特許第6722171号(P6722171)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6722171
(24)【登録日】2020年6月23日
(45)【発行日】2020年7月15日
(54)【発明の名称】苦味の低減された柑橘果実加工品
(51)【国際特許分類】
   A23L 19/00 20160101AFI20200706BHJP
   A23L 2/06 20060101ALI20200706BHJP
   A23L 5/20 20160101ALI20200706BHJP
   A23L 21/12 20160101ALN20200706BHJP
   A23L 27/12 20160101ALN20200706BHJP
【FI】
   A23L19/00 Z
   A23L2/06
   A23L5/20
   !A23L21/12
   !A23L27/12
【請求項の数】7
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-506572(P2017-506572)
(86)(22)【出願日】2016年3月15日
(86)【国際出願番号】JP2016058185
(87)【国際公開番号】WO2016148152
(87)【国際公開日】20160922
【審査請求日】2018年12月4日
(31)【優先権主張番号】P201530337
(32)【優先日】2015年3月16日
(33)【優先権主張国】ES
(73)【特許権者】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100141265
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 有紀
(72)【発明者】
【氏名】藤原 優
(72)【発明者】
【氏名】横尾 芳明
【審査官】 福間 信子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−201910(JP,A)
【文献】 特開2000−350571(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0105089(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第01342778(EP,A1)
【文献】 米国特許第02551156(US,A)
【文献】 米国特許第05178057(US,A)
【文献】 Flavour and Fragrance Journal, 1998, Vol.13 No.2, p.125-130
【文献】 Chemical Engineering Journal, 2006, Vol.120 No.3, p.203-209
【文献】 食品工業, 2013, Vol.56, p.66-73
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
CAplus/WPIDS/FSTA(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
柑橘果実の果皮の一部が外部表面から1mm以内の厚さで取り除かれておりかつ、果皮の一部を除去する前の油胞の個数に対して50%を超える数の油胞が破壊されずに維持されている、柑橘果実加工品。
【請求項2】
柑橘果実の果皮の一部が、外部表面から0.7mm以内の厚さで取り除かれている、請求項1に記載の柑橘果実加工品。
【請求項3】
前記柑橘果実の果皮の一部が、果皮の外部面積全体に基づいて、50%以上の面積である、請求項1または2に記載の柑橘果実加工品。
【請求項4】
果皮の一部を除去する前の油胞の個数にして0%以上の油胞が破壊されずに維持されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の柑橘果実加工品。
【請求項5】
さらに、果肉と種子取り除かれている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の柑橘果実加工品。
【請求項6】
さらに、じょうのう膜とアルベドの90質量%以上とが取り除かれている、請求項5に記載の柑橘果実加工品。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の柑橘果実加工品水または有機溶媒とを含む、柑橘果実抽出物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、苦味の低減された柑橘果実加工品に関する。詳細には、柑橘果実の果皮の超表層部を、油胞を破壊しない程度に削除することにより製造した、柑橘果皮の刺激的な強い苦味を低減した柑橘果実加工品に関する。
【背景技術】
【0002】
柑橘果実の果皮付近には、刺激性のある強い苦味があることが知られており、柑橘果皮を素材とするマーマレードや、製菓材料のピールを作る際には、一般に、果皮を水の中で洗い、水を捨て、新たな水を入れて再度洗うことを繰り返すことにより、果皮の苦味を除去することが行われている。しかし、この方法では時間がかかり、また苦味が十分に除去できないことがある。
【0003】
特許文献1には、柑橘果皮を、米糠又は米糠汁を混合した温油中で浸漬処理して苦味を除去することを特徴とする柑橘果皮の処理方法が記載されている。特許文献2には、複数の切削刃を有する回転ドラムを用いて、柑橘果実から果皮を削ることにより、果皮油と苦味成分とを除去することが記載されている。
【0004】
特許文献1に記載の方法は、米糠による穀物様の香りが柑橘果皮に付与される可能性があり、柑橘果皮の香気が歪められる可能性がある。また、米糠を用意する必要がある。特許文献2に記載の方法は、香気成分を含むことが知られている果皮油を除去するので、柑橘果実の香気の多くが失われると考えられる。
【0005】
一方、柑橘果実の苦味成分としてリモニンやナリンギンが知られている。これら苦味成分のグレープフルーツやブンタン果実中における分布が報告されており、苦味成分は果皮や発育部(果実の中央部)に多いことが報告されている(非特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−51004号公報
【特許文献2】特開2011−172558号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】J. Agric. Food Chem., Vol.45, 2876-2883 1997
【非特許文献2】Kasetsart J. (Nat. Sci.) 43 : 28 - 36 (2009)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、柑橘果実に特有の香気成分を維持しながら、果皮由来の刺激的な強い苦味を低減した柑橘果実加工品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、柑橘果皮の強い苦味が、特に、果皮の超表層部(外面から1mm以内、特に0.7mm以内)に多く存在することを見出した。この果皮の超表層部を、果皮中の油胞を壊さない程度に、薄く剥くことにより、柑橘果皮の香気成分を保持しながら、果皮の苦味を除去することに成功した。本発明は、例えば、果皮の超表層部を、油胞を壊さない厚みで除去した、柑橘果実加工品である。こうして得られた加工品を用いて、常用の方法で、全果搾汁を行うことにより、香気成分が豊富であるが苦味の少ない果汁を製造することができる。また、本発明は、例えば、果皮の超表層部を油胞を壊さない厚みで除去し、さらに、果肉と種を除去した、柑橘果実加工品であり、さらに、果皮の白い部分(アルベド部)のほとんどを除去した、柑橘果皮加工品である。こうして得られた加工品は、製菓材料や、調理用素材として用いることができると考えられる。さらに、これら柑橘果実加工品または柑橘果皮加工品を水またはエタノール等の溶媒に浸漬することにより、苦味の少ない柑橘果実エキスを調製することができる。
【0010】
本発明の加工品は、時間のかかる水洗処理や浸漬処理を必要とせず、また、米糠等の果実以外の材料を使用せず、簡便な方法で製造することができる。さらに、柑橘果皮の油胞(果皮油)中に含まれる香気成分を保持しており、天然の果実により近い香気を呈しながら、一方で、強い苦味は低減されているものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】柑橘果実の横断面図である。
図2図1の部分図の拡大図を示す。本発明では超表層部1を除去する。
図3】超表層部の除去の前後の柑橘果実の外観写真である。いずれの写真も左が除去前、右が除去後である。最上段の写真はレモンであり、2段目の写真はライムであり、3段目の写真はグレープフルーツであり、最下段の写真はオレンジである。
図4】実施例2で製造した果皮加工品の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書でいう「強い苦味」とは、舌粘膜の収斂による物理的刺激を意味し、過剰な苦味、不快な苦味を表し、化学的刺激として許容される適度な苦味とは異なるものである。一般に、閾値以下の微量な苦味物質は、食品や料理の味わいを複雑で深みのあるものにすることが知られている。また、苦味には甘味との対比効果があることが知られている。しかし、柑橘果実の果皮の苦味は、刺激性のある過剰な苦味であり、不快なものと知覚されることが多い。本発明は、この「強い苦味」を選択的に低減しうるものである。
【0013】
本発明に用いる柑橘果実の種類は特に限定されずカンキツ属(Citrus)、キンカン属(Fortunella)、カラタチ属(Poncitrus)のいずれも用いることができる。特に、皮の苦味が比較的強い果実、例えば、レモン(Citrus limon)、ライム(Citrus aurantifolia)、スダチ(Citrus sudachi)、カボス(Citrus sphaerocarpa)、シークワーサー(Citrus depressa)、ユズ(Citrus junos)、グレープフルーツ(Citrus paradisi)、ハッサク(Citrus hassaku)、ナツミカン(Citrus natsudaidai)、ヒュウガナツ(Citrus tamurana)、イヨカン(Citrus iyo)、ブンタン(Citrus maxima)などを好適に用いることができる。その他、オレンジ(Citrus sinensis)、マンダリンオレンジ(Citrus reticulata)、ウンシュウミカン(Citrus unshiu)などを用いてもよい。
【0014】
柑橘果実の果皮は、色の濃いフラベド部と、一般的に白く繊維質のアルベド部とに分けられる。フラベドには、油胞が多数存在しており、油胞中に、強い香気を有する果皮油が含まれる(図1参照)(果実の事典,朝倉書店,p.198(2008))。これまで、柑橘果実の果皮に苦味があることは知られていたが、本発明者らは、特に、果皮の超表層部に強い苦味が局在することを見出した。本発明は、柑橘果実の果皮の超表層部を取り除くことにより、果皮特有の苦味を低減させるものである。この際、果皮(フラベド)に存在する油胞をできる限り傷つけることなく、超表層部を取り除くことにより、油胞に含まれる香気成分を失うことなく、苦味のみを低減させることができる。
【0015】
本発明により取り除かれる果皮の超表層部は、図2の1の部分である。果実の種類及び大きさにより異なるが、通常、超表層部は果皮の外部表面からおよそ1mm以内の厚さ、好ましくは0.9mm以内の厚さ、より好ましくは0.8mm以内の厚さ、さらに好ましくは0.7mm以内の厚さであり、かつ、油胞の大部分が破壊されずに残る程度の厚さである。油胞をできる限り破壊しないように超表層部を取り除くことにより、油胞中の香気成分は維持しつつ、皮の苦味を低減させることができる。また、油胞中の果皮油に含まれる香気成分は、酸化劣化しやすいことが知られているが、油胞をできる限り破壊しないことにより、果皮油が大気(酸素)と直接に接触するのを避け、果皮油の劣化を抑えることができる。超表層部の削除に際しては、個数にして50%を超える数の油胞が破壊されずに残ることが好ましく、70%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。油胞は、光学顕微鏡で確認することができ、また、肉眼でも確認することができる。
【0016】
果皮の超表層部は、果皮の外部面積全体に基づいて、50%以上の面積で取り除かれていることが好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。超表層部が取り除かれたか否かは、肉眼でも確認することができる。果皮の超表層部が取り除かれると、果皮外面の色味が若干変わる。例えば、レモンやオレンジではやや赤みが減り、白み、黄色みがやや増し、またはやや緑がかったような色合いになる(図3参照)。
【0017】
果皮の超表層部を取り除く際、ナイフや家庭用ピーラーを用いると、油胞を傷つけるおそれがあるので好ましくない。果皮の油胞を傷つけずに超表層部のみを削る方法としては、ジャガイモ等の根菜類に用いられる回転ドラム式の皮むき機を用いるのが好ましい。このような皮むき機は、日本特許第4497427号明細書、日本特許第4247923号明細書、日本実用新案登録3084921号明細書等に記載されている。回転ドラム式の皮むき機は、上方において互いに外側に回転する一対の円筒状の回転ドラムを有している。本発明では、回転ドラム上に刃や爪のような突起を有しない皮むき機を用いることが好ましい。刃や爪などの突起を有する回転ドラムを柑橘果実の皮むきに用いると、果皮の油胞が破壊されるおそれがある。突起を有しない回転ドラムとしては、例えば、表面に多数の穴あき加工がされたドラムを好適に用いることができる。
【0018】
上記のようにして得られた超表層部が削除された柑橘果実の加工品は、通常の柑橘果実と同様に用いることができる。例えば、全果搾汁式の装置を用いて、果皮を含む果汁(コミニュテッド果汁)とすることにより、香気成分は保持しながら、苦味が低減された果汁を製造することができる。
【0019】
また、果実から常用の方法により果肉と種子を分離し、果皮(フラベド部とアルベド部)とじょうのう膜とからなる加工品としてもよい。さらに、アルベドとじょうのう膜との大半を取り除いて、超表層部が取り除かれたフラベド部としてもよい。なお、フラベドとアルベドとの境界付近では、それぞれの組織が互いに入り組むような構造となっており、これらの明確な境界線は存在しない。したがって、アルベドを取り除く際に、少量のアルベドがフラベドに付着したままであっても構わない。また、アルベドと連続して存在するじょうのう膜が少量付着していても構わない。果皮からアルベドとじょうのう膜とを取り除く場合には、好ましくは、アルベドとじょうのう膜の90質量%以上を取り除く。こうして得られた柑橘果実(特に果皮)の加工品は、レモンピールやオレンジピールなどの製菓材料や、マーマレード、ドレッシングなどを作るための材料として用いることができ、香気が豊富で苦味の少ない製品を製造することができる。
【0020】
また、本発明の柑橘果実加工品及び柑橘果実の果皮加工品を、水またはエタノール等の有機溶媒と接触させることにより、苦味の少ない柑橘果実抽出物を製造することができる。この際、加工品を水または含水アルコールなどの溶媒中に長時間浸漬させることで抽出物を得てもよいし、また、水または含水アルコールなどの溶媒中で加工品を破砕してもよい。こうして得られた抽出物は、例えば、柑橘果実の香味を飲食品に付与するための材料として用いることができ、香気が豊富でありながら苦味の少ない材料として用いることができる。
【実施例】
【0021】
以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0022】
<実施例1>
レモンの果皮を次の3部位(図2の1〜3)に分けて、それぞれの苦味および香りの強さを直接食べ、または匂いを嗅いで評価した。評価は、1を弱いとし、5を強いとし、5段階で評価した。
【0023】
【表1】
【0024】
刺激的な苦味が特に果皮の超表層部に局在することがわかった。また、超表層部は香りが少なく、超表層部を除去することにより、香りを失わずに苦味を低減させることができることが示唆された。
【0025】
<実施例2>
根菜類用の回転ドラム式皮むき装置を用いて、レモン全果の超表層部を、油胞の90%以上が残る程度に、除去した。得られたレモン加工品を半分に切断し、果肉と種子と、じょうのう膜の大部分を取り除いた果皮加工品を得た(図4)。これを水中で破砕乳化し、遠心分離で固形分を取り除いて、乳化液を作成した。得られた乳化液を、表2の処方で配合し、瓶に充填した後、炭酸ガスを圧入し、85℃5分間で加熱殺菌して炭酸飲料1を製造した。比較として、超表層部を除去しない以外は同様にして調製した炭酸飲料2、また、超表層部だけではなくフラベド部も除去した以外は同様にして調製した炭酸飲料3を作成した。それぞれの飲料の苦味及び香りの強さを、実施例1と同様にして評価した。
【0026】
【表2】
【0027】
超表層部を除去しない通常のレモンを用いて作成した炭酸飲料2(比較)は、香りは豊富だが、炭酸の刺激と相俟って苦味が非常に強いものとなった。これに対し、超表層部を除去したレモン加工品を用いて作成した炭酸飲料1は、苦味が低減されており、炭酸の刺激とレモンの芳香を有する清涼で飲みやすい飲料であった。フラベド全体を除去した炭酸飲料3(比較)は、苦味がさらに低減されていたが、香りの多くが失われており、レモン飲料としては物足りなかった。
【0028】
また、レモンに代えてライム、グレープフルーツ、オレンジ果実を超表層部除去処理し、除去しないものと比較して炭酸飲料(Brix9.1、クエン酸酸度0.15%、ガスボリューム2.0v/v)を作成したところ、超表層部を除去した各果実加工品を用いて作成した炭酸飲料では苦味が低減されており、炭酸の刺激と各果実の芳香を有する清涼で飲みやすい飲料であった。更に非炭酸飲料(Brix9.1、クエン酸酸度0.15%)で検討を行ったところ、炭酸飲料での評価結果よりも、超表層部除去処理を行った加工品での苦味の低減が明らかに認められ、果実の芳香を有しドリンカビリティーに優れる飲料が得られた。
【0029】
<製造例1> レモンジュースの製造
根菜類用の回転ドラム式皮むき装置を用いて、レモン全果の超表層部を、油胞の90%以上が残る程度に、除去した。得られたレモン加工品を4つ切りにし、Brix10とpなるように水と砂糖を加えて、家庭用ミキサーで破砕し、ガーゼで濾して、レモンジュースとした。得られたレモンジュースは、レモンの香気が好ましく感じられ、酸味は強いが、レモン独特の刺激性の強い苦味は低減されていた。
【0030】
<製造例2> レモンピール(ドライフルーツ)の製造
実施例2で製造したレモン果皮加工品(図4)を、短冊状に切りそろえ、鍋にレモン果皮加工品100質量部、砂糖80質量部を入れ、レモン果皮加工品が浸かる程度の量の水を加え、弱火で煮詰めた。少し汁気が残る程度のときに火を止め、鍋から取り出し、半日から1日程度乾燥させた。グラニュー糖をまぶして、レモンピールとした。得られたレモンピールは、不快な苦味が少なく、食べやすいものであった。
【0031】
<製造例3> ナツミカンのマーマレードの製造
根菜類用の回転ドラム式皮むき装置を用いて、ナツミカン全果の超表層部を、油胞の90%以上が残る程度に、除去した。得られたナツミカン加工品100質量部を皮と果肉とに分け、皮は短冊状に切りそろえ、果肉はじょうのう膜ごと小片に切り分けた。ナツミカンの果肉を鍋に入れ、加熱することによりピューレ状にした。ここに、果皮(超表層部が取り除かれたもの)と、60〜70質量部の砂糖を加えて鍋に入れ、適度な固さになるまでかき混ぜながら煮詰めてマーマレードとした。得られたマーマレードは、ナツミカンらしい爽やかな風味と適度なほろ苦さを有しており、不快な苦味は感じられなかった。
図1
図2
図3
図4