(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ベルトコンベアが延伸しても移動されない固定部と、前記ベルトコンベアの延伸によって切羽側に移動する移動部とを備えた連続ベルトコンベヤの稼働データを連続BC稼働データとして収集してモニタ装置に表示させる連続ベルトコンベヤモニタリングシステムであって、
前記固定部及び前記移動部の前記稼働データを複数のプログラマブルロジックコントローラによるシーケンス制御によって収集し、
前記複数のプログラマブルロジックコントローラは、
前記移動部に搭載され、前記移動部の前記稼働データを移動部稼働データとして収集する移動部稼働データ収集部と、
前記固定部の稼働データを固定部稼働データとして収集する固定部稼働データ収集部と、
前記移動部稼働データ及び前記固定部稼働データを前記連続BC稼働データとして前記モニタ装置に送信するインターフェース部と、
受信した前記移動部稼働データを前記インターフェース部に向けて送信する中継部とからなることを特徴とする連続ベルトコンベヤモニタリングシステム。
前記ベルトコンベアの延伸距離に応じた台数の前記中継部が前記シーケンス制御に組み込まれていることを特徴とする請求項1記載の連続ベルトコンベヤモニタリングシステム。
前記連続BC稼働データに基づいて、前記ベルトコンベアの延伸距離を監視し、延伸距離が設定された距離を経過する毎に、新たな前記中継部の用意を指示する中継用PLC用意警告を前記モニタ装置に表示させる延伸距離監視部を具備することを特徴とする請求項2又は3記載の連続ベルトコンベヤモニタリングシステム。
前記延伸距離監視部は、前記シーケンス制御に新たな前記中継部が組み込まれるまで前記中継用PLC用意警告の表示を維持させることを特徴とする請求項4記載の連続ベルトコンベヤモニタリングシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、熟練者や現場担当者の人数には限りがあるため、連続BCの全線の稼働状況を把握することは困難である。そして、不具合発生時は原因の特定に多大な時間を要することから、工事の進捗に大きな影響を及ぼすことも懸念される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、連続BCの全線の稼働状況を把握することができ、不具合の発生を未然に防止することができる連続ベルトコンベヤモニタリングシステムを提供することを目的とする。
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、ベルトコンベアが延伸しても移動されない固定部と、前記ベルトコンベアの延伸によって切羽側に移動する移動部とを備えた連続ベルトコンベヤの稼働データを連続BC稼働データとして収集してモニタ装置に表示させる連続ベルトコンベヤモニタリングシステムであって、前記固定部及び前記移動部の前記稼働データを複数のプログラマブルロジックコントローラによるシーケンス制御によって収集し、前記複数のプログラマブルロジックコントローラは、前記移動部に搭載され、前記移動部の前記稼働データを移動部稼働データとして収集する移動部稼働データ収集部と、前記固定部の稼働データを固定部稼働データとして収集する固定部稼働データ収集部と、前記移動部稼働データ及び前記固定部稼働データを前記連続BC稼働データとして前記モニタ装置に送信するインターフェース部と、受信した前記移動部稼働データを前記インターフェース部に向けて送信する中継部とからなることを特徴とする。
さらに、本発明において、前記ベルトコンベアの延伸距離に応じた台数の前記中継部が前記シーケンス制御に組み込まれていても良い。
さらに、本発明において、前記中継部の少なくとも1台は、前記移動部に搭載されていても良い。
さらに、本発明において、前記連続BC稼働データに基づいて、前記ベルトコンベアの延伸距離を監視し、延伸距離が設定された距離を経過する毎に、新たな前記中継部の用意を指示する中継用PLC用意警告を前記モニタ装置に表示させる延伸距離監視部を具備しても良い。
さらに、本発明において、前記延伸距離監視部は、前記シーケンス制御に新たな前記中継部が組み込まれるまで前記中継用PLC用意警告の表示を維持させても良い。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ベルトコンベアが延伸されて設置距離が長くなっても、中継部によってベルトコンベアの延伸に伴って切羽側に移動される移動部のテールピース稼働データを確実にインターフェース部まで送信することができる。従って、ベルトコンベアが延伸されて設置距離が長くなっても、連続BCの全線の稼働状況を把握することができ、不具合の発生を未然に防止することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る連続ベルトコンベヤモニタリングシステムの実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0010】
本実施形態において、
図1を参照すると、抗外にズリを搬出する連続BC1は、クラッシャー11と、テールピース台車12と、ベルトコンベア13と、ストレージカセット14とで構成され、連続ベルトコンベヤモニタリングシステム2(以下、連続BCMS2と称す)は、連続BC1の稼働状況をモニタリングする。
【0011】
連続BCMS2は、テールピース台車12の動作を制御するテールピース制御盤21と、テールピース台車12を操作するテールピース操作盤22と、ベルトコンベア13を動作させるメインドライブ15の駆動を制御するメインドライブ制御盤23と、ストレージカセット14の動作を制御するストレージカセット制御盤24と、I/F盤25と、中継用プログラマブルロジックコントローラ26(以下、中継用PLC26と称す)と、モニタ装置30とからなり、プログラムによって予め設定された順序に従って制御の各段階を逐次進めていくシーケンス制御を実行する。すなわち、中継用PLC26と共に、テールピース制御盤21、テールピース操作盤22、メインドライブ制御盤23、ストレージカセット制御盤24及びI/F盤25もプログラマブルロジックコントローラである。モニタ装置30は、プログラム制御で動作するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、シーケンス制御のプログラムを更新する機能を備えている。
【0012】
テールピース制御盤21とテールピース操作盤22とは、通信ケーブル3aで接続されている。テールピース制御盤21とテールピース操作盤22とは、いずれも抗内作業用のテールピース台車12に搭載されている。従って、連続BCの延伸作業に伴ってテールピース台車12が切羽方向に移動しても、テールピース制御盤21とテールピース操作盤22との間の距離は不変であり、通信ケーブル3aによるテールピース制御盤21とテールピース操作盤22との接続状態は維持される。
【0013】
メインドライブ制御盤23とI/F盤25とが通信ケーブル3bで、ストレージカセット制御盤24とI/F盤25とが通信ケーブル3cで、I/F盤25とモニタ装置30とが通信ケーブル3dでそれぞれ接続されている。メインドライブ制御盤23、ストレージカセット制御盤24、I/F盤25及びモニタ装置30は、抗外に設置されている。従って、連続BCの延伸作業に伴ってメインドライブ制御盤23、ストレージカセット制御盤24、I/F盤25及びモニタ装置30が移動されることなく、通信ケーブル3bによるメインドライブ制御盤23とI/F盤25との接続状態、通信ケーブル3cによるストレージカセット制御盤24とI/F盤25との接続状態、通信ケーブル3dによるI/F盤25とモニタ装置30との接続状態がそれぞれ維持される。
【0014】
上述のようにテールピース操作盤22は、テールピース台車12に搭載されているため、連続BCの延伸に伴ってテールピース操作盤22と抗外に設置されたストレージカセット制御盤24との距離が拡がる。テールピース操作盤22とストレージカセット制御盤24との距離は数kmに及ぶことも少なくない。従って、本実施形態では、テールピース操作盤22とストレージカセット制御盤24とを中継用PLC26を介して接続するように構成している。中継用PLC26は、テールピース操作盤22とストレージカセット制御盤24との距離、すなわちベルトコンベア13の延伸距離に応じた台数が設置される。
【0015】
図1には、テールピース操作盤22とストレージカセット制御盤24とを2台の中継用PLC26を介して接続した例が示されている。テールピース操作盤22と中継用PLC26とは、通信ケーブル3eによって接続されている。ストレージカセット制御盤24と中継用PLC26との間と、隣り合う中継用PLC26間とは、長尺(例えば、100m)の通信ケーブル3fによってそれぞれ接続される。なお、通信ケーブル3fの長さは、信号の減衰等の要因によって制限され、中継用PLC26は、受信した信号を増幅して次段に送信する。また、通信ケーブル3a〜3fには、光ケーブルや同軸ケーブルを用いることができる。
【0016】
テールピース操作盤22とストレージカセット制御盤24との距離が通信ケーブル3fよりも短い段階では、
図2(a)に示すように、中継用PLC26は、テールピース制御盤21及びテールピース操作盤22と共に、テールピース台車12に搭載しておく。そして、ストレージカセット制御盤24と中継用PLC26を接続している通信ケーブル3fも、テールピース台車12の後方側に繰り出しやすいように、例えば8の字状に巻き回して、テールピース台車12に搭載しておく。
【0017】
次に、連続BCの延伸に伴ってテールピース台車12が延伸方向に移動し、
図2(b)に示すように、巻き回してテールピース台車12に搭載している通信ケーブル3fに余裕がなくなると、通信ケーブル3eから中継用PLC26を取り外して、中継用PLC26をテールピース台車12から降ろし、ベルトコンベア13の図示しない支持台等に取り付けて抗内に設置する。
【0018】
次に、新たな中継用PLC26及び通信ケーブル3fを用意して、
図2(c)に示すように、テールピース台車12に搭載し、新たな中継用PLC26を通信ケーブル3eに接続すると共に、抗内に設置した中継用PLC26と新たな中継用PLC26とを新たな通信ケーブル3fによって接続する。なお、新たな通信ケーブル3fも、テールピース台車12の後方側に繰り出しやすいように、例えば8の字状に巻き回して、テールピース台車12に搭載しておく。
【0019】
このように、テールピース台車12に中継用PLC26を搭載した状態で連続BCの延伸作業を行うことで、仮に新たな中継用PLC26をしばらく用意できなくても、連続BCの延伸作業を継続することができる。すなわち、
図2(b)に示すように、巻き回してテールピース台車12に搭載している通信ケーブル3fに余裕がなくなっても、テールピース操作盤22と中継用PLC26とを接続する通信ケーブル3eとの長さに余裕を持たせておけば、中継用PLC26を降ろして連続BCの延伸作業を継続することができる。
【0020】
テールピース制御盤21には、テールピース台車12の動作制御や、稼働状況の把握に用いられる各種のセンサー及びスイッチが接続されている。例えば、テールピース台車12がベルト張力を緩めずにアウトリガーと油圧シリンダーでスライドさせる延伸方式である場合、油圧計、油温計、テール張力を検出するロードセル、アウトリガーの動作を検出するリミットセンサー等がテールピース制御盤21に接続されている。そして、テールピース制御盤21は、接続されているセンサーの出力及びスイッチの状態をテールピース稼働データとして収集するテールピース稼働データ収集部として機能する。また、テールピース制御盤21は、収集したテールピース稼働データをテールピース操作盤22に送信するデータ送信部として機能する。なお、テールピース制御盤21において、接続されているセンサーの出力及びスイッチの状態に基づいて稼働状況の診断を行い、この診断結果もテールピース稼働データとして送信するようにしても良い。
【0021】
テールピース操作盤22は、テールピース台車12を動作制御するための各種操作を受け付ける。そして、テールピース操作盤22は、受け付けた各種操作をテールピース操作データとして収集するテールピース操作データ収集部として機能する。また、テールピース操作盤22は、収集したテールピース操作データを中継用PLC26に送信するデータ送信部として機能する。さらに、テールピース操作盤22は、受信したテールピース稼働データを中継用PLC26に送信するデータ中継部として機能する。
【0022】
メインドライブ制御盤23は、ベルトコンベア13の動作制御や、稼働状況の把握に用いられる各種のセンサー及びスイッチが接続され、インバータ出力によってメインドライブ15を駆動させる。例えば、運搬土量を検出するベルトスケール、運搬速度を検出する速度計、ヘッド張力を検出するロードセル、ベルトの蛇行監視用のリミットスイッチ、非常停止用の引綱スイッチ等がメインドライブ制御盤23に接続されている。そして、メインドライブ制御盤23は、接続されているセンサーの出力及びスイッチの状態をメインドライブ稼働データとして収集するメインドライブ稼働データ収集部として機能する。また、メインドライブ制御盤23は、収集したメインドライブ稼働データをI/F盤25に送信するデータ送信部として機能する。なお、メインドライブ制御盤23において、接続されているセンサーの出力及びスイッチの状態や、インバータ出力に基づいて稼働状況の診断を行い、この診断結果もメインドライブ稼働データとして送信するようにしても良い。
【0023】
ストレージカセット制御盤24は、ストレージカセット14の動作制御や、稼働状況の把握に用いられる各種のセンサー及びスイッチが接続され、ストレージカセット14を動作させるウインチをインバータ出力によって駆動させる。例えば、ウインチ荷重を検出するロードセル、非常停止用の引綱スイッチ等がメインドライブ制御盤23に接続されている。そして、ストレージカセット制御盤24は、接続されているセンサーの出力及びスイッチの状態をストレージ稼働データとして収集するストレージ稼働データ収集部として機能する。また、ストレージカセット制御盤24は、収集したストレージ稼働データをI/F盤25に送信するデータ送信部として機能する。さらに、ストレージカセット制御盤24は、中継用PLC26を介して受信したテールピース稼働データ、テールピース操作データ及びベルト稼働データをI/F盤25に送信するデータ中継部として機能する。なお、ストレージカセット制御盤24において、接続されているセンサーの出力及びスイッチの状態や、インバータ出力に基づいて稼働状況の診断を行い、この診断結果もストレージ稼働データとして送信するようにしても良い。
【0024】
中継用PLC26には、ベルトコンベア13の稼働状況の把握に用いられる各種のセンサー及びスイッチが接続されている。例えば、ベルトの蛇行監視用のリミットスイッチ、非常停止用の引綱スイッチ等が中継用PLC26に接続されている。そして、中継用PLC26は、接続されているセンサーの出力及びスイッチの状態をベルト稼働データとして収集するベルト稼働データ収集部として機能する。また、中継用PLC26は、収集したベルト稼働データを次段の中継用PLC26もしくはストレージカセット制御盤24に送信するデータ送信部として機能する。さらに、ストレージカセット制御盤24は、受信したテールピース稼働データ、テールピース操作データ及びベルト稼働データを、I/F盤25に向けて次段の中継用PLC26もしくはストレージカセット制御盤24に送信するデータ中継部として機能する。
【0025】
I/F盤25は、受信したメインドライブ稼働データ、ストレージ稼働データ、テールピース稼働データ、テールピース操作データ及びベルト稼働データを連続BC稼働データとしてモニタ装置30に送信するデータ送信部として機能する。
【0026】
モニタ装置30は、
図3を参照すると、送受信部31と、入力部32と、設定情報記憶部33と、延伸距離監視部34と、異常検出部35と、モニタ画面生成部36と、表示部37と、通信部38とを備えている。
【0027】
送受信部31は、I/F盤25から連続BC稼働データを受信し、受信した連続BC稼働データを、延伸距離監視部34、異常検出部35及びモニタ画面生成部36に出力する。また、送受信部31は、入力部32から入力されたシーケンス制御の更新プログラムや、延伸距離監視部34や異常検出部35から出力された各種警報をI/F盤25に送信する。
【0028】
入力部32は、外部からのデータ入力を受け付けるインターフェースであり、中継用PLC26の設置間隔を示す「中継用PLC設置間隔」や、連続BCの各種の「稼働条件」を設定情報として受け付けると共に、シーケンス制御の更新プログラムを受け付ける。なお、「中継用PLC設置間隔」は、長尺の通信ケーブル3fの長さよりも短い値に設定される。
【0029】
設定情報記憶部33は、入力部32によって受け付けた設定情報を記憶する半導体メモの等の記憶手段である。
【0030】
延伸距離監視部34は、連続BC稼働データに基づいて、連続BC1(ベルトコンベア13)の延伸距離を監視しており、延伸距離が設定情報として設定情報記憶部33に記憶されている「中継用PLC設置間隔」を経過する毎に、新たな中継用PLC26の用意を指示する「中継用PLC用意警告」をモニタ画面生成部36に出力する。
【0031】
異常検出部35は、連続BC稼働データが設定情報として設定情報記憶部33に記憶されている「稼働条件」に適合していない場合に稼働異常を検出し、連続BCが正常に稼働していないことを通知する「稼働異常警告」を適合していない「稼働条件」と共にモニタ画面生成部36に出力する。
【0032】
モニタ画面生成部36は、連続BC稼働データに基づくモニタ画面を生成し、生成したモニタ画面を表示部37及び通信部38に出力する。これにより、モニタ装置30の設置箇所にいる連続BCの管理者は、連続BC1の稼働状況を簡単に把握することができる。
【0033】
また、モニタ画面生成部36は、通信部38を用いて生成したモニタ画面をインターネット等のネットワーク40経由で抗内や遠隔地に位置するディスプレイを備えたタブレット等の端末に送信する。これにより、抗内の作業者や、遠隔地にいるメーカー担当者、専門技術者は、連続BC1の稼働状況を簡単に把握することができる。以下、連続BCの管理者、作業者、メーカー担当者及び専門技術者を総称して関係者と称す。
【0034】
さらに、モニタ画面生成部36は、延伸距離監視部34から「中継用PLC用意警告」が出力されると、生成したモニタ画面に「中継用PLC用意警告」を反映させ、新たな中継用PLC26の用意を指示する。これにより、連続BC1の関係者は、遅滞なく新たな中継用PLC26を準備することができる。
【0035】
また、「中継用PLC用意警告」のモニタ画面への反映は、更新プログラムによって連続BCMS2のシーケンス制御に新たな中継用PLC26が追加されるまで継続すると良い。この場合、更新プログラムによる新たな中継用PLC26の追加を連続BCMS2のいずれかの構成で検出し、I/F盤25や送受信部31経由でモニタ画面生成部36に通知するように構成し、この通知が入力されるまで、モニタ画面生成部36は、「中継用PLC用意警告」のモニタ画面への反映を維持すると良い。これにより、連続BC1の管理者や作業者は、新たな中継用PLC26の準備を失念することがない。
【0036】
さらに、モニタ画面生成部36は、異常検出部35から「稼働異常警告」が出力されると、生成したモニタ画面に「中継用PLC用意警告」を反映させ、適合していない「稼働条件」を反転表示等で強調させる。これにより、連続BC1の関係者は、稼働異常の箇所を素早く把握することでは、対策を講じることができる。
【0037】
なお、本実施形態では、テールピース台車12、ベルトコンベア13、ストレージカセット14及びメインドライブ15の稼働状況をモニタリングするように構成したが、クラッシャー11、テークアップウェイト、中間ブースター等の連続BC1における他の構成の稼働状況をモニタリングするようにしても良い。
【0038】
以上説明したように、本実施形態は、ベルトコンベア13が延伸しても移動されない固定部(ストレージカセット14、メインドライブ15)と、ベルトコンベア13の延伸によって切羽側に移動する移動部(テールピース台車12)とを備えた連続BC1の稼働データを連続BC稼働データとして収集してモニタ装置30に表示させる連続BCMS2であって、ストレージカセット14、メインドライブ15及びテールピース台車12の稼働データを複数のプログラマブルロジックコントローラによるシーケンス制御によって収集し、複数のプログラマブルロジックコントローラは、テールピース台車12に搭載され、テールピース台車12の稼働データを移動部稼働データ(テールピース稼働データ)として収集する移動部稼働データ収集部(テールピース制御盤21)と、ストレージカセット14の稼働データを固定部稼働データ(ストレージ稼働データ)として収集する固定部稼働データ収集部(ストレージカセット制御盤24)と、メインドライブ15の稼働データを固定部稼働データ(メインドライブ稼働データ)として収集する固定部稼働データ収集部(メインドライブ制御盤23)と、テールピース稼働データ、ストレージ稼働データ及びメインドライブ稼働データを連続BC稼働データとしてモニタ装置30に送信するインターフェース部(I/F盤25)と、受信したテールピース稼働データをI/F盤25に向けて送信する中継部(中継用PLC26)とで構成されている。
この構成により、ベルトコンベア13が延伸されて設置距離が長くなっても、中継用PLC26によってベルトコンベア13の延伸に伴って切羽側に移動されるテールピース台車12のテールピース稼働データを確実にI/F盤25まで送信することができる。従って、ベルトコンベア13が延伸されて設置距離が長くなっても、連続BC1の全線の稼働状況を把握することができ、不具合の発生を未然に防止することができる。
【0039】
さらに、本実施形態は、ベルトコンベア13の延伸距離に応じた台数の中継用PLC26がシーケンス制御に組み込まれている。
この構成により、ベルトコンベア13の設置距離に応じたフレキシブルなシステムを構築することができる。
【0040】
さらに、本実施形態は、中継用PLC26の少なくとも1台は、テールピース台車12に搭載されている。
この構成により、仮に新たな中継用PLC26をしばらく用意できなくても、連続BCの延伸作業を継続することができる。
【0041】
さらに、本実施形態は、連続BC稼働データに基づいて、ベルトコンベア13の延伸距離を監視し、延伸距離が設定された距離(「中継用PLC設置間隔」)を経過する毎に、新たな中継用PLC26の用意を指示する「中継用PLC用意警告」をモニタ装置30に表示させる延伸距離監視部34を備えている。
この構成により、連続BC1の関係者は、遅滞なく新たな中継用PLC26を準備することができる。
【0042】
さらに、本実施形態は、延伸距離監視部34は、シーケンス制御に新たな中継用PLC26が組み込まれるまで「中継用PLC用意警告」の表示を維持させる。
この構成により、連続BC1の管理者や作業者は、新たな中継用PLC26の準備を失念することがない。
【0043】
なお、本発明が上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変更され得ることは明らかである。