(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。なお、実施形態において、同一又は同等の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0014】
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る通信制御装置の一構成例を示すブロック図である。
本実施形態に係る通信制御装置1は、図示しない端末装置にネットワークを介して接続されている。このネットワークは、有線LAN(Local Area Network)等の有線ネットワークであっても無線LAN等の無線ネットワークであってもよい。通信制御装置1とこの端末装置とで通信システムを構成することができる。
【0015】
通信制御装置1としては、例えば、ルータ機能及びゲートウェイ機能を有するHGW(Home GateWay)製品が挙げられる。なお、このHGW製品は単にルータと称されることもある。但し、通信制御装置1としては、ゲートウェイ機能を有さないルータをはじめ、様々な装置が適用できる。
【0016】
図1に示すように、実施形態1に係る通信制御装置1は、n個の表示ランプ11−1〜11−n、及び制御部12を有する。なお、以下の説明において、表示ランプ11−1〜11−nのそれぞれは、いずれにも共通の内容について説明する場合、表示ランプ11と表すこともある。nは2以上の整数である。つまり、通信制御装置1は表示ランプ11を複数有する。表示ランプ11は、発光ダイオード(light emitting diode:LED)を有することができるが、他の発光手段を有することもできる。
【0017】
制御部12は、通信制御装置1における通信制御及びn個の表示ランプ11−1〜11−nの点灯制御を行う。そして、制御部12は、ネットワークを介して接続された端末装置からのアクセス要求に対し、次のような処理Aを行う。
【0018】
上記処理Aでは、まず、n個の表示ランプ11−1〜11−nの点灯パターンを決定する。この点灯パターンは、例えば、ランダム処理などで生成すること、或いは予め記憶したパターンの中からランダムで選択することにより、決定することができる。なお、点灯パターンは、予め記憶されたパターンの中から所定の順番で選択することもできる。
【0019】
処理Aでは、次いで、決定した点灯パターンに従ってn個の表示ランプ11−1〜11−nの点灯を制御するとともに、情報入力用画像を端末装置に表示させる。この情報入力用画像は、n個の表示ランプ11−1〜11−nの点灯パターンを示すパターン情報の入力を促す画像である。
【0020】
処理Aでは、次いで、決定した点灯パターンに合ったパターン情報をその端末装置から受信した場合(つまり、決定した点灯パターンに合ったパターン情報がその端末装置で入力されたことを確認した場合)、その端末装置の認証を成功とする。ここで、端末装置の認証が成功したことは、その端末装置を使用しているユーザの認証が成功したことを意味する。制御部12は、認証が成功した端末装置からのアクセスを正式に受け入れる。
【0021】
一方で、制御部12は、決定した点灯パターンに合わないパターン情報が端末装置から送信されてきた場合、その端末装置についての認証が失敗したと判定し、その端末装置からのアクセスを拒否する。
【0022】
以上のように、実施形態1に係る通信制御装置1では、制御部12が端末装置からのアクセス要求に対して、その端末装置の認証のために、n個の表示ランプ11−1〜11−nの点灯パターンを決定し、その点灯パターンでの点灯するように制御している。よって、点灯パターンが示す表示ランプ11の組み合わせの数だけ、セキュリティを確保することができる。また、この通信制御装置1では、端末装置に情報入力用画像を表示させて点灯パターンの入力を促しているため、ユーザは、容易に点灯パターンを見ながら点灯パターンを示す情報(つまり認証情報)を入力することができる。よって、通信制御装置1によれば、端末装置からアクセスに対し、セキュリティを確保しながらも、ユーザが容易に認証情報を入力すること(ユーザが容易に認証情報を入力して認証を済ませること)が可能になる。
【0023】
<実施形態2>
<<構成例>>
実施形態2について、通信制御装置の一例としてルータ装置(以下、単にルータと称す)を挙げながら、実施形態1との相違点を中心に説明する、実施形態1で説明した様々な応用例が適用できる。
図2は、実施形態2に係る通信制御装置の一例としてのルータの一構成例を示すブロック図、
図3は、この通信制御装置に接続される端末装置の一構成例を示すブロック図である。
【0024】
図2に示すルータ10は、実施形態2に係る通信制御装置の一例であり、5個のLED11−1〜11−5、制御部12、及び設定記憶部13を有する。なお、LED11−1〜11−5のそれぞれは、表示ランプ11の一例であり、LEDランプと称することもできる。無論、ルータ10に設けられるLEDの数は、5個に限ったものではなく、複数個あればよい。
【0025】
また、LED11−1〜11−5のそれぞれは、ルータ10における通信制御の状態(通信動作を示す動作状態)を表示する状態表示ランプとすることができる。また、LED11−1〜11−5のうちの少なくとも1つは、ルータ10における他の動作状態(電源の状態等)を表示する状態表示ランプとすることもできる。状態表示ランプとして設けられたLEDを用いて上記処理Aを行うことにより、その分だけ認証に用いる表示ランプを別途設ける必要がなくなる。なお、状態表示ランプは、インジケータランプとも称することもできる。
【0026】
ここで、通信制御の状態を表示する状態表示ランプについて、簡単に説明する。ルータ10が、WAN(Wide Area Network)側との通信、2.4GHz帯のWi−Fi(登録商標。以下、同様。)通信、及び5GHz帯のWi−Fi通信が可能に構成されている場合を例に挙げる。このような状態表示ランプの一つとしては、IP(Internet Protocol)アドレスが設定されているかなど、WAN側とのリンク確立状態やルータ10の動作モード(例えば、)を表示する表示ランプが挙げられる。なお、上記動作モードとは、例えば、PPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet)ルータモード、ローカルルータモード、ブリッジモードなどを指す。また、上述のような状態表示ランプとしては、2.4GHz帯のWi−Fi通信が確立しているか否かを示す表示ランプ、及び5GHz帯のWi−Fi通信が確立しているか否かを示す表示ランプも挙げられる。
【0027】
次に、ルータ10における制御部12及び設定記憶部13の機能について説明するが、ルータ10としてこれらの機能が実現できればよい。よって、ルータ10は、例えば、制御部12に設定記憶部13が含まれる構成であってもよい。
【0028】
制御部12は、実施形態1における制御部12と同様の機能を有し、上記処理Aを実行することが可能に構成されている。本実施形態では、表示ランプ11としてLEDを用いているため、上記処理AをLEDパターン認証処理と称して説明する。つまり、実施形態2における制御部12は、LEDパターン認証処理を行う機能を有する。
【0029】
ルータ10における制御部12は、パケット送受信インタフェース(I/F)21、パケット処理部22、ソース記憶部23、LED制御部24、パターン整合性判定部25、及びLEDパターン生成部26を有することができる。制御部12は、例えば、パケット送受信I/F21における回線(例えば光回線)との接続部分を除いて集積回路(Integrated Circuit)によって実現することができる。制御部12の各構成要素については後述する。
【0030】
設定記憶部13は、ルータ10の通信制御についての設定値(設定パラメータ)を記憶する記憶部である。設定記憶部13で記憶する設定値には、通信制御以外の設定値を含むこともできる。なお、設定記憶部13、ソース記憶部23、点灯パターンに関する情報等を記憶する記憶部(図示せず)は、共通の記憶装置で構成することもできる。
【0031】
次に、ルータ10に接続される端末装置について説明する。
図3に示す端末装置30は、ルータ10にネットワークを介して接続される装置であり、表示部31、制御部32、操作部33、及び通信部34を有することができる。なお、端末装置30としては、設置型のパーソナルコンピュータ(PC)、モバイル端末などが適用できるが、これに限ったものではない。なお、モバイル端末としては、モバイルPC、携帯電話機(スマートフォンと称されるものも含む)等の端末が挙げられる。
【0032】
表示部31は、表示パネル等で構成され、LEDパターン認証処理における情報入力用画像を表示させるために用いることができる。制御部32は、端末装置30の全体を制御する部位であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、作業用メモリ、及び不揮発性の記憶装置などで構成することができる。この記憶装置は、制御部32に実行させるためのオペレーションシステム及びアプリケーションソフトウェア、端末装置30における各種設定データ、並びにユーザが視聴するためのコンテンツデータなどを記憶することができる。
【0033】
操作部33は、ユーザ入力を受け付ける部位であり、LEDパターン認証処理における情報入力用画像からパターン情報を入力するために用いることができる。なお、操作部33は、ハードウェアキーを有することができる。また、操作部33は、ソフトウェアキー及び表示部31に搭載したタッチパネルを有することもできる。通信部34は、ルータ10との通信を行うインタフェースを有し、他の電子機器との通信を行うインタフェースを有することもできる。通信部34は、例えば、Wi−Fi等の規格に従った無線LAN回路、Bluetooth(登録商標)回路、LTE(Long Term Evolution)通信回路などを有することができる。
【0034】
次に、制御部12の各構成要素について説明する。
パケット送受信I/F21は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)パケット等の送受信を行う。パケット処理部22は、パケット送受信I/F21で受信したパケットを解析するなどの処理を実行し、LED制御部24及びパターン整合性判定部25等の各部位(各モジュール)に、処理したパケットに対応する処理リクエストを送信する。また、パケット処理部22は、ソース記憶部23からHTML(Hypertext Markup Language)ソース等を読み出して送信パケットを生成し、パケット送受信I/F21へその送信パケットを送信する。
【0035】
パケット処理部22について具体的に説明する。
パケット処理部22は、パケット送受信I/F21で受信したパケットが端末装置30からのLEDパターン認証リクエストであった場合、LED制御部24へLEDパターン表示リクエストを送信する。LEDパターン認証リクエストとは、端末装置30がLEDパターン認証処理(つまりLEDの点灯パターンに基づく認証処理)を要求するリクエストである。また、LEDパターン表示リクエストとは、LED11−1〜11−5の点灯パターンの生成及びその点灯パターンでの点灯を要求するためのリクエストである。
【0036】
パケット処理部22は、LEDパターン表示リクエストを送信後、ソース記憶部23から情報入力画像を表示するためのソースを読み出し、端末装置30にその情報入力用画像を表示させるための送信パケットを生成する。この情報入力用画像は、LEDの点灯パターンに基づく認証処理を行うに際してユーザにパターン情報を入力させるための画像であり、LEDパターン認証画像と称することもできる。パケット処理部22は、生成した送信パケットを、LEDパターン認証リクエストに対する応答として、パケット送受信I/F21を介して端末装置30へ送信する。
【0037】
また、パケット処理部22は、パケット送受信I/F21で受信したパケットが端末装置30のユーザによって入力されたパターン情報(以下、入力パターン情報)を含むHTTPパケットであった場合、その入力パターン情報をパターン整合性判定部25へ送信する。この送信に対する応答として、パケット処理部22は、パターン整合性判定部25から判定結果情報を受信する。パケット処理部22は、受信した判定結果情報を示す画像をソース記憶部23から読み出して、パケット送受信I/F21を介して端末装置30へ送信し、端末装置30の表示部31に認証の合否を表示させるように構成することもできる。
【0038】
LED制御部24は、パケット処理部22からLEDパターン表示リクエストを受信した場合、LEDパターン生成部26にLEDパターン生成リクエストを送信し、LED11−1〜11−5の点灯パターンを生成させる。そして、LED制御部24は、生成された点灯パターンを示す情報(以下、点灯パターン情報)を受信する。また、LED制御部24は、受信した点灯パターン情報に基づきLED11−1〜11−5を制御するLED制御信号を生成し、LED11−1〜11−5にそのLED制御信号を送信することで、点灯制御を行う。LED11−1〜11−5は、LED制御部24より受け取ったLED制御信号に基づき点灯されることになる。
【0039】
LEDパターン生成部26は、LED制御部24からLEDパターン生成リクエストを受信した場合、点灯パターンを生成し、その点灯パターンを示す点灯パターン情報をLED制御部24へ送信する。さらに、LEDパターン生成部26は、生成した点灯パターン情報をパターン整合性判定部25へ送信する。
【0040】
ここで、生成される点灯パターンは、LED11−1〜11−5のそれぞれについて点灯色が指定されたパターンとすることができる。但し、この場合、LED11−1〜11−5のそれぞれは、点灯色を変更可能なLEDとしておく。点灯色を変更可能なLEDとしては、例えば2色LED、3色LEDなどの複数色LEDが挙げられる。
【0041】
パターン整合性判定部25は、LEDパターン生成部26から送信された点灯パターン情報を記憶しておき、その点灯パターン情報とパケット処理部22から送信された入力パターン情報とを照合して両者が合致しているか否かを判定する。パターン整合性判定部25は、その判定結果を示す判定結果情報を、パケット処理部22及びLED制御部24へ送信する。
【0042】
また、制御部12は、認証用パスワードに基づく認証処理(パスワード認証処理)を行う機能も有する。この機能は、認証用パスワードの入力を促す認証用画像を端末装置30に表示させ、端末装置30から受信した認証用パスワードに基づいて認証処理を行う機能である。そして、この認証用画像は、パスワード認証処理とは異なる認証処理であるLEDパターン認証処理を選択する選択領域(別の認証画像を表示させるリンクなど)を含む。なお、この認証用画像は、ソース記憶部23に記憶させておくことができる。
【0043】
そして、制御部12は、端末装置30からのアクセス要求に対し、認証用画像を端末装置30に表示させ、上記選択領域が選択された場合に、LEDパターン認証処理に移行し、上述したような点灯パターンの決定を行う。なお、点灯パターンの決定後は、上述したように、点灯制御を行うとともに情報入力用画像を端末装置30へ表示させ、端末装置30からの入力パターン情報の受信を待ち、認証を行うことになる。
【0044】
<<動作例>>
実施形態2に係るルータ10の好ましい動作例について、
図4〜
図6を併せて参照しながら説明する。
図4及び
図5は、ルータ10及び端末装置30を備えた通信システムにおいて実行されるLEDパターン認証処理の一例を説明するための模式図である。
図6は、このLEDパターン認証処理の一例を説明するためのフロー図である。
【0045】
ここで説明する動作例では、ユーザが端末装置30からルータ10にアクセスするに際し、上記パスワード認証処理で認証するために設定していた認証用パスワードをユーザが失念した場合に、LEDパターン認証処理を実行する。このLEDパターン認証処理は、基本的にその時だけの認証情報を用いるため、ワンタイム認証処理と称することもできる。
【0046】
まず、
図2〜
図4を参照して、上記認証用画像の一例である初期ログイン画像を表示するまでの処理例について簡単に説明する。ユーザは、端末装置30において操作部33を用いてWebブラウザ等のブラウザを起動し、ルータ10のIPアドレスを入力又は選択する。これにより、端末装置30の制御部32は、通信部34を介して、ルータ10にアクセスを要求するHTTPリクエスト、つまり初期ログイン画像40を要求するHTTPリクエストを送信する(
図4のステップS1)。これに応答して、ルータ10は、ソース記憶部23に格納された初期ログイン画像40を表示させるためのHTTPレスポンスを送信する(
図4のステップS2)。
【0047】
初期ログイン画像40は、Webブラウザ等のブラウザ上に表示させるGUI(Graphical User Interface)画像とすることができる。端末装置30は、ステップS2のHTTPレスポンスを通信部34で受信し、制御部32が初期ログイン画像40を表示部31のブラウザに表示させる。初期ログイン画像40には、認証用パスワードの入力欄であるパスワード入力欄41、及びログインボタン42を含むことができる。
【0048】
なお、初期ログイン画像40のブラウザへの表示の手順は、後述する
図5のLEDパターン認証画像50の表示の手順と基本的に表示対象以外は同様である。よって、ソース記憶部23は、初期ログイン画像40のソースも記憶しておく。また、初期ログイン画像40は、LEDパターン認証処理におけるログイン画像(後述する
図5のLEDパターン認証画像)との区別を明確にするために「初期」ログイン画像と称しているに過ぎない。よって、2回目以降の通常の認証処理を行う場合でも、初期ログイン画像40を表示させればよい。
【0049】
端末装置30は、操作部33によりパスワード入力欄41に認証用パスワードが入力され、ログインボタン42が選択された場合、その認証用パスワードと端末装置30又はユーザを示す固有情報(ID)とを含むHTTPリクエストを、ルータ10に送信する。なお、IDはデフォルト値を用いることもできる。ルータ10の制御部12は、この認証用パスワードと、そのIDに関連付けて予め登録されているパスワードとが合致しているか否かを判定することで、認証を行う。つまり、制御部12は認証用パスワードと登録されたパスワードとの整合性を判定することで、認証を行う。なお、設定記憶部13は、予め登録されているID及びパスワードを、設定値の一つとして記憶しておくことができる。ルータ10は、認証の結果を示すHTTPレスポンスを端末装置30に送信する。これにより、ユーザは端末装置30において認証の結果を知ることができる。
【0050】
なお、初期ログイン画像は、予め端末装置30に格納しておき、それを読み出すことで表示部31に表示させることもできる。この場合、端末装置30は、ログインボタン42又は後述のリンク43が選択された時点で初めてルータ10にアクセスすることになる。
【0051】
次に、
図5及び
図6を併せて参照し、LEDパターン認証処理の一例について説明する。
初期ログイン画像40には、リンク43を含むことができる。リンク43は、上記選択領域の一例であり、LEDパターン認証処理を実行するモードへ移行するためのリンクである。LEDパターン認証処理は、認証用パスワードを用いた通常の認証処理であるパスワード認証処理とは異なる処理である。
図4で示すように、リンク43を「パスワードを忘れた場合はこちら」などの文章とともに表示させておくことで、認証用パスワードを失念した際のLEDパターン認証処理の実行をユーザに促すことができる。
【0052】
端末装置30は、操作部33によりブラウザ上でリンク43が選択された場合、ルータ10へLEDパターン認証処理を開始するためのHTTPリクエスト(上記LEDパターン認証リクエスト)を送信する(
図6のステップS11)。ステップS11は、
図5におけるステップS3に該当する。
【0053】
ルータ10は、このLEDパターン認証リクエストのパケットを、パケット送受信I/F21にて受信する。パケット処理部22は、受信したパケットのパケット解析を実行し、LED制御部24へLEDパターン表示リクエストを送信する。
【0054】
LEDパターン表示リクエストを受けたLED制御部24は、LEDパターン生成部26へパターン生成リクエストを送信し、LEDパターン生成部26にLED11−1〜11−5の点灯パターンを生成させる(ステップS12)。具体的には、LEDパターン生成部26は、ランダム処理でLED11−1〜11−5の点灯色を決定することで、点灯パターンを生成する。
【0055】
LEDパターン生成部26は、生成した点灯パターンを示す点灯パターン情報をLED制御部24へ送信し、LED制御部24はLED11−1〜11−5へ点灯制御信号を送信する。これにより、LED制御部24は、LED11−1〜11−5のそれぞれを決定された点灯色で点灯させる(ステップS13)。ステップS13により、ルータ10は、
図5で例示するように、LED11−1〜11−5の配設領域においてLEDパターン(点灯色の配列パターン)を表示させたことになる。また、LEDパターン生成部26は、パターン整合性判定部25へ生成した点灯パターン情報を送信する。
【0056】
ルータ10の制御部12は、LED11−1〜11−5の点灯制御を行った後、ステップS11のLEDパターン認証リクエストへの応答として、HTTPレスポンスを端末装置30へ返信する(ステップS14)。
図6のステップS14は、
図5におけるステップS4に該当する。このHTTPレスポンスは、端末装置30のブラウザ上にLEDパターン認証画像50を表示させるためのレスポンスである。LEDパターン認証画像50は、上述した情報入力用画像の一例であり、また、Webブラウザ等のブラウザ上に表示させるGUI画像とすることができる。
【0057】
ステップS14の具体的な処理例は次のようになる。即ち、パケット処理部22が、LEDパターン認証画像50を示すHTMLソース等をソース記憶部23から取得し、HTTPレスポンスのパケットを生成した後、パケット送受信I/F21を介して端末装置30へ送信する。
【0058】
端末装置30は、ステップS14で送信されたHTTPレスポンスを受信して、ブラウザ上にLEDパターン認証画像50を表示させる。これにより、ユーザはLEDパターンの入力をLEDパターン認証画像50上で行うことが可能になる。このように、端末装置30では、リンク43が選択されることで、初期ログイン画像40がLEDパターン認証画像50に遷移(ページ遷移)し、ユーザからの入力を受け付け可能となる。
【0059】
図5に示すように、LEDパターン認証画像50は、入力欄51及びログインボタン52を含む。入力欄51は、LED11−1〜11−5のそれぞれについての点灯色を選択するチェックボックスを配している。また、
図5では、ユーザがLED11−1〜11−5を識別できるようにするために、ルータ10には、LED配設領域における各LED11−1〜11−5の隣にそれぞれの名称(ここでは「LED1」、「LED2」、・・・、「LED5」で例示)が表記されている。そして、これらの名称は入力欄51にも表記されている。なお、ステップS14の時点では、チェックボックスはチェックはなされていない。なお、ここでの名称は、状態表示ランプが状態を表示する対象の名称(例えば、「WAN」等)とすることができる。
【0060】
ユーザは、ルータ10におけるLED11−1〜11−5を目視して、それぞれの点灯色に対応する入力欄51のチェックボックスを、操作部33を用いて選択することで、認証情報(入力パターン情報)を入力する(ステップS15)。端末装置30は、操作部33によりログインボタン52が押下されたことを契機に、この入力パターン情報を付加したHTTPリクエストをルータ10へ送信する(ステップS16)。
【0061】
ルータ10は、このHTTPリクエストをパケット送受信I/F21にて受信し、パケット処理部22にてパケット解析を実施し、ユーザが端末装置30で入力した入力パターン情報をパターン整合性判定部25へ送信する。パターン整合性判定部25は、この入力パターン情報とLEDパターン生成部26から送信された点灯パターン情報とが合致(一致)しているかを判定する整合性判定を実施し、合致した場合に次のステップS18へ進む(ステップS17)。また、ステップS17では、パターン整合性判定部25が、整合性判定の結果を示す判定結果情報をLED制御部24及びパケット処理部22へ送信する。
【0062】
ステップS17の整合性判定において既に両情報が合致している(つまり整合性あり)と判定されているため、LEDパターン認証処理のためのLED11−1〜11−5の点灯は不要となる。よって、ステップS18では、整合性ありの判定結果情報を受けたLED制御部24がLED11−1〜11−5の消灯制御を行う。また、ここで例示しているようにLED11−1〜11−5として状態表示ランプを使用している場合には、上記消灯制御の後、又は上記消灯制御の代わりに、LEDパターン認証処理を実行する前に表示していたような状態表示制御を実行することができる。
【0063】
ステップS18の後、パケット処理部22は、パケット送受信I/F21を介して、認証が成功した旨を示すHTTPレスポンスを生成し、端末装置30に送信する(ステップS19)。これにより、LEDパターン認証処理は終了となる。そして、制御部12は、認証が成功した端末装置30からのアクセスを正式に受け入れる(ログインを許可する)。
【0064】
なお、ルータ10は、ステップS14のHTTPレスポンスの送信前にLED11−1〜11−5を点灯させたが、ステップS14のHTTPレスポンスの送信と同時又は送信直後にLED11−1〜11−5を点灯させることもできる。
【0065】
また、以上ではLEDパターン認証処理が成功した場合について説明した。失敗した場合(つまりステップS17において整合性判定に失敗した場合)、ルータ10及び端末装置30でなる通信システムは、ステップS12の点灯パターンの生成から再度実行し、認証をやり直すことができる。このように再生成される点灯パターンは、最初に生成された点灯パターンと異なるものである。
【0066】
また、整合性判定に失敗したときに限らず、ルータ10は、点灯してから一定時間を経過すると別の点灯パターンを再生成して別のLEDパターンへと切り替え、それまで表示されていたLEDパターンを無効にすることが、セキュリティ上、好ましい。また、ルータ10は、LEDパターン認証画像50に上記一定時間、又は上記一定時間及び残りの時間を示す情報を含めることが好ましい。また、LEDパターンが切り替わった際には、ルータ10は、LEDパターン認証画像50にその旨を表示させるようにすることが好ましい。
【0067】
次に、ログイン後の処理について簡単に説明する。ルータ10の制御部12は、端末装置30からのアクセス要求に対して、認証用パスワード又は入力パターン情報のいずれかを用いて端末装置30の認証が成功した場合、設定記憶部13に記憶された設定値の変更を許可するように構成することができる。特に、制御部12は、設定値の一つとして認証用パスワードの変更を許可するように構成することが好ましい。これにより、認証用パスワードを失念したユーザもLEDパターン認証処理を経ることで認証用パスワードの再設定が可能となる。
【0068】
ルータ10は、例えば、ユーザがWebブラウザを用いてそのルータ10における設定値を変更可能とするWebGUIのソースを、ソース記憶部23に記憶しておくことで、設定値変更機能を有するWebGUIを搭載しておく。このWebGUIに認証機能として初期ログイン画像40及びLEDパターン認証画像50を表示できる機能を搭載しておけば、
図6等を参照して説明した処理に続き設定値の変更処理が可能である。なお、ルータ10は、設定値の変更を可能に構成する場合、変更のための設定値の確認(設定状況の確認)も可能に構成されていることになる。
【0069】
また、制御部12は、端末装置30の認証が成功した場合、端末装置30からルータ10の電源をオフする操作又はルータ10を再起動する操作を受け付け、その操作に従ってルータ10の電源をオフ又はルータ10を再起動するように構成することもできる。
【0070】
次に、上述したようなLEDパターン認証処理を行わない場合の、
図7で示す比較例を参照しながら、実施形態2の効果について説明する。
図7は、実施形態2において実行されるLEDパターン認証処理と比較するための比較例に係る認証処理を説明するための模式図である。
【0071】
図7に示す比較例の通信システムは、ルータ101及び端末装置102を有する。ルータ101は、初期ログイン画像110を端末装置102に表示させることが可能になっている。具体的には、端末装置102は、搭載されたブラウザを使用して初期ログイン画像110を要求するHTTPリクエストをルータ101へ送信する(ステップS101)。ルータ101は、初期ログイン画像110のソースを含むHTTPレスポンスを送信し、端末装置102がそれを受信する(ステップS102)。そして、端末装置102は、そのブラウザ上に初期ログイン画像110を表示する。初期ログイン画像110は、認証用パスワード入力欄111、ログインボタン112、及び「パスワードを忘れた場合には初期化が必要です」といった注意書き113を含む。注意書き113は、パスワードを失念するユーザのために記載されている。
【0072】
実際、パスワードを失念するユーザは多い。また、実際に既存の多くのルータがそうであるように、ルータ101が失念時の対処方法としてルータ101の初期化しかできない場合、失念時には初期化して認証用パスワードを初期パスワード(デフォルト値)に戻すしかなくなる。このとき、認証用パスワード以外にも今までのルータ101の設定値が初期化されるため、パスワードを失念したユーザは、設定値を確認することができなくなる。よって、パスワードを失念したユーザは、設定値の復元が難しくなり、再設定作業に手間がかかる。
【0073】
このような状況であるため、ルータ101のメーカのサポートセンタには、失念時の対処方法そのもの、再設定方法、及び設定値などがわからないユーザから、問い合わせが多くなる。しかし、実際には、サポートセンタでは、ユーザに初期化を促す対応しかできない場合が多い。
【0074】
これに対し、実施形態2に係るLEDパターン認証処理を採用することで、実施形態2に係るルータ10では、実施形態1と同様に、端末装置30からアクセスに対し、セキュリティを確保しながらも、ユーザが容易に認証情報を入力することが可能になる。したがって、実施形態2では、サポートセンタへのパスワード失念による問い合わせ件数を削減させることができる。なお、この効果は、実施形態1でも奏する。
【0075】
また、ルータ10は、数字、文字、画像のいずれも表示できないようなディスプレイ非搭載のルータであった場合でも、LEDパターン認証処理を実行できる。なお、実施形態1はこの効果も奏する。よって、ルータ10が、ディスプレイ非搭載で且つ設定値の確認及び変更等に対応する装置である場合、ユーザが認証用パスワードを失念したときでも、初期化することなく容易且つセキュアにルータ10の設定値の確認、取り出し、変更などを行うことができる。そして、この設定値には認証用パスワードを含むことができるため、認証用パスワードの再設定も容易に行うことができる。
【0076】
以上、本実施形態においては、点灯パターンを、LED11−1〜11−5のそれぞれについて点灯色が指定されたパターンに決定している。これにより、ユーザがLEDパターンを見やすくなるため、入力パターン情報を入力し易くなる。また、このように点灯色が指定された点灯パターンを採用することで、LEDの数と点灯色の数とに応じて、採り得る点灯パターンの数が決まるため、LEDの数と点灯/消灯の2種類とに応じて点灯パターンの数が決まる場合に比べて、セキュリティを高めることができる。
【0077】
一方で、決定される点灯パターンは、LED11−1〜11−5のそれぞれについて、消灯、点灯時の点灯色のうち、少なくともいずれか1つが指定されたパターンとすることもできる。但し、この場合も、LED11−1〜11−5のそれぞれは点灯色を変更可能とする。このような点灯パターンを採用することで、LEDの数と「(点灯色の数)+1」とに応じて、採り得る点灯パターンの数が決まるため、さらにセキュリティを高めることができる。
【0078】
また、LED11−1〜11−5の全てが状態表示ランプである例を挙げたが、LED11−1〜11−5のうちの少なくとも1つが、ルータ10における通信制御の状態(通信動作を示す動作状態)を表示する状態表示ランプ、又はルータ10における他の動作状態(電源の状態等)を表示する状態表示ランプであれば、その分だけ認証に用いる表示ランプを別途設ける必要がなくなるといった効果は得られる。
【0079】
また、実施形態2では、LEDパターン認証処理に先立ちパスワード認証処理を行っている。これにより、パスワード認証処理を基本として、LEDパターン認証処理をパスワード認証処理ができなかった場合の特別な認証処理として実施させることができる。
【0080】
<実施形態3>
<<構成例>>
実施形態3に係る通信制御装置は、実施形態2に係る通信制御装置と同様の構成を有するため、実施形態3に係る通信制御装置についても
図2に示すルータ10を例に挙げて説明する。以下、実施形態3の構成例について、実施形態2との相違点を中心に説明するが、実施形態1及び2で説明した様々な応用例が適用できる。
【0081】
実施形態3に係るルータ10において、制御部12は、上述したパスワード認証処理を行う機能を有する。制御部12は、このパスワード認証処理を実行し、実行したパスワード認証処理において端末装置30の認証が所定回数失敗した場合に、点灯パターンの決定を行う。なお、点灯パターンの決定後は、上述したように、点灯制御を行うとともに情報入力用画像を端末装置30へ表示させ、端末装置30からのパターン情報の受信を待ち、認証を行うことになる。つまり、制御部12は、端末装置30から送信された認証用パスワードでの認証が所定回数失敗した場合に、LEDパターン認証処理に移行する。
【0082】
<<動作例>>
実施形態3に係るルータ10の好ましい動作例について、
図8を併せて参照しながら説明する。
図8は、実施形態3に係る通信システムにおいて実行されるLEDパターン認証処理の一例を説明するためのフロー図である。
【0083】
図4に示す初期ログイン画像40を表示させるまでは、実施形態2と同様である。初期ログイン画像40が表示された状態で、パスワード入力欄41に認証用パスワードが入力され、ログインボタン42が選択(押下)された場合から説明する。この場合、端末装置30は、その端末装置30のIDと認証用パスワードを含むHTTPリクエストをルータ10に送信する(ステップS21)。
【0084】
このHTTPリクエストを受け取ったルータ10の制御部12は、この認証用パスワードと、そのIDに関連付けて予め登録されているパスワードとが合致しているか否かを判定することで、認証を行う。制御部12は、認証に失敗した場合、認証に失敗した旨のHTTPレスポンスを端末装置30へ送信する(ステップS22)。ユーザは再度、認証用パスワードを入力してログインボタン42を押下することで、パスワード認証処理をリトライする(ステップS23)。ステップS23で入力された認証用パスワードは、再度、ステップS21で送信されることになる。
【0085】
制御部12は、このような再度のパスワード認証処理を、認証が成功するまで実行するが、10回認証に失敗した場合(ステップS24)、自動的にLEDパターン認証処理(LEDパターン認証処理を行うモード)に移行する。なお、ステップS24で判定する失敗の回数は10回に限らず、所定回数であればよく、極端な例を挙げると1回であってもよい。
【0086】
LEDパターン認証処理では、制御部12は、
図6のステップS12,S13と同様に、LED11−1〜11−5の点灯パターンを生成させ(ステップS25)、その点灯パターンに従いLED11−1〜11−5を点灯させる(ステップS26)。次いで、制御部12は、HTTPレスポンスを端末装置30へ送信する(ステップS27)。このHTTPレスポンスは、端末装置30のブラウザ上にLEDパターン認証画像50を表示させるためのレスポンスである。本実施形態では、LEDパターン認証画像50に、規定回数のパスワード認証処理に失敗した旨、並びにLEDパターン認証処理を開始した旨を示す情報を記載しておくことが好ましい。
【0087】
ステップS27におけるLEDパターン認証画像50の送信については、
図6のステップS14で説明した通りである。但し、端末装置30では、リンク43が選択されることを契機とするのではなく、10回認証に失敗したことを契機として、初期ログイン画像40がLEDパターン認証画像50に遷移する。
【0088】
ステップS28〜S32については、
図6のステップS15〜S19と同様である。また、ステップS30における整合性判定に失敗した場合(つまり整合性無しと判定された場合)の処理についても実施形態2と同様である。
【0089】
以上に説明したように、実施形態3では、パスワード認証処理に所定回数失敗した場合に自動的にLEDパターン認証処理を実行する。よって、実施形態3に係るルータ10では、実施形態1,2と同様の効果を奏するだけでなく、ユーザが積極的にLEDパターン認証処理を行うことを選択しなくても、必要な場面でLEDパターン認証処理を実行することができる。
【0090】
また、実施形態3に係るルータ10は、実施形態2で説明した処理を組み込むことができる。つまり、ルータ10は、所定回数失敗した場合にLEDパターン認証処理に移行するだけでなく、
図4のリンク43が選択された場合などのユーザからの指示があった場合にもLEDパターン認証処理に移行するように構成することもできる。
【0091】
<他の実施形態>
[a]
実施形態2,3では、設定記憶部13で記憶された設定値を変更するために認証を行うことを前提として説明した。しかし、ルータ10は、設定値を確認するためだけに、又はルータ10等の通信制御装置のファームウェアの更新或いはバージョンの確認のためだけに、認証を行うことも可能である。さらに、ユーザは、端末装置30から、設定値又はファームウェアの確認及び変更以外の目的でアクセスすることも可能であり、よって、他の実施形態に係る通信制御装置として、設定記憶部13を備えない通信制御装置を採用し得る。
【0092】
[b]
実施形態2,3においては、LEDで例示した表示ランプが状態表示ランプであることを前提に説明したが、これに限らず、LEDパターン認証処理で例示した認証処理のためだけに設けた表示ランプであってもよい。
【0093】
[c]
実施形態1〜3に係る通信制御装置1及びルータ10は、次のようなハードウェア構成を有していてもよい。
図9は、通信制御装置1又はルータ10のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、上記他の実施形態[a],[b]についても同様である。
【0094】
図9に示す通信制御装置90は、プロセッサ91及びメモリ92を有する。通信制御装置90は、その他、
図1等で説明したようなLED等の表示ランプ(図示せず)を有する。実施形態1〜3で説明した通信制御装置1又はルータ10における制御部12は、プロセッサ91がメモリ92に記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより実現される。つまり、このプログラムは、プロセッサ91を上述した制御部12として機能させるためのプログラムであり、通信制御装置90に制御部12における処理(認証処理を含む)を実行させるためのプログラムである。なお、メモリ92は、
図2におけるルータ10の設定記憶部13として機能させることもできる。
【0095】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、この例は、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0096】
[d]
さらに、上述した様々な実施形態において、通信制御装置における認証の手順を含む制御の手順を説明したように、本開示は、通信制御装置によって実行される認証方法又は通信制御方法としての形態も採り得る。この認証方法は、n個の表示ランプ11−1〜11−nを備えた通信制御装置によって実行される認証方法であり、実行される認証処理については実施形態1〜3等で説明した通りである。また、上記通信制御方法は、この認証方法を用いて端末装置の認証を行い、通信制御装置を制御する方法であり、認証以外の通信制御についてはどのような通信制御であってもよい。
【0097】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0098】
<付記>
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0099】
(付記1)
通信制御装置であって、
複数の表示ランプと、前記通信制御装置における通信制御及び前記複数の表示ランプの点灯制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、
ネットワークを介して接続された端末装置からのアクセス要求に対し、前記複数の表示ランプの点灯パターンを決定し、
決定した点灯パターンに従って前記複数の表示ランプの点灯を制御するとともに、前記複数の表示ランプの点灯パターンを示すパターン情報の入力を促す情報入力用画像を前記端末装置に表示させ、
前記決定した点灯パターンに合った前記パターン情報を前記端末装置から受信した場合、前記端末装置の認証を成功とする、
通信制御装置。
【0100】
(付記2)
前記複数の表示ランプのそれぞれは、点灯色を変更可能なランプであり、
前記点灯パターンは、前記複数の表示ランプのそれぞれについて点灯色が指定されたパターンである、
付記1に記載の通信制御装置。
【0101】
(付記3)
前記複数の表示ランプのそれぞれは、点灯色を変更可能なランプであり、
前記点灯パターンは、前記複数の表示ランプのそれぞれについて、消灯、点灯時の点灯色のうち、少なくともいずれか1つが指定されたパターンである、
付記1に記載の通信制御装置。
【0102】
(付記4)
前記制御部は、
認証用パスワードの入力を促す認証用画像を前記端末装置に表示させ、前記端末装置から前記認証用パスワードを受信し、受信した認証用パスワードに基づくパスワード認証処理を行う機能を有し、
前記認証用画像は、前記パスワード認証処理とは異なる認証処理を選択する選択領域を含み、
前記制御部は、
前記アクセス要求に対し、前記認証用画像を前記端末装置に表示させ、
前記選択領域が選択された場合に、前記点灯パターンの決定を行う、
付記1から3のいずれか1項に記載の通信制御装置。
【0103】
(付記5)
前記制御部は、
前記アクセス要求に対し、認証用パスワードの入力を促す認証用画像を前記端末装置に表示させ、前記端末装置から前記認証用パスワードを受信し、受信した認証用パスワードに基づくパスワード認証処理を行い、
前記パスワード認証処理において前記端末装置の認証が所定回数失敗した場合に、前記点灯パターンの決定を行う、
付記1から4のいずれか1項に記載の通信制御装置。
【0104】
(付記6)
前記通信制御についての設定値を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記端末装置からのアクセス要求に対して、前記認証用パスワード又は前記点灯パターンを示す情報のいずれかを用いて前記端末装置の認証が成功した場合、前記設定値の変更を許可する、
付記4又は5に記載の通信制御装置。
【0105】
(付記7)
前記複数の表示ランプのうちの少なくとも1つは、前記通信制御装置における通信制御の状態を表示する状態表示ランプである、
付記1から6のいずれか1項に記載の通信制御装置。
【0106】
(付記8)
前記表示ランプは発光ダイオードを有する、
付記1から7のいずれか1項に記載の通信制御装置。
【0107】
(付記9)
付記1から8のいずれか1項に記載の通信制御装置と、
前記端末装置と、
を有する、通信システム。
【0108】
(付記10)
複数の表示ランプを備えた通信制御装置によって実行される認証方法であって、
前記通信制御装置にネットワークを介して接続された端末装置からのアクセス要求に対し、前記複数の表示ランプの点灯パターンを決定し、
決定した点灯パターンに従って前記複数の表示ランプの点灯を制御するとともに、前記複数の表示ランプの点灯パターンを示すパターン情報の入力を促す情報入力用画像を前記端末装置に表示させ、
前記決定した点灯パターンに合った前記パターン情報を前記端末装置から受信した場合、前記端末装置の認証を成功とする、
認証方法。
【0109】
(付記11)
前記複数の表示ランプのそれぞれは、点灯色を変更可能なランプであり、
前記点灯パターンは、前記複数の表示ランプのそれぞれについて点灯色が指定されたパターンである、
付記10に記載の認証方法。
【0110】
(付記12)
複数の表示ランプを備えた通信制御装置に認証処理を実行させるためのプログラムであって、
前記認証処理は、
前記通信制御装置にネットワークを介して接続された端末装置からのアクセス要求に対し、前記複数の表示ランプの点灯パターンを決定し、
決定した点灯パターンに従って前記複数の表示ランプの点灯を制御するとともに、前記複数の表示ランプの点灯パターンを示すパターン情報の入力を促す情報入力用画像を前記端末装置に表示させ、
前記決定した点灯パターンに合った前記パターン情報を前記端末装置から受信した場合、前記端末装置の認証を成功とする、
処理である、
プログラム。
【0111】
(付記13)
前記複数の表示ランプのそれぞれは、点灯色を変更可能なランプであり、
前記点灯パターンは、前記複数の表示ランプのそれぞれについて点灯色が指定されたパターンである、
付記12に記載のプログラム。