(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1ユーザにより操作される第1端末と、第2ユーザにより操作される第2端末と、前記第1端末および前記第2端末と通信可能なサーバとを含む情報処理システムであって、
前記第1端末は、
スピーカから非可聴音を出力することにより、前記第1ユーザを識別可能な第1識別情報を送信する第1識別情報送信手段と、
前記非可聴音を用いて前記第1識別情報を送信する場合、スピーカから第1可聴音を出力する第1可聴音出力手段と、
非可聴音を用いて、前記第2端末から前記第2ユーザを識別可能な第2識別情報を受信する第2識別情報受信手段と、
前記第2端末から前記第2識別情報を受信したことに基づいて、前記サーバと通信を行う第1通信手段と、を備え、
前記第2端末は、
スピーカから非可聴音を出力することにより、前記第2識別情報を送信する第2識別情報送信手段と、
非可聴音を用いて、前記第1端末から前記第1識別情報を受信する第1識別情報受信手段と、
前記第1端末から前記第1識別情報を受信したことに基づいて、前記サーバと通信を行う第2通信手段と、を備え、
前記サーバは、
前記第2識別情報受信手段により前記第1端末において前記第2識別情報が受信され、かつ、前記第1識別情報受信手段により前記第2端末において前記第1識別情報が受信された場合に、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを用いて、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段を備え、
前記第1端末は、
前記非可聴音及び前記第1可聴音の出力を開始する前に、音量に関する表示を行い、
前記第1ユーザの操作に応じて前記音量を調整する音量調整手段をさらに備える、情報処理システム。
前記第1端末は、前記第2端末から前記第2識別情報を受信した場合、前記サーバに対して、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて記憶するための第1要求を送信する第1要求送信手段をさらに備え、
前記第2端末は、前記第1端末から前記第1識別情報を受信した場合、前記サーバに対して、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて記憶するための第2要求を送信する第2要求送信手段をさらに備え、
前記記憶制御手段は、前記第1要求および前記第2要求を受信した場合、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて前記記憶手段に記憶する、請求項1から8の何れかに記載の情報処理システム。
第1ユーザにより操作される第1端末と、第2ユーザにより操作される第2端末と、前記第1端末および前記第2端末と通信可能なサーバとを含む情報処理システムであって、
前記第1端末は、
スピーカから非可聴音を出力することにより、前記第1ユーザを識別可能な第1識別情報を送信する第1送信手段と、
前記非可聴音を用いて前記第1識別情報を送信する場合、スピーカから第1可聴音を出力する第1可聴音出力手段と、を備え、
前記第2端末は、
非可聴音を用いて、前記第1端末から前記第1識別情報を受信する第1識別情報受信手段と、
前記第1端末から前記第1識別情報を受信した場合、前記サーバに対して、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて記憶するための要求を送信する要求送信手段とを備え、
前記第1端末は、
前記要求送信手段によって前記要求が前記サーバに送信された場合、前記サーバに対して、前記要求に対する承認を送信する承認送信手段をさらに備え、
前記サーバは、
前記承認を受信した場合、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを用いて、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段を備え、
前記第1端末は、
前記非可聴音及び前記第1可聴音の出力を開始する前に、音量に関する表示を行い、
前記第1ユーザの操作に応じて前記音量を調整する音量調整手段をさらに備える、情報処理システム。
第1ユーザにより操作される第1端末と、第2ユーザにより操作される第2端末と、前記第1端末および前記第2端末と通信可能なサーバとを含む情報処理システムにおいて実行される情報処理方法であって、
前記第1端末は、
スピーカから非可聴音を出力することにより、前記第1ユーザを識別可能な第1識別情報を送信する第1識別情報送信ステップと、
前記非可聴音を用いて前記第1識別情報を送信する場合、スピーカから第1可聴音を出力する第1可聴音出力ステップと、
非可聴音を用いて、前記第2端末から前記第2ユーザを識別可能な第2識別情報を受信する第2識別情報受信ステップとを実行し、
前記第2端末は、
スピーカから非可聴音を出力することにより、前記第2識別情報を送信する第2識別情報送信ステップと、
非可聴音を用いて、前記第1端末から前記第1識別情報を受信する第1識別情報受信ステップとを実行し、
前記サーバは、
前記第1端末において前記第2識別情報が受信され、かつ、前記第2端末において前記第1識別情報が受信された場合に、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを用いて、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて記憶手段に記憶させる記憶制御ステップを実行し、
前記第1端末は、
前記非可聴音及び前記第1可聴音の出力を開始する前に、音量に関する表示を行い、
前記第1ユーザの操作に応じて前記音量を調整する音量調整ステップをさらに実行する、情報処理方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、各端末の位置情報を検出する必要があり、より簡易な方法でユーザを識別するための識別情報を送信または受信するには改善の余地があった。
【0005】
それ故、本発明の目的は、簡易な方法によりユーザを識別するための識別情報を送信または受信し、各識別情報を用いてユーザ同士を関連付けてサーバに記憶させることが可能な情報処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の構成を採用した。
【0007】
本発明の一例は、第1ユーザにより操作される第1端末と、第2ユーザにより操作される第2端末と、前記第1端末および前記第2端末と通信可能なサーバとを含む情報処理システムである。前記第1端末は、非可聴音を用いて、前記第1ユーザを識別可能な第1識別情報を送信する第1識別情報送信手段と、非可聴音を用いて、前記第2端末から前記第2ユーザを識別可能な第2識別情報を受信する第2識別情報受信手段とを備える。前記第2端末は、非可聴音を用いて、前記第2識別情報を送信する第2識別情報送信手段と、非可聴音を用いて、前記第1端末から前記第1識別情報を受信する第1識別情報受信手段と、を備える。前記サーバは、前記第2識別情報受信手段により前記第1端末において前記第2識別情報が受信され、かつ、前記第1識別情報受信手段により前記第2端末において前記第1識別情報が受信された場合に、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを用いて、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段を備える。
【0008】
上記によれば、非可聴音通信により第2端末から第1端末に第2識別情報を送信し、第1端末から第2端末に第1識別情報を送信することができる。そして、第1識別情報と第2識別情報とを用いて、サーバに第1ユーザと第2ユーザとを関連付けて記憶させることができる。非可聴音通信を用いた簡易な方法により第1端末と第2端末との間で識別情報を交換することができ、各ユーザを識別する識別情報を関連付けてサーバに記憶させることができる。
【0009】
また、他の構成では、前記第1端末は、前記非可聴音を用いて前記第1識別情報を送信する場合、第1可聴音を出力する第1可聴音出力手段をさらに備えてもよい。
【0010】
上記によれば、非可聴音を出力する場合に、可聴音を出力することができる。これにより、非可聴音を用いた通信により第1識別情報を送信する場合であっても、当該第1識別情報が送信されることをユーザに認識させることができる。
【0011】
また、他の構成では、前記第1可聴音出力手段は、前記非可聴音に重畳して、前記第1可聴音を出力してもよい。
【0012】
上記によれば、非可聴音に重畳して可聴音を出力することができ、非可聴音が出力されていることをユーザに認識させることができる。
【0013】
また、他の構成では、前記第2端末は、前記非可聴音を用いて前記第2識別情報を送信する場合、第2可聴音を出力する第2可聴音出力手段をさらに備えてもよい。
【0014】
上記によれば、非可聴音を用いた通信により第2識別情報を送信する場合であっても、当該第2識別情報が送信されることをユーザに認識させることができる。
【0015】
また、他の構成では、前記第2可聴音出力手段は、前記非可聴音に重畳して、前記第2可聴音を出力してもよい。
【0016】
上記によれば、非可聴音に重畳して可聴音を出力することができ、非可聴音が出力されていることをユーザに認識させることができる。
【0017】
また、他の構成では、前記第1端末は、前記非可聴音を用いて、前記第1識別情報を送信する場合、当該第1端末を操作する第1ユーザに対して、音に関連する指示を表示画面に表示する指示表示制御手段とをさらに備えてもよい。
【0018】
上記によれば、第1識別情報を送信する場合、第1ユーザに対して指示を行うことができる。例えば、第1ユーザに対して、非可聴音を出力する際にスピーカの音量を調整させることができる。
【0019】
また、他の構成では、前記第2端末は、前記第1識別情報を受信した場合、当該第1識別情報に対応する前記第1ユーザに関する第1ユーザ情報の取得要求を前記サーバに送信する第1ユーザ情報要求手段をさらに備えてもよい。前記サーバは、前記第2端末から前記第1ユーザ情報の取得要求を受信した場合、前記第1ユーザ情報を前記第2端末に送信する第1ユーザ情報送信手段をさらに備えてもよい。前記第2端末は、前記サーバから取得した前記第1ユーザ情報を前記第2ユーザに提示してもよい。
【0020】
上記によれば、第2端末は、第1端末から第1識別情報を受信した場合、サーバから第1ユーザのユーザ情報を取得することができる。これにより、第2端末の第2ユーザは、第1ユーザの情報を確認することができ、識別情報を関連付けて記憶しようとしている相手が第1ユーザであることを確認することができる。
【0021】
また、他の構成では、前記第1端末は、前記第2識別情報を受信した場合、当該第2識別情報に対応する前記第2ユーザに関する第2ユーザ情報の取得要求を前記サーバに送信する第2ユーザ情報要求手段をさらに備えてもよい。前記サーバは、前記第1端末から前記第2ユーザ情報の取得要求を受信した場合、前記第2ユーザ情報を前記第1端末に送信する第2ユーザ情報送信手段をさらに備えてもよい。前記第1端末は、前記サーバから取得した前記第2ユーザ情報を前記第1ユーザに提示してもよい。
【0022】
上記によれば、第1端末は、第2端末から第2識別情報を受信した場合、サーバから第2ユーザのユーザ情報を取得することができる。これにより、第1端末の第1ユーザは、第2ユーザの情報を確認することができ、識別情報を関連付けて記憶しようとしている相手が第2ユーザであることを確認することができる。
【0023】
また、他の構成では、前記第1端末は、前記第2端末から前記第2識別情報を受信した場合、前記サーバに対して、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて記憶するための第1要求を送信する第1要求送信手段をさらに備えてもよい。前記第2端末は、前記第1端末から前記第1識別情報を受信した場合、前記サーバに対して、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて記憶するための第2要求を送信する第2要求送信手段をさらに備えてもよい。前記サーバは、前記第1要求および前記第2要求を受信した場合、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて前記記憶手段に記憶してもよい。
【0024】
上記によれば、第1端末から第1要求が送信され、かつ、第2端末から第2要求が送信された場合に、第1ユーザと第2ユーザとを関連付けて記憶することができる。これにより、第1ユーザおよび第2ユーザの双方の意思により、サーバに第1ユーザと第2ユーザとを関連付けて記憶させることができる。
【0025】
また、他の構成では、前記第1要求送信手段は、前記第2端末から前記第2識別情報を受信した場合、前記第1ユーザによる所定の操作に応じて、前記サーバに対して前記第1要求を送信してもよい。前記第2要求送信手段は、前記第1端末から前記第1識別情報を受信した場合、前記第2ユーザによる所定の操作に応じて、前記サーバに対して前記第2要求を送信してもよい。
【0026】
上記によれば、第1ユーザの操作に応じて第1端末から第1要求が送信され、第2ユーザの操作に応じて第2端末から第2要求が送信される。これにより、第1ユーザおよび第2ユーザの双方の操作により、サーバに第1ユーザと第2ユーザとを関連付けて記憶させることができる。
【0027】
また、他の構成では、前記第1端末及び前記第2端末は、それぞれスピーカ及びマイクを備えてもよい。前記第1送信手段は、前記第1ユーザの操作に基づいて、前記第1端末が備えるスピーカから前記第1識別情報に応じた第1非可聴音を出力することによって前記第1識別情報を送信する。前記第2送信手段は、前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第2端末が備えるスピーカから前記第2識別情報に応じた第2非可聴音を出力することによって前記第2識別情報を送信する。前記第2端末は、前記第2端末が備えるマイクによって前記第1非可聴音を検知する第1非可聴音検知手段と、前記第1非可聴音検知手段によって検知された前記第1非可聴音に基づいて、前記第1識別情報を取得する第1識別情報取得手段とを備える。前記第1端末は、前記第1端末が備えるマイクによって前記第2非可聴音を検知する第2非可聴音検知手段と、前記第2非可聴音検知手段によって検知した前記第2非可聴音に基づいて、前記第1識別情報を取得する第2識別情報取得手段とを備える。
【0028】
上記によれば、各端末が備えるマイク及びスピーカを用いて非可聴音通信を行うことができ、識別情報を交換することができる。
【0029】
また、他の発明は、第1ユーザにより操作される第1端末と、第2ユーザにより操作される第2端末と、前記第1端末および前記第2端末と通信可能なサーバとを含む情報処理システムであってもよい。前記第1端末は、非可聴音を用いて、前記第1ユーザを識別可能な第1識別情報を送信する第1送信手段を備える。前記第2端末は、非可聴音を用いて、前記第1端末から前記第1識別情報を受信する第1識別情報受信手段と、前記第1端末から前記第1識別情報を受信した場合、前記サーバに対して、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて記憶するための要求を送信する要求送信手段とを備える。前記第1端末は、前記要求送信手段によって前記要求が前記サーバに送信された場合、前記サーバに対して、前記要求に対する承認を送信する承認送信手段をさらに備える。前記サーバは、前記承認を受信した場合、前記第1識別情報と前記第2識別情報とを用いて、前記第1ユーザと前記第2ユーザとを関連付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段を備える。
【0030】
上記によれば、第2端末は非可聴音通信により第1端末から第1識別情報を受信し、これにより、サーバに対して第1ユーザと第2ユーザとを関連付けて記憶するための要求を送信することができる。また、第2端末からサーバへの要求が送信された場合に、第1ユーザは当該要求に対して承認することができ、第1ユーザおよび第2ユーザの双方の意思により、サーバに第1ユーザと第2ユーザとを関連付けて記憶させることができる。
【0031】
また、他の発明は、情報処理システムにおいて行われる情報処理方法であってもよい。また、他の発明は、上記情報処理システムにおける第1端末であってもよいし、第2端末であってもよい。また、他の発明は、上記第1端末、第2端末、サーバにおいて実行されるプログラムであってもよい。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、各端末は、非可聴音通信によりユーザを識別するための識別情報を送信又は受信し、サーバに各識別情報を関連付けて記憶させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本実施形態の一例に係る情報処理システムについて説明する。
図1は、本実施形態の情報処理システム1の構成の一例を示す図である。
【0035】
図1に示されるように、情報処理システム1は、情報処理端末2Aと、情報処理端末2Bと、サーバ3とを含む。情報処理端末2AはユーザAによって使用され、情報処理端末2BはユーザBによって使用される。以下では、情報処理端末2Aおよび2Bを総称して「情報処理端末2」と表記する。なお、
図1では、情報処理端末2が2台のみ示されているが、情報処理システム1には、これらの他にも多数の情報処理端末が含まれる。
【0036】
情報処理端末2は、モバイル通信網及び/又は無線LANに接続可能であり、モバイル通信網及び/又は無線LANを介してインターネット4に接続可能である。情報処理端末2は、後述するゲームアプリケーションを実行可能である。また、情報処理端末2は、本実施形態のゲームアプリケーション以外のゲームアプリケーション、ブラウザアプリケーション、メールアプリケーション、その他任意のアプリケーションを実行可能である。また、情報処理端末2は、マイクおよびスピーカを備え、音を入力および出力することが可能である。情報処理端末2の構成の一例については後述する。
【0037】
本実施形態では、情報処理端末2として、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン、携帯型のゲーム装置、携帯電話等の携帯型の情報処理装置が用いられてもよい。また、情報処理端末2として、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム装置等、据置型の情報処理装置が用いられてもよい。
【0038】
サーバ3は、有線又は無線によりインターネット4に接続されている。サーバ3は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、記憶装置と、ネットワークに接続するための通信部とを備える。
【0039】
情報処理端末2は、サーバ3と通信することにより、ゲームアプリケーションを実行することが可能である。各ユーザは、自身の情報処理端末2を用いてゲームを行う。
【0040】
図2は、ユーザAの情報処理端末2Aの画面に表示されるゲーム画像の一例を示す図である。
図2に示されるように、情報処理端末2Aの画面には、ユーザAがゲームを行うゲーム空間の画像が表示される。情報処理端末2Aの画面には、ユーザAに対応するユーザキャラクタPCaが表示される。ユーザキャラクタPCaは、ユーザA独自のキャラクタであり、ユーザAが自身で設定(生成)するキャラクタである。また、ゲーム空間には、様々なオブジェクトが配置される。ユーザAは、例えば情報処理端末2Aの画面をタッチすることで、ユーザキャラクタPCaをゲーム空間内で移動させたり、ユーザキャラクタPCaに所定の動作を行わせたりする。ユーザAは、例えばユーザキャラクタPCaに所定の動作を行わせた場合(例えば、指示に応じたミッションをクリアした場合)、ゲームを有利に進めるための所定のアイテムを獲得したり、ゲーム内で使用可能なお金(ゲーム内通貨)を獲得したりすることができる。ユーザAは、ゲーム空間に存在する店でゲーム内通貨を支払うことで、所定のアイテムを購入することが可能である。
【0041】
また、ユーザBも、情報処理端末2Bにおいて同様のゲームを行う。ユーザBは、情報処理端末2Bを操作することにより、ユーザBに対応するユーザキャラクタPCbをゲーム空間内で移動させたり、所定の動作を行わせたりすることができる。
【0042】
本実施形態では、基本的に、各情報処理端末2において、各情報処理端末に閉じたゲームが行われる。ユーザAは、ユーザAのゲーム空間内でユーザキャラクタPCaを操作してゲームを行い、ユーザBは、ユーザBのゲーム空間内でユーザキャラクタPCbを操作してゲームを行う。
【0043】
本実施形態のゲームでは、ユーザ同士がフレンド関係を結ぶことができる。ここで、「フレンド関係を結ぶ」とは、あるユーザのユーザIDと別のユーザのユーザIDとを関連付けてサーバ3に記憶することである。あるユーザとフレンド関係を結んでいる別のユーザを、当該あるユーザの「フレンド」という。ユーザは、複数のユーザとフレンド関係を結ぶことができる。
【0044】
ここで、ユーザIDは、ユーザを一意に識別するための情報であり、ユーザに固有に割り当てられる。例えば、ユーザAが情報処理端末2Aを用いてサーバ3にアクセスしてユーザ登録を行う際に、ユーザIDが発行される。当該発行されたユーザIDはサーバ3に記憶されるとともに、情報処理端末2Aにも記憶される。
【0045】
各ユーザは、他のユーザとフレンド関係を結ぶことにより、自身のゲームに変化をもたらすことができる。例えば、本実施形態のゲームでは特殊ステージ(あるいは、ゲーム空間における特殊な領域)が用意されており、ユーザAのフレンド数が所定数以上の場合、ユーザAは特殊ステージのゲームを行うことができ、フレンド数が所定数未満の場合には、当該特殊ステージのゲームを行うことができないように構成されている。また、例えば、ユーザAとユーザBとがフレンド関係を結んでいる場合、ユーザAは、ユーザBのユーザキャラクタPCbと協力して自身のゲームを進行させたり、自身のゲームにユーザBのユーザキャラクタPCbを登場させたりすることができる。また、ユーザBが自身のアイテムの売却を決定している場合、ユーザAは、そのユーザBのアイテムを購入することができる。ユーザAが情報処理端末2Aで行われるゲームにおいてユーザBのアイテムを購入した場合、情報処理端末2Bで行われるユーザBのゲームでは、ユーザBのお金が増える。
【0046】
以下では、ユーザAとユーザBとがフレンド関係を結ぶ方法について説明する。
【0047】
図1に示されるように、情報処理端末2Aと情報処理端末2Bとは、非可聴音通信(超音波通信と呼ばれることもある)により互いに通信することができる。ここで、非可聴音通信とは、人には聞こえない又は聞こえ難い周波数の音を用いた通信である。非可聴音通信の詳細については後述する。
【0048】
情報処理端末2Aには、ユーザAのユーザID(以下では、「ユーザIDa」と表記する)が記憶され、情報処理端末2Bには、ユーザBのユーザID(以下では、「ユーザIDb」と表記する)が記憶されている。情報処理端末2Aは、非可聴音通信によりユーザBのユーザIDbを情報処理端末2Bから取得する。また、情報処理端末2Bは、非可聴音通信によりユーザAのユーザIDaを情報処理端末2Aから取得する。
【0049】
情報処理端末2Aは、情報処理端末2BからユーザIDbを取得した場合、サーバ3に対して、ユーザAとユーザBとの間でフレンド関係を結ぶためのフレンド要求を送信する。同様に、情報処理端末2Bは、情報処理端末2AからユーザIDaを取得した場合、サーバ3に対して、ユーザAとユーザBとの間でフレンド関係を結ぶためのフレンド要求を送信する。ここで、「ユーザAとユーザBとの間でフレンド関係を結ぶためのフレンド要求」は、ユーザIDaとユーザIDbとを関連付けてサーバ3に記憶させるための要求である。
【0050】
情報処理端末2Aおよび情報処理端末2Bからフレンド要求を受信した場合、サーバ3は、ユーザIDaとユーザIDbとを関連付けて記憶する。これにより、ユーザAとユーザBとの間でフレンド関係が結ばれる。
【0051】
図3は、サーバ3の記憶装置に記憶されるユーザ管理情報の一例を示す図である。
図3に示されるように、サーバ3は、ユーザID毎に、ユーザ名、フレンドとして登録されたユーザのユーザIDを対応付けて記憶している。「ユーザ名」は、ユーザを識別するための情報であり、各ユーザが自身で設定する情報である。また、サーバ3は、これらの情報の他にも、ユーザID毎に、ユーザキャラクタやアイテム、ゲーム内通貨等のゲームデータを記憶している。
【0052】
図3に示されるように、例えば、ユーザAとユーザBとの間でフレンド関係が結ばれた場合、サーバ3は、ユーザAのユーザIDaに対応付けて、ユーザBのユーザIDbを記憶し、ユーザBのユーザIDbに対応付けて、ユーザAのユーザIDaを記憶する。また、ユーザBがユーザCともフレンド関係を結んでいる場合、サーバ3は、ユーザIDbに対応付けてユーザCのユーザIDcを記憶し、ユーザIDcに対応付けてユーザIDbを記憶する。
【0053】
図4は、ユーザAとユーザBとのフレンド関係が結ばれるまでの処理の流れを説明するための図である。
【0054】
まず、ユーザAおよびユーザBは、情報処理端末2Aおよび2Bを比較的近い距離(例えば、数十cm〜数m)まで近づけ、非可聴音の送信または受信のための操作を行う。例えば、
図4に示されるように、ユーザAは、情報処理端末2Aにおいて非可聴音を受信するための操作を行い、ユーザBは、情報処理端末2Bにおいて非可聴音を送信するための操作を行う(ステップS1)。
【0055】
すると、情報処理端末2Bは、非可聴音を周囲に出力することによりユーザBのユーザIDbを送信する。なお、情報処理端末2Bは、非可聴音を出力するとともに、効果音(可聴音)を出力する。情報処理端末2Aは、情報処理端末2Bからの非可聴音を検知することにより、ユーザIDbを受信する(ステップS2)。ユーザBのユーザIDbを受信した場合、情報処理端末2Aは、サーバ3に対して、ユーザBのユーザ情報を要求する(ステップS3)。サーバ3は、当該要求に応じて、情報処理端末2Aに対してユーザBのユーザ情報を送信し、情報処理端末2Aは、サーバ3から送信されたユーザBのユーザ情報を取得する(ステップS4)。例えば、サーバ3は、ユーザBのユーザ情報として、ユーザBのユーザ名、ユーザキャラクタPCbに関するデータ(例えば画像データ)、既にユーザAとユーザBとの間でフレンド関係が結ばれているか否かの情報等を送信する。
【0056】
ユーザAとユーザBとの間でフレンド関係が結ばれていない場合、次に、情報処理端末2Aは、取得したユーザBのユーザ情報を画面に表示するとともに、表示されたユーザとフレンド関係を結ぶか否かをユーザAに選択させるための画像を表示する(ステップS5)。これにより、ユーザAは、ユーザBからユーザIDを受信したことを確認することができる。
【0057】
ユーザAによってユーザBとフレンド関係を結ぶための操作が行われた場合、情報処理端末2Aは、サーバ3に対して、ユーザAとユーザBとの間でフレンド関係を結ぶためのフレンド要求を送信する(ステップS6)。サーバ3は、情報処理端末2Aからのフレンド要求を受信し、当該フレンド要求を記憶する。
【0058】
次に、情報処理端末2Aにおいて非可聴音を送信するための操作が行われ、情報処理端末2Bにおいて非可聴音を受信するための操作が行われる(ステップS7)。
【0059】
すると、上記ステップS2と同様に、情報処理端末2Aは、非可聴音を周囲に出力することによりユーザAのユーザIDaを送信する。ここでも、情報処理端末2Aは、非可聴音を出力するとともに効果音(可聴音)を出力する。情報処理端末2Bは、情報処理端末2Aからの非可聴音を検知することにより、ユーザIDaを受信する(ステップS8)。ユーザAのユーザIDaを受信した場合、情報処理端末2Bは、サーバ3に対して、ユーザAのユーザ情報を要求する(ステップS9)。サーバ3は、当該要求に応じて、情報処理端末2Bに対してユーザAのユーザ情報(ユーザAのユーザ名、ユーザAのユーザキャラクタPCaの画像等)を送信し、情報処理端末2Bは、サーバ3から送信されたユーザAのユーザ情報を取得する(ステップS10)。
【0060】
次に、情報処理端末2Bは、取得したユーザAのユーザ情報を画面に表示するとともに、ユーザAとフレンド関係を結ぶか否かをユーザBに選択させるための画像を表示する(ステップS11)。
【0061】
ユーザBによってユーザAとフレンド関係を結ぶための操作が行われた場合、情報処理端末2Bは、サーバ3に対して、ユーザAとユーザBとの間でフレンド関係を結ぶためのフレンド要求を送信する(ステップS12)。
【0062】
サーバ3は、ステップS6における情報処理端末2Aからのフレンド要求、および、ステップS12における情報処理端末2Bからのフレンド要求を受信した場合、ユーザAとユーザBとの間でフレンド関係を結ぶ(ステップS13)。具体的には、サーバ3は、ユーザIDaとユーザIDbとを関連付けて記憶装置に記憶する。
【0063】
このように、本実施形態では、各ユーザは、非可聴音通信により、フレンド関係を結ぼうとする相手に自身のユーザIDを送信するとともに、相手からユーザIDを受信する。非可聴音通信によりユーザIDを送受信することにより、各ユーザが相手のユーザIDを手で入力したり、相手のユーザIDに対応する画像(例えば2次元コード)をカメラで撮影したりしなくても、手軽に相手とユーザIDを交換することができ、相手をフレンドとして登録することができる。
【0064】
次に、情報処理端末2の構成について説明する。
図5は、情報処理端末2の構成の一例を示す図である。
図5に示されるように、情報処理端末2は、処理部21と、入力部22と、通信部23と、表示部24と、マイク25と、スピーカ26と、記憶部27とを備える。
【0065】
処理部21は、少なくとも1つのプロセッサとメモリとを含む。処理部21は、ゲームアプリケーションやその他のアプリケーションプログラムを実行したり、各部を制御したりする。入力部22は、タッチパネルやボタンを含む。入力部22に対して行われたユーザ操作の情報は、処理部21に送られ、処理部21において当該ユーザ操作に応じた処理が行われる。通信部23は、モバイル通信網及び/又は無線LANに接続するためのアンテナ及び通信回路を含む。表示部24は、文字や画像を表示するための表示装置であり、例えば、液晶表示装置や有機EL表示装置であってもよい。記憶部27は、例えば不揮発性のメモリであり、ゲームアプリケーションプログラム、ゲームに用いるデータ、他のアプリケーションプログラム等を記憶する。
【0066】
マイク25は、音を電気信号に変換する。マイク25は、人の可聴範囲である20Hz〜18kHzよりも高い周波数の音を検出することができる。例えば、マイク25は、22kHzまでの音を検出可能であってもよいし、これ以上の周波数の音を検出可能であってもよい。
【0067】
また、スピーカ26は音を出力する。スピーカ26は、人の可聴範囲である20Hz〜18kHzよりも高い周波数の音を出力することができる。例えば、スピーカ26は、22kHzまでの音を出力可能であってもよいし、これ以上の周波数の音を出力可能であってもよい。
【0068】
図6は、本実施形態における非可聴音通信に用いる非可聴音の周波数の範囲の一例を示す図である。人の可聴範囲には個人差があり、例えば20kHzの音まで聞こえる人もいれば、15kHz又はそれ以下の周波数の音までしか聞こえない人もいる。本実施形態では、実際に人に聞こえるか否かとは無関係に、18kHz以上の音を「非可聴音」ということにする。すなわち、本実施形態における「非可聴音」とは、人が聞こえない又は聞こえ難い周波数の音であり、実際に18kHzの音を聞くことができる人が存在しても、18kHz以上の音は、「非可聴音」ということにする。
図6に示されるように、本実施形態では、非可聴音通信に用いる非可聴音の周波数の範囲は、例えば、約18kHz〜約22kHzである。なお、非可聴音通信に用いる非可聴音の周波数の範囲は、これに限らず、例えば周波数の下限は、18kHz以下(例えば15kHz)であってもよいし、周波数の上限は22kHz以上であってもよい。
【0069】
次に、非可聴音通信の概要について説明する。
図7は、非可聴音通信で送信するデータの一例を示す図である。
図8は、音とデータとを対応付けした音変換テーブルの一例を示す図である。
【0070】
例えば、
図7に示されるように、4ビットのデータを送信する場合、4ビットのデータのうちの最も左側のビットを「第1ビット」、第1ビットの右隣のビットを「第2ビット」、第2ビットの右隣のビットを「第3ビット」、第3ビットの右隣のビットを「第4ビット」とする。
【0071】
図8に示されるように、例えば周波数が「18k」Hzの音を音階「M1」とし、周波数が「18k+α」Hzの音を音階「M2」とする。音階「M1」(18kHz)および音階「M2」(18k+αHz)を第1ビットに割り当て、音階「M1」を値「0」、音階「M2」を値「1」と定義する。
【0072】
また、例えば周波数が「18k+2α」Hzの音を音階「M3」とし、周波数が「18k+3α」Hzの音を音階「M4」とする。音階「M3」(18k+2αHz)および音階「M4」(18k+3αHz)を第2ビットに割り当て、音階「M3」を値「0」、音階「M4」を値「1」と定義する。
【0073】
また、例えば周波数が「18k+4α」Hzの音を音階「M5」とし、周波数が「18k+5α」Hzの音を音階「M6」とする。音階「M5」(18k+4αHz)および音階「M6」(18k+5αHz)を第3ビットに割り当て、音階「M5」を値「0」、音階「M6」を値「1」と定義する。
【0074】
また、例えば周波数が「18k+6α」Hzの音を音階「M7」とし、周波数が「18k+7α」Hzの音を音階「M8」とする。音階「M7」(18k+6αHz)および音階「M8」(18k+7αHz)を第4ビットに割り当て、音階「M7」を値「0」、音階「M8」を値「1」と定義する。
【0075】
各情報処理端末2において、このように音(周波数)とデータとを対応付けた音変換テーブルを予め記憶しておき、4つの音を同時に鳴らすことで、4ビットのデータを送信することができる。例えば、データ「1000」を送信する場合、第1ビットは「1」、第2ビットは「0」、第3ビットは「0」、第4ビットは「0」であるため、情報処理端末2は、
図8の音変換テーブルから「M2」「M3」「M5」「M7」を同時に鳴らす。
【0076】
音を受信する側は、複数の音の和音から各音(周波数)を取り出し、データを復調する。
図9は、情報処理端末2において非可聴音を受信したときの処理の概要を示す図である。
【0077】
4つの音が同時に鳴らされた場合、情報処理端末2は、
図9に示されるような複雑な和音の波形を検出する。情報処理端末2は、この波形に所定の変換を行うことにより、周波数成分を取り出す。例えば、情報処理端末2は、高速フーリエ変換を用いて周波数成分を取り出す(
図9の下図)。そして、情報処理端末2は、取り出された周波数成分に対応するビットの位置および値を
図8の音変換テーブルを参照して判定し、データ「1000」を復調する。
【0078】
なお、
図8に示された音変換テーブルは単なる一例であり、他の音変換テーブルが用いられてもよい。また、1回の音の出力によって送信するデータのビット数は単なる一例であり、4ビットに限らない。
【0079】
次に、情報処理端末2およびサーバ3において行われる処理の詳細について説明する。
【0080】
図10は、情報処理端末2のメモリに記憶されるデータの一例を示す図である。
図10に示されるように、情報処理端末2のメモリには、情報処理プログラム200と、ユーザID201と、ユーザ名202と、ユーザキャラクタデータ203と、音変換テーブル204と、ゲームデータ205とが記憶される。
【0081】
情報処理プログラム200は、上述したゲームアプリケーションを実行するためのプログラムである。情報処理プログラム200は、例えば記憶部27に記憶されており、ゲームアプリケーションの実行の際に記憶部27から読み込まれて処理部21のメモリに記憶される。情報処理プログラム200には、ゲームを実行するための様々なプログラムと、非可聴音通信を行うためのプログラムとが含まれる。
【0082】
ユーザID201は、情報処理端末2のユーザを識別するためのデータであり、例えば10桁の数字により表されるデータである。
【0083】
ユーザ名202は、情報処理端末2のユーザを識別するためのデータであり、ユーザによって決定された文字列により表されるデータである。
【0084】
ユーザキャラクタデータ203は、情報処理端末2のユーザに対応するユーザキャラクタに関するデータであり、例えば、キャラクタの顔、容姿、服装等を示すデータである。
【0085】
音変換テーブル204は、
図8で例示した音(周波数)とデータとを対応付けしたテーブルである。
【0086】
ゲームデータ205は、本実施形態のゲームを実行する際に参照されるデータであり、例えば、ゲーム空間のマップのデータ、ゲーム空間内の他のキャラクタ(ノンプレイヤキャラクタ)に関するデータ、ゲーム空間内のオブジェクトに関するデータ、アイテムに関するデータ、ゲーム内通貨に関するデータ等を含む。
【0087】
(情報処理端末2の処理の詳細)
図11は、情報処理端末2において行われる処理の詳細を示すフローチャートである。情報処理端末2において、本実施形態のゲームアプリケーションの実行が指示された場合、
図11に示される処理が開始される。
図11に示す処理は、情報処理端末2の処理部21が情報処理プログラム200を実行することにより行われる。
【0088】
図11に示されるように、情報処理端末2は、まず、インターネットを介してサーバ3にアクセスし、ログイン処理を実行する(ステップS100)。具体的には、情報処理端末2は、ユーザIDを用いてサーバ3にログインする。なお、ログインの際、ユーザにパスワードを入力させてもよいし、パスワードの入力なしに自動でログインされてもよい。ログインが行われると、サーバ3からゲームに必要な情報が情報処理端末2に送信される。例えば、ユーザ名、ユーザキャラクタデータ、ゲーム空間のマップのデータ、ゲーム空間内の他のキャラクタに関するデータ、ゲーム空間内のオブジェクトに関するデータ等が情報処理端末2にダウンロードされ、これらの情報がゲームデータ205としてメモリに記憶される。そして、情報処理端末2において、ゲーム空間が設定され、ゲーム空間内にユーザキャラクタや他のキャラクタ(ノンプレイヤキャラクタ)、オブジェクト等が配置され、ゲームが開始される。
【0089】
続いて、情報処理端末2は、ユーザによる入力部22に対する操作に応じた操作データを取得する(ステップS101)。次に、情報処理端末2は、操作データに基づいて、ユーザによってフレンドの追加指示が行われたか否かを判定する(ステップS102)。ログイン処理が行われた後、ゲーム画像が表示部24に表示される。例えば、ゲーム画像には、フレンドを追加するためのアイコンが含まれ、当該アイコンがユーザによってタップされた場合、情報処理端末2は、ステップS102においてフレンドの追加指示が行われたと判定する。
【0090】
フレンドの追加指示が行われた場合(ステップS102:YES)、情報処理端末2は、フレンド追加処理を実行する(ステップS103)。フレンド追加処理の詳細については後述する。
【0091】
ステップS102でNOと判定した場合、又は、ステップS103の処理を行った場合、情報処理端末2は、フレンドリストを表示するか否かを判定する(ステップS104)。例えば、ステップS103において新たなフレンドが追加された場合、情報処理端末2は、ステップS104においてフレンドリストを表示すると判定する。また、ゲーム画像には、フレンドリストを表示するためのアイコンが含まれ、当該アイコンがユーザによってタップされた場合、情報処理端末2は、ステップS104においてフレンドリストを表示すると判定する。
【0092】
フレンドリストを表示すると判定した場合(ステップS104:YES)、情報処理端末2は、サーバ3にアクセスして、フレンド情報(例えば、フレンドのユーザ名、ユーザキャラクタの画像等)を取得し、各フレンド情報のリストを表示する(ステップS105)。例えば、ユーザAが、ユーザBおよびユーザCとフレンド関係を結んでいる場合、ユーザAの情報処理端末2Aは、ユーザIDaに基づいて、ユーザAのフレンドとして登録されているユーザBおよびユーザCの情報(ユーザ名、ユーザキャラクタの画像等)をサーバ3から取得し、これらの情報を表示する。
【0093】
ステップS104でNOと判定した場合、又は、ステップS105の処理を行った場合、情報処理端末2は、ゲーム操作が行われたか否かを判定する(ステップS106)。ここでは、上記フレンド追加の指示やフレンドリストを表示するための指示とは異なる、ゲームを行うためのゲーム操作が行われたか否かが判定される。
【0094】
ゲーム操作が行われた場合(ステップS106:YES)、情報処理端末2は、ゲーム処理を実行する(ステップS107)。ゲーム処理の詳細については後述する。
【0095】
ステップS106でNOと判定した場合、又は、ステップS107の処理を行った場合、情報処理端末2は、ゲームアプリケーションを終了するか否かを判定する(ステップS108)。情報処理端末2は、ゲームアプリケーションを終了しないと判定した場合(ステップS108:NO)、ステップS101に処理を戻す。なお、情報処理端末2は、ステップS101〜ステップS108の処理を所定の時間間隔で繰り返し実行する。
【0096】
一方、ユーザによってゲームの終了の指示が行われた場合、情報処理端末2は、ゲームアプリケーションを終了すると判定し(ステップS108:YES)、
図11に示す処理を終了する。
【0097】
(フレンド追加処理)
次に、
図11におけるステップS103のフレンド追加処理の詳細について説明する。
図12は、ステップS103のフレンド追加処理の詳細を示すフローチャートである。
【0098】
まず、情報処理端末2は、フレンド追加画面を表示する(ステップS120)。例えば、フレンド追加画面には、情報処理端末2が音を送信するか、音を受信するかをユーザに選択させるための画像が表示される。
【0099】
なお、フレンド追加画面において、ユーザに対して所定の警告が行われる。例えば、非可聴音を受信する前に、ユーザに対してマイク25を使用する旨の文字が表示部24の画面に表示されてもよい。例えば、非可聴音を受信する前に、ユーザに対してマイク25をONに設定させるための指示表示が行われてもよい。また、非可聴音を出力する前に、スピーカ26を使用する旨の文字が表示されてもよい。例えば、周囲に音を出力してもよいか否かをユーザに確認させるための文字が表示されてもよい。また、例えば、ユーザにスピーカ26の音量が「0」(すなわち、ミュート)になっていないかを確認させる表示や、スピーカ26の音量を調整させるための指示(例えば、「スピーカの音量を大きくしてください」との指示)が表示されてもよい。情報処理端末2の本体の設定において、スピーカ26の音量が「0」に設定されている場合、スピーカからは可聴音も非可聴音も出力されない。このため、非可聴音を出力する前に、情報処理端末2は、情報処理端末2の本体の設定においてスピーカ26の音量が「0」に設定されていないかをユーザに確認させるための表示(スピーカをONに設定させるための指示表示)を行う。
【0100】
なお、これら所定の警告は、次のステップS121でYESと判定された場合に行われてもよい。例えば、ステップS121でYESと判定された場合に(非可聴音を出力する前に)、スピーカ26を使用する旨の文字やスピーカ26の音量を調整させるための指示等が表示されてもよい。また、後述するステップS125でYESと判定された場合に、ユーザに対してマイク25をONに設定させるための指示表示が行われてもよい。
【0101】
ステップS120に続いて、情報処理端末2は、音を送信する指示がユーザによって行われたか否かを判定する(ステップS121)。音を送信する指示が行われた場合(ステップS121:YES)、情報処理端末2は、ユーザIDに対応する非可聴音を決定する(ステップS122)。
【0102】
具体的には、ステップS122において、情報処理端末2は、当該情報処理端末2のユーザのユーザIDに基づいて、
図8に示す音変換テーブルを用いて、出力する複数の非可聴音を決定する。例えば、情報処理端末2は、ユーザIDを2つのビット列に分解し、前半のビット列に対応する複数の非可聴音、および、後半のビット列に対応する複数の非可聴音を決定する。
【0103】
ステップS122に続いて、情報処理端末2は、ステップS122で決定した複数の非可聴音を同時に出力するとともに効果音をスピーカ26から出力する(ステップS123)。例えば、情報処理端末2は、ユーザIDの前半のビット列に対応する複数の非可聴音の和音および効果音を、所定時間(例えば1秒間)、スピーカ26から出力する。その後、情報処理端末2は、ユーザIDの後半のビット列に対応する複数の非可聴音の和音および効果音を、所定時間(例えば1秒間)、スピーカ26から出力する。なお、前半の期間(ユーザIDの前半のビット列に対応する複数の非可聴音が出力される期間)と、後半の期間(ユーザIDの後半のビット列に対応する複数の非可聴音が出力される期間)とで、同じ効果音が出力されてもよいし、異なる効果音が出力されてもよい。また、情報処理端末2は、ゲームアプリケーションの実行中にBGM(バックグラウンドミュージック)を出力するが、非可聴音を出力するときには、ゲームアプリケーションの実行中に出力されるBGMとは異なる効果音を出力する。この場合、情報処理端末2は、非可聴音の音量をBGMの音量よりも大きくするようにしてもよい。また、情報処理端末2は、非可聴音の音量を、非可聴音とともに出力する効果音の音量よりも大きくするようにしてもよい。非可聴音の音量を大きくすることにより、非可聴音を受信する側が非可聴音を検出し易くすることができる。また、情報処理端末2は、非可聴音および効果音を出力している間、表示部24にデータの送信中であることを示す画像を表示する。
【0104】
本実施形態では、非可聴音に重畳して効果音(可聴音。人に聞こえ易い周波数の音。例えば2000〜4000Hzの音)が出力される。すなわち、非可聴音の出力期間と効果音の出力期間とが重複するように、非可聴音および効果音が出力される。非可聴音を出力する場合に効果音を出力することにより、非可聴音通信によりデータが送信されていることをユーザに知らせることができ、演出効果を高めることができる。また、非可聴音に重畳して効果音が出力されることにより、例えば、18kHz近辺の音を聞くことができるユーザであっても、非可聴音よりも効果音の方が聞こえ易いため、非可聴音を聞こえ難くすることができる。
【0105】
なお、非可聴音の出力期間の全部と効果音の出力期間の全部とが重複するように、非可聴音および効果音が出力されてもよいし、非可聴音の出力期間の一部と効果音の出力期間の一部とが重複するように、非可聴音および効果音が出力されてもよい。また、必ずしも非可聴音に重畳して効果音を出力しなくてもよい。例えば、効果音の出力期間が終了した後に非可聴音が出力されてもよい。また、非可聴音の出力期間が終了した後に効果音が出力されてもよい。
【0106】
ステップS123において非可聴音の出力が終了した後、情報処理端末2は、ユーザに音の受信を指示させるための音受信画面を表示する(ステップS124)。
【0107】
ステップS121でNOと判定した場合、又は、ステップS124を実行した場合、情報処理端末2は、音を受信する指示がユーザによって行われたか否かを判定する(ステップS125)。情報処理端末2は、音を受信する指示が行われるまで待機する。なお、ここでユーザによってフレンドの追加がキャンセルされた場合は、情報処理端末2は、
図12に示す処理を終了する。
【0108】
音を受信する指示が行われた場合(ステップS125:YES)、情報処理端末2は、所定時間、マイク25を用いて非可聴音の検出を試みる。非可聴音を検出した場合、情報処理端末2は、検出した非可聴音から、相手のユーザIDを取得する(ステップS126)。具体的には、検出した非可聴音を、例えば高速フーリエ変換により周波数成分に分解し、
図8に示す音変換テーブルを用いて、送信されたデータを判別する。なお、情報処理端末2は、ステップS126において、非可聴音を検出しなかった場合やユーザIDを判別できなかった場合、エラー画面を表示し、
図12に示す処理を終了する。ここで表示されるエラー画面では、相手の端末の音量が十分か否か等をユーザに確認させるための文字が表示されてもよい。
【0109】
ステップS126に続いて、情報処理端末2は、サーバ3にアクセスして、判別した相手のユーザIDに対応するユーザ情報を取得する(ステップS127)。例えば、情報処理端末2Aは、ステップS126において情報処理端末2BからユーザIDbを受信した場合、当該ユーザIDbに基づいて、ユーザBのユーザ名およびユーザキャラクタPCbの画像をサーバ3から取得する。そして、情報処理端末2Aは、取得したユーザ情報を表示部24に表示する(ステップS128)。ステップS128においては、取得したユーザ情報とともに、このユーザとフレンド関係を結ぶためのフレンド要求を送信するか否かをユーザに選択させるための画像が表示される。
【0110】
次に、情報処理端末2は、ステップS128で表示された画像において、フレンド要求を送信する旨の指示がユーザによって行われたか否かを判定する(ステップS129)。フレンド要求を送信する旨の指示がユーザによって行われた場合(ステップS129:YES)、情報処理端末2は、サーバ3に対してフレンド要求を送信する(ステップS130)。このフレンド要求には、フレンド関係を結ぶ相手のユーザID(ステップS126において取得したユーザID)が含まれる。一方、フレンド要求を送信しない旨の指示が行われた場合(ステップS129)、情報処理端末2は、
図12に示す処理を終了する。
【0111】
サーバ3は、情報処理端末2からのフレンド要求を受信すると、当該フレンド要求を送信したユーザのユーザIDと、フレンド要求に含まれる相手のユーザIDとに基づいて、相手からもフレンド要求が送信されているか否かを判定する。例えば、上記ステップS130において、ユーザAからユーザBへのフレンド要求が送信された場合、サーバ3は、ユーザBからユーザAへのフレンド要求が既に送信されているか否かを判定する。そして、相手(ユーザB)からもフレンド要求が送信されている場合、サーバ3は、ユーザA(情報処理端末2A)に対して、フレンド関係が成立したことを示す情報を送信する。一方、相手(ユーザB)から未だフレンド要求が送信されていない場合は、サーバ3は、ユーザA(情報処理端末2A)に対して、フレンド関係が成立していないことを示す情報を送信する。
【0112】
ステップS130に続いて、情報処理端末2は、サーバ3から送信された情報に基づいて、相手からもフレンド要求が有ったか否かを判定する(ステップS131)。相手からもフレンド要求が有った場合(ステップS131:YES)、すなわち、サーバ3からフレンド関係が成立したことを示す情報を受信した場合、情報処理端末2は、フレンド追加完了画面を表示し(ステップS132)、
図12の処理を終了する。
【0113】
一方、相手からフレンド要求が送信されていない場合(ステップS131:NO)、すなわち、サーバ3からフレンド関係が成立していないことを示す情報を受信した場合、情報処理端末2は、次にステップS121の処理を実行する。
【0114】
なお、ステップS131でNOと判定した後に、ステップS121を実行する場合、情報処理端末2は、ユーザの指示に応じて、上述したステップS122およびステップS123の処理を実行する。この場合、情報処理端末2は、ステップS123の処理が終了した後は、ステップS124の処理を実行することなく、
図12の処理を終了する(つまり、情報処理端末2は、相手のユーザIDを受信した後に、相手にユーザIDを送信した場合は、再び相手からユーザIDを受信する処理を行わない)。
【0115】
(ゲーム処理)
次に、
図11におけるステップS107のゲーム処理の詳細について説明する。
図13は、ステップS107のゲーム処理の詳細を示すフローチャートである。
【0116】
まず、情報処理端末2は、操作データに基づいて、移動操作が行われたか否かを判定する(ステップS140)。移動操作が行われたと判定した場合(ステップS140:YES)、情報処理端末2は、ユーザキャラクタをゲーム空間内で移動させる(ステップS141)。
【0117】
ステップS140でNOと判定した場合、又は、ステップS141の処理を実行した場合、情報処理端末2は、ユーザによって所定の操作が行われたか否かを判定する(ステップS142)。ここで、所定の操作は、ユーザキャラクタに所定の動作(例えば、ゲーム空間内で他のキャラクタに話しかける動作、アイテムを取得するための動作、お金を払うための動作等)を行わせるための操作である。
【0118】
ユーザによって所定の操作が行われたと判定した場合(ステップS142:YES)、情報処理端末2は、ユーザキャラクタに操作に応じた所定の動作を行わせる(ステップS143)。その結果、例えば、ユーザキャラクタは、他のキャラクタに話しかけたり、アイテムを取得したりする。
【0119】
ステップS142でNOと判定した場合、又は、ステップS143の処理を実行した場合、情報処理端末2は、フレンド情報を用いたゲーム処理を行うか否かを判定する(ステップS144)。ここで、フレンド情報は、情報処理端末2のユーザのフレンドに関する情報であり、フレンド数、フレンドのユーザ情報(フレンドのユーザ名、ユーザキャラクタ、フレンドが有しているアイテム等の情報)を含む。例えば、フレンド数が所定数以上の場合に実行可能な特殊なステージを実行することがユーザによって指示された場合、情報処理端末2は、ステップS144においてYESと判定する。また、特定のフレンドが有するアイテムを購入する指示がユーザによって行われた場合、情報処理端末2は、ステップS144においてYESと判定する。
【0120】
フレンド情報を用いたゲーム処理を行うと判定した場合(ステップS144:YES)、情報処理端末2は、フレンド情報を用いたゲーム処理を実行する(ステップS145)。例えば、情報処理端末2は、上述した特殊ステージのゲームを実行する。また、例えば、情報処理端末2Aにおいて、ユーザAによって特定のフレンド(ユーザB)が有するアイテムを購入する指示が行われた場合、情報処理端末2Aは、フレンド(ユーザB)が有するアイテムを表示する。ユーザAによってアイテムの購入が指示された場合、ユーザAは、ユーザBが有するアイテムを取得する。サーバ3は、ユーザAの所有アイテムにユーザBから購入したアイテムを追加するとともに、ユーザAが所有するお金を減少させる。また、サーバ3は、ユーザBが所有するお金を増加させる。
【0121】
ステップS144でNOと判定した場合、又は、ステップS145の処理を実行した場合、情報処理端末2は、
図13の処理を終了する。
【0122】
(サーバ処理)
次に、サーバ3において行われる処理の詳細について説明する。
図14は、サーバ3において行われる処理の詳細を示すフローチャートである。
図14に示す処理は、サーバ3のプロセッサが所定のプログラムを実行することにより行われる。なお、サーバ3は、
図14に示す処理を所定の時間間隔で繰り返し実行する。
【0123】
まず、サーバ3は、情報処理端末2からログイン要求があったか否かを判定する(ステップS200)。情報処理端末2からログイン要求があった場合(ステップS200:YES)、サーバ3は、ログイン処理を実行する(ステップS201)。ここでは、サーバ3は、情報処理端末2から送信されたユーザIDに基づいて、予め登録されたユーザIDか否かを判定し、ログインを許可するか否かを判定する。ログインを許可した場合、サーバ3は、情報処理端末2に対して、上述したゲームに必要な情報を送信する。
【0124】
ステップS200でNOと判定した場合、又は、ステップS201の処理を実行した場合、サーバ3は、ユーザ(情報処理端末2)からフレンド要求があったか否かを判定する(ステップS202)。ユーザからフレンド要求があった場合(ステップS202:YES)、サーバ3は、相手からもフレンド要求があったか否かを判定する(ステップS203)。サーバ3は、各情報処理端末2から送信されたフレンド要求を記憶している。例えば、サーバ3は、「ユーザAからユーザBへのフレンド要求」を情報処理端末2Aから受信したことによってステップS202でYESと判定した場合、ステップS203においては、「ユーザBからユーザAへのフレンド要求」を既に情報処理端末2Bから受信しているか否かを判定する。
【0125】
相手からもフレンド要求があったと判定した場合(ステップS203:YES)、サーバ3は、各ユーザIDを関連付けて記憶装置に記憶する(ステップS204)。例えば、ユーザAからユーザBへのフレンド要求を受信し、かつ、ユーザBからユーザAへのフレンド要求を受信した場合、サーバ3は、ユーザAのユーザIDaにユーザBのユーザIDbを対応付けて記憶するとともに、ユーザBのユーザIDbにユーザAのユーザIDaを対応付けて記憶する。そして、サーバ3は、フレンド関係が成立したことを示す情報を、フレンド要求を送信したユーザA(情報処理端末2A)に送信する(ステップS205)。
【0126】
一方、相手からもフレンド要求があったと判定しなかった場合(ステップS203:NO)、サーバ3は、フレンド関係が成立していないことを示す情報を、フレンド要求を送信したユーザA(情報処理端末2A)に送信する(ステップS206)。
【0127】
ステップS202でNOと判定した場合、ステップS205の処理を実行した場合、又は、ステップS206の処理を実行した場合、サーバ3は、フレンドリストの取得要求を情報処理端末2から受信したか否かを判定する(ステップS207)。
【0128】
フレンドリストの取得要求を受信した場合(ステップS207:YES)、サーバ3は、フレンドリストの取得要求を送信した情報処理端末2に対して、フレンドリストを送信する(ステップS208)。このフレンドリストには、各フレンドのフレンド情報(ユーザ名、ユーザキャラクタの画像等)が含まれる。
【0129】
ステップS207でNOと判定した場合、又は、ステップS208の処理を実行した場合、サーバ3は、
図14に示す処理を終了する。
【0130】
なお、サーバ3は、上述した処理の他、情報処理端末2からの要求に応じて、ゲーム処理に用いるデータ(例えば、キャラクタのデータやアイテムのデータ、ゲーム空間のデータ等)を情報処理端末2に送信する処理を行う。情報処理端末2は、ゲームの実行中に、ゲーム処理に用いるデータの取得要求をサーバ3に送信し、サーバ3はこの取得要求に応じて情報処理端末2に対してデータを送信する。
【0131】
なお、上述した情報処理端末2およびサーバ3において行われる処理は単なる一例であり、各処理の順番が変更されてもよいし、上記処理の一部が省略されてもよい。
【0132】
以上のように、本実施形態では、各情報処理端末2は非可聴音通信によりユーザIDを交換する。各情報処理端末2は、相手から取得したユーザIDに基づいてサーバ3に対してフレンド要求を送信する。サーバ3は、双方の情報処理端末2からフレンド要求を受信した場合、各ユーザのユーザIDを関連付けて記憶する。本実施形態では、非可聴音通信を用いてユーザIDを交換するため、各ユーザが相手のユーザIDを手で入力したり、相手のユーザIDに対応する画像をカメラで撮影したりする必要はなく、各ユーザは容易に相手とフレンド関係を結ぶことができる。
【0133】
また、例えば、無線LANやBluetooth(登録商標)等の電波を用いた通信を行うことでユーザIDを交換することも考えられる。しかしながら、このような電波を用いた通信はフレンド関係を結ぼうとしている相手とは異なる第3者に、ユーザIDを知られるリスクがある。これに対して、非可聴音通信の通信範囲は、例えば、無線LANやBluetooth(登録商標)等の電波を用いた通信よりも狭い。このため、フレンド関係を結ぼうとしている相手とは異なる第3者に、ユーザIDを知られるリスクを抑えることができる。
【0134】
また、本実施形態では、例えば、情報処理端末2Aが非可聴音を出力することでユーザAからユーザBにユーザIDaを送信し(情報処理端末2AがステップS123を実行し)、その後、続けて情報処理端末2Aが非可聴音を受信することでユーザBからユーザIDbを受信する(情報処理端末2AがステップS123の後、ステップS126を実行する)。このため、一連の流れでユーザIDを交換することができ、ユーザAおよびユーザBからサーバ3に対してフレンド要求を送信することができる。
【0135】
また、本実施形態では、ユーザAとユーザBとがフレンド関係を結ぶ場合、ユーザAおよびユーザBの双方からサーバ3に対してフレンド要求が送信されたときに、ユーザAとユーザBとのフレンド関係が成立する。すなわち、ユーザが一方的に他のユーザをフレンドとして登録することはなく、双方のユーザの意思によりフレンド関係が成立する。このため、各ユーザは安心してフレンドを登録することができる。
【0136】
また、本実施形態では、例えば、情報処理端末2Aが情報処理端末2BからユーザBのユーザIDbを受信した場合、情報処理端末2Aは、当該受信したユーザIDbに基づいて、サーバ3からユーザBのユーザ情報(ユーザ名、ユーザキャラクタ等)を取得する。これにより、ユーザAは、ユーザBの詳細な情報を確認することができ、フレンドとして登録しようとしている相手がユーザBであることを確認することができる。例えば、情報処理端末2Aの周囲に情報処理端末2Bとは異なる他の情報処理端末2Cが存在する場合、情報処理端末2Aは、非可聴音通信により情報処理端末2CからユーザIDを受信することがある。しかしながら、非可聴音通信により受信したユーザIDに対応するユーザ情報をサーバ3から取得することにより、ユーザAは、受信したユーザIDがフレンドとして登録しようとしているユーザBのものかどうかを確認することができる。
【0137】
また、非可聴音通信によりユーザIDを受信し、受信したユーザIDに対応するユーザ情報をサーバ3から取得するため、非可聴音通信では比較的小さなデータを受信するだけでよく、ユーザに対してフレンドとして登録しようとしている相手の十分な情報を提供することができる。
【0138】
また、本実施形態では、情報処理端末2はスピーカから非可聴音を出力することでユーザIDを送信する。このため、情報処理端末2は、周囲に存在する複数の他の端末に同時にユーザIDを送信することができる。例えば、情報処理端末2Aは、周囲の複数の端末2Bおよび2Cに対して同時にユーザAのユーザIDaを送信することができる。端末2Bおよび2Cは、それぞれ、受信したユーザIDaに基づいて上述した処理を行い、サーバ3に対してフレンド要求を送信する。次に、情報処理端末2Aは、非可聴音通信により端末2BからユーザIDbを受信し、端末2BのユーザBとフレンド関係を結ぶためのフレンド要求を送信する。また、情報処理端末2Aは、非可聴音通信により端末2CからユーザIDcを受信し、端末2CのユーザCとフレンド関係を結ぶためのフレンド要求を送信する。これにより、情報処理端末2AのユーザAは、ユーザBおよびユーザCとフレンド関係を結ぶことができる。
【0139】
また、本実施形態では、非可聴音を出力する場合に、効果音(可聴音)を出力するため、ユーザに非可聴音通信が行われていることを容易に認識させることができる。また、非可聴音と重畳して効果音を出力するため、非可聴音通信が行われている期間をユーザに認識させることができる。
【0140】
また、本実施形態では、非可聴音を出力する場合に、非可聴音と重畳して効果音を出力するため、非可聴音を聞き取れるユーザであっても、非可聴音を聞こえ難くすることができる。また、非可聴音と重畳して効果音を出力するため、非可聴音通信に用いる非可聴音の周波数をある程度下げても(例えば、耳の良い人であれば微かに聞き取れる程度まで周波数を下げても)、ユーザに非可聴音を聞こえ難くすることができる。このため、非可聴音通信に用いる非可聴音の周波数の範囲を広くすることができ、通信速度を向上しつつユーザに違和感や不快感を与えないようにすることができる。
【0141】
(変形例)
以上、本実施形態について説明したが、他の実施形態では、様々な変形が加えられてもよい。
【0142】
例えば、上記実施形態では、情報処理端末2Aと情報処理端末2Bとは非可聴音通信によりユーザIDを交換した。他の実施形態では、例えば、情報処理端末2Aが情報処理端末2Bから非可聴音通信によりユーザBのユーザIDbを取得し、情報処理端末2Bは、ユーザAのユーザIDaを他の方法により取得してもよい。
図15は、他の実施形態におけるフレンド関係が成立するまでの流れの一例を示す図である。
【0143】
図15に示されるように、まず、(1)情報処理端末2Aは情報処理端末2BからユーザBのユーザIDbを非可聴音通信により取得する。次に、情報処理端末2Aは、サーバ3に対して、取得したユーザIDbに基づいてユーザBのユーザ情報の取得要求を送信し、情報処理端末2Aは、(2)サーバ3からユーザBのユーザ情報を取得する。情報処理端末2AのユーザAは、ユーザBのユーザ情報を確認して、(3)サーバ3に対してフレンド要求を送信する。サーバ3は、(4)情報処理端末2Aからフレンド要求があったことを情報処理端末2Bに通知する。この通知には、情報処理端末2AのユーザIDa及びそれに対応するユーザ情報が含まれる。情報処理端末2BのユーザBは、ユーザAのユーザ情報を確認する。そして、情報処理端末2Bは、(5)サーバ3に対して、フレンド要求(情報処理端末2Aからのフレンド要求に対する承認)を送信する。このように、情報処理端末2Aは、非可聴音通信により情報処理端末2BからユーザIDを受信した後、サーバ3を経由して、情報処理端末2Bに対して自身のユーザID及びユーザ情報を送信することができ、ユーザAおよびユーザBとの間でフレンド関係を結ぶことができる。
【0144】
また、上述した非可聴音を用いた通信は単なる一例であり、他の方式により非可聴音を用いた通信を行ってもよい。例えば、上記実施形態では、複数の非可聴音を同時に所定時間出力することでデータを送信することとしたが、他の実施形態では、1つのデータに対応する1つの非可聴音を順次出力することにより、データを送信してもよい。例えば、周波数18kHzの音をデータ「00」に対応させ、周波数18+αkHzの音をデータ「01」に対応させ、周波数18+2αkHzの音をデータ「10」に対応させ、周波数18+3αkHzの音をデータ「11」に対応させるとする。この場合において、データ「110010」を送信する場合、最初に周波数18+3αkHzの音を出力し、次に、周波数18kHzの音を出力し、さらにその後、周波数18+2αkHzの音を出力してもよい。
【0145】
また、上記実施形態では、情報処理端末2が他の端末からユーザIDを取得した場合、取得したIDに対応するユーザ情報として、ユーザ名、ユーザキャラクタ等の情報をサーバ3から取得した。サーバ3から取得するユーザ情報は、これに限らない。例えば、ユーザ情報として、ユーザ名、ユーザキャラクタの他にも、ユーザのレベル、所持しているアイテムや武器等の装備、性別等の情報等が、サーバ3から取得されてもよい。
【0146】
また、上記実施形態では、非可聴音通信により情報処理端末2間でユーザIDを交換し、サーバ3からユーザIDに対応するユーザ情報(ユーザ名、ユーザキャラクタ等)を取得するものとした。他の実施形態では、情報処理端末2は、非可聴音通信によりユーザIDに加えて(又は代えて)、ユーザ名やユーザキャラクタ等を交換してもよい。各情報処理端末2は、相手から受信したユーザ名やユーザキャラクタを表示し、ユーザの指示に応じて、サーバ3に対してフレンド要求を送信してもよい。
【0147】
また、上記実施形態では、例えば、非可聴音通信により情報処理端末2Bから情報処理端末2AにユーザIDを送信した後、非可聴音通信により情報処理端末2Aから情報処理端末2BにユーザIDを送信した。他の実施形態では、情報処理端末2Bから情報処理端末2AへのユーザIDの送信と、情報処理端末2Aから情報処理端末2BへのユーザIDの送信とを、非可聴音通信により同時に行ってもよい。例えば、情報処理端末2Bから情報処理端末2Aへの送信については、ある範囲の周波数の非可聴音を用い、情報処理端末2Aから情報処理端末2Bへの送信については、別の範囲の周波数の非可聴音を用いることで、同時に双方向の通信を行うことが可能である。また、例えば、情報処理端末2は、自身のスピーカから出力した非可聴音を自身のマイクで検出することがあるが、情報処理端末2が自身のスピーカから出力した非可聴音をキャンセル(除去)することで、相手から出力された非可聴音のみを検出してもよい。これにより、2台の情報処理端末2は、同時に双方向の通信を行うことが可能である。
【0148】
また、上記実施形態では、非可聴音通信に用いる非可聴音の周波数として人に聞こえない又は聞こえ難い高い周波数(例えば18kHz以上)の音が用いられたが、他の実施形態では、非可聴音通信に用いる非可聴音の周波数として人に聞こえない又は聞こえ難い低い周波数(例えば100Hz以下)の音が用いられてもよい。
【0149】
また、上記実施形態では、情報処理端末2のスピーカの音量が「0」に設定されている場合は、非可聴音も出力されないものとしたが、他の実施形態では、スピーカの音量が「0」に設定されている場合でも、非可聴音については強制的に出力してもよい。この場合、非可聴音についてのみ強制的に出力し、効果音(可聴音)については強制的に出力しないようにしてもよい。例えば、ゲームアプリケーション内でのBGMおよび効果音の音量が「0」に設定されている場合、これらBGMおよび効果音は出力されない一方で、非可聴音については強制的に出力されてもよい。
【0150】
また、ユーザ間のフレンド関係の情報はサーバ3の記憶装置に記憶されることとした。ここで、サーバ3が備える記憶装置は、サーバ3に内蔵された記憶装置であってもよいし、サーバ3に外付けされた記憶装置であってもよいし、サーバ3がネットワーク(LANやWAN、インターネット等)を介して接続可能な記憶装置であってもよい。
【0151】
また、サーバ3は、1台のサーバ装置によって構成されてもよいし、複数のサーバ装置によって構成されてもよい。
【0152】
また、上述したゲームは単なる一例であり、他の任意のゲームが行われてもよい。
【0153】
以上、本発明について説明したが、上記説明は本発明の例示に過ぎず、種々の改良や変形が加えられてもよい。