【文献】
B. Delabre,Optical design for an adaptive anastigmatic five-mirror extreamely large telescope,Astronomy and Astrophysics,2008年 6月 4日,Vol. 487, No. 1,p. 389-397
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004]本開示は、一般に宇宙ベースの結像システムに関し、詳細には広視野(FOV)を有する宇宙ベースの望遠鏡システムに関する。本発明は、広範な適用性を有し、地上ベースの結像システムおよび望遠鏡にも適用可能である。
【0005】
[0005]本発明の実施形態は、望遠鏡システムに対してより広いFOVを提供するシステムおよび方法に関する。一実施形態では、本システムは、複数のミラーを有するアフォーカル望遠鏡を含む。複数のミラーは、一組の視野補正光学素子を含んでおり、これは二次ミラーからの入射光を反射するように位置決めされる、広視野を達成することを可能にするのに必要な程度まで光学収差を低減することを目的とする。入射光は、拡張視野補正光学素子の組で反射される前に一次ミラー内のオリフィスを通過する。本発明は、商用の宇宙システム、ならびに宇宙ベースおよび地上ベースの両方の軍事偵察システムへの広範な適用性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006]本発明の一実施形態によれば、望遠鏡は、オリフィスを有する一次ミラーを含み、そこでは光路が一次ミラーの前面で位置決めされた物体から生じ、一次ミラーに反射する。二次ミラーは、一次ミラーに隣接して配設することができ、そこでは光路が二次ミラーに反射し、一次ミラー内のオリフィスを通過する。望遠鏡は、光路に沿って配設された一組の拡張視野補正光学素子を含んでおり、拡張視野補正光学素子は二次ミラーからの入射光を反射するように位置決めされ、そこでは拡張視野補正光学素子の組は2つの補正ミラーを備える。望遠鏡は、光路に沿って、かつ拡張視野補正光学素子に隣接して配設された三次ミラーを更に含む。
【0007】
[0007]一実施形態では、三次ミラーは、拡張視野補正光学素子の組から受光した光をコリメートするのに好適な光パワーを特徴とする。あるいは、一実施形態では、三次ミラーは、拡張視野補正光学素子の組からの入射光を検出器に集光するのに十分な光パワーを特徴とする。ある特定の実施形態では、三次ミラーは、一次ミラーに向けて伝搬している拡張視野補正光学素子の組からの入射光を受光するように位置決めされる。三次ミラーは、一次ミラーに隣接して位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、望遠鏡は、光路に沿って、かつ拡張視野補正光学素子に隣接して配設された折り畳みミラーを更に含んでおり、折り畳みミラーは三次ミラーからの光路を反射するように位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、拡張視野補正光学素子は、凸面ミラーおよび凹面ミラーを含む。拡張視野補正光学素子は、実質的に正味の光パワーを有しなくてもよい。一実施形態では、凸面ミラーおよび凹面ミラーは、中間像の両側に配設される。中間像は、凸面ミラーおよび凹面ミラーから等距離離間して配設されてもよい。実施形態では、中間像は、アクセス可能な中間像である。
【0008】
[0008]いくつかの実施形態では、2つの補正ミラーは、両方とも非球面である。凸面ミラーは、凹面ミラーより非球面であってもよい。一実施形態では、凸面ミラーは、球面から最大25波、偏差し、凹面ミラーは、球面から最大15波、偏差する。いくつかの実施形態では、各補正ミラーは、回転対称である。いくつかの実施形態では、折り畳みミラーおよび三次ミラーは、拡張視野補正光学素子の組の両側にある。実施形態では、一次ミラーは、中心を有し、オリフィスは、その中心からオフセットされる。
【0009】
[0009]本発明の別の実施形態によれば、光電場を補正する方法は、一次ミラーによって、物体から生じる光を二次ミラーに向けて反射させることと、二次ミラーによって、一次ミラーからの光を一組の拡張視野補正光学素子に向けて反射させることとを含み、この光は一次ミラー内のオリフィスを通過する。本方法は、拡張視野補正光学素子の組によって、二次ミラーからの光を三次ミラーに向けて反射させることと、三次ミラーによって、拡張視野補正光学素子からの光を折り畳みミラーに向けて反射させることとを含む。
【0010】
[0010]実施形態では、拡張視野補正光学素子の組は、光を2回反射する。いくつかの実施形態では、最初の反射後に中間像が生成される。
【0011】
[0011]本発明の更に別の実施形態によれば、望遠鏡システムは、複数のミラーと、複数のミラーからの入射光を受光するように位置決めされた検出器とを含む。複数のミラーは、オリフィスを有する一次ミラーを含むことができ、そこでは光路が一次ミラーの前面における物体から生じ、一次ミラーに反射する。二次ミラーは、一次ミラーに隣接して配設され、そこでは光路は二次ミラーに反射し、一次ミラー内のオリフィスを通過する。複数のミラーは、光路に沿って配設された一組の拡張視野補正光学素子を含んでおり、拡張視野補正光学素子は二次ミラーからの入射光を反射するように位置決めされ、そこでは拡張視野補正光学素子の組は2つの補正ミラーを備える。複数のミラーは、光路に沿って、かつ拡張視野補正光学素子に隣接して配設された三次ミラーを更に含んでおり、三次ミラーは拡張視野補正光学素子からの入射光を反射するように位置決めされる。追加のミラーまたはレンズの組は次に、検出器に集光させるために含まれてもよい。
【0012】
[0012]いくつかの実施形態では、複数のミラーは、光路に沿って、かつ拡張視野補正光学素子に隣接して配設された折り畳みミラーを更に含んでおり、折り畳みミラーは三次ミラーからの光路を反射するように位置決めされる。いくつかの実施形態では、拡張視野補正光学素子は、凸面ミラーおよび凹面ミラーを備える。実施形態では、一次ミラーは、中心を有し、オリフィスは、その中心からオフセットされる。
【0013】
[0013]これらの装置によって従来の装置に勝る多くの便益が得られる。本発明によってもたらされる便益は、従来の宇宙ベースの望遠鏡より広いFOVを含む。より広いFOVを有することにより、宇宙から地球を観測することに伴う時間および費用を節約する。加えて、複数のミラーは、全体的にコンパクトな設置面積を有するように配置される。コンパクトな設置面積を有することにより、他の必要なペイロードに利用可能な空間を最大にする。加えて、コンパクトな設置面積を有することにより、望遠鏡を宇宙空間に送達することに伴う費用を節約する。
【0014】
[0014]実施形態のこれらの詳細および他の詳細は、それらの利点および特徴の多くと併せて、以下の説明、特許請求の範囲および図面に記載する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0028]以下の説明では、本発明の実施形態についての理解を提供するために多くの例および詳細を示す。しかし、ある特定の実施形態は、これらの詳細のいくつかを用いることなく実践することができ、またはこれらの修正もしくは均等物で実践することができることが当業者に明白であろう。
【0017】
[0029]本発明の実施形態は、広いFOVの宇宙ベース望遠鏡のためのシステムおよび方法を提供する。宇宙ベース望遠鏡は、複数のミラーで形成されてもよく、これは一組の拡張視野補正光学素子を含むことができる。拡張視野補正光学素子は、宇宙ベース望遠鏡システムのFOVを拡大するように光路に沿って位置決めされてもよい。
【0018】
[0030]
図1は、望遠鏡100を示す。望遠鏡100は、前面102および背面104を含む。前面102は、光路114が生じる物体(図示せず)に向けて方向付けられてもよい。望遠鏡100はまた、オリフィス107を有する一次ミラー106を含む。二次ミラー108は、一次ミラー106に隣接して位置決めされる。二次ミラー108は、一次ミラー106からの入射光を反射するように光路に沿って位置決めされる。二次ミラー108からの反射光は、オリフィス107を通過し、第1の折り畳みミラー110に投射する。第1の折り畳みミラー110は、光を三次ミラー112に向けて方向付けし、この三次ミラーは次に、この光を第2の折り畳みミラー120、および必要に応じて追加の光学素子に向けて反射して、検出器(図示せず)に結像する。第1の折り畳みミラー110および第2の折り畳みミラー120は、望遠鏡100によって達成された画質に影響を与えない無地の平面ミラーである。
【0019】
[0031]
図1に示すように、第1の折り畳みミラー110、第2の折り畳みミラー120、および三次ミラー112は、一次ミラー106に隣接して横方向に位置決めされる。第1の折り畳みミラー110、第2の折り畳みミラー120、および三次ミラー112は、一次ミラー106の設置面積内に適合する。したがって、望遠鏡100は、第1の折り畳みミラー110、第2の折り畳みミラー120、および三次ミラー112を一次ミラー106の境界内に適合することによって達成された少ない設置面積により、宇宙ベース利用に適していてもよい。
【0020】
[0032]下の表1は、望遠鏡100の性能を示す。具体的には、表1は、−1.25度〜1.25度の範囲の水平FOV、および−0.4度〜0.4度の範囲の垂直FOVにわたる望遠鏡100に対する6.25μm画素内で方形検出された収集エネルギーの割合を示す。入射光の波長(λ)は、500〜700nmであり、回折限界は71である。
【表1】
【0021】
[0033]図示するように、望遠鏡100は、−0.62〜0.62の水平FOV内で40パーセント超のエネルギー捕捉を達成する。61パーセントのエネルギー捕捉の最大性能が、中心で達成される。望遠鏡100の性能は、水平FOVがプラスマイナス0.93度まで達するときに低下し、水平FOVがプラスマイナス1.25度に達するときにより一層低下する。したがって、望遠鏡100は、水平方向に0.62度のFOVを達成する。垂直FOVに関して、性能は、59および46パーセントのエネルギー捕捉が0.4および−0.4度でそれぞれ達成される場合、−0.4〜0.4度わずかに低下する。
【0022】
[0034]本発明の実施形態によれば、水平FOVおよび垂直FOVにわたる望遠鏡性能は、
図2との関連で記載するように、一組の拡張視野補正光学素子などの視野補正アセンブリが設計に組み込まれるときに大幅に向上する。
【0023】
[0035]
図2は、本発明の一実施形態に従う、拡張視野補正光学素子を有するアフォーカル望遠鏡のミラー配置を示す図である。
図2に示すように、折り畳みミラー210から反射後のコリメートされた出力を生成する望遠鏡の配置が提供される。いくつかの実施形態は、倍率の範囲、例えば3〜12の倍率にわたって利用することができるが、実施形態はこの特定の範囲に限定されない。
図2は、複数のミラーを有する望遠鏡200を示しており、このミラーはオリフィス207を有する一次ミラー206を含む。一次ミラー206は、放射状の中心を有してもよく、オリフィス207は、その中心からオフセットして位置決めされてもよい。望遠鏡200の前面202に位置する物体(図示せず)から生じる光路214は、望遠鏡200に向けて投射することができる。光路214に沿って投射された光は、一次ミラー206に反射し、二次ミラー208に反射し、その後オリフィス207を通って移動する。
【0024】
[0036]本発明の一実施形態によれば、一組の拡張視野補正光学素子216は、二次ミラー208からの入射光の少なくとも一部分を受光するように光路214に沿って位置決めされる。いくつかの実施形態では、二次ミラー208で反射された光のすべては、拡張視野補正光学素子の組216で受光される。拡張視野補正光学素子の組は、望遠鏡200がより広い視野(FOV)を有することを可能にすることができる。実施形態では、拡張視野補正光学素子の組216は、二次ミラー208の反対側の一次ミラー206に隣接して位置決めされる。例えば、拡張視野補正光学素子の組216は、望遠鏡200の背面204に向いている一次ミラー206の側面に隣接して位置決めされてもよい。一実施形態では、拡張視野補正光学素子の少なくとも一部分は、オリフィス207の中心軸に沿って位置決めされてもよい。拡張視野補正光学素子の組216は、
図3Aに関して更に本明細書でより詳細に記載するように、一対のミラーを含むことができる。
【0025】
[0037]実施形態では、三次ミラー212は、拡張視野補正光学素子の組216からの入射光の少なくとも一部分(またはすべて)を受光するように光路に沿って位置決めされる。三次ミラー212は、拡張視野補正光学素子216に隣接して位置決めされてもよい。一実施形態では、三次ミラー212は、拡張視野補正光学素子の組216の下、かつ一次ミラー206の縁部に隣接して位置決めされる。いくつかの実施形態では、三次ミラー212は、三次ミラー212が拡張視野補正光学素子の組から受光した光をコリメートするのに適した光パワーを有するように湾曲している。
【0026】
[0038]
図2に示すように、拡張視野補正光学素子の組からの入射光は、拡張視野補正光学素子の組を通過した後、一次ミラー206に向かう方向に伝搬することができる。したがって、三次ミラー212は、一次ミラーに向けて伝搬している拡張視野補正光学素子の組からの入射光を受光するように位置決めされてもよい。それ故に、拡張視野補正光学素子の組を通過した後、光線が一次ミラーに向けて折り返され、本明細書に記載したようにコンパクトな設計をもたらす。
【0027】
[0039]例えば、三次ミラー212は、一次ミラー206に隣接して位置決めされてもよく、三次ミラーが拡張視野補正光学素子の組より一次ミラーの背面に近い。それ故に、三次ミラー212から反射した光は、その光が折り畳みミラー210に向けて伝搬するとき、一次ミラー206と拡張視野補正光学素子の組216との間に配設された空間内を伝搬することができる。いくつかの実装形態では、三次ミラーと折り畳みミラーとの間に伝搬する光線は、一次ミラーの背面に実質的に平行である。
図1および
図2に示した望遠鏡を比較すると、三次ミラーは、
図1と比較して
図2における三次ミラーの光軸の両側に使用される。それ故に、本発明の実施形態は、宇宙ベースおよび他の用途に適したコンパクトな設計を提供する。したがって、いくつかの実施形態は、コンパクトな拡張視野の望遠鏡と称されてもよい。
【0028】
[0040]折り畳みミラー210は、三次ミラー212からの入射光の少なくとも一部分を受光するように光路に沿って位置決めされてもよい。一実施形態では、折り畳みミラー210は、拡張視野補正光学素子216に隣接して位置決めされる。折り畳みミラー210は、三次ミラー212の反対側の拡張視野補正光学素子の組216の側面に位置決めされてもよい。
図2の側面図に示したように、三次ミラーは、拡張視野補正光学素子の組の下に位置決めされ、折り畳みミラーは、拡張視野補正光学素子の組の上に位置決めされ、その結果、折り畳みミラーおよび三次ミラーは、中心に位置する拡張視野補正光学素子の組の両側にある。三次ミラー212からの入射光は、折り畳みミラー210に反射し、追加の結像光学素子に向けて検出器(図示せず)に投射することができる。第1の折り畳みミラー110は、望遠鏡200によって達成された画質に影響を与えない無地の平面ミラーである。
【0029】
[0041]
図3A〜
図3Cは、より詳細に、本発明の一実施形態による拡張視野補正光学素子の組216を示す。より具体的には、
図3Aは、本発明の一実施形態に従う、拡張視野補正光学素子を示す図である。
図3Bは、本発明の一実施形態に従う、第1の補正ミラーを示す図である。
図3Cは、本発明の一実施形態に従う、第2の補正ミラーを示す図である。それ故に、
図3Bおよび
図3Cは、本発明の一実施形態による拡張視野補正光学素子の組を形成するミラーのプロファイルを示す。
【0030】
[0042]
図3Aに示すように、拡張視野補正光学素子の組216は、第1の補正ミラー302および第2の補正ミラー304という2つの補正ミラーで形成されてもよい。第1の補正ミラー302は、第2の補正ミラー304に向けて光を反射するように位置決めされてもよい。例えば、第1の補正ミラー302は、二次ミラー208からの入射光を受光し、かつ第2の補正ミラー304に向けて光を反射するように光路214に沿って位置決めされてもよい。一実施形態では、第1の補正ミラー302および第2の補正ミラー304は光学的に中心である。例えば、第1の補正ミラー302の回転対称中心に反射する光は、第2の補正ミラー304の回転対称中心によって受光される。
【0031】
[0043]本発明の実施形態によれば、光路214に沿って伝搬する光線は、交差面306で互いに交差する。例えば、光路214は、第1の光線の組312、第2の光線の組314、および第3の光線の組316という三組の光線からなってもよい。各光線の組312、314および316は、交差面306で互いに交わる個々の光線からなってもよい。実施形態では、交差面306は、第1の補正ミラー302と第2の補正ミラー304との間に実質的に等距離に配設される。あるいは、交差面306は、第2の補正ミラー304にわずかにより近く配設されてもよい。別の代替形態では、交差面306は、第1の補正ミラー302にわずかにより近く配設されてもよい。交差面306は、中間像面が形成される光路214における位置を表すことができ、中間面と称されてもよい。一実施形態では、交差/中間像面は、アクセス可能な交差/中間面である。いくつかの実施形態では、視野絞りは、望遠鏡200の視野を制限するために交差面306に配置することができる。他の実施形態では、交差面はアクセス可能であり、交差面に配置された光学素子を受容するように構成されるため、他の光学素子は、他の好適な光学機能を果たすように交差面に配置することができる。当業者は、多くの変形形態、変更形態および代替形態を認識するであろう。
【0032】
[0044]実施形態では、第1の補正ミラー302および第2の補正ミラー304は、望遠鏡200の正味の近軸光パワーをほとんどまたは全く達成しない、すなわち、実質的に正味の近軸光パワーを達成しないように構成される。一実施形態では、拡張視野補正光学素子の組216は、望遠鏡200の光パワーの1%未満の近軸光パワーを有する。他の実施形態では、拡張視野補正光学素子の組の近軸光パワーは、望遠鏡200の光パワーの0.8%、0.6%、0.4%または0.2%未満である。一例として、第1の補正ミラー302は、第2の補正ミラー304の光反射特性とは逆の光反射特性を有することができる。例えば、第1の補正ミラー302は、
図3Bに示したように凸面ミラーであってもよく、第2の補正ミラー304は、
図3Cに示したように凹面ミラーであってもよい。いくつかの実施形態では、第1の補正ミラー302および第2の補正ミラー304は、その設計に追加の近軸光パワーを提供するように構成されてもよい。
【0033】
[0045]第1の補正ミラー302および第2の補正ミラー304は、第1の補正器の反射面310および第2の補正器の反射面308をそれぞれ有することができ、その両方が光反射面として動作することができる。一実施形態では、第1の補正器の反射面310および第2の補正器の反射面308は、交差面306に向けて配設される。実施形態では、第1の補正ミラー302および第2の補正ミラー304は各々、中心位置に対して回転対称であり、この位置はミラー302および304の物理的中心でなくてもよい。
図3Aは第1の補正ミラー302を凸面ミラーとして、第2の補正ミラー304を凹面ミラーとして示すが、本明細書の代替的実施形態において同様に、第1の補正ミラー302が凹面であり、かつ第2の補正ミラー304が凸面である実施形態も想定される。
【0034】
[0046]一実施形態では、第1の補正ミラー302および第2の補正ミラー304は非球面ミラーである。球面からのそれらの偏位は、
図4に示すようにわずかであり得、第1の補正ミラー302および第2の補正ミラー304の曲率のグラフ表示を示す。
図4のグラフは、632.8nmでのサグの波を表す縦軸、および正規化した開口高度を表す横軸を有し、そこでは0がミラーの中心を表し、1がミラーの縁部を表す。第1の補正器の曲面402は、第1の補正ミラー302のミラープロファイルを表し、第2の補正器の曲面404は、第2の補正ミラー304のミラープロファイルを表す。一実施形態では、第1の補正ミラー302は、第2の補正ミラー304より非球面であってもよい。例えば、第1の補正ミラー302は、最大25波、球面プロファイルから偏位することができるが、第2の補正ミラー304は、最大15波、球面プロファイルから偏位することができる。
【0035】
[0047]
図5Aは、本発明の一実施形態による第1の補正ミラーの表面プロファイルを示す簡略化プロットである。
図5Aに示すように、このミラーの表面プロファイルは、数ミル(1000分の1インチ)程度、球面プロファイルとは異なる。
図5Aを参照すると、表面プロファイルは、正規化した表面高度の関数として球面から偏差するサジッタを有する。ミラーの縁部での球面サグを特徴とするが、表面プロファイルは、正規化した表面高度の約半分の位置に近い約0.2×10
−3インチの球面に対する最大偏差で、球面ミラーより低いサグを有する。上述したように、球面ミラーからの偏差を規定する曲面の実際の形状は、第2の補正ミラーの表面プロファイルに依存する。当業者は、多くの変形形態、変更形態および代替形態を認識するであろう。
【0036】
[0048]
図5Bは、本発明の一実施形態による第2の補正ミラーの表面プロファイルを示す簡略化プロットである。
図5Bに示すように、このミラーの表面プロファイルは、数ミル(1000分の1インチ)程度、球面プロファイルとは異なる。
図5Bを参照すると、表面プロファイルは、正規化した表面高度の関数として球面から偏差するサジッタを有する。ミラーの縁部での球面サグを特徴とするが、表面プロファイルは、正規化した表面高度の約半分の位置に近い約0.3×10
−3の球面に対する最大偏差で、球面ミラーより低いサグを有する(負のサグにおいて測定される)。上述したように、球面ミラーからの偏差を規定する曲面の実際の形状は、第1の補正ミラーの表面プロファイルに依存する。当業者は、多くの変形形態、変更形態および代替形態を認識するであろう。
【0037】
[0049]下の表2は、本発明の一実施形態による望遠鏡の性能を示す。具体的には、表2は、−1.25度〜1.25度の範囲の水平FOV、および−0.4度〜0.4度の範囲の垂直FOVにわたる望遠鏡200に対する6.25μm画素内で捕捉された収集エネルギーの割合を示す。入射光の波長(λ)は、500〜700nmであり、回折限界は71である。表2の構成は、比較を容易にするために表1の構成と類似であるように配置されていることが理解されるべきである。
【表2】
【0038】
[0050]図示するように、望遠鏡200は、本発明の実施形態によれば、−1.25〜1.25の水平FOV内で40パーセント超のエネルギー捕捉を達成する。70パーセントのエネルギー捕捉の最大性能が中心で達成される。望遠鏡200の性能は、水平FOVがプラスマイナス0.93度まで達するときでも大幅に低下せず、水平FOVがプラスマイナス1.25度に達するときにも40パーセント未満に低下しない。それ故に、本発明の実施形態による望遠鏡200は、水平方向に1.25度のFOVを達成することができ、これは望遠鏡100の0.62度のFOVより実質的に大きい。垂直FOVに関して、性能は、67および65パーセントのエネルギー捕捉が0.4および−0.4度でそれぞれ達成される場合、−0.4〜0.4度わずかに低下し、これは、望遠鏡100に対する0.4および−0.4度それぞれにおける59および46パーセントのエネルギー捕捉より依然として大きい。
【0039】
[0051]下の表3および表4は、本発明の実施形態による望遠鏡の性能を更に示す。表3は、−1.25度〜1.25度の範囲の水平FOV、および−0.5度〜0.5度の範囲の垂直FOVにわたって、500mm焦点距離対応の撮像素子による可視帯で望遠鏡200に対する2.45μm画素内で捕捉された収集エネルギーの割合を示す。回折限界は26である。
【表3】
【0040】
[0052]表4は、−1.25度〜1.25度の範囲の水平FOV、および−0.5度〜0.5度の範囲の垂直FOVにわたって、500mm焦点距離対応の撮像素子による短波長赤外(SWIR)帯で望遠鏡200に対する18μm画素内で捕捉された収集エネルギーの割合を示す。回折限界は80である。
【表4】
【0041】
[0053]表3および表4の両方に示すように、望遠鏡200の最大エネルギー捕捉性能は、中心で達成され、視野の大部分にわたって実質的に一定である。望遠鏡200の性能は、視野の縁部まで、例えばプラスマイナス1.25度まで大幅に低下しない。表3および表4から判断することができるように、望遠鏡200は、広いFOVにわたって高エネルギー捕捉を達成することができる。
【0042】
[0054]表3および表4に加えて、本発明の実施形態の有効性の証明は、
図7A〜
図7Bからも分かり、これらの図は、本明細書で記載した望遠鏡200の望遠鏡設計などのアフォーカル望遠鏡設計によってもたらされる変調伝達関数(MTF)によって測定されるような画質のグラフ表示を示す。
図7A〜
図7Bのグラフは、変調を表す縦軸、およびcycles/mmの単位で空間周波数を表す横軸を有する。
【0043】
[0055]
図7Aは、SWIR帯(1400〜1800nmの波長)で測定された画質を示し、プロットした曲線710は、0度FOVおよび最大設計FOVの両方で本発明の実施形態による望遠鏡のMTF性能を表す。
図7Aから分かるように、変調は、0の空間周波数で最大であり、80の空間周波数で約0.1まで低下する。0.5の変調は、40の空間周波数で実現される。
【0044】
[0056]
図7Bは、可視帯(500〜700nmの波長)で測定された画質を示し、プロットした曲線750は0度FOVで本発明の実施形態による望遠鏡のMTF性能を表し、プロットした曲線760は、最大設計FOVで本発明の実施形態による望遠鏡のMTF性能を表す。
図7Bに示すように、曲線750および曲線760の変調は、0の空間周波数で最大であり100の空間周波数で約0.5および0.3まで低下する。
【0045】
[0057]
図8A〜
図8Bは、視野補正設計を有する望遠鏡、およびその設計を有しない望遠鏡のFOVにわたる非点収差マップを示し、視野拡張視野補正光学素子を有する望遠鏡が拡張視野補正光学素子を有しない望遠鏡よりもいかに改善しているかを示している。具体的には、
図8Aは、拡張視野補正光学素子を有しない望遠鏡(例えば、望遠鏡100)のFOVにわたる非点収差マップを示し、
図8Bは、拡張視野補正光学素子を有する望遠鏡(例えば、望遠鏡200)のFOVにわたる非点収差マップを示す。
図8Aを
図8Bと対比させると分かるように、非点収差の程度は、ベクトル線の長さによって表されるように、FOVの大部分にわたる拡張視野補正光学素子を有しない望遠鏡より大幅に少ない。より少ない非点収差は、望遠鏡によって捕捉され得るより正確かつより変形した像をもたらす。
【0046】
[0058]
図6は、フォーカル望遠鏡ミラー配置を有する望遠鏡600を示す図であり、この望遠鏡は本発明の一実施形態に従う、拡張視野補正光学素子を含む。
図6に示すように、反射望遠鏡の配置が提供されており、そこでは折り畳みミラー610の出力において光が像に合焦され、それによりこの実施形態における結像の型を提供する。
図2との関連で前述したように、いくつかの実施形態は、アフォーカル望遠鏡システムを提供しており、このシステムはシステムの出力においてコリメートされた(すなわち、平行な)光を生じる。しかし、
図6に示すように代替的実施形態では、拡張視野補正光学素子の組616は、
図2と関連して記載したように真のアフォーカル望遠鏡の代わりに結像反射型システムに使用することができる。
図6に示すように、
図2の三次ミラー212の曲率より深い曲率を有する三次ミラー612は、望遠鏡600に利用することができる。したがって、ミラー配置は、直接集光し、追加の集束光学素子を必要とせずに検出器618とともに使用することができる。いくつかの実施形態では、光パワーを有する折り畳みミラーを利用することによって、追加の集束光学素子が利用される。当業者は、多くの変形形態、変更形態および代替形態を認識するであろう。
【0047】
[0059]一次ミラー606、二次ミラー608、および拡張視野補正光学素子の組616を含む、いくつかの類似性が
図2に示した実施形態と共有される。
図6に示すように、一次ミラーは、中心を有し、オリフィス607は、その中心からオフセットされ得る。望遠鏡600のフォーカル特性により、一次ミラー606、二次ミラー608、三次ミラー612、ならびに拡張視野補正光学素子の組616に含まれる第1の補正ミラーおよび第2の補正ミラーを含む、光学素子の光学仕様/規定は、望遠鏡200における類似の素子の光学仕様とは異なってもよい。それ故に、当業者に明白であるように、
図2に示したようなアフォーカル系の設計に類似した様式で、
図6に示したフォーカル系は、必要に応じて、特に三次ミラー612の集束力を変更される光学素子を利用して、フォーカル系を提供する。したがって、光学設計分野の当業者は、アフォーカルまたはフォーカル設計のいずれか好適な光学特性を指定することができる。
【0048】
[0060]三次ミラー612は、検出器618の結像面であり得る出力において結像するのに好適な所定の光パワーを特徴とする。上述したようにいくつかの実施形態では、折り畳みミラー610は、第2の所定の光パワーを有することができるが、これは本発明に必要ではない。
図2に関連して記載したように、拡張視野補正光学素子の組616は、実質的に正味の光パワーを有することができない。他の実施形態では、三次ミラー612、拡張視野補正光学素子616、および/または折り畳みミラー610の組み合わせは、例えば検出器618で像に合焦する光パワーを提供する。
【0049】
[0061]上記説明は、本発明の態様が実装され得る方法の例とともに本発明の様々な実施形態を示している。上記の例および実施形態は、唯一の実施形態と見なされるべきではなく、以下の特許請求の範囲によって規定されるような本発明の適応性および利点を例示するために示される。例えば、ある特定の実施形態は、特定のプロセスフローおよび工程に関して記載しているが、本発明の範囲は、記載したフローおよび工程に厳密に限定されないことが当業者に明らかであるべきである。順次的として記載した工程は、並行して実行されてもよく、工程の順序は変えられてもよく、工程は変更、組み合わせ、追加、または省略されてもよい。別の例として、ある特定の実施形態がハードウェアとソフトウェアの特定の組み合わせを使用して記載されるが、ハードウェアとソフトウェアの他の組み合わせが可能であり、ソフトウェアで実装されるように記載した特定の操作はハードウェアで実装することもでき、逆も同様であることが認識されるべきである。
【0050】
[0062]したがって、本明細書および図面は、限定的ではなく例示的という意味で見なされるべきである。他の配置、実施形態、実装形態および均等物が当業者に明白であり、以下の特許請求の範囲に記載されるような本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく用いることができる。