前記固定片は前記フレーム取付部との間に基板挿し込み部を設け、前記基板は前記基板挿し込み部に挿し込まれ、前記発光部は前記フレームに保持されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光源ユニット。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る照明器具1の説明をする。
図1は本実施の形態における照明器具の斜視図であり、
図2は
図1に示す照明器具1の分解斜視図であり、
図3は
図1に示す照明器具のA−A’断面図であり、
図4は
図1に示す器具本体の斜視図であり、
図5は
図4の示すバネの斜視図であり、
図6の(a)は
図2に示す光源ユニットの斜視図であり、
図6の(b)は
図6の(a)におけるB矢視図であり、
図7は
図6に示す光源ユニットの分解斜視図であり、
図8は
図7に示す光源ユニットのC部詳細図であり、
図9は
図6の(a)に示す連結金具の斜視図である。
【0011】
はじめに、
図1から
図3を参照して照明器具1の各部の構成を説明する。
本実施形態の照明器具1は、
図1に示すように天井直付け型の照明器具であって、図示しない吊ボルトなどの取付具を用いて被取付部に取り付けられる器具本体100と、器具本体100に対して着脱自在に取り付けられる光源ユニット200とを備える。
器具本体100、光源ユニット200はいずれも長尺状であり、以下の説明において、長手方向を長手方向X、長手方向Xに対する短手方向を短手方向Yとし、長手方向Xおよび短手方向Yそれぞれに直交する方向を上下方向Zとする。また、照明器具1が取り付けられる天井などの被取付面側を上方向Z1とし、上方向Z1と反対側であり照明器具1が照射する側を下方向Z2とする。
【0012】
図2から
図5を参照して、器具本体100の各部の構成を説明する。
器具本体100は、ボルトなどの固定具を用いて天井などの被取付部に取り付けられるものである。
図2に示すように、器具本体100は、光源ユニット200の一部が挿入され取り付けられる取付部110と、取付部110の長手端部を覆う側板120と、器具本体100の外部から引き込まれた図示しない電源線が挿し込まれる端子台130と、光源ユニット200を保持する為のバネ140とを備えている。
【0013】
図2示すように、取付部110は、長手方向Xに沿って形成され光源ユニット200が挿入される収容部111と、短手方向Yにおいて収容部111の両側に設けられる鍔部112、傾斜部113とを備えている。
【0014】
図2から
図4に示すように、収容部111は、長手方向Xに沿って長尺且つ矩形板状に形成された底部111aと、底部111aの長手側辺それぞれから底部111aと直交する方向に延出する一対の側部111bとを有する凹形状をなし、光源ユニット200の一部が収納される。
収容部111は、底部111aと対向する位置に光源ユニット200が挿入される開口111cが形成される。
【0015】
底部111aには、商用電源から電力供給をうける為の図示しない電源線を引き込む電源引込孔111aaと、固定具により被取付部へ固定する為の固定孔111abが形成されている。
【0016】
鍔部112は、一対の側部111bの開口111c側の長手側辺それぞれから互いに離れるように対に形成されている。
【0017】
傾斜部113は、短手方向Yにおいて収容部111の両側に設けられている。傾斜部113は、鍔部112の長手側辺より、上方向Z1へ且つ収容部111から離れるように形成されている。
【0018】
図4に示すように、側板120は、長手方向Xにおける取付部110の両端に配設されており、収容部111と傾斜部113を覆っている。
側板120は、収容部111と傾斜部113の長手方向Xの端部を覆う側板本体部121と、側板本体部121から側板本体部121に対して略垂直になるように突設した側板鍔部122を有している。
【0019】
図4に示すように、端子台130は、収容部111の底部111aに固定されており、電源引込孔111aaから引き込まれた図示しない電源線と接続し、商用電源から供給される電力を光源ユニット200に供給する。
端子台130は、矩形箱状に形成された端子台本体部131と、電源ユニット200に電気的に接続する為の端子台接続部132とを備えている。
端子台接続部132は、端子台電線132aと、端子台電線132aの先端に設けられた端子台コネクタ132bを備えている。
【0020】
図5に示すように、バネ140は、収容部111の底部111aに、長手方向Xに沿って対になるよう2つ配設されている。バネ140は、光源ユニット200を器具本体100に取り付けする取付機構の1つであり、後述する連結金具260と係合するものである。
バネ140は、ステンレス材料や、バネ鋼材などの弾性材料で形成され、
図5に示すように底部111aに固定されるバネ固定部141と、円弧形状をしたバネ円弧部142と、バネ円弧部142の先端に設けられ後述する連結金具260に引掛けられるバネ先端部143が設けられている。
また、対になるバネ140は、バネ先端部143が互いに反対方向を向くように底部111aに配設されている。
なお、バネ140は、板材の弾性材料を曲げて形成しても良く、線材の弾性材料を曲げて形成しても良い。
【0021】
図6から
図9を参照して、光源ユニット200の各部の構成を説明する。
図6から
図9に示すように、光源ユニット200は、複数の発光素子212を有する発光部210と、この発光部210が取付けられるフレーム220と、発光部210を覆うようにしてフレーム220に取り付けられるカバー230と、光源ユニット200の長手方向Xの端部に配設される蓋240と、発光部210に所定の点灯電力を供給する電源装置250と、バネ140と係合する連結金具260とを備えている。
【0022】
発光部210は、複数の発光素子211と、複数の発光素子211が実装される基板212を有している。基板212は照明器具1の長手方向と略同等になるように長尺に形成されており、発光素子211が基板212の長手方向へ直線状に配設されている。
【0023】
基板212は、長手側辺に基板凹部212aと、基板凸部212bが形成されている。基板凹部212aは、基板212の長手側辺から短手方向Yにおける中心に向って凹んだ形状である。基板凸部212bは、基板凹部212aに隣接して設けられている。基板凹部212aおよび基板凸部212bは、基板212の長手側辺両側にそれぞれ形成されている。
【0024】
発光部210の長手方向Xにおける一端部には、電源装置250との間を電気的に接続するための図示しない電線が接続されている。この電線が電源装置250に接続されており、発光部210と電源装置250が電気的に接続されている。
なお、発光素子212は、例えば表面実装タイプのLED素子であるが、COB型発光モジュールでも良く、有機EL素子でも良い。また、発光素子212を直線状に実装する列は一列でも良く、複数列でも良い。
【0025】
図7および
図8に示すように、フレーム220は、長手方向Xに沿って長尺且つ矩形板状に形成されたフレーム取付部221と、フレーム底部221の長手側辺それぞれからフレーム底部221と直交する方向に延出する一対のフレーム側部222とで構成されている。
また、各フレーム側部222は、先端が曲げ加工されて形成された側部端部222aがそれぞれ設けられている。
【0026】
フレーム取付部221は、フレーム取付部221から突設するように形成され、発光部210を保持する為の固定片223が設けられている。
固定片223は、L字形状であり、フレーム取付部221から突設した立上り部223aと、フレーム取付部221との間に隙間を形成するように立上り部223aから長手方向Xへ延設した押え部223bとを有している。フレーム取付部221と押え部223bの間に形成される隙間は、基板212が挿し込まれる基板挿し込み部223cとなる。
また、固定片223は、フレーム取付部221の一部をフレーム取付部221の短手方向Yの中心側から外側へ向かって切り起し加工にて形成したものである
切り起し加工とは、切り曲げ加工とも呼び、切り込みまたスリットによって所定の形状を形成し、切り残した部分を曲げる加工であり、フレーム取付部221には固定片223の短手方向Yにおける中心側に隣接した位置に切り起し開口221aが形成されている。
【0027】
固定片223は、短手方向Yにおいて対になるよう並設されている。この対に形成された固定片223は、長手方向Xにおいて複数設けられている。
なお、対になる固定片223、223同士の距離Aは、対になる基板凹部212a、212a同士の距離Bとほぼ等しくなる。
また、固定片123の長手方向の長さCは、基板凹部212aの長手方向の長さDよりも短く形成されている。
【0028】
更に、フレーム取付部221は、発光部210が固定する面と反対側の面に突起部2
34が設けられている。突起部2
34は、切り起し加工により形成されたものであり、固定片223と反対側に突出している。
突起部2
34は、連結金具260をネジなどの固定具により固定する為のものである。突起部2
34がフレーム取付部221より突出するよう設けられていることで、固定具が発光部210を固定した面側に突き出すことを防いでいる。
この、突起部2
34は、連結金具260だけでなく、フレーム220に配設される電源装置250、図示しない無線ユニット、アース線、取付機構などの機能部品を固定する為に設けても良い。
なお、突起部2
34を切り起したことにより、フレーム取付部221には図示しない開口が設けられている。この開口は、発光部210がフレーム220に固定されることで塞がれる。
また、固定片223および突起部2
34それぞれを切り起して形成した際に設けられた開口を区別する為に、固定片223の形成により設けられた切り起し開口221aを第一の開口と呼び、突起部2
34の形成により設けられた開口を第二の開口と呼ぶこともある。
【0029】
図3および
図7に示すように、カバー230は、乳白色のアクリル樹脂など拡散性を有する材料により形成されたものであり、発光部210を覆うようにフレーム220に取り付けられ、発光部210から照射される光を拡散させる。
カバー230は
図3に示すように、短手方向Yにおいて、発光部210を覆う外層部231と、外層部231の各端部より互いに近づくように突設する対になるカバー底部232と、対になるカバー底部232の各端部よりフレーム220の側方を覆うようなカバー側部233を有している。カバー230は、外層部231、カバー底部232、カバー側部233が長手方向Xへ連続するように形成されている。
なお、カバー底部232およびカバー側部233は、反射材料の塗布や二色成形などの方法により、反射性能が高い構成にしても良い。カバー底部232およびカバー側部233の反射性能を高くすることで、光源ユニット200の発光効率を高くすることができる。
【0030】
図6および
図7に示すように蓋240は、光源ユニット200の長手方向Xにおける端部に配設され、発光部210が照射する光を長手方向Xへ配光するものである。蓋240は、アクリル樹脂など透過性、拡散性を有する材料により形成されている。蓋240は、カバー230の端部に設けられており、光源ユニット200の長手方向Xにおける端部となる蓋端面241と、カバー230の外層部231と隣接する蓋外層部242と、カバー230のカバー底部232と隣接する蓋底部243と、を有している。
蓋240は、カバー230の長手方向Xの開口を塞ぐとともに、カバー230と接着剤、熱溶着などの接合手段により接合されている。
【0031】
図6に示すように、電源装置250は、フレーム底部221の発光部210が取り付けられた面の反対側の面に固定される。
電源装置250は、端子台130を介して商用電源からの電力を発光部210に供給し、発光部210を点灯させるものであり、図示しない電源回路が内蔵され長尺形状をした電源本体部251と、端子台接続部132と接続する電源接続部252を備えている。
電源接続部252は、電源電線252aと、電源電線252aの先端に設けられ端子台コネクタ132bと接続する電源コネクタ252bを備えている。
【0032】
図9に示すように、連結金具260は、略L形状をしており金具固定部261とバネ連結部262を有している。連結金具260は、光源ユニット200を器具本体100に取り付けする取付機構の1つであり、バネ140と係合するものである。
連結金具260は、金具固定部261は保持底面部221にネジなどに固定され、バネ連結部262はバネ140が引っ掛けられる連結開口部262aが形成されている。
この連結開口部2626aとバネ140のバネ円弧部142が係合し、光源ユニット200は器具本体100に固定される。
【0033】
図10から
図12を参照して、発光部210のフレーム220への取付作業の概要を説明する。
図10の(a)は発光部210がフレーム220の取り付けられる前の状態を示し、
図10(b)は図*の(a)に示すD部の詳細図である。
図11の(a)は発光部210がフレーム220に配置された状態を示し、
図11の(b)は
図11の(a)に示すE部の詳細図である。
図12の(a)は発光部210がフレーム220の取り付けられた状態を示し、
図12の(b)は
図12の(a)に示すF部の詳細図である。
【0034】
図10は発光部210がフレーム220に取り付けられる前の状態である。
はじめに、
図10の状態から
図11に示すように、発光部210をフレーム220のフレーム取付部221に配置する。このとき、固定片223は基板112の基板凹部112aに配置される。また、フレーム220の切り起し開口221aは基板212により覆われる。
【0035】
次に、
図11の状態から、基板212の基板凸部212bを固定片2223の基板挿し込み部223cに挿し込むように、発光部210をフレーム取付部221と平行な長手方向Xへ移動させる。
長手方向Xへ移動させることで、基板凸部212bは基板挿し込み部223cに挿し込まれ、発光部110はフレーム220に取り付けられる。また、発光部210は、基板212が切り起し開口221aを塞いだ状態でフレーム220に取り付けられる。
【0036】
このように、発光部210は、基板212の基板凸部212bが固定片223の基板挿し込み部223Cに挿し込むことでフレーム220に取り付けされるとともに、フレーム220は切り起し開口121aが発光部210により塞がれる。よって、容易な作業で発光部210をフレーム220に取り付けすることができる。
また、このとき切り起しにより突起部2
34を設けたことでフレーム取付部221に形成された第二の開口も発光部210により塞ぐことができる。
【0037】
次に、光源ユニット200の組み立て作業の概要を説明する。
カバー230は、発光部210が取り付けられたフレーム220に、外層部231が発光素子211を覆った状態でカバー側部233をフレーム側部222に係合させ、取り付けられる。電源装置250および連結金具260は、フレーム220の発光部210が取り付けられた面と反対の面に取り付ける。光源ユニット200は組み立てられる。以上の作業により、光源ユニット200を組み立てすることができる。
なお、電源装置250および連結金具260をフレーム220に取り付けするのは、フレーム220に発光部210が取り付けられる前でも良く、フレーム220に発光部210が取り付けられた後でも良い。
【0038】
本実施の形態の光源ユニット200は、発光素子211が基板212に実装された発光部210と、この発光部210が取り付けられるフレーム取付部221を有するフレーム220と、フレーム取付部221の一部を切り起しして形成した固定片223とを備え、発光体210は基板212を固定片223に挿し込むことでフレーム220に固定されるとともに、基板212が切り起したことにより形成された切り起し開口221aを塞いでいる。よって、固定片を曲げる、ネジなど固定具で取り付けする取付作業や、テープなどにより開口を塞ぐ作業を省略することができ、容易な作業で光源ユニット200を組み立てすることができる。
【0039】
また、本実施の形態の光源ユニット200は、フレーム220がフレーム取付部221に固定片223と反対側に切り起して形成された突起部2
34が配設されている。この突起部2
34を切り起し形成したことで設けられた開口である第二の開口も、発光部210がフレーム220に固定されることで、基板212により塞ぐことができる。
つまり、発光部210がフレーム220に固定されることで、切り起し開口221aである第一の開口およぶ第二の開口を塞ぐことができる。
【0040】
また、本実施の形態は、ネジなど固定具による取付作業や、テープなどにより切り起し開口を塞ぐ作業を省略することができるの、部品数が増加するのを抑制することができる。
【0041】
次に、
図13および
図14を用いて本実施の形態の変形例に関して説明を行なう。
図13は、発光部210A、フレーム220Aを示している。
図13の(a)は発光部210Aがフレーム220Aに取り付けられる前の状態であり、
図13の(b)は発光部210Aがフレーム220Aに取り付けられた状態である。本実施の形態の変形例として、
図13に示すような発光部210Aおよびフレーム220Aを備えた光源ユニット200Aでも良い。
発光部210Aは、基板凹部212aおよび基板凸部212bが形成されてない矩形状の基板212Aを有しており、フレーム220Aに切り起し開口221aを覆うように配置される。フレーム220Aは、フレーム取付部221Aに発光部210Aが配置されると、固定片223Aの抑え部223aAが発光部210A側に曲げられ、発光部210Aが取り付けられる。
光源ユニット200Aは、基板212Aを基板凹部212aおよび基板凸部212bを有さない矩形状にすることで、材料を少なくすることができる。
【0042】
図14は、発光部210B、フレーム220Bを示している。
図14の(a)は発光部210Bがフレーム220Bに取り付けられる前の状態であり、
図14の(b)は発光部210Bがフレーム220Bに取り付けられた状態である。本実施の形態の変形例として、
図14に示すような発光部210Bおよびフレーム220Bを備えた光源ユニット200Bでも良い。
発光部210Bは、基板凹部212aおよび基板凸部212bが形成されてない矩形状の基板212Bを有しており、フレーム220Bに切り起し開口221aを覆うように配置される。フレーム220Bは、固定片223Bが略矩形状をしており、発光部210Bと面接触し、発光部210Bをフレーム220Bに(保持)している。
光源ユニット200Bは、略矩形状に形成された固定片223Bを有し、固定片223Bが発光部210と面接触することで、発光部210の保持をより強固にすることができる。
【0043】
また、本実施の形態では、バネ140が照明器具1の長手方向Xへ2箇所配置される取付機構を説明したが、長手方向Xの一方は引っ掛けによる係合で、もう一方がバネによる取り付けであっても良い。
【0044】
また、本実施の形態では、器具本体100にバネ140を設け、光源ユニット200に連結金具260を設ける仕様について説明を行なったが、器具本体100が連結金具260を備え、光源ユニット200がバネ140を備える仕様でも良い。
【0045】
また、本実施の形態では、器具本体100に端子台130を設け、光源ユニット200に電源装置250を設ける仕様について説明を行なったが、器具本体100が電源装置250を備え、光源ユニット200が端子台130を備える仕様でも良く、どちらか一方が端子台130と電源装置250を備える仕様でも良い。
【0046】
また、本実施の形態では、器具本体100および器具本体1000は逆富士型形状に関して説明を行なったが、本発明に係る器具本体は逆富士型形状に限らず埋め込み型形状の器具本体でも良く、トラフ形状の器具本体でも良い。
【0047】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態を部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態を部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。