出を停止して、光源40,60,61は消灯する。
【0057】
また、顧客が最初に、左右の扉7,8の少なくとも一方を開けても、制御部100は、デモンストレーション演出を、必ず最初のステップS1から必ず開始させる。さらに、顧客がデモンストレーション演出の途中で、左右の扉7,8を閉じた後、再び顧客が左右の扉7,8の少なくとも一方を開けた場合には、制御部100は、デモンストレーション演出を、必ず最初のステップS1から必ず開始させる。
【0058】
上述したステップS1からステップS8のデモンストレーション演出が終了すると、冷蔵庫1は通常の動作に移る。
【0059】
ところで、
図6に示す光源40は、複数の色調、白色を発光する発光素子41,43と、青色を発光する発光素子42を有し、使用者(店頭展示担当者)が、
図6に示す色調指定部70を用いて、制御部100に対して、光源40の色調を指定可能である。これにより、光源の色調を、顧客や使用者(店頭展示担当者)が認識し易い色に選択することで、デモンストレーション演出の効果をあげることができる。
【0060】
また、光源の色調を切り替える必要性があるかどうかを、使用者(店頭展示担当者)が
図6に示す色調切替有無指定部80を用いて、制御部100に対して、指定可能である。これにより、光源40の発光素子41,42,43の色調の切り替え操作が煩わしいと感じる顧客や使用者(店頭展示担当者)は、色の切り替え動作が生じないように、制御部100に対して、色の切り替え操作を停止させることができる。
【0061】
店頭に冷蔵庫が置かれた状態で動作する店頭展示モードの際には、光源40の色調、または点灯パターンと、光源60,61の点灯パターンが、制御部100により切り替えられる。これにより、顧客が左右の扉7,8のいずれか一方を開けた際に、顧客は、店頭表示モードでデモンストレーション演出されていることが分かり、かつ光源40の照明の色調、または点灯パターンが切り替わったり、光源60,61の点灯パターンが切り替わると、切り替わった照射箇所である貯蔵室20に対して、顧客の注目を引くことができるメリットがある。
【0062】
また、例えば店頭に
図1の冷蔵庫1が置かれた状態で動作する店頭展示モードの際に、庫内環境変更手段である脱臭除菌成分発生手段50が脱臭と除菌の機能を発揮した場合や、庫内環境変更手段である減圧装置としての真空ポンプ77が
図2に示す貯蔵室20内を減圧して、貯蔵室20内の気圧が大気圧よりも下回った場合には、貯蔵室20内の環境を変化させる動作しているときである。このため、冷蔵庫1が置かれた状態で動作する店頭展示モードの際には、制御部100は、模擬で光源40の発光素子41,42,43は、制御部100の指令により、光の色調、または点灯パターンを切り替えることができる。
【0063】
<使用者が、冷蔵庫1を実際に使用する場合の動作例>
次に、冷蔵庫1が店頭に置かれた店頭展示モードではないが、使用者が、冷蔵庫1を実際に使用する場合について、一応簡単に説明する。
【0064】
冷蔵庫1を実際に使用する場合には、
図3に示す庫内環境変更手段である脱臭除菌成分発生手段50が、脱臭と除菌の機能を発揮すると、空気中の細菌と臭い成分を、強力に分解除去する。貯蔵室20内の菌または臭いの感知装置25は、貯蔵室20内の菌または臭いが予め定めた基準値以下の際には、
図6に示す制御部100に感知信号Rを送り、制御部100は、光源40の色調、または点灯パターンを切り替える。これにより、使用者は、光源40の色調、または点灯パターンが切り替わることで、脱臭除菌成分発生手段50の除菌脱臭の動作と効果を、分かり易く視覚により認識することができる。
【0065】
光源40の色調の切り替えとは、例えば発光素子41,43の白色の発光を発光素子42の青色の発光に替えたり、発光素子42の青色の発光を発光素子41,43の白色の発光に替えることである。また、光源40の点灯パターンの切り替えとは、例えば発光素子41,42,43の点灯順番を変えたり、点灯する数を変えることである。
【0066】
これにより、脱臭除菌成分発生手段50は、貯蔵室20の庫内の菌の増殖と臭いの移りを抑えることで、貯蔵室20内で抗菌・脱臭機能を発揮して、庫内を清潔に保つことができる。
【0067】
使用者が左側の扉7と右側の扉8の少なくとも一方を開けたときに、抗菌・脱臭機能を点灯表示するために、光源40では、好ましくは青色光を発生する発光素子42が青色光を発生することが最も好ましく、使用者は抗菌脱臭機能を、青色光を目視することで認識できる。
【0068】
また、
図6に示す真空ポンプ77が作動して、気圧感知装置30が貯蔵室20内において大気圧よりも減圧された場合について説明する。貯蔵室20内の気圧が大気圧よりも減圧された場合には、減圧装置である真空ポンプ77が貯蔵室20内の環境を変化させる動作をしている。この場合には、
図6の気圧感知装置30が、感知信号Gを制御部100に送るので、制御部100は、光源40の発光素子41,42,43の1つまたは複数を選択することで、光源40の光の色調、または点灯パターンを切り替える。
【0069】
これにより、使用者が左側の扉7と右側の扉8の少なくとも一方を開けたときに、貯蔵室20内が大気圧よりも減圧しているかどうかは、光源40の光の色調、または点灯パターンが切り替わることで視覚的に認識できる。減圧動作を点灯表示するために、例えば、光源40では、例えば好ましくは白光を発生する発光素子41,43が、白色光を発生することで、使用者は減圧機能を、分かり易く目視で認識することができる。
【0070】
図6に示すように、光源40は複数の発光素子41,42,43を有しているが、複数の発光素子41,42,43は、制御部100により貯蔵室20内の環境を変化させる動作に応じて、異なるパターンで点灯することもできる。すなわち、脱臭除菌成分発生手段50が貯蔵室20内の環境を変化させる動作である抗菌・脱臭機能を発揮している場合と、貯蔵室20内の環境を変化させる動作である真空ポンプ77による貯蔵室20内の減圧の場合では、発光素子41,42,43は、異なるパターンで点灯することができる。例えば、発光素子41,42,43が異なるパターンで点灯する要領としては、発光素子41,42,43を、予め定めた順番に点灯して、この順番に点灯する動作を繰り返す等である。これにより、使用者は、貯蔵室20における環境の変化の種類を、光源40の発光素子41,42,43の点灯パターンの違いで、分かり易く目視で認識することができる。
【0071】
なお、
図3に示す冷気を送るファン31は、貯蔵室20内を「急速チルド」モードにする場合には、制御部100は、ファン31を通常よりも高回転させることで、急速冷蔵状態にする。
【0072】
図3に示すチルド用の容器20Rを引き出すときには、図示しない開閉スイッチがオンになると、
図6に示す制御部100は、光源40の青色の発光素子42を青色で点滅させることで、使用者に対して演出ができる。
【0073】
上述したように、本発明の実施形態の冷蔵庫1は、貯蔵室20を有する本体1Aと、貯蔵室20に配置されて光を照射する光源40と、店頭に冷蔵庫1が置かれた状態で動作する店頭展示モードの際には、例えば貯蔵室20内の環境を変化させる庫内環境変更手段としての例えば、貯蔵室20のファン31の回転と停止動作を行うことで貯蔵室20内の環境を変化させる動作しているときに、模擬で光源40の光の色調、または点灯パターンを切り替える制御部100を備える。
【0074】
これにより、使用者は、店頭に冷蔵庫1が置かれた状態で動作する店頭展示モードの際には、光源40の光の色調、または点灯パターンを切り替えることで、例えば貯蔵室20内の環境を変化させる庫内環境変更手段としての例えば、貯蔵室20のファン31の回転と停止動作を模擬的に明示できるので、顧客は、その庫内環境変更の動作を分かり易くして視覚的に確実に認識することができる。
【0075】
このため、冷蔵庫1を店頭展示して、顧客に対する冷蔵庫1の特徴をアピールする際に、その庫内環境変更の動作を、模擬的に光源40の光の色調、または点灯パターンを切り替えることで、顧客に対して、分かり易く視覚的に明示して、確実に認識させることができる。
【0076】
店頭モードでは、冷蔵庫1の例えば「急速チルド」等の機能を実際には駆動することなく、光源40の発光のみで顧客に対して、模擬的に表示してお知らせることができる。また、必要に応じて、冷蔵庫1を購入した顧客(ユーザ)は、冷蔵庫1にはいろいろ機能が付いていたはずだけど、実際にその機能が作動しているのかどうか知りたいと思う可能性があるので、扉を開けたら、光源40が、例えば「急速チルド」をしている、というような発光を行い、顧客を納得させると共に、作動中なので開けない方がいいと、顧客に注意喚起的なことを行うこともできる。
【0077】
ところで、デモンストレーション演出では、例えば店に陳列する際に、操作部において特定の操作をしたことで、その特定の操作指令が
図6の制御部100に通知されたときには、冷蔵庫1は、制御部100により、デモンストレーションモードに設定される。このデモンストレーションモードがONされたときに、扉開閉センサによって扉の開放が検知された場合には、通常の「急速チルド」で動作する機能の中で、
図3の圧縮機23の動作をオフにして、冷媒が回らないようにするとともに、特定の機能であるファンの動作だけをONするとともに、光源40を追加してONをすることでデモンストレーションモードとし、デモンストレーションとして不要な特定機能以外の圧縮機の動作をオフすることで省エネにしている。
【0078】
また、デモンストレーションモードの場合における
図6のファン31の回転数は、通常時の「急速チルド」モードにおけるファンの回転数と同じか、通常時の「急速チルド」モードにおけるファンの回転数を超える設定である。
また真空ポンプ77が
図2に示す貯蔵室20内を減圧する減圧モードの場合では、通常の減圧モードでは、真空ポンプオンしているときは、光源OFF、圧縮機の動作オン、ファンONしているが、デモンストレーションモードがオンされている場合は、真空ポンプをオンして特定機能だけオンするとともに、光源オンすることで視認性を高め、特定機能でないファンと圧縮機は動作をオフするようにしている。
【0079】
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な態様で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0080】
図1に示す冷蔵庫1の構造は、一例であり、任意の構造を採用することができる。例えば、冷蔵庫1の冷蔵室2の扉は、片側開き式の扉であっても良い。