特許第6720892号(P6720892)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6720892データ送信方法、表示システム、サーバおよびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6720892
(24)【登録日】2020年6月22日
(45)【発行日】2020年7月8日
(54)【発明の名称】データ送信方法、表示システム、サーバおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/00 20120101AFI20200629BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20200629BHJP
【FI】
   G06Q30/00 340
   G06F13/00 540E
【請求項の数】7
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-35325(P2017-35325)
(22)【出願日】2017年2月27日
(65)【公開番号】特開2018-142133(P2018-142133A)
(43)【公開日】2018年9月13日
【審査請求日】2019年1月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】花田 剛
(72)【発明者】
【氏名】西尾 豊一
【審査官】 小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−281302(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0314474(US,A1)
【文献】 特開2005−234981(JP,A)
【文献】 特開2008−234537(JP,A)
【文献】 特開2011−197929(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の固有番号のデータと、第2の固有番号のデータと、を紐付けして、前記第1の固有番号と前記第2の固有番号とを記憶する記憶部を備えるサーバのデータ送信方法であって、
第1の電子機器から第2の電子機器の前記第1の固有番号のデータを受け付ける第1の固有番号受付ステップと、
前記第1の電子機器から受け付けた前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致しているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによって前記第1の電子機器から受け付けた前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致していると判定された場合、前記記憶部に前記一致していると判定された前記第1の固有番号と紐付けられて記憶されている前記第2の固有番号のデータを前記第1の電子機器に送信する第2の固有番号送信ステップと、
を備え
前記記憶部は、前記第2の電子機器の所定期間のデータを記憶し、
前記第1の電子機器から所定の日を示すデータを受け付ける日付受付ステップと、
前記所定の日と前記記憶部に記憶されている前記所定期間とに基づいて決められる日を示すデータを前記第1の電子機器に送信する日付送信ステップと、
を有し、
前記所定の日は、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器とが最初にペアリングした日であることを特徴とするデータ送信方法。
【請求項2】
前記第1の固有番号受付ステップにおいて、前記第1の電子機器が取得した前記第2の電子機器に記憶された前記第1の固有番号のデータを、前記第1の電子機器から受け付ける、
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ送信方法。
【請求項3】
前記第1の固有番号および前記第2の固有番号は、前記第2の電子機器を識別するための番号である、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のデータ送信方法。
【請求項4】
前記第1の固有番号受付ステップで受け付ける前記第1の固有番号のデータは、前記第1の電子機器が、前記第2の電子機器とペアリングするための通信動作内で取得した前記第2の電子機器の記憶部に記憶されているデータである、
ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のデータ送信方法。
【請求項5】
第1の電子機器とサーバとを備える表示システムであり、
前記サーバは、第1の固有番号のデータと、第2の固有番号のデータと、を紐付けして、前記第1の固有番号と前記第2の固有番号とを記憶する記憶部と、
前記第1の電子機器から第2の電子機器の前記第1の固有番号のデータを受信する通信部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1の電子機器から受信した前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致しているか否かを判定し、
前記第1の電子機器から受信した前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致していると判定された場合、前記記憶部に前記一致していると判定された前記第1の固有番号のデータと紐付けられて記憶されている前記第2の固有番号のデータを、前記通信部に前記第1の電子機器へ送信させ、
前記第1の電子機器は、予め用意された基礎データに前記サーバから送信された前記第2の固有番号のデータを含んで表示データを生成し、該表示データを表示部に表示するものであって、
前記サーバの前記記憶部はさらに、前記第2の電子機器の所定期間のデータを記憶し、
前記サーバの前記通信部は、前記第1の電子機器から第1の日付を示すデータを受信し、
前記サーバの前記制御部は、前記第1の日付と前記記憶部に記憶されている前記所定期間とに基づいて決められた日である第2の日付のデータを生成し、前記通信部に前記第1の電子機器へ送信させ、
前記第1の電子機器は、前記表示データを前記サーバから送信された前記第2の日付のデータを含んで生成し、
前記第1の日付は、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器とが最初にペアリングした日である
ことを特徴とする表示システム。
【請求項6】
第1の固有番号のデータと、第2の固有番号のデータと、を紐付けして、前記第1の固有番号と前記第2の固有番号とを記憶する記憶部と、
第1の電子機器から第2の電子機器の前記第1の固有番号のデータを受信する通信部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1の電子機器から受信した前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致しているか否かを判定し、
前記第1の電子機器から受信した前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致していると判定した場合、前記記憶部に前記一致していると判定された前記第1の固有番号と紐付けられて記憶されている前記第2の固有番号のデータを、前記通信部に前記第1の電子機器へ送信させるものであって、
前記記憶部は、前記第2の電子機器の所定期間のデータを記憶し、
前記制御部は、
前記第1の電子機器から所定の日を示すデータを受け付け、
前記所定の日と前記記憶部に記憶されている前記所定期間とに基づいて決められる日を示すデータを前記第1の電子機器に送信し、
前記所定の日は、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器とが最初にペアリングした日である、
ことを特徴とするサーバ。
【請求項7】
コンピュータを、
第1の固有番号のデータと、第2の固有番号のデータと、を紐付けして、前記第1の固有番号と前記第2の固有番号とを記憶する記憶手段、
第1の電子機器から第2の電子機器の前記第1の固有番号のデータを受け付ける受付手段、
前記第1の電子機器から受け付けた前記第1の固有番号が前記記憶手段に記憶された前記第1の固有番号と一致しているか否かを判定する判定手段、
前記判定手段によって前記第1の電子機器から受け付けた前記第1の固有番が前記記憶手段に記憶された前記第1の固有番号と一致していると判定した場合、前記記憶手段に前記一致していると判定された前記第1の固有番号と紐付けられて記憶されている前記第2の固有番号のデータを前記第1の電子機器に送信する送信手段、
として機能させ
前記記憶手段は、前記第2の電子機器の所定期間のデータを記憶し、
前記第1の電子機器から所定の日を示すデータを受け付ける日付受付手段、
前記所定の日と前記記憶手段に記憶されている前記所定期間とに基づいて決められる日を示すデータを前記第1の電子機器に送信する日付送信手段、
として機能させ、
前記所定の日は、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器とが最初にペアリングした日であることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ送信方法、表示システム、サーバおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、インターネット上で効率的に製品の取扱説明書や操作方法の検索、および製品保証書の発行が可能なシステムを開示している。ユーザが、取扱説明書を検索したい場合、インターネットなどを介してこのシステムに接続した端末に製品名を入力することで、取扱説明書が端末の表示画面に表示される。また、ユーザが、製品名と製造番号を端末に入力すると、製品保証書が端末の表示画面に表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−071327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電子機器などの製品は、その外形に付される製品名や、製品番号などの固有番号も含めて模倣される。このため、ユーザが、外形に付されている製品名や製品番号のみで、正規品であるのか模倣品であるのかを判定することは困難である。特許文献1に開示されたシステムでも、模倣品に正規品と同一の製品名および製造番号が付されていると、正規品でなくても製品保証書が端末に表示されてしまい、特許文献1のシステムを製品の真贋判定に使用することはできない。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ユーザの電子機器に対する安心感を向上させる情報を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的を達成するための一態様は、データ送信方法であって
第1の固有番号のデータと、第2の固有番号のデータと、を紐付けして、前記第1の固有番号と前記第2の固有番号とを記憶する記憶部を備えるサーバのデータ送信方法であって、
第1の電子機器から第2の電子機器の前記第1の固有番号のデータを受け付ける第1の固有番号受付ステップと、
前記第1の電子機器から受け付けた前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致しているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによって前記第1の電子機器から受け付けた前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致していると判定された場合、前記記憶部に前記一致していると判定された前記第1の固有番号と紐付けられて記憶されている前記第2の固有番号のデータを前記第1の電子機器に送信する第2の固有番号送信ステップと、
を備え
前記記憶部は、前記第2の電子機器の所定期間のデータを記憶し、
前記第1の電子機器から所定の日を示すデータを受け付ける日付受付ステップと、
前記所定の日と前記記憶部に記憶されている前記所定期間とに基づいて決められる日を示すデータを前記第1の電子機器に送信する日付送信ステップと、
を有し、
前記所定の日は、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器とが最初にペアリングした日であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザの電子機器に対する安心感を向上させる情報を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る管理システムを示す図である。
図2】本発明の第1の実施の形態に係るサーバの構成を示すブロック図である。
図3】本発明の第1の実施の形態に係るモジュールIDテーブルを示す図である。
図4】本発明の第1の実施の形態に係る通信端末の構成を示すブロック図である。
図5】本発明の第1の実施の形態に係る電子時計の構成を示すブロック図である。
図6】本発明の第1の実施の形態に係るサーバが実行する製品シリアル登録処理を示すフローチャートである。
図7】本発明の第1の実施の形態に係る電子機器が実行するモジュールID送信処理を示すフローチャートである。
図8】本発明の第1の実施の形態に係る通信端末が実行する証明書表示処理を示すフローチャートである。
図9】本発明の第1の実施の形態に係るサーバが実行する製品シリアル送信処理を示すフローチャートである。
図10】本発明の第1の実施の形態に係る電子時計と通信端末のディスプレイの表示とを示す図である。
図11】本発明の第2の実施の形態に係るサーバの構成を示すブロック図である。
図12】本発明の第2の実施の形態に係るモジュールIDテーブルを示す図である。
図13】本発明の第2の実施の形態に係る通信端末の構成を示すブロック図である。
図14】本発明の第2の実施の形態に係る通信端末が実行する保証書・証明書表示処理を示すフローチャートである。
図15】本発明の第2の実施の形態に係るサーバが実行する保証期限・製品シリアル送信処理を示すフローチャートである。
図16】本発明の第2の実施の形態に係る電子時計と通信端末のディスプレイの表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態に係る証明書表示システムを、図面を参照しながら説明する。
【0013】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る証明書表示システム1は、図1に示すように、サーバ100と、通信端末200と、を備える。サーバ100は、通信端末200(第1の電子機器)を介して送信された、電子時計(第2の電子機器)300のケース内に配置され、電子部品が搭載される基板(モジュール)に付される固有番号であるモジュールID(第1の固有番号)のデータを受信し、このモジュールIDがサーバ100に予め登録されたモジュールIDと一致した場合、モジュールIDに対応する製品シリアルS(第2の固有番号)のデータを通信端末200に送信する。通信端末200は、表示部240に電子時計300の製品シリアルSを含む証明書を示す画像を表示する。電子時計300のユーザは、裏蓋に刻印された製品シリアルSと証明書に含まれる製品シリアルSとが一致していることを確認することで、電子時計が正規品であることを確認できる。サーバ100と通信端末200とは、インターネット回線を通じて相互に通信可能に構成される。通信端末200と電子時計300とは、無線回線を通じて相互に通信可能に構成される。
【0014】
サーバ100は、図2に示すように、制御部110と、入力部120と、通信部130と、記憶部140と、を備える。
【0015】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)から構成される。制御部110は、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み出してRAM上で実行することにより、製品シリアル登録部(固有番号登録部)111と、モジュールID受付部112と、判定部113と、製品シリアル送信部(送信部)114として機能する。
【0016】
製品シリアル登録部111は、電子時計300のモジュールIDおよび製品シリアルSを入力部120を介して取得し、モジュールIDと製品シリアルSとを紐付けし、記憶部140に記憶された図3に示すモジュールIDテーブルに登録(記憶)する。モジュールIDは、製造ライン、製造日、通し番号等から構成され、電子時計300に組み込まれたモジュールを識別するための番号であり、後述する電子時計300の記憶部320に記憶されている。製品シリアルSは、製品モデル名と通し番号から構成され、組み立てられた電子時計300を識別するために付与される番号であり、電子時計300の裏蓋に刻印されている。
【0017】
モジュールID受付部112は、通信端末200によって取得された電子時計300のモジュールIDを通信部130を介して受け付けるものである。
【0018】
判定部113は、モジュールID受付部112が受け付けたモジュールIDがモジュールIDテーブルに登録されているか否かを判定するものである。
【0019】
製品シリアル送信部114は、モジュールIDを判定部113がモジュールIDテーブルに登録されていると判定した場合、モジュールID受付部112によって受け付けられたモジュールIDに対応する製品シリアルSを含むデータを通信部130を介して通信端末200に送信する。一方、モジュールIDを判定部113がモジュールIDテーブルに登録されていないと判定した場合、製品シリアル送信部114は、モジュールIDが登録されていない旨のデータを通信端末200に送信する。
【0020】
入力部120は、電子時計300のモジュールIDと製品シリアルSとを読み取り、このモジュールIDと製品シリアルSとを製品シリアル登録部111に出力する。例えば、入力部120は、電子時計300と通信可能に接続した通信器を介してモジュールIDを取得する。また、入力部120は、例えば、裏蓋に刻印された製品シリアルSを撮像した画像をOCR(Optical Character Recognition)により文字データに変換して取得したり、裏蓋に製品シリアルSを刻印すると同時にバーコードを発行し、そのバーコードをスキャンすることでデータを取得する。
【0021】
通信部130は、インターネット回線を介して、通信端末200と相互に通信するものである。通信部130は、通信端末200から送信されたモジュールIDを受信する。また、通信部130は、製品シリアルSを含むデータ等を通信端末200に送信する。
【0022】
記憶部140は、ハードディスクドライブ等の不揮発性メモリから構成され、モジュールIDテーブルを記憶するものである。
【0023】
通信端末200は、図4に示すように、制御部210と、通信部220と、記憶部230と、表示部240と、操作部250と、を備える。通信端末200は、サーバ100とインターネット回線を介して通信でき、電子時計300と無線回線を通じて相互に通信できるものであり、例えばスマートホン、タブレットPC(Personal Computer)などから構成される。
【0024】
制御部210は、CPU、ROM、RAMから構成される。制御部210は、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み出してRAM上で実行することにより、モジュールID取得部211と、モジュールID送信部212と、製品シリアル受信部213と、証明書画像生成部214と、ペアリング部215として機能する。
【0025】
モジュールID取得部211は、電子時計300と通信端末200とがペアリングしたときに、電子時計300から送信されたモジュールIDを通信部220を介して取得する。モジュールID取得部211は、このモジュールIDのデータを記憶部230に保存する。
【0026】
モジュールID送信部212は、モジュールID取得部211によって取得されたモジュールIDを通信部220を介してサーバ100に送信する。
【0027】
製品シリアル受信部213は、サーバ100から送信された製品シリアルSのデータおよびモジュールIDが登録されていない旨のデータを通信部220を介して取得する。
【0028】
証明書画像生成部214は、製品シリアル受信部213が製品シリアルSのデータを取得すると、記憶部230に予め保存された証明書の画像データ(基礎データ)に製品シリアルSを合成して、製品シリアルSを含む証明書の画像(表示データ)を生成し、この画像を表示部240に表示する。一方、製品シリアル受信部213がモジュールIDが登録されていない旨のデータを取得すると、証明書画像生成部214は、モジュールIDが登録されていない旨の情報を含む画像を生成し、この画像を表示部240に表示する。
【0029】
ペアリング部215は、操作部250に入力されたPIN(Personal Identification Number)およびユーザの操作により、通信端末200と電子時計300とのペアリング処理を実行する。
【0030】
通信部220は、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)などの無線通信モジュールから構成される。例えば、通信部220は、無線LANによりインターネットのアクセスポイントを介してサーバ100と相互に通信する。また、通信部220は、電子時計300とBluetoothにより相互に通信する。
【0031】
記憶部230は、モジュールID取得部211が取得したモジュールIDのデータ、製品シリアル受信部213が取得した製品シリアルSのデータ、および証明書画像生成部214が生成した証明書の画像を記憶する。また、記憶部230は、予め証明書の画像データを保存する。
【0032】
表示部240は、画像を表示するものであり、LCD(Liquid Crystal Display)などから構成される。表示部240は、証明書画像生成部214が生成した製品シリアルSを含む証明書の画像およびモジュールIDが登録されていない旨の情報を含む画像を表示する。
【0033】
操作部250は、ユーザの入力に基づいて、証明書表示処理を開始する指示、PINのデータ等を受け付けるものである。なお、操作部250と表示部240とは、タッチパネルディスプレイ装置を構成する。
【0034】
電子時計300は、日時を表示し、図5に示すように、制御部310と、記憶部320と、通信部330と、アナログ表示部340と、デジタル表示部350と、操作部360と、を備える。電子時計300の裏蓋には、製品シリアルSが刻印されている。制御部310と、記憶部320と、は電子時計300のモジュールを構成する。
【0035】
制御部310は、CPU、ROM、RAMから構成される。制御部310は、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み出してRAM上で実行することにより、モジュールID送信部311と、表示制御部312と、ペアリング部313として機能する。
【0036】
モジュールID送信部311は、通信端末200と電子時計300とがペアリングしたと判断すると、記憶部320に記憶されたモジュールIDを通信部330を介して通信端末200に送信する。
【0037】
表示制御部312は、アナログ表示部340およびデジタル表示部350を制御するものである。表示制御部312は、通信部330を介して取得した時刻情報に基づいて、アナログ表示部340およびデジタル表示部350に現在時刻を表示する。
【0038】
ペアリング部313は、通信部330を介してアドバタイズ信号を送信し、通信端末200からPINが入力された旨の応答信号を受信すると、通信端末200と電子時計300とのペアリング処理を実行する。
【0039】
記憶部320は、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリから構成され、固有のモジュールIDを記憶する。
【0040】
通信部330は、Bluetoothなどの無線通信モジュールから構成される。通信部330は、通信端末200とBluetoothにより相互に通信する。
【0041】
アナログ表示部340は、図1に示すように、針と文字板とにより時刻を表示するものである。デジタル表示部350は、LCDなどから構成され、時刻などの情報を表示するものである。操作部360は、モジュールID送信処理を開始する操作を受け付けるものである。
【0042】
つぎに、以上の構成を有するサーバ100が実行する製品シリアル登録処理について説明する。製品シリアル登録処理は、品質検査に合格した電子時計300のモジュールIDと製品シリアルSとをサーバ100に登録する処理である。
【0043】
サーバ100は、管理者による処理を開始させる指示に応答し、図6に示す製品シリアル登録処理を開始する。以下、サーバ100が実行する製品シリアル登録処理を、フローチャートを用いて説明する。
【0044】
まず、製品シリアル登録部111は、電子時計300の記憶部320に記憶されているモジュールIDのデータを取得する(ステップS101)。例えば、製品シリアル登録部111は、電子時計300と通信可能に接続した通信器を介して読み取ったモジュールIDのデータを取得する。つぎに、製品シリアル登録部111は、電子時計300の裏蓋に刻印されている製品シリアルSのデータを取得する(ステップS102)。例えば、製品シリアル登録部111は、裏蓋に刻印された製品シリアルSを撮像した画像をOCRにより文字データに変換された製品シリアルSのデータを取得する。
【0045】
つぎに、製品シリアル登録部111は、モジュールIDと製品シリアルSとを紐付けし、記憶部140に記憶された図3に示すモジュールIDテーブルに登録(記憶)する(ステップS103)。つぎに、製品シリアル登録部111は、サーバ100の入力部120に製品シリアル登録処理を終了させる指示が入力されているか否かを判定する(ステップS104)。終了させる指示が入力されていないと判定した場合(ステップS104:No)、ステップS101〜ステップS103を繰り返し、製造された全ての電子時計300毎にモジュールIDと製品シリアルSとを登録する。ステップ製品シリアル登録部111は、終了させる指示が入力されたと判定した場合(ステップS104:Yes)、製品シリアル登録処理を終了する。
【0046】
つぎに、以上の構成を有する電子時計300が実行する図7に示すモジュールID送信処理、通信端末200が実行する図8に示す証明書表示処理、およびサーバ100が実行する図9に示す製品シリアル送信処理について説明する。これらの処理は、電子時計300の証明書を通信端末200の表示部240に表示するための処理である。
【0047】
電子時計300は、ユーザによる処理を開始させる指示に応答し、図7に示すモジュールID送信処理を開始する。また、通信端末200は、ユーザによる処理を開始させる指示に応答し、図8に示す証明書表示処理を開始する。サーバ100は、管理者による処理を開始させる指示に応じて、図9に示す製品シリアル送信処理を開始する。なお、サーバ100は、製品シリアル送信処理を常時実行している。
【0048】
まず、電子時計300が図7に示すモジュールID送信処理を開始すると、ペアリング部313は、通信部330を介してアドバタイズ信号を送信する(ステップS201:図7)。つぎに、ペアリング部313は、応答信号を受信する(ステップS202:図7)。つぎに、ペアリング部313は、通信端末200から送信された応答信号を受信したか否かを判定する(ステップS203:図7)。応答信号を受信していないと判定すると(ステップS203:No:図7)、ステップS201〜ステップS202を繰り返す。
【0049】
つぎに、通信端末200が図8に示す証明書表示処理を開始すると、ペアリング部215は、アドバタイズ信号をスキャンする(ステップS301:図8)。ペアリング部215がアドバタイズ信号を受信すると、ペアリング部215は、ユーザにより入力されたPINを受け付ける(ステップS302:図8)。つぎに、通信端末200のペアリング部215は、入力されたPINと電子時計300に登録されたPINとが一致しているか否かを判定する(ステップS303:図8)。一致していないと判定した場合(ステップS303:No:図8)、ステップS301に戻る。一致したと判定した場合(ステップS303:Yes:図8)、ペアリング部215は、通信部220を介して応答信号を送信する(ステップS304:図8)。
【0050】
つぎに、電子時計300のペアリング部313は、通信端末200から送信された応答信号を受信したと判定すると(ステップS203:Yes:図7)、通信端末200とのリンクを確立する(ステップS204:図7)。同様に、通信端末200のペアリング部215は、電子時計300とのリンクを確立する(ステップS305:図8)。これにより、電子時計300は、通信端末200と相互に通信可能になる。
【0051】
つぎに、電子時計300のモジュールID送信部311は、通信部330を介して、記憶部320に記憶したモジュールIDのデータを通信端末200に送信する(ステップS205:図7)。その後、モジュールID送信処理は終了する。
【0052】
つぎに、通信端末200のモジュールID取得部211は、通信部220を介して、電子時計300から送信されたモジュールIDのデータを取得する(ステップS306:図8)。モジュールID取得部211は、このモジュールIDのデータを記憶部230に保存する。つぎに、モジュールID送信部212は、電子時計300との接続が初回接続であるか否かを判定する(ステップS307:図8)。記憶部230にモジュールIDが保存されている場合は、初回接続でないと判定し、記憶部230にモジュールIDが保存されていない場合は初回接続であると判定する。初回接続でないと判定した場合(ステップS307:No:図8)、証明書表示処理を終了する。
【0053】
初回接続であると判定した場合(ステップS307:Yes:図8)、通信端末200のモジュールID送信部212は、通信部220を介して、モジュールIDのデータをサーバ100に送信する(ステップS308:図8)。
【0054】
通信端末200がモジュールIDのデータをサーバ100に送信すると、サーバ100のモジュールID受付部112は、このモジュールIDのデータを受信する(ステップS401:図9)。つぎに、判定部113は、このモジュールIDがモジュールIDテーブルに登録されているか否かを判定する(ステップS402:図9)。
【0055】
判定部113が、モジュールIDテーブルに登録されていると判定すると(ステップS402:Yes:図9)、製品シリアル送信部114は、受信したモジュールIDと同一の値である記憶部140に記憶されているモジュールIDに紐付けられた製品シリアルSのデータを送信する(ステップS403:図9)。例えば、図3に示すモジュールIDテーブルを参照し、モジュールIDが「PL203120125」であるとすると、製品シリアル送信部114は、「GS0003」のデータを製品シリアルSのデータとして送信する。判定部113が、モジュールIDテーブルに登録されていないと判定すると(ステップS402:No:図9)、製品シリアル送信部114は、登録されていない旨のデータを送信する(ステップS404:図9)。その後、ステップS401に戻り、サーバ100は、次にモジュールIDが送信された場合、受信できるモードで待機する。
【0056】
つぎに、通信端末200の製品シリアル受信部213は、サーバ100から送信された製品シリアルSのデータまたは登録されていない旨のデータを受信する(ステップS309:図8)。つぎに、通信端末200の証明書画像生成部214は、製品シリアルSのデータを受信したか否かを判定する(ステップS310:図8)。製品シリアルSのデータを受信していない(登録されていない旨のデータを受信した)と判定すると(ステップS310:No:図8)、証明書画像生成部214は、モジュールIDが登録されていない旨の情報を含む画像を生成し、この画像を表示部240に表示する(ステップS312:図8)。その後、証明書表示処理を終了する。
【0057】
製品シリアルSのデータを受信したと判定すると(ステップS310:Yes:図8)、証明書画像生成部214は、この製品シリアルSを記憶部230に予め保存された証明書の画像データに合成して、製品シリアルSを含む証明書の画像を生成する(ステップS311:図8)。証明書画像生成部214は、図10に示すように、製品シリアルSを含む証明書の画像を表示部240に表示する。この例では、表示部240に表示された製品シリアルSは、「GS0003」であり、電子時計300の裏蓋に刻印された製品シリアルSも「GS0003」である。
【0058】
以上のように、第1の実施の形態の証明書表示システム1によれば、通信端末200の表示部240に電子時計300の製品シリアルSを含む証明書を表示することができ、ユーザが、表示部240に表示された証明書の製品シリアルSと、電子時計300の裏蓋に刻印されている製品シリアルSと、を見比べ、同じであれば、正規品であることを確認できる。これにより、ユーザの電子時計300に対する安心感を向上させることができる。製品シリアルSが刻印され、外形が巧妙に模倣された電子時計であっても、モジュールIDをコピーすることは困難である。また、モジュールIDと製品シリアルSとの対応関係は、サーバ100のモジュールIDテーブルに記憶されているだけであり、モジュールIDと製品シリアルSとを対応して模倣した電子時計の作成は、さらに困難である。また、証明書表示システム1によれば、通信端末200と電子時計300とがペアリングしたときに証明書が表示されるため、ユーザに煩雑な操作を要求しない。
従って、第1の実施の形態の証明書表示システム1は、外形のみ模倣された劣悪な電子時計の流通を防止する。
【0059】
(第2の実施の形態)
上述の第1の実施の形態の証明書表示システム1は、通信端末200の表示部240に証明書の画像が表示される例について説明した。第2の実施の形態では、証明書に加えて、表示部240に保証期限(第2の日付)の情報を含む保証書を表示部240に表示する場合について説明する。
【0060】
第2の実施の形態のサーバ100の制御部110は、図11に示すように、図2に示す第1の実施の形態のサーバ100の制御部110の機能に加えて、購入日受付部115と、保証期限送信部116として機能する。第2の実施の形態のサーバ100のその他の構成は、第1の実施の形態と同じである。
【0061】
購入日受付部115は、通信部130を介して、通信端末200から送信された最初にペアリングした日(所定の日、第1の日付)を示すデータを受け付け、この最初にペアリングした日を示すデータを図12に示すモジュールIDテーブルに保存する。なお、最初にペアリングした日を購入日として認定し、保証期間(所定期間)の開始日とする。
【0062】
保証期限送信部116は、購入日受付部115が受け付けた最初にペアリングした日からモジュールIDテーブルに予め保存された保証期間を加算した保証期限を算出し、この保証期限を通信部130を介して、通信端末200に送信する。
【0063】
第2の実施の形態の通信端末200の制御部210は、図13に示すように、図4に示す第1の実施の形態の通信端末200の制御部210の機能に加えて、購入日送信部216と、保証期限受信部217と、保証書画像生成部218として機能する。第2の実施の形態の通信端末200のその他の構成は、第1の実施の形態と同じである。
【0064】
購入日送信部216は、最初にペアリングした日を購入日として認定し、最初にペアリングした日を示すデータを通信端末200の記憶部230に保存する。また、通信部220を介して、最初にペアリングした日を示すデータをサーバ100に送信する。
【0065】
保証期限受信部217は、サーバ100から送信された保証期限を示すデータを受信し、記憶部230に記憶する。
【0066】
保証書画像生成部218は、保証期限受信部217が保証期限を示すデータを受信すると、記憶部230に予め保存された保証書の画像データ(基礎データ)に保証期限を合成して、保証期限を含む保証書の画像(表示データ)を生成し、この画像を記憶部230に保存し、表示部240に表示する。
【0067】
第2の実施の形態の電子時計300は、第1の実施の形態の電子時計300と同じ構成を有している。
【0068】
つぎに、以上の構成を有する通信端末200が実行する証明書・保証書表示処理およびサーバ100が実行する保証期限・製品シリアル送信処理について説明する。証明書・保証書表示処理は、第1の実施の形態の保証書表示処理とステップS307のモジュールID送信処理まで同じである。ステップS307以降の保証書・証明書表示処理について図14を参照しながら、保証期限・製品シリアル送信処理について図15を参照しながら説明する。
【0069】
通信端末200のモジュールID送信部212が、モジュールIDのデータをサーバ100に送信するモジュールID送信処理を実施すると、つぎに、購入日送信部216は、最初にペアリングした日を示すデータを通信端末200の記憶部230に保存し、通信部220を介して、最初にペアリングした日を示すデータをサーバ100に送信する(ステップS501:図14)。つぎに、通信端末200がモジュールIDのデータおよび最初にペアリングした日をサーバ100に送信すると、サーバ100のモジュールID受付部112は、このモジュールIDのデータを受信し(ステップS601:図15)、購入日受付部115は、通信端末200から送信された最初にペアリングした日を示すデータを受け付け(ステップS602:図15)、最初にペアリングした日を示すデータを図12に示すモジュールIDテーブルに保存する。つぎに、判定部113は、このモジュールIDがモジュールIDテーブルに登録されているか否かを判定する(ステップS603:図15)。
【0070】
判定部113が、モジュールIDテーブルに登録されていると判定すると(ステップS603:Yes:図15)、製品シリアル送信部114は、受信したモジュールIDに紐付けられた製品シリアルのデータを送信し、保証期限送信部116は、購入日受付部115が受け付けた最初にペアリングした日からモジュールIDテーブルに予め保存された保証年数を加算した保証期限を算出し、この保証期限を通信部130を介して、通信端末200に送信する。(ステップS604:図15)。例えば、図12に示すモジュールIDテーブルを参照し、モジュールIDが「PL203120125」であるとすると、製品シリアル送信部114は、「GS0003」のデータを製品シリアルSのデータとして送信する。最初にペアリングした日が2017年3月2日とすると、モジュールIDテーブルに予め保存された保証年数(3年)を加えた保証期限(2020年3月2日)を算出し、この保証期限を送信する。
【0071】
判定部113が、モジュールIDテーブルに登録されていないと判定すると(ステップS603:No:図15)、製品シリアル送信部114は、登録されていない旨のデータを送信する(ステップS605:図15)。その後、ステップS601に戻り、サーバ100は、次にモジュールIDが送信された場合、受信できるモードで待機する。
【0072】
つぎに、通信端末200の製品シリアル受信部213は、サーバ100から送信された製品シリアルSのデータまたは登録されていない旨のデータを受信し、保証期限受信部217は、保証期限を示すデータを受信する(ステップS502:図14)。つぎに、通信端末200の証明書画像生成部214は、製品シリアルSのデータを受信したか否かを判定する(ステップS503:図14)。製品シリアルSのデータを受信していないと判定すると(ステップS503:No:図14)、証明書画像生成部214は、モジュールIDが登録されていない旨の情報を含む画像を生成し、この画像を表示部240に表示する(ステップS506:図14)。その後、証明書表示処理を終了する。
【0073】
製品シリアルSのデータを受信したと判定すると(ステップS503:Yes:図14)、証明書画像生成部214は、この製品シリアルSを記憶部230に予め保存された証明書の画像データに合成して、製品シリアルSを含む証明書の画像を生成する(ステップS504:図14)。つぎに、保証書画像生成部218は、記憶部230に予め保存された保証書の画像データに保証期限を合成して、保証期限を含む保証書の画像を生成する(ステップS505:図14)。証明書画像生成部214および保証書画像生成部218は、図16に示すように、製品シリアルSを含む証明書の画像および保証期限を含む保証書の画像を表示部240に表示する。この例では、表示部240に表示された製品シリアルSは、「GS0003」であり、電子時計300の裏蓋に刻印された製品シリアルSも「GS0003」である。保証期限は2020年3月2日である。
【0074】
以上のように、第2の実施の形態の証明書表示システム1によれば、通信端末200の表示部240に電子時計300の製品シリアルSを含む証明書および保証期限を含む保証書を表示することができる。このため、用紙に印刷した保証書を同梱する処理を省くことができる。また、記憶部230に保証書を示す画像が保存されているので、電子時計300が故障した際など、ユーザが保証書を提示する必要がある場合は、保存されている画像を表示させて提示することができる。
【0075】
(変形例)
上述の実施の形態では、通信端末200の表示部240に表示される証明書に製品シリアルSが表示される場合について説明したが、証明書には、製品シリアルSに加えて、製造工場、製造担当者、製造年月日などの情報を付加してもよい。
【0076】
上述の実施の形態では、通信端末200の表示部240に証明書または保証書を表示する例について説明した。証明書または保証書は、電子時計300のデジタル表示部350に表示されてもよい。例えば、電子時計300は、通信端末200を介して、製品シリアルS、保証期限を示すデータを取得し、製品シリアルSを合成した証明書、または製品シリアルSおよび保証期限を合成した保証書の画像をデジタル表示部350に表示してもよい。この場合、デジタル表示部350は、高解像の画像を表示するLCDから構成されることが好ましい。
【0077】
上述の実施の形態では、製品シリアルSが電子時計300の裏蓋に刻印されていたが、製品シリアルSは、ユーザが製品シリアルSを視認できる場所に表示されていればよく、文字盤に表示されていてもよく、デジタル表示部350に表示されてもよい。
【0078】
上述の実施の形態では、制御部310と記憶部320とが電子時計300のモジュールを構成する例について説明したが、モジュールに通信部330を含んでもよく、その他の構成を含んでもよい。
【0079】
上述の実施の形態では、通信端末200と電子時計300とがBluetoothにより相互に通信したが、相互に通信できればこれに限定されず、通信端末200と電子時計300とは、Bluetooth以外の電波、赤外線、紫外線、超音波などによって相互に通信してもよい。
【0080】
上述の実施の形態では、サーバ100と通信端末200がインターネット回線を介して相互に通信したが、相互に通信できればこれに限定されず、サーバ100と通信端末200とは、電話回線、無線通信、有線通信によって相互に通信してもよい。
【0081】
上述の実施の形態では、第1の固有番号が電子時計300の記憶部320に記憶されたモジュールIDから構成され、第2の固有番号が電子時計300に表示された製品シリアルSから構成される例について説明したが、第1の固有番号および第2の固有番号は、電子時計300に付与されたものであれば、これらに限定されない。例えば、第1の固有番号が電子時計300に表示された製品シリアルSから構成され、第2の固有番号が電子時計300の記憶部320に記憶されたモジュールIDから構成されてもよい。この場合、例えば、通信端末200は、製品シリアルSを撮像した画像からOCRにより文字データに変換した製品シリアルSのデータを取得し、この製品シリアルSのデータをサーバ100に送信する。製品シリアルSのデータを受信したサーバ100は、製品シリアルSに対応するモジュールIDのデータを通信端末200に送信する。モジュールIDのデータを受信した通信端末200の証明書画像生成部214は、モジュールIDを予め保存された証明書の画像データに合成して、モジュールIDを含む証明書の画像を生成し、通信端末200の表示部240に表示する。電子時計300は、ユーザ操作に応答し、デジタル表示部350にモジュールIDを表示する。ユーザは、表示部240に表示された証明書のモジュールIDと見比べ、同じであれば、正規品であることを確認できる。
【0082】
上述の第2の実施の形態では、最初にペアリングした日を購入日として認定し、保証期間(所定期間)の開始日とする例について説明したが、購入日の認定は、この例に限定されず、例えば、ユーザ若しくは販売した店舗から購入日の情報を取得し、この購入日の情報を入力部120を介して購入日受付部115が受け付け、この購入日を図12に示すモジュールIDテーブルに保存し、保証期間の開始日としてもよい。この場合、この保証書の画像として、販売店の住所、名称、及び電話番号等の販売店情報、およびユーザの氏名、住所、及び電話番号等のユーザ情報を含ませてもよい。
【0083】
上述の実施の形態では、第2の電子機器が電子時計300から構成される例について説明したが、第2の電子機器は、モジュールIDのデータをモジュール内の記憶部320に記憶でき、記憶したモジュールIDのデータを通信端末200に送信でいるものであれば、特に限定されない。例えば、第2の電子機器は、マウスなどの入力デバイス、デジタルカメラ、ヘッドフォンなどから構成されてもよい。
【0084】
また、CPU、RAM、ROM等から構成される通信端末200が実行する証明書表示処理および保証書・証明書表示処理処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常の情報携帯端末(スマートフォン、タブレットPC)、パーソナルコンピュータなどを用いて実行可能である。たとえば、上述の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)等)に格納して配布し、このコンピュータプログラムを情報携帯端末などにインストールすることにより、上述の処理を実行する情報端末を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置にこのコンピュータプログラムを格納しておき、通常の情報処理端末などがダウンロード等することで情報処理装置を構成してもよい。
【0085】
また、通信端末200の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションプログラムとの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0086】
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にこのコンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介してこのコンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行できるように構成してもよい。
【0087】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とが含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0088】
(付記1)
第1の固有番号のデータと、第2の固有番号のデータと、を紐付けして、前記第1の固有番号と前記第2の固有番号とを記憶する記憶部を備えるサーバのデータ送信方法であって、
第1の電子機器から第2の電子機器の前記第1の固有番号のデータを受け付ける第1の固有番号受付ステップと、
前記第1の電子機器から受け付けた前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致しているか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによって前記第1の電子機器から受け付けた前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致していると判定された場合、前記記憶部に前記一致していると判定された前記第1の固有番号と紐付けられて記憶されている前記第2の固有番号のデータを前記第1の電子機器に送信する第2の固有番号送信ステップと、
を備えることを特徴とするデータ送信方法。
【0089】
(付記2)
前記第1の固有番号受付ステップにおいて、前記第1の電子機器が取得した前記第2の電子機器に記憶された前記第1の固有番号のデータを、前記第1の電子機器から受け付ける、
ことを特徴とする付記1に記載のデータ送信方法。
【0090】
(付記3)
前記第1の固有番号および前記第2の固有番号は、前記第2の電子機器を識別するための番号である、
ことを特徴とする付記1または2に記載のデータ送信方法。
【0091】
(付記4)
前記記憶部は、前記第2の電子機器の所定期間のデータを記憶し、
前記第1の電子機器から所定の日 を示すデータを受け付ける日付受付ステップと、
前記第2の電子機器の前記所定の日に前記記憶部に記憶されている前記所定期間を加えた日を示すデータを前記第1の電子機器に送信する日付送信ステップと、を備えることを特徴とする付記1から3の何れか1つに記載のデータ送信方法。
【0092】
(付記5)
前記所定の日は、前記第1の電子機器と前記第2の電子機器とが最初にペアリングした日であることを特徴とする付記4に記載のデータ送信方法。
【0093】
(付記6)
前記所定の日は、前記第2の電子機器が購入された日を示すことを特徴とする付記4に記載のデータ送信方法。
【0094】
(付記7)
前記第1の固有番号受付ステップで受け付ける前記第1の固有番号のデータは、前記第1の電子機器が、前記第2の電子機器とペアリングするための通信動作内で取得した前記第2の電子機器の記憶部に記憶されているデータである、
ことを特徴とする付記1から6のいずれか1つに記載のデータ送信方法。
【0095】
(付記8)
第1の電子機器とサーバとを備える表示システムであり、
前記サーバは、第1の固有番号のデータと、第2の固有番号のデータと、を紐付けして、前記第1の固有番号と前記第2の固有番号とを記憶する記憶部と、
前記第1の電子機器から第2の電子機器の前記第1の固有番号のデータを受信する通信部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1の電子機器から受信した前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致しているか否かを判定し、
前記第1の電子機器から受信した前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致していると判定された場合、前記記憶部に前記一致していると判定された前記第1の固有番号のデータと紐付けられて記憶されている前記第2の固有番号のデータを、前記通信部に前記第1の電子機器へ送信させ、
前記第1の電子機器は、予め用意された基礎データに前記サーバから送信された前記第2の固有番号のデータを含んで表示データを生成し、該表示データを表示部に表示する、
ことを特徴とする表示システム。
【0096】
(付記9)
前記サーバの前記記憶部に、前記第2の電子機器の所定期間のデータを記憶し、
前記サーバの前記通信部は、第1の電子機器から第1の日付を示すデータを受信し、
前記サーバの前記制御部は、前記第2の電子機器の前記第1の日付に前記記憶部に記憶されている前記所定期間を加えた日である第2の日付のデータを生成し、前記通信部に前記第1の電子機器へ送信させ、
前記第1の電子機器は、前記表示データを前記サーバから送信された前記第2の日付のデータを含んで生成する、
ことを特徴とする付記8に記載の表示システム。
【0097】
(付記10)
第1の固有番号のデータと、第2の固有番号のデータと、を紐付けして、前記第1の固有番号と前記第2の固有番号とを記憶する記憶部と、
第1の電子機器から第2の電子機器の前記第1の固有番号のデータを受信する通信部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1の電子機器から受信した前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致しているか否かを判定し、
前記第1の電子機器から受信した前記第1の固有番号が前記記憶部に記憶された前記第1の固有番号と一致していると判定した場合、前記記憶部に前記一致していると判定された前記第1の固有番号と紐付けられて記憶されている前記第2の固有番号のデータを、前記通信部に前記第1の電子機器へ送信させる、
を備えることを特徴とするサーバ。
【0098】
(付記11)
コンピュータを、
第1の固有番号のデータと、第2の固有番号のデータと、を紐付けして、前記第1の固有番号と前記第2の固有番号とを記憶する記憶手段、
第1の電子機器から第2の電子機器の前記第1の固有番号のデータを受け付ける受付手段、
前記第1の電子機器から受け付けた前記第1の固有番号が前記記憶手段に記憶された前記第1の固有番号と一致しているか否かを判定する判定手段、
前記判定手段によって前記第1の電子機器から受け付けた前記第1の固有番が前記記憶手段に記憶された前記第1の固有番号と一致していると判定した場合、前記記憶手段に前記一致していると判定された前記第1の固有番号と紐付けられて記憶されている前記第2の固有番号のデータを前記第1の電子機器に送信する送信手段、
として機能させるプログラム。
【符号の説明】
【0099】
1…証明書表示システム、100…サーバ、110、210、310…制御部、120…入力部、130、220、330…通信部、140、230、320…記憶部、111…製品シリアル登録部、112…モジュールID受付部、113…判定部、114…製品シリアル送信部、115…購入日受付部、116…保証期限送信部、200…通信端末、211…モジュールID取得部、212…モジュールID送信部、213…製品シリアル受信部、214…証明書画像生成部、215…ペアリング部、216…購入日送信部、217…保証期限受信部、218…保証書画像生成部、240…表示部、250…操作部、300…電子時計、311…モジュールID送信部、312…表示制御部、313…ペアリング部、340…アナログ表示部、350…デジタル表示部、360…操作部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16