(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施形態について、図面を用いて以下に説明する。以下に示す各実施形態に係る液晶表示装置は、画像を表示する複数の表示パネルと、それぞれの表示パネルを駆動する複数の駆動回路(複数のソースドライバ、複数のゲートドライバ)と、それぞれの駆動回路を制御する複数のタイミングコントローラと、外部から入力される入力映像信号に対して画像処理を行い、それぞれのタイミングコントローラに画像データを出力する画像処理部と、複数の表示パネルに背面側から光を照射するバックライトと、を含んでいる。表示パネルの数は限定されず2枚以上であればよい。また複数の表示パネルは、観察者側から見て前後方向に互いに重ね合わされて配置されており、それぞれが画像を表示する。以下では、2枚の表示パネルを備える液晶表示装置LCDを例に挙げて説明する。
【0024】
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置LCDの概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、液晶表示装置LCDは、観察者に近い位置(前側)に配置された第1表示パネルLCP1と、第1表示パネルLCP1より観察者から遠い位置(後側)に配置された第2表示パネルLCP2と、第1表示パネルLCP1及び第2表示パネルLCP2を貼り合わせる接着層SEFILと、第2表示パネルLCP2の背面側に配置されたバックライトBLと、表示面側から第1表示パネルLCP1及び第2表示パネルLCP2を覆うフロントシャーシFSとを含んでいる。尚、第2表示パネルLCP2が前側に配置され、第1表示パネルLCP1が後側に配置されてもよい。
【0025】
図2は、本実施形態に係る液晶表示装置LCDの概略構成を模式的に示す図である。
図2に示すように、第1表示パネルLCP1は、第1ソースドライバSD1と第1ゲートドライバGD1とを含み、第2表示パネルLCP2は、第2ソースドライバSD2と第2ゲートドライバGD2とを含んでいる。また液晶表示装置LCDは、第1ソースドライバSD1及び第1ゲートドライバGD1を制御する第1タイミングコントローラTCON1と、第2ソースドライバSD2及び第2ゲートドライバGD2を制御する第2タイミングコントローラTCON2と、第1タイミングコントローラTCON1及び第2タイミングコントローラTCON2に画像データを出力する画像処理部IPUと、を含んでいる。第1表示パネルLCP1は入力映像信号に応じたカラー画像を第1画像表示領域DISP1に表示し、第2表示パネルLCP2は入力映像信号に応じた白黒画像を第2画像表示領域DISP2に表示する。画像処理部IPUは、外部のシステム(図示せず)から送信された入力映像信号Dataを受信し、周知の画像処理を実行した後、第1タイミングコントローラTCON1に第1画像データDAT1を出力し、第2タイミングコントローラTCON2に第2画像データDAT2を出力する。また画像処理部IPUは、第1タイミングコントローラTCON1及び第2タイミングコントローラTCON2に同期信号等の制御信号(
図2では省略)を出力する。第1画像データDAT1はカラー画像表示用の画像データであり、第2画像データDAT2は白黒画像表示用の画像データである。
【0026】
[実施形態1]
図3は実施形態1に係る第1表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図であり、
図4は実施形態1に係る第2表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。
図5は、
図3及び
図4の5−5´切断線における断面図である。
【0027】
図3及び
図5を用いて、第1表示パネルLCP1の概略構成について説明する。
図5に示すように、第1表示パネルLCP1は、バックライトBL側に配置された薄膜トランジスタ基板TFT1と、観察者側に配置され、薄膜トランジスタ基板TFT1に対向するカラーフィルタ基板CF1と、薄膜トランジスタ基板TFT1及びカラーフィルタ基板CF1の間に配置された液晶層LC1と、を含んでいる。第1表示パネルLCP1のバックライトBL側には偏光板POL2が配置されており、観察者側には偏光板POL1が配置されている。
【0028】
薄膜トランジスタ基板TFT1には、
図3に示すように、第1方向(例えば列方向)に延在する複数のソース線SLと、第1方向とは異なる第2方向(例えば行方向)に延在する複数のゲート線GLとが形成され、複数のソース線SLと複数のゲート線GLとのそれぞれの交差部近傍に薄膜トランジスタTFTが形成されている。第1表示パネルLCP1を平面的に見て、隣り合う2本のソース線SLと隣り合う2本のゲート線GLとにより囲まれる領域が1つの画素PIX1として規定され、該画素PIX1がマトリクス状(行方向及び列方向)に複数配置されている。複数のソース線SLは、行方向に等間隔で配置されており、複数のゲート線GLは、列方向に等間隔で配置されている。薄膜トランジスタ基板TFT1には、画素PIX1ごとに画素電極PXが形成されており、複数の画素PIX1に共通する1つの共通電極CT(
図8参照)が形成されている。薄膜トランジスタTFTを構成するソース電極はソース線SLに電気的に接続され、ドレイン電極DD(
図7参照)はコンタクトホールを介して画素電極PXに電気的に接続され、ゲート電極はゲート線GLに電気的に接続されている。
【0029】
図5に示すように、カラーフィルタ基板CF1には、各画素PIX1に対応して複数のカラーフィルタ層FIL(着色部)が形成されている。各カラーフィルタ層FILは、光の透過を遮断するブラックマトリクスBM1で囲まれており、例えば矩形状に形成されている。また、複数のカラーフィルタ層FILは、赤色(R色)の材料で形成され、赤色の光を透過する赤色カラーフィルタ層FILR(赤色部)と、緑色(G色)の材料で形成され、緑色の光を透過する緑色カラーフィルタ層FILG(緑色部)と、青色(B色)の材料で形成され、青色の光を透過する青色カラーフィルタ層FILB(青色部)と、を含んでいる。赤色カラーフィルタ層FILR、緑色カラーフィルタ層FILG、及び青色カラーフィルタ層FILBは、行方向にこの順に繰り返し配列され、同一色のカラーフィルタ層FILが列方向に配列され、行方向及び列方向に隣り合うカラーフィルタ層FILの境界部分にブラックマトリクスBMが形成されている。各カラーフィルタ層FILに対応して、複数の画素PIX1は、
図3に示すように、赤色カラーフィルタ層FILRに対応する赤色画素PIXRと、緑色カラーフィルタ層FILGに対応する緑色画素PIXGと、青色カラーフィルタ層FILBに対応する青色画素PIXBと、を含んでいる。第1表示パネルLCP1では、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXBが行方向にこの順に繰り返し配列されており、列方向には同一色の画素PIX1が配列されている。
【0030】
第1タイミングコントローラTCON1は、周知の構成を備えている。例えば第1タイミングコントローラTCON1は、画像処理部IPUから出力される第1画像データDAT1と第1制御信号CS1(クロック信号、垂直同期信号、水平同期信号等)とに基づいて、第1画像データDA1と、第1ソースドライバSD1及び第1ゲートドライバGD1の駆動を制御するための各種タイミング信号(データスタートパルスDSP1、データクロックDCK1、ゲートスタートパルスGSP1、ゲートクロックGCK1)とを生成する(
図3参照)。第1タイミングコントローラTCON1は、第1画像データDA1と、データスタートパルスDSP1と、データクロックDCK1とを第1ソースドライバSD1に出力し、ゲートスタートパルスGSP1とゲートクロックGCK1とを第1ゲートドライバGD1に出力する。
【0031】
第1ソースドライバSD1は、データスタートパルスDSP1及びデータクロックDCK1に基づいて、第1画像データDA1に応じたデータ信号(データ電圧)をソース線SLに出力する。第1ゲートドライバGD1は、ゲートスタートパルスGSP1及びゲートクロックGCK1に基づいて、ゲート信号(ゲート電圧)をゲート線GLに出力する。
【0032】
各ソース線SLには、第1ソースドライバSD1からデータ電圧が供給され、各ゲート線GLには、第1ゲートドライバGD1からゲート電圧が供給される。共通電極CTには、コモンドライバ(図示せず)から共通電圧Vcomが供給される。ゲート電圧(ゲートオン電圧)がゲート線GLに供給されると、ゲート線GLに接続された薄膜トランジスタTFTがオンし、薄膜トランジスタTFTに接続されたソース線SLを介して、データ電圧が画素電極PXに供給される。画素電極PXに供給されたデータ電圧と、共通電極CTに供給された共通電圧Vcomとの差により電界が生じる。この電界により液晶を駆動してバックライトBLの光の透過率を制御することによって画像表示を行う。第1表示パネルLCP1では、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXBそれぞれの画素電極PXに接続されたソース線SLに、所望のデータ電圧を供給することにより、カラー画像表示が行われる。
【0033】
次に、
図4及び
図5を用いて、第2表示パネルLCP2の構成について説明する。
図5に示すように、第2表示パネルLCP2は、バックライトBL側に配置された薄膜トランジスタ基板TFT2と、観察者側に配置され、薄膜トランジスタ基板TFT2に対向するカラーフィルタ基板CF2と、薄膜トランジスタ基板TFT2及びカラーフィルタ基板CF2の間に配置された液晶層LC2と、を含んでいる。第2表示パネルLCP2のバックライトBL側には偏光板POL4が配置されており、観察者側には偏光板POL3が配置されている。第1表示パネルLCP1の偏光板POL2と、第2表示パネルLCP2の偏光板POL3との間には、接着層SEFILが配置されている。
【0034】
薄膜トランジスタ基板TFT2には、
図4に示すように、列方向に延在する複数のソース線SLと、行方向に延在する複数のゲート線GLとが形成され、複数のソース線SLと複数のゲート線GLとのそれぞれの交差部近傍に薄膜トランジスタTFTが形成されている。第2表示パネルLCP2を平面的に見て、隣り合う2本のソース線SLと隣り合う2本のゲート線GLとにより囲まれる領域が1つの画素PIX2として規定され、該画素PIX2がマトリクス状(行方向及び列方向)に複数配置されている。複数のゲート線GLは、列方向に等間隔で配置されている。薄膜トランジスタ基板TFT2には、画素PIX2ごとに画素電極PXが形成されており、複数の画素PIX2に共通する1つの共通電極CT(
図8参照)が形成されている。薄膜トランジスタTFTを構成するソース電極はソース線SLに電気的に接続され、ドレイン電極DD(
図7参照)はコンタクトホールを介して画素電極PXに電気的に接続され、ゲート電極はゲート線GLに電気的に接続されている。
【0035】
図5に示すように、カラーフィルタ基板CF2には、各画素PIX2の境界部分に対応する位置にブラックマトリクスBM2が形成されている。ブラックマトリクスBM2で囲まれた領域には、カラーフィルタ層(着色部)は形成されておらず、例えばオーバーコート膜OCが形成されている。
【0036】
第2タイミングコントローラTCON2は、周知の構成を備えている。例えば第2タイミングコントローラTCON2は、画像処理部IPUから出力される第2画像データDAT2と第2制御信号CS2(クロック信号、垂直同期信号、水平同期信号等)とに基づいて、第2画像データDA2と、第2ソースドライバSD2及び第2ゲートドライバGD2の駆動を制御するための各種タイミング信号(データスタートパルスDSP2、データクロックDCK2、ゲートスタートパルスGSP2、ゲートクロックGCK2)とを生成する(
図4参照)。第2タイミングコントローラTCON2は、第2画像データDA2と、データスタートパルスDSP2と、データクロックDCK2とを第2ソースドライバSD2に出力し、ゲートスタートパルスGSP2とゲートクロックGCK2とを第2ゲートドライバGD2に出力する。
【0037】
第2ソースドライバSD2は、データスタートパルスDSP2及びデータクロックDCK2に基づいて、第2画像データDA2に応じたデータ電圧をソース線SLに出力する。第2ゲートドライバGD2は、ゲートスタートパルスGSP2及びゲートクロックGCK2に基づいて、ゲート電圧をゲート線GLに出力する。
【0038】
各ソース線SLには、第2ソースドライバSD2からデータ電圧が供給され、各ゲート線GLには、第2ゲートドライバGD2からゲート電圧が供給される。共通電極CTには、コモンドライバから共通電圧Vcomが供給される。ゲート電圧(ゲートオン電圧)がゲート線GLに供給されると、ゲート線GLに接続された薄膜トランジスタTFTがオンし、薄膜トランジスタTFTに接続されたソース線SLを介して、データ電圧が画素電極PXに供給される。画素電極PXに供給されたデータ電圧と、共通電極CTに供給された共通電圧Vcomとの差により電界が生じる。この電界により液晶を駆動してバックライトBLの光の透過率を制御することによって画像表示を行う。第2表示パネルLCP2では、白黒画像表示が行われる。
【0039】
液晶表示装置LCDは、第2表示パネルLCP2の単位面積当たりの画素PIX2の数が、第1表示パネルLCP1の単位面積当たりの画素PIX1の数より少なくなるように構成されている。例えば、液晶表示装置LCDは、第1表示パネルLCP1の2個の画素PIX1と第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(PIXa)とが対応(平面視で重畳)する領域と、第1表示パネルLCP1の1個の画素PIX1と第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(PIXb)とが対応(平面視で重畳)する領域とを含んでいる。
【0040】
図6は、互いに重なり合う、第1表示パネルLCP1の画素PIX1と、第2表示パネルLCP2の画素PIX2との関係を示す平面図であり、
図7は、
図6に対応する画素PIX1、PIX2の具体的な構成を示す平面図である。
図6に示す例では、第1表示パネルLCP1の1個の青色画素PIXB及び1個の赤色画素PIXRと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaとが平面視で互いに重なり合い、第1表示パネルLCP1の1個の緑色画素PIXGと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbとが平面視で互いに重なり合うように配置されている。第1表示パネルLCP1の各画素PIX1の面積(大きさ)が互いに等しい場合、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbの面積は、第1表示パネルLCP1の1個の画素PIX1の面積と等しく、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaの面積は、第1表示パネルLCP1の1個の画素PIX1(又は第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXb)の面積の2倍となっている。また1個の画素PIXaの面積は、1個の青色画素PIXBの面積と1個の赤色画素PIXRの面積とを合計した面積に等しく、1個の画素PIXbの面積は、1個の緑色画素PIXGの面積に等しくなっている。尚、
図6には、共通電極CTに接続される共通配線CLと、液晶容量CLCとを示している。また
図7には、薄膜トランジスタTFTを構成する半導体層SIとドレイン電極DDとを示している。
図7に示すように、画素電極PXにスリットが形成されてもよい。
【0041】
図8は、
図7の8−8´切断線における断面図である。
図8を用いて画素PIX1、PIX2の断面構造について説明する。
【0042】
第1表示パネルLCP1の画素PIX1を構成する薄膜トランジスタ基板TFT1では、透明基板SUB2(ガラス基板)上にゲート線GL(
図7参照)が形成されており、ゲート線GLを覆うようにゲート絶縁膜GSNが形成されている。ゲート絶縁膜GSN上にソース線SLが形成されており、ソース線SLを覆うように保護膜PAS及び有機膜OPASが形成されており、有機膜OPAS上に共通電極CTが形成されており、共通電極CTを覆うように保護膜UPASが形成されている。保護膜UPAS上に画素電極PXが形成されており、画素電極PXを覆うように配向膜(図示せず)が形成されている。ソース線SLは行方向に等間隔に配置されている。カラーフィルタ基板CF1では、透明基板SUB1(ガラス基板)上に、ブラックマトリクスBM及びカラーフィルタ層FIL(赤色カラーフィルタ層FILR、緑色カラーフィルタ層FILG、及び青色カラーフィルタ層FILB)が形成されている。カラーフィルタ層FILの表面にはオーバーコート膜OCが被覆されており、オーバーコート膜OC上に配向膜(図示せず)が形成されている。
【0043】
第2表示パネルLCP2の画素PIX2では、ソース線SL及びブラックマトリクスBMが、平面視で、第1表示パネルLCP1の緑色画素PIXGと青色画素PIXBとの境界に重なる部分と、第1表示パネルLCP1の緑色画素PIXGと赤色画素PIXRとの境界に重なる部分とに形成されており、第1表示パネルLCP1の青色画素PIXBと赤色画素PIXRとの境界に重なる部分に形成されていない。すなわち、第2表示パネルLCP2では、ソース線SLが、平面視で、緑色画素PIXGの境界に配置され、緑色画素PIXGを挟むように配置されている。また、第2表示パネルLCP2の画素PIX2では、カラーフィルタ基板CF2にカラーフィルタ層FILが形成されていない。第2表示パネルLCP2の画素PIX2のその他の画素構造は、第1表示パネルLCP1の画素PIX1の画素構造と同一である。
【0044】
上記の通り、第1表示パネルLCP1の1個の画素PIX1(第1色の画素)と、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2とが重畳し、第1表示パネルLCP1の2個の画素PIX1(第2色の画素、第3色の画素)と、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2とが重畳して配置される。例えば、第1表示パネルLCP1の1個の緑色画素PIXGと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(画素PIXb)とが重畳し、第1表示パネルLCP1の1個の青色画素PIXB及び1個の赤色画素PIXRと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(画素PIXa)とが重畳して配置される。上記構成において、
図9(a)に示すように青色の単色画像を表示する場合、第1表示パネルLCP1では青色画素PIXBをオン状態にし、赤色画素PIXR及び緑色画素PIXGをオフ状態にする。また、第2表示パネルLCP2では、青色画素PIXBと赤色画素PIXRに重畳する画素PIXaをオン状態にし、緑色画素PIXGに重畳する画素PIXbをオフ状態にする。この状態で、RGB成分を含むバックライト光(白色)を照射すると、
図9(b)に示すように、青色画素PIXBからは本来の表示光(青色)が出射される。また、緑色画素PIXGでは、第2表示パネルLCP2の漏れ光(白色)が第1表示パネルLCP1に入射され、この漏れ光のうち赤色成分及び青色成分は緑色カラーフィルタ層FILGで遮光され、緑色成分は偏光板POL1で遮光される。このように、1対1の関係で配置される緑色画素PIXGと画素PIXbとのオン/オフを他の画素とは独立して制御することができる。このため、第2表示パネルLCP2で光漏れが生じたとしても、この漏れ光の各色成分を第1表示パネルLCP1のカラーフィルタ層FIL及び偏光板POL1で遮光することができる。これにより、従来の構成と比較して、光漏れを低減することができるため、色再現性を向上させることができる。また上記の例では、第1表示パネルLCP1の緑色画素PIXGと第2表示パネルLCP2の画素PIXbとを1対1の関係で配置しているため、他の色よりも視感度が高い緑色成分の光漏れを抑えることができる。このため、色再現性をさらに高めることができる。
【0045】
また、上記構成によれば、第2表示パネルLCP2の第2ソースドライバSD2の規模を縮小することができる。
図10は、第1表示パネルLCP1及び第2表示パネルLCP2のドライバの構成を示す図である。第1表示パネルLCP1には、それぞれにソースドライバIC(SIC)が実装された6個のTCP(Tape Carrier Package)が接続されており、各TCPがソースプリント基板SKIBに接続されている。これに対して、第2表示パネルLCP2には、それぞれにソースドライバIC(SIC)が実装された4個のTCPが接続されており、各TCPがソースプリント基板SKIBに接続されている。このように、第1表示パネルLCP1と比較して、第2表示パネルLCP2のソースドライバICの数を削減することができるため、液晶表示装置LCDのコストを低減することができる。
【0046】
[実施形態2]
本発明の実施形態2について、図面を用いて以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1において示した構成要素と構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、実施形態1において定義した用語については特に断らない限り本実施形態においてもその定義に則って用いるものとする。なお、後述の各実施形態についても同様である。
【0047】
図11は実施形態2に係る第1表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図であり、
図12は実施形態2に係る第2表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。
【0048】
図11に示すように、第1表示パネルLCP1では、複数の画素PIX1が、赤色画素PIXRと緑色画素PIXGと青色画素PIXBと白色画素PIXWとを含んでおり、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXB、白色画素PIXWが行方向にこの順に繰り返し配列されており、列方向には同一色の画素PIX1が配列されている。
【0049】
実施形態2に係る液晶表示装置LCDにおいても、実施形態1と同様に、第2表示パネルLCP2の単位面積当たりの画素PIX2の数が、第1表示パネルLCP1の単位面積当たりの画素PIX1の数より少なくなるように構成されている。具体的には、液晶表示装置LCDは、第1表示パネルLCP1の3個の画素PIX1と第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(PIXa)とが対応(平面視で重畳)する領域と、第1表示パネルLCP1の1個の画素PIX1と第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(PIXb)とが対応(平面視で重畳)する領域とを含んでいる。
【0050】
図13は、互いに重なり合う、第1表示パネルLCP1の画素PIX1と、第2表示パネルLCP2の画素PIX2との関係を示す平面図であり、
図14は、
図13に対応する画素PIX1、PIX2の具体的な構成を示す平面図である。
図13に示す例では、第1表示パネルLCP1の1個の赤色画素PIXR、1個の緑色画素PIXG及び1個の青色画素PIXBと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaとが平面視で互いに重なり合い、第1表示パネルLCP1の1個の白色画素PIXWと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbとが平面視で互いに重なり合うように配置されている。第1表示パネルLCP1の各画素PIX1の面積(大きさ)が互いに等しい場合、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbの面積は、第1表示パネルLCP1の1個の画素PIX1の面積と等しく、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaの面積は、第1表示パネルLCP1の1個の画素PIX1(又は第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXb)の面積の3倍となっている。また1個の画素PIXaの面積は、1個の赤色画素PIXRの面積と1個の緑色画素PIXGの面積と1個の青色画素PIXBの面積とを合計した面積に等しく、1個の画素PIXbの面積は、1個の白色画素PIXWの面積に等しくなっている。
【0051】
図15は、
図14の15−15´切断線における断面図である。
図15を用いて画素PIX1、PIX2の断面構造について説明する。
【0052】
第1表示パネルLCP1のカラーフィルタ基板CF1には、赤色画素PIXRに対応する赤色カラーフィルタ層FILR、緑色画素PIXGに対応する緑色カラーフィルタ層FILG、及び、青色画素PIXBに対応する青色カラーフィルタ層FILBが形成されており、白色画素PIXWに対応する部分(白色部)にはカラーフィルタ層FILは形成されておらず、オーバーコート膜OCが形成されている。
【0053】
第2表示パネルLCP2の画素PIX2では、ソース線SL及びブラックマトリクスBMが、平面視で、第1表示パネルLCP1の白色画素PIXWと青色画素PIXBとの境界に重なる部分と、第1表示パネルLCP1の白色画素PIXWと赤色画素PIXRとの境界に重なる部分とに形成されており、第1表示パネルLCP1の赤色画素PIXRと緑色画素PIXGとの境界に重なる部分と、第1表示パネルLCP1の緑色画素PIXGと青色画素PIXBとの境界に重なる部分とに形成されていない。すなわち、第2表示パネルLCP2では、ソース線SLが、平面視で、白色画素PIXWの境界に配置され、白色画素PIXWを挟むように配置されている。
【0054】
実施形態2では、第1表示パネルLCP1の1個の白色画素PIXWと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(画素PIXb)とが重畳し、第1表示パネルLCP1の1個の赤色画素PIXR、1個の緑色画素PIXG及び1個の青色画素PIXBと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(画素PIXa)とが重畳して配置される。上記構成において、
図16(a)に示すように青色の単色画像を表示する場合、第1表示パネルLCP1では青色画素PIXBをオン状態にし、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG及び白色画素PIXWをオフ状態にする。また、第2表示パネルLCP2では赤色画素PIXRと緑色画素PIXGと青色画素PIXBに重畳する画素PIXaをオン状態にし、白色画素PIXWに重畳する画素PIXbをオフ状態にする。この状態で、RGB成分を含むバックライト光(白色)を照射すると、
図16(b)に示すように、青色画素PIXBからは表示光(青色)が出射される。白色画素PIXWでは、第2表示パネルLCP2の漏れ光(白色)が第1表示パネルLCP1に入射され、この漏れ光の各色成分はカラーフィルタ基板CF2を通過した後、偏光板POL1で遮光される。
【0055】
ここで、もし第2表示パネルLCP2の画素PIXbがオン状態になる場合、バックライト光(白色)が第2表示パネルLCP2で遮光されずに第1表示パネルLCP1に入射される。そして、白色画素PIXWでは、カラーフィルタ層FILがないため、第1表示パネルLCP1に入射されたバックライト光(白色)の各色(赤色、緑色、青色)の成分が、何れも漏れ光として外部に出射される。このため、視感度が高い光が漏れるため、色再現性を特に悪化させる。この点、実施形態2の構成では、1対1の関係で配置される白色画素PIXWと画素PIXbとのオン/オフを他の画素とは独立して制御することができる。このため、バックライト光(白色)を第2表示パネルLCP2で遮光することができ、また第2表示パネルLCP2で光漏れが生じたとしても、この漏れ光の各色成分を第1表示パネルLCP1の偏光板POL1で遮光することができるため、色再現性を向上させることができる。
【0056】
図17は、第1表示パネルLCP1及び第2表示パネルLCP2のドライバの構成を示す図である。第1表示パネルLCP1には、ソースドライバIC(SIC)が6個実装されており、第2表示パネルLCP2には、ソースドライバIC(SIC)が3個実装されている。よって、第1表示パネルLCP1と比較して、第2表示パネルLCP2のソースドライバICの数を削減することができるため、液晶表示装置LCDのコストを低減することができる。
【0057】
[実施形態3]
図18は実施形態3に係る第1表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図であり、
図19は実施形態3に係る第2表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。
【0058】
図18に示すように、第1表示パネルLCP1では、複数の画素PIX1が、赤色画素PIXRと青色画素PIXBと緑色画素PIXGと白色画素PIXWとを含んでおり、赤色画素PIXR、青色画素PIXB、緑色画素PIXG、白色画素PIXWが行方向にこの順に繰り返し配列されており、列方向には同一色の画素PIX1が配列されている。
【0059】
実施形態3に係る液晶表示装置LCDにおいても、実施形態1と同様に、第2表示パネルLCP2の単位面積当たりの画素PIX2の数が、第1表示パネルLCP1の単位面積当たりの画素PIX1の数より少なくなるように構成されている。具体的には、液晶表示装置LCDは、第1表示パネルLCP1の2個の画素PIX1と第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(PIXa又はPIXb)とが対応(平面視で重畳)するように配置されている。
【0060】
図20は、互いに重なり合う、第1表示パネルLCP1の画素PIX1と、第2表示パネルLCP2の画素PIX2との関係を示す平面図であり、
図21は、
図20に対応する画素PIX1、PIX2の具体的な構成を示す平面図である。
図20に示す例では、第1表示パネルLCP1の1個の赤色画素PIXR及び1個の青色画素PIXBと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaとが平面視で互いに重なり合い、第1表示パネルLCP1の1個の緑色画素PIXG及び1個の白色画素PIXWと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbとが平面視で互いに重なり合うように配置されている。第1表示パネルLCP1の各画素PIX1の面積(大きさ)が互いに等しい場合、第2表示パネルLCP2の各画素PIXa、PIXbの面積は、第1表示パネルLCP1の1個の画素PIX1の面積の2倍となっている。また、各画素PIXa、PIXbの面積は、1個の赤色画素PIXRの面積と1個の青色画素PIXBの面積と1個の緑色画素PIXGの面積と1個の白色画素PIXWの面積とを合計した面積より小さくなっている。
【0061】
図22は、
図21の22−22´切断線における断面図である。
図22を用いて画素PIX1、PIX2の断面構造について説明する。
【0062】
第1表示パネルLCP1のカラーフィルタ基板CF1には、赤色画素PIXRに対応する赤色カラーフィルタ層FILR、青色画素PIXBに対応する青色カラーフィルタ層FILB、及び、緑色画素PIXGに対応する緑色カラーフィルタ層FILGが形成されており、白色画素PIXWに対応する部分にはカラーフィルタ層FILは形成されておらず、オーバーコート膜OCが形成されている。
【0063】
第2表示パネルLCP2の画素PIX2では、ソース線SL及びブラックマトリクスBMが、平面視で、第1表示パネルLCP1の青色画素PIXBと緑色画素PIXGとの境界に重なる部分と、第1表示パネルLCP1の白色画素PIXWと赤色画素PIXRとの境界に重なる部分とに形成されており、第1表示パネルLCP1の赤色画素PIXRと青色画素PIXBとの境界に重なる部分と、第1表示パネルLCP1の緑色画素PIXGと白色画素PIXWとの境界に重なる部分とに形成されていない。すなわち、第2表示パネルLCP2では、ソース線SLが、平面視で、緑色画素PIXGと白色画素PIXWとを含む画素グループの境界に配置され、該画素グループを挟むように配置されている。
【0064】
実施形態3では、第1表示パネルLCP1の1個の緑色画素PIXG及び1個の白色画素PIXWと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(画素PIXb)とが重畳し、第1表示パネルLCP1の1個の赤色画素PIXR及び1個の青色画素PIXBと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(画素PIXa)とが重畳して配置される。
【0065】
上記構成によれば、青色の単色画像を表示する場合、第1表示パネルLCP1の緑色画素PIXG及び白色画素PIXWをオフ状態にし、第2表示パネルLCP2の画素PIXbをオフ状態にする。すなわち、高輝度画素の緑色画素PIXG及び白色画素PIXWを含む画素グループと、該画素グループと1対1の関係で配置される画素PIXbとのオン/オフを他の画素とは独立して制御することができる。このため、
図9(b)及び
図16(b)から分かるように、輝度が高い緑色画素PIXG及び白色画素PIXWの漏れ光を遮光することができるため、第2表示パネルLCP2で光漏れが生じたとしても、この漏れ光の各色成分を第1表示パネルLCP1のカラーフィルタ層FIL及び偏光板POL1で遮光することができるため、色再現性を向上させることができる。
【0066】
実施形態3においても、第1表示パネルLCP1と比較して、第2表示パネルLCP2のソースドライバICの数を削減することができるため、液晶表示装置LCDのコストを低減することができる。
【0067】
[実施形態4]
図23は実施形態4に係る第1表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図であり、
図24は実施形態4に係る第2表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。
【0068】
図23に示すように、第1表示パネルLCP1では、複数の画素PIX1が、赤色画素PIXRと緑色画素PIXGと青色画素PIXBとを含んでおり、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXBが行方向にこの順に繰り返し配列されており、列方向には同一色の画素PIX1が配列されている。
【0069】
実施形態4に係る液晶表示装置LCDにおいても、実施形態1と同様に、第2表示パネルLCP2の単位面積当たりの画素PIX2の数が、第1表示パネルLCP1の単位面積当たりの画素PIX1の数より少なくなるように構成されている。具体的には、液晶表示装置LCDは、第1表示パネルLCP1の4個(行方向及び列方向に2×2個)の画素PIX1と第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(PIXa)とが対応(平面視で重畳)する領域と、第1表示パネルLCP1の2個(行方向及び列方向に1×2個)の画素PIX1と第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(PIXb)とが対応(平面視で重畳)する領域とを含んでいる。
【0070】
図25は、互いに重なり合う、第1表示パネルLCP1の画素PIX1と、第2表示パネルLCP2の画素PIX2との関係を示す平面図である。
図25に示す例では、第1表示パネルLCP1の列方向に隣り合う2個の青色画素PIXB及び2個の赤色画素PIXRと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaとが平面視で互いに重なり合い、第1表示パネルLCP1の列方向に隣り合う2個の緑色画素PIXGと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbとが平面視で互いに重なり合うように配置されている。第1表示パネルLCP1の各画素PIX1の面積(大きさ)が互いに等しい場合、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaの面積は、第1表示パネルLCP1の1個の画素PIX1の面積の4倍になっており、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbの面積は、画素PIX1の面積の2倍になっている。また1個の画素PIXaの面積は、2個の赤色画素PIXRの面積と2個の青色画素PIXBの面積とを合計した面積に等しくなっており、1個の画素PIXbの面積は、2個の緑色画素PIXGの面積を合計した面積に等しくなっている。
【0071】
上記構成によれば、実施形態1と同様に、青色の単色画像を表示する場合、第1表示パネルLCP1の緑色画素PIXGをオフ状態にし、第2表示パネルLCP2の画素PIXbをオフ状態にする。よって、
図9(b)に示すように、第2表示パネルLCP2で光漏れが生じたとしても、この漏れ光の各色成分を第1表示パネルLCP1のカラーフィルタ層FIL及び偏光板POL1で遮光することができるため、色再現性を向上させることができる。
【0072】
また実施形態4によれば、第1表示パネルLCP1と比較して、第2表示パネルLCP2のゲートドライバIC及びソースドライバICの数を削減することができるため、液晶表示装置LCDのコストをさらに低減することができる。
【0073】
[実施形態5]
図26は実施形態5に係る第1表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図であり、
図27は実施形態5に係る第2表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。
【0074】
図26に示すように、第1表示パネルLCP1では、複数の画素PIX1が、赤色画素PIXRと緑色画素PIXGと青色画素PIXBと白色画素PIXWとを含んでおり、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXB、白色画素PIXWが行方向にこの順に繰り返し配列されており、列方向には同一色の画素PIX1が配列されている。
【0075】
実施形態5に係る液晶表示装置LCDにおいても、実施形態1と同様に、第2表示パネルLCP2の単位面積当たりの画素PIX2の数が、第1表示パネルLCP1の単位面積当たりの画素PIX1の数より少なくなるように構成されている。具体的には、液晶表示装置LCDは、第1表示パネルLCP1の6個(行方向及び列方向に3×2個)の画素PIX1と第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(PIXa)とが対応(平面視で重畳)する領域と、第1表示パネルLCP1の2個(行方向及び列方向に1×2個)の画素PIX1と第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(PIXb)とが対応(平面視で重畳)する領域とを含んでいる。
【0076】
図28は、互いに重なり合う、第1表示パネルLCP1の画素PIX1と、第2表示パネルLCP2の画素PIX2との関係を示す平面図である。
図28に示す例では、第1表示パネルLCP1の列方向に隣り合う2個の赤色画素PIXR、2個の緑色画素PIXG及び2個の青色画素PIXBと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaとが平面視で互いに重なり合い、第1表示パネルLCP1の列方向に隣り合う2個の白色画素PIXWと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbとが平面視で互いに重なり合うように配置されている。第1表示パネルLCP1の各画素PIX1の面積(大きさ)が互いに等しい場合、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaの面積は、第1表示パネルLCP1の1個の画素PIX1の面積の6倍になっており、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbの面積は、画素PIX1の面積の2倍になっている。また1個の画素PIXaの面積は、2個の赤色画素PIXRの面積と2個の緑色画素PIXGの面積と2個の青色画素PIXBの面積とを合計した面積に等しくなっており、1個の画素PIXbの面積は、2個の白色画素PIXWの面積を合計した面積に等しくなっている。
【0077】
上記構成によれば、実施形態2と同様に、青色の単色画像を表示する場合、第1表示パネルLCP1の白色画素PIXWをオフ状態にし、第2表示パネルLCP2の画素PIXbをオフ状態にする。よって、
図16(b)に示すように、第2表示パネルLCP2で光漏れが生じたとしても、この漏れ光の各色成分を第1表示パネルLCP1の偏光板POL1で遮光することができるため、色再現性を向上させることができる。
【0078】
また実施形態5によれば、第1表示パネルLCP1と比較して、第2表示パネルLCP2のゲートドライバIC及びソースドライバICの数を削減することができるため、液晶表示装置LCDのコストをさらに低減することができる。
【0079】
[実施形態6]
図29は実施形態6に係る第1表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図であり、
図30は実施形態6に係る第2表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。
【0080】
図29に示すように、第1表示パネルLCP1では、複数の画素PIX1が、赤色画素PIXRと緑色画素PIXGと青色画素PIXBと白色画素PIXWとを含んでおり、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXB、白色画素PIXWが行方向にこの順に繰り返し配列されている。また列方向において、隣り合う2列の一方では、赤色画素PIXR及び青色画素PIXBが交互に配列され、他方では緑色画素PIXG及び白色画素PIXWが交互に配列されている。
【0081】
実施形態6に係る液晶表示装置LCDにおいても、実施形態1と同様に、第2表示パネルLCP2の単位面積当たりの画素PIX2の数が、第1表示パネルLCP1の単位面積当たりの画素PIX1の数より少なくなるように構成されている。具体的には、液晶表示装置LCDは、第1表示パネルLCP1の2個(行方向及び列方向に1×2個)の画素PIX1と第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(PIXa)とが対応(平面視で重畳)する領域と、第1表示パネルLCP1の2個(行方向及び列方向に1×2個)の画素PIX1と第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(PIXb)とが対応(平面視で重畳)する領域とを含んでいる。
【0082】
図31は、互いに重なり合う、第1表示パネルLCP1の画素PIX1と、第2表示パネルLCP2の画素PIX2との関係を示す平面図である。
図31に示す例では、第1表示パネルLCP1の1個の赤色画素PIXR及び1個の青色画素PIXBと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaとが平面視で互いに重なり合い、第1表示パネルLCP1の1個の緑色画素PIXG及び1個の白色画素PIXWと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbとが平面視で互いに重なり合うように配置されている。第1表示パネルLCP1の各画素PIX1の面積(大きさ)が互いに等しい場合、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaの面積、及び、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbの面積は、画素PIX1の面積の2倍になっている。また、各画素PIXa、PIXbの面積は、1個の赤色画素PIXRの面積と1個の青色画素PIXBの面積と1個の緑色画素PIXGの面積と1個の白色画素PIXWの面積とを合計した面積より小さくなっている。
【0083】
上記構成によれば、実施形態3と同様に、青色の単色画像を表示する場合、第1表示パネルLCP1の緑色画素PIXG及び白色画素PIXWをオフ状態にし、第2表示パネルLCP2の画素PIXbをオフ状態にする。すなわち、高輝度画素の緑色画素PIXG及び白色画素PIXWを含む画素グループと、該画素グループと1対1の関係で配置される画素PIXbとのオン/オフを他の画素とは独立して制御することができる。よって、実施形態3と同様に、第2表示パネルLCP2で光漏れが生じたとしても、この漏れ光の各色成分を第1表示パネルLCP1のカラーフィルタ層FIL及び偏光板POL1で遮光することができるため、色再現性を向上させることができる。
【0084】
また実施形態6によれば、第1表示パネルLCP1と比較して、第2表示パネルLCP2のゲートドライバICの数を削減することができるため、液晶表示装置LCDのコストを低減することができる。
【0085】
[実施形態7]
図32は実施形態7に係る第1表示パネルLCP1の概略構成を示す平面図であり、
図33は実施形態7に係る第2表示パネルLCP2の概略構成を示す平面図である。
【0086】
図32に示すように、第1表示パネルLCP1では、複数の画素PIX1が、赤色画素PIXRと青色画素PIXBと緑色画素PIXGと白色画素PIXWとを含んでおり、赤色画素PIXR、青色画素PIXB、緑色画素PIXG、白色画素PIXW、白色画素PIXW、緑色画素PIXG、青色画素PIXB、赤色画素PIXRが行方向にこの順に繰り返し配列されている。すなわち、複数の画素PIX1の行方向の配列を色順で示すと、「RBGWWGBR」を1画素グループとすると、該画素グループが行方向に配列されている。また列方向には同一色の画素PIX1が配列されている。また2個の緑色画素PIXG及び2個の白色画素PIXWを含むグループを第1画素グループ、2個の赤色画素PIXR及び2個の青色画素PIXBを含むグループを第2画素グループとすると、第1画素グループ及び第2画素グループが交互に配列されている。
【0087】
実施形態7に係る液晶表示装置LCDにおいても、実施形態1と同様に、第2表示パネルLCP2の単位面積当たりの画素PIX2の数が、第1表示パネルLCP1の単位面積当たりの画素PIX1の数より少なくなるように構成されている。具体的には、液晶表示装置LCDは、第1表示パネルLCP1の4個の画素PIX1と第2表示パネルLCP2の1個の画素PIX2(PIXa又はPIXb)とが対応(平面視で重畳)するように配置されている。
【0088】
図34は、互いに重なり合う、第1表示パネルLCP1の画素PIX1と、第2表示パネルLCP2の画素PIX2との関係を示す平面図である。
図34に示す例では、第1表示パネルLCP1の行方向に隣り合う2個の赤色画素PIXR及び2個の青色画素PIXB(「BRRB」の4個の画素;上記第2画素グループ)と、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaとが平面視で互いに重なり合い、第1表示パネルLCP1の行方向に隣り合う2個の白色画素PIXW及び2個の緑色画素PIXG(「GWWG」の4個の画素;上記第1画素グループ)と、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbとが平面視で互いに重なり合うように配置されている。第1表示パネルLCP1の各画素PIX1の面積(大きさ)が互いに等しい場合、第2表示パネルLCP2の各画素PIXa、PIXbの面積は、第1表示パネルLCP1の1個の画素PIX1の面積の4倍となっている。また各画素PIXa、PIXbの面積は互いに等しくなっている。
【0089】
上記構成によれば、実施形態3と同様に、青色の単色画像を表示する場合、第1表示パネルLCP1の緑色画素PIXG及び白色画素PIXWをオフ状態にし、第2表示パネルLCP2の画素PIXbをオフ状態にする。すなわち、高輝度画素の緑色画素PIXG及び白色画素PIXWを含む画素グループと、該画素グループと1対1の関係で配置される画素PIXbとのオン/オフを他の画素とは独立して制御することができる。よって、実施形態3と同様に、第2表示パネルLCP2で光漏れが生じたとしても、この漏れ光の各色成分を第1表示パネルLCP1のカラーフィルタ層FIL及び偏光板POL1で遮光することができるため、色再現性を向上させることができる。
【0090】
また実施形態7によれば、第1表示パネルLCP1と比較して、第2表示パネルLCP2のソースドライバICの数を削減することができるため、液晶表示装置LCDのコストをさらに低減することができる。
【0091】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で上記各実施形態から当業者が適宜変更した形態も本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。例えば、実施形態3において、さらに、第2表示パネルLCP2(
図19参照)の1個の画素PIX2(画素PIXa)が、第1表示パネルLCP1の列方向に隣り合う2個の画素(2個の赤色画素PIXRと2個の青色画素PIXB)に重畳し、1個の画素PIX2(画素PIXb)が、第1表示パネルLCP1の列方向に隣り合う2個の画素(2個の緑色画素PIXGと2個の白色画素PIXW)に重畳してもよい。その他、上記各実施形態を組み合わせて実現し得る構成としてもよい。また、独立して制御する画素が、赤色画素又は青色画素であってもよい。
【0092】
また、上述した実施形態2、3、5〜7では、第1表示パネルLCP1に赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXB及び白色画素PIXWが配置された例を示したが、同様の構造及び効果は白色画素PIXWに代えて黄色画素PIXYを配置した場合にも得られる。一例として、
図35に、実施形態2に示す白色画素PIXWを黄色画素PIXYに置き換えた例を示す。すなわち、
図35に示す例では、第1表示パネルLCP1では、複数の画素PIX1が、赤色画素PIXRと緑色画素PIXGと青色画素PIXBと黄色画素PIXYとを含んでおり、赤色画素PIXR、緑色画素PIXG、青色画素PIXB、黄色画素PIXYが行方向にこの順に繰り返し配列されており、列方向には同一色の画素PIX1が配列されている。そして、第1表示パネルLCP1の1個の赤色画素PIXR、1個の緑色画素PIXG及び1個の青色画素PIXBと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXaとが平面視で互いに重なり合い、第1表示パネルLCP1の1個の黄色画素PIXYと、第2表示パネルLCP2の1個の画素PIXbとが平面視で互いに重なり合うように配置されている。
【0093】
尚、
図15に示す例では、第1表示パネルLCP1のカラーフィルタ基板CF1には、白色画素PIXWに対応する部分(白色部)にはカラーフィルタ層FILは形成されておらず、オーバーコート膜OCが形成されていたが、
図35に示す例では、黄色画素PIXYに対応する黄色カラーフィルタ層FILY(黄色部)を形成した後、オーバーコート膜OCで被覆する構造となっている。黄色カラーフィルタ層FILYは、黄色(Y色)の材料で形成され、黄色の光を透過する。