(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記環状ポンプダクト(32)が、一定の断面を有し、第1の半径方向外側の注入口/排出口空間(44)を第2の半径方向外側の注入口/排出口空間(46)に接続し、前記ポンプ(10)が、閉塞装置(50)をさらに有し、前記閉塞装置(50)は、前記第1の半径方向外側の注入口/排出口空間(44)と前記第2の半径方向外側の注入口/排出口空間(46)との間に配置され、前記ロータカラー(30)の両側で前記ポンプダクト(32)を軸方向に閉塞する閉塞要素(52)を備える、請求項1に記載のポンプ(10)。
前記ポンプハウジング(16)が、前記閉塞装置(50)の前記閉塞要素(52)のためのシート部(60、64)を形成する、請求項2または3に記載のポンプ(10)。
前記閉塞要素(52)のための前記シート部(60、64)が、前記ポンプハウジング(16)のチャンバ(54)内に形成され、前記チャンバ(54)が、前記環状ポンプダクト(32)のセクタ内に形成され、軸方向において両側におよび半径方向において前記環状ポンプダクト(32)の断面を越えて外方に延在する、請求項4に記載のポンプ(10)。
前記ロータ(26)を起伏のある様式で囲繞する、前記ロータ(26)の前記ロータカラー(30)が、軸端部位置(76)において平坦な端部面を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポンプ(10)。
前記ポンプダクト(32)から第1および第2の半径方向外側の注入口/排出口空間(44,46)への遷移部が、長方形断面を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のポンプ(10)。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の目的は、ポンプの容易な組み立ておよび分解を可能にするポンプを提供することである。
【0004】
この目的は、請求項1の特徴を有するポンプおよび請求項3の特徴を有するポンプによって達成される。本発明の有利な発展は、従属請求項から推測することができる。
【0005】
本発明の第1の態様に従って、ポンプは、回転軸を中心に回転可能であり、ロータハブ、およびロータハブから半径方向に延在し、ロータハブを起伏のある様式で囲繞するロータカラーを備えるロータと、第1の軸方向のハウジング構成要素、中央環状ハウジング構成要素、および第2の軸方向のハウジング構成要素を備えるポンプハウジングであって、ポンプダクトが、軸方向においては第1のハウジング構成要素および第2のハウジング構成要素によって形成され、半径方向においては中央環状ハウジング構成要素およびロータによって形成されている、ポンプハウジングとを備える。このようにして、ポンプダクトは、ポンプハウジングによって形成され、プラスチックステータは不要であり、その結果、ポンプの組み立ておよび分解が容易になり、ポンプの容易な洗浄が可能になる。ポンプハウジングの3つの部分からなる構成は、ハウジング構成要素の単純な形状を可能にし、それにしたがってポンプハウジングのコスト効率の良い製造をさらに可能にする。
【0006】
本発明の第2の態様に従って、ポンプは、回転軸を中心に回転可能であり、ロータハブ、およびロータハブから半径方向に延在し、ロータハブを起伏のある様式で囲繞するロータカラーを備えるロータと、環状ポンプダクトをロータと形成するポンプハウジングであって、該ポンプダクトが、一定の断面を有し、第1の半径方向外側の注入口/排出口空間を第2の半径方向外側の注入口/排出口空間に接続する、ポンプハウジングと、第1の半径方向外側の注入口/排出口空間と第2の半径方向外側の注入口/排出口空間との間に配置され、ロータカラーの両側でポンプダクトを軸方向に閉塞する閉塞要素を備える閉塞装置とを有する。一定の断面および注入口/排出口空間の半径方向配置を有する環状ポンプダクトの構成の結果として、ポンプの必要な設置空間を低減することができる。さらに、この方法で、角度範囲であって、その中で、起伏のある様式で囲繞するロータカラーによって閉鎖された流体チャンバが形成される、角度範囲を増加させることができる。
【0007】
ポンプハウジングは、閉塞装置の閉塞要素のためのシート部を形成することができる。このように、閉塞要素のためのシート部を形成するための別個の構成要素は必要ない。
【0008】
閉塞要素のためのシート部は、ポンプハウジングのチャンバ内に形成することができ、チャンバは、環状ポンプダクトのセクタ内に形成され、軸方向において両側におよび半径方向において前記環状ポンプダクトの断面を越えて外方に延在する。閉塞要素のための別個のチャンバの形成の結果として、ポンプのために必要な設置空間を低減することができる。さらに、閉塞要素のためのチャンバは、注入口/排出口チャンバとは独立して形成することができる。
【0009】
好ましくは、ロータを起伏のある様式で囲繞する、ロータのロータカラーは、軸端部位置において平坦な端部面を有する。このようにして、閉鎖された流体チャンバのシールを改善してもよいし、またはロータとポンプハウジングとの間の公差を増加させてもよい。
【0010】
好ましくは、ロータおよびポンプハウジングは、金属製である。これにより、ポンプの頑丈な構成が可能になる。
【0011】
例として、ロータおよび/またはハウジングは、耐焼付性合金で作製することができる。このようにして、金属ハウジングと金属ロータとの間の金属−金属シール接触を改善することができる。
【0012】
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の説明および参照がなされる図面から推測することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1および2は各々、ポンプ10を分解図で示す。ポンプ10は、シャフト14を支持するシャフト装着ユニット12を備える。シャフト装着ユニット12には、第1の軸方向のハウジング構成要素18、中央環状ハウジング構成要素20、および第2の軸方向のハウジング構成要素22を有するポンプハウジング16が取り付けられている。
【0015】
第1の軸方向のハウジング構成要素18とシャフト装着ユニット12との間には、シール要素24が設けられている。
【0016】
シャフト14は、片側で支持された様式でポンプハウジング16の中に突出している。ロータ26は、ロータハブ28、およびロータハブ28から半径方向に延在し、ロータハブ28を起伏のある様式で囲繞するロータカラー30を備える。ロータ26は、締結ボルト36を介して、シャフト14に締結される。片側支持は、第2の軸方向のハウジング構成要素22内でシャフト14を特に支持する必要がないため、ポンプハウジング16の単純な構成を可能にする。
【0017】
以下の文脈では、軸方向に関する言及はロータ26の回転軸に関し、半径方向に関する言及は回転軸を中心とする対応する半径方向に関する。「軸方向後方」は、シャフト装着ユニット12の方を向く方向に関し、「軸方向前方」は、ポンプハウジング16の方を向く方向に関する。第1の軸方向のハウジング構成要素18は、したがって、軸方向後方のハウジング構成要素であり、第2の軸方向のハウジング構成要素22は、したがって、軸方向前方のハウジング構成要素である。
【0018】
ロータ26と第1の軸方向のハウジング構成要素18との間には、機械的な面シール34が設けられている。機械的な面シールの代わりに、いくつかの他のシール要素もまた設けることができる。
【0019】
シャフト14、シール要素24、および機械的な面シール34の装着、ならびにロータ26のシャフト14への締結もまた、いくつかの他の様式で構成することができる。
【0020】
示される実施形態では、ポンプハウジング16は、4つのボルト38、ワッシャ40、およびナット42を介して一緒に保持され、ボルト38は、各々がシャフト装着ユニット12から3つのハウジング構成要素18、20、22のすべてを通って延在する。しかしながら、いくつかの他の締結方法もまた、提供することができる。例えば、ハウジング構成要素18、20、22の互いに独立した締結、およびポンプハウジング16のシャフト装着ユニット12への独立した締結を設けてもよいし、または第2の軸方向のハウジング構成要素22の独立した締結を設けてもよい。これにより、ポンプ10のモジュール式の組み立ておよび分解が可能になる。ハウジング構成要素18、20、22を締結する代替的な方法を提供することもできる。例えば、ハウジング構成要素18をシャフト装着ユニット12に締結することができ、ハウジング構成要素20および22を、ハウジング構成要素18内のグラブねじを介してハウジング構成要素18に締結することができる。
【0021】
中央環状ハウジング構成要素20は、パイプラインに接続するための接続要素48と共に各々が形成される、第1の注入口/排出口空間44と第2の注入口/排出口空間46とを有する。
【0022】
閉塞装置50は、閉塞要素52を備え、ロータカラー30の両側でポンプダクトを軸方向に閉塞するように構成されている。
【0023】
図3は、ポンプ10を、ロータ26およびシャフト14の回転軸Aを直角に通る切断面における断面図で示す。ハウジング構成要素18、20、および22は、ポンプダクト32をロータハブ26と一緒に形成し、該ポンプダクト32は、ロータハブ26の周りに環状に延在する。ロータカラー30は、ポンプダクト32を種々の流体チャンバ55に分割し、ロータカラーの半径方向外側の端部は、ポンプダクト32の環状ハウジング構成要素18によって形成された半径方向外側の壁にシール様式で接合する。
【0024】
閉塞装置50は、ポンプダクト32の、示される実施形態では上部セクタ内に配置される。閉塞要素52は、シール様式で、ロータカラー30の2つの軸方向側面におよびロータハブ28に当接する。ロータ26が回転すると、閉塞要素52は、ロータカラー30の起伏のある形状に沿ってチャンバ54内で軸方向に移動することができる。
【0025】
チャンバ54は、ポンプハウジング16によって形成され、チャンバ54と環状ポンプダクト32との間の遷移部を形成するシート部を備える。閉塞要素52は、あらゆる軸方向位置において接触面を介してチャンバ54のシート部に当接し、それにしたがって環状ポンプダクト32を閉塞する。
【0026】
示される実施形態では、閉塞要素52は、軸方向前方の流体チャンバとロータカラー30の反対側の軸方向後方の流体チャンバとの間で軸方向に延在する交換ダクト58を有する。したがって、交換ダクト58は、流体を、軸方向前方の流体チャンバと軸方向後方の流体チャンバとの間で軸方向に流す。このようにして、閉塞要素の軸方向運動中の流体の圧縮が回避される。
【0027】
図4の副図(a)〜(c)は各々、ポンプダクト32の概略図を示す。ポンプダクトは、ポンプハウジング16自体によって、すなわち、3つのハウジング構成要素18、20、22から形成される。このようにして、設置空間をポンプダクト32の領域内に節約することができる。さらに、ポンプ10の組み立ておよび分解ならびに洗浄も単純化される。
【0028】
ポンプ輸送される流体の注入および排出は、各々が
図4の点線によって示される半径方向外側の注入口/排出口空間44、46を介して行われる。示される実施形態では、注入口/排出口空間は、ポンプ10の双方向動作を可能にするために、互いに対称的な様式で形成されている。
【0029】
ポンプダクト32は、環状様式で形成され、一定の断面で、第1の半径方向外側の注入口/排出口空間44から第2の半径方向外側の注入口/排出口空間46まで延在する。閉塞装置50は、環状ポンプダクト32内の2つの注入口/排出口空間44、46の間にあり、ポンプの動作方向に逆にポンプ輸送される流体の逆流を防止する。半径方向外側の注入口/排出口空間44、46の領域内では、ポンプ輸送される流体を、ロータ26およびポンプハウジングによって形成された流体チャンバ55の中に半径方向に流すことができる。ロータ26が回転すると、流体チャンバは、環状ポンプダクト32に沿ってさらに移動し、1つのそれぞれの流体チャンバ56が閉鎖され、ポンプ輸送される方向における流体移送を可能にする。ポンプ10の排出口側では、流体チャンバが、ポンプダクト32を閉塞する閉塞装置50の領域内に移動し、その結果、ポンプ輸送される流体が、流体チャンバから半径方向に流れ、排出口側の半径方向外側の注入口/排出口空間に流れ込む。
【0030】
したがって、ポンプ10は、閉鎖された流体チャンバ56内に閉じ込められた固定容積を移送する容積式ポンプである。
【0031】
閉塞装置50の機能を以下の文脈において説明する。閉塞装置50は、第1の注入口/排出口空間44と第2の注入口/排出口空間46との間に配置され、ロータカラー30の両側でポンプダクト32を軸方向に閉塞する閉塞要素52を備える。
【0032】
閉塞装置50は、ポンプ10の双方向動作のために構成されている。この目的のために、閉塞装置50は、第1の注入口/排出口空間44の側の閉塞要素52のための第1のシート部60であって、そこに閉塞要素が、第1の注入口/排出口空間44から第2の注入口/排出口空間46へポンプ輸送するための第1の動作方向において第1の接触面62を介して当接する、第1のシート部60を有する(
図4(a)および(b)参照)。
【0033】
閉塞装置はまた、第2の注入口/排出口空間46の側の閉塞要素52のための第2のシート部64であって、そこに閉塞要素52が、第2の注入口/排出口空間46から第1の注入口/排出口空間へポンプ輸送するための第2の動作方向において第2の接触面を介して当接する、第2のシート部64を有する(
図4(c)参照)。
【0034】
第1のシート部60と第2のシート部64との間の円周方向の間隔は、第1の接触面62と第2の接触面66との間の円周方向の間隔よりも大きい。
【0035】
双方向ポンプ10の動作方向が変更されると、閉塞要素52は、閉塞要素52が1つの接触面62、66を介して、いずれの場合もシート部60、64に当接し、他の接触面66、62がそれぞれポンプハウジング16から隔置されるように、第1のシート部60から第2のシート部64へ移動する。したがって、閉塞要素52の低摩擦運動が可能になる。さらに、ポンプ輸送される流体の抵抗が低減され、それにしたがって閉塞要素からロータへの圧力による力が低減され、その結果、摩擦力、ひいては閉塞要素52の磨耗も低減される。
【0036】
図4(a)および(b)において明白に読み取ることができるように、チャンバ54内の容積は、ロータカラーの起伏のある形状および閉塞要素52が軸方向に移動することにより、ロータ26が(図の右から左へ)回転するときに変化する。閉塞装置50が2つの注入口/排出口空間44、46の間に配置されているため、閉塞装置50のチャンバ54の軸方向部分が関連する排出口空間44、46に接続されないことが少なくとも時々あり得る。
【0037】
この容積の変化を補償するために、交換ダクト58が軸方向前方の流体チャンバと軸方向後方の流体チャンバとの間に形成されている。流体の流れは、
図4(b)の矢印によって軸方向に示さる。
【0038】
図5は、
図3の切断面V−Vに従い中央ハウジング構成要素20を通る断面図を示す。ハウジング構成要素20は、チャンバ54を有する閉塞装置50が、
図3に示される実施形態と比較して90°回転した様式で、すなわち、環状ポンプダクト32の水平中心軸上に配置されるように、配置されている。好ましくは、ポンプ10は、ポンプハウジング16をシャフト装着ユニット12に異なる角度で取り付けることができるように、形成される。
【0039】
注入口/排出口空間44、46は、環状ポンプダクト32上に半径方向外側に形成され、注入口/排出口空間44、46の第1の部分は、中央ハウジング構成要素20が注入口/排出口空間44、46の領域内でポンプダクト32から半径方向に隔置されたポンプダクトの軸方向高さ全体にわたって形成される。示される実施形態では、ハウジング構成要素20の半径方向の間隔は、注入口/排出口空間44、46の第1の部分が軸方向から見るとほぼ三角形であるように、注入口/排出口空間44
、46のそれぞれの端部領域内で円周方向に狭くなる。
注入口/排出口空間44、46の第2の部分は、ハウジング構成要素20内に形成され、接続要素48への遷移部を形成する。
【0040】
注入口/排出口空間44、46は、示される実施形態では、ハウジング構成要素20の左手上部象限内および左手下部象限内に形成され、各々は、環状ポンプダクト32の垂直中心軸まで延在している。これにより、ポンプからの残留物の排出が可能になる。
【0041】
図6は、代替的な実施形態による中央ハウジング構成要素20を通る断面図を示す。本実施形態は、ハウジング構成要素20が注入口/排出口空間44、46の領域内でポンプダクト32から半径方向に隔置されていない点で
図5に示される実施形態と異なる。
【0042】
図7は、閉塞装置のチャンバ54を通る切断面VII−VIIにおける
図3のポンプの断面図を示す。チャンバ54は、4つの内側の壁を有する。
【0043】
チャンバ54の半径方向内側の壁は、ロータ26の回転軸の周りでロータ26の両側に軸方向に円弧状に形成され、ロータハブ28上の閉塞要素52の良好な嵌合を確実にするために、ロータハブ28と同じ半径またはそれよりも僅かに小さい半径を有する。
【0044】
チャンバ54の半径方向外側の壁は、例えば、ロータ26の回転軸の周りに円弧状の輪郭を有する。チャンバ54の半径方向外側の壁については、それがいくつかの他の輪郭を有し、例えば、圧力側でポンプ輸送される流体がチャンバ54の半径方向外側の壁と閉塞要素52との間を通過し、それにしたがって閉塞要素52をロータハブ26に押し付けることができるように、閉塞要素52から隔置されるように形成されることも可能である。
【0045】
円周方向では、チャンバ54は、円周方向に位置する2つの平坦な壁によって形成され、各々が流れダクトをU字形の様式で囲み、閉塞要素52のための第1のシート部60および第2のシート部64を形成する。
【0046】
示される実施形態では、閉塞要素52は、平行な様式で延在し、閉塞要素52の厚さDだけ互いから隔置された接触面62、66と共に形成されている。本実施形態では、円周方向に位置する2つの平坦な壁は、閉塞要素52が第1のシート部60と第2のシート部64との間のチャンバ54内で円周方向に角度γまで変位することができるように形成されている。示される実施形態では、角度γは約10゜である。角度γは、5°〜40°の範囲内であり得、角度は、好ましくは、5°〜20°の範囲内である。
【0047】
この目的のために、円周方向に位置する2つの平坦な壁は、ポンプの中心軸上で距離Lだけ移動した中心点に対して半径方向にあり、式中、Lは、(D/2)/sin(Y/2)である。このようにして、閉塞要素52の中心線は、閉塞要素がその接触面62、66を介して第1のシート部60または第2のシート部64にそれぞれ当接するとき、いずれの場合も回転軸Aに対して半径方向に向けられる。したがって、第1のシート部および第2のシート部は、各々が互いに角度γに向けられた平面内に形成される。
【0048】
代替的に、第1の接触面62および第2の接触面66が一定の角度で配置され、各々がロータ26の半径方向に延在するように、閉塞要素52を形成することが可能である。この場合、円周方向に位置するチャンバ54の2つの平坦な壁は、同様に、ロータ26の半径方向に配置される。したがって、第1のシート部および第2のシート部は、各々が互いに角度γに向けられた平面内に形成される。
【0049】
円周方向に位置する2つの壁および閉塞要素52の接触面62、66が、互いに協調した略円筒形状、特に湾曲形状を有することも可能である。
【0050】
円周方向に位置する2つの壁および閉塞要素52の接触面62、66の形状は、閉塞要素が、ポンプの動作中に圧力差によって、例えば、閉塞要素52のくさび形状または弧状形状によってロータハブ26に押し付けられるように選択することができる。
【0051】
ロータカラー30および閉塞要素52の軸方向運動による容積の変化を補償するために、2つの交換ダクト58が閉塞装置50内に形成されている。これらは、閉塞装置内の軸方向前方の流体チャンバと軸方向後方の流体チャンバとの間でポンプ輸送される流体の流れを可能にする。これにより、閉塞装置のチャンバ54を注入口/排出口空間44、46のうちの1つに接続する必要がないため、閉塞装置50のコンパクトな構成が可能になる。
【0052】
チャンバ54における、交換ダクト58の軸流断面の面積の、ロータカラー30およびロータカラーを越えて突出する閉塞要素52の部分の軸方向投影面積に対する比率は、好ましくは、少なくとも0.2であり、好ましくは、0.2〜0.6の範囲である。これにより、閉塞装置50のコンパクトな構成で十分な容積補償が可能になる。
【0053】
図8の副図(a)〜(f)は、
図7に示される実施形態の閉塞要素52の種々の詳細図を示す。副図(a)は、閉塞要素52の斜視図を示す。副図(b)は、中心面の断面図を示す。副図(c)は、ロータハブ26から外へ向かう半径方向の図を示す。副図(d)は、接触面62、66を含む円周方向の図を示す。副図(e)は、ロータハブ26に向かって半径方向内方の図を示し、副図(f)は、閉塞要素52の軸方向の図を示す。
【0054】
閉塞要素52は、軸方向および半径方向に延在する中心面内に鏡面対称の様式で形成されている。閉塞要素52の対称的な構成の結果として、ポンプを組み立てるときに閉塞要素の特定の向きを尊重する必要がなく、その結果、ポンプの組み立てが単純化され、誤動作を回避することができる。
【0055】
ポンプハウジング16内に形成された第1のシート部60および第2のシート部64に当接するための第1の接触面62および第2の接触面66に加えて、閉塞要素52は、2つの半径方向内側のロータハブの接触面68およびロータカラーのシール面70であって、各々がロータカラー30を受容するためのスロット72の両側に配置され、これらを介して閉塞要素52がロータハブ28およびロータカラー30にシール様式で当接する、2つの半径方向内側のロータハブの接触面68およびロータカラーのシール面70を有する。
【0056】
交換ダクト58は、第1の接触面62と第2の接触面66との間に形成されている。示される実施形態では、閉塞要素52の交換ダクト58は、閉塞要素52の全体に沿って軸方向に、ロータハブから離れた閉塞要素の軸方向側に延在する溝として構成されている。交換ダクト58を通ってポンプ輸送される流体の流れを改善するために、溝は、2つの軸端部で閉塞要素のほぼ全高さにわたって延在し、中にスロット72が配置されている閉塞要素の中央領域に向かって狭くなる。
【0057】
図9は、本発明の第2の実施形態を示し、ポンプ10は、
図7に示される第1の実施形態とは、閉塞要素52のみによって異なる。閉塞要素52は、中央溝なしで形成されている。この実施形態では、閉塞要素52は、ポンプ輸送される流体が閉塞要素52をロータハブ28に押し付けるように、チャンバ54内の半径方向外側の壁から隔置されている。第1の実施形態と同様に、第2の実施形態の閉塞要素もまた、異なる形状を有することができる。
【0058】
図10は、第2の実施形態の閉塞要素を示し、副図(a)は、閉塞要素52の斜視図を示し、副図(b)は、閉塞要素52の側面図を示す。
図8の閉塞要素と同様に、閉塞要素52は、ポンプハウジング16内に形成された第1のシート部60および第2のシート部64に当接するための第1の接触面62および第2の接触面66と、2つの半径方向内側のロータハブの接触面68およびロータカラーのシール面70であって、各々がロータカラー30を受容するためのスロット72の両側に配置され、これらを介して閉塞要素52がロータハブ28およびロータカラー30にシール様式で当接する、2つの半径方向内側のロータ−ハブ接触面68およびロータ−カラーシール面とを有する。
【0059】
閉塞要素52の半径方向外側に、閉塞要素52は2つの傾斜面74を有する。軸方向の運動の場合、閉塞要素52は、傾斜面74およびポンプ輸送される流体の抵抗によってロータハブ28に押し付けられる。
【0060】
図11の副図(a)および(b)は各々、ロータ26の図を示し、副図(a)は、ロータ26の軸方向平面図を示し、副図(b)は、ロータ26の半径方向平面図を示す。
【0061】
ロータカラー30は、ロータハブ28から半径方向に延在し、ロータハブ28を起伏のある様式で囲繞する。示される実施形態では、ロータカラー30は、2つの対向する点の各々の2つの軸方向極位置にある。したがって、ロータカラーは、ロータカラーの2つの軸方向の両側上に2つの流体チャンバを形成する。
【0062】
示される実施形態では、ロータカラー30は、軸方向極位置76において平坦な様式で延在し、その結果、2つの軸方向ハウジング構成要素18および22によって形成されたポンプダクト32の軸方向の端部面におけるシールが改善される。これにより、特に、ロータカラー30と、ポンプダクト32の軸方向の端部面との間の間隙の拡大が可能になる。これにより、ポンプにより大きな間隙寸法でより大きな圧力を発生させる。
【0063】
示される実施形態では、ロータ26は、耐焼付性合金から製造される。
【0064】
好ましくは、機械的な面シールのための円周方向の溝の形態のシール面は、ロータハブ26内に設けられる。
【0065】
他のロータ形状をポンプのために使用することも可能である。
【0066】
示される実施形態では、ポンプ10は、ポンプ10を両側で動作させる閉塞装置50と共に形成されている。しかしながら、ポンプを、例えば、片側で動作させる、いくつかの他の閉塞装置50もまた設けることができる。