特許第6722248号(P6722248)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6722248
(24)【登録日】2020年6月23日
(45)【発行日】2020年7月15日
(54)【発明の名称】半導体パッケージ
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20200706BHJP
   H01L 25/00 20060101ALI20200706BHJP
   H01L 23/28 20060101ALI20200706BHJP
   H01L 23/00 20060101ALI20200706BHJP
【FI】
   H01L23/12 501P
   H01L23/12 B
   H01L25/00 B
   H01L23/28 F
   H01L23/00 C
【請求項の数】19
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2018-185459(P2018-185459)
(22)【出願日】2018年9月28日
(65)【公開番号】特開2019-212887(P2019-212887A)
(43)【公開日】2019年12月12日
【審査請求日】2018年9月28日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0064362
(32)【優先日】2018年6月4日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】カン、ミョン サム
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジン ス
(72)【発明者】
【氏名】パク、ヨン ジン
(72)【発明者】
【氏名】コ、ヨン グワン
(72)【発明者】
【氏名】ソル、ヨン ジン
【審査官】 正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2018−0058095(KR,A)
【文献】 米国特許出願公開第2018/0114758(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2018−0012187(KR,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2017−0121671(KR,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2018−0029822(KR,A)
【文献】 特開2015−115558(JP,A)
【文献】 特開2016−219798(JP,A)
【文献】 特開2016−219535(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0348936(US,A1)
【文献】 特開2014−072279(JP,A)
【文献】 特開2012−039090(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2018−0020849(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H01L 23/00
H01L 23/28
H01L 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに反対に位置する第1及び第2面を有し、前記第1及び第2面を貫通するキャビティを有する樹脂体、及び前記樹脂体に埋め込まれ、前記第1面に露出した接続端子を有する少なくとも1つの受動部品を含む支持部材と、
前記樹脂体の第1面に配置された第1絶縁層、及び前記第1絶縁層に配置されて前記接続端子に連結された第1再配線層を有する第1連結部材と、
前記樹脂体の第2面の全体及び前記キャビティの内部側壁に配置され、前記第1再配線層に連結された第1遮蔽層と、
前記キャビティの一面を覆うように前記第1連結部材に配置された第2絶縁層、及び前記第2絶縁層に配置されて前記第1再配線層に連結された第2再配線層を含む第2連結部材と、
前記キャビティ内で前記第2連結部材上に配置され、前記第2再配線層に連結された接続パッドを有する半導体チップと、
前記キャビティ内に位置する前記半導体チップを封止し、且つ前記樹脂体の第2面を覆う封止材と、を含む半導体パッケージ。
【請求項2】
前記封止材の上面に配置され、前記第1遮蔽層に連結された第2遮蔽層をさらに含む、請求項に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記第2遮蔽層は、前記樹脂体の側面に沿って延び、前記樹脂体の側面で前記第1遮蔽層に連結される、請求項に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
前記第2遮蔽層は、前記封止材を貫通する金属トレンチを介して前記第1遮蔽層に連結される、請求項に記載の半導体パッケージ。
【請求項5】
前記半導体チップの上面に配置された放熱体をさらに含み、
前記放熱体は、前記封止材を貫通する金属ビアを介して前記第2遮蔽層に連結される、請求項からのいずれか一項に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記樹脂体の第1面は、前記半導体チップの前記接続パッドが形成された面に比べて高いレベルに位置する、請求項1からのいずれか一項に記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
前記第1連結部材の下面は、前記半導体チップの前記接続パッドが形成された面と実質的に平坦な共面を有する、請求項1からのいずれか一項に記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層は互いに異なる絶縁物質を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の半導体パッケージ。
【請求項9】
前記第1絶縁層は非感光性絶縁物質を含み、前記第2絶縁層は感光性絶縁物質を含む、請求項に記載の半導体パッケージ。
【請求項10】
前記第2連結部材は、前記第2絶縁層で前記第2再配線層と異なるレベルに配置され、前記第2再配線層に連結されたさらなる第2再配線層を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の半導体パッケージ。
【請求項11】
前記第2連結部材は、前記第2連結部材の角に沿って配置された遮蔽用トレンチスタックをさらに含む、請求項10に記載の半導体パッケージ。
【請求項12】
記封止材の上面に配置され、前記樹脂体の側面に沿って延びて前記第1遮蔽層及び前記遮蔽用トレンチスタックに連結された第2遮蔽層をさらに含む、請求項11に記載の半導体パッケージ。
【請求項13】
前記第2連結部材の下面に配置され、前記第2再配線層の一部を露出させる複数の開口を有するパッシベーション層と、
前記パッシベーション層の複数の開口に配置され、前記第2再配線層の露出した一部に連結された電気接続構造体と、をさらに含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の半導体パッケージ。
【請求項14】
互いに反対に位置する第1及び第2面を有し、前記第1及び第2面を貫通する少なくとも1つのキャビティを有する樹脂体、及び前記樹脂体に埋め込まれ、前記第1面に露出した接続端子を有する複数の受動部品を含む支持部材と、
前記樹脂体の第1面に配置された第1絶縁層、及び前記第1絶縁層に配置されて前記接続端子に連結された第1再配線層を有する第1連結部材と、
前記少なくとも1つのキャビティの一面を覆うように前記第1連結部材の下面に配置された第2絶縁層、及び前記第2絶縁層で互いに異なるレベルに配置された複数の第2再配線層を含み、前記複数の第2再配線層は前記第1再配線層または隣接した他の第2再配線層に連結される第2連結部材と、
前記少なくとも1つのキャビティ内で前記第2連結部材上に配置され、前記複数の第2再配線層に連結された接続パッドを有する半導体チップと、
前記樹脂体の第2面の全体及び前記少なくとも1つのキャビティの内部側壁に配置され、前記第1再配線層に連結された第1遮蔽層と、
前記少なくとも1つのキャビティ内に位置する前記半導体チップを封止し、且つ前記樹脂体の第2面を覆う封止材と、
前記封止材の上面に配置され、前記第1遮蔽層に連結された第2遮蔽層と、を含む半導体パッケージ。
【請求項15】
前記少なくとも1つのキャビティは前記半導体チップがそれぞれ配置された複数のキャビティを含み、前記第1遮蔽層は前記複数のキャビティのそれぞれの内部側壁に沿って延びる、請求項14に記載の半導体パッケージ。
【請求項16】
前記封止材の上面及び前記樹脂体の側面に配置され、前記樹脂体の側面で前記第1遮蔽層に連結された第2遮蔽層をさらに含む、請求項14または15に記載の半導体パッケージ。
【請求項17】
前記封止材の上面に配置され、前記封止材を貫通する金属トレンチを介して前記第1遮蔽層に連結された第2遮蔽層をさらに含み、
前記半導体パッケージの側面は前記樹脂体の側面によって提供される、請求項14または15に記載の半導体パッケージ。
【請求項18】
前記樹脂体の第2面に位置する前記第1遮蔽層の部分は、前記第1絶縁層上に位置する前記第1再配線層の部分の厚さと実質的に同一の厚さを有する、請求項14から17のいずれか一項に記載の半導体パッケージ。
【請求項19】
前記樹脂体は、単一の組成の樹脂で実質的に全体領域で均質に構成される、請求項14から18のいずれか一項に記載の半導体パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル用ディスプレイの大型化に伴い、電池容量を増加させる必要性が高まっている。電池容量の増加に応じて、電池が占める面積が大きくなり、印刷回路基板(PCB)のサイズの縮小が求められている。これに伴う部品の実装面積の減少により、モジュール化に関する関心が持続的に高まっている。
【0003】
一方、多数の部品を実装する従来技術としては、COB(Chip on Board)技術が挙げられる。COBは、印刷回路基板上に、個別の受動素子及び半導体パッケージを表面実装技術(SMT)により実装する方式である。この方式には、コスト的な長所があるが、部品間の最小間隔の維持する必要があるため広い実装面積が要求され、部品間の電磁波干渉(EMI)が大きく、半導体チップと受動部品との間の距離が遠いことが原因で電気的なノイズが増加するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題の1つは、半導体チップ及び受動部品の実装空間を最適化するとともに、EMI遮蔽構造を容易に実現することができる新しい構造の半導体パッケージを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態は、互いに反対に位置する第1及び第2面を有し、上記第1及び第2面を貫通するキャビティを有する樹脂体、及び上記樹脂体に埋め込まれ(embedded)、上記第1面に露出した接続端子を有する少なくとも1つの受動部品を含む支持部材と、上記樹脂体の第1面に配置された第1絶縁層、及び上記第1絶縁層に配置されて上記接続端子に連結された第1再配線層を有する第1連結部材と、上記キャビティの一面を覆うように上記第1連結部材に配置された第2絶縁層、及び上記第2絶縁層に配置されて上記第1再配線層に連結された第2再配線層を含む第2連結部材と、上記キャビティ内で上記第2連結部材上に配置され、上記第2再配線層に連結された接続電極を有する半導体チップと、上記キャビティ内に位置する上記半導体チップを封止し、且つ上記樹脂体の第2面を覆う封止材と、を含む半導体パッケージを提供する。
【0006】
本発明の一実施形態は、互いに反対に位置する第1及び第2面を有し、上記第1及び第2面を貫通する少なくとも1つのキャビティを有する樹脂体、及び上記樹脂体に埋め込まれ、上記第1面に露出した接続端子を有する複数の受動部品を含む支持部材と、上記樹脂体の第1面に配置された第1絶縁層、及び上記第1絶縁層に配置されて上記接続端子に連結された第1再配線層を有する第1連結部材と、上記少なくとも1つのキャビティの一面を覆うように上記第1連結部材の下面に配置された第2絶縁層、及び上記第2絶縁層において互いに異なるレベルに配置された複数の第2再配線層を含み、上記複数の第2再配線層は上記第1再配線層または隣接した他の第2再配線層に連結される第2連結部材と、上記少なくとも1つのキャビティ内で上記第2連結部材上に配置され、上記第2再配線層に連結された接続電極を有する半導体チップと、上記樹脂体の第2面及び上記少なくとも1つのキャビティの内部側壁に配置され、上記第1再配線層に連結された第1遮蔽層と、上記少なくとも1つのキャビティ内に位置する上記半導体チップを封止し、且つ上記樹脂体の第2面を覆う封止材と、上記封止材の上面に配置され、上記第1遮蔽層に連結された第2遮蔽層と、を含む半導体パッケージを提供する。
【発明の効果】
【0007】
一実施形態によると、既存のコア部材を、受動部品が埋め込まれた構造物で代替することで、半導体チップと受動部品の実装空間を最適化するとともに、EMI遮蔽構造を容易に実現することができる新しい構造の半導体パッケージを提供することができる。
【0008】
また、半導体チップと受動部品との間の電気的連結経路を短縮しながらも、うねり(undulation)やクラック(crack)のような工程不良を低減させることができる。
【0009】
本発明の多様且つ有益な長所及び効果は、上述の内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
図2】電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
図3】ファン‐イン半導体パッケージのパッケージング前後を概略的に示した断面図である。
図4】ファン‐イン半導体パッケージのパッケージング過程を概略的に示した断面図である。
図5】ファン‐イン半導体パッケージがインターポーザ基板上に実装され、最終的に電子機器のメインボードに実装された場合を概略的に示した断面図である。
図6】ファン‐イン半導体パッケージがインターポーザ基板内に埋め込まれ、最終的に電子機器のメインボードに実装された場合を概略的に示した断面図である。
図7】ファン‐アウト半導体パッケージの概略的な形態を示した断面図である。
図8】ファン‐アウト半導体パッケージが電子機器のメインボードに実装された場合を概略的に示した断面図である。
図9】本発明の一実施形態による半導体パッケージを示した概略的な断面図である。
図10図9の半導体パッケージをI−I'線に沿って切断して示した平面図である。
図11図9の半導体パッケージのA部分を示す拡大断面図である。
図12図9の半導体パッケージの製造に用いられるパネルの一例を示した概略的な断面図である。
図13a】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法のうち、支持部材の形成過程を示す主要工程の断面図である。
図13b】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法のうち、支持部材の形成過程を示す主要工程の断面図である。
図13c】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法のうち、支持部材の形成過程を示す主要工程の断面図である。
図13d】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法のうち、支持部材の形成過程を示す主要工程の断面図である。
図13e】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法のうち、支持部材の形成過程を示す主要工程の断面図である。
図14図13bの結果物の平面図である。
図15図13cの結果物の平面図である。
図16図13eの結果物の平面図である。
図17a】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法のうち、連結部材の形成過程を示す主要工程の断面図である。
図17b】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法のうち、連結部材の形成過程を示す主要工程の断面図である。
図17c】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法のうち、連結部材の形成過程を示す主要工程の断面図である。
図17d】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法のうち、連結部材の形成過程を示す主要工程の断面図である。
図17e】本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法のうち、連結部材の形成過程を示す主要工程の断面図である。
図18図17dの結果物の平面図である。
図19図17eの結果物の平面図である。
図20】本発明の様々な実施形態による半導体パッケージを示した概略的な断面図である。
図21】本発明の様々な実施形態による半導体パッケージを示した概略的な断面図である。
図22】本発明の一実施形態による半導体パッケージを示した概略的な断面図である。
図23図22の半導体パッケージをII−II'線に沿って切断して示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(または強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0012】
電子機器
図1は電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0013】
図1を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/または電気的に連結されている。これらは、後述する他の部品とも結合されて、様々な信号ライン1090を形成する。
【0014】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップ;セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップ;アナログ−デジタルコンバータ、ASIC(application−specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の形態のチップ関連部品が含まれ得ることはいうまでもない。また、これら部品1020が互いに組み合わされてもよいことはいうまでもない。
【0015】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi−Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev−DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM(登録商標)、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の多数の無線または有線標準やプロトコルのうち任意のものが含まれ得る。また、ネットワーク関連部品1030が、チップ関連部品1020とともに互いに組み合わされてもよいことはいうまでもない。
【0016】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(Low Temperature Co−Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルタ、MLCC(Multi−Layer Ceramic Condenser)などが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の様々な用途のために用いられる受動部品などが含まれ得る。また、その他の部品1040が、チップ関連部品1020及び/またはネットワーク関連部品1030とともに互いに組み合わされてもよいことはいうまでもない。
【0017】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/または電気的に連結されているか連結されていない他の部品を含むことができる。他の部品としては、例えば、カメラ1050、アンテナ1060、ディスプレイ1070、電池1080、オーディオコーデック(不図示)、ビデオコーデック(不図示)、電力増幅器(不図示)、羅針盤(不図示)、加速度計(不図示)、ジャイロスコープ(不図示)、スピーカー(不図示)、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)(不図示)、CD(compact disk)(不図示)、及びDVD(digital versatile disk)(不図示)などが挙げられる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために用いられるその他の部品などが含まれ得ることはいうまでもない。
【0018】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、携帯情報端末(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピューター(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビジョン(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであることができる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよいことはいうまでもない。
【0019】
図2は電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
【0020】
図2を参照すると、半導体パッケージは、上述のような種々の電子機器に様々な用途に適用される。例えば、スマートフォン1100の本体1101の内部にはメインボード1110が収容されており、メインボード1110には種々の部品1120が物理的及び/または電気的に連結されている。また、カメラ1130のように、メインボード1010に物理的及び/または電気的に連結されているか連結されていない他の部品が本体1101内に収容されている。部品1120の一部はチップ関連部品であることができ、半導体パッケージ100は、例えば、そのうちアプリケーションプロセッサーであってもよいが、これに限定されるものではない。電子機器が必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述のように、他の電子機器であってもよいことはいうまでもない。
【0021】
半導体パッケージ
一般に、半導体チップには、数多くの微細電気回路が集積されているが、それ自体が半導体完成品としての役割を果たすことはできず、外部からの物理的または化学的衝撃により損傷する可能性がある。したがって、半導体チップ自体をそのまま用いるのではなく、半導体チップをパッケージングして、パッケージ状態で電子機器などに用いている。
【0022】
半導体パッケージングが必要な理由は、電気的連結という観点から、半導体チップと電子機器のメインボードの回路幅が異なるためである。具体的に、半導体チップは、接続パッドのサイズ及び接続パッド間の間隔が非常に微細であるのに対し、電子機器に用いられるメインボードは、部品実装パッドのサイズ及び部品実装パッド間の間隔が半導体チップのスケールより著しく大きい。したがって、半導体チップをこのようなメインボード上にそのまま取り付けることは困難であり、相互間の回路幅の差を緩和することができるパッケージング技術が要求される。
【0023】
かかるパッケージング技術により製造される半導体パッケージは、構造及び用途によって、ファン−イン半導体パッケージ(Fan−in semiconductor package)とファン−アウト半導体パッケージ(Fan−out semiconductor package)とに区分されることができる。
【0024】
以下では、添付の図面を参照して、ファン−イン半導体パッケージとファン−アウト半導体パッケージについてより詳細に説明する。
【0025】
(ファン−イン半導体パッケージ)
図3はファン−イン半導体パッケージのパッケージング前後を概略的に示した断面図であり、図4はファン−イン半導体パッケージのパッケージング過程を概略的に示した断面図である。
【0026】
図3及び図4を参照すると、半導体チップ2220は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウムヒ素(GaAs)などを含む本体2221と、本体2221の一面上に形成された、アルミニウム(Al)などの導電性物質を含む接続パッド2222と、本体2221の一面上に形成され、接続パッド2222の少なくとも一部を覆う酸化膜または窒化膜などのパッシベーション膜2223と、を含む、例えば、ベア(Bare)状態の集積回路(IC)であることができる。この際、接続パッド2222が非常に小さいため、集積回路(IC)は、電子機器のメインボードなどはいうまでもなく、中間レベルの印刷回路基板(PCB)にも実装されにくい。
【0027】
そのため、接続パッド2222を再配線するために、半導体チップ2220上に半導体チップ2220のサイズに応じて連結部材2240を形成する。連結部材2240は、半導体チップ2220上に感光性絶縁樹脂(PID)などの絶縁物質で絶縁層2241を形成し、接続パッド2222をオープンさせるビアホール2243hを形成した後、配線パターン2242及びビア2243を形成することで形成することができる。その後、連結部材2240を保護するパッシベーション層2250を形成し、開口部2251を形成した後、アンダーバンプ金属層2260などを形成する。すなわち、一連の過程を経て、例えば、半導体チップ2220、連結部材2240、パッシベーション層2250、及びアンダーバンプ金属層2260を含むファン−イン半導体パッケージ2200が製造される。
【0028】
このように、ファン−イン半導体パッケージは、半導体チップの接続パッド、例えば、I/O(Input/Output)端子の全てを素子の内側に配置したパッケージ形態である。ファン−イン半導体パッケージは、電気的特性に優れており、安価で生産することができる。したがって、スマートフォンに内蔵される多くの素子がファン−イン半導体パッケージの形態で製作されており、具体的には、小型で、且つ速い信号伝達を実現するように開発が行われている。
【0029】
しかしながら、ファン−イン半導体パッケージは、I/O端子の全てを半導体チップの内側に配置しなければならないため、空間的な制約が多い。したがって、このような構造は、多数のI/O端子を有する半導体チップや、サイズが小さい半導体チップに適用するには困難な点がある。また、このような欠点により、電子機器のメインボードにファン−イン半導体パッケージを直接実装して用いることができない。これは、再配線工程により半導体チップのI/O端子のサイズ及び間隔を拡大したとしても、電子機器のメインボードに直接実装可能な程度のサイズ及び間隔まで拡大することができるわけではないためである。
【0030】
図5はファン−イン半導体パッケージがインターポーザ基板上に実装され、最終的に電子機器のメインボードに実装された場合を概略的に示した断面図であり、図6はファン−イン半導体パッケージがインターポーザ基板内に内蔵されて、最終的に電子機器のメインボードに実装された場合を概略的に示した断面図である。
【0031】
図5及び図6を参照すると、ファン−イン半導体パッケージ2200は、半導体チップ2220の接続パッド2222、すなわち、I/O端子がインターポーザ基板2301によりさらに再配線され、最終的には、インターポーザ基板2301上にファン−イン半導体パッケージ2200が実装された状態で電子機器のメインボード2500に実装されることができる。この際、低融点金属または合金ボール2270などはアンダーフィル樹脂2280などにより固定されることができ、外側は封止材2290などで覆われることができる。または、ファン−イン半導体パッケージ2200は、別のインターポーザ基板2302内に内蔵(Embedded)されてもよい。その場合、インターポーザ基板2302内に内蔵された状態の半導体チップ2220の接続パッド2222、すなわち、I/O端子がさらに再配線されるため、最終的に電子機器のメインボード2500に実装可能となる。
【0032】
このように、ファン−イン半導体パッケージは電子機器のメインボードに直接実装されて用いられることが困難であるため、別のインターポーザ基板上に実装された後、さらにパッケージング工程を経て電子機器のメインボードに実装されるか、またはインターポーザ基板内に内蔵された状態で電子機器のメインボードに実装されて用いられている。
【0033】
(ファン−アウト半導体パッケージ)
図7はファン−アウト半導体パッケージの概略的な形態を示した断面図である。
【0034】
図7を参照すると、ファン−アウト半導体パッケージ2100は、例えば、半導体チップ2120の外側が封止材2130により保護されており、半導体チップ2120の接続パッド2122が連結部材2140により半導体チップ2120の外側まで再配線される。この際、連結部材2140上にはパッシベーション層2150をさらに形成することができ、パッシベーション層2150の開口部にはアンダーバンプ金属層2160をさらに形成すれることができる。アンダーバンプ金属層2160上には低融点金属または合金ボール2170をさらに形成することができる。半導体チップ2120は、本体2121、接続パッド2122、パッシベーション膜(不図示)などを含む集積回路(IC)であることができる。連結部材2140は、絶縁層2141と、絶縁層2141上に形成された再配線層2142と、接続パッド2122と再配線層2142などを電気的に連結するビア2143と、を含むことができる。
【0035】
本製造工程では、半導体チップ2120の外側に封止材2130が形成された後、連結部材2140が形成されることができる。この場合、連結部材2140の工程は、半導体チップ2120を封止してから行われるため、再配線層と連結されるビア2143は、半導体チップ2120に近いほど小さい幅を有するように形成されることができる(拡大領域参照)。
【0036】
このように、ファン−アウト半導体パッケージは、半導体チップ上に形成された連結部材により、半導体チップの外側までI/O端子を再配線して配置させた形態である。上述のように、ファン−イン半導体パッケージは、半導体チップのI/O端子の全てを半導体チップの内側に配置させなければならず、そのため、素子のサイズが小さくなると、ボールのサイズ及びピッチを減少させなければならないため、標準化されたボールレイアウトを用いることができない。これに対し、ファン−アウト半導体パッケージは、このように半導体チップ上に形成された連結部材により、半導体チップの外側までI/O端子を再配線して配置させた形態であるため、半導体チップのサイズが小さくなっても標準化されたボールレイアウトをそのまま用いることができる。したがって、後述のように、電子機器のメインボードに別のインターポーザ基板がなくても実装されることができる。
【0037】
図8はファン−アウト半導体パッケージが電子機器のメインボードに実装された場合を概略的に示した断面図である。
【0038】
図8を参照すると、ファン−アウト半導体パッケージ2100は低融点金属または合金ボール2170などを介して電子機器のメインボード2500に実装されることができる。すなわち、上述のように、ファン−アウト半導体パッケージ2100は、半導体チップ2120上に半導体チップ2120のサイズを超えるファン−アウト領域まで接続パッド2122を再配線できる連結部材2140を形成するため、標準化されたボールレイアウトをそのまま用いることができる。その結果、別のインターポーザ基板などがなくても電子機器のメインボード2500に実装されることができる。
【0039】
このように、ファン−アウト半導体パッケージは、別のインターポーザ基板がなくても電子機器のメインボードに実装されることができるため、インターポーザ基板を用いるファン−イン半導体パッケージに比べてその厚さを薄く実現することができて、小型化及び薄型化が可能である。また、熱特性及び電気的特性に優れるため、モバイル製品に特に好適である。また、印刷回路基板(PCB)を用いる一般的なPOP(Package on Package)タイプに比べて、よりコンパクトに実現することができ、反り現象の発生による問題を解決することができる。
【0040】
一方、ファン−アウト半導体パッケージは、このように半導体チップを電子機器のメインボードなどに実装するための、そして外部からの衝撃から半導体チップを保護するためのパッケージ技術を意味するものである。一方、ファン−イン半導体パッケージが内蔵されるインターポーザ基板などの印刷回路基板(PCB)を用いる実装方式はファン−イン半導体パッケージに基づく実装方式とはスケール、用途などが異なる。
【0041】
図9は本発明の一実施形態による半導体パッケージを示した概略的な断面図であり、図10図9の半導体パッケージをI−I'線に沿って切断して示した平面図である。
【0042】
図9及び図10を参照すると、本実施形態による半導体パッケージ100は、支持部材130と、第1及び第2連結部材140A、140Bと、半導体チップ120と、封止材150と、を含む。
【0043】
本実施形態で採用された支持部材130は、互いに反対に位置する第1及び第2面131A、131Bを有する樹脂体131と、上記樹脂体131に埋め込まれた複数の受動部品135と、を有する。上記樹脂体131は、上記第1及び第2面131A、131Bを連結するキャビティ130Hを有する。上記支持部材130は、従来のコア部材の代わりに、半導体パッケージ100の支持体として提供されることができる。
【0044】
樹脂体131は、複数の受動部品135を埋め込み、且つキャビティ130Hを有する半導体パッケージ100の支持体として提供されることができる。上記複数の受動部品135は、互いに異なるサイズ及び容量を有する第1〜第3受動部品135A、135B、135Cを含むことができる。本実施形態で採用された樹脂体131は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂またはポリイミドなどの熱可塑性樹脂などの絶縁物質を含むことができる。上記樹脂体131としては、封止材150と同一または類似の物質を用いることができる。特定例において、樹脂体131は、剛性を有するように無機フィラーなどの補強材が含まれた樹脂、例えば、ABF、FR−4、BT、またはEMCを含むことができる。上記樹脂体131は、受動部品を除いた略全体領域が、単一組成の樹脂で実質的に均質に構成されるという点で従来のコア部材と異なると理解することができる。
【0045】
本実施形態で採用された連結部材は、上記樹脂体131に埋め込まれた複数の受動部品135を再配線するための第1連結部材140Aと、上記第1連結部材140Aと上記半導体チップ120を再配線するための第2連結部材140Bと、を含む。上記第1連結部材140Aが上記支持部材130と対応する面積を有するのに対し、上記第2連結部材140Bは半導体パッケージ100と対応する領域を有するように提供されることができる。
【0046】
以下、図11を参照して、本実施形態で採用された第1及び第2連結部材140A、140Bと関連する構成の特徴について詳細に説明する。図11図9の半導体パッケージのA部分を示す拡大断面図である。
【0047】
図9とともに図11を参照すると、上記第1連結部材140Aは、上記樹脂体131の第1面131Aに配置された第1絶縁層141aと、複数の受動部品135の接続端子135Tに連結される第1再配線層145aと、を含む。上記第2連結部材140Bは、上記キャビティ130Hの一面を覆うように上記第1連結部材140Aに配置された第2絶縁層141bと、上記第2絶縁層141bに配置され、上記第1再配線層145aに連結された第2再配線層145bと、を含む。上記キャビティ130Hに配置された半導体チップ120は上記第2連結部材140B上に配置されており、上記半導体チップ120の接続パッド120Pは上記第2再配線層145bに連結されることができる。
【0048】
上記第1及び第2再配線層145a、145bは、それぞれ第1及び第2再配線パターン142a、142bと、それぞれに連結された第1及び第2再配線ビア143a、143bと、を含むことができる。本実施形態において、上記第1再配線層145aは単一レベルで構成され、上記第2再配線層145bは2つのレベルで構成されると例示されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2再配線層145bも単一レベルで構成されてもよく、3つ以上のレベルで実現されてもよい。
【0049】
図11に示されたように、上記樹脂体131の第1面131Aは、活性面(すなわち、接続パッド120Pが形成された面)に比べて高いレベルに位置することができる。例えば、上記樹脂体131の第1面131Aは、略第1連結部材140Aの厚さの分だけより高いレベルに位置することができる。一方、上記第1連結部材140Aと上記半導体チップ120の活性面は、製造工程中に同一の作業面に配置されるため(図17b参照)、上記第1連結部材140Aの下面は、上記半導体チップ120の活性面と実質的に同一のレベルを有するように位置することができる。すなわち、本実施形態による半導体パッケージ100において、上記第1連結部材140Aの下面は、上記半導体チップの活性面と実質的に同一平面(coplanar)を有することができる
【0050】
上記第1及び第2絶縁層141a、141bは様々な絶縁物質で形成されることができる。例えば、第1及び第2絶縁層141a、141bは、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂を含むことができる。具体的には、第1及び第2絶縁層141a、141bは、プリプレグ、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、FR−4、BT、または感光性絶縁物質(Photo Imagable Dielectric:PID)を含むことができる。
【0051】
本実施形態において、第1連結部材140Aのための第1絶縁層141aは、第2連結部材140Bのための第2絶縁層141bと異なる絶縁物質で形成されることができる。
【0052】
連結部材のための絶縁層として感光性絶縁物質(PID:Photo Image−able Dielectric)を用いる場合、一般に、受動部品135の接続端子135Tによる突出により、不所望のうねり(undulation)(例えば、15μm以上)が発生する恐れがある。したがって、厚さの大きいPIDフィルムを用いなければならないという不便性があり、大きい厚さによってクラックが発生しやすいという問題があり得る。
【0053】
特定例において、第1連結部材140Aの第1絶縁層141aとしては、PIDではなく、無機フィラーなどの補強材を含む非感光性絶縁物質、例えば、ABFを用いることができる。これに対し、第2連結部材140Bの第2絶縁層141bとしてはPIDを用いることができる。PIDからなる第2絶縁層141bには、フォトリソグラフィ工程により微細ビアをファインピッチで形成することができるため、半導体チップ120の数十〜数百万個の接続パッド120Pを効果的に再配線することができる。
【0054】
本実施形態による半導体パッケージは、EMI(Electro−Magnetic Interference)遮蔽効果のために様々な形態の遮蔽手段を導入することができる。このような遮蔽手段は、放熱手段としても用いられることができる。
【0055】
本実施形態で採用された遮蔽手段は、上記樹脂体131の表面に配置された第1遮蔽層147を含む。図9に示されたように、上記第1遮蔽層147は、上記樹脂体131の第2面131Bに配置された第1部分147aと、上記キャビティ130Hの内部側壁130Sに配置された第2部分147bと、を含むことができる。
【0056】
上記第1遮蔽層147は、図11に示されたように、上記キャビティ130Hの内部側壁130Sに沿って延びて上記第1再配線層145aに連結されることができる(「C1」参照)。このような連結により、上記第1遮蔽層147が上記第1再配線層145aに接地されることができる。
【0057】
上記第1遮蔽層147はめっき工程により形成されることができ、このようなめっき工程は、第1再配線層145aのためのめっき工程とともに行われることができる。少なくとも上記樹脂体131の第2面131Bに配置された第1部分147aは、第1再配線パターン142aの厚さと実質的に同一の厚さでめっきされることができる。例えば、上記第1遮蔽層147は銅などの金属層であることができる。
【0058】
本実施形態による半導体パッケージ100は、キャビティ130H内に位置する上記半導体チップ120を封止し、且つ樹脂体131の第2面131Bを覆う封止材150を含むことができる。上記封止材150は、キャビティ130Hの内部側壁130Sと半導体チップ120との間の空間を充填して半導体チップ120を安定的に支持することができる。
【0059】
例えば、封止材150としては、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂などが用いられることができる。具体的には、封止材150として、プリプレグ、ABF、FR−4、BT、またはPIDが用いられることができる。
【0060】
本実施形態による半導体パッケージ100は、上記封止材150の上面に配置された第2遮蔽層149をさらに含むことができる。上記第2遮蔽層149は第1遮蔽層147と連結されることができる(「C2」参照)。図9に示されたように、本実施形態において、上記第2遮蔽層149は、上記樹脂体131の側面に沿って延び、上記樹脂体131の側面で上記第1遮蔽層147に連結されることができる。
【0061】
上記第2連結部材140Bは、第2絶縁層141bの角に沿って配置された遮蔽用トレンチスタックTSをさらに含むことができる。遮蔽用トレンチスタックTSは、第2再配線ビア143bと類似して第2絶縁層141bの各レベルに位置するトレンチを含み、各レベルのトレンチ(本実施形態では2つのレベル)が重なった位置で連結されたスタック構造体を有する。上記遮蔽用トレンチスタックTSは、平面視において第2絶縁層141bの角を囲む形状を有することができる。遮蔽用トレンチスタックTSは第2再配線層の形成過程でともに形成されることができる。
【0062】
図9に示されたように、上記第2遮蔽層149は、上記樹脂体131の側面に沿って延び、上記第1遮蔽層147と上記遮蔽用トレンチスタックTSに連結されることができる(「C3」参照)。このような連結により、上記第2遮蔽層149は第2再配線層145bに接地されることができる。上記第2遮蔽層149は、めっき工程の他にも、スパッタリングなどの蒸着工程により形成されることができる。例えば、第2遮蔽層149は銅またはSUSなどの合金であることができる。
【0063】
本実施形態による半導体パッケージ100は、第2連結部材140Bの下面に配置されたパッシベーション層160を含むことができる。上記パッシベーション層160は第2再配線層145bの一部を露出する複数の開口を有する。アンダーバンプ金属(UBM、Under Bump Metallurgy)層170は、パッシベーション層160の開口に配置されて第2再配線層145bと連結される。UBM層は、パッシベーション層160上に配置されたUBMパッドと、UBMパッドと第2再配線層145bの一部を連結するUBMビア173と、を含むことができる(図11参照)。アンダーバンプ金属層170上には電気接続構造体180が形成され、メインボードなどのような外部回路と連結されることができる。
【0064】
以下、本実施形態による半導体パッケージ100の主要構成についてより詳細に説明する。
【0065】
上記半導体チップ120は、活性ウエハーをベースとして形成されたものであることができる。上記半導体チップ120の本体は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウムヒ素(GaAs)などを含むことができる。接続パッド120Pは、半導体チップ120を、他の構成要素と電気的に連結させるためのものであって、アルミニウム(Al)などの金属を用いることができる。本体上には接続パッド120Pを露出させるパッシベーション膜(不図示)が形成されることができ、パッシベーション膜(不図示)は、酸化膜または窒化膜などであってもよく、または酸化膜と窒化膜の二重層であってもよい。
【0066】
半導体チップ120は、数百〜数百万個以上の素子が一つのチップ内に集積化されている集積回路(IC:Integrated Circuit)であることができる。例えば、半導体チップ120は、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのプロセッサ、具体的には、アプリケーションプロセッサ(AP:Application Processor)であることができるが、これに限定されるものではなく、アナログ−デジタルコンバータ、ASIC(application−specific IC)などのロジックチップ、または揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップであってもよい。また、これらが互いに組み合わされて配置されてもよいことはいうまでもない。
【0067】
複数の受動部品135は、MLCC(Multi Layer Ceramic Capacitor)、LICC(Low Inductance Chip Capacitor)、パワーインダクタ(Power Inductor)、ビーズ(Bead)などのディスクリート部品であることができる。上述のように、上記複数の受動部品135A、135B、135Cは、互いに異なる厚さを有し、半導体チップ120とも異なる厚さを有することができる。受動部品135の種類はいうまでもなく、その数も特に限定されない。また、受動部品135は多様な配列を有することができ、図10に示された配列よりも密に配列してもよく、それほど密でないように配列してもよい。
【0068】
上記第1及び第2連結部材に導入される第1及び第2再配線パターン142a、142bは該当層の設計デザインに応じて様々な機能を果たすことができる。例えば、第1及び第2再配線パターン142a、142bは、グランド(GrouND:GND)パターン、パワー(PoWeR:PWR)パターン、信号(Signal:S)パターンを含むことができる。ここで、信号(S)パターンは、グランド(GND)パターン、パワー(PWR)パターンなどを除いた各種信号、例えば、データ信号などを含むことができる。また、ビアパッドパターン、電気接続構造体パッドパターンなどを含むことができる。例えば、第1及び第2再配線パターン142a、142bは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、またはこれらの合金などのような導電性物質を含むことができる。例えば、第1及び第2再配線パターン142a、142bの厚さは、約0.5μm〜約15μm程度であることができる。
【0069】
第1及び第2再配線ビア143a、143bは、他のレベルに位置する要素(例えば、伝導性トレースと再配線パターンまたは他の絶縁層の再配線パターン)を垂直方向に連結する要素(層間連結要素)として用いられる。例えば、第1及び第2再配線ビア143a、143bは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、またはこれらの合金などの導電性物質を含むことができる。
【0070】
第1及び第2再配線ビア143a、143bは、導電性物質で完全に充填されていてもよく、または導電性物質がビアの壁に沿って形成されたものであってもよい。また、第1及び第2再配線ビア143a、143bは、テーパ状または円筒状などの様々な他の形状を有することができる。
【0071】
アンダーバンプ金属(UBM)層170は、電気接続構造体180の接続信頼性を向上させ、半導体パッケージ100のボードレベル信頼性を改善することができる。上述のように、UBM層170は、パッシベーション層160に配置され、第2連結部材140Bの第2再配線パターン142bと連結される。電気接続構造体180は、半導体パッケージ100を外部と物理的及び/または電気的に連結させることができる。例えば、半導体パッケージ100は、電気接続構造体180を介して電子機器のメインボードに実装されることができる。
【0072】
電気接続構造体180は、導電性物質、例えば、Sn−Al−Cuなどの低融点合金で形成されることができるが、これに限定されるものではない。また、電気接続構造体180は、ランド(land)、ボール(ball)、ピン(pin)などであってもよく、多重層または単一層で形成されることができる。
【0073】
以下、添付図面(図12図19)を参照して、本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法について説明する。
【0074】
本製造方法を説明する過程で、本実施形態による半導体パッケージの様々な特徴及び長所が具体的に理解されることができる。本実施形態による半導体パッケージの製造方法は、支持部材の形成過程(図13a〜図13e参照)と、連結部材の形成過程(図17a〜図17e参照)と、に大別して説明することができる。
【0075】
図13a〜図13eは、本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法のうち、支持部材の形成過程を示す主要工程の断面図であり、図14図16はそれぞれ、図13b、図13c、及び図13eの結果物の平面図である。
【0076】
図13aを参照すると、互いに反対に位置する第1及び第2面110A、110Bを有するコア部材110を製造する。
【0077】
コア部材110は、第1及び第2面110A、110Bにそれぞれ配置された金属層112a、112bを有する銅張積層板(CCL:Copper Clad Laminate)であることができる。図13aに示されたコア部材110は、図12に示された大型パネルのユニットに相当する。すなわち、図12に示されたパネル500のそれぞれのユニットは、図13a〜図13eに示された個別パッケージに係るコア部材110と理解されることができる。このように、大面積のパネル500を用いることで、1回の工程によって大量の半導体パッケージを製造することもでき、最終的に図18に示された切断工程により、個別パッケージを得ることができる。
【0078】
次いで、図13bを参照すると、コア部材110にパッケージ用キャビティ110Hを形成した後、コア部材110を第1キャリアフィルム210に付着する。
【0079】
パッケージ用キャビティ110Hの形成過程は、レーザードリル及び/または機械ドリル及び/またはサンドブラストなどを用いて行うことができる。パッケージ用キャビティ110Hは、図14に示されたように、製造する半導体パッケージを定義するキャビティであり、実際には、切断マージンを考慮して、製造する半導体パッケージのサイズに比べてやや大きく形成することができる。次に、上記コア部材110の第1面110Aを、粘着性を有する第1キャリアフィルム210に付着させる。例えば、第1キャリアフィルム210はエポキシ樹脂を含む粘着性テープであることができる。
【0080】
次に、図13cを参照すると、パッケージ用キャビティ110H内に複数の受動部品135を配列し、樹脂体131を適用することで、配列された受動部品135を封止することができる。
【0081】
複数の受動部品135は、キャビティ130Hが形成される領域を除いた領域に、樹脂体131での最終配列形態(図10参照)で配置されることができる。具体的に、図15に示されたように、複数の受動部品135は、キャビティ130Hの縁領域、すなわち、支持部材(または樹脂体)が形成される領域に配列されることができ、後続工程で、第1切断線CL1に沿って定義されるキャビティ130Hが形成されることができる。本工程で形成される樹脂体131は、未硬化状態のフィルムをラミネートしてから硬化する方法により形成してもよく、液状樹脂を塗布してから硬化する方法により形成してもよい。本実施形態において、樹脂体131は、コア部材110の第2面110Bを覆うように形成してもよく、他の実施形態において、樹脂体131は、コア部材110の厚さに対応するかそれより低い高さで形成してもよい。
【0082】
次いで、図13dを参照すると、第1キャリアフィルム210を除去し、除去された面に第1絶縁層141aを形成した後、第1切断線CL1で定義されるキャビティ130Hを形成することができる。
【0083】
第1キャリアフィルム210の除去は、公知の機械的方法を用いて行うことができる。第1キャリアフィルム210を除去した面に、ラミネート工程などを用いて第1絶縁層141aを形成することができる。例えば、ラミネート工程には、ABFまたはRCF(resin coated film)などのビルドアップ樹脂フィルムが用いられることができる。また、キャビティ130Hの形成は、上述のパッケージ用キャビティ110Hと類似して、レーザードリル及び/または機械ドリル及び/またはサンドブラストなどを用いて行うことができる。その結果、図16に示されたように、キャビティ130Hが形成された樹脂体131は、その内部に埋め込まれた多数の受動部品135を備えることとなり、その外郭ラインはコア部材によって囲まれた形態を有することができる。
【0084】
次に、図13eを参照すると、第1絶縁層141aに埋め込まれた受動部品135の接続端子135Tと連結される第1再配線層145aを形成することができる。
【0085】
第1再配線層145aは、第1絶縁層141aにそれぞれの受動部品135の接続端子135Tが露出するようにビアホールを形成し、めっき工程を用いて第1再配線パターン142a及び第1再配線ビア143aを形成することにより形成することができる。このような工程により、樹脂体131に埋め込まれた受動部品135のための第1再配線層145aを提供することができる。ビアホールの形成は、レーザーまたはフォトリソグラフィなどを用いた工程により行うことができる。必要に応じて、ビアホールを形成した後、デスミア(dismear)工程を適用してもよい。
【0086】
また、本めっき工程で、樹脂体131の第2面及びキャビティ130Hの内部側面130Sにもめっき工程をともに適用することで、第1遮蔽層147を同時に形成することができる。少なくとも上記樹脂体131の第2面131Bに配置された第1部分147aは、第1再配線パターン142aの厚さと実質的に同一の厚さでめっきされることができる。例えば、第1再配線層145aと第1遮蔽層147は銅などの金属を含むことができる。上記第1遮蔽層147の部分147bは、上記キャビティ130Hの内部側壁130Sに沿って延びて上記第1再配線層145aに接地連結されることができる(図16参照)。本めっき工程において、最終のパッケージにおいて除去されるコア部材110の表面にはシード層を形成しないため、図13eに示されたように、コア部材110にはめっき層が形成されない。
【0087】
図17a〜図17eは、本発明の一実施形態による半導体パッケージの製造方法のうち、連結部材の形成過程を示す主要工程の断面図であり、図18及び図19はそれぞれ、図17d及び図17eの結果物の平面図である。本工程で形成される連結部材は第2連結部材に相当する。
【0088】
図17aを参照すると、図13eに示された結果物を第2キャリアフィルム220上に付着する。
【0089】
本付着工程において、樹脂体131の第1面131Aに形成された第1連結部材140Aは、第2キャリアフィルム220と向かい合うように第2キャリアフィルム220に付着することができる。上記第2キャリアフィルム220は、第1キャリアフィルム210と類似の粘着性を有する樹脂フィルムであることができる。例えば、第2キャリアフィルム220はエポキシ樹脂を含む粘着性テープであることができる。
【0090】
次いで、図17bを参照すると、キャビティ130H内に半導体チップ120を配置し、半導体チップ120を封止するように封止材150を形成する。
【0091】
キャビティ130H内に位置する第2キャリアフィルム220上に、半導体チップ120をフェイス−ダウン形態で付着する。半導体チップ120の活性面、すなわち、接続パッド120Pが形成された面を第2キャリアフィルム220に付着することができる。次に、キャビティ130H内に配置された半導体チップ120を封止するように封止材150を形成する。本工程で形成される封止材150は、樹脂体131の第2面131Bとコア部材110の第2面110Bを覆うことができる。封止材150は、未硬化状態のフィルムをラミネートしてから硬化する方法により形成してもよく、液状樹脂を塗布してから硬化する方法により形成してもよい。
【0092】
次に、図17cを参照すると、第2キャリアフィルム220を除去し、第2連結部材140Bを形成する。
【0093】
第2キャリアフィルム220が除去された面に、第1連結部材140Aおよび半導体チップ120の活性面が露出することができる。その露出した表面に第2連結部材140Bを形成することで、第1連結部材140Aの第1再配線層145aと半導体チップ120の接続パッド120Pを再配線する第2再配線層145bを提供することができる。本工程では、上記露出した表面に感光性絶縁物質(PID)を塗布して第2絶縁層141bを形成する。次いで、フォトリソグラフィ工程を用いて、第1連結部材140Aの第1再配線層145aと半導体チップ120の接続パッド120Pを露出するビアホールを形成する。次に、電解めっきや無電解めっきにより、第2再配線パターン142b及び第2再配線ビア143bで構成された第2再配線層145bを形成することができる。本実施形態では、上述の工程をさらに行うことで、2レベルで構成された第2再配線層145bを提供することができる。上記の第2連結部材140Bの形成工程が、第2キャリアフィルム220を除去した後、封止材150が形成された面にさらなるキャリアフィルム(不図示)を付着した状態で行うことができることはいうまでもない。
【0094】
次いで、図17dを参照すると、第2連結部材140Bの下面にパッシベーション層160を形成し、パッシベーション層160上に、第2再配線層145bに連結されたUBM層170及び電気接続構造体180を形成する。
【0095】
上述のラミネート方法または塗布方法により、第2連結部材140B上にパッシベーション層160を形成する。パッシベーション層160に第2再配線層145b(特に、第2再配線パターン142b)の一部を露出させる開口を形成し、第2再配線パターン142bの露出した領域と接続されるようにパッシベーション層160の開口にアンダーバンプ金属層170を形成し、アンダーバンプ金属層170上に電気接続構造体180を形成する。
【0096】
次に、図17d及び図18に示されたように、第2切断線CL2に沿って切断してコア部材110を除去することで、図17e及び図19に示された半導体パッケージを得ることができる。
【0097】
第2切断線CL2はコア部材110に隣接した樹脂体131の領域に位置することができる。第遮蔽層147を形成する過程(図13e参照)において、第2切断線CL2が位置する領域は、コア部材110の表面とともにめっきされないことができる(すなわち、シード層が形成されない)。その結果、本切断工程は、金属層のない樹脂体131と第1連結部材140Aの第1絶縁層141aで構成された部分に沿って切断が行われるため、工程が容易に行われることができる。
【0098】
本個別化工程の後に、封止材150の表面に第2遮蔽層149をさらに形成することで、図9及び図10に示された半導体パッケージを製造することができる。第2遮蔽層149の形成工程は、スパッタリングなどの蒸着工程により行うことができる。
【0099】
本発明による実施形態は様々な形態に変更されて実現されることができる。例えば、第2遮蔽層149を含む遮蔽構造を変更して設計することができ、さらなる放熱手段を導入する方式で実現されることもできる。
【0100】
以下、図20図23を参照して本発明の様々な実施形態について説明する。
【0101】
図20及び図21はそれぞれ、本発明の様々な実施形態による半導体パッケージを示した概略的な断面図である。
【0102】
図20を参照すると、本実施形態による半導体パッケージ100Aは、第2遮蔽層の構造が異なることを除き、図9及び図10に示された構造と類似すると理解することができる。本実施形態の構成要素についての説明は、特に反対される説明がない限り、図9及び図10に示された半導体パッケージ100の同一または類似の構成要素についての説明を参照することができる。
【0103】
本実施形態による半導体パッケージ100Aは、封止材150の上面に形成された第2遮蔽層149'と、上記第1及び第2遮蔽層147、149'が連結されるように上記封止材150を貫通する金属トレンチ148と、を含むことができる。十分な遮蔽効果のために、上記半導体パッケージ100Aの平面視において、上記金属トレンチ148は上記キャビティ130Hを囲む形状を有することができる。
【0104】
本実施形態では、個別化工程(図17e参照)の前に、パネルレベルで封止材の上面に金属トレンチ148と第2遮蔽層149'を形成することができ、個別化工程は第2遮蔽層149'を形成した後に行うことができる。その結果、本実施形態による半導体パッケージ100Aの側面は、上記樹脂体131の側面130Sによって提供されることができる。必要に応じて、個別化工程の後に、樹脂体131の側面131Sには他のさらなる保護層(不図示)が形成されてもよいことはいうまでもない。
【0105】
図21を参照すると、本実施形態による半導体パッケージ100Bは、放熱体195を備える点と、UBMビアの構造が異なる点を除き、図9及び図10に示された構造と類似すると理解することができる。本実施形態の構成要素についての説明は、特に反対される説明がない限り、図9及び図10に示された半導体パッケージ100の同一または類似の構成要素についての説明を参照することができる。
【0106】
本実施形態による半導体パッケージ100Bは、上記半導体チップ120の上面に配置された放熱体195をさらに含むことができる。本実施形態において、上記放熱体195は、封止材150を貫通する金属ビア198を介して上記第2遮蔽層149に連結されることができる。このような連結により、放熱体195の放熱性能を向上させることができる。また、放熱体195と金属ビア198は第2遮蔽層149のための接地として活用されることもできる。
【0107】
例えば、放熱体195と金属ビア198は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、またはこれらの合金などの導電性物質を含むことができる。また、本実施形態で採用された個別のUBM層170'は複数(例えば、2つ)のUBMビアを含むことができる。
【0108】
図22は本発明の一実施形態による半導体パッケージを示した概略的な断面図であり、図23図22の半導体パッケージをII−II'線に沿って切断して示した平面図である。
【0109】
図22及び図23を参照すると、本実施形態による半導体パッケージ100Cは、複数のキャビティを備える点を除き、図9及び図10に示された構造と類似すると理解することができる。本実施形態の構成要素についての説明は、特に反対される説明がない限り、図9及び図10に示された半導体パッケージ100と同一または類似の構成要素についての説明を参照することができる。
【0110】
本実施形態による半導体パッケージ100Cは、第1及び第2キャビティ130HA、130HBを有する樹脂体131'を含むことができる。上記第1及び第2キャビティ130HA、130HBにはそれぞれ第1及び第2半導体チップ120A、120Bが含まれることができる。第1遮蔽層147は、上記の実施形態と類似して、上記樹脂体131'の第2面131Bと上記第1及び第2キャビティ130HA、130HBの内部側壁の全てに配置されることができる。また、第1遮蔽層147は、上記第1及び第2キャビティ130HA、130HBの内部側壁の下端で上記第1再配線層145aに連結されることができる。
【0111】
本実施形態では、1つの樹脂体131'に2つのキャビティ130HA、130HBを含む形態を例示したが、必要に応じて、3つ以上のキャビティを含むことができる。また、追加のキャビティに半導体チップをさらに配置する形態を例示したが、他の受動部品(例えば、比較的大きいサイズの受動部品)が配置されてもよい。
【0112】
本発明において「連結される」というのは、直接的に連結された場合だけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結された場合を含む概念である。また、「電気的に連結される」というのは、物理的に連結された場合と、連結されていない場合をともに含む概念である。なお、第1、第2などの表現は、一つの構成要素と他の構成要素を区別するために用いられるもので、該当する構成要素の順序及び/または重要度などを限定しない。場合によっては、本発明の範囲を外れずに、第1構成要素は第2構成要素と命名されることもでき、類似して第2構成要素は第1構成要素と命名されることもできる。
【0113】
本発明で用いられた一実施例という表現は、互いに同一の実施例を意味せず、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されるものである。しかし、上記提示された一実施例は、他の実施例の特徴と結合して実施されることを排除しない。例えば、特定の一実施例で説明された事項が他の実施例で説明されていなくても、他の実施例でその事項と反対であるか矛盾する説明がない限り、他の実施例に関連する説明であると理解されることもできる。
【0114】
本発明で用いられた用語は、一例を説明するために用いられたものであるだけで、本発明を限定しようとする意図ではない。このとき、単数の表現は文脈上明確に異なる意味でない限り、複数を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13a
図13b
図13c
図13d
図13e
図14
図15
図16
図17a
図17b
図17c
図17d
図17e
図18
図19
図20
図21
図22
図23