(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリマーを、ポリマーまたはブロックコポリマーの製造のための中間体として使用する工程を含む、ポリマーまたはブロックコポリマーの製造方法。
【背景技術】
【0003】
(ペル)フルオロポリエーテル(PFPE)は、少なくとも1つのカテナリーエーテル結合および少なくとも1つのフルオロカーボン部分を有する繰り返し単位を含む完全または部分フッ素化ポリオキシアルキレン鎖を含む、フッ素化ポリマーである。大部分の広範に知られたPFPEは、ヘキサフルオロプロピレンオキシド(HFPO)または2,2,3,3−テトラフルオロオキセタンの単独重合、ならびにテトラフルオロエチレン(TFE)および/またはヘキサフルオロプロピレン(HFP)の光酸化によって得ることができる。
【0004】
PFPEは、通常条件下で油の形態であり、かつ比較的高いかまたは低い温度で、それらの安定性、不活性、低揮発性ならびに卓越したレオロジー特性および摩擦学的特性のせいで、それらは様々な用途、主として、苛酷な条件に達する(例えば、高温、摩擦など)潤滑用途で有用である。
【0005】
PFPEの合成における主たる問題の1つは、高分子量を有するPFPEを得ることの困難性にある。事実、現在利用できる合成方法は、400〜5,000の範囲の数平均分子量(Mn)を有するポリマーを得ることを可能にする。3,500〜5,000の範囲の(Mn)を有するPFPEは、通常、より低い分子量を有するPFPEを含む混合物から単離される。
【0006】
したがって、広範囲の分子量、特に高分子量を有するPFPEを製造するための方法であって、工業規模で都合よく実行可能である方法を提供する必要がある。
【0007】
PFPEは、非官能性と官能性とに分けることでき;前者は、その末端が(ペル)ハロアルキル基を有するPFPE鎖を含む一方で、後者は、少なくとも1つの末端が官能基を含むPFPE鎖を含む。官能性PFPEの中で、PFPEアルコール、特に1または2個の−CH
2OH基で終了するものは、他のPFPEの製造のための貴重な中間体として使用することができる。事実、ヒドロキシ基は、求核試薬として反応することができるか、または求核置換を受ける脱離基に変換することができる。
【0008】
BRIZA,Thomas,et al.Electrophilic polyfluoroalkylating agents based on sulfonate esters.Journal of Fluorine Chemistry.2008,vol.129,p.235−247には、フッ素化および非フッ素化アルコールからのエーテルを含めて、様々な化合物の製造で求電子試薬として使用され得るいくつかのスルホネートエステルの合成が開示されている。しかしながら、このようなスルホネートエステルとPFPEアルコールとの反応は、開示も示唆もされていない。
【0009】
以下の論文:
− RAKHIMOV,A.V.,et al.New Catalytic Synthesis of Polyfluoroalkyl Chlorosulfites.Russian Journal of General Chemistry.2004,vol.74,no.5,p.799−800
− RAKHIMOV,A.V.,et al.Synthesis of di(polyfluoroalkyl)ethers.Russian Journal of General Chemistry.2004,vol.77,no.4,p.1561−1563
には、ポリフルオロアルキルクロロサルファイトの合成およびそれらのその後のエーテルへの変換が開示されている。このようなエーテルは、2つのフッ素化セグメント間で式−CH
2OCH
2−の水素化スペーサを連結することを含む。しかしながら、実施例で開示されたクロロサルファイトの調製で使用されるフッ素化出発原料は、PFPEアルコールとは異なる。本出願人が、上記論文の教示に従ってPFPEジオールのクロロサルファイトを調製しようと試みたとき、所望のクロロサルファイト誘導体は得られなかった。
【0010】
TONELLI,Claudio,et al.Linear perfluoropolyether difunctional oligomers:chemistry,properties and applications.Journal of Fluorine Chemistry.1999,vol.95,p.51−70には、Fomblin(登録商標)Z DOLとして商業的に知られる式HOCH
2−CF
2(OCF
2)
q(OCF
2CF
2)
pOCF
2−CH
2OHのPFPEジオールおよび式H(OCH
2CH
2)
nOCH
2−CF
2(OCF
2)
q(OCF
2CF
2)
pOCF
2−CH
2O(CH
2CH
2O)
nHの対応するエトキシル化誘導体の、それぞれ、対応するノナフレートおよびトシレート誘導体への変換が開示されている。しかしながら、この論文は、ノナフレート誘導体とNaIとが反応して、対応するジヨーダイド誘導体を与えることだけに言及している。
【0011】
TONELLI,Claudio,et al.Perfluoropolyether functional oligomers:unusual reactivity in organic chemistry.Journal of Fluorine Chemistry.December 2002,vol.118,no.1−2,p.107−121では、ヒドロキシ末端基およびスルホネート末端基を有する官能性PFPEの反応性が報告および検討されている。
【0012】
SCICCHITANO,Massimo,et al.Cyclic acetals of fluorinated polyether alcohols.Journal of Fluorine Chemistry.1999,vol.95,p.97−103には、Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEとジハロメタンとを反応させて、ジハロゲン化誘導体を与え、これは、Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEと反応して、PFPEセグメントおよび式−CH
2OCH
2OCH
2−の水素化セグメントを含むポリマーを与え得ることが開示されている。しかしながら、このようなセグメントは、安定でなく、酸性条件下で加水分解を受ける。
【0013】
ZUEV,V.V.,et al.Liquid−crystalline multiblock copolymers based on perfluoroethylene oxides.Polymer Science series B.August 2006,vol.48,no.4,p.170−172は、式HOCH
2−[CF
2CF2]
n−CH
2OHのPFPEジオールに由来するブロックおよびベンゼンジカルボン酸ブロックを含むブロックコポリマーに関する。
【0014】
欧州特許出願公開第1221733 A号明細書(SOLVAY SOLEXIS SPA)2001年7月10日は、−CF
3および−O−CF
2−CF
2−SO
3−(1/n)M
n+ペンダント基(M
n+は、1〜4の原子価を有するカチオンである)を有するフッ素化ポリオキシアルキル化鎖を含むペルフルオロポリエーテル添加剤を含む、電解質組成物に関する。
【0015】
欧州特許出願公開第1553123 A号明細書(ASAHI GLASS CO LTD)2005年7月13日には、一般式:
HO−(CH
2CH
2O)
r(CH
2CH(OH)CH
2O)
p−CH
2CF
2O(CF
2CF
2O)
mCF
2CH
2O−
−(CH
2CH(OH)CH
2O)
q(CH
2CH
2O)
s−H
(式中、mは、3〜200の整数であり、
rおよびsのそれぞれは、互いに独立して、0〜100の整数であり、pおよびqのそれぞれは、互いに独立して、0〜100の整数であり、但し、
互いに独立している、rおよびpのそれぞれが、少なくとも1の整数である場合、または
互いに独立している、qおよびsのそれぞれが、少なくとも1の整数である場合、
−(CH
2CH
2O)−および−(CH
2CH(OH)CH
2O)−単位の配列は、特に限定されず、かつ
rおよびpの一方が少なくとも2の整数であり、他方が少なくとも1の整数である場合、または
qおよびsの一方が少なくとも2の整数であり、他方が少なくとも1の整数である場合、
−(CH
2CH
2O)−および−(CH
2CH(OH)CH
2O)−単位は、ブロック形態またはランダムで配列されていてもよい)
を有する二官能性ペルフルオロポリエーテルが開示されている。
【0016】
(ペル)フルオロポリオキシアルキレンセグメントと完全水素化セグメントの両方を含むポリマーも公知であり、PFPEがより性能が優れており、および/または高価過ぎる用途、例えば、潤滑の分野でPFPEの代わりに使用することができる。
例えば、欧州特許第2089443 B号明細書(SOLVAY SOLEXIS S.P.A.)2009年8月19日には、(ペル)フルオロポリエーテルブロックおよび1種以上の単独重合可能なオレフィンに由来するブロックを含む非官能性ブロックコポリマーが開示されている。このようなブロックコポリマーは、ラジカル経路によるペルオキシPFPEと1種以上の単独重合可能ナオレフィンとの反応、熱処理および中和を含むプロセスによって製造することができる。
【0017】
国際公開第2010/057691 A号パンフレット(SOLVAY SOLEXIS SPA)2010年5月27日には、とりわけ、−O−R
h−O−セグメント(式中、R
hは、炭化水素ベース鎖である)によって一緒に連結された複数の(ペル)フルオロポリエーテル(PFPE)セグメントを含む二官能性ヒドロフルオロアルコールが開示されている。例えば、実施例3には、式:
HOCH
2CH
2CH
2CH
2−OCF
2−R
f−CF
2O−CH
2CH
2CH
2CH
2O−(CF
2−R
f−CF
2O−CH
2CH
2CH
2CH
2O)
nH
を有する化合物が開示される一方で、実施例8には、式:
HOCH
2CH
2CH
2−OCF
2−R
f−CF
2O−CH
2CH
2CH
2O(CF
2−R
f−CF
2O−CH
2CH
2CH
2O)
nH
(式中、R
fは、PFPE鎖である)の化合物が開示されている。
【0018】
このような化合物は、二官能性アルキル化性化合物とPFPEのカルボニル誘導体とのフッ素化物アニノンの供給源の存在下での反応、続いて、得られた生成物の加水分解によって得られる。
【0019】
PFPEセグメントおよび完全水素化セグメントを含む新規なポリマーを見出す必要性が、依然として思われている。特に、PFPEセグメントを含む官能性ポリマーであって、広範な分子量を有し、かつ同時に、同じ分子量を有する公知のPFPEポリマーのものと有意に異ならない化学物理的特性を持っているポリマーを与える必要性がある。
【0020】
また、PFPEセグメントおよび完全水素化セグメントを含むフッ素化ポリマーを製造するための方法であって、工業規模で都合よく利用可能であり、かつ得られたフッ素化官能性ポリマーの分子量および構造を調節することを可能にする方法を提供することも望ましい。そのポリマーをさらなる官能性誘導体に変換するための方法を提供することも望ましい。
【発明の概要】
【0021】
本発明は、水素化(ポリ)エーテルセグメント[セグメント(S
H)]により一緒に連結された複数の(ペル)フルオロポリエーテル(PFPE)セグメント[セグメント(S
RF)]を含む二官能性ポリマー[ポリマー(P)
]であって、2個の末端基[基(E)]を有し、それぞれの基(E)は、ヒドロキシ基および脱離基を含み、但し、水素化(ポリ)エーテルセグメント(S
H)は、式−CH
2OCH
2OCH
2−のセグメント
ではない、ポリマー(P)に関する。
【0022】
明確化のために、この条件は、本文全体を通して適用される。
【0023】
好ましくは、ポリマー(P)は、少なくとも2つのセグメント(S
RF)を含む。より好ましくは、ポリマー(P)は、少なくとも3つのセグメント(S
RF)を含む。
【0024】
セグメント(S
RF)は、互いに等しいかまたは異なることができ;一実施形態において、セグメント(S
RF)は、異なる分子量、構造、または両方を有するセグメント(S
RF)と交互に現れ、前記(S
RF)セグメントは、(S
H)セグメントによって一緒に連結される。
【0025】
ポリマー(P)は、フッ素化に供して、(S
H)中の水素原子のすべてまたは一部をフッ素原子と置き換え、それにより、フッ素化セグメント(S
*F)を含むフッ素化ポリマー(P
*)を得ることができる。
【0026】
ポリマー(P)およびポリマー(P
*)は、安定であり、かつ広範な数平均分子量を有することができ、それにより、単独または他の成分と組み合わせて、様々な用途のために、特に潤滑用途および有機または無機物質に撥水/撥油性を付与することが重量である用途で、適当である。
【0027】
したがって、本出願の目的は、表面を潤滑する方法であって、ポリマー(P)および/またはポリマー(P
*)を潤滑される表面に塗布する工程を含む方法である。本発明の目的はまた、基材に撥水/撥油性を付与するための方法であって、前記方法は、前記基材にポリマー(P)および/またはポリマー(P
*)を塗布する工程を含む方法である。
【0028】
さらに、ポリマー(P)および(P
*)は、他の化合物またはブロックポリマーの合成で中間体または構築ブロックとして都合よく使用することができる。
【0029】
本発明のさらなる目的は、ポリマー(P)の製造のための方法およびポリマー(P
*)の製造のための方法によって表される。
【0030】
一般的定義、記号および略語
本明細書において:
− 用語「(ペル)フルオロエーテル」は、完全または部分フッ素化ポリマーを意味する;
− 「PFPE」は、「(ペル)フルオロポリエーテル」を意味し;実体として使用される場合、それは、文脈に応じて、単数または複数形で意図される;
− 用語「(ポリ)エーテル」は、エーテルまたはポリエーテルを意味する;
− 用語「(ペル)ハロアルキル」は、1個以上の水素原子がハロゲン原子で置き換えられている直鎖または分岐アルキル基を意味する;
− 特に断りのない限り、用語「ハロゲン」には、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素が含まれる。
− 表現「水素化(ポリ)エーテルセグメント」は、C、HおよびO原子のみを含む(ポリ)エーテルセグメントを意味する;
− 例えば、セグメント(S
RF)、セグメント(S
H)、ポリマー(P)などのような式または式の部分を特定する記号または数字の前後の括弧「(...)」の使用は、単に本文の残りに対してその記号または数字をより良く区別する目的を有し;したがって、前記括弧は省略することもできる;
− 「脱離基」は、前記基に結合している分子が求核化合物と反応されるときに、電子の対とともに離れ、ヘテロリティック結合開裂で安定なアニオンを形成することができる分子フラグメントである。好ましくは、脱離基は、スルホネート基である。典型的には、スルホネート基は、(ハロ)アルキルスルホネート基、好ましくはフルオロアルキルスルホネート基、またはアリールスルホネート基、好ましくはフェニルスルホネート基であり、ここで、アリールまたはフェニル部分は、1個以上の(ハロ)アルキル置換基、好ましくは(フルオロ)アルキル置換基を任意選択で有する。好ましいスルホネート基は、トリフルオロメタンスルホネート(トリフレート)、ナノフルオロブタンスルホネート(ノナフレート)およびp−トルエンスルホニル(トシレート)である;
− 表現「上で定義されたとおりに」は、本説明の前の部分でのその表現によって言及される総称的および特定的または好ましい定義のすべてを含むことが意図される。
【0031】
ポリマー(P)
本発明によるポリマー(P)は、以下の一般式(P−1)で表すことができる:
(P−1)(E)−(S’
RF)−(S’
H)−(S’’
RF)−[(S’’
H)−(S’
RF)−(S’
H)−(S’’
RF)]
p[(S’’
H)−(S’
RF)]
q−(E’)
(式中:
− (S’
RF)および(S’’
RF)は、互いに等しいかまたは異なり、上で定義されるとおりの(ペル)フルオロポリエーテルセグメント(S
RF)であり;
− (S’
H)および(S’’
H)は、互いに等しいかまたは異なり、上で定義されたとおりの水素化(ポリ)エーテルセグメント(S
H)であり;
− (E)は、上で定義されたとおりの末端基であり;
− (E’)は、(E)と等しいかまたは異なる末端基であり;
− pは、0または正数であり、
− qは、0または1である)。
【0032】
第1の好ましい実施形態は、pとqの両方が0であるポリマー(P−1)を含む。
【0033】
第2の好ましい実施形態は、pが0または1であり、qが1である、ポリマー(P−1)を含む。最も好ましいポリマー(P−1)は、pが0であり、qが1であるものである。
【0034】
pが上で定義されたとおりであり、好ましく0または1であり、qが1である、ポリマー(P−1)の好ましい群は、構造および/または分子量で互いに異なる交互セグメント(S’
RF)および(S’’
RF)を含む。より好ましくは、セグメント(S’
RF)は、分子量でセグメント(S
RF)と異なる。
【0035】
セグメント(S
RF)
セグメント(S
RF)は、少なくとも1つのカテナリーエーテル結合および少なくとも1つのフルオロカーボン部分を有する繰り返し単位(R°)を含む、完全または部分ポリオキシアルキレン鎖[以後、「鎖(R
f)」]を含む。
【0036】
典型的には、鎖(R
f)は、400〜5,000の範囲の数平均分子量(Mn)を有し、かつ
(i)−CFXO−(式中、Xは、FまたはCF
3である)、
(ii)−CFXCFXO−(式中、Xは、出現ごとに等しいかまたは異なり、FまたはCF
3であり、但し、Xの少なくとも1つは−Fである)、
(iii)−CF
2CF
2CW
2O−(式中、Wのそれぞれは、互いに等しいかまたは異なり、F、Cl、Hである)、
(iv)−CF
2CF
2CF
2CF
2O−、
(v)−(CF
2)
j−CFZ
*−O−[式中、jは、0〜3の整数であり、Z
*は、一般式−OR
f*’Tの基であり、ここで、R
f*’は、0〜10の数の繰り返し単位を含むフルオロポリオキシアルケン鎖であり、前記繰り返し単位は、以下:−CFXO−、−CF
2CFXO−、−CF
2CF
2CF
2O−、−CF
2CF
2CF
2CF
2O−(各Xそれぞれは、独立してFまたはCF
3である)の中から選択され、Tは、C
1〜C
3パーフルオロアルキル基である]
から選択される繰り返し単位(R°)を含む。
【0037】
好ましくは、鎖(R
f)は、以下の式:
(R
f−I)
−(CFX
1O)
g1(CFX
2CFX
3O)
g2(CF
2CF
2CF
2O)
g3(CF
2CF
2CF
2CF
2O)
g4−
(式中:
− X
1は、−Fおよび−CF
3から独立して選択され、
− X
2、X
3は、互いにおよび出現ごとに等しいかまたは異なり、独立して、−F、−CF
3であり、但し、Xの少なくとも1つは−Fであり;
− g1、g2、g3、およびg4は、互いに等しいかまたは異なり、独立して、g1+g2+g3+g4が2〜300、好ましくは2〜100の範囲にあるような、0以上の整数であり;g1、g2、g3およびg4の少なくとも2つがゼロと異なる場合、異なる繰り返し単位は、鎖に沿って概して統計的に分布している)
に従う。
【0038】
より好ましくは、鎖(R
f)は、式:
(R
f−IIA)−(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2−
(式中:
− a1およびa2は独立して、数平均分子量(Mn)が400〜5,000であるような0以上の整数であり;a1およびa2は両方とも、好ましくはゼロと異なり、比a1/a2は、好ましくは0.1〜10に含まれる);
(R
f−IIB)−(CF
2CF
2O)
b1(CF
2O)
b2(CF(CF
3)O)
b3(CF
2CF(CF
3)O)
b4−
(式中:
b1、b2、b3、b4は独立して、数平均分子量(Mn)が400〜10,000、好ましくは400〜5,000であるような0以上の整数であり;好ましくは、b1は0であり、b2、b3、b4は0より大きく、比b4/(b2+b3)は1以上である);
(R
f−IIC)−(CF
2CF
2O)
c1(CF
2O)
c2(CF
2(CF
2)
cwCF
2O)
c3−
(式中:
cw=1または2であり;
c1、c2、およびc3は独立して、数平均分子量が400〜10,000、好ましくは400〜5,000であるように選択される0以上の整数であり;好ましくはc1、c2およびc3はすべて0より大きく、比c3/(c1+c2)は概して0.2より小さい);
(R
f−IID)−(CF
2CF(CF
3)O)
d−
(式中:
dは、数平均分子量が、400〜5,000であるような、0より大きい整数である);
(R
f−IIE)−(CF
2CF
2C(Hal)
2O)
e1−(CF
2CF
2CH
2O)
e2−(CF
2CF
2CH(Hal)O)
e3−
(式中:
− Halは、出現するごとに等しいかまたは異なり、フッ素原子および塩素原子から選択されるハロゲン、好ましくはフッ素原子であり;
−e1、e2、およびe3は、互いに等しいかまたは異なり、独立して、(e1+e2+e3)の和が2〜300に含まれるような0以上の整数である)
の鎖から選択される。
【0039】
さらにより好ましくは、鎖(R
f)は、以下の式(R
f−III):
(R
f−III)−(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2−
(式中:
− a1およびa2は、数平均分子量(Mn)が400〜4,000であるような0より大きい整数であり、比a2/a1は、概して0.2〜5に含まれる)
に従う。
【0040】
セグメント(S
RF)は、2つのCFX−O−単位が直鎖または分岐アルキレンセグメント(R
h°)、好ましくはC
1〜C
20直鎖または分岐アルキレンセグメントにより一緒に連結されている、鎖(R
f)を任意選択で含んでもよい。このようなセグメント(S
RF)は、式(S
aRF):
(S
aRF)−(R°
f)−CFX−[O−R
h°−O−CFX−(R°’
f)−CFX]
nsf−
(式中、XおよびR
h°は、上で定義されたとおりであり、(R°
f)および(R°’
f)は、互いに等しいかまたは異なり、上で定義されたとおりの鎖R
fであり、nsfは、1〜200の範囲の整数である)
に従う。
【0041】
水素化(ポリ)エーテルセグメント(S
H)
水素化(ポリ)エーテルセグメント(S
H)は、式−CH
2OCH
2OCH
2−のセグメントを除いて、少なくとも2個の炭素原子を含む直鎖または分岐の二価(ポリ)オキシアルキレンセグメントである。
【0042】
セグメント(S
H)は、式:
(S
H−I)−R
h−O−R
h’
−
(式中、(R
h)および(R
h’)は、互いに等しいかまたは異なり、直鎖または分岐の二価アルキレンセグメントから選択され、それぞれ少なくとも1個の炭素原子を含み;(R
h)および(R
h’)が2個以上の炭素原子を含む場合、それらは、1個以上のエーテル性酸素原子により任意選択で中断され得る)
に従う。
【0043】
一実施形態において、セグメント(S
H−I)は、式:
(S°
H−I)−R
h°−O−R
h°−
(式中、R
h°は、上で定義されたとおりである)
のセグメントを含む。
【0044】
セグメント(S
RF)が式(S
aRF)に従うポリマー(P)は、セグメント(S°
H−I)を含む。
【0045】
基(R
h)は、好ましくは以下の式(R
h−I):
(R
h−I)−(CH
2)
m(OCH
2CHY)
n−
(式中、mは、0または1であり、nは、0または1以上、好ましくは1〜10の範囲の整数であり、Yは、水素またはメチル、好ましくは水素であり、但し、mが0である場合、nは少なくとも1である)
に従う。好ましい実施形態において、mは1であり、nは、0または1である。
【0046】
基(R
h’)は、好ましくは以下の式(R
h’−I):
(R
h’−I)−(CHY’CH
2O)
n’(CH
2)
m’−
(式中、Y’は、水素またはメチル、好ましくは水素であり、n’は、0または1以上、好ましくは1〜10の範囲の整数であり、m’は、0または1であり、但し、m’が0である場合、n’は、少なくとも1である)
に従う。好ましい実施形態において、m’は1であり、n’は、0または1である。
【0047】
好ましい実施形態によれば、基(R
h−I)および基(R
h’−I)において、mおよびm’は、両方とも1であり、nは、n’に等しく、Yは、Y’に等しい。
【0048】
したがって、セグメント(S
H)は、好ましくは以下の式(S
H−1):
(S
H−1)−(CH
2)
m(OCH
2CHY)
nO(CHY’CH
2O)
n’(CH
2)
m’−、
(式中、m、m’、n、n’、YおよびYは、互いに等しいかまたは異なり、上で定義されたとおりである)
に従う。
【0049】
好ましい実施形態によれば、mおよびm’は、両方とも1であり、nは、n’に等しく、Yは、Y’に等しい。好ましい実施形態によれば、nまたはn’のいずれかが0以外である場合、YおよびY’は、水素である。別の好ましい実施形態によれば、nおよびn’は、0である。
【0050】
好ましいセグメント(S
H−I)および(S’
H)は、以下の式(S
H−1A)および式(S
H−1B):
(S
H−1A)−CH
2OCH
2−
(S
H−1B)−CH
2OCH
2CH
2OCH
2−
に従うものである。
【0051】
末端基(E)および(E’)
(E)および(E’)と本明細書で特定される末端基は、エーテル性酸素原子により任意選択で中断された、少なくとも1個の炭素原子を含む直鎖または分岐アルキル基であり、前記基は、ヒドロキシ基または上で定義されたとおりの脱離基を含む。
【0052】
末端基(E)および(E’)の好ましい例は、以下の式(E−1):
(E−1)−(CH
2)
m*(OCH
2CHY
*)
n*E
1
(式中、Y
*は、水素またはメチル、好ましくは水素であり、m
*は、0または1であり、n
*は、0または1以上、好ましくは1〜10の範囲の整数であり、但し、m
*が0である場合、n
*は、少なくも1であり、かつE
1は、ヒドロキシ基または上で定義されたとおりの脱離基である)
に従うものである。好ましい実施形態において、Y
*は、YおよびY’に等しく、n
*は、nおよびn’に等しい。好ましい実施形態において、Y、Y’およびY
*は、水素である。最も好ましい実施形態において、m
*は1であり、n
*は0である。好ましくはE
1は、ヒドロキシ、トリフレート、ノナフレートおよびトシレートから選択される。
【0053】
ポリマー(P−1)は、好ましくは以下の式(P−1A):
(P−1A)
(E)−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)−[(R
h’)O(R
h)−(S’
RF)−R
hOR
h’
−(S’’
RF)]
p−[(R
h’)O(R
h)−(S’
RF)]
q−(E’)
(式中、(E)、(E’)、(S’
RF)、(S’’
RF)、(R
h)、(R
h’)ならびにpおよびqは、上で定義されたとおりである)
に従う。
【0054】
ポリマー(P−1A)の好ましい群は、式中:
− 基(E)および(E’)が、互いに等しいかまたは異なり、式−CH
2E
1(式中、E
1は、ヒドロキシ、ノナフレート、トリフレートおよびトシレートから選択される)に従い;
− (S’
RF)および(S’’
RF)が、それぞれ、式(R
f−III)に従う鎖(R
f)および鎖(R’
f)を含む直鎖PFPEセグメントであり、前記鎖(R
f)および(R’
f)は、それらの分子量において任意選択で異なり;
− (R
h)および(R
h’)が両方とも−CH
2−であるか、または一方が−CH
2−であり、他方が−CH
2CH
2OCH
2−であり;
− pが、0または1、好ましくは0であり、qが1である、ものである。
【0055】
好ましいセグメント(S’
RF)および(S’’
RF)は、(R
f)および(R’
f)が、上で定義されたとおりの式(R
f−III)に従い、前記鎖(R
f)および(R’
f)は、それらの分子量において任意選択で異なる、式−CF
2R
fOCF
2−および式−CF
2R’
fOCF
2−のものである。
好ましくは、ポリマー(P−1A)において、(E’)は、(E)に等しい。
【0056】
ポリマー(P)の製造方法
本発明のさらなる目的は、上で定義されたとおりのポリマー(P)の製造のための方法であって、
− 少なくとも1.98の平均官能価を有するPFPEジオール(ジオール−1)と、
− 少なくとも1.98の平均官能価を有し、かつそのヒドロキシ末端基がスルホン酸エステルとして求核置換に対して活性化されているPFPEジオール[活性化(ジオール−1
*)]との
無機または無機塩基の存在下での反応を含む方法である。
【0057】
表現「少なくとも1.98の平均官能価を有するPFPEジオール」は、
− それぞの末端が、ヒドロキシ基、好ましくはヒドロキシ末端基を含む、2つの鎖末端を有する、上で定義されたとおりの鎖(R
f)を含む二官能性PFPEポリマー、および
− 一方の末端が1個のヒドロキシ基、好ましくはヒドロキシ末端基を含み、他方の末端が(ペルハロ)アルキル基を有する、2つの鎖末端を有する、上で定義されたとおりの鎖(R
f)を含む、モルベースで2%未満の一官能性PFPEポリマー、
任意選択で、
− それぞれの鎖末端が(ペルハロ)アルキル基を有する、2つの鎖末端を有する、上で定義されたとおりの鎖(R
f)を含む、モルベースで0.04%未満の非官能性PFPEポリマー
を含有する混合物を意味する。
【0058】
平均官能価(F)は、例えば、欧州特許第1810987 B号明細書(SOLVAY SOLEXIS SPA)2007年7月25日に報告された方法に従って計算することができる。
【0059】
典型的には、(ジオール−1)は、以下の式(ジオール−1A):
(ジオール−1A)Z−O−R
f−Z’
(式中、(R
f)は、上で定義されたとおりのフルオロポリオキシアルキレン鎖であり、ZおよびZ’は、互いに等しいかまたは異なり、1個のヒドロキシ基を有する炭化水素基であって、部分フッ素化されており、1個以上のエーテル性酸素を任意選択で有する炭化水素基、または典型的には−CF
3、−CF
2Cl、−CF
2CF
2Cl、−C
3F
6Cl、−CF
2Brおよび−CF
2CF
3から選択される、C
1〜C
3ハロアルキル基を表す)
に従う。
【0060】
好ましい基ZおよびZ’は、式:
(Z−1)−(CH
2)
m*(OCH
2CHY
*)
n*OH
(式中、m
*は、0または1であり、Y
*およびn
*は、上で定義されたとおりであり、但し、m
*が0である場合、n
*は、少なくとも1である)
に従う。
【0061】
式(ジオール−1A)の好ましいジオールは、(R
f)が上で定義されたとおりの式(R
f−III)に従い、Y
*がHであり、m
*が1であり、かつn
*が、0であるかまたは1〜10の範囲の整数であり;最も好ましくは、n
*が、0または1であるものである。
【0062】
m
*が1であり、かつn
*が0である、式(ジオール−1A)のPFPEジオールは、公知の方法に従って、例えば、欧州特許出願公開第1614703 A号明細書(SOLVAY SOLEXIS S.P.A.)2006年11月1日に開示されたとおりに得ることができる。
【0063】
m
*が1であり、かつn
*が1以上である、式(ジオール−1A)の好ましいジオールは、塩基の存在下でのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドとの反応によって、n
*が0である(ジオール−1A)から得ることができる。n
*が1〜10の範囲である、式(Z−1)に従う基ZおよびZ’を含むジオール(ジオール−1A)は、国際公開第2014/090649 A号パンフレット(SOLVAY SPECIALTY POLYMERS ITALY S.P.A)2014年6月19日に開示された方法によって都合よく製造することができる。
【0064】
m
*が0である、式(ジオール−1A)のジオールは、国際公開第2010/057691号パンフレット(SOLVAY SOLEXIS S.P.A)2010年5月27日の教示に従って、特に
式:
Z
c−O−R°
f−C(O)X
1、
(式中、X
1はFであり、Z
cは、C(O)X
1、または典型的には−CF
3、−CF
2Cl、−CF
2CF
2Cl、−C
3F
6Cl、−CF
2Br、−CF
2CF
3および−CF
2H、−CF
2CF
2Hから選択される、C
1〜C
3ハロアルキルである)
のカルボニル化合物と、式:
B−O−CH
2CHY−O−B
[式中、Yは、上で定義されたとおりであり、Bは、FC(O)−、R’−SO
2−(ここで、芳香族基である)、直鎖または可能であれば分岐である水素化または(ペル)フッ素化C
1〜C
10アルキルである]
の化合物とのフッ素アニオンの供給源の存在下での反応によって調製することができる。
【0065】
典型的には、活性化(ジオール−1
*)は、以下の式(ジオール−1
*A)
(ジオール−1
*A)E
*−O−R’
f−E
*’
(式中、(R’
f)は、上で定義されたとおりのフルオロポリオキシアルキレン鎖であり、E
*およびE
*’は、互いに等しいかまたは異なり、1個の脱離基を有する上で定義されたとおりの炭化水素基であって、部分フッ素化されており、かつ1個以上のエーテル性酸素を任意選択で有する炭化水素基、または典型的には、−CF
3、−CF
2Cl、−CF
2CF
2Cl、−C
3F
6Cl、−CF
2Brおよび−CF
2CF
3から選択される、C
1−C
3ハロアルキル基を表す)
に従う。
【0066】
式(ジオール−1
*)の好ましい活性化PFPEジオールは、(R’
f)が、式(R
f−III)に従い、かつ基E
*およびE
*’が、以下の式(E−2):
(E−2)−(CH
2)
m*(OCH
2CHY
*)
n*E
2
(式中、Y
*はHであり、m
*は、0または1であり、n
*は、0であるかまたは1〜10の範囲の整数であり、E
2は、トリフレート、ノナフレートまたはトシレート基から選択され、但し、m
*が0である場合、n
*は1である)
に従うものである。最も好ましくは、m
*は1であり、かつn
*は、0または1である。
【0067】
活性化(ジオール−1
*)は、当技術分野で公知の方法に従って得ることができ;例えば、ペルフルオロアルカンスルホネート末端基を含む活性化(ジオール−1
*)は、TONELLI,Claudio,et al.Linear perfluoropolyether difunctional oligomers:chemistry,properties and applications.Journal of Fluorine Chemistry.1999,vol.95,p.51−70の教示に従って調製することができる。
【0068】
本発明の方法において、(ジオール−1)は、(ジオール−1
*)中の鎖(R’
f)と同じ構造および/または数平均分子量を有する鎖(R
f)を含んでもよいか、またはそれは、(ジオール−1
*)中の鎖(R’
f)と異なる構造および/または数平均分子量を有する鎖(R
f)を含んでもよい。1つの好ましい実施形態において、鎖(R
f)は、鎖(R’
f)と同じ構造および数平均分子量を有し;別の好ましい実施形態において、鎖(R
f)は、鎖(R’
f)と同じ構造および異なる数平均分子量を有する。異なる構造および/または数平均分子量を有する鎖(R
f)および(R’
f)を含む、(ジオール−1)および(ジオール−1
*)を使用することによって、交互のセグメント(S’
RF)および(S’’
RF)を含むポリマー(P)を得ることができる。
【0069】
当量比(ジオール−1)/(ジオール−1
*)が1より大きい場合、それぞれの末端基(E)がヒドロキシ基を含むポリマー(P)が得られる一方で、当量比(ジオール−1)/(ジオール−1
*)が1より小さい場合、それぞれの末端基(E)が脱離基を含むポリマー(P)が得られる。
【0070】
したがって、好ましい実施形態において、この方法は、末端基(E)および(E’)のそれぞれがヒドロキシ基を含む、上で定義されたとおりのポリマー(P−1A)を得ることを可能にし;別の好ましい実施形態において、この方法は、末端基(E)および(E’)のそれぞれが脱離基を含む、ポリマー(P−1A)を得ることを可能にする。
【0071】
本発明の方法において、基Z、Z’、E
*およびE
*’における炭化水素基の種類および長さで(ジオール−1A
*)と異なる(ジオール−1A)を使用することもでき;この場合、セグメント(S
H−I)が、異なる(R
h)および(R
h’)基を含む、ポリマー(P)を得ることができる。例えば、m
*が1であり、かつn
*が0である、式(Z−1)の基Zおよび基Z’を含む(ジオール−1A)を、基E
*および基E
*’が式(E−2)(式中、m
*が1であり、n
*が1であり、かつY
*がHである)に従う、活性化(ジオール−1A
*)と反応させる場合、セグメント−CH
2OCH
2CH
2OCH
2−を含むポリマー(P)を得ることができる。
【0072】
典型的には、この方法は、(ジオール−1)を無機または有機塩基と反応させて、塩化形態の(ジオール−1)[塩化(ジオール−1)]を得る工程を含む。典型的には、この反応は、溶媒の非存在下で行われ、塩基は、(ジオール−1)に対して1〜1.5の範囲の当量で使用される。無機または有機塩基は、それが(ジオール−1
*)に対して求核試薬として振る舞わないように当業者から選択される。言い換えれば、塩基は、その対応するアルコールが(ジオール−1)よりも酸性ではないものの中から選択される。このような塩基の例は、水酸化物、例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、第三級アミンおよび第三級アルコール、例えば、トリエチルアミン(TEA)およびカリウムtert−ブチレートである。
【0073】
次いで、塩化(ジオール−1)は、(ジオール−1
*)と反応させて、ポリマー(P)を与える。典型的には、反応は、溶媒および(ジオール−1
*)を塩化(ジオール−1)に添加し、典型的には80℃〜130℃の範囲の温度で加熱することによって行われる。溶媒は典型的には、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグリム)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(テトラグリム)、ヘキサフルオロキシレン(HFX)およびヘキサフルオロベンゼンから典型的に選択される非プロトン性溶媒であり;好ましい実施形態によれば、溶媒は、ヘキサフルオロキシレン(HFX)である。反応は、試料を採取し、前記試料を
19F−NMRで分析することによってモニターされる。必要ならば、追加の量の塩基が添加されて、適当な反応速度を維持する。反応の最後に、反応混合物は室温に冷却され、生成物は公知の方法によって単離され;例えば、追加量の反応で使用されるのと同じ溶媒、およびアルコールを添加して、ポリマー(P)の分離を得ることができる。次いで、溶媒相は分離され、ポリマー(P)は、濾過および/または蒸留によって溶媒からさらに精製することができる。
【0074】
典型的には、上に記載された方法は、ポリマー(P−1A)の混合物をもたらし、ここで、ポリマー(P−1A)は、PFPEセグメント(S’
RF)および(S’’
RF)の数、ならびに水素化(ポリ)エーテルセグメント(S’
H)および(S’’
H)の数で互いに異なる。好ましくは、pが、0または1であり、かつqが1である、ポリマー(P−1A)の混合物、すなわち、それぞれ、3つのPFPEセグメントおよび2つの水素化(ポリ)エーテルセグメント、ならびに5つのPFPEセグメントおよび4つの水素化(ポリ)エーテルセグメントを含有する、ポリマー(P−1A)の混合物が得られる。このようなポリマーは、溶媒/非溶媒沈殿または薄層蒸留によってそれらの分子量に応じて互いから分離され得る。溶媒/非溶媒沈殿は、最初に反応生成物を非極性溶媒、典型的にはクロロフルオロカーボンのようなハロゲン化溶媒に溶解させ、次いで、それに続く極性溶媒、典型的にはアルコール、好ましくはエタノールまたはメタノールのアリコートを添加することによって行われる。それぞれの添加後、沈殿部分が、上清から単離され、その上清にそれに続く極性溶媒のアリコートが添加される。薄層蒸留は、公知の方法によって行うことができる。
【0075】
ポリマー(P)のフッ素化
ポリマー(P)は、フッ素化に供されて、(ペル)フルオロポリエーテルセグメント(S
*F)により一緒に連結された、複数の上で定義されたとおりのセグメント(S
RF)を含む、ポリマー(P
*)を与えることができ、前記セグメント(S
*F)は、ポリマー(P)の(S
H)における水素原子のフッ素原子による完全または部分置き換えから生じ、前記ポリマー(P−1)は、それぞれの基(E)がヒドロキシ基または脱離基を含む、2個の末端基[基(E)]を有する。
【0076】
したがって、本発明はさらに、ポリマー(P)をフッ素化剤で処理する工程を含む方法によって得られ得るポリマー(P
*)に関する。
【0077】
好ましい実施形態によれば、この方法は、それぞれの末端基(E)がヒドロキシ基を含むポリマー(P)をフッ化カルボニル[C(O)F
2]と反応させて、それぞれのヒドロキシ基をフルオロホルメート[−OC(O)F]基に変換する工程を含む。次いで、
1H−および
19F−NMR分析により、セグメント(S
H)中の水素原子のフッ素原子による部分または完全置き換えが明らかにされるまで、得られた生成物[ポリマー(P)のフルオロホルメート]は、不活性ガス、典型的には窒素の存在下でフッ素によるフッ素化に供される。フッ素化後、生成物[ポリマー(P
*)のフルオロホルメート]は、アルコールR
1OH(ここで、R
1は、C
1〜C
4直鎖または分岐アルキル、より好ましくはCH
3−と反応させて、フルオロホルメート基をエステル基、−OC(O)R
1(ここで、R
1は、上で定義されたとおりである)に変換する。次いで、この生成物[ポリマー(P
*)のエステル]は、還元剤、典型的には水素化物、好ましくはNaBH
4と反応させて、エステル基をヒドロキシ基に変換し、それにより、ポリマー(P
*)を得る。
【0078】
したがって、本発明は、ポリマー(P)のフッ素化のための方法であって、以下の工程:
a)各末端基(E)がヒドロキシ基を含む、ポリマー(P)をフッ化カルボニル[C(O)F
2]と反応させ、それにより、ポリマー(P)のフルオロホルメートを得る工程と;
b)セグメント(S
H)の水素原子のフッ素原子による部分または完全置き換まで、ポリマー(P)のフルオロホルメートを不活性ガス、好ましくはN
2の存在下でフッ素によるフッ素化に供し、それにより、ポリマー(P
*)のフルオロホルメートを得る工程と;
c)ポリマー(P
*)のフルオロホルメートをアルコールR
1OH(ここで、R
1は、C
1〜C
4直鎖または分岐アルキル、より好ましくは−CH
3を表す)と反応させ、それにより、ポリマー(P
*)のエステルを得る工程と;
d)ポリマー(P
*)のエステルを還元剤と反応させて、各末端基(E)がヒドロキシ基を含む、ポリマー(P
*)を得る工程と
e)任意選択で、基(E)におけるヒドロキシ基を公知の方法によって脱離基に変換する工程と
を含む、方法を含む。
【0079】
上で定義されたとおりの工程a)〜工程e)を含むフッ素化方法は、それが、末端基(E)におけるヒドロキシ基の分解または消失なし、水素化セグメント(S
H)をフッ素化することを可能にする点で特に有利である。
【0080】
上で定義されたとおりの工程a)〜工程e)を含む方法によって得られ得るポリマー(P
*)は、本発明の好ましい実施形態である。
【0081】
特に好ましいものは、それぞれの基(E)および基(E’)がヒドロキシ基を含む、上で定義されたとおりのポリマー(P−1A)の完全または部分フッ素化によって得られ得るポリマー[ポリマー(P
*−1A)である。
【0082】
さらなる実施形態において、本発明は、表面を潤滑するための方法であって、ポリマー(P)および/またはポリマー(P
*)を、任意選択で他の潤滑剤とを組み合わせて、潤滑される表面に塗布する工程を含む方法を含む。ポリマー(P)および/またはポリマー(P
*)ならびに潤滑剤を含む組成物も、本発明の一部である。さらなる潤滑剤の例は、PFPE油、例えば、欧州特許出願公開第2100909 A号明細書(SOLVAY SOLEXIS S.P.A.)2009年9月16に開示されたもの、ならびに水素系油、例えば、炭化水素タイプの鉱油、動物または植物油、合成油、(例えば、ポリアルファオレフィン(PAO))、二塩基酸エステル、ポリオールエステル、リン酸エステル、ポリエステル、アルキル化ナフタレン、ポリフェニルエーテル、ポリブテン、多重アルキル化シクロペンタン、シラン炭化水素、シロキサンおよびポリアルキレングリコールなど、である。
【0083】
なおさらなる実施形態において、本発明は、基材に撥水/撥油性を付与するための方法であって、基材にポリマー(P)および/またはポリマー(P
*)を、任意選択で他の表面処理剤と組み合わせて、塗布する工程を含む方法に関する。ポリマー(P)および/またはポリマー(P
*)ならびに表面処理剤を含む組成物も、本発明の一部である。表面処理剤の例は、シラン化合物、特にガラス繊維の処理のために従来使用された非フッ素化またはフッ素化モノ−またはポリアルコキシシランである。
【0084】
ポリマー(P)およびポリマー(P
*)が、ヒドロキシ基または脱離基を含む末端基(E)を含むことを考慮すると、それらは、ポリマーまたはブロックコポリマーの製造のための中間体(または構築ブロック)として使用することができる。
【0085】
このために、ポリマー(P)および(P
*)におけるヒドロキシ基および脱離基は、当技術分野で公知の方法によって他の官能基に変換することができ;官能基の例には、カルボキシ、アシル、アルキルアミノ、アミノアルキル、アミド、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルホネート、アルキルスルホキシドおよびアルキルスルホンが含まれる。ポリマー(P)および(P
*)の塩も調製することができる。
【0086】
特に、末端基(E)がヒドロキシ基を含む、ポリマー((P)および(P
*)は、求核試薬攻撃を受けることができる化合物と反応させることができ、一方で末端基(E)が脱離基、特にスルホネート基を含む、ポリマー(P)および(P
*)は、その求核化合物と反応させることができる。
【0087】
構築ブロックとしてポリマー(P)および/または(P
*)を使用して製造することができるブロックコポリマーの例には、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリレートおよびポリウレタンが含まれる。
【0088】
ポリエステルは、当技術分野で公知の方法によって、ポリカルボン酸、好ましくはジカルボン酸との反応によって、各末端基(E)がヒドロキシ基を含む、ポリマー(P)または(P
*)から公知の方法によって調製することができる。ポリエステルはまた、当技術分野で公知の方法によって、各末端基(E)がヒドロキシ基を含む、ポリマー(P)または(P
*)を、各末端基(E)が上で定義されたとおりのカルボキシもしくはカルボキシ含有基またはエステルもしくはエステル含有基を含む、ポリマーに、ポリアルコール、典型的にはジオールによって変換することによって調製することができる(この変換は、例えば、マロン酸エステルとの反応によって行うことができる)。
【0089】
ポリアミドは、当技術分野で公知の方法によって、ポリマー(P)または(P
*)におけるヒドロキシ基または脱離基をエステルまたはエステル含有基で置き換え(この変換は、例えば、マロン酸エステルとの反応によって行うことができる)、得られたポリマーをポリアミン、典型的にはジアミンと反応させることによって調製することができる。好ましいアミンの例は、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレンジアミンおよびエチレンジアミンである。
【0090】
ポリアクリレートは、公知の方法によって、ポリマー(P)または(P
*)におけるヒドロキシ基または脱離基をアクリルまたは(メタ)アクリル基で置き換え、得られたポリマーを、公知の方法によって、ラジカル開始剤の存在下でアクリル酸または(メタ)アクリル酸誘導体とのラジカル重合に供することによって調製することができる。
【0091】
ポリウレタンは、当技術分野で公知の方法によって、基(E)がヒドロキシ基を含む、ポリマー(P)または(P
*)をポリオール、例えば、グリシドール、ジイソシアネートまたはポリイソシアネートと、任意選択でジオールもしくはジアミンまたはそれらの混合物から選択される鎖延長剤の存在下で、反応させることによって調製することができる。
【0092】
したがって、本発明は、中間体または構築ブロックとしてポリマー(P)または(P
*)を使用する工程を含む、ポリマーまたはブロックポリマーの製造のための方法を含む。
【0093】
本発明は以降、非限定的実施例によって以下の実験の項でより詳細に例証される。
【0094】
参照により本明細書に援用される特許、特許出願、および刊行物のいずれかの開示が用語を不明瞭にさせ得る程度まで本出願の記載と矛盾する場合、本記載が優先するものとする。
【実施例】
【0095】
実験の部
原料および方法
実施例中で(ジオール−1)として、および活性化ジオール(ジオール−1
*)の調製のために使用したFomblin(登録商標)Z−DOL PFPEポリマーは、Solvay Specialty Polymers Italy S.p.A.から入手可能であり、公知の方法によって調製した。
【0096】
1H−NMR分析は、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)を用いてVarian Mercury300Mhz分光計で行った。
【0097】
19F−NMR分析は、内部標準としてCFCl
3を用いてVarian Mercury300Mhz分光計で行った。
【0098】
合成実施例−ポリマー(P)の合成
実施例1−Mn=1039(EW=520)のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEに由来するセグメントを含むポリマー(P)の合成
工程1−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの合成
ガラス製反応器に、機械的攪拌下でトリエチルアミン(TEA)(4.95g、49ミリ当量)およびペルフルオロ−1−ブタンスルホニルフロリド(12.3g、40.8ミリ当量)を投入した。反応塊の内部温度を、乾燥氷浴を使用して−5+5℃に下げた。式:
HO−CH
2CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2CH
2−OH
(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりであり、MnおよびEWが実施例表題に示されたとおりであるように選択され;a1/a2=2である)
のFomblin(登録商標)Z DOL PFPE(20g、38ミリ当量)
を激しい攪拌下で滴下した。その後、反応塊を、機械的攪拌下で、室温まで加温した。反応は、
19F−NMRでモニターした。室温で1時間後、試料をNMR分析のために採取し、ヒドロキシ基のペルフルオロブタンスルホネート基への実測変換率は、70%であった。反応の完了まで、内部温度を60℃まで上昇させた。完全な変換後、反応塊を室温に冷却し、生成物をエタノールで2回(各回20g)洗浄した。有機相を分離し、エタノールを真空下70℃でストリッピングした。得られた生成物(Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレート)を、96%を超える純度および90%を超える収率で単離した。この生成物の典型的な診断
19F−NMRシグナルは、−107.5ppmで共鳴したが、一方でいずれのペルフルオロスルホネート(加水分解ノナフレート)の診断ピークも−111.5ppmで共鳴した。得られたFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートは、1630のMnおよび820のEWを有した。
【0099】
工程2−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEと工程1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートとの反応(Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEと Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの当量比3.3)
ガラス製反応器に、41g(79ミリ当量)のFomblin(登録商標)Z DOL PFPE(Mn 1039、EW 520)を投入した。氷浴を使用して内部温度を10℃に下げた。カリウムtert−ブトキシド(3.4g、30ミリ当量)を、機械的攪拌下でテーリングしたチューブ(tailed tube)を使用して添加した。その後、反応塊を機械的攪拌下で室温まで加温した。反応塊を40℃に3時間、次いで、真空下80℃でさらに2時間加熱して、反応の過程で形成されたtert−ブタノールを除去した。
【0100】
次いで、ヘキサフルオロキシレン(HFX;20ml;Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEカリウム塩に対して30重量/重量%)を添加し、工程1で調製されたFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレート(20g、24ミリ当量)を激しい攪拌下で5時間の間滴下した。次いで、この反応混合物を120℃で24〜32時間加熱した。反応の進行は、
19F−NMRで追跡し、典型的には、適当な反応速度を維持するために、6時間の反応時間ごとに10モル%(初期量に対して)のカリウムtert−ブトキシドの1回の添加が必要だった。完全な変換後、生成物をHFX/エタノールで希釈し、HCl10重量/重量%水溶液で洗浄し、2相の形成を認めた。下部有機相を分離し、水で再度洗浄した。完全な相分離を遠心分離(3500rpm 20分間)により行った。残存溶媒を真空下70℃で蒸留した。得られた透明生成物を濾過した(0.2μm PTFE+ガラス前置フィルタ)。150℃で真空蒸留による過剰のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEから精製された試料に対する
1H−NMRおよび
19F−NMR分析により、以下の平均構造:
HOCH
2−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)−[(R
h’)O(R
h)−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)]
p−(R
h)’O(R
h)−(S’
RF)−CH
2OH
[式中:
− (S’
RF)は、(S’’
RF)に等しく、式CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりである)の鎖を表し;
− R
hおよびR
h’は、両方とも−CH
2−基であり
− pは0.1である]
を有するポリマー(P)の取得が確認され、
Mn=3650g/モル(EW=1850g/当量)であった。
【0101】
ポリマー(P)の典型的な
19F−NMR診断シグナルは、
81ppmおよび−83ppm(−CH
2OH末端基に連結された−CF
2−前末端基);
81ppmおよび−79ppm(−CH
2OCH
2−内部基に連結された−CF
2−前末端基)
である。
【0102】
実施例2−Mn=2200(EW=1100)のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEに由来するセグメントを含むポリマー(P)の合成
工程1−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの合成
以下の相違を有して、実施例1、工程1に開示された手順に従った:
− 25g(23ミリ当量)の式:
HOCH
2CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2CH
2OH
(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりであり、かつMnおよびEWがこの実施例表題に示された通りであるように選択され;a1/a2=2である)
のFomblin(登録商標)Z DOL PFPE;
− TEA:34.5g(34ミリ当量);
− ペルフルオロブタンスルホニルクロリド:86g(28.5ミリ当量)。
【0103】
Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートを96%を超える純度および90%を超える収率で単離した。この生成物の典型的な診断
19F−NMRシグナルは、−110ppmで共鳴したが、一方でいずれのペルフルオロスルホネート(加水分解ノナフレート)の診断ピークも−114ppmで共鳴した。
19F−NMR分析により、Mn=2700およびEW 1360を有するFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの取得が確認された。
【0104】
工程2−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEと、工程1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートとの反応(Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEと Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの当量比3.3)
以下の相違を有して、実施例1、工程2に開示された手順に従った:
− 25g(23ミリ当量)の式:
HOCH
2CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2CH
2OH
(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりであり、かつMnおよびEWは、この実施例表題に示されたとおりであるように選択され;a1/a2=2である)
のFomblin(登録商標)Z DOL PFPE;
− カリウムtert−ブトキシド:1g、9ミリ当量;
− ヘキサフルオロキシレン:12ml;
− 工程1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレート:10g(7ミリ当量)、5時間で添加。
【0105】
200℃、10
−3mmHgで薄層蒸留により過剰のFomblin(登録商標)Z DOL から精製された試料に対して行った、
1H−および
19F−NMR分析により、以下の平均構造:
HOCH
2−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)−[(R
h’)O(R
h)−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)]
p−(R
h)’O(R
h)−(S’
RF)−CH
2OH
(式中:
− (S’
RF)は、(S’’
RF)に等しく、かつ式CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりである)の鎖を表し;
− R
hおよびR
h’は、両方とも−CH
2−基であり、
− pは0.02である)
を有するポリマー(P)の取得が確認され、
Mn=6500g/モル(EW=3300g/当量)であった。
【0106】
実施例3−Mn=3000(EW=1500)のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEに由来するセグメントを含むポリマー(P)の合成
工程1−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの合成
以下の相違を有して、実施例1、工程1に開示された手順に従った:
−30g(187ミリ当量)の式:
HOCH
2CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2CH
2OH
(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりであり、かつMnおよびEWが、この実施例表題で報告さたとおりであるように選択され;a1/a2=1.0である)
のFomblin(登録商標)Z DOL PFPE;
− TEA:2.5g(25ミリ当量);
− ペルフルオロブタンスルホニルクロリド:6.2g(20ミリ当量)。
【0107】
Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートを96%を超える純度および90%を超える収率で単離した。
【0108】
この生成物の典型的な診断
19F−NMRシグナルは、−110ppmで共鳴したが、一方でいずれのペルフルオロスルホネート(加水分解ノナフレート)の診断ピークも、−114ppmで共鳴した。
19F−NMR分析により、Mn=3500(EW=1780)を有するFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの取得が確認された。
【0109】
工程2−工程1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートとFomblin(登録商標)Z DOL PFPEとの反応(Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEとFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの当量比3)
以下の相違を有して、実施例1、工程2に開示された手順に従った:
− 50g(33ミリ当量)の式:
HOCH
2CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2CH
2OH
(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりであり、かつMnおよびEWが、この実施例表題に報告されたとおりであるように選択され;a1/a2=1.0である)
のFomblin(登録商標)Z DOL PFPE;
− カリウムtert−ブトキシド:1.39g、12ミリ当量;
− ヘキサフルオロキシレン:25ml;
− 工程1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレート:20g、11ミリ当量、4時間で添加。
【0110】
250℃、10
−3mmHgでの薄層蒸留およびFreon(登録商標)113 CFC/メタノール 1:1重量/重量の溶液による選択抽出によってFomblin(登録商標)Z DOL PFPEから精製された試料に対して行った、
1H−および
19F−NMR分析により、以下の平均構造:
HOCH
2−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)−[(R
h’)O(R
h)−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)]
p−(R
h)’O(R
h)−(S’
RF)−CH
2OH
[式中:
− (S’
RF)は、(S’’
RF)に等しく、かつ式:CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりである)の鎖を表し;
− R
hおよびR
h’は、両方とも−CH
2−基であり;
− pは0である]
を有するポリマー(P)の取得が確認された。
【0111】
実施例4−異なるセグメント(S’
RF)および(S’’
RF)を含むポリマー(P)の合成
工程1−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの合成
以下の相違を有して、実施例1、工程1に開示された手順に従った:
100g(59ミリ当量)の式:
HOCH
2CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2CH
2OH
(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりであり、かつMn=3900およびEW=1960ならびにm/n=2.1であるように選択される)
のFomblin(登録商標)Z DOL PFPE;
− TEA:7g(70ミリ当量);
− ペルフルオロブタンスルホニルクロリド:20g(65ミリ当量)。
【0112】
Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートを96%を超える純度および90%を超える収率で単離した。
【0113】
この生成物の典型的な診断
19F−NMRシグナルは、−110ppmで共鳴したが、一方でいずれのペルフルオロスルホネート(加水分解ノナフレート)の診断ピークも−114ppmで共鳴した。
19F−NMR分析により、Mn=3850(EW=1935)を有するFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの取得が確認された。
【0114】
工程2−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEと工程1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートとの反応(Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEとFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの当量比3.2)
以下の相違を有して、実施例1、工程2に開示された手順に従った:
− 16.2g(16ミリ当量)の式:
HOCH
2CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2CH
2OH
(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりであり、かつMn=2000およびEW=990であるように選択され;a1/a2=1.98である)
のFomblin(登録商標)Z DOL PFPE;
− カリウムtert−ブトキシド:0.68g(6ミリ当量);
− ヘキサフルオロキシレン:15ml;
− 工程1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレート:10g(5ミリ当量)。
【0115】
ヘキサフルオロキシレン/エタノールによる希釈およびHCl10重量/重量%水溶液による洗浄後に得られた相の完全分離は、有機相の遠心分離および真空下70℃での蒸留による残存溶媒の蒸留によって達成した。
【0116】
250℃、10
−3mmHgでの薄層蒸留およびCFC113/メタノール1:1重量/重量の溶液による選択抽出によって、Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEから精製された試料に対して行なった、
1H−および
19F−NMR分析により、以下の平均構造:
HOCH
2−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)−[(R
h’)O(R
h)−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)]
p−(R
h)’O(R
h)−(S’
RF)−CH
2OH
[式中:
− (S’
RF)および(S’’
RF)は、式:CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2、
(式中、鎖(S’
RF)において、a1およびa2は、工程2で使用したFomblin(登録商標)Z DOL PFPEのものと同じであるが、一方で鎖(S’’
RF)において、a1およびa2は、工程1で使用したFomblin(登録商標)Z DOL PFPEのものと同じである)の鎖を表し;
− R
hおよびR
h’は、両方とも−CH
2−基であり、
− pは0である]
を有するポリマー(P)の取得が確認され、
Mn=8100g/モル(EW=4100g/当量)であった。
【0117】
実施例5−Mn=1039(EW=520)のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEに由来するセグメントを含むポリマー(P)の合成
工程1−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナレートの合成
実施例1、工程1で得られたFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートをこの実施例で使用した。
【0118】
工程2−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEと、実施例1、工程1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートとの反応(Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEとFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの当量比2)
以下の相違を有して、実施例1、工程2に開示された手順に従った:
− Fomblin(登録商標)Z DOL PFPE(実施例1、工程1で使用したものと同じ式、MnおよびEW):40g(77ミリ当量);
− カリウムtert−ブトキシド:4.5(40ミリ当量);
−実施例1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレート:28g(33ミリ当量)。
【0119】
150℃での真空蒸留によって過剰のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEで精製された試料に対して行なった、
1Hおよび
19F−NMR分析により、以下の平均構造:
HOCH
2−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)−[(R
h’)O(R
h)−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)]
p−(R
h)’O(R
h)−(S’
RF)−CH
2OH
[式中:
− (S’
RF)は、(S’’
RF)に等しく、かつ式CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりである)の鎖を表し;
− R
hおよびR
h’は、両方とも−CH
2−基であり、
− pは0.5である]
を有するポリマー(P)の取得が確認され、
Mn=3274g/モル(EW=1620g/当量)であった。
【0120】
実施例6−Mn=1039(EW=520)のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEに由来するセグメントを含むポリマー(P)の合成
工程1−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの合成
実施例1、工程1で得られたFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートをこの実施例で使用した。
【0121】
工程2−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEと、実施例1、工程1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートとの反応(Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEとFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの当量比1)
以下の相違を有して、実施例1、工程2に開示された手順に従った:
− Fomblin(登録商標)Z DOL PFPE(実施例1、工程1で使用したものと同じ式、MnおよびEW):70g、135ミリ当量;
− カリウムtert−ブトキシド:15.2g、135ミリ当量;
− 実施例1、工程1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレート:113g(135ミリ当量);
− ビス−トリフルオロメチルベンゼン:60ml。
【0122】
次いで、有機相の遠心分離後に得られた有機溶液にメタノールを添加して、固体生成物を沈殿させ、これを濾過し、60°、20mmHgで4時間乾燥させた。
1H−NMRおよび
19F−NMR分析により、以下の平均構造:
HOCH
2−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)−[(R
h’)O(R
h)−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)]
p−(R
h)’O(R
h)−(S’
RF)−CH
2OH
{式中:
− (S’
RF)は、(S’’
RF)に等しく、かつ式CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2(式中、a1およびa2は、実施例1で定義されたとおりである)の鎖を表し;
− R
hおよびR
h’は、両方とも−CH
2−基であり、
− pは、20より大きい整数である}を有するポリマー(P)の取得が確認された。
【0123】
実施例7−Mn=1039(EW=520)のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEに由来するセグメントを含むポリマー(P)の合成
工程1−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの合成
実施例1、工程1で得られたFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートをこの実施例で使用した。
【0124】
工程2−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEと、実施例1、工程1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートとの反応(Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEとFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレートの当量比0.32)
以下の相違を有して、実施例1、工程2に開示された手順に従った:
− Fomblin(登録商標)ZDOLPFPE(実施例1、工程1で使用したものと同じ式、MnおよびEW):13g、25ミリ当量;
−カリウムtert−ブトキシド:3.4g、30ミリ当量;
− ヘキサフルオロオキシレン:11g(8ml)
− 実施例1のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEノナフレート:65g(79.3ミリ当量)。
【0125】
最終生成物の試料を150℃で真空蒸留に供して、未反応Fomblin(登録商標)PFPEノナフレートを除去し、
1Hおよび
19F−NMR分析に供し、これにより、以下の平均構造:
E
1CH
2−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)−[(R
h’)O(R
h)−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)]
p−(R
h)’O(R
h)−(S’
RF)−CH
2E
1
[式中:
− (S’
RF)は、(S’’
RF)に等しく、かつ式CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりである)の鎖を表し;
− R
hおよびR
h’は、両方とも−CH
2−基であり;
− E
1は、ノナフレートであり
− pは0である]を有するポリマー(P)の構造の取得が確認され、
Mn4200g/モル(EW=2100g/当量)であった。
【0126】
実施例8−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEエトキシレート誘導体(Fomblin(登録商標)Z DOL TX PFPE;Mn=1800)およびFomblin(登録商標)Z DOL PFPEに由来するセグメントを含むポリマー(P)の合成
工程1−Fomblin(登録商標)Z DOL TX PFPEトシレートの合成
ガラス製反応器に、機械的攪拌下で、トリエチルアミン(TEA)(6.6g、65ミリ当量)およびpara−トルエンスルホニルクロリド(10.5g、55ミリ当量)を投入した。この混合物の内部温度を室温に保った。
【0127】
式:
HO(CH
2CH
2O)
rCH
2CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2CH
2(OCH
2CH
2)
rOH
(式中、r=1.5であり、a1およびa2は、Mn=1850g/モル(EW=920g/当量)であるように選択され、a1/a2は約2である)のFomblin(登録商標)Z DOL TX PFPE(46g、50ミリ当量)
を激しい攪拌下で滴下した。その後、この反応塊を機械的攪拌下で、40℃まで加温した。Fomblin(登録商標)Z DOL TX PFPEの対応するトシレートへの完全変換まで、反応は、
19F−および
1H−NMRによりモニターした。粗製反応混合物を室温に冷却し、次いで、それをエタノールで2回(各回ごと30g)洗浄した。フッ素化有機相(下部層)を分離し、いずれの残存溶媒も真空下70℃でストリッピングした。Fomblin(登録商標)Z DOL TX PFPEトシレート(Mn=2180、EW=1120)を95%を超える純度および90%を超える収率で単離した。
【0128】
工程2−Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEと、工程1のFomblin(登録商標)Z DOL TX PFPEトシレートとの反応(Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEとFomblin(登録商標)Z DOL TXトシレートの当量比3.3)
ガラス製反応器に、実施例1、工程1におけるのと同じFomblin(登録商標)Z DOL PFPE 41g(79ミリ当量)を投入し、内部温度を、氷浴を使用して10℃に下げた。カリウムtert−ブトキシド(3.4g、30ミリ当量)を、テーリングしたチューブを使用して添加した。その後、この反応塊を、機械的攪拌下で室温まで加温した。この反応混合物を40℃で2時間、次いで、真空下80℃で加熱して、形成されたtert−ブタノールを除去した。
【0129】
工程1のFomblin(登録商標)Z DOL TX PFPEトシレート(26.8g、24当量)を激しい攪拌下で2時間滴下し、次いで、この反応混合物を120℃で30時間加熱した。完全な変換後、生成物をHFE 7200/エタノールで希釈し、HCl10重量/重量%水溶液で洗浄した。下部有機相を分離し、水で再度洗浄した。完全な相分離を遠心分離により行い、いずれの残存溶媒も真空下70℃で蒸留した。得られた透明生成物を濾過した(0.2μmPTFE+ガラス前置フィルタ)。150℃での真空蒸留により過剰のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEで精製された試料に対する
1H−および
19F−NMR分析により、以下の平均構造:
HOCH
2−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)−[(R
h’)O(R
h)−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)]
p−(R
h)’O(R
h)−(S’
RF)−CH
2OH
{式中:
− (S’
RF)および(S’’
RF)は、式:CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2(式中、鎖(S’
RF)において、a1およびa2は、Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEにおけるのと同じであり、鎖(S’’
RF)において、Fomblin(登録商標)DOL TXにおけるのと同じである)の鎖を表し;
− R
hは、−CH
2−であり;
− R
h’は、−(CH
2CH
2O)
rCH
2−(式中、rは、上で定義されたとおりである)であり
−は、約1.5である]
を有するポリマー(P)の取得が確認された。
【0130】
合成実施例−脱離基を含む末端基を有するポリマー(P)の反応
実施例9−実施例7のポリマーとピリジンとの塩化反応
ガラス製反応器に、20gの実施例7のポリマー(P)(9.5当量のノナフレート基)を投入し、次いでピリジンを添加し(1.5g、19ミリ当量)、この反応混合物を70℃で2時間攪拌した。次いで、過剰のピリジンを減圧下で蒸留により除去した。最終生成物は、
19F−および
1H−NMRによって特徴付けし、これにより、以下の構造:
[式中、鎖(P)は、式:
CH
2−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)−[(R
h’)O(R
h)−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)]
p−(R
h)’O(R
h)−(S’
RF)−CH
2
(式中、(S’
RF)、(S’’
RF)、(R
h)および(R
h’)は、実施例7で定義されたとおりである)の鎖を表す]を有する生成物の取得が確認された。
【0131】
ノナフレートアニオンは、従来のメタセシス反応によって他のアニオンで置換することができる。
【0132】
合成実施例−ポリマー(P
*)の合成
実施例10−ポリマー(P
*)の合成[実施例1のポリマー(P)のフッ素化]
実施例1のポリマー(10g、5.41ミリ当量−OH)を、真空蒸留により過剰のFomblin(登録商標)Z DOL PFPEから精製し、50mlのFreon(登録商標)113 CFCに溶解させ、次いで、ステンレス鋼製反応器に投入し、−78℃に冷却した。COF
2(0.8g、11,6ミリモル)を1000rpmで攪拌下にステンレス鋼製反応器中に凝縮させ、その温度を20℃にゆっくりともっていった。反応の進行を、反応器の内部圧力をモニターすることによって追跡した。圧力が完全な変換を示すと直ぐに、残存圧力を抽気して、未反応COF
2を除去した。次いで、反応器を真空下50℃に加熱して、Freon(登録商標)113 CFCを蒸留除去した。定量
19F−NMR分析により、典型的な−18ppmでのフルオロホルメート−OCOFシグナル(5.39ミリ当量−OCOF)を評価することによって変換率=選択率=収率=99%であることが実証された。
平均式:
F(O)COCH
2−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)−[(R
h’)O(R
h)−(S’
RF)−(R
h)O(R
h’)−(S’’
RF)]
p−R
h’OR
h−(S’
RF)−CH
2OC(O)F
[式中:
− R
hおよびR
h’は、両方とも−CH
2−基であり;
− (S’
RF)は、(S’’
RF)に等しく、かつ式:
CF
2O(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2(式中、a1およびa2は、上で定義されたとおりである)の鎖を表し
− pは0.1である]を有する得られたポリマー(P)のフルオロホルメート
(5.39ミリ当量−OCOF、32.34ミリ当量CF
2CH
2−OCH
2O−(CF
2CF
2O)
a1(CF
2O)
a2CF
2CH
2OCOF)を、ステンレス鋼製反応器中に入れ、40gのFreon(登録商標)113 CFCで希釈し、10%(重量/重量)F
2/N
2ガス混合物によって−5℃および1N
*L/時間で合計で15分間フッ素化した(化学両論的量の34倍)。
1Hおよび
19FNMRにより、
1H−NMRにおける−CH
2−シグナルの消失および
19F−NMRにおける−18ppmでの典型的な−OCOFシグナルの出現を認めることによって完全な変換が示された。式:
F(O)COCF
2−(S’
RF)−CF
2OCF
2−(S’’
RF)−[CF
2OCF
2−(S’
RF)−CF
2OCF
2−(S’’
RF)]
p−CF
2OCF
2−(S’
RF)−CF
2OC(O)F
を有する得られた生成物[ポリマー(P
*)のフルオロホルメート]を、真空下40℃でストリッピングして、Freon(登録商標)113 CFCのすべてを除去し、ガラス製反応器に入れ、0℃に冷却した。CH
3OH(48.5ミリモル、1.56g、化学両論必要量の3倍)をマイクロ滴下漏斗によって添加した。反応は、発熱で(10℃の発熱性が実測された)で、即時であった。反応の最後に、粗製2相混合物が得られ、前記混合物は、下部にポリマー(P−1)のジメチルエステルおよび上部層に未反応CH
3OH、HFおよび(CH
3O)
2C(=O)を含有した。Freon(登録商標)113 CFCを添加し、粗製混合物を蒸留H
2Oで2回抽出した。下部相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。
【0133】
単離収量:
8.1g(80モル%)のCH
3O(O)COCF
2−(S’
RF)−CF
2OCF
2−(S’’
RF)−[CF
2OCF
2−(S’
RF)−CF
2OCF
2−(S’’
RF)]
p−CF
2OCF
2−(‘S
RF)−CF
2OC(O)OCH
3
(式中、(S’
RF)および(S’’
RF)は、上で定義されたとおりである)
(Mn=3700g/モル、EW=1875g/当量)。
【0134】
このジメチルエステル(8.0g、4.27ミリ当量)を、20mlの無水エタノールおよびNaBH
4(0.48g、12.7ミリモル)の不均一溶液に滴下することによって還元し、35℃で3時間加熱した。変換が完了すると直ちに(前末端基の
19F−NMRによるボロン酸エステル形成に続いて)、H
2Oを添加することによってこの粗製混合物を加水分解し、70℃で1時間攪拌した。粗製混合物をHFX(50ml)中で抽出し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空下50℃で蒸発させた。
【0135】
単離収量:
(6.2g、出発エステルに対して75モル%)、選択率=100%のHOCH
2−(S’
RF)−CF
2OCF
2−(S’’
RF)−[CF
2OCF
2−(S’
RF)−CF
2OCF
2−(S’’
RF)]
p−CF
2OCF
2−(S’
RF)−CH
2OH
(式中、(S’
RF)および(S’’
RF)は、上で定義されたとおりである)
(Mn=3600g/モル、EW=1820g/当量)。
【0136】
この実施例により、−OH末端基の分解または消失なしに本発明によるポリマー(P)中の−OCH
2−O−CH
2−部分をフッ素化することが可能であることが実証される。
【0137】
ポリマー(P)の分別および分析の実施例
ポリマー(P)の分別を、以下の実施例で例証されるとおりに、溶媒/非溶媒手順によって行った。
【0138】
実施例11−実施例1のポリマー(P)の分別
手順A
0.2μmPTFE+ガラス前フィルタで濾過後に得られた実施例1、工程2の生成物(40g)(これは、過剰の未反応Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEも含んだ)に、240mlのFreon(登録商標)113 CFC(20重量/体積%)を添加した。この混合物を磁気式攪拌下で室温にて維持して、平衡に到達させ、生成物を完全に溶解させた。得られた透明溶液にメタノール(非溶媒として)を少しずつ添加して、沈殿部分を得、これを上清から分離し、穏やかな真空蒸留(60℃、20mmHg、2時間)により溶媒から精製した。実施例1で得られた59gの生成物に、680mlのC
2H
5OHを添加して、8.3gの沈殿部分F1を得、これを上清から分離し;この上清に240mlのC
2H
5OHを添加して、5.1gの沈殿部分F2を得、これを上清から分離した。
【0139】
最終Freon(登録商標)113 CFC/CH
3OH 比 1/6体積/体積に達するまでのこの上清へのC
2H
5OHのさらなる添加は、他の沈殿部分を与えなかった。得られた溶液を穏やかな蒸留(60℃、20mmHg、4時間)に供して、30gの残渣Rを得た。
【0140】
以下の表1は、部分F1、部分F2および残渣Rの組成を要約する。
【0141】
【0142】
手順B
0.2μmPTPE+ガラス前フィルタでの濾過後に得られた実施例1、工程2の生成物の第2のアリコート(55g)(これは、過剰の未反応Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEも含有した)を、真空蒸留(60℃、20mmHg、2時間)に供した。
【0143】
蒸留後、18gのFomblin(登録商標)Z DOL PFPE(5重量/重量%のポリマー(P)も含有する)を得、35gの残渣は、ポリマー(P)(p=0)およびポリマー(P)(p=1)をモル比70:30で含んだ。
【0144】
実施例12−実施例2のポリマー(P)の分別
手順A
0.2μmPTFE+ガラス前フィルタで濾過後に得られた、実施例1、工程2の生成物(48g)(過剰の未反応Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEも含有する)に、450mlのFreon(登録商標)113 CFC(約10重量/体積%)を添加した。この混合物を磁気式攪拌下で室温に維持して、平衡に到達させ、生成物を完全に溶解させた。得られた透明溶液に、メタノール(非溶媒として)を少しずつ添加して、沈殿部分を得、これを上清から分離し、穏やかな蒸留(60℃、20mmHg、2時間)により溶媒から精製した。
【0145】
上清にそれに続く非溶媒(エタノール)のアリコートを添加し;それぞれの添加後、沈殿部分を得、上清から分離した。4つの沈殿部分(部分F1〜部分F4)を得た。エタノールのアリコートおよび各部分の重量を以下に示す:
− 220mlエタノール、1.6gの部分F1を与える;
− 80mlノエタノール、10.8gの部分F2を与える;
− 60mlのエタノール、3.9gの部分F3を与える;
− 80mlのエタノール、8.9gの部分F4を与える。
【0146】
部分F4の分離後、上清を穏やかな蒸留(60℃、20mmHg、4時間)に供して、21gの残渣Rを得た。
【0147】
以下の表2は、部分F1〜部分F4および残渣Rの組成を要約する。
【0148】
【0149】
手順B:
過剰の未反応Fomblin(登録商標)Z DOL PFPEも含有する、0.2μmPTFE+ガラス前置フィルタでの濾過後に得られた、実施例2、工程2の生成物の第2のアリコート(48g)を使用して、実施例11の手順に従った。
【0150】
蒸留後に得られた残渣は、95モル%のp=0であるポリマー(P)および5モル%のp=1であるポリマー(P)を含有した。
【0151】
実施例13−実施例4のポリマー(P)の分別
0.2μmPTFE+ガラス前置フィルタでの濾過後に得られた、実施例4、工程2の生成物(50g)に、450mlのFreon(登録商標)113 CFC(約10重量/体積%)を添加した。この混合物を磁気式攪拌下で室温にて維持して、平衡に到達させ、生成物を完全に溶解させた。得られた透明溶液にメタノール(非溶媒として)を少しずつ添加して、沈殿部分を得、これを上清から分離し、穏やかな真空蒸留(60℃、20mmHg、2時間)により溶媒から精製した。
【0152】
上清にそれに続く非溶媒(エタノール)のアリコートを添加し;それぞれの添加後、沈殿部分を得、上清から分離した。3つの沈殿部分(部分F1〜部分F3)を得た。エタノールのアリコートおよびそれぞれの部分の重量を以下に示す。エタノールのアリコートおよびそれぞれの部分の重量を以下に示す:
− 140mlのエタノール、9.6gの部分F1を与える;
− 60mlのエタノール、14.9gの部分F2を与える;
− 80mlのエタノール、6.7gの部分F3を与える。
【0153】
部分F3の分離後、上清を穏やかな蒸留(60℃、20mmHg、4時間)に供して、17.8gの残渣Rを得た。
【0154】
以下の表3は、部分F1〜部分F3および残渣Rの組成を要約する。
【0155】