(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
当該医療用信号処理装置への電源投入時に前記複数の機能ブロック全体をリセットするパワーオンリセットを実行可能とするとともに、前記パワーオンリセットとは異なるタイミングで前記複数の機能ブロックのうち前記通信機能ブロックのみをリセット可能とする
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の医療用観察システム。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付している。
【0019】
〔医療用観察システムの概略構成〕
図1は、本発明の実施の形態に係る医療用観察システム1の概略構成を示す図である。
医療用観察システム1は、医療分野において用いられ、生体内等の被検体を観察するシステムである。この医療用観察システム1は、
図1に示すように、内視鏡2と、光源装置3と、表示装置4と、第2伝送ケーブル5と、制御装置6と、第3伝送ケーブル7と、ライトガイド8とを備える。
【0020】
内視鏡2は、生体内を検査して当該検査結果に応じた画像信号を出力する。この内視鏡2は、
図1に示すように、挿入部21と、カメラヘッド22と、第1伝送ケーブル23とを備える。
挿入部21は、硬質または少なくとも一部が軟質で細長形状を有し、生体内に挿入される。この挿入部21内には、1または複数のレンズを用いて構成され、被写体像を集光する光学系が設けられている。
【0021】
ここで、光源装置3は、ライトガイド8の一端が接続され、制御装置6による制御の下、当該ライトガイド8の一端に生体内を照明するための光を供給する。
また、ライトガイド8は、一端が光源装置3に着脱自在に接続されるとともに、他端が挿入部21に着脱自在に接続される。そして、ライトガイド8は、光源装置3から供給された光を一端から他端に伝達し、挿入部21に供給する。挿入部21に供給された光は、当該挿入部21の先端から出射され、生体内に照射される。生体内に照射された光(被写体像)は、挿入部21内の光学系により集光される。
【0022】
カメラヘッド22は、挿入部21の基端に着脱自在に接続される。そして、カメラヘッド22は、制御装置6による制御の下、挿入部21にて集光された被写体像を撮像し、当該撮像による撮像信号(画像信号)を出力する。
なお、カメラヘッド22の詳細な構成については、後述する。
【0023】
第1伝送ケーブル23は、一端がコネクタCN1(
図1)を介して制御装置6に着脱自在に接続され、他端がコネクタCN2(
図1)を介してカメラヘッド22に接続される。そして、第1伝送ケーブル23は、カメラヘッド22から出力される画像信号を制御装置6に伝送するとともに、制御装置6から出力される制御信号、同期信号、クロック、及び電力等をカメラヘッド22にそれぞれ伝送する。
なお、第1伝送ケーブル23を介したカメラヘッド22から制御装置6への画像信号の伝送は、当該画像信号を光信号で伝送してもよく、あるいは、電気信号で伝送しても構わない。第1伝送ケーブル23を介した制御装置6からカメラヘッド22への制御信号、同期信号、クロックの伝送も同様である。
【0024】
表示装置4は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等を用いた表示ディスプレイを用いて構成され、制御装置6にて処理された映像信号に基づく観察用画像を表示する。
第2伝送ケーブル5は、一端が表示装置4に着脱自在に接続され、他端が制御装置6に着脱自在に接続される。そして、第2伝送ケーブル5は、制御装置6にて処理された映像信号を表示装置4に伝送する。
【0025】
制御装置6は、CPU(Central Processing Unit)等を含んで構成され、光源装置3、カメラヘッド22、及び表示装置4の動作を統括的に制御する。
なお、制御装置6の詳細な構成については、後述する。
第3伝送ケーブル7は、一端が光源装置3に着脱自在に接続され、他端が制御装置6に着脱自在に接続される。そして、第3伝送ケーブル7は、制御装置6からの制御信号を光源装置3に伝送する。
【0026】
〔カメラヘッドの構成〕
次に、カメラヘッド22の構成について説明する。
図2は、カメラヘッド22及び制御装置6の構成を示すブロック図である。
なお、
図2では、説明の便宜上、制御装置6及びカメラヘッド22と第1伝送ケーブル23との間のコネクタCN1,CN2、制御装置6及び表示装置4と第2伝送ケーブル5との間のコネクタの図示を省略している。また、
図2では、第1伝送ケーブル23については、カメラヘッド22から制御装置6への画像信号の伝送路(電気配線または光ファイバ)のみを図示し、制御装置6からカメラヘッド22への制御信号、同期信号、クロック、及び電力等の伝送路の図示を省略している。
【0027】
カメラヘッド22は、
図2に示すように、レンズユニット221と、駆動部222と、撮像部223と、プログラマブルロジックデバイス224とを備える。
レンズユニット221は、光軸に沿って移動可能な1または複数のレンズを用いて構成され、挿入部21にて集光された被写体像を撮像部223(撮像素子(図示略))の撮像面に結像する。そして、レンズユニット221には、1または複数のレンズを移動させて画角を変化させる光学ズーム機構(図示略)や焦点を変化させるフォーカス機構(図示略)が設けられている。
駆動部222は、制御装置6による制御の下、上述した光学ズーム機構やフォーカス機構を動作させ、レンズユニット221の画角や焦点を変化させる。
【0028】
撮像部223は、制御装置6による制御の下、生体内を撮像する。この撮像部223は、挿入部21にて集光され、レンズユニット221が結像した被写体像を受光して電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子(図示略)、及び当該撮像素子からの電気信号(アナログ信号)に対して信号処理(A/D変換等)を行って画像信号を出力する信号処理部(図示略)等が一体形成されたセンサチップを用いて構成され、A/D変換後の画像信号(デジタル信号)を出力する。なお、上述した信号処理部は、上述した撮像素子と一体形成せずに別体としても構わない。
【0029】
図3は、カメラヘッド22に設けられたプログラマブルロジックデバイス224の構成を示すブロック図である。
プログラマブルロジックデバイス224は、本発明に係る医療用信号処理装置としての機能を有する。本実施の形態では、プログラマブルロジックデバイス224は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性メモリ(図示略)に予め記録されたコンフィグレーションデータを読み込むことにより複数の機能ブロック(論理回路)が構築されるFPGAで構成されている。このプログラマブルロジックデバイス224は、
図2または
図3に示すように、通信機能ブロック2241と、リセット機能ブロック2242とを備える。
なお、プログラマブルロジックデバイス224は、通信機能ブロック2241及びリセット機能ブロック2242以外に、これら各機能ブロック2241,2242とは異なる処理を実行する機能ブロックを有していても構わない。以下では、プログラマブルロジックデバイス224として、本発明の要部である通信機能ブロック2241及びリセット機能ブロック2242の機能のみを説明する。
図2及び
図3でも、当該機能ブロック2241,2242のみを図示している。
【0030】
通信機能ブロック2241は、第1伝送ケーブル23を介して、撮像部223からの画像信号を制御装置6に送信するトランスミッタとして機能する。本実施の形態では、通信機能ブロック2241は、第1伝送ケーブル23を介して、制御装置6との間で、1Gbps以上の伝送レートで画像信号の通信を行う高速シリアルインターフェースで構成されている。この通信機能ブロック2241は、
図3に示すように、信号処理部2241Aと、エラー検出部2241Bと、メモリ部2241Cとを備える。
【0031】
信号処理部2241Aは、制御装置6に画像信号を送信するための送信処理を実行する部分であり、具体的な図示は省略したが、符号化部、PLL(Phase Locked Loop)、FIFO、及び差動化部等を備える。符号化部は、符号化処理(Nビット/M(>N)ビット変換処理(例えば、8ビット/10ビット変換処理))を行うことで撮像部223からのデータ(画像信号)に対してクロックを重畳させた信号を生成する。FIFOは、第1伝送ケーブル23を介して制御装置6から入力した基準クロックに基づいてPLLで生成されたクロックを利用し、符号化部にて生成された信号に対してクロック乗換処理を行う。差動化部は、FIFOにてクロック乗換処理が行われた信号から差動信号を生成し、第1伝送ケーブル23を介して、当該差動信号(画像信号)を制御装置6に出力する。なお、
図3では、説明の便宜上、2つの差動信号ラインを1つの信号ラインで示している(
図4も同様)。
【0032】
エラー検出部2241Bは、信号処理部2241Aの異常状態を検出する。具体的に、エラー検出部2241Bは、信号処理部2241Aにおいて、PLLがロック状態になっていない状態、FIFOにてクロック乗換エラーが生じている状態、及び差動化部にて差動信号を生成することができない状態等の異常状態を検出する。そして、エラー検出部2241Bは、信号処理部2241Aの異常状態を検出した場合には、エラー信号をリセット機能ブロック2242及びメモリ部2241Cにそれぞれ出力する。
メモリ部2241Cは、エラー検出部2241Bからのエラー信号に応じて、信号処理部2241Aの異常を示す異常情報を記憶する。
【0033】
リセット機能ブロック2242は、エラー検出部2241Bからのエラー信号に応じて、信号処理部2241Aの復帰(異常状態から正常状態への移行)を試みる部分である。具体的に、メモリ部2241Cに一旦、異常情報が記憶されると、信号処理部2241Aは、異常状態を継続し、正常に動作しない。このため、リセット機能ブロック2242は、エラー検出部2241Bからのエラー信号に応じて、メモリ部2241Cを初期化(異常情報を消去)し、信号処理部2241Aの復帰を試みる。すなわち、本実施の形態では、通信機能ブロック2241(信号処理部2241A)に異常が生じた場合(通信エラーが生じた場合)には、プログラマブルロジックデバイス224全体を再構築するのではなく、メモリ部2241Cを初期化して通信機能ブロック2241のみをリセットする。
【0034】
ところで、信号処理部2241Aの異常は、医療用観察システム1の起動直後(電源投入直後)に起きやすいものである。具体的に、医療用観察システム1の起動直後には、プログラマブルロジックデバイス224に入力する基準クロックや電源電圧は、不安定になっている。例えば、カメラヘッド22側にクロック発振器や電源がない場合には、第1伝送ケーブル23を経由して制御装置6からプログラマブルロジックデバイス224に基準クロックや電源電圧が供給されることになる。このため、伝送時のロス(信号品質等の劣化)や遅延等が加わり、プログラマブルロジックデバイス224に入力する基準クロックや電源電圧は、起動時に不安定になっている。
以上を踏まえて、リセット機能ブロック2242は、医療用観察システム1の起動後、一定期間(医療用観察システム1の起動後、表示装置4に観察用画像が表示されるまでの規定時間)に、エラー検出部2241Bからエラー信号が出力された場合に限り、メモリ部2241Cを初期化する(通信機能ブロック2241をリセットする)。
【0035】
〔制御装置の構成〕
次に、制御装置6の構成について
図2を参照しながら説明する。
制御装置6は、汎用のPCアーキテクチャを利用して組み立てられたものである。具体的に、制御装置6は、
図2に示すように、インターフェースモジュール61、制御モジュール62、及び画像処理モジュール63が汎用のインターフェースIFを用いて接続された構成を有する。
インターフェースIFは、通信用プロトコルとコネクタ形状との少なくとも通信用プロトコルまたは両方が通信用インターフェース規格(例えばPC/AT互換機の規格)に準拠したインターフェースである。
本実施の形態では、インターフェースIFとして、PCIe(PCI EXPRESS(登録商標))等を採用している。また、本実施の形態では、3つのモジュール61〜63のうち制御モジュール62及び画像処理モジュール63は、PCIe規格に準拠した所謂PCパーツでそれぞれ構成されている。すなわち、インターフェースモジュール61は、インターフェースIF以外の接続部を有する。しかしながら、インターフェースモジュール61も制御モジュール62及び画像処理モジュール63と同様に、所謂PCパーツで構成しても構わない。
【0036】
制御モジュール62は、光源装置3の動作、カメラヘッド22の動作、表示装置4の動作、及び制御装置6全体の動作を制御する。
本実施の形態では、制御モジュール62は、CPU621(
図2)及びプログラマブルロジックデバイス622(
図2)等が実装されたPC/AT互換機の規格に準拠したマザーボードで構成されている。そして、当該マザーボードには、インターフェースモジュール61、及び画像処理モジュール63とそれぞれ接続するための拡張スロット(本実施の形態では、PCIeスロット)が設けられている。
ここで、各モジュール61〜63間のインターフェースIFの少なくともいずれかは、コネクタ形状が通信用インターフェース規格に準拠したコネクタ形状ではなく、例えば独自のコネクタ形状でもよく、さらには、コネクタを有さず電気配線等で直接接続し、通信用インターフェース規格の通信プロトコルに準じたインターフェースIFで構成しても構わない。
なお、プログラマブルロジックデバイス622の詳細な構成については後述する。
【0037】
インターフェースモジュール61は、制御モジュール62に設けられた拡張スロット(本実施の形態では、PCIeスロット)に装着される。このインターフェースモジュール61は、カメラヘッド22に設けられたプログラマブルロジックデバイス224と同様にFPGAで構成されたプログラマブルロジックデバイス611(
図2)を備える。
図4は、インターフェースモジュール61に設けられたプログラマブルロジックデバイス611の構成を示す図である。
プログラマブルロジックデバイス611は、本発明に係る医療用信号処理装置としての機能を有する。このプログラマブルロジックデバイス611は、
図2に示すように、第1通信機能ブロック6111と、第2通信機能ブロック6112と、第3通信機能ブロック6113と、リセット機能ブロック6114と、画像処理機能ブロック6115とを備える。
なお、プログラマブルロジックデバイス611は、上述した機能ブロック6111〜6115以外に、これら各機能ブロック6111〜6115とは異なる処理を実行する機能ブロックを有していても構わない。以下では、プログラマブルロジックデバイス611として、本発明の要部である各機能ブロック6111〜6115の機能のみを説明する。また、
図4では、説明の便宜上、プログラマブルロジックデバイス611が有する複数の機能ブロックのうち、第1通信機能ブロック6111及びリセット機能ブロック6114のみを図示している。
【0038】
第1通信機能ブロック6111は、第1伝送ケーブル3を介して、カメラヘッド22(通信機能ブロック2241)からの画像信号(差動信号)を受信するレシーバとして機能する。本実施の形態では、第1通信機能ブロック6111は、通信機能ブロック2241に対応させて、当該通信機能ブロック2241との間で、1Gbps以上の伝送レートで画像信号の通信を行う高速シリアルインターフェースで構成されている。この第1通信機能ブロック6111は、
図4に示すように、信号処理部6111Aと、エラー検出部6111Bと、メモリ部6111Cとを備える。
【0039】
信号処理部6111Aは、カメラヘッド22から画像信号を受信するための受信処理を実行する部分であり、具体的な図示は省略したが、シングル化部、PLL、CDR(クロックリカバリー)、復号化部、及びFIFO等を備える。シングル化部は、通信機能ブロック2241からの画像信号(差動信号)をシングル化する。CDRは、プログラマブルロジックデバイス611の外部から入力した基準クロックに基づいてPLLで生成されたクロックを利用して、シングル化部にてシングル化された画像信号から、重畳されたクロックを再生する。復号化部は、シングル化部にてシングル化された画像信号に対して復号化処理(Mビット/N(<M)ビット変換処理(例えば、10ビット/8ビット変換処理))を行う。FIFOは、復号化部にて復号化処理が実行された画像信号に対してクロック乗換処理を行う。そして、信号処理部6111Aは、当該クロック乗換処理を実行した後の画像信号(データ)を出力する。信号処理部6111Aから出力された画像信号は、プログラマブルロジックデバイス611外部(インターフェースモジュール61内部)に設けられたVRAM等のメモリ(図示略)に一旦、記憶される。
【0040】
エラー検出部6111Bは、信号処理部6111Aの異常状態を検出する。具体的に、エラー検出部6111Bは、信号処理部6111Aにおいて、CDRにてクロックを再生することができない状態、PLLがロック状態になっていない状態、及びFIFOにてクロック乗換エラーが生じている状態等の異常状態を検出する。そして、エラー検出部6111Bは、信号処理部6111Aの異常状態を検出した場合には、エラー信号をリセット機能ブロック6114及びメモリ部6111Cにそれぞれ出力する。
メモリ部6111Cは、エラー検出部6111Bからのエラー信号に応じて、信号処理部6111Aの異常を示す異常情報を記憶する。
【0041】
第2通信機能ブロック6112は、インターフェースIF(本実施の形態ではPCIe)を介して、制御モジュール62との間で通信を行う。この第2通信機能ブロック6112は、具体的な図示は省略したが、カメラヘッド22に設けられた通信機能ブロック2241と略同様の構成(送信処理を行う信号処理部、当該信号処理部の異常状態を検出するエラー検出部、当該信号処理部の異常を示す異常情報を記憶するメモリ部)を有するトランスミッタと、第1通信機能ブロック6111と略同様の構成(受信処理を行う信号処理部、当該信号処理部の異常状態を検出するエラー検出部、当該信号処理部の異常を示す異常情報を記憶するメモリ部)を有するレシーバとが一体に構成されている。
そして、第2通信機能ブロック6112は、第1通信機能ブロック6111から出力されて上記VRAM等のメモリ(図示略)に一旦、記憶された画像信号を、インターフェースIFを介して、制御モジュール62に送信する。また、第2通信機能ブロック6112は、インターフェースIFを介して画像処理モジュール63にて生成された第1の映像信号を制御モジュール62から受信する。
【0042】
画像処理機能ブロック6115は、例えば画像処理モジュール63に不具合が発生した場合に、画像処理モジュール63の代わりに、第1通信機能ブロック6111から出力されて上記VRAM等のメモリ(図示略)に一旦、記憶された画像信号に対して各種画像処理(画像処理モジュール63による画像処理よりも簡易な(処理負荷の低い)画像処理)を施して第2の映像信号を生成する。
【0043】
第3通信機能ブロック6113は、具体的な図示は省略したが、カメラヘッド22に設けられた通信機能ブロック2241と略同様の構成(送信処理を行う信号処理部、当該信号処理部の異常状態を検出するエラー検出部、当該信号処理部の異常を示す異常情報を記憶するメモリ部)を有するトランスミッタとして機能する。そして、第3通信機能ブロック6113は、第2伝送ケーブル5を介して、第2通信機能ブロック6112にて受信した第1の映像信号、または、画像処理機能ブロック6115にて生成された第2の映像信号を表示装置4に送信する。表示装置4は、当該第1の映像信号または第2の映像信号を受信すると、当該第1の映像信号に基づく定常画像(観察用画像)または当該第2の映像信号に基づく簡易画像(観察用画像)を表示する。
本実施の形態では、第3通信機能ブロック6113は、第2伝送ケーブル5を介して、表示装置4との間で1Gbps以上の伝送レートで画像信号の通信を行う高速シリアルインターフェースで構成されている。
【0044】
リセット機能ブロック6114は、カメラヘッド22に設けられたリセット機能ブロック2242と同様の機能を有する。すなわち、リセット機能ブロック6114は、第1通信機能ブロック6111(エラー検出部6111B)からエラー信号が出力された場合に、プログラマブルロジックデバイス611全体を再構築するのではなく、メモリ部6111Cを初期化して第1通信機能ブロック6111のみをリセットする。第2,第3通信機能ブロック6112,6113からエラー信号が出力された場合も同様に、リセット機能ブロック6114は、当該エラー信号を出力した通信機能ブロックを構成するメモリ部を初期化して当該通信機能ブロックのみをリセットする。なお、リセット機能ブロック6114によるリセットは、リセット機能ブロック2242と同様に、医療用観察システム1の起動後、一定期間(医療用観察システム1の起動後、表示装置4に観察用画像が表示されるまでの規定時間)にのみ実行される。
【0045】
制御モジュール62を構成するプログラマブルロジックデバイス622は、本発明に係る医療用信号処理装置としての機能を有し、カメラヘッド22に設けられたプログラマブルロジックデバイス224、及びインターフェースモジュール61に設けられたプログラマブルロジックデバイス611と同様に、FPGAで構成されている。このプログラマブルロジックデバイス622は、
図2に示すように、通信機能ブロック6221と、リセット機能ブロック6222とを備える。
なお、プログラマブルロジックデバイス622は、上述した機能ブロック6221,6222以外に、これら各機能ブロック6221,6222とは異なる処理を実行する機能ブロックを有していても構わない。以下では、プログラマブルロジックデバイス622として、本発明の要部である各機能ブロック6221,6222の機能のみを説明する。
図2でも、当該機能ブロック6221,6222のみを図示している。
【0046】
通信機能ブロック6221は、インターフェースIF(本実施の形態ではPCIe)を介して、インターフェースモジュール61との間で通信を行う。この通信機能ブロック6221は、具体的な図示は省略したが、インターフェースモジュール61に設けられた第2通信機能ブロック6112と同様の構成(トランスミッタとレシーバとが一体の構成)を有する。
そして、通信機能ブロック6221は、インターフェースIFを介してインターフェースモジュール61(第2通信機能ブロック6112)から受信した画像信号を、インターフェースIFを介して画像処理モジュール63に送信する。また、通信機能ブロック6221は、インターフェースIFを介して画像処理モジュール63から受信した第1の映像信号を、インターフェースIFを介してインターフェースモジュール61(第2通信機能ブロック6112)に送信する。
【0047】
リセット機能ブロック6222は、カメラヘッド22に設けられたリセット機能ブロック2242、及びインターフェースモジュール61に設けられたリセット機能ブロック6114と同様の機能を有する。すなわち、リセット機能ブロック6222は、通信機能ブロック6221からエラー信号が出力された場合に、プログラマブルロジックデバイス622全体を再構築するのではなく、通信機能ブロック6221を構成するメモリ部(図示略)を初期化して通信機能ブロック6221のみをリセットする。なお、リセット機能ブロック6222によるリセットは、リセット機能ブロック2242,6114と同様に、医療用観察システム1の起動後、一定期間(医療用観察システム1の起動後、表示装置4に観察用画像が表示されるまでの規定時間)にのみ実行される。
【0048】
画像処理モジュール63は、GPGPU(General-Purpose computing on Graphics Processing Unit)631(
図2)及びプログラマブルロジックデバイス632(
図3)が実装されたモジュールであり、制御モジュール62に設けられた拡張スロット(本実施の形態では、PCIeスロット)に装着される。
プログラマブルロジックデバイス632は、本発明に係る医療用信号処理装置としての機能を有し、カメラヘッド22に設けられたプログラマブルロジックデバイス224、インターフェースモジュール61に設けられたプログラマブルロジックデバイス611、及び制御モジュール62に設けられたプログラマブルロジックデバイス622と同様に、FPGAで構成されている。このプログラマブルロジックデバイス632は、
図2に示すように、通信機能ブロック6321と、リセット機能ブロック6322とを備える。
なお、プログラマブルロジックデバイス632は、上述した機能ブロック6321,6322以外に、これら各機能ブロック6321,6322とは異なる処理を実行する機能ブロックを有していても構わない。以下では、プログラマブルロジックデバイス632として、本発明の要部である各機能ブロック6321,6322の機能のみを説明する。
図2でも、当該機能ブロック6321,6322のみを図示している。
【0049】
通信機能ブロック6321は、インターフェースIF(本実施の形態ではPCIe)を介して、制御モジュール62との間で通信を行う。この通信機能ブロック6321は、具体的な図示は省略したが、制御モジュール62に設けられた通信機能ブロック6221と同様の構成(トランスミッタとレシーバとが一体の構成)を有する。
そして、通信機能ブロック6321は、インターフェースIFを介して制御モジュール62(通信機能ブロック6221)から受信した画像信号を、GPGPU631に出力する。また、通信機能ブロック6321は、インターフェースIFを介して、GPGPU631にて生成された第1の映像信号を制御モジュール62(通信機能ブロック6221)に送信する。
【0050】
リセット機能ブロック6322は、カメラヘッド22に設けられたリセット機能ブロック2242、インターフェースモジュール61に設けられたリセット機能ブロック6114、及び制御モジュール62に設けられたリセット機能ブロック6222と同様の機能を有する。すなわち、リセット機能ブロック6322は、通信機能ブロック6321からエラー信号が出力された場合に、プログラマブルロジックデバイス632全体を再構築するのではなく、通信機能ブロック6321を構成するメモリ部(図示略)を初期化して通信機能ブロック6321のみをリセットする。なお、リセット機能ブロック6322によるリセットは、リセット機能ブロック2242,6114,6222と同様に、医療用観察システム1の起動後、一定期間(医療用観察システム1の起動後、表示装置4に観察用画像が表示されるまでの規定時間)にのみ実行される。
【0051】
GPGPU631は、プログラマブルロジックデバイス632(通信機能ブロック6321)にて制御モジュール62から受信した画像信号に対して現像処理、ノイズ低減、色補正、色強調、及び輪郭強調等の各種画像処理を施して第1の映像信号を生成する。
【0052】
〔プログラマブルロジックデバイスの動作〕
次に、上述したプログラマブルロジックデバイス224,611,622,632の動作について説明する。なお、プログラマブルロジックデバイス224,611,622,632の動作は、略同様であるため、以下では、プログラマブルロジックデバイス224の動作について説明する。
図5は、プログラマブルロジックデバイス224の動作を示すフローチャートである。
医療用観察システム1が起動し(ステップS1:Yes)、制御装置6からカメラヘッド22に電力が供給されると、プログラマブルロジックデバイス224は、パワーオンリセットを実行する(ステップS2)。すなわち、EEPROM等の不揮発性メモリ(図示略)に予め記録されたコンフィグレーションデータを読み込むことにより通信機能ブロック2241及びリセット機能ブロック2242が構築される。
【0053】
ステップS2の後、リセット機能ブロック2242は、エラー検出部2241Bからエラー信号が出力されたか否かを判断する(ステップS3)。
エラー信号が出力されたと判断した場合(ステップS3:Yes)には、リセット機能ブロック2242は、当該エラー信号に応じてメモリ部2241Cに異常情報が記憶されているため、当該メモリ部2241Cを初期化(異常情報を消去)する(ステップS4)。
エラー信号が出力されていないと判断した場合(ステップS3:No)、または、ステップS4の後、リセット機能ブロック2242は、医療用観察システム1の起動後、表示装置4に観察用画像が表示されるまでの規定時間が経過したか否かを判断する(ステップS5)。
【0054】
規定時間が経過していないと判断した場合(ステップS5:No)には、リセット機能ブロック2242は、ステップS3に戻る。
一方、規定時間が経過したと判断した場合(ステップS5:Yes)には、リセット機能ブロック2242は、ステップS3と同様に、エラー検出部2241Bからエラー信号が出力されたか否かを判断する(ステップS6)。
【0055】
エラー信号が出力されたと判断された場合(ステップS6:Yes)には、プログラマブルロジックデバイス224は、カメラヘッド22に設けられた図示しないLED(Light Emitting Diode)、スピーカ、あるいは表示部等を動作させ、通信エラーが生じている旨を術者等のユーザに報知する(ステップS7)。
そして、エラー信号が出力されていないと判断した場合(ステップS6:No)、または、ステップS7の後、プログラマブルロジックデバイス242は、電源OFF(ステップS8:Yes)となるまで、ステップS6,S7を繰り返し実行する。
【0056】
以上説明した本実施の形態に係るプログラマブルロジックデバイス224では、当該プログラマブルロジックデバイス224全体を再構築するのではなく、複数の機能ブロックのうち通信機能ブロック2241のみをリセット可能とする。すなわち、通信エラーが生じた場合(通信機能ブロック2241に異常が生じた場合)であっても、複数の機能ブロックのうち通信機能ブロック2241のみをリセットすることにより、画像信号を通信可能な状態に復帰する。他のプログラマブルロジックデバイス611,622,632でも同様である。
したがって、本実施の形態に係るプログラマブルロジックデバイス224,611,622,632によれば、機能ブロックに異常が生じた場合にFPGA全体を再構築する従来の構成と比較して、通信エラーが生じた場合であっても画像信号を通信可能な状態に迅速に復帰することができる、という効果を奏する。
【0057】
また、本実施の形態に係るプログラマブルロジックデバイス224では、通信機能ブロック2241のリセットは、メモリ部2241Cの初期化(異常情報の消去)により実行される。
このため、簡単かつ迅速に通信機能ブロック2241のみをリセットすることができる。他のプログラマブルロジックデバイス611,622,632でも同様である。
特に、通信機能ブロック2241は、メモリ部2241Cを含んで構成されている。
このため、例えば、メモリ部2241Cを通信機能ブロック2241やリセット機能ブロック2242と同様に機能ブロックとしてプログラマブルロジックデバイス224に構築した構成(
図6A参照)と比較して、プログラマブルロジックデバイス224の構成が複雑化することがない。他のプログラマブルロジックデバイス611,622,632でも同様である。
【0058】
また、本実施の形態に係るプログラマブルロジックデバイス224では、通信機能ブロック2241は、自己診断(信号処理部2241Aにおける異常状態の検出)を行うエラー検出部2241Bを備える。そして、リセット機能ブロック2242は、エラー検出部2241Bからのエラー信号に応じて、通信機能ブロック2241をリセットする。他のプログラマブルロジックデバイス611,622,632でも同様である。
このため、通信機能ブロック2241,6111〜6113,6221,6321以外の他の機能ブロックや、プログラマブルロジックデバイス224,611,622,632とは異なる外部デバイスに通信機能ブロック2241,6111〜6113,6221,6321の異常状態を検出させる構成と比較して、プログラマブルロジックデバイス224,611,622,632の構成の簡素化、ひいては、医療用観察システム1全体の構造の簡素化を図ることができる。
【0059】
ところで、上述したように、通信機能ブロック2241,6111〜6113,6221,6321の異常は、医療用観察システム1の起動直後での基準クロックや電源電圧の不安定な状態で起きやすいものである。特に、画像信号にクロックが重畳された信号を1Gbps以上の伝送レートで通信する高速シリアルインターフェースで通信機能ブロック2241,6111〜6113,6221,6321を構成した場合には、当該基準クロックや電源電圧の不安定な状態に大きく左右されやすい(異常状態になりやすい)ものである。
本実施の形態に係るプログラマブルロジックデバイス224,611,622,632では、医療用観察システム1の起動直後(医療用観察システム1の起動後、表示装置4に観察用画像が表示されるまでの規定時間)に限り、通信機能ブロック2241,6111〜6113,6221,6321のみをリセット可能とする。
このため、医療用観察システム1の起動直後に通信エラーが生じやすい構成としても、画像信号を通信可能な状態に迅速かつ効率的に復帰する構成を実現することができる。
【0060】
(その他の実施の形態)
ここまで、本発明を実施するための形態を説明してきたが、本発明は上述した実施の形態によってのみ限定されるべきものではない。
図6A及び
図6Bは、本発明の実施の形態の変形例を示す図であって、当該変形例に係るプログラマブルロジックデバイス224A,224Bの構成を示すブロック図である。
上述した実施の形態では、カメラヘッド22に設けられたプログラマブルロジックデバイス224において、メモリ部2241Cは、通信機能ブロック2241内部に設けられていたが、これに限られない。
例えば、
図6Aに示すように、当該メモリ部2241Cを、通信機能ブロック2241とは別の機能ブロックとして、プログラマブルロジックデバイス224Aに構築しても構わない。また、例えば、
図6Bに示すように、当該メモリ部2241Cを、プログラマブルロジックデバイス224B外部(カメラヘッド22内部)に設けても構わない。
なお、
図6A及び
図6Bでは、説明の便宜上、カメラヘッド22に設けられたプログラマブルロジックデバイス224の変形例を示したが、インターフェースモジュール61に設けられたプログラマブルロジックデバイス611、制御モジュール62に設けられたプログラマブルロジックデバイス622、及び画像処理モジュール63に設けられたプログラマブルロジックデバイス632でも同様に、通信機能ブロック6111〜6113,6221,6321を構成する信号処理部(図示略)の異常情報を記憶するメモリ部(図示略)を
図6A及び
図6Bと同様に設けても構わない。
【0061】
図7は、本発明の実施の形態の変形例を示す図であって、当該変形例に係るプログラマブルロジックデバイス224Cの構成を示すブロック図である。
上述した実施の形態では、カメラヘッド22に設けられたプログラマブルロジックデバイス224において、リセット機能ブロック2242は、エラー検出部2241Bからのエラー信号に応じて、メモリ部2241Cを初期化(通信機能ブロック2241をリセット)していたが、これに限られない。
例えば、
図7に示すように、プログラマブルロジックデバイス224C外部から入力されたリセット信号に応じて、メモリ部2241Cを初期化するようにリセット機能ブロック2242を構成しても構わない。当該リセット信号を出力する構成としては、通信を行う相手方のプログラマブルロジックデバイス(
図7の例では、インターフェースモジュール61に設けられたプログラマブルロジックデバイス611)を例示することができる。
なお、
図7では、説明の便宜上、カメラヘッド22に設けられたプログラマブルロジックデバイス224の変形例を示したが、インターフェースモジュール61に設けられたプログラマブルロジックデバイス611、制御モジュール62に設けられたプログラマブルロジックデバイス622、及び画像処理モジュール63に設けられたプログラマブルロジックデバイス632でも同様に、上述したリセット信号に応じてメモリ部(図示略)を初期化(通信機能ブロック6111〜6113,6221,6321をリセット)するようにリセット機能ブロック6114,6222,6322を構成しても構わない。
このように構成した場合には、通信機能ブロック2241,6111〜6113,6221,6321の自己診断では検出することができない通信エラーを他のデバイスで検出し、通信機能ブロック2241,6111〜6113,6221,6321の異常状態を正常状態に適切に復帰させることができる。
【0062】
図8は、本発明の実施の形態の変形例を示す図であって、当該変形例に係る医療用観察システム1Dの概略構成を示す図である。
上述した実施の形態に係る医療用観察システム1では、カメラヘッド22を用いた内視鏡2に本発明を適用していたが、これに限られず、
図8に示した医療用観察システム1Dのように、内視鏡の挿入部の先端側に撮像部を有する所謂ビデオスコープに本発明を適用しても構わない。
本変形例に係る医療用観察システム1Dは、生体内に挿入部21Dを挿入することによって観察部位の体内画像を撮像して画像信号を生成する内視鏡2Dと、内視鏡2Dの先端から出射する照明光を発生する光源装置3と、内視鏡2Dにて生成された画像信号を処理する制御装置6と、制御装置6に第2伝送ケーブル5を介して接続し、制御装置6にて処理された映像信号に基づく観察用画像を表示する表示装置4とを備える。
内視鏡2Dは、
図8に示すように、可撓性を有する細長形状をなす挿入部21Dと、挿入部21Dの基端側に接続され、各種の操作信号の入力を受け付ける操作部22Dと、操作部22Dから挿入部21Dが延びる方向と異なる方向に延び、光源装置3及び制御装置6に接続する各種ケーブルを内蔵するユニバーサルコード23Dとを備える。
挿入部21Dは、生体内を撮像して画像信号を生成する撮像部(図示略)を内蔵した先端部211と、複数の湾曲駒によって構成された湾曲自在な湾曲部212と、湾曲部212の基端側に接続され、可撓性を有する長尺状の可撓管部213とを備える。
そして、操作部22D内部には、具体的な図示は省略したが、本実施の形態で説明したプログラマブルロジックデバイス224と同様の構成が内蔵され、上述した撮像部にて生成された画像信号を当該プログラマブルロジックデバイスにて処理する。また、当該プログラマブルロジックデバイスは、ユニバーサルコード23Dを介して、処理した画像信号を制御装置6に送信する。
【0063】
図9は、本発明の実施の形態の変形例を示す図であって、当該変形例に係る医療用観察システム1Eの概略構成を示す図である。
上述した実施の形態に係る医療用観察システム1では、カメラヘッド22を用いた内視鏡2に本発明を適用していたが、これに限られず、
図9に示した医療用観察システム1Eのように、被検体内部(生体内)や被検体表面(生体表面)の所定の視野領域を拡大して撮像する手術用顕微鏡に本発明を適用しても構わない。
本変形例に係る医療用観察システム1Eは、被検体を観察するための画像を撮像して画像信号を生成する手術用顕微鏡2Eと、手術用顕微鏡2Eにて生成された画像信号を処理する制御装置6と、制御装置6に第2伝送ケーブル5を介して接続し、制御装置6にて処理された映像信号に基づく観察用画像を表示する表示装置4とを備える。
手術用顕微鏡2Eは、
図9に示すように、被検体の微小部位を拡大して撮像し、画像信号を生成する顕微鏡部22Eと、顕微鏡部22Eの基端部に接続し、顕微鏡部22Eを回動可能に支持するアームを含む支持部24と、支持部24の基端部を回動可能に保持し、床面上を移動可能なベース部25とを備える。
そして、制御装置6は、ベース部25に設置されている。
なお、ベース部25は、床面上に移動可能に設けるのではなく、天井や壁面等に固定して支持部24を支持する構成としてもよい。また、ベース部25は、手術用顕微鏡2Eから被検体に照射する照明光を生成する光源部を備えていてもよい。
顕微鏡部22Eは、具体的な図示は省略したが、被検体を撮像して画像信号を生成する撮像部と、上述した実施の形態で説明したプログラマブルロジックデバイス224と同様の構成とが内蔵され、当該撮像部にて生成された画像信号を当該プログラマブルロジックデバイスにて処理する。そして、顕微鏡部22E(プログラマブルロジックデバイス)にて処理された画像信号は、支持部24に沿って配線された第1伝送ケーブル23を介して、制御装置6に送信される。
【0064】
上述した実施の形態では、通信機能ブロック2241を構成するメモリ部2241Cを初期化することで、当該通信機能ブロック2241のみをリセットしていたが、これに限られない。
例えば、プログラマブルロジックデバイス224において、部分的にコンフィグレーションを行うことで、通信機能ブロック2241のみを再構築する(通信機能ブロック2241のみをリセットする)構成を採用しても構わない。なお、他のプログラマブルロジックデバイス611,622,632でも同様である。
【0065】
上述した実施の形態では、インターフェースIFとして、PCIeを採用していたが、通信用インターフェース規格(例えばPC/AT互換機の規格)に応じたインターフェースであって、1Gbps以上の伝送レートで通信可能なインターフェースであれば、他のインターフェースを採用しても構わない。
【0066】
上述した実施の形態では、プログラマブルロジックデバイス224,611,622,632をFPGAで構成していたが、これに限られず、CPLD(Complex Programmable Logic Device)等を採用しても構わない。
【0067】
上述した実施の形態において、カメラヘッド22に設けられたプログラマブルロジックデバイス224の少なくとも一部または全てをコネクタCN2等の第1伝送ケーブル23側に設けても構わない。同様に、制御装置6(インターフェースモジュール61)に設けられたプログラマブルロジックデバイス611の少なくとも一部または全てをコネクタCN1等の第1伝送ケーブル23側に設けても構わない。