(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前部および後部においてベニヤによって被覆されている、少なくとも2つの縦枠と少なくとも2つの横枠との間に設置されている、請求項1に記載の少なくとも1つのパネルを備えるフラッシュドア。
換気および消音のためのパネル構造であって、前面と後面との間に配置されるフレームを備え、前記フレームは少なくとも2つの横枠および2つの縦枠ならびにスロット付き桟を備え、前記フレームは、Z字状空気流路を部分的に画定する空洞を形成するために前記前面と前記後面との間に配置され、前記Z字状空気流路の第1端部は、前記空洞へと受動的に空気が通過するための、前記前面を貫いて形成された垂直に向いた換気溝(前部溝)によって画定され、前記Z字状空気流路の第2端部は、前記空洞へと受動的に空気が通過するための、前記後面を貫いて形成された垂直に向いた換気溝(後部溝)によって画定され、前記Z字状空気流路の中央部は前記空洞を通って延びており、前記前部溝および前記後部溝は、パネルの長手方向においてそれぞれ延び、非線形であり、千鳥状に配置されており、前記空洞の右側面および左側面において、前記桟の中に画定される複数のスロットを通じて、複数の共振器が存在し、前記複数の共振器は、垂直に向いた換気溝それぞれの周辺にあり、第1端にて開口を画定し且つ反対側の第2端にて共振器キャビティに係合可能な共振器ネックを備えており、前記共振器が、前記パネルの右側および左側にあり、複数の前記共振器の開口はそれぞれ、前記垂直に向いた換気溝に向き合っており、前記前面と前記後面との間で圧着されて、水平方向に分散され、前記水平方向に長く、直線状の複数のバッフルが配置されている、パネル構造。
換気および消音のためのパネル構造であって、コアが間に設けられている前パネル及び後パネルと、2つのスキンとを備え、前記コアは、i)複数の構造リブによって支持される空洞であって、前記空洞を通じて受動的に空気が通過するための入口から出口へのZ字状空気流路を部分的に画定し、前記Z字状空気流路の第1端部は前記入口によって画定され、前記Z字状空気流路の第2端部は前記出口によって画定され、前記Z字状空気流路の中央部は前記空洞を通って延びている、空洞と、ii)複数の水平方向に向いたバッフルと、iii)組み立て中にインサートが中へとスライド可能である少なくとも2つの縦方向(上から下)スロットとを備え、前記インサートの各々は、第1端において開口を画定する複数の共振器ネックであって、垂直に向いた溝の各々の周辺に共振器を形成するために、前記インサートが前記コア内の前記スロットに挿入されるときに、前記コア内に存在する共振器キャビティに反対側の第2端において係合する複数の共振器ネックを備え、スキンは、前記前パネル及び前記後パネルを覆う、パネル構造。
【背景技術】
【0002】
内壁、仕切りおよびドアの主要な機能は、建造物空間を別個の私的な空間に分割する
ことである。建造時、過去5〜10年にわたって、遮音された閉鎖空間の開発に対する需
要およびその開発における効率がますます増大している。壁に関して、さらなる断熱およ
び/または遮音が必要とされるとき、ガラス繊維、ロックウールまたはミネラルウールの
ような遮断媒体が一般的に、垂直スタッドと石膏ボードパネルとの間の内部空間を充填す
るために配置される。壁を広くし、スタッドが壁の全幅にわたることがないようにスタッ
ドを千鳥状に配置することによって、壁を通じた音声伝播を低減することができる。
【0003】
そのような空間の占有者にとって、音響伝播および熱/AC効率の低減が重要である
一方で、健康および快適性に関係する態様を計画することがより一層重要である。よい空
質は特に必須であり、これは、「使用済み」の空気が、新しいまたは新鮮な空気と定期的に
置き換えられる場合にのみ達成することができる。空間が本質的に「気密」になる場合、
費用のかかる「アクティブな」換気方法なしでは、この空気交換は十分に行われない。
【0004】
パッシブ換気は、窓およびドアが閉じている間に部屋を換気することを可能にする。
これによって、凝縮が低減し、健康的な空気交換が可能になる。パッシブ換気は、2つの
閉鎖空間の間の天井もしくは壁の中に移送ダクトを設置すること、および/または、出入
り口の中もしくは周囲にグリルを設置することのいずれかによって達成することができる。ダクトに関しては特注サイズでなければならず、建造物の建造中または大掛かりな改築
の間に現場で設置されなければならない。グリルに関しては、審美的に不快であると考え
られる。標準的なドアに据え付けるための補修部品グリルの一例が、Tamarack
Technologies Inc.によって作製されている。すべてのそのようなドア
グリルの欠点は、音のプライバシーを欠くことである。グリルは単純に、一方の空間(た
とえば、廊下)からもう一方の空間(たとえば、オフィス)への、空気が通り抜ける流路
をもたらす。これらのグリルに関しては、プライバシーも防音も考慮されていない。
【0005】
音声を減衰させ、これらのおよび他の課題に適切に対処することができるパッシブ換
気システムが依然として必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記の欠点を未然に防ぎまたは軽減することである。
【0007】
本発明の目的は、ダクトのような追加の換気設備を必要とすることなく、また、その
空間内に供給空気および排気のための壁開口部またはグリルを設置する必要なしに、少な
くとも1つの部屋または1つの部屋に関する供給空気または還気の交換を可能にする、特にドア、天井、壁および仕切りに使用するためのパッシブ換気パネルおよびシステムを提
供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、相対的に広範囲の周波数における雑音を効率的に減衰させるこ
とができる、上記の特性を有するパッシブ換気パネルおよびシステムを提供することである。
【0009】
本発明の目的は、i)空気流のZ字状流路を形成する、垂直空気吸入口および出口通
気口のスタガード非線形構成、ii)複数の水平方向に分散されたスタガードバッフル、
ならびにiii)上記バッフルの周辺にある複数の共振器の組み合わせによって、少なく
とも2つの空間/部屋の間の空気交換を可能にするパッシブ換気パネルおよびシステムを
提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、換気および反応的で消散的な消音のためのパネルおよび/またはシステム
を提供し、
a)それらの間に中空中心を画定する前部、後部、上部、底部、右側部および左側部と、
b)中空中心へと受動的に空気が通過するための、パネルの前部にある少なくとも1つの垂直に向いた換気溝(前部溝)、および、中空中心へと受動的に空気が通過するための、パネルの後部にある少なくとも1つの垂直に向いた換気溝(後部溝)であって、前部溝
および後部溝は非線形であり、千鳥状に配置されて、中空中心内にZ字状空気流路を形成
する、前部溝および後部溝と、
c)中空中心内の複数の水平方向に分散されたスタガードバッフルと、
d)中空中心の周辺にある複数の少なくとも部分的な共振器と、を備える。
【0011】
本発明は、換気および反応的で消散的な消音のためのパネル構造をさらに提供する。
パネル構造は、前面と後面との間に配置されるフレームを備え、フレームは少なくとも2
つの横枠および2つの縦枠ならびにスロット付き桟を備え、上記フレームは、空洞へと受
動的に空気が通過するための、前面にある少なくとも1つの垂直に向いた換気溝(前部溝)、および、空洞へと受動的に空気が通過するための、後面にある少なくとも1つの垂直に
向いた換気溝(後部溝)からの、Z字状空気流通路を部分的に画定する空洞を形成するた
めの前面と後面との間に配置され、前部溝および後部溝は非線形であり、千鳥状に配置さ
れており、空洞の右側面および左側面において、桟の中の複数のスロットを通じて、複数の共振器が存在し、前面と後面との間で圧着されて、複数の水平方向に向いたスタガードバッフルが配置されている。
【0012】
本発明は、換気および反応的で消散的な消音のためのパネル構造に使用するためのコ
アをさらに提供し、上記コアは、i)複数の構造リブによって支持される空洞であって、
上記空洞は、空洞を通じて受動的に空気が通過するための入口から出口へのZ字状空気流
通路を部分的に画定する、空洞と、ii)複数の水平方向に向いたスタガードバッフルと、iii)組み立て中にインサートが中へとスライド可能である少なくとも2つの縦方向(
上から下)スロットとを備える。
【0013】
本発明は、換気および反応的で消散的な消音のためのパネル構造をさらに提供し、パ
ネル構造はコアと、少なくとも2つのインサートと、2つのスキンとを備え、上記コアは
、i)複数の構造リブによって支持される空洞であって、上記空洞は、空洞を通じて受動
的に空気が通過するための入口から出口へのZ字状空気流通路を部分的に画定する、空洞と
、ii)複数の水平方向に向いたスタガードバッフルと、iii)組み立て中にインサー
トが中へとスライド可能である少なくとも2つの縦方向(上から下)スロットとを備え、
上記インサートの各々は、インサートがコア内のスロットに挿入されるときに、コア内に
存在する共振器本体と係合可能である複数の共振器ネックを備え、スキンは、パネルの対
向する両側面にフィットする。
【0014】
本発明は、少なくとも一つの上述したパネルおよび/またはパネル構造を備えるドア
をさらに含む。
【0015】
本発明は、少なくとも一つの上述したパネルおよび/またはパネル構造を備える壁を
さらに含む。
【0016】
本発明は、少なくとも一つの上述したパネルおよび/またはパネル構造を備える仕切
りをさらに含む。
【0017】
本発明は、少なくとも一つの上述したパネルおよび/またはパネル構造を備える窓を
さらに含む。
【0018】
本発明はパネルシステムをさらに含み、システムは、
a)少なくとも1つのパネルであって、上記パネルは、それらの間に中空中心を画定
する前部、後部、上部、底部、右側部および左側部と、中空中心へと受動的に空気が通過
するための、パネルの前部にある少なくとも1つの垂直に向いた換気溝(前部溝)、および、中空中心へと受動的に空気が通過するための、パネルの後部にある少なくとも1つの垂
直に向いた換気溝(後部溝)であって、前部溝および後部溝は非線形であり、千鳥状に配
置されて、中空中心内にZ字状空気流路を形成する、前部溝および後部溝と、中空中心内の複数の水平方向に分散されたスタガードバッフルと、中空中心の周辺にある複数の共振
器ネックとを備える、少なくとも1つのパネルと、
b)横枠と、
c)共振器キャビティを備える少なくとも2つの縦枠であって、上記縦枠およびキャ
ビティは、パネルおよび縦枠をともに固定するための、共振器ネックが係合される溝を画
定する、少なくとも2つの縦枠と、を備える。
【0019】
2つの空間の間で換気および反応的で消散的な消音を可能にする方法であって、上記
2つの空間の間に、上述したような(ドア、壁、天井、仕切りまたは窓の全体または一部としての)パネルおよび/またはパネル構造を配置することを含む、方法。
【0020】
本出願の全体的な範囲を限定することなく、本発明のパネル、システム、および方法は
、居住面、商業面および産業面におけるドア、壁、仕切り、天井および床に使用するのに特に適している。
【0021】
本発明のいくつかの利点は、限定ではなく、パネルが、「オープンな」換気と比較して
音声伝播の量を大幅に低減しながら、通気口を設置することなく密閉空間に対する換気を
もたらすことができることを含む。本発明によるパネルは、防音を損なうことなく、パッ
シブ換気/空気流をもたらす単純で安価な手段を提供するために、既存のドアに置き換え
るために容易に使用することができるドア中に形成することを含む、様々な面において使
用することができる。
【0022】
本発明のこれらのおよび他の目的および利点は、当業者であれば、図面および実施例とともに、本発明の好ましい実施形態の説明を検討すれば、容易に明らかとなろう。
【0023】
以下の図面は、実施形態を説明しており、同様の参照符号は同様の部分を示す。添付の図面のすべてにおいて、実施形態は限定としてではなく例として示されている。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細な説明を、本発明の原理を示す添付の図面
とともに下記に与える。この詳細な説明は、限定としてではなく例として、本発明を例示
する。本明細書は明らかに、当業者が本発明を為し、使用することを可能にし、本発明を
実行するための最良の形態であると現在考えられるものを含む、本発明のいくつかの実施
形態、適応形態、変形形態および代替形態および使用形態を説明する。本発明に対して所
定の変形および適合を行うことができ、そのような変形および適合は、公正に本発明の趣
旨および範囲内に入ることが明瞭に理解されるべきである。
【0026】
言い換えれば、本発明は、そのような実施形態に関連して説明されるが、本発明は、
いかなる実施形態にも限定されない。本発明の範囲は特許請求の範囲のみによって限定され、本発明は、多数の代替形態、修正形態および均等物を包含する。本発明の完全な理解を
もたらすために、以下の説明において多数の特定の詳細が記載される。これらの詳細は、
例示の目的のために与えられ、本発明は、これらの特定の詳細の一部またはすべてなしに
特許請求の範囲に従って実践することができる。明瞭にするために、本発明に関連する当
該技術分野において知られている技術的事項は、本発明が不必要に曖昧にならないように、詳細には説明されていない。図面に示されている様々なビュー全体を通じて、同様の参
照符号は同様の要素を示す。
【0027】
この好ましい実施形態の説明は、本発明の全明細書書面の一部分である添付の図面と
関連して読まれるべきである。本明細書において、対応する参照符号は全体を通じて同じまたは機能的に同様の要素を識別するために使用される。「右(right)」、「左(lef
t)」、「水平(horizontal)」、「垂直(vertical)」、「上(up)」、「下(down)」、「上部(top)」および「下部(bottom)」のような相対語ならびにそれらの派生語(たとえば、「水平方向に(horizontally))」、「下向きに(
downwardly)」、「上向きに(upwardly)」など)は、そのときに説明されるものとしての、または、議論されている図面内で示されているものとして向きを参照
するものとして解釈されるべきである。これらの相対語は説明の便宜のためのものであり、具体的にそのように記述されていない限り、特定の向きを必要とするようには意図され
ていない。「内向きに(inwardly)」対「外向きに(outwardly)」、「長手
方向(longitudinal)」対「側方(lateral)」、「隣接する(adja
cent)」などを含む用語は、必要に応じて、互いに対して、もしくは、延長軸に対して、または、回転の軸もしくは中心に対して解釈されるべきである。「接続されている(con
nected)」および「相互接続されている(interconnected)」のよ
うな、取り付け、結合などに関する用語は、別途明示的に説明されていない限り、構造物が、直接的、または、介在する構造物を通じて間接的のいずれかで互いに対して固定または
取り付けられている関係、および、可動または剛直の両方の取り付けまたは関係を参照する
。本明細書において、「相互接続されている」とは、一般的に、プラットフォームと隣接す
るブロックとの間の関係を参照する。「動作可能に接続されている(operativel
y connected)」という用語は、関係する構造物が、その関係によって意図され
ているように動作することを可能にするような取り付け、結合または接続である。特に、「右
」および「左」という用語が特許請求の範囲において使用されるが、これらは互いに容易
に置き換えることができる。事実、パネルがいずれかの方向に180度回転されると、右
は左になり、左は右になる。
【0028】
本開示および特許請求の範囲において(存在する場合)、「備えている(compri
sing)」という単語および「備える」(“comprises”および“compris
e”)を含むその派生語は、記載されている整数の各々を含むが、1つまたは複数のさらな
る整数を含むことを除外するものではない。
【0029】
「一態様(an aspect)」、「一実施形態(an embodiment)」、「実施形態(embodiment)」、「複数の実施形態(embodiments)」、「その実施形態(the embodiment)」、「それらの実施形態(the embod
iments)」、「1つまたは複数の(one or more embodiments)」、「いくつかの実施形態(some embodiments)」、「特定の実施形態(
certain embodiments)」、「1つの実施形態(one embodim
ent)」、「別の実施形態(another embodiment)」などは、別途明示
的に指定されていない限り、「開示されている発明(複数可)の1つまたは複数の(ただし
すべてではない)実施形態」を意味する。
【0030】
発明の「変形形態(variation)」という用語は、別途明示的に指定されてい
ない限り、本発明の一実施形態を意味する。実施形態の説明において「別の実施形態」ま
たは「別の態様」が参照されている場合、これは、別途明示的に指定されていない限り、
参照されている実施形態が別の実施形態(たとえば、参照されている実施形態の前に説明
されている実施形態)と相互に排他的であることを暗示するものではない。
【0031】
「一つ」(“a”,“an”)および「その(the)」という用語は、別途明示的に指定
されていない限り、「1つまたは複数」を意味する。
【0032】
「複数」という用語は、別途明示的に指定されていない限り、「2つ以上」を意味する。
【0033】
「周辺(peripheral)」という用語は、試験/議論/考慮されている領域の
少なくとも1つの側にある領域を意味するか、または、その領域に関係する。
【0034】
「本明細書において(herein)」という用語は、別途明示的に指定されていない
限り、「参照により組み込まれ得るあらゆるものを含む、本出願において」を意味する。
【0035】
「それによって(whereby)」という用語は、本明細書において、先行して明示
的に記載されている物事の意図されている結果、目的または帰結のみを表す節または他の
語群の前に置くためだけに使用される。したがって、特許請求の範囲において「それによ
って」という用語が使用されているとき、「それによって」という用語が修飾する節または
他の語は、特許請求の範囲の特定のさらなる限定を確立せず、または、他の様態で、特許
請求項の意味または範囲を限定しない。
【0036】
「例を挙げると(e.g.)」という用語および同様の用語は、「たとえば(for e
xample)」を意味し、したがって、それが説明する用語または語句を限定しない。
たとえば、「車は色を塗られている(例を挙げると、赤、青または緑)という文において、「
例を挙げると」という用語は、「赤、青または緑」が「色」の例であることを説明している。しかしながら、リストされている色は「色」の例に過ぎず、他の色も等しく適用可能で
ある。
【0037】
「それぞれの(respective)」という用語および同様の用語は、「個々に取
り上げられる」ことを意味する。したがって、2つ以上の物が「それぞれの」特性を有す
る場合、そのような各物がそれ自体の特性を有し、これらの特性は、必ずしもそうである
必要はないが、互いから異なることができる。たとえば、「2つの機械の各々がそれぞれの
機能を有する」とは、そのような第1の機械がある機能を有し、そのような第2の機械も
ある機能を有することを意味する。第1の機械の機能は、第2の機械の機能と同じであっ
てもよく、または、同じでなくてもよい。
【0038】
「すなわち(i.e.)」という用語および同様の用語は、「換言すれば(that is)
」を意味し、したがって、それが説明する用語または語句を限定する。
【0039】
本発明は、i)空気流のZ字状流路を形成する、垂直空気吸入口および出口通気口の
スタガード非線形構成、ii)複数の水平方向に分散されたスタガードバッフル、ならびにiii)上記バッフルの周辺にある複数の共振器の組み合わせによって、反応的で消散的な消音、および、少なくとも2つの空間/部屋の間の空気交換を可能にするパッシブ換
気パネル、パネル構造およびシステムを提供する。各要素を下記にさらに詳細に説明する。
【0040】
空気流のZ字状流路を形成する、垂直空気吸入口および出口通気口のスタガード非線形構成
本発明の範囲内で、中空中心へと受動的に空気が通過するための、パネルまたは表面
の前部にある少なくとも1つの垂直に向いた換気溝(前部溝)、および、中空中心へと受動
的に空気が通過するための、パネルまたは表面の後部にある少なくとも1つの垂直に向い
た換気溝(後部溝)が提供され、前部溝および後部溝は非線形であり、千鳥状に配置されて
、中空中心内にZ字状空気流路を形成する。好ましくは、換気溝はパネルの一辺または表
面に近接している。
【0041】
この向きに起因して、光は流路を通過しない。さらに、中空中心に対する垂直溝開口
部が、前部および後部の振動を分離し、そのため、音声エネルギーが消散される。
【0042】
音波が表面に衝突するとき、そのエネルギーの一部は通常反射され、一方で一部は表
面を通じて伝播されることを理解することが重要である。構造を通じた音声伝播を低減す
ることの一般的な目的は、エネルギーが構造に伝達され、構造が振動させられ得る前に、
構造から音源を隔離することである。多構成要素構造を通じた音声伝播を低減するための主な方法は、質量を加え、1つの構成要素から隣の構成要素へと振動が伝わることができ
ないように、個々の構成要素を分離または隔離することである。分離は、多くの方法で行
うことができ、本発明によれば、以下のように達成される。
【0043】
複数の水平方向に分散されたスタガードバッフル(音声消散/吸収)
吸収または消散サイレンサは、音波を減衰させるために吸音材料を使用する。消散サ
イレンサは、たとえば、HVACダクトシステムにおいて広く使用されている。一般的な
消散サイレンサは、並列バッフル配列において構成されている。
【0044】
本発明では、複数の水平方向に分散/千鳥状に配置されているバッフルが、パネルま
たはパネル構造内の音声を消散させ、吸収する。このように、キャビティ内の吸音材料は
、見通し線を最小化するような形状にされ配列されて(二重くさび翼と同様の形状にされ
、千鳥状に配置されて)おり、そのため、依然として空気が流れるための大きい開口面積
を可能にしながら、音声が当該材料に入射して吸収される可能性がより高い。バッフルの
形状は、必要に応じて、ダクトの向きに対して法線に進行する音声について、より低い範
囲へと延伸するより広い周波数範囲を減衰させるために長くされてもよい。バッフル長は、所望に応じて、ドア、仕切り、壁または窓のサイズに基づいて調整することができる。
【0045】
バッフルの厚さは、対処されるべき雑音の主要な周波数を参照して選択することがで
きる(表1参照)。入射音声エネルギーは、音声が材料を通過する間に繊維内に運動を引き
起こすことによって、部分的に熱に変換される。
【0046】
吸収サイレンサによる一般的な動的挿入損失(DIL)を下記の表1に示す。
【表1】
(1インチ)=(25.4mm)
【0047】
バッフルは、空気が現場でバッフルの「上」または「下」ではなくバッフルを中心とした流路(空気流路)内へと進行するように、十分な「深さ」のものであることを理解することが重要である。これは、現場でパネル(たとえば、横枠および縦枠または「ダッチシェーカー」スタイルのパネル)が参照されるか、または、パネル構造(たとえば、面−フレーム−面または単一パネル構造)が参照されるかにかかわらず当てはまる。これらは両方ともさらに後述する。
【0048】
このタイプの吸収サイレンサにおいて、音響エネルギーは、バッフルの繊維状または連続気泡型発泡プラスチック材料の相互接続された小さい空気通路において行われる音声吸収過程によって熱に変換される。それらは、広範囲の周波数にわたる雑音の減衰をもたらすために使用される。それらが利用する吸収材料の周波数特性のために、このタイプのサイレンサは、低周波数よりも、中程度の周波数および高い周波数においてはるかにより効率的である。
【0049】
考慮しなければならない別の非常に重要な要因は、バッフルにわたる圧力降下として測定することができる、バッフルがもたらす、空気流に対するさらなる抵抗である。気道幅が低減しすぎることによって、この抵抗は許容不可能な限度まで明らかに増大する。
【0050】
空気流を制限しすぎると、別の重要なバッフルパラメータ、すなわち、バッフルを通る空気流によって生成される雑音にも影響が及ぶことになる。狭い気道に空気を強制的に通すことによって、流速が明らかに増大させられ、それゆえ、この自然発生雑音の量が増大させられる。
【0051】
そのため、良好な高周波数音声減衰の要件(すなわち、狭い気道)と最小限の流れ抵抗およびサイレンサ自然発生雑音(広い気道を必要とする)との間には必要な平衡がある。自然発生雑音に影響を与える可能性がある他の要因は、バッフルの中および端部に発生する断面の変化である。吸音ライニングが可能な限り平滑に維持されることも重要である。本発明によれば、バッフルサイズおよび設計は、良好な高周波数音声減衰の要件(すなわち、狭い気道)と最小限の流れ抵抗およびサイレンサ自然発生雑音抵抗との間の必要な平衡を可能にし、そのため、空気流は許容可能な限度内でのみ制限される。図面によるものを含む、本明細書において提供されるバッフルサイズ、向きおよび設計のこれらの例を所与として、当業者には、本発明を再現するための十分な情報が与えられる。
【0052】
バッフルにとって好ましい吸音材料は、繊維状、軽量かつ多孔性であり、相互連通する空間の気泡構造を保持する。これらの相互接続された連続気泡内で、音響エネルギーが熱エネルギーに変換される。したがって、バッフルにとって好ましい吸音材料は、音響エネルギーを熱エネルギーに変換するためのトランスデューサとして作用する消散構造である。エネルギー伝達における実際の損失メカニズムは、材料内の波動伝播によって引き起こされる粘性流損失、および、材料の繊維の運動によって引き起こされる内部摩擦損失である。材料の吸収特性は、その厚さ、密度、多孔性、流れ抵抗、繊維方向などに応じて決まる。
【0053】
一般的な多孔性吸収材料は、植物繊維、鉱物繊維またはセラミック繊維(後者は高温用途向け)および弾性発泡体から作成され、様々な形態で提供される。材料は、ガラス毛布、繊維板、またはレイインタイルまたは発泡体または連続気泡型プラスチックのような、作製済みユニットであってもよい。
【0054】
好ましくは、本発明によるバッフルは、発泡体、ブチルゴム、および、物質がi)音波を吸収し、ii)雑音レベルを低減する場合は任意の他の適切に音声を吸収する物質から成る群から選択される繊維状音響媒体を含む。
【0055】
一般的に、バッフルの長さが長くなるほど、吸収される音響エネルギーの量は大きくなる。しかしながら、上述したように、2つの他のパラメータ、すなわち、各バッフルの厚さ、および、バッフル間の空隙のサイズが音声吸収を制御することが理解されるべきである。
【0056】
好ましい実施形態において、本発明のパネルは、パネルの前部と後部との間の中空中心にわたって、または、前面と後面との間のフレーム内に水平に延伸する、複数の離間された、概して平行な減音バッフルをさらに備える。いずれにせよ、減音バッフルは、ずらして配列され、複数の貫通空気通路を画定する。好ましくは、減音バッフルの各々は、第1の対および第2の対の対向する面を有する、実質的に矩形の断面形状である。しかしながら、減音バッフルはまた、他の構成を有してもよく、隣接する減音バッフル間の空気を反射させるように、角丸または鋭利な矩形を含んでもよい。1つの実施形態において、各パネル(または単一パネル構造におけるフレーム間の空間)は、4つのバッフルを備える。別の実施形態において、各パネル(または単一パネル構造におけるフレーム間の空間)は、6つのバッフルを備える。別の実施形態において、各パネル(または単一パネル構造におけるフレーム間の空間)は、8つのバッフルを備える。好ましくは、バッフルは、二重くさび翼と同様の形状にされる。好ましくは、中空中心内に配置され、互いに対して千鳥状に配置されているバッフルに加えて(図面に全体を示しているような千鳥状の配置)、2つ以上の表面においてキャビティを「裏張り」する追加のバッフルが中空中心内に配置される。これらの壁裏張りバッフルは、
図17〜
図20に最もよく示されている。
【0057】
好ましくは、バッフルは、防音タイル、ガラス繊維および防音発泡体のうちの少なくとも1つから構成される。
【0058】
バッフルは、空気が現場でバッフルの「上」または「下」ではなくバッフルを中心とした流路(空気流路)内へと進行するように、十分な「深さ」のものであることを理解することが重要である。実施形態において
【0059】
上記バッフルの周辺にある複数の共振器(吸収または消散サイレンサ)
反応サイレンサの主な機能は、音波を音源へと反射し戻すことである。エネルギーは、内部反射からもたらされる延長された流路において、また音源における吸収によって消散される。反応サイレンサの動作原理は、音響フィルタとして作用するλ/4共振器とヘルムホルツ共振器との組み合わせである。反応サイレンサは、同調キャビティまたは膜を有し、低周波雑音を減衰させるように設計されている。
【0060】
応答サイレンサは、音波にインピーダンス不整合をもたらし、音源に向けて戻る反射を引き起こし、相殺的干渉を使用して特定の周波数を「調整して消す」ことによって作動する。もたらされる減衰は、サイレンサの管およびチャンバの寸法に応じて決まる。反応サイレンサは、固定周波数の純音の振幅の低減において、特にこれらの純音が、吸収タイプのサイレンサが非効率である低周波数にある場合に、非常に有効であり得る。しかしながら、それらのサイレンサが、非常にわずかな減衰で音声が伝送されることを可能にする周波数もあり得る。
【0061】
好ましくは、パネルに対する反応的消音を可能にする共振キャビティは、ヘルムホルツ共振器原理に基づく。そのため、本発明によるパネル音声減衰の第2の態様で、ヘルムホルツ共振器を中空中心内の周辺に組み込むことが好ましい。これらは、質量−バネ−ダンパシステムとして作用する吸音構成である。
図2に示すように、空洞が、流通路22に対する細いネック開口部20を有するドア18の側辺において包囲されている。音声は、キャビティ24内の空気を圧縮および膨張させ、これは、ネック26に強制的に空気の質量を出入りさせるバネとして作用する。
図2は、中空中心へと受動的に空気が通過するための、パネルの前部にある1つの垂直に向いた換気溝(前部溝)、および、中空中心へと受動的に空気が通過するための、パネルの後部にある少なくとも1つの垂直に向いた換気溝(後部溝)によって形成される、中空中心内のZ字状空気流路の第1の部分をも部分的に、上からのドアの断面図として示す。言い換えれば、前部溝および後部溝は非線形であり、千鳥状に配置され、Z字形状を形成する。
【0062】
空気流通路22は、空気の粘性力およびネックにおけるスキン摩擦によって減衰される(ネック12(長さLを有する)、開口部14(面積Sを有する)およびキャビティ16(体積Vを有する)を有する、概して10にあるヘルムホルツ共振器の単純な図式的描写については、
図1を参照されたい。
図2の符号および音速cを参照すると、ヘルムホルツ共振器によって吸収される基本周波数は、以下の式によって記述される。
【0063】
加えて、
図1を参照して、ネック12および/またはキャビティ16内の吸収材料が、減衰の量、基本周波数、および吸収される周波数のQを変化させる。好ましくは、本発明のパネルは、中空中心の周辺にまたはその一部分に形成される、複数の少なくとも部分的な共振器を備える。1つの態様において、少なくとも部分的な共振器は全体的に、パネルを縦枠と係合することによって形成され、上記縦枠は、共振器の残りの部分を含む(言い換えれば、共振器全体が、パネルおよび縦枠を「係合」することによって作成される。より好ましくは、本発明のパネルは、中空中心の周辺の共振器のネックを備え、上記ネックは、上記パネルおよび縦枠が動作可能に係合されるときに、縦枠内に配置されている共振器のキャビティと係合可能である。
【0064】
1つの態様において、その寸法が同様であってもよくまたは異なってもよいパネル(共振器ネックを有する)および縦枠(共振キャビティを有する)を係合することによって形成される一連の共振器が、一定の周波数範囲内の雑音を減衰させるために、流路内の雑音源を構成する1つまたは複数の周波数、または、そうでなければ、互いに十分に近い周波数に調整される。周波数の調整は、ヘルムホルツ共振器を構成するように、キャビティおよびネックの寸法(長さ、幅、高さ)ならびに/またはそれらの形状に影響を及ぼすことによって実行することができる。
【0065】
本発明の範囲には、i)空気流のZ字状流路を形成する、垂直空気吸入口および出口通気口のスタガード非線形構成、ii)複数の水平方向に分散されたスタガードバッフル、ならびにiii)上記バッフルの周辺にある複数の共振器の組み合わせによって、少なくとも2つの空間/部屋の間の空気交換を可能にするいくつかのパネルシステムがある。3つのカテゴリのシステム(フレーム、パネルおよびパネル構造)を説明する。
【0066】
A.横枠および縦枠
本発明の1つの態様において、フレームおよびパネル構成が利用される。横枠および縦枠とも呼ばれるフレームおよびパネル構成は、ドア、羽目板、ならびに、キャビネット、家具、および家屋のための他の装飾的特徴を作成するのに使用されることが多い木工技法であり(「シェーカースタイルパネル」と称されることが多い)、本発明がドアに適用される限りにおいて、説明されている「パネル」は単純に、従来のドア、壁、仕切りおよび窓の製造においてベースパネルと置き換えることができる。基本的な着想は、ドアが、繊維組織の端が露出している、垂直または水平方向に延伸するいくつかの無垢材片から構成されている、スラブ無垢材キャビネットドアまたは前板を作成するのに使用される技法とは対照的に、頑丈なフレームの中に「浮いている」パネルを捉えることである。通常、パネルは、フレームに接着されず、フレーム内で「浮いた」状態にされ、それによって、パネルを含む木材の季節的変動によってフレームが歪むことがない。いずれの構成においても、1つまたは複数のパネルがあり得る。
【0067】
図3に最もよく示すように、フレームおよびパネル構成は、その最も基本的な構造において、5つの部材、すなわち、パネル28および30、ならびに、フレームを構成する4つの部材から構成される。フレームの垂直部材が縦枠(34および35)と呼ばれ、一方で、水平部材は横枠(36、38および40)として知られている。基本的なフレームおよびパネル物品は、上部横枠、底部横枠、2つの縦枠、および1つまたは複数のパネルから構成される。これは、キャビネットドアを構成する一般的な方法であり、これらは5ピースドア(1つのパネルを有する)と称されることが多い。
【0068】
より大きい構造(ドア、壁、仕切り、窓など)においては、2つまたは3つよりも多いパネル(横枠によって複数の区画に分割される)を有することが一般的である。さらなるパネルを収容するために、中間横枠および中間縦枠または桟として知られている分割部品が、フレームに追加される。
【0069】
パネルは、フレーム部材の内縁内に作成される溝の中に捉えられるか、または、後部内縁内に作成される縁部相欠きはぎ接合部内に収容されるかのいずれかである。パネルは、動くための余地をもたらすためにフレーム内で利用可能な空間よりもわずかに小さくされる。木材は木目にわたって膨張および収縮し、無垢材から作成されている広いパネルは、半インチだけ幅を変化させ、ドアフレームを反らせる可能性がある。木材パネルが浮くことを可能にすることによって、ドアを損傷することなく木材パネルが膨張および収縮することができる。一般的なパネルは、フレーム内で、それ自体と溝の底部との間の1/4インチ(5mm)の余地があるように切断される。組み立ての前に、パネルの縁部とフレームとの間の溝の中に何らかの種類の弾性材料を配置することが一般的である。これらの物品はフレーム内でパネルを中心に配置し、季節的変動を吸収する。この目的のための一般的な物品は、spaceball(商標品)として知られているゴム小球である。キャビネット製造業者によっては、動きを可能にするためにコルク小片をも使用することもある。パネルは通常、平坦かまたは隆起しているかのいずれかである。
【0070】
フラットパネルは、その見えている面が、フレーム内の溝の前部と同一平面上にある。これによって、パネルは嵌め込まれた外観になる。この型のパネルは一般的に、MDFまたは合板のような人工材料から作成されるが、単板または実継ぎ厚板からも作成されてもよい。MDFから作成されるパネルは、それらの外観を隠すために塗装されるが、硬材−ベニヤ合板のパネルは無垢材横枠および縦枠に一致するように染色および仕上げされる。
【0071】
レイズドパネルは、その縁部に向かって割り込まれたプロファイルを有し、それによって、パネル表面は、フレームと同一平面上にあるか、または、フレームから突出している。いくつかの一般的なプロファイルは、葱花アーチ、面取り、および窪みまたは凸型である。パネルは、いくつかの方法によって隆起されてもよく、現代の家具製造において最も一般的な2つの方法は、テーブルソー上で凸状にすることによるか、または、木工用ルータもしくは面取り盤内のパネルレイジングカッタの使用である。
【0072】
図3において、縦枠(34および35)は、各縦枠で溝44内に凸部(各横枠上の42)が挿入されることによって横枠(36、38および40)に取り付けられる。パネル28および30の各々の辺から、ネック46(すなわち、部分共振器)が延伸している。共振器を完成させるためのキャビティ48が、縦枠32および34上の溝44の中に配置されている。各パネル上で、ネック46は側方に延伸しながら、パネルの前部では上面から延伸しており、パネルの後部では後面から延伸していることに留意することが重要である。このように、ネック開口部は、換気溝、すなわち、中空中心へと受動的に空気が通過するための、パネルの前部にある1つの垂直に向いた換気溝(前部溝)、および、中空中心へと受動的に空気が通過するための、パネルの後部にある少なくとも1つの垂直に向いた換気溝(後部溝)であって、前部溝および後部溝はずれている(各パネルの対向する辺およびそのような辺の端部)、前部溝および後部溝の向きに起因して、(構造の上から断面を見ると)Z字状の空気流路内を流れる空気流の方向に常に露出されている。
図3において、パネル28上の前部溝は50として示されている。その同じパネル(28)上の対応する後部溝は、この図面では見えない。
【0073】
図4は、縦枠54および56、横枠58、60および62ならびに2つのパネル64および66を備える、概して52にあるパネル構造(たとえば、ドア)を示している。
図5は、
図4の線B−Bによる断面図である。この「上部」断面図は、1)前部換気溝68と後部換気溝70とのズレを明瞭に示しており、パッシブ空気流路がZ字形状を形成している。
図6は、
図4の線A−Aによる断面図である。この「側部」断面図は、パネル64内に形成される中空チャンバ72およびパネル66内に形成される中空流路74を明瞭に示している。
【0074】
この実施形態において、パネル(たとえば、28および30)内に、複数の水平方向に分散されたスタガードバッフル110が含まれている。これらは、さらに後述する
図17〜
図20に最もよく示されている。好ましくは、中空中心内に配置され、互いに対して千鳥状に配置されているバッフル100に加えて(
図9、
図17〜
図20に全体を示しているようなずらした配置)、2つ以上の端部または硬質側面においてキャビティを「裏張り」する追加の裏張りバッフル108が中空中心内に配置される。この事例においては、さらなる吸音が得られる。一般的に、音声が表面に衝突するときに、吸収が行われる、すなわち、反射しないことが望ましい。そのような吸収効果は、吸収バッフルが、108にあるような、パネルまたはフレームの辺/端部のような硬質表面上に裏張りされるときに、増強される。
【0075】
B.面−フレーム−面(単一パネル面/フレーム)
本発明の別の態様において、ドアの作成時に圧着組み立て方法が利用される。この実施形態において、内側フレームまたはリブが2つのベニヤ、表面またはスキンの間に配置され、この構成は、そのように形成されると、反応的で消散的な消音およびそれを通じた換気を可能にする。内側フレームまたはリブは、複数の横枠、縦枠、およびスロット付き桟を備え、2つのベニヤの間で圧着されると、表面またはスキンが、上述した中空パネルと同様の「中空パネル」を形成する。この方法において、桟の中のスロットを通る空気通路キャビティに対して開いている左側および右側の空気通路および中空空間になり、吸音共振器になる中空空間(複数可)が中心に生成される。空気通路キャビティは、2つの面の間で密に圧着される、二重くさび翼と同様の形状にされている複数の水平方向に向けられたスタガードバッフルを備える。好ましくは、共振器キャビティは、たとえば、発泡体の吸音材料を、全体にまたは部分的に充填される。
【0076】
中空中心へと受動的に空気が通過するための、第1の表面の前部にある少なくとも1つの垂直に向いた換気溝(前部溝)、および、中空キャビティへと受動的に空気が通過するための、第1の表面の後部にある少なくとも1つの垂直に向いた換気溝(後部溝)が提供され、前部溝および後部溝は非線形であり、千鳥状に配置されて、中空キャビティ内にZ字状空気流路を形成する。そのため、各空気流通路キャビティの垂直スロットが一方の表面内で通され、ふたたび当該表面の反対側で通されて、(上から見たときに)z字状の空気流通路を形成する。
【0077】
本明細書において説明されている図面は、表面/面および内部フレームを示している。スロット(表面/面を通じて通される)の各々の外縁部は、スロット付き桟の内縁部と整列する(これは寸法測定においても明らかである)。これらのスロットは対向する両側面にあり、空気が中心に生成されるキャビティを通じて流れるための入口および出口である。
【0078】
図7は、前表面(または面)78および前部換気溝80を備える、概して76にあるドアを示す。
図8は、横枠84および86、縦枠88および90、スロット付き桟92、水平スタガードバッフル94、ならびに裏張りバッフル96を備える、概して84にある単一パネルフレーム(またはリブ)を示す。
図9は、横枠84および86の断面とともに、スロット付き桟92(共振器キャビティ98を形成する、
図11参照)を示す、
図8のB−Bによる断面図である。
図10は、
図9の詳細Cを示し、スロット付き桟92が共振器キャビティをどのように「生成」するかを具体的に例示する。
図11は、スロット付き桟92、横枠84および縦枠88の間の空間を示す、
図8の拡大された(1:5)詳細Aを示し、発泡体100が、スロット付き桟92と縦枠88との間の共振器キャビティ98を充填している。
【0079】
図12は同様に、概して91において、横枠84および86、縦枠88および90、スロット付き桟92ならびに中心横枠89を備えるフレームまたはリブを示す。よりよく理解するために参照符号85および87は「開いた」空間を示す。
図13は、好ましいドア寸法および断面線C−Cの指示を有するフレーム91を示す。
図14aは、横枠84、スロット付き桟92、中心横枠89および横枠86を示す、空洞にわたる上記C−C断面図である。
図14bは、共振器キャビティを形成する桟が見えるように、E(
図14aに示す)にわたる拡大図(1:5)へとさらに掘り下げたものである。
図15は、スロット付き桟92、横枠84および縦枠88の間の空間、ならびに、スロット付き桟92と縦枠88との間の共振器キャビティ98が見えるように、B(1:5)(
図13に示す)にわたる拡大図へとさらに掘り下げたものである。
【0080】
図16は、換気および反応的で消散的な消音のための単一パネル構造を示し、これは、前面120と後面122との間に配置されるフレーム(概して82にある)を備え、フレーム82は少なくとも2つの横枠(84および86)および2つの縦枠(88および90)ならびにスロット付き桟92を備え、上記フレームは、空洞へと受動的に空気が通過するための、前面80にある少なくとも1つの垂直に向いた換気溝(前部溝)、および、空洞へと受動的に空気が通過するための、後面124にある少なくとも1つの垂直に向いた換気溝(後部溝)からの、Z字状空気流通路を部分的に画定する空洞を形成するために前面120と後面122との間に配置され、前部溝および後部溝は非線形であり、千鳥状に配置されており、空洞の右側面および左側面において、桟の中の複数のスロット126を通じて、複数の共振器(ネック128およびキャビティ130)が存在し、前面と後面との間で圧着されて、複数の水平方向に向いたスタガードバッフル(
図17〜
図20)が配置されている。
【0081】
図17〜
図20は、横枠102および104、縦枠103および105ならびに中心横枠106によって形成されるパネルおよび/またはフレーム内のバッフルの配列(水平および裏張り)を示す。複数の水平バッフル110が、パネルおよび/またはフレームの上半分および下半分において千鳥状に配置されている。裏張りバッフル108は、パネルおよび/またはフレームの上部および底部に当接する。
図19に最もよく示すように、概して水平バッフル110は鋭利な端部111を含む。同じく
図19には、(左側にある)部分的に縦枠103によって形成されている共振器91も示されている。パネルの反対側(図示せず)には、反対側の共振器があることが理解されるべきである。
【0082】
C.カートリッジ(インサート)およびコア
本発明の別の態様において、コアおよびインサート構成が利用される。この態様は、換気および反応的で消散的な消音のためのパネル構造を提供し、これはコアと、少なくとも2つのインサートと、2つのスキンとを備え、上記コアは、i)複数の構造リブによって支持される空洞であって、上記空洞は、空洞を通じて受動的に空気が通過するための入口から出口へのZ字状空気流通路を部分的に画定する、空洞と、ii)複数の水平方向に向いたスタガードバッフルと、iii)組み立て中にインサートが中へとスライド可能である少なくとも2つの縦方向(上から下)スロットとを備え、上記インサートの各々は、インサートがコア内のスロットに挿入されるときに、コア内に存在する共振器本体と係合可能である複数の共振器ネックを備え、スキンは、パネルの対向する両側面にフィットする。
【0083】
この態様において、さらに明瞭にするために、このパネル構造に使用するためのコアは、i)複数の構造リブによって支持される空洞であって、上記空洞は、空洞へと受動的に空気が通過するための入口から出口へのZ字状空気流通路を部分的に画定する、空洞と、ii)複数の水平方向に向いたスタガードバッフルと、iii)組み立て中にインサートが中へとスライド可能である少なくとも2つの縦方向(上から下)スロットとを備える。
【0084】
この実施形態において、様々なインサートおよび被覆スキンを、特定の用途向けに調整し、コアと接合することができる。スキンは、上述した実施形態Bにおいて参照されているベニヤ、表面またはスキンと同様であるように意図されている。特定のインサートおよびスキンを調整する利点は別として、このカートリッジおよびコア構成の実施形態は、ユーザが無垢材のパネルの「見える」部分を作成することができ、これは訴求力があり、耐久性を補助するため、費用の点で有利である。他の見えない構成要素はより安価な材料から作成することができる。さらに、この実施形態には、商用ドア工場の標準的な組み立て方法に適合するため、大量生産について明瞭な利点がある。それゆえ、製造ラインに組み込むことが容易である。
【0085】
この実施形態において、2つのインサート(外縁を画定する)がコア内のスロット中に配置される。ここで、インサートは、各共振器の「ネック」を提供し、コアは、それぞれの適合する「ボリューム」または「本体」を提供し、それによって(複数の)共振器構造の各々が完成する。ボリュームが164として示されている(この断面位置ではネックは示されていない)
図31を参照されたい。
【0086】
コアは、複数のリブによって支持されている中空部分によって画定される。
図21〜
図24は、コアアセンブリを示す。
図21は、リブ152およびスロット154のための切り欠きを備える、概して150で示すコアの正面図である。
図22はリブ152を示し、
図23および
図24は、インサートがその中へとスライド可能であるスロット154をより明瞭に示す。
【0087】
図25〜
図28は、好ましくは無垢材インサートである、概して156で示すインサートを示す。特に、
図26および
図28には、上端158から下端160へと延伸する複数の共振器ネック157がある。
【0088】
最後に、
図29〜
図33は、この実施形態の完成したパネルアセンブリ159を示し、i)インサート156がコア150のスロット154内で組み立て中にスライド可能であり(2つのインサート、2つのスロット)、ii)スキン162(ここではクロスバンドとしても参照される)がコア150を被覆しており、それによって、パネルアセンブリ全体が形成される(たとえば、ドアまたは壁パネルとして使える状態にある)。
図33は、水平部分170(横枠と同様)および垂直部分172(縦枠と同様)をさらに示す。
【0089】
好ましくは、約1.5インチ厚であることが好ましいコア150が最初に構成される。コアは構造リブ152によって中空であり、二重くさび型バッフルまたは翼(本明細書において前述したものと同じバターン)と同様に吸音形状にされている。2つの好ましくは3インチ幅の全長のスロット154がコアから切り出される。無垢材インサート156が、これらのスロット内にフィットする。好ましくは1/8インチのドアスキン162が、コア/無垢材インサートアセンブリの両側に圧着される。最終的な換気スロットがドアの対向する両側へと通されて、他の実施形態における、上述した利点が達成される。
【0090】
より明瞭にするために、無垢材インサート内のスロットはヘルムホルツ共振器の「ネック」であり、組み立てられると、無垢材インサートおよび背後のキャビティは、完全な共振器アセンブリを形成する。無垢材インサートは、事前に製造しやすく、それらのインサートは、製品の見える部分すべてが無垢材であることを請け合う。このように、パーティクルボードまたはMDFのような、より安価でより安定した材料を、コアを構成するために使用することができる。
【0091】
概要
パネルおよびパネル構造を全体または部分的にドアとして使用することができる限りにおいて、ドアはドアフレーム内にフィットするのに十分なサイズ、たとえば、約80インチの高さおよび30インチの幅であることが好ましい。換気溝は、空気がそこを通過することを可能にするのに十分に広く、たとえば、0.5〜1.5インチ、好ましくは1インチである。ドアの幅は変化し、それによって、本発明によるパネルおよびパネル構造も同様に変化する。
【0092】
本明細書において説明されているドア、壁、仕切りおよび窓は、木材、金属、ガラスなどを含む任意の適切な材料から作成されてもよい。
【0093】
全体的に、本発明のパネルおよび/またはフレーム構造は、換気と消音の両方において著しい利点をもたらし、それによって、多種多様な居住、商業および産業の用途にわたる使用を可能にする。
【0094】
パネルに入射する音声の伝播を低減するために、以下のことが見出されている。
・シールされた空隙によって分離されている2つのパネル振動が結合され、音声はこれらの層を通じて容易に伝播する。パネル内の空隙に対する垂直溝開口部がパネル(複数可)の振動を分離し、そのため、音声エネルギーが消散される。
・パネルに最も近い最も高い圧力エネルギーを吸収するためにパネルに固定されている吸音および振動減衰バッフル(たとえば、バッフル/ブロック)が、機械的振動エネルギーを消散させて熱にする。
【0095】
好ましくは、より重い材料は、音声および伝播によって動かされることに対してより高い抵抗を呈するため、重い材料が単板パネルのために選択される。個々のより小さい共振器は別として、パネル全体が同様にヘルムホルツ共振器、すなわち、より大きいキャビティに対する複数の小さい開口部として作用することが分かっている。
【0096】
中心(空気通路、ダクト)を通って進行する音声の伝播を低減するために、本発明のパネルおよびフレーム構造は、以下を使用する。
・反応的減衰−側面/空気通路の外部にあるヘルムホルツ共振器が、中程度〜低周波数を吸収して伝播を低減する。
・消散的減衰−キャビティ内の吸音材料は、中空中心またはキャビティを通じた見通し線を最小化するような形状にされ配列されて(二重くさび翼と同様の形状にされ、千鳥状に配置されて)おり、そのため、依然として空気が流れるための大きい開口面積を可能にしながら、音声が当該材料に入射して吸収される可能性がより高い。バッフルの好ましい形状は実質的に矩形であるが、1つの態様では、端部は「鋭利」であってもよい。この「長い」矩形形状は、ダクトの向きに対して垂直に進行する音声について、より低い範囲へと延伸するより広い周波数範囲を減衰させる。
【0097】
本明細書において説明されているパネル、フレーム構造、方法およびシステムの形態が、本発明の好ましい実施形態を構成するが、本発明は、これらの厳密な形態には限定されないことが理解されるべきである。当業者には諒解されるように、上述した様々な実施形態を組み合わせて、さらなる実施形態を提供することができる。本発明のパネル、方法およびシステム(それらの特定の構成要素を含む)の態様は、必要に応じて、本発明のパネル、方法およびシステムを最良に利用するために、修正することができる。これらの態様は、完全に特許請求されるものとしての本発明の範囲内にあると考えられる。たとえば、上述した様々な方法は、いくつかの動作を省いてもよく、他の動作を含んでもよく、かつ/または、示されている実施形態において記載されているものとは異なる順序において動作を実行してもよい。
【0098】
さらに、本明細書において教示されている方法において、様々な動作は、図示および説明されているものとは異なる順序で実施されてもよい。加えて、方法は、いくつかの動作を省くことができ、かつ/または、追加の動作を利用することができる。
【0099】
これらのおよび他の変更を、上記の説明に照らして本発明のパネル、方法およびシステムに対して行うことができる。一般的に、添付の特許請求の範囲において、使用されている用語は、本発明を、本明細書および特許請求の範囲において開示されている特定の実施形態に限定するように解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が権利付与される全範囲の均等物とともにすべての可能な実施形態を含むように解釈されるべきである。したがって、本発明は、本開示によって限定されず、代わりに、その範囲は、完全に添付の特許請求の範囲によって決定されるべきである。