(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
過硫酸塩が導入される速度、化学線反応器における化学線の強度、および二酸化硫黄が導入される速度のうちの少なくとも1つを調節することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】発明の1つ以上の実施の形態によるシステムを示す概略図である。
【
図2】発明の1つ以上の実施の形態によるシステムを示す概略図である。
【
図3】発明の1つ以上の実施の形態による容器を示す概略図である。
【
図4A】発明の1つ以上の実施の形態による容器を示す概略図である。
【
図4B】発明の1つ以上の実施の形態による容器を示す概略図である。
【
図5】発明の1つ以上の実施の形態によるセンサおよび制御装置システムを示す概略図である。
【
図6】発明の1つ以上の実施の形態が実施されてよいプロセッサまたは制御システムを示す概略図である。
【
図7】発明の幾つかの実施の形態による、超純水製品の水品質を示すグラフである。
【
図8】発明の1つ以上の実施の形態による、全有機炭素(TOC)濃度と時間との関係を示すグラフである。
【
図9】発明の1つ以上の実施の形態による、全有機炭素(TOC)濃度と時間との関係を示すグラフである。
【
図10】発明の1つ以上の実施の形態による、全有機炭素(TOC)濃度と時間との関係を示すグラフである。
【
図11】発明の1つ以上の実施の形態による、全有機炭素(TOC)濃度と時間との関係を示すグラフである。
【
図12】発明の1つ以上の実施の形態による、残留過硫酸塩と時間との関係を示すグラフである。
【
図13】発明の1つ以上の実施の形態による、二酸化硫黄濃度と導電率の変化との関係を示すグラフである。
【0024】
詳細な説明
発明の1つ以上の態様は、水処理または浄化システムおよび技術に向けられていること
ができる。発明の様々なシステムおよび技術は、通常、プロセス流体または流れから望ま
しくない種を除去する1つ以上のユニット操作部を利用するまたは有する。プロセス流に
おける、通常は望ましくないまたは好ましくない様々な目標種または化合物の濃度または
レベルの非選択的または選択的な除去または減少を促進するために、直列で、または並列
な流れ配列において、または直列および並列の流れ配列の組合せにおいて利用されてよい
。さらに、発明のシステムおよび技術は、システムのユニット操作部から発生した種また
は副産物種の濃度の調節を促進するために1つ以上のユニット操作部を利用してよい。発
明の幾つかの態様は、幾つかの場合に低レベルの不純物または汚染物を有することを特徴
とすることができる水を処理または浄化する技術およびシステムまたはシステムの構成要
素に向けられていることができる。発明の幾つかの有利な態様は、超純水を提供するシス
テムおよび技術に向けられていることができる。発明の特に有利な態様は、半導体プロセ
シングまたは製造操作において使用するための超純水を提供するシステムおよび技術に向
けられていることができる。幾つかの場合、発明は、水または超純水を含有する水回路の
水または超純水特性を維持する形式で、循環する水または超純水システムにおいて補給水
を提供するシステムおよび技術を提供する。発明のシステムおよび技術は、幾つかの場合
、補給水または流入水または超純水を、処理された水または超純水と混合してよい。発明
のさらに別の態様は、水処理または浄化システムとの使用に適した制御システムおよび技
術に向けられていることができる。発明のさらに別の態様は、超純水を提供することによ
って半導体製造操作を促進する制御システムおよび技術に向けられていることができる。
実際、発明の幾つかの態様は、フィードフォワードまたはフィードバックアプローチまた
はそれら両方を利用することによって水または超純水処理または浄化を促進する制御シス
テムおよび技術に向けられていてもよい。発明のさらに別の態様は、水または超純水また
は液体流における目標種または化合物のレベルまたは濃度を測定するための技術に向けら
れていることができる。測定技術は、超純水を提供することを促進する制御システムおよ
び技術を利用してよい。
【0025】
発明の少なくとも1つの態様によれば、発明の幾つかの実施の形態は、水を処理するた
めのシステムを含むことができる。発明のシステムおよび技術は、上流プロセスの副産物
の濃度を除去または少なくとも低減するユニット操作部を備えた1つ以上の補助的なプロ
セストレーンとともに遊離基スカベンジングに有利な条件を生ぜしめるために超純水を利
用することに依存する第1のプロセストレーンを含むことができる。水を処理するための
システムは、1つ以上の上流プロセスからの副産物を含むことができる水の少なくとも1
つの供給源に流体接続された少なくとも1つの遊離基スカベンジングシステムを含むこと
ができる。発明のある態様では、水の少なくとも1つの供給源は、純水、または超純水、
および好適には少なくとも15メグオーム・センチメートルの抵抗率を有する水であるこ
とができる。水を処理するためのシステムは、少なくとも1つの遊離基スカベンジングシ
ステムの下流に流体接続された少なくとも1つの微粒子除去システムと、少なくとも1つ
の微粒子除去システムの下流に流体接続された少なくとも1つの超純水供給システムとを
含むこともできるまたはこれらに流体接続されていることもできる。さらに、水を処理す
るためのシステムは、少なくとも1つの超純水供給システムを遊離基スカベンジングシス
テムのうちの少なくとも1つの流体接続する少なくとも1つの水戻しシステムをも含む。
遊離基スカベンジングシステムは、ある場合には、少なくとも1つの前駆物質化合物の少
なくとも1つの供給源から実質的に成る、または好適にはそれを含むことができる。通常
、少なくとも1つの前駆物質化合物の少なくとも1つの供給源は、少なくとも1つの遊離
基前駆物質化合物を少なくとも1つの水の供給源からの水の少なくとも一部に導入するよ
うに配置または構成されかつ配置されている。遊離基スカベンジングシステムは、さらに
、少なくとも1つの前駆物質化合物を水における少なくとも1つの遊離基スカベンジング
種に開始または変換することもできる少なくとも1つの別の択一的な装置を備えたまたは
備えない、化学線の少なくとも1つの供給源から実質的に成るまたは含むことができる。
さらに別の場合、微粒子除去システムは、少なくとも1つの限外ろ過装置を含むことがで
きる。通常、少なくとも1つの限外ろ過装置は、化学線の少なくとも1つの供給源または
少なくとも1つの遊離基開始装置の下流、および好適には少なくとも1つの超純水供給シ
ステムの上流に流体接続されている。
【0026】
発明の少なくとも1つの別の態様によれば、発明の幾つかの実施の形態は、半導体製造
ユニットに超純水を提供するためのシステムを含むことができる。システムは、少なくと
も1つの化学線反応器に流体接続された水の1つ以上の供給源を含むことができる。少な
くとも1つの反応器は、好適には、水の供給源からの水を照射するように構成されている
。システムは、さらに、前駆物質化合物の1つ以上の供給源を含むことができる。前駆物
質化合物の1つ以上の供給源は、1つ以上の水供給源からの水に1つ以上の遊離基前駆物
質化合物を導入するように配置することができる。システムは、1つ以上の化学線反応器
のうちの少なくとも1つの下流、および好適には超純水分配システムの上流に流体接続さ
れた少なくとも1つの微粒子フィルタを含むこともできる。超純水分配システムは、発明
の幾つかの有利な実施の形態では、半導体製造ユニットに流体接続されている。水供給源
は、通常、約25ppb未満の全有機炭素(TOC)値を有する水を提供する。超純水を
提供するためのシステムは、さらに、超純水分配システム、通常はその出口部分を、水供
給源、化学線反応器および微粒子フィルタのうちの少なくとも1つに流体接続するリサイ
クルラインを含むことができる。
【0027】
幾つかの態様によれば、発明の幾つかの実施の形態は、半導体製造ユニットに超純水を
提供する方法を含むことができる。方法は、約25ppb未満のTOC値を有する流入水
を提供し、少なくとも1つの遊離基前駆物質化合物を水に導入し、少なくとも1つの遊離
基前駆物質化合物を少なくとも1つの遊離基スカベンジング種に変換する、1つ以上の行
為を含むことができる。方法は、さらに、超純水を製造するために水からあらゆる微粒子
の少なくとも一部を除去し、超純水の少なくとも一部を半導体製造ユニットに供給する、
1つ以上の行為を含むことができる。
【0028】
別の態様によれば、発明の幾つかの実施の形態は、命令を形成するコンピュータ読取可
能信号が記憶されたコンピュータ読取可能媒体を含むことができ、前記命令は、少なくと
も1つのプロセッサによって実行された結果、少なくとも1つのプロセッサに命令して、
流入水への少なくとも1つの遊離基前駆物質化合物の付加を調節する方法を実行する。流
入水は、幾つかの場合、純水または超純水であることができるが、好適には、約25pp
b未満のTOC値を有する。少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な方法は、流
入水のTOC値に少なくとも部分的に基づいて1つ以上の駆動信号を発生し、1つ以上の
駆動信号を少なくとも1つの前駆物質化合物の少なくとも1つの供給源に送信する、1つ
以上の行為を含むことができ、前記少なくとも1つの供給源は、少なくとも1つの前駆物
質化合物を流入水に導入するように配置されている。
【0029】
発明の別の態様によれば、発明の幾つかの実施の形態は、水を処理するためのシステム
を含むことができる。システムは、化学線主反応器を含むことができる。システムは、さ
らに、少なくとも1つの過硫酸塩前駆物質化合物を化学線主反応器へ導入するために配置
された過硫酸塩前駆物質化合物の供給源を含むことができる。システムは、さらに、化学
線主反応器の上流に配置された、全有機炭素(TOC)濃度センサなどの1つ以上のセン
サを含むことができる。システムは、さらに、化学線主反応器の下流に配置された過硫酸
塩濃度センサを含むことができる。システムは、さらに、還元剤の供給源を含むことがで
きる。還元剤は、化学線主反応器の下流に少なくとも1つの還元剤を導入するように配置
することができる。還元剤濃度センサを提供することもできる。還元剤濃度センサを、少
なくとも1つの還元剤の付加箇所の下流に配置することができる。制御装置を設けること
もできる。制御装置は、TOC濃度センサ、過硫酸塩濃度センサ、および還元剤濃度セン
サのうちの少なくとも1つから少なくとも1つの入力信号を受け取るように作用的に接続
されていることができる。制御装置は、過硫酸塩前駆物質化合物が化学線主反応器に導入
される速度、化学線主反応器における化学線の強度、および還元剤がシステムに導入され
る速度のうちの少なくとも1つを調節することができる。
【0030】
発明のさらに別の態様によれば、水を処理する方法が提供される。方法は、処理される
水を提供することを含むことができる。方法は、処理される水のTOC値を測定し、処理
される水の測定されたTOC値の少なくとも1つの入力信号に少なくとも部分的に基づい
て、処理される水に過硫酸塩アニオンを導入することも含むことができる。方法は、主反
応器に過硫酸塩アニオンを含有する水を導入し、照射された水流を製造するために、水に
おける過硫酸塩アニオンを反応器において紫外光に曝すことを含むこともできる。方法は
、さらに、処理される水のTOC値、反応器の下流の水の過硫酸塩値、および過硫酸塩ア
ニオンの付加の速度から成るグループから選択された入力信号のうちの少なくとも1つに
少なくとも部分的に基づいて紫外光の強度を調節することを含むことができる。還元剤を
、照射された水に導入することができる。
【0031】
発明のさらに別の態様によれば、液体流における化合物の濃度を測定するための方法が
提供される。方法は、液体流における第1の導電率を測定し、液体流の少なくとも一部を
照射することを含むことができる。方法は、さらに、照射後の液体流の第2の導電率を測
定し、第1の導電率測定および第2の導電率測定に少なくとも部分的に基づいて化合物の
濃度を計算することを含むことができる。発明のある実施の形態では、化合物は、過硫酸
塩または二酸化硫黄であることができる。
【0032】
発明のさらに別の態様によれば、液体流への二酸化硫黄の導入を制御するための方法が
提供される。システムは、液体流と流体接続した過硫酸塩濃度センサを含むことができる
。システムは、さらに、二酸化硫黄の供給源を含むことができる。二酸化硫黄は、過硫酸
塩濃度センサの下流の液体流に二酸化硫黄を導入するように配置することができる。シス
テムは、さらに、液体流と流体接続しておりかつ二酸化硫黄の供給源の下流に配置された
二酸化硫黄濃度センサを含むことができる。システムは、さらに、制御装置を含むことが
できる。制御装置は、過硫酸塩濃度センサおよび二酸化硫黄流のうちのいずれか一方から
の少なくとも1つの入力信号に基づいて、液体流に導入される二酸化硫黄の付加の速度お
よび量のうちの少なくとも一方を調節する制御信号を発生するように構成することができ
る。
【0033】
発明のさらに別の態様によれば、化学線反応器が提供される。化学線反応器は、容器と
、容器における管の第1の配列とを含むことができる。管の第1の配列は、平行な管の第
1のセットと、平行な管の第2のセットとを含むことができる。各管は、少なくとも1つ
の紫外線ランプを含むことができ、第1のセットの平行な管のそれぞれは、第2のセット
の管の長手方向軸線に対して直交する長手方向軸線を有するように配置されている。
【0034】
そのうちのいずれかが発明の1つ以上の態様に関連していてよい1つ以上の実施の形態
において、ここに開示されたシステムおよび技術は、システムの少なくとも1つのユニッ
ト操作部または構成要素の少なくとも1つの操作パラメータ、状態または条件、またはプ
ロセス流の1つ以上の特性または物理的特性を調節または調整する1つ以上のサブシステ
ムを利用してよい。このような調節および調整特徴を容易にするために、発明の1つ以上
の実施の形態は、1つ以上の構成要素またはプロセスの現状、状態または条件を提供する
制御装置および表示装置を利用してよい。たとえば、少なくとも1つのセンサが、たとえ
ば供給源からの水、遊離基スカベンジングシステムに入るまたは遊離基スカベンジングシ
ステムから出る水、微粒子除去システムに入るまたは微粒子除去システムから出る水、化
学線放射反応器または1つ以上のその他の下流のプロセスに入るまたは化学線放射反応器
または1つ以上のその他の下流のプロセスから出る水、の強度特性または広範囲な特性の
表示を提供するために利用されてよい。すなわち、特に有利な実施の形態によれば、発明
のシステムおよび技術は、システムのユニット操作部のうちのいずれかに入るまたはシス
テムのユニットの操作部のうちのいずれかから出る水の状態、条件、特性または品質の表
示をたとえば提供する、組成分析器、または導電率セルなどの、1つ以上のセンサまたは
その他の表示装置を含んでよい。
【0035】
図1は、発明の1つ以上の態様によるシステム100を概略的に具体化したものである
。システム100は、超純水であると考えることができる水を含む水を提供する水処理ま
たは浄化システムの代表例であることができる。発明の幾つかの特に有利な実施の形態で
は、システム100は、半導体製造設備において使用するのに適した超純水を提供するか
または超純水品質を少なくとも維持する浄化システムに関するものであることができるま
たはその代表例であることができる。発明のさらに別の態様は、1つ以上の半導体製造ユ
ニット(図示せず)に、処理された超純水を提供するために、超純水を利用する際に考慮
することができるシステムを含む。つまり、発明の幾つかの態様によれば、システム10
0は、1つ以上の水源110からの補給水または入口水に存在することがある1つ以上の
不純物または汚染物の濃度、含有率またはレベルを低減し、処理された水を、超純水を利
用するシステムに提供する、水処理システムであることができる。
【0036】
例示的に示したように、システム100は、1つ以上の第2のもしくは副処理トレーン
もしくはシステム102に結合された1つ以上の第1のもしくは主の処理トレーンまたは
システム101を含むことができる。システム100は、少なくとも1つの副処理システ
ムに、かつ幾つかのさらに有利な構成においては少なくとも1つの主処理システムに流体
接続された、少なくとも1つの水分配システム103をさらに含んでよい。別の有利な実
施の形態は、主処理システム、副処理システムおよび水分配システムのうちの少なくとも
1つにおいて少なくとも1つの流れ方向制御装置を含む構成を有することができる。方向
流れ制御装置の非制限的な例は、逆止め弁および堰を含む。
【0037】
好適には、水源110は、低レベルの不純物から成る、低レベルの不純物から実質的に
成るまたは低レベルの不純物を含む水を提供する。より好適には、水源110からの水は
、尿素として、約25ppb未満またはさらには約20ppb未満の全有機炭素レベルも
しくは値と、少なくとも約15メグオーム・センチメートルまたはさらには少なくとも約
18メグオーム・センチメートルの抵抗とから成るグループから選択された少なくとも1
つの特性を有する、超純水から成る、超純水から実質的に成るまたは超純水を含む。第1
のもしくは主処理システム101は、さらに、反応器120に流体接続された、少なくと
も1つの前駆物質処理化合物源122を含むことができる。
【0038】
水源110からシステム100に導入される水は、通常、または好適には、低レベルの
不純物を有することによって特徴付けられることができる。たとえば、発明の幾つかの実
施の形態は、逆浸透、電気透析、電気脱イオン、蒸留、イオン交換、またはこのような操
作の組合せを利用する処理トレーンのような1つ以上の処理トレーン(図示せず)によっ
て前もって処理または浄化された純水、超純水またはそれらの組合せを利用する。前述の
ように、発明の有利な実施の形態は、通常、少なくとも約15メグオーム・センチメート
ル、好適には少なくとも約18メグオーム・センチメートルの低い導電率または高い抵抗
、および/またはたとえば、通常は尿素またはその他の炭素化合物または代理としての、
約50ppb未満、好適には約25ppb未満の低い全有機炭素レベルとを有する、水源
110からの流入超純水を含む。幾つかの実施の形態では、入口水は、1ppb程度に低
くてよい。別の実施の形態では、流入水は、0.5ppb程度に低くてよい。さらに別の
実施の形態において、流入水の抵抗は、約1メグオーム・センチメートルであってよい。
【0039】
発明の幾つかの特定の実施の形態において、第1の処理システム101は、少なくとも
1つの遊離基スカベンジングシステムを特徴とするまたは含むことができる。遊離基スカ
ベンジングシステム100は、少なくとも1つの水源110に流体接続された、照射反応
器などの、少なくとも1つの遊離基スカベンジャ反応器120を含むことができる。反応
器120は、栓流反応器または連続的に撹拌されるタンク反応器、またはそれらの組合せ
であることができる。幾つかの実施の形態では、栓流反応器は、反応器内のランプによる
照明の、短絡などのより低い照射強度のブラインディッドまたは領域の可能性を防止する
ために使用することができる。栓流反応器は、平行な、乱流でない流路を有する、反応器
を通る流体の層流経路を促進する条件化で作動する反応器として形成することができる。
反応器120は、通常、反応器において流れる水における遊離基種が、不純物、通常は有
機炭素ベース不純物のうちの少なくとも1つを、不活性化合物、水から除去されてよい1
つ以上の化合物、または少なくとも1つの不純物に対してより容易に除去されることがで
きるものに除去、劣化またはその他の形式で変換することができるように十分な滞在時間
を提供するように寸法決めされている。
【0040】
加えて、反応器は、反応器における十分なまたは望ましい滞在時間を提供するために、
システムの予測される流量に基づいて寸法決めすることができる。幾つかの実施の形態に
おいて、システムを通る水の流量は、システムの下流における処理された水の需要、また
はシステムの上流において利用されている水の流量、またはそれら両方に基づくことがで
きる。特定の例において、流量は、約400gpm〜約1300gpmであることができ
る。別の特定の例において、流量は、約400gpm〜約1900gpmであることがで
きる。反応器、およびポンプおよび流れ弁などのシステムのその他のユニット操作部およ
び機器は、約400gpm〜約1900gpmの流量の変動もしくは変化を許容するよう
に選択および寸法決めされることができる。
【0041】
遊離基スカベンジングシステムにおいて、水における有機化合物は、1つ以上の遊離基
種によって二酸化炭素に酸化させることができ、この二酸化炭素は、1つ以上の下流のユ
ニット操作部において除去することができる。反応器120は、1つ以上の前駆物質を、
1つ以上の遊離基スカベンジング種に変換する少なくとも1つの遊離基活性化装置を有す
ることができる。たとえば、反応器120は、水に化学線放射を照射またはその他の形式
で提供し、前駆物質化合物を、1つ以上の遊離基種に分割するために、1つ以上の反応質
において1つ以上のランプを有することができる。
【0042】
反応器は、チャンバの間の1つ以上のバッフルによって2つのチャンバに分割すること
ができる。バッフルは、チャンバなどにおいて、反応器に混合または乱流を提供するか、
混合を防止するか、反応器の内部を通る層状の平行な流路を促進するために使用すること
ができる。幾つかの実施の形態において、反応器入口は、第1のチャンバと流体接続して
おり、反応器出口は、第2のチャンバと流体接続している。
【0043】
幾つかの実施の形態において、約185nm、220nmおよび/または254nmの
光、または約185nm〜約254nmの範囲の光によって、様々なパワーレベルで、そ
れぞれのチャンバ内の水を照射するように配置された少なくとも1つの紫外線(UV)ラ
ンプを有する少なくとも3つの反応器チャンバは、反応器120において直列に配置され
ている。直列に配置された反応器のセットを、並列に配置することができる。たとえば、
直列における反応器の第1のセットは、直列における反応器の第2のセットに対して並列
に配置されてよく、それぞれのセットは、全部で6つの反応器のために、3つの反応器を
有する。それぞれのセットにおける反応器のうちのいずれか1つ以上は、いかなる時も作
動していてよい。幾つかの実施の形態では、全ての反応器が作動していてよく、別の実施
の形態では、反応器の1つのセットのみが作動している。
【0044】
遊離基スカベンジングシステムの構成要素としての化学線照射システムの市販されてい
るものは、たとえば、AQUAFINE
(R) UVシステムのような、イリノイ州ナパービルのQuant
rol社からのもの、およびケンタッキー州アーランガーのAquionics Incorporatedからの
ものを含む。
【0045】
上述のように、発明は、1つの前駆物質化合物に限定されず、複数の前駆物質化合物を
利用してよい。幾つかの実施の形態では、前駆物質化合物は、望ましくない種を劣化させ
るために使用されてよい。別の実施の形態では、前駆物質化合物は、望ましくない化合物
を、イオン化された種、または弱く帯電された種などの、除去可能な構成要素に変換する
ために使用されてよい。複数の前記物質化合物は、複数の遊離基種を発生するために利用
されてよい。この補足的な配列は、第1の遊離基スカベンジング種が選択的に第1のタイ
プの望ましくない化合物を劣化させ、第2の遊離基種が選択的にその他の望ましくない化
合物を劣化させるような条件において有利であろう。これに代えて、第1の変換された種
または第1の遊離基種に容易に変換させることができる第1の前駆物質化合物が利用され
てよい。次いで、第1の遊離基種は、第2の前駆物質化合物を、第2の変換された種また
は第2の遊離基種に変換することができる。この反応の連続するセットは、第1の遊離基
種が第1のタイプの望ましくない化合物を劣化または変換し、かつ第2の遊離基種が選択
的にその他の望ましくない化合物を劣化または変換させるような条件において、または第
2の遊離基種への第2の前駆物質化合物の変換または活性化が、望ましくないことに高い
エネルギレベルを要求するような場合にも、有利であろう。複数のスカベンジング種を提
供するために複数の化合物が使用されてよい。
【0046】
1つ以上の前駆物質化合物は、遊離基スカベンジング種に変換させることができるまた
は遊離基スカベンジング種の変換を促進するあらゆる化合物であることができる。非制限
的な例は、アルカリおよびアルカリ金属過硫酸塩および過硫酸アンモニウムまたは過硫酸
アンモニウム、過酸化水素、アルカリおよびアルカリ金属過酸化物などの過酸化物塩、ア
ルカリおよびアルカリ金属過ホウ酸塩などの過ホウ酸塩、アルカリおよびアルカリ金属ペ
ルオキシジスルフェートおよびペルオキソ二硫酸アンモニウムなどのペルオキソ二硫酸塩
、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ一硫酸またはカロー酸などの酸、オゾン、およびピラニ
ア溶液などのそれらの組合せを含む。1つ以上の前駆物質化合物の量は、汚染物のタイプ
に応じて変化することができる。前駆物質化合物は、半導体製造作業において有利であろ
う過硫酸アンモニウムから成るまたは実質的に過硫酸アンモニウムから成ることができる
。なぜならば、過硫酸アンモニウムは、このような作業の汚染物であると考えられない副
産物を提供する傾向がある、または過硫酸アンモニウムは、容易に除去可能ではないナト
リウム種を生成する恐れがあるおよび/または望ましくないことに半導体デバイスを汚染
する恐れがある過硫酸ナトリウムを含有する前駆物質化合物とは対照的に、たとえばイオ
ン交換システムによって容易に除去することができるからである。
【0047】
幾つかの場合、システム100は、少なくとも1つの脱気装置160と、選択的に、反
応器120の下流における少なくとも1つの粒子フィルタとを有することができる。ある
場合には、システム100は、さらに、水から、あらゆるイオン種または帯電種の少なく
とも一部分を除去する少なくとも1つの装置を有することができる。たとえば、スカベン
ジングシステム101または粒子除去システム102の一方または両方におけるシステム
100は、イオン交換媒体のベッド、または電気透析装置または電気脱イオン装置などの
、電気的に駆動されるイオン浄化装置を有することができる。発明の特に有利な構成にお
いて、システム100は、システム100を通る水の流路に沿って互いに対してそれぞれ
直列に配置された、イオン交換樹脂ベッドを有する第1の、主のまたは先行するイオン交
換カラム140Lと、やはりイオン交換樹脂ベッドを有する、第2の、ラギングまたはポ
リシングイオン交換カラム140Pとを有することができる。イオン交換カラムは、アニ
オン交換媒体およびカチオン交換媒体の混合されたベッドを有してよい。しかしながら、
その他の構成が利用されてよい。たとえば、先行するイオン交換カラム140Lは、直列
に配置された層もしくはカラムを含んでよい。つまり、第1の層もしくはカラムは、主に
、アニオン交換媒体を有することができ、第2のカラムは、主に、カチオン交換媒体を有
することができる。同様に、ポリッシュカラム140Pは、アニオン交換媒体およびカチ
オン交換媒体の混合されたベッドを有することができ、ポリッシュカラム140Pは、1
つのタイプの交換媒体のカラムの直列に配置された層を有してよい。つまり、第1のカラ
ムは、主に、アニオン交換媒体を有することができ、第2のカラムは、主にカチオン交換
媒体を有することができる。第1および第2の層又はカラムのうちのいずれかは、140
Lまたは140Pを含む1つの容器内に配置され、カラム内に含まれた媒体の層状のベッ
ドとして実施されてよい。イオン交換カラム140Lおよび140Pにおけるイオン交換
媒体は、水源110からの水における硫酸塩種、二酸化炭素、およびアンモニアまたはア
ンモニウムおよびあらゆるその他の望ましくない種または汚染物を除去する樹脂を含む、
または遊離基スカベンジングプロセスの副産物としての、あらゆる適切な樹脂であってよ
い。イオン交換カラムは、アニオン樹脂およびカチオン樹脂を含む、混合ベッドイオン交
換カラムであることができる。
【0048】
利用されてよい市販の媒体またはイオン交換樹脂は、ペンシルベニア州ウォーレンデー
ルのSiemens Water Technologies Corp.からのNR30 MEG PPQ、USF
TM MEG PPQおよびUSF
TM NANO樹脂、およびミシガン州ミッドランドのThe Dow Chemical CompanyからのDOWEX
(
R)を含むが、これらに限定されない。
【0049】
発明の幾つかの別の実施の形態では、第2の処理システム102は、特定の除去システ
ムを含むことができるまたは特定の除去システムとして特徴付けられることができる。た
とえば、システム100は、さらに、少なくとも1つの粒子フィルタ150を有すること
ができる。フィルタ150は、通常、少なくとも目標サイズの粒子を除去もしくは捕捉す
るフィルタリング膜を有する。たとえば、フィルタ150は、分配システム103に関連
した使用箇所の保守要求に応じて、少なくとも約10ミクロン、幾つかの場合、少なくと
も約1ミクロン、さらに別の場合、少なくとも約0.05ミクロン、さらに別の場合、少
なくとも約0.02ミクロンの平均直径を有する粒子の全てまたは少なくとも大部分を捕
捉するフィルタリング媒体または1つ以上の膜を備えた構成することができる。フィルタ
150は、約0.01ミクロンよりも大きな粒子を保持する膜を備えたカートリッジフィ
ルタを有することができる。
【0050】
粒子フィルタ(図示せず)は、選択的に、供給源122からの1つ以上の前駆物質化合
物とともに導入された粒子を除去するために利用されてよい。フィルタ150のようなこ
のフィルタは、0.02ミクロンよりも大きな粒子を除去してもよい。
【0051】
幾つかの場合、粒子除去システム102は、1つ以上の限外ろ過装置172および17
4を有することができ、それぞれの限外ろ過装置は、望ましくないサイズ特性を有する粒
子が製品水とともに水分配システムに流入することを防止する膜を有する。好適には、少
なくとも2つの限外ろ過装置は、たとえば約0.1ミクロンより大きい、幾つかの場合に
は0.05ミクロンより大きい、さらに他の場合には0.02ミクロンよりも大きな粒子
を除去することを容易にするように直列に配置されている。たとえば、限外ろ過装置17
2および174は、0.05ミクロンよりも大きな粒子の目標濃度もしくは所望の濃度を
、使用時に製品水の1リットル当たり約100個未満のレベルに減じるもしくは提供する
膜を有してよい。限外ろ過装置172および174の構成および配列は、目標粒子濃度と
、超純水製品における粒子のサイズとに依存する。発明の幾つかの実施の形態では、フィ
ルタ172は、少なくとも、目標サイズの粒子の大部分を除去し、フィルタ174は、水
分配システム103への粒子の濃度が、目標もしくは所望の粒子濃度よりも低いまたはそ
れに等しいレベルであることを保証するために、ポリッシュとして機能する。このような
構成において、フィルタ172からの凝縮水流は、通常、捕捉された粒子の大部分を含み
、排出または排気または他のプロセスにおいて使用することができる。しかしながら、好
適には、凝縮水流の少なくとも一部分は、粒子の少なくとも一部分を捕捉する膜または媒
体を有する粒子フィルタ180に導入される。そこからの透過流から粒子の実質的な部分
が除去されるが、その透過流は、分配システム103からの戻るもしくは循環する未使用
の超純水製品、遊離基スカベンジングシステム101に導入される、水源110からの流
入水、反応器120、フィルタ150、脱気装置160、先行イオン交換カラム140L
またはポリッシュイオン交換カラム140Pからの少なくとも部分的に処理された水、ま
たはそれらの組合せのような、しかしながらそれらに限定されない、システム100の上
流ユニット操作部へ方向付けられかつこの上流ユニット操作部と混合することができる。
フィルタ150のように、フィルタ180は、あるサイズの粒子材料のレベルを特定のも
しくは目標レベルに除去もしくは低減するように構成することもできる。
【0052】
脱気装置160は、水に溶解されたあらゆるガス、または前駆物質化合物のその他の機
体副産物の濃度を低減する、膜コンタクタもいくはあらゆるユニット操作部を有すること
ができる。好適には、脱気装置は、水における、溶解された酸素含有量、溶解された窒素
含有量、および溶解された二酸化炭素含有量のいずれも低減する。通常、脱気装置160
は、水からの溶解されたガスの除去を促進する、接触膜および真空源162を利用する。
ここで利用されてよい脱気装置の非制限的な例は、ノースカロライナ州シャーロットのMe
mbrana社からのLIQUI-CEL
(R)として市販されているものを含む。
【0053】
その他の補助的なユニット操作部は、使用時点に提供される水の少なくとも1つの集中
的なまたは広範な特性を調節するために利用されてよく、半導体製造ユニットであること
ができる。たとえば、チラー130などの熱交換器が、少なくとも1つの半導体製造ユニ
ットに供給可能な超純水の少なくとも一部の温度を低下させるために超純水分配システム
103の上流に配置されていてよい。例示したように、チラー130は、反応器120の
下流で、かつ脱気装置160の上流に配置されている。しかしながら、発明は、典型的な
示された配列に限定されず、1つ以上の熱交換器がたとえば、粒子除去システム102の
下流でかつ水分配システム103の上流において超純水製品と熱伝達していてよい。実際
には、複数の熱交換器が利用されてよい。たとえば、ヒータなどの第1の熱交換器は、前
駆物質化合物を1つ以上の遊離基スカベンジング種に開始または変換するのを助けるため
に、少なくとも1つの遊離基前駆物質化合物を有する水を加熱してよく、チラーなどの第
2の熱交換器は、水分配システムを通じて供給する前に、処理された超純水を冷却してよ
い。
【0054】
さらに別の補助的なシステムは、たとえば、水をシステム100に循環させるための動
力を提供する1つ以上のポンプ166を有する。ポンプ166は、容量形ポンプまたは遠
心ポンプであってよい。好適には、ポンプ166は、製品水の汚染特性に不都合に寄与し
ない構成部材を有する。
【0055】
水分配システム103は、入口ポートと、1つ以上の半導体製造ユニットなどの、1つ
以上の使用箇所(図示せず)に流体接続されておりかつ1つ以上の使用箇所に超純水製品
を提供する少なくとも1つの出口ポートと、を有する。
【0056】
幾つかの場合、たとえば、水分配システムは、遊離基スカベンジングシステム101、
粒子除去システム102またはそれら両方に流体接続された入口ポートと、少なくとも1
つの使用箇所に流体接続された少なくとも1つの製品出口と、未使用製品水を遊離基スカ
ベンジングシステムおよび粒子除去システムのうちの一方または両方へまたはシステム1
00内のいずれかの箇所へリサイクルするために1つ以上の循環システム178および1
79に流体接続された少なくとも1つの戻し出口ポートと、を有するマニホルド190を
備える。
【0057】
図2は、発明の1つ以上の態様によるシステム200を概略的に具体化している。シス
テム200は、超純水であると考えることができる水を含む水を提供する水処理または浄
化システムの代表例であることができる。発明の幾つかの特に有利な実施の形態において
、システム200は、半導体製造設備に適した超純水を提供するまたは少なくとも超純水
品質を維持する浄化システムに関するまたはその代表例であることができる。発明のさら
に別の態様は、1つ以上の半導体製造ユニット(図示せず)に処理された超純水を提供す
るために、超純水を利用するものとして考えることができるシステム200を含む。発明
のさらに別の態様において、システム200は、
図1のシステム100によって処理する
のに適して超純水を提供する浄化システム、または超純水を提供することができるシステ
ムの少なくとも一部に関するまたはその代表例であることができる。つまり、発明の幾つ
かの態様によれば、システム200は、1つ以上の水源210からの補給水または流入水
に存在することがある1つ以上の不純物または汚染物の濃度、含有量もしくはレベルを低
減し、かつ超純水を利用するシステムに処理された水を提供する水処理システムであるこ
とができる。
【0058】
システム100のように、処理システム200は、脱気システム、粒子除去システム、
イオン捕捉、捕集または交換システムなどの、しかしながらこれらの限定されないあらゆ
る1つ以上の分離ユニット操作部において除去することができる種に、1つ以上の目標種
の少なくとも一部を変換するもしくは成すサブシステムまたは構成部材を含むことができ
る。
【0059】
例示的に示したように、システム200は、一連のユニット操作部212,214およ
び216を有することができる。水源210から処理される水は、選択的に、水流から粒
子を除去するために逆浸透ユニットに導入することができる。前記物質化合物の供給源2
16からの前駆物質化合物を、逆浸透ユニット212からろ液214に導入することがで
きる。前駆物質化合物が加えられたろ液流を、遊離基スカベンジングシステム218に導
入することができる。遊離基スカベンジングシステム218は、少なくとも1つの水源2
10に流体接続された少なくとも1つの遊離基スカベンジャ反応器もしくは化学線放射反
応器を有することができる。
【0060】
遊離基スカベンジングシステム218は、1つ以上の反応器もしくは容器を有すること
ができ、反応器もしくは容器のそれぞれは、直列にまたは並列に配置することができる。
ある実施の形態では、直列に配置された反応器の複数のセットを並列に配置することがで
きる。たとえば、直列の反応器の第1のセットもしくはトレーンは、反応器の別のセット
もしくはトレーンと並列に配置されても、直列に配置されてもよく、各セットは、遊離基
スカベンジングシステム218における全部で6つの反応器の場合に、3つの反応器を有
する。各セットにおける反応器のいずれか1つ以上は、あらゆる時点で作動していてよい
。ある実施の形態では、全ての反応器が作動していてよいのに対し、別の実施の形態では
、反応器の1つのセットのみが作動している。遊離基スカベンジングシステム218は、
化学線主反応器であると考えることもできる。
【0061】
反応器は、栓流反応器または連続的に撹拌されるタンク反応器、またはそれらの組合せ
であることができる。ある実施の形態では、栓流反応器は、反応器内のランプによる照明
の、短絡などのより低い放射強度のブラインデッドまたは領域の可能性を防止または低減
するために使用することができる。反応器は、不純物、通常は有機炭素ベースの不純物の
うちの少なくとも1つの少なくとも一部を、不活性のまたはイオン化された化合物、水か
ら除去される1つ以上の化合物、または少なくとも1つの不純物に対して容易に除去する
ことができる少なくとも1つ、にスカベンジ、劣化またはその他の形式で変換するために
、反応器において流れる水における遊離基種を発生および/または許容するのに十分な滞
在時間を提供するようにサイズ決めされている。加えて、反応器は、反応器における十分
な滞在時間を提供するために、システムの予測される流量に基づいてサイズ決めすること
ができる。反応器は、システムを通る水の流量に基づいてサイズ決めすることもできる。
ある実施の形態では、システムを通る水の流量は、システムの下流における処理された水
の需要、またはシステムの上流において利用されている水の流量に基づくことができる。
ある例では、流量は、約1ガロン毎分(gpm)〜2000gpmであることができる。
特定の例において、流量は、約500gpm〜約1300gpmであることができる。他
の特定の例では、流量は、約1300gpm〜約1900gpmであることができる。
【0062】
遊離基スカベンジングシステムにおいて、水における有機化合物は、1つ以上の遊離基
種によって二酸化炭素に酸化させることができ、この二酸化炭素は、1つ以上の下流ユニ
ット操作部において除去することができる。反応器は、さらに、少なくとも1つの遊離基
活性化装置を有することができ、この遊離基活性化装置は、1つ以上の前駆物質化合物を
、1つ以上の遊離基スカベンジング種に変換する。たとえば、反応器は、1つ以上の反応
チャンバにおいて1つ以上のランプを有することができ、ランプは、水に化学線を放射す
るまたはその他の形式で提供し、化学線は、1つ以上の前駆物質化合物を、1つ以上の遊
離基種に変換または分割する。
【0063】
つまり、反応器は、不純物、通常は有機炭素ベースの不純物のうちの少なくとも1つを
、不活性の、イオン化されたまたはその他の除去可能な化合物、水から除去される1つ以
上の化合物、または少なくとも1つの不純物に対してより容易に除去することができる少
なくとも1つに、スカベンジ、劣化またはその他の形式で変換するために要求される紫外
線ランプの数に基づいてサイズ決めすることができる。必要なランプの数は、ランプ強度
、およびランプによって放射される紫外光のスペクトル波長を含むランプ性能特性に少な
くとも部分的に基づくことができる。必要なランプの数は、流入水流における予測される
TOC濃度もしくは量および供給流または反応器に加えられる過硫酸塩の量のうちの少な
くとも1つに少なくとも部分的に基づくことができる。
【0064】
放射された水流220は、遊離基スカベンジングシステム218から出ることができ、
選択的に、1つ以上の化学線反応器221を含むことができる副照射システムに導入され
ることができる。化学線副反応器221は、それぞれが1つ以上の紫外線ランプを含む1
つ以上の容器を有することができる。システム218のように、各容器は、直列または並
列に配置することができる。ある実施の形態では、直列に配置された副反応器の複数のセ
ットを、並列に配置することができる。たとえば、直列に配置された副反応器の2つ以上
のセットが並列に配置されてよく、直列に配置された副反応器の各セットは、2つ以上の
反応器を有する。各セットにおける副反応器のいずれか1つ以上は、あらゆる時点におい
て作動していてよい。ある実施の形態では、全ての副反応器が作動していてよく、他の実
施の形態では、副反応器のうちの1つのセットのみが作動していてよい。ある実施の形態
では、紫外線ランプは、約185nm〜約254nmの範囲の波長の紫外光を放射してよ
い。
【0065】
システム200は、還元剤源224を有することができ、この還元剤源224は、二酸
化硫黄などの1つ以上の中和剤または還元剤を、たとえば付加箇所230において、別の
照射された水流222に導入することができる。中和剤または還元剤は、照射された水流
222における残留前駆物質化合物またはその誘導体のいずれかを、所望のレベルに還元
または中和することができるあらゆる化合物または種であることができる。
【0066】
流れ226を、1つ以上の下流のプロセス228に導入することができるか、または半
導体製造プロセスにおけるような所要の用途における超純水として利用することができる
。
【0067】
ある有利な実施の形態では、システム200は、さらに、微粒子フィルタのような、あ
らゆる溶解されていない材料をさらに除去する1つ以上のユニット操作部を含むことがで
きる。限外ろ過装置などの微粒子フィルタが、化学線主反応器218の下流に配置されて
いてよい。
【0068】
別の有利な実施の形態は、システムにおける少なくとも1つの流れ方向制御装置を含む
構成を含むことができる。方向流れ制御装置の非制限的な例は、逆止め弁および堰を含む
。
【0069】
いずれの供給源110および210も、低レベルの不純物から成る、低レベルの不純物
から実質的に成る、または低レベルの不純物を含む水を提供することができる。より好適
には、供給源110または210からの水は、尿素として、約25ppb未満またはさら
には約20ppb未満の全有機炭素レベルまたは値と、少なくとも約15メグオーム・セ
ンチメートルまたはさらには少なくとも約18メグオーム・センチメートルの抵抗率とか
ら成るグループから選択された少なくとも1つの特性を有する超純水から成る、実質的に
成る、または、を含む。遊離基スカベンジングシステム101は、さらに、反応器120
に流体接続された少なくとも1つの前駆物質化合物源122を有することができる。
【0070】
供給源110および供給源210からシステム100および/またはシステム200に
導入される水は、通常、またはさらには好適には、低レベルの不純物を有するものとして
特徴付けることができる。たとえば、発明の幾つかの実施の形態は、逆浸透、電気透析、
電気イオン消失、蒸留、イオン交換、またはこのような操作の組合せを利用するものなど
の1つ以上の処理トレーン(図示せず)によって前もって処理または浄化された純水また
は超純水またはその混合物を利用する。前述のように、発明の有利な実施の形態は、たと
えば供給源110および/または供給源210からの流入超純水を利用し、この流入超純
水は、少なくとも約15メグオーム・センチメートル、好適には少なくとも約18メグオ
ーム・センチメートルの低い導電率もしくは高い比抵抗を有する、および/またはたとえ
ば、通常尿素として、約50ppb未満、好適には約25ppb未満の低い全有機炭素レ
ベルまたはその他の炭素化合物またはその代理物のような、低レベルの汚染物を有する。
【0071】
反応器に収容された流体を照明もしくは照射するために、反応器において1つ以上のラ
ンプを利用することができる。発明の特定の実施の形態は、複数のランプを有する反応器
を用いることができ、各ランプは、有利には、1つまたは複数の照明時間の間、1つ以上
の照明強度で流体を照射するように配置もしくは位置決めされている。発明の別の態様は
、複数の同時照明強度を提供または促進する構成において反応器のうちのいずれかにおい
て1つ以上のランプを利用することができる。
【0072】
所望のように水に化学線を照射またはその他の形式で提供するために、有利には、紫外
線ランプを、遊離基スカベンジングシステムの1つ以上の反応器内に位置決めもしくは分
配することができる。ある実施の形態では、反応器において化学線を均一に分配するため
に、ランプを1つ以上の反応器内に分配することが望ましい。反応218および221の
いずれにおいても、遊離基スカベンジングシステムの紫外線ランプは、様々な強度または
様々なパワーレベルで照明を提供するように調節することができる。たとえば、暗いモー
ド、定格モードおよび増強モード、たとえば低いモード、中間モードまたは高いモードな
どの、複数の照明モードで作動するように調節することができる紫外線ランプを使用する
ことができる。
【0073】
反応器内の1つ以上のスリーブもしくは管内に配置されることによって1つ以上の化学
線反応器内に1つ以上のランプを位置決めすることができる。管は、ランプを所定の位置
に保持することができ、ランプを反応器内の水から保護することができる。管は、放射が
材料を透過できるようにしつつ、反応器内の化学線および水または水の構成要素によって
実質的に劣化させられないあらゆる材料から形成することができる。管は、円形の横断面
領域を有することができる。ある実施の形態では、管は、円筒状であることができ、管の
構成材料は石英であることができる。各管は、1つ以上の他の管と同じまたは異なる形状
またはサイズであることができる。管は、様々な構成で反応器内に配置することができ、
たとえば、スリーブは、反応器の全長または幅またはその一部にわたって延びていてよい
。管は、反応器の内部体積にわたって延びていることもできる。
【0074】
市販の紫外線ランプおよび/または石英スリーブは、ニュージャージー州フェアフィー
ルドのHanovia Specialty Lighting、ウィスコンシン州ビーバーダムのEngineered Treat
ment Systems, LLC、およびドイツ国ハナウのHeraeus Noblelight GmbHから入手されよう
。選択された石英材料は、少なくとも部分的に、特定の波長、またはプロセスにおいて使
用される波長に基づくことができる。石英材料は、1つ以上の波長における紫外線ランプ
のエネルギ要求を最小限にするように選択されてよい。石英の組成は、反応器における水
への紫外光の所望のまたは適切な透過率を提供するようにおよび/または水への紫外光の
透過率の所望のまたは十分なレベルを維持するように選択することができる。ある実施の
形態では、透過率は、所定の時間の間、少なくとも約50%であることができる。たとえ
ば、透過率は、所定の時間の間、約80%以上であることができる。ある実施の形態では
、透過率は、約6ヶ月から約1年の間、約80%〜90%の範囲であることができる。あ
る実施の形態において、透過率は、約2年までの間、約80%〜90%の範囲であること
ができる。
【0075】
反応器の内容物がスリーブもしくは管に入り込まないよう、管を各端部において封止す
ることができる。反応器の使用中ずっと管が所定の位置にとどまるように管を反応器内に
固定することができる。ある実施の形態では、管は反応器の壁部に固定されている。適切
な機械的技術、または対象物を互いに固定するためのその他の慣用の技術の使用により管
を壁部に固定することができる。管の固定において用いられる材料は好適には不活性であ
り、反応器の作動を妨害しないもしくは水の純度に不利な影響を与えない、または汚染物
を水へ解放しない。
【0076】
互いに平行になるように反応器内にランプを配置することができる。互いに様々な角度
で反応器内にランプを配置することもできる。たとえば、ある実施の形態では、互いにほ
ぼ直交するまたは垂直となるように約90°の角度を形成した経路もしくは有効領域を照
明するように、ランプを配置することができる。ランプは、鉛直軸線または水平軸線、ま
たはこれらの間のあらゆる軸線において約90°の角度を形成するように、このような形
式で配置することができる。
【0077】
ある実施の形態では、反応器は、平行な管の第1のセットおよび平行な管の第2のセッ
トを有する反応器もしくは容器において管の配列を有することができる。各管は、少なく
とも1つの紫外線ランプを有してよく、第1のセットの平行な管のそれぞれは、平行な管
の第2のセットに対して所望の角度を成すように配置することができる。角度は、ある実
施の形態において約90°であってよい。第1の配列および第2の配列のうちのいずれ一
方または両方の管は、反応器の内部体積を横切って延びていてよい。第1のセットおよび
第2のセットの管を、反応器内のほぼ同じ高さに配置することができる。
【0078】
別の構成は、反応器におけるそれぞれの占有領域もしくは有効領域における均一なレベ
ルの強度を提供するように配置された管および/またはランプを有することができる。別
の構成は、内部に1つ以上のランプを備えた、等間隔で配置された管を有することができ
る。
【0079】
反応器は、反応器もしくは容器内に配置された1つ以上の管配列を有してよい。管の第
2の配列は、平行な管の第3のセットと、平行な管の第3のセットに対して直交する、平
行な管の第4のセットとを有することができ、各管は、少なくとも1つの紫外線ランプを
有する。平行な管の第4のセットは、平行な管の第2のセットおよび平行な管の第1のセ
ットのうちの少なくとも一方に対して直交していることもできる。
【0080】
ある実施の形態では、反応器もしくは容器内の各配列を、反応器内の別の配列から所定
の距離もしくは高さに位置決めすることができる。2つのアレイのセットの間の所定の距
離は、同じであっても、異なっていてもよい。
【0081】
図3は、システム100またはシステム200またはそれら両方において使用すること
ができる反応器容器300の断面図を示す。反応器容器300は、通常、入口310と、
出口320と、反応器容器300を上側チャンバ325と下側チャンバ330とに分割す
るバッフル315とを有する。反応器容器300は、入口310を通じて導入された水を
容器全体に分配するように構成することができるマニホルド305を有することもできる
。ある実施の形態では、マニホルド305は、水を容器全体に均一に分配するように構成
することができる。たとえば、マニホルド305は、反応器が栓流反応器として作動する
ように、水を容器全体に均一に分配するように構成することができる。
【0082】
ある実施の形態では、反応器容器は、反応器容器を3つ以上のチャンバに分割するよう
に、2つ以上のバッフル315を有してよい。バッフル315は、反応器に混合もしくは
乱流を提供するために用いることができる。ある実施の形態では、
図3に示したように、
反応器入口310は下側チャンバ330と流体接続しており、反応器出口320は上側チ
ャンバ325と流体接続している。
【0083】
ある実施の形態では、反応器120において少なくとも3つの反応器チャンバが直列に
配置されており、各反応器チャンバは、所望のもしくは様々なパワーレベルで、約185
nm〜約254nmの範囲、および/または254nmの光によってそれぞれのチャンバ
内の水を照射するように配置された少なくとも1つの紫外線(UV)ランプを有する。
【0084】
反応器容器は、管、たとえば管335a〜335cおよび340a〜340c内に位置
決めされた複数の紫外線ランプを有することもできる。発明の1つの実施の形態では、図
3に示したように、反応器容器300は、平行な管の第1のセットと、管335a〜33
5cと、平行な管の第2のセット(図示せず)とを有する。第1のセットの平行な管の各
セットは、第2のセットに対してほぼ直交しており、第1の配列345を形成している。
管335a〜335cと、平行な管の第2のセットとは、互いに反応器容器300内のほ
ぼ同じ高さに配置されている。
【0085】
さらに、反応器容器は、平行な管の第3のセットおよび平行な管の第4のセットを有す
ることができる。第1のセットの平行な管の各セットは、第2のセットに対してほぼ直交
しており、たとえば第2の配列350を形成している。例示的に示したように、管340
a〜340cと、平行な管の第2のセットとは、互いに反応器容器300内のほぼ同じ高
さに配置されている。
図3に示したように、第1の配列345は、第2の配列350から
所定の距離に位置決めすることができる。加えて、容器300は、第3の配列335およ
び第4の配列360を有することができ、各配列は、選択的に、第1の配列340および
第2の配列345と同様の構成を有する。
【0086】
別の実施の形態では、第1の配列を形成するために第1の管335bを第2の管340
bに対して直角に配置することができる。加えて、第2の配列を形成するために管のセッ
ト、管365aおよび管365bを、管の別のセット、管370aおよび管370bに対
して直角に配置することができる。ランプ414,420,422および424を含む第
2のアレイのランプの位置が
図4Aに示されている。第1の配列のランプ426および4
28と第2の配列のランプ414,420,422および424とを含む、第1の配列お
よび第2の配列におけるランプの位置が
図4Bに示されている。
【0087】
ランプは、寸法、強度、およびランプに提供されるパワーを含むランプの様々な特性に
応じて、パターンを形成することができる。ランプによって形成される光パターンは、ラ
ンプが光を放射するスペースの全体の体積である。ある実施の形態では、光パターンもし
くは照明体積は、ランプが化学線を照射またはその他の形式で提供することができかつ1
つ以上の遊離基種への前駆物質化合物の分割もしくは変換を許容する空間の、面積または
体積として定義される。
【0088】
反応器400の典型的な断面図を示す
図4Aおよび
図4Bに示したように、管の第1の
セット410a〜410cは互いに平行に配置されており、管の第2のセット412a〜
412cは互いに平行に配置されている。図示したように、管の第1のセット410a〜
410cは、管412a〜412cの第2のセットに対して直角に配置されている。ラン
プ414などのランプは、管410a〜410cおよび412a〜412c内に分散され
ており、照明された場合、光パターン416を生じることができる。
【0089】
1つ以上の紫外線ランプ、もしくはランプのセットは、照明ベクトルに対して平行な化
学線を投射することを特徴とすることができる。照明ベクトルは、1つ以上のランプが化
学線を放射する方向として規定することができる。典型的な実施の形態では、
図4Aに示
したように、ランプ420および422を含むランプの第1のセットは、照明ベクトル4
18に対して平行な化学線を投射するように配置されている。
【0090】
それぞれが、第1の照明ベクトルに平行な化学線を投射するように配置されている紫外
線ランプの第1のセットを、励起させることができる。それぞれが、第2の照明ベクトル
に平行な化学線を投射するように配置されている紫外線ランプの第2のセットも、励起さ
せることができる。照明の方向と、紫外線ランプの第1のセットおよび紫外線ランプの第
2のセットのうちの少なくとも一方の強度とのうちの少なくとも一方を調節することがで
きる。紫外線ランプの各セットは、1つ以上の紫外線ランプを含むことができる。
【0091】
利用されるまたは励起されるランプの数および使用されるランプの構成は、システムの
特定の作動条件または要求に基づいて選択することができる。たとえば、特定のプロセス
のために使用されるランプの数は、システムの特性または測定されたまたは計算されたパ
ラメータに基づいて選択および制御することができる。たとえば、流入水または処理され
た水の測定されたパラメータは、TOC濃度、温度および流量のうちのいずれ1つ以上を
含むことができる。励起されるランプの数は、システムに加えられる過硫酸塩の濃度また
は量に基づいて選択および制御することもできる。たとえば、処理される水の流量が、あ
るしきい値、たとえば1300gpmなどの公称または設計流量以下である場合に、特定
の構成の12個のランプを使用することができるのに対し、処理される水の流量がしきい
値よりも高くなった場合には、より多くのランプを使用することができる。たとえば、流
量が1300gpmから選択されたより高いしきい値に増大すると、追加のランプを励起
することができる。たとえば、処理される水の流量が1900gpmに達した場合に、2
4個のランプが使用されてよい。つまり、水の流量は、各反応器におけるどのランプが使
用されるかおよび/または励起されるランプの数を決定する。
【0092】
ある実施の形態では、紫外線ランプを1つ以上の照明強度レベルで作動させることがで
きる。たとえば、使用される1つ以上のランプは、暗いモード、定格モードおよび増強モ
ードのような複数の照明モード、たとえば低いモード、中間モードまたは高いモードで作
動するように調節することができる。1つ以上のランプの照明強度は、TOC濃度、温度
および流量を含む、流入水または処理された水の測定されたパラメータのような、システ
ムの特性または測定されたまたは計算されたパラメータに基づいて調節および制御するこ
とができる。1つ以上のランプの照明強度は、システムに加えられる過硫酸塩の濃度また
は量に基づいて調節および制御することもできる。たとえば、1つ以上のランプは、第1
のTOC濃度のようなシステムの測定されたパラメータの所定のしきい値まで、暗いモー
ドで使用することができる。測定されたまたは計算されたTOC濃度が、しきい値より高
い第2のTOC濃度に達するかもしくはそれよりも高くなると、1つ以上のランプを定格
モードに調節することができる。測定されたまたは計算されたTOC濃度が第2のしきい
値に達するかまたはそれよりも高くなると、1つ以上のランプをさらに増強モードに調節
することができる。
【0093】
ランプおよびランプの照明強度を、調節のためのしきい値として同じまたは異なる測定
されたパラメータおよび値を使用して、一緒にまたは別個に制御することができる。
【0094】
ある実施の形態では、反応器は、第1のランプ構成および第1のランプ強度を意味する
第1のモードで作動することができる。反応器は、特定の範囲にわたってまたはシステム
の1つ以上のパラメータの選択されたまたは所望の値まで第1のモードで作動することが
できる。たとえば、反応器は、TOC濃度、過硫酸塩の付加の量および/または割合、流
入水の流量もしくは反応器を通過する水の流量のうちの1つ以上の、特定の範囲にわたっ
てまたは第1のしきい値のような選択されたまたは所望の値まで、第1のモードで作動す
ることができる。パラメータのうちの1つ以上の選択されたまたは所望の値、もしくは第
1のしきい値以上では、反応器は、第2のランプ構成および第2のランプ強度のうちの少
なくとも1つを意味する第2のモードで作動することができる。第2のしきい値以上では
、反応器は、第3のランプおよび第3のランプ強度のうちの少なくとも1つを意味する第
3のモードで作動することができる。
【0095】
システムは、1つ以上の選択されたまたは所望のしきい値に基づいて、第3のモードか
ら第2のモードへの、または第2のモードから第1のモードへの調節を可能にするように
作動させることができる。システムは、1つ以上のしきい値レベルが選択されるまたはシ
ステムに入力されるように作動させられることができ、システムは、1つ以上の作動モー
ドで作動させることができる。
【0096】
ある特定の実施の形態では、たとえば、第1のモードは、システムの設計流量能力の3
0%未満、または流入水の目標TOC濃度の30%未満、または反応器に加えることがで
きる過硫酸塩の付加の最大量もしくは割合の30%未満で作動するシステムを意味してよ
い。第2のモードは、システムの設計流量能力の30%〜100%、または流入水の目標
TOC濃度の30%〜100%、または反応器に加えることができる過硫酸塩の付加の最
大量もしくは割合の30%〜100%で作動するシステムを意味してよい。第3のモード
は、システムの設計流量能力の100%超、または流入水の目標TOC濃度の100%超
、または反応器に加えることができる過硫酸塩の付加の最大量または割合の100%超で
作動するシステムを意味してよい。
【0097】
TOC測定は、システム、たとえばシステム100またはシステム200を通る水の流
路に沿った1つ以上の箇所において行うことができる。TOC測定は、化学線反応器また
は水流に前駆物質化合物を加える前に行うことができる。ある実施の形態において、TO
C測定は、TOC測定を妨げる恐れがある水サンプルからイオン性化合物を除去するため
に、混床式イオン交換塔を通じて処理された水試料において行われる。混床式イオン交換
塔は、水から樹脂へのイオン種の転移を許容し、これにより、水からこれらの種の少なく
とも一部を除去する、アニオン樹脂およびカチオン樹脂を有することができる。水からイ
オン種を除去することにより、TOC測定をより正確に行うことができる。特定の例にお
いて、混床式イオン交換塔は、逆浸透ユニットの下流かつ化学線反応器の上流に配置され
ていてよい。混床式イオン交換塔は、ペンシルベニア州ウォーレンデールのSiemens Wate
r Technologies Corp.から市販されているUSF
TM NANO樹脂を利用してよい。
【0098】
TOC測定は、化学線主反応器218の下流または化学線副反応器221の下流におい
て行うこともできる。
【0099】
発明のある態様では、処理されるまたは処理されている水における化合物の測定を行う
ことができる。これは、水の特定を測定することを含むことができる。測定は、水におけ
る第1の種を目標種に変換すること、または水の特性を変化させること、および水の特性
を再測定することを含むこともできる。ある例では、目標種は硫酸イオンであることがで
きる。化合物の測定は、たとえば1ppmのレベルまで行うことができる。幾つかの例に
おいて、化合物の測定は、たとえば100ppb未満、1ppb未満または0.5ppb
未満のレベルまで行うことができる。
【0100】
ある実施の形態では、水における化合物の測定は、水または液体流の第1の導電率を測
定すること、水または液体流の少なくとも一部を照射すること、照射後の水または液体流
の第2の導電率を測定すること、および第1の導電率測定および第2の導電率測定に少な
くとも部分的に基づいて化合物の濃度を計算することを含むことができる。測定された化
合物は、過硫酸塩であることができる。水または液体流を照射することは、過硫酸塩を含
む化合物の少なくとも一部を硫酸イオンに変換することを含むことができる。測定される
化合物は、二酸化硫黄などの還元剤であることもできる。水または液体流を照射すること
は、二酸化硫黄を含む化合物の少なくとも一部を硫酸イオンに変換することを含むことが
できる。水における化合物の測定は、たとえばシステム100またはシステム200にお
いて、処理される水流に行うことができるか、またはシステム100またはシステム20
0において処理されている水の副流において行うことができる。
【0101】
図2に示したように、センサ207を使用して、水または液体流における化合物の量の
測定を、たとえば濃度または導電率測定によって提供することができる。発明のある実施
の形態では、容器200の水流出口の第1の導電率を測定することができる。この水流は
、紫外光によって照射されることができ、水流の第2の導電率を測定することができる。
第1の導電率測定と第2の導電率測定とを比較することにより、水流における過硫酸塩の
濃度または量を決定することができる。幾つかの実施の形態において、紫外光を利用する
代わりに触媒が使用されてよい。
【0102】
同様に、センサ208を使用して、水または液体流における還元剤の量の測定を提供す
ることができる。還元剤源224からの還元剤の付加箇所230より下流における水流の
第1の導電率を、センサ208を使用して測定することができる。この水流は、紫外光に
よって照射されることができ、次いで、水流の第2の導電率を特定することができる。第
1の導電率測定と第2の導電率測定とを比較することによって、水流における還元剤の濃
度もしくは量を決定することができる。ある実施の形態では、紫外光を利用する代わりに
触媒が使用されてよい。
【0103】
センサ207およびセンサ208を利用する発明の1つの実施の形態が、
図5に示され
ている。化学線主反応器または副放射反応器からの出力であってよい水流520は、セン
サ507によって測定されてよい。センサ507は、水流520の第1の導電率を測定す
ることができる。次いで、この水流は、紫外光によって照射されることができ、水流52
0の第2の導電率を測定することができる。制御装置532を使用して、水流における過
硫酸塩の濃度または量を、第1の導電率測定と第2の導電率測定とを比較することによっ
て決定することができる。
【0104】
同様に、センサ508を使用して、水または液体流526における二酸化硫黄などの還
元剤の量の測定を提供することができる。還元剤の付加箇所530の下流における水流5
26の第1の導電率を、センサ508を使用して測定することができる。センサは、紫外
光で水流526を照射することができ、次いで、水流526の第2の導電率を測定するこ
とができる。制御装置532を使用して、水流における還元剤の濃度または量を、第1の
導電率測定と第2の導電率測定とを比較することによって決定することができる。次いで
、センサ508の出力水流528は、システムを通過し続けてよい。
【0105】
水流520および水流526における、過硫酸塩の計算された濃度もしくは量および還
元剤の計算された濃度もしくは量の少なくとも一方を、水流522に加えられる還元剤の
割合または量を制御するために制御装置532によって利用することができる。発明の1
つの実施の形態において、センサ507を使用して測定された過硫酸塩の計算された濃度
に基づいて還元剤の最小限の量を提供するために、還元剤の割合または量が制御される。
センサ508を使用して測定された還元剤の計算された濃度に基づいて還元剤の最小限の
量を提供するために、還元剤の割合または量を制御することもできる。
【0106】
ある実施の形態において、たとえば流れ222または522における過硫酸塩(S
2O
8
)濃度は、以下の式に基づいて計算することができる:
S
2O
8(ppb)=[導電率セル2(μS)−導電率セル1(μS)]×γ
ここで、γは、たとえば硫酸塩の伝導度および過硫酸塩の伝導度に基づいて決定される
定数である。
【0107】
図5は、2つの導電率セル(電気伝導率セル)を有するセンサ507および508のそ
れぞれを備えて示されているが、各センサ507および508は、水試料の第1の伝導度
が測定され、水試料の照射が行われ、かつ水試料の第2の伝導度が測定される1つの導電
率セルを有することができる。上記の式を、過硫酸塩濃度を決定するために使用すること
ができ、この場合、「導電率セル2」は、水の第2の測定された伝導度を表し、「導電率
セル1」は、水の第1の測定された伝導度を表す。
【0108】
ある実施の形態において、化学線反応器から出る照射された水における残留過硫酸塩を
目標レベルに還元もしくは中和することが望ましい。これは、化学線主反応器の下流にお
ける付加的な紫外線ランプまたは化学線ランプを有することによって達せられてよく、こ
れは、残留過硫酸塩を還元しかつTOCを還元することを助けることができる。たとえば
、
図2は、残留過硫酸塩を還元しかつ水におけるTOCを還元することを助けるために加
えることができる化学線副反応器220を有する。
【0109】
触媒または還元剤を利用するなどの技術は、水流における残留過硫酸塩を還元または中
和するために使用することができる。還元剤は、重亜硫酸塩および二酸化硫黄を含んでよ
い。還元剤は、過硫酸塩および還元剤の測定、またはシステムのその他の特徴または特性
に基づいて水流に加えることができる。付加の割合は、システム変化の必要に応じてプロ
セス中に調節することができる。
【0110】
システム100および200は、さらに、1つ以上の制御システムまたは制御装置10
5および232を有することができる。制御システム105および232は、通常、処理
システム100および200のプロセス流、構成要素またはサブシステムのうちの少なく
とも1つの、少なくとも1つの特性、特徴、状態または条件を示すまたは表すように構成
および配置された1つ以上のセンサまたは入力装置に接続されている。たとえば、制御シ
ステム105は、供給源110およびセンサ106,107および108のうちのいずれ
か1つ以上からの入力信号を受け取るように作用的に接続することができる。制御システ
ム232は、供給源210およびセンサ206,207,208および209のうちのい
ずれか1つ以上からの入力信号を受け取るように作用的に接続することができる。入力信
号は、供給源110からの水またはシステムにおける水流のあらゆる示強性またはあらゆ
る示量性を表すことができる。たとえば、入力信号は、
図1のイオン交換塔140Lおよ
びイオン交換塔140Pからの処理された超純水のあらゆる示強性またはあらゆる示量性
を表すことができる。入力信号は、逆浸透ユニット212からの、化学線副反応器220
からの、または還元剤の付加箇所230の後の、処理された超純水のあらゆる示強性また
はあらゆる示量性を表すこともできる。たとえば、供給源110または供給源210から
の1つ以上の入力信号は、流入水または補給水の、抵抗率または導電率、流量、TOC値
、温度、圧力、金属の濃度、細菌のレベルまたは量、溶存酸素含有率および/または溶存
窒素含有率を示すことができる。入力装置またはセンサ106,107および108、な
らびに206,207,208および209は、同様に、入力装置またはセンサ106,
107および108、ならびに206,207,208および209は同様に、システム
100またはシステム200を通る少なくとも部分的に処理された水のあらゆる1つ以上
のこのような表示を提供してよい。特に、センサのうちのいずれか1つは、少なくとも部
分的に処理された水または超純水における温度、導電率、または特定の化合物または種の
濃度を示すことができる。センサ106,107および108ならびに206,207,
208および209のみが特に示されているが、たとえばセンサ100および200にお
ける1つ以上の温度センサ、導電率センサまたは抵抗センサを含む付加的なセンサが利用
されてよい。
【0111】
制御システム105および232は、あらゆる1つ以上の入力信号を受け取り、処理シ
ステム100および200のあらゆる1つ以上のユニット操作部またはサブシステムへの
1つ以上の駆動信号、出力信号および制御信号を生成するように構成することができる。
例示したように、制御システム105および232は、たとえば、供給源110および/
または210からのまたはシステムの別の位置からの水の流量、TOCレベル、またはそ
れら両方の表示を受け取ることができる。次いで、制御システム105および232は、
必要であれば、反応器120または反応器218に進入する水流に導入される前駆物質化
合物の付加の割合を調節するために、駆動信号を発生し、この駆動信号を前駆物質化合物
の供給源122または供給源216に送信することができる。1つの実施の形態では、制
御システム232は、たとえば、センサ207およびセンサ208からの水における特定
の化合物もしくは種の濃度の指示を受け取ることができる。次いで、制御システム232
は、必要であれば、付加箇所230において水流に導入された還元剤の付加の割合を調節
するために、駆動信号を発生し、この駆動信号を還元剤の供給源224に送信することが
できる。駆動信号は、通常、1つ以上の入力信号、および目標のまたは所定の値または設
定値に基づく。たとえば、供給源110または供給源210からの流入水のTOC値の指
示を提供する入力信号が、目標TOCまたは許容TOC値の範囲、すなわち公差範囲より
も高い場合、供給源122または供給源216からの前駆物質化合物の付加の量または割
合を増大するために、駆動信号を生成することができる。特定の目標値は、通常は、フィ
ールド選択され、設備ごとに異なる場合があり、下流の使用箇所要求に依存する。この構
成は、本発明によれば、汚染物の除去を事前に行うことによって、望ましくない特性を有
する水を提供することを回避し、また、システムの滞留時間または遅れ応答時間を保証す
ることを回避し、これは、システムを流過する水および/または分析のために必要な時間
の結果であることができる。
【0112】
ある実施の形態では、制御システム105および232は、たとえば、流量、TOC濃
度またはレベル、および/または過硫酸塩量または付加の割合の指示を受け取ることがで
き、駆動信号を発生し、この駆動信号を反応器120または反応器218または220、
またはより特に、反応器のランプへ送信し、これにより、作動中の1つ以上のランプのう
ちの少なくとも1つおよびランプの強度を調節または変更する。駆動信号は、1つ以上の
入力信号および目標のまたは所定の値または設定値、またはしきい値に基づくことができ
る。たとえば、供給源110または供給源210からの流入水のTOC値の指示を提供す
る入力信号が、目標TOC値またはしきい値、または許容可能なTOC値の範囲、すなわ
ち公差範囲よりも高い場合、駆動信号は、ランプ構成およびランプ強度のうちの少なくと
も1つを調節することによって反応器の作動モードを調節するために駆動信号を生成する
ことができる。
【0113】
制御システム105および232は、さらに、付加的な信号を発生し、この付加的な信
号を、たとえば、反応器120,218または220における少なくとも1つの放射源に
よって放射される出力放射の強度またはパワーを励起または調節するために、送信してよ
い。つまり、前駆物質化合物の付加の量または割合、または反応器に進入する水流におけ
るTOCのレベルに依存して、制御信号は、適切に、増分的にまたは比例的に増減されて
よい。この特徴は、1つ以上の放射源の寿命を延長させ、エネルギ消費を減じるように機
能する。
【0114】
制御システム105および232は、フィードバック配列において構成されてもよく、
1つ以上の制御信号を生成し、この制御信号を、前駆物質化合物源122および213、
および反応器120,218、および220、および還元剤源224のうちのあらゆる1
つまたは両方に送信する。たとえば、分配システム103における超純水製品の、または
センサ107および108からの、TOC値または抵抗率またはそれら両方は、供給源1
22および反応器120のいずれかに制御信号を生成するように利用されてよい。
【0115】
高い初期TOC変動の間、フィードフォワード制御を、機器遅れを補償するために利用
することができる。この先取アプローチは、通常は汚染物の量に関する余剰において、前
駆物質化合物を噴射する。安定TOCレベルの間、フィードバックアプローチが、フィー
ドフォワード制御と共にまたはフィードフォワード制御なしで利用されてよい。
【0116】
制御システム105は、さらに、たとえばセンサ107または108、またはそれら両
方からの入力信号に基づいてチラー130における熱伝達の大きさを調節する制御信号を
生成し、送信してよい。制御信号は、所望のまたは所定の温度で分配システム103に処
理された水を提供するために、チラー130に導入される冷却水の流量および/または温
度を増減してよい。
【0117】
制御システム105は、さらに、ポンプ166を励起する制御信号を生成しかつ送信す
るか、またはポンプを流過する少なくとも部分的に処理された水の流量を調節する。ポン
プが可変周波数ドライブを利用している場合、制御信号を生成することができ、これによ
り、ポンプモータ作動レベルを適切に調節して、目標流量値を達成する。これに代えて、
作動信号は弁を作動させてよく、この弁は、ポンプ166からの少なくとも部分的に処理
された流れの流量を調節する。
【0118】
本発明の制御システム105および232は、
図6に概略的に示された1つ以上のプロ
セッサを用いて構成されていてよい。制御システム105は、たとえば、インテルPENTIU
M
(R) タイププロセッサ、モトローラPowerPC
(R)プロセッサ、サンウルトラSPARC
(R) プロ
セッサ、ヒューレットパッカードPA-RISC
(R) プロセッサ、またはあらゆるその他のタイ
プのプロセッサまたはそれらの組合せなどの汎用コンピュータであってよい。これに代え
て、制御システムは、特別にプログラムされた特殊用途ハードウェア、たとえば、特定用
途集積回路(ASIC)または分析システム用の制御装置を含んでよい。
【0119】
制御システム105および232は、通常1つ以上のメモリデバイス650に接続され
た1つ以上のプロセッサ605を有することができ、メモリデバイス650は、たとえば
、ディスクドライブメモリ、フラッシュメモリデバイス、RAMメモリデバイス、または
データを記憶するためのそのたのデバイスのうちのいずれか1つ以上を含むことができる
。メモリデバイス650は、通常、システム100および200および/または制御シス
テム105および232の作動中にプログラムおよびデータ記憶するために使用される。
たとえば、メモリデバイス650は、ある時間にわたるパラメータに関する履歴データ、
およびオペレーティングデータを記憶するために使用されてよい。発明の実施の形態を実
行するプログラミングコードを含むソフトウェアは、コンピュータ読取可能および/また
は書込可能な不揮発性記録媒体に記憶することができ、次いで、通常、メモリデバイス6
50に複製され、このメモリデバイスにおいてプロセッサ605によって実行することが
できる。このようなプログラミングコードは、複数のプログラミング言語、たとえばJava
、Visual Basic、C、C#、またはC++、Fortran、Pascal、Eiffel、Basic、COBAL、または
様々なそれらの組合せのいずれかで書かれていてよい。
【0120】
制御システム105および232の構成部材は、たとえば同じデバイス内に集積された
構成要素の間の1つ以上のバス、および/またはたとえば別個のデバイスに存在する構成
要素の間のネットワークを含んでよい、相互接続機構610によって接続されていてよい
。相互接続機構は、通常、システムの構成要素の間で通信、たとえばデータ、命令が交換
されることを可能にする。
【0121】
制御システム105および232は、たとえばキーボード、マウス、トラックボール、
マイクロフォン、タッチスクリーンからの1つ以上の入力信号i
1,i
2,i
3,...,i
nを受け取
る1つ以上の入力デバイス620、およびたとえば印刷デバイス、ディスプレイスクリー
ンまたはスピーカーへ1つ以上の出力、駆動または制御信号s
1,s
2,s
3,...,s
nを生成およ
び送信する1つ以上の出力デバイス630をも有することができる。加えて、制御システ
ム105および232は、1つ以上のインタフェース660を有してよく、このインタフ
ェース660は、制御システム105または232を、システムの構成要素のうちの1つ
以上によって形成されるネットワークに加えてまたはその代わりに、通信ネットワーク(
図示せず)に接続することができる。
【0122】
発明の1つ以上の実施の形態によれば、1つ以上の入力デバイス620は、システム1
00および200の1つ以上の構成要素またはプロセス流の1つ以上の条件、パラメータ
または特性の測定、指示または表示を通常提供する、弁、ポンプおよびセンサ106,1
07および108ならびに206,207,208および209のような、しかしながら
これらに限定されない構成部材を含んでよい。これに代えて、センサ、調量弁および/ま
たはポンプ、または全てのこれらの構成部材は、制御システム105および232に作用
的に接続された通信ネットワークに接続されていてよい。たとえば、センサ106,10
7および108ならびに206,207,208および209は、制御システム105お
よび232に直接に接続された入力装置として構成されていてよく、サブシステム122
および124の調量弁および/またはポンプは、制御システム105に接続された出力装
置として構成されていてよく、上記のうちの1つ以上のいずれも、通信網において制御シ
ステム105および232と通信するために、コンピュータシステムまたは自動化された
システムに接続されていてよい。このような構成は、依然としてそれらの間にデータを提
供しながら、1つのセンサが別のセンサから有意な距離に配置されるか、またはあらゆる
センサがあらゆるサブシステムおよび/または制御装置から有意な距離に配置されること
を可能にする。
【0123】
制御システム105および232は、コンピュータ読取可能および/または書込可能な
不揮発性記録媒体などの1つ以上の記憶媒体を有することができ、この記憶媒体に、たと
えば1つ以上のプロセッサ605によって実行されるプログラムまたはその部分を形成す
る信号を記憶することができる。1つ以上の記憶媒体は、たとえば、ディスクドライブま
たはフラッシュメモリであってよいまたはディスクドライブまたはフラッシュメモリを含
んでよい。典型的な作動において、プロセッサ605が、本発明の1つ以上の実施の形態
を実施するコードなどのデータを、1つ以上の記憶媒体から、たとえばメモリデバイス6
40に読み込ませることができ、このメモリデバイス640は、1つ以上の媒体よりも、
1つ以上のプロセッサによる情報へのより迅速なアクセスを可能にする。メモリデバイス
640は、通常、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)またはスタティック
メモリ(SRAM)またはプロセッサ605へのおよびプロセッサ605からの情報伝達
を容易にするその他の適切なデバイスのような、揮発性ランダムアクセスメモリである。
【0124】
制御システム105および232は、発明の様々な態様が実施されてよいコンピュータ
システムの1つのタイプを例として示されているが、発明は、ソフトウェアにおいて、ま
たは例示的に示されたコンピュータシステムにおいて実施されることに限定されないこと
が認められるべきである。実際、たとえば汎用コンピュータシステムにおいて実施される
以外に、制御システム、またはその構成要素またはサブシステムは、専用のシステムまた
はプログラマブルロジックコントローラ(PLC)としてまたは分散制御系において実施
されてよい。さらに、発明の1つ以上の特徴または態様は、ソフトウェア、ハードウェア
またはファームウェア、またはそれらのあらゆる組合せにおいて実施されてよいことが認
められるべきである。たとえば、プロセッサ605によって実行可能なアルゴリズムのう
ちの1つ以上のセグメントを、別個のコンピュータにおいて実行することができ、それら
のコンピュータのそれぞれは1つ以上のネットワークを通じて通信することができる。
【0125】
システム100は、さらに、ろ過装置172および174の膜の表面に保持されたあら
ゆる残留物、粒子またはその他の材料を浄化および/または除去するためのサブシステム
176を有することができる。サブシステム176は、装置172および174の膜の温
度サイクルを可能にする1つ以上の熱交換器およびポンプを有することができる。温度サ
イクルは、装置172および174のいずれかに高温水および低温水を交互に提供するこ
とによって制御システム105によって制御することができ、これにより、装置の構成部
材の膨張および収縮を生ぜしめ、あらゆる保持された材料の除去を促進する。例示されて
いないが、サブシステム176はシステム100のあらゆるユニット操作部に接続されて
もよく、このようなユニット操作部のクリーニングおよび高温水浄化をも促進する。