(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記設定部は、前記複数の記憶装置のうちの第1の記憶装置の前記第1記憶領域に含まれる前記ブロックの数と、第2の記憶装置の前記第1記憶領域に含まれる前記ブロックの数とを変える
請求項7から9の何れか1項に記載の記憶システム。
前記設定部は、前記複数の記憶装置のそれぞれにおける欠陥部分を取得し、前記ブロックにおける前記欠陥部分を除いた領域の全体を含むように、それぞれの前記第1記憶領域を設定する
請求項1から12の何れか1項に記載の記憶システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳細に説明する。本実施形態に係るコンピュータシステム10は、ホストコンピュータ20から記憶システム30に対するアクセス速度の低下を抑制することにある。
【0011】
図1は、実施形態に係るコンピュータシステム10の構成を示す図である。コンピュータシステム10は、ホストコンピュータ20と、記憶システム30とを備える。
【0012】
ホストコンピュータ20は、例えば、プロセッサとメインメモリとを備える、プログラムを実行する一般的なコンピュータであってよい。ホストコンピュータ20は、記憶システム30を記憶リソースとして用いる。ホストコンピュータ20と記憶システム30とは、PCI Express等のインターフェイスにより接続される。
【0013】
記憶システム30は、複数の記憶装置50と、制御装置60とを有する。例えば、複数の記憶装置50と制御装置60とは、同一の製造メーカにより製造され、1つの筐体内に一体的に配置される。
【0014】
複数の記憶装置50は、互いに独立にデータの書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性の記憶デバイスである。複数の記憶装置50のそれぞれは、例えば、複数の不揮発性の半導体メモリを備える。複数の記憶装置50のそれぞれは、例えば、SSDである。SSDは、NAND型フラッシュメモリ等の不揮発性の半導体メモリを用いたデバイスである。
【0015】
制御装置60は、ホストコンピュータ20と通信する。また、制御装置60は、複数の記憶装置50を仮想的な1つの記憶リソースとしてホストコンピュータ20にアクセスさせるための制御を実行する。制御装置60は、ホストコンピュータ20から記憶システム30への書込コマンドおよび読出コマンド等を受け付ける。そして、制御装置60は、ホストコンピュータ20からのコマンドに応じて、複数の記憶装置50に対するデータの書き込みおよびデータの読み出しを制御する。
【0016】
図2は、記憶装置50の機能構成を示す図である。複数の記憶装置50のそれぞれは、第1通信部52と、データ記憶部54と、管理部56とを有する。
【0017】
第1通信部52は、制御装置60からの読出命令に応じて、データ記憶部54における指定されたアドレスからデータを読み出す。また、第1通信部52は、制御装置60からの書込命令に応じて、データ記憶部54における指定されたアドレスにデータを書き込む。また、第1通信部52は、制御装置60からの無効化命令に応じて、データ記憶部54における指定されたアドレスに書き込まれたデータを無効化する。
【0018】
データ記憶部54は、複数の不揮発性の半導体メモリにより実現される記憶領域である。データ記憶部54は、複数のブロックに分割されている。すなわち、ブロックは、複数の不揮発性の半導体メモリにより実現される記憶領域を分割した領域である。ブロックは、記憶装置50毎に個別にサイズが設定されている。例えば、ブロックは、記憶装置50の製造メーカ等によりサイズが設定されている。
【0019】
記憶装置50は、データ記憶部54に書き込まれているデータをブロックの単位で消去する。なお、記憶装置50は、ブロックより小さい単位で、書き込まれているデータを消去しない。また、記憶装置50は、データが消去された後のブロックに対して、先頭のアドレスから順次にデータを書き込むことができる。なお、記憶装置50は、データが書き込まれたアドレスには、ブロックの単位でデータを消去した後でなければ、データを書き込むことができない。
【0020】
管理部56は、データ記憶部54に記憶されているデータを管理する。例えば、管理部56は、定期的または所定のタイミングにおいて、ガベージコレクションを実行して、データ記憶部54に空のブロックを生成する。例えば、管理部56は、処理対象のブロックに記憶されている有効なデータを他のブロックに移動した後、処理対象のブロックに書き込まれているデータを消去する。これにより、管理部56は、以後、処理対象のブロックの先頭のアドレスから、新たにデータを書き込ませることができる。なお、管理部56は、独自のタイミングでガベージコレクションを実行してよい。例えば、管理部56は、制御装置60の指示によらずにガベージコレクションを実行してよい。また、管理部56は、他の記憶装置50とは非同期にガベージコレクションを実行してよい。
【0021】
図3は、制御装置60の機能構成を複数の記憶装置50とともに示す図である。
図4は、特徴情報の一例を示す図である。
【0022】
制御装置60は、特徴情報記憶部62と、設定部64と、設定記憶部66と、書込読出部68と、第2通信部70とを有する。
【0023】
特徴情報記憶部62は、特徴情報を記憶する。特徴情報は、複数の記憶装置50のそれぞれについてのブロックの形成領域を示す。
【0024】
例えば、特徴情報は、複数の記憶装置50のそれぞれについての、それぞれのブロックの開始アドレスおよびサイズを含む。また、記憶装置50毎にブロックのサイズが同一であれば、特徴情報は、複数の記憶装置50のそれぞれについての、ブロックのサイズを含む。また、記憶装置50内において1つのブロックが分散して形成されている場合には、特徴情報は、それぞれのブロックが何れのアドレスに分散しているかを示す情報も含んでよい。例えば、
図4に示すように、特徴情報は、記憶システム30に備えられる記憶装置50毎に、ブロックのサイズを含む。
【0025】
特徴情報記憶部62は、不揮発性メモリであってよい。例えば、特徴情報記憶部62は、記憶システム30の製造時に書き込まれ、以後、上書きおよび消去をすることができないROM(Read Only Memory)であってよい。また、特徴情報記憶部62は、制御装置60の外部の装置からは特徴情報を読み出せないように構成または設定されていてもよい。
【0026】
設定部64は、複数の記憶装置50のそれぞれについて、記憶領域を分割した複数のチャンク(第1記憶領域)を設定する。さらに、設定部64は、複数の記憶装置50の全体について、複数の記憶装置50の全体の記憶領域を分割した複数のストライプ(第2記憶領域)を設定する。
【0027】
より具体的には、設定部64は、複数の記憶装置50の少なくとも1つの記憶装置50についてのチャンクが、1または複数のブロックの全体を含むように、それぞれのチャンクを設定する。また、設定部64は、2以上のチャンクを含むように、それぞれのストライプを設定する。この場合において、設定部64は、複数の記憶装置50のうち異なる2以上の記憶装置50から選択された2以上のチャンクを、それぞれのストライプに含める。なお、チャンクおよびストライプについては、
図5以降を参照してさらに説明する。
【0028】
設定部64は、例えば、特徴情報記憶部62に記憶されている特徴情報を取得する。そして、設定部64は、取得した特徴情報に基づき、チャンクを設定する。さらに、設定部64は、設定したチャンクに基づき、ストライプを設定する。
【0029】
なお、設定部64は、例えば、記憶システム30の初期化時において、チャンクおよびストライプを設定してよい。また、設定部64は、記憶システム30の動作後において、定期的にチャンクおよびストライプを設定してもよい。
【0030】
設定記憶部66は、設定部64が設定したチャンクおよびストライプに関する情報を記憶する。例えば、設定記憶部66は、複数の記憶装置50のそれぞれについて設定されたそれぞれのチャンクの位置およびサイズを記憶する。また、設定記憶部66は、複数の記憶装置50の全体の記憶領域について設定されたそれぞれのストライプが、何れかのチャンクを含んでいるかを示す情報を記憶する。
【0031】
書込読出部68は、ホストコンピュータ20からの指示に応じて、ホストコンピュータ20から受信したデータを複数の記憶装置50に分散して書き込む。また、書込読出部68は、ホストコンピュータ20からの指示に応じて、複数の記憶装置50に書き込まれているデータを読み出して、ホストコンピュータ20に送信する。
【0032】
また、書込読出部68は、設定記憶部66に記憶されたチャンクおよびストライプに基づき、チャンクおよびストライプの単位で複数の記憶装置50に記憶されたデータを管理する。例えば、書込読出部68は、複数の記憶装置50に記憶されたデータをストライプの単位で無効化する。
【0033】
第2通信部70は、複数の記憶装置50のそれぞれと書込読出部68との間のデータの送受信を制御する。
【0034】
なお、複数の記憶装置50のそれぞれは、それぞれのブロックの形成領域を示す特徴情報を出力しない構成であってよい。このような場合であっても、記憶システム30の製造者は、記憶装置50のブロックに関する情報を知っていれば、特徴情報記憶部62に特徴情報を記憶させることができる。
【0035】
また、複数の記憶装置50のそれぞれは、制御装置60からの要求に応じて、それぞれのブロックの形成領域を示す特徴情報を出力することができてもよい。設定部64は、例えば、複数の記憶装置50のそれぞれから、特徴情報を取得する。そして、設定部64は、取得した特徴情報に基づき、チャンクおよびストライプを設定してもよい。また、制御装置60は、記憶装置50が特徴情報を出力する場合には、特徴情報記憶部62を有さない構成であってもよい。
【0036】
図5は、ブロック、チャンクおよびストライプの関係の一例を示す図である。設定部64は、特徴情報を参照して、チャンクおよびストライプを設定する。
【0037】
設定部64は、複数の記憶装置50の少なくとも1つの記憶装置50についてのチャンクが、1または複数のブロックの全体を含むように、それぞれのチャンクを設定する。
【0038】
例えば、
図5に示す例では、複数の記憶装置50のそれぞれに含まれる全てのブロックが、同一サイズであり、分割されずに記憶領域に形成されている。このような場合、設定部64は、全てのチャンクを、ブロックのN倍(Nは1以上の整数)のサイズに設定してよい。例えば、設定部64は、チャンクを、ブロックと同一サイズに設定してよい。そして、設定部64は、それぞれのチャンクの開始位置を、ブロックの先頭位置に一致させる。これにより、設定部64は、全ての記憶装置50についてのチャンクがN個のブロックの全体を含むように、それぞれのチャンクを設定することができる。
【0039】
続いて、設定部64は、2以上のチャンクを含むように、それぞれのストライプを設定する。この場合において、設定部64は、複数の記憶装置50のうち異なる2以上の記憶装置50から選択された2以上のチャンクを、それぞれのストライプに含める。すなわち、設定部64は、異なる2以上の記憶装置50から選択された2以上のチャンクを含むように、それぞれのストライプを設定する。
【0040】
例えば、
図5に示す例では、全てのチャンクが同一サイズであり、複数の記憶装置50のそれぞれが同一の記憶容量を有する。従って、複数の記憶装置50のそれぞれは、同一の個数のチャンクを含む。このような場合、設定部64は、複数の記憶装置50のそれぞれから1つずつ選択したチャンクを含む複数のストライプを設定する。
【0041】
設定部64は、以上のようにチャンクおよびストライプを設定することにより、それぞれのブロックが1つのストライプのみに含まれるようにすることができる。すなわち、設定部64は、1つのブロックが複数のストライプに含まれないようにすることができる。
【0042】
これにより、設定部64は、ストライプの単位でデータを無効化した場合に、ブロックの全体のデータを一括して無効化させることができる。すなわち、設定部64は、一部のデータが無効化されているが、他のデータが有効化されているようなブロックを無くすことができる。従って、記憶システム30では、ガベージコレクションの発生頻度を減らして、アクセス速度の低下を抑制することができる。
【0043】
図6は、異なる2以上の記憶装置50のチャンクを含む3つのストライプの一例を示す図である。
【0044】
例えば、
図6には、設定部64により設定された、第1のストライプと、第2のストライプと、第3のストライプとが示されている。第1のストライプは、第1の組み合わせの2以上の記憶装置50から選択した2以上のチャンクを含む。より具体的には、第1のストライプは、第1の記憶装置50−1と、第2の記憶装置50−2と、第3の記憶装置50−3とから選択した3つのチャンクを含む。
【0045】
また、第2のストライプは、第1の組み合わせとは異なる第2の組み合わせの2以上の記憶装置50から選択した2以上のチャンクを含む。より具体的には、第2のストライプは、第3の記憶装置50−3と、第4の記憶装置50−4と、第5の記憶装置50−6とから選択した3つのチャンクを含む。
【0046】
このように設定部64は、複数の記憶装置50のうち異なる組み合わせの2以上の記憶装置50から選択した2以上のチャンクを含む複数のストライプを設定してもよい。これにより、設定部64は、自由度の高い組み合わせのストライプを設定することができる。
【0047】
また、例えば、第3のストライプは、第1の記憶装置50−1に含まれる2つのチャンクと、第2の記憶装置50−2に含まれる1つのチャンクとを含む。このように設定部64は、それぞれの記憶装置50から異なる数のチャンクを選択して、ストライプに含めてもよい。これにより、設定部64は、自由度の高い組み合わせのストライプを設定することができる。
【0048】
図7は、記憶装置50毎にブロックのサイズが異なる場合の、チャンクおよびストライプの関係の一例を示す図である。
【0049】
例えば、複数の記憶装置50のうちの第1の記憶装置50−1に含まれるブロックのサイズと、第2の記憶装置50−2に含まれるブロックのサイズとが異なる場合がある。このような場合、設定部64は、第1の記憶装置50−1のチャンクに含まれるブロックの数と、第2の記憶装置50−2のチャンクに含まれるブロックの数とを変えてよい。
【0050】
例えば、
図7の例では、第1の記憶装置50−1のチャンクに含まれるブロックの数は、4個である。また、第2の記憶装置50−2のチャンクに含まれるブロックの数は、1個である。第3の記憶装置50−3および第4の記憶装置50−4のチャンクに含まれるブロックの数は、2個である。第5の記憶装置50−5のチャンクに含まれるブロックの数は、4個である。このように設定部64は、記憶装置50毎に異なる数のブロックをチャンクに含めてよい。
【0051】
また、設定部64は、複数の記憶装置50のそれぞれに含まれるブロックのサイズの公倍数(例えば、最小公倍数)を、チャンクのサイズに設定してもよい。これにより、設定部64は、全てのチャンクのサイズを同一とするように、それぞれのチャンクを設定することができる。
【0052】
また、設定部64は、記憶装置50毎にチャンクのサイズを変更してもよい。これにより、設定部64は、チャンクの設定の自由度を大きくすることができる。
【0053】
図8は、ブロックの一部分を含むチャンクの一例を示す図である。
【0054】
設定部64は、ブロックの一部分を含み、他の一部分を含まないように、何れか1以上の記憶装置50のチャンクを設定してもよい。すなわち、設定部64は、1つのブロックが2以上のチャンクに含まれるように、何れか1以上の記憶装置50についてのチャンクを設定してもよい。例えば、
図8の例では、第1の記憶装置50−1および第5の記憶装置50−5について設定されたチャンクは、ブロックの一部分を含み、そのブロックの他部分を含んでいない。例えば、設定部64は、少なくとも1つの記憶装置50のチャンクをブロックのサイズの自然数倍に設定し、他の記憶装置50のチャンクをブロックの一部分を含み他の一部分を含まないように設定してもよい。
【0055】
何れか1以上の記憶装置50のチャンクが、ブロックの一部分を含み、そのブロックの他部分を含まないように設定されていても、他の記憶装置50のチャンクは、ブロックの全体を含むように設定されている。従って、記憶システム30は、ブロックの全体が含まれるように設定されているチャンクを含む記憶装置50については、ガベージコレクションの発生頻度を減らして、アクセス速度の低下を抑制することができる。
【0056】
図9は、記憶装置50に欠陥部分を含む場合のブロックおよびチャンクの関係の一例を示す図である。
【0057】
記憶装置50は、データを書き込むことができない欠陥部分を含む場合がある。このような場合、設定部64は、チャンクおよびストライプの設定に先だって、複数の記憶装置50のそれぞれにおける欠陥部分を取得する。そして、設定部64は、ブロックにおける欠陥部分を除いた領域の全体を含むように、それぞれのチャンクを設定する。
【0058】
例えば、
図9の例では、設定部64は、第1の記憶装置50−1の一部のチャンクが、ブロックにおける欠陥部分を除いた領域の全体を含むように設定されている。設定部64は、このようにチャンクを設定することにより、欠陥部分に対するデータの書き込みおよび読み出しを禁止させることができる。
【0059】
なお、欠陥部分がブロックの途中に存在する場合には、設定部64は、複数の領域に分割されたチャンクを設定してもよい。例えば、
図9の例では、設定部64は、第1の記憶装置50−1の一部のチャンクが、複数の領域に分割されている。
【0060】
また、設定部64は、例えば記憶システム30の初期化時等において、工場出荷時等において発見された欠陥部分を複数の記憶装置50のそれぞれから取得してもよい。また、設定部64は、定期的または所定のタイミングにおいて、記憶装置50から欠陥部分を取得してもよい。この場合、設定部64は、新たに追加された欠陥部分を除くように、チャンクを再設定する。
【0061】
図10は、制御装置60が複数の制御部82を有する場合の記憶システム30の構成を示す図である。
【0062】
制御装置60は、複数の制御部82と、上位制御部84とを有してもよい。複数の制御部82のそれぞれは、複数の記憶装置50のうちの互いに異なるグループに対する、データの書き込みおよびデータの読み出しを制御する。上位制御部84は、複数の制御部82のそれぞれとやり取りをする。また、上位制御部84は、ホストコンピュータ20とデータのやり取りをし、ホストコンピュータ20からのコマンドを何れかの制御部82へと割り振る。
【0063】
それぞれの制御部82は、
図3に示した制御装置60の機能構成を有する。すなわち、それぞれの制御部82は、特徴情報記憶部62と、設定部64と、設定記憶部66と、書込読出部68と、第2通信部70とを有する。それぞれの制御部82の書込読出部68は、対応するグループに属する2以上の記憶装置50に記憶されたデータを、設定されたストライプの単位で管理する。
【0064】
また、それぞれの制御部82の設定部64は、対応するグループに属する記憶装置50について、独自のサイズのチャンクを設定する。例えば、それぞれの制御部82の設定部64は、他の制御部82とは異なるサイズのチャンクを、対応するグループに属する記憶装置50について設定してもよい。
【0065】
例えば、
図10の例では、第1の制御部82−1は、第1グループに属する複数の記憶装置50に対して、データの書き込みおよびデータの読み出しを制御する。第2の制御部82−2は、第1グループとは異なる第2グループに属する複数の記憶装置50に対して、データの書き込みおよびデータの読み出しを制御する。そして、第1の制御部82−1の設定部64と、第2の制御部82−2の設定部64とは、異なるサイズのチャンクを設定している。
【0066】
このように、記憶システム30は、複数の記憶装置50をグループ毎に管理することができる。これにより、記憶システム30によれば、ストライプの設定の自由度を大きくすることができる。
【0067】
図11は、ストライプと書込ユニットとの関係の一例を示す図である。設定部64は、それぞれのストライプについて、そのストライプを分割した複数の書込ユニットを設定する。書込読出部68は、設定した書込ユニットにデータを書き込む。具体的には、書込読出部68は、書込の対象データと、対象データのパリティとの組を、書込ユニットに書き込む。
【0068】
ここで、それぞれの書込ユニットは、対応するストライプに含まれる複数のチャンクのそれぞれの一部を含む。例えば、書込ユニットは、対応するストライプに含まれる複数のチャンクのそれぞれを所定個の小領域に分割し、複数のチャンクのそれぞれから選択された小領域を含む。
【0069】
これにより、書込読出部68は、複数の記憶装置50に分散してデータを書き込むことができる。さらに、書込読出部68は、何れかの記憶装置50が故障した場合にも、パリティを用いて書き込んだデータを復元することができる。
【0070】
図12は、属性情報テーブルの一例を示す図である。特徴情報記憶部62は、例えば、特徴情報に代えて、
図12に示すような属性情報テーブルを記憶してもよい。
【0071】
属性情報テーブルは、複数の記憶装置50のそれぞれの属性情報と、対応する記憶装置50のブロックの形成領域を示す特徴情報とを対応付けて格納する。属性情報は、例えば、記憶装置50のアーキテクチャを特定するための識別番号、および、記憶装置50のファームウェアを特定するためのバージョン番号等であってよい。例えば、属性情報テーブルは、記憶装置50のアーキテクチャおよびファームウェア毎に、特徴情報を格納する。属性情報は、アーキテクチャおよびファームウェアを特定することができれば、他の情報であってもよい。
【0072】
特徴情報記憶部62が属性情報テーブルを記憶している場合、設定部64は、例えば初期化時において、複数の記憶装置50のそれぞれから属性情報を取得する。続いて、設定部64は、取得した属性情報に対応する特徴情報を、特徴情報記憶部62に記憶された属性情報テーブルから読み出す。そして、設定部64は、読み出した特徴情報に基づき、チャンクおよびストライプを設定する。これにより、設定部64は、記憶装置50が特徴情報を出力しない場合であっても、チャンクおよびストライプを設定することができる。
【0073】
また、属性情報テーブルは、外部の装置に記憶されていてもよい。例えば、属性情報テーブルは、ネットワーク上のサーバ等に記憶されていてもよい。この場合、設定部64は、例えば初期化時において、複数の記憶装置50のそれぞれから属性情報を取得し、取得した属性情報に対応する特徴情報を、外部の装置に記憶された属性情報テーブルから取得する。これにより、記憶システム30は、属性情報テーブルを予め記憶していなくても、特徴情報を外部から取得することができる。
【0074】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。