特許第6722705号(P6722705)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6722705家具システムの3次元支持管構造の管に挿入するための負荷モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6722705
(24)【登録日】2020年6月24日
(45)【発行日】2020年7月15日
(54)【発明の名称】家具システムの3次元支持管構造の管に挿入するための負荷モジュール
(51)【国際特許分類】
   F21V 33/00 20060101AFI20200706BHJP
   A47B 47/00 20060101ALI20200706BHJP
   A47B 96/14 20060101ALI20200706BHJP
   A47B 97/00 20060101ALI20200706BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20200706BHJP
   F21V 21/00 20060101ALI20200706BHJP
   F21V 21/002 20060101ALI20200706BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20200706BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20200706BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20200706BHJP
【FI】
   F21V33/00 100
   A47B47/00
   A47B96/14 C
   A47B97/00 M
   F21V23/00 160
   F21V21/00 300
   F21V21/002
   F21S2/00 230
   F21Y115:10
   F21Y115:15
【請求項の数】13
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-567437(P2017-567437)
(86)(22)【出願日】2016年6月13日
(65)【公表番号】特表2018-527696(P2018-527696A)
(43)【公表日】2018年9月20日
(86)【国際出願番号】EP2016063498
(87)【国際公開番号】WO2016207008
(87)【国際公開日】20161229
【審査請求日】2019年3月7日
(31)【優先権主張番号】15405042.1
(32)【優先日】2015年6月23日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】517447655
【氏名又は名称】ユーエスエム ホールディング エージー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シェーラー、アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ディーネス、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】クレンガー、シュテファン
【審査官】 田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】 実開平05−007143(JP,U)
【文献】 特開2007−193982(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3105035(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 33/00
A47B 47/00
A47B 96/14
A47B 97/00
F21S 2/00
F21V 21/00
F21V 21/002
F21V 23/00
F21Y 115/10
F21Y 115/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
家具システムの3次元耐負荷管構造の管への挿入用の負荷モジュールであって、前記負荷モジュールが、細長のハウジングを備え、前記負荷モジュールに電気接触するための2つの接触要素であって、異なる極性を有する、2つの接触要素が、前記ハウジングの外側に配置され、前記接触要素が、前記負荷モジュールが前記挿入状態にあるとき、それらが、前記管の内部に配置されている異なる極性の2つの接触エリアに、ほぼ半径方向において接触し、かつ前記ハウジングが、長手方向において中央にある領域であって、少なくとも1つの突出要素を有する、領域と、長手方向において外側にある領域も有するように、配置され、前記少なくとも1つの突出要素が、前記負荷モジュールが前記管に収容される際に、前記管の切り欠きの縁と相互作用し、かつ、前記負荷モジュールが前記管に収容される際に、前記ハウジングの前記外側領域が、前記切り欠きに隣接する領域において、前記管の内側ケーシングに重みをかけるような形で、前記負荷モジュールが、前記管構造の管であって、前記細長の切り欠きが設けられている、管に挿入され得、前記接触要素のうちの第1の接触要素が、前記外側領域のうちの1つにおいて、第1の周縁位置に配置されることを特徴とする、負荷モジュール。
【請求項2】
前記接触要素のうちの第2の接触要素が、前記第1の周縁位置に対して少なくとも60°、好ましくは少なくとも90°、特に好ましくは少なくとも135°の角度を囲む、第2の周縁位置に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の負荷モジュール。
【請求項3】
前記接触要素のうちの少なくとも1つが、弾性設計の接触要素であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の負荷モジュール。
【請求項4】
照明要素を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の負荷モジュール。
【請求項5】
前記照明要素の光出口エリアが、前記ハウジングの前記中央領域内に配置されることを特徴とする、請求項4に記載の負荷モジュール。
【請求項6】
3次元耐負荷管構造を有する家具システムであって、
a)複数の管であって、前記管のうちの少なくとも1つが、前記管の内部に配置されている異なる極性の2つの接触エリアを有する、複数の管と、
b)2つ以上の管を互いに機械的に締結させるための複数の3次元節点要素と、
c)前記家具システムの前記3次元耐負荷管構造の前記少なくとも1つの管への挿入用の少なくとも1つの負荷モジュールであって、前記負荷モジュールが、細長のハウジングを備え、前記負荷モジュールに電気接触するための2つの接触要素であって、異なる極性を有する2つの接触要素が、前記ハウジングの外側に配置され、前記接触要素が、前記負荷モジュールが前記挿入状態にあるとき、それらが、前記管の内部に配置されている異なる極性の2つの接触エリアに、ほぼ半径方向において接触するような形で、配置される、少なくとも1つの負荷モジュールと、を備える、家具システム。
【請求項7】
前記管のうちの前記少なくとも1つが、前記管に沿った第1の極性の電流と第2の極性の電流とを伝導するための、前記管に沿って走り、かつ互いから絶縁された2つの電流導体を有することを特徴とする、請求項6に記載の家具システム。
【請求項8】
電流を伝導するための、互いから絶縁された前記2つの電流導体が、前記少なくとも1つの管内で、互いに同軸に配置されることを特徴とする、請求項7に記載の家具システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの管が、導電性材料から成り、かつ前記第1の極性を伝導する働きをする構造管要素と、前記第2の極性を伝導するための、前記構造管要素内に絶縁された様式で収容された内部導体と、を備えることを特徴とする、請求項8に記載の家具システム。
【請求項10】
前記内部導体が、前記管に挿入される導電性箔によって形成され、かつ1つの端において絶縁されていることを特徴とする、請求項9に記載の家具システム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの管が、細長の切り欠きを有し、前記少なくとも1つの負荷モジュールが、それが、前記細長の切り欠きを通して前記少なくとも1つの管に挿入され得るような形で設計されていることを特徴とする、請求項6から10のいずれか一項に記載の家具システム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの負荷モジュールの前記接触要素のうちの第1の接触要素が、前記負荷モジュールが挿入された状態で、前記負荷モジュールの領域であって、前記切り欠きに隣接する、領域に配置される、ことを特徴とする、請求項11に記載の家具システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの負荷モジュールの前記接触要素のうちの第2の接触要素が、前記負荷モジュールが挿入された状態で、前記負荷モジュールの領域であって、前記第1の接触領域に対して、180°ずれる周縁位置である、領域に配置される、ことを特徴とする、請求項12に記載の家具システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家具システムの3次元耐負荷管構造の管への挿入用の負荷モジュールであって、負荷モジュールが細長のハウジングを備え、負荷モジュールに電気接触するための2つの接触要素であって、異なる極性を有する、2つの接触要素が、ハウジングの外側に配置される、負荷モジュールに関する。本発明は、3次元耐負荷管構造、および前記種類の少なくとも1つの負荷モジュールを備える家具システムにさらに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の管、および複数の3次元節点要素を備える、3次元耐負荷管構造を有する家具システムであって、2つ以上の管が3次元節点要素のうちの1つの接続点に締結され得る、家具システムが知られている。
【0003】
例として、CH429 317(U.Schaerer Soehne)は、枠製作のための管接続を開示しており、そこでは、管端を互いに着脱自在に接続する目的で、各管端に対して、いずれの場合も1つのネジ付き孔を備える接続ヘッドが提供される。ネジ付き孔は、それぞれの軸方向に沿って走る。管端中に突き出る押さえネジは、前記ネジ付き孔に螺合され得、前記押さえネジは、くさび面によって互いに整列させられ、また、前記くさび面から逸れており、かつネジが締められると内側に管端を固定する、端側によって接続ヘッドまたは押さえネジと整列させられる、2つのくさびスリーブをそれらの軸上に有する。
【0004】
家具物品または家具システム内または上に、負荷、例えば照明器具を配置し、前記負荷に電気エネルギーを供給する必要がある。照明器具などの負荷は、管構造に、例えば機械的に締結され得、電源ケーブルは、後部から家具の開口を通して通され得る。前記種類の電源ケーブルが、目立たないかまたは目に見えないように通され得る電線管は、同様にありふれたものである。
【0005】
管構造に締結される、例えば照明器具などの負荷、および前記負荷への電源ラインは、家具システムの外見に悪影響をもたらすことが多く、また、例えば、負荷を収容するのに、管構造によって画定される受け入れスペースの部分が必要とされるか、または負荷が前記受け入れスペースまたは出入りエリアの中に突き出る場合、使用を妨げることもある。
【0006】
したがって、負荷、または前記負荷の少なくとも要素を収容するのに、家具システムの管を使用する手法が知られている。例えば、WO94/21961 A1(Planlicht−Handelsgesellschaft mbH&Co.KG)は、家具品物を組み立てるためのキャリア側面、陳列キャビネット、棚装置などを備える照明システムであって、互いに間隔が空けられている孔を有する、照明システムを開示している。照明器具ユニットは、いずれの場合も、キャリア側面の1つの孔に挿入され得る。キャリア側面には、電気導体が配置され、挿入された照明器具ユニットのピン状接触部分が、前記電気導体に電気接触する。照明器具そのものは、側面の外側に配置される。
【0007】
管の切り欠きであって、細長の穴のような形状である、切り欠きに挿入され得る埋め込み型照明器具は、EP1 963 734 A1(Dreisewerd)に開示されている。埋め込み型照明器具は、両側に設けられ、かつ埋め込み型照明器具の位置付けの後、前記埋め込み型照明器具のフランジ端として、管の壁の背後で係合する、刻み目を備える。導体トラックおよびLEDは、LEDプリント回路基板において、電気接続が外側に確立されるのを可能にする、2つの接続プラグに、差込式舌片によって接続される。LEDの端面から逸れている、LEDプリント回路基板のその側に、接続プラグが設けられる。この場合、差込式舌片は、自動車両の電気設備から知られている対応する差込式コネクタで、電源ラインの接続を可能にする。
【0008】
DE 20 2012 003 663 U1(Horst Lettenmayer)は、システム管、および前記システム管を接続するネジ付き節点を備える棚装置を開示している。棚装置は、照明デバイスであって、システム管のうちの少なくとも1つが、ネジ付き節点までは延在しない中央の細長の部分溝を有し、LED照明本体が、システム管に挿入される、照明デバイスを有する。電力がシステム管内のLED照明本体に供給され、システム管、LED照明本体、およびネジ付き節点は、システム管内に配置される引張りロッドに張力をかけることによって、互いに支え合い、固定され得る。部分溝の領域に位置するLED照明本体に電力を供給するために、LED照明本体の長手方向端に配置され、かつ電線を介して電力が供給される、接触子に弾性式に重みをかける、接触ボタンが提供され得る。同じ側に2つの接触子を有するLED照明本体と、それらの相対する長手方向端に2つの接触子を有するLED照明本体との両方が、考えられる。
【0009】
負荷モジュールを形成する照明本体は、したがって、システム管内に収容され得る。しかしながら、照明本体を機械的に保持し、かつ照明本体に接触することは、難しいことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明によって取り組まれる問題は、3次元耐負荷管構造の管において、簡単かつ確実に、負荷モジュールが保持され得、それとの接触モジュールの接触がなされ得る、冒頭に述べられた技術分野に適している、負荷モジュールを提供することの問題である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この問題に対する解決策は、請求項1の特徴によって定義される。本発明によれば、接触要素は、負荷モジュールが挿入状態にあるとき、それらが、管の内部に配置されている、異なる極性の2つの接触エリアに、ほぼ半径方向において接触するように、配置される。この場合、ハウジングは、長手方向において中央にある領域であって、少なくとも1つの突出要素を有する領域と、長手方向において外側にある領域も有し、少なくとも1つの突出要素が、切り欠きの縁と相互作用し、また、外側領域が、切り欠きに隣接する領域において、管の内側ケーシングに重みをかけるように、負荷モジュールが、管構造の管であって、細長の切り欠きが設けられている、管に挿入され得る。外側領域のうちの1つにおける接触要素のうちの第1の接触要素は、第1の周縁位置に配置される。
【0012】
本発明による負荷モジュールは、管にほぼ完全に収容され得る。しかしながら、このことは、個々の要素が、管によって画定される断面の外に突き出ることができない、ということを意味しない。負荷モジュールのハウジングは、細長であり、したがって、管の幾何学的形状に適合している。長手方向における(すなわち、取り付け状態における管の長手方向軸に平行な)範囲は、例えば、短手方向における(すなわち、管に対して半径方向における)範囲よりも、少なくとも4倍大きく、特に少なくとも6倍大きい。
【0013】
本発明によれば、また先行技術とは対照的に、2つの接触要素は、それらが、管内を走っている導体に、ほぼ半径方向において接触するように、配置される。すなわち、接触要素によって画定される接触領域と、負荷モジュールが取り付け状態にあるときの管の内部における接触エリアとは、ハウジングのケーシング面と、管の内側ケーシングとの間に、ハウジングの端側ではほぼ軸方向ではなく位置する。
【0014】
この配置が、かなり簡単に、負荷モジュールとの電気接触がなされるのを可能にすることが確認されている。同時に、負荷モジュールは、管において容易かつ確実に機械的に保持され得る。第1の接触要素、例えば、導電性材料そのものから製造されている管要素は、切り欠きに隣接する領域において、管の接触エリアに直接接触することができる。
【0015】
切り欠きと相互作用する目的で、本発明による負荷モジュールのハウジンングは、長手方向において中央にある領域であって、少なくとも1つの突出要素を有する、領域と、長手方向において外側にある領域も有する。それにより、少なくとも1つの突出要素が切り欠きの縁と相互作用し、また、外側領域が、切り欠きに隣接する領域において、管の内側ケーシングに重みをかけるように、負荷モジュールは、管構造の管であって、細長の切り欠きが設けられている、管に挿入され得る。負荷モジュールは、このようにして、安全に、管上の規定位置に保持される。
【0016】
少なくとも1つの突出要素は、切り欠きの幾何学的形状に整合している平坦構造、または整合的に切り欠きの縁を再現する構造、または互いに間隔が空けられている点において、切り欠きの縁と相互作用する複数の構造、であり得る。少なくとも1つの突出要素と、切り欠きの縁との間の相互作用は、したがって、管構造の管における負荷モジュールのハウジングの位置の明確な規定に導く。
【0017】
本発明によれば、接触要素のうちの第1の接触要素は、負荷モジュールのハウジングの外側領域のうちの1つにおいて第1の周縁位置に配置される。接触要素は、負荷モジュールが挿入された場合、負荷モジュールの領域であって、切り欠きに隣接する、領域に配置されるのが好ましい。すなわち、第1の周縁位置は、少なくとも1つの突出要素を有する中央領域の周縁位置にほぼ対応する。第1の接触要素、例えば、導電性材料そのものから製造される管要素は、したがって、切り欠きに隣接する領域において、管の接触エリアに直接接触することができる。
【0018】
本発明は、3次元耐負荷管構造を有する家具システムであって、
a)管のうちの少なくとも1つが、管の内部に配置される異なる極性の2つの接触エリアを有する、複数の管と、
b)2つ以上の管を互いに機械的に締結させるための複数の3次元節点要素と、
c)家具システムの3次元耐負荷管構造の少なくとも1つの管への挿入用の少なくとも1つの負荷モジュールであって、負荷モジュールが、細長のハウジングを備え、負荷モジュールに電気接触するための2つの接触要素であって、異なる極性を有する、2つの接触要素が、前記ハウジングの外側に配置され、接触要素が、負荷モジュールが挿入状態にあるとき、それらが、管の内部に配置される異なる極性の2つの接触エリアに、ほぼ半径方向において接触するように、配置される、少なくとも1つの負荷モジュールと、を備える、家具システムにさらに関する。
【0019】
家具システムは、例えば、棚システム、キャビネットシステム、引き出しシステム、または前記構成要素の中からの様々な構成要素を備えるシステムであり得る。家具システムは、具体的には、モジュール式組立であり得る。このことは、多数の異なる構成が、限られた個数の基本要素(管、節点要素、ならびにビルトインおよびビルトオンの構成要素)での事実上、制限なしに組み立てられ得る、ことを意味する。
【0020】
管の断面は、様々な形状を呈することができる。例として、管の断面は、円形または正多角形の外側形状を有することができるが、不規則な閉形状または均一な開形状も考えられる。
【0021】
3次元節点要素は、締結状態において、すべてが必ずしも同じライン上または同じ平面にある必要がない、複数の管の接続を可能にする。架空の立方体の外側に配置される6つの接続点を有する節点要素が、特に好ましい。したがって、それの構造要素(管)が3次元長方形格子に沿って走る家具は、管、およびこの種類の節点要素を使用して組み立てられ得る。節点要素そのものは、適宜、立方体形状であることができるか、または異なる適切な形状、例えば球の形状を有することができる。節点要素は、同じ節点要素に締結される管間で、好ましくは2つの極を使用して、電気接続が生み出されるように設計され得る。
【0022】
この種類の家具システムは、特に、同じ出願人による2013年12月13日付けの、係属中の欧州特許出願第13 405 139.0号において説明されている。
【0023】
すべての管およびすべての節点要素が前記の接触エリアまたは電流導電性を有することが必須ではない。通電しない管および節点要素は、本発明による家具システムの範囲内で、通電する要素と組み合わせられ得る。
【0024】
負荷モジュールは、特に、照明要素を備えることができる。負荷モジュールが、家具システムの管によって画定される断面にほぼ完全に収容されるように、照明要素が、負荷モジュールに配置されるのが好ましい。結果として、都合のよい単純な外見が実現され得、家具システムによってもたらされる収容スペース、または前記収容スペースへの出入り口は、不利な影響を受けない。様々な照明要素、具体的には、1つの点状の光源もしくは平らな光源、または複数の光源を備える照明要素、拡散光を生成する照明要素、および対象とする光を生成する照明要素が考えられる。照明要素は、拡散体、反射体および/または遮蔽物で設計され得る。前記照明要素は、明るさおよび/または色もしくは色温度が調整され得るように設計され得る。光は、LEDまたはOLEDモジュールに基づき生成され得るが、他のテクノロジーも同様に適用可能である。
【0025】
他の機能を備える負荷モジュールも、同様に、本発明の対象である。前記負荷モジュールは、したがって、負荷、そうでなければ冷却、暖房、または喚起のデバイスを接続するための接続要素、例えばソケットおよび/またはプラグを備えることができる。負荷モジュールと同様に、制御モジュールまたはセンサモジュールが、管構造の管に収容され得る。前記制御モジュールまたはセンサモジュールは、例えば、同じモジュールにおいて一体化されている負荷、他の負荷モジュールおよび/または外部デバイスを制御するのに役立つ。センサは、具体的には、運動センサ、有無センサ、光センサ、または温度センサであり得る。さらに、センサは、特に家具システムと相互作用することができ、また、例えば、ドアの開放を検出することができる。例として、負荷モジュールの照明要素は、管構造の内部スペースであって、照明要素によって照明される、内部スペースを閉じる扉が開かれると、選択的にスイッチが入れられ得る。1つのモジュールが、いくつかの機能(負荷、制御装置、センサシステム)を行うことができる。
【0026】
挿入モジュール間の通信は、データが家具システムの電力伝送ラインにおいて変調されることによって、電力線通信(PLC:PowerLine Communicaion)により行われるのが好ましい。挿入モジュール(センサモジュール、制御モジュール、および負荷モジュール)には、対応する電子機器が含まれる。例えば、別個の制御ラインを介して、または、適切なプロトコル、例えばBluetooth(登録商標)によって無線で、といった他のタイプの伝送も同様に考えられる。
【0027】
モジュールは、中央データベースを用いて、または個々のモジュールにおける設定を用いてローカルに、割り当てが行われる、一意の番号によって特定される。割り当ての設定は、外部制御デバイスを用いて、またはモジュールのオペレータ制御装置のみによって開始され得る「ペアリング」方法によって、行われる。
【0028】
管のうちの少なくとも1つは、管に沿って第1の極性の電流と第2の極性の電流とを流すのに、管に沿って走り、かつ互いから絶縁される、2つの電流導体を有するのが好ましい。したがって、電流は、家具システムの管によって直接流され得、別個の給電ラインが余分となる。
【0029】
電流を流すための、互いから絶縁される2つの電流導体は、少なくとも1つの管において、互いに同軸に配置されるのが好ましい。この配置は、費用効果的にもたらされ得、小さな半径方向断面でかなり高い電流強度を可能にする。さらに、対応装備の管が節点要素と、簡単に組み合わされ得、そこでは、例えば、すでに述べられたEP13 405 139.0から明らかであるように、2つの極性が、管間で同軸式に同様に送られる。このことは、次に、関わっている家具システムの構造要素のすべてにおける特に簡単な導体配置につながる。
【0030】
少なくとも1つの管は、導電性材料から成り、かつ第1の極性を流す働きをする構造管要素と、第2の極性を流すのに、構造管要素に絶縁された様式で収容される内部導体と、を備えるのが好ましい。第1の極性は、具体的には、中性導体(接地)である。したがって、管の組立は、特に簡単である。
【0031】
内部導体は、管に挿入され、1つの端において絶縁される、導電性箔によって形成され得る。このことは、導体が提供される管の簡単な製造につながる。例えば、内部導体が、第1の極性を流す働きをする導電性材料から、絶縁層によって分離される対応する被覆によって形成され得る、といった他の変形形態が考えられる。
【0032】
代替として、導体は、それと違って、少なくとも1つの管内を走ることもできる。例として、導体は、互いに対して平行に線形式に配置され得る。
【0033】
少なくとも1つの管は、細長の切り欠きを備えるのが有利であり、少なくとも1つの負荷モジュールは、それが、細長の切り欠きを通して少なくとも1つの管に挿入され得るように設計されるのが有利である。負荷モジュールは、したがって、管構造がすでに完成されている場合にも、すなわち、管が、節点要素にすでに接続されている場合にも、管に挿入され得る。負荷モジュールは、管が節点要素から外される必要なしに、再び管からすぐに取り外され得るのも好ましい。したがって、構成が、素早くかつ容易に既存の要件に適合され得る。切り欠きが設けられているが、切り欠きを閉じるために、負荷モジュールを収容することがその時点では意図されない、管に遮蔽物が挿入され得る。
【0034】
切り欠きは、それが管の端までは及ばないように、管に配置されるのが有利である。このことは、管の高い程度の安定性を確実にし、節点要素または接続機構との相互作用の事象における問題を防ぐ。
【0035】
本発明によれば、負荷モジュールのハウジングの外側領域のうちの1つにおける接触要素のうちの第1の節点要素は、第1の周縁位置に配置される。接触要素は、負荷モジュールが挿入された場合、負荷モジュールの領域であって、切り欠きに隣接する、領域に配置されるのが好ましい。すなわち、第1の周縁位置は、少なくとも1つの突出要素を有する中央領域の周縁位置にほぼ一致する。第1の接触要素、例えば、導電性材料そのものから製造される管要素は、したがって、切り欠きに隣接する領域において、管の接触エリアに直接接触することができる。
【0036】
接触要素のうちの第2の接触要素は、少なくとも60°、好ましくは少なくとも90°、特に好ましくは少なくとも135°の角度を、第1の周縁位置と共に囲む第2の周縁位置に配置されるのが好ましい。このことは、接触要素の良好な支持につながり、不完全な接触動作が確実に回避される。
【0037】
好ましい実施形態において、第1の接触要素は、ほぼ中央領域の中心線の延長上に配置される一方、第2の接触要素は、その周縁位置において、180°ずれるように、ハウジングの後部側に配置される。少なくとも1つの負荷モジュールの接触要素のうちの第2の接触要素は、負荷モジュールが挿入された場合、したがって、負荷モジュールの領域であって、切り欠きに対して後部にある、領域に配置される。
【0038】
接触要素のうちの少なくとも1つ、具体的には、中央領域の周縁位置から間隔が空けられている周縁位置に位置する接触要素は、弾性設計であることが有利である。両方の接触要素が弾性設計であることも可能である。電気接触動作の確実性が、このようにして高められる。弾性接触子のうちの少なくとも1つは、電気接触するのに加え、モジュールを管に機械的に固定するのに役立つのも同様に好ましい。弾性接触子のうちの少なくとも1つ、具体的には、切り欠きから逸れているその側の負荷モジュールに配置される接触子が、割合に大きな撓みを有して設計される場合、管における安定した支持および位置付けは、ハウジングの比較的低い深さでも実現され得る。同時に、切り欠きを通した負荷モジュールの挿入および取り外しが、低い深さにより大幅に簡単にされる。
【0039】
照明要素の場合、光出口エリア、具体的には、突出要素の一部としての光出口エリアは、ハウジングの中央領域に配置されるのが有利である。放射光は、したがって、実質的に周囲の管によって妨げられることなく、照明されるべき立体角領域に達することができる。遮光損失が回避される。さらに、照明要素のスイッチが入れられた場合、都合のよい外見がもたらされる。
【0040】
好ましい実施形態において、本発明による照明要素は、したがって、光出口エリアを形成し、それの幾何学的形状が、照明要素が挿入され得る、管の切り欠きに一致する、突出要素を第1の側の中央領域に(または、第1の周縁領域に)有する細長のハウジングを有する。第1の極性を有する第1の接触要素は、中央領域の隣に配置される。第2の極性を有する第2の接触要素は、ハウジングの後部側に配置され(すなわち、第1の接触要素に対してほぼ180°ずれている周縁位置で)、弾性設計である。2つの接触要素は、照明要素に電気接触するのに役立つだけでなく、管の切り欠きにおいて前記照明要素を機械的に固定することも行う。
【0041】
本発明の特徴のさらなる有利な実施形態および組み合わせは、以下の「発明を実施するための形態」、および「特許請求の範囲」のすべてから集められ得る。
【図面の簡単な説明】
【0042】
代表的な実施形態を図解するのに使用される図面において:
【0043】
図1】本発明による、家具システムの管への節点要素の接続を通る断面を示す図である。
図2A】負荷モジュールを収容するための切り欠きを有する、本発明による家具システムの管の斜視図、および管を通る2つの断面を示す図である。
図2B】負荷モジュールを収容するための切り欠きを有する、本発明による家具システムの管の斜視図、および管を通る2つの断面を示す図である。
図2C】負荷モジュールを収容するための切り欠きを有する、本発明による家具システムの管の斜視図、および管を通る2つの断面を示す図である。
図3A】本発明による、照明器具モジュールの斜視図および分解図である。
図3B】本発明による、照明器具モジュールの斜視図および分解図である。
図4A】本発明による、照明器具モジュールを通る断面を示す図である。
図4B】本発明による、照明器具モジュールを通る断面を示す図である。
図5】照明器具モジュールが挿入された場合の管を通る断面を示す図である。
図6】2つのコンセントを備える負荷モジュールの斜視図である。
図7】切り替え要素を備える挿入モジュールの斜視図である。
【0044】
原則として、図全体を通して、同一の部分には、同じ参照番号が与えられている。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明による、家具システムの一実施形態は、節点要素によって3次元耐負荷管構造に接続され得る、円い断面を有する管を備える。具体的には、棚、カバー、側部、扉、フラップ、引き出し、および同様の要素が管構造に締結され得る。図1は、本発明による、この家具システムの管への節点要素の接続を通る断面を示す。
【0046】
節点要素100は、球状接続ヘッドとして設計される。節点要素は、3つのネジ付き孔110、120、130を備え、それらの軸は、いずれの場合も、互いに直角に、また球の中心点を通って直径方向に走る。したがって、節点要素100の外側面は、ネジ山111、121と相互作用するネジがそこを通して挿入され得る、6つの開口を有する。それにより、必要に応じて、節点要素100を用いて、2〜6本の管が互いに接続され得る。
【0047】
節点要素100は、一体式外側部分101、一体式内側部分102、およびそれらの間に配置される電気絶縁層103で構成される。ネジ付き孔110、120、130は、内側部分102のみを通って走る。外側部分101および内側部分102は、クロムメッキ真鍮から作られ、絶縁層103は、適切なプラスチックから成る。
【0048】
図1では、それの端側セクションのみが示されている管200は、クロムメッキ鋼から成る外側ケーシング201を備える。絶縁材料、例えばプラスチックから成る外側層211と、導電性材料、例えば銅から成る内側層212と、を備える内側管210は、外側ケーシングに収容される。内側管210は、管200の端までは及ばず、むしろ、例えば約10cmの事前設定の距離で終わる。締結状態では、外側ケーシング201は、その外側部分101の領域において、節点要素100に、その自由端によって接触する。接触エリアの大きさを大きくするために、外側ケーシング201は、示された代表的な実施形態から逸脱して、球状面に適合している幾何学的形状を端側に有することができる。
【0049】
管200を節点要素100に締結するために、ほぼ同一の組立である2つのくさびスリーブ221、222と、導電性材料から成る押さえネジ230とが、管200に収容され、押さえネジ230は、2つのくさびスリーブ221、222を通して、またそのネジ付き軸231の端によって、挿入され、節点要素100の関連のネジ付き孔120に螺合される。節点要素100に面する前部くさびスリーブ221は、非導電性材料から製造されるか、または、管200、押さえネジ230、および/または節点要素100との接触エリアの領域に電気絶縁を有する。電気絶縁性材料、例えばプラスチックから成る絶縁体リング241と、導電性材料、例えば銅板から成る接触リング242とが、ネジ230の頭部232と、節点要素100から逸れているくさびスリーブ222のその端側との間に配置される。接触リング242は、輪形主要部分243と、外側に周方向に配置される弾性接触部分244とを備える。載置状態では、前記接触要素は、内側管210の内側層212に接触する。
【0050】
くさびスリーブ221、222は、スリーブ軸に対して傾斜しているそれらのくさび面により互いに支持され、節点要素100から逸れているそれらの端側によって、ネジ230の頭部232と整列させられる。くさびスリーブ221、222の外径は、管端が前記くさびスリーブにわずかに押されるのを可能にする遊びだけ、管端の内径よりも小さい。管200がくさびスリーブ221、222に押し込まれた後、押さえネジ230が締められると、くさびスリーブ221、222は、管端の内側に押し付けられ、前記管端を固定する。ネジ頭部と整列させられるくさびスリーブの変位は、節点要素100に向けられ、節点要素100に向かって管200を担持しようとする変位成分をさらに有し、結果として、管200の外側ケーシング201と、節点要素100の外側部分101との間で安定した接触がなされることを確実にする。
【0051】
押さえネジ230を締めたり緩めたりするために、前記押さえネジの頭部232には、多角形挿入穴233(または、代わりにネジ回しの係合用の溝)が設けられている。頭部232と反対側にある、ネジ230のネジ付き軸231の端も、キーを挿入するための多角形挿入穴234を有する。
【0052】
比較的短い管では、ネジ230の頭部232は、ネジ回しまたはレンチによって到達され得る。多くの場合、例えば角接続を確立する際など、ネジ230のネジ付き軸231の234には、対応する多角形ソケットレンチによって、ネジ付き孔120の使用されていない開口であって、節点要素100において半径方向反対側に開いている、使用されてない開口を通って達することができる。さらに、一時的に管の内側に少しだけ重みをかけるくさびスリーブの場合、ネジ230の完全な締めまたは緩めは、その軸を中心に管200を相応に回すことによっても可能であることが確認されている。
【0053】
ネジ付き孔110、120の開口であって、管接続において使用されていない、開口は、ネジ230が締められた後、いずれの場合も1つの無頭ネジによって閉じられるのが有利である。
【0054】
接続状態では、2つの極を使用して、管200と節点要素100との間で、電流が送られ得る。第1の極性(中性導体)に接触するために、管200の外側ケーシング201は、節点要素100の外側部分101に直接接触する。第2の極性(位相)は、管200の領域における内側管210の内側層212において通される。そこでは、電流は、接触リング242の弾性接触部分244によって取り出され(tapped off)、主要部分243によって、ネジ230の頭部232に送られる。これにより、ネジ230のネジ付き軸231および節点要素100のネジ付き孔120のネジ山121によって、節点要素100の内側部分102との接触がなされる。同じように節点要素100に接続されるさらなる管は、したがって、外側部分101および内側部分102によって、2つの極を使用して、管200の対応する導体に電気接続される。
【0055】
節点要素100のうちの1つに締結され得る接触式要素によって、家具システムに電力が供給される。接触式要素は、保持ネジ用の受け孔を有するハウジングを備える。さらに、2極接続ケーブル用の2つの接続点が、ハウジングに収容されている。接触要素は、いずれの場合も、接続点に導電接続される。接触式要素は、保持ネジを、節点要素のネジ付き孔の任意の所望の開口に螺合させるだけで、締結され得る。接触要素は、それにより、節点要素100の外側部分101または内側部分102に接触する。
【0056】
安全上の理由で、家具システム内にかけられる電圧は、48Vを超えてはならず、極めて適切な電圧値は、24Vである。
【0057】
図2Aは、負荷モジュールを収容するための切り欠きを有する、本発明による家具システムの管の斜視図を示し、図2B、2Cは、その管を通る2つの断面をそれぞれ示す。図2Bは、切り欠きによって画定されたエリアに平行に、管の中心軸を通って走る平面に沿う断面と共に、切り欠きなしの管のセクションにおいて、中心軸に直角な断面も示す。図2Cは、管の中心軸を通って走り、かつ切り欠きによって画定されている範囲に直角である平面に沿う断面と共に、切り欠きを有する管のセクションにおいて、中心軸に直角である断面も示す。
【0058】
管200は、均等に間隔が空けられている同一の長さの3つの切り欠き250.1、250.2、250.3を備える。切り欠きは、半円状に丸みを帯びている長手方向端を有する細長の長方形の形状を有する。代表的な実施形態によれば、管は、19mmの外径を有し、切り欠きの幅は、いずれの場合も8.2mmであり、長さは、163mmである。それぞれの管端からの外側切り欠き250.1、250.3の距離は、68mmであり、切り欠き250.1、250.2、250.3間の相互距離は、いずれの場合も53mmである。
【0059】
内側管210(図1を参照)は、切り欠き250.1...3を取り囲む領域において切り欠かれ、したがって、管200の外側ケーシングには、直接届く。
【0060】
図3Aは、本発明による、照明器具モジュール300の斜視図を示し、図3Bは、その分解図を示す。前記照明器具モジュールは、平面状に光を放射する働きをする。前記照明器具モジュールは、プラスチックから成る細長のキャリアレール310と、前記キャリアレールの表側に締結され、かつ複数のLED照明要素を有するプリント回路基板320と、プリント回路基板320の表側に配置される反射体330と、拡散体フィルム341が内側に施され、キャリアレール310に締結され、かつ締結状態では、プリント回路基板320および反射体330を取り囲む、レンズ側面340と、を備える。
【0061】
キャリアレール310は、ほぼ長方形の形状を有する平基板311を備える。2つのバネセクション312、313は、前記基板の底側に、基板311と一体的に形成される。前記バネセクションは、基板311から始まり、基板311の自由端の方向において、外側に斜め下方に延在する。長手方向における前記バネセクションの範囲は、いずれの場合も、照明器具モジュールの長手方向範囲の約5分の1に一致する。前記バネセクションが合わせ面上に留まっている場合、基板と合わせ面との間の距離が縮まるにつれて強まる抵抗により、バネセクション312、313は、基板311の主要平面に直角な垂直運動に対抗する。撓みにより、照明器具モジュール300は、それが、少なくともその端領域において、管断面に完全に収容される程度まで、一時的に管中に移動することができる。しかしながら、同時に、バネセクション312、313はまた、照明器具要素300が取り付け状態にあるとき、照明器具要素300をその位置に確実に固定するために、部分的に圧縮される。
【0062】
キャリアレール310の自由端のうちの1つの領域において、キャリアレール310の主要エリアに直角上向きに延在する、保持要素314は、同様にキャリアレール310と一体的に形成される。終端315は、キャリアレール310の反対側の自由端に一体的に形成され、複数の細長の突出部316は、上方主要エリアの下の側部に一体的に形成される。
【0063】
プリント回路基板320は、その端のうちの1つにおいて、保持要素314に機械的に締結される。2つの接触子321は、保持要素314の対応する受け口の中に突き出、したがって、2つの極を使用して、プリント回路基板320との接触がなされ得る。LED照明要素322は、プリント回路基板320の表側に、均等な間隔18で載置され、制御電子機器、およびLED照明要素に電力を供給するための構成要素は、底側に配置される(見えない)。制御電子機器は、さらなるモジュールまたは外部制御デバイスと通信するための構成要素を備えることができる。
【0064】
2つのバネ接触子は、同様に、保持要素314に機械的に締結される。第1のバネ接触子351は、Z形状の設計であり、キャリアレール310の底側へ延在し、さらに、対応するバネセクション313にも機械的に締結される。第1のバネ接触子351は、その底側において、第1の接触エリア351aを形成する。第1のバネ接触子351は、対向端において、第2の接触エリア351bを形成する。載置状態では、前記第2の接触部は、プリント回路基板320の接触子321のうちの1つと直接相互作用する。第2のバネ接触子352は、U形状の設計である。載置状態では、第1の肢部352aは、プリント回路基板320の接触子321のもう一方と直接相互作用する。第2の肢部352bは、保持要素314の表側に、第2のバネ接触子352の土台によって導かれ、そこで、照明器具モジュール300のハウジングの上方外側を越えて、レンズ側面340における開口342を貫通する。
【0065】
反射体330は、細長であり、LED照明要素322の個数および位置に一致する開口を有し、反射体領域によって取り囲まれる。載置状態では、反射体は、キャリアレール310の保持要素314と終端315との間に、軸方向に、嵌合式に保持される。
【0066】
透明プラスチック材料から成るレンズ側面340は、光出口エリア343を有し、それの外側幾何学的形状は、図2による管における切り欠き250の形状に適合しており、面は、したがって、わずかに湾曲しており、丸みを帯びた角を有するほぼ長方形の形状を有する。光出口エリア343は、LED照明要素によって放射される光を、適切に、集束させるかまたは分散させる一体的に形成されたレンズ側面を備える。凹エリア344は、光出口エリア343の第1の側に位置し、前記開口342は、前記凹エリアに配置され、第2のバネ接触子352の上方肢部352bは、前記開口を貫通する。光出口エリア343の反対側に、さらなる凹エリア345が位置する。光出口エリア343の軸方向長さは、切り欠き250の場合のように、163mmである。開口342が設けられている凹エリア344は、9.2mmの軸方向長さを有し、もう一方の凹部エリア345は、2mmの軸方向長さを有する。
【0067】
レンズ側面340の側面には切り欠き346が設けられ、それらの幾何学的形状は、キャリアレール310の細長の突出部316に一致する。レンズ側面340は、突出部316との切り欠き346の相互作用により、キャリアレール310に機械的にしっかりと締結され得る。同時に、前記2つの構成要素間に、照明器具モジュール300のさらなる要素が固定される。
【0068】
照明器具モジュール300は、図3A、さらに図4では、載置状態で示される。図4Aは、光出口エリア343に対して、またキャリアレール310の主要エリアに対して直角に、照明器具モジュール300の中心軸に沿う断面を示す。図4Bは、照明器具モジュール300の2つの端領域における同じ断面を拡大で示す。
【0069】
図5は、照明器具モジュール300が挿入された場合の管200を通る断面を示す。バネセクション313は、部分的に圧縮される。照明器具モジュール300は、バネ接触子351の接触エリア351a、およびバネセクション312の下方面によって、底側において、管200に接触する。表側では、照明器具モジュール300は、光出口エリア343の側部の2つの凹エリア344、345の領域において、管200に接触する。部分的に圧縮されたバネセクション313により、これらの4つの接触点は、第1の半径方向に、また管200における明確に定められた位置に、照明器具モジュール300をしっかりと保持する。
【0070】
軸方向の固定と、第1の半径方向に直角な第2の半径方向における固定とは、光出口エリア343が、切り欠き250に正確に嵌合して収容されることによって、もたらされる。第2のバネ接触子352の上方肢部352bは、管200の内側ケーシングに導電接触し、第1のバネ接触子351の下方肢部351aは、管200に通されている内側導体212に導電接触する。したがって、2つの極を使用して、管200に挿入されている照明器具モジュール300との電気接触がなされる。
【0071】
照明器具モジュール300は、前記照明器具モジュールが、前部にある端のうちの1つで、切り欠きを通して管200に挿入されることによって、管200に挿入され得る。対応するバネセクション312、313を圧縮することにより、照明器具モジュール300は、光出口エリア343が、それぞれの凹エリア344、345に隣接する領域において、切り欠きに隣接する管内壁の背後を一時的に通るほど深く管200に入れられ得る。照明器具モジュール300は、次に、反対の端まで、同様に管200に挿入され得る。引き続き、照明器具モジュール300は、光出口エリア343が切り欠きに嵌合式に収容されるまで、軸方向にずらされる。
【0072】
取り外しでは、照明器具装置300は、それが、1つの方向において軸方向にずらされ得るまで、バネセクション312、313の力に対して、わずかに内向きに押される。光出口エリア343は、再度、それぞれの凹エリア344、345に隣接する領域において、切り欠きに隣接する管内壁の背後を一時的に通る。照明器具モジュール300のそれぞれのもう一方の端は、次に、対応するバネセクション312、313のバネ力により、外向きに押され、したがって、照明器具モジュール300は、把持され、取り外され得る。
【0073】
図6は、2つのコンセントを備える負荷モジュールの斜視図を示す。負荷モジュール410の幾何学的形状は、図2〜5に関連して説明されたような、照明器具モジュール300の幾何学的形状にほぼ一致する。USB規格に従う2つのコンセント411.1、411.2は、上方エリア(照明器具モジュールの光出口エリアに一致する)の中央セクションに配置される。前記コンセントには、前記接触子によって管から電力が供給され、前記電力は、負荷モジュール410のハウジングに収容されている対応する電子素子によって変換され、したがって、USB規格に従う電力接続は、2つのコンセント411.1、411.2において使用可能である。デバイスは、電力が供給され得るか、またはUSBコンセントによって充電され得る。USBコンセントによるデータ伝送も、原則として可能である。
【0074】
図7は、切り替え要素を備える挿入モジュールの斜視図を示す。挿入モジュール420の幾何学的形状もまた、図2〜5に関連して説明されたような、照明器具300の幾何学的形状にほぼ一致する。オペレータ制御要素、具体的には、3つのセンサボタン421.1、421.2、421.3は、上方エリア(照明器具モジュールの光出口エリアに対応する)の中央セクションに形成される。負荷、例えば照明器具は、第1のセンサボタン421.1によって、オンとオフとが切り替えされ得る。負荷のパラメータ、例えば照明器具の明るさは、2つのさらなるセンサボタン421.1、421.3によって上げ下げされ得る。負荷は、同じ挿入モジュールに収容され得る。そうではない場合、制御パルスが、前記制御パルスが、ライン(電力線通信、PLC)において変調されることによって、自体既知であるように電力供給ラインにより、対応する負荷モジュールに送られる。対応する電子機器が、挿入モジュール、また負荷モジュールに含まれる。
【0075】
同様に、一連の制御モジュールおよび負荷モジュール、また例えばセンサモジュールなどのさらなるモジュールは、互いに通信することができる。各モジュールは、一意の番号によって特定される。モジュールの割り当ては、対で行われ得るが、より複雑な関係も実現され得る。割り当ては、外部制御デバイスを用いて、またはモジュールのオペレータ制御のみによって開始され得る「ペアリング」方法によって行われる。
【0076】
本発明によるシステムの範囲内で使用され得る挿入モジュールは、完全に異なる制御要素を備えることができる。最も単純な場合、制御要素が1つのみであり、より複雑な場合、一連の制御要素が提供され得る。制御要素によって使用されない上方エリアの中央セクションのその部分、すなわち、切り欠きを通して見えるそのエリアには、主に制御要素が外側から見えるように、管の外側に一致する被覆が施される。
【0077】
本発明は、説明された負荷モジュールおよび挿入モジュールに限定されるものではない。例として、照明器具モジュールは、顕著な照明方向を有する1つまたは複数のスポット光源も有することができる。スポットは調整可能とすることができる。同様に、光源が、モジュールの載置状態において、管の外に突き出る可動要素の自由端に配置される、例えばグースネックのモジュールが、実現可能である。
【0078】
光源は、それらの色または色温度が制御され得るように設計され得る。同じことが、明るさに適用される。モジュールは、例えば、あるレベルの周囲の明るさが目標を下回る場合、光を自動的に点けるために、光センサを備えることができる。同様に、近接センサ、運動センサ、または有無センサが使用され得る。さらに、家具システムの要素、例えば、扉またはフラップの状態は、センサによってモニタされ得る。例えば、赤外LEDと、反射光を検出するためのフォトトランジスタとを用いて、フラップまたは扉が開けられたかまたは閉じられたかを立証する、開放センサが使用され得る。例として、光源は、その結果に基づき、オンとオフが自動的に切り替えられ得る。
【0079】
要約すると、本発明が、3次元耐負荷管構造の管において、簡単かつ確実に保持され得、それとの接触がなされ得る、負荷モジュールを提供することが確認され得る。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7