(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
入力送信信号をもとに生成したエンベロープ信号を生成し、生成したエンベロープ信号を増幅して制御電源電圧を生成し、生成した制御電源電圧を電源電圧として送信信号処理部に供給し、当該送信信号処理部で入力送信信号の信号レベルを増幅して出力送信信号を生成するエンベロープトラッキング方式の電力増幅制御方法であって、
前記送信信号処理部の温度を検出し、
前記エンベロープ信号のレベルを検出し、
前記検出した検出温度に応じて入出力特性の異なる複数の補正エンベロープ信号を生成し、
前記検出した検出温度が変化した場合、前記エンベロープ信号の検出レベルが所定の閾値以下となったときに変化した後の前記検出温度に応じた補正エンベロープ信号に切り換えることを特徴とするエンベロープトラッキング方式の電力増幅制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な構成部品については以下の説明を参酌して判断すべきものである。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0011】
以下の詳細な説明では、本発明の一実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の細部について記載される。しかしながら、かかる特定の細部がなくても1つ以上の実施態様が実施できることは明らかであろう。他にも、図面を簡潔にするために、周知の構造及び装置が略図で示されている。
以下に、本発明の一実施形態に係る電力増幅装置について説明する。
図1に示すように、電力増幅装置10は、送信信号生成部1と、エンベロープ信号生成部2と、エンベロープ補正処理部3と、エンベロープ信号処理部4と、送信信号処理部5と、温度検出部6と、レベル検出部7とを備える。
【0012】
送信信号生成部1は、ベースバンドのデジタル信号である入力送信信号SITを生成し、生成した入力送信信号SITをエンベロープ信号生成部2及び送信信号処理部5に出力する。なお、送信信号生成部1は、電力増幅装置10の外部に設けられていても良い。すなわち、入力送信信号は、電力増幅装置10の外部からの入力信号でも良い。この場合、電力増幅装置10は、外部の送信信号生成部1と接続するための入力部を有していれば良い。
【0013】
エンベロープ信号生成部2は、送信信号生成部1からの入力送信信号SITをもとにエンベロープ信号SIEを生成する。
温度検出部6は、後述する送信信号処理部5を構成する高周波増幅器5bの近傍に配置されて、高周波増幅器5bの温度を検出し、温度検出信号Stをエンベロープ補正処理部3へ出力する。
【0014】
レベル検出部7は、エンベロープ信号生成部2から出力されるエンベロープ信号SIEの信号レベルを検出し、検出した信号レベルを示すレベル検出信号SLをエンベロープ補正処理部3へ出力する。
高周波増幅器5bの入出力特性は、高周波増幅器5bの温度によって変化する。そこで、エンベロープ補正処理部3は、温度検出部6で検出した温度に応じてエンベロープ信号を補正して補正エンベロープ信号SAEを出力する。エンベロープ補正処理部3は、高周波増幅器5bの温度に応じてエンベロープ信号を補正するための複数のルックアップテーブルを記憶する記憶部8が接続されている。
【0015】
エンベロープ補正処理部3の具体的構成は、
図1に示すように、補正エンベロープ信号生成部3aと、この補正エンベロープ信号生成部3aの補正動作を制御する補正動作制御部3bとを備えている。
補正エンベロープ信号生成部3aは、補正動作制御部3bが温度検出部6で検出した温度に基づいて、記憶部8に記憶されたルックアップテーブルを参照して、エンベロープ信号生成部2から入力されるエンベロープ信号SIEをもとに補正エンベロープ信号SAEを生成する。
【0016】
ここで、記憶部8に記憶されているルックアップテーブルは、
図2(a)〜(c)のように高周波増幅器5bの温度領域毎に例えば低温用(送信開始時、または使用する環境温度が低温時)ルックアップテーブルLT1、常温用(通常の動作時)ルックアップテーブルLT2及び高温用(送信時間が長時間、または使用する環境温度が高温時)ルックアップテーブルLT3の3種類が用意されている。
【0017】
低温用ルックアップテーブルLT1は、高周波増幅器5bの温度が例えば−10℃(低温側の動作保証温度)以上20℃未満の範囲の低温領域に属する場合に適用される。常温用ルックアップテーブルLT2は、高周波増幅器5bの温度が例えば20℃以上60℃未満の範囲の通常時の常温領域に属する場合に適用される。高温用ルックアップテーブルLT3は、高周波増幅器5bの温度が例えば60℃以上90℃(高周波増幅器の素子の動作保証温度)未満の範囲の高温領域に属する場合に適用される。
図2(a)〜(c)に示すルックアップテーブルは、高周波増幅器5bの温度が常温(通常動作時)に比べ低温で電力利得が上昇し、高温で電力利得が低下する特性に対応している。
【0018】
低温用ルックアップテーブルLT1は、通常動作時より高周波増幅器5bの温度が低く、高周波増幅器5bの電力利得が高くなる特性を補償するためのテーブルで、
図2(a)の特性線L1で設定されるものであり、横軸がエンベロープ信号SIEのレベルLV1であり、縦軸が補正エンベロープ信号SAEのレベルLV2である。この特性線L1は、エンベロープ信号SIEのレベルLV1が零であるときに補正エンベロープ信号SAEのレベルLV2も零となる。この状態からエンベロープ信号SIEのレベルLV1が増加したときに、予め設定した閾値LV1thまではエンベロープ信号SIEのレベルLV1の増加量に比例して補正エンベロープ信号SAEも増加する。しかしながら、エンベロープ信号SIEのレベルLV1が閾値LV1thを超えると、エンベロープ信号SIEのレベルLV1の増加量に対して補正エンベロープ信号SAEのレベルLV2の増加量が少なくなるように傾きが小さく設定されている。
【0019】
常温用ルックアップテーブルLT2は、通常動作時で使用されるため電力利得の標準特性に対応するテーブルで、
図2(b)の特性線L2で設定されるものであり、エンベロープ信号SIEのレベルLV1の増加量に比例して補正エンベロープ信号SAEのレベルLV2の増加量が増加するように設定されている。
【0020】
高温用ルックアップテーブルLT3は、通常動作時より高周波増幅器5bの温度が高く、高周波増幅器5bの電力利得が低くなる特性を補償するためのテーブルで、
図2(c)の特性線L3で設定されるものであり、エンベロープ信号SIEのレベルLV1が零から閾値LV1thに達する間での間はエンベロープ信号SIEのレベルLV1の増加量に応じて補正エンベロープ信号SAEのレベルLV2の増加量が増加し、エンベロープ信号SIEのレベルLV1が閾値LV1thを超えるとエンベロープ信号SIEのレベルLV1の増加量に対して補正エンベロープ信号SAEのレベルLV2の増加量が大きくなるように特性線L2に比較して傾きが大きく設定されている。
【0021】
なお、各ルックアップテーブルLT1〜LT3の特性線L1〜L3は、説明の簡単のため線形に設定されているが、実際には、高周波増幅器5bの温度特性に合わせるため非線形の特性となる場合もある。
補正動作制御部3bは、補正エンベロープ信号生成部3aの補正動作を制御するもので、温度検出部6で検出した温度検出信号St及びレベル検出部7で検出したエンベロープ信号SIEのレベルLV1が入力される。この補正動作制御部3bでは、温度検出信号Stが低温領域、常温領域及び高温領域のいずれに属するかを判定し、補正エンベロープ信号生成部3aで参照するルックアップテーブルを選択する。そして、補正動作制御部3bは、選択したルックアップテーブルが現在のルックアップテーブルとは異なるときに、選択したルックアップテーブルへの切り換えを、エンベロープ信号SIEのレベルLV1が閾値LV1th以下であるときに行なう。
【0022】
エンベロープ信号処理部4は、エンベロープ補正処理部3からの補正エンベロープ信号を増幅して制御電源電圧VCPを生成し、その制御電源電圧VCPを送信信号処理部5に出力する。
ここでは、一例として、エンベロープ信号処理部4は、D/Aコンバータ(以下、DACと称す)4aと、増幅器4bと、DC電源4cとを備える。
【0023】
DAC4aは、エンベロープ補正処理部3からの補正エンベロープ信号SAEをデジタル信号からアナログ信号に変換して後段の増幅器4bに出力する。
増幅器4bは、DC電源4cから供給されたDC電圧を受けて動作し、DAC4aからの補正エンベロープ信号SAEのアナログ信号を増幅して制御電源電圧VCPを生成し、その制御電源電圧VCPを送信信号処理部5に出力する。
【0024】
DC電源4cは、バッテリ等の直流電源である。なお、DC電源4cは、電力増幅装置10の外部に設けられていても良い。この場合、電力増幅装置10は、外部のDC電源4cと接続するための電源入力部を有していれば良い。
送信信号処理部5は、送信信号生成部1からの送信信号SITをデジタル信号からアナログ信号に変換し、そのアナログ信号をエンベロープ信号処理部4からの制御電源電圧VCPが印加される高周波増幅器5bで増幅して出力送信信号を生成し、その出力送信信号をアンテナ9に出力する。
【0025】
ここでは、一例として、送信信号処理部5は、DAC・RFコンバータ5aと、高周波増幅器5bとを備える。
DAC・RFコンバータ5aは、送信信号生成部1からの送信信号SITをデジタル信号からアナログ信号に変換後にRF(Radio Frequency)帯域の高周波信号にアップコンバートしてRF信号SRFを生成し、後段の高周波増幅器5bに出力する。
【0026】
高周波増幅器5bは、例えばNチャネルの電界効果トランジスタ(FET)を含んで構成され、ドレイン電極にエンベロープ信号処理部4から出力される制御電源電圧VCPを印加する。この制御電源電圧VCPはエンベロープ補正処理部3で高周波増幅器5bの温度による入出力特性に合わせて補正された補正エンベロープ信号SAEに基づくので、
図4の電力増幅装置の入力電力に対する出力電力の特性L11及び電力効率の特性L21で示すように、高周波増幅器5bが飽和電力点付近で動作することにより、RF信号SRFを高効率で増幅して出力送信信号SOTを生成する。そして、高周波増幅器5bは、この出力送信信号SOTをアンテナ9に出力する。
【0027】
アンテナ9は、送信信号処理部5からの出力送信信号SOTを電波(電磁波)として空間に放射することで、その出力送信信号SOTを電力増幅装置10の外部に送信する装置である。なお、アンテナ9は、電力増幅装置10の内部に設けられていても良い。
次に、電力増幅装置10による送信処理の流れについて
図3に基づいて説明する。
送信開始指示(送信オン)が入力されると、先ず、
図3の送信処理が開始され、エンベロープ補正処理部3の補正動作制御部3bで、温度検出部6で検出した温度検出信号Stを取得する(ステップS1)。
【0028】
この補正動作制御部3bでは、温度検出信号Stに基づいて高周波増幅器5bの温度が低温領域、常温領域及び高温領域の何れに属するかを判定し、その判定結果に基づいて記憶部8に記憶されている低温用ルックアップテーブルLT1、常温用ルックアップテーブルLT2及び高温用ルックアップテーブルLT3の何れかを選択して、選択されたルックアップテーブルを基に補正エンベロープ信号生成部3aで補正エンベロープ信号を生成する(ステップS2)。
【0029】
次いで、送信信号生成部1、エンベロープ信号生成部2、エンベロープ補正処理部3、エンベロープ信号処理部4及び送信信号処理部5を動作させて送信処理を開始する(ステップS3)。
このため、送信信号生成部1は、ベースバンドの入力送信信号SITを生成し、生成した入力送信信号SITをエンベロープ信号生成部2及び送信信号処理部5に出力する。
【0030】
エンベロープ信号生成部2は、入力送信信号SITをもとにエンベロープ信号SIEを生成して、エンベロープ補正処理部3に出力する。
このエンベロープ補正処理部3では、補正動作制御部3bが温度検出部6で検出した温度に応じて選択したルックアップテーブルLTi(i=1,2,3)を参照して、エンベロープ信号生成部2から入力されたエンベロープ信号SIEの信号をもとに補正エンベロープ信号SAEを生成してエンベロープ信号処理部4に出力する。
エンベロープ補正処理部3は、温度検出部6で検出した温度に応じてエンベロープ信号を補正して補正エンベロープ信号SAEを出力する。エンベロープ補正処理部3は、高周波増幅器5bの温度に応じてエンベロープ信号のレベルを補正するための複数のルックアップテーブルを記憶する記憶部8が接続されている。
【0031】
エンベロープ信号処理部4は、エンベロープ補正処理部3からの補正エンベロープ信号SAEをもとに制御電源電圧VCPを生成し、送信信号処理部5に出力する。
送信信号処理部5は、送信信号生成部1からの送信信号SITをデジタル信号からアナログ信号に変換後にRF信号SRFを生成し、そのRF信号SRFをエンベロープ信号処理部4からの制御電源電圧VCPが印加される高周波増幅器5bで増幅して出力送信信号SOTを生成し、その出力送信信号をアンテナ9に出力する。
【0032】
このように、送信処理を開始した後は、ステップS4に移行して、所定時間(例えば1分間)を計時する補正動作制御部3bに内蔵された計時タイマ(図示なし)がタイムアップしたか否かを判定し、計時タイマがタイムアップしていないときにはタイムアップするまで待機し、計時タイマがタイムアップするとステップS5に移行する。
このステップS5では、補正動作制御部3bで再度温度検出部6からの温度検出信号Stを取得し、次いで温度検出信号Stが現在選択されているルックアップテーブルLTiの温度範囲内であるか否かを判定する(ステップS6)。
【0033】
この判定結果が、現在選択されているルックアップテーブルLTiの温度範囲内であるときには前記ステップS4に戻り、現在選択されているルックアップテーブルLTiの温度範囲と異なる場合には、温度検出信号Stが属する温度範囲のルックアップテーブルLTj(j=1,2,3のうちiを除く値)を選択する(ステップS7)。
次いで、レベル検出部7からのエンベロープ信号SIEのレベルLV1を取得し(ステップS8)、取得したエンベロープ信号SIEのレベルLV1が閾値LV1th以下であるか否かを判定する(ステップS9)。
【0034】
この判定結果が、エンベロープ信号SIEのレベルLV1が閾値LV1thを超えている場合には、前記ステップS8に戻り、レベルLV1が閾値LV1th以下の場合、ルックアップテーブルLTiを新たに選択したルックアップテーブルLTjに切り換える(ステップS10)。
次いで、送信停止指示(送信オフ)が入力されたか否かを判定し(ステップS11)、送信停止指示が入力されたときには、送信処理停止処理を行なって(ステップS12)、送信信号生成部1、エンベロープ信号生成部2、エンベロープ補正処理部3、エンベロープ信号処理部4及び送信信号処理部5を停止させてから処理を終了する。
【0035】
一方、送信停止指示が入力されていないときには前記ステップS4に戻る。
このようにして、エンベロープ信号生成部2からのエンベロープ信号SIEが、エンベロープ補正処理部3に出力され、このエンベロープ補正処理部3で、温度検出部6から入力される高周波増幅器5bの温度検出信号Stに応じて温度補償された補正エンベロープ信号SAEを生成する。このエンベロープ補正処理部3から出力される補正エンベロープ信号SAEに基づいてエンベロープ信号処理部4で制御電源電圧VCPを生成し、生成した制御電源電圧VCPを送信信号処理部5に出力する。
【0036】
このように高周波増幅器5bの温度検出信号Stに応じてエンベロープ信号を補正して、制御電源電圧VCPを制御することで、低温時に電力利得が上昇する特性を補償して歪の発生による高調波の発生を抑え、または高温時に電力利得が低下する特性を補償して出力電力不足の発生を抑えるとともに、エンベロープ信号を補正しない場合よりバックオフを小さくすることができるため、電力増幅装置10の電力効率を上げられる。
【0037】
エンベロープ補正処理部3の補正動作制御部3bによる補正エンベロープ信号生成部3aで使用するルックアップテーブルLTiの切り換えをエンベロープ信号SIEのレベルLV1が閾値LV1th以下であるときに行なう。このため、各ルックアップテーブルLT1〜LT3の閾値LV1th以下のレベルでは、何れのルックアップテーブルLT1〜LT3を選択しても補正エンベロープ信号SAEのレベルLV2が同じ値となる。したがって、
図5に示すように、現在、選択しているルックアップテーブルLTiから新たなルックアップテーブルLTjへの切り換え時に補正エンベロープ信号SAEのレベルが不連続になることがなく、高周波増幅器5bから出力される出力送信信号の波形の歪の発生を防止することができる。
【0038】
なお、上記実施形態では、エンベロープ補正処理部3で使用するルックアップテーブルとして、低温用ルックアップテーブルLT1、常温用ルックアップテーブルLT2及び高温用ルックアップテーブルLT3の3種類を使用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば20℃未満の低温用ルックアップテーブルLT1と60℃以上の高温用ルックアップテーブルLT3との2種類のルックアップテーブルを用意する。そして、温度検出部6で検出した高周波増幅器5bの温度が低温用ルックアップテーブルLT1及び高温用ルックアップテーブルLT3の中間の温度である場合には、
図6に示すように、低温用ルックアップテーブルLT1及び高温用ルックアップテーブルLT3で個別に算出した2つの補正エンベロープ信号SAEのレベルを均等割りした補間処理で検出温度に対応するレベルを算出するようにしてもよい。この場合には、ルックアップテーブルが2つでよいので、記憶部8の記憶容量を少なくすることができる。
【0039】
また、低温用ルックアップテーブルLT1及び高温用ルックアップテーブルLT3で個別に算出した2つの補正エンベロープ信号SAEのレベルを均等割りする場合に代えて、例えば、高周波増幅器5bが高温での温度変化に対する電力利得の変化が低温時より大きい場合、
図7に示すように、低温側では荒くし高温側に行くにしたがい密にして高温側でのエンベロープ信号補正精度を向上させることができる。
【0040】
さらに、エンベロープ補正処理部3でのエンベロープ信号SIEの補正精度をより高めるには、温度範囲を狭めた4以上のルックアップテーブルを記憶部8に記憶し、温度検出部6からの温度検出信号Stに基づいてきめ細かにルックアップテーブルを設定するようにすればよい。
【0041】
また、上記実施形態では、ルックアップテーブルLT1〜LT3を参照して、エンベロープ信号SIEのレベルから補正エンベロープ信号SAEのレベルを算出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、各ルックアップテーブルLT1〜LT3に設定されている特性線L1〜L3を表す例えば変数xをエンベロープ信号SIEのレベルLV1とし、変数yを補正エンベロープ信号SAEのレベルLV2とする方程式を個別に作成して記憶部8に記憶しておき、補正動作制御部3bで、温度検出部6で検出した温度検出信号Stに基づいて作成した方程式を選択し、補正エンベロープ信号生成部3aで選択した方程式にエンベロープ信号SIEのレベルLV1を代入して、補正エンベロープ信号SAEのレベルLV2を算出するようにしてもよい。
【0042】
以上、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これらの説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態の種々の変形例とともに本発明の別の実施形態も明らかである。したがって、特許請求の範囲は、本発明の範囲及び要旨に含まれるこれらの変形例又は実施形態も網羅すると解すべきである。