【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1では、開閉部に設けるカバー装置全体が、操作する人の高さに比較して、相対的に大きくなった時、巻き上げ体4が下死点近傍に下がったとき、引手部18を含む操作手段8が、操作する人の高さに比較して、相対的に高くなってしまい、操作できない、操作しにくい問題点があった。
【0008】
特許文献1では、公開日が平成19年3月29日における公開広報の段落0063に後述する〈下記趣旨〉(本発明明細書段落0009)に記載があるとおり、開閉部に設けるカバー装置の操作手段構造とその操作方法、特に巻き上げ手段とスライダー上動手段を操作手段により、操作する際に、巻き上げ体、巻き上げ手段、スライダー上動手段とこれらに関連する部材を容易に、簡易に、確実に係止する構成、手段、作用、効果については、発明が完成した状態で開示されていなかった。後述する本発明を後述するように容易に類推させるものでなかった。
【0009】
〈下記趣旨〉
このカバー2を巻き上げた解放状態を保持しておくための適宜な保持手段を設ける。引き動かした巻き上げ用ロープ9と上動用ロープを結び留めて置けるような構成と記載。
【0010】
特許文献1では、引き動かした巻き上げ用ロープ9と上動用ロープを結び留めて置けるような構成については、構成、作用、効果が記載されていない問題点があった。
【0011】
特許文献1によると、段落0054等に記載されるように、巻き上げ手段5によるカバー体2の巻き上げと、スライダー上下手段6によるスライダーファスナー3のスライダー3Aの上動と、を操作手段8に寄って成すが、段落0063とその他の記載から、操作手段8を容易に、簡易に、ワンタッチで良好に確実に係止する構成、手段、作用、効果は開示されていなかった。結び止める構成の採用は、後述する本発明の結び止めないで係止する構成、手段と相違する。
【0012】
特許文献1によると、段落0060等に記載されるように、操作手段8の引動操作により、各スライダー3Aと巻き上げ体4とは、略等速度で上動するが、略等速度で上動以外の各スライダー3Aと巻き上げ体4の操作手段8により確実にワンタッチで良好に係止する構成、手段、作用、効果は開示されていなかった。
【0013】
特許文献1によると、段落0060等に記載されるように、各スライダー3Aが巻き上げ体4よりやや上方に位置する関係を保ったまま上動するも、各スライダー3Aが巻き上げ体4よりやや上方に位置する関係を保ったまま、より確実にワンタッチで良好に係止する構成、手段、作用、効果は開示されていなかった。
【0014】
本発明には、後述するように、特許文献2にあるガイド部材であるガイドレール6、閉塞機の電動モータ手段18、閉塞機のブレーキ手段19、機械式制御装置である自動閉塞装置32を始め、特許文献2にある重要構成要件、構成要件とこれらに対応する作用、効果が存在しない。特許文献2の2016年11月4開示の公開広報の段落0160にある「閉ボタンが操作されることになる操作手段30」の構成、作用、効果ともに、後述するように本発明は、別発明である。特許文献2の全明細書、詳細説明中に、後述するように本発明の課題、課題解決の手段、構成要件、作用、効果を示唆するものはない。特許文献2では、後述するように本発明の課題解決、作用、効果は得られない。特許文献2には、後述する本発明の課題解決、作用、効果を容易に類推できない問題があった。
【0015】
そこで、本発明は、日本国特許第4160586号明細書(2013平成20年7月25日登録)、特開2007−77710号公報とその手続き補正書において、巻き上げ手段とスライダー上動手段を操作手段により、操作する際に、巻き上げ体、巻き上げ手段、スライダー上動手段とこれらに関連する部材を容易に、簡易に、コストのかかる装置・機構を用いず、確実に係止する開閉カバー装置の操作手段構造とその操作方法を提供することを課題とする。
【0016】
そして、同様に本発明は、操作の際、スライダーが巻き上げ体よりも常に上方に位置しつつ上動し、スライダーが巻き上げ体よりも常に上方に位置したまま、巻き上げ体、巻き上げ手段、スライダー上動手段とこれらに関連する部材を容易に、簡易に、コストのかかる装置・機構を用いず、確実に係止する開閉カバー装置の操作手段構造とその操作方法を提供することを課題とする。本発明は、このような問題、課題を解決する開閉カバー装置を提供することを目的とする。また、本発明は、そのような開閉カバー装置の操作運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記課題を解決するため、本発明は、シャッターや窓や扉の開閉部を、この開閉部と併設状態、または、単独状態に配設して、二重閉塞構造として、または、単独閉塞構造として、防音、防塵、防風、防湿、防雪、断熱効果等を得る開閉カバー装置であって、
カバー体を巻き上げ自在に垂下し、このカバー体の少なくとも左右端部に、このカバー体の左右端部を開閉着脱自在に連結するスライドファスナーを設けるとともに、この各スライドファスナーは、ジッパーを採用してスライダーが上動することで開放し、下動することで閉塞する構成として、各スライダーを上動して左右のスライドファスナーを開放することでカバー体の左右端部がこのカバー体の支持部から離脱してこのカバー体を開閉し得るように設け、このカバー体の下端に巻き上げ体を設けて、前記スライドファスナーを開放したこのカバー体を、巻き上げ体を回転することで上方へ巻き上げし得るように構成し、この巻き上げ体を回転させてカバー体を巻き上げする巻き上げ手段を備え、このスライダー上動手段による前記スライダーの上動と前記巻き上げ手段による前記カバー体の巻き上げとを略同時に開始操作する操作手段を備え、前記スライダー上動手段によるスライダーの上動位置を前記巻き上げ手段による前記巻き上げ体の巻き上げ開始位置よりもやや上方に設定して、前記操作手段により巻き上げ手段とスライダー上動手段を開始操作した際、スライダーが巻き上げ体よりも常に上方に位置しつつ上動して、スライダーの上動によりスライドファスナーが上動開放した部位のカバー体が巻き上げ体に巻き上げられるように構成した開閉カバー装置であって、少なくとも一本の側稜線を有する支柱を、その支柱の側稜線が略面するように、少なくとも二本を一対として、少なくとも一対並立させ、この少なくとも二本の各支柱の側稜線と、対に並立相対する支柱の側稜線との間に、少なくとも二つの
右のスライダー上動手段、下動手段と、左のスライダー上動手段、下動手段、を上動させる上動用ロープと、少なくとも二つの左右の巻き上げ体を上動させる巻き上げロープとを挟み入れることによって前記上動用ロープと前記巻き上げロープとを前記少なくとも二本を一対とする支柱の間に
ロープを係止することによって成る。
【0018】
また、前記課題を解決するため、本発明は、前記スライダー上動手段によるスライダーの上動位置を前記巻き上げ手段による前記巻き上げ体の巻き上げ開始位置よりもやや上方に設定して、前記操作手段により巻き上げ手段とスライダー上動手段を開始操作した際、
そして、スライダーが巻き上げ体よりも常に上方に位置しつつ上動して、スライダーの上動によりスライドファスナーが上動開放した際、前記スライダー上動手段によるスライダーの上動開始位置を、前記巻き上げ体の巻き上げ開始位置よりもやや上方に設定維持したまま、前記少なくとも二本を一対とする支柱の間に
ロープを係止することによって成る。
【0019】
ここに、本発明は、前記少なくともに一本の側稜線を有する支柱の対を六角柱の対と成すことによって成る。
【0020】
そして、本発明は、少なくとも一本の側稜線を有する支柱を、その支柱の側稜線が略面するように、少なくとも二本を一対として、少なくとも一対並立させる前記支柱の軸を、巻き上げ手段の軸と略同一方向の水平方向とし、前記カバー体から所定の距離をもって固設することによって成る。
【0021】
また、本発明は、少なくとも一本の側稜線を有する支柱を、その支柱の側稜線が略面するように、少なくとも二本を一対として、少なくとも一対並立させ、この少なくとも二本の各支柱の側稜線と、対に並立相対する支柱の側稜線との間のクリアランスを、前記上動用ロープ径、前記巻き上げロープ径よりも小さくすることによって成る。
【0022】
また、本発明は、少なくとも一本の側稜線を有する支柱を、その支柱の側稜線が略面するように、少なくとも二本を一対として、少なくとも一対並立させる前記支柱の支持板に、ボルトナット等の締結具で、少なくとも一本の側稜線を有する支柱と、その支柱の側稜線が略面するように、少なくとも二本を一対として固設する支持板のいずれか一方の穴を水平方向に長い長穴とし、前記対に並立相対する支柱の側稜線との間のクリアランスの大小を水平方向に調整して固設することによって成る。
【0023】
そして、本発明は、前記少なくとも二つの
右のスライダー上動手段、左のスライダー上動手段
、を上動させる上動用ロープの操作部側端部近傍と、前記少なくとも二つの左右の巻き上げ体を上動させる巻き上げロープの操作部側端部近傍とを、前記支柱より下側に配置する容器の中に格納することによって成る。
【0024】
さらに、本発明は、前記少なくとも二つの
右のスライダー上動手段、下動手段と、左のスライダー上動手段、下動手段、を上動させる上動用ロープの操作部近傍の一部であって、前記容器の中に格納する部分の上方と、前記少なくとも二つの左右の巻き上げ体を上動させる巻き上げロープの操作部近傍の一部であって、前記容器の中に格納する部分の上方と、を手で把持し、引動し、前記上動用ロープの一部と前記巻き上げロープの一部とを前記少なくとも二つの支柱間に手で配置し、巻き上げ体、巻き上げ手段、スライダー上動手
段等
を所望の位置に重力を利用して係止することによって成る。
【0025】
そして、本発明は、前記少なくとも二つの
右のスライダー上動手段、下動手段と、左のスライダー上動手段、下動手段、を上動させる上動用ロープの操作部近傍の一部であって、前記容器の中に格納する部分の上方と、前記少なくとも二つの左右の巻き上げ体を上動させる巻き上げロープの操作部近傍の一部であって、前記容器の中に格納する部分の上方と、を手で把持し、少し引動し、前記少なくとも二つの支柱間に配置してあった状況を解除し、手で保持しつつ、巻き上げ体、巻き上げ手段、スライダー上動手
段を所望の位置に向けて重力を利用して下降せしめることによって成る。
【0026】
〈本発明請求項1にかかる作用、効果1〉
本発明によると少なくとも一本の側稜線を有する支柱を、その支柱の側稜線が略面するように、少なくとも二本を一対として、少なくとも一対並立させることにより、各支柱をカバー体から水平方向に距離を置いた位置に二本の各支柱を配することができる作用・効果を奏する。これにより、少なくとも二つの左右の巻き上げ体を上動させる巻き上げロープや、少なくとも二つの
右のスライダー上動手段、下動手段と、左のスライダー上動手段、下動手段、を上動させる上動用ロープを、手で引動しつつ、二本の各支柱の側稜線と、対に並立相対する支柱の側稜線との間に、手を使って配置させることができる作用・効果を奏する。
【0027】
〈本発明請求項1にかかる作用、効果2〉
段落0026にて、少なくとも二つの、左右の巻き上げ体を上動させる巻き上げロープを手で引動しつつ、二本の各支柱の側稜線と、対に並立相対する支柱の側稜線との間に配すると、この支柱から上方の巻き上げロープには、巻き上げ体の重力に対応するテンション力が印加されている。この巻き上げ体の重力に対応するテンション力により、左右の巻き上げ体を上動させる巻き上げロープが、ロープの弾力性をもって、支柱の側稜線に食い込む、または、引っかかる状態に係止される作用・効果を奏する。
【0028】
〈本発明請求項1にかかる作用、効果3〉
同様に、段落0026にて、少なくとも二つの、右のスライダー上動手段
、と、左のスライダー上動手
段を上動させる上動用ロープを手で引動しつつ、二本の各支柱の側稜線と、対に並立相対する支柱の側稜線との間に配すると、この支柱から上方の上動用ロープには、スライダーを上動させるに相当するテンション力が印加されている。このスライダーを上動させるに相当するテンション力により、スライダーを上動させる上動用ロープが、ロープの弾力性をもって、支柱の側稜線に食い込む、または、引っかかる状態に係止される作用・効果を奏する。
【0029】
〈本発明請求項1にかかる作用、効果4〉
同様に、本発明請求項1にかかる作用、効果として、これらの巻き上げロープ、上動用ロープは、三つ打種の各材質規格、エイト(八打ち種)の各材質規格、トエル(十二打ち種)の各材質規格、タフレ種の各材質規格、エースライン(登録商標)等を採用しても、ロープ本体の弾力性の他、ロープ表面に必ず存在する複雑な凹凸と各支柱の側稜線との作用で容易に係止される作用・効果を奏する。
【0030】
〈本発明請求項1にかかる作用、効果5〉
スライダーが巻き上げ体よりも上方の適切な位置に位置する状態を維持し、スライダー上下手段を上動させる上動用ロープと巻き上げ体を上動させる巻き上げロープの、少なくとも二つの支柱の近傍を手で同時に把持し、スライダー上下手段を上動させる上動用ロープと巻き上げ体を上動させる巻き上げロープの両方を、一緒に引動することによって、各スライドファスナーとしてのジッパーが、スライダーが上動することで逐次開放できる作用・効果を奏する。そして、スライダー上下手段を上動させる上動用ロープと巻き上げ体を上動させる巻き上げロープの少なくとも二つの支柱の近傍を手で同時に把持し、スライドファスナーとしてのジッパーが、スライダーが下動することで逐次閉塞できる作用・効果を奏する。
【0031】
〈本発明請求項1にかかる作用、効果6〉
段落0026〜段落0030に記載した作用・効果と連関して、本発明は、安全で取り扱いが容易な開閉カバー装置を提供できる。取り付け後のメンテナンス作業が少なく、且安全に吊り張りでき、同時に、容易で安全に、巻き上げ体、スライダーとその周辺要素を上下動を含んで動作せしめることができる作用・効果を奏する。そして、さしたる熟練も要さず、簡単にしかも短時間で操作、運転することができる作用・効果を奏する。開閉カバー装置の全体の系として、機能材料要素の採用、選定を通して、軽量な開閉カバー装置の系とすることができる作用・効果を奏する。手を挾むことなく安全に、万一手を何百回かに一回程度挟んだとしても、軽量化の作用効果とともに、手指の擦過に全然至らずに操作性良好に運転せしめられる作用・効果を奏する。
【0032】
〈本発明請求項2にかかる作用、効果〉
スライダー上動手段によるスライダーの上動開始位置を、巻き上げ体の巻き上げ開始位置よりもやや上方に設定維持したまま、少なくとも二本を一対とする支柱の間に係止することによって、スライダーと巻き上げ体等の開閉カバー装置の要素を、係止した次のスライダーと巻き上げ体等の上動、下上動のいずれの操作、動作に対しても、本発明は、安全で取り扱いが容易な開閉カバー装置を提供できる。スライダーと巻き上げ体等の開閉カバー装置の要素を、係止した次のスライダーと巻き上げ体等の上動、下上動のいずれの操作、動作に対しても、段落0026〜段落0031に記載の効果を奏すると同時に、段落0032に記載の作用・効果を奏する。
【0033】
〈本発明請求項3にかかる作用、効果〉
少なくともに一本の側稜線を有する支柱の対を六角柱の対と成すことによって、ロング六角ナット、高ナット、長ナットなどと通称される規格品、量産市販品を採用することができ、低コストで生産性の良好な開閉カバー装置の系を提供できる。そして、段落0026〜段落0032の効果を奏すると同時に、メンテナンス性、互換性、サービス性の良好な開閉カバー装置の系を提供できる作用・効果を奏する。
【0034】
〈本発明請求項4にかかる作用、効果〉
本発明は、少なくとも一本の側稜線を有する支柱を、その支柱の側稜線が略面するように、少なくとも二本を一対として、少なくとも一対並立させる前記支柱の軸を、巻き上げ手段の軸と略同一方向の水平方向とし、前記カバー体から所定の距離をもって固設することによって、少なくとも一対並立させる前記支柱の間に、スライダーを上動させる上動用ロープ、巻き上げ体を上動させる巻き上げロープを、確実に、簡単に手で係止することができる。同時に段落0026〜段落0033記載の効果を奏する。
【0035】
〈本発明請求項5にかかる作用、効果〉
本発明は、少なくとも一本の側稜線を有する支柱を、その支柱の側稜線が略面するように、少なくとも二本を一対として、少なくとも一対並立させ、この少なくとも二本の各支柱の側稜線と、対に並立相対する支柱の側稜線との間のクリアランスを、前記上動用ロープ径、前記巻き上げロープ径よりも小さくすることによって、スライダーを上動させる上動用ロープ、巻き上げ体を上動させる巻き上げロープを、より一層確実に、より簡単に手で係止することができる。同時に段落0026〜段落0034に記載の効果を奏する。
【0036】
〈本発明請求項6にかかる作用、効果1〉
本発明は、少なくとも一本の側稜線を有する支柱を、その支柱の側稜線が略面するように、少なくとも二本を一対として、少なくとも一対並立させる前記支柱の支持板に、ボルトナット等の締結具で、少なくとも一本の側稜線を有する支柱と、その支柱の側稜線が略面するように、少なくとも二本を一対として固設する支持板のいずれか一方の穴を水平方向に長い長穴とし、前記対に並立相対する支柱の側稜線との間のクリアランスの大小を水平方向に調整して固設することによって、スライダーを上動させる上動用ロープ、巻き上げ体を上動させる巻き上げロープの材質、タイプ、規格、直径に対して最適な支柱間クリアランスを調整できる。支柱を設置の際、支持板の長穴側に固設する支柱をこの支持板の長穴を介して仮止め仮締めし、スライダー、巻き上げ体、スライダーを上動させる上動用ロープ、巻き上げ体を上動させる巻き上げロープ他の要素が最良の操作、運転状況になる条件にて長穴側の支柱をその支持板に対してボルトナット等の締結具を本締め固設し、建屋系に対して固設するできる作用・効果を奏する。
【0037】
〈本発明請求項6にかかる作用、効果2〉
本発明は、スライダー、巻き上げ体の系の係止、上下動の状況を把握しながら、最適な係止、上下動、操作運転性になるように、最初に長穴側でない側の支柱を支持板に固設しておき、仮止めした長穴側の支柱に対して、ハンマー等で長穴の長手方向に軽くたたいてもう一方の支柱との支柱間クリアランスを微調整し、最適な支柱間クリアランスになったとき、支持板に対して、長穴側の支柱をボルト、ナット等の締結具で本締めして最終固設できる作用・効果を奏する。
【0038】
〈本発明請求項6にかかる作用、効果3〉
さらに具体的には、本発明は、長穴側の支柱を仮止め、仮締結した状態で、スライダーを上動させる上動用ロープと巻き上げ体を上動させる巻き上げロープの材質、タイプ、規格、直径に対して最適な支柱間クリアランス、スライダー、巻き上げ体の上下動にかかる重力、抵抗力、スライダーを上動させる上動用ロープと巻き上げ体を上動させる巻き上げロープに伝わるテンション力、このロープに伝わるテンション力方向と支持体位置によって決まる水平(垂直)方向に対する角度とこれらのロープの材質、剛性、ロープ種、ロープ規格に依存するロープ表面の複雑な凹凸、ロープの弾力等に依存して、手による作業性、安全性等を斟酌する。そして、仮止めした長穴側の支柱に対して、ハンマー等で長穴の長手方向に軽くたたいてもう一方の支柱との支柱間クリアランスを微調整し、最適な支柱間クリアランスになったとき、支持板に対して、長穴側の支柱を、ボルト、ナット等の締結具で本締めして最終固設できる作用・効果を奏する。
【0039】
〈本発明請求項7にかかる作用、効果1〉
本発明は、スライダー、巻き上げ体とその系を上動させるために、スライダーを上動させる上動用ロープと巻き上げ体を上動させる巻き上げロープを引動すると、引動した分、上動用ロープと巻き上げロープの、スライダー、巻き上げ体と反対側が、たるむ。手で引動する場合、手で把持したところから、スライダー、巻き上げ体と反対側の上動用ロープと巻き上げロープがたるむことになる。このたるんだロープを床上等に放置すると、ロープのための部分的スペースが必要になる、部分的スペースによって人の作業領域に制限が加わる、人が引っかかって危険である、等の不具合が生じる。ここに、少なくとも二つの
右のスライダー上動手段、左のスライダー上動手段
を上動させる上動用ロープの操作部側端部近傍と、少なくとも二つの左右の巻き上げ体を上動させる巻き上げロープの操作部側端部近傍とを、前記支柱より下側に配置する容器の中に格納することによって、ロープのための部分的スペースが必要になる、部分的スペースによって人の作業領域に制限が加わる、人が引っかかって危険である、等の不具合が解消される作用・効果を奏する。この容器として、水平断面が円形の容器を採用すると、上動用ロープと巻き上げロープの弾力性、合成、表面凹凸の程度によって、水平断面が円形の容器の中に、引動の程度、進展に応じて螺旋的に格納され、円形の容器の下方には、略円形に、格納される作用・効果を奏する。上動用ロープと巻き上げロープを手でなく、機械巻き上げ引動、モーター巻き上げ引動としても同様の作用・効果を奏する。
【0040】
〈本発明請求項7にかかる作用、効果2〉
本発明は、スライダー、巻き上げ体とその系を下動させる際、上動用ロープと巻き上げロープの支柱より少し上を手で軽く引動保持して、上動用ロープと巻き上げロープの支柱に対する係合を解除する。スライダー、巻き上げ体とその系の自重による下動に応じて段落0039の後半に記載のより螺旋的部分から上動用ロープと巻き上げロープが繰り出され、スライダー、巻き上げ体が下死点近傍になって、水平断面が円形の容器の中の下方に略円形に格納されたロープが順次繰り出されていくため、上動用ロープと巻き上げロープの径が細く、弾性、剛性が弱かったとしても、上動用ロープと巻き上げロープ等のロープが乱れ、絡まることがない作用・効果を奏する。上動用ロープと巻き上げロープを手でなく、機械巻き上げ引動、モーター巻き上げ引動としても同様の作用・効果を奏する。
【0041】
〈本発明請求項8にかかる作用、効果〉
本発明は、少なくとも二つの右のスライダー上動手段
、左のスライダー上動手段
、を上動させる上動用ロープの操作部近傍の一部であって、前記容器の中に格納する部分の上方と、少なくとも二つの左右の巻き上げ体を上動させる巻き上げロープの操作部近傍の一部であって、容器の中に格納する部分の上方と、を手で把持し、引動し、上動用ロープの一部と巻き上げロープの一部とを少なくとも二つの支柱間に手で配置し、巻き上げ体、巻き上げ手段、スライダー上動手段等を所望の位置に重力を利用して係止することによって、特に大掛かりな機構を用いることなく、生産コストが安く、操作性が良好で、安全性の高いスライダー上動手段等を所望の位置に重力を利用して信頼性高く係止できる良好な開閉カバー装置の操作運転方法を提供できる作用・効果を奏する。簡単に、短時間動作でこれらの開閉カバー装置の操作運転方法を提供できる作用・効果を奏する。
【0042】
〈本発明請求項9にかかる作用、効果〉
本発明は、少なくとも二つの右のスライダー上動手段
、左のスライダー上動手段
、を上動させる上動用ロープの操作部近傍の一部であって、前記容器の中に格納する部分の上方と、少なくとも二つの左右の巻き上げ体を上動させる巻き上げロープの操作部近傍の一部であって、前記容器の中に格納する部分の上方と、を手で把持し、少し引動し、少なくとも二つの支柱間に配置してあった状況を解除し、手で保持しつつ、巻き上げ体、巻き上げ手段、スライダー上動手段等を所望の位置に向けて重力を利用しつつ下降せしめることによって、特に大掛かりな機構を用いることなく、生産コストが安く、操作性が良好で、安全性の高いスライダー上動手段等を所望の位置に重力を利用して信頼性高く下降せしめる良好な開閉カバー装置の操作運転方法を提供できる作用・効果を奏する。簡単に、短時間動作でこれらの開閉カバー装置の操作運転方法を提供できる作用・効果を奏する。
【0043】
〈本発明請求項10にかかる作用、効果〉
本発明は、少なくとも二つの右のスライダー上動手段
、左のスライダー上動手段
、を上動させる上動用ロープの操作部近傍の一部であって、前記容器の中に格納する部分の上方と、少なくとも二つの左右の巻き上げ体を上動させる巻き上げロープの操作部近傍の一部であって、前記容器の中に格納する部分の上方と、を手で把持し、少し引動し、少なくとも二つの支柱間に配置してあった状況を解除し、手で保持しつつ、巻き上げ体、巻き上げ手段、スライダー上動手段等を所望の位置に向けて重力に抗しつつ上昇せしめることによって、特に大掛かりな機構を用いることなく、生産コストが安く、操作性が良好で、安全性の高いスライダー上動手段等を所望の位置に重力を利用して信頼性高く上昇せしめる良好な開閉カバー装置の操作運転方法を提供できる作用・効果を奏する。簡単に、短時間動作でこれらの開閉カバー装置の操作運転方法を提供できる作用・効果を奏する。