(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記凝縮領域は、長さ方向に多数の第1プレート及び第2プレートが交互に積層されてなり、前記冷却水が流動する冷却水流動部と、前記冷媒が流動する冷媒流動部と、が交互に形成され、
前記過冷却領域は、長さ方向に前記多数の第1プレート及び第2プレートが交互に積層されてなり、前記冷却水が流入する冷却水流入部と、前記冷媒が流動する前記冷媒流動部と、が交互に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の凝縮器。
前記凝縮領域は、長さ方向の中段に形成されて、前記凝縮領域を前記第1凝縮領域と第2凝縮領域とに区画し、前記第1凝縮領域と第2凝縮領域とのそれぞれの冷媒流動部を連結させる第1連結口が高さ方向の一側に形成された第1区画プレートを更に含むことを特徴とする請求項5に記載の凝縮器。
【背景技術】
【0002】
通常、車両用エアコンの冷凍サイクルでは、液体状態の熱交換媒体が周辺から気化熱だけの熱量を吸収して気化される蒸発器によって実際の冷却作用が起こる。
【0003】
蒸発器から圧縮器に流入される気体状態の熱交換媒体は、圧縮器で高温及び高圧で圧縮され、前記圧縮された気体状態の熱交換媒体が凝縮器を通過しながら液化される過程で、周辺に液化熱を放出する。液化された熱交換媒体が再び膨張弁を通過することで、低温及び低圧の湿り飽和蒸気状態になった後、更に蒸発器に流入されて気化されることとなってサイクルを成す。
【0004】
即ち、凝縮器は、高温・高圧の気体状態である冷媒が流入し、熱交換によって凝縮熱を放出しながら液体状態で凝縮されてから排出され、前記冷媒を冷却させる熱交換媒体として空気を用いる空冷式、液体を用いる水冷式で形成されることができる。
【0005】
図1は従来の水冷式凝縮器10を示した図であって、複数のプレート20が積層された板状の熱交換器を用いることができる。
【0006】
従来の水冷式凝縮器10は、複数のプレート20が積層されることで、第1熱交換媒体及び第2熱交換媒体それぞれが流動する第1流動部21及び第2流動部22が形成され、第1熱交換媒体が流入/排出される第1入口パイプ31及び第1出口パイプ32と、第2熱交換媒体が流入/排出される第2入口パイプ41及び第2出口パイプ42と、第1熱交換媒体を気相熱交換媒体及び液相熱交換媒体に分離する気液分離器50と、第1流動部21の凝縮領域及び気液分離器50を連結する第1連結パイプ51と、気液分離器及び第1流動部21の過冷領域を連結する第2連結パイプ52と、を含んで成る。
【0007】
水冷式凝縮器10は、第1入口パイプ31を介して流入された第1熱交換媒体が第1流動部21の凝縮領域を流動し、第1連結パイプ51を介して気液分離器50に移動し、更に第2連結パイプ52を介して第1流動部21の過冷領域を流動した後、第1出口パイプ32を介して排出される。
【0008】
この際、第2熱交換媒体は、第2入口パイプ41を介して流入し、第1流動部21と交互して形成される第2流動部22に流入して、第1熱交換媒体を冷却する。
【0009】
この際、水冷式凝縮器10は、気液分離器に冷媒を流入させて気液分離させるために形成される第1連結パイプ51及び気液分離された冷媒を排出させる第2連結パイプ52などを備えなければならないため、構成が複雑となり、これによって凝縮器の組立効率が低下するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、水冷式凝縮器であって、冷媒が凝縮される凝縮領域と及び冷媒が過冷却される過冷却領域を、プレートを積層して形成するとともに、気液分離器が結合される連結プレートを凝縮領域と過冷却領域との間に配置し、凝縮領域と過冷却領域との間で冷媒及び冷却水が流動可能であるように形成することで、構成及び組立が単純化した凝縮器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明による凝縮器は、冷却水を用いて冷媒の凝縮を行う凝縮領域と、前記冷却水を用いて凝縮された冷媒を過冷却する過冷却領域と、長さ方向に前記凝縮領域と前記過冷却領域との間に配置され、前記凝縮領域と過冷却領域とが互いに連通するように形成された連結プレートと、前記連結プレートと連通されて幅方向の一側に備えられ、前記凝縮領域から前記冷却水が流入されて気液分離され、気液分離された前記冷媒を前記過冷却領域に排出する、
円筒状に形成される気液分離器と、を含
み、前記連結プレートは第1連結プレートを含み、前記第1連結プレートは、幅方向の一側に前記気液分離器の円筒状に対応して湾曲し、前記気液分離器の選択された領域を覆うように開放された形状に形成されることにより、前記気液分離器が結合されて位置する第1気液分離器結合部を含むことを特徴とする。
また、本発明による凝縮器は、冷却水を用いて冷媒の凝縮を行う凝縮領域と、前記冷却水を用いて凝縮された冷媒を過冷却する過冷却領域と、長さ方向に前記凝縮領域と前記過冷却領域との間に配置され、前記凝縮領域と過冷却領域とが互いに連通するように形成された連結プレートと、前記連結プレートと連通されて幅方向の一側に備えられ、前記凝縮領域から前記冷却水が流入されて気液分離され、気液分離された前記冷媒を前記過冷却領域に排出する、円筒状に形成される気液分離器と、を含み、前記連結プレート
は、前記凝縮領域及び前記過冷却領域の側面と固定可能に形成され、前記凝縮領域、前記気液分離器、及び前記過冷却領域を連結して前記冷却水及び前記冷媒が流動するパイプが備えられた第2連結プレートを含
み、前記第2連結プレートは、幅方向の一側に前記気液分離器の円筒状に対応して湾曲し、前記気液分離器の選択された領域を覆うように開放された形状に形成されることにより、前記気液分離器が結合されて位置する第2気液分離器結合部を含むことを特徴とする。
【0013】
また、前記凝縮領域は、長さ方向に多数の第1プレート及び第2プレートが交互に積層されてなり、冷却水が流動する冷却水流動部と、冷媒が流動する冷媒流動部と、が交互に形成され、過冷却領域は、長さ方向に多数の第1プレート及び第2プレートが交互に積層されてなり、冷却水が流入する冷却水流入部と、冷媒が流動する冷媒流動部と、が交互に形成されることを特徴とする。
【0014】
前記第1連結プレートは、前記凝縮領域と前記過冷却領域との間に、前記第1プレート又は前記第2プレートと結合可能に形成
され、その幅方向の一側に前記気液分離器が結合される前記第1気液分離器結合部を含む連結プレート本体と、前記連結プレート本体に、前記凝縮領域と前記過冷却領域との前記冷却水流動部が互いに連通するように中空形成された冷却水連結通路と、前記連結プレート本体の内部に形成されており、前記凝縮領域の前記冷媒流動部と前記気液分離器を連通させる冷媒流入通路、及び前記気液分離器と前記過冷却領域の前記冷媒流動部を連通させる冷媒排出通路を含む冷媒流動通路と、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、前記凝縮領域は、長さ方向に区画された第1凝縮領域及び第2凝縮領域を含み、第1凝縮領域及び第2凝縮領域のそれぞれは互いに連結されており、第1凝縮領域における流体の進行方向は、第2凝縮領域における流体の進行方向と対向することを特徴とする。
【0017】
また、前記第1プレート及び第2プレートは、積層方向に交互に形成された冷媒流動部の間に連通され、冷媒が流入するように中空となっている冷媒流出入孔及び冷媒流動孔と、積層方向に交互に形成された冷却水流動部の間に連通され、冷却水が流入されるように中空となっている冷却水流出入孔及び冷却水流動孔とを含むことを特徴とする。
【0018】
また、前記冷媒流出入孔は、周りに冷却水流動部側に突出する第1突出部が形成され、冷媒流動孔は、周りに冷却水流動部側に突出する第2突出部が形成され、冷却水流出入孔は、周りに冷媒流動部側に突出する第3突出部が形成され、冷却水流動孔は、周りに冷媒流動部側に突出する第4突出部が形成されることを特徴とする。
【0019】
また、前記気液分離器は、凝縮領域を通過した冷媒が流入する冷媒流入部と、気液分離された冷媒を過冷却領域に排出する冷媒排出部と、を含むことを特徴とする。
【0020】
また、前記凝縮領域は、長さ方向の中段に形成されて、凝縮領域を第1凝縮領域と第2凝縮領域とに区画し、第1凝縮領域と第2凝縮領域とのそれぞれの冷媒流動部を連結させる第1連結口が高さ方向の一側に形成された第1区画プレートを更に含むことを特徴とする。
【0021】
また、前記凝縮領域は、第1凝縮領域又は第2凝縮領域を区画する第2区画プレートを更に含むことを特徴とする。
【0022】
また、前記第1凝縮領域の長さが、第2凝縮領域の長さより長いことを特徴とする。
【0023】
また、前記気液分離器は、第2凝縮領域を通過した冷媒が流入する冷媒流入部と、気液分離された冷媒を過冷却領域に排出する冷媒排出部と、を含むことを特徴とする。
【0024】
また、前記第2凝縮領域から冷媒が排出される部分と冷媒流入部入口とが、互いに同一の高さに形成されることを特徴とする。
【0025】
また、前記第2連結プレートは、内部が中空状であって、凝縮領域と過冷却領域との間に、第1プレート又は第2プレートと結合可能に形成される連結プレート本体と、連結プレート本体に備えられ、冷却水流動部を連結する冷却水連結パイプと、連結プレート本体に備えられ、冷媒流動部と気液分離器を連結する冷媒連結パイプと、を含むことを特徴とする。
【0026】
また、前記冷媒連結パイプは、冷媒流動部と連結される冷媒流動パイプと、
冷媒流動パイプの側面と結合可能に形成され、気液分離器と結合可能に形成される連結管と、を含むことを特徴とする。
【0027】
また、前記第2連結プレートは、連結プレート本体、冷却水連結パイプ、冷媒流動パイプ、及び連結管がそれぞれ別に形成され、結合可能に形成されることを特徴とする。
【0028】
また、前記冷媒流動パイプは、長さ方向の内側に閉塞された形状を有し、冷媒流動パイプの側面は、連結管と結合するように貫通して形成される冷媒流動パイプ孔を含むことを特徴とする。
【0029】
また、前記第1連結プレート
は、幅方向の他側に形成され、前記第1プレート又は前記第2プレートの側面と結合可能に形成された第1補助固定部
を更に含むことを特徴とする。
【0030】
また、前記第2連結プレート
は、幅方向の他側に形成され、前記第1プレート又は前記第2プレートの側面と結合可能に形成された第2補助固定部
を更に含むことを特徴とする。
【0031】
また、凝縮器は、選択される凝縮領域と過冷却領域とを固定するブラケット部を更に含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
本発明による凝縮器は、冷媒が凝縮される凝縮領域及び冷媒が過冷却される過冷却領域を、プレートを積層して形成するとともに、気液分離器が結合される連結プレートを凝縮領域と過冷却領域との間に配置し、凝縮領域と過冷却領域との間で冷媒及び冷却水が流動可能であるように形成することで、構成及び組立が単純化するという利点がある。
【0033】
また、本発明による凝縮器は、凝縮領域と過冷却領域を形成するように積層される第1プレート及び第2プレートのエンドプレートを連結プレートで代替できるという利点がある。
【0034】
また、本発明による凝縮器は、気液分離器に冷媒が流入及び排出されるパイプを排除することができるため、構成が単純となり、外部の衝撃によるパイプの損傷を防止することができて、冷媒の漏れを防止することができるという利点がある。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、上述のような本発明による凝縮器を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0037】
<第1実施形態>
図2は、本発明の第1実施形態による凝縮器を斜視図で示した図であり、
図3は本発明の第1実施形態による凝縮器を分解斜視図で示した図である。
【0038】
図2及び
図3に示すように、本発明の第1実施形態による凝縮器1000は、大きく分けると、冷媒の凝縮が行われる凝縮領域200と、冷媒の過冷却が行われる過冷却領域300と、凝縮領域200と過冷却領域300との間を連通するように連結される連結プレート400と、連結プレートに位置する気液分離器500と、を含んでなる。
【0039】
凝縮領域200は、長さ方向に多数の第1プレート110及び第2プレート120が交互に積層されてなり、これにより、第1プレート110と第2プレート120との間の空間に冷却水が流入される冷却水流動部130及び冷媒が流入される冷媒流動部140を交互に形成することができて、冷媒が優先的に流入されて冷媒の凝縮が行われる。
【0040】
過冷却領域300は、長さ方向に多数の第1プレート110及び第2プレート120が交互に積層されてなり、これにより、第1プレート110と第2プレート120との間の空間に冷却水が流入される冷却水流動部及び冷媒が流入される冷媒流動部140が交互に形成されることができて、冷却水が優先的に流入されて冷媒の過冷却が行われる。
【0041】
連結プレート400は、長さ方向に凝縮領域200と過冷却領域300との間に配置され、凝縮領域200と過冷却領域300とを互いに連通するように形成される。これにより、凝縮領域200と過冷却領域300の冷却水及び冷媒が、互いに連通されて流動することができる。
【0042】
気液分離器500は、連結プレート400と連通されて幅方向の一側に備えられており、凝縮領域200を流動して凝縮された冷媒が流入される冷媒流入部と、気液分離された冷媒を過冷却領域300に排出させる冷媒排出部と、を含む。
【0043】
即ち、本発明の一実施形態による凝縮器1000は、冷媒が凝縮領域200に優先的に流入され、冷却水との熱交換によって冷媒の凝縮が行われ、凝縮された冷媒は気液分離器500で気液分離された後、過冷却領域300に流入し、過冷却領域300に優先的に流入される冷却水と熱交換することで、冷媒の過冷却が行われる。
【0044】
冷却水は、冷媒とは反対に、過冷却領域300に優先的に流入されて冷媒と熱交換し、連結プレート400を通過して凝縮領域を流動した後、外部に排出される。
【0045】
これは、冷却水を過冷却領域300に優先的に供給して流入させることで、車両の空気調節装置の効率が向上するという利点がある。
【0046】
また、連結プレート400は、第1プレート110と第2プレート120が積層されて形成される凝縮領域200及び過冷却領域300の間に配置されて、第1プレート110又は第2プレート120と結合されることで、第1プレート110と第2プレート120とが積層されたエンドプレートを別に備える必要がないため、重量が低減するという利点がある。
【0047】
上述の本発明の第1実施形態による凝縮器1000をより詳細に説明する。
【0048】
図4は本発明の第1実施形態による凝縮器において、第1プレートが積層されたことを示した図であり、
図5は本発明の第1実施形態による凝縮器において、第2プレートが積層されたことを示した図である。
【0049】
図4、
図5に示すように、第1プレート110と第2プレート120とは、積層方向に交互に形成される冷媒流動部140の間に連通され、冷媒が流入されるように中空となっている冷媒流出入孔151及び冷媒流動孔152と、積層方向に交互に形成される冷却水流動部130に連通され、冷却水が流入されるように中空となっている冷却水流出入孔153及び冷却水流動孔154と、を含んで形成される。
【0050】
この際、冷媒流出入孔151、冷媒流動孔152、冷却水流出入孔153、及び冷却水流動孔154は、第1プレート110及び第2プレート120内において各コーナーに隣接して形成されることが好ましい。
【0051】
冷媒流出入孔151は、積層方向に交互に形成される冷媒流動部140の間に連通され、冷媒が流入されるように中空形成されており、その周りには、冷却水流動部130側に突出する第1突出部161が形成される。
【0052】
冷媒流動孔152は、積層方向に交互に形成される冷媒流動部140の間に連通され、冷媒が流入されるように中空形成されており、その周りには、冷却水流動部130側に突出する第2突出部162が形成される。
【0053】
冷却水流出入孔153は、積層方向に交互に形成される冷却水流動部130の間に突出し、冷却水が流入するように中空形成されており、その周りには、冷媒流動部140側に突出する第3突出部163が形成される。
【0054】
冷却水流動孔154は、積層方向に交互に形成される冷却水流動部130の間に冷却水が流入されるように中空形成されており、その周りには、冷媒流動部140側に突出する第4突出部164が形成される。
【0055】
この際、本発明の一実施形態による凝縮器1000は、長さ方向の最外側面に位置した冷媒流出入孔151に冷媒が流入される冷媒流入口及び冷媒が排出される冷媒排出口が形成されることができる。
【0056】
尚、長さ方向の最外側面に位置した冷却水流出入孔153に冷却水が流入される冷却水流入口及び冷却水が排出される冷却水排出口が形成されることができる。
【0057】
本発明の第1実施形態による凝縮器1000は、凝縮領域200に冷媒が優先的に流入され、過冷却領域300を通過して排出されるように冷媒流入口及び冷媒排出口が形成されることが好ましく、過冷却領域300に冷却水が優先的に流入され、凝縮領域200を通過してから排出されるように冷却水流入口及び冷却水排出口が形成されることが好ましいということはいうまでもない。
【0058】
図6は、本発明の第1実施形態による凝縮器の連結プレート及び気液分離器を示した図である。
図3及び
図6に示すように、本発明の第1実施形態による凝縮器1000の連結プレート400は第1連結プレート400aを含み、第1連結プレート400aは、連結プレート本体410aと、冷却水連結通路420aと、冷媒流動通路430aと、を含んでなることができる。
【0059】
連結プレート本体410aは、凝縮領域200と過冷却領域300との間に配置されており、凝縮領域200及び過冷却領域300に積層された第1プレート110または第2プレート120と結合可能に形成される。連結プレート本体410aは、第1プレート110及び第2プレート120と結合されて凝縮領域200と過冷却領域300との間を区分し、結合が容易な形状であれば様々な形状の実施形態が可能である。
【0060】
冷却水連結通路420aは、連結プレート本体410aに形成されており、凝縮領域200と過冷却領域300の冷却水流動部130が互いに連通されるように中空形成される。
【0061】
更に詳細には、冷却水連結通路420aは連結プレート本体410aに形成されており、凝縮領域200と過冷却領域300の冷却水流動孔154が互いに連通されるように中空状に形成される。
【0062】
冷却水連結通路420aが、冷却水流動孔154と結合可能に形成されるべきであることはいうまでもなく、中空形成されることで、凝縮領域200と過冷却領域300との冷却水が流動可能であるようにする。
【0063】
この際、本発明の第1実施形態による凝縮器1000は、冷却水が過冷却領域300に優先的に供給されるため、過冷却領域300に流入された冷却水は、連結プレート400の冷却水連結通路420aを介して凝縮領域に流入された後、排出可能に形成されることができる。
【0064】
冷媒流動通路430aは、凝縮領域200の冷媒流動部140と気液分離器500及び過冷却領域300の冷媒流動部140が互いに連通されるように形成され、大別すれば、冷媒流入通路431aと冷媒排出通路432aとを含んでなる。
【0065】
冷媒流入通路431aは、連結プレート本体410aの内部に形成されており、凝縮領域200の冷媒流動部140と気液分離器500の冷媒流入部とを連通させるように形成される。また、冷媒流入通路431aは、長さ方向に凝縮領域200の冷媒流動部140と連通されており、気液分離器500が連結プレート400の幅方向の一側に備えられるため、連結プレート本体410a内で折り曲げられて気液分離器500の冷媒流入部と連通されることができる。
【0066】
更に詳細には、冷媒流入通路431aは、連結プレート本体410aの内部に形成されており、凝縮領域200の冷媒流動孔152と気液分離器500の冷媒流入部とを連通させるように形成され、冷媒流入通路431aは、長さ方向に凝縮領域200の冷媒流動孔152と連通されており、気液分離器500が第1連結プレート400aの幅方向の一側に備えられるため、第1連結プレート本体410a内で折り曲げられて気液分離器500の冷媒流入部と連通されることができる。
【0067】
冷媒排出通路432aは、連結プレート本体410aの内部に形成されており、気液分離器500の冷媒排出部と過冷却領域300の冷媒流動部140とを連通させるように形成される。また、冷媒排出通路432aは、第1連結プレート400aの幅方向の一側に形成された気液分離器500の冷媒排出部と長さ方向に形成される過冷却領域300の冷媒流動部140と連通されるように、連結プレート本体410a内で折り曲げられて連通されるように形成されることができる。
【0068】
更に詳細には、冷媒排出通路432aは、連結プレート本体410aの内部に形成されており、気液分離器500の冷媒排出部と過冷却領域300の冷媒流動孔152とを連通させるように形成され、冷媒排出通路432aは、第1連結プレート400aの幅方向の一側に形成された気液分離器500の冷媒排出部と長さ方向に形成される過冷却領域300の冷媒流動孔152と連通されるように、連結プレート本体410a内で折り曲げられて連通されるように形成されることができる。
【0069】
上述のように、本発明の第1実施形態による凝縮器1000は、冷媒が優先的に流入されて流動する凝縮領域200と、冷却水が優先的に流入されて流動する過冷却領域300と、を含むとともに、凝縮領域200と過冷却領域300とを互いに分離する第1連結プレート400aを含む連結プレート400を含み、第1連結プレート400aは、凝縮領域200と過冷却領域300の第1プレート110または第2プレート120と結合される連結プレート本体410aと、連結プレート本体410aの内部に中空となって、冷却水が過冷却領域300と凝縮領域200特許を流動できるようにする冷却水連結通路420aと、凝縮領域200で凝縮された冷媒が気液分離器500に流入されて気液分離器500で気液分離された後、過冷却領域300の冷媒流動孔152に冷媒が流入されるようにする冷媒流動通路430aと、を含む。
【0070】
これにより、連結プレート本体410aによって、凝縮領域200と過冷却領域300とに積層された第1プレート110及び第2プレート120にエンドプレートを別に備える必要がないため、重量が減少するという利点がある。
【0071】
また、簡単な構成の第1連結プレート400aにより、冷却水及び冷媒を互いに連通させたり、気液分離器500に供給したりすることが可能であるため、気液分離器500に冷媒が流入するパイプ管などを省略し、それを第1連結プレート400aで代替することができるため、外部の衝撃による破損または漏水の恐れが少ないという利点があり、特に、凝縮器1000の全体構成及び形状が単純になるという利点がある。
【0072】
尚、第1連結プレート400aは、幅方向の一側に気液分離器500の一部を包むように開放された形状に形成され、気液分離器500が結合されて位置する第1気液分離器結合部440aを更に含む。
【0073】
第1気液分離器結合部440aは、図面に示されたように、略円筒状に形成される気液分離器500の外周面に対応して、湾曲して開放された形状に形成されることができ、これにより、気液分離器500を第1連結プレート400aの幅方向の一側に容易に固定させることができる。
【0074】
即ち、本発明の第1実施形態による凝縮器1000は、第1連結プレート400aを含む連結プレート400により、気液分離器500を幅方向の一側に位置させて固定することができるため、気液分離器500の配置及び固定が容易であるという利点があり、これにより、凝縮器1000が備えられる車両内で長さ方向における空間を節約することができる利点がある。
【0075】
また、第1連結プレート400aの第1気液分離器結合部440aを幅方向の両側のうち選択される位置に位置させ、気液分離器500と結合することができるため、凝縮器1000が備えられる種々の車両内で簡便に配置させることができ、種々の車両に容易に適用可能である利点がある。
【0076】
尚、第1連結プレート400aは、幅方向の他側に突出し、且つ長さ方向に延びており、凝縮領域200と過冷却領域300の第1プレート110または第2プレート120の側面と結合可能に形成される第1補助固定部450を更に含むことができる。
【0077】
第1補助固定部450は、凝縮領域200と過冷却領域300に積層された第1プレート110または第2プレート120の側面と結合可能に形成されることで、凝縮領域200と過冷却領域300との間に連結プレート400を強固に結合させることができるため、冷媒または冷却水の漏れを防止することができる。
【0078】
第1補助固定部450の形状は、凝縮領域200と、過冷却領域300の第1プレート110または第2プレート120と、容易に結合可能な形状であれば、限定されずに様々な形状の実施形態が可能であることはいうまでもない。
【0079】
尚、
図7は、本発明の第1実施形態による凝縮器を斜視図で示した他の図である。
図7に示すように、本発明の第1実施形態による凝縮器1000は、選択される凝縮領域200と過冷却領域300とを固定させるブラケット部600を更に含むことができる。
【0080】
ブラケット部600は、凝縮領域200と過冷却領域300とを固定支持できるとともに、車両の別の位置に固定されるための形状であってもよいなど、様々な実施形態が可能であるため特に限定しない。
【0081】
<第2実施形態>
図8は本発明の第2実施形態による凝縮器を斜視図で示した図であり、
図9は本発明の第2実施形態による凝縮器の一部を切開した状態を示した図であり、
図10は本発明の第2実施形態による凝縮器を断面図で示した図である。
【0082】
図8から
図10に示すように、本発明の第2実施形態による凝縮領域200は、第1凝縮領域210と、第2凝縮領域220と、第1区画プレート230と、を含むことができる。
【0083】
第1凝縮領域210は、長さ方向に多数のプレートが積層され、冷却対象流体が流動する冷却水流動部と、冷媒が流動する冷媒流動部とが交互に形成される。
【0084】
冷却水流動部で流動する冷却水は水、空気、またはその他の流体であってもよいが、本実施形態では、冷却対象流体が水、即ち、冷却水である場合を説明する。
【0085】
この際、第1凝縮領域210の長さは、第2凝縮領域220の長さより長いことができる。即ち、第1凝縮領域210と第2凝縮領域220を構成する第1プレート110及び第2プレート120が同一のものであり、且つ互いに同一の間隔で積層されるとすると、第1凝縮領域210を構成する第1プレート110と第2プレート120の個数の総和が、第2凝縮領域220を構成する第1プレート110と第2プレート120の個数の総和より大きいことができる。
【0086】
第1区画プレート230は、凝縮領域200の長さ方向の中段に形成されて、凝縮領域200を第1凝縮領域210と第2凝縮領域220とに区画し、第1凝縮領域210の長さ方向の一側の最外側に形成された冷却水流動部または冷媒流動部を遮蔽する。
【0087】
第1区画プレート230は、高さ方向の他側(図面を基準として下側)に、第1凝縮領域210の冷媒流動部と連結され、第1凝縮領域210の冷媒を第2凝縮領域220に移動させる通路の役割をする第1連結口231が形成される。
【0088】
即ち、冷媒流入口51を介して第1凝縮領域210の内部の冷媒流動部に流入された冷媒は、第1凝縮領域210の高さ方向に沿って下側に移動した後、第1連結口231を介して第2凝縮領域220の冷媒流動部に流入する。
【0089】
これは、第1及び第2凝縮領域210、220で凝縮されて比体積の変化が起こる冷媒を考慮し、Uターン構造で冷媒の流路を構成したものであって、冷媒の流速を低下させないという効果がある。
【0090】
第1凝縮領域210及び第2凝縮領域220を通過した冷媒は連結プレート400を介して気液分離器500に流入された後、気液分離器500から過冷却領域300に更に流入され、その後、冷媒排出口52を介して排出される。
【0091】
上述の本発明の一実施形態では、第1凝縮領域210及び第2凝縮領域220で凝縮されて比体積の変化が起こる冷媒がジグザグ方式に移動するようにして流路を延ばし、この際、Uターン構造により、冷媒の流速が低下しないようにした。また、必要に応じて、第2凝縮領域220と連結プレート400との間、即ち、第2凝縮領域220の一側に、第1区画プレート230及び第2凝縮領域220と同一の構成を有する第2区画プレート(不図示)及び第3凝縮領域(不図示)を付加することで、冷媒の流路を延ばすことができる。
【0092】
第1凝縮領域210と第2凝縮領域220とのそれぞれを構成する第1プレート110と第2プレート120とは、互いに同一の面と向かい合うように配置することができる。
【0093】
即ち、第1プレート110と第2プレート120が積層された方向を基準としたときに、第1区画プレート230を基準として対称となるように積層することができる。これは、ジグザグ方式で構成された第1凝縮領域210の冷媒流動部を通過して第2凝縮領域220の冷媒流動部を通過する冷媒の流速が減少するのを防止するためであり、同一の目的のために、第2凝縮領域220から冷媒が排出される部分の高さと、第2凝縮領域220から排出された冷媒が連結プレート400を介して気液分離器500に流入される部分である冷媒流入通路431とは、互いに同一の高さに形成されることができる。
【0094】
<第3実施形態>
図11は本発明の第3実施形態による凝縮器を分解斜視図で示した図であり、
図12は本発明の第3実施形態による凝縮器を平面図で示した図であり、
図13は本発明の第3実施形態による凝縮器の連結プレートを示した図である。
【0095】
図11から
図13に示すように、本発明の第3実施形態による凝縮器1000の連結プレート400は、凝縮領域200と過冷却領域300との間に第1プレート110または第2プレート120と結合可能に形成される連結プレート本体410bを含む第2連結プレート400bを含む。
【0096】
第2連結プレート400bの連結プレート本体410bは、内部が中空となったフレーム状に形成されることができ、所定の強度を有することができれば、重量の最小化のために簡素な形状を有することが好ましい。
【0097】
尚、第2連結プレート400bは、連結プレート本体410bに結合可能に形成され、冷却水流動部130を連結する冷却水連結パイプ420bを含む。
【0098】
冷却水連結パイプ420bはパイプ状に形成され、冷却水流動部130を連通するように備えられることで、冷却水の流入を可能とする。
【0099】
尚、冷却水連結パイプ420bは、連結プレート本体410bと結合可能に形成されるが、連結プレート本体410bと別に製作されて、必要時にろう付けによって組み立てて用いることが好ましい。
【0100】
即ち、冷却水連結パイプ420bは、連結プレート本体410bに冷却水が流動する流路を形成することなく、別に製作された冷却水連結パイプ420bを介して冷却水を流動させるため、不要な重量の増大を防止することができるだけでなく、連結プレート本体410bに冷却水が流動する流路を形成しなくてもよいため、製造時間が減少する利点がある。
【0101】
この際、連結プレート本体410bには、冷却水連結パイプ420bが貫通して冷却水流動部130が互いに連結されるように、貫通孔が形成される。
【0102】
尚、第2連結プレート400bは、連結プレート本体410bに結合可能に形成され、選択される方向に冷媒流動部140と連結可能に形成される冷媒流動パイプ431bと、冷媒流動パイプ431bと結合可能に形成され、気液分離器500と結合可能に形成される連結管432bと、を含む冷媒連結パイプ430bを更に含んでなる。
【0103】
この際、冷媒流動パイプ431bは、長さ方向の内側方向に閉塞された形状であるカップ状に形成される。
【0104】
尚、冷媒流動パイプ431bの選択される側面は、連結管432bと結合されるように貫通されて形成される冷媒流動パイプ孔を含んでなる。
【0105】
即ち、冷媒流動部140での冷媒は、冷媒流動パイプ431bを介して流動し、冷媒流動パイプ431bに結合された連結管432bを介して冷媒が気液分離器500に流動されることができ、反対に、気液分離器500から排出された冷媒は、他側の連結管432bを介して流動して反対側の冷媒流動パイプ431bに沿って排出される。
【0106】
これに対応して、気液分離器500は、連結管432bと結合可能に形成され、凝縮領域200を通過した冷媒が流入される冷媒流入部と、気液分離された冷媒を連結管432bを介して排出させる冷媒排出部と、を含んでなる。
【0107】
上述の冷媒連結パイプ430bは、冷却水連結パイプ420bと同様に、冷媒流動パイプ431bと連結管432bが連結プレート本体410bと別に製作され、必要時にろう付けにより結合される。
【0108】
即ち、冷媒流動パイプ431bと連結管432bとは、連結プレート本体410bに冷媒が気液分離器500に流入する流路を形成することなく、別に製作された冷媒流動パイプ431bと連結管432bを含む冷媒連結パイプ430bを介して冷媒を流動させるため、不要な重量の増大を防止することができるだけでなく、連結プレート本体410bに冷媒が流入する流路を形成しなくてもよいため、製造時間が減少する利点がある。
【0109】
上述のように、本発明の第3実施形態による凝縮器1000は、冷媒が優先的に流入されて流動する凝縮領域200と、冷却水が優先的に流入されて流動する過冷却領域300と、を含むとともに、凝縮領域200と過冷却領域300とを互いに分離する連結プレート400bを含む。第2連結プレート400bは、凝縮領域200及び過冷却領域300の第1プレート110または第2プレート120と結合される連結プレート本体410bと、冷却水が流動し、連結プレート本体410bと別に製作されて結合される冷却水連結パイプ420bと、凝縮領域200で凝縮された冷媒が気液分離器500に流入されて気液分離器500で気液分離された後、過冷却領域300の冷媒流動部140に冷媒が流動
するようにし、連結プレート本体410bと別に製作されて結合される冷媒連結パイプ430bと、を含む。
【0110】
これにより、連結プレート本体410bは、凝縮領域200と過冷却領域300とに積層された第1プレート110及び第2プレート120にエンドプレートを別に備える必要がないため、重量が減少するという利点がある。
【0111】
尚、本発明の第3実施形態の第2連結プレート400bは、幅方向の一側に気液分離器500の一部を包むように開放された形状に形成され、気液分離器500が結合されて位置する第2気液分離器結合部440bを更に含む。
【0112】
第2気液分離器結合部440bは、図面に示したように、略円筒状に形成される気液分離器500の外周面に対応して、湾曲し開放された形状に形成されることができる。これにより、気液分離器500を第2連結プレート400bの幅方向の一側に容易に固定することができる。
【0113】
即ち、本発明の一実施形態による凝縮器1000は、第2連結プレート400bにより、第2気液分離器結合部440bを幅方向の一側に位置させて固定することができるため、気液分離器500の配置及び固定が容易であるという利点があり、これによって、凝縮器1000が備えられる車両内で長さ方向における空間を節約することができるという利点がある。
【0114】
また、第2連結プレート400bの第2気液分離器結合部440bは、幅方向の両側の中の選択される位置に位置させて気液分離器500と結合することができるため、凝縮器1000が備えられる種々の車両内で簡便に配置することができ、種々の車両に容易に適用可能であるという利点がある。
【0115】
尚、第2連結プレート400bは、幅方向の他側に突出し、且つ長さ方向に延びており、凝縮領域200と過冷却領域300の第1プレート110または第2プレート120の側面と結合可能に形成される第2補助固定部450bを更に含むことができる。
【0116】
第2補助固定部450bは、凝縮領域200と過冷却領域300とに積層された第1プレート110または第2プレート120の側面と結合可能に形成されることで、凝縮領域200と過冷却領域300との間に第2連結プレート400bを強固に結合させることができるため、冷媒または冷却水の漏れを防止することができる。
【0117】
第2補助固定部450bの形状は、凝縮領域200と過冷却領域300との第1プレート110又は第2プレート120と容易に結合可能な形状であれば、限定されずに様々な形状の実施形態が可能であることはいうまでもない。